(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】制御装置及び電動家具
(51)【国際特許分類】
A61G 7/05 20060101AFI20231220BHJP
【FI】
A61G7/05
(21)【出願番号】P 2022014184
(22)【出願日】2022-02-01
(62)【分割の表示】P 2020201729の分割
【原出願日】2017-04-26
【審査請求日】2022-02-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】細川 雄史
(72)【発明者】
【氏名】松本 孝樹
(72)【発明者】
【氏名】下川 真人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 友毅
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-040146(JP,A)
【文献】特開2000-011791(JP,A)
【文献】実開平03-007222(JP,U)
【文献】特開2000-037425(JP,A)
【文献】特開2007-236746(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/228768(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/00-16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動ベッドの可動部の制御操作を受け付け可能な複数の操作ボタンを含む操作面と、
前記操作面とは反対側の裏面と、
を含む筐体を備え、
前記操作ボタンと前記裏面との距離が前記複数の操作ボタンそれぞれで異なり、
前記裏面と前記操作面との間の距離が、前記筐体の下端部分から中央部分に向かって単調減少し、
前記裏面と前記操作面との間の距離が、前記筐体の上端部分から前記中央部分に向かって単調減少
し、
前記筐体の前記上端部分に設けられた端部スイッチを、さらに備え、
前記端部スイッチは、呼び出し信号の送信、電気機器の操作、及び、照明の操作の少なくともいずれかを実施可能であり、
前記端部スイッチは、前記操作面とは異なる部分に設けられた
ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記筐体の後端部に設けられ、前記電動ベッドに接続可能なケーブルが脱着可能に接続されるコネクタ、
を備え、
前記コネクタは、当該コネクタに対する前記ケーブルの脱着方向が前記裏面に沿って配置される
ことを特徴とする請求項
1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記可動部には膝ボトム、脚ボトム、高さ変更部をさらに備え、
前記操作ボタンには、
前記膝ボトム及び脚ボトムの角度を変更する足ボタンと、
前記電動ベッドのベッド面の高さを変更する高さボタンがさらに含まれる
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記ケーブルを、さらに備えた、
請求項
2に記載の制御装置。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか1つに記載の制御装置と、
前記可動部と、
を備えた電動ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置及び電動家具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、高さや背もたれの角度を変更可能な電動家具(例えば、電動ベッドまたは電動椅子など)がある。これらの電動家具は、手元スイッチなどの制御装置(例えばリモートコントローラ:リモコン)により操作される。このような制御装置において、操作性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、操作性を向上できる制御装置及び電動家具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、制御装置は、操作部及びコネクタを含む。前記操作部は、操作面と、前記操作面とは反対側の裏面と、を含む。前記操作面は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む。前記操作部は、第1端部と第2端部とを含む。前記第1端部から前記第2端部に向かう第1方向は、前記操作面から前記裏面に向かう第2方向と交差する。前記第1端部は、前記操作面と接続された操作面側端部と、前記操作面側端部及び前記裏面と接続された裏面側端部と、を含む。前記裏面側端部は、前記第1方向において前記操作面側端部よりも後退している。前記コネクタは、前記裏面側端部に設けられ、前記電動家具に接続可能なケーブルが脱着可能に接続される。
