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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】光源モジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/09 20060101AFI20231219BHJP
   H01S 5/02 20060101ALI20231219BHJP
   H01S 5/34 20060101ALI20231219BHJP
   G02B 26/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G02B27/09
H01S5/02
H01S5/34
G02B26/00
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020091242
(22)【出願日】2020-05-26
(65)【公開番号】P2021096454
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-11-08
(31)【優先権主張番号】P 2019225468
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構、高輝度・高効率次世代レーザー技術開発/次々世代加工に向けた新規光源・要素技術開発/分子振動を利用する高効率加工プロセス用中赤外高出カレーザー光源開発、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100177910
【弁理士】
【氏名又は名称】木津 正晴
(72)【発明者】
【氏名】落合 隆英
(72)【発明者】
【氏名】秋草 直大
(72)【発明者】
【氏名】道垣内 龍男
(72)【発明者】
【氏名】枝村 忠孝
【審査官】河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-143755(JP,A)
【文献】特表2013-525847(JP,A)
【文献】特開2007-309800(JP,A)
【文献】特表2018-530927(JP,A)
【文献】特表2016-526709(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0053729(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/46、26/00、27/09、27/48
H01S 5/02、 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から出力された光を導光する光ファイバと、
前記光ファイバの第1部分が直線状に延在するように、前記第1部分の両端を保持する一対の保持部材と、
前記第1部分の延在方向と交差する第1方向に沿って前記第1部分を振動させる第1振動部と、
前記延在方向と交差し且つ前記第1方向とは異なる第2方向に沿って、前記第1振動部とは異なる位置において前記第1部分を振動させる第2振動部と、を備える光源モジュール。
【請求項2】
前記光ファイバの第2部分は、前記第2部分に応力が加わるように曲げられている、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項3】
前記光ファイバの第2部分は、少なくとも1周巻かれている、請求項1又は2に記載の光源モジュール。
【請求項4】
前記第2部分は、前記第1部分に対して、前記光ファイバによる前記光の導光方向における下流側に位置している、請求項2又は3に記載の光源モジュール。
【請求項5】
前記光ファイバの出力端を保持する保持ユニットを更に備え、
前記光ファイバは、前記第2部分に対して前記導光方向における下流側に位置する第3部分を有し、
前記保持ユニットは、可撓性を有する筒状部材を含み、
前記第3部分は、前記筒状部材内に配置されている、請求項4に記載の光源モジュール。
【請求項6】
前記第1振動部及び前記第2振動部の少なくとも一方は、板状部材と、前記板状部材に固定され、前記板状部材を振動させる振動体と、を有し、
前記光ファイバの前記第1部分は、前記板状部材に固定されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項7】
前記第1振動部は、前記第1方向と垂直に延在する第1板状部材と、前記第1板状部材に固定され、前記第1板状部材を振動させる第1振動体と、を有し、
前記第2振動部は、前記第2方向と垂直に延在する第2板状部材と、前記第2板状部材に固定され、前記第2板状部材を振動させる第2振動体と、を有し、
前記光ファイバの前記第1部分は、前記第1板状部材及び前記第2板状部材の各々に固定されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項8】
