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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】組み立て式ブリッジ
(51)【国際特許分類】
   E01D 15/12 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
E01D15/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020004364
(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公開番号】P2021110201
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】592067580
【氏名又は名称】株式会社アルミス
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100187827
【弁理士】
【氏名又は名称】赤塚 雅則
(72)【発明者】
【氏名】余田 知彦
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-110376(JP,A)
【文献】実開昭54-016131(JP,U)
【文献】特開2017-110357(JP,A)
【文献】特開平11-006211(JP,A)
【文献】実開昭56-024749(JP,U)
【文献】実開昭63-025758(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 1/00-24/00
E01C 1/00-17/00
E06C 1/00- 9/14
E04F 11/00
E04G 27/00
E01C 9/08
B65G 69/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列する一対の柱部(2)と、
前記一対の柱部(2)の間に設けられる横桟(3)と、
前記横桟(3)を前記柱部(2)に対し着脱可能に固定する固定部材(4)と、
を有し、
前記固定部材(4)が、前記柱部(2)にその外側面から内側面に貫通するように形成された固定孔(13)に挿入される楔状部材(4a)であって、前記楔状部材(4a)に、その挿入方向に対して傾斜する傾斜面(s2)が形成されており、前記楔状部材(4a)の傾斜面(s2)が、前記柱部(2)に形成された前記挿入方向の先端側ほど前記固定孔(13)側に傾斜する傾斜面(s1)と当接することによって前記楔状部材(4a)と前記柱部(2)が嵌合し、前記楔状部材(4a)によって、前記横桟(3)がその下側から支持される組み立て式ブリッジ。
【請求項2】
前記楔状部材(4a)に前記横桟(3)に臨む突起部(23)が形成されるとともに、前記横桟(3)に前記突起部(23)が嵌まる嵌合孔(24)が形成されており、前記嵌合孔(24)に前記突起部(23)が嵌まることによって前記横桟(3)が固定される請求項に記載の組み立て式ブリッジ。
【請求項3】
前記柱部(2)に、所定間隔おきにスリット(12)が形成された突条(11)が前記横桟(3)に臨みつつ前記柱部(2)の長さ方向に沿って延設されるとともに、前記横桟(3)に、一部にスリット(21)が形成された突条(20)が前記柱部(2)に形成された前記突条(11)と交差可能に形成されており、
前記柱部(2)に形成された前記突条(11)の前記スリット(12)に、前記横桟(3)に形成された前記突条(20)の前記スリット(21)が形成されていない部分が嵌まり込むとともに、前記横桟(3)に形成された前記突条(20)の前記スリット(21)に、前記柱部(2)に形成された前記突条(11)の前記スリット(12)が形成されていない部分が嵌まり込むように構成された請求項1または2に記載の組み立て式ブリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、組み立て式ブリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
トラックの荷台への荷物の積み込み等の作業においては、この荷台と地面との間にブリッジを掛け渡して、荷台への台車や一輪車等の上げ下ろしが行われることがある。例えば特許文献1に示すブリッジ2、3は、長手方向と直交する左右幅方向の両端部に設けられた所定長さの角パイプからなる一対のフレーム2a、3aと、互いに所定の隙間を有してその両端部が一対のフレーム2a、3aの内面側に溶接固定された複数の板体等からなる路面体2b、3bで構成される(特許文献1の段落0017、図1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-44387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係るブリッジは、各構成部材が溶接によって固定されているため、その溶接作業に特殊技能を要し、製造コストの高騰の原因となる問題がある。また、異種金属同士の溶接は基本的に困難であるため、例えば、強度が要求される部分に高強度の素材を用いる一方で、強度が要求されない部分に軽量素材や安価な素材を用いる等のように素材の使い分けをすることができず、所定の強度を確保しつつ軽量化や低コスト化を図るのが難しいという問題もある。また、例えばアルミニウム等のように溶接性が低い素材を採用しづらく、素材が限定される問題もある。
