(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】生成装置、生成方法及び生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20231219BHJP
【FI】
G06Q30/0242
(21)【出願番号】P 2019080443
(22)【出願日】2019-04-19
【審査請求日】2022-01-20
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 征良
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】松尾 俊介
【審判官】松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-112880(JP,A)
【文献】特表2018-526741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の接触対象に対する各利用者の接触態様
として、所定の接触対象に接触したか否かを推定する推定部と、
それぞれ前記接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する生成部と
を有し、
前記生成部は、
前記所定の接触対象に接触した利用者群
を接触群
として特定するとともに、当該接触群に属する利用者の
行動または属性の共通性を特定し、当該共通性を有する利用者群であって、当該接触群に属さない利用者群を比較群として特定し、接触群の情報と
比較群の情報とを用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす前記影響力を示す情報を生成する
ことを特徴とする生成装置。
【請求項2】
前記利用者の位置情報を取得する取得部
をさらに有し、
前記推定部は、
各利用者の位置情報に基づいて、前記所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の生成装置。
【請求項3】
前記推定部は、
前記所定の接触対象として、所定の広告に対する各利用者の接触態様を推定し、
前記生成部は、
前記広告に対する接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、前記広告の広告効果を示す情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の生成装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記接触対象が異なる複数の利用者群について、各利用者群に属する利用者の数を示す情報を、前記影響力を示す情報として生成する
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項5】
前記生成部は、
前記接触群に属する利用者と行動が
共通する利用者群を比較群として特定する
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項6】
前記生成部は、
前記所定の接触対象が設置された場所を訪問
する行動を行った利用者
群から前記接触群と前記比較群とを特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の生成装置。
【請求項7】
前記生成部は、
共通する移動手段により移動する
行動を行った利用者
群のうち、移動中に前記所定の接触対象に接触した利用者
群を接触群とし、移動中に前記所定の接触対象に接触しなかった利用者
群を比較群として特定する
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項8】
前記生成部は、
前記接触群に属する利用者と属性が
共通する利用者群を比較群として特定する
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項9】
各利用者が前記所定の接触対象と関連する所定の行動を行ったか否かを特定する特定部
をさらに有し、
前記生成部は、
前記接触群に属する利用者のうち、前記所定の行動を行った利用者の情報と、前記所定の行動を行っていない利用者の情報と
、さらに、前記比較群に属する利用者のうち、前記所定の行動を行った利用者の情報と、前記所定の行動を行っていない利用者の情報とを用いて、前記影響力を示す情報を生成する
ことを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項10】
前記推定部は、
前記接触態様として、前記所定の接触対象に接触した日時を推定し、
前記生成部は、
前記所定の接触対象に接触した日時が異なる複数の利用者群を示す情報を生成する
ことを特徴とする請求項1~9のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項11】
前記推定部は、
前記所定の接触対象として、所定の移動体に対する各利用者の接触態様を推定する
ことを特徴とする請求項1~10のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項12】
生成装置が実行する生成方法であって、
所定の接触対象に対する各利用者の接触態様
として、所定の接触対象に接触したか否かを推定する推定工程と、
それぞれ前記接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する生成工程と
を含み、
前記生成工程は、
前記所定の接触対象に接触した利用者群
を接触群
として特定するとともに、当該接触群に属する利用者の
行動または属性の共通性を特定し、当該共通性を有する利用者群であって、当該接触群に属さない利用者群を比較群として特定し、接触群の情報と
比較群の情報とを用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす前記影響力を示す情報を生成する
ことを特徴とする生成方法。
【請求項13】
所定の接触対象に対する各利用者の接触態様
として、所定の接触対象に接触したか否かを推定する推定手順と、
それぞれ前記接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する生成手順と
