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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】モバイルデバイス、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20231219BHJP
【FI】
H04W76/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021554401
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2020056187
(87)【国際公開番号】W WO2020182719
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】19162279.4
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ナラヤン ゴヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ハーヴェルラーグ マルコ
(72)【発明者】
【氏名】カタリア ソニア
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-501482(JP,A)
【文献】特表2017-507453(JP,A)
【文献】特表2014-532275(JP,A)
【文献】国際公開第2018/215459(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/085819(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/027633(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
H05B 47/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのノードをコミッショニング及び/又は制御するためのモバイルデバイスであって、
当該モバイルデバイスの動きを決定するように構成されるモーションセンサと、
少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信するように構成される無線周波数トランシーバと、
当該モバイルデバイスの前記動きを受けるように構成されるコントローラと、
ユーザインターフェースと、
を含み、
前記ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受けるためのタッチスクリーンディスプレイであり、
前記コントローラは、(i)当該モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析し、(ii)当該モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、前記少なくとも1つのノードの前記解析されたアドバタイズメントを含むリストを前記ユーザインターフェースに表示するように構成され、
前記第1の動きは、当該モバイルデバイスが経路に沿って移動することであり、前記第2の動きは、当該モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことであり、
前記ユーザ入力は、前記リストから前記少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含み、前記コントローラは、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信するように前記無線周波数トランシーバを制御するように構成され
前記コントローラは、前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントから、前記少なくとも1つのノードと当該モバイルデバイスとの間の距離を示すRSSI値を決定するように構成され、
前記リストは、前記少なくとも1つのノードのRSSI値によって階層的に順序化される、モバイルデバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントは、前記少なくとも1つのノードのアイデンティティを含む、請求項1に記載のモバイルデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントは、前記少なくとも1つのノードのコミッショニング状態を含む、請求項1又は2に記載のモバイルデバイス。
【請求項4】
前記コントローラは、当該モバイルデバイスが少なくとも所定の期間前記経路に沿って移動している場合、前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析するように構成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
【請求項5】
前記コントローラは、当該モバイルデバイスが前記第1の動きをしている場合、第1のアプリケーションを実行し、前記第1のアプリケーションの出力を前記ユーザインターフェースに表示するように構成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
【請求項6】
前記第1のアプリケーションは、マッピング、測位及びナビゲーションのグループに関連する第1の機能を含む、請求項に記載のモバイルデバイス。
【請求項7】
前記ユーザ入力は、前記リストから前記少なくとも1つのノードのうちのノードをグループに割り当てることを含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか一項に記載のモバイルデバイスと、少なくとも1つのノードとを含むシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのノードは、照明デバイスである、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか一項に記載のモバイルデバイスを用いて少なくとも1つのノードをコミッショニング及び/又は制御するのに適したリストを表示する方法であって、当該方法は、
前記モバイルデバイスの動きを決定することと、
少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信することと、
前記モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析することであって、前記第1の動きは、前記モバイルデバイスが経路に沿って移動することであり、コントローラが、前記少なくとも1つのノードのアドバタイズメントから、前記少なくとも1つのノードと前記モバイルデバイスとの間の距離を示すRSSI値を決定するように構成される、ことと、
前記モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、前記少なくとも1つのノードの前記解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示することであって、前記リストは、前記少なくとも1つのノードのRSSI値によって階層的に順序化され、前記第2の動きは、前記モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである、ことと、
