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特許7406293情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231220BHJP
【FI】
G06Q30/0601 310
G06Q30/0601 332
G06Q30/0601 338
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023160724
(22)【出願日】2023-09-25
【審査請求日】2023-10-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522108817
【氏名又は名称】株式会社Swish
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】横澤 拓海
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-310143(JP,A)
【文献】特開2021-006946(JP,A)
【文献】特開2008-041037(JP,A)
【文献】特開2018-106550(JP,A)
【文献】特開2021-105939(JP,A)
【文献】特開2010-287083(JP,A)
【文献】特開2005-301706(JP,A)
【文献】特開2002-049651(JP,A)
【文献】特開2001-350806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行するように構成され、
第1の取得ステップでは、間取り図面の少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルの数量を示す数量情報を取得し、
第1の受付ステップでは、アイテム情報の入力をユーザから受け付け、ここで
前記アイテム情報は、前記数量情報に係る家具又は備品に関する情報であり、
前記家具又は前記備品は、前記所定のシンボルに対応する位置に配置される予定の製品であり、
前記入力は、予め設定されたデータベースから前記アイテム情報を選択することでなされ、
第1の表示制御ステップでは、
前記入力を受け付けた前記アイテム情報を含むリストを前記ユーザに視認可能に表示させ、ここで前記ユーザが前記リストに含まれる少なくとも1つの前記アイテム情報を選択した場合に、選択された前記アイテム情報を特定アイテム情報と定義し、
前記特定アイテム情報に対応付けられている前記備品又は前記家具を前記間取り図面上に区別可能に表示させ、
第1の出力ステップでは、前記数量情報に基づき、前記家具又は前記備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報を出力する、システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1の取得ステップでは、前記間取り図面上の前記所定のシンボルに対する操作をユーザから受け付けることに応じて数量を加算することにより、前記数量情報を取得する、システム。
【請求項3】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記データベースは、異なる複数の製造者又は販売者による前記家具又は前記備品を含むように構成されている、システム。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
さらに第2の出力ステップでは、前記ユーザから受け付けた前記アイテム情報に基づき、前記製造者又は前記販売者に対して前記家具又は前記備品の価格の提示を求める見積依頼情報を出力する、システム。
【請求項5】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記見積依頼情報は、前記情報処理システムを介して、前記製造者又は前記販売者によってダウンロード可能に構成される、システム。
【請求項6】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
さらに第2の取得ステップでは、前記コストの予算を示す予算情報を取得し、
さらに第2の表示制御ステップでは、前記予算情報に応じて、推奨される前記アイテム情報又は前記アイテム情報の組み合わせに関する情報を表示させる、システム。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
さらに第2の受付ステップでは、前記間取り図面に対する少なくとも一部の領域の指定をユーザから受け付け、ここで指定された前記領域を指定領域と定義し、
出力ステップでは、前記指定領域に配置する前記備品又は前記家具の前記数量情報に基づいて前記見積情報を出力する、システム。
【請求項8】
情報処理方法であって、
請求項1~の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【請求項9】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許文献1には、「インテリアプラン提案書,見積書の作成時間が短縮でき、提案書の品質の向上が図れるインテリアプラン作成支援システム」が開示されている。画面を表示する画面表示装置1と、情報処理装置2とを用い、建物の所定のインテリア構成要素となる商品の選択結果が表示されたインテリアプランの提案書3を作成するシステムである。ひな型登録手段18から検索条件に応じた提案書のひな型21を検索するひな型検索手段10を有する。また、商品データベース20から検索して表示する商品検索手段13と、その表示された商品表示25を作成中提案書23の商品表示25Aに対して差し替える商品差し替え手段14を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-259496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、見積書等の作成における品質向上のためのシステムの開拓余地は依然として存在する。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、見積書の作成における品質向上をいっそう支援することが可能な情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。第1の取得ステップでは、間取り図面の少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルの数量を示す数量情報を取得する。第1の出力ステップでは、数量情報に基づき、家具又は備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報を出力する。ここで、家具又は備品は、所定のシンボルに対応する位置に配置される予定の製品である。
【0007】
上記態様によれば、見積書の作成における品質向上をいっそう支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1を表す構成図である。
