IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 共栄化学工業株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9728 20170101AFI20231221BHJP
   A61K 8/9794 20170101ALI20231221BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
A61K8/9728
A61K8/9794
A61Q19/00
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018230471
(22)【出願日】2018-12-08
(65)【公開番号】P2020090474
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-12-02
【微生物の受託番号】NPMD  NITE AP-01947
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000162021
【氏名又は名称】共栄化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】澤木 茂
(72)【発明者】
【氏名】澤木 茂豊
(72)【発明者】
【氏名】愛水 哲史
(72)【発明者】
【氏名】早川 夏姫
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-179642(JP,A)
【文献】特開2016-86763(JP,A)
【文献】特開平08-217658(JP,A)
【文献】特開2000-109408(JP,A)
【文献】特表2004-502712(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0028697(US,A1)
【文献】特開2018-193341(JP,A)
【文献】特開2004-137212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)のササユリ(Lilium japonicum)由来の酵母(特許微生物寄託センター受託番号NITE AP-01947)抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とする肌荒れ改善用皮膚外用剤。
【請求項2】
ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)のササユリ(Lilium japonicum)由来の酵母(特許微生物寄託センター受託番号NITE AP-01947)の抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とする老化防止用皮膚外用剤。
【請求項3】
ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)のササユリ(Lilium japonicum)由来の酵母(特許微生物寄託センター受託番号NITE AP-01947)の抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とする美白用皮膚外用剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚(頭皮も含む)外用剤に配合可能な酵母又はその加工物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚外用剤に配合する有効成分として天然物由来の成分が研究開発されている。しかし、それらの天然物由来の成分は、皮膚外用剤の有効成分として利用する場合に、有効性や安定性等の点で課題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、本発明者らは、サッカロマイセス属の酵母の中でも、ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)の植物由来の酵母が、肌荒れ改善効果、保湿効果、美白効果、抗酸化効果、シワ、タルミ改善効果、及びシミ、ソバカス等の色素沈着改善効果を有し、皮膚外用剤の有効成分として有用であることを新たに見出した。
【0004】
従来、酵母(例えば、サッカロマイセス・セレビシエ)を皮膚外用剤の有効成分として使用することは、例えば、特許文献1,2により知られていた。しかし、ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)の植物由来の酵母又はその加工物が肌荒れ改善効果、保湿効果、美白効果、抗酸化効果、シワ、タルミ改善効果、及びシミ、ソバカス等の色素沈着改善効果を有し、皮膚外用剤の有効成分として使用することは知られていなかった。
【文献】特開平08-163983号
【文献】特開2009-179642号
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)の植物由来の酵母抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とする皮膚外用剤である。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、ユリ属植物由来の酵母抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とする皮膚外用剤であって、本発明によれば、有効成分である酵母抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥粉末が有する細胞増殖促進効果により、肌荒れ改善用、保湿用、美白用、抗酸化用、シワ、タルミ改善用及びシミ、ソバカス等の色素沈着改善用の皮膚外用剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いる酵母は、ユリ科(Liliaceae)ユリ属(Lilium)の植物由来の酵母である。ユリ属植物としては、ササユリ(Lilium japonicum)が好ましい。ササユリ由来の酵母としては、例えば、特開2016-086763号に記載のササユリの花由来の酵母が挙げられる。
【0008】
酵母抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥物は、以下のようにして調製することができる。例えば、酵母抽出物の製造方法は、酵母を培養液で培養する方法、培養した酵母を酸やアルカリで菌体成分を可溶化する加水分解法、酵母菌体内にあるタンパク質分解酵素などを利用する自己消化法、タンパク質分解酵素等の酵素剤を利用する酵素法、これらを組み合わせた方法により得ることができる。
【0009】
