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特許7405857多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信
(51)【国際特許分類】
   H04W 92/18 20090101AFI20231219BHJP
   H04W 72/044 20230101ALI20231219BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231219BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20231219BHJP
   H04L 1/16 20230101ALI20231219BHJP
【FI】
H04W92/18
H04W72/044 110
H04W72/0446
H04W28/04 110
H04L1/16
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021539513
(86)(22)【出願日】2020-01-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 US2020012890
(87)【国際公開番号】W WO2020146601
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】62/790,805
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/737,644
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】カピル・グラティ
(72)【発明者】
【氏名】アージュン・バラドワジ
(72)【発明者】
【氏名】ナガ・ブーシャン
(72)【発明者】
【氏名】ティエン・ヴィエト・グエン
(72)【発明者】
【氏名】スディール・クマール・バゲル
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Discussion on NoMA related procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808762,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808762.zip>,2018年08月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
H04L1/16
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するステップと、
前記特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、フィードバックリソースへの制御-データリソースの多対1マッピングを可能にするとともに前記特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記UEが、前記フィードバックメッセージについて、少なくとも、巡回シフトを決定するように構成され、
前記巡回シフトは、基本シーケンスの巡回シフトされたバージョンとして前記多元接続シグネチャを決定するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィードバックリソースが、周期的なフィードバックリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記特定の送信が、制御情報およびペイロードデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フィードバックリソースが、前記UEの復号処理能力に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記多元接続シグネチャが、前記特定の送信が終了するスロットおよびフィードバックリソース周期性に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記多元接続シグネチャが、リソースプール構成に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記多元接続シグネチャが、前記特定の送信の優先度に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記多元接続シグネチャが、サービス品質パラメータに少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
基準信号シーケンスと、前記フィードバックメッセージに関連付けられた基準信号のための時間周波数リソースのセットとが、前記多元接続シグネチャに少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
基準信号が、前記フィードバックメッセージのフィードバック情報を復調するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記特定の送信リソースは、スロットおよびサブチャネルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ワイヤレス通信のための装置であって、
別の装置から、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するための手段と、
前記特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、フィードバックリソースへの制御-データリソースの多対1マッピングを可能にするとともに前記特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するための手段と
を備える装置。
【請求項14】
前記装置が、前記フィードバックメッセージについて、少なくとも、巡回シフトを決定するように構成され、
前記装置が、基本シーケンスの巡回シフトされたバージョンとして前記多元接続シグネチャを決定するために前記巡回シフトを使用するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記特定の送信リソースは、スロットおよびサブチャネルを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項1から12のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、「FEEDBACK TRANSMISSION USING MULTIPLE ACCESS SIGNATURES」と題する2019年1月10日に出願された米国仮特許出願第62/790,805号、および「FEEDBACK TRANSMISSION USING MULTIPLE ACCESS SIGNATURES」と題する2020年1月8日に出願された米国非仮特許出願第16/737,644号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信、ならびに、多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信のための技法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、テレフォニー、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用い得る。