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特許7406670加熱アセンブリ及びこれを備えた香味吸引器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-19
(45)【発行日】2023-12-27
(54)【発明の名称】加熱アセンブリ及びこれを備えた香味吸引器
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20231220BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20231220BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20231220BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
A24F40/40
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023135101
(22)【出願日】2023-08-23
(62)【分割の表示】P 2022137734の分割
【原出願日】2018-10-26
(65)【公開番号】P2023159322
(43)【公開日】2023-10-31
【審査請求日】2023-09-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】山田 学
(72)【発明者】
【氏名】竹内 学
(72)【発明者】
【氏名】井上 康信
(72)【発明者】
【氏名】隅井 干城
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/194763(WO,A2)
【文献】特開2017-127300(JP,A)
【文献】特開平07-184627(JP,A)
【文献】国際公開第2017/198837(WO,A1)
【文献】特表2009-509521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/46
A24F 40/20
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
香味発生物品を挿入可能な第1開口を一端に有しかつ空気入口を形成する第2開口を他端に有する第1の筒部材と、
前記第1の筒部材を取り囲んで配置された第2の筒部材と、
前記第2開口側の前記第1の筒部材の上流端と接続され、前記第2開口に空気を導入する内部流路を有する第3の筒部材と、
前記第1の筒部材、前記第2の筒部材、及び前記第3の筒部材を収容するハウジングと、を有し、
前記第3の筒部材の下流端は、前記第1の筒部材の前記上流端の外周を取り囲む、香味吸引器。
【請求項2】
請求項1に記載された香味吸引器において、
前記第3の筒部材は、前記第1の筒部材の内径よりも小さい内径を有する小径部を有する、香味吸引器。
【請求項3】
請求項2に記載された香味吸引器において、
前記第3の筒部材は、前記第1の筒部材の前記上流端の外周を取り囲む部分と、前記小径部とにより形成される段状の係止部を有する、香味吸引器。
【請求項4】
請求項3に記載された香味吸引器において、
前記第1の筒部材の前記上流端は、前記係止部に当接するように配置される、香味吸引器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載された香味吸引器において、
前記香味発生物品を挿入可能であり、前記第1の筒部材の前記第1開口と連通する内部空間を有する第4の筒部材を有し、
前記第4の筒部材の上流端は、前記第1開口側の前記第1の筒部材の下流端と接続される、香味吸引器。
【請求項6】
請求項5に記載された香味吸引器において、
前記第4の筒部材の前記上流端は、前記第1の筒部材の前記下流端の外周を取り囲む、香味吸引器。
【請求項7】
請求項5又は6に記載された香味吸引器において、
前記香味発生物品を収容するための開口部の一部を形成し、前記第4の筒部材の下流端と係合する第5の筒部材を有する、香味吸引器。
【請求項8】
請求項7に記載された香味吸引器において、
前記第5の筒部材の上流端は、前記第4の筒部材の前記下流端の外周を取り囲む、香味吸引器。
【請求項9】
請求項7又は8に記載された香味吸引器において、
前記第5の筒部材と前記第4の筒部材との接続部分は、ゴム材料により封止される、香味吸引器。
【請求項10】
請求項9に記載された香味吸引器において、
前記ゴム材料は、環状であり、前記第4の筒部材の外周面と、前記第5の筒部材の内周面との間で周方向に延びる、香味吸引器。
【請求項11】
請求項9又は10に記載された香味吸引器において、
前記第5の筒部材は、前記ゴム材料を収容するための収容部を有する、香味吸引器。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載された香味吸引器において、
前記第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に断熱材を有する、香味吸引器。
【請求項13】
請求項12に記載された香味吸引器において、
前記断熱材は、エアロゲルを含む、香味吸引器。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載された香味吸引器において、
前記第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に熱収縮チューブを有する、香味吸引器。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載された香味吸引器において、
前記第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に密閉領域が設けられる、香味吸引器。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載された香味吸引器において、
前記第3の筒部材の内面と前記第1の筒部材の外面との接続部分は気体又はエアロゾルが通過しないように構成される、香味吸引器。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載された香味吸引器と、
前記香味発生物品と、を有する、香味吸引システム。
【請求項18】
請求項17に記載された香味吸引システムにおいて、
前記香味吸引器は、加熱部材を有し、
前記香味発生物品は、基材部と、前記基材部の下流側に隣接した紙管部と、を有し、
前記香味発生物品が前記第1の筒部材に収容された状態において、前記加熱部材の下流端は、前記基材部の下流端よりも下流側に突き出している、香味吸引システム。
【請求項19】
請求項18に記載された香味吸引システムにおいて、
前記基材部の長さL0に対する前記加熱部材の突き出し長さD2の比(D2/L0)は、0.075以上0.175以下である、香味吸引システム。
【請求項20】
請求項18又は19に記載された香味吸引システムにおいて、
前記加熱部材の突き出し長さD2は、1.5mm以上3.5mm以下である、香味吸引システム。
【請求項21】
請求項17に記載された香味吸引システムにおいて、
前記香味発生物品は、基材部と、前記基材部の下流側に隣接した紙管部と、を有し、
