IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セルジーン コーポレイションの特許一覧 ▶ アビデ セラピューティクス,インコーポレーテッドの特許一覧

特許7405840結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法
<>
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図1
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図2
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図3
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図4
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図5
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図6
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図7
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図8
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図9
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図10
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図11
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図12
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図13
  • 特許-結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、組成物、及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20231219BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20231219BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
A61K31/496
A61P1/00
A61P25/00
A61P25/04
A61P25/22
A61P35/00
A61P35/04
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021514123
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019050771
(87)【国際公開番号】W WO2020056105
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-08-02
(31)【優先権主張番号】62/731,014
(32)【優先日】2018-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509307635
【氏名又は名称】セルジーン コーポレイション
(73)【特許権者】
【識別番号】519331394
【氏名又は名称】ルンドベック ラ ホヤ リサーチ センター,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】リャンフェン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ナンシー トゥソウ
(72)【発明者】
【氏名】ニコル スザンヌ ホワイト
(72)【発明者】
【氏名】ジュン シュー
(72)【発明者】
【氏名】クン チャン
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/088075(WO,A1)
【文献】特表2020-511536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
18.1、20.1及び22.3度の2θ±0.2度2θでのピークを含む、1.54ÅのCu Kα放射線を使用したX線粉末回折パターンを有する、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態A。
【請求項2】
1.54ÅのCu Kα放射線を使用した前記X線粉末回折パターンが、9.9、19.9及び24.7度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含み;かつ/または
113℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有し;かつ/または
30℃から150℃へ加熱した場合に、0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、請求項1記載の結晶形態A。
【請求項3】
16.2、18.2及び19.2度の2θ±0.2度2θでのピークを含む、1.54ÅのCu Kα放射線を使用したX線粉末回折パターンを有する、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態B。
【請求項4】
1.54ÅのCu Kα放射線を使用した前記X線粉末回折パターンが、15.1、18.7及び20.1度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含み;かつ/または
95℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有し;かつ/または
30℃から150℃へ加熱した場合に、1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、請求項3記載の結晶形態B。
【請求項5】
18.0、20.0及び21.0度の2θ±0.2度2θでのピークを含む、1.54ÅのCu Kα放射線を使用したX線粉末回折パターンを有する、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態C。
【請求項6】
1.54ÅのCu Kα放射線を使用した前記X線粉末回折パターンが、12.3、16.8及び25.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含み;かつ/または
99℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有し;かつ/または
30℃から150℃へ加熱した場合に、1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、請求項5記載の結晶形態C。
【請求項7】
13.4、21.0及び23.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含む、1.54ÅのCu Kα放射線を使用したX線粉末回折パターンを有する、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態D。
【請求項8】
1.54ÅのCu Kα放射線を使用した前記X線粉末回折パターンが、18.3、26.7及び29.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含み;かつ/または
101℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有し;かつ/または
30℃から150℃へ加熱した場合に、1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、請求項7記載の結晶形態D。
【請求項9】
17.8、21.3及び22.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含む、1.54ÅのCu Kα放射線を使用したX線粉末回折パターンを有する、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態E。
【請求項10】
1.54ÅのCu Kα放射線を使用した前記X線粉末回折パターンが、15.8、18.4及び21.9度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含み;かつ/または
104℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有し;かつ/または
30℃から150℃へ加熱した場合に、1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、請求項9記載の結晶形態E。
【請求項11】
実質的に物理的に純粋であり、ここで実質的に物理的に純粋な前記結晶形態は、重量ベースで約50%未満の1つまたは複数の他の固体形態を含み;かつ/または
実質的に化学的に純粋であり、ここで実質的に化学的に純粋な前記結晶形態は、重量ベースで約50%未満の1つまたは複数の他の化学化合物を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の結晶形態。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の結晶形態を含む、医薬組成物。
【請求項13】
(a)疼痛を治療する方法;
(b)神経学的障害を治療する方法;
(c)不安を治療する方法;
(d)炎症性大腸疾患を治療する方法;
(e)神経因性疼痛を治療する方法;または
(f)がん細胞の分裂増殖及び移動を治療する方法、における使用のための請求項12記載の医薬組成物であって、前記方法が前記化合物または前記医薬組成物を投与することを含む、前記医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの固体形態が、本明細書において提供される。様々な障害を治療、予防、及び管理するための、かかる固体形態を含む医薬組成物及び使用法も本明細書において提供される。
【背景技術】
【0002】
多くの化合物は、異なる物理学的、化学的、及び分光学的な特性を提示する、異なる結晶形態または多形体で存在し得る。例えば、化合物のある特定の多形体は、特定の溶媒中でよりたやすく溶解可能であり得るか、より容易に流動し得るか、または他のものよりも容易に圧縮し得る。例えばP.DiMartino,et al.,J.Thermal Anal.,48:447-458(1997)を参照されたい。薬物の事例において、ある特定の固体形態は他のものよりもさらに生体利用可能であり得る一方で、他のものはある特定の製造条件、貯蔵条件、及び生物学的条件下でより安定的であり得る。
【0003】
化合物の多形形態は、例えば化合物の溶解性、安定性、流動性、取り扱い容易性、及び圧縮性だけでなく、それを含む薬物製品の安全性及び有効性に影響することが、医薬技術分野において公知である。例えばKnapman,K.Modern Drug Discoveries,2000,53を参照されたい。したがって、薬物の新たな多形体の解明は様々な利点を提供し得る。
【0004】
固体形態の変化が様々な物理学的及び化学的な特性に影響し、これが、他の重要な薬学的特徴の中でも、加工、製剤、安定性、生体利用能、貯蔵、取り扱い(例えば出荷)における利益または欠点を提供し得ることを考えると、医薬化合物の固体形態の同定及び選択は複雑である。有用な医薬固体としては、製品及びその投与様式に依存して、結晶質固体及び非晶質固体が挙げられる。非晶質固体は長距離構造秩序の欠如によって特徴づけられる一方で、結晶質固体は構造的周期性によって特徴づけられる。所望される医薬固体のクラスは具体的な適用に依存し、非晶質固体は、例えば溶解プロファイルの促進に基づいて選択されることがある一方で、結晶質固体は、例えば物理学的または化学的な安定性等の特性のために所望され得る。
【0005】
多形体を探索する重要性は、Ritonavir(商標)の事例(ソフトゼラチンカプセルとして製剤化されたHIVプロテアーゼ阻害剤)によって強調された。この製品が発売された約2年後に、製剤中の新たな溶解性の低い多形体の予期せぬ沈殿により、より一貫性のある製剤を開発することができるまで、この製品が市場から撤退することが余儀なくされた(S.R.Chemburkar et al.,Org.Process Res.Dev.,(2000)4:413-417を参照)。
【0006】