前記光源は、量子カスケードレーザである、請求項1~7のいずれか一項に記載に記載の光源モジュール。
【請求項9】
前記光ファイバの一部である圧縮部分に圧縮力を作用させる圧縮部を更に備え、
前記圧縮部分は、前記圧縮力により、前記圧縮部分の延在方向と交差する少なくとも1つの方向に圧縮されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項10】
前記圧縮部分は、前記光ファイバにおける前記第1部分以外の一部である、請求項9に記載の光源モジュール。
【請求項11】
前記圧縮部は、前記一対の保持部材の一方によって構成されている、請求項9又は10に記載の光源モジュール。
【請求項12】
前記圧縮部は、前記圧縮力の大きさが変更可能となるように構成されている、請求項9~11のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項13】
前記光源、前記光ファイバ、前記一対の保持部材、前記第1振動部及び前記第2振動部を収容する筐体を更に備え、
前記圧縮部分は、前記光ファイバにおける前記筐体の外部に位置する一部である、請求項9,10,12のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項14】
前記圧縮部分は、前記圧縮部分の延在方向と交差する単一の方向に沿って圧縮されている、請求項9~13のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項15】
前記圧縮部分は、全周にわたって圧縮されている、請求項9~13のいずれか一項に記載の光源モジュール。
【請求項16】
光源と、
前記光源から出力された光を導光する光ファイバと、
前記光ファイバの第1部分が直線状に延在するように、前記第1部分の両端を保持する一対の保持部材と、
前記第1部分の延在方向と交差する第1方向に沿って前記第1部分を振動させる第1振動部と、
前記延在方向と交差し且つ前記第1方向とは異なる第2方向に沿って前記第1部分を振動させる第2振動部と、
前記光ファイバの出力端を保持する保持ユニットと、を備え、
前記光ファイバの第2部分は、前記第2部分に応力が加わるように曲げられており、
前記第2部分は、前記第1部分に対して、前記光ファイバによる前記光の導光方向における下流側に位置しており、
前記光ファイバは、前記第2部分に対して前記導光方向における下流側に位置する第3部分を有し、
前記保持ユニットは、可撓性を有する筒状部材を含み、
前記第3部分は、前記筒状部材内に配置されている、光源モジュール。
【請求項17】
光源と、
前記光源から出力された光を導光する光ファイバと、
前記光ファイバの第1部分が直線状に延在するように、前記第1部分の両端を保持する一対の保持部材と、
前記第1部分の延在方向と交差する第1方向に沿って前記第1部分を振動させる第1振動部と、
前記延在方向と交差し且つ前記第1方向とは異なる第2方向に沿って前記第1部分を振動させる第2振動部と、
前記光ファイバの一部である圧縮部分に圧縮力を作用させる圧縮部と、を備え、
前記圧縮部分は、前記圧縮力により、前記圧縮部分の延在方向と交差する少なくとも1つの方向に圧縮されており、
前記圧縮部は、前記圧縮力の大きさが変更可能となるように構成されている、光源モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光源モジュールとして、光源と、光源から出力された光を導光する光ファイバと、光ファイバを振動させる振動手段と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。この光源モジュールでは、振動手段によって光ファイバを振動させることにより、出力光におけるスペックルノイズの低減が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-156698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、出力光の空間的な均一性を高めることができる光源モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の光源モジュールは、光源と、光源から出力された光を導光する光ファイバと、光ファイバの第1部分が直線状に延在するように、第1部分の両端を保持する一対の保持部材と、第1部分の延在方向と交差する第1方向に沿って第1部分を振動させる第1振動部と、延在方向と交差し且つ第1方向とは異なる第2方向に沿って第1部分を振動させる第2振動部と、を備える。
【0006】
