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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 1/16 20060101AFI20231220BHJP
   F28D 1/053 20060101ALI20231220BHJP
   F28F 3/12 20060101ALI20231220BHJP
   F28F 9/02 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
F28F1/16 Z
F28D1/053
F28F3/12 Z
F28F9/02 301D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018036981
(22)【出願日】2018-03-01
(65)【公開番号】P2019152362
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-01-05
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】中野 寛之
(72)【発明者】
【氏名】安東 透
(72)【発明者】
【氏名】日下 秀之
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 俊
【合議体】
【審判長】鈴木 充
【審判官】槙原 進
【審判官】水野 治彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-137177(JP,A)
【文献】特開平6-117790(JP,A)
【文献】特開平10-300275(JP,A)
【文献】実開昭59-153493(JP,U)
【文献】特開2016-161147(JP,A)
【文献】特開平9-159386(JP,A)
【文献】特開2013-139995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 1/00 - 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向(D1)に延びる複数の伝熱流路部(31)及び複数の伝熱補助部(32)が前記第1方向に対して直交する第2方向(D2)に並んで形成される伝熱ユニット(30)と、
前記伝熱ユニットに、前記第1方向に沿って上下から接続し、前記冷媒の流路の一部を形成する上側ヘッダ(21)及び下側ヘッダ(22)と、
を備え、
前記伝熱ユニットが前記第1方向及び前記第2方向のいずれとも異なる第3方向(D3)に複数配置される熱交換器(10)であって、
複数の前記伝熱ユニットの各々は、単一の金属部材からなり、
前記複数の伝熱流路部は、前記複数の伝熱補助部から突出した端部(31e)を有し、前記端部は前記上側ヘッダ又は前記下側ヘッダの内部に挿入されており、前記伝熱補助部は前記上側ヘッダ又は前記下側ヘッダの内部に挿入されておらず、
前記伝熱ユニットは、前記第2方向に沿って風上領域(WU)及び風下領域(WL)に区切られるものであり、
蒸発器として用いるときに、前記風上領域に配置された伝熱流路部(31U)に冷媒を流入させてから、前記風下領域に配置された伝熱流路部(31L)に前記冷媒を流出させ、
各々の伝熱ユニット(30)に属する前記複数の伝熱流路部(31)は、前記風上領域(WU)に配置される風上伝熱流路部(31U)、及び、前記風下領域(WL)に配置される風下伝熱流路部(31L)、を含む、
熱交換器。
【請求項2】
前記風上領域に配置される伝熱流路部の数よりも前記風下領域に配置される伝熱流路部の数の方が多い、
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記冷媒を減圧させる減圧機構(25)をさらに備え、
前記風上領域に配置される伝熱流路部から前記風下領域に配置される伝熱流路部に前記減圧機構を経由して冷媒を流入させる、
請求項1または2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記風上領域及び前記風下領域は、前記上側ヘッダ及び/又は前記下側ヘッダの内部に配置される仕切り部材(21p,22p)により形成される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項5】
各伝熱ユニットは、少なくとも8以上の伝熱流路部を有し、少なくとも2以上の伝熱流路部が前記風上領域に配置される、
請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1方向視で、前記伝熱ユニットの前記第2方向の端部に断熱材(I)が塗布されている、
請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記伝熱ユニットには、前記第1方向視で前記第2方向の端部に前記伝熱補助部の一つである第1伝熱補助部(32g)が形成されており、
前記第1伝熱補助部は閉塞された形状である、