特に、化合物の結晶形態を成功裡に調製する方法どころか、それらが存在するかどうかでさえ、演繹的に予測することは可能ではない(例えばBraga and Grepioni,2005,“Making crystals from crystals:a green route to crystal engineering and polymorphism,”Chem.Commun.:3635-3645(結晶工学に関して、指示があまり正確でないならば及び/または他の外部要因がプロセスに影響するならば、結果は予測不能であり得る)、Jones et al.,2006,Pharmaceutical Cocrystals:An Emerging Approach to Physical Property Enhancement,”MRS Bulletin 31:875-879(現在のところ、概して、最も単純な分子でさえその観察可能な多形体の数をコンピューターで予測することは可能ではない)、Price,2004,“The computational prediction of pharmaceutical crystal structures and polymorphism,”Advanced Drug Delivery Reviews 56:301-319(“Price”)、及びBernstein,2004,“Crystal Structure Prediction and Polymorphism,”ACA Transactions 39:14-23(いくらかの信頼度で、はるかに少ない多形形態の結晶構造を予測する能力が明示され得る前に、依然として多くのことが学習され行われる必要がある)を参照)。
【0007】
可能な固体形態の多様性は、所与の医薬化合物についての物理学的及び化学的な特性の潜在的な多様性を生じさせる。固体形態の探索及び選択は、有効で安定的且つ市場性のある医薬製品の開発に非常に重要である。
【0008】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、MAGL及びFAAHの二重阻害物質である化合物であり、様々な障害の治療に使用され得る。
【0009】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成は、2018年3月12日に出願されたPCT/US2018/022049中に記載されている。
【0010】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの新規の結晶形態が、本明細書において記載される。(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの新たな多形形態は、様々な病気の治療のための製剤の開発を進めることができ、多数の製剤、製造及び治療上の利益をもたらし得る。
【発明の概要】
【0011】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態が、本明細書において提供される。(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含む医薬組成物も、本明細書において提供される。治療有効量の(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を患者へ投与することを含む、様々な疾患及び障害を治療または予防する方法が、本明細書においてさらに提供される。
【0012】
結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートを調製、単離、特徴づける方法も、本明細書において提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの代表的なX線粉末回折(XRPD)パターンを提供する。
【0014】
図2】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム及び代表的な熱重量分析(TGA)サーモグラムを提供する。
【0015】
図3】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの代表的な動的水蒸気吸着(DVS)プロットを提供する。
【0016】
図4】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態AのDVS実験の前後の代表的なXRPDパターンを提供する。
【0017】
図5】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの加速条件安定性試験の前後の代表的なXRPDパターンを提供する。
【0018】
図6】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの代表的な核磁気共鳴(NMR)スペクトルを提供する。
【0019】
図7】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bの代表的なXRPDパターンを提供する。
【0020】
図8】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bの代表的なDSCサーモグラム及び代表的なTGAサーモグラムを提供する。
【0021】
図9】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cの代表的なXRPDパターンを提供する。
【0022】
図10】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cの代表的なDSCサーモグラム及びTGAサーモグラムを提供する。
【0023】
図11】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dの代表的なXRPDパターンを提供する。
【0024】
図12】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dの代表的なDSCサーモグラム及びTGAサーモグラムを提供する。
【0025】
図13】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eの代表的なXRPDパターンを提供する。
【0026】
図14】結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eの代表的なDSCサーモグラム及びTGAサーモグラムを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
定義
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートと本明細書において称される化合物は、以下に示される式(I)の化合物に対応する。
【化1】
【0028】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、標準の合成方法(例えばPCT/US2018/022049を参照)経由で得られ得る。
【0029】
別段の定めのない限り、「結晶性の」という用語、及び本明細書において使用される関連用語は、物質、構成成分、生成物、または形態を記載するのに使用される場合に、物質、構成成分、生成物、または形態が、例えばX線回析によって決定された時に実質的に結晶性であることを意味する(例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,20th ed.,Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia PA,173(2000);The United States Pharmacopeia,37th ed.,503-509(2014)を参照)。
【0030】
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、「約」及び「およそ」という用語は、組成物または投薬形態の成分の用量、量、または重量パーセントと関連して使用される場合に、規定された用量、量、または重量パーセントから得られるものに同等な薬理効果を提供することが当業者によって認識される用量、量、または重量パーセントを意味する。ある特定の実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、この文脈中で使用される場合に、規定された用量、量、または重量パーセントの30%以内、20%以内、15%以内、10%以内、または5%以内の用量、量、または重量パーセントを企図する。
【0031】
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、「約」及び「およそ」という用語は、特定の固体形態を特徴づけるために提供される数値または値の範囲、例えば特異的な温度もしくは温度範囲(例えば溶融温度、脱水温度、脱溶媒温度、またはガラス転移温度を記載するもの等)、質量変化(例えば温度または湿度の関数としての質量変化等)、溶媒もしくは水の含有量(例えば質量またはパーセンテージに換算して)、またはピーク位置(例えばIR分光法もしくはラマン分光法またはXRPDによる例えば分析において等)と関連して使用される場合に、当該固体形態を依然として記載しつつ、当業者にとって合理的であると見なされる程度まで値または値の範囲が逸脱し得ることを示す。結晶形態及び非晶形態を特徴づけるための技法としては、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量測定(DSC)、X線粉末回折測定(XRPD)、単結晶X線回折測定、振動分光法(例えば赤外線(IR)分光法及びラマン分光法)、固体核磁気共鳴及び溶液核磁気共鳴(NMR)分光法、光学顕微鏡法、ホットステージ光学顕微鏡法、走査電子顕微鏡法(SEM)、電子結晶学及び定量的分析、粒子サイズ分析(PSA)、表面面積分析、溶解度研究、ならびに溶出研究が挙げられるがこれらに限定されない。ある特定の実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、この文脈中で使用される場合に、列挙された値または値の範囲の30%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%、または0.25%以内で、数値または値の範囲が変動し得ることを示す。モル比の文脈中で、「約」及び「およそ」は、列挙された値または値の範囲の20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%、または0.25%以内で、数値または値の範囲が変動し得ることを示す。X線粉末回折パターンのピークの数値が機械毎にまたはサンプル毎に変動し得ること、したがって、引用された値は絶対的ではないが±0.2度2シータ(°2θ)以上等の許容可能な変動があると解釈されるべきであることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態において、XRPDピーク位置の値は依然として特定のXRPDピークを記載しつつ、±0.2度2θまで変動し得る。
【0032】
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、「物理的に純粋な」固体形態は、他の固体形態が実質的にない。ある特定の実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶形態は、重量ベースで約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、または0.01%未満の1つまたは複数の他の固体形態を含有する。他の固体形態の検出は、回折解析、熱分析、元素燃焼分析、及び/または分光分析が挙げられるがこれらに限定されない、当業者に明らかな任意の方法によって達成され得る。
【0033】
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、「化学的に純粋な」固体形態は、他の化学化合物(すなわち化学的不純物)が実質的にない。ある特定の実施形態において、実質的に化学的に純粋な固体形態は、重量ベースで約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、または0.01%未満の1つまたは複数の他の化学化合物を含有する。他の化学化合物の検出は、例えば質量分析、分光分析、熱分析、元素燃焼分析、及び/またはクロマトグラフ分析等の化学分析の方法が挙げられるがこれらに限定されない、当業者に明らかな任意の方法によって達成され得る。
【0034】
本明細書において使用される時、及び別段の指示のない限り、別の化学化合物、固体形態、または組成物が「実質的にない」化学化合物、固体形態、または組成物は、当該化合物または固体形態、または組成物が、ある特定の実施形態において、重量で約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、または0.01%未満の他の化合物、固体形態、または組成物を有することを意味する。
【0035】
別段の定めのない限り、「無水物」及び「無水の」という用語は、本明細書において使用される時、結晶格子中に水を含有しない物質の固体形態を指す。
【0036】