をコンピュータに実行させ、
前記生成手順は、
前記所定の接触対象に接触した利用者群
を接触群
として特定するとともに、当該接触群に属する利用者の
行動または属性の共通性を特定し、当該共通性を有する利用者群であって、当該接触群に属さない利用者群を比較群として特定し、接触群の情報と
比較群の情報とを用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす前記影響力を示す情報を生成する
ことを特徴とする生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生成装置、生成方法及び生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者が接触した接触対象の効果を判定する技術が知られている。このような技術の一例として、車両の搭乗者が広告を見た際に当該搭乗者の広告の嗜好を判定する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-052518号公報
【文献】特開2010-061218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できるとは限らない。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、車両の搭乗者の視線の先にある広告の内容と、それを見たときの生体情報とを取得し、搭乗者の広告に対する嗜好を判定する処理や、ウェブ広告が利用者に実際に視聴されているかどうかを判別し、広告の実際の視聴時間を測定する処理が記載されているに過ぎない。したがって、上述した従来技術では、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できるとは限らない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る生成装置は、所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する推定部と、それぞれ前記接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、前記所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する生成部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る生成システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る生成装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る位置情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、生成装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の生成装置等により実現される生成処理を説明する。
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、生成システム1は、利用者端末10、広告主端末20及び生成装置100を有する。利用者端末10と、広告主端末20と、生成装置100とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す生成システム1は、複数台の利用者端末10や、複数台の広告主端末20、複数台の生成装置100が含まれてもよい。
【0012】
図1に示す利用者端末10は、利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、利用者端末10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。なお、
図1に示す例において、利用者端末10は、利用者によって利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合を示す。また、
図1に示す例において、利用者端末10は、利用者端末10が有する各種センサ(例えば、GPS(Global Positioning System)機能や、モーションセンサなど)が検知した情報に基づく利用者の位置情報を、生成装置100に送信する。また、
図1に示す例において、利用者端末10は、外部のサーバ装置が配信する各種サービスや、利用者端末10にインストールされた各種アプリケーション(以下、「アプリ」と記載する場合がある)における利用者の利用履歴、位置情報などに基づく行動情報を、生成装置100に送信する。
【0013】
また、
図1に示す例において、利用者端末10を利用する利用者に応じて、利用者端末10を利用者端末10-1~10-N(Nは任意の自然数)として説明する。例えば、利用者端末10-1は、利用者ID「U1」により識別される利用者(利用者U1)により使用される利用者端末10である。また、以下では、利用者端末10-1~10-Nについて、特に区別なく説明する場合には、利用者端末10と記載する。
【0014】
図1に示す広告主端末20は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末20は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。なお、
図1に示す例において、広告主端末20は、広告主A1によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0015】
また、
図1に示す例において、広告主端末20は、利用者が広告に接触したか否かの判定基準となる情報(以下、「接触条件」と記載する場合がある)を、生成装置100に送信する。また、広告主端末20は、利用者の行動の指定に関する情報(以下、「行動条件」と記載する場合がある)を、生成装置100に送信する。
【0016】
図1に示す生成装置100は、広告主A1によって管理される広告が、利用者に対して及ぼす影響力を示す影響力情報を生成する情報処理装置である。
図1の例において、生成装置100は、利用者の位置情報を利用者端末10から取得し、位置情報記憶部に格納する。また、生成装置100は、利用者の行動情報を利用者端末10から取得し、当該行動情報と、当該行動情報から推定される利用者の属性に関する属性情報とを利用者情報記憶部に格納する。また、生成装置100は、広告主端末20から送信される接触条件及び行動条件を管理する。