別の実施形態によれば、制御装置は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む操作面と、前記操作面とは反対側の裏面と、を含む。前記裏面は、第1裏面部分と、第2裏面部分と、前記第1裏面部分と前記第2裏面部分との間の第3裏面部分と、を含む。前記裏面と前記操作面との間の距離は、前記第1裏面部分から前記第3裏面部分に向かって減少し、前記距離は、前記第2裏面部分から前記第3裏面部分に向かって減少する。
別の実施形態によれば、制御装置は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む操作面と、前記操作面とは反対側の裏面と、を含む。前記裏面が水平面に対向するように前記操作部を前記水平面においたときに、前記操作部は、自立可能である。
別の実施形態によれば、制御装置は、操作部と、フックと、を含む。前記操作部は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む操作面と、前記操作面とは反対側の裏面と、を含む。前記フックは、前記裏面の上端部と接続される。前記フックは、前記裏面から離れる方向に延びる第1部分と、前記第1部分に接続され前記第1部分から下方向に向けて延びる第2部分と、を含む。前記第2部分の横方向の幅は、前記操作部の前記横方向の幅の0.5倍以上である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態は、操作性を向上できる制御装置及び電動家具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(a)~
図1(d)は、実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示する模式的斜視図である。
【
図2】
図2(a)及び
図2(b)は、実施形態に係る制御装置を例示する模式図である。
【
図3】
図3(a)及び
図3(b)は、実施形態に係る制御装置を例示する模式図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る別の制御装置を例示する模式的斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る制御装置を含む別の電動家具を例示する模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
図1(a)~
図1(d)は、実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示する模式的斜視図である。
図1(a)に示すように、実施形態に係る制御装置110は、電動家具310と共に用いられる。制御装置110は、電動家具310の可動部70を制御することができる。制御装置110は、例えば、電動家具310のリモートコントローラ(リモコン)である。制御装置110は、例えば、手元スイッチである。制御装置110は、照明の入り切り機能、看護者または介護者の呼び出し機能、または、電源の入り切り機能などの種々の機能を有しても良い。
【0010】
電動家具310は、例えば、病院、介護施設、または、家庭などで使用される。
【0011】
この例では、電動家具310は、電動ベッドである。電動ベッドは、可動部70を有する。可動部70は、例えば、背ボトム70a、膝ボトム70b、脚ボトム70c及び高さ変更部70dなどを含む。背ボトム70a、膝ボトム70b及び脚ボトム70cにおいて、互いの角度は変更可能である。背ボトム70aの動作により、利用者の背の角度が変更可能である。膝ボトム70bと脚ボトム70cとの間の角度の変更により、膝の角度が変更可能である。これらの角度は、連動して変化しても良い。高さ変更部70dは、例えば、床面とベッド面との間の距離(高さ)を変更可能である。これらの可動部70には、例えばアクチュエータなどが用いられる。可動部70の動作により、「背上げ」、「膝上げ」及び「高さ調整」などの少なくともいずれかが可能である。
【0012】