本明細書において使用される時、及び別段の定めのない限り、「治療する」、「治療すること」、及び「治療」という用語は、疾患もしくは障害、または疾患もしくは障害と関連する1つもしくは複数の症状の根絶または寛解を指す。ある特定の実施形態において、当該用語は、1つまたは複数の予防剤または治療剤の投与から疾患または障害に罹患した対象へもたらされる、かかる疾患または障害の伝播または悪化の最小限化を指す。いくつかの実施形態において、当該用語は、特定の疾患の症状の開始後に、本明細書において提供される化合物を、他の追加の活性薬剤有りまたは無しで投与することを指す。
【0037】
別段の定めのない限り、「組成物」という用語は、本明細書において使用される時、規定された成分(複数可)(及びもし示されるならば規定された量(複数可)で)を含む生成物だけでなく、規定された量(複数可)での規定された成分(複数可)の組み合わせから直接的または間接的に生じる任意の生成物を網羅することが意図される。「薬学的に許容される」によって、製剤中の希釈物質、賦形剤、または担体が、製剤の他の成分(複数可)と適合し、且つそのレシピエントに有害であってはならないことが意味される。
【0038】
別段の定めのない限り、「対象」という用語は、霊長動物(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない哺乳動物等の動物を包含するように本明細書において定義される。具体的な実施形態において、対象はヒトである。
【0039】
別段の定めのない限り、本明細書において提供される化合物の図示された化学構造と本明細書において提供される化合物の化学名との間に、不一致がある場合、化学構造が支配するものとする。
【0040】
詳細な説明
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの固体形態が、本明細書において提供される。ある特定の実施形態において、固体形態は、結晶性である。ある特定の実施形態において、固体形態は、単一構成要素の固体形態である。ある特定の実施形態において、固体形態は、無水物である。
【0041】
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態は、本明細書において記載される方法(以下の実施例中に記載される方法を包含する)によって、または当技術分野において公知の技法(加熱、冷却、冷凍乾燥、凍結乾燥、溶媒蒸発、溶媒再結晶、逆溶媒添加、スラリー再結晶、急冷、徐冷、溶媒及び/または水への曝露、ならびに乾燥が挙げられる)によって調製され得る。もたらされた固体形態の粒子サイズ(例えばナノメーター寸法からミリメートル寸法へ変動し得る)は、例えば結晶化条件(例えば結晶化速度及び/または結晶化溶媒系等)の変動によって、または粒子サイズを低減する技法(例えば粉砕、磨砕、微粉化、または超音波処理)によって制御され得る。
【0042】
任意の特定の理論によって束縛されることを意図するものではないが、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態は、医薬、治療用投薬形態のために適切な物理的特性(例えば安定性、溶解性、及び溶出速度)によって特徴づけられる。さらに、任意の特定の理論によって束縛されることを望むものではないが、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態は、ある特定の結晶形態を投薬形態の製造に好適にする、特定のプロセス(例えば収穫、濾過、洗浄、乾燥、磨砕、混合、錠剤化、流動性、溶出、製剤化、及び凍結乾燥)に影響する物理的特性(例えば密度、圧縮性、硬度、形態、劈開、粘着性、溶解性、水取り込み、電気的特性、熱的挙動、固相反応性、物理的安定性、及び化学的安定性)によって特徴づけられる。かかる特性は、本明細書において記載され、当技術分野において公知である、特定の分析的化学的技法(固相分析技法(例えばX線回折、顕微鏡法、分光法、及び熱分析)が挙げられる)を使用して決定され得る。
【0043】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートを含む組成物を提供する。
【0044】
ある特定の実施形態は、疾患及び障害(MAGL及び/またはFAAHの活性に関連する疾患及び障害が挙げられるがこれらに限定されない)の治療、予防または管理において、これらの組成物を使用する方法を提供する。
【0045】
本明細書におけるある特定の実施形態は、疼痛、神経学的障害、不安、炎症性大腸疾患、神経因性疼痛、ならびにがん細胞の分裂増殖及び移動の治療、予防、または管理において(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を使用する方法を提供する。
【0046】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aを提供する。
【0047】
本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、メタノールから得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、酢酸イソプロピルから得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、9:1のエタノール/水の混合物から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、トルエンから得られ得る。
【0048】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、X線粉末回折分析によって特徴づけられ得る。
【0049】
一実施形態において、16.5、20.1及び22.3度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0050】
一実施形態において、16.4、20.1及び22.3度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0051】
一実施形態において、18.1、20.1及び22.3度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0052】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、9.9、19.9及び24.6度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0053】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、9.9、19.9及び24.7度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0054】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、以下のおよその位置:9.9、13.3、13.9、14.8、16.4、18.0、19.9、20.1、22.3、23.0、24.4、24.6、26.9及び29.3度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0055】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、以下のおよその位置:9.9、13.4、14.0、14.2、14.9、16.0、16.5、17.3、18.1、19.3、19.9、20.1、20.6、21.4、22.3、23.1、24.1、24.7、27.0、27.2、及び29.3度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0056】
一実施形態において、図1中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0057】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aは、熱分析によって特徴づけられ得る。
【0058】
一実施形態において、約113℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0059】
一実施形態において、約112℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0060】
一実施形態において、約112℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0061】
一実施形態において、約111℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0062】
一実施形態において、図2中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートが、提供される。
【0063】
一実施形態において、無水の結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0064】
一実施形態において、約25℃から約100℃へ加熱された場合に約1.22%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0065】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0066】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0067】
一実施形態において、図2中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0068】
一実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0069】
一実施形態において、実質的に化学的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aが、提供される。
【0070】
一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aを含む医薬組成物が、提供される。
【0071】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bを提供する。
【0072】
本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、9:1のアセトニトリル/水の混合物から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、酢酸エチル/n-ヘプタン混合物、メチルアセテート、アセトン、または塩化メチレンから得られ得る。
【0073】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、X線粉末回折分析によって特徴づけられ得る。
【0074】
一実施形態において、16.2、18.2及び19.2度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0075】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、15.1、18.7及び20.1度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0076】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、以下のおよその位置:15.1、16.2、17.9、18.2、18.7、19.2、20.1、21.1、24.3、25.0、27.4及び27.6度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0077】
一実施形態において、図7中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0078】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bは、熱分析によって特徴づけられ得る。
【0079】
一実施形態において、約95℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0080】
一実施形態において、約91℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0081】
一実施形態において、図8中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0082】
一実施形態において、無水の結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0083】
