(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】プログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20231221BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20231221BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/58
(21)【出願番号】P 2022123112
(22)【出願日】2022-08-02
(62)【分割の表示】P 2020075487の分割
【原出願日】2015-09-16
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】西川 具亨
(72)【発明者】
【氏名】結城 知也
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-066141(JP,A)
【文献】特開2004-329697(JP,A)
【文献】特開平11-076610(JP,A)
【文献】特開2001-096067(JP,A)
【文献】特開2000-126451(JP,A)
【文献】特開2005-223566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンピュータを、
ユーザ操作に応じて、複数のオブジェクトを第1仮想空間に配置する第1手段であって、前記複数のオブジェクトのそれぞれには1以上のゲーム媒体が対応付けられており、前記1以上のゲーム媒体のそれぞれには、対応するオブジェクト内における当該ゲーム媒体の位置を示すオブジェクト内配置情報が対応付けられている、第1手段と、
前記複数のオブジェクトにおける2以上のオブジェクトの相対位置関係に応じて、前記2以上のオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトに対応付けられた少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させる第2手段と、
前記複数のオブジェクトの前記第1仮想空間における位置を示す配置情報をテンプレート情報として記憶する第3手段と、として機能させるゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記第1仮想空間における前記複数のオブジェクトの配置に応じて、前記複数のオブジェクトに対応付けられたゲーム媒体の少なくとも一部を第2仮想空間に配置する第5手段を備え、
前記ゲーム媒体には、前記第2仮想空間に配置されるか否かを示すフラグが関連付けられており、
前記少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させることは、前記少なくとも1つのゲーム媒体が前記第2仮想空間に配置されないよう、フラグを変化させることである、請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記第2手段は、前記複数のオブジェクトのうちの第1オブジェクトに設定された第1接続位置と、前記複数のオブジェクトのうちの第2オブジェクトに設定された第2接続位置と、が略同位置に存在する場合に、前記少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させることとして、前記第1接続位置に配置された第1ゲーム媒体と、前記第2接続位置に配置された第2ゲーム媒体と、が前記第2仮想空間に配置されないよう、前記第1ゲーム媒体に関連付けられたフラグおよび前記第2ゲーム媒体に関連付けられたフラグを変化させる、請求項2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させることは、前記少なくとも1つのゲーム媒体に設定された第1ゲームパラメータを変化させることである、請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記第2手段は、前記複数のオブジェクトのうち第1オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体に対して、前記複数のオブジェクトのうち第2オブジェクトが隣接する場合に、前記少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させることとして、前記第2オブジェクトに対応付けられた少なくとも1つのゲーム媒体に設定された前記第1ゲームパラメータを変化させる、請求項4に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
前記第1ゲームパラメータの変化量は、前記第1ゲーム媒体に設定された第2ゲームパラメータに依存する、請求項5に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項7】
前記第1手段は、(1)オブジェクトを前記第1仮想空間に配置し、(2)前記オブジェクトを前記第1仮想空間内で移動させ、(3)前記オブジェクトの配置位置を確定させる、請求項1乃至
6のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項8】
前記オブジェクトの配置位置が確定する前後で、当該オブジェクトに対応付けられたゲーム媒体の表示態様が異なる、請求項
7に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項9】
前記1以上のコンピュータを、前記テンプレート情報に含まれる前記複数のオブジェクトの少なくとも1つの配置情報に基づいて、当該オブジェクトを前記第1仮想空間内に配置する第4手段として機能させる、請求項1乃至
8のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項10】
ユーザ操作に応じて、複数のオブジェクトを第1仮想空間に配置する第1手段であって、前記複数のオブジェクトのそれぞれには1以上のゲーム媒体が対応付けられており、前記1以上のゲーム媒体のそれぞれには、対応するオブジェクト内における当該ゲーム媒体の位置を示すオブジェクト内配置情報が対応付けられている、第1手段と、
前記複数のオブジェクトにおける2以上のオブジェクトの相対位置関係に応じて、前記2以上のオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトに対応付けられた少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させる第2手段と、
前記複数のオブジェクトの前記第1仮想空間における位置を示す配置情報をテンプレート情報として記憶する第3手段と、を備えるゲーム制御装置。
【請求項11】
第1手段が、ユーザ操作に応じて、複数のオブジェクトを第1仮想空間に配置するステップであって、前記複数のオブジェクトのそれぞれには1以上のゲーム媒体が対応付けられており、前記1以上のゲーム媒体のそれぞれには、対応するオブジェクト内における当該ゲーム媒体の位置を示すオブジェクト内配置情報が対応付けられている、第1ステップと、
第2手段が、前記複数のオブジェクトにおける2以上のオブジェクトの相対位置関係に応じて、前記2以上のオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトに対応付けられた少なくとも1つのゲーム媒体の情報を変化させる第2ステップと、
第3手段が、前記複数のオブジェクトの前記第1仮想空間における位置を示す配置情報をテンプレート情報として記憶する第3ステップと、を備えるゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マップ上に配置されたユーザキャラクタ等を動作させて、敵キャラクタとの対戦を行なうゲームが知られている。例えば特許文献1には、ユーザ操作に応じてユーザキャラクタをマップ上で移動させ、ユーザキャラクタが敵キャラクタと遭遇すると、ユーザキャラクタと敵キャラクタとが戦うゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えばマップの形状やマップ上の敵の配置等、マップに関する情報が予め定められているゲームでは、当該マップの変化が乏しく、ゲームの興趣性が必ずしも高くない。一方、例えばマップに関する情報を都度自動的に作成するゲームでは、マップの難易度や構成にバラつきが生じるため、必ずしもゲームの興趣性が十分でない。このように、マップ上でキャラクタを動作させるゲームにおいて、ゲームの興趣性に改善の余地があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、ゲームの興趣性を向上させるプログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは、
ゲームを実行する情報処理装置に、
複数のオブジェクトに関する情報と、該複数のオブジェクトにそれぞれ対応付けた第1ゲーム媒体に関する情報と、を記憶部に記憶するステップと、
前記オブジェクトに、第1仮想空間内における位置を示す第1位置情報を対応付ける第1対応付けステップと、
第1位置情報が対応付けられた1以上のオブジェクトに関する情報に基づいて、第1条件が満たされるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1条件が満たされると判定された場合、前記1以上のオブジェクトにそれぞれ対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における位置を示す第2位置情報を対応付ける第2対応付けステップと、を実行させる
ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲームの制御方法は、
情報処理装置によって実行されるゲームの制御方法であって、
複数のオブジェクトに関する情報と、該複数のオブジェクトにそれぞれ対応付けた第1ゲーム媒体に関する情報と、を記憶部に記憶するステップと、
前記オブジェクトに、第1仮想空間内における位置を示す第1位置情報を対応付ける第1対応付けステップと、
第1位置情報が対応付けられた1以上のオブジェクトに関する情報に基づいて、第1条件が満たされるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1条件が満たされると判定された場合、前記1以上のオブジェクトにそれぞれ対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における位置を示す第2位置情報を対応付ける第2対応付けステップと、を含む
ことを特徴とする
【0008】
また、本発明に係る情報処理装置は、
ゲームを実行する情報処理装置であって、
複数のオブジェクトに関する情報と、該複数のオブジェクトにそれぞれ対応付けた第1ゲーム媒体に関する情報と、を記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記オブジェクトに、第1仮想空間内における位置を示す第1位置情報を対応付け、
第1位置情報が対応付けられた1以上のオブジェクトに関する情報に基づいて、第1条件が満たされるか否かを判定し、
前記第1条件が満たされると判定された場合、前記1以上のオブジェクトにそれぞれ対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における位置を示す第2位置情報を対応付ける
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るプログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置によれば、ゲームの興趣性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【
図2】
図1のサーバ記憶部が記憶するユーザに関する情報を示す図である。
【
図3】
図2のオブジェクトに関する情報を示す図である。
【
図4】
図2の第1ゲーム媒体に関する情報を示す図である。
【
図6】
図2の第2ゲーム媒体に関する情報を示す図である。
