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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】内側容器を保護するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   B65D 45/28 20060101AFI20231221BHJP
   A61J 1/14 20230101ALI20231221BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
B65D45/28
A61J1/14 520
B65D77/04 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019562359
(86)(22)【出願日】2018-05-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2018031704
(87)【国際公開番号】W WO2018208863
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-04-26
(31)【優先権主張番号】62/503,219
(32)【優先日】2017-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523401021
【氏名又は名称】バイオメディカル リジェネラティブ ジーエフ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンタマリア、クラウディア
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/003873(WO,A1)
【文献】特表平09-507037(JP,A)
【文献】米国特許第03730374(US,A)
【文献】米国特許第05711446(US,A)
【文献】米国特許第05160021(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0162873(US,A1)
【文献】特開2017-067787(JP,A)
【文献】特開2007-084124(JP,A)
【文献】登録実用新案第3104135(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
A61J 1/00-19/06
B01L 1/00-99/00
B65D 39/00-55/16
B65D 81/00-81/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心分離機で使用するのに適するデバイスであって、
多血小板フィブリン塊の分離のために使用されるように構成された内側容器と、
開口端部を含む内部空洞を画定し、前記内部空洞の中に前記内側容器を収容するように構成された外側保護体と、
前記外側保護体と協調的に係合するように構成された蓋と
を備え、
前記内側容器が、前記蓋によって真空シールされる内部容積を含み、
前記蓋が、前記外側保護体と前記内側容器との間に同心円状にシールを形成するように構成され、針で穴を開けられるように構成されたくぼみを備え、
前記外側保護体が、前記内側容器の破損を防ぐように構成され
前記デバイスが、前記外側保護体の上部に配置されたストラップ及び留め具をさらに備え、前記ストラップが、前記外側保護体の前記開口端部にわたって留められるように構成される、デバイス。
【請求項2】
前記内側容器が、前記外側保護体の前記内部空洞内に着脱可能に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記内側容器が、前記外側保護体の前記内部空洞内に固定される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記外側保護体が、前記内側容器の高さ未満の高さで寸法取りされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記外側保護体が、前記内側容器の高さに等しい高さで寸法取りされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記外側保護体が、前記内側容器の高さを超える高さで寸法取りされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記外側保護体と前記内側容器との間に空隙が画定される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記空隙が、少なくとも部分的に固体、液体、又は気体で満たされる、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記外側保護体が、ポリエチレン・テレフタレート、プラスチック、ラテックス、セラミック、繊維ガラス、及び金属からなる群から選択される材料で作られる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記外側保護体、前記内側容器、及び前記蓋が、滅菌ハウジング内に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