IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三甲株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-パレット 図1
  • 特許-パレット 図2
  • 特許-パレット 図3
  • 特許-パレット 図4
  • 特許-パレット 図5
  • 特許-パレット 図6
  • 特許-パレット 図7
  • 特許-パレット 図8
  • 特許-パレット 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】パレット
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/38 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
B65D19/38 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020098135
(22)【出願日】2020-06-05
(65)【公開番号】P2021187546
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】高橋 侑也
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-057260(JP,A)
【文献】特開2018-193090(JP,A)
【文献】特開2009-023670(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0160680(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の柱部と、
前記複数の柱部の上端部間を連結する上デッキ部と、
所定の前記柱部に設けられ、IDタグを保持したタグホルダを収容可能なタグ収容部とを備えるパレットにおいて、
前記タグ収容部が設けられた前記所定の柱部の上下幅は、保持した前記IDタグの長手幅方向を略鉛直方向とした縦姿勢にある前記タグホルダの上下幅と同じ、又は、当該縦姿勢にあるタグホルダの上下幅よりも短く構成され、
前記タグ収容部は、前記所定の柱部の上下幅方向に対し、前記タグホルダの前記縦姿勢の上下幅方向が傾いた状態で、前記タグホルダを収容可能に構成され、
前記タグ収容部は、前記タグホルダを当該タグ収容部に収容させる際に、前記所定の柱部の上下幅方向に対して前記タグホルダを斜め方向に挿入することで、当該タグホルダを当該タグ収容部に収容可能に構成され
前記タグ収容部は、
前記所定の柱部の上方から前記タグホルダの前記タグ収容部への挿入を許容する挿入部と、
水平方向において前記挿入部とは異なる位置に設けられ、前記タグ収容部に収容された前記タグホルダの下部と、前記パレットが設置される設置面との間に介在する保護部とを備え、
前記保護部は、前記タグホルダと当接可能な受部を備え、
前記受部は、
前記タグホルダが前記タグ収容部に収容された状態において前記タグホルダの下端部が当接可能な収容受部と、
前記挿入部を介して前記タグ収容部に挿入された前記タグホルダの下端部と当接可能に構成され、当該タグホルダの下端部を前記収容受部側に案内可能な案内受部とを備え、
前記案内受部は、
前記収容受部よりも水平方向において前記挿入部側、かつ、上方に設けられる第1案内受部と、
前記第1案内受部から前記収容受部にかけて下方傾斜して延在する第2案内受部とを備えていることを特徴とするパレット。
【請求項2】
記挿入部は、当該挿入部を介して前記タグ収容部に挿入させた前記タグホルダの下部が、前記受部に当接するように案内する形状をなしていることを特徴とする請求項に記載のパレット。
【請求項3】
前記パレットは当該パレットの全体が一体的に形成され、
前記挿入部の下面側が前記パレットの下方に開口し、前記保護部の上面側が前記パレットの上方に開口し、
前記保護部の上面の端縁と、前記所定の柱部の上面を構成する壁部との間を連結する連結リブが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の運搬等に使用されるパレットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、物品の運搬等に使用されるパレットは、複数の支柱部と、当該複数の支柱部の上端部間、及び、下端部間を連結する上デッキ部、及び、下デッキ部とを備え、支柱部間においてフォークリフト等のフォークを差込み可能なフォーク差込み部を有している。また、パレットに対し、パレットに載置される物品に関する情報等を有するIDタグを保持したタグホルダを収容可能とするタグ収容部を設けることが知られている(例えば、特許文献1等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-18830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、使用していない状態のパレットの保管効率の向上や、使用環境(レール搬送等)への適応等を図るべく、パレットの高さ(上下幅)を低くすることが求められる場合がある。