【0005】
そこで、この発明は、強度等の所定の性能を備えた安価なブリッジを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、この発明は、並列する一対の柱部と、前記一対の柱部の間に設けられる横桟と、前記横桟を前記柱部に対し着脱可能に固定する固定部材と、を有する組み立て式ブリッジを構成した。
【0007】
このようにすると、溶接のように特殊技能を有する作業者でなくても容易に作業を行うことができ、作業コストの削減を図ることができる。また、溶接と異なり各構成部材に異種金属(異種素材)を採用することができる。このため、例えば、強度が要求される部分に高強度の素材を用いる一方で、強度が要求されない部分に軽量素材や安価な素材を用いることによって、所定の強度や軽量性等の性能を確保することができる。
【0008】
前記組み立て式ブリッジにおいては、前記固定部材が、前記柱部にその外側面から内側面に貫通するように形成された固定孔に挿入される楔状部材であって、前記楔状部材に、その挿入方向に対して傾斜する傾斜面が形成されており、前記楔状部材の傾斜面が、前記柱部に形成された前記挿入方向の先端側ほど前記固定孔側に傾斜する傾斜面と当接することによって前記楔状部材と前記柱部が嵌合し、前記楔状部材によって、前記横桟がその下側から支持される構成とするのが好ましい。
【0009】
このようにすると、楔状部材を確実に柱部に固定しつつ、固定された楔状部材によって横桟を支持することができるため、ブリッジの組み立てを簡便かつ速やかに行うことができる。
【0010】
前記楔状部材を備えた前記組み立て式ブリッジにおいては、前記楔状部材に前記横桟に臨む突起部が形成されるとともに、前記横桟に前記突起部が嵌まる嵌合孔が形成されており、前記嵌合孔に前記突起部が嵌まることによって前記横桟が固定されるのが好ましい。
【0011】
このようにすると、柱部に固定された楔状部材によってさらに横桟が固定されるため、柱部に対する横桟の取り付け状態を安定させることができる。
【0012】
前記組み立て式ブリッジにおいては、前記固定部材が、前記横桟の端面と前記柱部を連結する連結部材と、前記連結部材を前記横桟及び前記柱部にそれぞれ固定するねじとを有する構成とすることもできる。
【0013】
このようにすると、固定部材として楔状部材を用いたときと同様に、溶接を行う場合と比較して、作業コストの削減を図ることができるとともに、所定の強度や軽量性等の性能を確保することができる。
【0014】
前記各組み立て式ブリッジにおいては、前記柱部に、所定間隔おきにスリットが形成された突条が前記横桟に臨みつつ前記柱部の長さ方向に沿って延設されるとともに、前記横桟に、一部にスリットが形成された突条が前記柱部に形成された前記突条と交差可能に形成されており、前記柱部に形成された前記突条の前記スリットに、前記横桟に形成された前記突条の前記スリットが形成されていない部分が嵌まり込むとともに、前記横桟に形成された前記突条の前記スリットに、前記柱部に形成された前記突条の前記スリットが形成されていない部分が嵌まり込むように構成するのが好ましい。
【0015】
このようにすると、横桟と柱部との嵌まり合いによって、横桟が柱部に対して水平方向に移動するのを阻止することができるため、この組み立て式ブリッジのさらなる安定性を確保することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明に係る組み立て式ブリッジは、横桟を柱部に対し着脱可能に固定する固定部材を採用したので、溶接を行う場合と比較して、作業コストの削減を図ることができるとともに、所定の強度や軽量性等の性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本願発明に係る組み立て式ブリッジの一実施形態を示す斜視図
図2図1に示す組み立て式ブリッジの分解斜視図
図3図1に示す組み立て式ブリッジの柱部の断面図
図4図1に示す組み立て式ブリッジの端部横桟の断面図
図5図1に示す組み立て式ブリッジの中間横桟の断面図
図6図1に示す組み立て式ブリッジの楔状部材(固定部材)の断面図
図7図1に示す組み立て式ブリッジの柱部、横桟、及び、楔状部材の連結部分の断面図
図8図1に示す組み立て式ブリッジの柱部、横桟、及び、楔状部材の連結部分の断面図
図9】固定部材の変更例を示す分解斜視図
図10】固定部材の他の変更例を示す分解斜視図
図11】本願発明に係る組み立て式ブリッジの使用例を示す図
図12】本願発明に係る組み立て式ブリッジの他の使用例を示す図
図13図12に示す組み立て式ブリッジの連結部を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0018】