一実施形態において、約30℃から約100℃へ加熱された場合に約2.5%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0084】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0085】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0086】
一実施形態において、図8中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0087】
一実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが、提供される。
【0088】
一実施形態において、実質的に、化学的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bが提供される。
【0089】
一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Bを含む医薬組成物が、提供される。
【0090】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cを提供する。
【0091】
本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cは、1:3のクロロホルム/ヘキサンの混合物から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、1:1のエタノール/水の混合物から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、3:1のアセトニトリル/水の混合物から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、FaSSIF中での形態Bのスラリー化から得られ得る。本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、FeSSIF中での形態Bのスラリー化から得られ得る。
【0092】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cは、X線粉末回折分析によって特徴づけられ得る。
【0093】
一実施形態において、18.0、20.0及び21.0度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0094】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、12.3、16.8及び25.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0095】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cは、以下のおよその位置:12.3、14.1、14.7、14.8、15.5、15.7、16.2、16.8、17.1、18.0、18.2、18.5、19.5、20.0、20.5、21.0、21.4、22.8、24.6、25.5、25.9及び29.6度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0096】
一実施形態において、図9中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0097】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cは、熱分析によって特徴づけられ得る。
【0098】
一実施形態において、約99℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0099】
一実施形態において、約98℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0100】
一実施形態において、図10中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0101】
一実施形態において、無水の結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0102】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.149%の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0103】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0104】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.15%の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0105】
一実施形態において、図10中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0106】
一実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0107】
一実施形態において、実質的に化学的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cが、提供される。
【0108】
一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Cを含む医薬組成物が、提供される。
【0109】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dを提供する。
【0110】
本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dは、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)中の形態Bのスラリー化から得られ得る。
【0111】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dは、X線粉末回折分析によって特徴づけられ得る。
【0112】
一実施形態において、13.4、21.0及び23.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0113】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、18.3、26.7及び29.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0114】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dは、以下のおよその位置:13.4、14.0、14.8、16.1、16.8、18.0、18.3、18.6、19.5、19.8、20.7、21.0、22.8、23.8、24.4、26.7及び29.5度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0115】
一実施形態において、図11中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0116】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dは、熱分析によって特徴づけられ得る。
【0117】
一実施形態において、約101℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0118】
一実施形態において、約99℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0119】
一実施形態において、図12中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0120】
一実施形態において、無水の結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0121】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.054%の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0122】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0123】
一実施形態において、図12中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0124】
一実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0125】
一実施形態において、実質的に化学的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dが、提供される。
【0126】
一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Dを含む医薬組成物が、提供される。
【0127】
本明細書におけるある特定の実施形態は、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eを提供する。
【0128】
本明細書において提供される一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eは、クロロホルム/ヘキサンの混合物から得られ得る。
【0129】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eは、X線粉末回折分析によって特徴づけられ得る。
【0130】
一実施形態において、17.8、21.3及び22.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0131】
一実施形態において、X線粉末回折パターンが、15.8、18.4及び21.9度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0132】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eは、以下のおよその位置:10.9、12.7、15.8、17.2、17.8、18.4、19.7、21.3、21.9、22.8、24.2及び25.6度の2θで所在する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のXRPDピークによって特徴づけられる。ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートは、本明細書において提供される代表的なXRPDパターン中のピークに一致する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25のピークを有するXRPDパターンによって特徴づけられる。
【0133】
一実施形態において、図13中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0134】
ある特定の実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eは、熱分析によって特徴づけられ得る。
【0135】
一実施形態において、約104℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0136】
一実施形態において、約102℃で開始する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0137】
一実施形態において、図14中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0138】
一実施形態において、無水の結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0139】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約0.37%の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0140】
一実施形態において、約30℃から約150℃へ加熱された場合に約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0141】
一実施形態において、図14中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0142】
一実施形態において、実質的に物理的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0143】
一実施形態において、実質的に化学的に純粋な結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eが、提供される。