ここで、当該パレットに対してIDタグを縦向きとして装着可能とする場合に、既存のタグホルダを使用してIDタグを装着しようとしても、タグホルダがパレットの上下幅に収まらない場合がある。また、タグホルダがパレットの上下幅に収まったとしても、タグホルダの下端部が、下デッキ部の下面とほぼ同じ高さ位置である場合には、パレットが設置される設置面(床面等)に対しタグホルダが接触して、損傷等してしまうおそれがある。さらに、このような不具合を解消するべく、パレット毎に専用のタグホルダを製作することも考えられるが、この場合、パレット、及び、タグホルダの保管等に関する利便性の低下、並びに、タグ収容部を備える複数種類のパレット、及び、タグホルダを製造する場合の作業性の低下等を招くことが懸念される。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、高さを抑制しつつ、IDタグを好適に取付可能とするパレットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0007】
手段1.複数の柱部と、
前記複数の柱部の上端部間を連結する上デッキ部と、
所定の前記柱部に設けられ、IDタグを保持したタグホルダを収容可能なタグ収容部とを備えるパレットにおいて、
前記タグ収容部が設けられた前記所定の柱部の上下幅は、保持した前記IDタグの長手幅方向を略鉛直方向とした縦姿勢にある前記タグホルダの上下幅と同じ、又は、当該縦姿勢にあるタグホルダの上下幅よりも短く構成され、
前記タグ収容部は、前記所定の柱部の上下幅方向に対し、前記タグホルダの前記縦姿勢の上下幅方向が傾いた状態で、前記タグホルダを収容可能に構成され、
前記タグ収容部は、前記タグホルダを当該タグ収容部に収容させる際に、前記所定の柱部の上下幅方向に対して前記タグホルダを斜め方向に挿入することで、当該タグホルダを当該タグ収容部に収容可能に構成され
前記タグ収容部は、
前記所定の柱部の上方から前記タグホルダの前記タグ収容部への挿入を許容する挿入部と、
水平方向において前記挿入部とは異なる位置に設けられ、前記タグ収容部に収容された前記タグホルダの下部と、前記パレットが設置される設置面との間に介在する保護部とを備え、
前記保護部は、前記タグホルダと当接可能な受部を備え、
前記受部は、
前記タグホルダが前記タグ収容部に収容された状態において前記タグホルダの下端部が当接可能な収容受部と、
前記挿入部を介して前記タグ収容部に挿入された前記タグホルダの下端部と当接可能に構成され、当該タグホルダの下端部を前記収容受部側に案内可能な案内受部とを備え、
前記案内受部は、
前記収容受部よりも水平方向において前記挿入部側、かつ、上方に設けられる第1案内受部と、
前記第1案内受部から前記収容受部にかけて下方傾斜して延在する第2案内受部とを備えていることを特徴とするパレット。
【0008】
手段1によれば、タグ収容部は、タグホルダを傾けた状態で収容可能に構成されており、縦姿勢にあるタグホルダの上下幅と同じ、又は、それよりも低い高さのパレットに対してタグホルダを取付けても、タグホルダの上端部、及び、下端部が、柱部の上面、及び、柱部の下面と同じ高さ位置となったり、柱部の上面、及び、柱部の下面から突出したりすることを回避することができる。従って、縦姿勢にあるタグホルダの上下幅に比べ、高さが高いパレットに取付けられるタグホルダと、高さが低い又は高さが同じパレットに取付けられるタグホルダとの共通化を図ることができる。結果として、パレットの高さを抑制し、パレットの保管効率の向上、及び、パレットの軽量化等を図りつつ、パレット、及び、タグ収容部を備える複数種類のパレット、及び、各パレットに対応するタグホルダを製造、及び、保管する場合に、製造作業性の向上、製造コストの抑制、及び、保管等に関する利便性の向上等を図ることができる。
【0009】
また、タグ収容部はタグホルダを所定の柱部の上下幅方向に対して斜め方向に挿入することでタグホルダを収容可能に構成されており、別途のキャップを装着しなくても、タグ収容部に収容されたタグホルダの上方への変位、及び、下方への変位を防止するように構成することができる。従って、タグホルダの取付に関する構成の複雑化の抑制、及び、タグホルダの取付作業性の向上等を図ることができる。特に、例えば、タグホルダのタグ収容部からの抜け出しを防止する手段と併用する場合であって、パレットを水平な床面等に勢いよく設置した場合に、タグホルダにはパレットに対して鉛直上方に相対変位するような力が作用することとなるが、前記抜け出しを防止する手段と、タグ収容部とが協働して、タグホルダの上方への相対変位を規制することができ、前記抜け出しを防止する手段の損傷リスクの低減や簡素化等を図ることができる。
【0010】