酵母を培養する際の炭素源は、特に限定はなく、炭素源としては、例えば、グルコース、フルクトース、ラクトース、ラフィノース等が挙げられる。また、炭素源に加えて、窒素源を添加することでも良く、例えば、窒素源としては、アミノ酸やペプトン等が挙げられる。
【0010】
酵母の培養温度は、25℃~40℃の範囲で、好ましくは28℃~35℃の範囲である。また、pHは、3.0~8.0の範囲で、好ましくは、3.5~7.0の範囲である。
【0011】
酵母抽出物の濃縮物は、酵母の培養液、或いは加水分解方法、酵母の自己消化法又は酵素法にて得られる液を、減圧濃縮器等で濃縮することで得ることが出来る。
【0012】
また、酵母抽出物の乾燥物は、酵母の培養液又はその濃縮液を、真空乾燥法、スプレードライ法などにより乾燥することで得ることができる。
【0013】
また、酵母抽出物乾燥物は、化学安定性、低吸湿性を目的として、賦形剤を加えた乾燥物としても良い。賦形剤は、澱粉、ブドウ糖、結晶セルロース、乳糖、デキストリン等の糖類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、等の糖アルコールなどを用いることができるが、酵母抽出物と混合して乾燥粉末化できるものであればいずれの物質でもよい。
【0014】
本発明に係る酵母抽出物或いはその濃縮物又は乾燥物は、皮膚外用剤(化粧料、医薬部外品、外用医薬品)に配合することができる。皮膚外用剤としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、頭皮,頭髪用シャンプー、頭髪用コンディショナー、育毛,養毛用のシャンプー又はトニック、石けん等の清浄用化粧料、さらには浴剤等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
本発明に係る酵母抽出物或いはその濃縮物又は乾燥物の配合量は、その固形分として、基礎化粧料の場合は、0.002~5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、0.002~5.0重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、0.002~20.0重量%の範囲である。また、毛髪用化粧料の場合は、固形分量として、0.0001~10.0重量%の範囲である。
【0016】
本発明に係る酵母抽出物或いはその濃縮物又は乾燥物を皮膚外用剤に利用する場合、皮膚外用剤に配合可能な成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、乳化剤、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、消泡剤、粉体成分、抗酸化剤、キレート剤、pH調整剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。また、本発明に係る酵母抽出物或いはその濃縮物又は乾燥物の有効性、特長を損なわない限り、他の生理活性成分と組み合わせて配合することも何ら差し支えない。
【0017】
ここで、油性成分としては、例えばハス油、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米糠油、米胚芽油、ヤシ油、カミツレ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、ベルガモット油、ローズヒップ油、アラビアコーヒーノキ種子油、ランベンダー油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、バニラ油、植物由来スクワラン等の植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油等の動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エイコセン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、イソオクタン酸セチル、2-エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)等の合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
【0018】
また、界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α-スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等のアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級~第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2-アルキル-1-アルキル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N-ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン界面活性剤;N,N-ジメチル-N-アルキル-N-カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N-トリアルキル-N-アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N-アシルアミドプロピル-N′,N′-ジメチル-N′-β-ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン等の両性界面活性剤等を使用することができる。
【0019】
また、乳化剤又は乳化助剤としては、酵素処理ステビア等のステビア誘導体、サポニン又はその誘導体、カゼイン又はその塩(ナトリウム等)、糖と蛋白質の複合体、ショ糖又はそのエステル、ラクトース、大豆由来の水溶性多糖、大豆由来蛋白質と多糖の複合体、ラノリン又はその誘導体、コレステロール、ステビア誘導体(ステビア酵素処理物等)、ケイ酸塩(アルミニウム、マグネシウム等)、炭酸塩(カルシウム、ナトリウム等)、サポニン及びその誘導体、レシチン及びその誘導体(水素添加レシチン、水酸化レシチン等)、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀等)等を配合することもできる。
【0020】
また、保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体等)、チューベロース多糖体、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、NMF関連物質、加水分解コンキオリン、加水分解シルク、スフィンゴモナス培養物、スフィンゴ糖脂質、セラミド(ヒト型セラミド、ユズセラミド等)、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、シラン根(白及)抽出物、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0021】