図2】情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。
図5】情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図6】ユーザ端末3の表示部34に表示される、間取り図面IMからオフィス家具及び備品の個数を算出するためのカウント画面5の一例を示している。
図7】アイテム管理テーブルT1の概要図である。
図8】ユーザ端末3の表示部34に表示されるアイテム選択画面6の一例を示している。
図9】ユーザ端末3の表示部34に表示される一覧画面7の一例を示している。
図10】ユーザ端末3の表示部34に表示される見積提示画面8の一例を示している。
図11】情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図12】ユーザ端末3の表示部34に表示されるレコメンド画面9の一例を示している。
図13】ユーザ端末3の表示部34に表示される自動カウント画面10の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0014】
<情報処理システム1>
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、情報処理装置2と、ユーザ端末3とを備える。情報処理装置2と、ユーザ端末3とは、電気通信回線を通じて通信可能に構成されている。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。仮に例えば、情報処理装置2のみからなる場合であれば、情報処理システム1は、情報処理装置2となりうる。以下、これらの構成要素について説明する。
【0015】
<情報処理装置2>
図2は、情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置2は、通信バス20と、通信部21と、記憶部22と、プロセッサ23とを備える。通信部21、記憶部22、及びプロセッサ23は、情報処理装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。
【0016】
<通信部21>
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、情報処理装置2は、通信部21及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0017】
<記憶部22>
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、プロセッサ23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、プロセッサ23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0018】
<プロセッサ23>
プロセッサ23は、情報処理装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。プロセッサ23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。プロセッサ23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例であるプロセッサ23によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、プロセッサ23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数のプロセッサ23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
<ユーザ端末3>
ユーザ端末3は、ユーザが所持する端末である。本実施形態では、ユーザ端末3が家具メーカの従業者であるユーザによって操作される端末である場合について説明する。ユーザ端末3は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0020】
図3は、ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。以下、ユーザ端末3を例に説明する。ユーザ端末3は、通信バス30と、通信部31と、記憶部32と、プロセッサ33と、表示部34と、入力部35と、を備える。通信部31、記憶部32、プロセッサ33、表示部34、及び入力部35は、ユーザ端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及びプロセッサ33の説明は、情報処理装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0021】
<表示部34>
表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。表示部34は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、表示部34は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施され得る。これらの表示デバイスは、ユーザ端末3の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0022】
<入力部35>
入力部35は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス30を介してプロセッサ33に転送される。プロセッサ33は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部35は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部35がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部35に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部35としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0023】
2.機能構成
本節では、機能構成について説明する。図4は、情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、プロセッサ23)によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。換言すると、情報処理システム1は、プログラムにおける各機能部を備える。
【0024】
具体的には、プロセッサ23は、各機能部として、受付部231と、取得部232と、特定部233と、出力部234と、表示制御部235とを備える。
【0025】
受付部231は、受付ステップとして、種々の情報を受け付けるように構成される。具体的には、受付部231は、通信部21又は記憶部22を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。好ましくは、受付部231は、ユーザ端末3を介してアイテム情報IF2の入力を受け付ける。