【
図10】第1ゲームパート画面の例を示す図である。
【
図12】第2ゲームパート画面の例を示す図である。
【
図13】第1ゲームパート処理を実行する端末装置の動作を示すフローチャートである。
【
図14】第2ゲームパート処理を実行する端末装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
はじめに、
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム10について説明する。ゲームシステム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。
図1では簡便のため、端末装置12は1つのみ図示している。サーバ装置11は、個々のユーザが所有する端末装置12に対してゲームを提供する。サーバ装置11と端末装置12とは、例えばインターネット等のネットワーク13を介して通信可能に接続される。
【0013】
ここで、本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、ゲーム媒体を用いて対戦を行うゲームである。ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、及びアバタなど、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ゲーム内において、ユーザによって取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、破棄、及び/または贈与などされ得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0014】
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、ユーザのユーザIDに対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体をユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDとゲーム媒体との対応付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと当該ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を対応付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDとゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を対応付けることを示す。
【0015】
本実施形態に係るゲームは、概略として、第1ゲームパートと、第2ゲームパートと、を含む。
【0016】
第1ゲームパートにおいて、ユーザは、第1仮想空間内に仮想のオブジェクトを配置する。ここでオブジェクトには、例えば砲台、兵舎、壁、及びキャラクタ等の1以上のゲーム媒体(第1ゲーム媒体)が対応付けられている。そして第1仮想空間内におけるオブジェクトの配置に応じて、第2仮想空間における第1ゲーム媒体の配置が決定される。このように、第1ゲームパートは、第1仮想空間内におけるオブジェクトの配置に応じて、第1ゲーム媒体が配置される第2仮想空間を設定するために必要な情報を生成するゲームパートである。
【0017】
また第2ゲームパートにおいて、ユーザの端末装置12は、第1ゲームパートを実行した他のユーザの端末装置12で生成された第2仮想空間の設定に必要な情報を、サーバ装置11を介して受信する。そしてユーザは、サーバ装置11から受信された情報に基づいて設定された第2仮想空間内に配置されたユーザキャラクタ(第2ゲーム媒体)を操作し、当該第2仮想空間内に配置された第1ゲーム媒体との対戦を行う。またユーザは、当該第2仮想空間の攻略(ゲーム課題の達成)を目指す。例えば第2ゲーム媒体が、第2仮想空間内の所定位置まで移動し、或いは第2仮想空間内の特定の第1ゲーム媒体(指揮官キャラクタ)との対戦に勝利する等、所定の条件を満たすと、ゲーム課題の達成に成功したと判定される。そして、第2ゲームパートの結果(例えば、ゲーム課題の達成の成否)に応じて、ユーザに所定の報酬(例えば、ゲーム媒体)が付与される。
【0018】
本実施形態に係るゲームにおいて、例えば第1仮想空間内におけるオブジェクト(及び第1ゲーム媒体)の配置に応じて、第2仮想空間内における第1ゲーム媒体の配置が変化し、第2仮想空間の攻略難度が変化する。したがって、第1ゲームパートにおいてユーザは、自己の第2仮想空間が他のユーザによって攻略されることを阻止するために、例えば第1仮想空間におけるオブジェクトの組み合わせや配置を工夫して自己の第2仮想空間の攻略難度の増加を目指す。また第2ゲームパートにおいてユーザは、他のユーザに係る他の第2仮想空間の攻略を目指す。
【0019】
次に、ゲームシステム10の各構成要素について説明する。サーバ装置11は、サーバ通信部14と、サーバ記憶部15と、サーバ制御部16と、を備える。
【0020】
サーバ通信部14は、外部装置と無線または有線によって通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。サーバ通信部14は、ネットワーク13を介して、端末装置12との間で情報の送受信を行う。
【0021】
サーバ記憶部15は、例えば記憶装置であって、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
【0022】
例えばサーバ記憶部15は、第1仮想空間における位置を示す位置情報(第1位置情報)と、第2仮想空間における位置を示す位置情報(第2位置情報)と、の対応関係を示す情報(対応情報)を記憶する。以下、第1仮想空間は、xyz座標系を有する3次元仮想空間であるものとして説明するが、2次元仮想空間であってもよい。第1位置情報は、xyz座標の組み合わせ(x,y,z)で示される。また第2仮想空間は、XYZ座標系を有する3次元仮想空間であるものとして説明するが、2次元仮想空間であってもよい。第2位置情報は、XYZ座標の組み合わせ(X,Y,Z)で示される。本実施形態において、1つの第1位置情報(x、y、z)に対して1つの第2位置情報(X,Y,Z)が一意に定まる対応関係を有する。
【0023】
またサーバ記憶部15は、ユーザ毎に、ユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザに関する情報は、例えば
図2に示すように、ユーザIDに対応付けて、オブジェクトに関する情報と、第1ゲーム媒体に関する情報と、第2ゲーム媒体に関する情報と、を含む。ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報である。
【0024】
まず
図3を参照して、オブジェクトに関する情報について説明する。オブジェクトに関する情報は、オブジェクトIDに対応付けて、形状データと、接続位置情報と、コストと、第1配置情報と、確定フラグと、を含む。オブジェクトIDは、オブジェクトを一意に識別可能な情報である。
【0025】
形状データは、オブジェクトの形状を示す情報である。
【0026】
接続位置情報は、オブジェクトに設定された、当該オブジェクトにおける所定の位置(接続位置)を示す情報である。後述するように、第1ゲームパートにおいて1以上のオブジェクトそれぞれが、1以上の他のオブジェクトと所定の相対位置関係を有するように配置される。本実施形態において、所定の相対位置関係は、オブジェクトの接続位置及び他のオブジェクトの接続位置が、第1仮想空間内において略同位置に存在するとの相対位置関係である。
【0027】
コストは、後述するように、第1条件が満たされるか否かの判定、及び/又は、第2条件が満たされるか否かの判定に用いられ得るパラメータである。コストの値は、後述するようにオブジェクト(オブジェクトID)に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報(例えば、第1ゲーム媒体の種類及びレベル等)に応じて定められてもよく、或いは予め定められた値であってもよい。
【0028】
第1配置情報は、第1仮想空間におけるオブジェクトの配置を示す情報である。本実施形態において、第1配置情報は、第1仮想空間内に配置されたオブジェクトの第1位置情報及び第1仮想空間内に配置されたオブジェクトの向きを示す方向情報を含むが、第1仮想空間におけるオブジェクトの配置に関する任意の情報を含んでもよい。
【0029】
以下、例えばオブジェクトを「配置する」とは、(位置情報を含む)配置情報を当該オブジェクトに対応付けることを含むものとして説明する。
【0030】
また本実施形態において、オブジェクトは、第1仮想空間のz=0におけるx-y平面上に配置される。したがって、第1仮想空間内に配置されたオブジェクトに対応付けられる第1位置情報は、xyz座標系における各座標の組み合わせ(x,y,0)で示される。
【0031】
確定フラグは、オブジェクトに対応付けられた第1配置情報が確定されたか否かを示すフラグである。本実施形態において、後述するようにオブジェクトの配置を確定させるユーザ操作に応じて第2条件が満たされると判定された場合、当該オブジェクトに対応付けられた確定フラグがオフからオンに変化する。オンに定められた確定フラグが対応付けられたオブジェクトは、当該オブジェクトに対応付けられた第1配置情報が確定されたオブジェクトである。以下、オブジェクトに対応付けられた(第1位置情報を含む)第1配置情報の確定を、当該オブジェクトの配置の確定ともいう。
【0032】
次に
図4を参照して、第1ゲーム媒体に関する情報について説明する。本実施形態において、第1ゲーム媒体に関する情報は、上述したようにユーザIDに対応付けられるとともに、オブジェクトに関する情報に含まれるオブジェクトIDにも対応付けられる。換言すると、オブジェクトに関する情報に含まれる各オブジェクトIDに、第1ゲーム媒体に関する情報が対応付けられる。例えば
図4は、オブジェクトID「object001」(
図3参照)に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を示す。
【0033】
図4に示すように、第1ゲーム媒体に関する情報は、第1ゲーム媒体IDに対応付けて、オブジェクト内配置情報と、ゲームパラメータと、第2配置情報と、配置抑制フラグと、を含む。第1ゲーム媒体IDは、第1ゲーム媒体を一意に識別可能な情報である。
【0034】
オブジェクト内配置情報は、オブジェクト内における第1ゲーム媒体の配置を示す情報である。本実施形態において、オブジェクト内配置情報は、オブジェクト内に配置された第1ゲーム媒体の当該オブジェクトにおける位置を示すオブジェクト内位置情報及びオブジェクト内に配置された第1ゲーム媒体の向きを示す方向情報を含むが、オブジェクト内における第1ゲーム媒体の配置に関する任意の情報を含んでもよい。オブジェクト内位置情報は、オブジェクト上に設定された所定の原点を基準とするxyz座標系におけるx座標及びy座標の組み合わせ(dx,dy)で示される。このように、第1ゲーム媒体は、オブジェクトに対して固定的に配置される。本実施形態において、オブジェクト内配置情報は、第1ゲーム媒体毎に予め定められているが、例えばユーザが端末装置12を用いて変更可能な構成であってもよい。
【0035】
ゲームパラメータは、ゲームの進行に必要な、ゲーム媒体に関する種々のパラメータを含む。第1ゲーム媒体に関する情報に含まれるゲームパラメータは、例えばユーザの第2仮想空間の攻略を目指す他のユーザの端末装置12が実行する第2ゲームパート等において用いられる。本実施形態において、第1ゲーム媒体に関する情報に含まれるゲームパラメータは、種類と、属性と、レベルと、HPと、を含む。
【0036】
種類は、第1ゲーム媒体の種類を示す。例えば他のユーザの端末装置12が実行する第2ゲームパートにおいて、第1ゲーム媒体は、種類に応じて異なる役割、機能、及び効果等を有する。本実施形態において、第1ゲーム媒体の種類は、砲台、兵舎、副官キャラクタ、指揮官キャラクタ、及び壁等を含むが、これらに限られない。
【0037】
