(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】制御された参加モードを有するコミッショニング方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 84/18 20090101AFI20231219BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20231219BHJP
【FI】
H04W84/18
H04W76/10
(21)【出願番号】P 2020542633
(86)(22)【出願日】2019-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2019053162
(87)【国際公開番号】W WO2019154999
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2022-02-07
(32)【優先日】2018-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ダイクスラー ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンダール レーンダート テウニス
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-537854(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0080200(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークへの照明器具デバイスの追加を制御するための装置を含む照明器具デバイスであって、当該装置は、
照明器具デバイスのネットワーク参加プロセスを制御するためのネットワークアドミッションコントロールユニットと、
オープンネットワークを探索し、見つけられた場合参加することを試みる、及び前記照明器具デバイスがコミッショニングツールからトリガを受信する場合、所定のメッセージを送信するように前記ネットワークアドミッションコントロールユニットを制御するための自動参加モードを使用する第1のネットワーク参加ユニットであって、前記所定のメッセージは、前記照明器具デバイスのトリガされた状態を示す、第1のネットワーク参加ユニットと、
さらなる所定のメッセージが第1のネットワークノードから受信された場合にのみ前記第1のネットワークノードがネットワークに許可されるネットワーク参加プロセスを適用するように前記ネットワークアドミッションコントロールユニットを制御するための制御された参加モードを使用する第2のネットワーク参加ユニットであって、前記さらなる所定のメッセージは、前記第1のネットワークノードが前記コミッショニングツールによってトリガされたことを示す、第2のネットワーク参加ユニットと、
を備え、
前記ネットワークアドミッションコントロールユニットは、以下の条件のうちの1つが発生した場合に前記第1のネットワーク参加ユニットから前記第2のネットワーク参加ユニットに切り替える
及びネットワークを作成し、開くように構成される、
照明器具デバイス
- 前記照明器具デバイスが所定の時間中に自動参加モードにおいてネットワークに成功裏に参加できなかった、又は
- 前記照明器具デバイスが切り替えのためのコマンド又は属性を受信した。
【請求項2】
前記ネットワークアドミッションコントロールユニットは、所定の期間後ネットワークに参加できなかった場合、又は前記トリガが繰り返された場合、又は前記トリガが追加の条件と組み合わされる場合、ネットワークを作成し、開くように構成される、請求項1に記載の照明器具デバイス。
【請求項3】
前記ネットワークアドミッションコントロールユニットは、前記照明器具デバイスによる所定のコマンドの受信に応答して直接ネットワークを作成し、開くように構成される、請求項1に記載の照明器具デバイス。
【請求項4】
各所定のメッセージは、参加されるべきネットワークと同じチャネルで少なくとも送信され、情報を送信するデバイスに関連することができる該情報を含む、ネットワークから独立したメッセージである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明器具デバイス。
【請求項5】
前記ネットワークアドミッションコントロールユニットは、新しく追加されたネットワークノードに前記ネットワーク参加プロセスを用いるように指示するためのコマンド又は属性を前記新しく追加されたネットワークノードに送信するように構成される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明器具デバイス。
【請求項6】
前記ネットワークアドミッションコントロールユニットは、第2のネットワークノードに専用の対応するコマンドが受信された場合、前記第2のネットワークノードからの所定のメッセージの受信なく前記ネットワークに前記第2のネットワークノードも許可するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明器具デバイス。
【請求項7】
請求項1に記載の照明器具デバイスを少なくとも1つ含む、照明システム。
【請求項8】
無線ネットワークへの照明器具デバイスの追加を制御する方法であって、当該方法は、
自動参加モードである第1のネットワーク参加モードにおいて、オープンネットワークを探索し、見つけられた場合参加することを試みる、及び照明器具デバイスがコミッショニングツールからトリガを受信する場合、該照明器具デバイスのトリガされた状態を示す、所定のメッセージを送信することと、
制御された参加モードである第2のネットワーク参加モードにおいて、第1のネットワークノードが前記コミッショニングツールによってトリガされたことを示す、さらなる所定のメッセージが該第1のネットワークノードから受信された場合にのみ該第1のネットワークノードをネットワークに許可することと、
以下の条件のうちの1つが発生した場合に前記第1のネットワーク参加モードから前記第2のネットワーク参加モードに切り替える
及びネットワークを作成し、開くことと、
を含む、方法
- 前記照明器具デバイスが所定の時間中に自動参加モードにおいてネットワークに成功裏に参加できなかった、又は
- 前記照明器具デバイスが切り替えのためのコマンド又は属性を受信した。
【請求項9】
