(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】視聴率推定装置、視聴率推定方法および視聴率推定プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 17/00 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
H04N17/00 M
(21)【出願番号】P 2022516905
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(86)【国際出願番号】 JP2021011842
(87)【国際公開番号】W WO2021215175
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】P 2020075205
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】中尾 研太
【審査官】益戸 宏
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-522944(JP,A)
【文献】特開2010-130585(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 17/00
H04N 21/00
H04H 60/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信手段と、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする視聴率推定装置。
【請求項2】
前記出力手段は、基準値に対する前記インプレッション数の前記予測値の割合に応じた値を前記実績値に加算または前記実績値から減算することによって、前記推定値を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の視聴率推定装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記割合が所定の第一のしきい値以上の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の視聴率推定装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記割合が所定の第二のしきい値以下の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の視聴率推定装置。
【請求項5】
算出された前記推定値を表示手段に表示させる表示制御手段
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の視聴率推定装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の視聴率推定装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項6に記載の視聴率推定装置。
【請求項8】
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信し、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する
ことを特徴とする視聴率推定方法。
【請求項9】
算出された前記推定値を表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項
8に記載の視聴率推定方法。
【請求項10】
コンピュータに、
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信機能と、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力機能と
を実現させることを特徴とする視聴率推定プログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴率推定装置、視聴率推定方法および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送において、将来放送される番組の視聴率の推定は、過去の視聴率の実績値に基づいて、人的に行われることが多い。
【0003】
また、特許文献1には、所定の世帯のテレビに接続された測定機器から視聴履歴のデータを取得し、当該データから視聴率を推定することが記載されている。
【0004】
なお、視聴率は、所定の番組を視聴した世帯の、テレビ所有世帯に対する割合である。また、視聴率には、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率とがある。リアルタイム視聴率は、番組をリアルタイムで視聴した世帯の、テレビ所有世帯に対する割合である。タイムシフト視聴率は、録画した番組を、リアルタイム放送終了時刻から所定期間内(例:7日以内)に視聴した世帯の、テレビ所有世帯に対する割合である。なお、以降、単に「視聴率」と記載されている場合、視聴率は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の少なくともいずれか一方を指す。過去の視聴率の実績データは、視聴率提供業者から各放送局へ提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の方法のような、将来放送される番組の視聴率を過去の視聴率の実績に基づいて推定する方法は、推定された視聴率が実態と合っていない場合があった。
【0007】
本発明の目的は、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することを可能にする、視聴率推定装置、視聴率推定方法および記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様において、視聴率推定装置は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信手段と、前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の他の態様において、視聴率推定方法は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信し、前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の他の態様において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された視聴率推定プログラムは、コンピュータに、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信機能と、前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力機能とを実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第一の実施形態の視聴率推定装置の構成例を示す図である。
