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特許7405443情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231219BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20231219BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F21/62 318
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021080314
(22)【出願日】2021-05-11
(65)【公開番号】P2022174484
(43)【公開日】2022-11-24
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】入江 達也
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-512708(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0101161(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0215588(US,A1)
【文献】特開2008-252298(JP,A)
【文献】特開2008-118360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 21/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する登録部であって、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する、登録部と、
前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する出力制御部と、を備え、
前記登録部は、前記住所登録要求又は前記住所変更要求の送信元のユーザ端末から取得したユーザ情報と、ユーザデータベースに予め登録されるユーザ情報とが一致しない場合、前記住所データベースへの登録又は前記住所データベースの変更を拒否する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記空間名は、前記空間の用途を示す情報、及び前記空間を使用するユーザを示す情報のうち少なくとも1つを含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記登録部は、前記住所登録要求又は前記住所変更要求の送信元のユーザ端末を使用するユーザが指定した文字列を、前記空間名として取得する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、空間名を含む住所出力要求を外部装置から受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所出力要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記外部装置に出力する
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記登録部は、
前記住所データベースの空間名を、前記ユーザデータベースのユーザ情報に紐づけて登録し、
前記住所変更要求に含まれる空間名が前記住所変更要求の送信元のユーザ端末から取得したユーザ情報に紐づけられていない場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる前記空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる前記住所情報に変更することを拒否する
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ユーザ端末と、
情報処理装置と、
1又は複数の外部装置と
を備え、
前記情報処理装置は、
住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する登録部であって、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する、登録部と、
前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、前記1又は複数の外部装置に出力する出力制御部と
を有し、
前記登録部は、前記住所登録要求又は前記住所変更要求の送信元のユーザ端末から取得したユーザ情報と、ユーザデータベースに予め登録されるユーザ情報とが一致しない場合、前記住所データベースへの登録又は前記住所データベースの変更を拒否する、
情報処理システム。
【請求項7】
互いに冗長構成を有する複数の前記情報処理装置を備える、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する段階と、
住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する段階と、
前記住所登録要求又は前記住所変更要求の送信元のユーザ端末から取得したユーザ情報と、ユーザデータベースに予め登録されるユーザ情報とが一致しない場合、前記住所データベースへの登録又は前記住所データベースの変更を拒否する段階と、