前記香味発生物品が前記第1の筒部材に収容された状態において、前記第1の筒部材の前記下流端は、前記基材部の下流端よりも下流側に突き出している、香味吸引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱アセンブリ及びこれを備えた香味吸引器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、材料の燃焼をすることなく香味等を吸引するための香味吸引器が知られている。このような香味吸引器として、例えば、揮発成分を含むたばこから成る喫煙材を加熱することでエアロゾルを形成する、喫煙材加熱装置が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された喫煙材加熱装置は、中空円筒状のヒータを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2018-522551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、新たな構造を有する加熱アセンブリ及び香味吸引器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一形態によれば、香味発生物品を挿入可能な第1開口を一端に有しかつ空気入口を形成する第2開口を他端に有する第1の筒部材と、加熱部材と、断熱材とを備えた加熱アセンブリが提供される。この加熱アセンブリは、前記第1の筒部材を取り囲んで配置された第2の筒部材をさらに備え、前記第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に密閉領域が設けられ、前記加熱部材及び前記断熱材料が前記密閉領域に収容される。
【0006】
本発明の他の一形態によれば、上記加熱アセンブリを備えた香味吸引器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本実施形態に係る香味吸引器の全体斜視図である。
図1B】喫煙物品を保持した状態の本実施形態に係る香味吸引器の全体斜視図である。
図2】喫煙物品の断面図である。
図3図1Aに示した矢視3-3における断面図である。
図4】加熱アセンブリの断面図を示す。
図5】加熱アセンブリの側面図を示す。
図6】加熱アセンブリとアウターフィンとの接続部分の拡大断面図である。
図7】加熱アセンブリの拡大概略断面図である。
図8】本実施形態の香味吸引器における、喫煙物品の基材部と、香味吸引器の加熱部材及び内側管との間の、軸線方向の位置関係を簡略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0009】
図1Aは、本実施形態に係る香味吸引器の全体斜視図である。図1Bは、喫煙物品を保持した状態の本実施形態に係る香味吸引器の全体斜視図である。本実施形態に係る香味吸引器10は、例えば、エアロゾル源を含んだ香味源(香味発生基材の一例に相当する)を
有する喫煙物品110(香味発生物品の一例に相当する)を加熱することで、香味を含むエアロゾルを生成するように構成される。
【0010】
図1A及び図1Bに示すように、香味吸引器10は、トップハウジング11Aと、ボトムハウジング11Bと、カバー12と、スイッチ13と、蓋部14と、を有する。トップハウジング11Aとボトムハウジング11Bは、互いに接続されることで、香味吸引器10の最外のハウジング11を構成する。ハウジング11は、使用者の手に収まるようなサイズである。使用者が香味吸引器10を使用する際は、香味吸引器10を手で保持して、香味を吸引することができる。
【0011】
トップハウジング11Aは、図示しない開口を有し、カバー12は当該開口を閉じるようにトップハウジング11Aに結合される。図1Bに示すように、カバー12は、喫煙物品110を挿入可能な開口12aを有する。蓋部14は、カバー12の開口12aを開閉するように構成される。具体的には、蓋部14は、カバー12に取り付けられ、開口12aを閉じる第1位置と開口12aを開放する第2位置との間を、カバー12の表面に沿って移動可能に構成される。これにより、蓋部14は、香味吸引器10の内部(後述するアウターフィン17の開口又はトップキャップ48の開口)への喫煙物品110のアクセスを許可又は制限することができる。
【0012】
スイッチ13は、香味吸引器10の作動のオンとオフを切り替えるために使用される。例えば、図1Bに示すように喫煙物品110を開口12aに挿入した状態でスイッチ13を使用者が操作することで、図示しない加熱部材に図示しない電源から電力が供給され、喫煙物品110を燃焼させずに加熱することができる。喫煙物品110が加熱されると、喫煙物品110に含まれるエアロゾル源からエアロゾルが蒸発し、エアロゾルに香味源の香味が取り込まれる。使用者は、喫煙物品110の香味吸引器10から突出した部分(図1Bにおいて図示された部分)を吸引することで、香味を含んだエアロゾルを吸引することができる。なお、本明細書において、香味吸引器10の長手方向とは、喫煙物品110が開口12aに挿入される方向をいう。
【0013】
次に、本実施形態に係る香味吸引器10に使用される喫煙物品110の構成について説明する。図2は、喫煙物品110の断面図である。図2に示す実施形態においては、喫煙物品110は、充填物111(香味発生基材の一例に相当する)と、充填物111を巻装する第1の巻紙112と、を含む基材部110Aと、基材部110Aとは反対側の端部を形成する吸口部110Bと、を有する。基材部110Aと吸口部110Bは、第1の巻紙112とは異なる第2の巻紙113によって連結されている。ただし、第2の巻紙113を省略し、第1の巻紙112を用いて基材部110Aと吸口部110Bを連結することもできる。
【0014】
図2中の吸口部110Bは、紙管部114と、フィルタ部115と、紙管部114とフィルタ部115との間に配置された中空セグメント部116と、を有する。中空セグメント部116は、例えば、1つ又は複数の中空チャネルを有する充填層と、充填層を覆うプラグラッパーとで構成される。充填層は繊維の充填密度が高いため、吸引時は、空気やエアロゾルは中空チャンネルのみを流れることになり、充填層内はほとんど流れない。喫煙物品110において、フィルタ部115でのエアロゾル成分の濾過による減少を少なくしたいときに、フィルタ部115の長さを短くして中空セグメント部116で置き換えることはエアロゾルのデリバリ量を増大させるために有効である。
【0015】
図2中の吸口部110Bは3つのセグメントから構成されているが、本実施形態において、吸口部110Bは1つ又は2つのセグメントから構成されていてもよいし、4つ又はそれ以上のセグメントから構成されていてもよい。例えば、中空セグメント部116を省
略し、紙管部114とフィルタ部115を互いに隣接配置して吸口部110Bを形成することもできる。
【0016】
図2に示す実施形態において、喫煙物品110の長手方向の長さは、40mm以上90mm以下であることが好ましく、50mm以上75mm以下であることがより好ましく、50mm以上60mm以下であることがさらに好ましい。喫煙物品110の円周は15mm以上25mm以下であることが好ましく、17mm以上24mm以下であることがより好ましく、20mm以上23mm以下であることがさらに好ましい。また、喫煙物品110における基材部110Aの長さは20mm、第1の巻紙112の長さは20mm、中空セグメント部116の長さは8mm、フィルタ部115の長さは7mmであってよいが、これら個々のセグメントの長さは、製造適性、要求品質等に応じて、適宜変更できる。
【0017】