請求項に記載の熱交換器。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換器が搭載された空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置などに用いられる熱交換器の中には、伝熱フィンプレートが貼りあわされて形成された細径伝熱管ユニットを有するものがある(例えば、特許文献1(特開2006-90636号公報)等)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
低い温度環境で熱交換器を蒸発器として使用した場合、内部の熱流束分布により、一部分に集中的に着霜が生じることがある。そして、着霜が集中した箇所で風路閉塞が生じ、熱交換器の性能が低下することがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の熱交換器は、第1方向に延びる複数の伝熱流路部及び複数の伝熱補助部が前記第1方向に対して傾斜又は直交する第2方向に並んで形成される伝熱ユニットを有し、伝熱ユニットが第1方向及び第2方向のいずれとも異なる第3方向に複数配置されるものである。
【0005】
また、第1観点の熱交換器では、伝熱ユニットが、第2方向に沿って風上領域及び風下領域に区切られる。そして、第1観点の熱交換器は、蒸発器として用いるときに、風上領域に配置された伝熱流路部に冷媒を流入させてから、風下領域に配置された伝熱流路部に冷媒を流出させる。このような構成により、熱交換器全体としての熱交換性能を最適化することができる。
【0006】
第2観点の熱交換器は、第1観点の熱交換器であって、風上領域に配置される伝熱流路部の数よりも風下領域に配置される伝熱流路部の数の方が多いものである。このような構成により、着霜を抑えつつ、最適な熱交換を実現できる。
【0007】
第3観点の熱交換器では、第1観点又は第2観点の熱交換器であって、冷媒を減圧させる減圧機構をさらに備えるものである。また、第3観点の熱交換器は、風上領域に配置される伝熱流路部から風下領域に配置される伝熱流路部に減圧機構を経由して冷媒を流入させる。このような構成により、さらに着霜を抑制できる。
【0008】
第4観点の熱交換器では、第1観点から第3観点の熱交換器であって、伝熱ユニットに、第1方向に沿って上下から接続し、冷媒の流路の一部を形成する上側ヘッダ及び下側ヘッダをさらに備える。このような構成により、結露水の排出が容易な熱交換器を実現できる。
【0009】
第5観点の熱交換器では、第4観点の熱交換器であって、風上領域及び風下領域が、上側ヘッダ及び/又は下側ヘッダの内部に配置される仕切り部材により形成されるものである。したがって、風上領域及び風下領域を容易に形成できる。
【0010】
第6観点の熱交換器では、第1観点から第5観点の熱交換器であって、各伝熱ユニットは、少なくとも8以上の伝熱流路部を有し、少なくとも2以上の伝熱流路部が風上領域に配置されるものである。このような構成により、熱交換性能を最適化できる。
【0011】
第7観点の熱交換器は、第1観点から第6観点の熱交換器であって、第1方向視で、伝熱ユニットの第2方向の端部に断熱材が塗布されている。したがって、その端部における温度の低下を抑えることができる。
【0012】
第8観点の熱交換器は、第7観点の熱交換器であって、伝熱ユニットには、第1方向視で第2方向の端部に伝熱補助部の一つである第1伝熱補助部が形成されている。また、第1伝熱補助部が閉塞された形状である。これにより、除霜運転時の排水性を高めることができる。
【0013】
第9観点の空気調和装置は第1観点から第8観点の熱交換器が搭載されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態に係る熱交換器10の概念を示す模式図である。
図2】同実施形態に係る熱交換器10の構成を示す模式図である。
図3】同実施形態に係る第1ヘッダ21の断面形状を示す模式図である。
図4】同実施形態に係る第2ヘッダ22の断面形状を示す模式図である。
図5】同実施形態に係る伝熱ユニット30の構成を示す模式図である。
図6】同実施形態に係る伝熱ユニット30の構成を説明するための模式図である。
図7】同実施形態に係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
図8】同実施形態に係る熱交換器10の断面形状を示す模式図である。
図9】同実施形態に係る熱交換器10の冷媒流路を説明するための図である。
図10】同実施形態に係る熱交換器10の冷媒流路を説明するための図である。
図11】比較のための熱交換器10Zの構成を示す模式図である。
図12】変形例Aに係る熱交換器10の冷媒流路を説明するための図である。
図13】変形例Bに係る熱交換器10Yの冷媒流路を説明するための図である。
図14】変形例Cに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
図15】変形例Cに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