砲台は、第2仮想空間内に配置された他のユーザの第2ゲーム媒体に対して自動的に攻撃(砲撃)を行う。砲撃によって与えるダメージ量だけ、第2ゲーム媒体のHPが減少する。例えば、他のユーザの第2ゲーム媒体のHPがゼロになると、当該他のユーザの端末装置12において、ゲーム課題の達成に失敗したと判定される。
【0038】
兵舎は、例えば他のユーザの端末装置12による第2ゲームパートの実行中、例えば時間経過に応じて兵士キャラクタ(第3ゲーム媒体)を生成する。生成された第3ゲーム媒体には第2位置情報が対応付けられる。第3ゲーム媒体は、対応付けられた第2位置情報が示す第2仮想空間内の位置に配置され、例えば自動的に動作し、他のユーザの第2ゲーム媒体と対戦する。例えば、第3ゲーム媒体の攻撃によって与えるダメージ量だけ、第2ゲーム媒体のHPが減少する。
【0039】
副官キャラクタは、上述した第3ゲーム媒体と同様に、他のユーザの第2ゲーム媒体と対戦を行う。また後述するように、副官キャラクタが対応付けられたオブジェクト(副官オブジェクト)に対して、第1仮想空間内で所定の相対位置関係を有する他のオブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報が変化し得る。例えば、副官オブジェクトに隣接して配置された他のオブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体のうち、例えば副官キャラクタの属性と同一の属性が対応付けられた第1ゲーム媒体のゲームパラメータが変化(例えば、HPが上昇)する。
【0040】
指揮官キャラクタは、上述した第3ゲーム媒体及び副官キャラクタ等と同様に、他のユーザの第2ゲーム媒体と対戦を行う。後述するように、指揮官キャラクタが他のユーザの第2ゲーム媒体との対戦に敗北すると、当該他のユーザの端末装置12において、ゲーム課題の達成に成功したと判定され得る。
【0041】
壁は、他のユーザの第2ゲーム媒体の移動を阻む障害物である。後述するように、本実施形態において、オブジェクトの形状の全周に亘って複数の壁がオブジェクト内に配置される。また、当該複数の壁には、オブジェクトに設定された1以上の接続位置に配置された壁が含まれる。換言すると、オブジェクトの形状の全周に亘って配置された複数の壁のうち、1以上の壁に対応付けられたオブジェクト内位置情報が、接続位置に定められる。
【0042】
属性は、ゲーム媒体間の優劣関係を示す情報である。本実施形態において、属性は、例えば火、木、及び水の属性のうち少なくとも1つの属性を示す。例えば火属性のゲーム媒体は、木属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも大きくなり、水属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも小さくなる。属性の種類は、火、木、及び水に限られず、任意の種類の属性が存在してもよい。
【0043】
レベルは、第1ゲーム媒体の成長度を示すパラメータである。例えば、レベルが上昇すると、他のゲームパラメータが変化(例えば、HPが上昇)する。
【0044】
HPは、例えば他のユーザの第2ゲーム媒体からの攻撃によって減少するパラメータである。例えばHPがゼロになると、第1ゲーム媒体の敗北と判定される。敗北した第1ゲーム媒体は、例えば砲撃、移動、又は攻撃等、当該第1ゲーム媒体の役割、機能、及び効果等が停止する。
【0045】
ゲームパラメータは、上述したものに限られず、例えば攻撃力、防御力、兵舎による第3ゲーム媒体の生成速度、及び生成される第3ゲーム媒体に対応付けるためのゲームパラメータ(例えば、第3ゲーム媒体の属性及びHP等)等が含まれてもよい。
【0046】
第2配置情報は、第2仮想空間における第1ゲーム媒体の配置を示す情報である。本実施形態において、第2配置情報は、第2仮想空間内に配置された第1ゲーム媒体の第2位置情報及び第2仮想空間内に配置された第1ゲーム媒体の向きを示す方向情報を含むが、第2仮想空間における第1ゲーム媒体の配置に関する任意の情報を含んでもよい。
【0047】
ここで、第2位置情報は、オブジェクトの第1位置情報と、第1ゲーム媒体のオブジェクト内位置情報と、第1位置情報及び第2位置情報の対応関係を示す対応情報と、に基づいて決定される。
【0048】
具体的には、後述するように第1ゲームパートの実行によってオブジェクトに第1位置情報が対応付けられると、オブジェクトの第1位置情報と、第1ゲーム媒体に対応付けられたオブジェクト内位置情報と、に基づいて、第1仮想空間における第1ゲーム媒体の第1位置情報が決定される。例えば、第1ゲームパートにおいてオブジェクトに第1位置情報(x,y,0)が対応付けられた場合、即ち、オブジェクト上に設定された原点の第1仮想空間における第1位置情報が(x,y,0)である場合、オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体の第1位置情報は、(x+dx,y+dy,f(x+dx,y+dy))である。ここで、f(x,y)は、第1仮想空間内においてx座標及びy座標が取り得る全ての組み合わせについてそれぞれ定められた値であって、例えば第1仮想空間における仮想的な地面の高さを示す。そして、第1ゲーム媒体の第1位置情報が決定されると、対応情報を用いて、第1ゲーム媒体の第1位置情報(x+dx,y+dy,f(x+dx
,y+dy))に対応する第2位置情報(X,Y,Z)が決定される。
【0049】
配置抑制フラグは、第2仮想空間内への第1ゲーム媒体の配置を抑制(停止)するか否かを示すフラグである。本実施形態において、オブジェクトの接続位置と他のオブジェクトの接続位置とが第1仮想空間において所定の相対位置関係を有する場合(例えば、2つの接続位置が第1仮想空間において略同一の位置に存在する場合)、オブジェクトにおける当該接続位置に配置された第1ゲーム媒体である壁に対応付けられた配置抑制フラグが、オフからオンに変化する。オンに定められた配置抑制フラグが対応付けられた第1ゲーム媒体は、他のユーザの端末装置12が実行する第2ゲームパートにおいて、第2仮想空間内に配置されない。
【0050】
ここで、
図5を参照して、オブジェクト17の例について説明する。
図5に示すオブジェクト17は、例えばz軸に沿ってz軸の負方向に眺めた状態でT字型形状である。本実施形態において、オブジェクト17のT字型形状の全周18に亘って複数の壁19がオブジェクト17内に配置される。また、オブジェクト17内に、砲台20及び兵舎21が配置されている。
【0051】
また
図5において、オブジェクト17に設定された2つの接続位置が、三角形のマーカ22(22a、22b)で示されている。壁19a、19bは、マーカ22a、22bが示す接続位置にそれぞれ配置された壁19である。
【0052】
上述したように、第1仮想空間内にオブジェクト17が配置されると、例えばオブジェクト17に第1位置情報(x,y,0)が対応付けられる。かかる場合、オブジェクト17に対応付けられた第1ゲーム媒体(例えば、砲台20)には、上述したように第1位置情報(x+dx,y+dy,f(x+dx,y+dy))が対応付けられる。
【0053】
次に
図6を参照して、第2ゲーム媒体に関する情報について説明する。第2ゲーム媒体に関する情報は、第2ゲーム媒体IDに対応付けて、ゲームパラメータを含む。第2ゲーム媒体IDは、第2ゲーム媒体を一意に識別可能な情報である。
【0054】
ゲームパラメータは、上述したように、ゲームの進行に必要な、ゲーム媒体に関する種々のパラメータを含む。第2ゲーム媒体に関する情報に含まれるゲームパラメータは、ユーザの端末装置12が実行する第2ゲームパート等において用いられる。本実施形態において、第2ゲーム媒体に関する情報に含まれるゲームパラメータは、属性と、レベルと、HPと、を含む。
【0055】
属性は、上述した第1ゲーム媒体に関する情報に含まれる属性と対応しており、例えば火、木、及び水の属性のうち少なくとも1つの属性を示す。
【0056】
レベルは、第2ゲーム媒体の成長度を示すパラメータである。例えば、レベルが上昇するほど、HP等の所定のゲームパラメータが変化(例えば、上昇)する。
【0057】
HPは、例えば他の第2仮想空間に配置された第1ゲーム媒体及び第3ゲーム媒体からの攻撃によって減少するパラメータである。本実施形態において、第2ゲーム媒体のHPがゼロになると、第2ゲームパートにおけるゲーム課題の達成に失敗したと判定される。
【0058】
ゲームパラメータは、上述したものに限られず、例えば攻撃力、防御力、並びに第2ゲーム媒体が実行可能なコマンド、スキル、及び必殺技等が含まれてもよい。
【0059】
また、第2ゲーム媒体は、例えばユーザがゲーム内で所有するキャラクタであるが、これに限られない。例えば、複数のキャラクタ又はカード等のゲーム媒体を組み合わせたデッキを第2ゲーム媒体として用いてもよい。また例えば、第2ゲーム媒体に関する情報は、第2ゲーム媒体のゲームパラメータを変化させる他のゲーム媒体に関する情報を含んでもよい。他のゲーム媒体は、例えば第2ゲーム媒体に装備させる装備アイテム等、第2ゲーム媒体に対応付けられるゲーム媒体を含む。
【0060】
ここで、ユーザに関する情報がサーバ記憶部15に記憶される構成について説明したが、サーバ装置11及びユーザの端末装置12の双方が、当該ユーザに関する情報を共有して記憶してもよい。例えば、サーバ装置11及び端末装置12の一方においてユーザに関する情報が更新されると、更新に係る情報が他方へ送信され、サーバ装置11と端末装置12との双方で同一内容の情報が保持される。
【0061】
また、ユーザに関する情報は、例えばゲーム内でユーザが所有するゲーム媒体に関する情報等、ユーザによるゲームのプレイに必要な任意の情報を更に含んでもよい。
【0062】
図1に示すサーバ制御部16は、例えば専用のマイクロプロセッサ又は特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUである。サーバ制御部16は、サーバ装置11全体の動作を制御する。例えばサーバ制御部16は、サーバ通信部14を介して情報の送受信を行う。
【0063】
またサーバ制御部16は、ユーザに関する情報をサーバ記憶部15に記憶する。
【0064】
またサーバ制御部16は、上述したように、ユーザの端末装置12との間で、当該ユーザに関する情報を共有して記憶する。
【0065】
具体的には、サーバ制御部16は、ユーザに関する情報を、当該ユーザの端末装置12へ送信して記憶させる。またサーバ制御部16は、サーバ記憶部15に記憶したユーザに関する情報を更新すると、ユーザに関する情報のうち更新に係る情報を当該ユーザの端末装置12へ送信する。例えば、サーバ制御部16は、後述するように端末装置12から第2ゲームパートの結果情報(例えば、ユーザがゲーム課題の達成に成功したか否かを示す情報)を受信すると、ゲーム課題の達成の成否に応じて所定の報酬(例えば、ゲーム媒体)を当該ユーザのユーザIDに対応付けて、サーバ記憶部15に記憶されたユーザに関する情報を更新する。そしてサーバ制御部16は、ユーザIDに対応付けられた報酬を示す情報を端末装置12へ送信する。
【0066】
また具体的には、サーバ制御部16は、ユーザの端末装置12から当該ユーザに関する情報のうち更新に係る情報を受信すると、当該情報を用いて、サーバ記憶部15に記憶された当該ユーザに関する情報を更新する。例えば後述するように、サーバ制御部16は、第2配置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報(
図4参照)をユーザの端末装置12から受信すると、当該情報を用いて、サーバ記憶部15に記憶された当該ユーザに関する情報を更新する。
【0067】
またサーバ制御部16は、端末装置12から第1ゲームパートの開始要求を受信すると、第1ゲームパートの開始指示を端末装置12へ送信する。当該指示には、例えば端末装置12のユーザに関する情報等、第1ゲームパートの実行に必要な情報が含まれる。
【0068】
またサーバ制御部16は、ユーザの端末装置12から第2ゲームパートの開始要求を受信すると、複数のユーザのうち、当該ユーザ以外の他のユーザを選択する。ここで選択される他のユーザは、例えば第2ゲームパートの開始要求で指定されたユーザであってもよい。続いてサーバ制御部16は、第2ゲームパートの開始指示を端末装置12へ送信する。当該指示には、例えば当該他のユーザに関する情報のうち、第2配置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報等、第2ゲームパートの実行に必要な情報が含まれる。