この光源モジュールでは、一対の保持部材によって両端が保持されることにより、光ファイバの第1部分が直線状に延在している。第1部分は、第1振動部により、第1部分の延在方向と交差する第1方向に沿って振動させられると共に、第2振動部により、第1部分の延在方向と交差し且つ第1方向とは異なる第2方向に沿って振動させられる。上述した従来の光源モジュールのように1つの方向のみに沿って光ファイバが振動させられる場合、光ファイバの固有振動数に依拠する振動(定在波)が生じてしまうおそれがある。これに対し、この光源モジュールでは、互いに異なる第1方向及び第2方向に沿って直線状の第1部分を振動させるため、そのような定在波の発生を抑制することができ、出力光の空間的な均一性を高めることができる。
【0007】
光ファイバの第2部分は、第2部分に応力が加わるように曲げられていてもよい。この場合、第2部分内において光を不規則に反射させることができ、出力光の空間的な均一性を一層高めることができる。
【0008】
光ファイバの第2部分は、少なくとも1周巻かれていてもよい。この場合、第2部分内において光を不規則に反射させることができ、出力光の空間的な均一性をより一層高めることができる。
【0009】
第2部分は、第1部分に対して、光ファイバによる光の導光方向における下流側に位置していてもよい。この場合、出力光の空間的な均一性をより一層高めることができる。
【0010】
本発明の光源モジュールは、光ファイバの出力端を保持する保持ユニットを更に備え、光ファイバは、第2部分に対して導光方向における下流側に位置する第3部分を有し、保持ユニットは、可撓性を有する筒状部材を含み、第3部分は、筒状部材内に配置されていてもよい。この場合、第3部分が内部に配置された筒状部材を動かす(曲げる)ことで、光ファイバの出力端を所望の方向に向けることができる。また、筒状部材を動かした際に、曲げられた第2部分が遊びとして機能することで、光ファイバに不要な応力が作用するのを抑制することができる。
【0011】
第1振動部及び第2振動部の少なくとも一方は、板状部材と、板状部材に固定され、板状部材を振動させる振動体と、を有し、光ファイバの第1部分は、板状部材に固定されていてもよい。この場合、板状部材及び振動体を用いて光ファイバの第1部分を振動させることができる。
【0012】
第1振動部は、第1方向と垂直に延在する第1板状部材と、第1板状部材に固定され、第1板状部材を振動させる第1振動体と、を有し、第2振動部は、第2方向と垂直に延在する第2板状部材と、第2板状部材に固定され、第2板状部材を振動させる第2振動体と、を有し、光ファイバの第1部分は、第1板状部材及び第2板状部材の各々に固定されていてもよい。この場合、光ファイバの第1部分を第1方向及び第2方向の各々に沿って独立して振動させることができる。
【0013】
光源は、量子カスケードレーザであってもよい。この場合、空間的に均一な中赤外域の光を出力光として光源モジュールから出力することができる。
【0014】
本発明の光源モジュールは、光ファイバの一部である圧縮部分に圧縮力を作用させる圧縮部を更に備え、圧縮部分は、圧縮力により、圧縮部分の延在方向と交差する少なくとも1つの方向に圧縮されていてもよい。この場合、空間的に均一なリング状の光を出力することができる。
【0015】
圧縮部分は、光ファイバにおける第1部分以外の一部であってもよい。この場合、圧縮力により第1部分の振動が阻害されるのを回避することができ、出力光の空間的な均一性を確保することができる。
【0016】
圧縮部は、一対の保持部材の一方によって構成されていてもよい。この場合、構成を簡易化することができる。
【0017】
圧縮部は、圧縮力の大きさが変更可能となるように構成されていてもよい。この場合、圧縮力を変更することにより、出力光の形状又は強度等を調整することができる。
【0018】
本発明の光源モジュールは、光源、光ファイバ、一対の保持部材、第1振動部及び第2振動部を収容する筐体を更に備え、圧縮部分は、光ファイバにおける筐体の外部に位置する一部であってもよい。この場合、圧縮部分に容易に圧縮力を作用させることができる。
【0019】
圧縮部分は、圧縮部分の延在方向と交差する単一の方向に沿って圧縮されていてもよいし、全周にわたって圧縮されていてもよい。いずれの場合にも、空間的に均一なリング状の光を出力することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、出力光の空間的な均一性を高めることができる光源モジュールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係る光源モジュールを示す図である。
図2】第1振動部を示す図である。
図3】第2振動部を示す図である。
図4】(a)~(d)は、光ファイバの出力端における出力光の形状を示す図である。
図5】(a)~(d)は、光ファイバの出力端における出力光の形状を示すグラフである。
図6】変形例に係る光源モジュールを示す図である。
図7】光ファイバが圧縮部により圧縮されている様子を示す図である。
図8】(a)~(c)は、光ファイバの出力端における出力光の形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
