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特許7405985ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、機器及びアンテナシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、機器及びアンテナシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20231219BHJP
   H04B 7/185 20060101ALI20231219BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20231219BHJP
【FI】
H04B7/06 956
H04B7/185
H04W16/28
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022535654
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 CN2020119344
(87)【国際公開番号】W WO2021114842
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】201911262104.9
(32)【優先日】2019-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522230808
【氏名又は名称】中移(成都)信息通信科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA MOBILE (CHENGDU) INFORMATION & TELECOMMUNICATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Unit 2, Building 1, No.150 Hele 2nd Street, Chengdu Hi-tech Zone, China (Sichuan) Pilot Free Trade Zone, Chengdu, Sichuan 610041, China
(73)【特許権者】
【識別番号】507142144
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA MOBILE COMMUNICATIONS GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】蘇 郁
(72)【発明者】
【氏名】陳 盛偉
(72)【発明者】
【氏名】周 剣
(72)【発明者】
【氏名】王 文靖
(72)【発明者】
【氏名】張 楊
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109996241(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0112116(US,A1)
【文献】米国特許第06507739(US,B1)
【文献】特表2001-522191(JP,A)
【文献】HANEYA NAEEM QURESHI et al.,On the Tradeoffs Between Coverage Radius, Altitude, and Beamwidth for Practical UAV Deployments,IEEE TRANSACTIONS ON AEROSPACE AND ELECTRONIC SYSTEMS VOL. 55, NO. 6,2019年01月21日,pp.2805-2821
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04B 7/185
H04W 16/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信基地局を搭載する航空機に適用されるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法であって、
前記航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得することと、
前記通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び前記所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得することと、
前記空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得することと、
前記アンテナ方向情報、前記水平面ハーフパワービーム幅及び前記垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、前記空中アンテナのアンテナタイプを決定することと、
前記アンテナタイプ、前記飛行高さ、前記飛行軌跡最遠距離、前記ロール角、前記所定の中心位置、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、前記空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、
前記空中アンテナの現在下傾角を前記ターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませることと、を含む、ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法。
【請求項2】
前記アンテナ方向情報、前記水平面ハーフパワービーム幅及前記垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、前記空中アンテナのアンテナタイプを決定することは、
前記アンテナ方向情報に基づいて、前記空中アンテナが内側アンテナであるか非内側アンテナであるかを決定することであって、前記内側アンテナは、アンテナ方向が前記航空機の飛行軌跡の内側へ偏向する空中アンテナである、ことと、
前記空中アンテナが前記内側アンテナであると決定する場合、前記内側アンテナの前記水平面ハーフパワービーム幅及び前記垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、前記ハーフパワービーム幅の差異度を計算することと、
前記ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、前記内側アンテナが第1内側アンテナであると決定することと、
前記ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さいと決定する場合、前記内側アンテナが第2内側アンテナであると決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法。
【請求項3】
前記空中アンテナが前記第1内側アンテナである場合に、前記アンテナタイプ、前記飛行高さ、前記飛行軌跡最遠距離、前記ロール角、前記所定の中心位置、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、前記空中アンテナの前記ターゲット下傾角を決定することは、
前記所定の中心位置と前記信号カバレッジ最遠点位置との間の第1距離を決定することと、
前記第1距離、前記飛行軌跡最遠距離、前記飛行高さ、前記垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角を利用して、前記空中アンテナの前記ターゲット下傾角を決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法。
【請求項4】
前記空中アンテナが前記第2内側アンテナである場合に、前記アンテナタイプ、前記飛行高さ、前記飛行軌跡最遠距離、前記ロール角、前記所定の中心位置、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、前記空中アンテナの前記ターゲット下傾角を決定することは、
前記所定の中心位置に対する前記空中アンテナの信号カバレッジ最近点位置を取得することと、
前記信号カバレッジ最近点位置と前記信号カバレッジ最遠点位置との間の第2距離を計算することと、