【0069】
次に、
図1に示す端末装置12について説明する。端末装置12は、端末通信部23と、端末記憶部24と、表示部25と、端末制御部26とを備える。
【0070】
端末通信部23は、外部装置と無線または有線により通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。端末通信部23は、ネットワーク13を介して、サーバ装置11との間で情報の送受信を行う。
【0071】
端末記憶部24は、例えば記憶装置であって、サーバ装置11から提供されるゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、端末記憶部24は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを予め記憶する。
【0072】
また端末記憶部24は、上述したサーバ記憶部15と同様に、第1仮想空間における第1位置情報と、第2仮想空間における位第2位置情報と、の対応関係を示す対応情報を記憶する。
【0073】
表示部25は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスであって、サーバ装置11から提供されるゲームに係る種々のゲーム画面を表示する。また表示部25は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザ操作を検出するインターフェースとして機能する。
【0074】
端末制御部26は、専用のマイクロプロセッサ又は特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUであある。端末制御部26は、端末装置12全体の動作を制御する。例えば端末制御部26は、端末通信部23を介して情報の送受信を行う。また端末制御部26は、表示部25に対するユーザ操作に応じてゲームのアプリケーションを実行する。
【0075】
また端末制御部26は、上述したように、サーバ装置11との間で、端末装置12のユーザに関する情報を共有して記憶する。
【0076】
具体的には、端末制御部26は、サーバ装置11からユーザに関する情報を受信すると、受信された当該情報を端末記憶部24に記憶する。また端末制御部26は、端末記憶部24に記憶したユーザに関する情報を更新すると、ユーザに関する情報のうち更新に係る
情報をサーバ装置11へ送信する。例えば、端末制御部26は、後述するように第1ゲームパートにおいて第1ゲーム媒体に第2位置情報を対応付けて、端末記憶部24に記憶されたユーザに関する情報を更新する。そして端末制御部26は、第2位置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報をサーバ装置11へ送信する。
【0077】
また具体的には、端末制御部26は、サーバ装置11からユーザに関する情報のうち更新に係る情報を受信すると、当該情報を用いて、端末記憶部24に記憶されたユーザに関する情報を更新する。例えば、端末制御部26は、ユーザに対応付けられた報酬を示す情報を受信すると、当該情報を用いて、端末記憶部24に記憶されたユーザに関する情報を更新する。
【0078】
また端末制御部26は、第1ゲームパート処理及び第2ゲームパート処理を行う。以下、具体的に説明する。
【0079】
(第1ゲームパート処理)
まず、第1ゲームパート処理について説明する。はじめに端末制御部26は、第1ゲームパートを開始させるユーザ操作に応じて、第1ゲームパートの開始要求をサーバ装置11へ送信する。
【0080】
続いて端末制御部26は、第1ゲームパートの開始要求を受信したサーバ装置11から、第1ゲームパートの開始指示を受信する。
【0081】
続いて端末制御部26は、第1ゲームパート画面を表示部25に表示させて第1ゲームパートを開始する。
【0082】
以下、
図7乃至
図10に示す第1ゲームパート画面を参照して、第1ゲームパートを進行させる端末制御部26の動作について説明する。
図7は、例えば第1ゲームパートの開始直後に表示される第1ゲームパート画面を示す。第1ゲームパート画面は、第1仮想空間表示領域27と、オブジェクトリスト28と、を含む。
【0083】
第1仮想空間表示領域27は、第1仮想空間29が表示される領域である。
図7は、第1仮想空間29のz軸に沿ってz軸の負方向に第1仮想空間29を眺めた様子を示すが、第1仮想空間29の表示態様はこれに限られない。例えば端末制御部26は、第1仮想空間表示領域27に対する所定のユーザ操作(例えば、スワイプ操作及びピンチ操作等)に応じて、第1仮想空間29の表示態様(例えば、視点及び縮尺等)を変化させてもよい。
【0084】
本実施形態において、第1仮想空間29は、第1仮想空間29のz軸に沿ってz軸の負方向に第1仮想空間29を眺めた状態で、例えばxy平面において複数の正方形の領域(図中の破線)に区画される。またオブジェクトの形状は、例えば当該正方形の領域を単位として、1以上の正方形の組み合わせた形状である。また、後述するように所定のユーザ操作に応じて第1仮想空間29内に配置されたオブジェクトを移動させる場合、オブジェクトは、当該正方形の領域を単位としてx軸方向又はy軸方向に沿って移動する。したがって、ユーザは、例えばパズルのピースを組み合わせるように、第1仮想空間29内にオブジェクトを配置していく。
【0085】
また第1仮想空間29には、スタート位置S及びゴール位置Gが予め定められている。ここで端末制御部26は、オブジェクト30(30a)の内部にゴール位置Gが含まれるように、オブジェクト30aの配置を予め確定する。
【0086】
本実施形態において予め配置が確定されるオブジェクト30aは、第1ゲーム媒体であ
る指揮官キャラクタ31が少なくとも対応付けられたオブジェクト30である。
図7において、オブジェクト30aには複数の第1ゲーム媒体、具体的には指揮官キャラクタ31と、兵舎32と、壁と、が対応付けられている。説明の簡便のため、壁については図示を省略している。
【0087】
図7において、指揮官キャラクタ31及び兵舎32は、例えば各第1ゲーム媒体(又は第1ゲーム媒体の種類)に固有の外観を示す画像を用いた第1表示態様で表示される。また、オブジェクト30aに設定された接続位置を示すマーカ33が表示される。
【0088】
オブジェクトリスト28には、複数のオブジェクトそれぞれに対応するオブジェクトボタン34(34a、34b)が表示される領域である。
【0089】
オブジェクトボタン34は、対応するオブジェクト30を第1仮想空間内に配置するユーザ操作を受け付けるインターフェースである。後述するように、端末制御部26は、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作を検出すると、当該オブジェクトボタン34に対応するオブジェクト30を第1仮想空間29内に配置する。
【0090】
またオブジェクトボタン34には、対応するオブジェクト30を示す画像と、オブジェクト名称と、オブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報、例えば第1ゲーム媒体の種類毎の数と、オブジェクトのコストと、が表示される。
【0091】
オブジェクト名称は、例えばオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報に応じて、端末制御部26によって自動的に決定される。本実施形態において、オブジェクト名称は、オブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体のうち、最も数が多い第1ゲーム媒体の種類に応じて定められる名称であるが、例えば最もレベルが高い第1ゲーム媒体の種類を示す名称等、オブジェクト名称の任意の決定方法が採用可能である。
【0092】
上述したオブジェクトリスト28の表示態様は、上述したものに限られない。例えば、オブジェクトリスト28は、ユーザに対応付けられたオブジェクトのうち、第1仮想空間29内に配置されていないオブジェクトのみが表示される第1ゲームパート画面上の領域であってもよく、或いは第1ゲームパート画面とは異なる画面(オブジェクト保管画面)上に表示されてもよい。また例えば、オブジェクトリスト28内にオブジェクトの画像を表示させ、当該オブジェクトの画像をオブジェクトボタン34として機能させてもよい。
【0093】
続いて端末制御部26は、第1ゲームパート画面に対するユーザ操作の待ち受けを開始する。
【0094】
続いて端末制御部26は、オブジェクトボタン34aに対するユーザ操作を検出すると、例えば
図8に示すように、第1ゲームパート画面上の全領域を第1仮想空間表示領域27に定めて、オブジェクトリスト28を非表示とする。また端末制御部26は、第1仮想空間29内に、オブジェクトボタン34aに対応するオブジェクト30(30b)を配置する。また端末制御部26は、第1仮想空間表示領域27内に、オブジェクト30bを移動可能に表示させる。
【0095】
以下、移動可能に表示させたオブジェクト30を、移動可能状態のオブジェクト30ともいう。例えば、端末制御部26は、第1仮想空間表示領域27内に表示された他のオブジェクト30aに対するユーザ操作(例えば、タップ操作)を検出すると、オブジェクト30bの移動可能状態を解消して、オブジェクト30aを移動可能状態に定めてもよい。換言すると、端末制御部26は、第1仮想空間表示領域27内に表示されたオブジェクト
30に対するユーザ操作に応じて、移動可能状態に定めるオブジェクト30を切り替える。
【0096】
続いて端末制御部26は、第1仮想空間29内に配置されたオブジェクト30(30a、30b)に対応付けられた第1ゲーム媒体の表示態様を、第1表示態様から第2表示態様へ変化させる。例えば
図8に示すように、第2表示態様において、オブジェクト30aに対応付けられた指揮官キャラクタ31及び兵舎32は、第1表示態様と比較して簡素な形状を示す画像、例えば多角形又は多面体等の幾何学形状を示す画像で表示される。また第2表示態様において、第1ゲーム媒体を示す当該画像の色が、当該第1ゲーム媒体のゲームパラメータ、例えば種類、属性、又はレベル等に応じて色分けされてもよい。
【0097】
続いて端末制御部26は、第1ゲームパート画面上に、リストボタン35と、コスト表示領域36と、回転ボタン37と、決定ボタン38と、を表示させる。
【0098】
リストボタン35は、非表示となったオブジェクトリスト28を表示させるユーザ操作を受け付けるユーザインターフェースである。端末制御部26は、リストボタン35に対するユーザ操作を検出すると、例えば
図5と同様に、第1ゲームパート画面上にオブジェクトリスト28を表示させる。
【0099】
コスト表示領域36は、第1仮想空間29内に配置された全てのオブジェクト30のコストの合計値と、所定の閾値(キャパシティ)と、が表示される領域である。
【0100】
回転ボタン37は、移動可能に表示されたオブジェクト30の方向を変化させるユーザ操作を受け付けるユーザインターフェースである。端末制御部26は、回転ボタン37に対するユーザ操作を検出すると、移動可能に表示されたオブジェクト30(
図8においては、オブジェクト30b)の向きを、例えば第1仮想空間29におけるxy平面上で時計回りに90度回転させるように変化させる。
【0101】
決定ボタン38は、第1ゲームパートを完了させるユーザ操作を受け付けるユーザインターフェースである。端末制御部26は、決定ボタン38に対するユーザ操作を検出すると、第1仮想空間29内に配置された全てのオブジェクト30に関する情報に基づいて、所定の条件(第1条件)が満たされるか否かを判定する。
【0102】
例えば第1条件は、(1a)第1仮想空間29内に配置された各オブジェクト30に設定された少なくとも1つの接続位置が、他のオブジェクト30に設定された少なくとも1つの接続位置に対して所定の相対位置関係を有するとの条件、(2a)配置された全てのオブジェクト30のコストの合計値がキャパシティ以下であるとの条件、(3a)配置されたオブジェクト30同士が重なっていないとの条件、(4a)配置された1以上のオブジェクト30の内部にスタート位置S及びゴール位置Gが含まれるとの条件、及び(5a)配置された全てのオブジェクト30それぞれの配置が確定されているとの条件のうち、少なくとも1つを含むが、これらに限られない。第1条件は、上述した各条件の他、任意の他の条件を含んでもよい。例えば、第1仮想空間29内には所定の配置禁止領域が設けられ、当該配置禁止領域と、配置されたオブジェクト30と、が重なっていないとの条件が含まれてもよい。第1条件が満たされるか否かの判定に応じた端末制御部26の動作については後述する。
