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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20231219BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/30 562
H01L21/30 564Z
H01L21/30 502J
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022023968
(22)【出願日】2022-02-18
(65)【公開番号】P2023120864
(43)【公開日】2023-08-30
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】大宅 宗明
(72)【発明者】
【氏名】三ツ林 武
(72)【発明者】
【氏名】森井 敬亮
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-154652(JP,A)
【文献】特開2008-053331(JP,A)
【文献】特開2020-035935(JP,A)
【文献】特開2002-043203(JP,A)
【文献】特開2016-027588(JP,A)
【文献】特開2005-123430(JP,A)
【文献】特開2010-219435(JP,A)
【文献】特開2002-324740(JP,A)
【文献】特開2021-021748(JP,A)
【文献】特開2006-041235(JP,A)
【文献】特開2010-080856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する基板処理装置であって、
前記往路部分は、
前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、
前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、
前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、
前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含み、
前記復路部分は、
前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含み、
前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含み、
前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行い、
前記回転部は、前記洗浄部または前記塗布部に対して上下方向に重なるように位置している、基板処理装置。
【請求項2】
インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する基板処理装置であって、
前記往路部分は、
前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、
前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、
前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、
前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含み、
前記復路部分は、
前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含み、
前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含み、
前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行い、
上方から平面視した場合に、前記回転部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項3】
インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する基板処理装置であって、
前記往路部分は、
前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、
前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、
前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、
前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含み、
前記復路部分は、
前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含み、
前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含み、
前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行い、
上方から平面視した場合に、前記回転部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項4】
インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する基板処理装置であって、
前記往路部分は、
前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、
前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、
前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、
前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含み、
前記復路部分は、
前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含み、
上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリア、または前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項5】
請求項に記載の基板処理装置であって、
上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項6】
請求項に記載の基板処理装置であって、
上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1つの請求項に記載の基板処理装置であって、
前記バッファ部は、前記洗浄部または前記塗布部に対して上下方向に重なるように位置している、基板処理装置。
【請求項8】
請求項1から請求項6の何れか1つの請求項に記載の基板処理装置であって、
上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項9】
請求項1から請求項6の何れか1つの請求項に記載の基板処理装置であって、
上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項10】
インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する基板処理装置であって、
前記往路部分は、
前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、
前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、
前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、
前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含み、
前記復路部分は、
前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含み、
上方から平面視した場合に、前記往路部分と前記復路部分とが、隙間エリアを挟んで離れて位置しており、
上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記往路部分の前記隙間エリア側において、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している、基板処理装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10の何れか1つの請求項に記載の基板処理装置であって、
前記搬送ロボットは、前記基板を昇降させる、基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の基板を収容するカセットを載置する載置台と搬送装置とを有する装置(インデクサ装置ともいう)から搬入された基板を対象として、前処理、フォトレジストの塗布膜の形成処理、減圧乾燥処理、加熱乾燥処理、露光装置への搬出、露光装置からの搬入、露光後のフォトレジスト膜の現像処理、リンス処理、および乾燥処理等を順に行い、インデクサ装置に基板を搬出する基板処理装置が知られている(例えば、特許文献1~5等)。
【0003】
前処理では、例えば、基板に対して、紫外(UV)光の照射による有機物の除去、洗浄液を用いた洗浄、ブロワー等による乾燥、加熱乾燥、ヘキサメチルジシラン(HMDS)の吹き付けによる疎水化処理、および冷風の吹き付けによる冷却が順に行われる。ここで、例えば、疎水化処理は、基板の表面に対するフォトレジスト膜の密着性を向上させるための処理である。例えば、露光装置への基板の搬出および露光装置からの基板の搬入は、インターフェース部の搬送装置によって実行され得る。
【0004】
この基板処理装置については、例えば、特許文献1~5に記載されているように、全長の短縮が指向されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-220628号公報
【文献】特開2020-35884号公報
【文献】特開2020-35935号公報
【文献】特開2020-107686号公報