前記第2距離、前記飛行軌跡最遠距離、前記飛行高さ、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記ロール角に基づいて、前記空中アンテナの前記ターゲット下傾角を決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法。
【請求項5】
前記空中アンテナの現在下傾角を前記ターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアに前記ターゲットエリアを含ませた後、
前記ターゲットエリア内のユーザ端末の参照信号受信電力を取得することを更に含むことを特徴とする
請求項1からのうちいずれか一項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法。
【請求項6】
通信基地局を搭載する航空機に適用されるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置であって、
前記航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得するように構成される第1取得モジュールと、
前記通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得するように構成される第2取得モジュールと、
前記飛行高さ、前記飛行軌跡最遠距離、前記ロール角、前記所定の中心位置、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、前記空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成される決定モジュールと、
前記空中アンテナの現在下傾角を前記ターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアに前記ターゲットエリアを含ませるように構成される調整モジュールと、を備え
前記決定モジュールは、
前記空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得するように構成される取得サブモジュールと、
前記アンテナ方向情報、前記水平面ハーフパワービーム幅及び前記垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、前記空中アンテナのアンテナタイプを決定するように構成されるアンテナタイプ決定サブモジュールと、
前記アンテナタイプ、前記飛行高さ、前記飛行軌跡最遠距離、前記ロール角、前記所定の中心位置、前記垂直面ハーフパワービーム幅及び前記信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、前記空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定サブモジュールと、を備える、ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置。
【請求項7】
コンピュータプログラム命令を記憶しているメモリと、
前記コンピュータプログラム命令を実行するときに、請求項1-のうちいずれか一項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実施するプロセッサと、を備える、電子機器。
【請求項8】
プロセッサにより実行されるときに、前記プロセッサに請求項1-のうちいずれか一項に記載のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実施させるためのコンピュータプログラム命令を記憶した、コンピュータ記憶媒体。
【請求項9】
ターゲットエリアの連続的信号カバレッジを実施するアンテナシステムであって、
前記アンテナシステムは、請求項1からのうちいずれか一項に記載の通信基地局を搭載する航空機に搭載され、前記アンテナシステムは、衛星又はユーザ端末の通信信号を送受信するための空中アンテナを含み、前記空中アンテナは、内側アンテナ又は非内側アンテナを含み、前記内側アンテナは、第1内側アンテナ及び第2内側アンテナを含む、アンテナシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信分野に属し、特にターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年12月10日に中国で提出された中国特許出願番号No.201911262104.9の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
一般的には、大型自然災害(例えば、地震、台風、洪水、土石流)、暴動、戦争などの不可抗力は、往々にして、種々の通信インフラの損害を引き起こす。通信インフラの損傷に対処するために、全世界の各政府と通信会社は、種々の緊急通信システムを定めた。一般的には、このような緊急通信システムは、往々にして、臨時基地局を務める能力を有する地上移動緊急通信車で構成される。しかしながら、道路が渋滞するか又は損害される場合、これらの地上移動緊急通信車は、ターゲットエリア(例えば、自然災害の被災エリア)に直ちに駆けつけて職責を果たすことが困難である。従って、このような場合には、ターゲットエリアに対して通信サービスを提供するために、空域統合緊急通信システムを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の空域統合緊急通信システムの構造は、地上部分、空中部分、衛星部分という3つの部分に分けられる。空中部分では、航空機は、通信基地局、即ち空中基地局を搭載し、地上の信号カバレッジを実施するために空中を旋回する。しかしながら、航空機の空中位置の変化や飛行姿勢の変化に伴い、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを往々にして実現できず、更に、通信サービス品質が比較的低くなる(例えば、通話が頻繁に中断される)ことを引き起こす。緊急通信にとって、これは、致命的な欠陥である。連続的信号カバレッジとは、地上のあるエリアに対して、空中基地局の作動プロセス全体において、その基本的な通話とデータ接続機能を満たす信号カバレッジを指す。
【0005】
従って、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジをどのように実施し、更にターゲットエリアの通信サービス品質を向上させるかは、当業者が早急に解決すべき技術的課題である。
【0006】
本願の実施例は、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを実施し、更にターゲットエリアの通信サービス品質を向上させることができるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様によれば、通信基地局を搭載する航空機に適用されるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を提供する。該方法は、
航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得することと、
通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得することと、
飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、
空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませることと、を含む。
【0008】
選択的に、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することは、
空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得することと、
アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定することと、
アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含む。これにより、空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定することができる。
