(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】半導体デバイス内の凹状特徴部を低抵抗率金属で充填する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/285 20060101AFI20231221BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20231221BHJP
H01L 21/316 20060101ALI20231221BHJP
H01L 21/318 20060101ALI20231221BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20231221BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20231221BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20231221BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20231221BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20231221BHJP
【FI】
H01L21/285 C
H01L21/90 A
H01L21/316 X
H01L21/318 C
H01L21/318 B
H01L29/78 371
H10B43/27
H10B41/27
(21)【出願番号】P 2021519654
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 US2019055676
(87)【国際公開番号】W WO2020077112
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-10-07
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ユ,カイ-フン
(72)【発明者】
【氏名】オメアラ,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ジョイ,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】パタナイク,ギャナランジャン
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】タピリー,カンダバラ
(72)【発明者】
【氏名】袴田 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】ワイダ,コリー
(72)【発明者】
【氏名】ルーシンク,ゲリット
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-216224(JP,A)
【文献】国際公開第2018/180869(WO,A1)
【文献】特開平09-082798(JP,A)
【文献】特開平04-154120(JP,A)
【文献】特開平03-132024(JP,A)
【文献】特開平05-013367(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0041179(US,A1)
【文献】特開平05-166754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/285
H01L 21/768
H01L 21/316
H01L 21/318
H01L 21/336
H10B 43/27
H10B 41/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスを形成する方法であって、
第1の層内に形成された凹状特徴部及び前記凹状特徴部内
において前記凹状特徴部の底部で露出した第2の層を含むパターン化基板を提供することと、
前記基板上に金属層を堆積する前に、前記第1の層上に対して前記第2の層上での金属堆積選択性を増大させる表面改質剤を用いて前記基板を前処理することと、
気相堆積によって前記基板上に金属層を堆積することであって、前記金属層が
、前記凹状特徴部の周囲のフィールド領域上に対して、前記凹状特徴部内の前記第2の層上に優先的に堆積される、ことと、
前記凹状特徴部内の前記第1の層のフィールド領域上及び側壁上を含む、前記第1の層上に堆積した金属核を除去して、前記凹状特徴部内の前記第2の層上に前記金属層を選択的に形成することと、
前記前処理、堆積、及び除去を少なくとも1回繰り返して、前記凹状特徴部内の前記金属層の厚さを増大させること、
を含む、方法。
【請求項2】
前記前処理が、前記第1の層上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属層が、Ru金属、Co金属、及びW金属からなる群から選択され、前記第2の層が、Cu金属、Ru金属、Co金属、W金属、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
半導体デバイスを形成する方法であって、
第1の層内に形成された凹状特徴部及び前記凹状特徴部内