【文献】特開2020-107747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば、基板が大型の液晶表示装置用のガラス基板である場合等、基板上にフォトレジストの塗布膜を形成する前に、乾燥された基板に疎水化処理を施さなくても良い場合がある。この場合には、前処理において、加熱乾燥および疎水化処理を施す工程を省略することが可能である。ここでは、UV光の照射による有機物の除去、洗浄液を用いた洗浄、およびブロワー等による乾燥等の洗浄処理を施す洗浄部から、コンベア(中継コンベアともいう)を用いて、フォトレジストの塗布膜を形成する塗布部に基板を搬送する態様が考えられる。
【0007】
このような態様では、例えば、塗布部が何らかの原因で停止した際には、洗浄部内で洗浄中の複数枚の基板については、洗浄部内における洗浄を完了させて、洗浄部と塗布部との間に位置している中継コンベア上で待機させることが考えられる。これにより、例えば、複数枚の基板が不良な基板として廃棄の対象となる不具合が回避され得る。
【0008】
しかしながら、この場合には、複数枚の基板を待機させるエリア(基板待機エリアともいう)を確保するために、中継コンベアの基板の搬送方向(基板搬送方向ともいう)における長さが長くなる。これにより、例えば、基板処理装置のうち、洗浄部におけるインデクサ装置から基板が搬入される箇所からインターフェース部に至るまで基板が移動する経路を構成する部分(往路部分ともいう)の長さが長くなる。ここで、例えば、工場内において基板処理装置の配置が可能な領域に制限があれば、洗浄部と塗布部との間に、基板待機エリアが確保された中継コンベアを配置することが困難である場合がある。
【0009】
また、例えば、配管等の各種構成の設計上の制約で、洗浄部における基板の移動経路(第1パスラインともいう)の高さと、塗布部における基板の移動経路(第2パスラインともいう)の高さとが異なる場合がある。ここでは、第1パスラインの高さが第2パスラインの高さよりも高い形態と、第1パスラインの高さが第2パスラインの高さよりも低い形態とが考えられる。この場合には、例えば、中継コンベアの一部に、昇降する機構を備えたコンベア(昇降コンベアともいう)を配置することが考えられる。
【0010】
しかしながら、例えば、基板待機エリアの確保に加えて、昇降コンベアの存在を実現すると、洗浄部と塗布部との間に位置している中継コンベアの基板搬送方向における長さが長くなり得る。これにより、例えば、基板処理装置における往路部分の長さが長くなり得る。ここで、例えば、工場内における基板処理装置を配置することができる領域に制限があれば、洗浄部と塗布部との間に、基板待機エリアの確保と昇降コンベアの存在とを実現した中継コンベアを配置することが困難である場合がある。
【0011】
また、例えば、基板の上下の主面が長方形状であり、洗浄部の第1パスラインにおいて基板が主面の第1辺に沿った方向に搬送され、塗布部の第2パスラインにおいて基板が主面の第1辺と直交する第2辺に沿った方向に搬送される場合が考えられる。換言すれば、例えば、第1パスラインと第2パスラインとの間で、基板の搬送方向に対する基板の向きが異なる場合が考えられる。ここでは、例えば、第1辺が長辺であり且つ第2辺が短辺である態様と、第1辺が短辺であり且つ第2辺が長辺である態様とが考えられる。この場合には、例えば、中継コンベアの一部に、基板の向きを水平面に沿って90度回転させるターンテーブル(回転台ともいう)を備えたコンベア(回転台付きコンベアともいう)を配置することが考えられる。この場合には、例えば、塗布部からインターフェース部に至る経路上に基板の向きを水平面に沿って90度回転させることで、基板の向きを、第1パスラインにおける基板の向きに戻す回転台等の機構が存在していてもよい。
【0012】
しかしながら、例えば、基板待機エリアの確保に加えて、回転台付きコンベアの配置を実現すると、中継コンベアの基板搬送方向における長さが長くなり得る。これにより、例えば、基板処理装置における往路部分の長さが長くなり得る。ここで、例えば、工場内における基板処理装置を配置することができる領域に制限があれば、洗浄部と塗布部との間に、基板待機エリアの確保と回転台付きコンベアの存在とを実現した中継コンベアを配置することが困難である場合がある。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板処理装置の長さを短縮することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、第1の態様に係る基板処理装置は、インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する。前記往路部分は、前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含む。前記復路部分は、前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含む。前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含む。前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行う。前記回転部は、前記洗浄部または前記塗布部に対して上下方向に重なるように位置している。
第2の態様に係る基板処理装置は、インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する。前記往路部分は、前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含む。前記復路部分は、前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含む。前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含む。前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行う。上方から平面視した場合に、前記回転部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している。
第3の態様に係る基板処理装置は、インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する。前記往路部分は、前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含む。前記復路部分は、前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含む。前記往路部分は、上下方向に沿った仮想的な回転軸を中心として前記基板を回転させる回転部、をさらに含む。前記搬送ロボットは、前記回転部への前記基板の搬入および前記回転部からの前記基板の搬出を行う。上方から平面視した場合に、前記回転部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している。
第4の態様に係る基板処理装置は、インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する。前記往路部分は、前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含む。前記復路部分は、前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含む。上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリア、または前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している。
第5の態様に係る基板処理装置は、第4の態様に係る基板処理装置であって、上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している。
第6の態様に係る基板処理装置は、第4の態様に係る基板処理装置であって、上方から平面視した場合に、前記塗布部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している。
【0016】
の態様に係る基板処理装置は、第1から6の何れか1つの態様に係る基板処理装置であって、前記バッファ部は、前記洗浄部または前記塗布部に対して上下方向に重なるように位置している。
【0017】
の態様に係る基板処理装置は、第1から6の何れか1つの態様に係る基板処理装置であって、上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している。
【0018】
の態様に係る基板処理装置は、第1から6の何れか1つの態様に係る基板処理装置であって、上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記搬送ロボットの前記復路部分とは逆側のエリアに位置している。
第10の態様に係る基板処理装置は、インデクサ装置から基板が搬入される被搬入領域から露光装置に向けて前記基板を搬出するインターフェース部に至るまで前記基板が移動する往路部分と、前記インターフェース部から前記インデクサ装置に向けて前記基板が搬出される被搬出領域に至るまで前記露光装置から前記インターフェース部に搬入された前記基板が移動する復路部分と、を有する。前記往路部分は、前記インデクサ装置から搬入された前記基板に洗浄処理を施す洗浄部と、前記洗浄部で前記洗浄処理が施された前記基板上に処理液を塗布する塗布部と、前記基板が一時的に収納されるバッファ部と、前記洗浄部からの前記基板の搬出、前記バッファ部への前記基板の搬入、前記バッファ部からの前記基板の搬出、および前記塗布部への前記基板の搬入を行う搬送ロボットと、を含む。前記復路部分は、前記処理液に係る膜に現像処理を施す現像部、を含む。上方から平面視した場合に、前記往路部分と前記復路部分とが、隙間エリアを挟んで離れて位置している。上方から平面視した場合に、前記バッファ部は、前記往路部分の前記隙間エリア側において、前記搬送ロボットの前記復路部分側のエリアに位置している。
第11の態様に係る基板処理装置は、第1から第10の何れか1つの態様に係る基板処理装置であって、前記搬送ロボットは、前記基板を昇降させる。
【発明の効果】
【0027】
第1から第4および第10の何れの態様に係る基板処理装置によっても、例えば、洗浄部から塗布部へ基板を搬送するために、搬送ロボットとバッファ部とを配置することで、洗浄部と塗布部との間に基板待機エリアを有する中継コンベアを配置するよりも、往路部分の長さが短縮され得る。これにより、例えば、基板処理装置の長さを短縮することができる。
【0028】