記内側容器が、添加剤を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記添加剤が、SFS(ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム)、凝固活性剤、界面活性剤、分離剤、又は抗凝血化合物を含む、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記内側容器が、ガラス又はPETで作られる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記蓋の内表面上に配置された隆起部、及び、前記外側保護体の外表面上に配置されたレッジをさらに備え、前記隆起部が、前記レッジと対になるように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記空隙は、前記内側容器と前記外側保護体との間全体に延在する、請求項7に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年5月8日に出願した米国仮出願第62,503,219号全体の優先権及び利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、内側容器を保護するための健康管理機器及びデバイスに関する。より詳細には、本開示は、医学的用途、調剤学的用途、臨床的用途、法医学的用途、歯科用途、工業的用途、農業用途、環境的用途、及び獣医学的用途において保管、分析、又は処理のために液状検体を保持することができる容器を保護するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
特に、生物医科学及び健康管理産業では、動物の健康状態を評価するための様々な検査のために、血液が抜き取られる。試験管、又は血液の保管、運搬、及び処理することは、意図された用途に応じて、凝固を促進又は抑制するための添加剤を有し得る。意図された用途は、血液試料から、血清若しくは血漿の検査又は処理を必要とし得る。これを達成するために、血液は、添加剤と一緒に試験管に入れられる。
【0004】
現代の採血管及び試験管は、特に血清又は血漿の上澄みを得るために遠心分離を必要とする用途では、プラスチックから作られ、添加剤による処理を必要とする。ガラス製の試験管及び採血管は破損、試料の汚染、試験室の汚染、試料を取り扱う人員の汚染及び負傷、並びに血液感染性の病原体及び病気の蔓延を引き起こすという危険性に起因して、ほぼ例外なくプラスチックが使用される。したがって、試験管及び採血管の材料、添加剤、並びに規格は、プラスチック製の試験管及び採血管の使用を一般に必要とする米国食品医薬品局などの所轄官庁によって規制されている。
【0005】
伝統的に採血管は、特に1900年代半ばには、ガラスで作られた。ガラス管は、ガラス中のケイ酸がすでに凝固を促進しているので、凝固添加剤を必要としない。血球及び血小板は、凝結し、遠心分離中に管の底まで落ちて、血清又は血漿の上澄みを残すことになる。
【0006】
ガラス製の試験管及び採血管は、血漿又は血清の回収を必要とする生物医学用途及び健康管理用途に理想的である。多血小板血漿及び多血小板フィブリンを用いる最新の再生治療は、例えば、人の血液を抜き取り、試料を遠心分離機で沈降させ、上澄みを回収して、さらに処理される場合もあればそうでない場合もある上澄みを用いて人を治療することを必要とする。これらの用途は、試料の一部(血小板の豊富な血漿又は血清を含む上澄み)が人の体に戻されるので、単に生体外健康診断のために血液を抜き取ることとは区別される。
【0007】
特定の実例では、歯科処置における多血小板フィブリンの適用が、迅速な治癒に起因して普及しつつある。他の用途は、脱毛、しわ及び老化防止、並びに整形外科的な治療を含む。これらの治療は、典型的には、複数のセッションを必要とする。複数のセッションはまた、プラスチック管由来の添加剤へのより大きな暴露を意味する。
【0008】
プラスチック製試験管は一般に、シリコーン及びケイ酸で処理される。ケイ酸の吸入及びケイ酸への内部暴露は、類線維腫、及びそれに続く癌をもたらし得る。添加剤への暴露は、製造部門にいる人々に産業的な職業上の危険をもたらす可能性がある。自身の血清又は血漿を用いて治療を受ける人々は、添加剤残留物にさらされ、血清又は血漿が開放創又は縫い目に投与される又は局所的に適用される場合には、添加剤残留物が直接血流に入ることがある。さらに、ビスフェノールAなどのホルモン撹乱物質が、プラスチックから試料及び治療に使用されるべき上澄みに滲出する可能性がある。
【0009】
したがって、プラスチック管によって本質的に生じるような添加剤への試料の暴露は、政府規制になおも適合しながら、回避又は排除されるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
必要とされるのは、少なくとも部分的に試料で満たされた壊れやすい内側容器とともに使用される、費用効率が高く耐久性のあるデバイスである。デバイスは、一般に、外側保護体の空洞内に収容される内側容器を含む。外側保護体は、内側容器に固定可能に(fixably)又は着脱可能に取り付けられ得る。
【0011】
内側容器は、血液若しくは血清などの体液、土壌若しくは水の試料、医薬品、又は栄養製品であり得る試料を保持することができる。内側容器は、外側保護体によって画定された内部空洞内に収まるように構成される。