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システム、およびロングタームエボリューション(LTE)を含む。LTE/LTEアドバンストは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)モバイル規格に対する拡張のセットである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE)のための通信をサポートすることができるいくつかの基地局(BS)を含み得る。ユーザ機器(UE)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局(BS)と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は、BSからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、UEからBSへの通信リンクを指す。本明細書でより詳細に説明するように、BSは、ノードB、gNB、アクセスポイント(AP)、無線ヘッド、送信受信ポイント(TRP)、ニューラジオ(NR)BS、5GノードBなどと呼ばれることがある。
【0005】
上記の多元接続技術は、異なるユーザ機器が都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。5Gと呼ばれることもあるニューラジオ(NR)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善することと、コストを下げることと、サービスを改善することと、新しいスペクトルを利用することと、ダウンリンク(DL)上でサイクリックプレフィックス(CP)を有する直交周波数分割多重化(OFDM)(CP-OFDM)を使用し、アップリンク(UL)上でCP-OFDMおよび/またはSC-FDM(たとえば、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)としても知られている)を使用し、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートする、他のオープン規格とより良く統合することとによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、LTE技術およびNR技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、これらの技術を用いる他の多元接続技術および電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの態様では、ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するステップを含み得る。方法は、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するステップを含み得る。
【0007】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのUEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するように構成され得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するように構成され得る。
【0008】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信することを行わせ得る。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信することを行わせ得る。
【0009】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、別の装置から、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するための手段を含み得る。装置は、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するための手段を含み得る。
【0010】
態様は、一般に、添付の図面を参照しながら本明細書で十分に説明し、添付の図面および本明細書によって示すような、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、ユーザ機器、基地局、ワイヤレス通信デバイス、および処理システムを含む。
【0011】
上記は、以下の詳細な説明がより良く理解され得るように、本開示による例の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。追加の特徴および利点について、以下で説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を実行するための他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用され得る。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方が、関連する利点とともに、添付の図に関して検討されると以下の説明からより良く理解されよう。図の各々は、例示および説明のために提供され、特許請求の範囲の限定の定義として提供されるものではない。
【0012】
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で簡潔に要約した内容について、より具体的な説明を行う場合がある。しかしながら、この説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別することがある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークの一例を概念的に示すブロック図である。
図2】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)と通信している基地局の一例を概念的に示すブロック図である。
図3】本開示の様々な態様による、システム全体のフィードバックリソースの一例を示す図である。
図4】本開示の様々な態様による、多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信の一例を示す図である。
図5】本開示の様々な態様による、たとえばユーザ機器によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の様々な態様について、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。本明細書の教示に少なくとも部分的に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示の任意の態様は、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0015】