11の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、洗浄部と塗布部との間で基板のパスラインの高さが異なっている場合に、昇降機構を備えた昇降コンベアを設けることなく、搬送ロボットによって洗浄部から塗布部へ基板を搬送することができる。これにより、例えば、往路部分の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置の長さを短縮することができる。
【0029】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、バッファ部を洗浄部または塗布部に対して上下方向に重ねて配置することで、基板処理装置の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0030】
8および第10の何れの態様に係る基板処理装置によっても、例えば、往路部分と復路部分との間のエリアを有効利用してバッファ部を配置することで、基板処理装置の設置面積を低減することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0031】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、基板処理装置の往路部分の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用してバッファ部を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0032】
1から第3の何れの態様に係る基板処理装置によっても、例えば、洗浄部における基板のパスラインと塗布部における基板のパスラインとの間で、基板の搬送方向に対する基板の向きが異なる場合に、回転部によって容易に基板の向きを変更することができる。
【0033】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、回転部を洗浄部または塗布部に対して上下方向に重ねて配置することで、基板処理装置の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0034】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、往路部分と復路部分との間のエリアを有効利用して回転部を配置することで、基板処理装置の設置面積を低減することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0035】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、基板処理装置の往路部分の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用して回転部を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0036】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、塗布部が洗浄部側にずれることで、往路部分の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置の長さを短縮することができる。また、例えば、洗浄部の第1パスラインと塗布部の第2パスラインとの間で、基板の搬送方向に対する基板の向きが異なる場合に、回転部を設けることなく、搬送ロボットによって基板の向きを変更させた状態で塗布部に基板を搬入することができる。
【0037】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、上方から平面視した場合に往路部分と復路部分との間のエリアを有効利用して塗布部を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【0038】
の態様に係る基板処理装置によれば、例えば、基板処理装置の往路部分の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用して塗布部を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置の設置が容易となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、基板処理装置の構成の一例を示す概略図である。
図2図2は、往路部分の一部の構成の一例を模式的に示す平面図である。
図3図3は、往路部分の一部の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。
図4図4は、通常状態における洗浄部から塗布部への基板の搬送動作について動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図5図5は、塗布部が停止した異常状態で開始される洗浄部から塗布部への基板の搬送動作について動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、塗布部が停止した異常状態で開始される洗浄部から塗布部への基板の搬送動作についての流れの一変形例を示すフローチャートである。
図7図7は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図8図8は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図9図9は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図10図10は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図11図11は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図12図12は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図13図13は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図14図14は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図15図15は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図16図16は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図17図17は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図18図18は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図19図19は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図20図20は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図21図21は、往路部分の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図22図22は、回転部がない基板処理装置の通常状態における洗浄部から塗布部への基板の搬送動作について動作の流れの一変形例を示すフローチャートである。
図23図23は、回転部がない基板処理装置の塗布部が停止した異常状態で開始される洗浄部から塗布部への基板の搬送動作について動作の流れの一変形例を示すフローチャートである。
図24図24は、往路部分の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図25図25は、往路部分の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図26図26は、往路部分の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図27図27は、往路部分の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
図28図28は、往路部分の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の各種実施形態について説明する。これらの実施形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。図面においては、同様な構成および機能を有する部分には同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面においては、理解を容易にするために、必要に応じて各部の寸法および数が誇張または簡略化されて図示されている。各図においては、各要素の位置関係を説明するために、図2図3図7から図21および図24から図28には、右手系のXYZ直交座標系を付している。ここでは、X軸およびY軸が水平方向に延びており、Z軸が鉛直方向(上下方向)に延びているものとする。また、以下の説明では、矢印の先端が向く方を+(プラス)方向とし、その逆方向を-(マイナス)方向とする。ここでは、鉛直方向上向きが+Z方向であり、鉛直方向下向きが-Z方向である。
【0042】
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」等)は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」等)は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」等)は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸および面取り等を有する形状も表すものとする。1つの構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「~の上」および「~の下」とは、特に断らない限り、2つの要素が接している場合のほか、2つの要素が離れている場合も含む場合がある。「特定方向に移動させる」とは、特に断らない限りにおいて、この特定方向と平行に移動させる場合のみならず、この特定方向の成分を持つ方向に移動させることを含む場合がある。
【0043】
<1.第1実施形態>
<1-1.基板処理装置の概略的な構成>