本実施形態において、喫煙物品110の充填物111は、所定温度で加熱されてエアロゾルを発生するエアロゾル源を含有し得る。エアロゾル源の種類は、特に限定されず、用途に応じて種々の天然物からの抽出物質及び/又はそれらの構成成分を選択することができる。エアロゾル源として、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、トリアセチン、1,3-ブタンジオール、及びこれらの混合物を挙げることができる。充填物111中のエアロゾル源の含有量は、特に限定されず、十分にエアロゾルを発生するとともに、良好な香喫味の付与の観点から、通常5重量%以上であり、好ましくは10重量%以上であり、また、通常50重量%以下であり、好ましくは20重量%以下である。
【0018】
本実施形態における喫煙物品110の充填物111は、香味源としてたばこ刻みを含有し得る。たばこ刻みの材料は特に限定されず、ラミナや中骨等の公知のものを用いることができる。喫煙物品110における充填物111の含有量の範囲は、円周22mm、長さ20mmの場合、例えば、200mg以上400mg以下であり、250mg以上320mg以下であることが好ましい。充填物111の水分含有量は、例えば、8重量%以上18重量%以下であり、10重量%以上16重量%以下であることが好ましい。このような水分含有量であると、巻染みの発生を抑制し、基材部110Aの製造時の巻上適性を良好にする。充填物111として用いるたばこ刻みの大きさやその調製法については特に制限はない。例えば、乾燥したたばこ葉を、幅0.8mm以上1.2mm以下に刻んだものを用いてもよい。また、乾燥したたばこ葉を平均粒径が20μm以上200μm以下程度になるように粉砕して均一化したものをシート加工し、それを幅0.8mm以上1.2mm以下に刻んだものを用いてもよい。さらに、上記のシート加工したものについて刻まずにギャザー加工したものを充填物111として用いてもよい。また、充填物111は、1種又は2種以上の香料を含んでいてもよい。当該香料の種類は特に限定されないが、良好な喫味の付与の観点から、好ましくはメンソールである。
【0019】
本実施形態において、喫煙物品110の第1の巻紙112及び第2の巻紙113は、坪量が例えば20gsm以上65gsm以下であり、好ましくは25gsm以上45gsm以下である原紙から作られることができる。第1の巻紙112及び第2の巻紙113の厚みは、特に限定されないが、剛性、通気性、及び製紙時の調整の容易性の観点から、10μm以上100μm以下であり、好ましくは20μm以上75μm以下であり、より好ましくは30μm以上50μm以下である。
【0020】
本実施形態において、喫煙物品110の第1の巻紙112及び第2の巻紙113には填料が含まれ得る。填料の含有量は、第1の巻紙112及び第2の巻紙113の全重量に対して10重量%以上60重量%未満を挙げることができ、15重量%以上45重量%以下であることが好ましい。本実施形態において、好ましい坪量の範囲(25gsm以上45gsm以下)に対して、填料が15重量%以上45重量%以下であることが好ましい。填料としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン、カオリン等を使用することができ
る。このような填料を含む紙は、喫煙物品110の巻紙として利用する外観上の観点から好ましい白色系の明るい色を呈し、恒久的に白さを保つことができる。そのような填料を多く含有させることで、例えば、巻紙のISO白色度を83%以上にすることができる。また、喫煙物品110の巻紙として利用する実用上の観点から、第1の巻紙112及び第2の巻紙113は8N/15mm以上の引張強度を有することが好ましい。この引張強度は、填料の含有量を少なくすることで高めることができる。具体的には、上記で例示した各坪量の範囲において示した填料の含有量の上限よりも填料の含有量を少なくすることで、高めることができる。
【0021】
次に、図1A及び図1Bに示した香味吸引器10の内部構造について説明する。図3は、図1Aに示した矢視3-3における断面図である。図3に示すように、香味吸引器10は、ハウジング11の内部空間に、電源部20と、回路部30と、加熱部40と、を有する。回路部30は、第1回路基板31と、第1回路基板31と電気的に接続された第2回路基板32と、を有する。第1回路基板31は、例えば、図示のように長手方向に延びて配置される。これにより、電源部20と加熱部40は、第1回路基板31によって区画される。その結果、加熱部40において発生する熱が電源部20に伝達することが抑制される。
【0022】
第2回路基板32は、電源部20とスイッチ13との間に配置され、第1回路基板31の延在方向と直交する方向に延びる。スイッチ13は、第2回路基板32と隣接して配置される。使用者がスイッチ13を押下したとき、スイッチ13の一部が、第2回路基板32と接触し得る。
【0023】
第1回路基板31及び第2回路基板32は、例えばマイクロプロセッサ等を含み、電源部20から加熱部40への電力の供給を制御することができる。これにより、第1回路基板31及び第2回路基板32は、加熱部40による喫煙物品110の加熱を制御することができる。
【0024】
電源部20は、第1回路基板31及び第2回路基板32に電気的に接続される電源21を有する。電源21は、例えば、充電式バッテリ又は非充電式のバッテリであり得る。電源21は、第1回路基板31及び第2回路基板32の少なくとも一方を介して、加熱部40と電気的に接続される。これにより、電源21は、喫煙物品110を適切に加熱するように、加熱部40に電力を供給することができる。また、図示のように、電源21は、加熱アセンブリ41に対して、加熱部40の長手方向に直交する方向に隣接して配置される。これにより、電源21の大きさを大きくしても、香味吸引器10の長手方向の長さが長くなることを抑制することができる。
【0025】
また、香味吸引器10は、外部電源と接続可能な端子22を有する。端子22は、例えばマイクロUSB等のケーブルと接続することができる。電源21が充電式バッテリである場合は、端子22に外部電源を接続することで、外部電源から電源21に電流を流し、電源21を充電することができる。また、端子22にマイクロUSB等のデータ通信ケーブルを接続することにより、香味吸引器10の作動に関連するデータ等を外部装置に送信できるようにしてもよい。
【0026】
加熱部40は、図示のように、長手方向に延びる加熱アセンブリ41を有する。加熱アセンブリ41は、複数の筒状の部材から構成され、全体として筒状体をなしている。加熱アセンブリ41は、その内部に喫煙物品110の一部を収納可能に構成され、喫煙物品110へ供給する空気の流路を画定する機能、及び喫煙物品110を外周から加熱する機能を有する。
【0027】
ボトムハウジング11Bには、加熱アセンブリ41の内部に空気を流入するための通気口15(空気入口の一例に相当する)が形成される。具体的には、通気口15は、加熱アセンブリ41の一端部(図3における左側の端部)と流体連通する。また、香味吸引器10は、通気口15に着脱自在のキャップ16を有する。キャップ16は、通気口15に取り付けられた状態でも通気口15から加熱アセンブリ41の内部に空気が流入できるように構成され、例えば図示しない貫通孔又は切欠き等を有し得る。キャップ16を通気口15に取り付けることで、加熱アセンブリ41内に挿入された喫煙物品110から発生する物質が、通気口15からハウジング11の外部に落下することを抑制することができる。
【0028】