【
図2】本発明の第一の実施形態の視聴率推定装置の動作例を示す図である。
【
図3】本発明の第二の実施形態の視聴率推定システムの構成例を示す図である。
【
図4】本発明の第二の実施形態の視聴率推定装置の構成例を示す図である。
【
図5】本発明の第二の実施形態の視聴率推定装置が表示手段に表示させる表示の例を示す図である。
【
図6】本発明の第二の実施形態の視聴率推定装置が表示手段に表示させる表示の例を示す図である。
【
図7】本発明の第二の実施形態の視聴率推定装置の動作例を示す図である。
【
図8】本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施の形態について説明する。
【0014】
図1に本実施形態の視聴率推定装置10の構成例を示す。本実施形態の視聴率推定装置10は、受信部11と出力部12とを含む。
【0015】
受信部11は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する。出力部12は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、インプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出する。また、出力部12は、推定値を示す情報を出力する。
【0016】
このように視聴率推定装置10を構成することによって、視聴率推定装置10は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の過去の実績値と、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する。これにより、視聴率の過去の実績値に加えて、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値に基づいて、視聴率の推定値を算出することが可能になる。そのため、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することが可能になる。
【0017】
次に、
図2に本実施形態の視聴率推定装置10の動作の例を示す。
【0018】
受信部11は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する(ステップS101)。出力部12は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、インプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する(ステップS102)。このとき、出力部12は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出する。また、出力部12は、推定値を示す情報を出力する(ステップS103)。
【0019】
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、視聴率推定装置10は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の過去の実績値と、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する。これにより、視聴率の過去の実績値に加えて、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値に基づいて、視聴率の推定値を算出することが可能になる。そのため、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することが可能になる。
【0020】
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態における視聴率推定システムについて説明する。
【0021】
まず、
図3に、本実施形態の視聴率推定システムの構成例を示す。本実施形態の視聴率推定システムは、視聴率推定装置20、視聴率提供装置40、インプレッション数予測装置50および表示手段60を含む。また、視聴率推定装置20、インプレッション数予測装置50および表示手段60は、営業放送システム70に含まれる。
【0022】
営業放送システム70は、放送される番組やCM(commercial message)などを管理するシステムである。
【0023】
視聴率提供装置40は、過去のリアルタイム視聴率と過去のタイムシフト視聴率とを提供する。
【0024】
インプレッション数予測装置50は、将来放送される番組のインプレッション数を予測する。インプレッション数は、放送波による放送と同時にインターネットで配信(インターネット同時配信という)された番組が視聴された回数である。インプレッション数予測装置50は、インプレッション数予測装置50や、営業放送システム70内の他の装置(図示せず)で収集された情報に基づいて、将来放送される番組のインプレッション数を予測してもよい。たとえば、インプレッション数予測装置50は、過去のインプレッション数に基づいて、将来放送される番組のインプレッション数を予測してもよい。また、インプレッション数予測装置50は、インプレッション数提供業者から提供される過去のインプレッション数に基づいて、将来放送される番組のインプレッション数を予測してもよい。本実施形態では、インプレッション数の予測方法には、任意の方法を利用可能である。
【0025】
なお、インプレッション数予測装置50が、将来放送される番組のインプレッション数の予測を、営業放送システム70で得られる情報に基づいて行う場合、視聴率推定システムを容易に構築できるというメリットがある。また、インプレッション数の予測を放送局の営業放送システム70内で行うことができるので、セキュリティの観点でもメリットがある。
【0026】
視聴率推定装置20は、対象番組の、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出する。また、本実施形態では、視聴率推定装置20は、推定値を表示手段60に表示させる。