図1は、基板処理装置1の構成の一例を示す概略図である。基板処理装置1は、例えば、インデクサ装置2から搬入される基板G1に対して、洗浄、処理液の塗布、処理液の乾燥および加熱による塗布膜の形成、露光装置3への搬出、露光装置3からの搬入、露光後の現像、現像後の加熱による乾燥および冷却を行う装置である。基板処理装置1における処理後の基板G1は、インデクサ装置2に搬入される。基板G1には、例えば、平板状のガラス基板等が適用される。基板G1は、例えば、第1主面としての第1面(上面ともいう)と、この第1面とは逆の第2主面としての第2面(下面ともいう)と、を有する平板状の基板である。処理液には、例えば、レジスト液またはポリイミド前駆体と溶媒とを含む液(PI液ともいう)等の塗布用の液(塗布液ともいう)が適用される。ポリイミド前駆体には、例えば、ポリアミド酸(ポリアミック酸)等が適用される。溶媒には、例えば、NMP(N-メチル-2-ピロリドン:N-Methyl-2-Pyrrolidone)が適用される。
【0044】
基板処理装置1は、例えば、往路部分11と、インターフェース部12と、復路部分13とを有する。例えば、往路部分11は、インデクサ装置2から基板G1が搬入される領域(被搬入領域ともいう)11iを有し、被搬入領域11iからインターフェース部12に至るまで基板G1が移動する部分である。例えば、インターフェース部12は、露光装置3に向けて基板G1を搬出するとともに、露光装置3から基板G1を搬入する部分である。例えば、復路部分13は、インデクサ装置2に向けて基板G1が搬出される領域(被搬出領域ともいう)13oを有し、インターフェース部12から被搬出領域13oに至るまで、露光装置3からインターフェース部12に搬入された基板G1が移動する部分である。
【0045】
インデクサ装置2は、例えば、複数の基板G1を収容するカセットが載置される載置台と、搬送機構と、を有する。搬送機構には、例えば、載置台上のカセットと往路部分11との間、および復路部分13と載置台上のカセットとの間において、基板G1の搬送を行う搬送ロボット等が適用される。
【0046】
往路部分11は、例えば、複数の処理部として、洗浄部111、塗布部112、減圧乾燥部113およびプリベーク部114を有する。往路部分11の各処理部は、例えば、上記の処理部の記載順に配置されている。基板G1は、例えば、搬送ロボットもしくはコンベア等の搬送機構によって、細い2点鎖線で描かれた矢印で示されるように、処理の進行に従って、各処理部へ上記の記載順に搬送される。
【0047】
洗浄部111は、例えば、インデクサ装置2から搬入された基板G1に洗浄処理を施す。洗浄処理には、例えば、微細なパーティクルをはじめ、有機汚染、金属汚染、油脂および自然酸化膜等を除去する処理が含まれる。洗浄部111では、例えば、紫外光の照射による基板G1の表面に付着した有機物の除去、脱イオン水等の洗浄液の供給とブラシ等の洗浄部材とによる基板G1の表面の洗浄、ならびにブロワー等による基板G1の乾燥が行われる。ブロワー等による基板G1の乾燥には、例えば、エアナイフによる基板G1上からの洗浄液の除去等が含まれる。
【0048】
塗布部112は、例えば、洗浄部111で洗浄された基板G1上に処理液を塗布する。塗布部112には、例えば、スリットコータが適用される。スリットコータは、例えば、処理液を吐出口から吐出するスリットノズルを、基板G1に対して相対的に移動させることで、基板G1上に処理液の塗布することができる。ここで、塗布部112では、例えば、基板G1上に処理液が塗布されるエリア(塗布エリアともいう)において、浮上式の搬送機構によって上下面が水平方向に沿った姿勢(水平姿勢ともいう)の基板G1が水平方向に沿って搬送される。浮上式の搬送機構は、例えば、基板G1のうちの基板G1の搬送方向(基板搬送方向ともいう)に垂直な幅方向の両端部分を下方から支持もしくは保持し、基板G1に向けて下方から圧縮空気を吹き付けることで上下面が水平方向に沿った状態にある基板G1を保持しつつ、基板G1を水平方向に移動させる。塗布部112では、例えば、塗布エリアの上流側に位置している部分(入側部分ともいう)および塗布エリアの下流側に位置している部分(出側部分ともいう)のそれぞれにおいて、コンベアによって基板G1が搬送される。コンベアは、基板G1の基板搬送方向に沿って並んだ複数のローラを駆動機構(不図示)によって回転させることで、水平姿勢の基板G1を水平方向に移動させる。塗布部112には、その他の塗布方式の塗布装置が適用されてもよい。
【0049】
減圧乾燥部113は、例えば、基板G1上に塗布された処理液を減圧によって乾燥させる処理(減圧乾燥処理ともいう)を行う。ここでは、例えば、基板G1の表面に塗布された処理液の溶媒が減圧によって気化(蒸発)させられることで、基板G1が乾燥される。
【0050】
プリベーク部114は、例えば、減圧乾燥部113で乾燥された基板G1を加熱し、基板G1の表面上で、処理液に含まれる成分を固化させる。これにより、基板G1上に処理液に係る膜が形成される。例えば、処理液がレジストである場合には、レジストの塗膜に熱処理が施されることで、レジスト膜が形成される。例えば、処理液がポリイミド前駆体である場合には、ポリイミド前駆体の塗膜に熱処理が施されることで、ポリイミド前駆体のイミド化によってポリイミド膜が形成される。プリベーク部114は、例えば、単一の基板G1を加熱する枚葉方式の加熱処理部であってもよいし、複数の基板G1を一括して加熱するバッチ方式の加熱処理部であってもよい。ここで、例えば、減圧乾燥部113における減圧乾燥処理のタクトタイムと、プリベーク部114における加熱処理のタクトタイムと、が大きく相違しており、プリベーク部114が枚葉方式の加熱処理部を有する場合が想定される。この場合には、プリベーク部114は、例えば、並列して加熱処理を行う複数台の枚葉式の加熱処理部を有していてもよい。複数台の加熱処理部は、例えば、上下に積層された状態で配置される。
【0051】
インターフェース部12は、例えば、往路部分11から露光装置3に向けて基板G1を搬送する。インターフェース部12は、例えば、往路部分11と露光装置3との間に位置している。基板G1は、例えば、インターフェース部12が有する搬送ロボットもしくはコンベア等の搬送機構によって、細い2点鎖線で描かれた矢印で示されるように、往路部分11から露光装置3に向けて搬送される。例えば、往路部分11のプリベーク部114から露光装置3に向けて基板G1が搬送される。また、インターフェース部12は、例えば、露光装置3から復路部分13に向けて基板G1を搬送する。インターフェース部12は、例えば、露光装置3と復路部分13との間に位置している。基板G1は、例えば、インターフェース部12が有する搬送ロボット等の搬送機構によって、細い2点鎖線で描かれた矢印で示されるように、露光装置3から復路部分13に向けて搬送される。例えば、露光装置3から復路部分13の現像部131に向けて基板G1が搬送される。
【0052】
露光装置3は、例えば、往路部分11において基板G1上に形成された処理液に係る膜に対して、露光処理を行う。具体的には、露光装置3は、例えば、回路パターンが描画されたマスクを通して遠紫外線等の特定の波長の光を照射し、処理液に係る膜にパターンを転写する。露光装置3は、例えば、周辺露光部およびタイトラーを含んでいてもよい。周辺露光部は、基板G1上の処理液に係る膜の外周部を除去するための露光処理を行う部分である。タイトラー部は、例えば、基板G1に所定の情報を書き込む部分である。
【0053】
復路部分13は、例えば、複数の処理部として、現像部131、ポストベーク部132および冷却部133を有する。復路部分13の各処理部は、例えば、上記の処理部の記載順に配置されている。基板G1は、例えば、搬送ロボット等の搬送機構によって、細い2点鎖線で描かれた矢印で示されるように、処理の進行に従って、各処理部へ上記の記載順に搬送される。ここで、例えば、露光装置3に、周辺露光部およびタイトラー部を設けることなく、復路部分13が、インターフェース部12と現像部131との間に周縁露光部とタイトラー部とを有していてもよい。
【0054】
現像部131は、例えば、往路部分11で形成された処理液に係る膜に現像処理を施す。現像処理には、例えば、処理液に係る膜を現像する処理、現像液を洗い流す処理、および基板G1を乾燥させる処理が含まれる。現像部131では、例えば、露光装置3でパターンが露光された基板G1上の処理液に係る膜を現像液に浸す処理、基板G1上の現像液を脱イオン水等の洗浄液で洗い流す処理、ならびにブロワー等によって基板G1を乾燥させる処理が行われる。ブロワー等による基板G1の乾燥には、例えば、エアナイフによる基板G1上からの洗浄液の除去等が含まれる。
【0055】
ポストベーク部132は、例えば、基板G1を加熱し、現像部131において基板G1に付着した洗浄液を気化させることで、基板G1を乾燥させる。
【0056】
冷却部133は、例えば、ポストベーク部132で加熱された基板G1を冷却する。冷却部133には、例えば、コンベアによって基板G1を搬送しながら基板G1を空冷する構成、あるいは基板G1を棚状の部分に載置して空気等のガスの吹き付けによって基板G1を冷却する構成等が適用される。冷却部133で冷却された基板G1は、例えば、インデクサ装置2によって復路部分13から基板処理装置1の外部へ搬出される。
【0057】
基板処理装置1の各部の動作は、例えば、制御装置14によって制御される。制御装置14は、例えば、コンピュータと同様な構成を有しており、制御部141と記憶部142とを有する。制御部141は、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)と、RAM(Random access memory)等の揮発性のメモリと、を含む。記憶部142は、例えば、ハードディスクドライブ等の不揮発性の記憶媒体を含む。制御装置14は、例えば、制御部141によって記憶部142に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、基板処理装置1の各部の動作を制御することができる。制御装置14は、例えば、基板処理装置1とは別に設けられていてもよいし、基板処理装置1に含まれていてもよい。
【0058】
<1-2.洗浄部から塗布部へ基板を搬送する構成>
図2は、往路部分11の一部の構成の一例を模式的に示す平面図である。図3は、往路部分11の一部の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。図2では、往路部分11のうちの洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送するための構成が示されており、復路部分13の外縁が細い2点鎖線で模式的に示されている。図3では、図2で示される構成の縦断面が模式的に描かれている。
【0059】