制御装置110は、上記の可動部70と電気的に接続される。制御装置110と可動部70との間に、制御回路が設けられても良い。このように、間に他の回路が設けられる場合も、電気的に接続される状態に含まれる。
【0013】
図1(a)に示すように、制御装置110は、ケーブル15により、電動家具310と接続される。
図1(b)及び
図1(c)に示すように、制御装置110は、操作部10及びコネクタ14を含む。
【0014】
図1(b)に示すように、操作部10は、操作面10aを含む。操作面10aは、操作受付部20を含む。操作受付部20は、電動家具310の可動部70の制御操作を受け付け可能である。制御操作は、例えば、制御装置110の操作者(利用者)により行われる。
【0015】
例えば、操作受付部20として、複数の操作ボタンが用いられる。例えば、「頭」に関する上昇のボタン22aが押されると、背ボトム70aの角度が大きくなる。例えば、「頭」に関する下降のボタン22bが押されると、背ボトム70aの角度が小さくなる。例えば、「足」に関する上昇のボタン23aが押されると、膝ボトム70b及び脚ボトム70cの角度が大きくなる。例えば、「足」に関する下降のボタン23bが押されると、膝ボトム70b及び脚ボトム70cの角度が小さくなる。これらの角度は、例えば、水平面からの角度である。例えば、「高さ」に関する上昇のボタン24aが押されると、ベッド面が高くなる。例えば、「高さ」に関する下降のボタン24bが押されると、ベッド面が低くなる。例えば、「連動」に関する上昇のボタン21aが押されると、「頭」及び「足」が連動して変化する。例えば、「連動」に関する下降のボタン21bが押されると、「頭」及び「足」が連動して変化する。これらの変化は、可動部70の動作により行われる。例えば、操作ボタンを押し続けている期間に、上記の動作が行われる。これにより、安全な動作が得られる。
【0016】
この例では、操作受付部20は、第1メモリーポジションに関するボタン25a、及び、第2メモリーポジションに関するボタン25bをさらに含む。ボタン25aが押されると、第1メモリーポジションが形成される。ボタン25bが押されると、第2メモリーポジションが形成される。第1メモリーポジションは、背ボトム70a、膝ボトム70b、脚ボトム70c及び高さ変更部70dのそれぞれの状態の組み合わせの1つの状態に対応する。第2メモリーポジションは、背ボトム70a、膝ボトム70b、脚ボトム70c及び高さ変更部70dのそれぞれの状態の組み合わせの別の1つの状態に対応する。これらのメモリーポジションは、制御装置110(または電動家具310)の操作者(使用者)により設定されても良い。これらのメモリーポジションは、電動家具310の使用者の介護者(看護師など)により、設定されても良い。
【0017】
操作受付部20には、機械的な接点を有するスイッチの他、静電式または光学式などの任意の入力装置(例えばタッチスイッチなど)が用いられても良い。
【0018】
図1(b)に示すように、操作面10aに表示領域28が設けられても良い。表示領域28は、例えば、電動家具310の可動部70に関する情報(ボトムの角度や高さなど)を表示可能である。表示領域28は、操作受付部20の機能または動作状態に関する情報を表示しても良い。
【0019】
操作部10は、操作面10aに加えて、裏面10bをさらに含む。裏面10bは、操作面10aとは反対側の面である。さらに、操作部10は、第1端部10eaと第2端部10ebとを含む。第1端部10eaから第2端部10ebに向かう第1方向D1は、操作面10aから裏面10bに向かう第2方向D2と交差している。第1方向D1は、例えば、下から上に向かう方向である。
【0020】
例えば、操作部10は、第1方向D1に沿って延びている。操作部10の第1方向D1に沿った長さは、操作部10の第2方向D2に沿った長さよりも長い。第1端部10eaは、第1方向D1における一方の端部(例えば、下端部)である。第2端部10ebは、第1方向D1における他方の端部(例えば、上端部)である。
【0021】
第1端部10eaは、操作面側端部11b及び裏面側端部12bを有する。操作面側端部11bは、操作面10aと接続される。裏面側端部12bは、操作面側端部11b及び裏面10bと接続される。裏面側端部12bは、例えば、操作面側端部11bと裏面10bとの間にある。操作面側端部11bは、例えば、操作面10a側の下端部に対応する。裏面側端部12bは、例えば、裏面10b側の下端部に対応する。
【0022】
図1(b)、
図1(c)及び
図1(d)に示すように、裏面側端部12bは、第1方向D1において操作面側端部11bよりも後退している。