において前記凹状特徴部の底部で露出した第2の層を含むパターン化基板を提供することと、
前記凹状特徴部内を含む前記基板上に金属含有層を堆積することと、
前記凹状特徴部の底部から、及び前記凹状特徴部の周囲のフィールド領域から、前記金属含有層を異方的に除去して、前記凹状特徴部の側壁上に前記金属含有層を形成することと、
前記基板上に金属層を堆積する前に、前記第1の層上に対して、前記凹状特徴部の前記側壁上の前記金属含有層上、及び前記第2の層上での金属堆積選択性を増大させる表面改質剤を用いて前記基板を前処理することと、
気相堆積によって前記基板上に金属層を堆積することであって、前記金属層が、前記凹状特徴部の周囲の前記フィールド領域上に対して、前記凹状特徴部内の前記側壁上の前記金属含有層及び前記第2の層上に優先的に堆積される、ことと、
前記フィールド領域上に堆積した金属核を除去して、前記凹状特徴部内に前記金属層を選択的に形成することと、
前記前処理、堆積、及び除去を少なくとも1回繰り返して、前記凹状特徴部内の前記金属層の厚さを増大させること、
を含む、方法。
【請求項5】
前記前処理が、前記第2の層上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成することを含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記金属層が、Ru金属、Co金属、及びW金属からなる群から選択され、前記第2の層が、Cu金属、Ru金属、Co金属、W金属、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記金属含有層が、金属酸化物、金属窒化物、又はそれらの組み合わせを含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項8】
前記金属酸化物が、Al
2O
3、TiO
2、HfO
2、又はMnO
2を含み、前記金属窒化物が、AlN、TiN、HfN、又はMnNを含む、請求項
7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月10日に出願された米国仮特許出願第62/744,038号に関連し、且つそれに対する優先権を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、半導体処理及び半導体デバイスに関し、より具体的には、半導体デバイスの凹状特徴部を低抵抗率金属で充填する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスは、層間誘電体(ILD)などの誘電体材料内に形成されたトレンチ又はビアなどの充填された凹状特徴部を含む。凹状特徴部の選択的金属充填には、誘電体材料上と比較して、凹状特徴部の底部における金属層上での有限の金属堆積選択性に起因する問題がある。これにより、凹状特徴部の周囲のフィールド領域(水平領域)上、及び凹状特徴部の側壁上に不要な金属核の堆積が始まる前に、ボトムアップ堆積プロセスにおいて凹状特徴部を金属で完全に充填することが困難になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、半導体デバイスの凹状特徴部を低抵抗率金属で充填する方法を記載する。一実施形態によれば、方法は、第1の層内に形成された凹状特徴部及び凹状特徴部内に露出した第2の層を含むパターン化基板を提供することと、第1の層上に対して第2の層上での金属堆積選択性を増大させる表面改質剤を用いて基板を前処理することと、を含む。方法は、気相堆積によって基板上に金属層を堆積することであって、金属層が凹状特徴部内の第2の層上に優先的に堆積される、ことと、凹状特徴部内の第1の層のフィールド領域上及び側壁上を含む、第1の層上に堆積した金属核を除去して、凹状特徴部内の第2の層上に金属層を選択的に形成することと、を更に含む。前処理、堆積、及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部内の金属層の厚さを増大させることができる。
【0005】
別の実施形態によれば、方法は、第1の層内に形成された凹状特徴部、及び凹状特徴部内に露出した第2の層を含むパターン化基板を提供することと、凹状特徴部内を含む基板上に金属含有層を堆積することと、凹状特徴部の底部から、及び凹状特徴部の周囲のフィールド領域から、金属含有層を異方的に除去して、凹状特徴部の側壁上に金属含有層を形成することと、を含む。方法は、第1の層上に対して、凹状特徴部の側壁上の金属含有層上、及び第2の層上での金属堆積選択性を増大させる表面改質剤を用いて基板を前処理することと、気相堆積によって基板上に金属層を堆積することであって、金属層が、凹状特徴部の周囲のフィールド領域上に対して、凹状特徴部内の側壁上の金属含有層上、及び第2の層上に優先的に堆積される、ことと、フィールド領域上に堆積した金属核を除去して、凹状特徴部内に金属層を選択的に形成することと、を更に含む。前処理、堆積、及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部内の金属層の厚さを増大させることができる。
【0006】