また、図3では、洗浄部111のうち、被搬入領域11iに位置している搬送機構の一例としてのコンベアの一部と、塗布部112側の端部付近に位置している搬送機構の一例としてのコンベアとが、簡易的に記載されており、洗浄部111のその他の構成については記載が省略されている。塗布部112のうち、洗浄部111側の端部付近に位置している搬送機構の一例としてのコンベアの一部と、浮上式の搬送機構の一部と、スリットノズルと、洗浄部111とは逆側の端部付近に位置している搬送機構の一例としてのコンベアの一部とが、簡易的に記載されており、塗布部112のその他の構成については記載が省略されている。図2および図3では、被搬入領域11iに位置している基板G1が実線で描かれている。洗浄部111のうちの塗布部112側の端部付近に位置している基板G1、搬送ロボット115に支持もしくは保持された基板G1、バッファ部116に載置された基板G1、回転部117に載置された基板G1、ならびに塗布部112における洗浄部111側の端部付近および洗浄部111とは逆側の端部付近に位置している基板G1のそれぞれの外縁が細い2点鎖線で描かれた四角形で模式的に示されている。洗浄部111において基板G1が移動する経路(第1パスラインともいう)P1が細い1点鎖線で描かれた矢印で模式的に示されており、塗布部112において基板G1が移動する経路(第2パスラインともいう)P2が細い1点鎖線で描かれた矢印で模式的に示されている。
【0060】
図2および図3で示されるように、往路部分11は、例えば、搬送ロボット115と、バッファ部116と、回転部117と、を含んでいる。
【0061】
搬送ロボット115は、例えば、洗浄部111からの基板G1の搬出、バッファ部116への基板G1の搬入、バッファ部116からの基板G1の搬出、および塗布部112への基板G1の搬入、を行うことができる。また、第1実施形態では、搬送ロボット115は、例えば、回転部117への基板G1の搬入、および回転部117からの基板G1の搬出を行うことができる。また、第1実施形態では、搬送ロボット115は、基板G1を昇降させることができる。
【0062】
搬送ロボット115は、例えば、洗浄部111と塗布部112との間に位置している。搬送ロボット115には、例えば、ハンド部、アーム機構、回転機構、および昇降機構を有する構造が適用される。ハンド部は、基板G1を水平姿勢で支持もしくは保持することが可能な部分である。アーム機構は、ハンド部が取り付けられており、水平方向に伸縮することでハンド部を水平方向に進退させることが可能な機構である。回転機構は、アーム機構を鉛直方向に沿った回転軸を中心として回転させることが可能な機構である。昇降機構は、ハンド部およびアーム機構とともに回転機構を昇降させることが可能な機構である。図3では、搬送ロボット115における昇降機構によって、ハンド部およびアーム機構とともに回転機構が昇降する方向が、2点鎖線の細線で描かれた矢印で示されている。ここでは、例えば、洗浄部111のうちの塗布部112側の端部付近における搬送機構、および塗布部112のうちの洗浄部111側の端部付近における搬送機構には、搬送ロボット115のハンド部が基板G1の下方に挿入可能な溝部等の空間が設けられている態様が採用され得る。
【0063】
バッファ部116は、例えば、基板G1が一時的に収納される部分である。バッファ部116は、例えば、基板G1をそれぞれ載置可能な複数の部分(載置部分ともいう)が上下に並んでいる多段の棚状の構造を有する。各段では、例えば、立設された複数のピン上に基板G1が水平姿勢で載置される。バッファ部116は、搬送ロボット115によって基板G1を洗浄部111から塗布部112へ搬送する際に、塗布部112が何らかの原因で停止した状態(異常状態ともいう)にあれば、基板G1を一時的に待機させておくエリア(基板待機エリアともいう)を有する部分として機能する。ここでは、例えば、洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送するために、搬送ロボット115とバッファ部116とを配置することで、洗浄部111と塗布部112との間に基板待機エリアを有する中継コンベアを配置するよりも、往路部分11の長さが短縮され得る。これにより、例えば、基板処理装置1の長さを短縮することができる。
【0064】
また、例えば、仮に洗浄部111と塗布部112との間に基板待機エリアを有する中継コンベアを配置すると、基板待機エリアを確保するために中継コンベアの基板搬送方向の長さが大きくなれば、基板G1に対して帯電による静電気放電(ESD)が発生する可能性が高まり得る。これに対して、例えば、洗浄部111と塗布部112との間に中継コンベアを配置する代わりに、搬送ロボット115とバッファ部116とを配置すれば、静電気放電(ESD)の発生によって基板G1に不具合が生じるリスクが低減され得る。
【0065】
図3の例では、バッファ部116が三段の構造を有しているが、これに限られず、バッファ部116が、1段の構造、2段の構造または4段以上の構造を有していてもよい。
【0066】
ここで、第1実施形態では、例えば、バッファ部116は、塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置している。このように、例えば、バッファ部116を塗布部112に対して上下方向に重ねて配置することで、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0067】
回転部117は、例えば、上下方向に沿った仮想的な回転軸(仮想回転軸ともいう)Ax1を中心として基板G1を回転させる部分である。回転部117には、例えば、ターンテーブルが適用される。ターンテーブルには、例えば、テーブル部、軸部、および回転駆動部を有する構造が適用される。テーブル部は、例えば、上面に立設された複数のピン上に水平姿勢の基板G1を載置することが可能な部分である。軸部は、例えば、テーブル部が固定された上端部を有し、仮想回転軸Ax1に沿って上下方向に延びている柱状または棒状の部分である。回転駆動部は、例えば、仮想回転軸Ax1を中心として軸部を回転させるモーター等の駆動部である。
【0068】
ここで、例えば、洗浄部111における第1パスラインP1と塗布部112における第2パスラインP2との間で、基板搬送方向が同一であり、基板搬送方向に対する基板G1の向きが異なる場合には、回転部117によって容易に基板G1の向きを変更することができる。例えば、基板G1の上下の主面が長方形状であり、洗浄部111の第1パスラインP1において基板G1が主面の第1辺に沿った方向に搬送され、塗布部112の第2パスラインP2において基板G1が主面の第1辺と直交する第2辺に沿った方向に搬送される場合を想定する。換言すれば、例えば、第1パスラインP1と第2パスラインP2との間で、基板搬送方向が同一であり、基板搬送方向に対する基板G1の向きが異なる場合を想定する。ここでは、例えば、第1辺が基板G1の主面の長辺であり且つ第2辺が基板G1の主面の短辺である場合と、第1辺が基板G1の主面の短辺であり且つ第2辺が基板G1の主面の長辺である場合とが考えられる。これらの場合には、例えば、回転部117は、基板G1の向きを水平面に沿って90度回転させる。
【0069】
ここで、第1実施形態では、例えば、回転部117は、洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置している。このように、例えば、回転部117を洗浄部111に対して上下方向に重ねて配置することで、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0070】
ところで、例えば、洗浄部111における第1パスラインP1の高さと、塗布部112における第2パスラインP2の高さとが異なっている場合を想定する。ここでは、第1パスラインP1の位置が、第2パスラインP2の位置よりも高い場合と、第2パスラインP2の位置が、第1パスラインP1の位置よりも高い場合とが考えられる。これらの場合には、例えば、上述したように、搬送ロボット115が、基板G1を昇降させることができれば、昇降する機構を備えたコンベア(昇降コンベア)を設けることなく、搬送ロボット115によって洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送することができる。これにより、例えば、往路部分11の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置1の長さを短縮することができる。
【0071】
また、ここで、例えば、仮に昇降コンベアを配置すれば、昇降コンベアは、基板搬送方向に並んだ複数のローラと、これらの複数のローラの下方に位置している底板と、この底板の下方に位置している昇降機構と、を有する。このため、例えば、基板処理装置1の上部に清浄空気の下降気流を発生させるファンフィルタユニット(FFU)を配置しても、FFUによって発生される下降気流が底板によって阻害され、昇降機構から発生するパーティクルが下方に落下し難い。これに対して、第1実施形態では、例えば、昇降コンベアを設ける代わりに、基板G1を昇降させることができる搬送ロボット115が配置されている。このため、例えば、基板処理装置1の上部にFFU10を配置すれば、搬送ロボット115の昇降動作によってパーティクルが発生したとしても、このパーティクルはFFU10によって生じる下降気流によって下方に落下し易い。これにより、例えば、基板G1がパーティクルで汚染され難い。
【0072】
<1-3.洗浄部から塗布部への基板の搬送動作>
図4は、塗布部112が停止していない状態(通常状態ともいう)における洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送動作についての流れの一例を示すフローチャートである。図5は、塗布部112が何らかの原因で停止した異常状態で開始される洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送動作についての流れの一例を示すフローチャートである。図4および図5では、1枚の基板G1の搬送動作に着目したフローチャートが示されている。基板G1の搬送動作は、例えば、制御部141による各部の動作の制御によって実現され得る。
【0073】
通常状態では、図4に示すステップS1からステップS5の動作が順に行われる搬送動作の流れが実行される。
【0074】
ステップS1の動作では、搬送ロボット115によって洗浄部111から基板G1を搬出する。ステップS2の動作では、搬送ロボット115によって回転部117に基板G1を搬入する。ステップS3の動作では、回転部117によって基板G1が回転される。具体的には、回転部117によって、基板G1の向きを水平面に沿って90度回転する。ステップS4の動作では、搬送ロボット115によって回転部117から基板G1を搬出する。ステップS5の動作では、搬送ロボット115によって塗布部112に基板G1を搬入する。