コンピュータデバイスで実行された場合、請求項8のステップを行うためのコード手段を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭、オフィス、小売、ホスピタリティ及び産業のための様々な異なるアプリケーションで使用するための、限定されないが、ZigBeeネットワーク又は他の照明制御ネットワーク等の無線ネットワークにおけるネットワークデバイスのコミッショニングの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ZigBeeネットワークは、メッシュトポロジ内のデバイス間のマルチホップ通信を可能にする、低電力/低コストの無線照明制御ネットワークの一例である。ZigBeeデバイスは、メッシュネットワーキング機能を伴って、消費電力及びコストを削減し、大規模な展開での使用に適している。ZigBeeメッシュネットワークのアプリケーションの例には、ホームオートメーション、ビルディングオートメーション、小売サービス、スマートエネルギ、無線屋内照明システム等がある。
【0003】
ZigBeeネットワークは、家庭、小売、産業/オフィス等のさまざまなアプリケーションで広く使用されている。アプリケーションには、ワイヤレスライトスイッチ、ランプ、サーモスタット、さまざまなセンサ、家庭用ディスプレイ付きの電気メータ、交通管理システム、及び短距離の低速ワイヤレスデータ転送を必要とするその他の民生用及び産業用機器等がある。
【0004】
初期設定中に、ZigBeeデバイスは、コミッショニングプロシージャを実行して、ネットワーク内のデバイス間の通信を暗号化するために使用されるネットワークキーを取得する。コミッショニングは、新しいZigBeeネットワークがセットアップされる、又は新しいZigBeeデバイスが既存のネットワークに追加されるプロセスである。
【0005】
照明制御ネットワークでは、トリガされるネットワーク参加(トリガベースの参加(trigger-based joining))と自動ネットワーク参加(オート参加(auto-joining))の両方がよく使用される。さまざまなZigbeeベースのシステムは、オート参加を採用している。すなわち、(ファクトリニュー(factory-new)状態の場合)デバイスは、自動的にオープンネットワークを探索し、見つけるとネットワークに参加する。オート参加には、ユーザにとって便利であるという有利な点がある。ユーザがシステムに新しいランプ又は他のネットワークデバイスを追加する場合、該ユーザがしなければならないのは、ゲートウェイ(例えば、ブリッジデバイス)にそのZigbeeネットワークを開かせることであり、ランプは自動的にネットワークに参加し、ゲートウェイは新しく追加されたランプ又は他のデバイスを制御することができる。
【0006】
しかしながら、オート参加には不利な点がある。何百ものファクトリニューライトがある大きな建物において、400ノードのためのネットワーク参加プロセスは、最大4時間かかる可能性がある。さらに、オート参加の結果、ファクトリニューライトが、他の部屋、フロア、さらには隣接する建物からネットワークに、又は参加しようとするネットワークに参加するのではなく、その他の非照明制御ネットワークに参加することがあり得る。そのため、トリガベースの参加(トリガ参加(trigger-joining))が、一部の照明制御ネットワークにおいて選択されている。トリガ参加が使用される場合、(赤外線ポインターでポイントする、ボタンを押す等の)トリガオペレーションにより、デバイスはオープンネットワークを探すことを開始し、見つけたらネットワークに参加する。
【0007】
照明制御ネットワークに参加するため両方のタイプの方法に単一のデバイスを適用可能にすることができる、フレキシブルなコミッショニングアプローチが望ましいであろう。これにより、単一製品のストックが両方の種類のアプリケーションに使用されることができるため、製品の陳腐化(product obsolescence)が回避されることができる。少なくとも、オート参加プロセスがより適切に制御されることができる、コミッショニングアプローチを提供することが望ましいであろう。
【0008】
D1(US 2016 0 248629 A1)は、ネットワークのためのプロファイル間コミッショニング方法及び装置に関するものである。これは、第2のプロファイルに従ってネットワーク内で動作するよう第1のプロファイルの参加ノードを構成するためのコミッショニング装置及び方法であって、コミッショニング装置は、第1のプロファイルに対応するコミッショニングプロセスをエミュレートするように構成される、コミッショニング装置及び方法を開示している。
【0009】
D2(US 20100080200 A1)は、マルチネットワーク無線メッシュネットワーク環境におけるネットワークデバイスであって、無線メッシュネットワークに参加している第1のメッシュネットワークデバイスからブロードキャストメッセージを受信し、ライトを作動させる、サウンドを再生する、又は識別応答メッセージをブロードキャスト側メッシュネットワークデバイスに返信する等して該ブロードキャストメッセージが受信されたことを識別することにより、該ネットワークのメンバとして自身を識別する、ネットワークデバイスを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、フレキシブルでより効果的なコミッショニングアプローチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1、2又は3に記載の装置、請求項9に記載のネットワークデバイス、請求項10に記載の照明システム、請求項11、12又は13に記載の方法、及び請求項15に記載のコンピュータプログラムによって達成される。
【0012】
第1の態様では、ネットワークノードは、オープンネットワークを探索し、見つけられた場合参加することを試みる、及びネットワークノードがコミッショニングツールによってトリガされた場合、ネットワークノードのトリガされた状態を示す、所定のメッセージを送信するように構成される。さらに、ゲートウェイデバイス又は他のネットワークノードは、ネットワークノードがコミッショニングツールによってトリガされたことを示す、所定のメッセージが受信された場合にのみ要求ネットワークノード(requesting network node)がネットワークに許可されるトリガベースのネットワーク参加プロセスを適用するように構成されることができる。
【0013】