【0144】
一実施形態において、結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Eを含む医薬組成物が、提供される。
【0145】
医薬組成物
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含む医薬組成物及び単一単位投薬形態が、本明細書において提供される。(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含む医薬組成物及び単一単位投薬形態を調製する方法も本明細書において提供される。例えば、ある特定の実施形態において、本明細書において提供される結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートを含むか、または本明細書において提供される(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を使用して調製される、個別の投薬形態は、経口投与、粘膜(直腸、経鼻、または膣が挙げられる)投与、非経口(皮下、筋肉内、ボーラス注射、動脈内、または静脈内が挙げられる)投与、舌下投与、経皮投与、頬側投与、または局所投与に好適であり得る。
【0146】
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物及び投薬形態は、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含む。本明細書におけるある特定の実施形態は、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含み、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態が実質的に純粋である、医薬組成物及び投薬形態を提供する。本明細書におけるある特定の実施形態は、本明細書において提供される(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態を含み、その結晶形態には、(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの他の結晶質固体形態、及び/または(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの非晶質固体形態が実質的にない、医薬組成物及び投薬形態を提供する。本明細書において提供される医薬組成物及び投薬形態は、典型的には1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤、希釈物質、または担体も含む。
【0147】
本明細書において提供される単一単位投薬形態は、患者への経口投与または非経口(例えば、皮下、静脈内、ボーラス注射、筋肉内、または動脈内)投与に好適である。投薬形態の例としては、錠剤、カプレット、カプセル(ソフト弾性ゼラチンカプセル等)、及び再構成されて患者への非経口投与に好適な液体投薬形態を提供する、粉末及び滅菌固体が挙げられるがこれらに限定されない。
【0148】
本明細書において提供される投薬形態の組成物、形状、及びタイプは、典型的にはそれらの使用に依存して変動するだろう。非経口的投薬形態は、同じ疾患または障害の治療に使用される経口投薬形態よりも少量で、それを構成する活性成分のうちの1つまたは複数を含有し得る。本発明によって網羅される具体的な投薬形態は互いに変動するが、これらの及び他の手法は、当業者にたやすく明らかになるであろう。例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing,Easton Pa.(1990)を参照されたい。
【0149】
典型的な医薬組成物及び投薬形態は、1つまたは複数の賦形剤を含む。好適な賦形剤は、薬学の当業者に周知であり、好適な賦形剤の非限定的例は本明細書において提供される。特定の賦形剤が医薬組成物または投薬形態の中への取り込みのために好適かどうかは、投薬形態の患者への投与手法が挙げられるがこれらに限定されない当技術分野において周知の多様な因子に依存する。例えば、錠剤等の経口投薬形態は、非経口投薬形態における使用に好適でない賦形剤を含有し得る。特定の賦形剤の適性は、投薬形態中の特異的活性成分にも依存し得る。
【0150】
賦形剤の量及びタイプと同様に、投薬形態中の活性成分の量及び特異的タイプは、それが患者へ投与される予定の経路等であるがこれらに限定されない因子に依存して異なり得る。しかしながら、本明細書において提供される典型的な投薬形態は、1日あたり約0.1mg~約1,000mgの範囲内に収まり、朝に単一の1日1回の用量として、またはその日を通じて分割された用量として与えられる。より具体的には、1日の用量は、均等に分割された用量で、1日に2回、3回、または4回投与され得る。具体的には、1日の用量範囲は、1日あたり約0.1mg~約500mg、より具体的には、1日あたり約0.1mg~約200mgであり得る。1日の用量範囲は、1mg、2mg、3mg、4mg、または5mgであり得る。患者の管理において、治療法は、より低用量(恐らく約1mg~約25mg)で開始され、必要であるならば患者の全体的応答に依存して単一用量または分割用量のいずれかとして1日あたり約200mg~約1000mgまで増加され得る。
【0151】
経口投薬形態
経口投与のために好適な本明細書において提供される医薬組成物は、不連続の投薬形態(錠剤(例えばチュアブル錠)、カプレット、カプセル、及び液体(例えば香味の付いたシロップ)等であるがこれらに限定されない)として提供され得る。かかる投薬形態は所定の量の活性成分を含有し、当業者に周知の薬学の方法によって調製され得る。一般的にはRemington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing,Easton Pa.(1990)を参照されたい。
【0152】
本明細書において提供される典型的な経口投薬形態は、従来の医薬調合技法に従って、活性成分(複数可)を少なくとも1つの賦形剤と緻密な混合物に組み合わせることによって調製される。賦形剤は、投与のために所望される調製の形態に依存して、様々な形態をとり得る。例えば、経口の液体またはエアロゾルの投薬形態における使用に好適な賦形剤としては、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐物質、及び着色剤が挙げられるがこれらに限定されない。固体の経口投薬形態(例えば粉末、錠剤、カプセル、及びカプレット)における使用に好適な賦形剤の例としては、デンプン、糖、微晶質セルロース、希釈物質、造粒剤、滑沢物質、結合物質、及び崩壊剤が挙げられるがこれらに限定されない。
【0153】
所望されるならば、錠剤は、標準的な湿式技法または乾式技法によってコーティングされ得る。かかる投薬形態は、薬学の方法のうちの任意のものによって調製され得る。概して、医薬組成物及び投薬形態は、活性成分を、液体担体、微粉固体担体、または両方と均一且つ密に混合し、次いで必要であるならば生成物を所望される体裁へと造形することによって調製される。
【0154】
例えば、錠剤は、圧縮または成型によって調製され得る。圧縮錠剤は、随意に賦形剤と混合された、自由流動形態(粉末または顆粒等)の活性成分を、好適な機械中で圧縮することによって調製され得る。成型錠剤は、好適な機械中で不活性液体希釈物質により湿らせた粉末状化合物の混合物を成型することによって作製され得る。
【0155】
本発明の経口投薬形態中で使用され得る賦形剤の例としては、結合物質、充填物質、崩壊物質、及び滑沢物質が挙げられるがこれらに限定されない。医薬組成物及び投薬形態中での使用に好適な結合物質としては、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、または他のデンプン、ゼラチン、天然ゴム及び合成ゴム(アカシア等)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、トラガント末、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えばエチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば2208番、2906番、2910番)、微結晶性セルロース、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0156】
本明細書において開示される医薬組成物及び投薬形態中での使用に好適な充填物質の例としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の医薬組成物中の結合物質または充填物質は、典型的には医薬組成物または投薬形態のうちの約50~約99重量パーセントで存在する。
【0157】
微結晶性セルロースの好適な形態としては、AVICEL-PH-101(商標)、AVICEL-PH-103(商標)、AVICEL RC-581(商標)、AVICEL-PH-105(商標)(FMC Corporation、American Viscose Division、Avicel Sales、Marcus Hook、Pa.から利用可能)として販売される材料、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。具体的な結合物質は、AVICEL RC-58(商標)として販売される微結晶性セルロース及びカルボキシルメチルセルロースナトリウムの混合物である。好適な無水または低水分の賦形剤または添加物としては、AVICEL-PH-103(商標)及びStarch 1500 LM(商標)が挙げられる。
【0158】
崩壊物質は、本明細書において提供される組成物中で使用されて、水性環境へ曝露された場合に崩壊する錠剤を提供する。あまりにも多い崩壊物質を含有する錠剤は貯蔵中に崩壊し得る一方で、あまりにも少なく含有するものは、所望される速度でまたは所望される条件下で崩壊しない。したがって、活性成分の放出を有害に変更することのない、多過ぎず少な過ぎない十分な量の崩壊物質が、本発明の固体経口投薬形態の形成に使用されよう。使用される崩壊物質の量は、製剤のタイプに基づいて、変動し、当業者にとってたやすく識別可能である。典型的な医薬組成物は、約0.5~約15重量パーセントの崩壊物質、特に約1~約5重量パーセントの崩壊物質を含む。
【0159】
本明細書において提供される医薬組成物及び投薬形態中で使用され得る崩壊物質としては、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルファ化デンプン、他のデンプン、クレイ、他のアルギン、他のセルロース、ゴム、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0160】
本明細書において提供される医薬組成物及び投薬形態中で使用され得る滑沢物質としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱物油、軽鉱物油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素添加植物油(例えば落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、エチルラウリエート(laureate)、寒天、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。追加の滑沢物質としては、例えばシロイドシリカゲル(Baltimore、Md.のW.R.Grace Co.によって製造されるAEROSIL 200(商標))、合成シリカの凝結性エアロゾル(Plano、Tex.のDegussa Co.によって市販される)、CAB-O-SIL(商標)(Boston、Mass.のCabot Co.によって販売される発熱性二酸化ケイ素生成物)、及びそれらの混合物が挙げられる。少しでも使用されるならば、滑沢物質は、典型的にはそれらが取り込まれる医薬組成物または投薬形態のうちの約1重量パーセント未満の量で使用される。
【0161】
非経口投薬形態
非経口投薬形態は様々な経路によって患者へ投与され得、皮下注射、静脈内注射(ボーラス注射を包含する)、筋肉内注射、及び動脈内注射が挙げられるがこれらに限定されない。それらの投与は、典型的には患者の汚染物質に対する自然防御を迂回してしまうので、非経口投薬形態は、好ましくは滅菌されているか、または患者への投与の前に滅菌されることが可能である。非経口投薬形態の例としては、注射のための準備ができている溶液、注射用の薬学的に許容されるビヒクル中に溶解または懸濁される準備ができている乾燥生成物、注射のための準備ができている懸濁物、及びエマルションが挙げられるがこれらに限定されない。
【0162】