次に、様々な装置および技法を参照しながら、電気通信システムのいくつかの態様が提示される。これらの装置および技法について、以下の詳細な説明において説明し、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0016】
態様について、3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に一般的に関連付けられた用語を使用して本明細書で説明する場合があるが、本開示の態様は、NR技術を含む、5G以降などの他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得ることに留意されたい。
【0017】
図1は、本開示の態様が実践され得るワイヤレスネットワーク100を示す図である。ワイヤレスネットワーク100は、LTEネットワーク、または5GもしくはNRネットワークなどの何らかの他のワイヤレスネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110(BS110a、BS110b、BS110c、およびBS110dとして示される)と、他のネットワークエンティティとを含み得る。BSは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、NR BS、ノードB、gNB、5GノードB(NB)、アクセスポイント、送信受信ポイント(TRP)などと呼ばれることもある。各BSは、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、BSのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアにサービスするBSサブシステムを指す場合がある。
【0018】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または別のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE)による制限付きアクセスを可能にし得る。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。図1に示す例では、BS110aは、マクロセル102aのためのマクロBSであってもよく、BS110bは、ピコセル102bのためのピコBSであってもよく、BS110cは、フェムトセル102cのためのフェムトBSであってもよい。BSは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。「eNB」、「基地局」、「NR BS」、「gNB」、「TRP」、「AP」、「ノードB」、「5G NB」、および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0019】
いくつかの態様では、セルは、必ずしも固定であるとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動することがある。いくつかの態様では、BSは、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、アクセスネットワーク100内で互いにおよび/または1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続されてもよい。
【0020】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータの送信を受信し、データの送信を下流局(たとえば、UEまたはBS)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEのための送信を中継することができるUEであってもよい。図1に示す例では、中継局110dは、BS110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、マクロBS110aおよびUE120dと通信し得る。中継局は、中継BS、中継基地局、リレーなどと呼ばれることもある。
【0021】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、中継BSなどを含む異種ネットワークであってもよい。これらの異なるタイプのBSは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、および干渉に対する異なる影響を有してもよい。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、5~40ワット)を有し得るが、ピコBS、フェムトBS、および中継BSは、より低い送信電力レベル(たとえば、0.1~2ワット)を有し得る。
【0022】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合してもよく、これらのBSのための協調および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBSと通信してもよい。BSはまた、たとえば、ワイヤレスまたはワイヤラインバックホールを介して直接または間接的に、互いと通信してもよい。
【0023】
UE120(たとえば、120a、120b、120c)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであってもよい。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン(たとえば、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレット))、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、車両構成要素またはセンサー、スマートメーター/センサー、産業用製造機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレスもしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスであってもよい。
【0024】
いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC)UEまたは発展型もしくは拡張マシンタイプ通信(eMTC)UEと見なされてもよい。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、基地局、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、リモートデバイス、センサー、メーター、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてもよく、かつ/またはNB-IoT(狭帯域モノのインターネット)デバイスとして実装されてもよい。いくつかのUEは、顧客構内機器(CPE)と見なされてもよい。UE120は、プロセッサ構成要素、メモリ構成要素などの、UE120の構成要素を収容するハウジングの内部に含められてもよい。
【0025】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定のRATをサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数上で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0026】
