(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】マンコンベヤ
(51)【国際特許分類】
B66B 31/00 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
B66B31/00 D
(21)【出願番号】P 2022132416
(22)【出願日】2022-08-23
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大恵 淳
(72)【発明者】
【氏名】永島 宏
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-235251(JP,A)
【文献】特開2011-213433(JP,A)
【文献】国際公開第2018/235183(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 21/00 - 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータのトルクを検出するトルク検出部と、
前記モータの駆動により回転する回転部と、
前記回転部の回転速度を検出する速度検出部と、
前記回転部の回転を制動するブレーキと、
前記モータ及び前記ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記処理部は、
前記ブレーキが制動する状態で前記回転部の回転速度が設定速度で維持するように、前記速度検出部の検出に基づいて、前記モータを制御し、
前記回転部の回転速度が設定速度であるときに前記トルク検出部で検出した前記モータのトルクを記憶する、マンコンベヤ
であって、
前記処理部は、前記ブレーキが制動する状態で前記回転部の回転速度が第1設定時間だけ前記設定速度で維持した後に、第2設定時間に亘って前記トルク検出部で検出した前記モータのトルクを記憶し、
前記処理部は、第2設定時間に亘って記憶した前記モータのトルクの平均を動摩擦制動トルクとして演算して記憶し、
前記第2設定時間は、前記第1設定時間よりも、長い、マンコンベヤ。
【請求項2】
前記処理部は、
記憶した前記動摩擦制動トルクが基準値よりも小さい場合に、前記ブレーキが異常であると判定し、
前回記憶した動摩擦制動トルクと今回記憶した前記動摩擦制動トルクとの間に基準値又は基準割合を超える変化があった場合に、前記ブレーキが異常であると判定する、請求項1に記載のマンコンベヤ。
【請求項3】
前記処理部は、
前記ブレーキが制動し且つ前記回転部が停止する状態から前記回転部が回転するように、前記モータのトルクを徐々に増加させ、
前記回転部が回転を開始したときに前記トルク検出部で検出した前記モータのトルクを
静摩擦制動トルクとして記憶
し、
記憶した前記静摩擦制動トルクが基準値よりも小さい場合に、前記ブレーキが異常であると判定し、
前回記憶した静摩擦制動トルクと今回記憶した静摩擦制動トルクとの間に基準値又は基準割合を超える変化があった場合に、前記ブレーキが異常であると判定する、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【請求項4】
前記設定速度は、前記マンコンベヤが人を搬送するときに前記回転部が回転する最大速度である、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【請求項5】
前記処理部は、
前記ブレーキが制動し且つ前記回転部が停止する状態から前記回転部が回転するように、前記モータのトルクを徐々に増加させ、
前記回転部が回転を開始したときに前記トルク検出部で検出した前記モータのトルクを静摩擦制動トルクとして記憶し、
記憶した静摩擦制動トルクが基準値よりも小さい場合に、前記ブレーキが異常であると判定し、
前記基準値は、前記マンコンベヤを階段として利用可能な静摩擦制動トルクの値に設定されている、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、マンコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、マンコンベヤは、モータと、モータの駆動により回転する回転部と、回転部の回転を制動するブレーキと、モータ及びブレーキを制御する処理部とを備えている(例えば、特許文献1)。そして、ブレーキが制動する状態で、モータが回転部に所定のトルクを加えた場合に、回転部の回転の有無が検出されている。
【0003】