また、増粘剤としては、例えば、アルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;シラン根(白及)抽出物;ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体、アルカリゲネス産生多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、ローストビーンガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、マスチック樹脂、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
【0022】
また、防腐・殺菌剤としては、例えば、尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、ポリリン酸、プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物、大根発酵液、サトウキビ等の植物由来のエタノール又は1,3-ブチレングリコール等がある。
【0023】
また、粉体成分としては、例えば、セリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビ等)のパウダー、豆類(大豆、小豆等)のパウダー等がある。
【0024】
また、紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-ターシャリーブチル-4-メトキシベンゾイルメタン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
【0025】
また、消泡剤とは、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジシロキサン、ジメチルポリシクロサン、ジメチコンケイ酸シリカ、トリシロキサン、シリル化シリカ、ジメチコン、トリメチルシロキシケイ酸、DPGイソボルニルエーテル等がある。
【0026】
また、抗酸化剤としては、例えば、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、アスタキサンチン、ムラサキシキブの抽出物、シラン根の抽出物、シャクヤク抽出物、ビタミンE及びその誘導体(例えば、ビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等)等がある。
【0027】
また、キレート剤としては、例えば、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、エデト酸又はその塩類、グルコン酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム等がある。
【0028】
また、pH調整剤としては、例えば、クエン酸又はその塩類、乳酸又はその塩類、グリコール酸、コハク酸、塩酸、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。
【0029】
また、美白剤としては、t-シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン又はその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン(5,5'-ジプロピル-ビフェニル-2,2’-ジオール)、ヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α-ヒドロキシ酸、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)が挙げられ、これらを単独で配合しても、複数を組み合わせて配合しても良い。
【0030】
また、上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレート等のコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシド等のコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL-アスコルビン酸-2-リン酸エステルナトリウム、L-アスコルビン酸-2-リン酸エステルマグネシウム、L-アスコルビン酸-2-硫酸エステルナトリウム、L-アスコルビン酸-2-硫酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸エステル塩類、L-アスコルビン酸-2-グルコシド、L-アスコルビン酸-5-グルコシド、アスコルビルトコフェリルマレイン酸、アスコルビルトコフェリルリン酸K、ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸、カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基等)、L-アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L-アスコルビン酸テトララウリン酸エステル等のL-アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3-O-エチルアスコルビン酸、L-アスコルビン酸-2-リン酸-6-O-パルミテートナトリウム、グリセリルアスコルビン酸又はそのアシル化誘導体、ビスグリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸グルセリン誘導体、L-アスコルビン酸リン酸アミノプロピル、L-アスコルビン酸のヒアルロン酸誘導体、3-O-Dラクトース-L-アスコルビン酸、イソステアリルアスコルビルリン酸塩等が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン-β-D-グルコピラノシド)、α-アルブチン(ハイドロキノン-α-D-グルコピラノシド)等が、トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸エステル(例えば、トラネキサム酸ラウリルエステル、トラネキサム酸ヘキサデシルエステル、トラネキサム酸セチルエステル又はその塩)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トラネキサム酸メチルアミド)等が挙げられ、レゾルシノール誘導体としては、例えば、4-n-ブチルレゾルシノール、4-イソアミルレゾルシノール等が、2,5-ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5-ジアセトキシ安息香酸、2-アセトキシ-5-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-5-プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、α-ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α-ヒドロキシオクタン酸等がある。