別の実施形態によれば、方法は、材料内に形成された凹状特徴部を含むパターン化基板を提供することと、凹状特徴部内、及び凹状特徴部の周囲のフィールド領域上を含む基板上に金属窒化物層を堆積することと、フィールド領域上の金属窒化物層を酸化することと、を含む。方法は、気相堆積によって基板上に金属層を堆積することであって、金属層が凹状特徴部内で酸化されない金属窒化物層上に優先的に堆積される、ことと、フィールド領域上に堆積した金属核を除去して、凹状特徴部内に金属層を選択的に形成することと、を更に含む。堆積及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部内の金属層の厚さを増大させることができる。
【0007】
別の実施形態によれば、方法は、材料内に形成された凹状特徴部を含むパターン化基板を提供することと、凹状特徴部内、及び凹状特徴部の周囲のフィールド領域上を含む基板上に金属酸化物層を堆積することと、フィールド領域上及び凹状特徴部内の金属酸化物層を窒化することと、フィールド領域上の窒化金属酸化物層を酸化することと、を含む。方法は、気相堆積によって基板上に金属層を堆積することであって、金属層が凹状特徴部内で酸化されない窒化金属酸化物層上に優先的に堆積される、ことと、フィールド領域上に堆積した金属核を除去して、凹状特徴部内に金属層を選択的に形成することと、を更に含む。堆積及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部内の金属層の厚さを増大させることができる。
【0008】
別の実施形態によれば、方法は、材料内に形成された凹状特徴部を含むパターン化基板を提供することと、凹状特徴部内、及び凹状特徴部の周囲のフィールド領域上を含む基板上に金属酸化物層を堆積することと、フィールド領域上の金属酸化物層を窒化することと、を含む。方法は、気相堆積によって基板上に金属層を堆積することであって、金属層がフィールド領域上の窒化金属酸化物層上に優先的に堆積される、ことと、凹状特徴部内に堆積した金属核を除去して、フィールド領域上に金属層を選択的に形成することと、を更に含む。堆積及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部内の金属層の厚さを増大させることができる。
【0009】
添付の図面と併せて考慮されると、以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解されるようになるので、本発明及びその付随する利点の多くについてのより完全な理解が容易に得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A-1F】本発明の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図2A-2E】本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図3A-3E】本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図4A-4F】本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図5A-5E】本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図6A-6D】本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
【
図7】パターン化基板上の凹状特徴部における選択的Ru金属形成を用いたSEM画像を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は、半導体デバイスの凹状特徴部において低抵抗率金属を選択的に形成するための方法を提供する。本方法を使用して、凹状特徴部を低抵抗率金属で完全に充填することができる。一実施形態によれば、気相堆積による金属堆積選択性は、以下の順序、すなわち、Si含有材料<金属含有層<金属、で増大する。堆積した金属は、例えば、Ru金属、Co金属、又はW金属を含み得る。金属堆積のインキュベーション時間は、金属上で最短であり、Si含有材料上で最長である。インキュベーション時間とは、堆積プロセス中に表面上に金属の堆積が始まるまでの遅延を指す。一実施形態では、これを使用して、凹状特徴部の上方の表面に対して、凹状特徴部内に金属を優先的に形成することができる。Si含有材料には、SiO2、SiON、又はSiNが含まれ得る。SiO2は、層として堆積され得るか、又はSiの酸化によって、例えば、空気、酸素(O2又はO)、オゾン、又はH2Oへの曝露によって形成され得る。SiNは、層として堆積され得るか、又はSiの窒化によって、例えば、N又はNH3への曝露によって形成され得る。SiONは、層として堆積され得るか、又はSiO2の窒化、例えば、SiNの酸化、若しくはSiの酸化及び窒化によって形成され得る。金属含有層には、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ケイ化物、金属硫化物、又は金属リン化物が含まれ得る。金属ケイ化物は、Si上の金属堆積若しくは金属上のSi堆積、その後の熱処理、又は堆積プロセス中の金属ケイ化物の形成によって、形成され得る。金属は、例えば、Ru金属、Co金属、又はW金属を含み得る。
【0012】
図1A~