【0103】
続いて端末制御部26は、移動可能に表示されたオブジェクト30bを第1仮想空間29内で移動させるユーザ操作(移動操作)を検出すると、当該移動操作に応じてオブジェクト30bを第1仮想空間内で移動させる。即ち、端末制御部26は、オブジェクト30bに対応付けられた第1配置情報に含まれる第1位置情報を変化させる。当該移動操作は
、例えばユーザが画面上のオブジェクト30bに指で触れたままスワイプする操作である。
【0104】
続いて端末制御部26は、移動可能に表示されたオブジェクト30bの配置を確定させるユーザ操作(配置確定操作)を検出すると、第1仮想空間29内に配置されたオブジェクト30に関する情報に基づいて、所定の条件(第2条件)が満たされるか否かを判定する。当該配置確定操作は、例えばユーザが画面上のオブジェクト30bから指を離す操作である。
【0105】
例えば第2条件は、(1b)移動可能に表示されたオブジェクト30bに設定された少なくとも1つの接続位置が、他のオブジェクト30aに設定された少なくとも1つの接続位置に対して所定の相対位置関係を有するとの条件、(2b)配置全てのオブジェクト30(30a、30b)のコストの合計値がキャパシティ以下であるとの条件、及び(3b)移動可能に表示されたオブジェクト30bと、他のオブジェクト30aと、が重なっていないとの条件のうち、少なくとも1つを含むが、これらに限られない。第2条件は、上述した各条件の他、任意の他の条件を含んでもよい。例えば、第1仮想空間29内には所定の配置禁止領域が設けられ、当該配置禁止領域と、移動可能に表示されたオブジェクト30bと、が重なっていないとの条件が含まれてもよい。
【0106】
第2条件が満たされないと判定された場合、端末制御部26は、移動可能に表示されたオブジェクト30bを、通常とは異なる態様で表示させる。例えば、
図8において、マーカ33に示されるように、オブジェクト30bに設定された接続位置と、オブジェクト30aに設定された接続位置と、が第1仮想空間29内で異なる位置に存在している。このため、第2条件のうち、上述した(1b)の条件が満たされないと判定される。かかる場合、端末制御部26は、オブジェクト30bの色を変化させ(
図8参照)、或いはオブジェクト30bを明滅させる等、オブジェクト30bを強調する態様で表示させる。このようにして、ユーザに対し、第2条件が満たされないことを通知して、第2条件が満たされるようにオブジェクト30bを再度移動させることを促す。
【0107】
一方、第2条件が満たされると判定された場合、端末制御部26は、移動可能に表示されたオブジェクト30bの配置を確定する。具体的には、端末制御部26は、オブジェクト30bに対応する確定フラグをオフからオンに変化させる。例えば
図9は、オブジェクト30a、30bの配置がそれぞれ確定されている様子を示す。
【0108】
続いて端末制御部26は、決定ボタン38に対するユーザ操作を検出すると、第1仮想空間29内に配置された全てのオブジェクト30(30a、30b)に関する情報に基づいて、上述した第1条件が満たされるか否かを判定する。
【0109】
例えば、第1条件が満たされないと判定された場合、端末制御部26は、第1条件を満たしていない情報が対応付けられた少なくとも1つのオブジェクトの画面上における表示態様を、当該少なくとも1つのオブジェクトがユーザによって識別可能な態様に変化させる。具体的には、第1条件のうち、例えば配置されたオブジェクト30同士が重なっていないとの条件が満たされないと判定された場合、端末制御部26は、重なって配置されている少なくとも1つのオブジェクト30の色を変化させ、或いは明滅させる等、所定の強調表示を行う。好適には、端末制御部26は、満たされていない条件を示す情報を画面上に表示させる。例えば、配置されたオブジェクト30同士が重なっていることをユーザに通知する画像が表示される。
【0110】
ここで、
図9においては、(1)2つのマーカ33が示すように、オブジェクト30aの接続位置及びオブジェクト30bの接続位置が、第1仮想空間29における略同位置に
存在している。また、(2)オブジェクト30a、30bのコストの合計値(例えば、40ポイント)がキャパシティ(例えば、100ポイント)以下である。また、(3)オブジェクト30a、30b同士が重ならずに配置されている。また、(4)オブジェクト30a、30bの内部にスタート位置S及びゴール位置Gが含まれている。そして、(5)配置された全てのオブジェクト30a、30bの配置が確定されている。したがって、第1条件に含まれる上述した(1a)乃至(5a)の条件が満たされているため、第1条件が満たされると判定される。
【0111】
第1条件が満たされると判定された場合、端末制御部26は、2以上のオブジェクト30の第1仮想空間29における相対位置関係に応じて、当該2以上のオブジェクト30のうち少なくとも1つのオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を変化させる。具体的には、第1ゲーム媒体に関する情報に含まれる配置抑制フラグ又はゲームパラメータが変化する。以下、具体的に説明する。
【0112】
まず、第1ゲーム媒体に関する情報に含まれる配置抑制フラグを変化させる端末制御部26の動作について説明する。例えば
図9におけるマーカ33に示されるように、オブジェクト30a、30bは、それぞれに設定された接続位置が第1仮想空間29内における略同位置に存在するとの相対位置関係を有する。端末制御部26は、オブジェクト30a、30bの当該相対位置関係を検出すると、オブジェクト30a、30bそれぞれの当該接続位置に配置された第1ゲーム媒体(壁)に対応付けられた配置抑制フラグを、オフからオンに変化させる。このようにして、オブジェクト30の接続位置に配置された壁は、第2仮想空間内への配置が抑制される。
【0113】
次に、第1ゲーム媒体に関する情報に含まれるゲームパラメータを変化させる端末制御部26の動作について説明する。端末制御部26は、特定の第1ゲーム媒体(副官キャラクタ)が対応付けられたオブジェクト30(副官オブジェクト)に対して、他のオブジェクト30が例えば隣接するとの相対位置関係を有する場合、当該他のオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体のゲームパラメータを変化させる。例えば、端末制御部26は、当該他のオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体のうち、副官キャラクタの属性と同一の属性が対応付けられた第1ゲーム媒体の第1ゲームパラメータ(例えば、攻撃力)を増加させる。好適には、端末制御部26は、副官キャラクタの第2ゲームパラメータ(例えば、HP)に応じて、第1ゲーム媒体の第1ゲームパラメータの変化量を決定する。例えば、副官キャラクタのHPが多いほど、第1ゲーム媒体の攻撃力の増加量が多くなる。
【0114】
続いて端末制御部26は、第1仮想空間29内に配置された全てのオブジェクト30(30a、30b)にそれぞれ対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における第2位置情報を対応付ける。ここで端末制御部26は、オンに定められた配置抑制フラグが対応付けられた第1ゲーム媒体について、第2位置情報の対応付けを省略してもよい。
【0115】
続いて端末制御部26は、第1仮想空間29内に配置されたオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体の表示態様を、第2表示態様から第1表示態様へ変化させる。例えば、
図10に示すように、オブジェクト30aに対応付けられた第1ゲーム媒体である指揮官キャラクタ31及び兵舎32が、第1表示態様で表示される。また、オブジェクト30bに対応付けられた第1ゲーム媒体である兵舎39及び砲台40も同様に、第1表示態様で表示される。
【0116】
そして端末制御部26は、第2位置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報をサーバ装置11へ送信して、第1ゲームパート処理を終了する。
【0117】
上述した第1ゲームパート処理によって、第1仮想空間29内に配置された1以上のオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体に第2位置情報が対応付けられると、後述する第2ゲームパート処理において、当該第1ゲーム媒体が配置される第2仮想空間を設定可能となる。設定される第2仮想空間は、例えば
図11に示すように、第1仮想空間29内に配置されたオブジェクト30(30a、30b)の形状に応じた領域41(41a、41b)を少なくとも含む。
図11においては説明の簡便のため、第2仮想空間内に配置される第1ゲーム媒体は図示していない。
【0118】
例えば、第2仮想空間におけるZ軸に沿って、Z軸の正方向を第2仮想空間における上方、Z軸の負方向を第2仮想空間における下方に定めたとき、領域41a、41bそれぞれの側面に沿って、第1ゲーム媒体である壁42が配置される。ここで、上述したように、オンに定められた配置抑制フラグが対応付けられた壁の配置が抑制される。結果として、壁42は、例えば
図11に示す位置43を除き、領域41a、41bそれぞれの側面全周に亘って配置される。したがって、それぞれ壁42で取り囲まれた領域41a、41bは、位置43において連通している。後述する第2ゲームパートにおいて、第2仮想空間内に配置された第2ゲーム媒体は、壁42が配置されていない位置43を通過することで、領域41aと領域41bとを行き来可能である。
【0119】
(第2ゲームパート処理)
次に、第2ゲームパート処理について説明する。上述したように、第2ゲームパートにおいてユーザは、第2ゲーム媒体を操作して他のユーザの第2仮想空間の攻略を目指す。
【0120】
はじめに端末制御部26は、第2ゲームパートを開始させるユーザ操作に応じて、第2ゲームパートの開始要求をサーバ装置11へ送信する。ここで第2ゲームパートの開始要求は、他のユーザを指定する情報を含んでもよい。
【0121】
続いて端末制御部26は、第2ゲームパートの開始要求を受信したサーバ装置11から、第2ゲームパートの開始指示を受信する。また端末制御部26は、当該指示に含まれる、他のユーザに関する情報のうち、第2配置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を端末記憶部24に記憶する。
【0122】
続いて端末制御部26は、端末記憶部24に記憶された、第2位置情報が対応付けられた他のユーザに係る第1ゲーム媒体に関する情報に基づいて、他のユーザに係る第2仮想空間を設定する。具体的には、端末制御部26は、各第1ゲーム媒体を、当該第1ゲーム媒体に対応付けられた第2配置情報が示す第2仮想空間内の位置(X,Y,Z)に配置する。このようにして、第1ゲーム媒体が配置された第2仮想空間が設定される。
【0123】
続いて端末制御部26は、ユーザの第2ゲーム媒体に第2位置情報を対応付けて、当該第2ゲーム媒体を第2仮想空間内の当該第2位置情報が示す位置に配置する。ここで第2位置情報が示す位置は、例えば第1仮想空間内に設定されたスタート位置Sに対応する、第2仮想空間内の位置である。
【0124】
続いて端末制御部26は、第2ゲームパート画面を表示部25に表示させて第2ゲームパートを開始する。
【0125】
以下、
図12に示す第2ゲームパート画面を参照して、第2ゲームパートを進行させる端末制御部26の動作について説明する。第2ゲームパート画面は、第2仮想空間における第2ゲーム媒体44の周辺領域が表示される画面である。
図12は、第2仮想空間のZ軸の正方向を上空として、第2仮想空間を斜め上空から眺めた様子を示すが、第2仮想空間の表示態様はこれに限られない。例えば端末制御部26は、第2ゲームパート画面に対