図16】変形例Eに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
図17】変形例Eに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である(図16の一部拡大図)。
図18】変形例Fに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
図19】変形例Fに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である(図18の一部拡大図)。
図20】変形例Gに係る伝熱ユニット群15を説明するための模式図である。
図21】変形例Gに係る伝熱ユニット群15を説明するための模式図である。
図22】変形例Hに係る伝熱ユニット群15の構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(1)熱交換器の概要
熱交換器10は、内部を流れる流体と外部を流れる空気との間で熱交換を行なうものである。具体的には、図1に概念を示すように、熱交換器10には、冷媒が流入出するための第1配管41及び第2配管42が取り付けられる。また、熱交換器10の近傍には、熱交換器10に風を送るためのファン6が配置される。ファン6は熱交換器10に向かう空気流を発生させ、その空気流が熱交換器10を通過する際に、熱交換器10と空気との間で熱交換が行なわれる。なお、熱交換器10は、空気から熱を奪う蒸発器としても、空気に熱を放出する凝縮器(放熱器)としても機能し、空気調和装置等に搭載できるものである。
【0016】
(2)熱交換器の詳細
(2-1)全体構成
熱交換器10は、図2に示すように、伝熱ユニット群15、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22を有する。
【0017】
伝熱ユニット群15は、複数の伝熱ユニット30から構成される。また、伝熱ユニット群15は、ファン6により生じる空気流の方向が各伝熱ユニット30の間を通過するように配置される。各部材の配置についての詳細は後述する。
【0018】
(2-2)ヘッダ
第1ヘッダ21は、図3に示すように、中空の部材で構成されており、ガス・液・気液二相の状態の冷媒が内部を流通可能に構成されている。そして、第1ヘッダ21は、伝熱ユニット30の上方で伝熱ユニット30に接続する。また、第1ヘッダ21の下面には、伝熱ユニット30と接続するための接続面21Sが形成される。接続面21Sには、後述する伝熱流路部31の端部31eが挿入される連結孔が形成される。なお、図3は第3方向D3から見たときの第1ヘッダ21の断面形状を示している。第3方向D3の定義については後述する。
【0019】
第2ヘッダ22は、伝熱ユニット30の下方で、第1配管41及び第2配管42と伝熱ユニット30とに接続し、第1配管41及び第2配管42と伝熱ユニット30との間の冷媒の流入出を可能にするものである。第2ヘッダ22は、第1ヘッダ21と同様に中空の部材で構成されており、ガス・液・気液二相の状態の冷媒が内部を流通可能に構成されている。ただし、第2ヘッダ22では、図4に示すように、第3方向D3に沿って内部を仕切る仕切り部材22pを有している。図4の例では、便宜上、第2ヘッダ22は仕切り部材22pにより、風上第2ヘッダ22U及び風下第2ヘッダ22Lに区切られるものとする。風上第2ヘッダ22U及び風下第2ヘッダ22Lは、それぞれ第2ヘッダ22及び第1ヘッダ21に接続する。なお、仕切り部材22pは第2ヘッダ22と一体的に形成されてもよいし、別個の物体により構成されてもよいものである。また、第2ヘッダ22の上面には、伝熱ユニット30と接続するための接続面22Sが形成される。接続面22Sには、後述する伝熱流路部31の端部31eが挿入される連結孔が形成される。なお、図4は第3方向D3から見たときの第2ヘッダ22の断面形状を示している。第3方向D3の定義については後述する。
【0020】
(2-3)伝熱ユニット
(2-3-1)
伝熱ユニット30は、図5に示すように、「第1方向D1」に延びる複数の伝熱流路部31及び複数の伝熱補助部32が、第1方向D1に対して傾斜又は直交する「第2方向D2」に並んで形成されるものである。ここでは、伝熱流路部31は略円筒形状であり、伝熱補助部32は略平板形状である。また、伝熱流路部31は、図6に示すように、第2方向D2に所定のピッチPPで並ぶように形成される。そして、このような伝熱ユニット30が、第1方向D1及び第2方向D2のいずれとも異なる「第3方向D3」に複数配置されることで、図7に示すような伝熱ユニット群15が形成される。ここでは、伝熱ユニット群15は、少なくとも3以上の伝熱ユニット30が積層状に配置される。
【0021】
なお、説明の便宜上、第1方向D1、第2方向D2、第3方向D3は互いに直交するものとする。ただし、これらの方向D1~D3は完全に直交するものでなくても、互いに傾斜するものであれば、本実施形態に係る熱交換器10を実現することは可能である。
【0022】