これにより、特許文献1に係るマンコンベヤにおいては、ブレーキの静止摩擦による制動トルクの適否が判定されている。しかしながら、実際には、ブレーキが、回転している回転部を制動するため、ブレーキの動摩擦による制動トルクを把握する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、ブレーキの動摩擦による制動トルクを測定することができるマンコンベヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マンコンベヤは、モータと、前記モータのトルクを検出するトルク検出部と、前記モータの駆動により回転する回転部と、前記回転部の回転速度を検出する速度検出部と、前記回転部の回転を制動するブレーキと、前記モータ及び前記ブレーキを制御する処理部と、を備え、前記処理部は、前記ブレーキが制動する状態で前記回転部の回転速度が設定速度で維持するように、前記速度検出部の検出に基づいて、前記モータを制御し、前記回転部の回転速度が設定速度であるときに前記トルク検出部で検出した前記モータのトルクを記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】同実施形態に係るマンコンベヤの制御ブロック図
【
図5】同実施形態に係るトルク検出制御の時間とモータのトルクとの関係を示す図
【
図6】同実施形態に係るトルク検出制御の時間と回転部の回転速度との関係を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0009】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0010】
以下、マンコンベヤにおける一実施形態について、
図1~
図6を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、マンコンベヤの構成等の理解を助けるために例示するものであり、マンコンベヤの構成を限定するものではない。
【0011】
図1に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、躯体に設置される構造体2と、人(乗客)を搬送する搬送部3と、搬送部3を第1方向D1で挟むように配置される一対(
図1においては、一つのみ図示している)の欄干部4と、搬送部3及び欄干部4を駆動させる駆動部5と、装置全体を制御する処理部6とを備えていてもよい。
【0012】
各図において、第1方向D1は、水平方向と平行な方向である第1横方向(「幅方向」ともいう)D1であり、第2方向D2は、水平方向と平行な方向であって、且つ、第1横方向D1と直交する第2横方向(「前後方向」ともいう)D2であり、第3方向D3は、第1横方向D1及び第2横方向D2と直交する鉛直方向であって、上下方向D3である。
【0013】
本実施形態に係るマンコンベヤ1は、人を搬送するために、踏面が階段状になるエスカレータであるが、斯かる構成に限られない。例えば、マンコンベヤ1は、人を搬送するために、踏面が平面状となる移動歩道(動く歩道)であってもよい。
【0014】
構造体2は、例えば、本実施形態のように、第2横方向D2のそれぞれの端部に配置される機械室2a,2aを備えていてもよい。また、構造体2は、例えば、複数の枠材で構成されるトラス構造又はケタ構造としてもよい。
【0015】
マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、機械室2a,2aを上方から覆うように、構造体2に取り付けられる床プレート1aを備えていてもよい。これにより、床プレート1aは、搬送部3に乗り降りするために、搬送部3の第2横方向D2の各端部に配置される乗降部1b,1bを構成している。
【0016】
搬送部3は、例えば、本実施形態のように、駆動部5に駆動されることによって回転して走行する無端環状の走行部3aと、走行部3aに接続されることによって走行部3aと共に走行し、人が乗る踏面を有する複数のステップ3bとを備えていてもよい。特に限定されないが、走行部3aは、例えば、ローラチェーンとしてもよい。
【0017】
また、例えば、走行部3aは、第1横方向D1に離れて一対設けられ、複数のステップ3bは、一対の走行部3a,3aの間に配置されていてもよい。そして、ステップ3bは、それぞれの走行部3aに対して第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。
【0018】
欄干部4は、例えば、回転して走行する無端環状の手摺ベルト4aと、手摺ベルト4aを支持する欄干本体部4bと、欄干本体部4bの下部を覆うカバー部4cとを備えていてもよい。なお、例えば、手摺ベルト4aが駆動部5の駆動によって走行し、手摺ベルト4aの走行は、ステップ3bの走行と同期してもよい。
【0019】
図1及び
図2に示すように、駆動部5は、例えば、ステップ3bが反転するように走行部3aが巻き掛けられて且つ第1横方向D1を軸にして回転する第1及び第2回転部7,8と、回転部7,8を回転させる駆動源9と、駆動源9の駆動を第1回転部7に伝達させる伝達部10と、第1回転部7の回転を制動する第1ブレーキ11とを備えていてもよい。
【0020】
駆動源9は、例えば、本実施形態のように、モータ9aと、モータ9aの駆動により回転する第3回転部9bと、第3回転部9bの回転を制動する第2ブレーキ9cとを備えていてもよい。第3回転部9bは、例えば、減速機を介して間接的にモータ9aの駆動を受けていてもよく、また、例えば、モータ9aの駆動をモータ9aから直接的に受けていてもよい。