加熱アセンブリ41の他の一端部(図3における右側の端部)は、図1Bに示した開口12a(空気出口の一例に相当する)と流体連通する。開口12aを有するカバー12と加熱アセンブリ41の他の一端部との間には、略筒状のアウターフィン17が設けられる。アウターフィン17は、後述するトップキャップ48の下流端と係合する。喫煙物品110が、図1Bに示すようにカバー12の開口12aから香味吸引器10の内部に挿入されると、アウターフィン17を通過し、喫煙物品110の少なくとも充填物111(図2参照)が加熱アセンブリ41の内部に配置される。即ち、アウターフィン17は、喫煙物品110を収容するための開口部の一部を形成する。アウターフィン17は、加熱アセンブリ41側(図3中左側)の開口の大きさより、カバー12側(図3中右側)の開口の方が大きくなるように形成されることが好ましい。これにより、喫煙物品110を開口12aからアウターフィン17の内部に挿入し易くなる。また、加熱アセンブリ41の内部に喫煙物品110が挿入されていないときは、使用者は、開口12aからブラシ等の器具を挿入することで、加熱アセンブリ41の内部をクリーニングすることができる。クリーニング用の器具は、加熱アセンブリ41の一端部(図3における左側の端部)から挿入されることもできる。その場合は香味吸引器10の通気口15からキャップ16が取り外される。
【0029】
図1Bに示すように喫煙物品110が開口12aから香味吸引器10内に挿入された状態で、使用者が、喫煙物品110の香味吸引器10から突出した部分、即ち図2に示したフィルタ部115を吸引すると、通気口15から加熱アセンブリ41の内部に空気が流入する。流入した空気は、加熱アセンブリ41の内部を通過して、喫煙物品110から生じるエアロゾルと共に、使用者の口内に到達する。したがって、加熱アセンブリ41の通気口15に近い側は上流側であり、加熱アセンブリ41の開口12aに近い側(アウターフィン17に近い側)は下流側である。
【0030】
次に、図3に示した加熱アセンブリ41の構成について詳細に説明する。図4は、加熱アセンブリ41の断面図を示す。また、図5は、加熱アセンブリ41の側面図を示す。加熱アセンブリ41は、内側管42(第1の筒部材の一例に相当する)と、加熱部材43と、エアロゲル44(断熱材の一例に相当する)と、外側管45(第2の筒部材の一例に相当する)と、を有する。内側管42は、喫煙物品110を挿入可能な第1開口42aを一端に有し、且つ空気入口を形成する第2開口42bを他端に有する。本実施形態では、内側管42は、円筒形状であり、第1開口42aから挿入された喫煙物品110の少なくとも一部と接触するように構成される。第2開口42bは、空気流の上流側に位置し、第1開口42aは下流側に位置する。
【0031】
外側管45は、内側管42を取り囲んで配置され、内側管42と外側管45との間に所定の隙間が形成される。加熱部材43は、例えば2枚のPI(ポリイミド)等のフィルムで発熱抵抗体を挟み込んで構成される、可撓性のフィルムヒータであり得る。加熱部材43は、内側管42に当接するように配置される。具体的には、図示の例では、加熱部材43は内側管42の外周側に配置され、加熱部材43の内面が内側管42の外面と接触する。加熱部材43は、内側管42の外周面に沿って配置されるので、全体として略筒状に変
形される。
【0032】
加熱アセンブリ41は、さらに、内側管42の下流側の端部(第1開口42a側の端部)と、外側管45の下流側の端部(内側管42の第1開口42aに近い端部)との間に、周方向に延在する第1環状部材46を有する。また、加熱アセンブリ41は、内側管42の上流側の端部(第2開口42b側の端部)と、外側管45の上流側の端部(内側管42の第2開口42bに近い端部)との間に、周方向に延在する第2環状部材47を有する。第1環状部材46は、後述するトップキャップ48及び熱収縮チューブ52を介して、内側管42の下流側の端部と密に接続される。また、第2環状部材47は、後述するボトムキャップ50及び熱収縮チューブ52を介して、内側管42の上流側の端部と密に接続される。また、第1環状部材46及び第2環状部材は、外側管45と密に接続される。これにより、内側管42と外側管45との間には、密閉領域54が設けられる。密閉領域54は、加熱部材43と、エアロゲル44とが収容される。
【0033】
加熱部材43とエアロゲル44との間には、熱収縮チューブ52が配置される。熱収縮チューブ52は筒状であり、加熱部材43が内側管42に接触した状態を維持する。具体的には、熱収縮チューブ52は、加熱部材43の外周側に配置された状態で熱が加えられることにより熱収縮しており、これにより加熱部材43を内側管42に押し付けるように加熱部材43に応力を与える。熱収縮チューブ52は、例えば、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等の熱可塑性樹脂によって形成され得る。なお、本実施形態では、加熱部材43が内側管42に接触した状態を維持することを目的として熱収縮チューブ52を採用しているが、これに限らず、同様の目的を達成できる任意の部材を採用することができる。例えば、熱収縮チューブ52に代えて、弾性チューブ等が採用され得る。
【0034】
内側管42は、好ましくは、熱伝導性の高いSUS等の金属材料で形成される。これにより、加熱部材43の熱が内側管42全体に伝導し易くなり、その結果、内側管42自体が加熱手段の機能を発揮することができる。外側管45は、例えば、内側管42と同様の金属材料で形成することができる。なお、加熱部材43と外側管45との間にはエアロゲル44が配置されるので、加熱部材43から発生する熱は、外側管45に伝わりにくい。本実施形態では、加熱部材43から発生する熱を断熱するためにエアロゲル44を採用しており、これはシリカエアロゲル、カーボンエアロゲル、アルミナエアロゲル等の種々のエアロゲル材料により形成され得る。ただし、エアロゲルの代わりに他の断熱材を使用してもよく、例えば、グラスウールやロックウール等の繊維系断熱材、ウレタンフォームやフェノールフォームの発泡系断熱材等を使用してもよい。或いは、密閉領域54を真空にして真空断熱空間を構成してもよい。エアロゲル44を断熱材として使用する場合、エアロゲル44の体積が密閉領域54の容積に対して占める割合は、85%以上100%以下であることが好ましい。これにより密閉空間54内に気泡が混入するのを抑制できるので、加熱部材43や内側管42等の熱が気泡を介して外側管45に伝達されるのを防止できる。仮に密閉空間54内に気泡が混入した場合には、加熱アセンブリ41の姿勢に応じて気泡が自由に移動し、熱を伝達し得る。
【0035】
加熱アセンブリ41は、さらに、トップキャップ48と、ボトムキャップ50と、を有する。トップキャップ48及びボトムキャップ50は、例えば樹脂材料により形成され得る。トップキャップ48は、内側管42の第1開口42aと連通する内部空間を有する筒部材であり、喫煙物品110を挿入可能に構成される。また、図4及び図5に示すように、トップキャップ48は、内側管42の下流端(第1開口42a側の端部)と接続される。トップキャップ48の内周面には、周方向に均等に離間した一以上の凸部48aが設けられる。本実施形態では、4つの凸部48aがトップキャップ48の内周面に設けられる。これにより、トップキャップ48に挿入された喫煙物品110に摩擦抵抗を与えることで係止し、喫煙物品110が香味吸引器10から不意に抜けることが抑制される。
【0036】
