(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】支援装置、会話制御装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G10L 15/22 20060101AFI20231219BHJP
G10L 13/00 20060101ALI20231219BHJP
G06F 3/048 20130101ALI20231219BHJP
【FI】
G10L15/22 300Z
G10L13/00 100M
G06F3/048
(21)【出願番号】P 2022517117
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 JP2021016535
(87)【国際公開番号】W WO2021215540
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-10-21
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520467419
【氏名又は名称】合同会社EasyDialog
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100163496
【氏名又は名称】荒 則彦
(74)【代理人】
【識別番号】100142424
【氏名又は名称】細川 文広
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】ノイマン クリストフ
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-73192(JP,A)
【文献】特開2018-55385(JP,A)
【文献】特開2018-32912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/22
G10L 13/00
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象の装置の動作の実装を支援する支援装置であって、
出力元が出力した情報であって言葉の入力を受け付ける入力部に入力された言葉を出力する出力部の動作を制御する出力制御部、
を備え、
前記出力制御部は、制御対象の前記装置と制御対象の前記装置の使用者との間のやり取りである人装置間会話において生じる可能性がある事象、を示す情報が入力された場合に、入力された前記情報が示す事象を前記出力部に出力させ、
前記出力制御部は、前記人装置間会話の中で(N-1)番目(Nは1以上の整数)に生じる可能性がある事象を示す情報が前記入力部に入力された場合に、前記人装置間会話の中でN番目に生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報を、前記出力部に出力させ、
前記人装置間会話において生じる可能性がある前記事象の1つは、前記入力部に入力された言葉に応じた処理である応答処理を制御対象の前記装置が実行する事象である応答処理実行事象であり、
前記出力部は、前記応答処理実行事象の候補に関する情報を自然言語で表示する、
支援装置。
【請求項2】
前記人装置間会話において生じる可能性がある他の前記事象は、前記使用者が言葉を制御対象の前記装置に入力する事象である受け言葉発生事象と、制御対象の前記装置が言葉を出力する事象である与え言葉発生事象と、である、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
前記入力部に入力された情報に基づき、前記人装置間会話における事象の発生の流れを示すテキストデータの情報であるやり取りフロー情報、を生成するやり取りフロー情報生成部、
を備える請求項1又は2に記載の支援装置。
【請求項4】
制御対象の装置の動作内容の設計を支援するコンピュータプログラム生成支援装置であって、出力元が出力した情報であって言葉の入力を受け付ける入力部に入力された言葉を出力する出力部の動作を制御する出力制御部、を備え、前記出力制御部は、制御対象の前記装置と制御対象の前記装置の使用者との間のやり取りである人装置間会話において生じる可能性がある事象、を示す情報が入力された場合に、入力された前記情報が示す事象を前記出力部に出力させ、前記出力制御部は、前記人装置間会話の中で(N-1)番目(Nは1以上の整数)に生じる可能性がある事象を示す情報が前記入力部に入力された場合に、前記人装置間会話の中でN番目に生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報を、前記出力部に出力させ、前記人装置間会話において生じる可能性がある前記事象の1つは、前記入力部に入力された言葉に応じた処理である応答処理を制御対象の前記装置が実行する事象である応答処理実行事象であり、前記出力部は、前記応答処理実行事象の候補に関する情報を自然言語で表示する、支援装置、によって生成された情報であって、前記入力部に入力された情報に基づき前記人装置間会話における事象の発生の流れを示すテキストデータの情報であるやり取りフロー情報、を用いて前記使用者と制御対象の前記装置との間のやり取りを制御する、会話制御部、
を備える会話制御装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の支援装置としてコンピュータを機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支援装置、会話制御装置及びプログラムに関する。
本願は、2020年4月24日に、米国に出願された米国仮出願63/014,721号明細書に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの声による指示に起因して音楽を流したり、天気等の情報を伝えたりする装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術は装置と人とのやり取りの技術である。そのため、やり取りの仕方についてさまざまにアイデアを持つ人がいる。しかしながら、アイデアを持っていても装置を制御するコンピュータプログラムに詳しくない人も多く、そのような人にはアイデアを実装する負担が大きい場合があった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、装置と人とのやり取りの技術の実装に要する労力の負担を軽減する技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、制御対象の装置の動作を制御するコンピュータプログラムの生成を支援する支援装置であって、出力元が出力した情報であって言葉の入力を受け付ける入力部に入力された言葉を出力する出力部の動作を制御する出力制御部、を備え、前記出力制御部は、制御対象の前記装置と制御対象の前記装置の使用者との間のやり取りである人装置間会話において生じる可能性がある事象、を示す情報が入力された場合に、入力された前記情報が示す事象を前記出力部に出力させ、前記出力制御部は、前記人装置間会話の中で(N-1)番目(Nは1以上の整数)に生じる可能性がある事象を示す情報が前記入力部に入力された場合に、前記人装置間会話の中でN番目に生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報を、前記出力部に出力させる、支援装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、装置と人とのやり取りの技術の実装に要する労力の負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の支援システム100の構成の一例を示す図。
【
図2】実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第1の図。
【
図3】実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第2の図。
【
図4】実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第3の図。
【
図5】実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第4の図。
【