【0023】
図1(d)に示すように、コネクタ14は、操作部10の裏面側端部12bに設けられる。コネクタ14には、電動家具310に接続可能なケーブル15が脱着可能に接続される。
【0024】
例えば、ケーブル15は、ワイヤ部15aと、ケーブルコネクタ15cと、を含む。ワイヤ部15aの一端が、ケーブルコネクタ15cと接続される。ワイヤ部15aの他端は、電動家具310と接続可能である。ケーブルコネクタ15cは、操作部10のコネクタ14と脱着可能に接続される。
【0025】
図1(d)は、ケーブルコネクタ15cがコネクタ14から離れている状態に対応する。
図1(c)は、ケーブルコネクタ15cがコネクタ14と接続されている状態に対応する。
【0026】
このような操作部10及びコネクタ14を含む制御装置110においては、良好な操作性が得られる。
【0027】
一般に、制御装置(リモートコントローラ)と電動家具とを接続するケーブルにおいて、損傷が発生する場合がある。これは、例えば、電動家具の使用中などにケーブルに大きな力が加わることがあるためである。このため、損傷したケーブルだけを交換できることが好ましい。このために、ケーブルは、操作部と脱着可能に接続できることが好ましい。
【0028】
例えば、ケーブル15にケーブルコネクタ15cを設け、このケーブルコネクタ15cに対応したコネクタ14を操作部10に設けることが考えられる。このとき、コネクタ14を操作部10の操作面側の下端部に設ける参考例においては、操作に必要な操作面10aの大きさを維持しようとすると、制御装置の全長が長くなる。全長が長いと制御装置(リモートコントローラ)が持ち難くなる。このため、このような参考例においては、操作性が悪い。
【0029】
これに対して、実施形態に係る制御装置110においては、操作部10の裏面側端部12bが、操作面側端部11bよりも後退している(
図1(b)及び後述の
図2(b)など参照)。後退の方向は、第1方向D1に沿う方向である。そして、この後退した裏面側端部12bに、コネクタ14が設けられる。これにより、操作に必要な操作面10aの大きさを維持しつつ、全長が長くなることが抑制できる。これにより、制御装置110(リモートコントローラ)が持ちやすくなり、良好な操作性が得られる。そして、ケーブル15が損傷した場合にも、損傷したケーブル15だけを交換することで、所定の制御操作が安全に実施できる。
【0030】
裏面側端部12bの操作面側端部11bに対する後退量(後述する
図2(b)に例示する距離dy)は、例えば、1mm以上25mm以下である。距離dyは、第1方向D1に沿った距離である。
【0031】
図1(c)及び
図1(d)に示すように、この例では、裏面10bに別のボタン(スイッチ50)が設けられている。スイッチ50は、例えば、任意の機能を有することができる。スイッチ50は、例えば、制御装置110のオン/オフなどのスイッチとして機能しても良い。スイッチ50は、制御装置110の筐体の側面に設けられても良い。
【0032】
この例では、フック30が設けられている。フック30により、操作部10は、例えば、電動家具310のサイドレールやベッド用グリップなどに保持可能である。例えば、操作を行わないときに操作受付部20(ボタン)が押されることなどが抑制できる。より安全で操作性の良好な制御装置を提供できる。
【0033】
上記のように、実施形態に係る制御装置110においては、操作部10の裏面側端部12bにコネクタ14が設けられる。このため、例えば、裏面側端部12bの厚さは、他の部分よりも厚い。例えば、
図1(d)に示すように、裏面10bは、弓状の形状を有することができる。このような形状により、操作部10は、操作者(使用者)の手で持ち易い。これにより、より良好な操作性が得られる。
【0034】
以下、このような形状の例について説明する。
図2(a)及び
図2(b)は、実施形態に係る制御装置を例示する模式図である。
図2(a)は、斜視図である。
図2(b)は、側面図である。
図2(a)に示すように、操作面10aは、実質的に平面である。これにより、操作面10aが見やすい。操作受付部20(例えばボタン)の形成も容易である。一方、裏面10bにおいては、中央部分が、上端部分及び下端部分に対して後退している。例えば、操作面10aと裏面10bとの間の距離(操作部10の厚さ)は、連続的に変化している。
【0035】
図2(a)及び