【0021】
伝達部10は、例えば、本実施形態のように、第1回転部7及び第3回転部9bにそれぞれ巻き掛けられる環状部材としてもよい。これにより、第1回転部7は、第3回転部9b及び伝達部10を介して、モータ9aの駆動を受ける。特に限定されないが、伝達部10は、例えば、チェーンやベルトとしてもよい。
【0022】
なお、マンコンベヤ1は、例えば、伝達部10を備えていなくてもよい。例えば、第1回転部7は、第3回転部9bと直接的に噛み合うことによって、第3回転部9bからモータ9aの駆動を受けてもよい。即ち、第1回転部7と第3回転部9bとは、歯車機構であってもよい。
【0023】
図2に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、第1回転部7の回転速度を検出する速度検出部12と、装置の異常を検出する異常検出部13とを備えていてもよい。なお、速度検出部12及び異常検出部13の構成は、特に限定されず、また、異常検出部13が検出する異常の内容は、特に限定されない。
【0024】
速度検出部12は、例えば、第1回転部7の外周の歯を検出する各種センサ(例えば、近接センサ、光電センサ)であってもよい。また、速度検出部12は、例えば、第1回転部7の回転を検出する回転検出センサ(例えば、エンコーダ)であってもよい。
【0025】
異常検出部13は、例えば、本実施形態のように、伝達部10の切断の有無を検出する各種センサ(例えば、接触センサ、近接センサ)であってもよい。また、異常検出部13は、例えば、第1回転部7の逆回転の有無を検出する各種センサ(例えば、近接センサ、光電センサ)であってもよく、斯かる構成においては、異常検出部13は、例えば、速度検出部12を兼用していてもよい。
【0026】
図2及び
図3に示すように、第1回転部7は、例えば、回転軸7aと、走行部3aに巻き掛けられる第1回転本体部7bと、伝達部10に巻き掛けられる第2回転本体部7cと、第1回転本体部7bと第2回転本体部7cとを固定する第1固定部7dとを備えていてもよい。これにより、第1回転本体部7b及び第2回転本体部7cは、互いに不動に固定されており、回転軸7aを軸として一体となって回転する。
【0027】
また、第1ブレーキ11は、例えば、本実施形態のように、第1回転本体部7b及び第2回転本体部7cに対して回転方向(第1回転部7の回転方向であって、周方向)に回転可能な可動部14と、可動部14を第2回転本体部7cに加圧して接触させる加圧部15と、可動部14と回転方向で係合する係合部16と、係合部16を動作させる動作部17とを備えていてもよい。
【0028】
例えば、本実施形態のように、可動部14は、第2回転本体部7c及び加圧部15間に配置される可動本体部14a備えており、加圧部15は、第2回転本体部7cとの間で可動本体部14aを挟み込む挟込部15aと、挟込部15aと第2回転本体部7cとを固定する第2固定部15bとを備えている、という構成でもよい。なお、第1ブレーキ11は、例えば、本実施形態のように、可動本体部14a及び第2回転本体部7c間と可動本体部14a及び挟込部15a間とに、それぞれ摩擦材11aを備えていてもよい。
【0029】
また、可動部14は、例えば、本実施形態のように、係合部16と回転方向で係合するために、可動本体部14aから突出する突出部14bを備えていてもよい。また、動作部17は、例えば、本実施形態のように、動作源(例えば、電磁シリンダ)17aと、動作源17aと係合部16とを接続し、動作源17aの動作によって係合部16を移動させる接続リンク17bとを備えていてもよい。
【0030】
これにより、係合部16は、突出部14bと係合する係合位置(
図2及び
図3の位置)と突出部14bから離れる退避位置(図示していない)との間で、移動する。そして、係合部16が係合位置に位置し、係合部16と突出部14bとが回転方向で係合することによって、可動部14の回転は、停止される。このとき、可動部14及び第1回転部7間に摩擦力が発生し、当該摩擦力は、第1ブレーキ11の制動トルクとなる。
【0031】
したがって、第1回転部7に力が加えられていても、第1ブレーキ11が第1回転部7を制動することによって、第1回転部7の回転が停止している場合には、可動部14及び第1回転部7間に、第1ブレーキ11の静摩擦による制動トルクが発生している。一方で、第1回転部7に力が加えられ、第1ブレーキ11が第1回転部7を制動するにも関わらず、第1回転部7が回転している場合には、可動部14及び第1回転部7間に、第1ブレーキ11の動摩擦による制動トルクが発生している。
【0032】
なお、第1ブレーキ11の構成は、特に限定されず、第1ブレーキ11は、第1回転部7に制動トルクを加えられる構成であればよい。また、第2ブレーキ9cの構成も、特に限定されず、例えば、第2ブレーキ9cは、第3回転部9bに制動トルクを加えられる構成であればよい。
【0033】