【0023】
図1に示されるように、光源モジュール1は、光源2と、光ファイバ3と、一対の保持部材4と、第1振動部5と、第2振動部6と、筐体7と、保持ユニット8と、を備えている。筐体7は、例えば箱状に形成されており、光源2、光ファイバ3、一対の保持部材4、第1振動部5及び第2振動部6を収容している。光源モジュール1では、光源2から出力された光L1が光ファイバ3によって導光され、光ファイバ3の端部から出力光L2として外部に出力される。光源モジュール1は、例えば、樹脂材料の加工に用いられる。
【0024】
光源2は、例えば、量子カスケードレーザ(Quantum Cascade Laser)である。この場合、光源2から出力される光L1は、波長が4μm~15μm程度の中赤外域のレーザ光である。光源2は、Sb系若しくはPb系の半導体レーザダイオード、インターバンドカスケードレーザ(Interband Cascade Laser)又は光パラメトリック発振(Optical Parametric Oscillation)による波長可変固体レーザ等であってもよい。
【0025】
光ファイバ3は、マルチモードファイバである。光ファイバ3は、例えばプラスチック中空ファイバであり、その内面は銀等の金属によりコーティングされている。この場合、ファイバ内面での反射率を100%に近づけることができ、伝送効率を高めることができる。
【0026】
光ファイバ3の入力端にはコネクタ11が設けられており、光ファイバ3はコネクタ11を介してアダプタ12に固定されている。光源2から出力された光L1は、コリメートレンズ13及び集光レンズ14を介してアダプタ12に入力され、光ファイバ3内に入射する。
【0027】
光ファイバ3の出力端にはコネクタ15が設けられており、光ファイバ3はコネクタ15を介してアダプタ16に固定されている。出力光L2は、アダプタ16を介して光ファイバ3から光源モジュール1の外部へ出力される。光ファイバ3の出力端は、保持ユニット8によって保持されている。保持ユニット8の詳細については後述する。
【0028】
光ファイバ3は、第1部分31と、第2部分32と、第3部分33と、を有している。第1部分31は、光ファイバ3の長手方向における一部分であり、第2部分32は、長手方向における別の一部分であり、第3部分33は、長手方向における更に別の部分である。第2部分32は、第1部分31に対して、光ファイバ3による光L1の導光方向における下流側(光源2とは反対側)に位置している。第3部分33は、第2部分32に対して導光方向における下流側に位置している。
【0029】
第1部分31の両端は、一対の保持部材4によって保持されている。これにより、第1部分31は、延在方向Aに沿って直線状に延在している。換言すれば、一対の保持部材4は、第1部分31が直線状に延在するように、第1部分31の両端を保持している。各保持部材4は、例えば光ファイバ3を挟持することにより固定可能な治具である。これらの治具は、例えば、筐体7の底面等の固定面に対して固定されている。
【0030】
第1振動部5は、一対の保持部材4の間に配置されており、延在方向Aと交差する第1方向D1に沿って第1部分31を振動させる(変位させる)。この例では、第1方向D1は延在方向Aに垂直であり、鉛直方向である。
【0031】
第2振動部6は、一対の保持部材4の間に配置されており、延在方向Aと交差し且つ第1方向D1とは異なる第2方向D2に沿って第1部分31を振動させる(変位させる)。この例では、第2方向D2は延在方向A及び第1方向D1に垂直であり、水平方向である。第2振動部6は、第1振動部5に対して、光ファイバ3による光L1の導光方向における下流側に位置している。
【0032】
図2に示されるように、第1振動部5は、板状部材(第1板状部材)51と、振動体(第1振動体)52と、支柱(支持部)53と、を有している。板状部材51は、例えば、金属により板状に形成されている。板状部材51は、第2方向D2(延在方向A及び第1方向D1に垂直な方向)に沿って延在している。板状部材51の厚さは、例えば0.2mm程度である。板状部材51を構成する金属材料は、例えばリン青銅である。この場合、板状部材51の耐久性を高めることができる。
【0033】
板状部材51の先端部には、抑え部材54により光ファイバ3の第1部分31が固定されている。具体的には、例えば、抑え部材54と板状部材51との間に第1部分31が挟み込まれた状態で、ネジ等の締結部材54aによって抑え部材54が板状部材51に締結されることにより、第1部分31が板状部材51に固定されている。板状部材51の基端部は、例えばネジ等の締結部材53aにより支柱53の先端部に固定されている。支柱53の基端部は、例えば、筐体7の底面等の固定面に対して固定されている。
【0034】