【0012】
蓋が、内側容器内に配置された試料の汚染又は放出を防ぐ。蓋は、外側保護体の上端部上にしっかりと固定され得ると同時に真空シール及び位置の安定化を内側容器に提供するように構成される。蓋は、外側保護体の上端部を覆って摩擦によってしっかりと固定されるように構成される。摩擦によって生じる安全性は、強化された安定性及び汚染予防を、内側容器を保護するためのデバイスに提供する。
【0013】
外側保護体は、その上端部に配置されたレッジを有する。レッジは、その上に蓋をしっかりと受け取るように構成される。この実施例は、内側容器及び試料を保護するためのデバイス上の蓋を保持する効率的な方法を提供する。外側保護体が蓋又はキャップをその上に受けない場合に内側容器をそれ自体の蓋又はキャップでしっかりと固定するために、ストラップが実装され得る。
【0014】
デバイスは、高圧滅菌後、1回又は複数回の使用のための滅菌パックで提供され得る。複数のデバイスが、単一の滅菌パックで提供されてもよく、また、意図された用途に従って構成されてもよい。例えば、特殊化したパックが、歯及び口腔の外科手技での多血小板フィブリンの適用のために構成されてもよい。
【0015】
本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本開示のいくつかの実施例を示し、且つ、説明とともに本開示の原理を明らかにする役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】内側容器を保護するための例示的なデバイスの分解組立図である。
図2】内側容器を保護するための例示的なデバイスの斜視図である。
図3】内側容器を保護するための例示的なデバイスの側断面図である。
図4】内側容器を保護するための例示的なデバイスのさらなる側断面図である。
図5】内側容器を保護するための例示的なデバイスの拡大側断面図である。
図6】滅菌パック内にある内側容器を保護するための例示的なデバイスの斜視図である。
図7】内側容器を保護するための例示的なデバイスの側断面図である。
図8】ストラップを含む、内側容器を保護するための例示的なデバイスの分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は一般に、生物医科学、健康管理、歯科、農業、工業、並びに動物の健康及びウェルネスなどの産業で特に使用するための、内側容器を保護するためのデバイスを提供する。
【0018】
本開示によれば、デバイスは一般に、外側保護体の空洞内に収容される内側容器を含む。外側保護体は、内側容器に固定可能に又は着脱可能に取り付けられる。内側容器は、血液若しくは血清などの体液、土壌若しくは水の試料、医薬品、又は栄養製品であり得る試料を保持することができる。
【0019】
好ましい実施例では、内側容器は、例えばホウケイ酸塩などのガラスで作られ、外側保護体は、ポリエチレン・テレフタレート(「PET:polyethylene terephthalate」)などの成形又は押出成形されたプラスチックから作られる。好ましい実施例では、外側保護体は、内側容器内の試料を目に見えるようにするために、半透明又は透明である。ガラス製内側容器は、保管及び処理のために試料との適合性を提供し、一方で、プラスチック製外側保護体は、内側容器の破損、並びに試料の破壊及び汚染を防ぐ。
【0020】
好ましい実施例では、外側保護体は、取り換え可能な使用又はリサイクル使用のために、取り外されて高圧滅菌され得る。しかし、いくつかの実施例では、外側保護体は、単回使用のために内側容器に固定可能に取り付けられ得る。保護体は、標準的な遠心分離機及び試験管ホルダに適合するように構成されることが好ましい。
【0021】
好ましい実施例では、また、滅菌状態下では、適用される蓋及び/又はキャップが、真空シールを作り出し、さらに、試料を回収するための内側容器内への針の貫通を提供する。次いで、試料は、さらに処理され、動物の体に又は体内に適用され、又は生体外実験に使用され得る。
【0022】
意図された用途に従って、特殊な滅菌パックが個別製作され得る。例えば、多血小板フィブリンを使用する歯及び口腔の外科手技は、単回使用のための滅菌パック内に1つから6つのデバイスを必要とし得るが、環境に関する用途は、様々な試料採取場所(sample site)のために12本の管を含むパックを必要とし得る。
【0023】
好ましくは、デバイスは、他の採取管又は試験管と同様に、使用していないとき又は内側容器、キャップ、蓋、若しくはストラップをデバイスの外側容器上又は外側容器内に配置するときにはデバイスをホルダに入れることなどの安全措置を伴って取り扱われるべきである。
【0024】
試料には、固体、液体、又は気体が含まれ得る。試料は、外側保護体が着脱可能に取り付けられる場合には、内側容器が外側容器又は保護体内に挿入される前又は後で、内側容器内に堆積され得る。
【0025】
以下の節では、本開示の実例及び方法の詳細な説明が記載される。好ましい実例及び代替的な実例の両方の説明は、単に例示的なものであり、また、当業者にはその変形、修正、及び変更が明らかになり得ることが理解される。したがって、実例は、特許請求の範囲によって定められるような基本的な開示の態様の範囲を限定するものではないことが、理解されるべきである。
【0026】