【0026】
取得部232は、取得ステップとして、種々の情報を取得するように構成される。具体的には、取得部232は、間取り図面IMの少なくとも一部の領域に含まれる、所定のシンボルSYの数量を示す数量情報IF1を取得する。
【0027】
特定部233は、特定ステップとして、種々の情報を特定するように構成される。具体的には、特定部233は、取得部232で取得した数量情報IF1に基づき、間取り図面IM上のシンボルSYの数量を特定する。詳細は後述する。
【0028】
出力部234は、出力ステップとして、種々の情報を出力するように構成される。具体的には、出力部234は、見積情報IF5を出力する。詳細は後述する。
【0029】
表示制御部235は、表示制御ステップとして、記憶部32に記憶された種々の情報をユーザに視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部235は、種々の情報を含む画面等をユーザ端末3等の端末で視認可能な態様で表示させてもよい。これにより、ユーザ端末3等の端末を操作する各種のユーザに対して種々の情報が提示される。また、表示制御部235は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、上記の端末のディスプレイに表示させるように制御する。表示制御部235は、視覚情報を上記の端末に表示させるためのレンダリング情報だけを生成するものであってもよい。
【0030】
3.情報処理システム1の動作について
本節では、図を参照しながら、情報処理システム1が実行する情報処理方法の流れについて説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、一部の処理が省略されてもよい。
【0031】
3.1.情報処理の概要
図5は、情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。一例として、オフィス用家具又は備品(以下、オフィス用家具等とする)の購入者である顧客に対し、家具メーカの従業者であるユーザが見積書を作成する場合を説明する。
【0032】
まず、表示制御部235は、表示制御ステップとして、オフィスの間取り図面IMをユーザに視認可能にユーザ端末3の表示部34に表示させる(アクティビティA101)。ここで好ましくは、オフィスの間取り図面IMは、顧客の購入予定であるオフィス用家具等を配置するエリアを含む間取り図であってもよい。一例として、間取り図を示す情報を含むファイルがアップロードされることに応じて、表示制御部235は間取り図面IMをユーザ端末3の表示部34に表示させてもよい。
【0033】
続いて、受付部231は、受付ステップとして、間取り図面IMに対する、シンボルSYを配置するための操作をユーザから受け付ける(アクティビティA102)。具体的には、受付部231は、間取り図面IM上の家具を配置する予定の位置に対して、シンボルSYを配置するための操作をユーザから受け付ける。詳細については、後述する。
【0034】
続いて、取得部232は、取得ステップとして、数量情報IF1を取得する。ここで、数量情報IF1は、アクティビティA102でユーザから操作を受け付けたシンボルSYの種類及び数量を示す情報である。換言すると、取得部232は、第1の取得ステップとして、間取り図面IMの少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルSYの数量を示す数量情報IF1を取得する。さらに、特定部233は、特定ステップとして、数量情報IF1に基づきシンボルSYの種類及び数量を特定する(アクティビティA103)。
【0035】
続いて、受付部231は、受付ステップとして、シンボルSYに対するオフィス用家具等の選択入力を、ユーザ端末3を介してユーザから受け付ける(アクティビティA104)。換言すると、受付部231は、第1の受付ステップとして、オフィス用家具等に係るアイテム情報IF2の入力をユーザから受け付ける。ここで、アイテム情報IF2は、数量情報IF1に係る家具又は備品に関する情報である。また、入力は、予め設定されたデータベースからアイテム情報IF2を選択することでなされる。なお、受付部231は、シンボルSYの種類ごとにオフィス用家具等の選択をユーザから受け付けてもよい。詳細については、後述する。
【0036】
続いて、特定部233は、特定ステップとして、ユーザ端末3を介してユーザから選択を受け付けたオフィス用家具等に関する情報(以下、アイテム情報IF2とする)を特定する(アクティビティA105)。アイテム情報IF2は、オフィス用家具等の品番に関する情報を含んでもよい。また好ましくは、アイテム情報IF2は、オフィス用家具等の仕様に関する情報を含んでもよい。本実施形態では、アイテム情報IF2として、品番を特定するものとして説明する。
【0037】
続いて、アクティビティA105において品番を特定したオフィス用家具等に関して、レコメンド商品に関する情報(以下、レコメンド情報IF3とする)が存在する場合について説明する。オフィス用家具等にレコメンド情報IF3が含まれない場合は、情報処理がアクティビティA108へ進む。表示制御部235は、表示制御ステップ(提示ステップの一例)として、レコメンド情報IF3をユーザに提示可能に、ユーザ端末3の表示部34に表示させる(アクティビティA106)。
【0038】
ここで、レコメンド情報IF3に係るレコメンド商品について説明する。レコメンド商品は、ユーザが選択したオフィス用家具等とは別の、ユーザに推奨される商品である。レコメンド商品は、オフィス用家具等にそれぞれ対応づけられていてもよい。例えば、レコメンド商品は、任意のオフィス用家具等と併せて使用することが好ましい商品に対して決定されてもよい。また例えば、レコメンド商品は、任意のオフィス用家具等を使用する上で必要とされるアイテムに対して決定されてもよい。さらに、レコメンド商品は、他のユーザの購入履歴等に基づいて決定されてもよい。具体的には、任意のオフィス用家具等と併せて購入される傾向にある商品が、当該オフィス用家具等に対するレコメンド商品として決定されてもよい。
【0039】
さらに、レコメンド商品に係るレコメンド情報IF3ついてもユーザが見積に追加する場合は、受付部231は、受付ステップとしてレコメンド商品に対する選択入力をユーザから受け付ける(アクティビティA107)。さらに、受付部231がレコメンド商品に対する選択入力をユーザから受け付けたことに応じて、特定部233は、特定ステップとして、レコメンド商品に係るレコメンド情報IF3を特定する。特定部233は、レコメンド情報IF3を見積に追加する。一方、レコメンド商品を見積に追加しない場合は、情報処理がそのままアクティビティA108へ進む。
【0040】
