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特許7406499フェイルセーフ破壊検出手段を備えた容器閉鎖装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】フェイルセーフ破壊検出手段を備えた容器閉鎖装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 13/10 20060101AFI20231220BHJP
   F16J 13/24 20060101ALI20231220BHJP
   F16L 55/00 20060101ALN20231220BHJP
【FI】
F16J13/10 Z
F16J13/24
F16L55/00 S
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020550148
(86)(22)【出願日】2019-06-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 US2019035559
(87)【国際公開番号】W WO2019236691
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-05-20
(31)【優先権主張番号】62/680,801
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593200755
【氏名又は名称】ティーディーダブリュー デラウェア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TDW DELAWARE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル、ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】キーナン、ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】テフト、ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】モートン、ジョセフ、アラン
(72)【発明者】
【氏名】リッチー、アーロン、エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリクス、ロバート、フルトン
(72)【発明者】
【氏名】ベーニング、サミュエル、アール.
【審査官】久慈 純平
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-069486(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0330958(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0010724(US,A1)
【文献】米国特許第04237936(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 13/10
F16J 13/24
F16L 55/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒容器用の閉鎖器(10)であって
対のクランプリング(31)であって、該一対のクランプリング(31)の重量よりも大きい所定の作動力を有する、前記一対のクランプリング(31)と、
圧力警告ロック穴(19)と、
前記一対のクランプリング(31)に接続されたブロック(40)であって、前記一対のクランプリング(31)が開放した状態ときに、前記圧力警告ロック穴と少なくとも部分的に重なり、前記一対のクランプリング(31)が前記完全に閉鎖した状態であるときに、前記圧力警告ロック穴を完全に露出させるような大きさである、前記ブロック(40)と
を備える、閉鎖器(10)。
【請求項2】
前記一対のクランプリング(31)は、前記一対のクランプリング(31)に接続されたリンケージ(38)をに含み、前記ブロックは、前記リンケージ(38)に接続され、ブラケット(41)を備え、該ブラケット(41)は、前記リンケージ(38)の側面に接続されたプレートと、前記上プレートに垂直プレートとを有する、請求項に記載の閉鎖器。
【請求項3】
前記一対のクランプリング(31)は、前記一対のクランプリング(31)に接続されたリンケージ(38)を更に含み、前記ブロックは、前記リンケージ(38)とともに移動し、プレート(43)の形態のブラケット(41)を備え、該ブラケット(41)の一方の端部は、前記一対のクランプリング(31)が開放した状態のときに、圧力警告ロック穴と重なり、他端が圧力警告ロックのための位置合わせ手段(39)を備え、前記一対のクランプリング(31)が完全に閉鎖した状態であるときに、前記圧力警告ロックの前記位置合わせ手段(39)が前記圧力警告ロック穴を露出させるようになっている、請求項に記載の閉鎖器。
【請求項4】
前記リンケージ(38)は、前記一対のクランプリング(31)に接続されたラチェット機構(51)を備える、請求項に記載の閉鎖器。