本願発明に係る組み立て式ブリッジ1(以下、ブリッジ1と略称する。)の一実施形態を図面を用いて説明する。このブリッジ1は、図1及び図2に示すように、並列する一対の柱部2と、一対の柱部2の間に設けられる横桟3と、横桟3を柱部2に対し着脱可能に固定する固定部材4とを主要な構成要素としている。
【0019】
柱部2は、押出成形されたアルミニウム素材(アルミニウム合金素材)からなる長尺の部材である。図3に示すように、この柱部2をその長さ方向に垂直な面で切断した断面は、垂直に立設された垂直部5に対して、大小2つのC字形の部材を背中合わせに一体化した形状をなす。
【0020】
垂直部5の下端には、水平方向の一方向に下端延設部6が延設され、垂直部5の上端には、前記一方向に上端延設部7が延設されている。上端延設部7の先端には、突条8がさらに下向きに延設されている。また、垂直部5の下端よりもやや上側には、水平方向の前記一方向とは逆の他方向に下部延設部9が延設され、垂直部5の上端よりもやや下側には、前記他方向に上部延設部10が延設されている。
【0021】
下部延設部9の上面は、その先端に向かって若干上向きに傾斜する傾斜面s1となっている。この実施形態においては、その傾斜角を3度としたが、その大きさは適宜変更することもできる。上部延設部10の先端には、横桟3に臨むように突条11がさらに下向きに延設されている。この突条11には、柱部2の長さ方向に沿って所定間隔ごとに複数のスリット12が形成されている。ブリッジ1の組み立て状態において、下端延設部6と上端延設部7によって構成される開口はブリッジ1の外側に臨み、下部延設部9と上部延設部10によって構成される開口はブリッジ1の内側に臨む。
【0022】
垂直部5には、柱部2の長さ方向に沿って所定間隔ごとに、この垂直部5の一方側の面から他方側の面に貫通する矩形状の複数の固定孔13が形成されている。固定孔13の下辺は、下部延設部9の傾斜面s1と段差なく連続している。すなわち、下部延設部9に形成された傾斜面s1は、後述する楔状部材4aの挿入方向の先端側ほど固定孔側に傾斜している。
【0023】
下端延設部6及び上端延設部7の両端部には、この両端部を保護するキャップとして前爪14及び後爪15が設けられている。また、下端延設部6と上端延設部7によって構成される開口の内側には、両端を支持部材16によって支持された取っ手17が設けられている。
【0024】
横桟3は、押出成形されたアルミニウム素材(アルミニウム合金素材)からなり、台車や人等が通る踏板としての機能を有する。この横桟3として、一対の柱部2の長さ方向の両端に設けられるもの(以下、端部横桟3aと称する。)と、両端以外の中間部分に設けられるもの(以下、中間横桟3bと称する。)の形状が異なる2種類のものが用意されている。
【0025】
図4に示すように、端部横桟3aの上面側は、スロープ部18とこのスロープ部18の上端側に連続する平坦部19から構成されている。この平坦部19には、柱部2の長さ方向に対して直交方向に延びる突条20が所定間隔ごとに上向きに形成されている。この実施形態に係る端部横桟3aは3本の突条20を有する。この3本の突条20のうち両サイドの突条20の幅方向両端部にはスリット21が形成されている。端部横桟3aの下面側には、柱部2の長さ方向に対して直交方向に延びる側面視L字形の脚部22が所定間隔ごとに下向きに延設されている。脚部22には、後述する固定部材4としての楔状部材4aに形成された突起部23が嵌合する嵌合孔24が形成されている。
【0026】
図5に示すように、中間横桟3bの上面側は、平坦部19から構成されている。この平坦部19には、柱部2の長さ方向に対して直交方向に延びる突条20が所定間隔ごとに上向きに形成されている。この実施形態に係る中間横桟3bは3本の突条20を有する。この3本の突条20のうち両サイドの突条20の幅方向両端部にはスリット21が形成されている。中間横桟3bの下面側には、柱部2の長さ方向に対して直交方向に延びる側面視L字形の脚部22が所定間隔ごとに下向きに延設されている。脚部22には、後述する楔状部材4aに形成された突起部23が嵌合する嵌合孔24が形成されている。
【0027】
図6に示すように、固定部材4としての楔状部材4aは、頭部25と、この頭部25から軸方向に延びる軸部26と、軸部26の先端に横桟3に臨むように延設された突起部23とを有している。軸部26は、その軸方向に垂直な面で切断した断面が矩形状をなし、その断面は頭部25側で厚肉、突起部23側で薄肉となっている。厚肉側と薄肉側の間の下面には、傾斜角が約45度の傾斜面が形成されている。
【0028】
厚肉側の下面は、楔状部材4aの先端に向かうほど若干上向きに傾斜する傾斜面s2となっている。この実施形態においては、その傾斜角を柱部2の下部延設部9の傾斜面s1の傾斜角と同じ3度としたが、その大きさは下部延設部9の傾斜角に対応させつつ適宜変更することができる。また、薄肉側には、この薄肉側の上面から下面に貫通する貫通孔27が形成されている。
【0029】