いくつかの態様では、2つ以上のUE120(たとえば、UE120aおよびUE120eとして示される)は、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを使用して(たとえば、互いと通信するための媒介として基地局110を使用せずに)直接通信してもよい。たとえば、UE120は、ピアツーピア(P2P)通信、デバイス間(D2D)通信、ビークルツーエブリシング(V2X:vehicle-to-everything)プロトコル(たとえば、車車間(V2V:vehicle-to-vehicle)プロトコル、路車間(V2I:vehicle-to-infrastructure)プロトコルなどを含み得る)、メッシュネットワークなどを使用して通信してもよい。この場合、UE120は、スケジューリング動作、リソース選択動作、および/または基地局110によって実行されるものとして本明細書の他の場所で説明する他の動作を実行してもよい。たとえば、UE120は、制御-データリソースの間に制御-データ送信を送信してもよく、フィードバックリソースの間に制御-データ送信への応答としてフィードバックメッセージを送信してもよい。この場合、フィードバックリソースは、本明細書でより詳細に説明するように、制御-データリソースへの多対1マッピングを有する周期的なシステム全体のフィードバックリソースであってもよい。たとえば、フィードバックリソースは、ネットワーク内のUEが複数のUEの間で共有されることになるフィードバックリソースを識別する情報を決定することができるおよび/またはその情報を記憶しておくことができるように、事前に決定されるかまたは事前に構成されてもよい。
【0027】
上記で示したように、図1は単に一例として与えられる。他の例は、図1に関して説明したことと異なってもよい。
【0028】
図2は、図1の基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、基地局110およびUE120の設計200のブロック図を示す。基地局110はT個のアンテナ234a~234tを備えてもよく、UE120はR個のアンテナ252a~252rを備えてもよく、ただし、一般にT≧1およびR≧1である。
【0029】
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも部分的に基づいてUEごとに1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UEのために選択されたMCSに少なくとも部分的に基づいてUEごとにデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供してもよい。送信プロセッサ220は、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などについての)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、グラント、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを与えてもよい。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))のための基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、該当する場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに与えてもよい。各変調器232は、(たとえば、OFDM用などに)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得してもよい。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得してもよい。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ234a~234tを介して送信されてもよい。以下でより詳細に説明する様々な態様によれば、同期信号は、追加の情報を伝達するためにロケーション符号化を用いて生成され得る。
【0030】
UE120において、アンテナ252a~252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信してもよく、それぞれ、受信信号を復調器(DEMOD)254a~254rに与えてもよい。各復調器254は、受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、(たとえば、OFDM用などに)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得してもよい。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、該当する場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを与えてもよい。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク260に与え、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に与えてもよい。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定してもよい。いくつかの態様では、UE120の1つまたは複数の構成要素は、ハウジングに含まれてもよい。
【0031】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からのデータ、およびコントローラ/プロセッサ280からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを含む報告のための)制御情報を受信および処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号のための基準シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ264からのシンボルは、該当する場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコードされ、(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDM用などに)変調器254a~254rによってさらに処理され、基地局110に送信されてもよい。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、該当する場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に与えてもよい。基地局110は、通信ユニット244を含み、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信し得る。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294、コントローラ/プロセッサ290、およびメモリ292を含み得る。
【0032】