ボトムキャップ50は、内側管42の上流端(第2開口42b側の端部)と接続される下流端50aと、下流端50aの反対側の上流端50bとを有する、細長い筒部材である。ボトムキャップ50は、内側管42の第2開口42bに向けて空気を導入する内部流路を形成する。また、ボトムキャップ50の上流端50b(図中下側の端部)は、図3に示した通気口15と近接又は隣接して配置される。この通気口15からの空気は、ボトムキャップ50の上流端50bから下流端50aに流れ、内側管42及びトップキャップ48を通過して、使用者の口内に到達し得る。即ち、ボトムキャップ50、内側管42、及びトップキャップ48により、通気口15とカバー12の開口12aとを空気的に連通する空気流路70が形成される。
【0037】
次に、加熱アセンブリ41とアウターフィン17との接続部分の詳細について説明する。図6は、加熱アセンブリ41とアウターフィン17との接続部分の拡大断面図である。図6に示すように、アウターフィン17とトップキャップ48との接続部分には、中空のゴム材料24が設けられる。具体的には、アウターフィン17の上流端(第1開口42a側の端部)は、トップキャップ48の少なくとも一部の外周、具体的にはトップキャップ48の下流端の外周を取り囲む。即ち、アウターフィン17の上流端は、トップキャップ48の下流端を収容可能な、内側管42の下流端の外径よりも大きい内径を備える。アウターフィン17は、ゴム材料24を収容するための収容部17aを有する。具体的には、アウターフィン17の収容部17aは、トップキャップ48の外面との間に所定の隙間を形成している。ゴム材料24は、環状であり、トップキャップ48の外周面と、アウターフィン17の内周面との間に周方向に延びる。これにより、トップキャップ48とアウターフィン17との隙間が封止される。ゴム材料24は、中空構造に限らず中実構造であってもよい。
【0038】
次に、内側管42、加熱部材43、エアロゲル44、外側管45、トップキャップ48、ボトムキャップ50、及び熱収縮チューブ52の相対的な位置関係について説明する。図7は、加熱アセンブリ41の拡大概略断面図である。図7においては、加熱アセンブリ41の構成部品の相対的な位置関係を説明するためのものであり、その具体的な形状及び寸法等は実際とは異なり得る。なお、図7において、ボトムキャップ50の上流側(図中下側)は図示省略されている。
【0039】
図示のように、トップキャップ48の上流端(第1開口42aに近い側の端部)は、内側管42の下流端(第1開口42a側の端部)の外周を取り囲む。即ち、トップキャップ48の上流端は、内側管42の下流端を収容可能な、内側管42の下流端の外径よりも大きい内径を備える。トップキャップ48の内面と内側管42の外面との接続部分は、例えば接着剤等により密閉され、トップキャップ48と内側管42との隙間を気体又はエアロゾルが通過しないように構成される。また、熱収縮チューブ52の下流端(第1開口42a側の端部)は、トップキャップ48の上流端の外周を取り囲む。熱収縮チューブ52は、トップキャップ48の上流端と密着している。このように、加熱アセンブリ41は、トップキャップ48と内側管42との間、及びトップキャップ48と熱収縮チューブ52との間に軸方向において重複した領域を有する。また、この重複した領域が互いに密着又は密閉されている。これにより、トップキャップ48、内側管42、及び熱収縮チューブ52の間の密閉性を向上させることができる。
【0040】
また、ボトムキャップ50の下流端50a(第2開口42bに近い側の端部)は、内側管42の上流端(第2開口42b側の端部)の外周を取り囲む。即ち、ボトムキャップ50の下流端50aは、内側管42の上流端を収容可能な、内側管42の上流端の外径よりも大きい内径を備える。ボトムキャップ50の内面と内側管42の外面との接続部分は、例えば接着剤等により接着され、ボトムキャップ50と内側管42との隙間を気体又はエ
アロゾルが通過しないように構成される。また、熱収縮チューブ52の上流端(第2開口42b側の端部)は、ボトムキャップ50の下流端50aの外周を取り囲む。熱収縮チューブ52は、ボトムキャップ50の下流端50aと密着している。このように、加熱アセンブリ41は、ボトムキャップ50と内側管42との間、及びボトムキャップ50と熱収縮チューブ52との間に軸方向において重複した領域を有する。また、この重複した領域が互いに密着又は密閉されている。これにより、ボトムキャップ50、内側管42、及び熱収縮チューブ52の間の密閉性を向上させることができる。
【0041】
図示のように、トップキャップ48、内側管42、及びボトムキャップ50は、軸線方向に並べて配置され、互いに隣接するもの同士が気密接続されることによって、密閉構造の管状アセンブリを形成している。この管状アセンブリにおける、トップキャップ48と内側管キャップの接合部、及び内側管42とボトムキャップ50の接合部は、いずれも大気圧を基準とした40kPa以上60kPa以下の負圧に耐える密閉構造を有し得る。特に、各接合部は45kPa以上55kPa以下の負圧に耐える密閉構造を有することが好ましく、典型的には、50kPaの負圧に耐える密閉構造を有することが好ましい。
【0042】
各接合部は所望の密閉構造を有するかどうかは、例えば、以下に示す方法で試験することができる。先ず、トップキャップ48及びボトムキャップ50の一方の開口を閉塞した状態で、他方の開口から真空ポンプ等で吸引して管状アセンブリ内部に負圧を形成する。管状アセンブリ内部の負圧が所望の値(例えば50kPa)に達した時点で吸引停止し、その状態で一定時間放置したときの管状アセンブリ内部の圧力変化を測定する。このときの圧力変化が所定の閾値よりも小さいときには、各接合部が所望の密閉性能を有すると判断する。上述した吸引停止後の放置時間は例えば3秒であり、圧力変化の閾値は2.3kPaである。
【0043】
ボトムキャップ50は、内側管42の内径よりも小さい内径を有する小径部50cを有する。内側管42の上流端の外周を取り囲むボトムキャップ50の部分と、小径部50cとにより、段状の係止部50dが形成される。言い換えれば、係止部50dは、内側管42の軸方向と略直交する面である。図示のように、内側管42の上流端は、係止部50dに当接するように配置される。また、第1開口42aから喫煙物品110を挿入した際、喫煙物品110の先端部が係止部50dに当接するように、小径部50cの径の大きさが設計される。これにより、喫煙物品110の位置決めを行うことができる。
【0044】
図示のように、内側管42の下流端(第1開口42a側の端部)と上流端(第2開口42b側の端部)は、外側管45の外側に突出するように構成される。また、図示のように、加熱部材43は、軸方向において、外側管45の上流端と下流端の間に収まるように配置される。言い換えれば、加熱部材43は、外側管45の外側に突出した内側管42の上流端と接触しないように構成される。これにより、内側管42の上流端の温度が内側管42の軸方向中央部における温度に比べて低くなる。その結果、第1開口42aから喫煙物品110が挿入されて、喫煙物品110が係止部50dに当接した状態において、喫煙物品110の先端部の加熱を抑えることができるので、喫煙物品の先端からの意図しないエアロゾル発生を防止できる。また、喫煙物品110の先端部は比較的低温であるため、そこでのエアロゾルの凝縮及び捕集が促進されるので、下流側で発生したエアロゾルが空気流路70を逆流するのを防止することができる。
【0045】