また、特に限定されないが、第1ブレーキ11が制動する場合は、例えば、異常検出部13が異常(例えば、伝達部10の切断、第1回転部7の逆回転、モータ9aの過負荷)を検出した場合や、マンコンベヤ1の主電源がオフである場合としてもよい。また、特に限定されないが、第2ブレーキ9cが制動する場合は、例えば、通常運転時(省エネ運転時)でステップ3bの走行が停止している場合や、マンコンベヤ1の主電源がオフである場合としてもよい。
【0034】
図4に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、乗降部1b(特に、人が搬送部3に乗るための乗り部)の人を検出する人検出部18と、モータ9aのトルクを検出するトルク検出部19と、各種情報が入力される入力部20と、各種情報が出力される出力部21とを備えていてもよい。
【0035】
人検出部18の構成は、特に限定されない。人検出部18は、例えば、光電センサ(例えば、反射型、透過型)としてもよく、また、例えば、画像センサ(例えば、カメラ)としてもよく、また、例えば、重量を検出する重量センサ(例えば、ロードセル)としてもよい。
【0036】
トルク検出部19の構成は、特に限定されない。トルク検出部19は、例えば、モータ9aの出力トルクを直接的に検出してもよく、また、例えば、モータ9aの出力トルクとの間に相関関係が存在する情報(例えば、モータ9a(例えば、モータ9a用インバータ)の出力電力、出力電圧、電流等)とし、モータ9aの出力トルクを間接的に検出してもよい。
【0037】
特に限定されないが、入力部20は、例えば、スイッチ(押しボタンスイッチ、セレクトスイッチ等)、タッチパネル等としてもよい。また、特に限定されないが、出力部21は、例えば、情報を表示する表示部(例えば、電光掲示板、表示灯)、情報を音で発する発音部(例えば、ブザー、スピーカ)、外部(例えば、中央監視盤等)へ信号を出力する信号出力部等としてもよい。
【0038】
処理部6は、例えば、各部12~13,18~20から各情報(データ)を取得する取得部6aと、各情報を記憶する記憶部6bと、各情報を演算したり各情報に基づいて判定したりする演算部6cと、各部9a,9c,11,21を制御する制御部6dとを備えていてもよい。
【0039】
なお、処理部6は、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ(例えば、演算部6c、制御部6d)、ROM及びRAM等のメモリ(例えば、取得部6a、記憶部6b)、各種インターフェイス(例えば、取得部6a)等を備えるコンピュータとしてもよい。これにより、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理部6の各部6a~6dが実現される。
【0040】
また、処理部6は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、処理部6の各部6a~6dは、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
【0041】
本実施形態に係るマンコンベヤ1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係るマンコンベヤ1の制御について、
図4~
図6を参照しながら説明する。なお、以下の制御の内容は、マンコンベヤ1の制御の内容の理解を助けるために例示するものであり、マンコンベヤ1の制御の内容を限定するものではない。
【0042】
<人搬送制御>
処理部6は、例えば、通常、人を搬送する人搬送制御を行う。特に限定されないが、例えば、人検出部18が人を検出した場合に、処理部6は、ステップ3bの走行を開始して、ステップ3bの走行速度を定格速度(例えば、30m/min)にする。このように、人搬送制御が行われている場合に、ステップ3bの走行速度の最大速度は、例えば、本実施形態のように、定格速度であってもよい。
【0043】
そして、人検出部18が最後に人を検出してから、所定時間(例えば、ステップ3bが1/2周の距離を走行する時間に30秒を加えた時間)が経過した場合に、処理部6は、ステップ3bの走行を停止する。これにより、必要に応じてステップ3bを走行させることができるため、省エネ運転を行うことができる。
【0044】
なお、人搬送制御は、斯かる制御に限定されない。例えば、入力部20に運転指令の情報が入力されることによって、処理部6がステップ3bを定格速度で走行させ、そして、例えば、入力部20に停止指令の情報が入力されることによって、処理部6がステップ3bの走行を停止する、という構成でもよい。
【0045】
<トルク検出制御>
処理部6は、例えば、条件が成立した場合に、モータ9aのトルクを検出するトルク検出制御を行う。当該条件は、特に限定されないが、例えば、設定された日時になるという条件であってもよく、また、例えば、入力部20にトルク検出制御を行う情報が入力されるという条件であってもよく、また、例えば、人搬送制御を行っているときにステップ3bの停止が所定時間(例えば、1時間)だけ継続したという条件であってもよい。