基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または図2の任意の他の構成要素は、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信に関連付けられた1つまたは複数の技法を実行してもよい。たとえば、基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または図2の任意の他の構成要素は、たとえば、図5のプロセス500、および/または本明細書で説明するような他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。メモリ242および282は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ246は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上のデータ送信に対してUEをスケジュールしてもよい。
【0033】
いくつかの態様では、UE120は、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信するための手段、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、図2に関して説明するUE120の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0034】
上記で示したように、図2は単に一例として与えられる。他の例は、図2に関して説明したことと異なってもよい。
【0035】
5Gなどのいくつかの通信システムでは、UEはサイドリンク通信を使用して他のUEと通信してもよい。たとえば、ビークルツーエブリシング(V2X)通信では、分散チャネルアクセス機構を使用して、第1のUEが第2のUEに送信してもよく、第2のUEが第1のUEに送信してもよい。分散チャネルアクセス機構では、UEは、非集中型媒体アクセス制御(MAC)プロトコルに少なくとも部分的に基づいて、中央スケジューリングユニットがスケジューリング情報を提供することなしに、通信のための時間リソース、周波数リソースなどを選択してもよい。第1のUEが第2のUEに送信するとき、第2のUEは、第2のUEに送信する第1のUEへの応答として、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)肯定応答メッセージ(ACK)、HARQ否定応答メッセージ(NACK)、チャネル品質インジケータ(CQI)メッセージ、ランクインジケータ(RI)メッセージ、プリコーディング行列インジケータ(PMI)メッセージなどのフィードバック情報を送信してもよい。
【0036】
応答メッセージ(たとえば、HARQ ACK、HARQ NACK、CQIなど)を適応させるために、フィードバックリソースが決定されてもよい。たとえば、1つのネットワークシナリオでは、潜在的なフィードバックリソースが各スロットに存在してもよい。潜在的なフィードバックリソースがフィードバック送信のために必要とされないとき、潜在的なフィードバックリソースは制御送信、データ送信などのためにUEによって日和見的に使用されてもよい。たとえば、第1のUEは、(たとえば、フィードバック送信が送信されることになる特定のフィードバックリソースに先立って、非フィードバック送信が送信されないことに少なくとも部分的に基づいて)第2のUEがスロットの特定のフィードバックリソースの間にフィードバック送信を送信しないことになると決定してもよく、非フィードバック送信のために特定のフィードバックリソースを使用することを決定してもよい。このようにして、UEはネットワーク柔軟性を可能にすることができ、フィードバック送信のみのためにフィードバックリソースを確保することに対するネットワークレイテンシを改善することができる。
【0037】
しかしながら、フィードバックリソースの日和見的な使用は、比較的高いシグナリングオーバーヘッドをもたらすことがある。たとえば、各スロットにおいてフィードバックリソースの日和見的な使用のために頻繁に送信モードと受信モードを切り替えることは、比較的高い受信機チューニングギャップと、信号対干渉雑音比(SINR)の変動に関する問題とをもたらすことがあり、このことは利用可能なリソースを低減し得る。本明細書で説明するいくつかの態様は、UEが、システム全体のフィードバックリソースの周期性に少なくとも部分的に基づいたフィードバックリソースへの制御-データリソースの多対1マッピングを用いて、周期的に生じるシステム全体のフィードバックリソースを使用することを可能にする。たとえば、UEは、フィードバックリソース上での多対1マッピングを可能にするために多元接続方式を使用してもよい。このようにして、UEは、フィードバックリソースをサブスプリットすることおよび低いサービス品質(QoS)で直交フィードバック送信を使用することに対するフィードバックリソースの利用率を改善して、制御-データリソースとフィードバックリソースとの間の1対1マッピングを実現する。
【0038】
図3は、本開示の様々な態様による、システム全体のフィードバックリソースの一例300を示す図である。
【0039】
図3に示すように、非集中型MAC方式は、UE間のサイドリンク通信のために割り当てられたチャネル帯域幅を含み得る。チャネル帯域幅は、各々が10個のリソースブロック(RB)を含むチャネルのセット(たとえば、チャネル1~3)に分割され得る。時間リソースはスロットのセット(たとえば、スロット1~8)に割り当てられ、周期的なシステム全体のフィードバックリソース(たとえば、フィードバックリソース1および2)がスロットのセットの間で周期的に生じ得る。
【0040】
多対1マッピングを有効にすると、一例として、スロットの第1のセット(たとえば、チャネル1のスロット1および2)は、データ送信(たとえば、UE-1データ)および/または制御送信(たとえば、c1)のために第1のUEによって使用され得る。この場合、制御送信c1は、チャネル1のフィードバックリソース1を使用する別のUEによる第1のフィードバック送信をトリガし得る。さらに、スロット3では、第2のUEは、データ(たとえば、UE-2データ)および/または制御送信(たとえば、c2)を送信し得、このことは、チャネル1のフィードバックリソース1を使用する別のUEによる第2のフィードバック送信をトリガし得る。この場合、第1のフィードバック送信および第2のフィードバック送信は、本明細書でより詳細に説明するように、異なる多元接続シグネチャに関連付けられ得る。
【0041】
同様に、チャネル2では、第3のUEおよび第4のUEは、データ(たとえば、それぞれ、スロット4におけるUE-3データ、およびスロット5~7におけるUE-4データ)および/または制御情報(たとえば、それぞれ、c3およびc4)を送信し得、このことは、チャネル2のフィードバックリソース2を使用する他のUEによるフィードバック送信をトリガし得る。フィードバックリソース(たとえば、チャネル1におけるフィードバックリソース1)への制御-データリソース(たとえば、チャネル1のスロット1およびスロット3)の多対1マッピングのために多元接続シグネチャを使用することによって、UEは、1対1マッピングのためにフィードバックリソースをサブスプリットすることなしに、周期的なシステム全体のフィードバックリソースの使用を可能にする。代替として、多元接続シグネチャを使用することによって、サブスプリットの量が低減され得る。たとえば、制御-データリソースのサブセットにマッピングするためにフィードバックリソースがサブスプリットされてもよく、多元接続シグネチャは制御-データリソースのサブセットを区別することを可能にすることができる。