【0017】
以下、
図1を用いて、生成装置100が行う変換処理について説明する。なお、以下の説明では、屋外において広告の表示や設置等を行う事業者が、広告主A1が入稿した広告#1をエリアA内に設置したものとする。なお、
図1の例における、広告#1は、看板広告や、ディスプレイ広告、ポスター広告などといった各種の広告媒体を用いた広告であってよい。
【0018】
まず、生成装置100は、利用者端末10から位置情報を取得する(ステップS11)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、利用者端末10が有するGPS機能によって取得された位置情報(例えば、経度や緯度を示す具体的な数値)と、位置情報に対応する日時とを、所定期間ごとに各利用者端末10から取得する。
【0019】
続いて、生成装置100は、広告主端末20から接触条件及び行動条件を受け付ける(ステップS12)。ここで、
図1の例において、生成装置100は、広告#1が設置された位置から所定の範囲(例えば、10メートル、100メートル)内に進入した利用者を広告#1に接触した利用者とする接触条件を、広告主端末20から受け付けたものとする。また、生成装置100は、利用者の行動「広告#1に関連する関連店舗へ来店」を指定する行動条件を広告主端末20から受け付けたものとする。
【0020】
続いて、生成装置100は、位置情報が接触条件を満たす利用者を接触群として特定する(ステップS13)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、ステップS11において収集した位置情報に基づき、広告#1の設置後に接触条件を満たした利用者を広告#1に接触した利用者と推定することにより、広告#1に接触した利用者群(接触群M1)を特定する。
【0021】
続いて、生成装置100は、接触群と行動又は属性の少なくとも一方、若しくは、両方が共通する利用者のうち、接触群に属さない利用者を比較群として特定する(ステップS14)。なお、どのような利用者を比較群とするかについては、任意の設定が可能であり、このような比較群とする利用者の条件は、広告主A1により登録されたものであってもよい。すなわち、生成装置100は、比較群の条件を広告主A1から受け付けてもよい。
【0022】
例えば、
図1の例において、生成装置100は、位置情報記憶部及び利用者情報記憶部から、接触群M1に属する各利用者に対応付けられた行動及び属性に関する情報(行動情報及び属性情報)を抽出する。そして、生成装置100は、接触群M1に属する利用者のうち、所定の閾値(例えば、接触群M1に属する利用者全体の8割)以上の利用者に対応付けられた行動又は属性に関する情報、若しくは、行動及び属性に関する情報を、接触群M1に属する各利用者に共通する行動や属性として特定する。
【0023】
ここで、
図1の例において、接触群M1に属する利用者の行動情報に基づき、接触群M1に属する利用者に共通する行動として、「毎日エリアAを訪問する」ことが特定されたものとする。この場合、生成装置100は、位置情報記憶部及び利用者情報記憶部に格納された情報に基づき、行動に関する情報として、「毎日エリアAを訪問する」ことが特定された利用者のうち、接触群M1に属さない利用者を広告#1に接触していない利用者と推定することにより、広告#1に接触していない利用者群(比較群C1)を特定する。
【0024】
続いて、生成装置100は、接触群及び比較群の各群において、行動条件を満たす利用者の数及び行動条件を満たさない利用者の数を特定する(ステップS15)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、利用者の行動情報に基づき、接触群M1及び比較群C1の各群において、「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数及び「広告#1に関連する関連店舗へ来店」しなかった利用者の数を特定する。
【0025】
続いて、生成装置100は、ステップS15において特定した利用者の数から広告の影響力を示す影響力情報を生成する(ステップS16)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、ステップS15において特定した利用者の数を示す情報や、接触群M1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合と、比較群C1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合とを対比した情報(グラフG1)などを影響力情報として生成する。
【0026】
続いて、生成装置100は、ステップS16において生成した影響力情報を広告主端末20に提供する(ステップS17)。
【0027】
なお、
図1の例では、広告主から提供された接触条件を満たした利用者を広告に接触した利用者と推定する例を示したが、例えば、利用者端末10と通信可能なウェアラブルデバイスを利用者が身に付けることで検出した利用者の視線に基づき、利用者が広告に接触したか否か推定してもよい。
【0028】
以上のように、実施形態に係る生成装置100は、屋外に設置された広告に接触した利用者を位置情報に基づいて推定することにより、広告に接触した接触群と、接触群に属する利用者と行動や属性が共通する利用者であって、広告に接触していない利用者が属する比較群とを対比することにより、屋外に設置された広告が及ぼす影響力を把握することができる。すなわち、実施形態に係る生成装置100は、屋外の接触対象について接触態様が異なる各利用者に対して、当該接触対象が及ぼす影響を把握できる。
【0029】
〔2.生成処理システムの構成〕
次に、上述した生成処理を実現するための生成システム1について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る生成システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る生成システム1は、利用者端末10と、広告主端末20と、生成装置100とを含む。利用者端末10、広告主端末20及び生成装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。なお、ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。また、