【0009】
選択的に、アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定することは、
アンテナ方向情報に基づいて、空中アンテナが内側アンテナであるか非内側アンテナであるかを決定することであって、内側アンテナは、アンテナ方向が航空機の飛行軌跡の内側へ偏向する空中アンテナである、ことと、
空中アンテナが内側アンテナであると決定する場合、内側アンテナの水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、ハーフパワービーム幅の差異度を計算することと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、内側アンテナが第1内側アンテナであると決定することと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さいと決定する場合、内側アンテナが第2内側アンテナであると決定することと、を含む。これにより、空中アンテナのアンテナタイプをより精確に決定することができる。
【0010】
選択的に、空中アンテナが第1内側アンテナである場合、アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することは、
所定の中心位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第1距離を決定することと、
第1距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角を利用して、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含む。それにより、空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定することができる。
【0011】
選択的に、空中アンテナが第2内側アンテナである場合に、アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することは、
所定の中心位置に対する空中アンテナの信号カバレッジ最近点位置を取得することと、
信号カバレッジ最近点位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第2距離を計算することと、
第2距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含む。これにより、空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定することができる。
【0012】
選択的に、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませた後、該方法は、
ターゲットエリア内のユーザ端末の参照信号受信電力を取得することを更に含む。これにより、ターゲットエリアの通信サービス品質を検出することができる。
【0013】
第2態様によれば、通信基地局を搭載する航空機に適用されるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置を提供する。該装置は、
航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得するように構成される第1取得モジュールと、
通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得するように構成される第2取得モジュールと、
飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成される決定モジュールと、
空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませるように構成される調整モジュールと、を備える。
【0014】
選択的に、決定モジュールは、
空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得するように構成される取得サブモジュールと、
アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定するように構成されるアンテナタイプ決定サブモジュールと、
アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定サブモジュールと、を備える。
【0015】
選択的に、アンテナタイプ決定サブモジュールは、
アンテナ方向情報に基づいて、空中アンテナが内側アンテナであるか非内側アンテナであるかを決定するように構成されるアンテナタイプ決定ユニットであって、内側アンテナは、アンテナ方向が航空機の飛行軌跡の内側へ偏向する空中アンテナである、アンテナタイプ決定ユニットと、
空中アンテナが内側アンテナであると決定する場合、内側アンテナの水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、ハーフパワービーム幅の差異度を計算するように構成されるハーフパワービーム幅差異度計算ユニットと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、内側アンテナが第1内側アンテナであると決定するように構成される第1内側アンテナ決定ユニットと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さいと決定する場合、内側アンテナが第2内側アンテナであると決定するように構成される第2内側アンテナ決定ユニットと、を備える。
【0016】
選択的に、空中アンテナが第1内側アンテナである場合、ターゲット下傾角決定サブモジュールは、
所定の中心位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第1距離を決定するように構成される第1距離計算ユニットと、
第1距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角を利用して、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定ユニットと、を備える。
【0017】
選択的に、空中アンテナが第2内側アンテナである場合、ターゲット下傾角決定サブモジュールは、
所定の中心位置に対する空中アンテナの信号カバレッジ最近点位置を取得するように構成される位置取得ユニットと、
信号カバレッジ最近点位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第2距離を計算するように構成される第2距離計算ユニットと、
第2距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定ユニットと、を備える。
【0018】
選択的に、該装置は、ターゲットエリア内のユーザ端末の参照信号受信電力を取得するように構成されるリファレンス信号受信パラー取得モジュールを更に備える。
【0019】
第3態様によれば、電子機器を提供する。電子機器は、プロセッサと、コンピュータプログラム命令が記憶されているメモリと、を備え、
プロセッサは、コンピュータプログラム命令を実行するときに、第1態様のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実施する。
【0020】
第4態様によれば、コンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ記憶媒体にコンピュータプログラム命令が記憶されており、コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されるときに、プロセッサに第1態様のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実施させる。
【0021】
第5態様によれば、ターゲットエリアの連続的信号カバレッジを実施するアンテナシステムを提供する。アンテナシステムは、第1態様の通信基地局を搭載する航空機に搭載され、アンテナシステムは、衛星又はユーザ端末の通信信号を送受信するための空中アンテナを含み、空中アンテナは、内側アンテナ又は非内側アンテナを含み、内側アンテナは、第1内側アンテナ及び第2内側アンテナを含む。