本明細書において提供される非経口投薬形態を提供するのに使用され得る好適なビヒクルは、当業者に周知である。例としては、USP注射用水、水性ビヒクル(塩化ナトリウム注射液、リンガー液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、及び乳酸加リンガー液等であるがこれらに限定されない)、水混和性ビヒクル(エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコール等であるがこれらに限定されない)、及び非水性ビヒクル(トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジル等であるがこれらに限定されない)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0163】
本明細書において開示される活性成分のうちの1つまたは複数の溶解性を増加させる化合物も、本明細書において提供される非経口投薬形態の中へ取り込まれ得る。
【0164】
併用治療
意図された特定の治療レジメンの一部分として、例えば開示される化合物及び追加の活性薬剤を共投与して、これらの治療剤の共作用からの有益な効果を提供する併用療法も、本明細書において企図される。併用の有益な効果としては、治療剤の組み合わせからもたらされる薬物動態的または薬物力学的の共作用が挙げられるがこれらに限定されない。併用でのこれらの治療剤の投与は、典型的には、定義された期間(選択された併用に依存して、通常数週、数か月、または数年)にわたって実行される。併用療法は、連続的な様式で複数の治療剤を投与すること、すなわち、各々の治療剤を異なる時間で投与することだけでなく、これらの治療剤または治療剤のうちの少なくとも2つを実質的に同時の様式で投与することを包含することを意図する。
【0165】
実質的に同時の投与は、例えば単一製剤もしくは組成物(例えば固定比の各々の治療剤を有する錠剤またはカプセル)、または治療剤の各々についての複数の単一製剤(例えばカプセル)を、対象へ投与することによって達成される。各々の治療剤の連続または実質的に同時の投与は、経口経路、静脈経路、筋肉内経路、及び粘膜組織を介する直接吸収が挙げられるがこれらに限定されない、任意の適切な経路によって達成される。治療剤は、同じ経路、または異なる経路によって投与される。例えば、選択された併用の第1の治療剤は静脈注射によって投与される一方で、併用の他の治療剤は経口で投与される。代替的に、例えばすべての治療剤は経口で投与されるか、またはすべての治療剤は静脈注射によって投与される。
【0166】
併用療法は、他の生物学的に活性のある成分及び非薬物療法とのさらなる併用で、上記の治療剤を投与することも包含する。併用療法がさらに非薬物療法を含む場合に、治療剤及び非薬物療法の併用の共作用からの有益な効果が達成される限り、非薬物療法は任意の好適な時に遂行される。例えば適切な事例において、非薬物療法が、治療剤の投与から一時的に(恐らく数日または場合によっては数週)除去される場合にも、有益な効果は依然として達成される。
【0167】
併用の構成成分は、同時にまたは連続して患者へ投与される。構成成分が同じ薬学的に許容される担体中に存在し、したがって、同時に投与されることが認識されるであろう。代替的に、活性成分は、同時にまたは連続して投与される分離した医薬担体(従来の経口投薬形態等)中に存在する。
【0168】
例えば、疼痛について企図される治療のために、開示される化合物は、疼痛のための別の治療薬(オピオイド、カンナビノイド受容体(CB-1、またはCB-2)調節物質、COX-2阻害剤、アセトアミノフェン、及び/または、非ステロイド性抗炎症剤等)と共投与される。例えば共投与される、疼痛の治療のための追加の治療薬としては、モルヒネ、コデイン、ヒドロモルフォン、ヒドロコドン、オキシモルホン、フェンタニル、トラマドール、及びレボルファノールが挙げられる。
【0169】
共投与のための他の企図される治療薬としては、アスピリン、ナプロキセン、イブプロフェン、サルサレート、ジフルニサル、デキシブプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン、インドメタシン、トルメチン、スリンダク、エトドラク、ケトロラク、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、セレコキシブ、パレコキシブ、リモナバント、及び/またはエトリコキシブが挙げられる。
【実施例
【0170】
実施例1:(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態A
【0171】
形態Aは、複数の溶媒(メタノール、酢酸イソプロピル、及びエタノール/水の9:1の混合物が挙げられる)により得られた。形態Aは、出発材料(形態A/Cの混合物)をトルエン中で室温で1日間スラリー化することによっても調製された。形態AのNMRスペクトルは、微量の表面トルエンを示す。形態AサンプルのHPLC純度は、99.87面積%であると測定された。形態Aは、約111~112℃で開始し、約113℃で最大になる吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する(図2中で示す)。形態Aは、約30℃から約100℃へ加熱した場合に、約0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有し、無水材料であることを示す(図2中で示す)。
【0172】
形態Aの動的水蒸気吸着(DVS)等温線プロットを、25℃で0~95%の相対湿度で収集した(図3中で示す)。0.05%の水の取り込みが、25℃/80%相対湿度で観察された。XRPDの比較から、DVS試験後に形態Aについて形態変化は観察されないことが指摘された(図4中で示す)。
【0173】
形態Aのサンプルは、25℃/60%相対湿度及び40℃/75%相対湿度の加速条件下で3か月間、良好な物理学的及び化学的な安定性を示した。加速条件の前後の形態Aを比較するX線粉末回折図を、図5中で示す。形態AについてのXRPDピークを表1及び2中で示す(異なるXRPD器機及びサンプル。明確にするために、ある特定の大きさ未満のピークを省く)。
表1。形態AのXRPDピーク。
【表1】
表2。形態AのXRPDピーク。
【表2】
【0174】
実施例2:(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態B
【0175】
形態Bは、アセトニトリル/水の9:1の混合物により得られた。形態Bは、液体蒸気拡散経由で酢酸エチル/n-ヘプタンの混合物からだけでなく、純(neat)メチルアセテート、アセトン、または塩化メチレン中の蒸発からも得られた。形態BについてのXRPDピークを表3中で提示する。約30℃から約100℃へ加熱した場合に、1.0%未満の重量損失が観察された。DSC結果から、91℃でのシャープな吸熱開始及び約95℃での最大の吸熱が示された。TGA重量の低損失及び単一のシャープなDSC吸熱に基づいて、形態Bは無水物であると仮定された。
表3。形態BのXRPDピーク。
【表3】
【0176】
実施例3:(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態C
【0177】
形態BをFaSSIF-v2またはFeSSIF-v2中で37℃で2時間スラリー化した場合に、形態Cが得られた。形態Cは、1:3クロロホルム/ヘキサン混合物でも得ることができる。DSCは約99℃で最大の吸熱を示し、TGAは約30℃から約150℃へ加熱した場合に約0.15%未満の重量損失を示し、形態Cが無水物であることを示す。形態CについてのXRPDピークを表4中で示す。
表4。形態CのXRPDピーク。
【表4】
【0178】
実施例4:(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態D
【0179】
形態Dは、形態BをMTBE中で室温で10日間スラリー化することから得ることができる。DSCは約101℃で最大の吸熱を示し、TGAは約30℃から約150℃へ加熱した場合に約0.054%未満の重量損失を示し、形態Dが無水物であることを示す。形態DについてのXRPDピークを表5中で示す。
表5。形態DのXRPDピーク。
【表5】
【0180】
実施例5:(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態E
【0181】
形態Eは、形態Cをクロロホルム/ヘキサン混合物中で室温で9日間スラリー化することから得ることができる。DSCは約104℃で最大の吸熱を示し、TGAは約30℃から約150℃へ加熱した場合に約0.37%の重量損失を示し、形態Eが無水物であることを示す。形態EについてのXRPDピークを表6中で示す。
表6。形態EについてのXRPDピーク。
【表6】
【0182】
実施例6:安定性試験及び溶解度試験
【0183】
形態Aの溶液安定性試験を遂行して、生理的に適切な培地中での(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの実質的な分解を査定した。(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの溶液(1mg/mL)を、アセトニトリル/水(50/50 v/v)中で調製した。試験培地(1990μL)をバイアルへ添加した。評価した試験培地には、バッファーpH1~8、人工胃液(SGF)、空腹時人工腸液(FaSSIF)、及び摂食時人工腸液(FeSSIF)が含まれていた。ストック溶液(10μL)を、培地を含有するバイアルへ添加した。この混合物を撹拌して十分に混合し、HPLCバイアルへ移し、37℃で維持したオートサンプラー中に置いた。バイアルを、24時間の間に反復して4時間毎に注入した。結果を表7中で示す。溶解度を表8中で示す。
表7。結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aについての、37℃での溶液化学的安定性データ
【表7】
表8。結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aの生理的に適切な培地(37℃)中での溶解度。
【表8】
【0184】
実施例7:ストレス多形体のスクリーニング
【0185】
出発形態として形態Bを使用するストレス多形体スクリーニングを遂行した。試験を、様々な溶媒中で室温以下で遂行した。結果を表9中で示す。
表9。室温以下で出発形態として形態Bを使用するストレス多形体のスクリーニング。
【表9】
*最初に透明溶液が観察された、4℃で1日間、続いて室温で9日間継続的に撹拌した。
【0186】
実施例8:多形体のスクリーニング
【0187】
多形体スクリーニングを50℃で遂行した。形態Bによる出発溶液を、100~300μLの表10中で記載した溶媒中で約50mgの濃度で調製した。溶液を50℃で24時間撹拌した。
表10。50℃での多形体スクリーニング。
【表10】
【0188】
実施例9:凍結乾燥研究
【0189】
形態Bの凍結乾燥によって非晶質材料を生成する試みを行った。形態Bを、LyoSys 3凍結乾燥器のDPDコア領域中で-40℃で一晩凍結乾燥した。結果を表11に示す。
表11。凍結乾燥の試み。
【表11】
【0190】
実施例10:形態Aの溶解度研究
【0191】
溶解度を、FaSSIF-v2及びFeSSIF-v2中の形態Aについて37℃で2時間及び24時間で評価した。およそ40mgの形態Aサンプルを、2.0mLの対応する生体培地中に添加して、懸濁物を形成し、続いて37℃で500rpmで振盪した。2時間及び24時間後に、上清を遠心分離(7000rpm5分間)によって単離し、続いて0.45mmのPTFE膜を介して濾過し、HPLC濃度及びpHによって試験した。残留固体をXRPDによって特徴づけた。表12中で要約されるように、FaSSIF-v2及びFeSSIF-v2中の形態Aの24時間の溶解度は、それぞれ0.063及び1.1mg/mLであると測定された。XRPDパターンから、溶解度評価後に形態変化が観察されないことが指摘された。
表12。37℃での形態Aについての溶解度評価の要約。
【表12】
【0192】
実施例11:形態Aの加速固相安定性研究
【0193】
固相安定性評価(加速条件)を、25℃/60%相対湿度及び40℃/75%相対湿度の条件下で形態Aに対して遂行した。安定性評価のために利用した詳細手順を、以下に列挙する。
1)およそ30mgの形態Aサンプルを各々の3mLバイアルの中へ計量する、
2)Parafilm(登録商標)によりバイアルを覆って、Parafilm(登録商標)に針で15個穴をあける、
3)25℃/60%相対湿度または40℃/75%相対湿度の安定性チャンバー中にバイアルを置く、及び
4)2、4及び6週、ならびに3か月後に、XRPD、TGA、DSC、HPLC純度、及びアッセイ試験のためにサンプリングする。
【0194】
固相安定性評価の結果を表13中で要約する。不純物を表14中で要約する。XRPD、TGA及びDSCの特性評価の結果に基づいて、有意な形態変化またはHPLC純度減少は、両方の条件で3か月後に観察されなかった。したがって、形態Aのサンプルは、3か月間の25℃/60%相対湿度及び40℃/75%相対湿度の条件下で、良好な物理的及び化学的な安定性を示した。