【0027】
表示手段60は、視聴率推定装置20で推定された推定値を表示する。なお、表示手段60は、出力デバイスとしてのディスプレイ等を含んでいてもよいし、入出力デバイスとしてのタッチパネル等を含んでいてもよい。
【0028】
次に、
図4に、本実施形態の視聴率推定装置20の構成例を示す。
【0029】
視聴率推定装置20は、受信部11と出力部12と表示制御部23とを含む。
【0030】
受信部11は、リアルタイム視聴率の過去の実績値とタイムシフト視聴率の過去の実績値とを受信する。また、受信部11は、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値を、インプレッション数予測装置50から受信する。なお、対象番組は、視聴率の推定の対象の番組を指す。また、本実施形態の視聴率推定装置20では、視聴率の推定の対象となる番組は、インターネット同時配信が行われる番組である。
【0031】
出力部12は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、インプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する。なお、出力部12は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出する。
【0032】
そして、出力部12は、推定値を示す情報を表示制御部23へ出力する。なお、推定値を示す情報は、出力部12がリアルタイム視聴率の推定値を算出する場合には、少なくともリアルタイム視聴率の推定値を含む。また、推定値を示す情報は、出力部12がタイムシフト視聴率の推定値を算出する場合には、少なくともタイムシフト視聴率の推定値を含む。
【0033】
表示制御部23は、推定値を表示手段60に表示させる。表示制御部23は、出力部12がリアルタイム視聴率の推定値を算出する場合には、少なくともリアルタイム視聴率の推定値を表示手段60に表示させる。また、表示制御部23は、出力部12がタイムシフト視聴率の推定値を算出する場合には、少なくともタイムシフト視聴率の推定値を表示手段60に表示させる。
【0034】
本実施形態の視聴率推定装置20は、たとえば、以下の方法で、対象番組の視聴率の推定値を算出する。なお、以下、視聴率推定装置20がリアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の両方の推定値を算出する場合を例として説明を行うが、視聴率推定装置20は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率のいずれか一方の推定値を算出してもよい。また、推定値の算出方法は、以下に挙げる方法に限られない。推定値の算出には、視聴率の過去の実績値とインプレッション数の予測値とに基づく方法であれば、任意の方法を利用することができる。
【0035】
たとえば、視聴率推定装置20は、基準値に対するインプレッション数の予測値の割合に応じた値を、視聴率の過去の実績値に加算または視聴率の過去の実績値から減算することによって、視聴率の推定値を算出する。
【0036】
まず、視聴率推定装置20の出力部12は、対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値の、基準値に対する割合(到達率)を算出する。
【0037】
基準値は、インプレッション数が多いのかまたは少ないのかを評価するための指標となる値である。インプレッション数は、視聴された回数を示す値なので、曜日や時間帯などによって、多いと評価されるべき場合や、少ないと評価されるべき場合がある。たとえば、同じインプレッション数の番組であっても、たとえば19時から21時の時間帯の番組であればインプレッション数が少ないと評価され、深夜帯の番組であればインプレッション数が少ないと評価されることが妥当な場合がある。そのため、本実施形態の視聴率推定装置20は、インプレッション数が多いのかまたは少ないのかを評価するために、基準値を使用する。
【0038】
基準値は、あらかじめ視聴率推定装置20に設定されている。基準値は、タイムランクや放送時間帯などに応じて設定され、放送対象地域の地域性などを考慮して柔軟に設定可能である。なお、タイムランクとは、曜日や時間帯によってあらかじめ設定されているCMの料金のランクである。
【0039】
また、出力部12は、視聴率提供装置40から受信した、リアルタイム視聴率の過去の実績値から、対象番組と類似の条件の番組のリアルタイム視聴率の実績値を抽出し、抽出された実績値を、リアルタイム視聴率の過去の実績値として使用する。たとえば、出力部12は、対象番組と同じ曜日や同じ時間帯に放送された番組のリアルタイム視聴率を、リアルタイム視聴率の過去の実績値として使用する。
【0040】
また、出力部12は、タイムシフト視聴率についても同様に、視聴率提供装置40から受信した、タイムシフト視聴率の過去の実績値から、視聴率の推定の対象番組と類似の条件の番組のタイムシフト視聴率の実績値を抽出する。そして、出力部12は、抽出された実績値を、タイムシフト視聴率の過去の実績値として使用する。たとえば、出力部12は、対象番組と同じ曜日や同じ時間帯に放送された番組のタイムシフト視聴率を、タイムシフト視聴率の過去の実績値として使用する。
【0041】
出力部12は、類似の条件の番組の判断に、さらに、ジャンル情報などを使用してもよい。また、出力部12は、対象番組と類似の条件の番組が複数ある場合には、それら複数の実績値に対して平均処理などの統計処理を行った値を、過去の実績値として使用してもよい。
【0042】
次に、視聴率推定装置20は、基準値に対するインプレッション数の予測値の割合(到達率)に応じた値を視聴率の過去の実績値に加算または視聴率の過去の実績値から減算することによって、視聴率の推定値を算出する。
【0043】
たとえば、ある番組をインターネット同時配信で視聴している視聴者は、放送されているタイミングで番組を視聴している視聴者である。そのため、インターネット同時配信を視聴する視聴者層は、リアルタイム視聴を行う視聴者層でもあると考えられる。つまり、ある番組について、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値の到達率が高い場合、この番組では、タイムシフト視聴率よりもリアルタイム視聴率の方が高くなると推測される。
【0044】