前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する段階と
を備える情報処理方法。
【請求項9】
住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する段階と、
住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する段階と、
前記住所登録要求又は前記住所変更要求の送信元のユーザ端末から取得したユーザ情報と、ユーザデータベースに予め登録されるユーザ情報とが一致しない場合、前記住所データベースへの登録又は前記住所データベースの変更を拒否する段階と、
前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する段階と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関し、特に住所情報を管理する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野で住所情報を管理し、又は活用することが行われている(特許文献1及び2参照)。例えば、特許文献2では、光学文字認識により、配達対象物に付与された特定情報を含む住所情報を認識し、認識した住所情報を用いて住所データベースを検索し、住所情報を特定する住所情報管理システムが開示されている。上述の特許文献2においては、住所データベースは、特定情報の正式名称と別名とが対応付けられている。
【0003】
ここで、住所は、引っ越しや区画整理といった様々な要因で変更するため、ユーザは、住所が変更する度に関係者に対して変更手続きをする必要がある。昨今では、種々のサービスにおいてユーザ登録情報として住所を登録するようになっており、このようなサービスは増え続けている。したがって、ユーザは、住所が変更する度に、膨大な数のサービスに対して変更手続きが必要となり、多くの手間がかかることや変更手続きの漏れが発生することが懸念されている。したがって、ユーザの住所を包括的に管理するシステムが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-254439号公報
【文献】特開2017-220069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上述の特許文献2に記載の別名は、認識した住所情報と所定の度合い以上合致するデータ、つまり住所情報を推定できる、住所情報に類似するデータである。したがって、ユーザの住所を包括的に管理する目的で上述の特許文献2に記載の住所情報管理システムを用いた場合、ユーザの住所が引っ越し等で異なる住所になったとき、ユーザはやはり住所変更の手続きをしなければならない。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、ユーザの住所変更手続きを簡易化させる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様にかかる情報処理装置は、登録部と出力制御部とを備える。前記登録部は、住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する。また前記登録部は、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する。前記出力制御部は、前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する。
【0008】
本開示の一態様にかかる情報処理システムは、ユーザ端末と、情報処理装置と、1又は複数の外部装置とを備える。前記情報処理装置は、登録部と出力制御部とを有する。前記登録部は、住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する。また前記登録部は、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する。前記出力制御部は、前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、前記1又は複数の外部装置に出力する。
【0009】
本開示の一態様にかかる情報処理方法は、住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する段階と、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する段階と、前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する段階とを備える。
【0010】
本開示の一態様にかかるプログラムは、住所登録要求を受信した場合、空間が存在する住所を示す住所情報と、前記空間を識別するための、住所以外の所定の属性を示す空間名とを、互いに対応付けて住所データベースに登録する段階と、住所変更要求を受信した場合、前記住所データベースにおいて前記住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、前記住所変更要求に含まれる住所情報に変更する段階と、前記住所データベースにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する段階とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、ユーザの住所変更手続きを簡易化させる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態1にかかる情報処理の流れを示すフローチャートである。