【発明の効果】
【0022】
本願の実施例は、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを実施し、更にターゲットエリアの通信サービス品質を向上させることができるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体を提供する。該ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法において、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定し、更に、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませ、即ち、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本願の一実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法のフローチャートである。
図2】本願の一実施例による緊急通信システムの構造概略図である。
図3】本願の一実施例による時刻T1の信号カバレッジの概略図である。
図4】本願の一実施例による時刻T2の信号カバレッジの概略図である。
図5】本願の一実施例による連続的信号カバレッジの概略図である。
図6】本願の一実施例による別の連続的信号カバレッジの概略図である。
図7】本願の一実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置の構造概略図である。
図8】本願の一実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下の図面は本願の一部の実施例に過ぎず、当業者は創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0025】
以下、本願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳しく説明する。本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び具体的な実施例を参照しながら、本願を更に詳しく説明する。ここで記述された具体的な実施例は、本願を解釈するためのものだけであり、本願を限定するためのものではないことが理解されるべきである。当業者にとって、本願は、これらの具体的な詳細のうちのいくつかの詳細を必要とせずに実施することができる。以下の実施例の説明は、本願の一例を示すことによって本願に対するより良い理解を提供するためのものだけである。
【0026】
なお、本明細書では、第1及び第2などの関係用語は、1つのエンティティーまたは操作を別のエンティティーまたは操作から区別するためのものに過ぎず、必ずしも、これらのエンティティーまたは操作の間になんらかの実際の関係または順序が存在することを要求または暗示するものではない。そして、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は機器は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は機器に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を含む」という文章で限定された要素について、前記要素を含むプロセス、方法、物品または機器には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0027】
従来の空域統合緊急通信システムの構造は、地上部分、空中部分、衛星部分という3つの部分に分けられる。空中部分では、航空機は、通信基地局、即ち空中基地局を搭載し、地上の信号カバレッジを実施するために空中を旋回する。しかしながら、航空機の空中位置の変化や飛行姿勢の変化に伴い、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを往々にして実現できず、更に、通信サービス品質が比較的低くなる(例えば、通話が頻繁に中断される)ことを引き起こす。緊急通信にとって、これは、致命的な欠陥である。連続的信号カバレッジとは、地上のあるエリアに対して、空中基地局の作動プロセス全体において、その基本的な通話とデータ接続機能を満たす信号カバレッジを指す。
【0028】
従来の技術的課題を解決するために、本願の実施例は、ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法、装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体を提供する。以下、まず、本願の実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を説明する。
【0029】
図1は、本願の一実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法のフローチャートである。該方法は、通信基地局を搭載する航空機に適用され、図1に示すように、該方法は、以下を含む。
【0030】
S101において、航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得する。
【0031】
S102において、通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得する。
【0032】
S103において、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定する。
【0033】
S104において、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませる。
【0034】
航空機は、固定翼航空機であってもよく、更に、人によって運転される固定翼航空機又は無人運転固定翼航空機であってもよい。航空機が通信基地局を搭載しているため、一般的には、以下の条件を満たす必要がある。
【0035】
(1)航空機の積載量要件:航空機が通信基地局(少なくとも1つの空中アンテナを含む)、衛星通信機器を搭載している前提で飛行可能である。
(2)航空機の飛行軌跡要件:航空機が所定の高空で旋回飛行可能である。
(3)給電パワー要件:航空機の給電パワーが通信基地局のパワー消費需要を満たすことができる。
【0036】
例示的に、固定翼航空機を含む緊急通信システムの構造概略図は、図2に示すとおりである。図2における空中基地局システムは、航空機に搭載られるシステムであり、リモート無線周波数ユニット(Remote Radio Unit:RRU)は、共通公衆無線インタフェース(Common Public Radio Interface:CPRI)又はeCPRIインタフェースを介して室内ベースバンド処理ユニット(Building Base band Unit:BBU)に接続され、室内ベースバンド処理ユニットは、ギガビットイーサネット(Gigabit Ethernet:GE)インタフェース又はファーストイーサネット(Fast Ethernet:FE)インタフェースを介して衛星通信ベースバンドに接続され、衛星通信ベースバンドは、衛星通信無線周波数とアンテナに接続され、衛星通信無線周波数とアンテナは、スペースリンクを介して衛星と情報伝送を行い、該衛星は更に、スペースリンクを介して衛星地上ステーションと情報伝送を行い、衛星地上ステーションは、コアネットワークに接続される。リモート無線周波数ユニットは、無線周波数ジャンパーを介してそれぞれセクタアンテナ1、……、セクタアンテナN及びパネルアンテナ1に接続され、パネルアンテナ1と各セクタアンテナはそれぞれ無線エアインタフェースを介して対応する端末と情伝送を行う。ここで、室内ベースバンド処理ユニットとリモート無線周波数ユニットは、固定翼航空機の胴体内部に設けられてもよく、セクタアンテナ1、……、セクタアンテナN及びパネルアンテナ1は、固定翼航空機の下部に持ちられる。更に、リモート無線周波数ユニットとセクタアンテナ1、……、セクタアンテナN及びパネルアンテナ1をアクティブアンテナユニット(Active Antenna Unit:AAU)に統合し、アクティブアンテナユニットを固定翼航空機の下部に設け、室内ベースバンド処理ユニットを固定翼航空機の胴体内部に設けてもよい。
