(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】電子霧化装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20231219BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20231219BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20231219BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20231219BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20231219BHJP
A24F 40/48 20200101ALI20231219BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/46
A24F40/57
A24F40/30
A24F40/48
(21)【出願番号】P 2022097644
(22)【出願日】2022-06-16
【審査請求日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】202110949044.9
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】文 治華
(72)【発明者】
【氏名】陳 厚林
(72)【発明者】
【氏名】▲しん▼ 鳳雷
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/039589(WO,A1)
【文献】特表2021-510507(JP,A)
【文献】国際公開第2021/110736(WO,A1)
【文献】特表2014-524313(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0351456(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成マトリックスを霧化するための電子霧化装置であって、前記電子霧化装置に、霧化器を収容するための第1収容空洞と、エアロゾル生成マトリックスを収容するための第2収容空洞が設けられ、
前記第2収容空洞は、第1端部と、前記第1端部に対向する第2端部とを有し、
前記第2収容空洞には調味部品が収容され、
前記第1収容空洞に第1エアロゾル通路が接続されており、前記電子霧化装置が動作する状態では、前記霧化器によって生成されたエアロゾルは、第1エアロゾル通路を流れ、
前記第1エアロゾル通路は、前記第1端部を介して前記第2収容空洞と空気伝導的に連通し、かつ、前記第1エアロゾル通路は、前記第2端部を介して前記第2収容空洞と空気伝導的に連通し、前記電子霧化装置が動作する状態では、前記霧化器によって生成されたエアロゾルの第1部分は、前記第1エアロゾル通路及び前記第1端部を介して前記第2収容空洞に入り、前記霧化器によって生成されたエアロゾルの第2部分は、前記第1エアロゾル通路及び前記第2端部を介して前記第2収容空洞に入
り、
前記調味部品と前記第2収容空洞のキャビティ壁との間のギャップに沿って流れて前記調味部品に入り、前記調味部品内の有効物質を運ぶことを特徴とする電子霧化装置。
【請求項2】
前記第2収容空洞の第1端部にボスが設けられ、前記ボスの上面の面積は、前記第1端部の断面積よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項3】
前記第2収容空洞の外側に設けられた加熱アセンブリをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項4】
前記第2収容空洞の内面に凸状リブが形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の電子霧化装置。
【請求項5】
前記第2収容空洞は、金属管により形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の電子霧化装置。
【請求項6】
前記加熱アセンブリは、前記金属管の外面の周りに設けられたフレキシブル回路基板アセンブリである、ことを特徴とする請求項
5に記載の電子霧化装置。
【請求項7】
前記加熱アセンブリは、前記金属管の外面に印刷された厚膜である、ことを特徴とする請求項5に記載の電子霧化装置。
【請求項8】
前記加熱アセンブリの前記第2収容空洞から遠い側に設けられた断熱部品をさらに含む、ことを特徴とする請求項3~
7のいずれか1項に記載の電子霧化装置。
【請求項9】
前記断熱部品と前記加熱アセンブリとの間にギャップが設けられている、ことを特徴とする請求項
8に記載の電子霧化装置。
【請求項10】
前記加熱アセンブリの温度を10℃~380℃の範囲に制御するコントローラをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化器の技術分野に関し、特に電子霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
