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特許7405529冷却ランスおよび冷却ランスを有する電気コンタクト装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】冷却ランスおよび冷却ランスを有する電気コンタクト装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20231219BHJP
   H01R 13/03 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
H01R13/533 A
H01R13/03 Z
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019146361
(22)【出願日】2019-08-08
(65)【公開番号】P2020035740
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10 2018 213 637.8
(32)【優先日】2018-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100121533
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 まどか
(72)【発明者】
【氏名】ドレッセル,アンドレ マルティン
(72)【発明者】
【氏名】トス,ゲルツゾン
(72)【発明者】
【氏名】ブルーメンシャイン,ルディ
(72)【発明者】
【氏名】ケーニー,フランク
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-021490(JP,U)
【文献】特開平02-049367(JP,A)
【文献】米国特許第05813876(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/533
H01R 13/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電コンタクト本体(4)を冷却するための冷却ランス(2)であって、流体連通しているポンプ(31)への連結のための少なくとも1つの流体ライン(26)を有するランス本体(20)を有している、冷却ランス(2)において、前記流体ライン(26)は、可撓性冷却ブラダ(36)に通じており、前記可撓性冷却ブラダ(36)は、流体で充填し、前記導電コンタクト本体(4)の凹部(54)に挿入することができることを特徴とする、冷却ランス(2)。
【請求項2】
前記ランス本体(20)は射出成形部であることを特徴とする、請求項1に記載の冷却ランス(2)。
【請求項3】
前記ランス本体(20)は、流体入口(28)および流体出口(30)を有しており、前記流体入口(28)および前記流体出口(30)はそれぞれ、前記可撓性冷却ブラダ(36)に通じていることを特徴とする、請求項1または2に記載の冷却ランス(2)。
【請求項4】
前記流体入口(28)および前記流体出口(30)は、互いに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の冷却ランス(2)。
【請求項5】
前記可撓性冷却ブラダ(36)は耐冷媒性を有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却ランス(2)。
【請求項6】
前記可撓性冷却ブラダ(36)は、前記ランス本体(20)に固く連結されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の冷却ランス(2)。
【請求項7】
前記可撓性冷却ブラダ(36)は、誘電特性を有する材料から構成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の冷却ランス(2)。
【請求項8】
電気導体(51、53)の連結のための電気コンタクト装置(1)であって、少なくとも1つの凹部(54)を有する導電コンタクト本体(4)と、冷却ランス(2)とを有している、電気コンタクト装置(1)において、流体で充填することができる前記冷却ランス(2)の可撓性冷却ブラダ(36)が、少なくとも部分的に前記凹部(54)内に配置されていることを特徴とする電気コンタクト装置(1)。
【請求項9】
前記凹部(54)は、少なくとも1つのオリフィス(60)を保有し、前記冷却ランス(2)は、前記オリフィス(60)を通って挿入されることを特徴とする、請求項8に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項10】
前記冷却ランス(2)は、前記コンタクト本体(4)に固く連結されていることを特徴とする、請求項8または9に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項11】