前記リストから前記少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含むユーザ入力を受けることと、
前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記制御コマンドは、視覚的なキューを発するように前記少なくとも1つのノードのうちの前記ノードを制御するように構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
当該方法は、
前記少なくとも1つのノードのうちの前記ノードをグループに割り当てること、
を含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
コンピューティングデバイスのためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムが前記コンピューティングデバイスの処理ユニットで実行された場合、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイルデバイスに関し、より具体的には、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメント(parsed advertisement)を含むリストをユーザインターフェースに表示するのに適したモバイルデバイスに関する。本発明はさらに、本発明によるモバイルデバイスと、前記少なくとも1つのノードとを含むシステムに関する。本発明はさらに、前記モバイルデバイスを用いて少なくとも1つのノードをコミッショニングするのに適したリストを表示する方法、及びコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0002】
業務用照明市場(professional lighting market)では(リモート)スケジューリング、エネルギモニタリング、センサベースの照明制御、アセットマネジメント等のあらゆる種類の新しい機能を可能にするコネクテッドライティングシステム(connected lighting system)への移行が進んでいる。これらのコネクテッドシステムは、壁及び/又は天井を介して(照明制御のための)新たなケーブルを引き回すことを避けるためにワイヤレスネットワークが好ましい、既存の建物に設置されることが多い。このようなワイヤレスネットワーク内でよく使用されるワイヤレスネットワークプロトコルは、例えば、Zigbee、Thread、BLEメッシュ、Wi-Fi、及び/又はIEEE 802.15.4、802.15.1若しくは802.11*規格の上に構築される様々なプロプライエタリネットワーク実装であってもよい。
【0003】
しかしながら、このようなコネクテッドシステムが実際に使用されることができる前に、ネットワークを構成する様々なワイヤレスノードがコンフィギュレーションされる必要があり得る。例えば、ワイヤレスコネクテッドライティングシステムでは、物理的な設置後の最初のステップは、ネットワークのコミッショニングである。これは、基本的に、異なるワイヤレスノードを、ノードが、互いに、及び、所望であれば、ワイヤレスゲートウェイと通信することができる、ネットワークグループに配置する。従来、このコミッショニングステップは、IRリモコン又はPCからゲートウェイ/ネットワークコントローラへの有線インターフェース等、専用機器を使って行われている。今や、ワイヤレスネットワークのためのマルチプロトコルラジオチップセットの可用性が、携帯電話及びタブレット等の汎用スマートデバイスにおいて利用可能であり得るワイヤレス通信インターフェースを使用することも可能にしている。例えば、ノードに接続し、ZigBeeネットワークにおいてこれらをコミッショニングするためにスマートフォンでBluetooth Low Energy(BLE)を使用することが、オプションであり得る。
【0004】
その結果、ノードが例えばIRリモコンによって選択されない、リストベースのコミッショニング方法が使用されてもよい。すなわち、ユーザからのスキャンコマンドに応じて、スマートフォンは、スマートフォンの周辺にあるノードをスキャンし、ユーザインターフェースにこれらをポピュレート(populate)してもよい。その後、ユーザは、コミッショニングされるべきであるノードを選択し、これにより、所望のノードが、BLE接続を介してこれらを点滅させることにより識別されてもよい。しかしながら、このようなリストベースのコミッショニング方法は、依然として長ったらしい労力(tedious effort)であり、例えば、大規模なネットワーク化されたワイヤレス照明システムでは明らかに不利な点である。なぜなら、ユーザインターフェースにノードをポピュレートするプロセスは時間がかかりすぎる可能性があり、スキャニングが継続的に繰り返されるべきであり、及び/又は、確立されたリストがユーザの位置の変化に起因してノードの不正確な表現を提供する可能性があるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、少なくとも上記の課題及び不利な点を緩和する、改善されたモバイルデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明は、少なくとも1つのノードをコミッショニング及び/又は制御するためのモバイルデバイスであって、モバイルデバイスの動き(motion)を決定するように構成されるモーションセンサと、少なくとも1つのノードのアドバタイズメント(advertisement)を受信するように構成される無線周波数(radiofrequency)トランシーバと、モバイルデバイスの動きを受けるように構成されるコントローラと、ユーザインターフェースとを含み、ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受けるためのタッチスクリーンディスプレイであり、コントローラは、(i)モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得(obtain)、解析(parse)し、(ii)モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示するように構成され、第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動する(move)ことであり、第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所(location)から離れない(not move away)ことであり、ユーザ入力は、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含み、コントローラは、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信するように無線周波数トランシーバを制御するように構成される、モバイルデバイスを提供する。
【0007】