植物・草葉類が燃焼して発生するエアロゾルには多くの発がん性物質が存在し、人体の健康に非常に大きな危害を及ぼし、また、エアロゾルが空気中に漂うと周囲の人々の身体にもダメージを与えるため、電子霧化装置が登場した。電子霧化装置の有効物質の満足感と良好な味は、電子霧化装置のコアコンピタンスである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、ユーザーの味への要求を如何に満足させるかという従来技術の技術的課題を解決するために、電子霧化装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した技術的課題を解決するために、本出願で提供される第1技術的解決策は、電子霧化装置を提供することであり、前記電子霧化装置に、霧化器を収容するための第1収容空洞とエアロゾル生成マトリックスを収容するための第2収容空洞が設けられ、前記第2収容空洞は、第1端部と、第1端部に対向する第2端部とを有し、前記第1収容空洞に第1エアロゾル通路が接続されており、前記電子霧化装置が動作する状態では、前記霧化器によって生成されたエアロゾルは、前記第1エアロゾル通路を流れ、前記第1エアロゾル通路は、第1端部を介して前記第2収容空洞と空気伝導的に連通し、かつ、前記第1エアロゾル通路は、第2端部を介して第2収容空洞と空気伝導的に連通し、前記電子霧化装置が動作する状態では、前記霧化器によって生成されたエアロゾルの第1部分は、前記第1エアロゾル通路及び前記第1端部を介して前記第2収容空洞に入り、前記霧化器によって生成されたエアロゾルの第2部分は、前記第1エアロゾル通路及び前記第2端部を介して前記第2収容空洞に入る。
【0005】
ここで、前記第2収容空洞の第1端部にはボスが設けられ、前記ボスの上面の面積は、前記第1端部の断面積よりも小さい。
【0006】
ここで、前記電子霧化装置は、前記第2収容空洞の外側に設けられた加熱アセンブリをさらに含む。
【0007】
ここで、前記第2収容空洞の内面には凸状リブが形成されている。
【0008】
ここで、前記凸状リブは、伸縮可能な構造である。
【0009】
ここで、前記第2収容空洞は、金属管により形成されている。
【0010】
ここで、前記加熱アセンブリは、前記金属管の外面の周りに設けられたフレキシブル回路基板アセンブリである。
【0011】
ここで、前記加熱アセンブリは、金属管の外面に印刷された厚膜である。
【0012】
ここで、前記電子霧化装置は、前記加熱アセンブリの前記第2収容空洞から遠い側に設けられた断熱部品をさらに含む。
【0013】
ここで、前記断熱部品と前記加熱アセンブリとの間にはギャップが設けられている。
【0014】
ここで、前記加熱アセンブリの温度範囲を10℃~380℃に制御するコントローラをさらに含む。
【発明の効果】
【0015】
従来技術とは異なり、本出願における電子霧化装置は、霧化器を収容するための第1収容空洞とエアロゾル生成マトリックスを収容するための第2収容空洞を有し、第2収容空洞は、第1端部と、第1端部に対向する第2端部とを有し、第1収容空洞に第1エアロゾル通路が接続されており、電子霧化装置が動作する状態では、霧化器によって生成されたエアロゾルは、第1エアロゾル通路を流れ、第1エアロゾル通路は、第1端部を介して第2収容空洞と空気伝導的に連通し、かつ、第1エアロゾル通路は、第2端部を介して第2収容空洞と空気伝導的に連通しており、電子霧化装置が動作する状態では、霧化器によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第1エアロゾル通路及び第1端部を介して第2収容空洞に入り、霧化器によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第1エアロゾル通路及び第2端部を介して第2収容空洞に入る。これにより、上記の設置により分流気道を提供し、ユーザーの味への要求が満たされるように、ユーザーが吸入したエアロゾルの味への調和を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本出願のいくつかの実施形態にすぎない。当業者にとって創造的な努力なしにこれらの図面から他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態の概略構造図である。
【
図2a】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態におけるエアロゾルの流れ方向の概略図である。
【
図2b】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態におけるエアロゾル通路及びそのエアロゾルの流れ方向の概略図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第1気流方式の模式図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第2気流方式の模式図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第3気流方式の模式図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第4気流方式を模式図