前記冷却ランス(2)は、前記コンタクト本体(4)に固く連結されており、
前記オリフィス(60)は、前記冷却ランス(2)によって塞がれていることを特徴とする、請求項9に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項12】
前記可撓性冷却ブラダ(36)は、少なくとも充填状態(44)で、前記凹部(54)の少なくとも1つの壁(58)に当接することを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項13】
前記可撓性冷却ブラダ(36)は、少なくとも空の状態(42)で、前記凹部(54)内に引っ張りなく配置されることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項14】
前記コンタクト装置(1)は、少なくとも1つの電池セル(64)を有しており、前記コンタクト本体(4)は、前記少なくとも1つの電池セル(64)に連結されていることを特徴とする、請求項8から13のいずれか一項に記載の電気コンタクト装置(1)。
【請求項15】
導電コンタクト本体(4)を冷却するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却ランス(2)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電コンタクト本体を冷却するための冷却ランスに関し、この冷却ランスは、ポンプへの連結のための少なくとも1つの流体ラインを有するランス本体を有している。本発明はさらに、電気導体の接続のための電気コンタクト装置に関し、この電気コンタクト装置は、凹部を有する導電コンタクト本体と、導電コンタクト本体を冷却するための冷却ランスとを有している。さらに本発明は、導電コンタクト本体を冷却するための冷却ランスの適用に関する。
【背景技術】
【0002】
前述のタイプのコンタクト装置は、従来技術で知られている。多くの場合、いくつかの相互接続された電池セルから構成された電池モジュールを接続するため、または電池切断ユニットを電池モジュールに接続するための導電コンタクト本体が使用される。この場合、コンタクト本体を通って大きい電流が流れ、抵抗熱が生成される。たとえばエンジンおよび/または電池内で熱負荷が生じるなど、熱源を介して熱負荷がさらに発生する可能性があり、とりわけコンタクト装置のコンタクト領域で脆化をもたらし、その結果、コンタクト装置が再び故障する可能性がある。さらに、コンタクト本体が加熱されることで、それに付随する電気導体が過剰に加熱される可能性がある。
【0003】
電池モジュールへの接続の場合、特にコンタクト本体と直接相互接続された電池セルが臨界動作温度を超えて加熱される可能性があり、その結果、コンタクト装置の寿命および性能が劇的に低下する可能性がある。したがって、コンタクト本体の冷却が必要である。特に車両では、冷却装置が大いに求められている。したがって冷却装置は、可能な限り軽量であり、熱エネルギーの最適の伝達を保証し、サービス寿命にわたって常に冷却すべき区域にしっかりと接触するべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを背景として、本発明の課題は、改善された一定の冷却性能を保証する冷却ランスならびに冷却ランスを有する電気コンタクト装置を形成することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、本発明の冷却ランスによって、少なくとも1つの流体ラインが、流体で充填し導電コンタクト本体の凹部に挿入することができる可撓性冷却ブラダに通じていることによって解決される。
【0006】
さらに、上述した課題は、導入部で述べたタイプの電気コンタクト装置によって、流体で充填することができる可撓性冷却ブラダが、少なくとも部分的に凹部内に配置されていることによって解決される。
【0007】
同様に、この課題を解決するために、電気接続を冷却するための冷却ランスが使用され、冷却ランスは可撓性冷却ブラダを有し、可撓性冷却ブラダは、流体で充填することができ、導電コンタクト本体の凹部内に少なくとも部分的に配置される。
【0008】
可撓性冷却ブラダは、凹部の外形に適合することができ、その結果、大きい接触面積および良好な接触が得られる。冷却ブラダは凹部内に位置するため、コンタクト本体によって機械的負荷から保護されており、したがって熱伝達に対して最適化することができる。したがってコンタクト本体は、内側からより効率的に冷却することができる。本発明の解決策を用いると、冷却ランスによってわずかな空間だけが必要とされ、これは車両内で使用されるとき、何より非常に有利である。このランスの形状により、狭いオリフィスおよび/または困難を伴わなければアクセス可能でないオリフィスを通って冷却ブラダを導入することが可能になる。
【0009】