したがって、第1の態様では、提案された発明は、ネットワークを開き、制御及び制限された自動コミッショニング(controlled and restricted automatic commissioning)を可能にする、ゲートウェイからトリガベースの参加プロセスを開始することによってゲートウェイベースのシステムで有利に利用されることができる。
【0014】
典型的には、所定のメッセージは、ノードがトリガされる場合に送信され、参加は、他のデバイスが当該メッセージを受信した後にのみ成功する。さらに、提案されたプロセスは、デバイスが同じネットワークに再コミッショニングされる場合にも適用されることに留意されたい。
【0015】
第2の態様では、ネットワークノードは、オープンネットワークを探索し、見つけられた場合参加することを試みる、及びネットワークノードがコミッショニングツールによってトリガされた場合、ネットワークノードのトリガされた状態を示す、所定のメッセージを送信するための第1のネットワーク参加モードを提供する、及び他のネットワークノードがコミッショニングツールによってトリガされたことを示す、さらなる所定のメッセージが受信された場合にのみ他のネットワークノードをネットワークに許可するための第2のネットワーク参加モードを提供するように構成され、ネットワークノードはさらに、第1のネットワーク参加モードから第2のネットワーク参加モードに切り替えるように構成される。
【0016】
したがって、第2の態様では、単一のネットワークノードが、(1)トリガベースの参加システム及び(2)自動参加システムの両方に使用されることができ、製品の陳腐化が防止されることができる。斯くして、ファクトリニュー状態の標準ネットワークデバイスは、デフォルトでは自動参加を使用してシステムに自動参加し得るが、トリガベースの参加が使用されるシステムにトリガ参加するメカニズムも備えているため、デバイスを自動参加モード又はトリガベースの参加モードのいずれかにコンフィギュレーションする必要なく、両方のアプリケーションで使用されることができる。したがって、ネットワークノードは、デバイスを特定の参加モードにコンフィギュレーションする必要なく、両方の制御システム環境で使用されることができる。さらに、ネットワークノードは、(トーチライト等の)単一のトリガ参加コマンドが追加されることができる。
【0017】
無線ネットワークは、マルチホップネットワーク(Zigbeeネットワーク等)又はスター型ネットワーク(低電力ワイドエリアネットワーク(LPWAN:Low Power Wide Area Network)等)であってもよい。
【0018】
第2の態様の第1のオプションによれば、ネットワークアドミッションコントロールユニット(network admission control unit)は、ネットワークノードによる所定のコマンドの受信に応答して直接新しいネットワークを作成し、開くように構成されてもよい。これは、ネットワークがまだ利用できない場合に、ネットワーク作成プロセスが、例えばインストーラによって、直接開始されることができるという利点を提供する。コマンドは、別のネットワークを介して(例えば、非Zigbeeネットワーク(例えば、インターネットプロトコル(IP)ベースのネットワーク)を介して受信されたコマンドによって)、又はコミッショニングツールを介して提供されてもよい。
【0019】
第2の態様の第1のオプションと組み合わされることができる第1の態様の第1のオプション又は第2の態様の第2のオプションによれば、所定のメッセージは、参加されるべきネットワークと同じチャネルで少なくとも送信され、情報を送信するデバイスに関連することができる該情報を含む、ネットワークから独立したメッセージ(すなわち、パーソナルエリアネットワーク間(InterPAN)メッセージ等、同じネットワーク上にないデバイス間で送信/受信されることもできるネットワークに制約されないメッセージ)であってもよい。これにより、所定のメッセージは、ネットワークノードが同じネットワーク内にはなくても、同じチャネルで、これらネットワークノード間で送信及び受信されることができる。このメッセージは、複数のチャネル、例えば、照明システムによって典型的に使用されるチャネルで送信されてもよい。
【0020】
「所定のメッセージ」という表現は、それが別個のメッセージであることを必ずしも意味しないことに留意されたい。所定のメッセージは、関係するネットワークノードによって送信される既存のメッセージに1つ以上のフィールドを追加することによって実装されることもできる。また、所定のメッセージは、特定の方法で送信される従来技術のメッセージの特定のシーケンス(例えば、順序(order)、時間間隔(time spacing)、チャネル上のマッピング(mapping over channels)、送信電力の変動(transmit power variations)等)として実装されてもよい。
【0021】
第2の態様の第1又は第2のオプションと組み合わされることができる第2の態様の第3のオプションによれば、ネットワークアドミッションコントロールユニットは、追加されたネットワークノードにネットワーク参加プロセスを用いるように指示するためのコマンド又は属性を追加されたネットワークノードに送信するように構成されてもよい。この対策は、追加されたネットワークノードが、ネットワークを開いたネットワークノードと同じネットワーク参加プロセスを使用することを保証するのに役立つ。コマンド又は属性は、それぞれ標準のネットワークコマンド又は属性であってもよい。
【0022】
ノードがネットワークを開く場合、ノードは、典型的には、例えばデフォルトで、すでにネットワーク内にある他のノードに、例えば前もって又はメッセージにおいて、適用されるべき方法を通知してもよい。別の代替例は、「open network」コマンドにフラグを追加することであってもよい。
【0023】
ネットワークに参加したばかりのデバイスがネットワークを開いたノードから「指示」を受けなかった場合、デバイスは、どのように参加したかを記憶し、現在のネットワークが開いている期間同じロジックを適用してもよい。
【0024】
第1の態様の第1のオプション又は第2の態様の第1乃至第3のオプションのいずれかと組み合わされることができる第1の態様の第2のオプション又は第2の態様の第4のオプションによれば、ネットワークアドミッションコントロールユニットは、ネットワークノードに専用の対応するコマンドが受信された場合、所定のメッセージの受信なくネットワークにネットワークノードを許可するように構成されてもよい。これにより、所定のメッセージを送信しなかった選択されたサードパーティデバイスも、例えば、すべての独自のネットワークノードが追加された後に、許可されることができる。