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第5気流方式の模式図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第6気流方式の模式図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における金属管の概略構造図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態の概略構造図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態におけるエアロゾルの流れ方向の模式図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態における収容空洞に収容される調味部品の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本出願は、添付の図面及び実施形態を参照して、以下でさらに詳細に説明される。特に、以下の実施形態は、本出願を説明するためにのみ使用されるが、本出願の範囲を限定するものではない。同様に、以下の実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではなく、当業者が創造的な労働を行わないことを前提として取得した他のすべての実施例は、本出願の保護範囲に属する。
【0018】
本出願における「第1」、「第2」及び「第3」という用語は、説明の目的のみに使用されるものであり、相対的な重要性を示し若しくは暗示し、又は示された技術的特徴の数を暗示するものとして理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」、「第3」に限定される特徴は、明示的又は暗黙的に少なくとも1つの当該特徴を含むことができる。本出願の説明において、「複数」とは、特に明示的かつ具体的に限定されない限り、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。本出願の実施形態における全ての方向指示(例えば、上、下、左、右、前、後・・・)は、ある特定の姿勢(図面に示す)における各構成要素間の相対的な位置関係、動作状況などを説明するためにのみ使用され、当該特定の姿勢が変化すると、当該方向指示もそれに応じて変化する。本出願の実施形態における「含む」及び「有する」という用語、ならびにそれらの変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスは、リストされたステップ又はユニットに限定されるものではなく、オプションとして、リストされていないステップ又はユニット、又はオプションとして、これらのプロセス、方法、製品又はデバイスに固有の他のステップ又はコンポーネントを含む。
【0019】
本明細書での「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、又は特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書中の様々な場所でのこの語句の出現は、必ずしも同じ実施形態を意味するわけではなく、他の実施形態と相互排他的な独立した又は代替の実施形態を意味するわけではない。当業者が明示的及び暗黙的に理解するように、本明細書に記載された実施形態は、他の実施形態と組み合わせてもよい。
【0020】
現在市販されている電子霧化装置は、少なくとも2つの霧化部を含み、そのうちの1つは、液体状のエアロゾル生成マトリックスを霧化するためのものであり、この霧化部は、一般に霧化器と呼ばれ、本明細書では第1霧化部と呼ばれ、もう1つの霧化部は、味系エアロゾル生成マトリックス、例えば味弾または他の固体状エアロゾル生成マトリックスを霧化するためのものであり、ここでは第2霧化部と呼ばれる。通常、第1霧化部で生成されたエアロゾルは、第2霧化部に入り、第2霧化部のエアロゾル生成マトリックスを霧化し、第2霧化部のエアロゾル生成マトリックス中の有効物質を引き去る。
【0021】
図1及び
図2aを参照されたい。
図1は本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態の概略構造図であり、
図2aは、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態におけるエアロゾルの流れ方向の概略図である。
【0022】
図1を参照すると、電子霧化装置は、ハウジング1と、排気部4と、バッテリ5と、コントローラ6と、気流センサ7とを含む。
【0023】
ハウジング1は、収容空洞10を形成しており、バッテリ5、コントローラ6、気流センサ7は、ハウジング1によって形成された収容空洞10内に設けられている。ハウジング1には、霧化器2を収容するための第1収容空洞11と、エアロゾル生成マトリックスを収容するための第2収容空洞12とがさらに形成されており、即ち、電子霧化装置に、霧化器2を収容するための第1収容空洞11と、エアロゾル発生マトリックスを収容するための第2収容空洞12が設けられている。
【0024】