【請求項5】
前記一対のクランプリング(31)のラグに接続された少なくとも1つのメカニカルヒューズ(20)であって、前記少なくとも1つのメカニカルヒューズは、前記閉鎖器の別の構成要素の負荷破壊力よりも低く、前記所定の作動力よりも高い所定の負荷破壊力を有する、前記少なくとも1つのメカニカルヒューズ(20)をさらに備え、前記閉鎖器の別の構成要素は、前記少なくとも1つのメカニカルヒューズに接続されたラグ(35)および前記一対のクランプリング(31)の枢動点(37)からからなる群から選択される、請求項に記載の閉鎖器。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメカニカルヒューズはシャーピン(21)である、請求項に記載の閉鎖器。
【請求項7】
前記一対のクランプリング(31)の各ラグを前記リンケージ(38)に接続するシャーピン(21)を含む少なくとも1つのメカニカルヒューズ(20)であって、前記シャーピン(21)は、前記閉鎖器の別の構成要素の負荷破壊力を下回り、前記一対のクランプリング(31)の前記所定の作動力を上回る所定の負荷破壊力を有し、前記閉鎖器の別の構成要素は、シャーピンによって前記リンケージ(38)に接続されたラグ(35)および前記一対のクランプリング(31)の枢動点(37)からなる群から選択される、前記少なくとも1つのメカニカルヒューズ(20)と
を備える、請求項2に記載された閉鎖器(10)。
【請求項8】
前記一対のクランプリング(31)の前記リンケージ(38)に接続されたハンドルを更に備える、請求項2に記載の閉鎖器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、開始および回収作業時にピグトラップへのアクセスを提供するために使用されるもののようなパイプラインおよび容器の閉鎖器の分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例として、ピグトラップは、パイプの端部に取り付けられるように適合されたカラーと、パイプの端部を開閉するためのドアと、ドアをカラーに保持するための手段と、ドアがカラーに保持されているときにドアをカラーに密閉するための手段とを含む。保持手段は、バレルに対してドアを保持するカラーバレルまたはクランプの内部に展開するセグメント化されたプレートを含むことができる。Lollisらの特許文献1は、クランプを使用する閉鎖器の一例を提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第4,237,936号明細書
【文献】米国特許第4,515,287号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
円筒容器用の閉鎖器の実施形態は、閉鎖器を完全に閉鎖した状態に動かすように構成された少なくとも1つの保持手段を含み、保持手段は、所定の作動力またはトルクを有して閉鎖器を適切に閉鎖し、閉鎖器は、以下のフェイルセーフ破壊検出機能:保持手段の少なくとも1つの構成要素の負荷破壊力を下回り、所定の作動力またはトルクを上回る所定の負荷破壊力を有するメカニカルヒューズ、または、閉鎖器が完全に閉鎖した状態でないときに、閉鎖器の圧力警告ロック穴と少なくとも部分的に重なり、閉鎖器が完全に閉鎖した状態であるときに、圧力警告ロック穴を完全に露出するような大きさであるブロックのうちの一方または両方を含む。
【0005】
保持手段は、非作動または開放位置と、作動または完全に閉鎖した位置との間を移動する。実施形態では、保持手段は、ドアを閉鎖および密閉状態に保持するように、閉鎖器のドアの周りに配置された一対のクランプリングを含むことができる。所定の作動力は、クランプリングの重量を上回る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】完全に閉鎖した状態に閉鎖器を適切に閉鎖する保持手段を備えた従来技術の閉鎖器の等角図である。保持手段は、クランプリングに接続されたリンケージを備えたハンドルを含む。
図2】保持手段の作動の前に閉鎖器の底部に妨害物または破片を示す、図1の従来技術の閉鎖器である。閉鎖器を共に保持するピン「P」は、弱いリンクとして設計されていない。
図3】妨害物または破片がある場合、または閉鎖器を適切に閉鎖するために過剰な力が必要な場合に、閉鎖器の少なくとも1つの他の構成要素の故障を防ぐことができるメカニカルヒューズを含む、本開示の閉鎖器の一実施形態の等角図である。
図4図3のメカニカルヒューズの拡大断面図である。
図5】圧力警告ロックを示す従来技術の閉鎖器の背面等角図とである。保持手段が適切に閉鎖されていなくても、圧力警告ロックを取り付けることができる場合がある。
図6】閉鎖器が完全に閉鎖した状態にないときに圧力警告ロックが挿入されるのを防ぐブロックを含む、本開示の閉鎖器の一実施形態の背面等角図である。ブロックは、閉鎖器を適切に閉鎖するように保持手段が完全には作動していない場合に、圧力警告ロック穴を少なくとも部分的に覆うような大きさのブラケットとすることができる。ブロックは、閉鎖器が完全に閉じてブロックが圧力警告ロック穴をクリアにするまで、圧力警告ロック穴に挿入できない圧力警告ロックとの干渉を示すために図示されている。