【0037】
一実施例において、飛行軌跡は、円形、近似円又は多辺形であってもよく、飛行軌跡最遠距離は、飛行中心に対する飛行軌跡上のある一点の最遠距離である。飛行軌跡が円形である場合、飛行軌跡最遠距離(Rとしてもよい)は、飛行軌跡半径距離である。航空機の飛行軌跡に基づいて、航空機のロール角(γとしてもよい)とピッチ角(θとしてもよい)を決定することができる。
【0038】
一実施例において、一般的には、ターゲットエリアの所定の中心位置(Oとしてもよい)の、飛行高さ(hとしてもよい)の所在平面への投影点を飛行中心とする。ターゲットエリアは、一般的には、通信サービス品質が低いエリア、例えば、自然災害の被災エリアであり、ターゲットエリアの所定の中心位置及びエリア範囲は、当業者によって設定されてもよい。
【0039】
航空機に搭載られる通信基地局に少なくとも1つの空中アンテナが設けられ、各空中アンテナは、いずれも、対応する垂直面ハーフパワービーム幅(βとしてもよい)、水平面ハーフパワービーム幅、所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置(Gとしてもよい)及び信号カバレッジ最近点位置を有する。
【0040】
航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置を取得した後、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角(αとしてもよい)を決定し、更に、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませることで、即ち、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを実施し、更に、ターゲットエリアの通信サービス品質を向上させることができる。
【0041】
空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定するために、一実施例において、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することは、一般的には、空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得することと、アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定することと、アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含んでもよい。
【0042】
空中アンテナのアンテナタイプをより精確に決定するために、一実施例において、アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定することは、一般的には、アンテナ方向情報に基づいて、空中アンテナが内側アンテナであるか非内側アンテナであるかを決定することであって、内側アンテナは、アンテナ方向が航空機の飛行軌跡の内側へ偏向する空中アンテナである、ことと、空中アンテナが内側アンテナであると決定する場合、内側アンテナの水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、ハーフパワービーム幅の差異度を計算することと、ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、内側アンテナが第1内側アンテナであると決定することと、ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さいと決定する場合、内側アンテナが第2内側アンテナであると決定することと、を含んでもよい。非内側アンテナは、エッジアンテナであり、そのアンテナ方向は、飛行軌跡の非内側へ偏向する。航空機に内側アンテナとエッジアンテナはいずれも複数設けられてもよく、複数の内側アンテナは、それぞれ、ANT1、ANT2、……ANTn(nは、正の整数である)としてもよく、複数のエッジアンテナは、それぞれ、ANT-1、ANT-2、……ANT-m(mは、正の整数である)としてもよい。
【0043】
内側アンテナとエッジアンテナにより、航空機が作動プロセスにおいて如何なる物理的変動を行うことなく、地上の連続的カバレッジを実現させることができる。一実施例において、図3図4は、それぞれ、時刻T1と時刻T2の信号カバレッジの概略図である。カバーされるべきエリアは、半径がOA(R~としてもい)である円である。時刻T1で、航空機は、カバーされるべきエリアの所定の中心位置O点の真西の上空にあり、内側アンテナにより、地上のカバーされるべきエリアの東側をカバーし、エッジアンテナにより、カバーされるべきエリアの西側をカバーする。時刻T2で、航空機は、O点の真東の上空にあり、内側アンテナにより、地上のカバーされるべきエリアの西側をカバーし、エッジアンテナにより、カバーされるべきエリアの東側をカバーする。従って、地上の同一のエリアに対して、異なる時刻に対応するアンテナは、往々にして異なる。このような内側アンテナとエッジアンテナによる相互補充により、ターゲットエリアのカバレッジをいつでも実現し、それにより時間次元での連続的カバレッジを形成する。
【0044】
空中アンテナが内側アンテナであると決定する場合、内側アンテナの水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、ハーフパワービーム幅の差異度を計算する。ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、内側アンテナが第1内側アンテナであると決定する。一実施例において、第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値を60%としてもよい。ハーフパワービーム幅の差異度が60%よりも大きい場合、該第1内側アンテナは、水平面ハーフパワービーム幅と垂直面ハーフパワービーム幅の差異が大きい内側アンテナである。ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さい場合、内側アンテナが第2内側アンテナであると決定する。一実施例において、第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値を10%としてもよい。ハーフパワービーム幅の差異度が10%よりも小さい場合、該第2内側アンテナは、水平面ハーフパワービーム幅と垂直面ハーフパワービーム幅の差異が小さい内側アンテナである。
【0045】
空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定するために、一実施例において、空中アンテナが第1内側アンテナである場合、アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定する場合、方法は、所定の中心位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第1距離を決定することと、第1距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角を利用して、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含む。
【0046】
一実施例において、内側アンテナは、いずれも、第1内側アンテナである。図5に示すように、内側アンテナの送信方向が固定翼航空機の旋回軌跡の内側へそれる角度は、方位角(εとしてもよく、nは、内側アンテナの数を表す)であり、固定翼航空機の腹部と空中アンテナとの夾角は、空中アンテナの下傾角であり、それは、固定翼航空機の旋回時の胴体のロール角(γとしてもよい)を含まない。内側アンテナANT1の下傾角は、αであり、内側アンテナANTnの下傾角αは、αを基礎として調整され、地上の連続的カバレッジエリアが狭いエリアであり、面積が小さいという欠点を補う。内側アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅は、βであり、エッジアンテナの垂直面ハーフパワービーム幅は、β~(mは、エッジアンテナの数を表す)であり、エッジアンテナANT-1の下傾角は、α~であり、エッジアンテナANT-mの下傾角は、α~である。固定翼航空機のピッチ角は、θであり、固定翼航空機の飛行高さは、hである。