霧化器2は、エアロゾル生成マトリックスを霧化してエアロゾルを生成するために使用され、霧化器2は、第1霧化部のエアロゾル生成マトリックスを霧化する。霧化器2は、霧化空洞(図示せず)と、霧化空洞に連通する排気口20とを含み、霧化器2で霧化されたエアロゾルは排気口20から流出する。霧化器2を第1収容空洞11に収容した状態で、霧化器2、バッテリ5及び気流センサ7をそれぞれコントローラ6に電気的に接続し、コントローラ6は、気流センサ7の検出情報に基づいてバッテリ5を制御して霧化器2に動作電圧を出力して、霧化器2を動作させる。排気部4は、外部雰囲気を第2収容空洞12と連通し、ユーザーは、排気部4を介してエアロゾルを吸引する。排気部4とハウジング1とは一体的に形成されていてもよいし、粘着剤などにより固定されていてもよい。
【0025】
第2収容空洞12には、第2霧化部のエアロゾル生成マトリックスが収容されている。一実施形態では、第2収容空洞12内に収容されたエアロゾル生成マトリックスは、調味部品3であり、調味部品3内の調味材料は、有効物質を生成することができる。即ち、第2収容空洞12は、調味部品3を収容するためのものである。本実施形態では、調味部品3は、一般的に味弾と呼ばれるものである。
【0026】
霧化器2が第1収容空洞11に収容され、調味部品3が第2収容空洞12に収容された状態で、霧化器2で生成されたエアロゾルは、調味部品3に入り、調味部品3内の調味材料を霧化し、調味材料中の有効物質を引き去り、排気部4に入り、ユーザーに吸引される。即ち、第2収容空洞12は、排気部4と連通しており、具体的には、第2収容空洞12の第2端部は、排気部4に連通している。なお、排気部4とハウジング1とは一体的に形成されていてもよいし、粘着剤などにより固定されていてもよい。
【0027】
第2収容空洞12は、第1端部121と、第1端部に対向する第2端部122とを有する。第1収容空洞11には、第1エアロゾル通路80が接続されている。電子霧化装置が動作する状態では、霧化器2で生成されたエアロゾルが第1エアロゾル通路80を流れ、第1エアロゾル通路80は、第1端部121を介して第2収容空洞12と空気伝導的に連通し、第1エアロゾル通路80は、第2端部122を介して第2収容空洞12と空気伝導的に連通しており、即ち、霧化器2によって生成されたエアロゾルは、第1端部121を介して第2収容空洞12に入ることができ、第2端部122を介して第2収容空洞12に入ることもできる。
【0028】
電子霧化装置が動作する状態では、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第1エアロゾル通路80及び第1端部121を介して第2収容空洞12に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第1エアロゾル通路80及び第2端部122を介して第2収容空洞12に入る。ここで、第1エアロゾル通路80は、第2端部122を介して第2収容空洞12と空気伝導的に連通しており、即ち、第1エアロゾル通路80と第2端部122とは連通しており、第2収容空洞12の第2端部122は、排気部4に連通しており、エアロゾルの拡散性に応じて、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分のうち一部は、第1エアロゾル通路80、第2端部122を介して第2収容空洞12に入り、一部は、第1エアロゾル通路80、第2端部122を介して、排気部4に直接流出する。
【0029】
このような構成とエアロゾル自体の拡散性とに基づいて、霧化器2が第1収容空洞11に収容された状態であって、調味部品3が第2収容空洞12に収容された状態であって、かつ、電子霧化装置が動作する状態では、霧化器2によって生成されるエアロゾルは、複数の流れ方向を有する。具体的には、霧化器2の排気口20から流出するエアロゾルは、第1エアロゾル通路80、第2収容空洞12の第1端部121を経て第2収容空洞12に入り、第2収容空洞12内の調味部品3内の有効物質を運んで排気部4に流出し、これは、第1流れ方向81であり、霧化器2の排気口20から流出したエアロゾルは、第1エアロゾル通路80、第2収容空洞12の第2端部122を経て排気部4に直接流出し、これは、第2流れ方向82であり、霧化器2の排気口20から流出したエアロゾルは、第1エアロゾル通路80、第2収容空洞12の第2端部122を経て第2収容空洞12に入り、調味部品3と第2収容空洞12のキャビティ壁との間のギャップに沿って流れて調味部品3に入り、調味部品3内の有効物質を運んで排気部4に流出し、これは、第3流れ方向83である(
図2aに示す)。
【0030】
ここで、第2収容空洞12の第1端部にはボス(図示せず)が設けられており、ボスの上面の面積は第2収容空洞12の第1端部121の断面積よりも小さい。ボスは、エアロゾル生成マトリックスを支持するために使用され、即ち、ボスは、第2収容空洞12の第2端部122から入ってきたエアロゾルの一部が、エアロゾルが第3流れ方向83に沿って流れてより多くの有効物質を運ぶように、調味部品3の底部を通って調味部品3に入ることができるように、調味部品3を支持するために使用される。
【0031】
霧化器2で霧化されたエアロゾルが分流するように、第1エアロゾル通路80を第2収容空洞12の第1端部と空気伝導的に連通し、第1エアロゾル通路80を第2収容空洞12の第2端部と空気伝導的に連通することにより、ユーザーの味への要求が満たされるように、ユーザーが吸入したエアロゾルの味への調和を実現することができる。