図2に示す生成システム1には、複数台の利用者端末10や、複数台の広告主端末20、複数台の生成装置100が含まれてもよい。
【0030】
利用者端末10は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末10は、利用者端末10が有する各種センサ(例えば、GPS機能や、モーションセンサなど)が検知した情報に基づく利用者の位置情報を、生成装置100に送信する。また、利用者端末10は、外部のサーバ装置が配信する各種サービスや、利用者端末10にインストールされた各種アプリケーションにおける利用者の利用履歴、位置情報などに基づく行動情報を、生成装置100に送信する。また、利用者端末10は、各種センサや、各種アプリケーションの処理を実現する制御情報を生成装置100から受け取った場合には、制御情報に従って処理を実現する。
【0031】
広告主端末20は、広告主によって利用される情報処理装置である。広告主端末20は、利用者が広告に接触したか否かの判定基準となる接触条件や、利用者の行動の指定に関する行動条件を生成装置100に送信する。なお、広告主端末20は、接触条件及び行動条件の送信処理を実現する制御情報を生成装置100から受け取った場合には、制御情報に従って送信処理を実現する。
【0032】
生成装置100は、広告主によって管理される広告が、利用者に対して及ぼす影響力を示す影響力情報を生成する情報処理装置である。生成装置100は、利用者の位置情報を利用者端末10から取得し、後述する位置情報記憶部121に格納する。また、生成装置100は、利用者の行動情報を利用者端末10から取得し、当該行動情報と、当該行動情報から推定される利用者の属性に関する属性情報とを後述する利用者情報記憶部122に格納する。また、生成装置100は、広告主端末20から送信される接触条件及び行動条件を管理する。なお、生成装置100は、所定のアプリケーションのデータそのものを配信するサーバであってもよい。また、生成装置100は、利用者端末10や、広告主端末20に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、生成装置100から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0033】
〔3.生成装置の構成〕
次に、
図3を用いて、生成装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る生成装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、生成装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0034】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末10、広告主端末20等との間で情報の送受信を行う。
【0035】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、位置情報記憶部121及び利用者情報記憶部122を有する。
【0036】
(位置情報記憶部121について)
位置情報記憶部121は、利用者の位置情報を格納する。ここで、
図4を用いて、位置情報記憶部121が記憶するクエリに関する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る位置情報記憶部の一例を示す図である。
図4の例では、位置情報記憶部121は、「利用者ID」、「日時」、「移動手段」、「位置情報」といった項目を有する。
【0037】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「日時」は、位置情報に対応する日時を示す。「移動手段」は、位置情報に対応する位置への移動に用いられた移動手段を示す。「位置情報」は、利用者の位置情報を示す。なお、
図4では、「位置情報」に「位置情報#1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、緯度や経度を示す情報が格納されてもよい。
【0038】
すなわち、
図4では、利用者ID「U1」によって識別される利用者が、移動手段「徒歩」により「日時#1」の時点において、「位置情報#1」に位置する例を示す。
【0039】
(利用者情報記憶部122について)
利用者情報記憶部122は、利用者の属性や行動に関する利用者情報を格納する。ここで、
図5を用いて、利用者情報記憶部122が記憶する利用者情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
図5の例では、利用者情報記憶部122は、「利用者ID」、「属性情報」、「行動情報」といった項目を有する。
【0040】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「属性情報」は、利用者の属性に関する情報を示す。なお、
図5では、「属性情報」に「属性情報#1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、利用者のサイコグラフィック属性やデモグラフィック属性を示す情報が格納されてもよい。
【0041】
「行動情報」は、利用者の行動に関する情報を示し、「行動日時」、「行動内容」といった項目を有する。「行動日時」は、利用者の行動に対応する日時を示す。「行動内容」は、利用者の行動の内容を示す。なお、
図5では、「行動内容」に「行動内容#1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、実店舗への来店の有無、商品の購入履歴、ネットワーク上の閲覧履歴などといった情報が格納されてもよい。
【0042】
すなわち、
図5では、利用者ID「U1」によって識別される利用者が、「属性情報#1」を有し、「行動日時#1」に「行動内容#1」を実施した例を示す。
【0043】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、生成装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部130は、