図6】実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第5の図。
【
図7】実施形態のやり取りフロー情報の一例を示す図。
【
図8】実施形態における支援装置1のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図9】実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図。
【
図10】実施形態の支援装置1が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図11】実施形態における会話制御装置3のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図12】実施形態における制御部31の機能構成の一例を示す図。
【
図13】実施形態の会話制御装置3が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、実施形態の支援システム100の構成の一例を示す図である。支援システム100は、支援装置1、管理装置2及び会話制御装置3を備える。
【0010】
支援装置1は、制御対象の装置の動作を制御するコンピュータプログラムの設計者991に対する設計の支援を行う。本実施形態では、設計される『コンピュータプログラム』には、いわゆるプログラムのコードのみならず、プログラムの実行において参照されるパラメータやテーブルの値も含む。そのため、本実施形態では、コンピュータプログラムの設計には、プログラムのコードの生成のみならず、プログラムの実行で参照されるパラメータの値の決定やテーブルの生成も含む。制御対象の装置は、例えばスマートスピーカーである。制御対象の装置は、例えば案内ロボットや警備ロボットであってもよい。
図1の操作端末993や被操作装置994は制御対象の装置の一例である。
【0011】
支援装置1は、表示部101と入力部102とを備える。表示部101は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部101は、これらの表示装置を支援装置1に接続するインタフェースを含んで構成されてもよい。入力部102は、例えばマウスやキーボード、タッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部102は、これらの入力装置を支援装置1に接続するインタフェースを含んで構成されてもよい。
【0012】
図2~
図6を用いて表示部101が表示する画面の例を示す。
図2は、実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第1の図である。表示部101が表示する画面には、領域A101、領域A102及び領域A103が存在する。
【0013】
領域A101は、受け言葉が入力部102に入力された場合に、入力された受け言葉が表示される領域である。受け言葉は、制御対象の装置と制御対象の装置の使用者992(以下「使用者992」という。)との間のやり取り(以下「人装置間会話」という。)において制御対象の装置に入力される可能性のある言葉である。
【0014】
人装置間会話は、各順番で受け言葉発生事象、与え言葉発生事象及び応答処理実行事象の3種類の事象のいずれか1つが直前に生じた事象に起因して発生することを繰り返す現象である。受け言葉発生事象は、使用者992が言葉を制御対象の装置に入力する事象である。与え言葉発生事象は、制御対象の装置が言葉を出力する事象である。応答処理実行事象は、入力された言葉に応じた処理(以下「応答処理」という。)を制御対象の装置が実行する事象である。なお、言葉とは、単語から長い文章まで様々な長さで構成される1又は複数の文言の組合せを示す。
【0015】
受け言葉は、例えば“明日の天気を教えてください”という言葉である。
図2に記載の“Human Says:”は、受け言葉を表示する領域であることを示す情報の一例である。
【0016】
領域A102は、与え言葉が入力部102に入力された場合に、入力された与え言葉が表示される領域である。与え言葉は、人装置間会話において制御対象の装置が出力する可能性のある言葉である。与え言葉は、例えば受け言葉が“明日の天気を教えてください”であった場合には、例えば“明日は晴れです”という言葉である。
図2に記載の“AI Says:”は、与え言葉を表示する領域であることを示す情報の一例である。
【0017】
領域A103は、応答処理の候補に関する情報(以下「応答処理候補情報」という。)が入力部102に入力された場合に、入力された応答処理候補情報が示す応答処理の内容が表示される領域である。応答処理の候補は、例えば受け言葉が“ヴィヴァルディの四季より春、を流してください”という言葉であった場合に、ヴィヴァルディの「四季」より「春」を流す動作である。
【0018】
応答処理の候補は、例えば受け言葉が“ヴィヴァルディの四季より春、を流してください”という言葉であって且つヴィヴァルディの「四季」より「春」の曲のデータを検索できなかった場合に、類似する他の曲や、ヴィヴァルディの他の曲や、「春」を連想させる他の曲などを検索して検索された曲を流す動作であってもよい。その場合、さらに領域A102の与え言葉として“その曲を見つけることができませんでした”という言葉を発するように定義されてもよい。
図2に記載の“AI Does:”は、応答処理の候補を示す情報を表示する領域であることを示す情報の一例である。
【0019】
表示部101が表示する画面には、人装置間会話の中で生じる可能性がある1つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報が表示される。
図2の情報J101は、人装置間会話の中で生じる可能性がある1つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報の一例である。
【0020】
図3は、実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第2の図である。
図3は、
図2の画面が表示された状態で、“good morning”という言葉が与え言葉として入力部102に入力された結果を示す。入力部102に与え言葉として”good morning”という言葉が入力されたため、
図3の画面には、領域A102に入力された与え言葉である”good morning”という言葉が表示されている。
図3の情報J102は、入力された与え言葉を示す情報の一例である。
【0021】
入力された“good morning”の言葉は、表示部101の画面が
図2の画面であるときに入力された言葉である。そのため、与え言葉として入力された”good morning”は、人装置間会話の1番目の事象で生じる言葉であり、制御対象の装置が出力する言葉である。このことを設計者991に示すために、
図3の画面において、画面内の高さ方向の位置が情報J101と同じである位置に”good morning”という言葉が表示されている。
【0022】
図3は、情報J103を示す。情報J103は、人装置間会話の中で生じる可能性がある2つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報の一例である。
【0023】
図4は、実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第3の図である。
図4は、
図3の画面が表示された状態で、“how are you”という言葉と”go away”という言葉とが受け言葉として入力部102に入力された結果を示す。入力部102に受け言葉として”how are you”と”go away”とが入力されたため、
図4の画面の領域A101には、入力された受け言葉である“how are you”と” go away”とが表示されている。このように複数の受け言葉が定義されることによって、会話のフローを分岐させることができる。受け言葉として入力された“how are you”と” go away”とはどちらも、使用者992によって制御対象の装置に入力される可能性のある言葉である。