【0032】
引き続き
図1を参照すると、本実施形態では、霧化器2の排気口20は、霧化器2の側壁の排気部4から遠い一端に設けられている。第1エアロゾル通路80の吸気口は、排気部4から遠い端部に位置しているので、霧化器2の排気口20を霧化器2の側壁の排気部4から遠い一端に設けることにより、霧化器2で霧化されたエアロゾルが第1エアロゾル通路80に入る経路を短縮し、凝縮水の発生を低減し、排気部4でのエアロゾルの量を増加させ、ユーザーの使用体験を向上させることができる。霧化器2の吸気口、排気口20の設置は必要に応じて設計されており、本出願ではこれに限定されない。
【0033】
調味部品3を第2収容空洞12に収容した状態で、調味部品3の直上に排気部4を設け、調味部品3の直下に気流センサ7を設ける。コントローラ6は、気流センサ7の調味部品3から遠い側に設けられ、コントローラ6は、霧化器2及びバッテリ5の排気部4から遠い側に配置されている。なお、気流センサ7の具体的な設置位置は、必要に応じて設計してもよく、気流センサ7は、吸入中の気流の変化を感知することができればよく、コントローラ6の具体的な設置位置は、必要に応じて設計することができ、コントローラ6は、霧化器2が動作するかどうかの制御を実現することができればよい。
【0034】
さらに、第2収容空洞12に調味部品3を収容した状態で、調味部品3と排気部4は、エアロゾル混合領域84が形成されるように間隔をあけて配置され、即ち、調味部品3の排気部に近い端部と排気部4は間隔をあけて配置され、かつ、それらの間にエアロゾル混合領域84を形成し、第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルのうちの少なくとも1つは、エアロゾル混合領域84を通過した後に、排気部4に入る。即ち、第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルは、調味部品3の外部で混合され、混合された後、排気部4に入ってユーザーに吸入される。第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルは、第2収容空洞12内で、より多くの場合、エアロゾル混合領域84で混合されてもよいことが理解される。
【0035】
図2bを参照し、
図2bは、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態におけるエアロゾル通路及びそのエアロゾルの流れ方向の概略図である。
【0036】
一実施形態では、第2収容空洞12の第1端部121に第1バルブが設けられ、第2収容空洞12の第2端部122に第2バルブ及び第3バルブが設けられ、第1バルブ、第2バルブ及び第3バルブは、機械式電子制御弁、一方向弁、テスラ弁などであってもよい。第2収容空洞12に調味部品3を収容した状態で、コントローラ6は、第1バルブ、第2バルブ及び第3バルブの開閉を制御して、排気部4におけるエアロゾル中の有効物質の濃度を調整する。
【0037】
ここで、第1バルブは、第1エアロゾル通路80が第2収容空洞12の第1端部121と連通するかどうかを制御するために使用され、即ち、第1バルブは、霧化器2で霧化されたエアロゾルが第2収容空洞12の第1端部121を通って第2収容空洞12内に入ることができるかどうかを制御するために使用される。第2バルブは、霧化器2によって生成されたエアロゾルが、第1エアロゾル通路80及び第2収容空洞12の第2端部122を介して排気部4に直接流出することができるかどうかを制御するために使用され、即ち、第2バルブは、第2流れ方向82のエアロゾルがエアロゾル混合領域84に流れるかどうかを制御するために使用される。第3バルブは、霧化器2によって生成されたエアロゾルが、第2収容空洞12の第2端部122を通って第2収容空洞12内に入った後、排気部4に流れるかどうかを制御するために使用され、即ち、第3バルブは、第3流れ方向83のエアロゾルが、第2収容空洞12の第2端部から第2収容空洞12内に入った後に調味部品3内の調味材料を通って流れ、次に排気部4に流れることができるかどうかを制御するために使用される。理解できるのは、第1バルブ、第2バルブ及び第3バルブの具体的な設置位置は、必要に応じて設計され、第1バルブは、エアロゾルが第1流れ方向81に沿って排気部4に到達するかどうかを制御可能であればよく、第2バルブは、エアロゾルが第2流れ82に沿って排気部4に到達するかどうかを制御可能であればよく、第3バルブは、エアロゾルが第3流れ方向83に沿って排気部4に到達するかどうかを制御可能であればよい。
【0038】
図3~
図8を参照されたい。
図3は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第1気流方式の模式図であり、
図4は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第2気流方式の模式図であり、
図5は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第3気流方式の模式図であり、