図3に示すように、取得部131と、推定部132と、特定部133と、生成部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0044】
(取得部131について)
取得部131は、利用者の位置情報を取得する。例えば、
図1の例において、取得部131は、利用者端末10が有するGPS機能によって取得された位置情報(例えば、経度や緯度を示す具体的な数値)と、位置情報に対応する日時とを、所定期間ごとに各利用者端末10から取得し、位置情報記憶部121に格納する。
【0045】
(推定部132について)
推定部132は、所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する。例えば、
図1の例において、推定部132は、利用者の位置情報と、広告主端末20から受け付けた接触条件に基づき、利用者の接触態様を推定する。
【0046】
また、推定部132は、各利用者の位置情報に基づいて、所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定してもよい。例えば、
図1の例において、推定部132は、利用者の位置情報と、広告主端末20から受け付けた接触条件に基づき、広告#1に対する各利用者の接触態様を推定する。
【0047】
また、推定部132は、所定の接触対象として、所定の広告に対する各利用者の接触態様を推定してもよい。例えば、
図1の例において、推定部132は、看板広告や、ディスプレイ広告、ポスター広告などといった各種の広告媒体を用いた広告であって、屋外に設置される広告である広告#1に対する各利用者の接触態様を推定する。
【0048】
また、推定部132は、所定の接触対象に接触したか否かを推定してもよい。例えば、
図1の例において、推定部132は、位置情報に基づき、広告主端末20から受け付けた接触条件を、広告#1の設置後に満たした利用者を広告#1に接触した利用者と推定する。
【0049】
また、推定部132は、接触態様として、所定の接触対象に接触した日時を推定してもよい。例えば、
図1の例において、推定部132は、広告主端末20から受け付けた接触条件を満たした位置情報に対応する日時を、利用者が広告#1に接触した日時と推定する。
【0050】
また、推定部132は、所定の接触対象として、所定の移動体に対する各利用者の接触態様を推定してもよい。例えば、推定部132は、トラック広告や、宣伝カー、交通手段(例えば、電車、バス等)の内外に設置された広告などに対する各利用者の接触態様を推定する。
【0051】
(特定部133について)
特定部133は、各利用者が所定の接触対象と関連する所定の行動を行ったか否かを特定する。例えば、
図1の例において、特定部133は、行動情報が広告主端末20から受け付けた行動条件「広告#1に関連する関連店舗へ来店」を満たすか否かに基づき、各利用者が広告#1と関連する行動を行ったか否かを特定する。
【0052】
(生成部134について)
生成部134は、それぞれ接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する。例えば、
図1の例において、生成部134は、広告#1に接触した接触群M1と、広告#1に接触していない比較群C1との行動情報に基づいて、広告#1の影響力を示す影響力情報を生成する。
【0053】
また、生成部134は、広告に対する接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、広告の広告効果を示す情報を生成してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、接触群M1及び比較群C1の各群に属する利用者の行動情報が、広告主端末20から受け付けた行動条件を満たすか否かに基づいて、広告#1の広告効果を示す影響力情報を生成する。
【0054】
また、生成部134は、接触対象が異なる複数の利用者群について、各利用者群に属する利用者の数を示す情報を、影響力を示す情報として生成してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、接触群M1及び比較群C1の各群に属する利用者の数を示す影響力情報を生成する。
【0055】
また、生成部134は、所定の接触対象に接触した利用者群と、所定の接触対象に接触していない利用者群とを示す情報を生成してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、広告#1に接触した接触群M1と、広告#1に接触していない比較群C1とを示す影響力情報を生成する。
【0056】
また、生成部134は、所定の接触対象に接触した利用者群である接触群を特定するとともに、当該接触群に属する利用者と所定の共通性を有する利用者群を比較群として特定し、接触群の情報と利用者群の情報とを用いて、影響力を示す情報を生成してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、接触群M1と行動もしくは属性の少なくとも一方、もしくは両方が共通する利用者のうち、接触群M1に属さない利用者を比較群C1として特定し、影響力情報を生成する。
【0057】
また、生成部134は、接触群に属する利用者と行動が類似する利用者群を比較群として特定してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、接触群M1に属する利用者の行動情報に基づき、接触群M1に属する利用者に共通する行動として、「毎日エリアAを訪問する」ことを特定する。そして、生成部134は、行動情報に基づき、「毎日エリアAを訪問する」ことが特定された利用者のうち、接触群M1に属さない利用者を広告#1に接触していない利用者と推定することにより、広告#1に接触していない比較群C1を特定する。
【0058】
また、生成部134は、所定の接触対象が設置された場所を訪問した利用者から接触群と比較群とを特定してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、広告#1が設置されたエリアAを訪問した利用者から接触群M1及び比較群C1を特定する。
【0059】
