(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】電子機器、制御方法及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H01H 25/00 20060101AFI20231220BHJP
H01H 89/00 20060101ALI20231220BHJP
G06F 3/0362 20130101ALI20231220BHJP
G04G 17/06 20060101ALI20231220BHJP
G04G 21/00 20100101ALI20231220BHJP
H01H 13/56 20060101ALI20231220BHJP
【FI】
H01H25/00 E
G06F3/0362 461
G04G17/06
G04G21/00 304E
H01H13/56
(21)【出願番号】P 2022548212
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(86)【国際出願番号】 CN2021077436
(87)【国際公開番号】W WO2021169943
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】202010124600.4
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クオ、ユアンミン
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-017012(JP,A)
【文献】実公平06-028719(JP,Y2)
【文献】特開2017-079038(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/00 - 13/88
H01H 25/00 - 25/06
H01H 89/00
G06F 3/033- 3/039
G04G 3/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有する筐体であって、前記収容空間を囲むように凹溝が設けられ、前記凹溝の底面に第1電極と第2電極が設けられている筐体と、
少なくとも一部が前記凹溝内に設けられるベゼルと、を備える電子機器であって、
前記ベゼルが前記凹溝の第1位置にある場合、前記第1電極と前記第2電極が導通され、前記ベゼルが前記凹溝の第2位置にある場合、前記第1電極と前記第2電極が切断
され、
前記電子機器は、
前記底面に設けられ、一端が前記第1電極に接続される弾性部材をさらに備え、
前記ベゼルの前記凹溝の底面を向く一端に突起部が設けられ、前記第1位置において、前記突起部が前記弾性部材を押圧し、前記弾性部材の他端が前記第2電極に接続され、前記第2位置において、前記突起部が前記弾性部材から離れ、前記弾性部材の他端が前記第2電極から離間する、
電子機器。
【請求項2】
前記収容空間に設けられる表示スクリーンをさらに備え、
前記ベゼルには、前記筐体に係合される第1ストッパ面及び前記表示スクリーンに係合される第2ストッパ面が前記底面から離れるように設けられる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記凹溝の側壁に第1誘電体と第2誘電体が設けられ、
前記ベゼルが前記凹溝内で前記筐体の軸方向回りに回転可能である、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1誘電体と前記第2誘電体はそれぞれ、前記凹溝の同一の側壁に間隔をあけて設けられる電極であり、前記ベゼルの凹溝内に位置する部分に抵抗が設けられ、
前記第1誘電体には前記ベゼルに接触接続可能な第1電極バンプが設けられ、前記抵抗には前記第2誘電体に接触接続可能な第2電極バンプが設けられている、請求項
3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1電極と第2電極がキャリア板によって前記底面に設けられる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記弾性部材は押圧弾性片である、請求項
1に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器内の第1電極と第2電極の接続状態を検出するステップであって、前記接続状態は導通と切断を含むステップと、
検出された接続状態に基づいて、前記電子機器の状態を調整するステップと、を含む、請求項1に記載の電子機器のための制御方法。
【請求項8】
前記電子機器内の第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号を検出するステップと、
検出された電気信号に基づいて、前記電子機器の状態を調整するステップと、をさらに含む、請求項
7に記載の制御方法。
【請求項9】
検出された接続状態に基づいて、前記電子機器の状態を調整する前記ステップは、
第1事前設定ポリシーに従って、接続状態が導通の場合に前記電子機器をオフ又はオンにするか、又は、接続状態が導通の場合に目標対象を選定するステップを含む、請求項
7に記載の制御方法。
【請求項10】
検出された電気信号に基づいて、前記電子機器の状態を調整する前記ステップは、
第2事前設定ポリシーに従って、現在の電気信号に対応する目標パラメータ及びパラメータ構成情報を決定し、前記パラメータ構成情報に基づいて前記目標パラメータを調整するステップを含む、請求項
8に記載の制御方法。
【請求項11】
前記第2事前設定ポリシーは、
切断の接続状態の場合に電気信号に対応する音量の値と、
切断の接続状態の場合に電気信号に対応する輝度の値と、
の少なくとも1つを含む、請求項
10に記載の制御方法。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項