表13。安定性の結果の要約。
【表13】
*:-20℃で約3か月間保存した後に、出発材料についてキラル純度を試験した。
表14。固相安定性研究における不純物の面積%の要約。
【表14】
【0195】
実施例12:形態Aの固相特性評価
【0196】
結晶性(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート形態Aのベースラインの固相特性評価の結果の要約(pKa、分配係数(log D7.4)測定、ならびにFaSSIF及びFeSSIF(バージョン2)中での2時間の平衡溶解度が挙げられる)を、本明細書において提供する。得られたすべての結果を、表15中で要約する。最初にpKa値をMarvin(登録商標)によって予測し、次いで2.0~12.0の範囲でSirius T3によって検出した(三重で)。Log D7.4を、振盪フラスコ法によって、pH7.4のリン酸バッファー及びn-オクタノールの溶媒系により測定した。一方、FaSSIF及びFeSSIF(バージョン2)中での(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの2時間の平衡溶解度は、0.12及び0.080mg/mLであると測定された。
表15。pKa、Log D、及び溶解度の結果の要約。
【表15】
pKa値を予測し、2.0~12.0の範囲で検出した。
N/A:測定無し。
【0197】
実施例13:形態Aの溶解度
【0198】
形態Aのおよその溶解度を、20の溶媒系中で室温で決定した。およそ2mgのサンプルを、3mLガラスバイアルの中へ添加した。次いで表16中の溶媒を、固体が視覚的に溶解されるか、または合計2mLの体積に到達するまで、バイアルの中へ段階的に(1段階あたり100μL)添加した。表16中で要約される溶解度結果を使用して、スクリーニング実験デザインにおける溶媒選択をガイドした。
表16。室温での形態Aのおよその溶解度
【表16】
【0199】
実施例14:形態Bの溶解度
【0200】
形態Bの溶解度を、FaSSIF-v2及びFeSSIF-v2中の形態Bについて37℃で2時間で評価した。およそ10~20mgの形態Bサンプルを、0.8mLの対応する生体的に適切な培地中に添加して、懸濁物を形成し、続いて37℃で500rpmで振盪した。2時間後に、上清を遠心分離(7200rpm5分間)によって単離し、続いて0.45mmのPTFE膜を介して濾過し、HPLC濃度及びpHによって試験した。残留固体をXRPDによって特徴づけた。表17中で要約されるように、溶解度評価後に、形態Bは新たな形態(形態C)に変換され、その間に、FaSSIF-v2及びFeSSIF-v2中の溶解度は、それぞれ0.12及び0.080mg/mLであると測定された。
表17。37℃での形態Bについての溶解度評価の要約。
【表17】
【0201】
およそ55~90mgの形態Bを、4mLのガラスバイアルの中へ添加した。表18中の溶媒リストをバイアルの各々の中へ添加した。これらのサンプルを、視覚的溶解度の査定の前に3分間撹拌した。
表18。室温での形態Bについての溶解度評価の要約。
【表18】
【0202】
実施例15:逆溶媒添加実験
【0203】
逆溶媒添加実験を遂行した。合計で8回の逆溶媒添加の実験を実行した。およそ15mgの形態Aを0.5mLの溶媒中に溶解して、透明溶液を得て、当該溶液を磁石で撹拌し、続いて全量の逆溶媒が10mLに到達するまで逆溶媒を添加して、沈殿を誘導した。沈殿物をXRPD分析のために単離した。透明溶液を-20℃へ5時間移した。表19中で要約される結果から、形態Aのみが得られたことが示された。
表19。逆溶媒添加実験の要約。
【表19】
*:これらの固体は-20℃でのスラリーによって得られた。
【0204】
実施例16:緩慢蒸発実験
【0205】
緩慢蒸発実験を6つの条件下で遂行した。およそ15mgの形態Aを、3mLのガラスバイアル中で1.0mLの対応する溶媒中に溶解した。視覚的に透明な溶液を室温で蒸発させて、沈殿を誘導した。固体をXRPD分析のために単離した。表20中で要約される結果から、形態A、形態B及び非晶形が得られることが指摘された。
表20。緩慢蒸発実験の要約。
【表20】
【0206】
実施例17:徐冷実験
【0207】
徐冷実験を2つの溶媒系中で遂行した。およそ50mgの形態Aを、3mLのガラスバイアル中で0.5~1.0mLの溶媒中に室温で懸濁した。次いで懸濁物を50℃へ加熱し、約2時間平衡化し、新たなバイアルの中へ濾過した。濾液を、0.1℃/分の速度で5℃へ徐冷した。透明溶液を-20℃へ移し、続いて室温で蒸発乾固させ、次いで固体をXRPDによって試験した。表21中で要約される結果から、形態Aのみが得られたことが指摘された。
表21。徐冷実験の要約。
【表21】
*:これらの固体は、室温での蒸発によって得られた。
【0208】
実施例18:スラリー変換実験
【0209】
スラリー変換実験を遂行した。スラリー変換実験を、7つの異なる溶媒系において室温で遂行した。およそ20mgの形態Aを、HPLCガラスバイアル中で0.3~0.9mLの溶媒中に懸濁した。懸濁物を室温で5日間撹拌した後に、残りの固体をXRPD分析のために単離した。透明溶液が撹拌後に得られ、その中にn-ヘプタンの逆溶媒を添加して結晶化を誘導した。表22中で要約される結果から、形態Aのみが得られたことが指摘された。
表22。室温でのスラリー変換実験の要約。
【表22】
*:n-ヘプタンの逆溶媒添加後に、固体が得られた。
【0210】
スラリー変換実験を、3つの異なる溶媒系において50℃でも遂行した。およそ20mgの形態Aを、HPLCガラスバイアル中で0.4~1.0mLの溶媒中に懸濁した。懸濁物を50℃で5日間撹拌した後に、残りの固体をXRPD分析のために単離した。透明溶液が撹拌後に得られ、その中にn-ヘプタンの逆溶媒を添加して結晶化を誘導した。表23中で要約される結果から、形態Aのみが得られたことが示された。
表23。50℃でのスラリー変換実験の要約。
【表23】
*:n-ヘプタンの逆溶媒添加後に、固体が得られた。
【0211】
実施例19:液体蒸気拡散実験
【0212】
液体蒸気拡散実験を遂行した。4つの液体蒸気拡散実験を遂行した。およそ15mgの形態Aを3mlのバイアル中で0.5mLの溶媒中に溶解して、透明溶液を得た。次いでこの溶液を、4mLの逆溶媒を含む20mLバイアルの中へ置いた。20mLのバイアルをキャップによりシールし、有機蒸気を室温で維持して、溶液と相互作用させた。沈殿物をXRPD分析のために単離した。表24中で要約される結果から、形態A及び形態Bが得られたことが示された。
表24。液体蒸気拡散実験の要約。
【表24】
【0213】
実施例20:相互変換研究
【0214】
結晶形態の相互変換研究を遂行した。形態Aと形態Bとの間の熱力学的安定性の関係を理解するために、競合スラリー実験を、水及びトルエン中、室温及び50℃で遂行した。研究の前に、形態Aを使用して対応する溶媒を飽和させ、その後に、それを濾過して近飽和溶液を得た。等量の形態A及び形態Bサンプルを秤量し、次いで調製した近飽和溶液と混合して新たな懸濁物を形成し、それを、室温及び50℃で、磁石で(約1000rpm)撹拌した。表25中で要約されるように、形態Aは室温及び50℃で1~3週間のスラリー後に得られ、形態Aは室温~50℃の形態Bよりも熱力学的に安定的であることを示した。
表25。熱力学的安定性の研究。
【表25】
【0215】
実施例21:競合スラリー研究
【0216】
これらの形態の熱力学的安定性の関係を理解するために、すべての既知の形態A~Eの競合スラリー研究を、室温の水中で遂行した。形態Aを使用して水を飽和させ、その後に、それを濾過して近飽和溶液を得た。等量の各々の形態(A~E)を秤量し、次いで調製した近飽和溶液と混合して新たな懸濁物を形成し、それを、室温で7日間、磁石で(約1000rpm)撹拌した。固体を単離し、XRPDによって分析し、形態Aを得て、形態Aは室温で熱力学的に最も安定的な形態であることが指摘された。
【0217】
実施例22:蒸気誘導結晶化実験
【0218】
合計で9つの異なる実験を遂行した。約100mgの形態Bを4mLのガラスバイアル中に置き、次いで、それを、その中に4mL逆溶媒を含む20mLバイアルの中へ置いた。20mLのバイアルをキャップによりシールし、有機蒸気を室温で維持して、固体と相互作用させた。7~10日後に、湿潤させた固体を単離し、XRPDによって分析した。表26中で要約される結果から、形態A及び形態Bが得られたことが示された。
表26。蒸気誘導結晶化実験の要約
【表26】
【0219】
特性評価の方法論
固体形態スクリーニングにおいて記載されるように生成されたサンプルを、典型的にはX線粉末回折(XRPD)によって分析した。XRPDを、1.54ÅのCu Kα放射線を使用して、PANalytical Empyrean及びX’Pert3X線粉末回析計で遂行した。概して、XRPDピークの位置が、測定毎に約±0.2°2θまで個別に変動すると予想される。概して当技術分野において理解されるように、第1のパターンの特徴的なピークが、第2のパターンの特徴的なピークと近似的に同じ位置で所在するならば、2つのXRPDパターンは互いに一致する。当技術分野において理解されるように、2つのXRPDパターンが一致するかどうか、または2つのXRPDパターン中の個別のピークが一致するかどうかを決定することは、個別の可変量及びパラメーター(とりわけ定向性、相不純物、結晶化度、粒子サイズ、回折計器機セットアップにおける変動、XRPDデータ収集パラメーターにおける変動、及び/またはXRPDデータプロセッシングにおける変動等であるがこれらに限定されない)の考慮を必要とし得る。2つのパターンが一致するかどうかの決定は、目視によって及び/またはコンピューター分析によって遂行され得る。これらの方法及びパラメーターを使用して収集及び分析したXRPDパターンの例は、例えば図1として本明細書において提供される。
PANalytical Emptyrean
スキャンモード:連続
検出器:D/teX Ultra
発散スリット:自動
開始角度:3度
停止角度:40度
ステップ幅:0.0200度
スキャンタイム(秒):5.00度/分
入射スリット:1/2度
受光スリット#1:8.000mm
受光スリット#2:13.000mm
波長:Kα1:1.540598Å、Kα2:1.5444426Å、強度比Kα2/Kα1:0.50、40kV、44mA。

X’Pert3
スキャンモード:連続
発散スリット:1/8°
開始角度:3度
停止角度:40度
ステップサイズ:0.0263度
スキャンステップタイム(秒):46.665
試験時間:約5分間
波長:Kα1:1.540598Å、Kα2:1.5444426Å、強度比Kα2/Kα1:0.50
【0220】
示差走査熱量測定(DSC)分析を、TA Instruments Q200/Q2000で遂行した。約5mgのサンプルを風袋除去したDSC圧着/オープンアルミニウムパンの中へ置き、サンプルの重量を正確に記録した。加熱率は、パージガスとして窒素を使用して、10℃/分であった。これらの方法及びパラメーターを使用して収集及び分析したDSCサーモグラムの例は、例えば図2として本明細書において提供される。
【0221】
熱重量分析(TGA)を、TA Instruments Q500/Q5000で遂行した。約10mgのサンプルをオープンアルミニウムパン上に置き、正確に秤量しTGA炉の中へ装填した。加熱率は、パージガスとして窒素を使用して、10℃/分であった。これらの方法及びパラメーターを使用して収集及び分析したTGAサーモグラムの例は、例えば図2として本明細書において提供される。
【0222】
動的水蒸気吸着(DVS)を、Surface Measurement Systems DVS Intrinsicで遂行した。25℃での相対湿度を、LiCl、Mg(NO、及びKClの潮解点に対して較正した。サンプルサイズは10~20mgであった。気体及び流率は、窒素、200mL/分、dm/dt:0.002%/分であった。
【0223】
HPLCを、Agilent 1100/1260により遂行した。形態Aについての分析を、Phenomenex Gemini C18、150×4.6mm、3μm(カラム)により決定した。移動相は水中の0.1%のギ酸であり、1.0mL/分の流率、40℃のカラム温度、及び270nmでのUV検出器であった。形態Bについての分析を、Kinetex 5μm EVO C18、150×4.6mm、5μm(カラム)により決定した。移動相はアセトニトリル中の0.1%のギ酸であり、1.0mL/分の流率、40℃のカラム温度、及び210nmでのUV検出器であった。
【0224】
プロトンNMRを、DMSOd6を使用して、Bruker 400 NMR Spectrometerで収集した。
【0225】
上記の実施形態は単なる例示であることが意図され、当業者であれば、ルーチンの実験作業を使用するだけで、具体的な化合物、材料、及び手順の多数の均等物を、認識するであろう、または確認することができよう。すべてのかかる均等物は、本開示の範囲内であると判断され、添付の特許請求の範囲によって網羅される。
【0226】