図6は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第4気流方式の模式図であり、
図7は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第5気流方式の模式図であり、
図8は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における第6気流方式の模式図である。
【0039】
具体的には、コントローラ6は、第2バルブを閉じ、第1バルブまたは第3バルブの一方を開くように制御し、あるいは、コントローラ6は、第1バルブ、第2バルブ、第3バルブのうち少なくとも2つを開くように制御する。
【0040】
図3に示すように、コントローラ6が第2バルブを閉じ、第1バルブを開き、第3バルブを閉じるように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルは、第1流れ方向81のみに沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84を通過した後、排気部4に入る。
【0041】
図4に示すように、コントローラ6が第2バルブを閉じ、第3バルブを開き、第1バルブを閉じるように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルは、第3流れ方向83に沿ってのみ流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84を通過した後、排気部4に入る。
【0042】
図5に示すように、コントローラ6が第1バルブを開き、第2バルブを閉じ、第3バルブを開くように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第1流れ方向81に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第3流れ方向83に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルのうちの第1部分と第2部分は、エアロゾル混合領域84で混合された後、一緒に排気部4に入る。
【0043】
図6に示すように、コントローラ6が、第1バルブを開き、第2バルブを開き、第3バルブを閉じるように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第1流れ方向81に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第2流れ方向82に沿って流れ、調味部品3を経ずにエアロゾル混合領域84に直接到達し、霧化器2によって生成されたエアロゾルのうちの第1部分と第2部分は、エアロゾル混合領域84で混合された後、一緒に排気部4に入る。
【0044】
図7に示すように、コントローラ6が第1バルブを閉じ、第2バルブを開き、第3バルブを開くように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第3流れ方向83に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第2流れ方向82に沿って流れ、調味部品3を経ずにエアロゾル混合領域84に直接到達し、霧化器2によって生成されたエアロゾルのうちの第1部分と第2部分は、エアロゾル混合領域84で混合された後、一緒に排気部4に入る。
【0045】
図8に示すように、コントローラ6が第1バルブを開き、第2バルブを開き、第3バルブを開くように制御すると、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第1部分は、第1流れ方向81に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第2部分は、第2流れ方向82に沿って流れ、調味部品3を経ずにエアロゾル混合領域84に直接到達し、霧化器2によって生成されたエアロゾルの第3部分は、第3流れ方向83に沿って流れ、調味部品3内の有効物質を運んでエアロゾル混合領域84に入り、霧化器2によって生成されたエアロゾルのうち第1部分、第2部分、及び第3部分は、エアロゾル混合領域84で混合された後、一緒に排気部4に入る。
【0046】
第1バルブ、第2バルブ、第3バルブの開閉を制御することにより、霧化器2によって生成されるエアロゾルを複数種類の方法で混合することができ、異なる使用段階において、調味部品3における調味材料の放出量に応じて異なる混合態様を選択することで、ユーザーの味への要求が満たされるように、ユーザーが吸入したエアロゾルの味への調和を実現することができる。理解できるのは、第1エアロゾル通路80、第2エアロゾル通路82、第3エアロゾル通路83におけるエアロゾル流量の調整は、他の方式によっても実現することができ、上述した複数種類の混合方式を実現することができればよく、本出願はこれを限定しない。
【0047】
図1を参照すると、電子霧化装置はさらに、調味部品3を加熱して、排気部4でのエアロゾル中の有効物質濃度を調整するための加熱アセンブリ9を含み、そして、加熱アセンブリ9は、コントローラ6に電気的に接続されている。加熱アセンブリ9は、第2収容空洞12の外側に設けられている。加熱アセンブリ9は、フレキシブル回路基板、厚膜、金属製発熱シートのいずれかである。