7に記載の制御方法のステップが実現される、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の技術分野に関し、特に、電子機器及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、スマートウォッチは非常に広く応用されるようになってきている。スマートウォッチの実用化において、ヒューマンコンピュータインタラクション体験の効果をより良好に向上させるためには、通常、スマートウォッチにタッチディスプレイが搭載されている。
【0003】
しかし、実際の使用において、ユーザが指で直接タッチディスプレイを操作すると、タッチディスプレイは、そのサイズが小さいから、その表示領域の一部が指に遮られやすくなることにより、ユーザは、遮られた表示領域を直接視認できない場合があることが発見された。例えば、スマートウォッチの使用時、最初に行われる操作はロック解除操作であるが、ユーザが指でタッチディスプレイをロック解除操作を行う場合、タッチディスプレイは、そのサイズが小さいから、その表示領域の一部が指に遮られやすくなることにより、ロック解除エラーが発生しやすく、複数回の入力が必要になり、操作が複雑になってしまう。または、画面ロックを設定しないと、ユーザのプライバシーを暴露する可能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、従来の解決手段において、操作時に文字盤が指に遮られ、文字盤のサイズが小さいことにより操作が不便になるという問題を解決するために、電子機器及び制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術課題を解決するために、本発明は、次のように実現される。
【0006】
第1側面において、本発明の実施例は、
収容空間を有する筐体であって、前記収容空間を囲むように凹溝が設けられ、前記凹溝の底面に第1電極と第2電極が設けられている筐体と、
少なくとも一部が前記凹溝内に設けられるベゼルと、を備える電子機器であって、
前記ベゼルが前記凹溝の第1位置にある場合、前記第1電極と前記第2電極が導通され、前記ベゼルが前記凹溝の第2位置にある場合、前記第1電極と前記第2電極が切断される、電子機器を提供する。
【0007】
第2側面において、本発明の実施例は、
前記電子機器内の第1電極と第2電極の接続状態を検出するステップであって、前記接続状態は導通と切断を含むステップと、
検出された接続状態に基づいて、前記電子機器の状態を調整するステップと、を含む、上記電子機器のための制御方法をさらに提供する。
【0008】
第3側面において、本発明の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記に記載の上記電子機器のための制御方法のステップが実現される、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0009】
第4側面において、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されているコンピュータプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、上記に記載の上記電子機器のための制御方法のステップが実現される、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0010】
第5側面において、本発明の実施例は、上記に記載の上記電子機器のための制御方法のステップの実行に利用されるように構成される、装置をさらに提供する。
【発明の効果】
【0011】
このように、本発明の実施例において、ベゼルが凹溝の第1位置にある場合、第1電極と第2電極の導通が実現され、ベゼルが凹溝の第2位置にある場合、第1電極と第2電極の切断が実現されるように、ベゼルの位置を調整することができる。これにより、該電子機器は、第1電極と第2電極の接続状態を検出することで対応する機能を実現し、電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例に係る電子機器の構造模式
図1である。
【
図2】本発明の実施例に係る電子機器の構造模式
図2である。
【
図5】第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号の変化を説明するための模式図である。
【
図6】本発明の実施例に係る制御方法の流れ模式図である。
【
図7】本発明の実施例に係る電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に説明するが、以下に記載される図面は本開示の実施例の一部に過ぎないことは明らかである。当業者にとって、進歩性のある労働を費やせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0014】
本発明が解決しようとする技術課題、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に図面及び具体的な実施例を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1、
図2に示すように、本発明の実施例に係る電子機器は、
収容空間を有する筐体1であって、前記収容空間を囲むように凹溝2が設けられ、前記凹溝2の底面に第1電極3と第2電極4が設けられている筐体1と、
少なくとも一部が前記凹溝2内に設けられるベゼル5と、を備え、
前記ベゼル5が前記凹溝2の第1位置にある場合、前記第1電極3と前記第2電極4が導通され、前記ベゼル5が前記凹溝2の第2位置にある場合、前記第1電極3と前記第2電極4が切断される。
【0016】