熱収縮チューブ52の軸方向における長さは、内側管42の軸方向における長さと略同一である。また、熱収縮チューブ52は、軸方向において加熱部材43よりも長く、加熱部材43は、熱収縮チューブ52の上流端と下流端との間に位置する。これにより、熱収縮チューブ52が加熱部材43全体を覆うことができ、加熱部材43を内側管42に均一に接触させることができる。エアロゲル44は、軸方向において、少なくとも加熱部材4
3の上流端と下流端との間に延在する。これにより、加熱部材43から発生する熱を効率よく遮断することができる。
【0046】
トップキャップ48の上流端(第1開口42aに近い端部)は、外側管45の下流端(第1開口42aに近い端部)よりも上流側(図中下側)に位置する。ボトムキャップ50の下流端50aは、外側管45の外部に位置する。また、熱収縮チューブ52の上流端(第2開口42bに近い側の端部)は、外側管45の外側に突出し、上述したようにボトムキャップ50の外周を取り囲む。
【0047】
第1環状部材46及び第2環状部材47は、内側管42及び外側管45と実質的に接触しているので、熱伝導性が高い材料でこれらが形成されると、内側管42の熱の多くが第1環状部材46及び第2環状部材47を介して外側管45に伝達され得る。そこで、本実施形態では、第1環状部材46及び第2環状部材47は、内側管42及び外側管45よりも熱伝導性の低い材料で形成され得る。具体的には、例えば、UV硬化樹脂又は紫外線硬化樹脂等の樹脂で形成され得る。これにより、内側管42から外側管45への熱伝達を抑制することができる。
【0048】
加熱アセンブリ41は、加熱部材43を図3に示した回路部30(制御部の一例に相当する)と電気的に接続するヒータ尾部56を有する。図7に示すように、ヒータ尾部56の少なくとも一部は、内側管42の外面及びボトムキャップ50の外面に沿って延び、密閉領域54の外部に突出する。
【0049】
ボトムキャップ50の内径は、下流端50aから上流端50bまで一定であり得る。また、ボトムキャップ50の内面がテーパ状に形成され、それによりボトムキャップ50の内径が下流端50aから上流端50bに向かって大きくなってもよい。ボトムキャップ50の最大内径をDmaxとし、内側管42の内径をDcとしたときDmaxに対するDcの比(Dc/Dmax)は、例えば、1.4以上2.34以下であり、1.56以上2.01以下であることが好ましく、典型的には1.75である。よって、内側管42の内径Dcが7.00mmであるときには、ボトムキャップ50の最大直径Dmaxは、例えば2.99mm以上4.99mm以下であり、3.49mm以上4.49mm以下であることが好ましく、典型的には3.99mmである。喫煙物品110の径が内側管42の内径に近い場合において、ボトムキャップ50の最大直径と内側管42の最大内径が上記範囲であると、喫煙物品110の先端部をボトムキャップ50の係止部50dにより確実に保持しながら、十分な空気流路70を確保することができる。なお、ここでのボトムキャップ50の直径とは、内側管42を取り囲む部分の内径を除き、小径部50cの内径を含む。
【0050】
次に、喫煙物品110を香味吸引器10に挿入したときの喫煙物品110と加熱アセンブリ41との位置関係について説明する。図8は、本実施形態の香味吸引器10における、喫煙物品110の基材部110Aと、香味吸引器10の加熱部材43及び内側管42との間の、軸線方向の位置関係を簡略的に示す図である。ここでいう軸線とは、香味吸引器10における第1開口42aの中心軸を意味し、第1開口42aに喫煙物品110が挿入されたときには、その軸線と喫煙物品110の中心軸とが部分的に重なり合う。
【0051】
加熱部材43の軸線方向長さをD0とし、喫煙物品110の基材部110Aの軸線方向の長さをL0としたとき、長さD0は長さL0よりも小さくされることができる(D0<L0)。さらに、長さL0に対する長さD0の比(D0/L0)は、0.70以上0.90以下であり、好ましくは0.75以上0.85以下であり、典型的には0.80であってよい。よって、基材部110Aの長さL0が20mmである場合、加熱部材43の長さD0は14mm以上18mm以下であり、好ましくは15mm以上17mm以下であり、
典型的には16mmであってよい。長さL0に対する長さD0の比(D0/L0)を上記の範囲内に設定することで、所望のエアロゾル生成量を達成しつつ、加熱部材43を長さ方向において小型化することができる。
【0052】
図8を参照すると、基材部110Aの上流端は、加熱部材43の上流端よりも上流側に長さD1で突き出していてよい。ここでいう上流及び下流とは、ユーザの吸引動作により空気流路70内を通る空気流の上流及び下流にそれぞれ対応する(図4参照)。基材部110Aの加熱部材43からの突き出し部分は、その半径方向外側に加熱部材43を有さないので、基材部110Aの他の部分と比較して、その内部温度が幾分低くなり得る。これにより、基材部110Aの上流端及びその近傍でのエアロゾル生成を抑制できるので、そこで発生したエアロゾルが空気流路で凝縮したり、空気流路を逆流して装置外部に漏出したりするのを防止できる。基材部110A全体の長さL0に対する突き出し長さD1の比(D1/L0)は、0.25以上0.40以下であり、好ましくは0.30以上0.35以下であり、典型的には0.325であってよい。よって、基材部110A全体の長さL0が20mmである場合、突き出し長さD1は5mm以上8mm以下であり、好ましくは6mm以上7mm以下であり、典型的には6.5mmであってよい。なお、ここでの突き出し長さD1は、加熱部材43の上流端と内側管42の上流端との間の軸方向における距離ということもできる。長さL0に対する突き出し長さD1の比(D1/L0)を上記の範囲内に設定することで、基材部110Aの上流端及びその近傍でのエアロゾル生成を抑制しつつ、基材部110Aの他の部分での十分なエアロゾル生成を実現することができる。
【0053】
図8を参照すると、加熱部材43の下流端は、基材部110Aの下流端よりも下流側に長さD2で突き出していてよい。これにより、基材部110Aの下流端及びその近傍を十分に加熱できるので、そこでのエアロゾル生成量が不足したりエアロゾル凝縮が発生したりするのを防止できる。基材部110Aの長さL0に対する加熱部材43の突き出し長さD2の比(D2/L0)は、0.075以上0.175以下であり、好ましくは0.1以上0.15以下であり、典型的には0.125であってよい。よって、基材部110Aの長さL0が20mmである場合、加熱部材43の突き出し長さD2は1.5mm以上3.5mm以下であり、好ましくは2mm以上3mm以下であり、典型的には2.5mmであってよい。長さL0に対する突き出し長さD2の比(D2/L0)を上記の範囲内に設定することで、基材部110Aの下流端及びその近傍での十分なエアロゾル生成を実現しつつ、加熱部材43の長さ方向に大型化するのを抑制することができる。
【0054】
内側管42の上流端と基材部110Aの上流端の軸線方向位置は概ね一致していてよい。その一方で、内側管42の下流端は、加熱部材43の下流端と同じく、基材部110Aの下流端よりも下流側に長さD3で突き出していてよい。これにより、基材部110Aの下流端及びその近傍に加えて、紙管部114の上流端及びその近傍を加熱できるので、基材部110Aから発生したエアロゾルが紙管部114の上流端及びその近傍で過度に冷却されて凝縮するのを防止できる。加熱部材43の突き出し長さD2に対する内側管42の突き出し長さD3の比(D3/D2)は、2.6以上3.4以下であり、好ましくは2.8以上3.2以下であり、典型的には3.0であってよい。よって、加熱部材43の突き出し長さD2が2.5mmである場合、内側管42の突き出し長さD3は6.5mm以上8.5mm以下であり、好ましくは7.0mm以上8.0mm以下であり、典型的には7.5mmであってよい。突き出し長さD2に対する突き出し長さD3の比(D3/D2)を上記の範囲内に設定することで、紙管部114の上流端及びその近傍でのエアロゾル凝縮を防止しつつ、加熱部材43が長さ方向に大型化するのを抑制することができる。