図1Fは、本発明の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。金属は、例えば、Ru金属、Co金属、及びW金属からなる群から選択することができる。パターン化基板1は、第1の層100内に形成された凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101を含む。凹状特徴部110は、側壁103、及び露出面104を有する第2の層102を含む。
【0013】
一実施形態によれば、第1の層100は誘電体材料を含み、第2の層102は金属層を含み得る。誘電体材料は、例えば、SiO2、フッ素化シリコンガラス(FSG)などの低誘電率(low-k)材料、炭素ドープ酸化物、ポリマー、SiCOH含有low-k材料、非多孔質low-k材料、多孔質low-k材料、CVD low-k材料、スピンオン誘電体(SOD)low-k材料、又は高誘電率(high-k)材料を含む、任意の他の適切な誘電体材料、を含み得る。いくつかの例では、凹状特徴部110の幅(限界寸法(CD))は、約10nm~約100nm、約10nm~約15nm、約20nm~約90、又は約40nm~約80nmであり得る。いくつかの例では、凹状特徴部110の深さは、約40nm~約200nm、約50nm~約150、又は約50nm~約150nmであり得る。いくつかの例では、凹状特徴部110は、約2~約20、又は約4~約6のアスペクト比(深さ/幅)を有し得る。第2の層102は、Cu金属、Ru金属、Co金属、W金属、又はそれらの組み合わせなどの低抵抗率金属を含み得る。一例では、第2の層102は、2つ以上の積み重ねられた金属層を含み得る。積み重ねられた金属層の例には、Cu金属上のCo金属(Co/Cu)、及びCu金属上のRu金属(Ru/Cu)が含まれる。
【0014】
方法は、第1の層100上に吸着する表面改質剤を用いてパターン化基板1を前処理し、それによって、側壁103及びフィールド領域101を含む、第1の層100に対して、第2の層102上の金属堆積選択性を増大させることを含む。表面改質剤の存在により、第1の層100上の金属層の堆積を妨げるが、第2の層102は改質されない。一実施形態によれば、パターン化基板1は、基板上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成することができる分子を含む反応ガスへの曝露によって、表面改質剤を用いて前処理される。SAMは、吸着により基板表面上に自発的に形成されて、多少大きな秩序ドメインに組織化された分子集合体である。SAMは、先端基、テール基、及び官能性末端基を有する分子を含むことができ、SAMは、室温で又は室温超で気相から基板上に先端基を化学吸着させ、その後、テール基をゆっくりと組織化させることにより生成される。最初、表面上の分子密度が小さいときには、吸着質分子は、無秩序な分子の塊を形成するか、秩序のある2次元の「横たわる相(lying down phase)」を形成するかのいずれかであり、分子による被覆範囲が広くなると、数分から数時間をかけて、基板表面上に3次元の結晶構造又は半結晶構造を形成し始める。先端基は基板上に集合し、テール基は基板から離れたところに集合する。一実施形態によれば、SAMを形成する分子の先端基は、チオール、シラン、又はホスホネートを含み得る。シランの例は、C、H、Cl、F、及びSi原子、又はC、H、Cl、及びSi原子を含む分子を含み得る。分子の非限定的な例は、パーフルオロデシルトリクロロシラン(CF3(CF2)7CH2CH2SiCl3)、パーフルオロデカンチオール(CF3(CF2)7CH2CH2SH)、クロロデシルジメチルシラン(CH3(CH2)8CH2Si(CH3)2Cl)、及びtert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン((CH3)3CSi(CH3)2Cl))を含む。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、反応ガスは、アルキルシラン、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、アルキルシロキサン、アルコキシシロキサン、アルキルアルコキシシロキサン、アリールシラン、アシルシラン、アリールシロキサン、アシルシロキサン、シラザン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、ケイ素含有ガスを含み得る。本発明のいくつかの実施形態によれば、反応ガスは、ジメチルシランジメチルアミン(DMSDMA)、トリメチルシランジメチルアミン(TMSDMA)、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン(BDMADMS)、及び他のアルキルアミンシランから選択され得る。他の実施形態によれば、反応ガスは、N,Oビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミド(BSTFA)、及びトリメチルシリルピロール(TMS-ピロール)から選択され得る。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態によれば、反応ガスは、シラザン化合物から選択され得る。シラザンは、飽和シリコン-窒素水素化物である。それらは、構造が--O--の代わりに--NH-を有するシロキサンに類似している。有機シラザン前駆体は、Si原子に結合した少なくとも1つのアルキル基を更に含み得る。アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、若しくはブチル基、又はそれらの組み合わせであり得る。更に、アルキル基は、フェニル基などの環状炭化水素基であり得る。加えて、アルキル基は、ビニル基であり得る。ジシラザンは、ケイ素原子に結合した1~6個のメチル基、又はケイ素原子に結合した1~6個のエチル基を有する化合物、又はケイ素原子に結合したメチル基とエチル基との組み合わせを有するジシラザン分子である。