このように、ユーザは、ベゼル5が凹溝2の第1位置にある場合、凹溝2の底面における第1電極3と第2電極4の導通が実現され、ベゼル5が凹溝2の第2位置にある場合、第1電極3と第2電極4の切断が実現されるように、電子機器内のベゼル5の位置を調整することができる。これにより、該電子機器は、第1電極3と第2電極4の導通又は切断の接続状態を検出することで対応する機能を実現し、電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することを回避することができる。
【0017】
該電子機器が第1電極と第2電極の接続状態を検出した後、具体的には、第1事前設定ポリシーに従って、接続状態が導通の場合に該電子機器をオフ又はオンにするか、又は、接続状態が導通の場合に目標対象を選定するようにしてもよい。当然ながら、接続状態に基づいて、該電子機器は他の機能を実現することもできるが、ここでは一つ一つ列挙しない。
【0018】
該実施例において、任意に、前記電子機器は、
前記底面に設けられ、一端が前記第1電極3に接続される弾性部材6をさらに備え、
前記ベゼル5の前記凹溝2の底面を向く一端に突起部が設けられ、前記第1位置において、前記突起部が前記弾性部材6を押圧し、前記弾性部材6の他端が前記第2電極4に接続され、前記第2位置において、前記突起部が前記弾性部材6から離れ、前記弾性部材6の他端が前記第2電極4から離間する。
【0019】
このように、第1位置において、ベゼル5の凹溝2の底面に近接する突起部が弾性部材6を押圧することにより、該弾性部材6が第2電極4に接続され、第1電極3と第2電極4が導通されるようになる。第2位置において、
図1に示すように、突起部が弾性部材6から離れ、弾性部材6は、押圧から解放されることにより元の状態に復帰し、第2電極4から離間することができ、第1電極3と第2電極4が切断される。
【0020】
任意に、前記電子機器は、前記収容空間に設けられる表示スクリーン7をさらに備え、前記ベゼル5には、前記筐体1に係合される第1ストッパ面及び前記表示スクリーン7に係合される第2ストッパ面が前記底面から離れるように設けられる。
【0021】
図1において、第2ストッパ面が表示スクリーン7に係合されることにより、ベゼル5が第2位置にあるようになり、この時、第1ストッパ面は筐体1から離間する。当然ながら、ベゼル5を下向きに押圧することで第2ストッパ面を表示スクリーン7
から離間させることができ、第1ストッパ面が筐体1に係合され、ベゼル5が第1位置にあるようになる。
【0022】
該実施例において、任意に、前記第1電極3と第2電極4がキャリア板8によって前記底面に設けられることが理解されるべきである。
【0023】
図2に示すように、筐体1内に凹溝2が設けられ、該凹溝2が環状凹溝であり、このため、第1電極3と第2電極4も環状であるが、異なる半径を有する。第1電極3と第2電極4がキャリア板8内に固定され、キャリア板8によって凹溝2の底面に設けられる。
【0024】
任意に、前記弾性部材6は押圧弾性片である。
【0025】
ここで、押圧弾性片の弾性部材6は、
図1と
図2に示すように、内側縁が第1電極3に固定接続され、外側縁がキャリア板8に固定接続され、中央突起が第2電極4の真上に位置し、ベゼル5の突起部に対応する。ベゼル5の突起部が該押圧弾性片を押圧すると、押圧弾性片が変形して第2電極4に接続され、第1電極3と第2電極4が導通されるようになる。
【0026】
当然ながら、第1電極3は、弾性部材6の両側の縁部にそれぞれ接続される半径の異なる2つの環状電極であってもよい。
【0027】
また、該実施例において、
図1と
図2に示すように、任意に、前記凹溝2の側壁に第1誘電体9と第2誘電体10が設けられ、
前記ベゼル5が前記凹溝2内で前記筐体1の軸方向回りに回転可能である。
【0028】
このように、ユーザは、該ベゼル5を回転させることで、第1誘電体9と第2誘電体10との間の電気信号を調整することができ、これにより、該電子機器は該電気信号を検出することで対応する機能を実現し、該電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することをさらに回避することができる。
【0029】
任意に、前記第1誘電体9と前記第2誘電体10はそれぞれ、前記凹溝2の同一の側壁に間隔をあけて設けられる電極であり、前記ベゼル5の凹溝2内に位置する部分に抵抗11が設けられ、
前記第1誘電体9には前記ベゼル5に接触接続可能な第1電極バンプ12が設けられ、前記抵抗11には前記第2誘電体10に接触接続可能な第2電極バンプ13が設けられている。
【0030】
好ましくは、第1誘電体9は、凹溝2の内壁に嵌め込んで位置が固定される環状導体であり、該第1誘電体9における第1電極バンプ12はベゼル5に設けられる抵抗11に接触可能である。第2誘電体10は、凹溝2の内壁に嵌め込んで位置が固定される環状導体である。当然ながら、第1誘電体9と第2誘電体10は内壁の異なる位置にある。抵抗11は、切り欠きが設けられている環状導体であり、抵抗値が比較的に大きく、ベゼル5の凹溝2内に位置する部分の内壁に嵌め込まれ、ベゼル5に対して位置が固定される。該抵抗11における第2電極バンプ13は第2誘電体10に接触可能である。当然ながら、ベゼル5を回転しやすくするために、第1電極バンプ12と抵抗11とは所定の干渉量があり、第2電極バンプ13と第2誘電体10とは所定の干渉量がある。
【0031】
このように、回転ベゼル5を回転させる際に、抵抗11がベゼル5につれて回転し、第2電極バンプ13が第2誘電体10を移動し、
図3に示すように、第1誘電体9における第1電極バンプ12は抵抗11に接触し、
図4に示すように、抵抗11における第2電極バンプ13は第2誘電体10に接触する。こうして、第1誘電体9と第2誘電体10の相対位置が変化し、第1誘電体9と第2誘電体10との間の抵抗値は、電極バンプの相対位置に応じて変化する。第1誘電体9と第2誘電体10との間の抵抗値は、第1電極バンプ12から第2電極バンプ13までの部分の抵抗シートの抵抗値である(抵抗11の抵抗値が大きいと仮定する場合に、第1電極バンプ12と抵抗11との間の接触抵抗値、第2電極バンプ13と第2誘電体10との間の接触抵抗値、第2誘電体10の抵抗値等は考慮されなくてもよい)。