する所定のユーザ操作(例えば、ピンチ操作等)に応じて、第2仮想空間の表示態様(例えば、視点及び縮尺等)を変化させてもよい。
【0126】
図12に示す第2ゲームパート画面には、第2ゲーム媒体44と、HP画像45と、壁46と、兵舎47と、兵士キャラクタ48と、が表示されている。
【0127】
第2ゲーム媒体44は、第2仮想空間に配置された、例えばユーザのキャラクタである。後述するように、第2ゲーム媒体44は、第2ゲームパート画面に対する所定のユーザ操作に応じて第2仮想空間内で動作する。
【0128】
HP画像45は、例えばインジケータであって、第2ゲーム媒体44のHPを示す。
【0129】
壁46は、第2仮想空間内に配置された第1ゲーム媒体である。上述したように、壁46は、第2ゲーム媒体44の移動を妨げる。
【0130】
兵舎47は、第2仮想空間内に配置された第1ゲーム媒体である。上述したように、兵舎47は、時間経過に応じて兵士キャラクタ48等の第3ゲーム媒体を生成する。具体的には、端末制御部26は、兵舎47に対応付けられたゲームパラメータ、例えば兵士キャラクタ48の生成速度(例えば、10秒に1回)等に基づいて、所定時間(10秒)が経過する度に兵士キャラクタ48を第2仮想空間内に配置する。
【0131】
兵士キャラクタ48は、兵舎47によって生成された第3ゲーム媒体である。端末制御部26は、兵士キャラクタ48を自動的に動作させて、例えば第2仮想空間内の移動及び第2ゲーム媒体への攻撃等を行う。
【0132】
続いて端末制御部26は、第2ゲームパート画面に対するユーザ操作の待ち受けを開始する。
【0133】
続いて端末制御部26は、第2ゲーム媒体44を第2仮想空間内で動作させるユーザ操作を検出すると、当該ユーザ操作に応じて第2ゲーム媒体44を第2仮想空間内で動作させる。例えば、ユーザが画面上の任意の位置に指で触れたままスワイプする操作に応じて、スワイプした方向に第2ゲーム媒体44が移動する。具体的には、端末制御部26は、第2ゲーム媒体44の第2位置情報を変化させる。また例えば、ユーザが画面上の任意の位置をタップする操作に応じて、第2ゲーム媒体44が攻撃を行う。
【0134】
続いて端末制御部26は、第2仮想空間内の第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体を自動的に動作(例えば、移動及び攻撃)させて、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体と、第2ゲーム媒体44と、の対戦を実行する。
【0135】
具体的には、端末制御部26は、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体による攻撃が第2ゲーム媒体44に命中すると、第2ゲーム媒体44のHPを減少させる。また端末制御部26は、第2ゲーム媒体44のHPがゼロとなったか否か、即ち第2ゲーム媒体44が敗北したか否かを判定する。第2ゲーム媒体44が敗北したと判定された場合、端末制御部26は、ユーザによるゲーム課題の達成に失敗したと判定する。一方、第2ゲーム媒体44が敗北していないと判定された場合、端末制御部26は、当該対戦を継続する。
【0136】
また具体的には、端末制御部26は、第2ゲーム媒体44による攻撃が第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体に命中すると、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体のHPを減少させる。続いて端末制御部26は、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体のHPがゼロとなったか否か、即ち第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体が敗北したか否かを判定する。第1ゲー
ム媒体又は第3ゲーム媒体が敗北したと判定された場合、即ち第2ゲーム媒体が勝利したと判定された場合、端末制御部26は、例えば当該第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体の動作態様及び表示態様を、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体の敗北を示す態様に変化させる。具体的には、端末制御部26は、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体を第2仮想空間内から消去し、或いは、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体の動作を停止させ、且つ、例えば破壊された兵舎の画像又は倒れたキャラクタの画像等を用いた表示態様に変化させる。そして端末制御部26は、対戦を終了し、第2ゲームパートの進行を継続する。一方、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体が敗北していないと判定された場合、端末制御部26は、当該対戦を継続する。
【0137】
続いて端末制御部26は、第2ゲーム媒体44が第2仮想空間内において所定の条件を満たしたか否かを判定する。本実施形態において所定の条件は、第2ゲーム媒体44が指揮官キャラクタとの対戦に勝利するとの条件を含むが、これに限られない。例えば、所定の条件には、第1仮想空間内に設定されたゴール位置Gに対応する第2仮想空間内の位置まで第2ゲーム媒体44が移動したとの条件を含んでもよい。所定の条件が満たされたと判定された場合、端末制御部26は、ユーザによるゲーム課題の達成に成功したと判定する。
【0138】
続いて端末制御部26は、ゲーム課題の達成の成否を判定した場合、当該判定の結果を含む結果情報をサーバ装置11へ送信する。結果情報には、当該判定の結果の他、例えばゲーム課題の達成に要した時間及びゲーム課題の達成時点における第2ゲーム媒体44のHP等、第2ゲームパートの実行によって決定された任意の情報が含まれてもよい。そして端末制御部26は、第2ゲームパート処理を終了する。
【0139】
次に、
図13に示すフローチャートを参照して、上述した第1ゲームパート処理を実行する端末装置12の動作について説明する。
【0140】
ステップS100:はじめに端末制御部26は、第1ゲームパートを開始させるユーザ操作に応じて、第1ゲームパートの開始要求をサーバ装置11へ送信する。
【0141】
ステップS101:続いて端末制御部26は、第1ゲームパートの開始要求を受信したサーバ装置11から、第1ゲームパートの開始指示を受信する。
【0142】
ステップS102:続いて端末制御部26は、第1ゲームパート画面を表示部25に表示させて第1ゲームパートを開始する。
【0143】
ステップS103:続いて端末制御部26は、第1ゲームパート画面に対するユーザ操作の待ち受けを開始する。
【0144】
ステップS104:続いて端末制御部26は、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作が検出されたか否かを判定する。オブジェクトボタン34に対するユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS104-Yes)、ステップS105に進む。一方、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作が検出されないと判定された場合(ステップS104-No)、ステップS106に進む。
【0145】
ステップS105:ステップ104においてオブジェクトボタン34に対するユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS104-Yes)、端末制御部26は、第1仮想空間内に、オブジェクトボタン34aに対応するオブジェクト30(30b)を配置する。
【0146】
ステップS106:続いて端末制御部26は、ステップS105で配置されたオブジェクト30を第1仮想空間内で移動させるユーザ操作(移動操作)が検出されたか否かを判定する。移動操作が検出されたと判定された場合(ステップS106-Yes)、ステップS107に進む。一方、移動操作が検出されないと判定された場合(ステップS106-No)、ステップS108に進む。
【0147】
ステップS107:ステップS106において移動操作が検出されたと判定された場合(ステップS106-Yes)、端末制御部26は、当該移動操作に応じてオブジェクト30を第1仮想空間内で移動させる。即ち、端末制御部26は、オブジェクト30に対応付けられた第1配置情報を変化させる。
【0148】
ステップS108:続いて端末制御部26は、オブジェクト30の配置を確定させるユーザ操作(配置確定操作)が検出されたか否かを判定する。配置確定操作が検出されたと判定された場合(ステップS108-Yes)、ステップS109に進む。一方、配置確定操作が検出されないと判定された場合(ステップS108-No)、ステップS111に進む。
【0149】
ステップS109:ステップS108において配置確定操作が検出されたと判定された場合(ステップS108-Yes)、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置されたオブジェクト30に関する情報に基づいて、第2条件が満たされるか否かを判定する。第2条件が満たされると判定された場合(ステップS109-Yes)、ステップS110に進む。一方、第2条件が満たされないと判定された場合(ステップS109-No)、ステップS104に戻る。
【0150】
ステップS110:ステップS109において第2条件が満たされると判定された場合(ステップS109-Yes)、端末制御部26は、オブジェクト30の配置を確定する。具体的には、端末制御部26は、オブジェクト30に対応する確定フラグをオフからオンに変化させる。
【0151】
ステップS111:続いて端末制御部26は、決定ボタン38に対するユーザ操作が検出されたか否かを判定する。決定ボタン38に対するユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS111-Yes)、ステップS112に進む。一方、決定ボタン38に対するユーザ操作が検出されないと判定された場合(ステップS111-No)、ステップS104に戻る。
【0152】
ステップS112:ステップS111において決定ボタン38に対するユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS111-Yes)、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置された全てのオブジェクト30に関する情報に基づいて、第1条件が満たされるか否かを判定する。第1条件が満たされると判定された場合(ステップS112-Yes)、ステップS113に進む。一方、第1条件が満たされないと判定された場合(ステップS112-No)、ステップS104に戻る。
【0153】
ステップS113:ステップS112において第1条件が満たされると判定された場合(ステップS112-Yes)、端末制御部26は、2以上のオブジェクト30の第1仮想空間における相対位置関係に応じて、当該2以上のオブジェクト30のうち少なくとも1つのオブジェクト30に対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を変化させる。
【0154】
ステップS114:続いて端末制御部26は、第1仮想空間内に配置された全てのオブジェクト30にそれぞれ対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における第2位置情報を対応付ける。
【0155】
ステップS115:そして端末制御部26は、第2位置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報をサーバ装置11へ送信して、第1ゲームパート処理を終了する。
【0156】
次に、
図14に示すフローチャートを参照して、上述した第2ゲームパート処理を実行する端末装置12の動作について説明する。
【0157】
ステップS200:はじめに端末制御部26は、第2ゲームパートを開始させるユーザ操作に応じて、第2ゲームパートの開始要求をサーバ装置11へ送信する。