【0017】
方法は、気相堆積によってパターン化基板1上に金属層106aを堆積することを更に含み、ここで金属層106aは、凹状特徴部110内の第2の層102上に優先的に堆積される。金属層106aは、例えば、Ru金属、Co金属、及びW金属からなる群から選択することができる。本発明の一実施形態によれば、Ru金属は、化学気相成長法(CVD)又は原子層堆積物(ALD)によって堆積され得る。Ru含有前駆体の例には、Ru3(CO)12、(2,4-ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(Ru(DMPD)(EtCp))、ビス(2,4-ジメチルペンタジエニル)ルテニウム(Ru(DMPD)2)、4-ジメチルペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(Ru(DMPD)(MeCp))、及びビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(Ru(EtCp)2)、並びにこれらと他の前駆体との組み合わせ、が含まれる。
【0018】
図1Bに概略的に示されるように、金属堆積は完全に選択的でなくてもよく、金属核107aは、側壁103及びフィールド領域101上に堆積され得る。金属層106aとは異なり、金属核107aは、金属核107a内の金属の総量が金属層106a内の金属の量よりも少ない非連続層を形成することができる。
【0019】
一例では、Ru金属は、COキャリアガス中のRu3(CO)12前駆体を使用するCVDによって堆積した。表面改質剤を用いて基板を前処理した後、誘電体材料の凹状特徴部の底部におけるCu金属層上に厚さが約15~20nmのRu金属が堆積した後の誘電体材料上に、Ru金属核が観察された。これは、異なる材料上のRu金属堆積の選択性が限られていること、及び誘電体表面上のRu金属堆積が始まる前に、Ru金属を用いて約15~20nmよりも深く凹状特徴部を選択的に堆積して充填することが難しいことを示している。CVDによるRu金属堆積速度は、以下の順序、すなわち、金属>金属窒化物又は窒化物金属酸化物>金属酸化物又は酸化金属窒化物>ILD、で減少することが観察され、ここでRu金属堆積速度は、金属表面上で最も高く、ILD表面上で最も低い。これは、異なる材料上での優先的なRu金属堆積に利用できる。ILDには、シリコン、カーボン、又はシリコンとカーボンとの両方を含む誘電体化合物が含まれる。その例には、SiO2、SiON、SiN、SiCOH、Si、SiC、Cが含まれる。
【0020】
方法は、パターン化基板1から金属核107aを除去して、凹状特徴部110内の第2の層102上に金属層106aを選択的に形成することを更に含む。これは、
図1Cに概略的に示されている。金属核107aの除去は、それらが大きくなりすぎて効率的に除去することがより困難になる前に実行されることが好ましい場合がある。一例では、Ru金属核107aは、反応性イオンエッチング(RIE)を使用してエッチングすることによって、例えば、プラズマ励起O
2ガスを使用し、任意選択的にハロゲン含有ガス(例えば、Cl
2)を加えることによって、除去することができる。
【0021】
前処理、堆積、及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部110内に堆積した金属層の厚さを増大させることができる。これは、
図1Dに概略的に示されており、追加の金属層106bが金属層106a上に優先的に堆積され、追加の金属核107bが側壁103及びフィールド領域101上に堆積される。その後、
図1Eに示されるように、追加の金属核107bが除去される。一例では、前処理、堆積、及び除去は、凹状特徴部110が金属で完全に充填されるまで繰り返され得る。これは、
図1Fに概略的に示されており、凹状特徴部110は、金属層106a~106cで充填されている。
【0022】
凹状特徴部における選択的Ru金属形成のプロセス例には、TMSDMA液体を気化させてN2ガスで希釈するTMSDMAガス曝露、約180℃~約250℃の基板温度、約5Torrのプロセスチャンバー圧力、及びプラズマ励起なしの10秒の露光時間、を使用する前処理が含まれる。Ru金属CVDプロセスは、Ru3(CO)12+COを含むプロセスガス(例えば、約1:100のガス流量比)、約135℃~約180℃(例えば、約160℃)の基板温度、約1mTorr~約20mTorr(例えば、約5mTorr)のプロセスチャンバー圧力、及びプラズマ励起なしの400秒間露光を含んで、金属表面上に約20nmのRu金属を堆積させる。Ru金属除去プロセスは、O2及びCl2を含む(例えば、約100:1のガス流量比)エッチングガスの使用、約室温~約370℃(例えば、約370℃)の基板温度、上部電極に約1200WのRF電力が印加され、下部電極(基板ホルダー)に約0W~約300W(例えば0W)のRF電力が印加される容量結合プラズマ源を使用するプラズマ励起、約5mTorrのプロセスチャンバー圧力、及び40秒の露光時間を含んで、約5nmのRu金属核の相当物を除去する。