図4の情報J104は、入力された受け言葉を示す情報の一例である。使用者992は、同じ意味や類似する意味の言葉を受け言葉として入力してもよい。また、例えば、“how are you”に対して、与え言葉で“fine”が定義されてもよい。例えば、“go away”に対して、与え言葉は定義すること無く応答処理候補で現在時刻を取得し、次の動作として、現在時刻が午前中の時間帯であれば与え言葉で“good morning”が定義され、現在時刻が午前中の時間帯でないならば動作を行わないという定義がなされてもよい。
【0024】
図4は、情報J105を示す。情報J105は、人装置間会話の中で生じる可能性がある3つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報の一例である。
【0025】
図5は、実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第4の図である。
図5は、
図4の画面が表示された状態で、“timeofday”という文字列と”morning”という文字列とが応答処理候補情報として入力された結果を示す。情報J106が、画面に表示された応答処理候補情報の一例である。
【0026】
“timeofday”と”morning”とは、制御対象の装置の動作を示す情報であるが動作を指示するコンピュータプログラムではない。“timeofday”と”morning”とはどちらも、どのような処理を制御対象の装置が実行するかについての設計者991の覚書、である。応答処理候補情報は、制御対象の装置が実行する可能性のある処理のプログラムそのものであってもよいし、
図5の例のように制御対象の装置が実行する可能性のある処理に関する覚書であってもよい。このように複数の応答処理候補がある場合には、会話のフローが分岐されてもよい。この場合、出力されるデータ(やり取りフロー情報)において、分岐が定義される。例えば、“timeofday”という処理の結果に応じて、2以上の分岐が定義される。
【0027】
応答処理候補情報は覚書であってもよいので、設計者991は、制御対象の装置を制御するコンピュータプログラムを生成することができなくとも、制御対象の装置が実行する可能性のある処理の内容を覚書として記録することが可能である。覚書の内容は、制御対象の装置を制御するコンピュータプログラムを生成する技術を有した人が閲覧可能である。そのため、設計者991自身は制御対象の装置を制御するコンピュータプログラムを生成できなくても、設計者991は技術を有する他の助けを得てコンピュータプログラムを生成できる。
【0028】
図5は、情報J107を示す。情報J107は、人装置間会話の中で生じる可能性がある4つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報の一例である。
【0029】
図6は、実施形態における表示部101が表示する画面の一例を示す第5の図である。
図6は、
図5の画面が表示された状態で、“sorry for disturbing you but I will wake you up now”という文字列が与え言葉として入力部102に入力された結果を示す。入力部102に与え言葉として” sorry for disturbing you but I will wake you up now”が入力されたため、
図6の画面の領域A102には、入力された与え言葉である“sorry for disturbing you but I will wake you up now”が表示されている。
図6の情報J108は、入力された与え言葉を示す情報の一例である。
【0030】
図6は、情報J109を示す。情報J109は、人装置間会話の中で生じる可能性がある5つ目の事象を示す情報の入力を設計者991に促す情報の一例である。
【0031】
このように、表示部101は、人装置間会話の中で(N-1)番目に生じる可能性がある事象を示す情報が入力部102に入力された場合に、人装置間会話の中でN番目に生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報を表示する。Nは1以上の整数である。なお、このような番号(例えばN)は必ずしも表示部101に表示されなくてもよい。
【0032】
支援装置1は、入力部102に入力された情報に基づき、やり取りフロー情報を生成する。やり取りフロー情報は、人装置間会話における事象の発生の流れを示すテキストデータの情報である。流れの一例は、
図2~
図6に例示した、設計者991の想定する人装置間会話における事象の発生の流れである。したがって、支援装置1は、設計者991に、人装置間会話において発生する可能性のある事象を示す情報の入力を促し、入力された事象の内容を表示し、入力された事象の発生の流れを示すやり取りフロー情報を生成する。
【0033】
やり取りフロー情報は、順番情報と、実行主体情報と、内容情報とを少なくとも含む。順番情報は、受け言葉発生事象、与え言葉発生事象及び応答処理実行事象の各事象について、人装置間会話の中で生じる順番を示す。
【0034】
実行主体情報は、順番情報が示す各順番の事象を発生させる主体を示す情報である。実行主体情報は、例えば受け言葉発生事象については、使用者992等の、制御対象の装置に受け言葉を入力する入力元を示す。実行主体情報は、例えば与え言葉発生事象については、与え言葉を出力する主体である制御対象の装置を示す。実行主体情報は、例えば応答処理実行事象については、応答処理実行情報が示す応答処理の候補を実行する主体である制御対象の装置を示す。
【0035】
内容情報は、順番情報が示す各順番の事象の内容を示す。内容情報は、例えば受け言葉発生事象については、受け言葉の言葉そのものを示す。内容情報は、例えば与え言葉発生事象については、与え言葉の言葉そのものを示す。内容情報は、例えば応答処理実行事象については、応答処理実行情報が示す応答処理の候補を示す。
【0036】
なお、
図2の~
図6の情報J101、情報J103、情報J105、情報J107及び情報J109が示す数字は人装置間会話における事象の発生の順番を示す。そのため、情報J101、情報J103、情報J105、情報J107及び情報J109は順番情報の一例である。このように、表示部101は、順番情報を表示してもよい。また、これらのやり取りフロー情報は、個別に削除することも可能であるし、途中に挿入することも可能である。また、複数のやり取りフロー情報に共通して、それに続く処理のやり取りフロー情報が定義されてもよい。また、表示される数字の番号順は、必ずしも動作の順番にしたがったものにならなくてもよい。
【0037】
図7は、実施形態のやり取りフロー情報の一例を示す図である。
図7は、情報J21と情報J22と情報J23とを示す。情報J21と情報J22と情報J23は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて生じる事象に関する情報である。
図7に示される情報は、
図2~
図6において説明した処理におけるやり取りフロー情報の具体例である。
【0038】
情報J21は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて1番目に生じる事象を示す。情報J211は、情報J21が制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて1番目に生じる事象に関する情報であることを示す。
図7の情報J211は、順番情報の一例である。
図7の情報J212は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて1番目に生じる事象の主体が制御対象の装置であることを示す。
図7の情報J212は、実行主体情報の一例である。
【0039】
図7の情報J213は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて1番目に生じる事象の内容を示す。具体的には情報J213は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りで生じる1番目の事象において、情報J212の示す主体から”hello”という言葉が生じることを示す。
図7の情報J213は、内容情報の一例である。
【0040】
情報J22は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて2番目に生じる事象を示す。情報J221は、情報J22が制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて2番目に生じる事象に関する情報であることを示す。