【0042】
上記で示したように、図3は一例として与えられる。他の例は、図3に関して説明したことと異なってもよい。
【0043】
図4は、本開示の様々な態様による、多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信の一例400を示す図である。図4に示すように、例400は、第1のUE120-1および第2のUE120-2を含む。
【0044】
図4に参照番号410によってさらに示すように、第2のUE120-2は、第1のUE120-1から第1のリソース上の制御-データ送信を受信してもよい。たとえば、第1のUE120-1は、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252などを使用して)制御-データ送信を送信してもよく、第2のUE120-2は、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)制御-データ送信を受信してもよい。いくつかの態様では、第1のUE120-1は、制御-データリソース(たとえば、チャネルの1つまたは複数のスロット)においてデータ送信を送信してもよく、制御-データリソースの一部分(たとえば、制御情報の送信のために割り当てられたチャネルの1つまたは複数のスロットの一部分)において制御情報を送信してもよい。この場合、図3に関して上記で説明したように、第1のUE120-1は、チャネル1のスロット1およびスロット2においてデータ(たとえば、UE-1データ)を送信してもよく、チャネル1のスロット1において制御情報(たとえば、c1)を送信してもよい。
【0045】
図4に参照番号420によってさらに示すように、第2のUE120-2は、第1のリソースに少なくとも部分的に基づいて第2のリソースを決定してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、コントローラ/プロセッサ280などを使用して第2のリソースを決定してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、データおよび/または制御情報を送信するために使用される制御-データリソースに少なくとも部分的に基づいてフィードバック送信のためのフィードバックリソースを決定してもよい。この場合、図3に関して上記で説明したように、第2のUE120-2は、チャネル1のスロット1において送信された制御情報(たとえば、c1)がチャネル1におけるフィードバックリソース1にマッピングすると決定してもよい。同様に、チャネル1のスロット3において送信された制御情報(たとえば、c2)は、チャネル1におけるフィードバックリソース1にマッピングする(すなわち、多対1マッピング)。
【0046】
いくつかの態様では、第2のUE120-2は、第1のUE120-1、第2のUE120-2などの復号処理能力に少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを決定してもよい。たとえば、図3に関して上記で説明したように、制御-データ送信(たとえば、UE-3データおよびc3)を復号する際の決定された遅延に少なくとも部分的に基づいて、チャネル2のスロット4における制御-データ送信のためのフィードバックリソースは、チャネル1のフィードバックリソース1ではなく、チャネル2のフィードバックリソース2であってもよい。言い換えれば、UEは、特定のスロットにおける制御-データ送信を復号すること、および特定のスロットの直後のフィードバックリソースにおいてフィードバック送信を送信することができない場合がある。そのような場合、UEは、復号を可能にするために、特定のスロットにおける制御-データ送信を、特定のスロットの後のしきい値時間期間の間に生じる後続のフィードバックリソースにマッピングしてもよい。
【0047】
いくつかの態様では、第2のUE120-2は、フィードバックリソースへの制御-データリソースの多対1マッピングを可能にするために、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280を使用して)フィードバックメッセージのための多元接続シグネチャを選択してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、第1のUE120-1からの制御-データ送信が終了するスロットに少なくとも部分的に基づいて、フィードバックメッセージのための多元接続シグネチャを決定してもよい。このようにして、第2のUE120-2は、特定の制御-データ送信のための特定のフィードバックリソースを使用して送信されたフィードバックメッセージが、異なる制御-データ送信のための同じ特定のフィードバックリソースを使用して送信された別のフィードバックメッセージと区別されることを可能にする。
【0048】
言い換えれば、図3に関して上記で説明したように、UEは、フィードバックリソース1を使用し、チャネル1のスロット1および2におけるデータおよび制御情報の送信によってトリガされる第1のフィードバックメッセージと、フィードバックリソース1を使用し、チャネル1のスロット3におけるデータおよび制御情報の送信によってトリガされる第2のフィードバックメッセージとの区別を可能にする。この場合、第1のフィードバックメッセージのための第1の多元接続シグネチャは、スロット2のスロットインデックスに少なくとも部分的に基づいて決定され、第2のフィードバックメッセージのための第2の多元接続シグネチャは、スロット3のスロットインデックスに少なくとも部分的に基づいて決定される。別の例では、UEは、決定された多元接続シグネチャに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースのサブスプリットにマッピングされた制御-データリソースの区別を可能にする。
【0049】
いくつかの態様では、第2のUE120-2は、制御-データ送信の優先度に少なくとも部分的に基づいて多元接続シグネチャを決定してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、低優先度の制御-データ送信のための別のUEからの別のフィードバックメッセージに対して、より高いQoSを高優先度の制御-データ送信のフィードバックに与えるために、特定の多元接続シグネチャを選択してもよい。いくつかの態様では、フィードバック送信は、1ビット情報メッセージ(たとえば、ACKメッセージまたはNACKメッセージ)である。この場合、多元接続シグネチャは、基本シーケンスの巡回シフトされたバージョンである多元接続シーケンスのセットに少なくとも部分的に基づいて決定されてもよく、巡回シフトは、制御-データ送信が終了したスロットおよびフィードバックリソースの周期性に少なくとも部分的に基づいてもよい。
【0050】