図3】実施形態2にかかる情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかる管理サーバの構成を示すブロック図である。
図5】実施形態2にかかるユーザDBのデータ構造の一例を示す図である。
図6】実施形態2にかかる住所DBのデータ構造の一例を示す図である。
図7】実施形態2にかかるユーザ登録処理の流れの一例を示すシーケンス図ある。
図8】実施形態2にかかる住所登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図9】実施形態2にかかる住所登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10】実施形態2にかかる住所変更処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11】実施形態2にかかる出力処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12】実施形態3にかかる情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
図13】実施形態3にかかる管理サーバの構成を示すブロック図である。
図14】コンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
まず、本開示の実施形態1について説明する。図1は、実施形態1にかかる情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、ユーザの住所情報を管理するコンピュータ装置である。情報処理装置1は、登録部13と、出力制御部14とを備える。
【0015】
登録部13は、住所登録要求を受信した場合、空間の住所情報と、上記空間の空間名とを取得し、これらを互いに対応付けて住所データベース(DB)に登録する。ここで、住所情報は、空間が存在する住所を示す情報である。また、空間名は、空間を識別するための情報であって、空間の、住所以外の所定の属性を示す情報である。住所登録要求には、住所情報と、空間名とが含まれてよい。
【0016】
また登録部13は、住所変更要求を受信した場合、住所DBにおいて住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、住所変更要求に含まれる住所情報に変更する。住所変更要求には、住所情報と、空間名とが含まれてよい。
【0017】
尚、登録部13は、住所登録要求の送信元(住所登録要求元)又は住所変更要求の送信元(住所変更要求元)のユーザ端末を使用するユーザが指定した文字列を、空間名として取得してよい。
【0018】
出力制御部14は、住所DBにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する。外部装置は、ユーザの住所情報の参照を希望する、又はユーザの住所情報の登録を必要とする機関、企業、又は他ユーザが使用するコンピュータ装置である。以下では、上記機関、企業、又は他ユーザを、関係者と呼ぶことがある。尚、関係者には、住所登録要求元又は住所変更要求元のユーザ端末を使用するユーザが含まれていてもよい。
【0019】
図2は、実施形態1にかかる情報処理の流れを示すフローチャートである。まず、情報処理装置1は、住所登録要求を受信したか否かを判定する(S11)。住所登録要求を受信したと判定した場合(S11でYes)、登録部13は、住所登録要求に含まれる住所情報と、住所登録要求に含まれる空間名とを対応付けた情報を、住所DBに登録する(S12)。そして登録部13は、処理をS15に進める。一方、住所登録要求を受信したと判定しなかった場合(S11でNo)、情報処理装置1は、住所変更要求を受信したか否かを判定する(S13)。住所変更要求を受信したと判定した場合(S13でYes)、登録部13は、住所DBにおいて住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、住所変更要求に含まれる住所情報に変更する(S14)。そして登録部13は、処理をS15に進める。尚、住所変更要求を受信したと判定しなかった場合(S13でNo)、情報処理装置1は、処理をS11に戻してよい。
【0020】
S15において、出力制御部14は、住所DBにおいて空間名に対応付けられた住所情報を、1又は複数の外部装置に出力する(S15)。
【0021】
このように実施形態1によれば、情報処理装置1は、空間名と住所情報とを住所DBに対応付けて登録し、住所変更要求に応じて空間名に紐づけられた住所情報を変更する。これにより、ユーザは、予め空間名及び住所情報の登録を情報処理装置1に対して要求し、関係者へ空間名を連絡又は外部装置に空間名を登録しておくことで、住所変更が生じた場合に、情報処理装置1に対する住所変更要求のみで住所変更手続きが完了する。したがって、ユーザの住所変更手続きを簡易化させることができる。
【0022】