【0158】
ステップS201:続いて端末制御部26は、第2ゲームパートの開始要求を受信したサーバ装置11から、第2ゲームパートの開始指示を受信する。また端末制御部26は、当該指示に含まれる、他のユーザに関する情報のうち、第2配置情報が対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を端末記憶部24に記憶する。
【0159】
ステップS202:続いて端末制御部26は、端末記憶部24に記憶された、第2位置情報が対応付けられた他のユーザに係る第1ゲーム媒体に関する情報に基づいて、他のユーザに係る第2仮想空間を設定する。具体的には、端末制御部26は、各第1ゲーム媒体を、当該第1ゲーム媒体に対応付けられた第2配置情報が示す第2仮想空間内の位置(X,Y,Z)に配置する。
【0160】
ステップS203:続いて端末制御部26は、ユーザの第2ゲーム媒体に第2位置情報を対応付けて、当該第2ゲーム媒体を第2仮想空間内の当該第2位置情報が示す位置に配置する。
【0161】
ステップS204:続いて端末制御部26は、第2ゲームパート画面を表示部25に表示させて第2ゲームパートを開始する。
【0162】
ステップS205:続いて端末制御部26は、第2ゲームパート画面に対するユーザ操作の待ち受けを開始する。
【0163】
ステップS206:続いて端末制御部26は、第2ゲーム媒体を第2仮想空間内で動作させるユーザ操作を検出すると、当該ユーザ操作に応じて第2ゲーム媒体を第2仮想空間内で動作させる。
【0164】
ステップS207:続いて端末制御部26は、第2仮想空間内の第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体を自動的に動作させて、第1ゲーム媒体又は第3ゲーム媒体と、第2ゲーム媒体と、の対戦を実行する。
【0165】
ステップS208:端末制御部26は、第2ゲーム媒体が敗北したか否かを判定する。第2ゲーム媒体が敗北したと判定される場合(ステップS208-Yes)、ステップS209に進む。一方、第2ゲーム媒体が勝利したと判定される場合(ステップS208-No)、ステップS210に進む。
【0166】
ステップS209:ステップS208において第2ゲーム媒体が敗北したと判定される場合(ステップS208-Yes)、端末制御部26は、ユーザによるゲーム課題の達成に失敗したと判定する。その後、ステップS212に進む。
【0167】
ステップS210:ステップS208において第2ゲーム媒体が勝利したと判定される場合(ステップS208-No)、端末制御部26は、第2ゲームパートの進行を継続し
て、第2ゲーム媒体が第2仮想空間内において所定の条件を満たしたか否かを判定する。所定の条件は、例えば第2ゲーム媒体が指揮官キャラクタとの対戦に勝利するとの条件を含む。所定の条件が満たされたと判定された場合(ステップS210-Yes)、ステップS211に進む。一方、所定の条件が満たされていないと判定された場合(ステップS210-No)、ステップS206に戻る。
【0168】
ステップS211:ステップS210において所定の条件が満たされたと判定された場合(ステップS210-Yes)、端末制御部26は、ユーザによるゲーム課題の達成に成功したと判定する。
【0169】
ステップS212:そして端末制御部26は、ステップS209又はステップS211においてゲーム課題の達成の成否を判定した場合、当該判定の結果を含む結果情報をサーバ装置11へ送信する。
【0170】
このように、本実施形態に係る端末装置12は、第1ゲーム媒体が対応付けられたオブジェクトに第1仮想空間内における位置を示す第1位置情報を対応付ける。そして端末装置12は、第1位置情報が対応付けられた1以上のオブジェクトそれぞれについて、オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体に、第2仮想空間内における位置を示す第2位置情報を対応付ける。かかる構成によって、例えばユーザが第1仮想空間内に配置したオブジェクトに基づいて第2仮想空間が設定される。このため、例えば第2仮想空間内に所定の第1ゲーム媒体が予め配置された構成と比較して、ユーザの意図を反映した第2仮想空間が設定可能であり、ゲームの興趣性が向上する。
【0171】
また、ユーザが第1仮想空間内に配置したオブジェクトに基づいて第2仮想空間が設定されるので、例えばユーザが第2仮想空間内に複数の第1ゲーム媒体を1つずつ配置する構成と比較して、ユーザは1以上の第1ゲーム媒体をオブジェクト単位で第1仮想空間内に配置すればよく、ユーザの負担の低減及びユーザビリティの向上が可能である。
【0172】
また、端末装置12は、第2条件が満たされると判定された場合、オブジェクトに対応付けられた第1位置情報を確定する。このように、オブジェクトの配置の確定に関する条件を設けることで、第2仮想空間内に配置される第1ゲーム媒体の組み合わせ及び配置を制限でき、ゲームバランスの調整が容易となる。
【0173】
また、端末装置12は、第1仮想空間内に配置された2以上のオブジェクトの相対位置関係に応じて、当該2以上のオブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体に関する情報を変化させる。このように、第1仮想空間内に2以上のオブジェクトを配置する場合、配置に応じて第1ゲーム媒体に関する情報、例えば第1ゲーム媒体のHP等が変化するので、第1仮想空間におけるオブジェクトの配置に関する戦略性が向上する。
【0174】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
【0175】
例えば、上述した実施形態において、第1ゲーム媒体に関する情報に含まれるオブジェクト内位置情報が、オブジェクト上に設定された所定の原点を基準とする第1仮想空間のxyz座標系におけるx座標及びy座標の組み合わせ(dx,dy)で示される構成について説明したが、これに限られない。
【0176】
具体的には、オブジェクト内位置情報が、例えばx座標、y座標、及びz座標の組み合わせ(dx,dy,dz)で示されてもよい。かかる場合、オブジェクトに対応付けられた第1位置情報が(x,y,0)である当該オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体の第1位置情報は、(x+dx,y+dy,dz)である。或いは、オブジェクト内位置情報が、オブジェクト上に設定された所定の原点を基準とする第2仮想空間のXYZ座標系におけるX座標及びY座標の組み合わせ(dX,dY,dZ)で示されてもよい。かかる場合、端末装置12の端末制御部26は、第1位置情報と第2位置情報との対応情報に基づいて、オブジェクトに対応付けられた第1位置情報(x,y,0)に対応する第2位置情報(X,Y,0)を算出する。そして端末制御部26は、算出された当該第2位置情報(X,Y)にオブジェクト内位置情報(dX,dY,dZ)を加算した第2位置情報(X+dX,Y+dY,dZ)を、第1ゲーム媒体に対応付ける。
【0177】
また、上述した実施形態において、オブジェクトの接続位置が他のオブジェクトの接続位置に対して所定の相対位置関係を有する場合、オブジェクトにおける当該接続位置に配置された壁に対応付けられた配置抑制フラグが、オフからオンに変化する構成について説明したが、配置抑制フラグの制御方法はこれに限られない。例えば、オブジェクトにおける全ての接続位置に配置された壁に対応付けら配置抑制フラグを、初期状態においてオンに定めてもよい。かかる場合、端末制御部26は、オブジェクトに設定された接続位置が、他のオブジェクトの接続位置に対して所定の相対位置関係を有していない場合、当該接続位置に配置された壁に対応付けられた配置抑制フラグを、オンからオフに変化させてもよい。
【0178】
また、上述した実施形態において、オブジェクトにおける接続位置に配置された壁に対応付けられた配置抑制フラグが変化し得る構成について説明したが、オブジェクトにおける接続位置以外の他の位置に配置された第1ゲーム媒体の配置抑制フラグが変化してもよい。
【0179】
例えば、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置された2以上のオブジェクトの組み合わせが所定の形状(例えば、正方形)となった場合、当該2以上のオブジェクトの組み合わせの形状の全周に亘って配置された複数の壁を除き、当該2以上のオブジェクトに対応付けられた壁の配置抑制フラグをオフからオンに切り替える。
【0180】
また例えば、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置された2以上のオブジェクトの組み合わせが所定の形状(例えば、正方形)となった場合、当該2以上のオブジェクトに対応付けられた少なくとも1つの第1ゲーム媒体に関する情報に基づいて、例えば当該少なくとも1つの第1ゲーム媒体のゲームパラメータ(例えば、攻撃力)が所定値以上であるとき、当該2以上のオブジェクトの組み合わせの形状の全周に亘って配置された複数の壁を除き、当該2以上のオブジェクトに対応付けられた壁の配置抑制フラグをオフからオンに切り替える。
【0181】
かかる構成によって、ユーザは、第1ゲームパートにおいて、オブジェクトに設定された接続位置を意識せずに、第1仮想空間内に複数のオブジェクトを配置可能となる。したがって、例えばゲームに不慣れなユーザであってもオブジェクトの配置が容易に実行でき、またゲームバランスを維持することができる。
【0182】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、移動可能状態のオブジェクト30bの配置を確定させる配置確定操作を検出した際に、オブジェクト30bと他のオブジェクト30aとが重なっている場合、端末制御部26は、オブジェクト同士の重なりを自動的に解消する処理を実行してもよい。
【0183】
具体的には、端末制御部26は、オブジェクト30bと重ならない位置まで、オブジェクト30aを第1仮想空間内で自動的に移動させてもよい。好適には、端末制御部26は、オブジェクト30bが移動前に配置されていた第1仮想空間内の位置まで、オブジェクト30aを移動させる。或いは、好適には、端末制御部26は、オブジェクト30bの少なくとも1つの接続位置に対して、オブジェクト30aの少なくとも1つの接続位置が所定の相対位置関係を有するように、オブジェクト30aを移動させる。
【0184】
また具体的には、端末制御部26は、オブジェクト30aを第1仮想空間内から消去し、オブジェクトリスト28にオブジェクト30aに対応するオブジェクトボタン34を表示させてもよい。
【0185】
かかる構成によって、第1仮想空間内のオブジェクトの配置を確定する際、オブジェクト同士の重なりを考慮するユーザの負担が軽減され、ユーザビリティが向上する。
【0186】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、第1仮想空間内に配置された全てのオブジェクトのコストの合計値と、キャパシティと、を比較する構成について説明したが、第1仮想空間内に配置された一部のオブジェクトのコスト合計値を用いる構成であってもよい。例えば、上述したように第1仮想空間がxy平面において複数の領域に区画されている場合において(
図7の破線参照)、第1仮想空間が、それぞれ1以上の領域を含む複数の大領域に区画される。例えば、
図7に示す例では、第1仮想空間29は、6個x6個=36個の領域に区画されるとともに、それぞれ3個x3個=9個の領域からなる4個の大領域に区画される。かかる場合において、端末制御部26は、各大領域にキャパシティを対応付けて端末記憶部24に記憶する。続いて端末制御部26は、各大領域について、大領域内に配置されたオブジェクトのコストの合計値と、当該代領域に対応付けられたキャパシティとを比較する。
【0187】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、端末制御部26は、所定の条件を満たすオブジェクトに対応するオブジェクトボタン34のみを選択的にオブジェクトリスト28内に表示させてもよい。
【0188】