【0055】
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の
変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
【0056】
以下に本明細書が開示する形態のいくつかを記載しておく。
【0057】
第1形態によれば、香味発生物品を挿入可能な第1開口を一端に有しかつ空気入口を形成する第2開口を他端に有する第1の筒部材と、加熱部材と、断熱材とを備えた加熱アセンブリが提供される。この加熱アセンブリは、前記第1の筒部材を取り囲んで配置された第2の筒部材をさらに備え、前記第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に密閉領域が設けられ、前記加熱部材及び前記断熱材料が前記密閉領域に収容される。
【0058】
第2形態によれば、第1形態の加熱アセンブリにおいて、前記加熱部材は、前記第1の筒部材に当接し、前記第1の筒部材は、金属材料で形成される。
【0059】
第3形態によれば、第1形態又は第2形態の加熱アセンブリにおいて、前記加熱部材は、前記第1の筒部材の外周側に設けられ、前記加熱部材と前記断熱材との間に第1の樹脂材料が設けられ、前記第1の樹脂材料は、前記加熱部材を前記第1の筒部材に押し付けるように前記加熱部材に応力を与える。
【0060】
第4形態によれば、第3形態の加熱アセンブリにおいて、前記第1の樹脂材料は、熱収縮することにより、前記加熱部材を前記第1の筒部材に押し付けるように前記加熱部材に応力を与える。
【0061】
第5形態によれば、第3形態又は第4形態の加熱アセンブリにおいて、前記第1の樹脂材料の前記第2開口に近い上流端は、前記第2の筒部材の外側に突出する。
【0062】
第6形態によれば、第5形態の加熱アセンブリにおいて、前記香味発生物品を挿入可能であり、前記第1の筒部材の前記第1開口と連通する内部空間を有する第3の筒部材を有し、前記第3の筒部材は、前記第1の筒部材の前記第1開口側の下流端と接続され、前記第1の樹脂材料の前記第1開口に近い下流端は、前記第3の筒部材の前記第1開口と接続される上流端の外周を取り囲む。
【0063】
第7形態によれば、第6形態の加熱アセンブリにおいて、前記第3の筒部材の前記上流端は、前記第1の筒部材の前記下流端の外周を取り囲む。
【0064】
第8形態によれば、第3形態から第7形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記第1の樹脂材料の軸方向における長さは、前記第1の筒部材の軸方向における長さと略同一である。
【0065】
第9形態によれば、第3形態から第8形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記第1の樹脂材料は、軸方向において、前記加熱部材よりも長く、前記加熱部材は、前記第1の樹脂材料の前記第2開口に近い上流端と前記第1開口に近い下流端との間に位置する。
【0066】
第10形態によれば、第3形態から第9形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記第1の筒部材の前記第2開口側の上流端と接続され、前記第1の筒部材の前記第2開口に向けて空気を導入する内部流路を形成する第4の筒部材を有し、前記第1の樹脂材料の前記第2開口に近い上流端は、前記第4の筒部材の外周を取り囲む。
【0067】
第11形態によれば、第10形態の加熱アセンブリにおいて、前記第4の筒部材の前記
第2開口に近い下流端は、前記第1の筒部材の前記上流端の外周を取り囲む。
【0068】
第12形態によれば、第1形態から第11形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記第1の筒部材の前記第2開口側の上流端及び前記第1開口側の下流端は、前記第2の筒部材の外側に突出し、前記加熱部材は、軸方向において、前記第2の筒部材の前記第2開口に近い上流端と前記第1開口に近い下流端の間に収まる。
【0069】
第13形態によれば、第1形態から第12形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記断熱材は、軸方向において、少なくとも前記加熱部材の前記第2開口に近い上流端と前記第1開口に近い下流端との間に延在する。
【0070】
第14形態によれば、第1形態から第13形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記第1の筒部材の前記第1開口側の端部と前記第2の筒部材の前記第1開口に近い端部との間、及び前記第1の筒部材の前記第2開口側の端部と前記第2の筒部材の前記第2開口に近い端部との間のそれぞれに、周方向に延在する環状部材を有する。
【0071】
第15形態によれば、第14形態の加熱アセンブリにおいて、前記環状部材は、前記第1の筒部材及び前記第2の筒部材よりも熱伝導性の低い材料で形成される。
【0072】
第16形態によれば、第1形態から第15形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記断熱材は、エアロゲルを含む。
【0073】
第17形態によれば、第16形態の加熱アセンブリにおいて、前記断熱材の体積が前記密閉領域の容積に対して占める割合は、85%以上100%以下である。
【0074】
第18形態によれば、第1形態から第17形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記加熱部材を制御部と電気的に接続するヒータ尾部を有し、前記ヒータ尾部の少なくとも一部は、前記第1の筒部材の外面に沿って延び、前記密閉領域の外部に突出する。
【0075】
第19形態によれば、第1形態から第18形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記加熱部材は、前記香味発生物品を加熱するように構成され、前記香味発生物品の香味発生基材の軸方向における長さをL0とし、前記加熱部材の軸方向の長さをD0としたとき、D0/L0は0.7以上0.9以下である。
【0076】
第20形態によれば、第19形態の加熱アセンブリにおいて、D0/L0は0.75以上0.85以下である。
【0077】
第21形態によれば、第1形態から第20形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記加熱部材は、前記香味発生物品を加熱するように構成され、前記香味発生物品の香味発生基材の軸方向における長さをL0とし、前記加熱部材の上流端と前記第1の筒部材の上流端との間の軸方向における距離をD1としたとき、D1/L0は0.25以上0.40以下である。
【0078】
第22形態によれば、第21形態の加熱アセンブリにおいて、D1/L0は0.30以上0.35以下である。
【0079】