【0025】
第1の態様の第1及び第2のオプション又は第2の態様の第1乃至第4のオプションと組み合わされることができる第1の態様の第3のオプション又は第2の態様の第5のオプションによれば、ネットワークノードはさらに、所定の期間後ネットワークに参加できなかった場合、又はトリガが繰り返された場合、又はトリガが追加の条件、例えば、パワーサイクル(power cycle)と組み合わされる場合、新しいネットワークを作成し、開くように構成されてもよい。
【0026】
第1の態様の第1乃至第3のオプション又は第2の態様の第1乃至第5のオプションと組み合わされることができる第1の態様の第4のオプション又は第2の態様の第6のオプションによれば、第1のネットワーク参加モードから第2のネットワーク参加モードに切り替えることは、コマンド又は属性の受信に応答して実行されてもよい。
【0027】
上記の装置は、ディスクリートハードウェアコンポーネント、組み込みチップ若しくはチップモジュールの配列を備えたディスクリートハードウェア回路に基づいて、又はメモリに格納された、コンピュータ読み取り可能媒体に書き込まれた若しくはインターネット等のネットワークからダウンロードされたソフトウェアルーチン若しくはプログラムによって制御される信号処理デバイス若しくはチップに基づいて実装されてもよいことに留意されたい。
【0028】
請求項1、2又は3の装置、請求項9のネットワークデバイス、請求項10の照明システム、請求項11、12又は13の方法、及び請求項15のコンピュータプログラムは、同様及び/又は同一の好適な実施形態、とりわけ、従属請求項に記載されるような実施形態を有し得ることを理解されたい。
【0029】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることも理解されたい。
【0030】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】第1の実施形態による、無線ネットワークのためのデュアルモード照明器具デバイスの概略ブロック図を示す。
【
図2】第2の実施形態による参加プロシージャのシグナリング及び処理図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで、本発明の実施形態が、無線ネットワークの一例としてZigbee照明ネットワークに基づいて述べられる。
【0033】
図1は、外部コミッショニングデバイス又はツール20によって生成されるトリガ信号Tによってトリガされ得る、第1の実施形態によるZigbee照明器具デバイス(L1)10の概略ブロック図を示す。外部コミッショニングデバイス20は、フラッシュライト、リモートコントロールデバイス、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップ等のモバイルデバイス、又はトリガ信号Tがユーザ/インストーラの物理的アクション(ボタンを押す等)に対応する照明器具デバイスのボタンであってもよく、コミッショニングの目的でトリガ信号を転送するためのあらゆる可能なタイプの物理的アクション又は信号接続(例えば、Bluetooth、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)、無線ローカルエリア通信(Wi-Fi)、ライト等)が使用されることができる。
【0034】
第1の実施形態によれば、照明器具デバイス10は、両方のタイプの制御システム、すなわち、自動コミッションシステム及びトリガベースのコミッションシステムにおいてネットワークノードとして利用されることができるように構成される。これを達成するために、照明器具デバイス10は、照明器具デバイス10のコミッショニングプロシージャを制御するためのネットワークアドミッションコントロール(NAC)機能又はユニット14を備える。これは、自動参加(AJ)機能又はユニット16の制御下の自動参加モード、及びトリガベースの参加(TJ)機能又はユニット18の制御下のトリガベースの参加モードにおいてZigbeeネットワーク(図示せず)への照明器具デバイス10の許可(admission)を制御するように動作されることができる。さらに、トランシーバ(TRX)機能を備えた無線周波数(RF)ユニット12が、無線でZigbeeネットワークに送信される/Zigbeeネットワークから受信されるべきRF信号を生成するために設けられる。
【0035】
トリガ参加を適用するZigbee照明ネットワークにネットワークノードとして照明器具デバイス10を追加するために、インストーラは、トリガ信号T(例えば、赤外線(IR)信号、BLE信号、フラッシュライト等)を発することにより照明器具デバイス10をトリガすることができる。
【0036】
デフォルトでは、ネットワークアドミッションコントロールユニット14は、自動参加モードに設定され、オープンネットワークを探索するために自動参加ユニット16によって制御される。
【0037】
第1の実施形態によれば、自動参加機能16は、トリガ信号Tがコミッショニングツール20から受信された場合、所定のメッセージを生成し、送信するようにネットワークアドミッションコントロールユニット14を制御する。
【0038】
代替例として、所定のメッセージは、ネットワークアドミッションコントロールユニット14を伴わずに送信されてもよい。この場合、トリガ信号Tによってトリガされ、それに応答して所定のメッセージを生成し、それをRFユニット12のトランシーバに転送する、別個のユニットが設けられてもよい。
【0039】