図7の情報J221は、順番情報の一例である。
図7の情報J222は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて2番目に生じる事象の主体が使用者992であることを示す。
図7の情報J222は、実行主体情報の一例である。
【0041】
図7の情報J223は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りにおいて2番目に生じる事象の内容を示す。具体的には情報J223は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りで生じる2番目の事象において、情報J222の示す主体から”how are you”という言葉が生じることを示す。
図7の情報J223は、内容情報の一例である。
【0042】
図1の説明に戻る。支援装置1は、ネットワーク901を介して管理装置2と通信可能に接続されている。管理装置2は、制御部21と記憶部22とを備える。制御部21は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとメモリとを備える。制御部21は、管理装置2が備える各機能部の動作を制御する。管理装置2は、ネットワーク901を介して支援装置1と通信可能に接続されている。管理装置2は、ネットワーク901を介して支援装置1が生成したやり取りフロー情報を取得し、記憶部22に記録する。やり取りフロー情報を取得する処理と、取得したやり取りフロー情報を記憶部22に記録する処理とは制御部21が実行する。
【0043】
管理装置2はネットワーク902を介して会話制御装置3と通信可能に接続されている。会話制御装置3は、支援装置1が生成したやり取りフロー情報に基づき、使用者992の出力する受け言葉に応じて、被操作装置994等の制御対象の装置の動作を制御する。会話制御装置3は、より具体的には、使用者992の出力する受け言葉を示すテキストデータを取得し、取得したテキストデータに基づきやり取りフロー情報にしたがった動作を制御対象の装置に実行させる。
【0044】
会話制御装置3は、ネットワーク902を介して管理装置2からやり取りフロー情報を取得する。会話制御装置3は、ネットワーク903を介して被操作装置994の動作を制御することで、取得したテキストデータに基づきやり取りフロー情報にしたがった動作を制御対象の装置に実行させる。会話制御装置3は、テキストデータを、ネットワーク903を介して操作端末993から取得する。
【0045】
操作端末993は、使用者992の受け言葉の入力を受け付ける。操作端末993は、入力された受け言葉をテキストデータに変換する。操作端末993は、変換によって生成されたテキストデータを、ネットワーク903を介して会話制御装置3に送信する。操作端末993は、例えば入力された受け言葉をテキストデータに変換する処理を実行可能なパーソナルコンピュータである。
【0046】
操作端末993は、使用者992の受け言葉の入力を受け付け可能であり、入力された受け言葉をテキストデータに変換可能であれば、どのようなものであってもよい。操作端末993は、例えば携帯電話やスマートフォンであってもよい。操作端末993は、例えばスマートスピーカー等のAI(artificial intelligence)アシスタントの機能を有する装置であってもよい。操作端末993は、必ずしも被操作装置994と異なる筐体に実装される必要は無く、一体に構成されていてもよい。
【0047】
使用者992が操作端末993に受け言葉を入力する方法は、受け言葉をテキストデータに変換可能であればどのような方法であってもよい。使用者992が操作端末993に受け言葉を入力する方法は、例えば操作端末993が実行可能なSNS(Social networking service)アプリを実行し、実行中のSNSアプリを用いて受け言葉を入力する方法であってもよい。例えば、使用者992が受け言葉に相当する音声を発話することによって入力が行われてもよい。この場合、音声認識処理が行われ、使用者992の発した音声がテキストデータに変換されて操作端末993に入力される。
【0048】
図8は、実施形態における支援装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。支援装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部11を備え、プログラムを実行する。支援装置1は、プログラムの実行によってユーザインタフェース10、制御部11、記憶部12及び通信部13を備える装置として機能する。
【0049】
より具体的には、支援装置1は、プロセッサ91が記憶部12に記憶されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ92に記憶させる。プロセッサ91が、メモリ92に記憶させたプログラムを実行することによって、支援装置1は、ユーザインタフェース10、制御部11、記憶部12及び通信部13を備える装置として機能する。
【0050】
ユーザインタフェース10は、表示部101及び入力部102を備える。表示部101と入力部102とは別々の装置として実装されてもよいし、例えばタッチパネルのように一体の装置として実装されてもよい。制御部11は、支援装置1が備える各種機能部の動作を制御する。制御部11は、例えばやり取りフロー情報を生成する。
【0051】
記憶部12は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などのコンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部12は、支援装置1に関する各種情報を記憶する。記憶部12は、例えば制御部11が実行する処理の結果生じた各種情報を記憶する。記憶部12は、例えば、制御部11が生成したやり取りフロー情報を記憶する。記憶部12は、例えば
図2の記載の画面等の、受け言葉、与え言葉及び応答処理実行情報のいずれもが入力部102に入力される前の画面(以下「初期画面」という。)の画像データを予め記憶する。
【0052】
通信部13は、支援装置1を外部装置に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部13は、有線又は無線によりネットワーク901を介して外部装置と通信する。外部装置は、例えば管理装置2である。
【0053】
図9は、実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図である。制御部11は、入力制御部110、表示制御部111、やり取りフロー情報生成部112、記憶制御部113及び通信制御部114を備える。
【0054】
入力制御部110は、入力部102の動作を制御する。
【0055】
表示制御部111は、表示部101の動作を制御する。表示制御部111は、例えば初期画面表示処理を実行する。初期画面表示処理は、記憶部12に記憶された初期画面の画像データを読み出し、表示部101に初期画面を表示する処理である。
【0056】
表示制御部111は、例えば受け言葉表示処理を実行する。受け言葉表示処理は、入力部102に入力された受け言葉を表示部101に表示させる処理である。
【0057】
表示制御部111は、例えば催促情報表示処理を実行する。催促情報表示処理は、人装置間会話の中で(N-1)番目に生じる可能性がある事象を示す情報が入力部102に入力された場合に、人装置間会話の中でN番目に生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報を、表示部101に表示させる処理である。なお、各事象を示す情報は、個々に削除することも可能であるし、途中に挿入することも可能である。
【0058】
受け言葉表示処理及び催促情報表示処理の両方の実行による表示部101が表示する画面の変化の一例は、
図3が示す画面から
図4が示す画面への変化である。
図5が示す画面から
図6が示す画面への変化も、受け言葉表示処理及び催促情報表示処理の両方の実行による表示部101が表示する画面の変化の一例である。
【0059】
表示制御部111は、例えば応答処理候補表示処理を実行する。応答処理候補表示処理は、入力部102に応答処理候補情報が入力された場合に入力された応答処理候補情報が示す応答処理候補を表示部101に表示させる処理である。