また、生成部134は、共通する移動手段により移動する利用者のうち、移動中に所定の接触対象に接触した利用者を接触群とし、移動中に所定の接触対象に接触しなかった利用者を比較群として特定してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、徒歩により移動する利用者のうち、広告#1に接触した接触群M1と、広告#1に接触していない比較群C1とを特定する。
【0060】
また、生成部134は、接触群に属する利用者と属性が類似する利用者群を比較群として特定してもよい。例えば、生成部134は、接触群に属する利用者の行動情報に基づき、接触群M1に属する利用者に共通する属性を特定し、行動情報に基づき当該属性が特定された利用者のうち、接触群に属さない利用者を比較群として特定する。
【0061】
また、生成部134は、所定の共通性を有する利用者を特定し、当該特定した利用者のうち所定の接触対象に接触した利用者群と、当該特定した利用者のうち所定の接触対象に接触していない利用者群とを示す情報を生成してもよい。例えば、生成部134は、利用者情報記憶部122を参照し、行動情報もしくは属性情報の少なくとも一方、もしくは両方が共通する利用者群を特定する。そして、生成部134は、特定した利用者群のうち、広告に接触した利用者群と、広告に接触していない利用者群とを示す影響力情報を生成する。
【0062】
また、生成部134は、各利用者群に属する利用者のうち、所定の行動を行った利用者の情報と、所定の行動を行っていない利用者の情報とを用いて、影響力を示す情報を生成してもよい。例えば、
図1の例において、生成部134は、接触群M1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合と、比較群C1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合とを対比した情報を影響力情報として生成する。
【0063】
また、生成部134は、所定の接触対象に接触した日時が異なる複数の利用者群を示す情報を生成してもよい。例えば、生成部134は、所定の期間(例えば、1時間、1日等)ごとの接触群及び比較群を示す影響力情報を生成する。
【0064】
〔4.生成処理のフロー〕
ここで、
図6を用いて、実施形態に係る生成装置100の生成処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0065】
図6に示すように、生成装置100は、利用者の位置情報を取得する(ステップS101)。続いて、生成装置100は、接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する(ステップS102)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、位置情報が広告主端末20から受け付けた接触条件を満たした利用者を広告#1に接触した利用者と推定する。
【0066】
続いて、生成装置100は、各利用者が接触対象と対応する行動を行ったか否か特定する(ステップS103)。例えば、
図1の例において、生成装置100は、広告主端末20から受け付けた行動条件を満たす利用者を、広告#1と対応する行動を行った利用者と特定する。
【0067】
続いて、生成装置100は、接触態様が異なる各利用者に対し接触対象が及ぼす影響を示す情報を生成し(ステップS104)、処理を終了する。例えば、
図1の例において、生成装置100は、接触群M1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合と、比較群C1に属する利用者のうち「広告#1に関連する関連店舗へ来店」した利用者の数の割合とを対比した情報を影響力情報として生成する。
【0068】
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0069】
〔5-1.接触対象について〕
上述の実施形態において、生成装置100が、接触対象を広告とする例を示したが、生成装置100は、広告に限らず、種々の対象を接触対象としてもよい。
【0070】
〔5-2.利用者群について〕
上述の実施形態において、生成装置100が、広告に接触した接触群と、広告に接触しなかった比較群とを特定し、広告の影響力を示す影響力情報を生成する例を示したが、生成装置100の機能はこのような構成に限定されず、任意の関係性の利用者群を特定してもよい。例えば、生成装置100は、第1の広告に接触し、第2の広告に接触しなかった第1接触群と、第1の広告に接触せず、第2の広告に接触した第2接触群とを特定し、第1の広告及び第2の広告のそれぞれが示す影響力情報を生成してもよい。
【0071】
〔5-3.接触態様の推定について〕
上述の実施形態において、生成装置100が広告の設置された位置から所定の範囲内に進入した利用者を広告に接触した利用者と推定する例を示したが、生成装置100の機能はこのような構成に限定されず、どのような利用者を広告に接触した利用者と推定するかは任意の設定が可能である。例えば、広告が所定の交通手段(例えば、電車、バス、高速道路など)において設置されるものである場合、生成装置100は、当該所定の交通手段を利用した利用者を広告に接触した利用者と推定してもよい。また、例えば、広告が所定のエリアで所定の時間帯に表示されるものである場合(例えば、ディスプレイ広告である場合)、生成装置100は、当該所定のエリアに所定の時間帯に進入した利用者を広告に接触した利用者と推定し、接触群と特定してもよい。そして、生成装置100は、所定の時間帯以外の時間に所定のエリアに進入した利用者を広告に接触しなかった利用者と推定し、比較群と特定してもよい
【0072】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る生成装置100は、取得部131と、推定部132と、特定部133と、生成部134とを有する。取得部131は、利用者の位置情報を取得する。推定部132は、所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する。特定部133は、各利用者が所定の接触対象と関連する所定の行動を行ったか否かを特定する。生成部134は、それぞれ接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、所定の接触対象が各利用者に対して及ぼす影響力を示す情報を生成する。