振動体52は、例えば、コイン状(円柱状)の偏心モータである。偏心モータでは、形状に偏りを有する重りが回転軸に固定されており、回転軸の回転に伴って振動が発生する。振動体52は、固定部材52aにより板状部材51に固定されている。振動体52の振動が板状部材51を介して光ファイバ3の第1部分31に伝わることにより、第1部分31が第1方向D1に沿って振動させられる。
【0035】
一例として、振動体52の中心から板状部材51の基端までの距離R1に対する振動体52の中心から光ファイバ3の中心までの距離R2の比であるR1:R2は、5:2である。この場合、板状部材51において光ファイバ3寄りに(板状部材51の中心よりも光ファイバ3に近い側に)振動体52が配置されるため、振動体52の振動を効率良く光ファイバ3に伝達することができる。また、振動体52と光ファイバ3との間の距離を確保することができるため、抑え部材54が破損するのを抑制することができる。
【0036】
第1振動部5による第1部分31の振動の振動数は、例えば100Hz以上1kHz以下程度である。振動数が100Hz以上であると、後述する出力光L2の空間的な均一性を高める効果が効果的になる。振動数が1kHz以下であると、抑え部材54が破損するのを抑制することができる。
【0037】
図3に示されるように、第2振動部6は、板状部材(第2板状部材)61と、振動体(第2振動体)62と、支持部63と、を有している。板状部材61は、例えば、金属により板状に形成されている。板状部材61は、第1方向D1(延在方向A及び第2方向D2に垂直な方向)に沿って延在している。板状部材61の厚さは、例えば0.2mm程度である。板状部材61を構成する金属材料は、例えばリン青銅である。この場合、板状部材61の耐久性を高めることができる。
【0038】
板状部材61の先端部には、抑え部材64により光ファイバ3の第1部分31が固定されている。具体的には、例えば、抑え部材64と板状部材61との間に第1部分31が挟み込まれた状態で、ネジ等の締結部材64aによって抑え部材64が板状部材61に締結されることにより、第1部分31が板状部材61に固定されている。板状部材61の基端部は、例えばネジ等の締結部材63aにより支持部63に固定されている。支持部63は、例えば、筐体7の底面等の固定面に対して固定されている。
【0039】
振動体62は、例えば、コイン状(円柱状)の偏心モータである。偏心モータでは、形状に偏りを有する重りが回転軸に固定されており、回転軸の回転に伴って振動が発生する。振動体62は、固定部材62aにより板状部材61に固定されている。振動体62の振動が板状部材61を介して光ファイバ3の第1部分31に伝わることにより、第1部分31が第2方向D2に沿って振動させられる。
【0040】
一例として、振動体62の中心から板状部材61の基端までの距離R3に対する振動体62の中心から光ファイバ3の中心までの距離R4の比であるR3:R4は、5:2である。この場合、板状部材61において光ファイバ3寄りに(板状部材61の中心よりも光ファイバ3に近い側に)振動体62が配置されるため、振動体62の振動を効率良く光ファイバ3に伝達することができる。また、振動体62と光ファイバ3との間の距離を確保することができるため、抑え部材64が破損するのを抑制することができる。
【0041】
第2振動部6による第1部分31の振動は、第1振動部5による第1部分31の振動と同期していない(非同期である)。これにより、第1部分31には、互いに異なる第1方向D1及び第2方向D2に沿って、不規則に振動が加えられる。第2振動部6による第1部分31の振動の振動数は、例えば100Hz以上1kHz以下程度である。振動数が100Hz以上であると、後述する出力光L2の空間的な均一性を高める効果が効果的になる。振動数が1kHz以下であると、抑え部材64が破損するのを抑制することができる。
【0042】
図1に示されるように、光ファイバ3の第2部分32は、光ファイバ3が1周巻かれることにより形成された巻回部32aを有している。巻回部32aは、例えば第1方向D1から見た場合に円形状を呈している。巻回部32aが形成されるように第2部分32が曲げられていることにより、巻回部32aには曲げ応力が作用している。換言すれば、第2部分32は、巻回部32aに応力が加わるように曲げられている。
【0043】
巻回部32aには、光ファイバ3の伝送効率が損なわれない程度に応力が加えられている。巻回部32aの直径は、例えば、光ファイバ3の最小曲げ半径の2倍以上4倍以下程度である。一例として、光ファイバ3を構成する中空ファイバのコアの径が1500μmであり、最小曲げ半径が5cmである場合、巻回部32aの直径は、15cmであってもよい。これにより、コアに集中していたモードがクラッドモードに漏れ出して損失が生じるのを抑制することができる。
【0044】