【0023】
図7は、パターン化基板上の凹状特徴部における選択的Ru金属形成を用いたSEM画像を示している。受け取ったままのパターン化基板は、W金属膜上に隆起したSiO
2の特徴部を含んでいた。隆起したSiO
2特徴部は、高さが約113nm、幅が約31nm、及び間隔が約87nmであった。隆起したSiO
2特徴部は、深さが約113nm及び幅が約87nmの凹状特徴部を形成した。この図は、TMSDMAを含む表面改質剤を用いてパターン化基板を前処理すること、Ru
3(CO)
12+COを使用するRu金属CVD堆積ステップ、及びプラズマ励起O
2ガス+Cl
2ガスを使用するRu金属エッチングステップを含んで、凹状特徴部の側壁からRu金属核を除去した、後続の堆積プロセスの結果を示している。前処理、Ru金属堆積、及びRu金属核除去のシーケンスは、4回実行された。この図は、Ru金属が凹状特徴部内に選択的に形成され、Ru金属核が凹状特徴部の側壁上、又はエッチングされたSiO
2特徴部の上面上に存在しなかったことを示している。凹状特徴部内に形成されたRu金属の厚さは約69nmであり、凹状特徴部の体積の約61%を占めた。
【0024】
図2A~
図2Fは、本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
図1Aは、
図2Aのパターン化基板2として再現されている。方法は、第1の層100に形成された凹状特徴部110と、凹状特徴部110に露出した第2の層102とを含むパターン化基板2を提供することを含む。
図2Bに示されるように、方法は、凹状特徴部110内、及び凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101上を含む、パターン化基板2上に金属含有層111を堆積することを含む。金属含有層111は共形であってもよく、いくつかの例では、金属含有層111は、金属酸化物、金属窒化物、又はそれらの組み合わせを含み得る。金属酸化物は、例えば、Al
2O
3、TiO
2、HfO
2、又はMnO
2を含み得、金属窒化物は、例えば、AlN、TiN、HfN、又はMnNを含み得る。
【0025】
その後、
図2Cに示されるように、方法は、凹状特徴部110の底部から、及び凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101から、金属含有層111を異方的に除去して、凹状特徴部110の側壁103上に金属含有層111を形成することを更に含む。方法は、フィールド領域101を含む第1の層100上に吸着する表面改質剤で、パターン化基板2を前処理し、それによって、第1の層100に対して、凹状特徴部110の側壁103上及び第2の層102上の金属含有層111上の金属堆積選択性を増大させることを更に含む。
【0026】
方法は、気相堆積によってパターン化基板2上に金属層112を堆積することを更に含み、ここで金属層112は、凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101上に対して、側壁103の金属含有層111上、及び凹状特徴部110の底部における第2の層102上に優先的に堆積される。金属層112は、例えば、Ru金属、Co金属、及びW金属からなる群から選択することができる。
図2Dに概略的に示されるように、金属堆積は完全に選択的でなくてもよく、金属核113はフィールド領域101上に堆積され得る。金属層112とは異なり、金属核113は、金属核113内の金属の総量が金属層112内の金属の量よりも少ない非連続層を形成することができる。
図2Dに示される実施形態によれば、金属層112は、凹状特徴部110を完全に充填することができる。
図2Eに示されるように、方法は、凹状特徴部110の周囲の第1の層100のフィールド領域101上に堆積した金属核113を除去して、凹状特徴部110内に金属層112を選択的に形成することを更に含む。
【0027】
別の実施形態によれば、金属層112は、凹状特徴部110を完全に充填しなくてもよく、前処理、堆積、及び除去を少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部110内に堆積される金属の厚さを増大させることができる。一実施形態によれば、前処理、堆積、及び除去は、凹状特徴部110が金属で完全に充填されるまで繰り返され得る。
【0028】
図3A~
図3Eは、本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
図1Aは、
図3Aのパターン化基板3として再現されている。方法は、材料に形成された凹状特徴部110を含む、パターン化基板3を提供することを含む。一例では、材料は、凹状特徴部110に露出する第1の層100及び第2の層102を含み得る。
図3Bに示されるように、方法は、凹状特徴部110内、及び凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101上を含む、パターン化基板3上に金属窒化物層114を堆積することを更に含む。金属窒化物層114は共形であってもよく、いくつかの例では、金属窒化物層114は、AlN、TiN、HfN、又はMnNを含み得る。