【0048】
ここで、一実施形態では、第2収容空洞12の内面に凸状リブ911が形成されており、この凸状リブ911により調味部品3を第2収容空洞12に固定することができる。さらに、凸状リブ911は、伸縮可能な構造であり、第3流れ方向83に沿って流れるエアロゾルの流量の制御を実現することができる。第2収容空洞12の内面には、必要に応じて設計可能な数の凸状リブ911が1つ以上形成されていることが理解される。
【0049】
本実施形態では、第2収容空洞12は金属管91により形成されており、即ち、第2収容空洞12は、金属管91によって囲まれて形成された内部空間によって形成されている。さらに、金属管91のエアロゾル生成マトリックスと接触する内面、即ち、金属管91の調味部品3と接触する面に凸状リブ911が形成されている(本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第1実施形態における金属管の概略構造図である
図9を参照)。なお、金属管91の調味部品3と接触する面には、凸状リブ911が1つ以上形成されており、必要に応じてその数を設計してもよい。加熱アセンブリ9の加熱効率を向上させるために、加熱アセンブリ9を金属管91の外面に密着させて配置する。
【0050】
具体的には、加熱アセンブリ9は、金属管91の外面の周りに設けられたフレキシブル回路基板アセンブリ(FPC)であってもよい。任意選択で、電子霧化装置は、金属管91の外壁に沿って間隔をおいて配置された複数の加熱アセンブリ9(FPC)を含み、間隔距離は、実際の製品の加熱効率の要求に応じて設計され、複数の加熱アセンブリ9の大きさ及び加熱効率は、同じである必要はない。任意選択で、電子霧化装置は、1つの加熱アセンブリ9(FPC)を含み、1つの加熱アセンブリ9は、調味部品3全体の加熱を可能にする。加熱アセンブリ9を用いて調味部品3を加熱することにより、調味部品3の調味材料中の有効物質の放出量を増加させ、エアロゾルの味の前後の一貫性を良好にすることができる。
【0051】
具体的には、加熱アセンブリ9は、金属管91の外面に印刷された厚膜であってもよい。この場合、加熱アセンブリ9は実質的に1つの部品であるので、製造組立の工程を削減し、組立の困難性を低減することができる。
【0052】
図1を参照すると、電子霧化装置は、加熱アセンブリ9の周りに設けられ、加熱アセンブリ9の第2収容空洞12から遠い側に設けられた断熱部品92をさらに含む。断熱部品92と加熱アセンブリ9との間にギャップが設けられ、断熱部品92と加熱アセンブリ9との間に空気断熱を形成し、加熱アセンブリ9の熱損失をさらに低減し、加熱アセンブリ9の加熱効率を向上させる。
【0053】
良好な断熱効果を達成するために、いくつかの実施形態では、断熱部品92は環状構造であって、一体構造であり、加熱アセンブリ9は、断熱部品92によって取り囲まれて形成されたキャビティ内に完全に設けられる。加熱アセンブリ9及び断熱部品92の具体的な構造は、必要に応じて設計される。
【0054】
加熱アセンブリ9にはコントローラ6が電気的に接続されており、コントローラ6は、気流センサ7により検出された吸引回数に応じて加熱アセンブリ9の加熱温度を制御して、霧化器2の常時動作に伴って、排気部4におけるエアロゾル中の香気濃度が均一に維持されるように、調味部品3における調味材料の香気放出量を調整する。
【0055】
なお、調味部品3における調味材料の香気放出量は、異なる温度で異なり、温度が高いほど、調味部品3における調味材料の香気放出量が多くなることが理解できる。吸引を続けるにつれて、調味部品3内の調味材料の香りが徐々に減衰する。加熱アセンブリ9の加熱温度を調整することにより、調味材料中の有効物質の放出量を調整及び増加し、調味部品3の吸引の前期及び後期の味や満足感の不一致問題を改善することができる。また、第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルの分流作用と組み合わせて、かつ、第1流れ方向81のエアロゾルと、第2流れ方向82のエアロゾルと、第3流れ方向83のエアロゾルとがエアロゾル混合領域84で混合され、調味部品3における有効物質の効率的な放出を向上させ、排気部4におけるエアロゾル中の香気濃度が調整され、ユーザーが吸引中に吸入されたエアロゾル中の香気濃度が均一に維持される。
【0056】
さらに、電子霧化装置は、調味部品3の吸引可能な設定値と、吸引回数に対応する調味材料の濃度とを含むパラメータ情報を記憶したメモリ(図示せず)をさらに含む。メモリは、パラメータ情報をコントローラ6に送信し、コントローラ6は、気流センサ7によって検出された吸引回数に応じてパラメータ情報と比較し、比較結果に応じて加熱アセンブリ9の加熱温度を制御する。コントローラ6は、加熱アセンブリ9の温度調整範囲を10℃~380℃に制御する。
【0057】
図10~
図12を参照されたい。
図10は、本出願の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態の概略構造図であり、
図11は、本出願の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態におけるエアロゾルの流れ方向の概略構造図であり、