【0060】
応答処理候補表示処理及び催促情報表示処理の両方の実行による表示部101が表示する画面の変化の一例は、
図4が示す画面から
図5が示す画面への変化である。
【0061】
表示制御部111は、例えば与え言葉表示処理を実行する。与え言葉表示処理は、入力部102に入力された与え言葉を表示部101に表示させる処理である。
【0062】
与え言葉表示処理及び催促情報表示処理の両方の実行による表示部101が表示する画面の変化の一例は、
図2が示す画面から
図3が示す画面への変化である。
【0063】
やり取りフロー情報生成部112は、入力部102に入力された情報に基づき、やり取りフロー情報を生成する。
【0064】
記憶制御部113は、制御部11で生じた各種情報を記憶部12に記録する。記憶制御部113は、例えば制御部11が生成したやり取りフロー情報を記憶部12に記録する。記憶制御部113は、例えば入力部102に入力された情報(すなわち入力制御部110が取得した情報)を、記憶部12に記録する。
【0065】
通信制御部114は、通信部13の動作を制御する。通信制御部114は、通信部13の動作を制御して、例えばやり取りフロー情報を管理装置2に送信する。管理装置2は、送信されたやり取りフロー情報を受信し、記憶部22に記録する。
【0066】
図10は、実施形態の支援装置1が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。入力部102に情報が入力される(ステップS101)。次に、表示制御部111が、入力された情報に応じて受け言葉表示処理、応答処理候補表示処理又は与え言葉表示処理のいずれか1つを実行することで、入力された情報を表示部101に表示させるとともに、催促情報表示処理を実行する(ステップS102)。ステップS102の処理により表示部101は、入力された情報と、入力された情報が生じる事象の発生の次に人装置間会話の中で生じる可能性がある事象を示す情報の入力を促す情報と、を表示する。
【0067】
図11は、実施形態における会話制御装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。会話制御装置3は、バスで接続されたCPU等のプロセッサ93とメモリ94とを備える制御部31を備え、プログラムを実行する。会話制御装置3は、プログラムの実行によってユーザインタフェース30、制御部31、記憶部32及び通信部33を備える装置として機能する。
【0068】
より具体的には、会話制御装置3は、プロセッサ93が記憶部32に記憶されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ94に記憶させる。プロセッサ93が、メモリ94に記憶させたプログラムを実行することによって、会話制御装置3は、ユーザインタフェース30、制御部31、記憶部32及び通信部33を備える装置として機能する。
【0069】
ユーザインタフェース30は、表示部301及び入力部302を備える。表示部301は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部301は、これらの表示装置を会話制御装置3に接続するインタフェースを含んで構成されてもよい。入力部302は、例えばマウスやキーボード、タッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部302は、これらの入力装置を会話制御装置3に接続するインタフェースを含んで構成されてもよい。
【0070】
制御部31は、会話制御装置3が備える各種機能部の動作を制御する。制御部31は、例えば通信部33及びネットワーク902を介して管理装置2からやり取りフロー情報を取得する。
【0071】
記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などのコンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部32は、会話制御装置3に関する各種情報を記憶する。記憶部32は、例えば制御部31が実行する処理の結果生じた各種情報を記憶する。記憶部32は、例えば、制御部31が通信部33を介して管理装置2から取得したやり取りフロー情報を記憶する。なお、記憶部32は、受け言葉を示すテキストデータが通信部33によって取得される前に予めやり取りフロー情報を記憶済みであってもよいし、その逆の順番でもよい。記憶の順番には制限はない。また、記憶部32に記憶される情報は、他の装置(例えば管理装置2)に記憶されてもよい。
【0072】
通信部33は、会話制御装置3を外部装置に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部33は、有線又は無線によりネットワーク902を介して管理装置2と通信する。通信部33は、有線又は無線によりネットワーク903を介して操作端末993と被操作装置994と通信する。通信部33は、操作端末993との通信により、例えば受け言葉を示すテキストデータを受信する。通信部33は、被操作装置994との通信により、例えば受け言葉を示すテキストデータに応じた動作であってやり取りフロー情報が示す動作を被操作装置994に実行させる指示を被操作装置994に送信する。より具体的には、例えば、領域A103(AIDoes)で入力されたの単語にマッチするスクリプトが起動され、そのスクリプトの引数として、テキストデータ、やり取りフロー情報などが渡される。そして、そのスクリプトが最終的に、領域A103(AIDoes)の右側の入力フィールドの文字列も含めて、いくつか引数を返す。
【0073】
図12は、実施形態における制御部31の機能構成の一例を示す図である。制御部31は、入力制御部310、表示制御部311、会話制御部312、記憶制御部313及び通信制御部314を備える。
【0074】
入力制御部310は、入力部302の動作を制御する。表示制御部311は、表示部301の動作を制御する。
【0075】
会話制御部312は、やり取りフロー情報と、通信部33に入力された受け言葉を示すテキストデータと、に基づき、被操作装置994に対する指示を決定する。例えばテキストデータの示す受け言葉が“ヴィヴァルディの四季より春、を流して”という言葉であった場合に、会話制御部312は、ヴィヴァルディの「四季」より「春」を流す動作を被操作装置994に指示することを決定する。
【0076】
記憶制御部313は、制御部31で生じた各種情報を記憶部32に記録する。記憶制御部313は、例えば制御部31が決定した、被操作装置994への指示を示す情報を記憶部12に記録する。記憶制御部313は、例えば通信部33を介して取得された受け言葉を示すテキストデータを記憶部12に記録する。
【0077】
通信制御部314は、通信部33の動作を制御する。通信制御部314は、通信部33の動作を制御して、例えばやり取りフロー情報を管理装置2から取得する。通信制御部314は、通信部33の動作を制御して、例えば会話制御部312の決定した指示を被操作装置994に送信する。通信制御部314は、例えば、通信部33を介して、受け言葉を示すテキストデータを取得する。
【0078】
このように、会話制御部312の決定した指示は通信制御部314により通信部33を介して被操作装置994に送られる。指示を受信した被操作装置994は、指示にしたがった動作を行う。そのため、会話制御部312は被操作装置994の動作を、受け言葉に基づき制御する機能部である。言い換えると、会話制御部312は、被操作装置994の動作を制御することで、使用者992と被操作装置994との間のやり取りを制御する。
【0079】
図13は、実施形態の会話制御装置3が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。通信部33を介して通信制御部314が受け言葉を示すテキストデータを取得する(ステップS201)。次に、会話制御部312が、受け言葉を示すテキストデータとやり取りフロー情報とに基づき、被操作装置994に対する指示を決定する(ステップS202)。通信制御部314が、会話制御部312の決定した指示を被操作装置994に送信する(ステップS203)。なお、必ずしも受け言葉の次に応答処理が行われるという制限はない。受け言葉に対して、与え言葉が表示されてもよいし、他の動作が動作してもよい。