以下、さらなる展開例を指定しており、これらの展開例は、所望される場合は互いに独立して互いに組み合わせることができ、それぞれ単独で有利である。
【0010】
したがって、たとえば冷却ブラダは膨張可能とすることができ、すなわち冷却ブラダは、冷却ブラダ内に集まる流体の圧力によって引っ張られる。その結果、冷却ブラダは、引っ張りおよび弛緩状態において一定の材料厚さを有することができ、したがって特定の引き裂き抵抗を与える。
【0011】
しかし代替構成によれば、冷却ブラダが弾性的に拡大可能であると特に有利であることが分かった。したがって、原則的に、冷却ブラダは、バルーンのように作用することができ、冷却ブラダが拡大するにつれて、冷却ブラダの体積空間を密閉するメンブレンの材料厚さが減少する。メンブレンの材料厚さが減少すると、冷却ブラダの熱伝達抵抗が低下することにより、体積空間内に位置する流体とコンタクト本体との間で特に激しい温度交換が可能になる。
【0012】
ランス本体は特に、少なくとも1つの細長い管状体を有することができ、少なくとも1つの細長い管状体は、耐冷媒性を有することができ、流体が流れることができる少なくとも1つの流体ラインを形成する。好ましくは、流体ラインは、熱的に絶縁することができ、したがって流体ラインを通って流れる冷媒は、冷媒が冷却ブラダに導入される前に温かい周囲空間によって過度に加熱されない。その結果、より高い冷却効率が可能である。さらに、結露の発生を防ぐことができる。
【0013】
有利な構成によれば、ランス本体は、少なくとも部分的に射出成形部分とすることができる。その結果、ランス本体の簡単かつ安価な形成が可能であり、形成中、計画された使用場所にランス本体の形状を簡単に適合させることが可能である。ランス本体は、軽量の電気絶縁ポリマーから製造することができる。したがって、ランス本体は、破裂放電を防ぐために、電気絶縁性を有することができる。さらに、有利な構成によれば、少なくとも、ランス本体の少なくとも1つの流体ラインを機械的に頑丈にすることができ、したがって冷却ランスは、たとえば振動および衝撃などの機械的応力に耐えることができる。これに対する代替として、ランス本体はまた、金属から、たとえば銅または銅合金から製造することができ、この場合、ランス本体を電気絶縁箔で巻くことが可能であり、または当業者には知られている何らかの他の方法によって外側から電気的に絶縁することが可能である。
【0014】
ランス本体は特に、流体入口および流体出口を有することができ、流体入口および流体出口はそれぞれ、可撓性冷却ブラダに通じている。流体入口および流体出口は冷媒回路内で連結することができ、その結果、可撓性冷却ブラダが充填された後、連続してさらには安定した流体の流れが生じる。その結果、低温の流体が流体入口を通って冷却ブラダ内へ連続して案内され、コンタクト本体との熱交換によってすでに温められた流体を置き換えることが保証される。
【0015】
流体入口および流体出口は、少なくとも部分的に互いに隣接して配置することができ、その結果、特に省スペースの構成が得られる。特に、ランス本体は、少なくとも部分的に長手方向に延びることができ、流体入口および流体出口は、長手方向を実質的に横断して、互いに隣接して配置することができる。したがって、流体入口および流体出口は、冷却ブラダによって密閉された体積空間内で冷却ブラダの共通のオリフィスに入ることができる。この場合、冷却ブラダは、ランス本体の先端に取り付けることができ、ランス本体の先端は、コンタクト本体の凹部に導入することができる。これに対する代替として、流体入口および流体出口は、いずれの場合も、別個のオリフィスを通って冷却ブラダの体積空間に通じることができる。したがって、冷却ブラダはたとえば、ランス本体のうち流体入口と流体出口との間の部分内に配置することができる。
【0016】
特に有利な構成では、流体入口および流体出口は、固く、またはさらには物質的に、特に一体的に、少なくとも部分的に互いに連結することができる。したがって、流体入口および流体出口は、射出成形プロセスで形成することができ、流体入口および流体出口はそれぞれ、管状体によって形成することが可能であり、少なくとも部分的に動きを伝達するように互いに連結される。したがって、衝撃負荷または振動負荷などの機械的負荷によって引き起こされる変動を減衰させることができ、流体入口と流体出口との間の相対的な動きを防止することができる。その結果、流体入口と流体出口との間に連結された冷却ブラダ、ならびに/または流体入口および/もしくは流体出口へのその連結が、何らかの形で切断または損傷されることを防止することができる。
【0017】
安定した流体の流れを生成するために、流体入口および流体出口を平行に連結することができる。特に、冷却ブラダに導入される流体の量は、冷却ブラダから出される流体の量に対応することができ、その結果、冷却ブラダによって取り入れられる体積空間および内圧は一定のままである。したがって、冷却ブラダによるコンタクト本体の常時接触および動作期間における常時冷却を保証することができる。