続いて、出力部234は、出力ステップとして、選択を受け付けたオフィス用家具等に係る製造者に対して、オフィス用家具等の価格の問い合わせ(見積依頼情報IF4の一例)を送信する。換言すると、出力部234は、第2の出力ステップとして、ユーザから受け付けたアイテム情報IF2に基づき、製造者又は販売者に対して家具又は備品の価格の提示を求める見積依頼情報IF4を出力する。具体的には例えば、特定部233は、アクティビティA104~A107においてユーザから選択を受け付けたアイテム情報IF2を、製造者又は販売者を分類軸として分類する。さらに、出力部234は、出力ステップとして、製造者又は販売者それぞれに対して分類された製品(アイテム情報IF2)に係る価格の問い合わせを送信する。
【0041】
続いて、取得部232は、取得ステップとして、アクティビティA108において価格を問い合わせた製造者又は販売者から、オフィス用家具等の価格を示す価格情報を取得する(アクティビティA109)。さらに、特定部233は、取得した価格情報に基づき、オフィス用家具等の販売価格を特定する。
【0042】
ここで、アクティビティA108において各製造者等に対して送信される見積依頼情報IF4は、各製造者等が直接ダウンロード可能な形式であるとよい。換言すると、見積依頼情報IF4は、情報処理システム1を介して、製造者又は販売者によってダウンロード可能に構成される。なお、見積依頼情報IF4は、各製造者等から入力を受け付けた価格情報を含んでもよい。
【0043】
そして、出力部234は、第1の出力ステップとして、数量情報IF1に基づき、家具又は備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報IF5を出力する。ここで、家具又は備品は、所定のシンボルSYに対応する位置に配置される予定の製品である。
【0044】
以上をまとめると、情報処理システム1によって実行される情報処理方法は、次の各部がなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。第1の取得ステップでは、間取り図面IMの少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルSYの数量を示す数量情報IF1を取得する。第1の出力ステップでは、数量情報IF1に基づき、家具又は備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報IF5を出力する。ここで、家具又は備品は、所定のシンボルSYに対応する位置に配置される予定の製品である。
【0045】
このような態様によれば、家具又は備品ごとに正確な数量に基づいて見積を作成することができる。また例えば、ユーザによる品番の直接入力が不要であるため、見積の精度を向上することができる。さらに、製造者又は販売者それぞれに対して見積依頼を容易に行うことができる。
【0046】
3.2.情報処理の詳細
前述した情報処理の詳細について、図6図10を参照しながら説明する。
【0047】
(カウント画面5)
図6は、ユーザ端末3の表示部34に表示される、間取り図面IMからオフィス家具及び備品の個数を算出するためのカウント画面5の一例を示している。カウント画面5は、図5のアクティビティA102において表示される画面の一例である。カウント画面5は、間取り図面IMと、特定エリアIM1と、領域51a~53aと,領域51b~53bと、操作ボタン54a及び54bと、第1のシンボルSY1及び第2のシンボルSY2とを含む。
【0048】
間取り図面IMは、間取り図が表示される領域である。間取り図面IMは、例えば、オフィス用家具等の購入者が購入した家具を配置する予定のオフィスの間取りを示す図面である。
【0049】
特定エリアIM1は、受付部231が間取り図面IMにおける任意のエリアの選択をユーザから受け付けた領域である。本実施形態において、特定エリアIM1は間取り図面IM上における「会議室」に相当する部分である。特定エリアIM1の特定方法については、後に詳述する
【0050】
受付部231は、特定エリアIM1の任意の場所に対して、所定の場所にシンボルSYを表示させるための操作をユーザから受け付ける。ここで、任意の場所とは、例えばオフィス用家具等を配置する予定である場所である。一例として、受付部231は、特定エリアIM1において椅子を配置する予定である場所に第1のシンボルSY1を表示させるための操作をユーザから受け付ける。同様に、受付部231は、特定エリアIM1において机を配置する予定である場所に第2のシンボルSY2を表示させるための操作を受け付ける。なお、表示制御部235は、オフィス用家具等の選択を受け付ける対象である第1のシンボルSY1を、第2のシンボルSY2と区別可能な態様で表示させることが好ましい。
【0051】
なお、図6に示すように、間取り図面IMには予めオフィス用家具等を配置する予定の場所に当該オフィス用家具等を示す図形が描画されていてもよい。ユーザは、間取り図面IM上に記載されたアイコンに基づいてシンボルSYを表示させる操作を行ってもよい。
【0052】
図6の例では、ユーザが特定エリアIM1における椅子及び机を配置する場所に対して操作を行うことにより、表示制御部235は、特定エリアIM1上においてユーザから操作を受け付けた位置に第1のシンボルSY1及び第2のシンボルSY2を表示させる。同時に、取得部232は、受付部231を介してユーザから操作を受け付けた回数、つまり第1のシンボルSY1及び第2のシンボルSY2の数量情報IF1を取得する。換言すると、取得部232は、第1の取得ステップとして、間取り図面IM上の所定のシンボルSYに対する操作をユーザから受け付けることに応じて数量を加算することにより、数量情報IF1を取得する。領域51aは、第1のシンボルSY1の数量が表示される領域である。また、領域51bは、第2のシンボルSY2の数量が表示される領域である。また、シンボルSYは、オフィス用家具等の種類に応じて異なる態様を有することが好ましい。例えば、第1のシンボルSY1と第2のシンボルSY2とは異なる態様を有することが好ましい。このような態様によれば、見積作成において、オフィス用家具等の種類及び数量を正確に把握することができる。
【0053】
ここで、シンボルSYとは、文字と、文字列と、記号と、アイコンとのうちの少なくともいずれかである。シンボルSYは、間取り図面IMにおいてオフィス用家具等を配置する位置に対して表示される。表示態様は特に限定されない。シンボルSYは、間取り図面IMにおいて配置されるオフィス用家具等の種類ごとに異なる態様であることが好ましい。このような態様によれば、ユーザは、間取り図面IMにおいて配置される家具又は備品の種類ごとに区別可能な態様で各オフィス用家具等の数量を把握することができる。
【0054】
また、領域52aは、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けた家具の外観が表示される領域である。さらに、領域53aは、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けた家具の説明が表示される領域である。図6において、受付部231が第1のシンボルSY1に対してオフィス用家具等の選択を受け付けていない状態であるため、表示制御部235は領域52a及び領域53aに対して家具の外観及び家具の説明を表示していない。オフィス用家具等の選択に関する詳細については、後述する。また、領域52bと領域53bとは、領域52aと領域53bとの説明と同様のため省略する。