尚、IDタグを横向きとしてパレットに装着する場合には、IDタグの機能の低下(交信距離の低下)を招くおそれがある。このため、タグ収容部に収容された状態のIDタグの傾きは、鉛直方向に対して45度以下とすることが望ましい。
【0012】
また、パレットを設置面に設置した場合に、タグホルダが設置面に接触するといった事態を回避することができる。従って、例えば、タグホルダが、設置面と接触して摩耗したり、設置面の突出物と衝突して損傷したりすることを防止することができる。
【0013】
尚、パレットを上下反対向きとして使用可能な構成(2面を物品の載置面として使用可能)としてもよいし、タグホルダをパレットの上方からパレットに取付けた後にパレットを上下反対向きとして使用する構成としてもよい。また、「前記挿入部」について、「前記所定の柱部の上方から前記タグホルダの前記タグ収容部への挿入を許容するとともに、前記タグ収容部に収容された前記タグホルダの上部を支持する」こととしてもよい。
さらに、案内受部によりタグホルダの下端部を収容受部側に案内することができ、タグホルダを比較的スムースにタグ収容部に収容させることができる。また、案内受部は、収容受部よりも挿入部側、かつ、上方に設けられる第1案内受部を備えており、タグ収容部に挿入されてきたタグホルダの下端部を収容受部に対してより大きく離間している段階から案内することができる。さらに、第2案内受部により、第1案内受部から続く案内受部を収容受部にまで連続させることができ、案内受部に案内されている途中のタグホルダの下端部が収容受部以外の部位に案内されてしまうといった事態を確実に回避することができる。従って、タグホルダの取付作業に際して精密な作業を必要とせず、タグホルダの取付不良が発生したり、取付作業のやり直しが発生したりするリスクを軽減することができる。結果として、タグホルダの取付作業性の向上、不良品の発生リスクの抑制等を図ることができる。
【0014】
手段記挿入部は、当該挿入部を介して前記タグ収容部に挿入させた前記タグホルダの下部が、前記受部に当接するように案内する形状をなしていることを特徴とする手段に記載のパレット。
【0015】
手段によれば、挿入部を介してタグ収容部に挿入したタグホルダの下部が、受部から外れた位置に進入してしまうといった事態を回避することができる。従って、タグホルダの取付作業性の向上等を図ることができる。
【0018】
手段.前記パレットは当該パレットの全体が一体的に形成され、
前記挿入部の下面側が前記パレットの下方に開口し、前記保護部の上面側が前記パレットの上方に開口し、
前記保護部の上面の端縁と、前記所定の柱部の上面を構成する壁部との間を連結する連結リブが設けられていることを特徴とする手段1又は2に記載のパレット。
【0019】
手段によれば、連結リブによって保護部、及び、柱部の上面を構成する壁部を補強することができ、タグホルダの取付状態の安定化等を図ることができる。また、パレットはその全体が一体的に形成されることで、製造作業性の向上等を図ることができる。さらに、上記手段に記載されているように、挿入部と、保護部とが、水平方向において異なる位置に設けられていることから、挿入部の下面側をパレットの下方に開口させ、保護部の上面側をパレットの上方に開口させることができる。加えて、挿入部の下面側をパレットの下方に開口させ、保護部の上面側をパレットの上方に開口させることで、タグ収容部の簡素化が図られることとなり、全体が一体的に形成されるパレットを成型する金型の簡素化、ひいては、製造コストの削減等を図ることができる。また、保護部がパレットの上方に開口するとともに、保護部の上面側にはタグホルダの下部が配置されることから、パレットの上方からタグホルダの設置の有無、タグホルダの設置状態の良否の確認、及び、IDタグの種別の確認等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】パレットの斜視図である。
図2】タグホルダの斜視図である。
図3】タグ収容部の周辺部を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図4】タグ収容部を示す一部断面を含む斜視図である。
図5】タグ収容部を示す一部断面を含む斜視図である。
図6】タグホルダが収容されたタグ収容部を示す断面図である。
図7】タグホルダが収容される過程にあるタグ収容部を示す一部断面を含む斜視図である。
図8】タグホルダが収容される過程にあるタグ収容部を示す断面図である。
図9】タグホルダが収容される過程にあるタグ収容部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、パレット1は、平面視略矩形状(平面視略正方形状)をなしている。また、パレット1は、パレット1の四隅にそれぞれ設けられる隅柱部2と、パレット1の各側辺部の中間位置に設けられる中間柱部3と、パレット1の中央部に設けられる中央柱部4と、隅柱部2、中間柱部3、及び、中央柱部4の上端部間を連結する上デッキ部5と、隅柱部2の下端部と中間柱部3の下端部との間、及び、中間柱部3の下端部と中央柱部4の下端部との間を連結する下デッキ部6とを備えている。加えて、隅柱部2、中間柱部3、及び、中央柱部4の間には、フォークリフトのフォークを差込み可能なフォーク差込み部7が設けられている。本実施形態では、パレット1の外周面を構成する4つの側面のうち4つの側面からフォークを差込み可能な4方差しタイプのパレットとなっている。