【0046】
まず、例えば、処理部6は、第1ブレーキ11を動作し、第1ブレーキ11を制動する状態にする。そして、
図5に示すように、処理部6が、モータ9aのトルクを徐々に増加させるため、第1回転部7(
図2及び
図3参照)は、可動部14(
図2及び
図3参照)に対して回転する。
【0047】
このとき、速度検出部12が第1回転部7の回転を検出するため、第1回転部7が回転を開始したとき(
図5及び
図6においては、時間T1)に、処理部6は、トルク検出部19で検出したモータ9aのトルクF1を記憶する。そして、当該記憶されたトルクF1が第1ブレーキ11の静摩擦による最大制動トルクになるため、第1ブレーキ11の静摩擦による最大制動トルクを測定することができる。
【0048】
また、処理部6が、速度検出部12の検出に基づいて、モータ9aを制御することによって、
図6に示すように、第1回転部7の回転速度は、設定速度V1で維持される。そして、第1回転部7の回転速度が設定速度V1であるときに、処理部6は、トルク検出部19で検出したモータ9aのトルクF2を記憶する。
【0049】
このとき、第1回転部7の回転速度が変化することなく維持されているため、モータ9aのトルクF2は、第1ブレーキ11の動摩擦による制動トルクと釣り合っている。したがって、モータ9aのトルクF2を検出して記憶することによって、第1ブレーキ11の動摩擦による制動トルクを測定することができる。
【0050】
なお、例えば、本実施形態のように、ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が第1設定時間t1だけ設定速度V1で維持した後(
図5及び
図6においては、時間T3)に、処理部6は、トルク検出部19で検出したモータ9aのトルクF2を記憶する、という構成でもよい。
【0051】
これにより、例えば、第1回転部8の回転速度が安定したり、また、例えば、摩擦材11aからの発熱が安定したりすることによって、モータ9aのトルクF2が安定した後に、モータ9aのトルクF2が検出して記憶される。したがって、第1回転部7の回転速度が設定速度V1であるときのモータ9aのトルクF2を、正確に検出することができる。
【0052】
また、例えば、本実施形態のように、処理部6は、第2設定時間t2に亘って(
図5及び
図6においては、時間T3から時間T4まで)、トルク検出部19で検出したモータ9aのトルクF2を記憶する、という構成でもよい。そして、例えば、処理部6は、当該第2設定時間t2に亘って記憶されたトルクF2の平均を演算して、モータ9aのトルクF2としてもよい。
【0053】
これにより、例えば、トルク検出部19で検出されるトルクF2の値が、安定しない(揺れる)場合でも、第1回転部7の回転速度が設定速度V1であるときのモータ9aのトルクF2を、正確に検出することができる。なお、第2設定時間t2は、例えば、本実施形態のように、第1設定時間t1よりも長くてもよい。特に限定されないが、例えば、第1設定時間t1は、1秒以上としてもよく、また、例えば、第2設定時間t2は、2秒以上としてもよい。
【0054】
ところで、実際には、人搬送制御が行われているときに、第1ブレーキ11が動作して第1回転部7を制動する場合がある。即ち、ステップ3bの走行速度が定格速度である場合に、第1ブレーキ11が動作して第1回転部7を制動する場合がある。
【0055】
そこで、設定速度V1は、例えば、本実施形態のように、ステップ3bの走行速度が定格速度である場合の第1回転部7の回転速度であってもよい。具体的には、設定速度V1は、マンコンベヤ1が人を搬送する人搬送制御が行われているときに、第1回転部7が回転する最大速度であってもよい。
【0056】
これにより、例えば、第1ブレーキ11が実際に制動するときに近い状態で、モータ9aのトルクを検出することができる。したがって、例えば、第1ブレーキ11が実際に制動するときに近い状態において、第1ブレーキ11の動摩擦による制動トルクを測定することができる。
【0057】
<動摩擦による制動トルク判定>
このように、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が回転するときに、モータ9aのトルク(以下「動トルク」ともいう)F2が検出して記憶されることによって、第1ブレーキ11の動摩擦による制動トルクが測定される。そして、例えば、処理部6は、記憶した動トルクF2と動トルク基準値とに基づいて、第1ブレーキ11の性能を判定してもよい。
【0058】
特に限定されないが、例えば、記憶した動トルクF2が動トルク基準値よりも小さい場合に、処理部6は、第1ブレーキ11が異常であると判定してもよい。これにより、記憶した動トルクF2の絶対値によって、第1ブレーキ11の性能を判定することができる。特に限定されないが、当該判定によって、第1ブレーキ11が異常であると判定された場合には、例えば、出力部21が当該情報を出力し、しかも、ステップ3bの走行が許可されず、ステップ3bの停止が維持されてもよい。