図2(b)に示すように、裏面10bは、第1裏面部分13a、第2裏面部分13b及び第3裏面部分13cを含む。第1裏面部分13aから第2裏面部分13bに向かう方向は、第1方向D1に沿う。第1裏面部分13aは、例えば、下部分である。第2裏面部分13bは、例えば、上部分である。第3裏面部分13cは、第1裏面部分13aと第2裏面部分13bとの間に位置する。第3裏面部分13cは、例えば、中部分に対応する。
図2(b)に示すように、裏面10bと操作面10aとの間の距離dxは、第1裏面部分13aから第3裏面部分13cに向かって減少する。この距離dxは、第2裏面部分13bから第3裏面部分13cに向かって減少する。これらの減少は、例えば単調減少である。
【0036】
例えば、第1裏面部分13aと操作面10aとの間の距離d1は、第3裏面部分13cと操作面10aとの間の距離d3よりも長い。第2裏面部分13bと操作面10aとの間の距離d2は、距離d3よりも長い。例えば、距離dxは、連続的に変化している。例えば、距離dxが実質的に一定である区間(上下方向の区間)は、実質的に設けられなくても良い。例えば、距離dxが実質的に一定である区間の長さ(第1方向D1、すなわち、上下方向の長さ)は、操作部10の第1方向D1(上下方向)の長さの1/5以下である。
【0037】
例えば、第1裏面部分13aは、操作面10aに対して傾斜している。第2裏面部分13bは、操作面10aに対して傾斜している。これらの傾斜の方向は、互い逆である。このような傾斜を設けることで、操作部10の厚さは、第1裏面部分13a及び第2裏面部分13bでは厚く、第3裏面部分13cでは薄くなる。
【0038】
例えば、操作部10において、操作面10aと裏面10bとの間の距離が最も短い部分が、操作部10の上端(第2端部10eb)と下端(第1端部10ea)との間に存在する。この最も距離が短い部分は、上端と下端との間の中間部分にある。例えば、最も距離が短い部分と下端との間の距離は、上端と下端との間の距離の0.3倍以上0.7倍以下(約0.5倍)である。最も距離が短い部分により、操作部10が、操作者(使用者)の手にフィットする。
【0039】
このような形状により、例えば、操作者(使用者)が操作部10を手で持ったときに、操作部10は、手にフィットする。例えば、手の位置のずれが少なくなる。操作者は、手で持ったときの感覚で、自分がどのボタンを押そうとしているのかが分かりやすくなる。より良好な操作性が得られる。誤操作が抑制できる。
【0040】
図2(b)に示すように、制御装置110においては、フック30は、操作部10の裏面10bの上端部10btと接続されている。フック30は、下方向に向けて折れ曲がっている。フック30は、第1部分31及び第2部分32を含む。第1部分31は、操作部10の裏面10bの上端部10btと接続される。第1部分31は、裏面10bから離れる方向に延びる。第2部分32は、第1部分31と接続され、第1部分31から下方向に向けて延びる。第2部分32は、裏面10bから離れている。第2部分32と裏面10bとの間の空間に、電動家具310に設けられるサイドレールなどが挿入される。これにより、操作部10は、サイドレールなどに保持される。
【0041】
図3(a)及び
図3(b)は、実施形態に係る制御装置を例示する模式図である。
図3(a)は、背面図である。
図3(b)は、側面図である。
図3(a)に示すように、制御装置110においては、フック30の幅が広い。例えば、フック30の第2部分32の横方向の幅w2は、操作部10の横方向の幅w1の0.5倍以上である。横方向(第3方向D3)は、第1方向D1及び第2方向D2(
図1(b)参照))と交差する(例えば垂直な)方向である。
【0042】
これにより、
図3(b)に示すように、裏面10bが水平面88に対向するように、操作部10を水平面88においたときに、操作部10は、自立可能である。
【0043】
例えば、幅w2が幅w1の0.5倍未満のときは、操作部10を水平面88においたときに、操作部10の重力により、操作部10が水平面88に向けて倒れ易い。自立が困難である。幅w2を大きくすることで、自立が容易になる。
【0044】
幅w2が過度に大きいと、電動家具310のサイドレールなどへ操作部10を掛けることおよび外すことが困難になる。例えば、幅w2は、幅w1未満であることが好ましい。
【0045】
図3(b)に示すように、この例では、フック30は、第3部分33及び第4部分34をさらに含む。第4部分34と第1部分31との間に第2部分32がある。第4部分34と第2部分32との間に第3部分33がある。
【0046】