【0029】
その後、方法は、フィールド領域101上の金属窒化物層114を酸化して、酸化金属窒化物層115を形成することを更に含む。本明細書で使用される場合、酸化プロセスは、金属窒化物層114の少なくとも表面領域に酸素を組み込む。
図3Cに概略的に示されるように、金属窒化物層114はまた、凹状特徴部110の開口部近くの凹状特徴部110において酸化され得る。金属窒化物層114を酸化するステップは、プラズマ励起O
2ガスを使用して実行することができ、ここで凹状特徴部110の小さな開口部は、プラズマ励起O
2ガスの凹状特徴部110への浸透を制限する。これにより、金属窒化物層114の酸化を、フィールド領域101、及び凹状特徴部110の上部に制限する。
【0030】
方法は、気相堆積によって基板上に金属層116を堆積することを更に含み、ここで金属層116は、凹状特徴部110において酸化されない金属窒化物層114上に優先的に堆積される。優先的な金属堆積は、酸化金属窒化物層115上に対して、金属窒化物層114上での金属堆積のインキュベーション時間がより短いことに起因するものと考えられている。
図3Dに概略的に示されるように、金属堆積は完全に選択的でなくてもよく、金属核123はフィールド領域101上に堆積され得る。金属層116とは異なり、金属核123は、金属核123内の金属の総量が金属層116内の金属の量よりも少ない非連続層を形成することができる。
【0031】
図3Dに示される実施形態によれば、金属層116は、金属窒化物層114の酸化が回避される凹状特徴部110を完全に充填することができる。
図3Eに示されるように、方法は、凹状特徴部110の周囲の第1の層100のフィールド領域101上に堆積した金属核123を除去して、凹状特徴部110内に金属層116を選択的に形成することを更に含む。
【0032】
別の実施形態によれば、金属層116は、金属窒化物層114の酸化が回避される凹状特徴部110を完全に充填しなくてもよく、堆積及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部110内に堆積される金属層116の厚さを増大させることができる。一実施形態によれば、堆積及び除去のステップは、凹状特徴部110が金属層116で完全に充填されるまで繰り返され得る。
【0033】
図4A~
図4Fは、本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
図1Aは、
図4Aのパターン化基板4として再現されている。方法は、材料に形成された凹状特徴部110を含む、パターン化基板4を提供することを含む。一例では、材料は、凹状特徴部110に露出する第1の層100及び第2の層102を含み得る。
図4Bに示されるように、方法は、凹状特徴部110内、及び凹状特徴部110の周囲のフィールド領域101上を含む、パターン化基板4上に金属酸化物層117を堆積することを更に含む。金属酸化物層117は共形であってもよく、いくつかの例では、金属酸化物層117は、Al
2O
3、TiO
2、HfO
2、又はMnO
2を含み得る。
【0034】
その後、方法は、フィールド領域101上及び凹状特徴部110内の金属酸化物層117を窒化して、窒化金属酸化物層118を形成することを更に含む。本明細書で使用される場合、窒化プロセスは、少なくとも金属酸化物層117の表面領域に窒素を組み込む。
図4Cに概略的に示されるように、窒化金属酸化物層118は、共形であってもよい。金属酸化物層117を窒化するステップは、凹状特徴部110を含む、金属酸化物層117全体の厚さの少なくとも一部分を効果的に窒化する熱窒化プロセス(例えば、プラズマの非存在下でのNH
3アニール)を使用して実行することができる。
【0035】
その後、方法は、フィールド領域101上の窒化金属酸化物層118を酸化して、酸化窒化金属酸化物層119を形成することを更に含む。本明細書で使用される場合、酸化プロセスは、窒化金属酸化物層118の少なくとも表面領域に酸素を組み込む。窒化金属酸化物層を酸化するステップは、プラズマ励起O
2ガスを使用して実行することができ、ここで凹状特徴部110の小さな開口部は、プラズマ励起O
2ガスの凹状特徴部110への浸透を制限する。これにより、窒化金属酸化物層の酸化を、フィールド領域101、及び凹状特徴部110の上部に制限する。これは、
図4Dに概略的に示されている。
【0036】
方法は、気相堆積によってパターン化基板4上に金属層120を堆積することを更に含み、ここで金属層120は、凹状特徴部110において酸化されない窒化金属酸化物層118上に優先的に堆積される。優先的な金属堆積は、酸化窒化金属酸化物層119に対して、窒化金属酸化物層上での金属堆積のインキュベーション時間がより短いことに起因するものと考えられている。
【0037】
図4Eに概略的に示されるように、金属堆積は完全に選択的でなくてもよく、金属核121はフィールド領域101上の酸化窒化金属酸化物層119上に堆積され得る。金属層120とは異なり、金属核121は、金属核121内の金属の総量が金属層120内の金属の量よりも少ない非連続層を形成することができる。
【0038】