1つ以上のZigbeeチャネル上のパーソナルエリアネットワーク間(InterPAN)メッセージ(すなわち、インバンドメッセージ(in-band message))であってもよい、所定のメッセージは、照明器具デバイス10がトリガされ、斯くしてコミッショニングツール20によるコミッショニングのために選択されたことをネットワークに示す。追加的に、ネットワーク参加要求が生成され、ネットワーク参加プロシージャを開始するためにネットワークアドミッションコントロールユニット14によって送信される。所定のメッセージ及びネットワーク参加要求は、照明器具デバイス10を識別する対応する情報によってリンクされることができる。これにより、「ネットワーク内のデバイス」は、所定のメッセージを「ジョイナ(joiner)」の参加要求にリンクすることができる。リンク情報は、ネットワークアドレス(例えば、メディアアクセスコントロール(MAC:Media Access Control)アドレス)であってもよく、又はジョイナが乱数を生成し、両方のメッセージにこの数字を追加してもよく、又はメッセージのうちの1つが、(例えば、ネットワーク内のデバイスによってチェックされることができるが、ジョイナデバイスに「なりたいもの("wanna-be")」を作成している競合他社によってはなりすまされないシークレットを使用する)乱数に基づく値を含んでもよい。所定のメッセージ及びネットワーク参加要求が単一メッセージに組み合わされる場合、この単一メッセージの本文は、ネットワーク内のデバイスが、ジョイナをネットワークに許可又は拒否するかどうかを決定することを可能にするなんらかの秘密情報を含んでもよい。
【0040】
所定のメッセージは、ジョイナとネットワーク内のデバイスとの間の一種のビーコン要求(beacon request)又はビーコン交換(beacon interchange)であってもよく、ネットワーク内のデバイスは、ジョイナが許可される場合、ビーコン(「オープン(open)」)で応答する、又はジョイナが許可されない場合、ビーコン(「クローズド(closed)」)で応答する、若しくはビーコンがまったくないことで応答してもよい。要求側ジョイナのネットワークアドレス(例えば、MACアドレス)が、ビーコン要求に追加されてもよい。代替例として、ビーコン要求及びビーコンシーケンスの後に、ジョイナによって送信されるアソシエート要求(associate request)が続いてもよく、この場合、(そのためにネットワークが開いている)ネットワーク内のデバイスは、関連付け応答(association response)で応答する。この応答において、ネットワーク内のデバイスは、応答内のステータスフィールドを、所定の値(例えば、空きがない場合、0x01:「容量におけるPAN(PAN at capacity)」、又は(ジョイナが、所定のメッセージを送信しているデバイスの「リスト」になく、斯くして参加することが許可されない場合)0x02:「PANアクセスが拒否される(PAN access denied)」に設定することができる。ネットワーク内のデバイスの別の代替例は、ジョイナが「リスト」にない場合、単に関連付け応答メッセージで応答しないことである。これにより、ジョイナは、デバイスのリストに基づいてネットワークに選択的に許可されることができる。
【0041】
しかしながら、トリガ信号Tが受信されなかった場合、自動参加機能16は、所定のメッセージではなく、ネットワーク参加要求のみを生成し、送信するようにネットワークアドミッションコントロールユニット14を制御する。
【0042】
デバイスが(照明器具デバイス10で個別に設定されてもよい)一定時間後にネットワークに成功裏に参加できなかった場合、ネットワークアドミッションコントロールユニット14は、RFユニット12を介して対応するシグナリングを生成し、発することによってネットワークを作成し、自動参加モードからトリガベースの参加モード(制御された参加方法)に切り替えてもよい。ここで、トリガベースの参加ユニット18は、潜在的な他のデバイスがこのネットワークに参加することを可能にするようにネットワークアドミッションコントロールユニット14を制御する。
【0043】
第1の実施形態によれば、トリガベースの参加ユニット18は、所定のメッセージがデバイス(例えば、別の照明器具デバイス)からすでに受信されている場合にのみ、該デバイスが開かれたネットワークに参加することを許可するようにネットワークアドミッションコントロールユニット14を制御するように構成される。
【0044】
斯くして、第1の実施形態によれば、照明器具デバイス10は、照明システムが自動参加ベースの参加スキームを採用している場合、オープンネットワークにオートジョイン(autojoin)することができ、又は代替的に、適用可能な状況においてトリガベースの参加スキームと共に使用されることができる。これにより、照明器具デバイス10は、両方のタイプの制御環境において使用されることができる。
【0045】
自動参加ユニット16及びトリガベースの参加ユニット18は、単一の参加ユニットに組み合わされてもよく、又はネットワークアドミッションコントロールユニット14に組み込まれてもよいことに留意されたい。照明器具デバイス10に参加ケイパビリティ(joining capability)のみが構成される場合、組み合わされた単一の参加ユニットは、照明器具デバイス10がトリガされた場合、所定のメッセージの送信を制御(アクティブ化)することを担ってもよい。
【0046】
図2は、Zigbeeネットワークに順々に追加されるべき3つの照明器具デバイス(L1~L3)10-1~10-3を伴う、第2の実施形態による参加プロシージャのシグナリング及び処理の図を示す。第2の実施形態は、トリガ参加が適用されなければならない照明システムを想定している。
【0047】
図2において、水平矢印は、図の上部のボックスによって示される照明器具デバイス10-1~10-3間のシグナリングを示し、それぞれのデバイスのボックスの下のブロックは、それぞれのブロックの上にあるそれぞれのデバイスの処理ステップ又はプロシージャを示す。時間は、図の上から下に向かって垂直方向に進む。
図2のメッセージのいくつかは繰り返し送信されてもよく、時間軸は縮尺通りではないことに留意されたい。
【0048】
以下、第2の実施形態による参加プロシージャが、
図2を参照して述べられる。
【0049】
ステップS201において、照明器具デバイス10-1~10-3は、オンされた場合、デフォルトで自動参加(AJ)モードに設定され、参加要求(
図1に図示せず)の送信を開始する。
【0050】
その後、ステップS202において、インストーラは、コミッショニングツールで、例えば、IR、BLE、昼光センサをトリガするための単純なフラッシュライトを介して、又は第1の照明器具デバイス(L1)10-1のボタンを押すことにより、第1の照明器具デバイス(L1)10-1をトリガする。これに応答して、第1の照明器具デバイス(L1)10-1は、所定のメッセージ(例えば、