【0018】
好ましくは、流体出口は、流体入口とは独立して連結することができる。流体出口は、たとえばバルブを備えることができ、したがって、流体出口に対するバルブが開く前に、冷却ブラダをまず流体で充填して、膨張および/または拡大させることができる。バルブは、冷却ブラダの体積空間内の所定の内圧に達した後のみ、冷却ブラダからの流体の放出を可能にするように形成することができる。好ましい構成によれば、バルブは、バルブが開く圧力に関して設定することができ、したがって体積空間内の内圧、したがって冷却ブラダの拡大を調整することができる。
【0019】
冷却ブラダは特に、流体入口および/または流体出口とは異なる材料から構成することができ、冷却ブラダは、冷却すべきコンタクト本体と冷媒との間で可能な限り良好な熱伝達を保証する。冷却ブラダは少なくとも部分的に、好ましくは冷却ブラダ全体を、コンタクト本体の凹部内に配置することができるため、コンタクト本体は、冷却ブラダを機械的負荷から保護する保護ハウジングのように作用する。したがって、冷却ブラダの材料は、場合により機械的耐久性を犠牲にして、可能な限り高い熱伝導率を有することができる。
【0020】
さらに有利な構成によれば、冷却ブラダは特に、耐冷媒性を有することができ、その結果、望ましくない冷却ブラダからの冷媒の漏れを防止することができる。この場合、冷却ブラダのメンブレンは、耐薬品性を有することができ、好ましくは不活性とすることができ、その結果、冷却ブラダがその動作期間中に分解されて漏れることがないことを確実にすることができる。
【0021】
さらに有利な構成によれば、メンブレンは、少なくとも使用現場の温度範囲内で安定した材料から構成することができる。したがって、特にメンブレンの弾性挙動は、安定した脆化しにくいものとすることができる。メンブレンの脆化は、引き裂きを招く可能性があり、その結果、冷媒の漏れが生じる可能性がある。したがって、メンブレンの弾性は、約-40℃の冷却ブラダの弾性と比較して、約60℃で不変とすることができる。可撓性冷却ブラダは、たとえばポリエチレンなど、たとえば加硫ゴムまたはプラスチックから構成することができる。
【0022】
さらに有利な構成では、冷却ブラダは、固く、好ましくは物質的に、少なくとも1つの流体ラインに連結することができる。したがって、冷却ブラダは、オリフィスを有することができ、オリフィスを区切っているその縁部を、たとえば接着連結によって、少なくとも1つの流体ラインの側面に締結することができる。この連結によって、流体が冷却ブラダから環境へ漏れることが防止される。この場合、接着剤は、望ましくない接着連結の解放が生じないように、特に冷媒に対して化学的に安定したものとすることができ、少なくとも約-40℃~約60℃の温度範囲内で温度安定性を有することができる。
【0023】
コンタクト本体と流体との間の破裂放電を防止するために、冷却ブラダは、好ましくは、誘電特性を有する材料から構成することができる。その結果、冷却ブラダは、流体を電気的に絶縁し、したがって冷却ブラダの外側にあるコンタクト本体と冷却ブラダの内部にある流体との間に電流の流れが生じるのを防止する絶縁体のように作用する。
【0024】
電気コンタクト装置のさらに有利な構成によれば、凹部は、少なくとも1つのオリフィスを有することができ、このオリフィスは、好ましくはコンタクト装置の外側からアクセス可能であり、冷却ランスは、このオリフィスを通って挿入することができる。少なくとも冷却ブラダが凹部内に配置され、少なくとも1つの流体ラインが少なくとも1つのオリフィスを通って突出すると、特に有利であることが分かった。オリフィスの数および配置は、流体ラインの数および配置に対して相補形とすることができる。しかし、流体ラインが互いに隣接して配置される場合、流体ラインは共通のオリフィスに挿入することもでき、その結果、電気コンタクト装置の小型の構造が可能になる。
【0025】
冷却ランスは、コンタクト本体に固く連結することができる。したがって、冷却ランスは、特に固く、たとえば接着連結によって、コンタクト本体に連結することができる。その結果、冷却ランスとコンタクト本体との間の相対的な動きを低減させることができ、動作期間にわたって良好な接触を保証することができる。
【0026】
冷却ランスは、凹部の少なくとも1つのオリフィスを塞ぐことができ、したがって凹部内に配置された冷却ブラダを損傷しうる汚染が凹部に入る可能性がなくなる。したがって、機械抵抗を犠牲にして、冷却ブラダの弾性、熱伝導特性、および誘電特性をさらに最適化することが可能である。好ましくは、少なくとも1つのオリフィス内の冷却ランスは、熱伝導性接着剤にしっかりと接着連結することができ、冷却ブラダが凹部から誤って引き出されるのを防止する。同時に、少なくとも1つのオリフィスの領域内で流体とコンタクト本体との間の熱交換を保証することもできる。
【0027】