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2について説明する。図3は、実施形態2にかかる情報処理システム900の全体構成を示すブロック図である。情報処理システム900は、ユーザの住所情報を管理し、活用するコンピュータシステムである。情報処理システム900は、1又は複数のユーザ端末20と、情報処理装置(以下、管理サーバと呼ぶ)10と、1又は複数の外部装置30とを備え、これらがネットワークNを介して通信可能に接続される構成をとる。ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
【0023】
ユーザ端末20は、住所の登録又は変更を希望する場合、まず管理サーバ10に対してユーザ認証要求を、ネットワークNを介して送信する。ユーザ認証要求には、ユーザ情報が含まれる。ユーザ情報は、ユーザ端末20を使用するユーザを一意に識別する情報である。尚、管理サーバ10は、事前にユーザ情報を登録している。
【0024】
そしてユーザ端末20は、住所の登録を希望する場合は、空間名及び住所情報を少なくとも含む住所登録要求を、管理サーバ10に対してネットワークNを介して送信する。空間名は、別名住所と呼ばれることがある。空間名は、空間を一意に識別する情報である。空間名は、空間の用途を示す情報、及び空間を使用又は所有するユーザを示す情報のうち少なくとも1つを含んでよい。また、空間名は、ユーザが任意に指定した文字列であってよい。
【0025】
ユーザ端末20は、住所の変更を希望する場合は、空間名及び新しい住所情報を少なくとも含む住所変更要求を、管理サーバ10に対してネットワークNを介して送信する。尚、本実施形態2では、ユーザ端末20は、住所の変更を希望する場合も、住所の登録を希望する場合と同様に、住所登録要求を管理サーバ10に対して送信してよい。この場合、管理サーバ10が、住所登録要求が住所情報の新規登録を示しているか、住所情報の変更要求(住所変更要求)を示しているかを判定してよい。
【0026】
管理サーバ10は、上述した情報処理装置1の一例である。管理サーバ10は、ユーザ端末20からユーザ認証要求を受信した場合、ユーザ認証を実施する。
【0027】
そして管理サーバ10は、ユーザ認証に成功したユーザが使用するユーザ端末20から住所登録要求を受信した場合、ユーザ情報と、住所登録要求に含まれる住所情報と、住所登録要求に含まれる空間名とを対応付けた情報を記録する。
【0028】
また、管理サーバ10は、ユーザ認証に成功したユーザが使用するユーザ端末20から住所変更要求を受信した場合、住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、住所変更要求に含まれる住所情報に変更する。
【0029】
また、管理サーバ10は、外部装置30から参照要求(出力要求又は住所出力要求とも呼ばれる)を受信した場合、出力要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、出力要求元の外部装置30に対してネットワークNを介して出力する。あるいは、管理サーバ10は、住所情報が変更されたことに応じて、予めユーザにより指定された外部装置30に対して、空間名に対応付けられた変更後の住所情報を、ネットワークNを介して送信する。
【0030】
外部装置30は、ユーザの住所情報の参照を希望する関係者が使用するコンピュータ装置である。外部装置30は、ユーザの住所の参照を希望する場合、空間名を少なくとも含む出力要求を、管理サーバ10に対してネットワークNを介して送信し、管理サーバ10から空間名に対応付けられた住所情報を受信する。ユーザの住所の参照を希望する場合とは、ユーザの住所情報が必要となった場合であってよい。あるいは、外部装置30は、管理サーバ10において住所情報が変更された場合に、管理サーバ10から空間名に対応付けられた変更後の住所情報を受信する。外部装置30は、受信した住所情報を用いて、ユーザに連絡を取ったり、本人確認を行ったりする。
【0031】
図4は、実施形態2にかかる管理サーバ10の構成を示すブロック図である。管理サーバ10は、通信部101と、ユーザ認証部102と、登録部103と、出力制御部104と、ユーザDB105と、住所DB106とを有する。
【0032】
通信部101は、ネットワークNとの通信インタフェースである。通信部101は、ユーザ認証部102、登録部103又は出力制御部104に対して、通信内容に応じた処理を要求する。
【0033】
具体的には、通信部101は、ユーザ情報の登録を要求するユーザ登録要求をユーザ端末20から受信した場合、ユーザ認証部102に対してユーザ登録処理を要求する。ユーザ登録要求には、ユーザ情報が含まれていてよい。
【0034】
また通信部101は、ユーザ認証要求をユーザ端末20から受信した場合、ユーザ認証部102に対してユーザ認証処理を要求する。ユーザ認証要求には、ユーザ情報が含まれていてよい。
【0035】
また通信部101は、ユーザ認証が成功したユーザ端末20から住所登録要求を受信した場合、まずユーザ認証部102に対して、住所登録要求が住所情報の新規登録要求であるか、住所情報の変更要求であるかを判定させる。住所登録要求には、空間名及び住所情報が含まれていてよい。上述の通り、空間名は、ユーザ端末20を使用するユーザが指定した文字列である。住所登録要求が住所情報の変更要求である場合、ユーザ端末20から受信した住所登録要求は住所変更要求とも呼ばれる。尚、通信部101は、ユーザ認証が成功したユーザ端末20から住所登録要求を受信した場合、ユーザ認証部102に代えて登録部103に上述の処理を実行させてもよい。ここで、ユーザ認証が成功したとは、住所登録要求元のユーザ端末20から取得したユーザ情報と、ユーザDB105に予め登録されるユーザ情報とが一致した場合であってよい。