図1に示されていない、InterPANメッセージ等、現在のZigbeeネットワークに制約されないネットワークから独立したメッセージ)の送信を開始する。第1の照明器具デバイス(L1)10-1が一定時間後にネットワークに成功裏に参加できなかった場合、ステップS203において、第1の照明器具デバイス(L1)は、新しいネットワークを作成し、開き、自身のアドミッションコントロール方法を、所定のメッセージがデバイス(例えば、別の照明器具デバイス)からすでに受信されている場合にのみ、該デバイスが開かれたネットワークに参加することを許可される、制御された参加方法(CJM:controlled joining method)に切り替える。
【0051】
代替例として、ステップS202において、特別なコマンド又は専用のコマンドが、初めにオープンネットワークを探索することなく、直接ネットワークを開始させ、開かせるために第1の照明器具デバイス(L1)に送信されてもよい。
【0052】
他の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3はデフォルトの自動参加ノードモードのままであり、パワーアップの時点からすぐにオープンネットワークを探す。これらは、第1の照明器具(L1)10-1が自身のネットワークを開いた場合、(L1によって作成された)新しいネットワークに参加しようとする。しかしながら、第2、第3の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3はまだコミッションツールによってトリガされていないため、それぞれのステップS204及びS205において、どちらも従来の参加要求(JR)を送信し、所定のメッセージを送信しない。
【0053】
第1の照明器具デバイス(L1)10-1は、他の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3からネットワーク参加リクエストを受信する場合、自身の新しいネットワークに参加することを許可することができない。なぜなら、第1の照明器具デバイス(L1)10-1は、照明器具デバイスがコミッショニングツールによってトリガされたことを示す所定のメッセージを受信した該照明器具デバイスのみを許可するように構成されているからである。プロセスのこの段階において、他の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3はまだトリガされていないため、必要な所定のメッセージを送信していない。この挙動を鑑みて、他の照明器具デバイスは、初めはネットワークに参加することを許可されない(インストーラがこれらをトリガした後にのみである)。したがって、これらは、トリガされる前に必要な限り何度も参加試行を可能にするように構成されるべきである。
【0054】
ステップS206において、インストーラは、第2の照明器具(L2)10-2をトリガする。第2の照明器具デバイス(L2)10-2はまた、ステップS207において、フレンドアナウンス(friend-announcement)として、第1の照明器具デバイス(L1)10-1によって開始されたネットワークと同じRFチャネル、及び潜在的には照明システムによって典型的に使用される他のRFチャネル上で所定のメッセージを送出する。ステップS206のトリガは、ステップS202のトリガと同じタイプ又は異なるタイプのトリガであり得ることに留意されたい。斯くして、所定のメッセージが、インバンドメッセージとして送信される。このようなインバンドメッセージは、Zigbeeデバイスが同じネットワーク内にない(しかしながら同じRFチャネル上にある)場合でもこれらZigbeeデバイス間で送受信されることができる。このメッセージのコンテンツは、それが本実施形態による制御された参加モードを使用するデバイスであることを示すであろう。
【0055】
参加要求及び所定のメッセージは、単一のメッセージに組み合わされてもよいことに留意されたい。
【0056】
しかしながら、第3の照明器具デバイス(L3)は依然としてインストーラによってトリガされないため、この段階ではまだ所定のメッセージを送信しない。したがって、第1の照明器具(L1)10-1は、第3の照明器具(L3)10-3がネットワークに参加することを防止する(ステップS208)。
【0057】
その後、(第2の照明器具デバイス(L2)10-2の固有の識別、例えば、Zigbeeメディアアクセスコントロール(MAC)アドレスを含んでもよい)所定のメッセージが、第1の照明器具デバイス(L1)10-1によって受信される。その後、第1の照明器具デバイス(L1)10-1は、受信された所定のメッセージ(PM)と同じ固有の識別に基づいて参加要求を認識して、ステップS209において、第2の照明器具デバイス(L2)10-2が自身のネットワークに参加することを許可する。
【0058】
第2の照明器具デバイス(L2)10-2がネットワークに参加すると、第2の照明器具デバイス(L2)10-2は、所定のメッセージの送信を停止する。代替例として、第2の照明器具デバイス(L2)10-2は、帯域幅を浪費しないために、ネットワークに追加されることなくトリガの時点からあるタイムアウト後に所定のメッセージの送信を停止するように構成されてもよい。
【0059】
その後、ステップS210において、第1の照明器具デバイス(L1)10-1は、コマンド又は属性Aを追加された第2の照明器具デバイス(L2)10-2に送信して、第2の照明器具デバイスのアドミッショコントロール方法を、ステップS211において、第2の照明器具デバイスが追加された新しいネットワークの制御された参加方法(CJM)に切り替えさせる。
【0060】
代替例として、第2の照明器具デバイス(L2)10-2は、制御された参加モードにおいて自身で参加したために制御された参加モードに切り替えてもよく、又はネットワーク内のデバイスのいずれかに現在の参加方法を要求してもよい。
【0061】
最後に、ステップS212において、インストーラはまた、ファクトリニュー照明器具デバイス(L3)10-3をトリガする。しかしながら、照明器具デバイス(L3)は、第1の照明器具デバイス(L1)10-1の無線範囲外である可能性がある。これは、第1の照明器具(L1)10-1が、ステップS213において第3の照明器具デバイス(L3)10-3によって送信された所定のメッセージを受信しない可能性があることを意味する。なぜなら、このような所定のメッセージは、中継又は転送されないからである。ステップS212のトリガは、ステップS202又はS206のトリガと同じ種類又は異なる種類のトリガであり得ることに留意されたい。
【0062】