【0080】
ステップS202及びステップS203の制御は、会話制御部312による被操作装置994の制御の例である。なお被操作装置994は指示に応じた動作をするよう、被操作装置994を制御するコンピュータプログラムを生成可能な者又は装置がやり取りフロー情報に基づき予めプログラミング済みである。
【0081】
このように構成された実施形態における支援装置1は、受け言葉が入力部102に入力された場合に、表示部101に、入力された受け言葉を表示させる。さらに支援装置1は、次に生じる可能性のある事象を示す情報の入力を促す情報、も表示する。したがって支援装置1は、支援装置1を用いる設計者991が制御対象の装置と使用者992との間のやり取りを把握することを容易にする。したがって支援装置1は、装置と人とのやり取りの技術の実装に要する労力の負担を軽減することができる。
【0082】
また、
図2~
図6を用いて説明したように、支援装置1は、入力部102に入力された受け言葉を表示部101に表示し、次に生じる可能性のある事象を示す情報の入力を促す情報も表示する。支援装置1は、それによって設計者991によるアイデアの表現を支援する。したがって、設計者991は、コンピュータプログラムのコードを支援装置1に入力する必要は無い。設計者991が支援装置1に入力する情報は、制御対象の装置と使用者992との間のやり取りで交わされる言葉と、制御対象の装置(前述した制御対象の装置とは異なる装置であってもよい)が実行する処理の内容を示す情報とでよい。
【0083】
制御対象の装置と使用者992との間のやり取りで交わされる言葉と、制御対象の装置が実行する処理の内容を示す情報とだけで、設計者991は、コンピュータプログラムで実現したいことを表現することができる。支援装置1によって生成された情報は、制御対象の装置に実装する技術を有する者(例えば設計者991とは異なる人)によって実装されてもよいし、やり取りフロー情報に基づきコンピュータプログラムを生成する装置によって実装されてもよい。したがって支援装置1は、装置と人とのやり取りの技術の実装に要する労力の負担を軽減することができる。なお、人と装置との間のやり取り(例えば使用者992と操作端末993との間のやり取り)を管理するプログラムは、会話制御装置3に予め実装されていてもよい。そして、支援装置1によって新たに生成されたやり取りが、操作端末993に定義されることで、定義されたやり取りとなるように操作端末993が動作してもよい。また、当然ではあるが、新しい操作端末993を追加する場合には、その新しい操作端末993のための制御プログラムが必要となる。このような新しい操作端末993に対し、この制御プログラムに必ずしも支援装置1によって生成されたやり取りが必要になるわけではない。その場合、操作端末993にインストールされる制御プログラムにおいて予め定義された内容でやり取りが行われる。
【0084】
なお、上述したように、やり取りフロー情報はテキストデータである。そのため、支援システム100は、操作端末993が実行するアプリケーションや、被操作装置994の仕様によらず、使用者992による被操作装置994の制御を可能とすることができる。
【0085】
(適用例)
<薬への適用>
支援システム100は、例えば薬の情報を使用者992がより正確に得ることに使用される。薬の情報は、例えば薬の名前をインターネットで検索することで、得ることができる。しかしながら、インターネットで検索して出てくる情報は、例えば副作用であればそのリストが表示されるだけであり、複数の薬の飲み合わせの情報を得ることは容易ではない場合がある。その結果、使用者992は、薬について誤った情報を得てしまう場合がある。
【0086】
支援システム100を用いれば、薬の情報をより正確に得ることができる。このことについて説明する。
【0087】
薬の情報の提供に支援システム100が用いられる場合、制御対象の装置は、例えば薬の説明を出力可能な装置である。薬の説明を出力可能な装置は、例えばスマートスピーカーである。使用者992は、予め薬の入れ物に添付された二次元バーコードを、スマートフォン等の二次元バーコードを読取可能な操作端末993を用いて読み取る。スマートフォンは、例えば無線通信や有線通信で読み取った情報をスマートスピーカーに送信してもよい。使用者992は、操作端末993で二次元バーコードを読み取ることで、操作端末993を介して制御対象の装置と通信可能になる。このように、二次元バーコードは制御対象の装置と通信するための情報を示すものである。
【0088】
薬の入れ物には、必ずしも二次元バーコードが添付されている必要は無く、使用者992が使用する操作端末993もスマートフォンである必要は無い。薬の入れ物には制御対象の装置との通信を可能にする情報が記されていればどのようなものであってもよい。また、操作端末993も薬の入れ物に添付された情報を取得し、制御対象の装置と通信可能であり、使用者992から入力される受け言葉をテキストデータに変換可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0089】
制御対象の装置と通信を開始した使用者992は、薬に関する情報を訪ねる言葉を受け言葉として操作端末993に入力する。薬に関する情報を訪ねる言葉は、例えば“使用者992は薬Aと薬Bと薬Cとを1日に3回飲んでいるが、さらに薬Dを飲んでも問題は無いか?”という質問の言葉である。会話制御装置3は、操作端末993に入力された受け言葉を示すテキストデータを取得する。会話制御装置3は、取得したテキストデータと、予め支援装置1によって生成されたやり取りフロー情報とに基づき、被操作装置994の動作を制御する。
【0090】
より具体的には、会話制御装置3の会話制御部312が、受け言葉を示すテキストデータと、予め支援装置1によって生成されたやり取りフロー情報とに基づき、被操作装置994の動作を制御する。例えば受け言葉が、上述の“使用者992は薬Aと薬Bと薬Cとを1日に3回飲んでいるが、さらに薬Dを飲んでも問題は無いか?”という質問の言葉である場合、会話制御部312は、以下の薬判定指示を被操作装置994に指示する。薬判定指示は、使用者992にとって更に薬Dを飲むことは問題が無いか否かを判定する処理の実行と、判定の結果を示す言葉を出力する処理の実行との指示である。
さらに具体的には、以下のように動作してもよい。被操作装置994は2つの異なるテキストを会話制御装置3に返す。例えば、テキストが“talkdoctor”であれば、次のステップは与え言葉で“お医者さんとはなす。周辺で探しますか。”になり、使用者992を医者検索の会話に導く。テキストが“noproblem”であれば、与え言葉は“それで大丈夫です”となる。そして、“アンケートに参加しませんか”と聞いて、アンケートが開始される。
【0091】
被操作装置994は、会話制御部312の指示に従い、使用者992にとってさらに薬Dを飲むことは問題が無いか否かを判定し、判定の結果を示す言葉を出力する。
【0092】
このような薬の情報に応える処理で使用されるやり取りフロー情報は、予め設計者991が支援装置1を用いて生成した情報である。設計者991は、例えば薬の情報に関する質問を受け言葉として入力部102に入力する。表示制御部111は、入力された受け言葉を受け言葉表示処理を実行することで表示部101に表示するとともに、催促情報表示処理を実行する。設計者991は、次に受け言葉に対して制御対象の装置が実行する処理を入力する。表示制御部111は、入力された処理を表示部101に表示するとともに、催促情報表示処理を実行する。続いて設計者991は、制御対象の装置が出力する与え言葉を入力する。表示制御部111は、入力された与え言葉を表示部101に表示する。
【0093】
やり取りフロー情報生成部112は、入力部102に入力された情報に基づいて、薬フロー情報を生成する。薬フロー情報は、使用者992と制御対象の装置との間の薬に関するやり取りにおける事象の発生の流れを示すテキストデータの情報である。すなわち薬フロー情報は、やり取りフロー情報の一種である。
【0094】
薬フロー情報は、例えば入力部102に入力された受け言葉を、使用者992と制御対象の装置との間の薬に関するやり取りの最初の事象において使用者992が出力する言葉である、と示す。薬フロー情報は、例えば入力部102に次に入力された処理を、使用者992と制御対象の装置との間の薬に関するやり取りの最初の事象の次の事象において制御対象の装置が実行する処理である、と示す。薬フロー情報は、例えば入力部102に次に入力された与え言葉を、使用者992と制御対象の装置との間の薬に関するやり取りの3番目の事象において制御対象の装置が出力する言葉である、と示す。