【0022】
隅柱部2、中間柱部3、及び、中央柱部4は、それぞれの外周面を構成する周壁部9と、上面を構成する上壁部10と、下面を構成する下壁部11とを備えている。さらに、上壁部10の下面から下方に延出する上補強リブ12と、下壁部11の上面から上方に延出する下補強リブ13(図3等参照)とが設けられている。また、本実施形態では、隅柱部2、中間柱部3、中央柱部4、及び、上デッキ部5の上面によって物品を載置可能な「載置面14」が構成されている。さらに、隅柱部2、中間柱部3、中央柱部4、及び、下デッキ部6の下面によって、パレット1が設置される床面等の設置面に接地する「接地面15」が構成されている。加えて、載置面14と、接地面15とは、互いに平行して延在している。
【0023】
また、本実施形態のパレット1は、当該パレット1の全体がポリプロピレンにより一体的に形成されている。さらに、載置面14、及び、接地面15には、多数の開口部が全体的に形成されており(載置面14、及び、接地面15が略格子状に構成されており)、上デッキ部5、及び、下デッキ部6だけでなく、隅柱部2、中間柱部3、及び、中央柱部4の上壁部10、及び、下壁部11にも開口部が形成されている。すなわち、例えば、パレット1の下方に型抜きされる下金型によって上壁部10の下面側を形成するべく、下壁部11のうち当該上壁部10の下方に位置する部位には開口部が形成され、パレット1の上方に型抜きされる上金型によって下壁部11の上面側を形成するべく、上壁部10のうち当該下壁部11の上方に位置する部位には開口部が形成されている。
【0024】
さて、図6図7等に示すように、パレット1には、中央柱部4において、パレット1に載置される物品に関する情報等が記憶されたカード状の図示しないIDタグ(「RFIDタグ」、「ICタグ」、「電子タグ」、「非接触タグ」等と呼ばれる場合もある)を保持したタグホルダ22を収容可能なタグ収容部31が設けられている。図2に示すように、タグホルダ22は、IDタグの外周縁と当接、又は、近接する略矩形枠状の枠部23と、枠部23の内面間を連結し、IDタグの表裏面のうち一方と略当接して支持する支持部24と、枠部23のうち支持部24に対してIDタグの厚みよりも若干長い距離を隔てた部位から枠部23の内周側に突出し、IDタグの表裏面のうち他方と略当接して支持する支持片部25とを備えている。また、タグホルダ22は、枠部23のうち一方の短辺部(タグホルダ22の長手幅方向の一端部に対応して設けられている部位)の外面の面積を、当該部位の中央部を中心として拡大させるようにして設けられた張出し部26を備えている。さらに、タグホルダ22は、枠部23の一対の長辺部のうち張出し部26に対して所定距離を隔てた位置から枠部23の外周側に突出し、張出し部26と対向する一対の係止突部27を備えている。加えて、枠部23の一対の長辺部は、基本的に互いに平行して延在しているが、タグホルダ22の長手幅方向において張出し部26が設けられた側とは反対側の端部及びその近傍部位においては、当該反対側の端部に向けて互いの距離を次第に縮めるようにして傾斜して延びている。尚、本実施形態のタグホルダ22は、ポリプロピレンにより一体的に形成されている。
【0025】
また、タグ収容部31が設けられた中央柱部4の上下幅(本例では、パレット1の高さと同じ)は、保持したIDタグの長手幅方向を略鉛直方向とした縦姿勢にあるタグホルダ22の上下幅よりも短く構成されている。本実施形態では、IDタグの長手幅方向と、タグホルダ22の長手幅方向とがほぼ一致しており、タグホルダ22に保持されたIDタグの長手幅方向を略鉛直方向とすると、タグホルダ22の長手幅方向が略鉛直方向に沿って延在するようになっている。すなわち、長手幅方向が略鉛直方向に沿って延びるタグホルダ22の姿勢がタグホルダ22の縦姿勢に相当する。尚、本実施形態のIDタグは、パレット1に装着された状態において、IDタグの長手幅方向が鉛直方向に対して45度を超えて傾いてしまうと、交信距離の比較的大幅な低下が懸念される仕様となっている。
【0026】
図3図6図7等に示すように、タグ収容部31は、中央柱部4の上方からタグホルダ22のタグ収容部31への挿入を許容するとともに、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の上部を支持する挿入部32と、水平方向において挿入部32とは異なる位置に設けられ、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の下部と、パレット1が設置される設置面との間に介在する保護部33とを備えている。