【0036】
また通信部101は、出力要求を外部装置30から受信した場合、出力制御部104に対して住所情報の出力処理を要求する。出力要求には、空間名が含まれていてよい。
【0037】
ユーザ認証部102は、通信部101からのユーザ登録処理の要求に従い、ユーザのユーザ情報をユーザDB105に登録する。
【0038】
また、ユーザ認証部102は、通信部101からのユーザ認証処理の要求に従い、ユーザDB105を用いてユーザ認証を実行する。そしてユーザ認証部102は、ユーザ認証に成功したか否かを、通信部101に通知する。
【0039】
また、ユーザ認証部102は、通信部101からの要求に従い、住所登録要求が住所情報の新規登録要求であるか、住所情報の変更要求であるかを判定する。ユーザ認証部102は、住所登録要求に含まれる空間名及び住所情報と、判定結果とを、登録部103に供給する。
【0040】
登録部103は、住所DB106に接続され、住所DB106へ空間名及び住所情報を対応付けて登録及び変更を実行する。具体的には、まず登録部103は、住所登録要求に含まれる空間名及び住所情報と、ユーザ認証部102による判定結果とを取得する。登録部103は、ユーザ認証部102により住所登録要求が住所情報の新規登録要求であると判定された場合、取得した住所情報と、取得した空間名とを、互いに対応付けて住所DB106に登録する。また、登録部103は、ユーザ認証部102により住所情報の変更要求であると判定された場合、住所DB106において住所登録要求(つまり、住所変更要求)に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、住所登録要求(つまり、住所変更要求)に含まれる住所情報に変更する。
【0041】
尚、登録されているユーザのみ、住所DB106の登録ユーザのレコードの情報を登録又は変更できるようにしてよい。具体的には、登録部103は、ユーザ認証に成功しなかった場合、住所DB106への空間名及び住所情報の登録、又は住所DB106の住所情報の変更を拒否してよい。これにより、セキュリティレベルを向上させることができる。
【0042】
出力制御部104は、通信部101から住所情報の出力処理の要求を受けた場合、住所DB106において出力要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、通信部101を介して出力要求元の外部装置30に出力する。外部装置30は、ユーザの住所情報が必要となった場合に管理サーバ10に対して空間名を送信すれば住所情報を取得できるため、個人情報である住所情報を直接保持する必要がない。したがって、外部装置30によるデータの管理が容易となる。尚、これに限らず、外部装置30は、ユーザの住所情報を空間名とともに保持していてもよい。この場合、出力制御部104は、登録部103が住所DB106の住所情報を変更した場合、通信部101を介して予め定められた外部装置30に、空間名に対応付けられた変更後の住所情報を出力してよい。
【0043】
ユーザDB105は、一意となるユーザ情報と、ユーザ情報に紐づけられた1又は複数の空間名とを記憶するリレーショナルDBである。図5は、実施形態2にかかるユーザDB105のデータ構造の一例を示す図である。本図では、ユーザDB105は、ユーザ情報と、最大4つまでの空間名とを紐づけている。
【0044】
例えば、1つ目のレコードには、「山田太郎」という個人ユーザによって自宅として使用されている空間が1つ登録されている。この個人ユーザのユーザ情報は、「UserA」であり、登録対象となる空間の空間名は、「Taro_Yamada_Home」という文字列である。この空間名には、空間を使用又は所有するユーザの識別情報「Taro_Yamada」と、空間の用途を示す「Home」とが含まれている。
【0045】
また2つ目のレコードには、「会社B」という法人ユーザによってオフィスとして使用されている空間が2つ登録されている。この法人ユーザのユーザ情報は、「UserB」であり、登録対象となる1つ目の空間の空間名は、「CompanyB_Tokyo_Office_4F」という文字列であり、登録対象となる2つ目の空間の空間名は、「CompanyB_Kanagawa_Office_1F」という文字列である。これらの空間名には、空間を使用又は所有するユーザの識別情報「CompanyB」と、空間の用途を示す情報「Tokyo_Office」、「Kanagawa_Office」と、空間の階層や区画を示す情報「4F」、「1F」とが含まれている。
【0046】
尚、ユーザ情報に紐づけられた空間名が未登録であるレコードがあってもよい。例えば3つ目のレコードでは、ユーザ情報「UserB」のユーザに紐づけられた空間の空間名が空欄となっている。
【0047】
尚、ユーザDB105において、1のユーザ情報に紐づけられる空間名の最大数は、4に限らない。
【0048】
住所DB106は、一意となる空間名と、空間名に紐づけられた住所情報とを記憶するデータベースである。図6は、実施形態2にかかる住所DB106のデータ構造の一例を示す図である。一例として、住所DB106は、NoSQLデータベースであり、Key-Value Storeのデータモデルで構成される。例えば、空間名「Taro_Yamada_Home」は、住所情報「北海道A市B町C番地Lマンション101号室」に対応付けられている。
【0049】