図1に示されるように、保持ユニット8は、筒状部材81と、照射部82と、を有している。照射部82は、コリメートレンズ84と、コリメートレンズ84を収容する筐体85と、を有している。筒状部材81は、可撓性を有し、筒状に形成されている。筒状部材81は、筐体7に固定されている。より具体的には、筐体7には挿通孔7aが形成されており、挿通孔7aには環状の固定部材83が固定されている。筒状部材81の基端部81aは、固定部材83を介して筐体7に接続されている。筒状部材81の先端部81bは、照射部82の筐体85に接続されている。光ファイバ3は、挿通孔7aに挿通されており、光ファイバ3の第3部分33は、筒状部材81内に配置されている。
【0045】
照射部82の筐体85内には、コリメートレンズ84と共に、光ファイバ3の出力端に設けられたコネクタ15及びアダプタ16が収容されている。また、筐体85には、出力光L2が出射される出射窓部86が設けられている。光ファイバ3から出射した出力光L2は、コリメートレンズ84により導光され、出射窓部86から外部へ出力される。保持ユニット8においては、筒状部材81の可撓性により照射部82を動かすことが可能となっており、第3部分33が内部に配置された筒状部材81を動かす(曲げる)ことで、光ファイバ3の出力端を所望の方向に向けることが可能となっている。すなわち、出力光L2のフレキシブルな照射が可能となっている。
[作用及び効果]
【0046】
図4(a)~図4(d)及び図5(a)~図5(d)には、異なる実験条件において取得された光ファイバ3の出力端における出力光L2の形状が示されている。図4(a)及び図5(a)に示される第1例では、第1振動部5及び第2振動部6により光ファイバ3を振動させなかった。図4(b)及び図5(b)に示される第2例では、第1振動部5及び第2振動部6の一方のみにより光ファイバ3を振動させた。図4(c)及び図5(c)に示される第3例、並びに図4(d)及び図5(d)に示される第4例では、第1振動部5及び第2振動部6の双方により光ファイバ3を振動させた。第1例~第3例では、光ファイバ3の第2部分32に巻回部32aを形成しなかった。第4例では、光ファイバ3の第2部分32に巻回部32aを形成した。
【0047】
第1例~第3例についての結果の比較から、第1振動部5及び第2振動部6によって光ファイバ3を振動させることにより、出力光L2の空間的な均一性が高められたことが分かる。すなわち、図4(a)及び図5(a)では、出力光L2が空間的に不均一に分布しているのに対し、図4(c)及び図5(c)では、出力光L2が中空のコアモードに集中し、単峰性のガウシアンビームに近い形状となったことが分かる。また、図4(c)及び図5(c)では、図4(b)及び図5(b)と比べて、出力光L2の空間的な均一性が高められたことが分かる。これは、第2例では1つの方向のみに沿って光ファイバ3を振動させたため、光ファイバ3の固有振動数に依拠する振動(定在波)が生じたからであると考えられる。
【0048】
また、図4(d)及び図5(d)では、図4(c)及び図5(c)と比べて、出力光L2の空間的な均一性が一層高められたことが分かる。図4(d)及び図5(d)に示されるように、第4例では、出力光L2がトップハット形状となっていた。出力光L2がトップハット形状であることは、樹脂加工における穴空け又は溶接等への応用のために有用である。
【0049】
以上説明したとおり、光源モジュール1では、一対の保持部材4によって両端が保持されることにより、光ファイバ3の第1部分31が直線状に延在している。第1部分31は、第1振動部5により、第1部分31の延在方向Aと交差する第1方向D1に沿って振動させられると共に、第2振動部6により、第1部分31の延在方向Aと交差し且つ第1方向D1とは異なる第2方向D2に沿って振動させられる。従来の光源モジュールのように1つの方向のみに沿って光ファイバ3が振動させられる場合、光ファイバ3の固有振動数に依拠する振動(定在波)が生じてしまうおそれがある。これに対し、光源モジュール1では、互いに異なる第1方向D1及び第2方向D2に沿って直線状の第1部分31を振動させるため、そのような定在波の発生を抑制することができ、出力光L2の空間的な均一性を高めることができる。
【0050】
なお、「第1部分31が直線状に延在している」とは、第1部分31が許容可能な程度の撓みをもって直線状に延在している場合を含む意味である。許容可能な撓み量は、例えば、光ファイバ3の径(内径)が1500μmである場合、1mm程度である。すなわち、許容可能な撓み量は、光ファイバ3の径よりも小さい。或いは、許容可能な撓み量は、光ファイバ3の延在方向Aに沿っての一対の保持部材4の間の距離の1%以下である。すなわち、一対の保持部材4の間の距離が10cmである場合、許容可能な撓み量は、1mm以下である。
【0051】
光ファイバ3の第2部分32が、第2部分32に応力が加わるように曲げられている。これにより、第2部分32内において光を不規則に反射させることができ、出力光L2の空間的な均一性を一層高めることができる。その結果、上述したとおり、出力光L2をトップハット形状とすることができる。出力光L2をトップハット形状とすることにより、光源モジュール1を樹脂加工に適用した際に、効率的且つ精密な加工を実現することが可能となる。また、光源モジュール1では、レンズ及び空間光変調器等が組み合わされてなる複雑な光学系を用いることなく、出力光L2をトップハット形状とすることができるため、構成を簡易化することができる。