コンタクト本体の凹部は、たとえばアンダーカットとして形成することができるが、好ましくはチャンバおよび/または空洞として形成することができる。その結果、冷却ブラダは、チャンバおよび/または空洞内で密閉することができ、したがってチャンバの壁および/または空洞の壁によって、全ての面で機械的負荷、たとえば衝撃負荷から保護される。さらに、冷却ブラダは、可能な限り大きい凹部の表面に接触することができ、したがって冷却性能を増大させることができる。
【0028】
特に有利な構成では、冷却ブラダは、冷媒で充填された状態にあるとき、凹部の壁、特に凹部の内壁に当接することができる。好ましくは、冷却ブラダは、壁にすり寄る(nestle)ことができ、その結果、コンタクト本体の最適の接触が実現される。この場合、冷却ブラダは、空洞および/またはチャンバを満たすことができ、特定の内圧で壁を押して、良好な接触を促進することができる。さらに、冷却ブラダは、コンタクト本体の熱変形が生じた場合、さらに拡大することができ、この変形に適合することができ、したがって冷却ブラダの寿命および/またはコンタクト本体の寿命にわたって接触は悪化しない。
【0029】
冷却ブラダは特に、コンタクト本体の凹部内に引っ張りなく(tension-free)配置することができ、冷却ブラダの接触面積は、その体積空間が流体で充填されると拡大および/または膨張し、したがって充填状態にある冷却ブラダは、コンタクト本体に接触する。したがって、空の状態で、振動などによって冷却ブラダの表面内に引き裂きが生じるのを防止することができる。
【0030】
電気コンタクト装置は、少なくとも1つの電池セルとすることができ、導電コンタクト本体は、少なくとも電池セルに連結することができ、その結果、電池セルも同様に、コンタクト本体の冷却によって受動的に冷却することができる。電気コンタクト本体は、たとえば、2つの電池モジュールをともに連結することができ、または電池切断ユニット(BDU)を電池モジュールに連結するために使用することもできる。これに関して、特に大きい電流が伝導され、その結果、特に電池モジュールの第1のセルが臨界動作温度を超えて加熱される可能性があり、臨界動作温度で電池の寿命および性能が低下する。したがって、コンタクト本体の追加の冷却によって、過度の加熱を抑制することができ、電池の安全な動作を保証することができる。
【0031】
電気コンタクト装置は、ハウジングを有することができ、ハウジングは、コンタクト装置を少なくとも部分的に密閉し、少なくともコンタクト本体を密閉し、外部の影響からの保護を与える。したがって、ハウジングは特に、コンタクト本体と環境との間の望ましくない電流の伝達が生じないように、電気絶縁性を有することができる。
【0032】
以下、本発明について、添付の図を参照する例示的な実施形態を使用して例としてより詳細に説明する。これらの図では、設計上および/または機能上互いに対応する要素に同じ参照記号を提供する。
【0033】
個々の例示的な実施形態に図示および記載する機構の組合せは、単独で説明の目的を担う。上記によれば、特定の応用例においてその技術的な効果が重要でない場合、例示的な実施形態の機構を省略することが可能である。逆に、上記によれば、特定の応用例に対してその技術的な効果が有利または必要であることが意味される場合、例示的な実施形態にさらなる機構を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の電気コンタクト装置の概略分解図である。
図2図1に示す空の冷却ブラダを有する本発明の冷却ランスの概略斜視図である。
図3図1に示す充填された冷却ブラダを有する本発明の冷却ランスの概略斜視図である。
図4図1に示す本発明の電気コンタクト装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
まず、冷却ランス2および導電コンタクト本体4を有する電気コンタクト装置1の有利な実施形態の構造および機能について、図1図4を参照して説明する。図2および図3では、図1に示す冷却ランス2を、空の状態および充填状態で示す。最後に、図2および図3に示す導電コンタクト本体4および冷却ランス2を有する本発明のコンタクト装置1の断面図が図4に示されており、冷却ランス2がコンタクト本体4に挿入されている。
【0036】
電気コンタクト装置1は、冷却ランス2および導電コンタクト本体4を備える。少なくとも導電コンタクト本体4は、電気絶縁ハウジング6(概略的に示す)によって取り囲まれる。ハウジング6は、長手方向Lに隔置されているいくつかの支持体をさらに有することができ、冷却ランス2は、支持体上に静止することができる(図示せず)。支持体は、たとえば、長手方向Lを横断して配置されたくぼみを有する壁部分によって形成することができる。連続する壁部分のくぼみは、互いに位置合わせすることができ、したがって冷却ランス2を挿入することができるチャネルを形成する。支持体は、たとえば車両内の振動などの機械的負荷によって引き起こされるコンタクト本体4と冷却ランス2との間の大きい相対的な動きを防止することができ、その結果、コンタクト装置1の分離を防ぐことができる。