当該モバイルデバイスは、少なくとも1つのノードをコミッショニング及び/又は制御するのに適してもよい。少なくとも1つのノードをコミッショニングすることは、例えば、モバイルデバイスが前記無線周波数トランシーバで少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信する、及び、前記コントローラで少なくとも1つのノードの前記アドバタイズメントを得、解析することから始まってもよい。しかしながら、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示することは、モバイルデバイスのユーザが待たなければならない望ましくない長い期間(例えば数秒)かかる可能性がある。これは、ユーザエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性がある。このようなユーザエクスペリエンスへの悪影響は、ユーザが大規模なネットワーク化されたワイヤレス照明システムのためにこのようなコミッショニングプロシージャのステップを複数回実行しなければならない可能性を考えると、さらに悪化する可能性がある。
【0008】
本発明によるモバイルデバイスは、このようなコミッショニング及び/又は制御を改善する。すなわち、モバイルデバイスは、モバイルデバイスの動きを決定するためのモーションセンサを含む。コントローラは、前記動きを得るように構成される。モバイルデバイスが第1の動きをしている場合(第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動することである)、コントローラは、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析するので、コントローラは、モバイルデバイス(したがって、ユーザ)が動いている間、バックグラウンドで少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを継続的に得、解析してもよい。モバイルデバイスが第2の動きをしている場合(第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである)、例えば、コミッショニングを行うために立ち止まる場合、少なくとも1つのノードの得られ、解析されたアドバタイズメントを含むリストが、ユーザインターフェースに直ちに表示されてもよい。モバイルデバイスが第1の動きをしていた場合に少なくとも1つのノードのアドバタイズメントが既に解析されているため、前記リストを表示することは、単に表示されるユーザインターフェースの変更を必要とするに過ぎないので、リストが「ポピュレートされる(populated)」のを待つ不必要な期間が回避される。
【0009】
その結果、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントの正確なリストが、ユーザインターフェースに瞬時に表示(すなわち、提供)されてもよい。したがって、本発明は、少なくとも1つのノードのコミッショニング及びこのようなリストを表示するエルゴノミクス(ergonomics)を有利に改善する。
【0010】
また、コミッショニングは、少なくとも1つのノードの制御を含んでもよい。したがって、コミッショニングするという用語は、制御することを準用してもよい。例えば、照明ノードのホームネットワークにおいて、本発明によるモバイルデバイスは、全体を通じて論じられるように前記少なくとも1つのノードを制御するのに適してもよい。
【0011】
少なくとも1つのノードの近接性が、受信したアドバタイズメントのRSSI値から導出されてもよい。したがって、一実施形態では、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントは、少なくとも1つのノードのアイデンティティ(identity)を含んでもよい。加えて、又は任意選択的に、一実施形態では、コントローラは、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントから、少なくとも1つのノードとモバイルデバイスとの間の距離を示すRSSI値を決定するように構成されてもよい。RSSIに基づく近接性計算を最適化するための様々なアルゴリズムが存在する。例えば、一実施形態では、少なくとも1つのノードの前記RSSI値は、少なくとも1つのノードの時間平均化されたRSSI値であってもよい。受信したアドバタイズメントのRSSI値は、時間の関数としていくらか変動を有する可能性があるため、このような平均化は有利であり得る。さらに、時間平均化は、ある程度、検出されたRSSIに対するマルチパス干渉の影響を取り除き得る。
【0012】
前記少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示することは、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを示すエントリを含むリストをユーザインターフェースに表示することと表現されてもよい。
【0013】
コミッショニングを容易にするために、少なくとも1つのノードの前記アドバタイズメントは、コミッショニングデータ等、コミッショニング特性を示すデータを含んでもよい。したがって、一実施形態では、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントは、少なくとも1つのノードのコミッショニング状態(commissioning status)を含んでもよい。コミッショニング状態は、少なくとも1つのノードのどのノードが(例えば、既に)コミッショニングされているか、どのグループに属しているか、どの設置特性(installation property)を有しているか、等を示してもよい。
【0014】
さらに、少なくとも1つのノードのRSSI値、及び/又は、少なくとも1つのノードのコミッショニング状態、及び/又は、少なくとも1つのノードのアイデンティティを知ることは、解析された情報を前記リストに直感的にリスティングすることを可能にする。したがって、一実施形態では、前記リストは、少なくとも1つのノードのRSSI値によって階層的に順序化されてもよい。したがって、一実施形態では、前記リストは、少なくとも1つのノードのコミッショニング状態によって階層的に順序化されてもよい。
【0015】
さらに、一実施形態では、コントローラは、モバイルデバイスが少なくとも所定の期間前記経路に沿って移動している場合、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、所定の期間は、少なくとも2秒、少なくとも4秒、少なくとも10秒、又は2秒から12秒の間のいずれかであってもよい。結果として、移動(movement)の継続時間は、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析するための関連条件であり、モバイルデバイスの動きを確認することを改善し得る。
【0016】
一実施形態では、コントローラは、モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、第1のアプリケーションを実行し、前記第1のアプリケーションの出力をユーザインターフェースに表示するように構成されてもよい。例えば、第1のアプリケーションは、マッピング、測位(positioning)及びナビゲーションのグループに関連する第1の機能を含んでもよい。このような第1のアプリケーションは、モバイルデバイスの移動中に有利であり、エルゴノミックであり得る。
【0017】