【0052】
光ファイバ3の第2部分32が、1周巻かれている。これにより、第2部分32内において光を不規則に反射させることができ、出力光L2の空間的な均一性をより一層高めることができる。
【0053】
第2部分32が、第1部分31に対して、光ファイバ3による光の導光方向における下流側に位置している。これにより、出力光L2の空間的な均一性をより一層高めることができる。すなわち、第1振動部5及び第2振動部6により第1部分31に振動を加えて光を単峰性のビーム形状とした上で、第2部分32に応力を加えることにより、出力光L2をトップハット形状とすることができる。
【0054】
保持ユニット8が、可撓性を有する筒状部材81を含み、光ファイバ3の第3部分33が、筒状部材81内に配置されている。これにより、第3部分33が内部に配置された筒状部材81を動かす(曲げる)ことで、光ファイバ3の出力端を所望の方向に向けることができる。また、筒状部材81を動かした際に、曲げられた第2部分32が遊びとして機能することで、光ファイバ3に不要な応力が作用するのを抑制することができる。
【0055】
第1振動部5及び第2振動部6が、板状部材51,61と、板状部材51,61に固定され、板状部材51,61を振動させる振動体52,62と、を有しており、光ファイバ3の第1部分31が、板状部材51,61に固定されている。これにより、板状部材51,61及び振動体52,62を用いて光ファイバ3の第1部分31を振動させることができる。また、光ファイバ3の第1部分31を第1方向D1及び第2方向D2の各々に沿って独立して振動させることができる。すなわち、第1振動部5による振動と第2振動部6による振動が混合されるのを抑制して、第1振動部5による振動と第2振動部6による振動とを確実に独立させることができる。
【0056】
光源2が、量子カスケードレーザである。これにより、空間的に均一な中赤外域の光を出力光L2として光源モジュール1から出力することができる。
【0057】
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。光ファイバ3の第2部分32には、第2部分32が屈曲させられることにより、又は第2部分32がジグザグ状に曲げられることにより、応力が加えられていてもよい。第2部分32は、第1部分31に対して、光ファイバ3による光の導光方向における上流側に位置していてもよい。第2部分32は、2周以上巻かれていてもよい。巻回部32aが配置される平面は限定されず、例えば、巻回部32aは、第2方向D2から見た場合に円形状を呈していてもよい。巻回部32aにおける光ファイバ3が互いに重なる部分において、光ファイバ3同士が保持部材によって束ねられていてもよい。この場合、一対の保持部材4のうち第2部分32側に位置する保持部材4は省略されてもよい。
【0058】
第1振動部5及び第2振動部6に加えて、第3振動部が備えられてもよい。第3振動部は、例えば、延在方向と交差し且つ第1方向D1及び第2方向D2とは異なる第3方向に沿って光ファイバ3の第1部分31を振動させてもよい。第1方向D1は、延在方向Aと交差する方向であればよく、必ずしも延在方向Aと垂直でなくてもよい。ただし、第1方向D1が延在方向Aに垂直であると、第1方向D1に沿って第1部分31を振動させた場合に光ファイバ3に延び又は縮みが生じるのを抑制することができる。この点は、第2方向D2についても同様である。「延在方向Aと垂直な第1方向D1に沿って第1部分31を振動させる」ことには、例えば各部材が配置される位置の誤差等により、第1部分31に振動が加えられる方向が第1方向D1から僅かにずれた場合も含まれる。この点は、第2方向D2についても同様である。
【0059】
図6を参照しつつ、変形例に係る光源モジュール1Aについて説明する。光源モジュール1Aでは、一対の保持部材4の一方が、圧縮部9として構成されている。より具体的には、圧縮部9は、一対の保持部材4のうち導光方向における下流側に位置する保持部材4によって構成されている。
【0060】
圧縮部9は、例えば固定治具であり、光ファイバ3の圧縮部分34に圧縮力を作用させている。この圧縮力により、図7に示されるように、圧縮部分34は、第1方向D1に沿って圧縮されている。この例では、圧縮部分34は、圧縮部分34の延在方向Aと交差する単一の方向(第1方向D1)のみに沿って圧縮されている。圧縮部分34は、光ファイバ3の一部であり、光ファイバ3における第1部分31と第2部分32との間の境界部分である。圧縮部分34は、第2部分32の一部(すなわち、第1部分31以外の一部)であるとみなすことができる。光源モジュール1Aでは、光ファイバ3の第2部分32には巻回部32aが設けられておらず、第2部分32は直線状に延在している。