【0055】
一方、表示制御部235は、操作ボタン54aに対しては第1のシンボルSY1の数量情報IF1として「8」を表示させている。これは、特定エリアIM1に表示されるシンボルSYの数と対応しており、図5のアクティビティA103において取得部232が取得した数量情報IF1が自動的に入力されてもよい。また、表示制御部235は、操作ボタン54aに対する入力操作をユーザから受け付けることに応じて、数量情報IF1を変更した態様で表示させてもよい。ここで、領域51aに表示されている数量情報IF1と、操作ボタン54aに表示されている数量情報IF1とは、異なる数量であってもよい。すなわち、領域51aに表示されている数量情報IF1と、操作ボタン54aに表示されている数量情報IF1とは、連動しないよう構成されていてもよい。領域51b及び操作ボタン54bについても、同様の構成であってもよい。このような態様によれば、オフィス用家具等の見積作成において、数量に関する精度を向上させることができる。操作ボタン54bについても、同様である。
【0056】
(アイテム管理テーブルT1)
図7は、アイテム管理テーブルT1の概要図である。アイテム管理テーブルT1は、オフィス用家具等の情報を示すルックアップテーブルである。表示制御部235は、アイテム管理テーブルT1に格納される情報に基づき、ユーザ端末3の表示部34にオフィス用家具等を選択するためのオブジェクトを表示させる。アイテム管理テーブルT1は、アイテム情報IF2を含む。アイテム情報IF2は、具体的には各オフィス用家具等の品番や価格に関する情報を含んでもよい。
【0057】
例えば、アイテム管理テーブルT1は、品番T11、メーカ名T12、品名T13、サイズT14、色T15、価格T16、納期T17、レコメンド商品T18等の情報を含んでよい。一例として、同一の品名であるオフィス用家具等において、詳細仕様が異なる場合はそれぞれに対して品番を有しているのが好ましい。例えば、色のバリエーションを複数有するオフィス用家具は、ぞれぞれの色に対して異なる品番を有しているのが好ましい。
【0058】
メーカ名T12は、例えばオフィス用家具等の製造元又は販売元を示す情報である。一例として、アイテム管理テーブルT1であるデータベースは、異なる複数の製造者又は販売者による、家具又は備品を含むように構成されている。このような態様によれば、ユーザは備品メーカを横断して備品又は家具を選択することができる。
【0059】
また、レコメンド商品T18は、各オフィス用家具等に関連する家具又は備品を示すIDである。例えば図7において、品番「DE-XX-WW」のデスクセットに関連するオフィス用家具等としてレコメンド商品「EF-XX-WW」が紐付けられている。例えば、図5のアクティビティA104において受付部231が品番T11「DE-XX-WW」のデスクセットに関するアイテム情報IF2の入力をユーザから受け付けた場合、アクティビティA106において、表示制御部235は品番T11「DE-XX-WW」のデスクセットに関連するレコメンド商品「EF-XX-WW」に係るレコメンド情報IF3をユーザ端末3の表示部34に表示させる。
【0060】
(アイテム選択画面6)
図8は、ユーザ端末3の表示部34に表示されるアイテム選択画面6の一例を示している。アイテム選択画面6は、図5のアクティビティA104で表示される画面の一例である。アイテム選択画面6は、領域61と、操作ボタン62と、領域63と、第1のシンボルSY1とを有している。
【0061】
領域61は、作成する見積のタイトルを表示する領域である。操作ボタン62は、見積を作成するエリアを選択するためのボタンである。例えば、特定部233は、操作ボタン62に対する選択入力をユーザから受け付けることにより、見積を作成するエリアを特定してもよい。例えば図8に示すように、操作ボタン62に対する選択入力をユーザから受け付けることにより、特定部233は、特定エリアIM1として会議室に相当する領域を特定してもよい。なお、特定エリアIM1は、エリアを識別するための名称と対応付けられて予め記憶されていてもよい。
【0062】
領域63は、オフィス用家具等の選択をユーザから受け付けるための領域である。領域63は、オブジェクト631~633を含む。例えば、オブジェクト631~633のうちの何れかに対する入力をユーザから受け付けることにより、特定部233は、ユーザによって選択されたオフィス用家具等に係るアイテム情報IF2を特定する。本実施形態では、オブジェクト633の選択をユーザから受け付けたものとして説明する。
【0063】
ここで、オフィス用家具等の選択は、各シンボルSYに対して受け付けるように構成される。例えば図8に示すように、ユーザが第1のシンボルSY1に対するオフィス用家具等を選択する場合において、受付部231は、オブジェクト631~633のうちの何れかに対する入力をユーザから受け付ける。第2のシンボルSY2に対するオフィス用家具等を選択する場合についても、同様である。
【0064】
(一覧画面7)
図9は、ユーザ端末3の表示部34に表示される一覧画面7の一例を示している。一覧画面7は、図5のアクティビティA104~A107において表示される画面の一例である。一覧画面7は、領域75と、領域76と、操作ボタン77と、特定エリアIM1と、第1のシンボルSY1と、第2のシンボルSY2とを含む。
【0065】
領域75は、図5のアクティビティA104において各シンボルSYに対して選択を受け付けたオフィス用家具等のアイテム情報IF2が表示される領域(リストの一例)である。領域75は、領域751~753と、領域755~757と、操作ボタン754と、操作ボタン758とを含む。
【0066】
領域751~753、及び操作ボタン754は、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けた情報が表示される領域である。領域751は、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けたオフィス用家具等の外観等を示す画像が表示される領域である。領域752は、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けたアイテム情報IF2が表示される領域である。領域753は、第1のシンボルSY1に対して選択を受け付けたオフィス用家具等の価格が表示される領域である。
【0067】
操作ボタン754は、オフィス用家具等の数量に関する選択を受け付けるためのボタンである。表示制御部235は、操作ボタン754に対して第1のシンボルSY1の数量情報IF1である「8」を表示させている。これは、特定エリアIM1に表示されるシンボルSYの数と対応しており、図5のアクティビティA103において取得部232が取得した数量情報IF1が自動的に入力されたものである。操作ボタン754が、数量を変更するための入力をユーザから受け付けることにより、特定部233は、オフィス用家具等の数量情報IF1を変更可能である。
【0068】