一実施形態では、モーションセンサは、ジャイロスコープ、加速度計、又はカメラのいずれかであってもよい。これらは、とりわけモバイルデバイスに対して、経済的な動きセンシング手段である。さらに、一実施形態では、少なくとも1つのノードは、照明デバイスであってもよい。さらに、一実施形態では、少なくとも1つのノードは、センサ及び/又はアクチュエータであってもよい。これは、本発明が、屋内及び/又は屋外照明ネットワーク等、照明ネットワークでの使用、例えば、このような照明ネットワークをコミッショニングするのにとりわけ適し得るので、有利である。一実施形態では、無線周波数トランシーバは、ZigBee、Wi-Fi、Lo-Ra、狭帯域IOT、LTR、及び/又はBluetoothを介して通信するように構成されてもよい。
【0018】
部分的に上述したように、当該モバイルデバイスは、少なくとも1つのノードをコミッショニング及び/又は制御するのに適してもよい。ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受けるためのタッチスクリーンディスプレイであってもよい。ユーザ入力は、少なくとも1つのノードに関するコミッショニングステップを示してもよい。例えば、前述のように、ユーザ入力は、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含んでもよく、コントローラは、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信するように無線周波数トランシーバを制御するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、ユーザ入力は、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードをグループに割り当てることを含んでもよい。例えば、一実施形態では、ユーザ入力は、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含んでもよく、コントローラは、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信するように無線周波数トランシーバを制御するように構成されてもよい。例えば、制御コマンドは、視覚的なキュー(visual cue)を発するように少なくとも1つのノードのうちの前記ノードを制御するように構成されてもよい。例えば、前記視覚的なキューは、点滅(Blinking)、色の変化、色温度の変化、パターンを提供する、等のいずれかであってもよい。
【0019】
本発明のさらなる目的は、少なくとも上記の課題及び不利な点を緩和する、改善されたシステムを提供することである。そのために、本発明はさらに、先に述べたいずれかのモバイルデバイスと、少なくとも1つのノードとを含むシステムを提供する。これにより、本発明によるコントローラに当てはまる利点及び/又は実施形態は、本発明による前記システムにも準用的に当てはまり得る。例えば、前記ノードは、照明デバイス、及び/又は、センサノード、及び/又は、アクチュエータであってもよい。
【0020】
本発明の一態様では、本発明は、モバイルデバイスの動きを決定するように構成されるモーションセンサと、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信するように構成される無線周波数トランシーバと、モバイルデバイスの動きを受けるように構成されるコントローラと、ユーザインターフェースとを含む、モバイルデバイスであって、コントローラは、(i)モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析し、(ii)少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを示すエントリを含むリストを確立し、(iii)モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、ユーザインターフェースにリストを表示するように構成され、第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動することであり、第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである、モバイルデバイスを提供する。
【0021】
ある例では、コントローラは、モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、少なくとも1つのノードのうちの第1のノードのみの解析されたアドバタイズメントをユーザインターフェースに表示するように構成されてもよい。一実施形態では、前記第1のノードは、少なくとも1つのノードのうちのノードの中で最も高いRSSI値を有してもよい。一実施形態では、少なくとも1つのノードは、複数のノードであってもよく、ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受けるためのタッチスクリーンディスプレイであってもよく、コントローラは、前記ユーザ入力を受けるように構成されてもよく、少なくとも1つのノードのうちの第2のノードをユーザインターフェースに表示するように構成されてもよく、前記第2のノードは、少なくとも1つのノードの前記第1のノードよりも低いRSSI値を有してもよい。このような実施形態は、リストが、継続的に更新され、最も高いRSSI値を持つノードを表示し、(トグリング(toggling)又はネクストボタン(next-button)等)ユーザ入力を受けると、例えばより低いRSSI値を持つ次のノードを表示するために使用される隠れリスト(hidden list)であることを可能にする。例えば、このようなトグリングユーザインターフェースは、リストがバックグラウンドでポピュレートされ得、ユーザインターフェースに表示された最も近いノードでブリンクトライアル(blink trial)に基づくコミッショニングが行われ得るので、よりユーザフレンドリであり、よりエルゴノミックであり得る。
【0022】
したがって、ある態様では、本発明は、モバイルデバイスの動きを決定するように構成されるモーションセンサと、複数のノードのアドバタイズメントを受信するように構成される無線周波数トランシーバと、モバイルデバイスの動きを受けるように構成されるコントローラと、ユーザインターフェースとを含む、モバイルデバイスであって、コントローラは、(i)モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、複数のノードのアドバタイズメントを得、解析し、(ii)複数のノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストを確立し、(iii)モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、ユーザインターフェースにリストの第1のノードを表示するように構成され、第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動することであり、第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである、モバイルデバイスを提供する。追加的に、上述した実施形態は、準用的に当てはまり得る。
【0023】