図1を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスの分解組立図が示されている。内側容器を保護するためのデバイス10(「デバイス」)は、内側容器11及び外側保護体12を備える。示された実施例では、内側容器11は、閉じられた下端部の反対側に開口端部15が配置された内部空洞14をその中に画定する、細長い管状のハウジング13を含む。下端部は、任意の適切な形状のものである。さらに、示された実施例では、閉じられた下端部は、丸みを帯びている。開いた上端部15は、リム16によって画定される。
【0027】
さらに、内側容器11は、生物学的試料、医学的試料、流体試料、食品試料、又は化学的試料をその中に受け入れるように構成される。内側容器11は、非汚染物質で作られる。1つの実施例では、内側容器11は、ガラスで作られる。ガラスを使用する場合、血液の凝結が空洞14内で促進され、ここで、生物学的試料、医学的試料、又は化学的試料は、血液試料である。
【0028】
別の実施例では、内側容器11は、SFSコーティング、ゲル、凝固活性剤、分離剤、又は抗凝血化合物などの、少なくとも1種の添加剤をさらに含む。別の実施例では、内側容器11は、キャップ25によって真空シールされ、キャップ25は、標準管又は真空シール管などの使用される内側容器のタイプに応じて、蓋22をしっかりと固定するか又は蓋22とは独立し得る。内側容器11は、その中に試料を受け入れるように構成された任意の容器であってよい。
【0029】
1つの実施例では、内側容器は、外側保護体12と組み立てられたときに遠心分離機で処理されるように構成される。別の実施例では、内側容器は、多血小板フィブリン(PRF:platelet rich fibrin)の生産に使用されるように構成される。さらに別の実施例では、内側容器は、体外診断(IVD:In Vitro Diagnostic)検査に使用されるように構成される。別の実施例では、外側保護体12は、開いた上端部18を有する空洞をその中に画定する、細長い管状のハウジング17を含む。開いた上端部18は、リップ19によって画定される。
【0030】
外側保護体12は、その中に内側容器11を収容するように構成される。外側保護体12は、内側容器11の破損を防ぐように構成される。外側保護体12は、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、プラスチック、ラテックス、セラミック、繊維ガラス、金属、フレキシ・ガラス、ゴム、メラミン、強化ガラス、ポリプロピレン、厚紙、施釉した石器、金属ガラス、又は上記の材料の組合せなどの耐破砕性材料で作られる。外側保護体12は、耐衝撃性を有するようにさらに構成され、つまり、外側保護体12は、内側容器11、又はその中に配置された生物学的試料、医学的試料、若しくは化学的試料、並びに液体及び食品又は他の消費され得る試料などの内部構成要素に対する損害を伴わずに衝撃に耐えることができる。1つの実施例では、内側容器11は、内側容器11の一部分が外側保護体12のリップ19よりも上側に延在するように、リムから底部までの長さが外側保護体12よりも長い。リップ19は、そこから上方に延在する壁21とともにレッジ20を画定する。試料を保護するためのデバイス10が垂直位置に配置される場合、レッジ20は、水平軸上で配向され、壁21は、垂直軸上で配向される。外側保護体12は、その空洞内に内側容器11を受け入れる寸法とされる。
【0031】
例えば、外側保護体は、15センチメートルの長さとされ、内側容器は、10又は12センチメートルの長さとされ得る。別の実例では、外側保護体及び内側容器は、同じ長さとされ得る。従来の寸法及び形状が実施され得る。
【0032】
図2を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスの斜視図が示されている。内側容器を保護するためのデバイス10は、格納位置及び開放位置に配置されるように構成される。格納位置は、内側容器が外側保護体12内に取り出し可能に配置された場合に画定される。さらに、格納位置では、蓋22は、可能性は低いが起こり得る内側容器の破損の場合に生物学的試料、医学的試料、又は化学的試料が漏れないことを確実とするように、外側保護体12上に係合される。
【0033】
図3を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスの側断面図が示されている。外側保護体12は、キャップ25を受けるように構成された接合部分を備える。示された実施例の下では、キャップ25、或いは構成にもよるが蓋22は、外側保護体12に取り付けられて、外側保護体12の上方部分上に配置されたリップ19と協調し得る。この実施例は、内側容器11と蓋25の基部23の内側との間に第1のシール26が形成されるので、内側容器11の空洞から流体が漏出しないことを確実にする。さらに、リップ19において外側保護体12とキャップ25又は蓋22との間に第2のシール27が形成される。
【0034】
示された実施例では、蓋22は、蓋22の周りに配置されたキャップ25の周囲よりも垂直方向に低い。この実施例の下では、くぼみは、配置するのがより容易であり、且つ、針を貫通させるのがより容易である。或いは、また、内側容器の構成に応じて、キャップ25は、蓋22よりも垂直方向に低くされ得る。隙間は、例えば0.2mmから2cmとされ得る。