操作部10の裏面10bと第3部分33との間の距離d33は、裏面10bと第2部分32との間の距離d34よりも短く、裏面10bと第4部分34との間の距離d34よりも短い。例えば、フック30と裏面10bとの間の距離は、第2部分32において長く、第3部分33において短く、第4部分34において長い。これにより、例えば、フック30をサイドレールなどに掛けること、及び、外すことが容易になる。
【0047】
図3(b)に示すように、操作部10を水平面88の上に置いたときに、第4部分34が水平面88に接触しても良い。
【0048】
図3(a)に示すように、フック30の第4部分34の横方向の幅w3は、操作部10の横方向の幅w1の0.5倍以上である。これにより、操作部10が自立しやすくなる。幅w3は、幅w1未満であることが好ましい。操作部10をサイドレールなどに掛けることおよび外すことが容易になる。
【0049】
上記の第4部分34を上記の第2部分32と見なしても良い。
【0050】
図4は、実施形態に係る別の制御装置を例示する模式的斜視図である。
図4に示すように、実施形態に係る別の制御装置111においては、操作部10、及び、コネクタ14(
図4では図示しない)に加え、端部スイッチ51をさらに含む。端部スイッチ51は、操作部10の端部(例えば上部)に設けられている。端部スイッチ51により、例えば、電動家具310の可動部70以外の操作が可能である。端部スイッチ51は、例えば、呼び出し信号の送信、電気機器の操作、及び、照明の操作の少なくともいずれかを実施可能である。呼び出し信号は、例えば、看護者などへの連絡のための信号である。電気機器は、例えば、電動家具310(例えばベッド)の近傍に設けられるテレビジョン、ラジオ及びパーソナルコンピュータの少なくともいずれかを含む。照明は、例えば、天井灯及びフットライトの少なくともいずれかを含む。
【0051】
端部スイッチ51を操作面10aとは異なる部分に設けることで、誤操作が抑制できる。操作性を向上できる制御装置が提供できる。
【0052】
上記の実施形態において、制御装置110及び111は、ケーブル15を含んでも良い。
【0053】
図5は、実施形態に係る制御装置を含む別の電動家具を例示する模式的斜視図である。
図5に示すように、電動家具311は、電動椅子である。電動家具311は、可動部70を含む。可動部70は、例えば、背もたれ部70e及び座面部70fを含む。実施形態に係る制御装置110(または111)により、これらの可動部70が制御される。電動家具311においても、操作性を向上できる電動家具が提供できる。
【0054】
実施形態によれば、操作性を向上できる制御装置及び電動家具が提供できる。
【0055】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、制御装置に含まれる操作部、コネクタ及びケーブルなどの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0056】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0057】
その他、本発明の実施形態として上述した制御装置及び電動家具を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての制御装置及び電動家具も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0058】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0059】
10…操作部、 10a…操作面、 10b…裏面、 10bt…上端部、 10ea…第1端部、 10eb…第2端部、 11b…操作面側端部、 12b…裏面側端部、 13a…第1裏面部分、 13b…第2裏面部分、 13c…第3裏面部分、 14…コネクタ、 15…ケーブル、 15a…ワイヤ部、 15c…ケーブルコネクタ、 20…操作受付部、 21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24b、25a、25a…ボタン、 28…表示領域、 30…フック、 31~34…第1~第4部分、 50…スイッチ、 51…端部スイッチ、 70…可動部、 70a…背ボトム、 70b…膝ボトム、 70c…脚ボトム、 70d…高さ変更部、 70e…背もたれ部、 70f…座面部、 88…水平面、 110、111…制御装置、 310、311…電動家具、 D1~D2…第1~第3方向、 d1~d3…距離、 d32~d34…距離、 dx、dy…距離、 w1~w3…幅