本発明のさらなる目的は、少なくとも上記の課題及び不利な点を緩和する、改善された方法を提供することである。そのために、本発明はさらに、本発明によるモバイルデバイスを用いて少なくとも1つのノードをコミッショニングするのに適したリストを表示する方法であって、モバイルデバイスの動きを決定することと、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信することと、モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析することであって、第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動することである、ことと、モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示することであって、第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである、ことと、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含むユーザ入力を受けることと、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信することとを含む、方法を提供する。本発明によるコントローラ及び/又はシステムに当てはまる利点及び/又は実施形態は、本発明による前記方法にも準用的に当てはまり得る。
【0024】
部分的に上述したように、本発明はさらに、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含むユーザ入力を受けることと、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信することとを含む。さらに、制御コマンドは、視覚的なキューを発するように少なくとも1つのノードのうちの前記ノードを制御するように構成されてもよい。方法はさらに、少なくとも1つのノードのうちの前記ノードをグループに割り当てることを含んでもよい。
【0025】
本発明はさらに、コンピュータプログラムプロダクトに関する。したがって、本発明は、コンピューティングデバイスのためのコンピュータプログラムプロダクトであって、当該コンピュータプログラムプロダクトがコンピューティングデバイスの処理ユニットで実行された場合、本発明による方法を実行するためのコンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。
【0026】
斯くして、本発明の態様は、コンピュータにより実行され得るコンピュータ可読記憶デバイスに記憶されたコンピュータプログラム命令の集合体であってもよいコンピュータプログラムプロダクトにおいて、実施されてもよい。本発明の命令は、スクリプト、解釈可能プログラム、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)又はJavaクラスを含むが、これらに限定されない任意の解釈可能又は実行可能コードメカニズムであってもよい。命令は、完全な実行可能プログラム、部分実行可能プログラム、既存のプログラムに対する修正(例えば更新)、又は既存のプログラムに対する拡張(例えば、プラグイン)として提供され得る。さらに、本発明の処理の一部は、複数のコンピュータ又はプロセッサにわたって分散されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
ここで、本発明が、概略的で非限定的な図によってさらに述べられる。
図1】本発明によるモバイルデバイス及びシステムの一実施形態を概略的に示す。
図2図1に示される実施形態のモバイルデバイスの詳細を概略的に示す。
図3】本発明による方法の一実施形態を概略的に示す。
図4図1に示される実施形態に関する本発明によるユーザインターフェースの第1の例を概略的に示す。
図5】本発明によるユーザインターフェースの第2の例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
前述のように、(ユーザインターフェースを含むデバイスを持つユーザによる)リストベースのコミッショニング方法は、該ユーザインターフェースにノードをポピュレートするプロセスは時間がかかりすぎる可能性があり、スキャニングが継続的に繰り返される必要があり、及び/又は、確立されたリストがユーザの位置の変化に起因してノードの不正確な表現を提供する可能性があるため、例えば大規模なネットワーク化されたワイヤレス照明システムをコミッショニングするにあたり、長ったらしい労力(tedious effort)であり得る。そのために、本願は、このような不利な点を解消するために本発明によるモバイルデバイス、システム及び方法を提供する。
【0029】
図1は、非限定的な例として、本発明によるモバイルデバイス10と複数のノード20とを含むシステム100を概略的に示している。図2は、非限定的な例として、モバイルデバイス10の詳細を概略的に示している。
【0030】
複数のノード20は、エリア15内に位置する。複数のノード20は、それぞれ右の照明器具21及び左の照明器具22からなる第1のセットの照明デバイス21、22と、それぞれ右の照明器具23及び左の照明器具24からなる第2のセットの照明デバイス23、24と、第1のセンサデバイス25と、第2のセンサデバイス26とを含む。前記デバイス21、22、23、24、25、26は、いずれもスマートデバイスであり、ワイヤレス接続性を有する。ここでは、センサデバイス25、26は、マイクロフォンであるが、代替的に、例えば、モーションセンサ、光センサ、PIRセンサ、カメラセンサ、触覚センサ等の任意の他のセンサであってもよい。前記照明デバイス21、22、23、24及び前記センサデバイス25、26(すなわち、複数のノード20)は、ワイヤレスネットワーク30を形成する。ワイヤレスネットワーク30は、ZigBeeネットワークであるが、代替的に、任意の他のワイヤレスモダリティであってもよい。ここで、ワイヤレスネットワーク30は、第1のセットの照明デバイス21、22及び第2のセットの照明デバイス23、24の左の照明デバイス24を第1センサデバイス25にコミッショニングし、それによって第1のグループを形成し、第2のセットの照明デバイス23、24の右の照明デバイス23のみを第2のセンサデバイス26にコミッショニングし、それによって第2のグループを形成することを必要とする。それゆえに、照明デバイス21、22、23、24及び/又はセンサデバイス25、26は、ワイヤレスビーコン及び/又はアドバタイズメント(メッセージ)を送出する。
【0031】
前記モバイルデバイス10は、前記複数のノード20のアドバタイズメントを受信することによって前記デバイス21、22、23、24、25、26(すなわち、複数のノード20)をコミッショニングするのに適している。すなわち、前記モバイルデバイス10を使用及び/又は保持する、コミッショニングエンジニア17は、経路16に沿って前記エリア15内を歩き回り、複数のノード20の各それぞれのノード(すなわち、前記それぞれのデバイスの各々)をそのビーコニングされた(beaconed)アドバタイズメントメッセージに基づいてコミッショニングする。これにより、コミッショニングエンジニア17は、複数のノード20(すなわち、前記デバイス)のそれぞれの近傍ノードをコミッショニングする場合に立ち止まってもよい。本実施形態では、便宜上、限られた数のノード(すなわち、6個)のみが描かれているが、さらなる例では、前記複数のノードは、例えば、少なくとも20個又は少なくとも40個の照明デバイス及び/又はセンサデバイスを含む、大規模ネットワークを表してもよい。
【0032】