【0047】
図5において、Pは、空中アンテナを表し、Oは、連続的カバレッジターゲットエリアの幾何学的中心点位置であり、OBは、飛行軌跡の半径Rであり、G点は、O点に対する内側アンテナの信号カバレッジ最遠点であり、C点は、O点に対する内側アンテナの信号カバレッジ最近点であり、Aは、O点に対するエッジアンテナの信号カバレッジ最遠点であり、Dは、O点に対するエッジアンテナの信号カバレッジ最近点である。PAとPGは、空中基地局による地上連続的カバレッジの最遠伝送距離であり、空中基地局と地上端末の送信パワー、アンテナゲイン、スペースリンク損失、マルチパスフェージングなどの要因に基づいて、顧客により求められる伝送距離が要件を満たすかどうかを判定することができる。ここで、最も重要なものは、スペースリンク損失である(他の要因は、いずれも、従来の地上基地局システムにおける一般的な方法であり、ここで説明を省略する)。
自由スペース損失モデル:Pathloss=32.5+20lgF+20lgD
(ここで、Pathlossの単位は、dBであり、Fは、無線周波数ポイントであり、単位がGHzであり、Dは、伝送距離であり、単位がmである)を用いて、PAとPGの数値を決定することができる。理論的には、OG>0、且つOC>0を求める。そうでなければ、連続的信号カバレッジを実現できない。
【0048】
図3図4における連続的信号カバレッジ効果を達するために、OG≧R~、OA≧R~(R~は、ターゲットエリアの半径を表す)、且つエッジアンテナと内側アンテナのカバレッジに重畳があること、即ち、OC>ODを求める。
【0049】
連続的カバレッジ面積は、以下に近似する。
【0050】
(1)OA≧OGである場合、連続的信号カバレッジ面積は、OGを半径とした円の面積である。
(2)OA<OGである場合、連続的信号カバレッジ面積は、OAを半径とした円の面積である。
【0051】
連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませるために、以下を得ることができる。
【0052】
【数1】
(1)
【0053】
OGはターゲットエリアの所定の中心位置Oから内側アンテナANT1の信号カバレッジ最遠点Gまでの距離であり、hは、航空機の飛行高さであり、αは、内側アンテナANT1の下傾角であり、βは、内側アンテナANT1の垂直面ハーフパワービーム幅であり、γは、航空機のロール角であり、Rは、飛行軌跡の半径距離である。
【0054】
式(1)により、内側アンテナANT1の下傾角αを得ることができる。
【0055】
【数2】
(2)
【0056】
ANT1の下傾角αに基づいて、内側アンテナANTnの下傾角αを得ることができる。
【0057】
【数3】
(3)
【0058】
同様に、エッジアンテナANT-1の下傾角α~を得ることができる。
【0059】
【数4】
(4)
【0060】
ここで、OAは、ターゲットエリアの所定の中心位置OからエッジアンテナANT-1の信号カバレッジ最遠点Aまでの距離であり、hは、航空機の飛行高さであり、β~は、エッジアンテナANT-1の垂直面ハーフパワービーム幅であり、γは、航空機のロール角であり、Rは、飛行軌跡の半径距離である。
【0061】
エッジアンテナANT-1の下傾角α~に基づいて、エッジアンテナANT-mの下傾角α~を得ることができる。
【0062】
(5)
【0063】
空中アンテナの方位角εについて、航空機のピッチ角θと飛行方向に基づいて得ることができる。
【0064】
(1)航空機が時計回り方向に応じて飛行する時、εは、径方向が時計回り方向に応じてそれるθ度である。
(2)航空機が時計回りと逆の方向に応じて飛行する時、εは、径方向が時計回りと逆の方向に応じてそれるθ度である。
【0065】
空中アンテナのターゲット下傾角をより精確に決定するために、別の実施例において、空中アンテナが第2内側アンテナである場合、アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定する場合、方法は、所定の中心位置に対する空中アンテナの信号カバレッジ最近点位置を取得することと、信号カバレッジ最近点位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第2距離を計算することと、第2距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定することと、を含む。
【0066】
一実施例において、内側アンテナは、いずれも、第2内側アンテナである。図6に示すように、Pは、空中アンテナを表し、内側アンテナの方位角は、ε(nは、内側アンテナの数を表す)であり、内側アンテナANT1の下傾角は、αであり、内側アンテナANTnの下傾角αは、αを基礎として調整され、地上の連続的カバレッジエリアが狭いエリアであり、面積が小さいという欠点を補う。内側アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅は、βであり、エッジアンテナの垂直面ハーフパワービーム幅は、β~(mは、エッジアンテナの数を表す)であり、エッジアンテナANT-1の下傾角は、α~であり、エッジアンテナANT-mの下傾角は、α~である。固定翼航空機のピッチ角は、θであり、固定翼航空機の飛行高さは、hであり、固定翼航空機のロール角は、γである。OAは、飛行軌跡の半径Rであり、E、E……Eは、それぞれ、ターゲットエリアの所定の中心位置Oに対する各内側アンテナの信号カバレッジ最遠点であり、B、B……Bは、それぞれ、ターゲットエリアの所定の中心位置Oに対する各内側アンテナの信号カバレッジ最近点であり、F、F……Fは、それぞれ、ターゲットエリアの所定の中心位置Oに対する各エッジアンテナの信号カバレッジ最遠点であり、G、G……Gは、それぞれ、ターゲットエリアの所定の中心位置Oに対する各エッジアンテナの信号カバレッジ最近点である。PとPは、空中基地局による地上連続的カバレッジの最遠伝送距離であり、空中基地局と地上端末の送信パワー、アンテナゲイン、スペースリンク損失、マルチパスフェージングなどの要因に基づいて、顧客により求められる伝送距離が要件を満たすかどうかを判定することができる。ここで、最も重要なものは、スペースリンク損失である(他の要因は、いずれも、従来の地上基地局システムにおける一般的な方法であり、ここで説明を省略する)。
自由スペース損失モデル:Pathloss=32.5+20lgF+20lgD
(ここで、Pathlossの単位は、dBであり、Fは、無線周波数ポイントであり、単位がGHzであり、Dは、伝送距離であり、単位がmである)を用いて、PとPの数値を決定することができる。
【0067】
図3図4における連続的信号カバレッジ効果を達するために、OE≧R~、OF≧R~(R~は、ターゲットエリアの半径を表す)、且つエッジアンテナと内側アンテナのカバレッジに重畳があること、即ち、OB>OGを求める。
【0068】
連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませるために、以下を得ることができる。
【0069】
【数5】
(6)
【0070】
式(6)により、内側アンテナANTnの下傾角αを得ることができる。
【0071】
【数6】
(7)
【0072】
同様に、エッジアンテナANT-mの下傾角α~を得ることができる。
【0073】
【数7】
(8)
【0074】
内側アンテナの方位角εについて、航空機のピッチ角θと飛行方向に基づいて得ることができる。
【0075】
航空機が時計回り方向に応じて飛行する時、内側アンテナANT1の方位角εは、径方向が時計回り方向に応じてそれるη+θであり、ηは、内側アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅以下の角度であり、(2/3)βとしてもよい。内側アンテナANT2の方位角εは、径方向が時計回りと逆の方向に応じてそれるη-θである。内側アンテナの数が2よりも大きい場合、nが奇数であるアンテナ方位角は、
ε=η+(n-1)θであり、nが偶数であるアンテナ方位角は、ε=η-(n-1)θである。