領域755~757、及び操作ボタン758は、第2のシンボルSY2に対して選択を受け付けた情報が表示される領域である。かかる構成要素の説明は、領域751~領域753、及び操作ボタン754の説明と同様のため省略する。
【0069】
さらに、受付部231が領域76において任意の領域に対する操作をユーザから受け付けたことに応じて、表示制御部235は、当該領域に対応する特定エリアIM1のシンボルSYを強調して表示させる。例えば、図9に示すように、受付部231が領域76に対する操作をユーザから受け付けたことに応じて、表示制御部235は、特定エリアIM1の第2のシンボルSY2を他のシンボルSYである第1のシンボルSY1より強調して表示させる。換言すると、表示制御部235は第1の表示制御ステップとして、入力を受け付けたアイテム情報IF2を含むリストをユーザに視認可能に表示させる。ユーザがリストに含まれる少なくとも1つのアイテム情報IF2を選択した場合に、選択されたアイテム情報IF2を特定アイテム情報IF21と定義する。また、表示制御部235は特定アイテム情報IF21に対応付けられている備品又は家具を間取り図面上に区別可能に表示させる。
【0070】
また、操作ボタン77は、一覧画面7に含まれる内容に基づき、見積を作成するためのボタンである。例えば、表示制御部235は、操作ボタン77に対する入力をユーザから受け付けることにより、表示部34に表示する内容を図9の一覧画面7から図10の見積提示画面8に遷移させる。
【0071】
このような態様によれば、シンボルSYと対応するアイテム情報IF2に係るオフィス用家具等の種類及び数を確認することができる。したがって、ユーザは見積の精度をより一層向上させることができる。
【0072】
(見積提示画面8)
図10は、ユーザ端末3の表示部34に表示される見積提示画面8の一例を示している。見積提示画面8は、図5のアクティビティA110において表示される画面の一例である。見積提示画面8は、領域81と、領域82と、操作ボタン83とを含む。
【0073】
領域81及び領域82は、ユーザが指定したエリアごとの見積情報IF5がそれぞれ表示される領域である。図10に示すように、ユーザが指定したエリアである特定エリアIM1「会議室」の見積情報IF5が領域82に表示されている。つまり、受付部231は、第2の受付ステップとして間取り図面IMに対する少なくとも一部の領域の指定をユーザから受け付ける。指定された領域を指定領域(例えば、特定エリアIM1)と定義すると、出力部234は、指定領域に配置する備品又は家具の数量情報IF1に基づいて見積情報IF5を出力する。
【0074】
ここで、受付部231が間取り図面IMにおける任意のエリアに対してユーザから選択を受け付けることにより、特定部233は受け付けた任意のエリアを特定エリアIM1として特定する。受付部231がユーザから任意のエリアに対して選択を受け付ける方法は、例えば、ユーザによるクリック操作及びドラッグ操作等により任意のエリアの指定を受け付けてもよい。受付部231が任意のエリアをユーザから受け付ける方法は、これに限られない。
【0075】
操作ボタン83は、領域82に表示される見積情報IF5の表示態様を切り替えるためのボタンである。例えば、操作ボタン83による入力をユーザから受け付けることに応じて、表示制御部235は領域82に表示されている見積情報IF5を折りたたみ、非表示の状態に遷移させる。また、操作ボタン83による入力を再度ユーザから受け付けることに応じて、表示制御部235は非表示の状態から見積情報IF5を再度表示する状態に遷移させる。
【0076】
また、領域82は、見積情報IF5を示す見積テーブルT2が表示される領域である。図10に示すように、領域82に表示させる見積テーブルT2は、No.T21、名称T22、品番T23、仕様(W*D*H)T24、単価T25、数量T26、金額T27及びエリア名T28を含む。
【0077】
さらに、領域82は領域821を含む。領域821は、見積テーブルT2における金額T27を合計した金額が表示される領域である。このような態様によれば、ユーザから受け付けたエリアごとに見積情報IF5を把握することができる。具体的には、エリアそれぞれに対して選択を受け付けたオフィス用家具等の内訳と、エリアそれぞれの見積り合計金額とを把握することができる。
【0078】
このような態様によれば、ユーザから受け付けたエリアごとに見積情報IF5の把握が可能である。
4.第2の実施形態
【0079】
本節では、第2の実施形態(以下、本実施形態とする)に係る情報処理システム1について説明する。ただし、第1の実施形態に係る情報処理システム1と略同様の構成や機能については、その説明を省略する。本節で新たに参照する各図は、以下の通りである。
【0080】
図11は、情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。本実施形態では、ユーザから受け付けた予算情報IF6に応じたオフィス用家具等をユーザへ提示する点が第1の実施形態と異なる。
【0081】
アクティビティA201~A203は、図5のアクティビティA101~A103と同様のため省略する。
【0082】
取得部232は、第2の取得ステップとして、コストの予算を示す予算情報IF6を取得する(アクティビティA204)。ここで、予算情報IF6は、フロア全体の予算を示す情報であってもよい。また予算情報IF6は、フロアにおける任意のエリアごとの予算を示す情報であってもよい。
【0083】
続いて、表示制御部235は、第2の表示制御ステップとして、予算情報IF6に応じて、推奨されるアイテム情報IF2又はアイテム情報IF2の組み合わせに関する情報を表示させる(アクティビティA205)。ここで、アイテム情報IF2は、シンボルSYに対応する形態で表示されるのが好ましい。詳細については、図12で後述する。
【0084】
続いて、受付部231は、アクティビティA205においてユーザに提示されたアイテム情報IF2の選択をユーザから受け付ける(アクティビティA206)。以降、アクティビティA207~A209は、図5のアクティビティA108~A110と同様のため省略する。
【0085】
このような態様によれば、見積書の作成にかかる負担をよりいっそう低減することができる。
【0086】
(レコメンド画面9)
図12は、ユーザ端末3の表示部34に表示されるレコメンド画面9の一例を示している。レコメンド画面9は、図11のアクティビティA205において表示される画面の一例である。レコメンド画面9は、第1のシンボルSY1と、第2のシンボルSY2と、操作ボタン93と、領域95とを含む。
【0087】
操作ボタン93は、オフィス用家具等の購入に関する予算情報IF6の入力を受け付けるためのボタンである。表示制御部235は、予算情報IF6として「500000円」を表示させている。これは、ユーザから入力を受け付けた情報である。操作ボタン93が予算情報IF6を設定するための入力をユーザから受け付けることにより、特定部233は予算情報IF6を特定する。本実施形態において、予算情報IF6は、特定エリアIM1「会議室」の予算であるものとする。予算情報IF6は、フロア全体に対する予算を示す情報であってもよい。
【0088】