図2も参照すると、部分的に上述したように、モバイルデバイス10は、このようなアドバタイズメント(メッセージ)を受信するように構成される。モバイルデバイス10は、モーションセンサ11と、コントローラ12と、無線周波数トランシーバ13と、ユーザインターフェース14とを含む。ユーザインターフェース14は、タッチスクリーンディスプレイであり、例えばコミッショニングエンジニア17からの、ユーザ入力を受けるように構成される。
【0033】
モーションセンサ11は、加速度計であるが、代替的に、ジャイロスコープ又はカメラであってもよい。これにより、モーションセンサ11は、モバイルデバイス10の動きを決定し、この動きをコントローラ12に出力する。例えば、経路16に沿って移動するモバイルデバイス10の動きが決定されることができ、さらに、モバイルデバイス10が動かない(motionless)(例えば、立ち止まっている)かどうか、モバイルデバイス10が向きを変えている(例えば、モバイルデバイス10を回転させている、傾けている)かどうか、及び/又は、モバイルデバイス10が前記経路16上のある場所から離れていないかどうかが検出されてもよい。これにより、前記経路は予め決められている必要はなく、同時に確立されてもよい。コントローラ12は、モーションセンサ11によって決定される、モバイルデバイス10の動きを受けるように構成される。
【0034】
無線周波数トランシーバ13は、複数のノードのアドバタイズメントを受信する。トランシーバ13は、ZigBeeトランシーバであるが、代替的に、例えば、ZigBeeとBluetoothの両方に対応したコンボチップであってもよい。すなわち、無線周波数トランシーバ13は、範囲内の各デバイスのそれぞれのアドバタイズメントを受信する。ここでは、エリア15内の経路16上の第1の場所18において、無線周波数トランシーバ13は、第2のセットの照明デバイス23、24及び第2のセンサ26のそれぞれのアドバタイズメントを受信するが、第1の場所18からの距離が大きいために信号強度は低いものの、第1のセットの照明デバイス21、22及び第1のセンサ25のそれぞれのアドバタイズメントも受信する。ここでは、エリア15内の経路16上の第2の場所19において、無線周波数トランシーバ13は、第1のセットの照明デバイス21、22及び第1のセンサ25のそれぞれのアドバタイズメントを受信するが、第2の場所19からの距離が大きいために信号強度は低いものの、第2のセットの照明デバイス23、24及び第2のセンサ26のそれぞれのアドバタイズメントも受信する。斯くして、前記範囲は、ビーコニング/アドバタイズメント信号の信号強度によって決定されてもよく、すなわち、弱い信号は、例えば、受信されなくてもよい。代替的に、前記コントローラは、信号強度閾値を下回る信号を無視してもよい。
【0035】
コントローラ12は、無線周波数トランシーバを介して各それぞれのアドバタイズメントを得、当該アドバタイズメントを解析するように構成される。得られ、解析されたアドバタイズメントはすべて、ユーザインターフェース14上のリスト144に表示される。代替的に、又は追加的に、これによって、前記アドバタイズメントは、アドバタイズメントを示すアドバタイズメントデータとして表示されてもよく、斯くして、文字通りアドバタイズメントを引き継ぐのではなく、ユーザインターフェース14上の表示に適したアドバタイズメントデータに到達するために何らかの処理を有してもよい。しかしながら、複数のノード20の解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェース14(すなわち、タッチスクリーンディスプレイ14)に表示することは、モバイルデバイス10のユーザ(すなわち、コミッショニングエンジニア)が待たなければならない望ましくない長い期間(例えば、数秒)かかる可能性がある、及び/又は、以前に確立されたリストが、ユーザの移動に起因して代表的(representative)でない可能性がある。これは、ユーザエクスペリエンス及び/又はコミッショニングプロセスに悪影響を及ぼす可能性がある。このようなユーザエクスペリエンスへの悪影響は、ユーザが大規模なネットワーク化されたワイヤレス照明システムのためにこのようなコミッショニングプロシージャのステップを複数回実行しなければならない可能性を考えると、さらに悪化する可能性がある。
【0036】
それゆえ、本発明によるモバイルデバイス10は、このようなコミッショニングを改善する。すなわち、コントローラ12は、モバイルデバイス10が第1の動きをしている場合、複数のノード20のアドバタイズメントを得、解析するように構成される。第1の動きは、モバイルデバイス10が経路16に沿って移動することである。斯くして、(コミッショニングエンジニア17が)経路16に沿って移動する第1の動きの間、コントローラ12は、バックグラウンドで範囲内の複数のノード20のアドバタイズメントを継続的に得、解析してもよい。代替的に、コントローラは、モバイルデバイスが、例えば、1秒若しくは2秒、又は代替的に少なくとも4秒等、少なくとも所定の期間前記経路に沿って移動している場合に前記アドバタイズメントを解析するように構成されてもよい。さらに、コントローラ12はまた、モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、複数のノード20の解析されたアドバタイズメントを含むリスト144をユーザインターフェース14に表示するように構成される。第2の動きは、モバイルデバイス10が前記経路16上のある場所、すなわち、第1の場所18及び/又は第2の場所19から離れないことである。離れないとは、例えば、コミッショニングを行うために立ち止まることであってもよい。
【0037】
それゆえ、図1に加えて図4も参照すると、コミッショニングエンジニア17が第1の場所18及び/又は第2の場所19で第2の動きをしている(すなわち、離れない(not moving away))場合、複数のノードの得られ、解析されたアドバタイズメントを含むリスト144が、ユーザインターフェースに直ちに表示される。モバイルデバイス10が第1の動きをしていた(すなわち、前記経路16に沿って移動していた)場合に複数のノードのアドバタイズメントが既に(バックグラウンドで)解析されているため、前記リスト144を表示することは、単に表示されるユーザインターフェース14の変更を必要とするに過ぎないので、リストが「ポピュレートされる」のを待つ不必要な期間が回避され、より代表的なリストがコミッショニングのために提供される(例えば、リストの順序は、コミッショニングエンジニアの現在の位置からの距離を常に反映している)。
【0038】
その結果、複数のノード20のアドバタイズメントの正確なリスト144が、ユーザインターフェース14に瞬時に表示(すなわち、提供)される。したがって、本発明は、複数のノード20のうちの少なくとも1つのノードのコミッショニング及びこのようなリスト144を表示するエルゴノミクスを有利に改善する。
【0039】
図1及び図2に示される実施形態をさらに参照するが、追加的及び/又は代替的な特徴として、コミッショニングエンジニア17は、コミッショニングステップを実行する。
【0040】