伝熱ユニット30は、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の接続面21S,22Sで、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22に接続する。具体的には、伝熱ユニット30の第1方向D1の端部は、図5に示すように、伝熱流路部31の端部31eが伝熱補助部32の端部32eから突出している。伝熱流路部31の端部31eは、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の接続面21S,22Sに設けられた連結孔に挿入される。そして、この接続箇所がロウ付け等されることで、伝熱ユニット30が第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の間に固定される(図8参照)。
【0023】
伝熱流路部31は、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の間の冷媒の移動を可能にするものである。具体的には、伝熱流路部31の内部には略円筒形状の通路が形成されており、この通路内を冷媒が移動する。なお、本実施形態に係る伝熱流路部31は第1方向D1に沿って直線状に形成される。
【0024】
伝熱補助部32は、隣接する伝熱流路部31の内部を流れる冷媒と周囲の空気との間の熱交換を促進するものである。ここでは、伝熱補助部32は、伝熱流路部31と同様に第1方向D1に延びるように形成され、隣接する伝熱流路部31に接するように配置される。伝熱補助部32は、伝熱流路部31と一体的に形成されるものでもよいし、別個に形成されるものでもよい。
【0025】
(2-3-2)
本実施形態に係る伝熱ユニット30には、少なくとも8以上の伝熱流路部31が形成される。そして、少なくとも2以上の伝熱流路部31が風上領域に配置される。
【0026】
このような構成の一例として図8に示すようなものが挙げられる。ここでは、1つの伝熱ユニット30に、10本の伝熱流路部31が形成されている。また、第2ヘッダ22の内部は、仕切り部材22pにより、風上領域WUに配置される風上第2ヘッダ22Uと風下領域WLに配置される風下第2ヘッダ22Lとに区分けされている。そして、風上第2ヘッダ22Uに3本の伝熱流路部31Uが接続されており、風下第2ヘッダ22Lに7本の伝熱流路部31Lが接続されている。また、伝熱ユニット30の最風上側の端部には伝熱補助部32gが形成されている。なお、図8は熱交換器10を第3方向D3から見たときの断面形状を示す模式図である。
【0027】
(2-4)冷媒流路
熱交換器10が蒸発器として用いられるときには、ファン6により生じた空気流Wが図9に示すように第2方向D2に沿って流れる。この状態で、熱交換器10に、第2配管42から液相の冷媒Fが流入する。続いて、冷媒Fは、第2配管42から風上第2ヘッダ22Uに流入する。そして、冷媒Fは、図10に示すように、風上第2ヘッダ22Uに接続された伝熱流路部31Uを経由して下方から上方に向けて流れる。次に、冷媒Fは、第1ヘッダ21及び風下第2ヘッダ22Lに接続された伝熱流路部31Lを経由して風下第2ヘッダ22Lに流入する。冷媒Fは、伝熱流路部31U,31Lを流れている間に空気流Wと熱交換を行う。これにより冷媒Fは蒸発して気相に変化する。そして、気相の冷媒Fが第1配管41から流出する。なお、図10では伝熱ユニット30を第3方向D3から見たときの状態を示している。
【0028】
熱交換器10が凝縮器として用いられるときには、蒸発器のときとは逆向きに冷媒Fが流れる。すなわち、第1配管41から気相の冷媒Fが流入し、第2配管42から液相の冷媒Fが流出する。
【0029】
(3)熱交換器10の製造方法
伝熱ユニット30は、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属材料から製造される。具体的には、まず、図5の断面形状に相当する型を用いて金属材料の押出成形が行なわれ、伝熱流路部31及び伝熱補助部32が一体的に形成される。続いて、伝熱補助部32の一部を切除して切欠部33が設けられる。切欠部33は、例えば、伝熱補助部32の複数箇所を打ち抜きによって切除して形成される。
【0030】
第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22は、金属材料を管状に加工することによって製造される。第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22には、伝熱流路部31の端部31eを挿入するための連結孔が設けられる。連結孔は、例えばドリルによって形成される円形の貫通孔である。
【0031】
熱交換器10の組み立ては、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の連結孔に、伝熱ユニット30の伝熱流路部31の端部31eが挿入される。これにより、伝熱補助部32の端部32eが第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22の接続面21S,22Sに接触する状態になる。この接触箇所において、伝熱ユニット30と第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22がロウ付け等されて固定される。