この推測に基づき、本実施形態の視聴率推定装置20は、到達率が100%より所定の割合以上高いが、リアルタイム視聴率の過去の実績値がタイムシフト視聴率の過去の実績値より低い場合、つまり、推測と異なる状況になっている場合に、到達率に応じた値を対象番組の視聴率に加算または減算する。具体的には、視聴率推定装置20は、割合(到達率)が所定の第一のしきい値以上の場合に、リアルタイム視聴率の実績値とタイムシフト視聴率の実績値とを比較する。そして、視聴率推定装置20は、リアルタイム視聴率の実績値がタイムシフト視聴率の実績値より低い場合に、リアルタイム視聴率の実績値に所定の加算値を加算することによって、対象番組のリアルタイム視聴率の推定値を算出する。また、この場合、視聴率推定装置20は、タイムシフト視聴率の実績値から所定の減算値を減算することによって、対象番組のタイムシフト視聴率の推定値を算出する。
【0045】
また、逆に、インプレッション数の到達率が100%より所定の割合以上低いが、リアルタイム視聴率の過去の実績値がタイムシフト視聴率の過去の実績値より高い場合、つまり、推測と異なる状況になっている場合に、到達率に応じた値を対象番組の視聴率に加算または減算する。具体的には、視聴率推定装置20は、割合(到達率)が所定の第二のしきい値以下の場合に、リアルタイム視聴率の実績値とタイムシフト視聴率の実績値とを比較する。なお、第二のしきい値は、第一のしきい値より低い値である。そして、視聴率推定装置20は、リアルタイム視聴率の実績値がタイムシフト視聴率の実績値より高い場合に、リアルタイム視聴率の実績値から所定の減算値を減算することによって、対象番組のリアルタイム視聴率の推定値を算出する。また、この場合、視聴率推定装置20は、タイムシフト視聴率の実績値に所定の加算値を加算することによって、対象番組のタイムシフト視聴率の推定値を算出する。
【0046】
到達率が第一のしきい値と第二のしきい値との間の場合には、視聴率の実績値は、加算も減算もされずに、視聴率の推定値として用いられる。
【0047】
なお、加算値や減算値は、固定値であってもよいし、到達率に応じた値や、リアルタイム視聴率の実績値とタイムシフト視聴率の実績値との差に応じた値であってもよい。
【0048】
このようにすることで、タイムシフト視聴率およびタイムシフト視聴率の推定値を、上記のように推測される状態に近づけることができる。そのため、インプレッション数の予測値に基づいて、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の推定精度を向上することができる。
【0049】
また、視聴率の推定精度が向上することにより、スポンサーのCM枠に対する購買意欲が向上する可能性が上がり、その結果、放送局の広告収入が増加する可能性が向上する。
【0050】
次に、推定値の表示方法について説明する。
【0051】
本実施形態の表示制御部23は、推定値を表示手段60に表示させる。
【0052】
図5に、推定値の表示の例を示す。この例では、表示制御部23は、推定値を番組と対応付けて、表示手段60に表示させている。
【0053】
図5に示す表では、横軸が曜日、縦軸が番組の区分を示している。また、各番組枠の上段は、リアルタイム(RT)視聴率を示す。また、下段は、タイムシフト(TS)視聴率を示す。また、上段と下段の各々について、スラッシュ(/)を間に挟んだ二つの数字が表示されている番組枠の番組は、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値に基づいて、推定値が算出された番組である。この例では、スラッシュ(/)の左側が、過去の実績値、右側が、視聴率推定装置20によって推定された推定値を示す。
【0054】
スラッシュ(/)が表示されていない番組は、インターネット同時配信が行われない番組である。インターネット同時配信が行われない番組は、インプレッション数が予測されない。そのため、視聴率推定装置20は、インターネット同時配信が行われない番組については、推定値を算出しない。その結果、インターネット同時配信が行われない番組について、推定値は表示されず、実績値が表示される。
【0055】
このように、
図5に示す表示例では、推定値の算出が行われた番組について、過去の実績値と、視聴率推定装置20が推定した推定値とが、並べて表示されている。
【0056】
また、
図6に、推定値の表示の他の例を示す。
図6に示す例では、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の各々について、実績値と推定値に加えて、実績値と推定値との差(
図6の場合、推定値から実績値を減算した値)が表示されている。差の表示は、符号付きの表示であっても、絶対値の表示であってもよい。
【0057】
なお、
図5と
図6に示す例では、表示制御部23は、視聴率を番組と対応付けて表示手段60に表示させているが、番組と対応付けない方法で表示させてもよい。
【0058】
図5や
図6のように、表示制御部23が推定値と番組とを対応付けて表示手段60に表示させることによって、視聴率の推定値をユーザに把握させやすくなるというメリットがある。また、表示制御部23が実績値と推定値とを、または、実績値と推定値との差を表示手段60に表示させることによって、実績値と推定値との差をユーザに把握させやすくなるというメリットがある。
【0059】
実績値と推定値との差を把握できると、ユーザにとっては、差の情報をCM枠の販売戦略に利用できる可能性がある。たとえば、リアルタイム視聴率の推定値がリアルタイム視聴率の実績値より高い番組のCM枠を、リアルタイム視聴者層をより強く意識したCMを放送するためのCM枠として販売する、といった営業を行うことが可能になる。視聴者層をより意識したCM枠の販売を行うことによって、放送局の広告収入を向上できたり、スポンサーの利益を向上できたりする可能性が向上する。
【0060】
このように視聴率推定装置20を構成することによって、視聴率推定装置20は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の過去の実績値と、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する。これにより、視聴率の過去の実績値に加えて、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値に基づいて、視聴率の推定値を算出することが可能になる。そのため、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することが可能になる。
【0061】
次に、
図7に、本実施形態の視聴率推定装置20の動作例を示す。
【0062】