図7図6のブロックの拡大図である。
図8】ラチェット式の閉鎖機構およびブロックを含む本開示の閉鎖器の一実施形態の背面等角図である。ブロックは、閉鎖器がまだ適切に閉鎖していない場合に、少なくとも部分的に圧力警告ロック穴を覆う延長プレートを含むことができる。プレートは、圧力警告ロックとの干渉を示すように図示されている。
図9図8のブロックの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
閉鎖器の実施形態は、メカニカルヒューズ、圧力警告ロックブロック、またはメカニカルヒューズと圧力警告ロックブロックとの組み合わせを含む。実施形態は、Lollisらに特許文献1において、またはBaudouxらに特許文献2において開示されているものと同一または同様の閉鎖器に適合させることができ、それらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0008】
まず図3および図4を参照すると、本開示の実施形態では閉鎖器10は、閉鎖器の保持手段30の少なくとも1つの構成要素の負荷破壊力を下回り、保持手段30に打ち克つ所定の作動力またはトルクを提供する力を上回る所定の負荷破壊力を有する少なくとも1つのメカニカルヒューズ20を含む。いくつかの実施形態では、メカニカルヒューズ20は、シャーピン21またはその均等物を含む。保持手段30は、1つ以上のクランプリング31含むことができる。ハンドル33は、対応する突起35によってクランプリング31に接続することができ、その少なくとも1つはメカニカルヒューズ20を含む。
【0009】
メカニカルヒューズ20の負荷破壊力は、完全に閉鎖した位置に閉鎖器10を適切に閉鎖するための保持手段30の所定の作動力を上回るが、保持手段30の別の構成要素の負荷破壊力を下回る。実施形態では、他の構成要素は、ラグ35などの溶接された構成要素とすることができるが、これに限定されない。所定の作動力は、保持手段30の重量に打ち克つ力とすることができる。保持手段30は、一対のクランプリング31を含むことができ、所定の作動力は、一対のクランプリング31の重量を上回る。
【0010】
実施形態では、メカニカルヒューズ20は、操作者に見えるように、閉鎖器10の上端または上部11に配置することができる。いくつかの実施形態では、メカニカルヒューズ10は、圧力警告ロック17に近接した閉鎖器10の上端11に配置することができる。保持手段30がクランプリング31を含む場合、クランプリング31の共通の枢動点37(例えば、ピンまたはその均等物)を、閉鎖器の底端または底部15に向かって配置することができる。閉鎖器10の底部15における妨害物または破片「B」が、閉鎖時に保持手段30を作動させるために印加される力の増大を引き起こす(が、依然として共通の枢動点37などの別の構成要素の破壊力を下回る)場合、メカニカルヒューズ20は破壊される。破壊されたメカニカルヒューズ20は、簡単に検出でき、操作者に見える。ヒューズ20の計画された破壊は、保持手段30を閉じるために必要とされる過度の力による破壊から、閉鎖器の少なくとも1つの他の構成要素を保護する。
【0011】
ここで、図6および図7を参照すると、本開示の閉鎖器10の実施形態では、ブロック40は、圧力警告ロック17と干渉し、それによって閉鎖器10が開放されているか、または完全に閉鎖していない状態である場合に、ロック17が圧力警告ロック穴19に挿入されるか、または設置されるのを防ぐ。ブロック40は、閉鎖器10が完全に閉鎖した状態にあるときに、圧力警告ロック17が穴19に設置され得るような大きさとすることができる。圧力警告ロック17は、ピン23を含むことができる。保持手段30は、ハンドル33によって、または当技術分野で知られている種類のラチェット式閉鎖機構51によって作動させることができる。例えば、図8および図9を参照。
【0012】
ここで、図8および図9を参照すると、いくつかの実施形態では、ブロック40は、保持手段30のリンケージ38に接続されたブラケット41を含む。他の実施形態では、ブロック40は、圧力警告ロック17を穴19と位置合わせさせた少なくとも1つのプレート43を含む。ブラケット41は、圧力警告ロック17のための位置合わせ手段39含むことができる。従来技術の閉鎖器とは異なり、保持手段30が開放されている、または完全に閉鎖していない場合に、プレート43は、圧力警告ロック穴19の少なくとも一部を覆い、圧力警告ロック17が穴19に挿入されることを防ぐように、プレート43は、長さが延長される。保持手段30が完全に作動し、閉鎖器10が適切に閉鎖されると、穴19は完全に露出する。いくつかの実施形態では、保持手段30は、1つ以上のクランプリング31を含む。
【0013】
閉鎖器の実施形態を説明してきたが、閉鎖器は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく変更することができる。請求項には、列挙された要素に権利が与えられている均等物の全範囲に対して権利が与えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9