【0032】
(4)特徴
(4-1)
以上説明したように、本実施形態に係る熱交換器10は、第1方向D1に延びる複数の伝熱流路部31及び複数の伝熱補助部32が第1方向D1に対して傾斜又は直交する第2方向D2に並んで形成される伝熱ユニット30を有する。ここで、伝熱ユニット30は、第1方向D1及び第2方向D2のいずれとも異なる第3方向D3に複数配置され、伝熱ユニット群15を形成する。
【0033】
また、本実施形態に係る熱交換器10では、伝熱ユニット30が、第2方向D2に沿って風上領域WU及び風下領域WLに区切られる。そして、熱交換器10は、蒸発器として用いられるときに、風上領域WUに配置された伝熱流路部31Uに冷媒Fを流入させてから、風下領域WLに配置された伝熱流路部31Lに冷媒Fを流出させる。
【0034】
要するに、本実施形態に係る熱交換器10では、空気流Wが生じる第2方向D2に少なくとも1回は冷媒流路が折り返される。これにより、熱交換性能の優れた熱交換器を提供できる。
【0035】
補足すると、例えば図11に示すように、伝熱ユニット30Zに、第1方向D1に沿って下方から上方に1回だけ冷媒Fを流す形態の熱交換器10Zでは、低い温度(例えば摂氏7度以下)の環境下で蒸発器として使用した場合、風上側の伝熱流路部における伝熱量が大きいため、伝熱ユニット30Zの間に着霜が生じることがある。さらに、着霜に起因して風路閉塞が生じることがある。なお、図11に示す第1ヘッダ21Z及び第2ヘッダ22Zの内部には仕切り部材等は設けられていない。
【0036】
これに対し、本実施形態に係る熱交換器10の構成では、第2配管42から流入する冷媒Fの流路の数を風上伝熱流路部31Uの数に制限することで、冷媒の圧力損失が生じる。そして、この圧力損失に起因して、風上伝熱流路部31Uにおける冷媒温度が高くなる。そのため、熱交換器10を蒸発器として用いたときに、風上伝熱流路部31Uでの熱交換量が抑制される。これにより、伝熱ユニット群15内での位置に応じた熱流束の変動を抑えることができる。結果として、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、局所的に着霜が生じることを回避することができ、熱交換性能の優れた熱交換器を提供することができる。
【0037】
また、図11に示すような形態の熱交換器10Zでは、最風上側の伝熱補助部の前縁効果により、風上側の伝熱流路部の熱交換量が、風下側の伝熱流路部の熱交換量に比較して多くなる。そのため、第2配管42から流入する冷媒Fを、複数の伝熱流路部に流した場合、風上側の伝熱流路部において冷媒Fが蒸発しきってしまうことがある。結果として、熱交換器10Zにおいて十分な熱交換が行なわれない事態が生じ得る。
【0038】
これに対し、本実施形態に係る熱交換器10の構成では、第2配管42から流入する冷媒Fの全てを一旦、風上側の伝熱流路部31Uに流すので、風上側の伝熱流路部31Uで冷媒が蒸発しきってしまう事態を回避できる。結果として、熱交換器10の熱交換性能を最適化できる。
【0039】
(4-2)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、風上領域WUに配置される伝熱流路部31Uの数よりも風下領域WLに配置される伝熱流路部31Lの数の方が多いものである。また、各伝熱ユニット30が、少なくとも8以上の伝熱流路部31を有し、少なくとも2以上の伝熱流路部31Uが風上領域WUに配置されるものである。このような構成により、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、着霜の発生を抑えつつ、最適な熱交換を実現できる。
【0040】
(4-3)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、第1方向D1に沿って上下から伝熱ユニット30に接続し、冷媒流路の一部を形成する第1ヘッダ21(上側ヘッダ)及び第2ヘッダ22(下側ヘッダ)をさらに備える。このような構成により、伝熱ユニット30の長手方向を鉛直方向に向けることができ、付着した水(結露水等)を容易に排出できる。また、組立性・加工性を高めることもできる。
【0041】
ただし、本実施形態に係る熱交換器10は、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22を上下方向に代えて左右方向に設ける構成を排除するものではない。
【0042】
(4-4)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、風上領域WU及び風下領域WLが、第2ヘッダ22(下側ヘッダ)の内部に配置される仕切り部材22pにより形成される。よって、伝熱ユニット30に特殊な加工等をせずに、風上領域WU及び風下領域WLを容易に形成することができる。
【0043】