領域95は、予算情報IF6に基づいて抽出されたオフィス用家具等(以下、推奨アイテムとする)に関するアイテム情報IF2が表示される領域である。図12に示すように、領域95には、第2のシンボルSY2に対応する推奨アイテムが表示されている。このように、推奨アイテムはシンボルSYごとに抽出されて、ユーザに提示されることが望ましい。このような態様によれば、ユーザは予算に応じて提示された推奨アイテムを把握可能であり、購入者に対するオフィス用家具等の提案にかかる負担を低減することができる。
【0089】
領域95は、さらに推奨アイテムの選択をユーザから受け付ける。領域95は、オブジェクト951aと、領域952aと、オブジェクト951bと、領域952bとをさらに含む。オブジェクト951aは、第2のシンボルSY2に対応する推奨アイテムの外観等を示す画像が表示される領域である。領域952aは、推奨アイテムのアイテム情報IF2を示す領域である。オブジェクト951b及び領域952bは、オブジェクト951a及び領域952aと同様であるため、説明を省略する。
【0090】
例えば、オブジェクト951a又はオブジェクト951bに対する入力をユーザから受け付けることにより、特定部233はユーザによって選択された推奨アイテムに係るアイテム情報IF2を特定する。これにより、特定されたアイテム情報IF2が見積情報IF5に追加されるものとする。
【0091】
このような態様によれば、ユーザは購入者に対するオフィス用家具等の提案及び見積書の作成にかかる負担をよりいっそう低減することができる。ユーザは予算に応じて提示された推奨アイテムからオフィス用家具を選択することができる。したがって、見積書の作成にかかる負担をよりいっそう低減することができる。
【0092】
5.変形例
上記情報処理の態様はあくまで一例であり、これに限られない。
【0093】
図5のアクティビティA103において、取得部232はシンボルSYに対する操作を受け付けることによって数量情報IF1を取得する例について説明したが、この限りでない。
【0094】
図13は、ユーザ端末3の表示部34に表示される自動カウント画面10の一例を示している。自動カウント画面10は、選択エリアIM2とポップアップ領域102を含む。
【0095】
図13に示すように、受付部231が任意のエリア(以下、選択エリアIM2とする)に対してユーザから選択を受け付けることにより、特定部233は、選択エリアIM2に含まれるオフィス用家具等の種類及び数量情報IF1を特定してもよい。
【0096】
続いて、特定部233がIM2に含まれるオフィス用家具等の数量情報IF1を特定したことに応じて、表示制御部235はポップアップ領域102を表示させる。さらに、表示制御部235は、選択エリアIM2に含まれるオフィス用家具等に対してシンボルSYを重畳して表示させてもよい。このような態様によれば、ユーザによる数量情報IF1の把握を容易に行うことができる。
【0097】
ポップアップ領域102は、操作ボタン1021と、操作ボタン1022と、操作ボタン1023とを含む。
【0098】
表示制御部235は、操作ボタン1021及び操作ボタン1022に対して、特定した数量情報IF1を表示させる。図13に示すように、操作ボタン1021には選択エリアIM2に含まれる椅子の数量情報IF1が表示されている。同様に、操作ボタン1022には選択エリアIM2に含まれる机の数量情報IF1が表示されている。
【0099】
操作ボタン1021及び操作ボタン1022に表示される数量情報IF1を確認して修正がない場合は、受付部231は操作ボタン1023に対する入力操作を受け付ける。一方で、修正が必要な場合は、操作ボタン1021又は操作ボタン1022に対する選択操作をユーザから受け付けたのちに、操作ボタン1023に対する入力操作を受け付ける。操作ボタン1023は、選択エリアIM2におけるオフィス用家具等の数量情報IF1の確定を受け付けるためのボタンである。
【0100】
このような態様によれば、見積の作成において、選択したオフィス用家具等の個数に関する間違いを低減することができる。一方で、数量情報IF1を確定する前にユーザの手動により数量情報IF1の修正をすることが可能であるため、オフィス用家具等の個数に関する間違いをよりいっそう低減することができる。
【0101】
前述の実施形態では、ユーザである家具メーカの従業者が購入者に対して見積書を作成する場合について説明したが、この限りでない。例えば、オフィス用家具等の購入者が自身の購入者端末を用いて実施してもよい。具体的には、オフィス用家具等の購入に関して価格をシミュレーションする目的で購入者が実施してもよい。また、購入者に対して情報を提示した状態で、情報処理装置2はユーザから操作を受け付けてもよい。換言すると、ユーザが操作しながら購入者に情報を提示することにより、ユーザは購入者に対してオフィス用家具等の購入に関するシミュレーションを実施してもよい。これにより、購入者はオフィス用家具等の購入検討をより容易に実施することができる。
【0102】
さらに、図9において、受付部231が特定エリアIM1において任意のシンボルSYに対する操作をユーザから受け付けたことに応じて、表示制御部235は、当該シンボルSYに対応するオフィス用家具等の画像及びアイテム情報IF2が表示される領域を他の領域と区別可能な態様で表示させてもよい。このような態様によれば、シンボルSYと対応するオフィス用家具等のアイテム情報IF2を対応付けた状態において、選択したオフィス用家具等の種類及び数を確認することができる。したがって、ユーザは見積の精度をより一層向上させることができる。
【0103】
また、図6において、受付部231はまず間取り図面IMに対してシンボルSYを配置するための操作をユーザから受け付けたのちに(アクティビティA102)、シンボルSYに対してオフィス用家具等の選択を受け付ける例について説明したが、この限りでない。受付部231は先にオフィス用家具等の選択を受け付けたのちに、受け付けたオフィス用家具等に対してシンボルSYを対応付けて、当該シンボルSYを配置するための操作をユーザから受け付けてもよい。
【0104】
情報処理装置2は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態の情報処理装置2としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上記の機能や処理を提供してもよい。
【0105】
上記実施形態では、情報処理装置2が種々の記憶・制御を行ったが、情報処理装置2に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0106】
実施形態の別の一態様は、プログラムであってもよい。プログラムは、コンピュータに、各ステップを実行させる。
【0107】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0108】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、第1の取得ステップでは、間取り図面の少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルの数量を示す数量情報を取得し、第1の出力ステップでは、前記数量情報に基づき、家具又は備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報を出力し、ここで、前記家具又は前記備品は、前記所定のシンボルに対応する位置に配置される予定の製品である、システム。