【0075】
この場合には、例えば、基板処理装置1を用いた基板処理方法の少なくとも一部を構成する、洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送方法(基板搬送方法ともいう)は、搬送ロボット115によって、洗浄部111から基板G1を搬出し、バッファ部116への基板G1の搬入およびバッファ部116からの基板G1の搬出を経ることなく、塗布部112に基板G1を搬入する工程(第1工程ともいう)を有する。
【0076】
異常状態で開始される搬送動作においては、図5に示すステップS11からステップS18の動作が順に行われる搬送動作の流れが実行される。
【0077】
ステップS11の動作では、搬送ロボット115によって洗浄部111から基板G1を搬出する。ステップS12の動作では、搬送ロボット115によって回転部117に基板G1を搬入する。ステップS13の動作では、回転部117によって基板G1が回転される。具体的には、回転部117によって、基板G1の向きを水平面に沿って90度回転する。ステップS14の動作では、搬送ロボット115によって回転部117から基板G1を搬出する。ステップS15の動作では、搬送ロボット115によって基板G1をバッファ部116に搬入する。具体的には、バッファ部116に基板G1を一時的に収納して、基板G1を一時的に待機させた状態にする。ステップS16では、制御部141によって異常状態が解消されたか否か判定される。ここでは、異常状態が解消されるまでステップS16の判定が繰り返され、異常状態が解消されればステップS17に進む。ステップS17の動作では、搬送ロボット115によってバッファ部116から基板G1を搬出する。ステップS18の動作では、搬送ロボット115によって塗布部112に基板G1を搬入する。
【0078】
この場合には、例えば、基板処理装置1を用いた基板処理方法の少なくとも一部を構成する、洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送方法(基板搬送方法)は、搬送ロボット115によって、洗浄部111から基板G1を搬出し、バッファ部116への基板G1の搬入およびバッファ部116からの基板G1の搬出を経て、塗布部112に基板G1を搬入する工程(第2工程ともいう)を有する。
【0079】
このように、例えば、搬送ロボット115とバッファ部116とを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送することで、基板待機エリアを有する中継コンベアを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送する場合よりも、往路部分11の長さが短縮され得る。これにより、例えば、基板処理装置1の長さが短縮され得る。また、例えば、静電気放電(ESD)の発生によって基板G1に不具合が生じるリスクが低減され得る。
【0080】
上述した異常状態で開始される搬送動作では、基板G1を、回転部117によって回転した後に、バッファ部116に一時的に収納したが、これに限られない。例えば、基板G1を、バッファ部116に一時的に収納した後に、回転部117によって回転してもよい。図6は、塗布部112が何らかの原因で停止した異常状態で開始される洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送動作についての流れの一変形例を示すフローチャートである。図6では、図5と同様に、1枚の基板G1の搬送動作に着目したフローチャートが示されている。基板G1の搬送動作は、例えば、制御部141による各部の動作の制御によって実現され得る。ここでは、図6に示すステップS11AからステップS18Aの動作が順に行われる。
【0081】
ステップS11Aの動作では、搬送ロボット115によって洗浄部111から基板G1を搬出する。ステップS12Aの動作では、搬送ロボット115によってバッファ部116に基板G1を搬入する。具体的には、バッファ部116に基板G1を一時的に収納して、基板G1を一時的に待機させた状態にする。ステップS13Aでは、制御部141によって異常状態が解消されたか否か判定する。ここでは、異常状態が解消されるまでステップS13Aの判定を繰り返し、異常状態が解消されればステップS14Aに進む。ステップS14Aの動作では、搬送ロボット115によってバッファ部116から基板G1を搬出する。ステップS15Aの動作では、搬送ロボット115によって回転部117に基板G1を搬入する。ステップS16Aの動作では、回転部117によって基板G1を回転する。具体的には、回転部117によって、基板G1の向きを水平面に沿って90度回転する。ステップS17Aの動作では、搬送ロボット115によって回転部117から基板G1を搬出する。ステップS18Aの動作では、搬送ロボット115によって塗布部112に基板G1を搬入する。
【0082】
<1-4.第1実施形態のまとめ>
以上のように、第1実施形態に係る基板処理装置1では、例えば、往路部分11において、洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送するために、搬送ロボット115とバッファ部116とが配置されている。これにより、例えば、仮に洗浄部111と塗布部112との間に基板待機エリアを有する中継コンベアを配置するよりも、往路部分11の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置1の長さを短縮することができる。
【0083】
また、例えば、仮に洗浄部111と塗布部112との間に基板待機エリアを有する中継コンベアを配置すると、基板待機エリアを確保するために中継コンベアの基板搬送方向の長さが大きくなり、基板G1に対して帯電による静電気放電(ESD)が発生する可能性が高まり得る。これに対して、第1実施形態に係る基板処理装置1では、例えば、洗浄部111と塗布部112との間に中継コンベアを配置する代わりに、搬送ロボット115とバッファ部116とが配置されている。これにより、例えば、静電気放電(ESD)の発生によって基板G1に不具合が生じるリスクが低減され得る。
【0084】
また、第1実施形態に係る基板処理装置1を用いた基板処理方法では、例えば、搬送ロボット115とバッファ部116とを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送する。これにより、例えば、仮に基板待機エリアを有する中継コンベアを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送する場合よりも、往路部分11の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置1の長さが短縮され得る。また、例えば、静電気放電(ESD)の発生によって基板G1に不具合が生じるリスクが低減され得る。
【0085】
<2.変形例>
本発明は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更および改良等が可能である。
【0086】
上記第1実施形態において、例えば、バッファ部116は、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、バッファ部116が塗布部112に対して上下方向に重ねて配置されるため、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。
【0087】
上記第1実施形態において、例えば、回転部117は、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、回転部117が洗浄部111に対して上下方向に重ねて配置されるため、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。
【0088】
上記第1実施形態において、例えば、バッファ部116は、図7で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。換言すれば、バッファ部116は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図7は、往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0089】
上記第1実施形態において、例えば、回転部117は、図7で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよい。換言すれば、回転部117は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0090】
上記第1実施形態において、例えば、図8で示されるように、上方から平面視した場合に、バッファ部116は、搬送ロボット115の復路部分13側のエリア(第1エリアともいう)A1に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、バッファ部116は、往路部分11と復路部分13との間の隙間のエリア(隙間エリアともいう)側に位置していてもよい。この場合には、例えば、往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアを有効利用してバッファ部116を配置することで、基板処理装置1の設置面積を低減することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図8図9および図10は、それぞれ往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0091】
ここで、例えば、回転部117は、図8で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、図9で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよい。また、例えば、回転部117は、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、回転部117は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0092】