ここで、図1に加えて図4も参照すると、複数のノード20のアドバタイズメントは、それぞれのアイデンティティ821、822、823、824、825、826を含む。それゆえ、リスト144は、ユーザインターフェース14上のノードの解析されたアドバタイズメントを示すエントリを含む。さらに、複数のノード20の各それぞれのノードの受信したアドバタイズメントに基づいて、コントローラは、それぞれのノードとモバイルデバイス10との間の距離を示すRSSI値を決定する。描かれていない、代替的な実施形態では、複数のノードのRSSI値は、時間平均化されたRSSI値であってもよい。さらに、複数のノード20のアドバタイズメントは、それぞれのノードのそれぞれのコミッショニング状態を含む。ここでは、デバイス21、22、23、24、25、26のいずれもまだコミッショニングされておらず、したがって、それぞれのアドバタイズメントは、例えば、「コミッショニングを要する(to be commissioned)」のコミッショニング状態を含む。これは、図4では明示的に描かれていない。その結果、ユーザインターフェース14は、リスト144を表示し、リスト144は、複数のノード20の各それぞれのノードのアイデンティティ及びコミッショニング状態を含む。また、リストは、コミッショニングエンジニア17及びコミッショニングエンジニアが保持しているモバイルデバイス10が第1の場所18にあるか、第2の場所19にあるかに依存して、複数のノード20のRSSI値によって階層的に順序化される。
【0041】
第2の場所19において、リスト144は、第1のセットの照明デバイス21、22及び第1のセンサデバイス25が、第2のセットの照明デバイス23、24及び第2のセンサデバイス26と比較して、リストの上位にあるようにポピュレートされる。なぜなら、第1のセットの照明デバイス21、22及び第1のセンサデバイス25は、第2のセットの照明デバイス23、24及び第2のセンサデバイス26と比較して、第2の場所19に近いからである。この階層は、図には描かれていない。
【0042】
さらに、コミッショニングエンジニア17は、第2の場所19にいる場合、第2のセットの照明デバイス23、24の右の照明デバイス23を第2のセンサデバイス26にコミッショニングすることを欲している。しかしながら、第2のセットの照明デバイス23、24の右の照明器具23及び左の照明器具24は、例えば、第1のセットの照明デバイス21、22と比較して、ほぼ同様の遠い距離にあるので、コミッショニングエンジニア17は、表示されたリスト144上のどのアドバタイズメント及び/又はエントリが、第2のセットの照明デバイス23、24の左の照明器具24又は右の照明器具23であるかを明確に判断することができない。これにより、アイデンティティが知られ得るとしても、当該照明器具は設置時にスイッチングされてもよいことに留意する。したがって、コミッショニングエンジニア17は、タッチスクリーンディスプレイ14へのユーザ入力により、第2のセットの照明デバイス23、24の遠く離れた照明器具23、24のアドバタイズメント(すなわち、例えばエントリ)のいずれかを選択する。ここでの選択は、第2のセットの照明デバイス23、24のうちの右の照明器具24に属するエントリ及び/又はアドバタイズメントである。このユーザ入力は、コントローラが、無線周波数トランシーバを制御して、第2のセットの照明デバイス23、24の右の照明器具23に制御コマンドを送信し、この右の照明器具23が視覚的なキューを発するように制御することを可能にする。この視覚的なキューに注意して、コミッショニングエンジニア27は、第2のセットの照明デバイス23、24のうち、どの照明器具が右の照明器具23であり、どの照明器具が左の照明器具24であるかを知る。それゆえ、このようなブリンクトライアルは、コミッショニング中に照明器具を識別するのに有利であり得る。本発明のリスト144は、より正確であり、コミッショニングエンジニアの現在位置からの距離を常に反映しているので、有利なことに、必要とされるブリンクトライアルは少ない。
【0043】
さらに、コミッショニングエンジニア17は、第2の場所19にいる場合、タッチスクリーンディスプレイ14へのユーザ入力により、第1のセットの照明デバイス21、22、第1のセンサデバイス25、及び第2のセットの照明デバイス23、24の左の照明器具24を選択し、その後、これらのノード21、22、25、24を第1のグループにグループ化する。したがって、ユーザ入力は、リスト144に示されたノードをグループに割り当てることを含んでもよい。同様に、第2のセットの照明デバイス23、24の右の照明器具23は、第2のセンサデバイス26とグループ化される。これは、デバイスをグループ化するという点で、複数のノード20の所望のコミッショニングを完了する。
【0044】
図1及び図2に示される実施形態と部分的に類似する、一実施形態(図示せず)において、ここでは、コントローラ12は、代替的及び/又は追加的な特徴を提供するように構成される。すなわち、コントローラ12は、デバイスが第1の動きをしている場合、すなわち、モバイルデバイス10(したがって、コミッショニングエンジニア17)が前記経路16に沿って移動している場合、測位に関連する第1のアプリケーションを実行し、測位に関連する前記アプリケーションをユーザインターフェース14上に出力するように構成される。代替的に、前記第1のアプリケーションは、マッピング及び/又はナビゲーションに関連してもよい。さらに代替的に、前記第1のアプリケーションは、例えば、コミッショニングエンジニアが他のコミッショニングエンジニア又は中央コマンドセンターと通信することを可能にする、通信に関連してもよい。第1のアプリケーションは測位に関連し、モバイルデバイス10(したがって、コミッショニングエンジニア)が前記経路16に沿って移動している場合に実行されるので、有利なことに、コミッショニングエンジニア17は、例えば第1の場所18から第2の場所19へエリア15内で自身を方向付ける(orient)ことができ、一方、斯かる場所18、19から離れない場合、コントローラは、複数のノード20の解析されたアドバタイズメントを含むリスト144をユーザインターフェース14に表示する。これは、コミッショニングプロセスを容易にし、直感的なユーザインターフェースの機能の切り替えを提供する。
【0045】
図3は、非限定的な例として、本発明によるモバイルデバイス、例えば、図2に示されるモバイルデバイスを用いて少なくとも1つのノードをコミッショニングするのに適したリストを表示する方法300を概略的に示している。方法は、モバイルデバイスの動きを決定するステップ301と、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを受信するステップ302と、モバイルデバイスが第1の動きをしている場合、少なくとも1つのノードのアドバタイズメントを得、解析するステップ303であって、第1の動きは、モバイルデバイスが経路に沿って移動していることである、ステップとを含む。図1及び図2に示される実施形態と同様に、前記動きを決定することは、加速度計によって実行されてもよく、前記受信することは、無線周波数トランシーバによって実行されてもよく、前記アドバタイズメントを得る及び解析することは、モバイルデバイスのコントローラによって実行されてもよい。少なくとも1つのノードは、例えば、照明デバイス及び/又は専用のセンサデバイス若しくはアクチュエータデバイスであってもよい。さらに、方法は、モバイルデバイスが第2の動きをしている場合、少なくとも1つのノードの解析されたアドバタイズメントを含むリストをユーザインターフェースに表示するステップ304であって、第2の動きは、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れないことである、ことを含む。追加的に、さらなる実施形態では、前記経路上の前記場所にある場合、方法はさらに、前記リストから少なくとも1つのノードのうちのノードを選択することを含むユーザ入力を受けるステップ305と、前記ノードを選択する前記ユーザ入力に応答して前記ノードに制御コマンドを送信するステップ306であって、制御コマンドは、視覚的なキューを発するように少なくとも1つのノードのうちの前記ノードを制御するように構成される、ステップと、少なくとも1つのノードのうちの前記ノードをグループに割り当てるステップ307とを含む。