【0037】
以下、図1の冷却ランス2について、それぞれ冷却ランスの概略斜視図を示す図2および図3を参照して説明する。
【0038】
冷却ランス2はランス本体20を有し、ランス本体20は、長手方向Lに沿って少なくとも部分的に互いに対して対称に配置された2つの管状体22、24から形成され、管状体22、24はそれぞれ、流体ライン26を形成する。管状体22は流体入口28として機能し、管状体24は流体出口30として機能する。流体入口28および流体出口30は、冷媒回路(図示せず)内で連結することができる。流体ライン26は、ポンプ(図示せず)と流体連通することができ、その結果、流体の流れを制御することができ、流体ライン26を通って注入することができる。流体ライン26は、ポンプ31に直接取り付けることができ、またはポンプ31によって動作する冷媒回路内で連結することができる。
【0039】
流体入口28および流体出口30は、長手方向Lに対して平行および横断方向に、ランス本体20の端部32内で互いに隣接して延び、好ましくは固く、さらには物質的に、特に一体的な構造部として、互いに連結されており、したがって少なくとも端部内では、流体ライン26間の相対的な動きが防がれる。その結果、ランス本体20の高い機械的安定性が実現される。
【0040】
好ましくは、良好な熱伝導率を有し、冷却ランス2の材料に対して化学的に不活性である冷却ランス2を通って、水などの冷却液が運ばれ、したがって冷却ランス2の化学的分解を防止することができる。たとえば分解の結果、コンタクト本体4からの流体の絶縁損失および/または望ましくない冷媒の漏れが生じる可能性がある。
【0041】
ランス本体20は、好ましくは、射出成形プロセスによって形成され、ランス本体20は、機械的に頑丈な電気絶縁性の材料から構成され、したがってコンタクト本体4とランス本体20の内部に位置する流体との間の電流の伝達が防止される。その結果、絶縁体を追加することなくランス本体20の安全な動作を保証することができる。絶縁体の追加は、より増大した重量とより大きな空間要件をもたらすことになるはずである。
【0042】
端部32において、流体ライン26は互いに平行に配置され、流体ライン26の直径は、直径D1から直径D2へ長手方向Lに増大する。好ましくは、この場合、外径のみが増大し、内径は同じままである。その結果、端部32内のランス本体20の材料厚さを増大させることができ、その結果、より高い機械的強度が実現される。
【0043】
流体ライン26は、その自由端34で可撓性冷却ブラダ36に通じており、可撓性冷却ブラダ36は、体積空間Vを密閉する。可撓性冷却ブラダ36はオリフィス38を備え、オリフィス38は、ランス本体20の長手方向部分の周りに係合し、好ましくは接着連結40によって、前記長手方向部分に物質的に連結される。その結果、流体を冷却ブラダ36内へ伝導することができ、流体が望ましくない形で冷却ブラダ36から環境中へ漏れないことが確実になる。接着連結40は、好ましくは、少なくとも約-40℃~約60℃の使用される温度範囲内で熱的に安定した接着剤、および少なくとも使用される冷却流体に対して化学的に安定した少なくとも1つの接着剤から形成される。この場合、流体ライン26の自由端34は体積空間V内へ突出しており、その結果、冷却流体は冷却ブラダ36の片側ではなく中心で注入される。その結果、体積空間V内の均質な温度分布を得ることができ、したがってコンタクト本体の均質な冷却も実現することができる。
【0044】
これに対する代替として、図示されていない一実施形態によれば、冷却ブラダ36および流体ライン26は、一体的な構造部として単体で製造することができ、冷却ブラダ36は、柔軟に拡大可能および/または膨張可能になるように設計され、流体ライン26は実質的に機械的に頑丈である。したがって、一体的な構造部は、複数の構成要素からなる射出成形プロセスにおいて1つの動作のみで安価に形成することができる。
【0045】
可撓性冷却ブラダ36は、好ましくは、弾性メンブレン37から製造することができ、弾性メンブレン37は誘電特性を保有し、したがってコンタクト本体4と冷却流体との間の破裂放電を防止する。メンブレン37の弾性によって、冷却ブラダを可逆的に弾性変形させることができる。コンタクト本体4内の凹部を絶縁することは、大きい支出およびコストを伴う。しかし冷却ブラダ36自体を、誘電特性を有するメンブレン37から構成することができるため、望ましくない電流の流れを防止することができ、コンタクト装置1の電気絶縁、特にコンタクト本体4の電気絶縁のための簡単かつ安価な解決策が得られる。
【0046】
図2で、可撓性冷却ブラダ36は空の状態42で示されており、冷却ブラダ36は実質的に引っ張りなく体積空間V1を密閉する。空の状態42で、冷却ブラダ36は、コンタクト本体4の接触面積から隔置することができる。これに関して、空の状態42は、完全に空の冷却ブラダに限定されるものではなく、むしろこれは、冷却ブラダ36がコンタクト本体4の接触面積に接触して冷却流体とコンタクト本体4との間の熱交換を行うことができる程度まで冷却ブラダ36が冷却流体で充填されていないことを意味するだけである。