【0027】
より具体的に、図3図5等に示すように、中央柱部4の上壁部10には、上壁部10の一般部よりも低い位置に設けられる略矩形板状の底壁部35と、底壁部35の各側辺部から上方に延びて上壁部10の一般部と連結される側壁部36とにより画定される設置凹部34が設けられ、側壁部36のうち保護部33側に位置する側壁部36と底壁部35との境界部は、当該側壁部36、及び、底壁部35に対して傾斜して延在する傾斜壁部37となっている。傾斜壁部37には、タグホルダ22を挿入可能な挿入開口部38が設けられている。本実施形態では、挿入開口部38、及び、当該挿入開口部38が設けられた傾斜壁部37により挿入部32が構成されている。
【0028】
図4図6図7等に示すように、保護部33は、タグホルダ22と当接可能な受部41を備えている。受部41は、タグホルダ22がタグ収容部31に収容された状態において(完全収容姿勢の)タグホルダ22の下端部が当接可能な収容受部42と、挿入部32を介してタグ収容部31に挿入された(半収容姿勢の)タグホルダ22の下端部と当接可能に構成され、当該タグホルダ22の下端部を収容受部42側に案内可能な案内受部43とを備えている。さらに、案内受部43は、収容受部42よりも水平方向において挿入部32側、かつ、上方に設けられ、略水平方向に延在する第1案内受部44と、第1案内受部44から収容受部42にかけて下方傾斜して延在する第2案内受部45とを備えている。加えて、図5等に示すように、保護部33は、受部41の下面から下方に延出する保護リブ46を備え、当該保護リブ46の下縁部は、中央柱部4の下面、すなわち、接地面15の一部を構成している。
【0029】
さらに、タグ収容部31は、タグホルダ22を当該タグ収容部31に収容させる際に、中央柱部4の上下幅方向に対してタグホルダ22を斜め方向に挿入可能に構成されている。つまり、図8等に示すように、傾斜壁部37に設けられた挿入開口部38は、鉛直方向、及び、水平方向に対して傾斜する方向に開口しており、挿入開口部38を平面視した場合の挿入開口部38の短手幅は、タグホルダ22の厚み(支持部24の外側面と、支持片部25の外側面との間の距離)よりも短くなっている。このため、タグホルダ22はその先端側を挿入部32に挿入させることで、当該先端側が受部41側に向かうようにして傾いた姿勢をとるようになっている。
【0030】
但し、挿入開口部38の短手幅は、傾斜壁部37の厚み方向においてタグ収容部31の内方側に向けて次第に広くなるように構成されており、タグホルダ22が挿入部32に挿通された状態において、所定角度の範囲で傾動可能となっている。特に、挿入開口部38の短手幅を画定する面のうち、水平方向で保護部33側の面は、傾斜壁部37の表裏面に対して略直交する方向に延在する。その一方で、挿入開口部38の短手幅を画定する面のうち、水平方向で保護部33からより大きく離れている側の面は、鉛直方向に近い角度で延在している。本実施形態では、パレット1が水平面に設置されたものとして、挿入部32に挿通された状態のタグホルダ22を最大限鉛直方向に近付けた姿勢とした場合、鉛直方向に対するタグホルダ22の長手幅方向の傾きが約17.5度となっている。また、本実施形態では、タグホルダ22を、かかる角度で保ちつつ、タグ収容部31に深く挿入した場合に、タグホルダ22の下端部が、受部41の第1案内受部44に当接するようになっている。
【0031】
タグホルダ22の下端部が第1案内受部44に当接した状態(図7図8の状態)から、タグホルダ22の上端部(張出し部26等)に対して下向きの力を加えることで、タグホルダ22の下端部が第1案内受部44により収容受部42側に案内される。また、第1案内受部44と、収容受部42とでは、高さが異なっているが、図9に示すように、第1案内受部44の端縁と、収容受部42の端縁との間が第2案内受部45によって連結されていることから、当該第2案内受部45によりタグホルダ22の下端部が第1案内受部44から収容受部42まで比較的スムースに案内される。
【0032】
さらに、タグホルダ22の一対の係止突部27を挿入開口部38に挿通させることで、図6に示すように、タグホルダ22の下端部が収容受部42に当接した状態とされる。これにより、タグホルダ22がタグ収容部31に収容された状態とされ、タグホルダ22の取付作業が終了する。また、タグホルダ22がタグ収容部31に収容された状態においては、各係止突部27と、張出し部26との間に、傾斜壁部37が挟まれた格好とされる。これにより、タグホルダ22のタグ収容部31へのそれ以上の挿入が規制されるとともに、タグホルダ22のタグ収容部31から抜け出す方向への変位が規制されるようになっている。さらに、タグホルダ22の上端部(張出し部26等)は、設置凹部34に収容され、上壁部10の上面(載置面14)よりも所定距離を隔てて下方に位置している。
【0033】