【0046】
図5は、非限定的な例として、図1及び図2に示される実施形態に部分的に類似するが、コントローラは、モバイルデバイスが本発明による第2の動きをしている場合、複数のノードのうちの第1のノード921のみの解析されたアドバタイズメントを示すエントリをユーザインターフェース914に表示するように構成される、本発明による(明示的には描かれていない)実施形態のユーザインターフェースの第2の例を概略的に示している。
【0047】
斯くして、本発明によるモバイルデバイス、例えば、図2に示される実施形態によるモバイルデバイスにおいて、コントローラは、モバイルデバイスが上述したように経路に沿って移動している第1の動きをしている場合、複数のノードのアドバタイズメントを得、解析するように構成される。コントローラはさらに、モバイルデバイスが前記経路上のある場所から離れない第2の動きをしている場合、複数のノードの解析されたアドバタイズメントを含む前記リストを確立するが、(前記リストの)(複数のノードのうちの)前記第1のノードのみをユーザインターフェースに表示するように構成される。
【0048】
ここでは、第1のノード921は、最も高いRSSI値を有するノードである。ユーザインターフェース914は、タッチスクリーンディスプレイである。ここでは、コントローラは、確立されたリスト内の次のノードに行くためのボタン902のタッチベースの選択、又は確立されたリスト内の前のノードに行くためのボタン901のタッチベースの選択である、ユーザ入力を受けるように構成される。
【0049】
コネクテッド照明システムは、本発明によるモバイルデバイスを介してコミッショニングされてもよい。本発明によるモバイルデバイスは、無線周波数トランスミッタに代えて、コネクテッド照明システムのノードをコミッショニング及び/又はコンフィギュレーションするためのコマンドを送信するように、モバイルデバイスからの信号をIR信号に変換することができるドングルを含んでもよい。モバイルデバイス及びこのようなドングルの間の通信は、Bluetoothを介して、又はモバイルデバイスのオーディオ出力を介して(例えば、モバイルデバイスがこのようなオーディオ出力を含むスマートフォンである場合)行われることができる。
【0050】
したがって、さらなる態様において、本願は、モバイルデバイスのオーディオ出力におけるオーディオ信号をIR信号に変換するためのデバイス及び方法を提供する。前記デバイスは、コネクテッド照明システム等、コネクテッドスマートシステムをコミッショニング及び/又はコンフィギュレーションするのに適してもよい。
【0051】
すなわち、デバイスは、オーディオ出力と、オーディオ出力に接続されるドングルとを含む。オーディオ出力の両チャンネル、すなわち、当技術分野でよく知られているように、「第1の」チャンネルLEFT(左)と「第2の」チャンネルRIGHT(右)が使用される。すなわち、第1のチャンネルはクロック信号に使用され、第2のチャンネルはデータ信号に使用される。クロック信号は、データ信号が存在する前に常に存在し、したがって、ドングル回路をウェイクアップする(wake up)ために使用されることができる。データ信号は、IR信号(すなわち、例えば、変調信号)を作成するために使用される。
【0052】
デバイスは、スマートフォンであってもよい。一部の例では、オーディオ出力は反転される可能性がある。これは、クロック信号及びデータ信号の両方が反転されることを意味する。反転されたデータ信号は、反転されたIR信号をもたらし、当該IR信号を受信するノードによって認識されない可能性がある。したがって、ドングルは、どの時点でもクロック信号及びデータ信号をチェックすることにより極性を検出するように構成されてもよく、すなわち、通常の(正しい)極性であれば、データ信号の遷移(「ハイからロー(High to Low)」又は「ローからハイ(Low to High)」)はクロック信号の正のエッジで起こり、通常ではない(反転した)極性であれば、データ信号の遷移はクロック信号の負のエッジで起こる。この方法は、クロック信号とデータ信号との間に明確に定義された位相関係があり、クロック信号のパルス期間がデータ信号の最小の「ハイ」又は「ロー」の間隔に等しい限り、機能する。
【0053】
デバイスはスマートフォンであると仮定する。データ信号の第2のチャンネルのみを使用する極性を検出する異なるやり方は、一部のRCプロトコル(Philips RC6プロトコル等)において、データ信号の最初のビットが次のビットよりも長いという事実を利用する。これは、ドングルで検出される最初の「ハイ」期間の長さが、信号の極性に依存することを意味する。例えば、RC6モード1Aペイロードの場合、極性が反転されなければ、ドングルが見る最初の「ハイ」期間は2.666マイクロ秒の長さであるのに対し、スマートフォンのオーディオ出力段によって極性が反転された場合、0.888マイクロ秒の長さである。したがって、この場合も最初のハイビットの長さを測定することにより、信号の極性が反転されたかどうかを知ることができる。この場合、極性を検出するためのクロック信号は必要とされないが、バッテリ電力を節約するためにドングルの「ウェイクアップ」信号として使用するために他方のチャンネルでクロック信号を送信することは好ましいであろう。
【0054】
ドングルが、データ信号が反転されていると判断した場合、問題を解決するにはいくつかのやり方がある。(i) コミッショニングされるべきノードが照明ノードであると仮定すると、極性が正しくないことを示すために、例えば、照明ノードのLEDが点滅することによって視覚的なフィードバックが与えられることができる。このフィードバックに基づいて、コミッショニングエンジニアは、(スマートフォン)デバイスのアプリケーションソフトウェアで、信号を反転させる機能を選択することができる。これは、オーディオ信号の反転をもたらし、正しいIR信号が得られる。(ii) ドングルは、入力データ信号を反転し、対応するIR信号を送出することにより信号を正しい信号に再構成することができる。(iii) デバイス(例えば、スマートフォン)のインストールされたアプリケーションに、信号を反転するよう指示する。ドングルのマイクロコントローラは、信号の位相がアライン(align)されていない可能性を認識し、オーディオコネクタのマイク入力の信号で例えばスマートフォンにリプライしてもよい。インストールされたアプリは、このオーディオフィードバックを受け、出力信号を反転させる。信号がアラインされている限り、オーディオコネクタのマイク入力のフィードバックはなく、これは、インストールされたアプリが継続できることを意味する。この方法の利点は、「誤った」IRメッセージが送信されることがないことであり、IRメッセージは、最初のアラインされていない検出の直後に終了され、正しい位相で再開される。コミッショニングエンジニアは、スマートフォンのオーディオ出力のミスマッチに気づかない可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5