登録部103は、住所情報の新規登録時に、住所DB106の空間名と同様の空間名を、住所登録要求元のユーザのユーザ情報に紐づけてユーザDB105に登録する。これにより、ユーザDB105及び住所DB106によって、空間名を介して、ユーザ情報と、住所情報とが対応付けられる。
【0050】
ここで、空間名を登録したユーザ本人のみが、その空間名の住所情報の変更できるようにしてよい。具体的には、登録部103は、住所変更要求に含まれる空間名が住所変更要求元のユーザ端末20から取得したユーザ情報に紐づけられていない場合、住所DB106において住所変更要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を、住所変更要求に含まれる住所情報に変更することを拒否してよい。これにより、空間名を登録したユーザ以外のユーザによって住所情報が変更されることを回避でき、セキュリティレベルを向上させることができる。
【0051】
図7は、実施形態2にかかるユーザ登録処理の流れの一例を示すシーケンス図ある。まず、ユーザ端末20は、ユーザ情報を含むユーザ登録要求を、ネットワークNを介して管理サーバ10の通信部101に送信する(S21)。次に、通信部101は、通信内容がユーザ登録要求であることを確認し、ユーザ情報を含むユーザ登録要求を、ユーザ認証部102に供給する(S22)。次に、ユーザ認証部102は、ユーザDB105を参照し、ユーザ登録要求に含まれるユーザ情報がユーザDB105に記憶されているか否かを判定する(S23)。ここで、ユーザ登録要求に含まれるユーザ情報がユーザDB105に記憶されていないものとする。このときユーザDB105は、ユーザ情報がユーザDB105に記憶されていない旨の参照応答を、ユーザ認証部102に対して供給する(S24)。参照応答を受けたユーザ認証部102は、ユーザ登録要求に含まれるユーザ情報を、ユーザDB105に登録する(S25)。そしてユーザDB105は、登録が完了したことを示す登録応答を、ユーザ認証部102に供給する(S26)。ユーザ認証部102は、登録応答を、通信部101を介して、ユーザ端末20に出力する(S27~S28)。
【0052】
図8~9は、実施形態2にかかる住所登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、ユーザ端末20は、ユーザ情報を含むユーザ認証要求を、ネットワークNを介して管理サーバ10の通信部101に送信する(S31)。次に、通信部101は、通信内容がユーザ認証要求であることを確認し、ユーザ情報を含むユーザ認証要求を、ユーザ認証部102に供給する(S32)。次に、ユーザ認証部102は、ユーザDB105を参照し、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報と一致するユーザ情報が、ユーザDB105に記憶されているかを判定する(S33)。ここで、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報がユーザDB105に記憶されているものとする。このときユーザDB105は、ユーザ認証に成功した旨とユーザ情報とを含む参照応答を、ユーザ認証部102に対して供給する(S34)。参照応答を受けたユーザ認証部102は、ユーザ認証に成功したことを示す認証応答を、通信部101を介して、ユーザ端末20に出力する(S35~S36)。
【0053】
次に、ユーザ端末20は、空間名と住所情報とを含む住所登録要求を、ネットワークNを介して通信部101に送信する(S37)。次に、通信部101は、通信内容が住所登録要求であることを確認し、空間名と住所情報とを含む住所登録要求を、ユーザ認証部102に供給する(S38)。次に、ユーザ認証部102は、ユーザDB105において、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報に紐づけられた空間名を参照する(S39)。ここで、ユーザDB105において、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報に紐づけられる空間名が記録されていなかったものとする。このときユーザDB105は、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報に紐づけられる空間名がないことを示す参照応答を、ユーザ認証部102に供給する(S40)。上記参照応答を受けたユーザ認証部102は、住所登録要求が、住所情報の新規登録要求であると判定し、登録部103に対して、空間名と住所情報とを含む新規登録要求を、登録部103に供給する(S41)。次に、登録部103は、空間名と住所情報と対応付けたレコードを、住所DB106に追加することにより、新規登録を実行する(S42)。そして住所DB106は、登録が完了したことを示す登録応答を、登録部103を介して、ユーザ認証部102に供給する(S43~S44)。
【0054】
次に、ユーザ認証部102は、ユーザDB105のユーザ情報に対応するレコードに、空間名を登録する(S45)。そしてユーザDB105は、登録応答を、ユーザ認証部102に供給する(S46)。ユーザ認証部102は、通信部101を介して、登録応答をユーザ端末20に出力する(S47~S48)。
【0055】