【0047】
可撓性冷却ブラダ36の弾性メンブレン37は、好ましくは、小さい材料厚さを有し、少なくとも膨張可能であるが、好ましくは拡大可能でもある。ポンプによって、流体入口28を介して冷却流体を冷却ブラダ36に注入することができる。その結果、体積空間V内の内圧が上昇し、図3に示すように、体積空間V2への拡大が生じる。それ以上の流体が流体入口28を通って冷却ブラダ36内へ運ばれない場合、メンブレンは再び収縮し、流体出口30を通って流体を注入し、空の状態42に戻ることができる。
【0048】
示されていない描写によれば、流体出口30は、冷却ブラダ36の所定の内圧でのみ開くバルブ(図示せず)を備えることができ、したがって、流体が冷却ブラダ36から流体出口30を通って流れ出るまで、まず冷却ブラダ36は所定の体積空間Vになる。その結果、冷却ブラダ36の内圧の結果として生じる特定の押圧力で、コンタクト本体4が冷却ブラダ36に十分にしっかりと接触することを確実にすることができる。図3に示す冷却ランス2は、充填状態44にある冷却ブラダ36を示す。これに関して、「充填状態」という用語は、所望の力でコンタクト本体4の接触面積に接触するのに十分なほど冷却ブラダ36が充填されたことだけを意味する。冷却ブラダ36は、好ましくは、充填状態をはるかに超えて充填することができる。その結果、冷却ブラダ36が破裂する前に、冷却ブラダ36内に十分な体積容量が存在することが保証される。充填状態44は、動作期間にわたって変動することができ、たとえばコンタクト本体4の熱変形によって接触面積が変化するときに変動することができる。したがって、冷却ブラダ36は、熱変形に適合させることができ、適当な場合、さらに拡大することができる。
【0049】
流体出口30および流体入口28は、好ましくは冷却ブラダ36の所定の内圧に到達した後、平行に連結することができる。したがって、流体の流れは、冷却ブラダ36を通って着実に流れることができ、その結果、内圧は実質的に一定のままであり、接触面積は同じ力によって永続的に接触され、計算上簡単に設計することができる一貫した冷却性能が実現される。
【0050】
これに対する代替として、流体入口28および流体出口30は、すでに初めから平行に連結することができ、電流の流れは、冷却ブラダが充填される間、初めは安定しておらず、したがって冷却ブラダ36が充填状態44に到達するまで、流体の入口流は出口流より大きい。特に冷却ブラダが充填状態44に到達した後、電流の流れは安定することができ、したがって体積空間V内に広がっている内圧は一定のままである。
【0051】
充填中に冷却ブラダ36が拡大し、したがってメンブレン37の材料厚さが空の状態42より充填状態44で小さくなると、特に有利であることが分かった。この構成で、メンブレンの熱伝達抵抗が低下し、冷却ランス2の熱伝導率が上昇し、その結果、コンタクト本体4の特に効果的な冷却が実現される。応用例に応じて、充填状態44にある体積空間V2は、空の状態42にある体積空間V1の倍数とすることができる。したがって、充填状態44にある冷却ブラダと空の状態42にある冷却ブラダとの間の拡大比は、8:1とすることができる。
【0052】
図2および図3に示す導電コンタクト本体4および冷却ランス2を有する本発明のコンタクト装置1が、図4に示されている。
【0053】
コンタクト本体4は、実質的に階段状の本体を有し、いずれの場合も長手方向Lに対して実質的に平行に走っている水平部分が、いずれの場合も電気導体に接触するコンタクト領域46、48を形成する。コンタクト本体4は、たとえば、たとえば拡散はんだ付けまたは溶接によって互いに連結された2つの構成要素から構成することができ、いずれの場合も、1つの構成要素がコンタクト領域46、48を形成する。したがって、たとえばコンタクト領域46を銅から実質的に形成することができ、コンタクト領域48をアルミニウムから実質的に形成することができる。この場合、「実質的に」は、前記材料を主として含む合金を指す。したがってこれは、これらの要素がさらなる材料を追加として含むことを除外しない。
【0054】
コンタクト領域46、48は、好ましくは、打ち抜きおよび曲げ加工を施した部分として形成することができ、その結果、コンタクト本体4の簡単な形成が可能になる。
【0055】
コンタクト領域46は、固定オリフィス50を備え、固定オリフィス50は、図1に概略的に示すように第1の電気導体51に連結し、またコンタクト本体4を機械的に固定する働きをすることができる。固定オリフィス50は、たとえば、ねじ連結のための内部ねじ山を備えることができる。全体的に、コンタクト領域46は、ケーブルラグの形状を実質的に有することができる。
【0056】