【0095】
生成された薬フロー情報を用いて、制御対象の装置を制御するコンピュータプログラムを生成可能な者又は装置は、薬フロー情報が示す事象の流れに従うように制御対象の装置の動作を、プログラミングする。したがって、制御対象の装置は、薬フロー情報が示す流れに従うよう動作する。
【0096】
このように、実施形態の支援システム100は、薬の情報の提供に用いることができる。薬の提供の情報に用いられる場合、使用者992は自ら薬の情報を検索するよりも正確な情報を得ることができる。なお、薬フロー情報の生成時に、所定の条件が満たされた場合には医師に診断を受けることを進める与え言葉が設計者991によって入力されてもよい。このような場合には、使用者992の質問次第で、制御対象の装置は、医師の診断を進める与え言葉を出力することができる。
【0097】
<ビークルテクノロジーへの適用>
支援システム100は、例えばビークルテクノロジーに適用されてもよい。MaaS(Mobility as a service)/ビークルテクノロジーに適用される場合、使用者992は例えば観光客であり、制御対象の装置は観光ガイドを行うコミュニケーションロボットである。観光客とコミュニケーションロボットとの間のやり取りおける事象の発生の流れを示すテキストデータの情報(以下「観光フロー情報」という。)は、予め設計者991が、支援装置1を用いて生成する。観光フロー情報は、やり取りフロー情報の一種である。
【0098】
観光フロー情報の生成に際して設計者991は、観光客が質問すると予想される言葉を入力部102に受け言葉として入力する。表示部101には受け言葉が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。次に設計者は、受け言葉に対する回答を示す与え言葉を入力部102に入力する。表示部101には、与え言葉が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。
【0099】
やり取りフロー情報生成部112は、観光フロー情報を生成する。観光フロー情報は、例えば入力部102に入力された受け言葉を、観光客とコミュニケーションロボットとの間のやり取りの最初の事象において観光客が出力する受け言葉である、と示す。観光フロー情報は、例えば入力部102に入力された与え言葉を、観光客とコミュニケーションロボットとの間のやり取りの最初の事象の次の事象においてコミュニケーションロボットが出力する与え言葉である、と示す。
【0100】
観光客が出力する受け言葉は、例えば「東京タワーの高さは何メートルですか?」という言葉であってもよい。このような場合、コミュニケーションロボットが出力する与え言葉は、「東京タワーの高さは333メートルです」である。観光客が出力する受け言葉は、「駅まで行きたい」という言葉であってもよい。このような場合、コミュニケーションロボットが出力する与え言葉は、例えば「四ツ谷駅までいきたいですか、新宿駅まで行きたいですか」という質問の言葉であってもよい。このような質問に対する返事があった場合、その返事は被操作装置994に相当するナビゲーション装置に入力されてもよい。その後、使用者992とナビゲーション装置との間でのやり取りが制御されてもよい。
【0101】
コミュニケーションロボットは、バス等に設置されている場合であって、予め定められた特定の場所を通過する場合に、例えば「左手に東京タワーが見えます」という与え言葉を出力してもよい。
【0102】
上述したように支援装置1を用いる場合、設計者991が行うことは、制御対象の装置に出力させたい言葉や処理の内容を入力することだけである。そのため、支援装置1を用いることで、コンピュータプログラムに詳しくない者であってもコミュニケーションロボットに出力させる言葉を変更することが可能である。
【0103】
なお、支援装置1に入力される言語は、特定の言語に限らずどのような言語で入力されてもよい。そして、入力された言語は、自然言語処理の技術を用いて、他の言語に翻訳されてもよい。このような場合、設計者991は1つの言語で入力を行ったとしても、制御対象の装置は、多言語の言葉を出力可能である。翻訳に代えて、他の言語に対するマッピングが行われてもよい。マッピングとは、単なる翻訳ではなく、他の言語に応じた言語処理の実行によって行われる。
【0104】
そのため、観光案内に支援システム100が用いられる場合であり地震等の突然の災害が発生した場合でありその場で退避経路を多国籍の観光客に伝えなければならない場合に、支援システム100は退避経路の伝達が容易である。なぜなら、設計者991が支援装置1に特定の言語で退避経路を入力すれば、多言語に翻訳されてコミュニケーションロボットから言葉が出力されるからである。
【0105】
<ロボットの管理への適用>
支援システム100はロボットの管理に適用されてもよい。一例としてロボットが移動可能なアームを備える場合を用いて、支援システム100のロボットの管理への適用例を説明する。
【0106】
使用者992がロボットの管理者であって、管理者が例えば「2番アームを上に移動してください」という受け言葉を操作端末993に入力したと仮定する。制御対象の装置であるロボットは、その受け言葉にしたがうよう会話制御装置3に制御され、動作する。しかしながら、ロボットの状況によっては、必ずしも2番アームを上にあげられない場合もある。そこで、ロボットは2番アームが上に移動したか否かを示す言葉を与え言葉として出力する。管理者は、ロボットが出力した与え言葉を認識することで、ロボットの状況を把握することができる。
以下のように動作してもよい。まず、ロボットのアームが移動する。被操作装置994は、アームの移動の結果を会話制御装置3に出力する。この出力処理は、領域A103に定義された動作であってもよい。会話制御装置3は、与え言葉を選択し、選択された与え言葉を操作端末993に送信する。操作端末993は、受信された与え言葉を出力(例えば画面に表示、音声を再生)する。このように動作することでも上述したような効果が得られる。さらに、被操作装置994が操作端末993に対して直接に通信する必要が無いという効果も得られる。
【0107】
管理者と管理対象のロボットとの間のやり取りおける事象の発生の流れを示すテキストデータの情報(以下「管理フロー情報」という。)は、予め設計者991が、支援装置1を用いて生成する。管理フロー情報は、やり取りフロー情報の一種である。
【0108】
管理フロー情報の生成に際して設計者991は、管理者が質問すると予想される言葉を入力部102に受け言葉として入力する。表示部101には受け言葉が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。次に設計者は、受け言葉に対して管理対象のロボットが出力する与え言葉を入力部102に入力する。表示部101には、与え言葉が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。
【0109】
やり取りフロー情報生成部112は、管理フロー情報を生成する。管理フロー情報は、例えばロボットの動作が管理者と管理対象のロボットとの間のやり取りの最初の事象であると示してもよい。例えば、入力部102に入力された受け言葉を、管理者と管理対象のロボットとの間のやり取りの最初の事象において管理者が出力する受け言葉である、と示す。管理フロー情報は、例えば入力部102に入力された与え言葉を、管理者と管理対象のロボットとの間のやり取りの最初の事象の次の事象において管理対象のロボットが出力する与え言葉である、と示す。
【0110】
このようなロボットの管理に支援システム100は用いられてもよい。
【0111】
<看護対象の管理への適用>
介護老人保健施設では、看護師が入居者の名前や、看護師名、日付、時間、体温などの入居者の健康に関する情報を紙の表に書き出すことで、入居者の健康を管理する場合がある。しかしながら紙に書き出す作業は負担が大きい。支援システム100を用いれば、紙に書き出さなくても声で入居者の健康に関する情報を記録可能である。
【0112】