以上のように、タグホルダ22の上部を支持する挿入部32と、タグホルダ22の下部を支持する収容受部42とが、水平方向において異なる位置に設けられていることで、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22は、鉛直方向、及び、水平方向に対して傾斜して延在することとなる。つまり、タグ収容部31は、中央柱部4の上下幅方向に対してタグホルダ22の長手幅方向が傾いた状態で、タグホルダ22を収容可能に構成されている。本実施形態では、パレット1が水平面に設置されたものとして、タグ収容部31に収容された状態のタグホルダ22の長手幅方向、ひいては、IDタグの長手幅方向の傾きは、鉛直方向に対して約40度となっている。
【0034】
また、図4等に示すように、本実施形態では、設置凹部34の保護部33側に隣接して上壁部10(以下、「介在壁部51」と称する)が残存するように構成されている。さらに、上壁部10の下面から下方に延出する上補強リブ12は、介在壁部51の下面のうち保護部33側の辺部にも対応して設けられている(以下、介在壁部51の保護部33側の辺部に対応する上補強リブ12を「補助壁部52」と称する)。加えて、補助壁部52と、介在壁部51との間を連結する案内リブ53が設けられている。案内リブ53は、傾斜壁部37のうち挿入開口部38よりも上方の部位にも連結されているとともに、当該案内リブ53の下辺部は、挿入開口部38の短手幅を画定する面のうち、水平方向で保護部33側の面の傾斜と同じ角度で傾斜している(面一とされている)。
【0035】
タグホルダ22を挿入開口部38に挿入する際に、タグホルダ22が比較的大きく傾いた(本例では、鉛直方向に対して40度以上傾いた)場合には、タグホルダ22の挿入方向先端部(下端部)が案内リブ53に当接し、案内リブ53に沿って下方に案内される。これにより、タグ収容部31に挿入されるタグホルダ22の傾きが大きくなり過ぎること(鉛直方向に対して40度以上傾くこと)が規制され、タグホルダ22の挿入方向先端部が補助壁部52に接触する等の事態が防止される。
【0036】
また、図5図6等に示すように、第1案内受部44の上面のうち挿入部32側のコーナー部から、上方に延出し、補助壁部52の側辺部と連接する上補強リブ12、及び、補助壁部52の下縁部に連結される延出リブ54が設けられている。すなわち、延出リブ54は、上補強リブ12(補助壁部52)を介して、上壁部10の下面と連結されるようになっている。本実施形態では、上補強リブ12(補助壁部52)のうち、延出リブ54と上壁部10との間を連結する部位と、延出リブ54とによって、連結リブが構成される。
【0037】
また、本実施形態では、挿入部32が設けられた設置凹部34の下面側をパレット1(接地面15)の下方に型抜きされる下金型によって形成するべく、設置凹部34の下面側がパレット1の下方に開口している(設置凹部34の下方は空間となっている)。さらに、保護部33の上面側をパレット1(載置面14)の上方に型抜きされる上金型によって形成するべく、保護部33の上面側がパレット1の上方に開口している(保護部33の上方は空間となっている)。加えて、延出リブ54、補助壁部52、及び、上補強リブ12等についても、下金型と、上金型とで形成されるように鉛直方向に対して傾斜して延在している。
【0038】
加えて、図4図6等に示すように、保護部33は、収容受部42よりも下方に位置し、傾斜して延びる壁部を介して収容受部42と連続する保護底壁部55を備えている。保護底壁部55には、上下に貫通する水抜き孔56が設けられている。さらに、第1案内受部44、及び、設置凹部34の底壁部35にも上下に貫通する水抜き孔56が設けられている。尚、図7に示すように、タグホルダ22の下端部は、第1案内受部44に設けられた水抜き孔56の上方を通過する際も、第1案内受部44(本例では、一対の水抜き孔56間の部位)に案内され続けることから、タグホルダ22の下端部の動作が水抜き孔56によって阻害されないようになっている。
【0039】
以上詳述したように、本実施形態によれば、タグ収容部31は、タグホルダ22を傾けた状態で収容可能に構成されており、縦姿勢にあるタグホルダ22の上下幅(タグホルダ22の長手幅)よりも低い高さのパレット1に対してタグホルダ22を取付けても、タグホルダ22の上端部、及び、下端部が、中央柱部4の上面、及び、中央柱部4の下面と同じ高さ位置となったり、中央柱部4の上面、及び、中央柱部4の下面から突出したりすることを回避することができる。従って、タグホルダ22の長手幅に比べ、高さが高いパレットに取付けられるタグホルダ22と、高さが低い又は高さが同じパレット1に取付けられるタグホルダ22との共通化を図ることができる。結果として、パレット1の高さを抑制し、パレット1の保管効率の向上、及び、パレット1の軽量化等を図りつつ、タグ収容部31を備える複数種類のパレット1、及び、パレット1に対応するタグホルダ22を製造、及び、保管する場合に、製造作業性の向上、製造コストの抑制、及び、保管等に関する利便性の向上等を図ることができる。さらに、タグホルダ22がタグ収容部31に収容された状態において、IDタグの鉛直方向からの傾きを45度以内(本例では40度)とすることで、IDタグが大きく傾くことに起因する交信距離の低下等を防止することができる。