【0032】
図5に示すように、抵抗11の実効抵抗領域14は図面における破線枠で示される部分であり、この時、該実効抵抗領域14に対応する長さは、第1誘電体9と第2誘電体10の相対位置の距離、即ち円弧長Lである。抵抗の単位長さの抵抗率をrとする(抵抗11の断面積が一定である)と、第1誘電体9と第2誘電体10との間の抵抗値RとLの関係は、R=r×Lとして得られる。従って、Lの変化につれて、Rも変化し、第1誘電体9と第2誘電体10との間の電気信号も変化する。さらに、電子機器は、該電気信号を検出することで、第2事前設定ポリシーに従って、現在の電気信号に対応する目標パラメータ及びパラメータ構成情報を決定し、決定されたパラメータ構成情報に基づいて該電子機器の目標パラメータを調整することができる。例えば、第2事前設定ポリシーは回転による音量の調整に対応する場合は、検出された電気信号に基づいて、現在の電気信号に対応する音量の目標値を決定して、音量を該目標値に調整することができる。
【0033】
該実施例において、第2事前設定ポリシーは回転による輝度の調整、アプリケーションの選択等に対応してもよいが、ここでは一つ一つ列挙しない。
【0034】
以上により、本発明の実施例に係る電子機器は、ベゼル5の凹溝2における位置が調整されることによって、凹溝2の底面における第1電極3と第2電極4の導通又は切断を実現可能である一方、該ベゼル5を回転させることによって、第1誘電体9と第2誘電体10との間の電気信号を調整可能である。これにより、該電子機器では、第1電極3と第2電極4の接続状態、第1誘電体9と第2誘電体10との間の電気信号を検出することで、対応する機能を実現し、該電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することを回避することができる。
【0035】
図6は、本発明の実施例に係る上記に記載の電子機器のための制御方法であり、以下のステップを含む。
【0036】
ステップ601で、前記電子機器内の第1電極と第2電極の接続状態を検出し、前記接続状態は導通と切断を含む。
【0037】
上記実施例において、電子機器のベゼルが凹溝の異なる位置にあることで、凹溝の底面における第1電極と第2電極の導通又は切断を実現することができる。従って、このステップにおいて、まず第1電極と第2電極の接続状態を検出することで、ユーザのニーズを把握してから、さらに、対応的に調整を行う。
【0038】
ステップ602で、検出された接続状態に基づいて、前記電子機器の状態を調整する。
【0039】
このステップにおいて、ステップ601で検出した後、検出された接続状態に基づいて該電子機器の状態調整を完了することができる。
【0040】
上記ステップ601と602によって、本発明の実施例に係る電子機器では、ベゼルの凹溝における位置の変化による第1電極と第2電極の接続状態を検出し、これに応じて電子機器の状態を調整して、ユーザのニーズを満たす。
【0041】
任意に、ステップ602は、
第1事前設定ポリシーに従って、接続状態が導通の場合に前記電子機器をオフ又はオンにするか、又は、接続状態が導通の場合に目標対象を選定するステップを含む。
【0042】
このように、第1事前設定ポリシーに基づいて、導通の接続状態が検出されると、該電子機器はオフ又はオンにされるか、又は、目標対象を選定する。ここで、電子機器は具体的にオフ処理をするか又はオン処理をするかは、機器自体が現在オン状態にあるか又はオフ状態にあるかによるものである。目標対象は、現在表示されている対象又はボックス選択された対象であってもよい。
【0043】
また、上記電子機器の実施例によれば、該電子機器は、ベゼルの回転によって、第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号を調整可能であることが明らかであるので、任意に、前記方法は、
前記電子機器内の第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号を検出するステップと、
検出された電気信号に基づいて、前記電子機器の状態を調整するステップと、をさらに含む。
【0044】
このように、本発明の実施例に係る電子機器では、ベゼルの凹溝内での回転による第1誘電体と第2誘電体との間でトリガされる電気信号を検出し、これに応じて電子機器の状態を調整して、ユーザのニーズを満たす。
【0045】
任意に、検出された電気信号に基づいて、前記電子機器の状態を調整する前記ステップは、
第2事前設定ポリシーに従って、現在の電気信号に対応する目標パラメータ及びパラメータ構成情報を決定し、前記パラメータ構成情報に基づいて前記目標パラメータを調整するステップを含む。このように、電子機器は、検出された電気信号について、第2事前設定ポリシーに従って、現在の電気信号に対応する目標パラメータ及びパラメータ構成情報を決定し、決定されたパラメータ構成情報に基づいて該電子機器の目標パラメータを調整することができる。
【0046】
任意に、前記第2事前設定ポリシーは、
切断の接続状態の場合に電気信号に対応する音量の値と、
切断の接続状態の場合に電気信号に対応する輝度の値と、
の少なくとも1つを含む。
【0047】
従って、該第2事前設定ポリシーによって、切断の接続状態の場合に、ベゼルを回転することにより目標パラメータを調整することを実現可能である。該目標パラメータは電子機器の音量、表示スクリーンの輝度である。当然ながら、目標パラメータのパラメータ構成情報(即ち、調整目標値)は、第2事前設定ポリシーにおける電気信号に対応する値から得ることができる。
【0048】
該実施例において、第2事前設定ポリシーは、回転によるアプリケーションの選択、連絡先の選択等にも用いられてもよく、ここでは重複して説明しない。
【0049】