例えば、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置されたオブジェクトAを指定するユーザ操作(例えば、第1仮想空間表示領域27内に表示されたオブジェクトAに対するタップ操作)を検出すると、ユーザに対応付けられた全てのオブジェクトのうち、指定されたオブジェクトAと置き換えて配置可能な形状(例えば、配置済みの他のオブジェクトと重ならない形状)を有するオブジェクトを識別する。続いて端末制御部26は、識別されたオブジェクトに対応するオブジェクトボタン34を、オブジェクトリスト28内に表示させる。そして端末制御部26は、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作を検出すると、第1仮想空間内からオブジェクトAを消去し、且つ、オブジェクトAが配置されていた位置にオブジェクトBを配置する。また端末制御部26は、消去されたオブジェクトAに対応するオブジェクトボタン34を、オブジェクトリスト28内に表示させてもよい。或いは、端末制御部26は、オブジェクトAの消去に替えて、例えば配置されるオブジェクトBと重複しないように、オブジェクトAを第1仮想空間内で自動的に移動させてもよい。
【0189】
また例えば、端末制御部26は、第1ゲームパート画面上に表示された第1仮想空間29における任意の位置を指定するユーザ操作(例えば、第1仮想空間表示領域27内に対するタップ操作)を検出する。続いて端末制御部26は、ユーザに対応付けられた全てのオブジェクトのうち、指定された位置に配置可能な形状(例えば、配置済みの他のオブジェクトと重ならない形状)を有するオブジェクトを識別する。続いて端末制御部26は、
識別されたオブジェクトに対応するオブジェクトボタン34を、オブジェクトリスト28内に表示させる。そして端末制御部26は、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作を検出すると、対応するオブジェクトを第1仮想空間における指定された位置に配置する。
【0190】
また例えば、上述したように第1仮想空間がxy平面において複数の大領域に区画されている場合において、端末制御部26は、第1ゲームパート画面上に表示された第1仮想空間29における任意の位置を指定するユーザ操作(例えば、第1仮想空間表示領域27内に対するタップ操作)を検出する。続いて端末制御部26は、ユーザに対応付けられた全てのオブジェクトのうち、指定された位置が含まれる大領域内に配置可能な形状(例えば、3個x3個=9個の領域内に収まる形状)のを有するオブジェクトを識別する。続いて端末制御部26は、識別されたオブジェクトに対応するオブジェクトボタン34を、オブジェクトリスト28内に表示させる。そして端末制御部26は、オブジェクトボタン34に対するユーザ操作を検出すると、対応するオブジェクトを第1仮想空間における指定された位置が含まれる大領域内に配置する。
【0191】
かかる構成によって、例えば第1仮想空間におけるユーザの指定位置に配置可能なオブジェクトに対応するオブジェクトボタン34のみが選択的にオブジェクトリスト28内に表示される。このため、オブジェクトリスト28内に表示される多数のオブジェクトボタン34のうちから所望のオブジェクトボタン34を探すユーザの負担が軽減され、ユーザビリティが向上する。
【0192】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、端末制御部26は、新たなオブジェクトを自動的に定義(生成)してもよい。例えば、上述したように第1仮想空間がxy平面において複数の大領域に区画されている場合において、端末制御部26は、第1ゲームパート画面上に表示された第1仮想空間29における任意の位置を指定するユーザ操作(例えば、第1仮想空間表示領域27内に対するタップ操作)を検出する。続いて端末制御部26は、指定された位置が含まれる大領域を識別する。続いて端末制御部26は、自動的に又はユーザ操作に応じて、1以上の第1ゲーム媒体を選択する。そして端末制御部26は、識別された大領域内に収まる形状を有し、且つ、選択された1以上の第1ゲーム媒体が対応付けられた新たなオブジェクトを自動的に定義する。そして端末制御部26は、定義されたオブジェクトに関する情報を端末記憶部24に記憶する。かかる構成によって、例えば全てのオブジェクトが予め定められた構成と比較して、オブジェクトのバリエーションが増加するので、ゲームの興趣性が向上する。
【0193】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、端末制御部26は、オブジェクトの形状及び向きの少なくとも一方を自動的に変化させてもよい。例えば、上述したように第1仮想空間がxy平面において複数の大領域に区画されている場合において、端末制御部26は、第1ゲームパート画面上に表示された第1仮想空間29における任意の位置を指定するユーザ操作(例えば、第1仮想空間表示領域27内に対するタップ操作)を検出する。続いて端末制御部26は、指定された位置が含まれる大領域を識別する。続いて端末制御部26は、自動的に又はユーザ操作に応じて、少なくとも1つのオブジェクトを選択する。続いて端末制御部26は、選択されたオブジェクトが識別された大領域内に収まらない場合、当該オブジェクトの形状を大領域内に収まる形状に自動的に変化させ、又は、当該オブジェクトの方向を、オブジェクトが大領域内に収まるように自動的に変化させる。かかる構成によって、第1仮想空間内に配置しようとするオブジェクトの形状及び向きを考慮するユーザの負担が軽減され、ユーザビリティが向上する。
【0194】
また、上述した実施形態において、第1ゲームパートの実行中、端末制御部26は、第1仮想空間内に配置された1以上のオブジェクトのうち、少なくとも1つのオブジェクト
に対応付けられた第1配置情報を、1つのテンプレート情報として端末記憶部24に記憶してもよい。かかる場合、端末制御部26は、次回以降に実行する第1ゲームパートにおいて、自動的に又はユーザ操作に応じて、テンプレート情報を選択する。続いて端末制御部26は、当該少なくとも1つのオブジェクトを、テンプレート情報に含まれる各オブジェクトの第1配置情報に基づいて、第1仮想空間内に纏めて配置する。かかる構成によって、ユーザは、例えば過去に実行した第1ゲームパートにおける第1仮想空間内の1以上のオブジェクトの配置を、現在実行中の第1ゲームパートにおける第1仮想空間内に纏めて反映可能となる。このため、第1仮想空間内にオブジェクトを配置するユーザの操作負担が軽減され、ユーザビリティが向上する。
【0195】
また、上述した実施形態において、オブジェクトに第1ゲーム媒体が予め対応付けられる構成について説明したが、オブジェクトに対応付けられる第1ゲーム媒体を、例えばユーザが選択し、又は他のゲーム媒体に変更可能な構成であってもよい。また、オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体の変更について、所定の制限を設けてもよい。具体的には、オブジェクトに対応付けられた第1ゲーム媒体を、例えば当該第1ゲーム媒体と同一の属性を有する他の第1ゲーム媒体、又は当該第1ゲーム媒体のレベル以下の他のゲーム媒体に変更可能とする構成が考えられる。かかる構成によって、オブジェクトに多様な第1ゲーム媒体を対応付けられるので、オブジェクトのバリエーションが増加し、ゲームの興趣性が向上する。また、第1ゲーム媒体の変更に所定の制限を設けるので、ゲームバランスを維持することができる。
【0196】
また、上述した実施形態において、例えばユーザが選択した1以上のオブジェクトの組み合わせを1つのオブジェクトとして決定可能な構成であってもよい。例えば、端末制御部26は、ユーザ操作に応じて選択された1以上のオブジェクトを自動的に組み合わせて、新たな1つのオブジェクトとして生成(定義)する。そして端末制御部26は、新たなオブジェクトに関する情報を端末記憶部24に記憶する。ここで端末制御部26は、ユーザ操作によって指定された1以上のオブジェクトを選択してもよく、或いはユーザ操作によって指定された情報(例えば、オブジェクトの形状又はコスト等)が対応付けられた1以上のオブジェクトを自動的に選択してもよい。
【0197】
また、上述した実施形態において、オブジェクトは、第1仮想空間のz=0におけるx-y平面上に配置される構成について説明したが、z=0に限定されず、第1仮想空間内の任意の位置に配置されてもよい。かかる構成において、例えば、第1仮想空間におけるz軸方向に2以上のオブジェクト積み重なって配置されてもよい。
【0198】
ここで、第1仮想空間の特定領域内においてのみ、2以上のオブジェクトがz軸方向に積み重なって配置可能な構成であってもよい。また、特定領域にはキャパシティが対応付けられており、端末制御部26は、2以上のオブジェクトのコストの合計値が領域に対応付けられたキャパシティ以下である場合に限り、特定領域内に当該2以上のオブジェクトを積み重ねて配置することを許可してもよい。z軸正方向に積み重ねられるオブジェクトに対応付けられる第1ゲーム媒体として、例えば地上のゲーム媒体に対して空中から攻撃を行う飛行キャラクタや飛行船等が考えられる。
【0199】
また、z軸方向に積み重ねられたオブジェクトについても、上述した実施形態と同様に、端末制御部26は、第1条件又は第2条件が満たされるか否かを判定してもよい。かかる構成において、例えば第1条件又は第2条件には、積み重ねられた各オブジェクトに設定された少なくとも1つの接続位置が、他のオブジェクトに設定された少なくとも1つの接続位置に対して所定の相対位置関係を有する(例えば、2つの接続位置が第1仮想空間において略同一の位置に存在する)との条件が含まれてもよい。かかる場合、例えばユーザは、第1条件又は第2条件を達成すべく、2つ以上のオブジェクトの接続位置同士が第
1仮想空間において略同一の位置になるように、当該2つ以上のオブジェクトを配置する。
【0200】
また、上述した実施形態において、各ユーザが第2ゲーム媒体を所有し、所有する第2ゲーム媒体の1つが第2ゲームパートにおいて使用される構成について説明したが、第2ゲームパートで使用される第2ゲーム媒体はこれに限られない。例えば、各ユーザがゲーム媒体を個別に所有せず、全てのユーザに共通のゲーム媒体をゲームに用いる構成であってもよい。このようにして、所有するゲーム媒体の種類や有効性に関わらず、各ユーザは公平な条件でゲームを進行するため、ユーザのゲームプレイ技術がスコアに寄与する割合が増大する。したがって、ユーザに対してゲームプレイ技術の向上を促し、ゲームに対するユーザの興味が向上する。
【0201】
また、上述した実施形態において、各種のゲーム画面の一部を、サーバ装置11が生成したデータに基づいて端末装置12に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部(例えば、メニューボタンが配されるヘッダ領域及びフッタ領域)を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置11及び端末装置12のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
【0202】
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12として機能させるために、コンピュータまたは携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることにより実現可能である。
【符号の説明】
【0203】
10 ゲームシステム
11 サーバ装置
12 端末装置
13 ネットワーク
14 サーバ通信部
15 サーバ記憶部
16 サーバ制御部
17 オブジェクト
18 全周
19、19a、19b 壁
20 砲台
21 兵舎
22、22a、22b マーカ
23 端末通信部
24 端末記憶部
25 表示部
26 端末制御部
27 第1仮想空間表示領域
28 オブジェクトリスト
29 第1仮想空間
30、30a、30b オブジェクト
31 指揮官キャラクタ
32 兵舎
33 マーカ
34、34a、34b オブジェクトボタン
35 リストボタン
36 コスト表示領域
37 回転ボタン
38 決定ボタン
39 兵舎
40 砲台
41、41a、41b 領域
42 壁
43 位置
44 第2ゲーム媒体
45 HP画像
46 壁
47 兵舎
48 兵士キャラクタ