なお、本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒の流通経路に応じて、第2ヘッダ22に代えて第1ヘッダ21の内部に仕切り部材を設けてもよい。若しくは、冷媒の流通経路に応じて、第1ヘッダ21及び第2ヘッダ22のいずれにも仕切り部材を設けてもよい。
【0044】
(4-5)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、各伝熱ユニット30を、金属材料の押出成形によって単一の部材から形成することができる。また、打ち抜きにより複数の切欠部33を一度に形成することができる。したがって、組立性・加工性の高い熱交換器10を提供できる。
【0045】
(5)変形例
(5-1)変形例A
本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒を減圧させる減圧機構をさらに備えるものでもよい。具体的には、熱交換器10は、図12に概念を示すように、風上領域WUの冷媒流路(伝熱流路部31U)と風下領域WLの冷媒流路(伝熱流路部31L)との間に電動弁などにより構成される減圧機構25を備えるものでもよい。減圧機構25により冷媒Fを膨張させることで、風上領域の冷媒温度を最適化することができる。結果として、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、着霜の発生をさらに抑制することができる。
【0046】
(5-2)変形例B
本実施形態に係る熱交換器10は、上記構成に限られるものではない。すなわち、本実施形態に係る熱交換器10は、空気流Wが生じる第2方向D2に少なくとも1回は冷媒流路が折り返されものであれば、任意の形態を採用することができる。例えば、図13に示すような冷媒流路を有する構成の熱交換器10Yであってもよい。なお、図13は熱交換器10Yの内部に形成される冷媒流路を説明するための模式図である。
【0047】
図13に示す例では、風上第2ヘッダ22Uの中央部付近で、風上第2ヘッダ22Uの内部に第2方向D2に沿って仕切り部材22psが設けられている。これにより、風上第2ヘッダ22Uが、風上上流第2ヘッダ22UAと風上下流第2ヘッダ22UBとの2つの領域に分けられる。また、図13に示す例では、第1ヘッダ21の内部にも仕切り部材21p等が設けられており、第1ヘッダ21が、第2方向D2に沿って風上第1ヘッダ21Uと風下第1ヘッダ21Lとに分けられている。そして、このような構成の熱交換器10Yでは、第2配管42から風上上流第2ヘッダ22UAに流入した冷媒Fが、風上上流領域の伝熱流路部を通って、風上第1ヘッダ21Uに流入する。続いて、冷媒Fは、風上第1ヘッダ21Uを経由して風上下流領域の伝熱流路部に流入する。そして、風上下流第2ヘッダ22UBに流入した冷媒が、図示しない連絡配管等を介して、風下第2ヘッダ22Lに流入する。風下第2ヘッダ22Lに流入した冷媒Fは、風下第1ヘッダ21Lを経由して第1配管41に流出される。なお、熱交換器10Yでは、第1配管41が風下第1ヘッダ21Lに接続されている。
【0048】
このような形態の熱交換器10Yであっても、空気流Wが生じる第2方向D2に少なくとも1回は冷媒流路が折り返されているので、既述したのと同様の効果が実現される。
【0049】
(5-3)変形例C
また、本実施形態に係る熱交換器10は、第1方向D1からみたときに、伝熱ユニット30の第2方向D2の風上側の端部(ここでは伝熱補助部32g)に断熱材Iが塗布されるものであってもよい(図14,15参照)。これにより、当該端部における温度の低下を抑えることができる。結果として、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、着霜を抑制でき、風路閉塞を回避又は遅らせることができる。
【0050】
なお、図14,15に示す例では、伝熱ユニット30の上記端部が伝熱補助部32gである。さらに、この最風上側の伝熱補助部32g(第1伝熱補助部)は閉塞された形状である。ここで、「閉塞された形状」とは、穴や切込み等がなくフラットな形状のことをいう。これにより、除霜運転時の排水性をさらに高めることができる。
【0051】
補足すると、伝熱補助部32gに穴や切り込み等が形成されていると、その穴や切り込み等に、霜が解けて生じた水が保水されることがある。そして、その場合には、保水した箇所が次の着霜の起点となることがある。これに対し、変形例Cに係る熱交換器10では、伝熱補助部32gが穴や切込み等がない形状であるので、除霜運転後に生じる着霜を抑制できる。
【0052】
(5-4)変形例D
また、本実施形態に係る伝熱流路部31は、上述したものに限られず、他の形態であってもよい。例えば、伝熱流路部31を第1方向D1からみたときの断面形状が、半円形状、楕円形状、扁平形状、翼型の上半分形状、及び/又は翼型の下半分形状のいずれか一つ又は任意の組み合わせであってもよい。要するに、熱交換器10は、熱交換性能を最適化する形状を採用することができる。
【0053】
(5-5)変形例E
また、本実施形態に係る伝熱ユニット群15は、図16,17に示すような形態のものでもよい。なお、図17図16の一部拡大図である(図16の点線部に相当)。