受信部11は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する(ステップS201)。出力部12は、リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、インプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する(ステップS202)。このとき、出力部12は、視聴率の推定値として、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出する。そして、表示制御部23は、算出された推定値を表示手段60に表示させる(ステップS203)。
【0063】
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、視聴率推定装置20は、リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の過去の実績値と、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値とに基づいて、対象番組の視聴率の推定値を算出する。これにより、視聴率の過去の実績値に加えて、インターネット同時配信のインプレッション数の予測値に基づいて、視聴率の推定値を算出することが可能になる。そのため、将来放送される番組の視聴率の推定精度を向上することが可能になる。
【0064】
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における視聴率推定装置(10、20)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、視聴率推定装置は、物理的または機能的に少なくとも二つ以上の複数の情報処理装置が用いられて実現されてもよい。また、視聴率推定装置は、専用の装置として実現されてもよいし、汎用の装置が用いられてもよい。また、視聴率推定装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。
【0065】
図8は、本発明の各実施形態の視聴率推定装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置90は、通信インタフェース91、入出力インタフェース92、演算装置93、記憶装置94、不揮発性記憶装置95およびドライブ装置96を含む。
【0066】
たとえば、
図1の受信部11は通信インタフェース91で、出力部12は演算装置93で実現することが可能である。
【0067】
通信インタフェース91は、各実施形態の視聴率推定装置が、有線および無線のうち少なくとも一方で外部装置と通信するための通信手段である。なお、視聴率推定装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース91経由で相互に通信可能なように接続してもよい。
【0068】
入出力インタフェース92は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
【0069】
演算装置93は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置93は、たとえば、不揮発性記憶装置95に記憶された各種プログラムを記憶装置94に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
【0070】
記憶装置94は、演算装置93から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置94は、揮発性のメモリ装置であってもよい。
【0071】
不揮発性記憶装置95は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
【0072】
ドライブ装置96は、たとえば、後述する記録媒体97に記録されているデータの読み込みやデータの書き込みを処理する装置である。
【0073】
記録媒体97は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
【0074】
本発明の各実施形態は、たとえば、
図8に例示した情報処理装置90により視聴率推定装置を構成し、この視聴率推定装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
【0075】
この場合、視聴率推定装置に対して供給したプログラムを、演算装置93が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、視聴率推定装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置90で構成することも可能である。
【0076】
さらに、上記プログラムを記録媒体97に記録しておき、視聴率推定装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置95に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して視聴率推定装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
【0077】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0078】
(付記1)
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信手段と、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする視聴率推定装置。
【0079】
(付記2)
前記出力手段は、基準値に対する前記インプレッション数の前記予測値の割合に応じた値を前記実績値に加算または前記実績値から減算することによって、前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記1に記載の視聴率推定装置。
【0080】
(付記3)
前記出力手段は、前記割合が所定の第一のしきい値以上の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記2に記載の視聴率推定装置。
【0081】
(付記4)
前記出力手段は、前記割合が所定の第二のしきい値以下の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記2または付記3に記載の視聴率推定装置。
【0082】
(付記5)
算出された前記推定値を表示手段に表示させる表示制御手段
を備えることを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の視聴率推定装置。