コンタクト領域48も同様に、ケーブルラグの形状を有することができるが、図4に示すコンタクト領域48の実施形態のように、固定オリフィスを有していない可能性もある。コンタクト領域48の材料組成および第2の電気導体53の材料組成が実質的に同一である場合、電池モジュールの第2の電気導体53、たとえばセルコネクタ52(図1参照)を有するコンタクト領域48は、溶接または他の材料連結によって容易に形成することができる。
【0057】
長手方向Lに実質的に直交して走っているコンタクト領域46、48間の遷移部では、コンタクト本体4は、壁58によって密閉されたチャンバ56の形態の凹部54を有する。チャンバ56は、体積空間V3を示し、長手方向Lにアクセス可能なオリフィス60を有しており、オリフィス60に冷却ランス2が挿入され、したがって冷却ブラダ36がチャンバ56内で配置される。その結果、冷却ブラダ36は、外部負荷、特に振動または衝撃などの機械的負荷から壁58によって保護される。したがって、機械的な頑丈さを犠牲にして、冷却ブラダ36のメンブレン37を熱伝送に対して最適化することができる。
【0058】
ランス本体20は、固く、好ましくは物質的に、オリフィス60内でコンタクト本体4に連結される。この目的のため、好ましくは熱伝導性接着剤を使用して接着連結が形成される。固い連結によって、冷却ブラダ36がチャンバ56から引き出されることおよび/または損傷されることを防止することができる。また、長手方向Lおよび長手方向Lを横断する方向における冷却ランス2とコンタクト本体4との間の相対的な動きを最小にすることができる。この場合、ランス本体20は好ましくは、オリフィス60を塞ぎ、したがって熱伝導率の低下およびメンブレン37の損傷を招きうる粒子の侵入を防止する。
【0059】
自由端34はチャンバ56内へ突出し、その結果、ランス本体20とオリフィス60との間の連結のより大きい安定性が実現される。それによって連結は、振動または他の機械的影響の結果としてそれほど容易に解放されなくなる。
【0060】
コンタクト本体4を冷却するために、冷却流体が冷媒回路を介して冷却ブラダ36に注入され、冷却ブラダ36は、この場合は体積空間V2まで膨張および/または拡大する。この場合、冷却ブラダ36は、実質的に体積空間V3およびチャンバ56の外形になる。これにより、メンブレン37は壁58にすり寄り、したがって冷却ブラダ36とコンタクト本体4との間の接触面積が大きくなる。言わば、冷却ブラダ36はコンタクト本体4の内部に配置されているため、コンタクト本体4の単一の外側の冷却とは対照的に、はるかに大きい接触面積に接触する。その結果、冷却の特に均質な分布が実現され、接触面積は小さい空間要件で最大になる。体積空間V2内に広がっている内圧の結果、メンブレン37は壁58に押し付けられ、その結果、接触面積の連続接触が保証される。
【0061】
したがって、導電コンタクト本体4を冷却するための本発明の冷却ランス2、電気コンタクト装置1、および冷却ランスの使用によって、重量の増大を招きうるさらなる構成要素を使用することなく、簡単かつ効率的な冷却が可能になる。
【0062】
図1で、コンタクト本体4が電池モジュール61のセルコネクタ52に連結されていることがさらに示されている。電池モジュール61は、分かりやすくするために概略的にのみ示されており、電池モジュール61の2つの単一の電池セル64のみが示されている。セルコネクタ52はたとえば、電池セル64の端面62に溶接することができる。電池モジュール61は、知られている方法で、たとえばプレート冷却によって冷却される。電池の充電容量および速度に対する要求がさらに増大する結果、高い電力消費または高い電力出力の結果、臨界温度を超えた電池セルの過度の加熱が生じ、その結果、電池の寿命が短くなる。特に、コンタクト本体4に連結されたセルコネクタ52は、コンタクト本体4の熱によって過度に加熱される。冷却ランス2によってコンタクト本体4を効率的に冷却することによって、セルコネクタ52へ伝達される過度の熱が形成されるのを防止することができ、したがって電池セルが臨界動作温度を超えて加熱されるのを防止することができる。したがって、プレート冷却に加えて、コンタクト本体の冷却によって、電池モジュール61の温度、特にコンタクト本体に直接連結された電池セル64の温度を間接的に調整することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 コンタクト装置
2 冷却ランス
4 コンタクト本体
6 ハウジング
20 ランス本体
22 管状体
24 管状体
26 流体ライン
28 流体入口
30 流体出口
31 ポンプ
32 端部
34 自由端
36 冷却ブラダ
37 メンブレン
38 冷却ブラダのオリフィス
40 接着連結
42 空の状態
44 充填状態
46 コンタクト領域
48 コンタクト領域
50 固定オリフィス
51 電気導体
52 セルコネクタ
53 電気導体
54 凹部
56 チャンバ
58 壁
60 オリフィス
61 電池モジュール
62 端面
64 電池セル
L 長手方向
D 直径
V 体積空間
図1
図2
図3
図4