【0040】
また、タグ収容部31はタグホルダ22を中央柱部4の上下幅方向に対して斜め方向に挿入することでタグホルダ22を収容可能に構成されており、別途のキャップを装着しなくても、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の上方への変位、及び、下方への変位を防止するように構成することができる。つまり、挿入開口部38の上縁部、及び、案内リブ53によってタグ収容部31に収容されたタグホルダ22の上方への変位を、タグホルダ22のタグ収容部31からの抜け出しを防止する係止突部27と協働して規制することができる。さらに、挿入開口部38の下縁部、及び、収容受部42の上面によってタグ収容部31に収容されたタグホルダ22の下方への変位を、タグホルダ22のタグ収容部31への入り込み過ぎを防止する張出し部26と協働して規制することができる。従って、タグホルダ22の取付に関する構成の複雑化の抑制、及び、タグホルダ22の取付作業性の向上等を図ることができる。特に、パレット1が水平な床面等に勢いよく設置されたり、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22に対して下方に向かう力が加えられたりした場合等において、係止突部27や張出し部26だけでタグホルダ22を支持するのではなく、挿入開口部38の上縁部、及び、案内リブ53や、挿入開口部38の下縁部、及び、収容受部42の上面によっても協働してタグホルダ22を支持することにより、係止突部27、及び、張出し部26の損傷リスクの低減や簡素化等を図ることができる。
【0041】
さらに、タグ収容部31は、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の下部と、パレット1が設置される設置面との間に介在する保護部33を備えている。このため、パレット1を設置面に設置した場合に、タグホルダ22が設置面に接触するといった事態を回避することができる。従って、例えば、タグホルダ22が、設置面と接触して摩耗したり、設置面の突出物と衝突して損傷したりすることを防止することができる。
【0042】
また、挿入部32は、当該挿入部32を介してタグ収容部31に挿入させたタグホルダ22の下端部が、受部41に当接するように案内する形状をなしている。このため、挿入部32を介してタグ収容部31に挿入したタグホルダ22が、受部41から外れた位置に進入してしまうといった事態を回避することができる。従って、タグホルダ22の取付作業性の向上等を図ることができる。
【0043】
さらに、受部41は、タグホルダ22がタグ収容部31に収容された状態においてタグホルダ22の下端部が当接可能な収容受部42と、挿入部32を介してタグ収容部31に挿入されたタグホルダ22の下端部と当接可能に構成され、当該タグホルダ22の下端部を収容受部42側に案内可能な案内受部43とを備えている。このため、案内受部43によりタグホルダ22の下端部を収容受部42側に案内することができ、タグホルダ22を比較的スムースにタグ収容部31に収容させることができる。特に、案内受部43は、収容受部42よりも挿入部32側、かつ、上方に設けられる第1案内受部44を備えており、タグ収容部31に挿入されてきたタグホルダ22の下端部を収容受部42に対してより大きく離間している段階から案内することができる。さらに、第2案内受部45により、第1案内受部44から続く案内受部43を収容受部42にまで連続させることができ、案内受部43に案内されている途中のタグホルダ22の下端部が収容受部42以外の部位に案内されてしまうといった事態を確実に回避することができる。従って、タグホルダ22の取付作業に際して精密な作業を必要とせず(例えば、図9の状態からタグホルダ22の上端部をハンマー等で叩いてタグホルダ22をタグ収容部31に挿入させるような作業をしても)、タグホルダ22の取付不良が発生したり、取付作業のやり直しが発生したりするリスクを軽減することができる。結果として、タグホルダ22の取付作業性の向上、不良品の発生リスクの抑制等を図ることができる。
【0044】
加えて、第1案内受部44の上面のコーナー部から上方に延出する延出リブ54が、上壁部10の下面から下方に延出する上補強リブ12(補助壁部52)の下縁部と連結されている。これにより、第1案内受部44と、上壁部10との間が、上補強リブ12(補助壁部52)と、延出リブ54とにより連結されている。このため、第1案内受部44(保護部33)、及び、上壁部10を補強することができ、タグホルダ22の取付状態の安定化等を図ることができる。また、パレット1はその全体が一体的に形成されることで、製造作業性の向上等を図ることができる。
【0045】