【0059】
また、例えば、処理部6は、前回記憶した動トルクと今回記憶した動トルクF2とに基づいて、第1ブレーキ11の性能を判定してもよい。特に限定されないが、前回記憶した動トルクと今回記憶した動トルクF2との間に、基準値(又は基準割合)を超える変化があった場合に、処理部6は、第1ブレーキ11が異常であると判定してもよい。
【0060】
これにより、前回記憶した動トルクに対する今回記憶した動トルクF2の相対値、即ち、経時に伴う第1ブレーキ11の性能の変化によって、第1ブレーキ11の性能を判定することができる。特に限定されないが、当該判定によって、第1ブレーキ11が異常であると判定された場合には、例えば、出力部21が当該情報を出力する一方で、ステップ3bの走行は許可されてもよい。
【0061】
<静摩擦による制動トルク判定>
また、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が回転を開始するときに、モータ9aのトルク(以下「最大静トルク」ともいう)F1が検出して記憶されることによって、第1ブレーキ11の静摩擦による最大制動トルクが測定される。そして、例えば、処理部6は、記憶した最大静トルクF1と最大静トルク基準値とに基づいて、第1ブレーキ11の性能を判定してもよい。
【0062】
特に限定されないが、例えば、記憶した最大静トルクF1が最大静トルク基準値よりも小さい場合に、処理部6は、第1ブレーキ11が異常であると判定してもよい。これにより、記憶した最大静トルクF1の絶対値によって、第1ブレーキ11の性能を判定することができる。特に限定されないが、当該判定によって、第1ブレーキ11が異常であると判定された場合には、例えば、出力部21が当該情報を出力し、しかも、ステップ3bの走行が許可されず、ステップ3bの停止が維持されてもよい。
【0063】
また、例えば、処理部6は、前回記憶した最大静トルクと今回記憶した最大静トルクF1とに基づいて、第1ブレーキ11の性能を判定してもよい。特に限定されないが、前回記憶した最大静トルクと今回記憶した最大静トルクF1との間に、基準値(又は基準割合)を超える変化があった場合に、処理部6は、第1ブレーキ11が異常であると判定してもよい。
【0064】
これにより、前回記憶した最大静トルクに対する今回記憶した最大静トルクF1の相対値、即ち、経時に伴う第1ブレーキ11の性能の変化によって、第1ブレーキ11の性能を判定することができる。特に限定されないが、当該判定によって、第1ブレーキ11が異常であると判定された場合には、例えば、出力部21が当該情報を出力する一方で、ステップ3bの走行は許可されてもよい。
【0065】
なお、静摩擦による制動トルク判定によって、例えば、第1ブレーキ11が制動することによって、人がステップ3bに乗った状態で、ステップ3bの停止を維持することができる否かを判定することもできる。具体的には、例えば、第1ブレーキ11が制動することによって、マンコンベヤ1を階段として利用可能か否かを判定することもできる。
【0066】
[1]
以上より、マンコンベヤ1は、本実施形態のように、モータ9aと、前記モータ9aのトルクを検出するトルク検出部19と、前記モータ9aの駆動により回転する回転部(本実施形態においては、第1回転部)7と、前記回転部7の回転速度を検出する速度検出部12と、前記回転部7の回転を制動するブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11と、前記モータ9a及び前記ブレーキ11を制御する処理部6と、を備え、前記処理部6は、前記ブレーキ11が制動する状態で前記回転部7の回転速度が設定速度V1で維持するように、前記速度検出部12の検出に基づいて、前記モータ9aを制御し、前記回転部7の回転速度が設定速度V1であるときに前記トルク検出部19が検出した前記モータ9aのトルクF2を記憶する、という構成が好ましい。
【0067】
斯かる構成によれば、ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11が制動する状態で、回転部(本実施形態においては、第1回転部)7の回転速度が設定速度V1で維持される。そして、回転部7の回転速度が設定速度V1であるときに、モータ9aのトルクF2が検出されて記憶される。このとき、記憶されたモータ9aのトルクF2がブレーキ11の動摩擦による制動トルクと釣り合っているため、ブレーキ11の動摩擦による制動トルクを測定することができる。
【0068】
[2]
また、上記[1]のマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、処理部6は、前記ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11が制動する状態で前記回転部(本実施形態においては、第1回転部)7の回転速度が設定時間t1だけ前記設定速度V1で維持した後に、前記トルク検出部19で検出した前記モータ9aのトルクF2を記憶する、という構成が好ましい。