第23形態によれば、第1形態から第22形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記香味発生物品の上流端と前記第1の筒部材の上流端とが軸方向において一致するように前記香味発生物品が前記第1の筒部材の内部に収容された状態において、前記加熱部材の下流端は、前記香味発生物品の香味発生基材の下流端よりも下流側に位置し、前記加熱
部材の下流端と前記香味発生物品の香味発生基材の下流端との間の軸方向における距離をD2とし、前記香味発生物品の香味発生基材の軸方向における長さをL1としたとき、D2/L1は、0.075以上0.175以下である。
【0080】
第24形態によれば、第23形態の加熱アセンブリにおいて、D2/L1は、0.1以上0.15以下である。
【0081】
第25形態によれば、第1形態から第23形態のいずれかの加熱アセンブリにおいて、前記香味発生物品の上流端と前記第1の筒部材の上流端とが軸方向において一致するように前記香味発生物品が前記第1の筒部材の内部に収容された状態において、前記加熱部材の下流端及び前記第1の筒部材の下流端は前記香味発生物品の香味発生基材の下流端よりも下流側に位置し、且つ前記第1の筒部材の下流端は前記加熱部材の下流端よりも下流側に位置し、前記加熱部材の下流端と前記香味発生物品の香味発生基材の下流端との間の軸方向における距離をD2とし、前記第1の筒部材の下流端と前記香味発生物品の香味発生基材の下流端との間の軸方向における距離をD3としたとき、D3/D2は、2.6以上3.4以下である。
【0082】
第26形態によれば、第25形態の加熱アセンブリにおいて、D3/D2は、2.8以上3.2以下である。
【0083】
第27形態によれば、第1形態から第26形態のいずれかの加熱アセンブリを備えた香味吸引器が提供される。
【0084】
第28形態によれば、空気インレットと空気アウトレットとを空気的に連通するための空気流路を備えた香味吸引器が提供される。前記空気流路は、外部から香味源を収容するための開口部の一部を形成する第1の中空管と、加熱アセンブリの一部を構成する第2の中空管と、前記香味源の位置決めを行うための係止部を備えた第3の中空管と、を備え、前記空気インレットから空気アウトレットに向かう方向において、前記第3の中空管、前記第2の中空管、前記第1の中空管の順に配置されており、前記第1の中空管及び前記第2の中空管、前記第2の中空管及び第3の中空管はそれぞれ長手方向において重複領域を有し、前記重複領域のいずれもが密閉されている。
【0085】
第29形態によれば、第28形態の香味吸引器において、前記第2の中空管は、円筒形状である。
【0086】
第30形態によれば、第28形態又は第29形態の香味吸引器において、前記第2の中空管は、前記香味源を内部に収容して、前記香味源の少なくとも一部と接触するように構成される。
【0087】
第31形態によれば、第28形態から第30形態のいずれかの香味吸引器において、前記第1の中空管は、前記重複領域において、前記第2の中空管の下流端を収容可能な、第2の中空管の下流端の外径よりも大きい内径を備えた収容部を有する。
【0088】
第32形態によれば、第28形態から第31形態のいずれかの香味吸引器において、前記第3の中空管は、前記重複領域において、前記第2の中空管の上流端を収容可能な、第2の中空管の上流端の外径よりも大きい内径を備えた収容部を有する。
【0089】
第33形態によれば、第28形態から第32形態のいずれかの香味吸引器において、前記第3の中空管は、前記重複領域とは異なる領域において、前記第2の中空管の内径よりも小さい内径を有する第1の香味源係止部を有する。
【0090】
第34形態によれば、第28形態から第33形態のいずれかの香味吸引器において、前記第2の中空管を取り囲んで配置された第4の中空管を有し、前記第4の中空管の上流端が前記第3の中空管の下流端を取り囲み、且つ/又は前記第4の中空管の下流端が前記第1の中空管の上流端を取り囲む。
【0091】
第35形態によれば、第28形態から第34形態のいずれかの香味吸引器において、前記重複領域における第1の中空管の内面と第2の中空管の外面との接触部は、接着剤によって係合している。
【0092】
第36形態によれば、第28形態から第35形態のいずれかの香味吸引器において、前記重複領域における第2の中空管の外面と第3の中空管の内面との接触部は、接着剤によって係合している。
【0093】
第37形態によれば、第28形態から第36形態のいずれかの香味吸引器において、前記第1の中空管、前記第2の中空管、及び前記第3の中空管のそれぞれの少なくとも一部を収容するハウジングを有し、前記ハウジングは、前記第3の中空管の内部と連通するインレットを有し、前記第3の中空管の、前記第2の中空管との前記重複領域を有する端部とは異なる端部は、前記ハウジングの前記インレットと隣接して配置される。
【0094】
第38形態によれば、第28形態から第37形態のいずれかの香味吸引器において、前記第1の中空管は、前記香味源を係止するための第2の香味源係止部をその内面に有する。
【0095】
第39形態によれば、第28形態から第38形態のいずれかの香味吸引器において、前記第2の中空管は金属材料で形成され、前記第1の中空管及び第3の中空管は樹脂材料で形成される。
【0096】
第40形態によれば、第28形態から第39形態のいずれかの香味吸引器において、開口を備えた袖部材を有し、前記袖部材は、前記開口部の一部を形成する。
【0097】
第41形態によれば、第40形態の香味吸引器において、前記第1の中空管の、前記第2の中空管との前記重複領域を有する端部とは異なる端部は、前記袖部材と係合する。
【0098】
第42形態によれば、第41形態の香味吸引器において、前記袖部材と前記第1の中空管との係合端部には中空のゴム材料が設けられる。
【0099】
第43形態によれば、第42形態の香味吸引器において、前記袖部材は前記ゴム材料を収容するための収容部を有する。
【0100】
第44形態によれば、第40形態から第43形態のいずれかの香味吸引器において、前記袖部材の内径は、前記第1の中空管の外径よりも大きく、前記袖部材は、前記第1の中空管の少なくとも一部を取り囲む。
【0101】
第45形態によれば、第40形態から第44形態のいずれかの香味吸引器において、前記袖部材の開口又は前記第1の中空管の内壁部への前記香味源のアクセスを許可又は制限するための移動可能な蓋部材を有する。
【0102】
第46形態によれば、第28形態から第45形態のいずれかの香味吸引器において、前記第2の中空管は、前記香味源を加熱するための加熱部材を収容する空間の一部を画定す
る。
【0103】
第47形態によれば、第28形態から第46形態のいずれかの香味吸引器において、前記第3の中空管の最大内径をSmaxとし、前記香味源の最大外径をScとしたとき、Sc
/Smaxが1.4以上2.34以下である。
【0104】
第48形態によれば、第47形態の香味吸引器において、Sc/Smaxが1.56以上2.01以下である。
【符号の説明】
【0105】
10…香味吸引器
11…ハウジング
12…カバー
12a…開口
14…蓋部
15…通気口
16…キャップ
17…アウターフィン
17a…収容部
21…電源
24…ゴム材料
30…回路部
41…加熱アセンブリ
42…内側管
43…加熱部材
44…エアロゲル
45…外側管
46…第1環状部材
47…第2環状部材
48…トップキャップ
50…ボトムキャップ
50c…小径部
50d…係止部
52…熱収縮チューブ
54…密閉領域
56…ヒータ尾部
70…空気流路
110…喫煙物品
111…充填物
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8