図12は、本発明の実施形態に係る電子霧化装置の第2実施形態における収容空洞に収容される調味部品の概略構造図である。
【0058】
第2実施形態において、電子霧化装置の構造は、電子霧化装置の第1実施形態における構造と実質的に同じであり、調味部品3の構造及びエアロゾル混合領域84の設置位置が異なる。
【0059】
電子霧化装置は、ハウジング1と、バッテリ5と、コントローラ6と、気流センサ7とを含む。ハウジング1は、収容空洞10を形成しており、バッテリ5、コントローラ6、気流センサ7は、ハウジング1によって形成された収容空洞10内に設けられている。ハウジング1にはさらに、霧化器2を収容するための第1収容空洞11と、エアロゾル生成マトリックスを収容するための第2収容空洞12とが形成されており、即ち、電子霧化装置に、霧化器2を収容するための第1収容空洞11と、エアロゾル発生マトリックスを収容するための第2収容空洞12が設けられている。第2収容空洞12には、第2霧化部のエアロゾル生成マトリックスが収容されている。一実施形態では、第2収容空洞12内に収容されたエアロゾル生成マトリックスは、調味部品3であり、調味部品3内の調味材料は、有効物質を生成することができる。即ち、第2収容空洞12は、調味部品3を収容するためのものである。本実施形態では、調味部品3は、一般的に加熱されて燃焼しない煙枝と呼ばれるものである。電子霧化装置はさらに、加熱アセンブリ9と断熱部品92とを含む。電子霧化装置の第2実施形態の構成は、電子霧化装置の第1実施形態の構成と同じであることについては、これ以上説明しない。
【0060】
調味部品3は、スリーブ31と、スリーブ31内に設けられた調味材料36とを含み、スリーブ31の第1端部は、排気部4を形成しており、調味材料36と排気部4は、間隔をおいて配置され、調味材料36と排気部4との間にエアロゾル混合領域84が形成されており、スリーブ31の側壁は、エアロゾル混合領域84に対応して空気導入孔33が設けられている。ここで、調味材料36と排気部4との間には、エアロゾル混合領域84が間隔をおいて設けられており、即ち、エアロゾル生成マトリックス(第2霧化部)と排気部4との間に間隔をおいて配置され、エアロゾル混合領域84が形成されている。なお、ユーザーが、調味部品3を第2収容空洞12に収容した状態で、調味部品3の排気部4を介してエアロゾルを吸入することは理解され、この場合、排気部4を別途設ける必要はない。
【0061】
具体的には、調味部品3は、スリーブ31内に設けられかつ第1端部に位置する吸入抵抗材37をさらに含み、スリーブ31の第2端部には調味材料36が設けられている。即ち、排気部4には、ユーザーの使用体験を向上させるための吸入抵抗材37が設けられており、スリーブ31の両端部には、吸入抵抗材37と調味材料36とがそれぞれ設けられ、吸入抵抗材37と調味材料36との間にエアロゾル混合領域84が形成されている。
【0062】
なお、吸入抵抗材37は、排気部4に設けられていてもよいし、排気部4の調味材料36に近い側に設けられていてもよく、調味材料36は、スリーブ31の一端に設けてもよいし、スリーブ31の中間に設けてもよい。具体的には、吸入抵抗材37及び調味材料36の設置位置は必要に応じて設計することができ、調味材料36と排気部4との間にエアロゾル混合領域84を形成するだけでよい。
【0063】
スリーブ31には、スリーブ31の周方向に間隔をあけて配置された複数の空気導入孔33が設けられている。空気導入孔33の設置方法は、必要に応じて設計することができ、外部が空気導入孔33を介してエアロゾル混合領域84と連通すればよい。第2流れ方向82のエアロゾルは、空気導入孔33を通ってエアロゾル混合領域84に入ることが理解される。第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルのうちの少なくとも1つは、エアロゾル混合領域84を通過した後、排気部4に入る。
【0064】
本実施形態では、第1流れ方向81のエアロゾルと、第2流れ方向82のエアロゾルと、第3流れ方向83のエアロゾルは、調味部品3内の調味材料36と排気部4との間に位置しているエアロゾル混合領域84で混合され、即ち、第1流れ方向81のエアロゾルと、第2流れ方向82のエアロゾルと、第3流れ方向83のエアロゾルは、調味部品3内で混合される。
【0065】
第1流れ方向81のエアロゾル、第2流れ方向82のエアロゾル、及び第3流れ方向83のエアロゾルは、第1実施形態と同じ複数の混合方式を実現することができるので、再度説明することはない。
【0066】
なお、霧化器2と調味部品3とは、並設されていても同軸に配置されていてもよく、第1流れ方向81のエアロゾルと、第2流れ方向82のエアロゾルと、第3流れ方向83のエアロゾルは、調味部品3内で混合されてもよく(電子霧化装置第2実施形態)、調味部品3外で混合されてもよく(電子霧化装置第1実施形態)、必要に応じて選択することができる。
【0067】
上記の説明は、本出願の実施形態のみであり、これによって本出願の特許範囲を制限するものではなく、本出願の明細書及び添付図面の内容を利用して行う等価構造若しくは等価プロセス変換、又は他の関連する技術分野で直接的若しくは間接的に使用されるものはすべて、同様に、本出願の特許保護範囲内に含まれる。