【0054】
図16,17に示す例では、伝熱ユニット30(30a,30b,30cを含む)は、第2方向D2における第1位置L1(L1a,L1b,L1cを含む)で膨出して伝熱流路部31を形成する第1膨出部31p(31pa,31pb,31pcを含む)と、第1膨出部31pが形成される向きとは反対向きで第1位置L1に形成される第1平面部31q(31qa,31qb,31qcを含む)とを有する。なお、変形例Eでは、「第1位置」は伝熱ユニット毎に定義されており、伝熱ユニット30aの第1位置L1aと、伝熱ユニット30b,30cの第1位置L1b,L1cとは異なる位置を意味する。
【0055】
また、少なくとも一の伝熱ユニット30aが、一方の側で隣接する伝熱ユニット30bとは、第1膨出部31paが形成される面と、隣接する伝熱ユニット30bの第1膨出部31pbが形成される面とが対向する向きに配置される。また、その伝熱ユニット30aは、他方の側で隣接する他の伝熱ユニット30cとは、第1平面部31qaが形成される面と、他の伝熱ユニット30cの第1平面部31qcが形成される面とが対向する向きに配置される。
【0056】
このような構成により、熱交換器10が蒸発器として用いられた場合、第1平面部31qa,31qc同士等が対向する風路において、空気流が素通りするので、着霜の発生量を抑制することができる。これにより、使用環境によっては熱交換性能を高めることができる。
【0057】
なお、第1膨出部31pa,31pb同士が対向する風路では、空気流の縮流が発生し、その風路に着霜が集中的に発生し易くなる。しかし、そのような着霜が生じた場合であったとしても、使用環境によっては、図7に示すような略同一の膨出部が伝熱ユニットの両面に形成される熱交換器に比して、熱交換器全体における熱交換性能を高めることができる。
【0058】
また、変形例Eに係る熱交換器10は、図17に示すように、第1方向D1からみたときに、隣接する伝熱ユニット30a,30bにおける第1位置L1a,L1bが重複しないように配置されている。換言すると、隣接する伝熱ユニット30a,30b間の風路で、第1膨出部31pa,30pbが千鳥状に配置されている。そのため、図7に示すように膨出部同士が近接する構成に比して、隣接する伝熱ユニット31a,31b間の風路の流路断面積を増加させることができる。したがって、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、着霜による風路閉塞をさらに抑制することができる。
【0059】
さらに、伝熱ユニット30は、第1平面部31qに代えて、第1膨出部31pより小さく膨出する第2膨出部を有するものでもよい。この場合でも、上記と同様の議論が成立する。
【0060】
(5-6)変形例F
また、本実施形態に係る伝熱ユニット群15は、図18,19に示すような形態のものでもよい。なお、図19図18の一部拡大図である(図18の点線部に相当)。
【0061】
図18,19に示す例では、伝熱ユニット30(30a,30b,30cを含む)は、第2方向D2における第1位置L1(L1a,L1b,L1cを含む)で膨出して伝熱流路部31を形成する第1膨出部31p(31pa,31pb,31pcを含む)と、第1膨出部31pが形成される向きとは反対向きで第1位置L1に形成される第1平面部31q(31qa,31qb,31qc)と、第1膨出部31pが形成される向きとは反対向きで、第2方向D2における第2位置L2(L2a,L2b,L2cを含む)で膨出して伝熱流路部31を形成する第3膨出部31r(31ra,31rb,31rcを含む)と、第3膨出部31rが形成される向きとは反対向きで第2位置L2に形成される第2平面部31s(31sa,31sb,31scを含む)とを有する。ここでは、第1膨出部31pと第3膨出部31rとは同一形状である。また、第1膨出部31pと第3膨出部31rとは第2方向D2で隣接する。
【0062】
また、少なくとも一の伝熱ユニット30aが、一方の側で隣接する伝熱ユニット30bとは、第1膨出部31paが形成される面と、隣接する伝熱ユニット30bの第1平面部31qbが形成される面とが対向する向きに配置される。また、その伝熱ユニット30aは、他方の側で隣接する他の伝熱ユニット30cとは、第3膨出部31raが形成される面と、他の隣接する伝熱ユニット30cの第2平面部30scが形成される面とが対向する向きに配置される。
【0063】
また、隣接する伝熱ユニット30a,30b(又は30a,30c)における第1位置L1a,L1b(又はL1a,L1c)同士が第1方向D1から見たときに重複するように配置される。また、第2位置同士L2a,L2b(又はL2a,L2c)も第1方向D1から見たときに重複するように配置される。補足すると、「第1位置L1」「第2位置L2」は伝熱ユニット毎に定義されるものであるが、ここでは、各伝熱ユニット30a,30b,30cにおいて同じ位置になるようにしている。
【0064】