【0069】
斯かる構成によれば、ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11が制動する状態で、回転部(本実施形態においては、第1回転部)7の回転速度が設定時間t1だけ設定速度V1で維持された後に、モータ9aのトルクF2が検出されて記憶される。これにより、モータ9aのトルクF2が安定した後に、モータ9aのトルクF2が記憶されるため、回転部7の回転速度が設定速度V1であるときのモータ9aのトルクF2を、正確に検出することができる。
【0070】
[3]
また、上記[1]又は[2]のマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記処理部6は、前記ブレーキ11(本実施形態においては、第1ブレーキ11)が制動し且つ前記回転部(本実施形態においては、第1回転部)7が停止する状態から前記回転部7が回転するように、前記モータ9aのトルクを徐々に増加させ、前記回転部7が回転を開始したときに前記トルク検出部19で検出した前記モータ9aのトルクF1を記憶する、という構成が好ましい。
【0071】
斯かる構成によれば、ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11が制動し且つ回転部(本実施形態においては、第1回転部)7が停止する状態から、モータ9aのトルクが徐々に増加され、回転部7が回転を開始したときに、モータ9aのトルクF1が検出されて記憶される。そして、記憶されたトルクF1がブレーキ11の静摩擦による最大制動トルクになるため、ブレーキ11の静摩擦による最大制動トルクを測定することができる。
【0072】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか一つのマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記設定速度V1は、前記マンコンベヤ1が人を搬送するときに前記回転部(本実施形態においては、第1回転部)7が回転する最大速度である、という構成が好ましい。
【0073】
斯かる構成によれば、設定速度V1が、マンコンベヤ1が人を搬送するときに回転部(本実施形態においては、第1回転部)7が回転する最大速度であるため、ブレーキ11が実際に制動するときに近い状態で、モータ9aのトルクF2を検出することができる。
【0074】
[5]
また、上記[1]~[4]の何れか一つのマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記処理部6は、前回記憶したトルクと今回記憶したトルクF1,F2とに基づいて、ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11の性能を判定する、という構成が好ましい。
【0075】
斯かる構成によれば、前回記憶したトルクと今回記憶したトルクF1,F2とに基づいて、ブレーキ(本実施形態においては、第1ブレーキ)11の性能が判定されるため、経時に伴うブレーキ11の性能の変化によって、ブレーキ11の性能を判定することができる。
【0076】
なお、マンコンベヤ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、マンコンベヤ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0077】
(A)上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、第1ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が設定速度V1で維持するときに、モータ9aのトルクF2が記憶される、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、第2ブレーキ9cが制動する状態で第3回転部9bの回転速度が設定速度で維持するときに、モータ9aのトルクが記憶される、という構成でもよい。
【0078】
(B)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、第1ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が設定時間t1だけ設定速度V1で維持した後に、モータ9aのトルクF2が記憶される、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、第1ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が設定速度V1になって直ぐに、モータ9aのトルクF2が記憶される、という構成でもよい。
【0079】