図4に参照番号430によってさらに示すように、第2のUE120-2は、決定されたフィードバックリソースを使用して、フィードバック送信を送信してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252などを使用してフィードバック送信を送信してもよい。いくつかの態様では、第2のUE120-2は、フィードバック送信を符号化するために(たとえば、およびフィードバック送信をトリガした制御-データ送信を識別するために)、選択された多元接続シグネチャを使用してフィードバック送信を送信してもよい。このようにして、第2のUE120-2は、対応するトリガする制御-データ送信に少なくとも部分的に基づいてフィードバック送信の区別を可能にすることによって、フィードバックリソースへの制御-データリソースの多対1マッピングを可能にする。
【0051】
いくつかの態様では、第2のUE120-2は、フィードバックリソース内の時間周波数リソースの特定のサブセットを使用して特定の基準信号シーケンスを送信してもよい。たとえば、第2のUE120-2は、選択された多元接続シグネチャに少なくとも部分的に基づいて、特定の基準信号シーケンスおよび時間周波数リソースの特定のサブセットを決定してもよい。いくつかの態様では、第2のUE120-2は、選択された多元接続シグネチャに少なくとも部分的に基づいて、基準信号シーケンス送信のためのシーケンス識別子、時分割直交カバーコード(TD-OCC)パラメータ、周波数分割直交カバーコード(FD-OCC)パラメータ、巡回シフトなどを決定してもよい。追加または代替として、第2のUE120-2は、(たとえば、リソースプール構成の一部であり得る)無線リソース制御(RRC)構成シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280を使用して)シーケンス識別子、TD-OCCパラメータ、FD-OCCパラメータ、巡回シフトなどを決定してもよい。この場合、第2のUE120-2は、フィードバック情報を変調することに関連して基準信号シーケンスを使用してもよい(また、たとえば、第1のUE120-1は、フィードバック情報を復調するために基準信号シーケンスを使用してもよい)。いくつかの態様では、第2のUE120-2は、直交リソース上の基準信号シーケンスを、多元接続シグネチャを使用して送信されているフィードバック情報に送信してもよい。
【0052】
上記で示したように、図4は一例として与えられる。他の例は、図4に関して説明したことと異なってもよい。
【0053】
図5は、本開示の様々な態様による、たとえばUEによって実行される例示的なプロセス500を示す図である。例示的なプロセス500は、UE(たとえば、UE120)が多元接続シグネチャを使用するフィードバック送信を実行する一例である。
【0054】
図5に示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信すること(ブロック510)を含んでもよい。たとえば、UEは(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)、上記でより詳細に説明したように、別のUEから、特定の送信リソース上の特定の送信を受信してもよい。
【0055】
図5に示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、フィードバックメッセージのための多元接続シグネチャを決定すること(ブロック520)を含んでもよい。たとえば、UEは(たとえば、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)、上記でより詳細に説明したように、フィードバックメッセージが特定の送信リソースに対応するものとして識別されることを可能にするために、フィードバックメッセージのための多元接続シグネチャを決定してもよい。
【0056】
図5に示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信すること(ブロック530)を含んでもよい。たとえば、UEは(たとえば、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252などを使用して)、上記でより詳細に説明したように、特定の送信リソースに少なくとも部分的に基づいて選択されたフィードバックリソース上で、特定の送信の特性に少なくとも部分的に基づいて決定された多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信してもよい。
【0057】
プロセス500は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様および/または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0058】
第1の態様では、フィードバックリソースは、システム全体の周期的なフィードバックリソースである。第2の態様では、単独でまたは第1の態様と組み合わせて、フィードバックは、ある期間のサブリソースまたはシステム全体のフィードバックリソースにおいて多元接続シグネチャを使用して送信され得る。第3の態様では、単独でまたは第1および第2の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、フィードバックリソースは、制御-データリソースからフィードバックリソースへの多対1マッピングに関連付けられる。第4の態様では、単独でまたは第1~第3の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、特定の送信は、制御情報およびペイロードデータを含む。第5の態様では、単独でまたは第1~第4の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、フィードバックリソースは、UEの復号処理能力に少なくとも部分的に基づいて決定される。第6の態様では、単独でまたは第1~第5の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、多元接続シグネチャは、特定の送信が終了するスロットおよびフィードバックリソース周期性に少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0059】
第7の態様では、単独でまたは第1~第6の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、多元接続シグネチャは、リソースプール構成に少なくとも部分的に基づいて決定される。第8の態様では、単独でまたは第1~第7の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、多元接続シグネチャは、特定の送信の優先度に少なくとも部分的に基づいて決定される。第9の態様では、単独でまたは第1~第8の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、多元接続シグネチャは、サービス品質パラメータに少なくとも部分的に基づいて決定される。第10の態様では、単独でまたは第1~第9の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、基準信号シーケンスと、フィードバックメッセージに関連付けられた基準信号のための時間周波数リソースのセットとは、多元接続シグネチャに少なくとも部分的に基づいて決定される。第11の態様では、単独でまたは第1~第10の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、UEは、フィードバックメッセージについて、シーケンス識別子、時分割直交カバーコード、周波数分割直交カバーコード、または巡回シフトのうちの少なくとも1つを決定するように構成される。第12の態様では、単独でまたは第1~第11の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、候補のシーケンス識別子、時分割直交カバーコード、周波数分割直交カバーコード、または巡回シフトのうちの少なくとも1つを識別する情報は、リソースプール構成メッセージの無線リソース制御シグナリングを介して受信される。