【0061】
変形例に係る光源モジュール1Aによっても、上記実施形態と同様に、出力光L2の空間的な均一性を高めることができる。また、圧縮部9によって光ファイバ3の圧縮部分34を圧縮することにより、空間的に均一なリング状の光を出力することができる。この点について図8(a)~図8(c)を参照しつつ更に説明する。
【0062】
図8(a)~図8(c)に示される例では、第1振動部5及び第2振動部6の双方により光ファイバ3の第1部分31を振動させると共に、圧縮部9により光ファイバ3の圧縮部分34を圧縮した。光ファイバ3の第2部分32に巻回部32aを形成しなかった。圧縮部9が光ファイバ3の圧縮部分34に作用させる圧縮力の大きさを、図8(a)、図8(b)、図8(c)の順に大きくした。すなわち、図8(c)における圧縮力は図8(b)における圧縮力よりも大きく、図8(b)における圧縮力は図8(a)における圧縮力よりも大きい。
【0063】
図8(a)~図8(c)から、圧縮部9によって光ファイバ3を圧縮することにより、空間的に均一なリング状の光を出力することができたことが分かる。また、図8(b)と図8(c)との比較から、圧縮力が大きくなるほど、出力光の中央に形成された開口が大きくなったことが分かる。このようなリング状の光は、加工への応用だけでなく、例えばSTED(Stimulated emission depletion)(誘導放出制御顕微鏡)における局所励起光源等に使用することができる。なお、圧縮力の大きさの決定に際しては、例えば、出力光の形状及び強度をモニタしつつ圧縮力を変化させることで、空間的に均一なリング状の光が出力されるように、適切な圧縮力の大きさを決定することができる。
【0064】
また、光源モジュール1Aでは、圧縮部分34が、光ファイバ3における第1部分31以外の一部である。これにより、圧縮部9の圧縮力により第1部分31の振動が阻害されるのを回避することができ、出力光の空間的な均一性を確保することができる。
【0065】
他の変形例として、光源モジュール1Aにおいて、圧縮部9は、圧縮力の大きさが変更可能となるように構成されていてもよい。例えば、圧縮部9は、ネジ機構を含んで構成され、ネジの締結量に応じて圧縮力の大きさが変更可能となっていてもよい。圧縮力の大きさが変更可能である場合、圧縮力を変更することにより、出力光の形状又は強度等を調整することができる。
【0066】
他の変形例として、光源モジュール1Aにおいて、圧縮部分34は、光ファイバ3における筐体7の外部に位置する一部であってもよい。図6の例では、光ファイバ3の第3部分33の一部は、筐体7の外部に位置している。圧縮部9は、第3部分33の当該一部に圧縮力を作用させるように設けられていてもよい。すなわち、圧縮部分34は、第3部分33の一部であってもよい。圧縮部分34が光ファイバ3における筐体7の外部に位置する一部である場合、圧縮部分34に容易に圧縮力を作用させることができる。特に、圧縮力の大きさが変更可能となるように圧縮部9が構成される場合において、圧縮部分34が光ファイバ3における筐体7の外部に位置する一部であると、圧縮部9の圧縮力の調整を容易化することができる点で有利である。
【0067】
他の変形例として、光源モジュール1Aにおいて、圧縮部分34は、全周にわたって圧縮されていてもよい。例えば、圧縮部9は、圧縮部分34を全周方向に圧縮する治具によって構成されてもよい。この場合でも、空間的に均一なリング状の光を出力することができる。
【0068】
他の変形例として、光源モジュール1Aにおいて、光ファイバ3の第2部分32に巻回部32aが設けられていてもよい。巻回部32aにおける光ファイバ3が互いに重なる部分において、光ファイバ3同士が保持部材によって束ねられ、当該保持部材が圧縮部として構成されていてもよい。この場合、一対の保持部材4のうち第2部分32側に位置する保持部材4(圧縮部9)は省略されてもよい。換言すれば、圧縮部9は、一対の保持部材4とは別に設けられ、光ファイバ3の第2部分32を圧縮するように構成されてもよい。光源モジュール1Aにおいて、圧縮部9は、一対の保持部材4のうち導光方向における上流側に位置する保持部材4によって構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1…光源モジュール、2…光源、3…光ファイバ、4…保持部材、5…第1振動部、6…第2振動部、7…筐体、8…保持ユニット、9…圧縮部、31…第1部分、32…第2部分、33…第3部分、34…圧縮部分、51…板状部材(第1板状部材)、52…振動体(第1振動体)、61…板状部材(第2板状部材)、62…振動体(第2振動体)、81…筒状部材、A…延在方向、D1…第1方向、D2…第2方向、L1…光、L2…出力光。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8