しかしながら、ネットワークは分散参加機能(distributed joining function)で構成されているため、ネットワークに参加したすべてのノード(例えば、照明器具デバイス)は同等である。したがって、第1の照明器具デバイス(L1)10-1又は第2の照明器具デバイス(L2)10-2のいずれかが、(上記と同じコミッショニングステップを使用して)ファクトリニュー照明器具デバイス(L3)10-3をネットワークに許可することができる。例えば、第2の照明器具デバイス(L2)10-2がステップS213で第3の照明器具デバイス(L3)10-3から所定のメッセージを受信した場合、第2の照明器具デバイス(L2)10-2は、(第3の照明器具(L3)10-3から所定のメッセージを受信していて、制御された参加方法も使用しているため)第3の照明器具デバイス(L3)10-3がネットワークに参加することを許可する。ここで、効果的にすべての照明器具デバイス(L1、L2及びL3)10-1~10-3は、第1の照明器具デバイス(L1)10-1が第3の照明器具デバイス(L3)10-3から所定のメッセージを受信していなくても、ステップS214において同じネットワーク上にある。
【0063】
その後、ステップS215において、第1又は第2の照明器具デバイス(L1又はL2)10-1又は10-2は、コマンド又は属性Aを追加された第3の照明器具デバイス(L3)10-3に送信して、第3の照明器具デバイスのアドミッショコントロール方法を、ステップS216において、第3の照明器具デバイスが追加された新しいネットワークの制御された参加方法に切り替えさせる。
【0064】
インストーラが建物を横切って作業する場合、インストーラが先のステップで追加した「追加されるべきライト」に隣接するライトが常に存在する可能性が高い。したがって、提案されたフローは、オープンプランオフィス等の大規模無線ネットワークに対しても非常に堅牢で効率的である。
【0065】
任意選択的に、提案されたタイムアウトメカニズムのインディケーション(例えば、いつ第1の照明器具デバイス(L1)10-1がタイムアウトを決定して、自身のネットワークを開始したかのインディケーション、すなわち、インストーラが第2の照明器具デバイス(L2)10-2等々をトリガするために先に進むことができるときのインディケーション)がインストーラに提供されてもよい。これは、トリガされた照明器具デバイスがネットワークに参加した場合、及び/又はネットワークに参加できず、(タイムアウトの後等)自身のネットワークを開始した場合、視覚的インディケーションであってもよい。このような視覚的インディケーションは、ネットワークに参加した場合、又は自身のネットワークを開始した場合に明るさを減光することであってもよい。斯くして、デバイスが参加したこと(例えば、
図2の第2及び第3の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3)又は新しいネットワークを開始したこと(例えば、
図2の第1の照明器具デバイス(L1))がインストーラに示されることができる。
【0066】
インストーラが(例えば、ネットワークの第1の照明器具であることを知っているため)タイムアウトを待ちたくない場合、インストーラは、特別なトリガを開始する、又はトリガを再び送信することができる。
【0067】
さらなるオプションとして、ネットワークは、(例えば、何のデバイスも一定時間参加していない場合)タイムアウトによって、又は別の専用のトリガ、若しくはネットワーク内のデバイスの1つに参加するために使用される同じトリガによって、ネットワーク上に既にあるデバイスに(偶発的な使用を防止するために可能であれば繰り返される又はより長い時間)このトリガを送信して、該デバイスにネットワークを閉じさせる追加のセマンティクスを有して、閉じられてもよい。
【0068】
第1の照明器具デバイス(L1)10-1だけでなく、他の照明器具デバイス(L2、L3)10-2、10-3のいずれも、実際にはゲートウェイデバイスであってもよく、必ずしも照明器具デバイスである必要はないことに留意されたい。また、同じようにして参加されることができる他のネットワークデバイス(例えば、スイッチ、センサ、プラグロードコントローラ(plugload controller)等)があってもよい。
【0069】
明らかに、上記のプロシージャでは、サードパーティのZigbeeデバイスをネットワークに追加することはできない。なぜなら、これらのデバイスは、上記の専用の挙動(制御された参加方法)を欠いており、コミッショニング中に必要な所定のメッセージを送信しないからである。サードパーティのZigbeeデバイスも上記の専用ネットワークに参加することを許可することが望まれる場合は、専用コマンドが、所定のメッセージを送信していないデバイスもネットワークに参加することを許可するために第1の照明器具デバイス(L1)10-1(又はネットワークに参加している別のランプ)にコミッショニングツールによって又はこのネットワーク若しくは別のネットワークを介して送信されてもよい。この許可(allowance)は、(エンターテインメントフィーチャ等の)Zigbeeネットワークで公開される特性に示される特定の製造者及び/又はモデルに限定されてもよい。これにより、インストーラは、提案された制御された参加方法(「ポイントアンドトリガ(point-and-trigger)」参加方法)を使用してすべての専用照明器具デバイスを先ず追加し、その後、あるサードパーティデバイスを同じネットワークに追加してもよい。これらは典型的には少数であるため、多数のデバイスが一度にネットワークに参加しようとする最初に言及した問題は発生しない。
【0070】
しかしながら、上記の照明器具デバイス(L1、L2、L3)10-1~10-3は依然として、従来の自動参加プロシージャを使用するサードパーティのZigbeeゲートウェイを追加設定なしに(out-of-the-box)オートジョインさせ得ることに留意されたい。CJMを実装するファクトリニュー照明器具デバイスは、(例えば、トーチライト等を使用して)トリガされた場合所定のメッセージを常に送信する。しかしながら、所定のメッセージは、サードパーティのゲートウェイ、及びCJMを実装していない照明器具デバイスでは無視される。
【0071】