【0035】
図4を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスのさらなる側断面図が示されている。示された実施例の下では、蓋は、試料を保護するためのデバイスに摩擦によって固着される。第1のシール26が、内側容器11と蓋22の基部23との間に摩擦によって形成される。さらに、第2のシール27が、外側保護体12と蓋22のレセプタクル24の重なり部分40との間に摩擦によって形成される。
【0036】
図5を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスの開口端部の拡大側断面図が示されている。1つの実施例では、試料を保護するためのデバイスは、蓋22の接続点30と外側保護体12との間に配置された留め具32を備える。
【0037】
示された実施例では、留め具は、隆起部29及びレッジ20を含む。隆起部29は、外側保護体12の内表面上に配置される。レッジ20は、レセプタクル24の外表面上に配置される。試料を保護するためのデバイスがロック位置に配置される場合、レッジ20は、蓋が外側保護体12に摩擦によって固着されるように、隆起部29の下を通る。
【0038】
図6を参照すると、滅菌パック内にある内側容器を保護するための例示的なデバイスの斜視図が示されている。1つの実施例では、滅菌ハウジング33は、内側容器、外側保護体、及び蓋をその中に受け入れるように構成される。試料を保護するためのデバイス10を滅菌ハウジング33内に包装することにより、試料を保護するためのデバイスが使用されるときまで無菌であることが保証される。示された実施例では、滅菌ハウジング33は、透明である。滅菌ハウジング33は、プラスチックなどの任意の適切な材料で作られる。
【0039】
図7を参照すると、内側容器を保護するための例示的なデバイスの側断面図が示されている。1つの実施例では、内側容器11と外側保護体12との間に空隙34が画定される。空隙34は、任意の所望の寸法のものであってよい。1つの実施例では、空間34は、内側容器11と外側保護体12との間全体に延在する。別の実施例では、空隙34は、少なくとも部分的に固体、液体、又は気体で満たされる。
【0040】
図8を参照すると、ストラップを含む、内側容器を保護するための例示的なデバイスの分解組立図が示されている。示された実施例の下では、外側保護体12は、好ましくは閉じた端部42の反対側のその閉じた端部上に配置されたストラップ40を備える。ストラップ40は、内側容器11がストラップにより外側保護体12内にしっかり固定され得るように、留め具41と相互作用するように構成される。この構成は、より多様な内側容器がデバイスとともに使用されることを可能にする。デバイスの外側体は、ポリエチレン・テレフタレート、プラスチック、ラテックス、セラミック、繊維ガラス、金属、及び任意の破損耐性材料からなる群から選択される材料から作られ得る。
【0041】
デバイスは、ガラス、セラミック、磁器、プラスチックから作られ、またSFS(ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム)、コーティング、ゲル、凝固活性剤、界面活性剤、分離剤、又は抗凝血化合物などの添加剤を有し得る内側容器とともに使用され得る。
【0042】
本開示のいくつかの実施例を説明してきた。本明細書は多くの具体的な実施詳細を含むが、それらは、任意の開示の又は特許請求され得るものの範囲への制限として解釈されるべきではなく、むしろ、本開示の特定の実施例に固有の特徴に関する記述として解釈されるべきである。
【0043】
別々の実施例との関連で本明細書において説明されるいくつかの特徴はまた、単一の実施例において組み合わされて実施され得る。反対に、単一の実施例との関連で説明される様々な特徴も、複数の実施例において組み合わされて、別々に、又は任意の適切な部分的組合せで実施され得る。さらに、特徴は、特定の組合せで作用するものとして上記で説明される場合があり、さらには初めにそのように特許請求される場合があるが、特許請求される組合せに由来する1つ又は複数の特徴は、場合により、その組合せから削除されてもよく、また、特許請求される組合せは、部分的組合せ又は部分的組合せの変形形態を対象としてもよい。
【0044】
したがって、主題の特定の実施例が説明された。他の実施例は、以下の特許請求の範囲に記載の範囲に含まれる。場合により、特許請求の範囲に記載された行為は、異なる順序で行われてもなおも望ましい結果を達成し得る。それでもなお、特許請求される開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることが、理解されるであろう。
【符号の説明】
【0045】
10 デバイス
11 内側容器
12 外側保護体
13 ハウジング
14 内部空洞
15 開口端部
16 リム
17 細長い管状ハウジング
18 開いた上端部
19 リップ
20 レッジ
21 壁
22 蓋
23 基部
24 レセプタクル
25 キャップ
26 第1のシール
27 第2のシール
28 ストラップ
29 隆起部
30 接続点
32 留め具
33 滅菌ハウジング
34 空隙
40 ストラップ
41 留め具
42 閉じた端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8