図10は、実施形態2にかかる住所変更処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、図8のS31~S39に示す処理と同様の処理が実行される。ここで、ユーザDB105において、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報に紐づけられる空間名が記録されていたものとする。このときユーザDB105は、ユーザ認証要求に含まれるユーザ情報に紐づけられる空間名を含む参照応答を、ユーザ認証部102に供給する(S50)。上記参照応答を受けたユーザ認証部102は、参照応答に含まれる空間名と、住所登録要求に含まれる空間名とを照合し、両者が一致しているか否かを判定する。両者が一致している場合、ユーザ認証部102は、住所登録要求は住所情報の変更要求であると判定し、登録部103に対して、空間名と住所情報とを含む住所変更要求を、登録部103に供給する(S51)。次に、登録部103は、住所DB106において、住所変更要求に含まれる空間名に対応づけられた住所情報を、住所変更要求に含まれる住所情報に変更する(S52)。そして住所DB106は、変更が完了したことを示す登録応答を、登録部103を介して、ユーザ認証部102に供給する(S53~S54)。
【0056】
ユーザ認証部102は、登録応答を、通信部101を介して、ユーザ端末20に出力する(S55~S56)。
【0057】
尚、参照応答に含まれる空間名と、住所登録要求に含まれる空間名とが一致しない場合は、ユーザ認証部102は、住所登録要求が、住所情報の新規登録要求であると判定し、図8に示すS41~S48に示す処理が実行される。
【0058】
図11は、実施形態2にかかる出力処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず外部装置30は、住所情報を取得するために、空間名を含む出力要求を、ネットワークNを介して管理サーバ10の通信部101に送信する(S61)。次に、通信部101は、通信内容が出力要求であることを確認し、空間名を含む出力要求を、出力制御部104に供給する(S62)。次に、出力制御部104は、住所DB106において、出力要求に含まれる空間名に対応付けられた住所情報を参照する(S63)。このとき住所DB106は、住所情報を含む参照応答を、出力制御部104に供給する(S64)。そして出力制御部104は、参照した住所情報を含む出力応答を、通信部101を介して外部装置30に出力する(S65~S66)。
【0059】
このように実施形態2によれば、情報処理システム900は、一意に定まる任意の文字列である空間名と住所情報とを1対1で対応付けて管理し、空間名を用いて住所情報を確認可能とすることで、住所情報を任意の文字列に置き換えて扱うことを可能にする。そして管理サーバ10は、住所情報の変更要求に応じて、空間名に対応付けて管理されている住所情報を変更する。これにより、ユーザは、予め空間名及び住所情報の登録を管理サーバ10に対して要求し、関係者へ空間名を連絡又は外部装置に空間名を登録しておくことで、住所情報が変更した場合に、管理サーバ10への住所情報の変更要求のみで住所変更手続きが完了する。したがって、ユーザは、関係者へ変更後の住所情報を連絡したり、関係者のシステムに対して住所変更手続きをする必要がなく、ユーザの住所変更手続きを簡易化させることができる。
【0060】
<実施形態3>
次に、本開示の実施形態3について説明する。管理サーバは住所情報の参照によるアクセス負荷が考えられる。そこで実施形態3では、情報処理システムが互いに冗長構成を有する複数の管理サーバを備え、負荷分散を可能としている。
【0061】
図12は、実施形態3にかかる情報処理システム900aの全体構成を示すブロック図である。情報処理システム900aは、管理サーバ10に代えて、互いに冗長構成を有する管理サーバ10a-1,10a-2を備える。本図では、管理サーバ10aの数は2であるが、これに限らない。
【0062】
例えば、管理サーバ10a-2のユーザDB105及び住所DB106は、管理サーバ10a-1のユーザDB105及び住所DB106に同期されている。
【0063】
図13は、実施形態3にかかる管理サーバ10a-1の構成を示すブロック図である。マスタサーバである管理サーバ10a-1は、管理サーバ10の構成要素に加えて、同期制御部107を有する。
【0064】
同期制御部107は、ユーザDB105及び住所DB106に接続され、ユーザDB105及び住所DB106に格納された各種情報を管理サーバ10a-2に共有する。例えば、同期制御部107は、所定の時間間隔でユーザDB105及び住所DB106に格納された各種情報を管理サーバ10a-2に共有してよい。また、例えば、同期制御部107は、ユーザDB105及び住所DB106が変更されたことに応じて、変更にかかる情報を、管理サーバ10a-2に共有してもよい。また、管理サーバ10a-2も、管理サーバ10a-1と同様の構成を有する。
【0065】
このように実施形態3によれば、システムの負荷を分散することができる。尚、管理サーバ10a-1,管理サーバ10a-2を冗長構成としたが、管理サーバ10a-1をマスタサーバとして用い、管理サーバ10a-2をスレーブサーバとして用いてもよい。この場合、管理サーバ10a-2の構成は、管理サーバ10a-1の構成から同期制御部107を除いた構成、つまり管理サーバ10と同様の構成であってもよい。この場合にも、上記と同様の効果を得ることができる。また、スレーブサーバである管理サーバ10a-2は、住所情報の参照機能(出力機能)のみ有してもよい。この場合、管理サーバ10a-2において、ユーザ認証部102、登録部103及びユーザDB105は省略されてよい。このような場合にも、住所情報の参照による負荷については分散することができる。