実施形態で述べられる提案された参加プロシージャは、(再ブロードキャスト又は転送されない)専用のInterPANメッセージを交換することに基づいているため、第1の照明器具デバイス(L1)10-1が、第2の照明器具デバイス(L2)10-2から所定のメッセージを聞くためにシングルホップ近接性にあることを必要とする。しかしながら、これは、定義によりインストーラがインストール中に隣接するライトを選択する、スタンドアロンシステムのためのポイントアンドセレクトインストーラフロー(point-and-select installer flow)にフィットする。
【0072】
さらに、提案されたコミッショニングアプローチは、例えば、ゲートウェイフリーシステムに非常に適している。なぜなら、インストーラは、ライトと同じエリアに物理的に立ちながらネットワーク形成を行うからである。したがって、インストーラが後続の第2の照明器具デバイス(例えば、ライト又はランプ等)をトリガすると、第2の照明器具デバイスによって送信される所定のメッセージは、無線範囲はどうあれ先の第1の照明器具デバイス(例えば、ライト又はランプ等)によって受信されるであろう。
【0073】
第3の実施形態によれば、提案されたコミッショニングアプローチは、少なくとも1つのスマート照明器具デバイス(例えば、電球、ランプ等)、及び少なくとも1つの照明器具デバイスと通信するためにZigbeeトランシーバとして使用される(ブリッジ又はハブとも呼ばれる)ゲートウェイデバイスからなる照明システムに実装されてもよい。ゲートウェイデバイスは、例えば、Ethernet又はWiFiを介してホームルータに接続してもよい。この場合、インストーラは、ゲートウェイデバイスから制御された参加方法を開始する。ゲートウェイデバイスはネットワークを開き、所定のメッセージの受信に基づいてゲートウェイデバイスから外方へ(outward from)一度に1つの照明器具をコミッショニングする。
【0074】
照明制御システムは、使用時にさまざまな制御モデル、例えば、(スイッチ及びセンサからの信号が中央ノードに送信され、中央ノードが必要とされる照明効果を決定し、これらを照明器具デバイスに分配する)集中制御、及び(スイッチ及びセンサからの信号が(少なくとも)スイッチ/センサ近傍の照明器具デバイスに送信され、該照明器具デバイスがスイッチ/センサからの信号に基づいて適切な照明効果を決定することができる)分散制御、又はこれらの何らかの組み合わせ若しくはバリエーションを使用することができる。斯くして、照明器具デバイスは、これらの方法のうちの1つを使用するように構成される必要があってもよい。上記の実施形態で使用されるトリガはまた、照明制御方法を構成するための入力として使用されてもよい。例えば、上記の実施形態のうちの1つによるデバイスは、制御された参加方法を使用するためのトリガを受信した場合は分散制御を使用する一方、同じデバイスは、そのようなトリガを受信しなかった場合は集中制御を使用してもよい。
【0075】
要約すると、ゲートウェイベースのレイアウト又はゲートウェイフリーのレイアウトのいずれかを有する無線ネットワークにおける自動参加と任意選択的に組み合わされる制御された参加(controlled joining)を提供するために使用されることができるコミッショニング方法及び装置が述べられている。また、本発明は、集中制御や分散制御と組み合わされることができる。
【0076】
提案されたコミッショニングアプローチは、任意のタイプの分散型又は集中型無線ネットワーク(例えば、マルチホップ又はスター型ネットワーク)及びスイッチ、センサ等の他のZigbeeデバイスに等しく適用されることができる。
【0077】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されてきたが、そのような例示及び説明は、図的又は例示的であって、限定的なものではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。述べられた照明器具デバイスは、ネットワーク参加プロシージャが実装されることができる任意のタイプのネットワーク化されたデバイス(例えば、スイッチ、センサ、プラグロードコントローラ等)であってもよい。提案された参加プロシージャは、他のタイプの無線ネットワークに、他のタイプのメッセージと共に、適用されることができ、可能であれば標準化されることができる。さらに、本発明は、無線ネットワーク(例えば、ZigBee又は他のもの)を実装する任意のプロダクトに適用されることができる。例には、単一のライトポイントが、BLEを介してスマートフォン又はタブレット等のモバイルデバイスを使用してコミッショニングされる、大規模なZigBee照明ネットワーク等が含まれる。さらに、様々なタイプの入力操作(例えば、ハードウェアスイッチ又はボタン、音声コントロール、フラッシュライトコントロールアプリベースのスマートフォンコントロール等)を備えたコミッショニングのための様々なユーザインターフェースが、コミッショニングデバイス又はツールに提供されてもよい。
【0078】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。上記の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述している。しかしながら、上記がテキストにどのように詳細に現れようとも、本発明は多くの方法で実施されることができ、したがって、開示された実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明のある特徴又は態様を説明する際のある用語法(terminology)の使用は、用語法が、当該用語法が関連付けられている本発明の特徴又は態様の特定の特性を含むことに制限されるように本明細書において再定義されていることを意味すると解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0079】
単一のユニット又はデバイスが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0080】
図2に示されるもの等の述べられた動作は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして実装されることができる。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体等の、好適な媒体において記憶/頒布されてもよいが、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システム等を介して、他の形態で頒布されてもよい。