図4Eに示される実施形態によれば、金属層120は、窒化金属酸化物層118の酸化が回避される凹状特徴部110を完全に充填することができる。
図4Fに示されるように、方法は、凹状特徴部110の周囲の第1の層100のフィールド領域101上に堆積した金属核121を除去して、凹状特徴部110内に金属層120を選択的に形成することを更に含む。
【0039】
別の実施形態によれば、金属層120は、窒化金属酸化物層118の酸化が回避される凹状特徴部110を完全に充填しなくてもよく、堆積及び除去のステップを少なくとも1回繰り返して、凹状特徴部110内に堆積される金属層120の厚さを増大させることができる。一実施形態によれば、堆積及び除去のステップは、凹状特徴部110が金属層120で完全に充填されるまで繰り返され得る。
【0040】
図5A~
図5Dは、本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。
図5Aは、材料500内に形成された凹状特徴部510を含むパターン化基板5を示し、ここで凹状特徴部は、側壁503及び底部502を含む。方法は、凹状特徴部510内及び凹状特徴部510の周囲のフィールド領域501上を含む、パターン化基板5上に金属酸化物層504を堆積することを含む。これは、
図5Bに概略的に示されている。
【0041】
方法は、フィールド領域101上の金属酸化物層504を窒化することを更に含む。本明細書で使用される場合、窒化プロセスは、金属酸化物層504の少なくとも表面領域に窒素を組み込んで、窒化金属酸化物層505を形成する。これは、
図5Cに概略的に示されている。金属酸化物層504を窒化するステップは、プラズマ励起窒素含有ガス(例えば、N
2又はNH
3)を使用して実行することができ、ここで凹状特徴部510の小さな開口部は、プラズマ励起窒素含有ガスの凹状特徴部510への浸透を制限する。
【0042】
方法は、気相堆積によってパターン化基板5上に金属層506を堆積することを更に含み、ここで金属層506は、フィールド領域501上の窒化金属酸化物層505上に優先的に堆積される。
図5Dに概略的に示されるように、金属堆積は完全に選択的でなくてもよく、金属核507は凹状特徴部510内の金属酸化物層504上に堆積され得る。
【0043】
方法は、凹状特徴部510内に堆積した金属核507を除去して、フィールド領域501上に金属層506を選択的に形成することを更に含む。これは、
図5Eに概略的に示されている。堆積及び除去のステップは、フィールド領域501上の金属層506の厚さを増大させるために、少なくとも1回繰り返され得る。
【0044】
図6A~
図6Dは、本発明の別の実施形態による、凹状特徴部における選択的金属形成のための方法を概略的に示している。一例では、
図6Aに示されるように、パターン化基板6は、3D NANDデバイスの一部を含み得る。方法は、材料600にエッチングされた垂直特徴部610及びエッチングされた水平特徴部601を含むパターン化基板6を提供することを含む。エッチングされた垂直特徴部610は、底部近くよりも上部近くにより大きな開口部を有するデーパー状であってもよい。一例では、材料600は、SiO
2又はSiNを含み得る。方法は、エッチングされた垂直特徴部610及びエッチングされた水平特徴部601を窒化して窒化層602を形成することを更に含む。窒化プロセスは、エッチングされた垂直特徴部610及びエッチングされた水平特徴部601の両方を窒化する熱窒化プロセス(例えば、プラズマの非存在下でのNH
3アニール)を含み得る。その後、方法は、エッチングされた水平特徴部601内に窒化層602を保持しながら、エッチングされた垂直特徴部610から窒化層602を除去するプラズマ処理(例えば、Arプラズマ)を含む。得られたパターン化基板6が、
図6Bに示されている。方法は、気相堆積によってパターン化基板6上に金属層603を堆積することを更に含み、ここで金属層603は、エッチングされた垂直特徴部610上に対して、エッチングされた水平特徴部601内の窒化層602上に優先的に堆積される。これは、
図6Cに示されている。気相堆積は、エッチングされた垂直特徴部610もまた金属層604で完全に充填されるまで実行される。選択的金属堆積は、窒化されていないエッチングされた垂直特徴部610よりも窒化層602上でのより高い金属堆積速度によるものである。これにより、ボイドなしで、エッチングされた垂直特徴部610及びエッチングされた水平特徴部601の完全な金属充填が可能になる。
【0045】
半導体デバイスの凹状特徴部を低抵抗率の金属で充填する方法が、様々な実施形態で開示されてきた。本発明の実施形態の上述の説明は、例示及び説明を目的として提示されている。この説明は、網羅的であること、又は開示されているまさにその形態に本発明を限定することを意図するものではない。本明細書及び以下の特許請求の範囲は、説明目的でのみ使用され、限定するものとして解釈されるべきではない用語を含む。関連する技術分野の当業者であれば、上記教示に照らして多くの修正及び変形が可能であることを理解することができる。当業者は、図に示されている様々な構成要素の様々な等価な組み合わせ及び置換を認識するであろう。したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、むしろ本明細書に添付された特許請求の範囲によって限定されることを意図している。