また、ここで、例えば、図10で示されるように、回転部117は、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側のエリア(第2エリアともいう)A2に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、回転部117は、搬送ロボット115を挟んで往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアとは逆側のエリア(外側エリアともいう)に位置していてもよい。この場合には、例えば、基板処理装置1の往路部分11の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用して回転部117を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0093】
上記第1実施形態において、例えば、図11で示されるように、上方から平面視した場合に、バッファ部116は、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、バッファ部116は、搬送ロボット115を挟んで往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアとは逆側の外側エリアに位置していてもよい。この場合には、例えば、基板処理装置1の往路部分11の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用してバッファ部116を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図11図12および図13は、それぞれ往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0094】
ここで、例えば、回転部117は、図11で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、図12で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよい。また、例えば、回転部117は、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、回転部117は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0095】
また、ここで、例えば、図13で示されるように、上方から平面視した場合に、回転部117は、搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、回転部117は、往路部分11と復路部分13との間の隙間のエリア(隙間エリア)側に位置していてもよい。この場合には、例えば、往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアを有効利用して回転部117を配置することで、基板処理装置1の設置面積を低減することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0096】
上記第1実施形態において、例えば、図14で示されるように、上方から平面視した場合に、回転部117は、搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、回転部117は、往路部分11と復路部分13との間の隙間のエリア(隙間エリア)側に位置していてもよい。この場合には、例えば、往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアを有効利用して回転部117を配置することで、基板処理装置1の設置面積を低減することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図14および図15は、それぞれ往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0097】
ここで、例えば、バッファ部116は、図14で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、図15で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。また、例えば、バッファ部116は、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、バッファ部116は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0098】
上記第1実施形態において、例えば、図16で示されるように、上方から平面視した場合に、回転部117は、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、回転部117は、搬送ロボット115を挟んで往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアとは逆側の外側エリアに位置していてもよい。この場合には、例えば、基板処理装置1の往路部分11の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用して回転部117を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図16および図17は、それぞれ往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0099】
ここで、例えば、バッファ部116は、図16で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、図17で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。また、例えば、バッファ部116は、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、バッファ部116は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0100】
上記第1実施形態において、例えば、洗浄部111における第1パスラインP1と塗布部112における第2パスラインP2との間で、基板搬送方向が同一であり、基板搬送方向に対する基板G1の向きが同一である場合には、図18で示されるように、回転部117がなくてもよい。図18図19図20および図21は、それぞれ往路部分11の一部の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0101】
ここで、例えば、バッファ部116は、図18で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、図19で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。また、例えば、バッファ部116は、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよいし、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、バッファ部116は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0102】
また、ここで、例えば、バッファ部116は、図20で示されるように上方から平面視した場合に搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置していてもよいし、図21で示されるように上方から平面視した場合に搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していてもよい。換言すれば、バッファ部116は、搬送ロボット115の隙間エリア側に位置していてもよいし、搬送ロボット115の隙間エリアとは逆側の外側エリアに位置していてもよい。この場合にも、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0103】
図22は、回転部117がない基板処理装置1の通常状態における洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送動作について動作の流れの一例を示すフローチャートである。図23は、回転部117がない基板処理装置1の異常状態で開始される洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送動作について動作の流れの一例を示すフローチャートである。図22および図23においても、図4および図5と同様に、1枚の基板G1の搬送動作に着目したフローチャートが示されている。
【0104】
通常状態では、図22に示すステップS1BからステップS2Bの動作が順に行われる搬送動作の流れが実行される。ステップS1Bの動作では、搬送ロボット115によって洗浄部111から基板G1を搬出する。ステップS2Bの動作では、搬送ロボット115によって塗布部112に基板G1を搬入する。
【0105】
この場合には、例えば、基板処理装置1を用いた基板処理方法の少なくとも一部を構成する、洗浄部111から塗布部112への基板G1の基板搬送方法は、搬送ロボット115によって、洗浄部111から基板G1を搬出し、バッファ部116への基板G1の搬入およびバッファ部116からの基板G1の搬出を経ることなく、塗布部112に基板G1を搬入する工程(第1工程)を有する。
【0106】
異常状態で開始される搬送動作においては、図23に示すステップS11CからステップS15Cの動作が順に行われる搬送動作の流れが実行される。
【0107】
ステップS11Cの動作では、搬送ロボット115によって洗浄部111から基板G1を搬出する。ステップS12Cの動作では、搬送ロボット115によって基板G1をバッファ部116に搬入する。具体的には、バッファ部116に基板G1を一時的に収納し、基板G1を一時的に待機させた状態にする。ステップS13Cでは、制御部141によって異常状態が解消されたか否か判定する。ここでは、異常状態が解消されるまでステップS13Cの判定を繰り返し、異常状態が解消されればステップS17に進む。ステップS14Cの動作では、搬送ロボット115によってバッファ部116から基板G1を搬出する。ステップS15Cの動作では、搬送ロボット115によって塗布部112に基板G1を搬入する。
【0108】
この場合には、例えば、基板処理装置1を用いた基板処理方法の少なくとも一部を構成する、洗浄部111から塗布部112への基板G1の搬送方法(基板搬送方法)は、搬送ロボット115によって、洗浄部111から基板G1を搬出し、バッファ部116への基板G1の搬入およびバッファ部116からの基板G1の搬出を経て、塗布部112に基板G1を搬入する工程(第2工程)を有する。