【0060】
第13の態様では、単独でまたは第1~第12の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、基準信号は、フィードバックメッセージのフィードバック情報を復調するために使用される。第14の態様では、単独でまたは第1~第13の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、UEは、多元接続シグネチャを使用してフィードバックメッセージを送信するのと同時に、直交リソースを使用してフィードバックメッセージのための基準信号を送信し得る。第15の態様では、単独でまたは第1~第14の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、フィードバックメッセージは、1ビット情報メッセージである。
【0061】
第16の態様では、単独でまたは第1~第15の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、フィードバックメッセージは、肯定応答メッセージまたは否定応答メッセージである。第17の態様では、単独でまたは第1~第16の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、可能な多元接続シーケンスのセットは、基本シーケンスの巡回シフトされたバージョンである。第18の態様では、単独でまたは第1~第17の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、UEは、基本シーケンスの巡回シフトされたバージョンについて、特定の送信が終了するスロットおよびフィードバックリソース周期性に少なくとも部分的に基づいて決定された巡回シフトを使用するように構成される。
【0062】
図5は、プロセス500の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス500は、図5に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス500のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0063】
上記の開示は例示および説明を提供するものであり、網羅的なものでも、態様を開示された厳密な形態に限定するものでもない。変更形態および変形形態は、上記の開示を踏まえてなされ得るか、または態様の実践から獲得され得る。
【0064】
本明細書で使用する「構成要素」という用語は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして広く解釈されるものとする。本明細書で使用するプロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装される。
【0065】
本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、文脈に応じて、値がしきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指すことがある。
【0066】
本明細書で説明するシステムおよび/または方法は、異なる形態のハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装され得ることは明らかであろう。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動について、特定のソフトウェアコードの参照なしに本明細書で説明した。ソフトウェアおよびハードウェアは、本明細書での説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計され得ることを理解されたい。
【0067】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲において列挙され、かつ/または本明細書で開示されても、これらの組合せは、様々な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くが、特許請求の範囲において具体的に列挙されない方法で、および/または本明細書で開示されない方法で組み合わされてもよい。以下に記載する各従属クレームは、1つのみのクレームに直接依存し得るが、様々な態様の開示は、クレームセットの中のあらゆる他のクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0068】
本明細書で使用する要素、行為、または命令はいずれも、そのようなものとして明示的に説明されない限り、重要または不可欠であるものと解釈されるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用する「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目の組合せなど)を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。1つのみの項目が意図される場合、「1つのみの」という句または同様の言葉が使用される。また、本明細書で使用する「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」などの用語は、オープンエンド用語であるものとする。さらに、「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味するものとする。
【符号の説明】
【0069】
100 ワイヤレスネットワーク、アクセスネットワーク
102a マクロセル
102b ピコセル
102c フェムトセル
110 BS、基地局
110a BS、マクロBS
110b BS
110c BS
110d BS、中継局
120、120a、120b、120c、120d、120e UE
120-1 第1のUE
120-2 第2のUE
130 ネットワークコントローラ
200 設計
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ、TX MIMOプロセッサ
232 変調器、復調器、DEMOD、MOD
232a~232t 変調器(MOD)、変調器
234、234a~234t アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252、252a~252r アンテナ
254 復調器、DEMOD、MOD
254a~254r 復調器(DEMOD)、復調器、変調器
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 例
400 例
500 プロセス
図1
図2
図3
図4
図5