図7に示すように、楔状部材4aは、柱部2の下端延設部6と上端延設部7によって構成される開口側から、この柱部2に形成された固定孔13(図3参照)に挿入される。このとき、柱部2の下部延設部9の傾斜面s1と楔状部材4aの軸部26の厚肉側の傾斜面s2との間の当接によって楔効果が発揮され、楔状部材4aが柱部2に確実に固定される。
【0030】
固定孔13への楔状部材4aの挿入によって、この楔状部材4aの突起部23が横桟3に形成された嵌合孔24に嵌合し、さらに、横桟3と楔状部材4aがリベット28によって一体化される。これによって、柱部2、横桟3、及び、楔状部材4aが互いに固定され、ブリッジ1の安定性を確保することができる。なお、ブリッジ1の組み立て後に再び分解する可能性があるときは、リベット28の代わりに、ねじ等のように容易に取り外しが可能な手段を採用するのが好ましい。
【0031】
また、横桟3の突条20に形成されたスリット21に、柱部2の上部延設部10に形成された突条11が嵌まり込むとともに、図8に示すように、柱部2の上部延設部10の突条11に形成されたスリット12に横桟3の突条20が嵌まり込むことによって、横桟3が柱部2に対して水平方向に移動するのを阻止することができる。このため、ブリッジ1のさらなる安定性を確保することができる。
【0032】
上記のブリッジ1は、その構成部材同士を固定部材4(楔状部材4a)を用いて着脱可能に固定するようにしたので、溶接を行う場合と比較して、作業コストの削減を図ることができる。また、溶接性を考慮することなく各構成部材に求められる最適な素材を選択できるため、所定の強度や軽量性等の性能を確保することができる。
【0033】
上記の実施形態においては、楔状部材4aの突起部23が上向きとなるように固定孔13に挿入する構成について説明したが、図9に示すように、楔状部材4aの突起部23が横向きとなるように固定孔13に挿入する構成とすることもできる。この場合、横桟3の脚部22の側壁部分に、突起部23が嵌合する嵌合孔24が形成される。また、横向きとされた楔状部材4aの下面に、柱部2の下部延設部9に形成された傾斜面s1と当接する傾斜面s2が形成される。これにより、図7において説明した連結構造と同等の機能を有する連結構造が構成される。
【0034】
また、上記の実施形態においては、固定部材4として楔状部材4aを用いた例について説明したが、図10に示すように、固定部材4を、横桟3の端面と柱部2を連結する連結部材4bと、この連結部材4bを横桟3及び柱部2にそれぞれ固定するねじ4cで構成することもできる。この場合も、固定部材4として楔状部材4aを用いたときと同様に、溶接を行う場合と比較して、作業コストの削減を図ることができるとともに、所定の強度や軽量性等の性能を確保することができる。
【0035】
本願発明に係るブリッジ1の使用例を図11に示す。この使用例においては、2台のブリッジ1を連結金具29で山形に連結した上で支持部材30で支持することによって、川等を跨ぐように設けられる橋を構成している。このとき、連結金具29を柱部2の端部に設けられた前爪14及び後爪15に形成された未使用の貫通孔に通すことにより、その連結作業をスムーズに行うことができる。このように、複数のブリッジ1を連結して使用することにより、このブリッジ1の利用範囲を拡大することができる。
【0036】
本願発明に係るブリッジ1の他の使用例を図12に示す。この使用例においては、さらに複数のブリッジ1を連結金具29で連結し、崩落した山の斜面の仮設通路や梯子として機能させている。このとき、連結金具29をしっかりと締めることによりブリッジ1同士を直線的に連結できる一方で、図13に示すように、隣り合うブリッジ1を連結する連結金具29を意図的に緩めに締めることにより、隣り合うブリッジ1間の角度変化を許容するフレキシブル性を与えることができる。これにより、場所によって傾斜角度が異なる山の斜面に沿うように、連結したブリッジ1を設置することができる。この他にも、大雨等でぬかるんだ地面に連結されたブリッジ1を設置することで、車両や歩行者等の通行の安全性を確保することもできる。
【0037】
上記の実施形態において示したブリッジ1はあくまでも例示に過ぎず、強度等の所定の性能を備えた安価なブリッジ1を提供する、という本願発明の課題を解決し得る限りにおいて、構成部材の形状や数等を適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 組み立て式ブリッジ(ブリッジ)
2 柱部
3 横桟
3a 端部横桟
3b 中間横桟
4 固定部材
4a 楔状部材
4b 連結部材
4c ねじ
5 垂直部
6 下端延設部
7 上端延設部
8 (上端延設部の)突条
9 下部延設部
10 上部延設部
11 (上部延設部の)突条
12 (上部延設部の突条の)スリット
13 固定孔
14 前爪
15 後爪
16 支持部材
17 取っ手
18 スロープ部
19 平坦部
20 (横桟の)突条
21 (横桟の突条の)スリット
22 脚部
23 突起部
24 嵌合孔
25 頭部
26 軸部
27 貫通孔
28 リベット
29 連結金具
30 支持部材
s1 下部延設部の傾斜面
s2 楔状部材の傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13