【0109】
このように、例えば、搬送ロボット115とバッファ部116とを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送することで、基板待機エリアを有する中継コンベアを用いて洗浄部111から塗布部112へ基板G1を搬送する場合よりも、往路部分11の長さが短縮され得る。これにより、例えば、基板処理装置1の長さが短縮され得る。また、例えば、静電気放電(ESD)の発生によって基板G1に不具合が生じるリスクが低減され得る。
【0110】
上記第1実施形態において、例えば、上方から平面視した場合に、塗布部112は、図24で示されるように搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置していてもよいし、図25で示されるように搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していてもよい。これにより、例えば、塗布部112が洗浄部111側にずれることで、往路部分11の長さが短縮され得る。その結果、例えば、基板処理装置1の長さを短縮することができる。図24および図25は、それぞれ往路部分11の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0111】
ここでは、例えば、搬送ロボット115によって、洗浄部111から搬出した基板G1を塗布部112の入側部分に搬入する際に、基板搬送方向に対する基板G1の向きを変更することができる。具体的には、例えば、搬送ロボット115の回転機構によって、洗浄部111から搬出した基板G1を塗布部112の入側部分に搬入する際に、基板搬送方向に対する基板G1の向きを90度回転させることができる。このため、回転部117は、なくてもよい。この場合には、例えば、洗浄部111における第1パスラインP1と塗布部112における第2パスラインP2との間で、基板搬送方向が同一であり、基板搬送方向に対する基板G1の向きが異なる場合に、回転部117を設けることなく、搬送ロボット115によって基板G1の向きを変更させた状態で塗布部112に基板G1を搬入することができる。
【0112】
ここで、例えば、図24で示されるように、上方から平面視した場合に、塗布部112が、搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置していていれば、往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアを有効利用して塗布部112を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図24の例では、上方から平面視した場合に、塗布部112の入側部分が、搬送ロボット115の復路部分13側の第1エリアA1に位置している。
【0113】
また、ここで、例えば、図25で示されるように、上方から平面視した場合に、塗布部112が、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していていれば、基板処理装置1の往路部分11の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用して塗布部112を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。図25の例では、上方から平面視した場合に、塗布部112の入側部分が、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置している。
【0114】
図24および図25の例では、バッファ部116は、例えば、搬送ロボット115の洗浄部111とは逆側のエリアに位置している。別の観点から言えば、バッファ部116は、例えば、搬送ロボット115のインターフェース部12側のエリアに位置している。また、塗布部112と減圧乾燥部113との間に、塗布部112から基板G1を搬出するとともに減圧乾燥部113に基板G1を搬入する搬送ロボット118が位置している。別の観点から言えば、塗布部112のインターフェース部12側のエリアに、搬送ロボット118が位置しているとともに、搬送ロボット118のインターフェース部12側のエリアに減圧乾燥部113が位置している。
【0115】
また、図24の例では、減圧乾燥部113の復路部分13とは逆側のエリアに、減圧乾燥部113から基板G1を搬出するとともにプリベーク部114に基板G1を搬入する搬送ロボット119が位置している。図25の例では、減圧乾燥部113の復路部分13側のエリアに、減圧乾燥部113から基板G1を搬出するとともにプリベーク部114に基板G1を搬入する搬送ロボット119が位置している。このように、減圧乾燥部113の復路部分13とは逆側のエリアあるいは減圧乾燥部113の復路部分13側のエリアに搬送ロボット119が位置している構成が採用されれば、往路部分11の長さを短縮することができる。その結果、例えば、基板処理装置1の長さを短縮することができる。
【0116】
また、図24および図25の例では、搬送ロボット119のインターフェース部12側のエリアに、プリベーク部114が位置している。搬送ロボット118および搬送ロボット119のそれぞれには、例えば、搬送ロボット115と同様なハンド部、アーム機構、および回転機構を有する構造が適用される。搬送ロボット118および搬送ロボット119のそれぞれには、必要に応じて、ハンド部およびアーム機構とともに回転機構を昇降させることが可能な昇降機構を有していてもよい。ここでは、例えば、搬送ロボット119によれば、減圧乾燥部113から搬出した基板G1をプリベーク部114に搬入する際に、基板搬送方向に対する基板G1の向きを変更することができる。具体的には、例えば、搬送ロボット119の回転機構によって、減圧乾燥部113から搬出した基板G1をプリベーク部114に搬入する際に、基板搬送方向に対する基板G1の向きを90度回転させることができる。
【0117】
図26図27および図28は、それぞれ往路部分11の構成の一変形例を模式的に示す平面図である。
【0118】
ここでは、例えば、バッファ部116は、図26で示されるように洗浄部111の上において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、図27で示されるように塗布部112の上において塗布部112に重なるように位置していてもよい。また、ここでは、例えば、バッファ部116は、洗浄部111の下において洗浄部111に重なるように位置していてもよいし、塗布部112の下において塗布部112に重なるように位置していてもよい。換言すれば、例えば、バッファ部116は、洗浄部111または塗布部112に対して上下方向に重なるように位置していてもよい。この場合にも、例えば、基板処理装置1の設置面積が低減され得る。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0119】
また、ここでは、例えば、図28で示されるように、バッファ部116は、搬送ロボット115の復路部分13とは逆側の第2エリアA2に位置していてもよい。換言すれば、上方から平面視した場合に、バッファ部116は、搬送ロボット115を挟んで往路部分11と復路部分13との間の隙間エリアとは逆側の外側エリアに位置していてもよい。この場合には、例えば、基板処理装置1の往路部分11の側方に位置している柱等の構造物または他の装置等の存在によって生じている空いたエリアを有効利用してバッファ部116を配置することができる。これにより、例えば、工場内で基板処理装置1の設置が可能な領域に制限がある場合であっても、基板処理装置1の設置が容易となり得る。
【0120】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、洗浄部111における第1パスラインP1の高さと、塗布部112における第2パスラインP2の高さと、バッファ部116の載置部の高さと、が同一であれば、搬送ロボット115が基板G1を昇降させる昇降機構を有していない態様が考えられる。
【0121】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、基板処理装置1が、バッファ部116と回転部117とを有する場合に、バッファ部116と回転部117とが上下方向に重なるように位置していてもよい。
【0122】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、冷却部133とインデクサ装置2との間に、検査部等の他の機能を有する部分が位置していてもよい。検査部は、例えば、カメラ等の光学的な部材を用いて基板G1の検査を行うための部分である。
【0123】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、ポストベーク部132および冷却部133が省略されてもよい。
【0124】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、処理対象としての基板G1としてのガラス基板には、例えば、液晶表示装置用ガラス基板、有機EL(Electro Luminescence)表示用ガラス基板、PDP用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板等が適用される。また、処理対象の基板G1として、例えば、ガラス基板とは異なる、半導体ウエハ、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板または太陽電池用基板等の他の精密電子装置用の基板が採用されてもよい。
【0125】
上記第1実施形態および上記各変形例において、例えば、基板処理装置1に、インデクサ装置2が含まれていてもよいし、露光装置3が含まれていてもよい。
【0126】
なお、上記第1実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
【符号の説明】
【0127】
1 基板処理装置
11 往路部分
11i 被搬入領域
111 洗浄部
112 塗布部
115,118,119 搬送ロボット
116 バッファ部
117 回転部
12 インターフェース部
13 復路部分
13o 被搬出領域
131 現像部
2 インデクサ装置
3 露光装置
A1 第1エリア
A2 第2エリア
Ax1 仮想回転軸
G1 基板
P1 第1パスライン
P2 第2パスライン
図1
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