以上により、本発明の実施例の方法では、電子機器は自体の構造により、ベゼルの位置が調整されることによって、凹溝の底面における第1電極と第2電極の導通又は切断を実現可能である一方、ベゼルを回転させることによって、第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号を調整可能である。よって、該電子機器では、第1電極と第2電極の接続状態、第1誘電体と第2誘電体との間の電気信号を検出することで、対応する機能を実現し、電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することを回避することができる。
【0050】
図7は、本発明の各実施例を実現する電子機器のハードウェア構造の模式図であり、該電子機器700は、高周波ユニット701、ネットワークモジュール702、オーディオ出力ユニット703、入力ユニット704、センサ705、表示ユニット706、ユーザ入力ユニット707、インタフェースユニット708、メモリ709、プロセッサ710、及び電源711等の部材を含むが、それらに限定されない。当業者であれば、
図7に示す電子機器の構造は、電子機器を限定するものではなく、電子機器は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本発明の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブル機器、及び万歩計(登録商標)等を含むが、それらに限定されない。
【0051】
そのうち、プロセッサ710は、前記電子機器内の第1電極と第2電極の接続状態を検出するステップであって、前記接続状態は導通と切断を含むステップと、
検出された接続状態に基づいて、前記電子機器の状態を調整するステップと、に用いられる。
【0052】
以上により、該電子機器はその構造により、ベゼルの位置が調整されることによって、凹溝の底面における第1電極と第2電極の導通又は切断を実現可能であることが分かる。従って、該電子機器は、第1電極と第2電極の接続状態を検出することで、対応する機能を実現し、電子機器の表示スクリーンでの操作を行う時に操作不便の問題が発生することを回避することができる。
【0053】
なお、本発明の実施例において、高周波ユニット701は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ710で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット701は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット701は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0054】
電子機器はネットワークモジュール702によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0055】
オーディオ出力ユニット703は、高周波ユニット701又はネットワークモジュール702が受信した又はメモリ709に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット703は、電子機器700が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット703は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0056】
入力ユニット704は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット704は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)7041と、マイクロホン7042と、を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット706に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット7041で処理された画像フレームは、メモリ709(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット701もしくはネットワークモジュール702によって送信することができる。マイクロホン7042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット701によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0057】
電子機器700は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサセンサ705をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル7061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器700が耳元に移動された時、表示パネル7061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、万歩計、タップ)等に用いることができる。センサ705は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは重複して説明しない。
【0058】
表示ユニット706は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット706は表示パネル7061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等の形態で表示パネル7061を構成することができる。
【0059】