【0083】
(付記6)
前記表示制御手段は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させる
ことを特徴とする付記5に記載の視聴率推定装置。
【0084】
(付記7)
前記表示制御手段は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させる
ことを特徴とする付記6に記載の視聴率推定装置。
【0085】
(付記8)
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信し、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する
ことを特徴とする視聴率推定方法。
【0086】
(付記9)
基準値に対する前記インプレッション数の前記予測値の割合に応じた値を前記実績値に加算または前記実績値から減算することによって、前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記8に記載の視聴率推定方法。
【0087】
(付記10)
前記割合が所定の第一のしきい値以上の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記9に記載の視聴率推定方法。
【0088】
(付記11)
前記割合が所定の第二のしきい値以下の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記9または付記10に記載の視聴率推定方法。
【0089】
(付記12)
算出された前記推定値を表示手段に表示させる
ことを特徴とする付記8から付記11のいずれかに記載の視聴率推定方法。
【0090】
(付記13)
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させる
ことを特徴とする付記12に記載の視聴率推定方法。
【0091】
(付記14)
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させる
ことを特徴とする付記13に記載の視聴率推定方法。
【0092】
(付記15)
コンピュータに、
リアルタイム視聴率の過去の実績値と、タイムシフト視聴率の過去の実績値と、将来放送される所定の対象番組のインターネット同時配信のインプレッション数の予測値とを受信する受信機能と、
前記リアルタイム視聴率の過去の前記実績値と、前記タイムシフト視聴率の過去の前記実績値と、前記インプレッション数の前記予測値とに基づいて、前記対象番組の、前記リアルタイム視聴率と前記タイムシフト視聴率との少なくともいずれか一方の推定値を算出し、前記推定値を示す情報を出力する出力機能と
を実現させることを特徴とする視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0093】
(付記16)
前記出力機能は、基準値に対する前記インプレッション数の前記予測値の割合に応じた値を前記実績値に加算または前記実績値から減算することによって、前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記15に記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0094】
(付記17)
前記出力機能は、前記割合が所定の第一のしきい値以上の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記16に記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0095】
(付記18)
前記出力機能は、前記割合が所定の第二のしきい値以下の場合、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出する場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値から所定の減算値を減算することによって、前記リアルタイム視聴率の前記推定値を算出し、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値に所定の加算値を加算することによって、前記タイムシフト視聴率の前記推定値を算出する
ことを特徴とする付記16または付記17に記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0096】
(付記19)
算出された前記推定値を表示手段に表示させる表示制御機能
をコンピュータに実現させることを特徴とする付記15から付記18のいずれかに記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0097】
(付記20)
前記表示制御機能は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値とを表示手段に並べて表示させる
ことを特徴とする付記19に記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0098】
(付記21)
前記表示制御機能は、
前記リアルタイム視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記リアルタイム視聴率の前記実績値と前記リアルタイム視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させ、
前記タイムシフト視聴率の前記推定値が算出された場合、さらに、前記タイムシフト視聴率の前記実績値と前記タイムシフト視聴率の前記推定値との差を表示手段に表示させる
ことを特徴とする付記20に記載の視聴率推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0099】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0100】
この出願は、2020年4月21日に出願された日本出願特願2020-075205を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0101】
10、20 視聴率推定装置
11 受信部
12 出力部
23 表示制御部
40 視聴率提供装置
50 インプレッション数予測装置
60 表示手段
70 営業放送システム
90 情報処理装置
91 通信インタフェース
92 入出力インタフェース
93 演算装置
94 記憶装置
95 不揮発性記憶装置
96 ドライブ装置
97 記録媒体