【0073】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて接触対象の影響力を示す情報を生成するため、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できる。
【0074】
また、実施形態に係る生成装置100において、例えば、推定部132は、各利用者の位置情報に基づいて、所定の接触対象に対する各利用者の接触態様を推定する。また、推定部132は、所定の接触対象として、所定の広告に対する各利用者の接触態様を推定する。そして、生成部134は、広告に対する接触態様が異なる複数の利用者群の情報を用いて、広告の広告効果を示す情報を生成する。また、生成部134は、接触対象が異なる複数の利用者群について、各利用者群に属する利用者の数を示す情報を、影響力を示す情報として生成する。
【0075】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、広告に対する接触態様を推定し、広告効果を示す情報を生成するため、広告が及ぼす影響を把握できる。
【0076】
また、実施形態に係る生成装置100において、例えば、推定部132は、所定の接触対象に接触したか否かを推定する。そして、生成部134は、所定の接触対象に接触した利用者群と、所定の接触対象に接触していない利用者群とを示す情報を生成する。また、生成部134は、所定の接触対象に接触した利用者群である接触群を特定するとともに、当該接触群に属する利用者と所定の共通性を有する利用者群を比較群として特定し、接触群の情報と利用者群の情報とを用いて、影響力を示す情報を生成する。また、生成部134は、接触群に属する利用者と行動が類似する利用者群を比較群として特定する。また、生成部134は、所定の接触対象が設置された場所を訪問した利用者から接触群と比較群とを特定する。また、生成部134は、共通する移動手段により移動する利用者のうち、移動中に所定の接触対象に接触した利用者を接触群とし、移動中に所定の接触対象に接触しなかった利用者を比較群として特定する。また、生成部134は、接触群に属する利用者と属性が類似する利用者群を比較群として特定する。また、生成部134は、所定の共通性を有する利用者を特定し、当該特定した利用者のうち所定の接触対象に接触した利用者群と、当該特定した利用者のうち所定の接触対象に接触していない利用者群とを示す情報を生成する。
【0077】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、接触群及び比較群を特定し、接触対象の影響力を示す情報を生成するため、接触態様が異なる各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できる。
【0078】
また、実施形態に係る生成装置100において、例えば、生成部134は、各利用者群に属する利用者のうち、所定の行動を行った利用者の情報と、所定の行動を行っていない利用者の情報とを用いて、影響力を示す情報を生成する。
【0079】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、接触対象に関連する行動を各利用者群に属する利用者が行ったか否かに基づく情報を生成するため、接触態様が各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を把握できる。
【0080】
また、実施形態に係る生成装置100において、例えば、推定部132は、接触態様として、所定の接触対象に接触した日時を推定する。そして、生成部134は、所定の接触対象に接触した日時が異なる複数の利用者群を示す情報を生成する。
【0081】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、利用者が接触対象に接触する日時に応じて情報を生成するため、各利用者に対して接触対象が及ぼす影響を適切に把握できる。
【0082】
また、実施形態に係る生成装置100において、例えば、推定部132は、所定の接触対象として、所定の移動体に対する各利用者の接触態様を推定する。
【0083】
これにより、実施形態に係る生成装置100は、移動体である接触対象の接触態様を推定するため、移動体である接触対象が及ぼす影響を適切に把握できる。
【0084】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る生成装置は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、生成装置100を例に挙げて説明する。
図7は、生成装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0085】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0086】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0087】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0088】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0089】
例えば、コンピュータ1000が生成装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、生成装置100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0090】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0091】
また、上述した生成装置100は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0092】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0093】
10 利用者端末
20 広告主端末
100 生成装置
110 通信部
120 記憶部
121 位置情報記憶部
122 利用者情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 特定部
134 生成部