ユーザ入力ユニット707は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器でのユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット707は、タッチパネル7071及び他の入力機器7072を含む。タッチパネル7071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル7071上又はタッチパネル7071付近で行う操作)を検出可能であり、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ710に送信し、そして、プロセッサ710から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル7071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル7071に加え、ユーザ入力ユニット707は他の入力機器7072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器7072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは重複して説明しない。
【0060】
さらに、タッチパネル7071は、表示パネル7061を被覆してもよく、タッチパネル7071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ710に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ710は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル7061で対応する視覚出力を提供する。
図7において、タッチパネル7071と表示パネル7061は、2つの独立した部材として電子機器の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル7071と表示パネル7061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0061】
インタフェースユニット708は、外部装置と電子機器700を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(Input/Output,I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット708は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器700内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器700と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0062】
メモリ709は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ709は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ709は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0063】
プロセッサ710は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ709内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ709内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ710は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、好ましくは、プロセッサ710に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ710に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0064】
電子機器700は各部材に給電する電源711(例えば、電池)をさらに含んでもよく、好ましくは、電源711は、電源管理システムによってプロセッサ710に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0065】
なお、電子機器700はいくつかの示されていない機能モジュールを含み、ここでは重複して説明しない。
【0066】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述した上記電子機器のための制御方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは重複して説明しない。前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0067】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0068】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本発明の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0069】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本発明の示唆をもとに、当業者が本発明の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本発明の保護範囲に属するものとする。
【0070】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年2月27日に中国で出願した中国特許出願番号No.202010124600.4の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本文に取り込まれる。