(C)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、第1ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が設定速度V1で維持するときに、モータ9aのトルクF2が第2設定時間t2に亘って記憶される、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、第1ブレーキ11が制動する状態で第1回転部7の回転速度が設定速度V1で維持するときに、モータ9aのトルクF2が瞬間的に記憶される、という構成でもよい。
【0080】
(D)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が停止する状態から、第1回転部7が回転を開始したときのモータ9aのトルクF1が記憶される、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0081】
例えば、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が停止する状態から、第1回転部7が回転を開始したときのモータ9aのトルクF1が記憶されない、という構成でもよい。また、例えば、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が停止する状態において、モータ9aのトルクがトルク検出部19によって所定のトルクであると検出されたときに、第1回転部7の状態(回転いているか、停止しているか)が速度検出部12によって検出される、という構成でもよい。
【0082】
(E)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、第1ブレーキ11が制動し且つ第1回転部7が停止する状態から、第1回転部7の回転が開始される、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、第1回転部7が回転している状態で、第1ブレーキ11が制動し、その後、第1回転部7の回転速度が設定速度V1であるときに、処理部6は、トルク検出部19が検出したモータ9aのトルクF2を記憶する、という構成でもよい。
【0083】
(F)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、設定速度V1は、マンコンベヤ1が人を搬送するときに第1回転部7が回転する最大速度である、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0084】
例えば、設定速度V1は、マンコンベヤ1が人を搬送するときに第1回転部7が回転する最大速度よりも小さい速度である、という構成でもよい。例えば、設定速度V1は、マンコンベヤ1が人を搬送するときに第1回転部7が回転する最大速度の5%~50%の速度である、という構成でもよい。
【0085】
(G)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、処理部6は、記憶したトルクF1,F2に基づいて、第1ブレーキ11の性能を判定する、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、処理部6は、トルクF1,F2を記憶するだけであり、第1ブレーキ11の性能を判定しない、という構成でもよい。
【0086】
(H)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0087】
1…マンコンベヤ、1a…床プレート、1b…乗降部、2…構造体、2a…機械室、3…搬送部、3a…走行部、3b…ステップ、4…欄干部、4a…手摺ベルト、4b…欄干本体部、4c…カバー部、5…駆動部、6…処理部、6a…取得部、6b…記憶部、6c…演算部、6d…制御部、7…第1回転部、7a…回転軸、7b…第1回転本体部、7c…第2回転本体部、7d…第1固定部、8…第2回転部、9…駆動源、9a…モータ、9b…第3回転部、9c…第2ブレーキ、10…伝達部、11…第1ブレーキ、11a…摩擦材、12…速度検出部、13…異常検出部、14…可動部、14a…可動本体部、14b…突出部、15…加圧部、15a…挟込部、15b…第2固定部、16…係合部、17…動作部、17a…動作源、17b…接続リンク、18…人検出部、19…トルク検出部、20…入力部、21…出力部、D1…第1横方向、D2…第2横方向、D3…上下方向
【要約】
【課題】 ブレーキの動摩擦による制動トルクを測定することができるマンコンベヤを提供する。
【解決手段】 マンコンベヤは、モータと、モータのトルクを検出するトルク検出部と、モータの駆動により回転する回転部と、回転部の回転速度を検出する速度検出部と、回転部の回転を制動するブレーキと、モータ及びブレーキを制御する処理部と、を備え、処理部は、ブレーキが制動する状態で回転部の回転速度が設定速度で維持するように、速度検出部の検出に基づいて、モータを制御し、回転部の回転速度が設定速度であるときにトルク検出部で検出した前記モータのトルクを記憶する。
【選択図】
図4