【0076】
航空機が時計回りと逆の方向に応じて飛行する時、内側アンテナANT1の方位角εは、径方向が時計回り方向に応じてそれるη+θであり、ηは、内側アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅以下の角度であり、(2/3)βとしてもよい。内側アンテナANT2の方位角εは、径方向が時計回りと逆の方向に応じてそれるη-θである。内側アンテナの数が2よりも大きい場合、nが奇数であるアンテナ方位角は、ε=η+(n-1)θであり、nが偶数であるアンテナ方位角は、ε=η-(n-1)θである。
【0077】
ターゲットエリアの通信サービス品質を検出するために、一実施例において、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませた後、該方法は、ターゲットエリア内のユーザ端末の参照信号受信電力(Reference Signal Receiving Power:RSRP)を取得することを更に含む。
【0078】
一実施例において、表1に応じてシミュレーション分析を行ってもよい。シミュレーション条件は、以下のとおりである。飛行クリア高さhは、2000mであり、旋回半径Rは、1500mであり、リアルな電子3D地図を用いて時計回り方向に応じて飛行することでシミュレーションを行う。ここで、内側アンテナ1の下傾角αは、40であり、垂直面ハーフパワービーム幅βは、30°であり、内側アンテナ2の下傾角αは、83°であり、垂直面ハーフパワービーム幅βは、30°であり、ロール角γは、7°であり、ピッチ角θは、5°であり、方位角εは、20°である。なお、基地局として、FDD 900Mを用いる。
【0079】
【表1】
【0080】
表1により、シミュレーション結果図を得ることができる。シミュレーション結果図における外側円の直径は、6kmであり、内側円の直径は、3kmであり、ターゲットカバーエリアは、内側円である。上記シミュレーションから分かるように、ターゲットカバーエリア(内側円)の地上のRSRPは、-80dBm以上であり、有効範囲内にあり、この空中基地局の方案が実行可能性を有することを示す。
【0081】
シミュレーション分析により更に分かるように、外側円のエッジの最低RSRPは、-90dBm以上であり、地上端末のアクセス条件を完全に満たすため、本方案により得られた実際の連続的カバレッジエリアは、設計値よりも大きく、ターゲット地上エリアに対して連続的カバレッジを意図的に行うことができる。
【0082】
本願の実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法は、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定し、更に、空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませ、ターゲットエリアに対する連続的信号カバレッジを実施し、更に、ターゲットエリアの通信サービス品質を向上させることができる。なお、飛行プロセスにおいて、クラウドステーションなどの機器により、空中アンテナの水平と垂直角度を変える必要がなく、地上の大面積の連続的カバレッジを実現させることができ、コストが低い。
【0083】
以下、本願の実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体を説明する。下記のターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置、電子機器及びコンピュータ記憶媒体と、上記ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法とは、互いに参照してもよい。図7は、本願の一実施例によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置の構造概略図である。該ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置は、通信基地局を搭載する航空機に適用され、図7に示すように、該ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置は、
航空機の飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角及びターゲットエリアの所定の中心位置を取得するように構成される第1取得モジュール701と、
通信基地局の空中アンテナの垂直面ハーフパワービーム幅及び所定の中心位置に対する信号カバレッジ最遠点位置を取得するように構成される第2取得モジュール702と、
飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成される決定モジュール703と、
空中アンテナの現在下傾角をターゲット下傾角に調整して、連続的信号カバレッジエリアにターゲットエリアを含ませるように構成される調整モジュール704と、を備える。
【0084】
選択的に、決定モジュール703は、
空中アンテナのアンテナ方向情報及び水平面ハーフパワービーム幅を取得するように構成される取得サブモジュールと、
アンテナ方向情報、水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、空中アンテナのアンテナタイプを決定するように構成されるアンテナタイプ決定サブモジュールと、
アンテナタイプ、飛行高さ、飛行軌跡最遠距離、ロール角、所定の中心位置、垂直面ハーフパワービーム幅及び信号カバレッジ最遠点位置に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定サブモジュールと、を備える。
【0085】
選択的に、アンテナタイプ決定サブモジュールは、
アンテナ方向情報に基づいて、空中アンテナが内側アンテナであるか非内側アンテナであるかを決定するように構成されるアンテナタイプ決定ユニットであって、内側アンテナは、アンテナ方向が航空機の飛行軌跡の内側へ偏向する空中アンテナである、アンテナタイプ決定ユニットと、
空中アンテナが内側アンテナであると決定する場合、内側アンテナの水平面ハーフパワービーム幅及び垂直面ハーフパワービーム幅に基づいて、ハーフパワービーム幅の差異度を計算するように構成されるハーフパワービーム幅差異度計算ユニットと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第1所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも大きいと決定する場合、内側アンテナが第1内側アンテナであると決定するように構成される第1内側アンテナ決定ユニットと、
ハーフパワービーム幅の差異度が第2所定のハーフパワービーム幅の差異度閾値よりも小さいと決定する場合、内側アンテナが第2内側アンテナであると決定するように構成される第2内側アンテナ決定ユニットと、を備える。
【0086】
選択的に、空中アンテナが第1内側アンテナである場合、ターゲット下傾角決定サブモジュールは、
所定の中心位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第1距離を決定するように構成される第1距離計算ユニットと、
第1距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角を利用して、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定ユニットと、を備える。
【0087】
選択的に、空中アンテナが第2内側アンテナである場合、ターゲット下傾角決定サブモジュールは、
所定の中心位置に対する空中アンテナの信号カバレッジ最近点位置を取得するように構成される位置取得ユニットと、
信号カバレッジ最近点位置と信号カバレッジ最遠点位置との間の第2距離を計算するように構成される第2距離計算ユニットと、
第2距離、飛行軌跡最遠距離、飛行高さ、垂直面ハーフパワービーム幅及びロール角に基づいて、空中アンテナのターゲット下傾角を決定するように構成されるターゲット下傾角決定ユニットと、を備える。
【0088】
選択的に、該ターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置は、