また、挿入部32と、保護部33とが、水平方向において異なる位置に設けられていることから、挿入部32の下面側をパレット1の下方に開口させ、保護部33の上面側をパレット1の上方に開口させることができる。加えて、挿入部32の下面側をパレットの下方に開口させ、保護部33の上面側をパレット1の上方に開口させることで、タグ収容部31の簡素化が図られることとなり、全体が一体的に形成されるパレット1を成型する金型の簡素化、ひいては、製造コストの削減等を図ることができる。また、保護部33がパレット1の上方に開口するとともに、保護部33の上面側にはタグホルダ22の下部が配置されることから、パレット1の上方からタグホルダ22の設置の有無、タグホルダ22の設置状態の良否の確認、及び、IDタグの種別の確認等を行うことができる。
【0046】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0047】
(a)上記実施形態では、パレット1(中央柱部4)の高さが、タグホルダ22の縦姿勢にある場合の上下幅(長手幅)よりも短くなっているが、パレット1(中央柱部4)の高さが、タグホルダ22の長手幅と同じ、又は、ほぼ同じ(タグホルダ22を傾けなければタグホルダ22の全体を、パレット1の載置面14よりも所定距離を隔てて下方に位置させ、接地面15よりも所定距離を隔てて上方に位置させることができない高さ)となるように構成してもよい。
【0048】
(b)また、パレット1に装着されたIDタグの長手幅方向の傾き(鉛直方向に対する角度)については特に限定されるものではないが、IDタグの機能の低下(交信距離の低下)を抑止するべく、鉛直方向に対して45度以下とすることが望ましい。さらに、タグホルダ22をパレット1の高さ(中央柱部4の上下幅)に収めるべく、タグ収容部31に収容された状態のIDタグの鉛直方向に対する傾きを大きくしなければならない(例えば、鉛直方向に対して20度以上、さらには、35度以上としなければいけない)パレットに具体化することで、パレット1の高さを極力低く抑制しつつ、パレット1の高さと同じ、或いは、それよりも長い上下幅を有するタグホルダ22をパレット1に好適に収容するといった作用効果がより顕著に奏される。
加えて、上記実施形態では、IDタグの長手幅方向と、タグホルダ22の長手幅方向とが一致するように構成されているが、若干異なるように構成してもよい。また、タグ収容部31の配置や数についても特に限定されるものではないが、利便性等の向上を図るべく、極力、中央に1箇所とすることが望ましい。
【0049】
(c)上記実施形態において、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の上部や下部を支持する構成、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22がタグ収容部31から抜け出すことを防止する構成、及び、タグ収容部31に挿入されたタグホルダ22がタグ収容31に入り込み過ぎることを防止する構成については特に限定されるものではなく、例えば、タグホルダ22の上部の係止構造に代えて、別途の取付部材を用いてタグホルダ22の抜けを防止する構成としてもよいし、タグ収容部31に収容されたタグホルダ22の下端部がパレット1の下方に露出するような構成としてもよい、また、保護部33の形状等は特に限定されるものではなく、例えば、受部41を全体的に平坦状に構成してもよい。
【0050】
(d)上記実施形態では、パレット1の全体が一体的に形成される構成となっているが、パレットの上半分と、下半分とをそれぞれ一体的に形成した後に、互いに溶着するような構成としてもよい。また、例えば、パレットを上下反対向きとして使用可能な構成(2面を物品の載置面として使用可能)としてもよいし、タグホルダ22をパレットの上方からパレットに取付けた後にパレットを上下反対向きとして使用する構成(パレットの使用時には挿入部32がパレットの下面側に位置し、保護部33がパレットの上面側に位置する)としてもよい。
【0051】
(e)上記実施形態では、パレット1、及び、タグホルダ22は、ポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。さらに、上記実施形態では、パレット1の外周面を構成する4つの側面からフォークを差込み可能な4方差しタイプのパレット1となっているが、2つの側面からフォークを差込み可能な2方差しタイプのパレットに適応することも可能である。加えて、下デッキ部6を省略したパレットに適用することも可能である。
【符号の説明】
【0052】
1…パレット、2…隅柱部、3…中間柱部、4…中央柱部、5…上デッキ部、10…上壁部、12…上補強リブ、22…タグホルダ、31…タグ収容部、32…挿入部、33…保護部、37…傾斜壁部、38…挿入開口部、41…受部、42…収容受部、43…案内受部、44…第1案内受部、45…第2案内受部、52…補助壁部、54…延出リブ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9