入居者の健康に関する情報の管理に支援システム100が適用される場合、操作端末993は例えばボイススピーカーやスマートフォン等の言葉を示す音声を受信してテキストデータに変換可能な装置である。そして、入居者の健康に関する情報の管理に支援システム100が適用される場合、被操作装置994は、テキストデータを記録可能な装置である。被操作装置994は、例えばハードディスク等の記憶装置を備えたコンピュータである。入居者の健康に関する情報の管理に支援システム100が適用される場合、看護師は使用者992である。
【0113】
入居者の健康に関する情報の管理に支援システム100が適用される場合、会話制御装置3は操作端末993が出力したテキストデータを受信する。会話制御装置3は、受信したテキストデータと、看護師と被操作装置994との間のやり取りおける事象の発生の流れを示すテキストデータの情報(以下「看護フロー情報」という。)とに基づき、被操作装置994を制御する。この場合、被操作装置994は、データベースとして構成された装置であってもよい。
【0114】
看護フロー情報は、やり取りフロー情報の一種である。
【0115】
看護フロー情報の生成に際して設計者991は、看護師が発すると予想される言葉を入力部102に受け言葉として入力する。表示部101には受け言葉が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。次に設計者は、受け言葉に対して被操作装置994が実行する処理を入力部102に入力する。被操作装置994が実行する処理は、例えば受け言葉を記憶装置に記録する処理である。表示部101には、処理の内容が表示されるとともに、催促情報表示処理の実行の結果も表示される。
【0116】
やり取りフロー情報生成部112は、看護フロー情報を生成する。看護フロー情報は、例えば入力部102に入力された受け言葉を、看護師と被操作装置994との間のやり取りの最初の事象において看護師が発する受け言葉である、と示す。看護フロー情報は、例えば入力部102に入力された処理を、看護師と被操作装置994との間のやり取りの最初の事象の次の事象において被操作装置994が実行する処理である、と示す。看護師と被操作装置994との間のやり取りの最初の事象の次の事象において被操作装置994が実行する処理は、例えば受け言葉を記憶装置に記録する処理である。
【0117】
このような場合、看護師は声で入居者の健康に関する情報を被操作装置994に記録可能である。操作端末993には、入居者の健康に関する情報を示す言葉が入力される。入居者の健康に関する情報を示す言葉は、受け言葉の一例である。
【0118】
情報の記録に際しては、情報が記録された時刻を示す情報も記録されてもよい。被操作装置994は、情報が記録されたことを示す言葉を与え言葉として出力してもよい。被操作装置994に記録された情報は、他の看護師や医師等の利害関係者も閲覧可能である。
【0119】
入居者の健康に関する情報の管理は、声によって行われる必要は無く、文字の入力によって行われてもよい。このような場合であっても、声による入力の場合において看護師が発した言葉と文字による入力の場合に入力された言葉とが同じであれば、会話制御装置3が受信するテキストデータは同じである。
【0120】
なお介護老人保健施設を例に支援システム100の適用例を説明したが、看護対象のいる施設であれば、支援システム100を同様に適用可能である。すなわち入居者は看護対象の一例である。例えば、作業中に簡易的に情報を登録する必要があるユーザに要されるように支援システム100が適用されてもよい。
【0121】
(変形例)
観光案内への適用例の記載において説明したが、支援システム100は設計者991が1つの言語でやり取りフロー情報を生成したとしても被操作装置994は多言語に対応可能であり、これは観光案内の例に限らない。支援システム100に自然言語処理の技術が適用されることで、設計者991が特定の1つの言語でやり取りフロー情報を生成したとしても、被操作装置994は多言語に対応可能である。
【0122】
やり取りフロー情報がテキストデータであるため、支援システム100では、精度の高い翻訳が行われ、被操作装置994は精度の高い翻訳の結果を出力可能である。また、会話制御装置3もテキストデータを扱うため、被操作装置994は精度の高い翻訳の結果を出力可能である。そのため、支援装置1を用いる設計者991は、1つの言語でやり取りフロー情報を生成するだけで多言語に対応した被操作装置994を実装することが可能である。なお、自然言語処理による翻訳の処理は、例えばやり取りフロー情報生成部が実行する。自然言語処理による翻訳の処理は、例えば会話制御部が実行してもよい。
【0123】
なお、被操作装置994の出力は、必ずしも使用者992に向けて出力される必要は無い。被操作装置994は、使用者992とは離れた場所に位置し、被操作装置994の近くには、使用者992に以外の人がいる場合、使用者992は、被操作装置994を介して他者と会話が可能である。例えば使用者992が第1のアプリケーションを用いて第1の言語で言葉を入力した場合、入力された言語は被操作装置994の近くに位置する他者に、その他者が使用する言語に翻訳されて被操作装置994から出力されてもよい。
【0124】
なお、入力部102への入力は、キーボードやタッチパネル等の入力装置を用いた文字の入力であってもよいし、音声による入力であってもよい。また、支援装置1は、表示部101に代えて音声を出力する装置を備えてもよい。このような場合、表示部101であれば表示によって出力する内容が、音声によって出力される。また、入力部102や表示部101等のユーザインタフェースとしてのハードウェアは、複数種類が適用可能である。これらは、設計者991が作業の途中である種類のハードウェアから他の種類のハードウェアに変更することも可能である。例えば、最初は設計者991がキーボードを用いてテキスト入力し、途中から設計者991が発話でテキスト入力を行うことも可能である。
【0125】
なお、やり取りフロー情報は、支援装置1の記憶部12や管理装置2の記憶部22等の記憶装置に記録されているため、やり取りフロー情報を生成した設計者991以外の者も取得可能である。
【0126】
また会話制御装置3は、使用者992と被操作装置994との間のやり取りの履歴をテキストデータの形で管理装置2に送信し、記憶部22に記録させてもよい。記録されたやり取りの履歴は、他の使用者が閲覧可能である。このとき、使用者992と他の使用者との履歴の閲覧に用いるアプリケーションが異なる場合でも、使用者992も他の使用者もやり取りの履歴を閲覧可能である。なぜなら、やり取りの履歴がテキストデータだからである。
【0127】
ただし、閲覧には、パスワードの入力が必要であってもよい。パスワードが入力された場合、パスワードの入力者は、それ以降、パスワードを入力することなく閲覧可能であってもよい。
【0128】
なお、支援システム100、支援装置1、管理装置2及び会話制御装置3のそれぞれは、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。なお、支援システム100、支援装置1、管理装置2及び会話制御装置3それぞれの各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0129】
なお、支援装置1は、コンピュータプログラム生成支援装置の一例である。なお、設計者991は出力元の一例である。なお、入力部102への情報の入力は必ずしも設計者991等の人が行う必要は無く、予め入力する情報をプログラムされた装置が自動で行ってもよい。なお、表示部101は出力部の一例である。なお、表示制御部111は、出力制御部の一例である。
【0130】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0131】
100…支援システム、 1…支援装置、 2…管理装置、 3…会話制御装置、 10…ユーザインタフェース、 11…制御部、 12…記憶部、 13…通信部、 101…表示部、 102…入力部、 110…入力制御部、 111…表示制御部、 112…やり取りフロー情報生成部、 113…記憶制御部、 114…通信制御部、30…ユーザインタフェース、 31…制御部、 32…記憶部、 33…通信部、 301…表示部、 302…入力部、 310…入力制御部、 311…表示制御部、 312…会話制御部、 313…記憶制御部、 314…通信制御部、 91…プロセッサ、 92…メモリ、 93…プロセッサ、 94…メモリ