本出願における任意の参照文献の引用または同定は、かかる参照文献が先行技術として利用可能であるということを承認するものではない。本開示の完全な範囲は、添付の特許請求の範囲を参照してより良好に理解される。
本件出願は、以下の態様の発明を提供する。
(態様1)
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態A。
(態様2)
18.1、20.1及び22.3度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、態様1に記載の結晶形態A。
(態様3)
前記X線粉末回折パターンが、9.9、19.9及び24.7度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、態様2に記載の結晶形態A。
(態様4)
図1中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、態様1~3のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様5)
約113℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様1~4のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様6)
図2中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様1~5のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様7)
約30℃から約150℃へ加熱した場合に、約0.1%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、態様1~6のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様8)
図2中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、態様1~7のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様9)
実質的に物理的に純粋である、態様1~8のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様10)
実質的に化学的に純粋である、態様1~9のいずれかに記載の結晶形態A。
(態様11)
態様1~10のいずれかに記載の結晶形態Aを含む、医薬組成物。
(態様12)
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態B。
(態様13)
16.2、18.2及び19.2度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、態様12に記載の結晶形態B。
(態様14)
前記X線粉末回折パターンが、15.1、18.7及び20.1度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、態様13に記載の結晶形態B。
(態様15)
図7中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、態様12~14のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様16)
約95℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様12~15のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様17)
図8中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様12~16のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様18)
約30℃から約150℃へ加熱した場合に、約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、態様12~17のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様19)
図8中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、態様12~18のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様20)
実質的に物理的に純粋である、態様12~19のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様21)
実質的に化学的に純粋である、態様12~20のいずれかに記載の結晶形態B。
(態様22)
態様12~21のいずれか1項に記載の結晶形態Bを含む、医薬組成物。
(態様23)
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態C。
(態様24)
18.0、20.0及び21.0度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、態様23に記載の結晶形態C。
(態様25)
前記X線粉末回折パターンが、12.3、16.8及び25.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、態様24に記載の結晶形態C。
(態様26)
図9中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、態様23~25のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様27)
約99℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様23~26のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様28)
図10中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様23~27のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様29)
約30℃から約150℃へ加熱した場合に、約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、態様23~28のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様30)
図10中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、態様23~29のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様31)
実質的に物理的に純粋である、態様23~30のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様32)
実質的に化学的に純粋である、態様23~31のいずれかに記載の結晶形態C。
(態様33)
態様23~32のいずれかに記載の結晶形態Cを含む、医薬組成物。
(態様34)
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態D。
(態様35)
13.4、21.0及び23.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、態様34に記載の結晶形態D。
(態様36)
前記X線粉末回折パターンが、18.3、26.7及び29.5度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、態様35に記載の結晶形態D。
(態様37)
図11中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、態様34~36のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様38)
約101℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様34~37のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様39)
図12中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様34~38のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様40)
約30℃から約150℃へ加熱した場合に、約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、態様34~39のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様41)
図12中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、態様34~40のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様42)
実質的に物理的に純粋である、態様34~41のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様43)
実質的に化学的に純粋である、態様34~42のいずれかに記載の結晶形態D。
(態様44)
態様34~43のいずれかに記載の結晶形態Dを含む、医薬組成物。
(態様45)
(R)-5-カルバモイルピリジン-3-イル-2-メチル-4-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートの結晶形態E。
(態様46)
17.8、21.3及び22.8度の2θ±0.2度2θでのピークを含むX線粉末回折パターンを有する、態様45に記載の結晶形態E。
(態様47)
前記X線粉末回折パターンが、15.8、18.4及び21.9度の2θ±0.2度2θでのピークをさらに含む、態様46に記載の結晶形態E。
(態様48)
図13中で図示される代表的なX線粉末回折パターンに対応するX線粉末回折パターンを有する、態様45~47のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様49)
約104℃での最大の吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様45~48のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様50)
図14中で図示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、態様45~49のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様51)
約30℃から約150℃へ加熱した場合に、約1.0%未満の重量損失を含む熱重量分析サーモグラムを有する、態様45~50のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様52)
図14中で図示される代表的な熱重量分析サーモグラムに対応する熱重量分析サーモグラムを有する、態様45~51のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様53)
実質的に物理的に純粋である、態様45~52のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様54)
実質的に化学的に純粋である、態様45~53のいずれかに記載の結晶形態E。
(態様55)
態様45~54のいずれかに記載の結晶形態Eを含む、医薬組成物。
(態様56)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、疼痛を治療する方法。
(態様57)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、神経学的障害を治療する方法。
(態様58)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、不安を治療する方法。
(態様59)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、炎症性大腸疾患を治療する方法。
(態様60)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、神経因性疼痛を治療する方法。
(態様61)
態様1~55のいずれかに記載の結晶形態を含む組成物を、対象へ投与することを含む、がん細胞の分裂増殖及び移動を治療する方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14