要するに、変形例Fに係る熱交換器10は、隣接する伝熱ユニット30a,30bの間で第1膨出部31pa,31pb同士等が対向せずに、反対向きに形成される。そのため、第1膨出部31pa,31pb同士等が対向する構成に比して、縮流の発生を抑えることができる。結果して、通風抵抗の増大を抑制することができ、最適な熱交換性能を実現することが可能となる。また、上記構成の熱交換器10であれば、(例えば摂氏7度以下)蒸発器として用いたときに、図7に示すような略同一の膨出部が伝熱ユニットの両面に形成される熱交換器に比して局所的な着霜を抑制することができる。
【0065】
なお、伝熱ユニット30は、第1平面部31qに代えて第1膨出部31pより小さく膨出する第2膨出部を有し、第2平面部31sに代えて第3膨出部31rより小さく膨出する第4膨出部を有するものでもよい。この場合でも、上記と同様の議論が成立する。
【0066】
(5-7)変形例G
また、本実施形態に係る熱交換器10は、図20に示すように、第1方向D1からみたときに、伝熱ユニット30における第2方向D2の端部に、他の伝熱補助部32よりも長い伝熱補助部32g(第1伝熱補助部)が形成されるものでもよい。このような熱交換器10では、最風上側の伝熱流路部31gと隣接する伝熱補助部32gとの間の距離が長いので、最風上側の伝熱流路部31gから伝熱補助部32gへの伝熱量を下げることができる。これにより、伝熱ユニット30表面上の熱流束分布を均一化することができる。結果として、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、風路の入口部に着霜が局所的に発生するのを抑制又は回避することができる。
【0067】
さらに、本実施形態に係る熱交換器10は、図21に示すように、隣接する伝熱ユニット30において、伝熱補助部32gの第2方向D2における長さを異なるようにして、端部を千鳥状に配置するものでもよい。このような熱交換器では、風路の入口部に断面積の広い部分が形成される。したがって、熱交換器10を低い温度環境(例えば摂氏7度以下)で蒸発器として用いたときに、風路の入口部における着霜を抑制又は回避することができる。
【0068】
(5-8)変形例H
また、本実施形態に係る熱交換器10は、図22に示すように、第1方向D1からみたときに、伝熱ユニット30が直線状だけでなく波形状に加工されるものでもよい。伝熱ユニット30が直線状の場合は風路抵抗を抑えることができる。一方、伝熱ユニット30が波形状の場合は空気流と冷媒との熱交換量を増やすことができる。要するに、使用環境に応じて、熱交換性能が最適な熱交換器を提供できる。
【0069】
(5-9)変形例I
本実施形態に係る熱交換器10は、伝熱管とフィンとが一方向に並ぶベッセル型熱交換器(細径多管式熱交換器)への適用が可能であるが、これに限られるものではない。例えば、マイクロチャネル型熱交換器(扁平多穴管式熱交換器)への適用も可能である。
【0070】
<他の実施形態>
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【0071】
すなわち、本開示は、上記各実施形態そのままに限定されるものではない。本開示は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。また、本開示は、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の開示を形成できるものである。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよいものである。さらに、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよいものである。
【符号の説明】
【0072】
10 熱交換器
21 第1ヘッダ(上側ヘッダ)
21p 仕切り部材
22 第2ヘッダ(下側ヘッダ)
22p 仕切り部材
22ps 仕切り部材
25 減圧機構
30 伝熱ユニット
30a 伝熱ユニット(一の伝熱ユニット)
30b 伝熱ユニット(一方の側で隣接する伝熱ユニット)
30c 伝熱ユニット(他方の側で隣接する伝熱ユニット)
31 伝熱流路部
31p 第1膨出部
31q 第1平面部
31r 第3膨出部
31s 第2平面部
31L 風下伝熱流路部
31U 風上伝熱流路部
32 伝熱補助部
32g 第2方向端部の伝熱補助部(第1伝熱補助部)
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
I 断熱材
L1 第1位置
L2 第2位置
WL 風下領域
WU 風上領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0073】
【文献】特開2006-90636号公報
図1
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図10
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図14
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図16
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