ターゲットエリア内のユーザ端末の参照信号受信電力を取得するように構成されるリファレンス信号受信パラー取得モジュールを更に備える。
【0089】
図7によるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ装置における各モジュールは、図1に示す実例における各ステップを実現させる機能を有し、図1に示すターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法と同様な技術的効果を達することができ、説明の簡潔さを図るために、ここで説明を省略する。
【0090】
図8は、本願の一実施例による電子機器の構造概略図である。
【0091】
電子機器は、プロセッサ801と、コンピュータプログラム命令が記憶されているメモリ802と、を備える。
【0092】
具体的には、上記プロセッサ801は、中央演算処理装置(CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を含んでもよく、又は、本願の実施例を実施する1つ又は複数の集積回路に構成されてもよい。
【0093】
メモリ802は、データ又は命令のための大容量メモリを含んでもよい。限定ではなく例として、メモリ802は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、またはユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)ドライブ、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよい。適切な場合、メモリ802は、リムーバブルまたはリムーバブル(または固定)の媒体を含んでもよい。適切な場合、メモリ802は、統合ゲートウェイ災害対応装置の内部または外部であってもよい。特定の実施例において、メモリ802は、不揮発性ソリッドステートメモリである。特定の実施例において、メモリ802は、読み出し専用メモリ(ROM)を含む。適切な場合、該ROMは、マスクプログラミングROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、電気的消去可能なPROM(EEPROM)、電気的書き換え可能なROM(EAROM)またはフラッシュメモリ、またはこれらの2つ以上の組み合わせであってもよい。
【0094】
プロセッサ801は、メモリ802に記憶されているコンピュータプログラム命令を読み取って実行することにより、上記実施例におけるいずれか1つのターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実施する。
【0095】
一例において、電子機器は、通信インタフェース803と、バス810と、を更に備えてもよい。図8に示すように、プロセッサ801、メモリ802、通信インタフェース803は、バス810を介して接続され、相互間の通信を完了する。
【0096】
通信インタフェース803は、主に、本願の実施例における各モジュール、装置、ユニット及び/又は機器間の通信を実現するように構成される。
【0097】
バス810は、オンラインデータトラフィック課金機器の部材を互いに結合するハードウェア、ソフトウェア、または両方を含む。限定ではなく例として、バスは、加速グラフィックポート(AGP)または他のグラフィックバス、拡張産業標準アーキテクチャ(EISA)バス、フロントエンドバス(FSB)、ハイパートランスポート(HT)相互接続、産業標準アーキテクチャ(ISA)バス、無限帯域幅相互接続、低ピン数(LPC)バス、メモリバス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、周辺コンポーネント相互接続(PCI)バス、PCI-Express(PCI-X)バス、シリアル高度技術アクセサリ(SATA)バス、ビデオ電子標準協会ローカル(VLB)バス、または他の適切なバス、またはこれらの2つ以上の組合せを含んでもよい。適切な場合、バス810は、1つ又は複数のバスを含んでもよい。本願の実施例は、特定のバスを説明して図示しているが、本願は、任意の適切なバスまたは相互接続を考慮する。
【0098】
なお、上記実施例におけるターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を結び付けて、本願の実施例は、コンピュータ記憶媒体を提供して実現することができる、該コンピュータ記憶媒体に、コンピュータプログラム命令が記憶されており、該コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されるときに、プロセッサに上記実施例におけるいずれか1つのターゲットエリアの連続的信号カバレッジ方法を実現させる。
【0099】
本願の一実施例は、ターゲットエリアの連続的信号カバレッジを実施するアンテナシステムを更に提供する。アンテナシステムは、第1態様の通信基地局を搭載する航空機に搭載され、アンテナシステムは、衛星又はユーザ端末の通信信号を送受信するための空中アンテナを含み、空中アンテナは、内側アンテナ又は非内側アンテナを含み、内側アンテナは、第1内側アンテナ及び第2内側アンテナを含む。
【0100】
明らかに、本願は、上述したように、図面に示す特定の構成および処理に限定されるものではない。簡潔さを図るために、ここでは既知の方法の詳細な説明を省略する。上記実施例において、若干の具体的なステップを例として記述して示した。しかしながら、本願の方法のプロセスは、記載および図示された具体的なステップに限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神を理解した上で、種々の変更、修正および追加、またはステップ間の順序の変更を行うことができる。
【0101】
以上説明した構成ブロック図に示す機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせとして実現することができる。ハードウェア方式で実現される場合、それは、例えば、電子回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カード等であってもよい。ソフトウェア方式で実現される場合、本願の要素は、所望のタスクを実行するために使用されるプログラムまたはコードセグメントである。プログラムまたはコードセグメントは、機械可読媒体に記憶されていてもよいし、搬送波に運ばれたデータ信号を介して伝送媒体または通信リンク上で伝送されていてもよい。「機械可読媒体」は、情報を記憶または伝送することができる任意の媒体を含んでもよい。機械可読媒体の例としては、電子回路、半導体メモリデバイス、ROM、フラッシュメモリ、消去可能なROM(EROM)、フロッピーディスク、CD-ROM、光ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(RF)リンク等を含む。コードセグメントは、インターネット、イントラネットなどのコンピュータネットワークを介してダウンロードすることができる。
【0102】
なお、本願において言及される例示的な実施例、一連のステップまたは装置に基づいていくつかの方法またはシステムを記述する。しかしながら、本願は、上記ステップの順序に限定されるものではなく、即ち、実施例で述べた順序に従ってステップを実行してもよいし、実施例における順序と異なるものであってもよいし、若干のステップを同時に実行してもよい。
【0103】
以上の記述は、本願の具体的な実施の形態だけであり、当業者であれば明らかに理解できるように、記述の利便性と簡潔さを図るために、上述したシステム、モジュールおよびユニットの具体的な動作手順は、上述した方法の実施例における対応する手順を参照することができ、ここで説明を省略する。理解すべきことは、本願の保護範囲はこれに限定されず、本技術分野を周知するいかなる当業者であれば、本願で開示された技術的範囲内で、種々の等価な修正又は置き換えを容易に思いつくことができ、これらの修正又は置き換えは、いずれも、本願の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
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図8