【0066】
また、複数の管理サーバ10aのうち少なくとも1つを運用系サーバとし、残りを待機系サーバとして用いることも可能である。この場合、運用系サーバとして稼働している管理サーバ10aの同期制御部107が、ユーザDB105及び住所DB106の情報を待機系サーバに共有する。これにより、例えば運用系サーバに障害が生じた場合に、系切替により待機系サーバを運用系サーバとして稼働させることで、システムの停止を回避できる。
【0067】
続いて、情報処理装置1、管理サーバ10,10a、ユーザ端末20及び外部装置30の物理構成を説明する。図14は、情報処理装置1、管理サーバ10,10a、ユーザ端末20及び外部装置30として用いられ得るコンピュータの構成例を示す図である。コンピュータ1000は、プロセッサ1010、記憶部1020、ROM1030、RAM1040、通信インタフェース(IF:Interface)1050、及びユーザインタフェース1060を有する。
【0068】
通信インタフェース1050は、有線通信手段又は無線通信手段などを介して、コンピュータ1000と通信ネットワークとを接続するためのインタフェースである。ユーザインタフェース1060は、例えばディスプレイなどの表示部を含む。また、ユーザインタフェース1060は、キーボード、マウス、及びタッチパネルなどの入力部を含む。
【0069】
記憶部1020は、各種のデータを保持できる補助記憶装置である。記憶部1020は、必ずしもコンピュータ1000の一部である必要はなく、外部記憶装置であってもよいし、ネットワークを介してコンピュータ1000に接続されたクラウドストレージであってもよい。
【0070】
ROM1030は、不揮発性の記憶装置である。プロセッサ1010が実行するプログラムは、記憶部1020又はROM1030に格納され得る。記憶部1020又はROM1030は、例えば情報処理装置1、管理サーバ10,10a、ユーザ端末20及び外部装置30内の各部の機能を実現するための各種プログラムを記憶する。
【0071】
上記プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、Random-Access Memory(RAM)、Read-Only Memory(ROM)、フラッシュメモリ、Solid-State Drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、Digital Versatile Disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0072】
RAM1040は、揮発性の記憶装置である。RAM1040には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)などの各種半導体メモリデバイスが用いられる。RAM1040は、データなどを一時的に格納する内部バッファとして用いられ得る。プロセッサ1010は、記憶部1020又はROM1030に格納されたプログラムをRAM1040に展開し、実行する。プロセッサ1010は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)であってよい。プロセッサ1010がプログラムを実行することで、情報処理装置1、管理サーバ10,10a、ユーザ端末20及び外部装置30内の各部の機能が実現され得る。プロセッサ1010は、データなどを一時的に格納できる内部バッファを有してもよい。
【0073】
上述の実施形態ではコンピュータは、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等を含むコンピュータシステムで構成される。しかしこれに限らず、コンピュータは、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)のサーバ、コンピュータ(パソコン)通信のホスト、インターネット上に接続されたコンピュータシステム等によって構成されることも可能である。また、ネットワーク上の各機器に機能分散させ、ネットワーク全体でコンピュータを構成することも可能である。
【0074】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上述の実施形態では、空間名は、空間を一意に識別する情報であったが、ユーザ情報との組み合わせにより一意に空間を識別する情報であってもよい。例えば異なるユーザ情報に紐づけられ、かつ異なる住所情報に対応付けられた複数の同一の空間名が存在することを許容してよい。この場合、住所DB106において、ユーザ情報毎に、空間名及び住所情報が対応付けられてよい。そしてユーザ端末20からの出力要求には、空間名に加えてユーザ情報が含まれてよい。出力制御部104は、住所DB106において、出力要求に含まれるユーザ情報及び空間名に対応づけられた住所情報を参照し、当該住所情報を、通信部101を介して外部装置30に出力してよい。
【符号の説明】
【0075】
1 情報処理装置
13 登録部
14 出力制御部
10,10a 管理サーバ
20 ユーザ端末
30 外部装置
101 通信部
102 ユーザ認証部
103 登録部
104 出力制御部
105 ユーザデータベース(ユーザDB)
106 住所データベース(住所DB)
107 同期制御部
900,900a 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14