【0109】
このような態様によれば、正確な数量の見積を作成することができる
【0110】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1の取得ステップでは、前記間取り図面上の前記所定のシンボルに対する操作をユーザから受け付けることに応じて数量を加算することにより、前記数量情報を取得する、システム。
【0111】
このような態様によれば、オフィス用家具等の数量加算の精度を向上することができる
【0112】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、さらに第1の受付ステップでは、アイテム情報の入力をユーザから受け付け、ここで前記アイテム情報は、前記数量情報に係る前記家具又は前記備品に関する情報であり、前記入力は、予め設定されたデータベースから前記アイテム情報を選択することでなされる、システム。
【0113】
このような態様によれば、ユーザが指定した任意のカテゴリごとに家具又は備品を選択することができる
【0114】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記データベースは、異なる複数の製造者又は販売者による前記家具又は前記備品を含むように構成されている、システム。
【0115】
このような態様によれば、ユーザは備品メーカを横断して備品又は家具を選択することができる。
【0116】
(5)上記(4)に記載の情報処理システムにおいて、さらに第2の出力ステップでは、前記ユーザから受け付けた前記アイテム情報に基づき、前記製造者又は前記販売者に対して前記家具又は前記備品の価格の提示を求める見積依頼情報を出力する、システム。
【0117】
このような態様によれば、見積書の作成の負担をよりいっそう低減することができる
【0118】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記見積依頼情報は、前記情報処理システムを介して、前記製造者又は前記販売者によってダウンロード可能に構成される、システム。
【0119】
(7)上記(3)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに第1の表示制御ステップでは、前記入力を受け付けた前記アイテム情報を含むリストを前記ユーザに視認可能に表示させ、ここで前記ユーザが前記リストに含まれる少なくとも1つの前記アイテム情報を選択した場合に、選択された前記アイテム情報を特定アイテム情報と定義し、前記特定アイテム情報に対応付けられている前記備品又は前記家具を前記間取り図面上に区別可能に表示させる、システム。
【0120】
このような態様によれば、選択した商品に対する個数の加算間違いを低減することができる。
【0121】
(8)上記(3)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに第2の取得ステップでは、前記コストの予算を示す予算情報を取得し、さらに第2の表示制御ステップでは、前記予算情報に応じて、推奨される前記アイテム情報又は前記アイテム情報の組み合わせに関する情報を表示させる、システム。
【0122】
このような態様によれば、オフィスのフロアに対する家具のレイアウト検討を容易に行うことができる。
【0123】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに第2の受付ステップでは、前記間取り図面に対する少なくとも一部の領域の指定をユーザから受け付け、ここで指定された前記領域を指定領域と定義し、出力ステップでは、前記指定領域に配置する前記備品又は前記家具の前記数量情報に基づいて前記見積情報を出力する、システム。
【0124】
このような態様によれば、ユーザが任意で指定した間取りの領域に対する見積書を作成することができる。
【0125】
(10)情報処理方法であって、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【0126】
(11)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0127】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0128】
1 :情報処理システム
2 :情報処理装置
3 :ユーザ端末
5 :カウント画面
6 :アイテム選択画面
7 :一覧画面
8 :見積提示画面
9 :レコメンド画面
10 :自動カウント画面
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :プロセッサ
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :プロセッサ
34 :表示部
35 :入力部
51a :領域
51b :領域
52a :領域
52b :領域
53a :領域
53b :領域
54a :操作ボタン
54b :操作ボタン
61 :領域
62 :操作ボタン
63 :領域
75 :領域
76 :領域
77 :操作ボタン
81 :領域
82 :領域
83 :操作ボタン
93 :操作ボタン
95 :領域
102 :ポップアップ領域
231 :受付部
232 :取得部
233 :特定部
234 :出力部
235 :表示制御部
631 :オブジェクト
632 :オブジェクト
633 :オブジェクト
751 :領域
752 :領域
753 :領域
754 :操作ボタン
755 :領域
756 :領域
757 :領域
758 :操作ボタン
821 :領域
951a :オブジェクト
951b :オブジェクト
952a :領域
952b :領域
1021 :操作ボタン
1022 :操作ボタン
1023 :操作ボタン
IF1 :数量情報
IF2 :アイテム情報
IF21 :特定アイテム情報
IF3 :レコメンド情報
IF4 :見積依頼情報
IF5 :見積情報
IF6 :予算情報
IM :間取り図面
IM1 :特定エリア
IM2 :選択エリア
SY :シンボル
SY1 :第1のシンボル
SY2 :第2のシンボル
T1 :アイテム管理テーブル
T2 :見積テーブル
【要約】
【課題】見積書の作成における品質向上をいっそう支援することが可能な情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。第1の取得ステップでは、間取り図面の少なくとも一部の領域に含まれる所定のシンボルの数量を示す数量情報を取得する。第1の出力ステップでは、数量情報に基づき、家具又は備品を購入する場合にかかるコストの見積もりを示す見積情報を出力する。ここで、家具又は備品は、所定のシンボルに対応する位置に配置される予定の製品である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13