【0031】
また、生理活性成分としては、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、シソ抽出物、米糠抽出物又はその加水分解物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子抽出物又はその加水分解物、ハス種子発酵物、ハトムギ加水分解物、ハトムギ種子発酵物、ローヤルゼリー発酵物、酒粕抽出物又はそれに含まれるセラミド、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス抽出物、アルカンジェリシア・フラバ抽出物、トウキンセンカ抽出物、カミツレ抽出物、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(ハス、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、アンズ果実の抽出物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、アマモ等の海産顕花植物の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米抽出物又はその加水分解物、米醗酵抽出物、発芽米抽出物又はその加水分解物、発芽米発酵物、黒豆抽出物又はその加水分解物、黒糖抽出物又はその発酵物、ダマスクバラの花の抽出物、イランイラン花抽出物、タケノコの皮の抽出物、FK706、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸等)、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t-シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、オタネニンジン抽出物又はその発酵物、ツバキ抽出物、紅参抽出物、ミツイシコンブ抽出物、ヘチマ抽出物、アナアオサ抽出物、モモ抽出物、ウメ抽出物、桃仁抽出物、キウイ抽出物、ヒマワリ抽出物、ジュアゼイロ抽出物、パウダルコ樹皮抽出物、萱草(デイリリー)抽出物または発酵物、ハイビスカスの花抽出物または発酵物、ハゴロモグサ抽出物、チェリモヤ抽出物、マンゴー抽出物、マンゴスチン抽出物、フノリ抽出物、烏龍茶抽出物、紅富貴抽出物、シラン抽出物、サツマイモ抽出物、山椒果皮又は種皮の抽出物或いはその加水分解物、ベニバナ花抽出物、カサブランカ抽出物、甘藷抽出物又はその発酵物、グアバ葉抽出物、オリーブ葉抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、ショウガ抽出物、バニラ抽出物、ドクダミ抽出物、晩白柚抽出物、アロエ抽出物、アロエベラ抽出物、イチジク花抽出物、リンゴ抽出物、ホワイトアスパラガス抽出物、カッコン抽出物、党参抽出物又はその加水分解物等がある。
【0032】
次に、製造例、試験例及び実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また、%はすべて重量%を意味する。
【0033】
製造例1.酵母抽出物の調製(1)
滅菌したGP液体培地2700gに、予め同培地で培養しておいたササユリ由来の酵母(サッカロマイセス・セレビシエ)の前培養液300gを添加し、30℃で通気攪拌しながら20時間培養した。加熱殺菌した後、水酸化ナトリウム水溶液でpH8.5に調整し、3時間、攪拌しながら90℃で加熱処理した。この液をpH調整した後、濾過し1604gの酵母培養液抽出物を得た(固形分濃度1.12%)。
【0034】
製造例2.酵母抽出物の調製(2)
製造例1で示した方法で作製した酵母培養液抽出物を濃縮し、酵母培養液抽出物粉末を17g得た。これに水を少量加え溶解した後、少量のエタノール、及びD-マンニット833gを加え、撹拌しながら真空乾燥し、D-マンニット賦形化酵母培養液抽出物粉末850gを得た。
【0035】
製造例3.酵母抽出物の調整(3)
滅菌したGP液体培地2700gに、予め同培地で培養しておいたササユリ由来の酵母(サッカロマイセス・セレビシエ)の前培養液300g添加し、30℃で通気攪拌しながら20時間培養した。加熱殺菌した後、塩酸水溶液でpH2.5に調整し、3時間、攪拌しながら90℃で加熱処理した。この液をpH調整した後、濾過し1219gの酵母培養液抽出物を得た(固形分濃度1.08%)。
【0036】
製造例4.酵母培養液の調整(4)
滅菌したGP液体培地2700gに、予め同培地で培養しておいたササユリ由来の酵母(サッカロマイセス・セレビシエ)の前培養液300g添加し、30℃で通気攪拌しながら20時間培養した。加熱殺菌した後、3時間、90℃で加熱処理した。この液をpH調整した後、濾過し1536gの酵母培養液抽出物を得た(固形分濃度0.60%)。
【0037】
試験例1.線維芽細胞コラーゲン合成促進効果の評価試験
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×104個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1を1.0%、2.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加し、同条件でさらに5日間培養した。次に、培地を除去し、冷メタノール、冷エタノールで細胞を固定した後、0.1%シリウスレッド含有飽和ピクリン酸水溶液で染色を行った。精製水で洗浄後、0.1%NaOH:メタノール=1:1溶液にて抽出を行い、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用いて波長540nmでコラーゲン量を測定した。製造例1に代えてPBS(-)を添加した試料無添加の場合(コントロール)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたコラーゲン量に対する各試料添加時のコラーゲン量の相対値を求め、線維芽細胞コラーゲン合成率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、製造例1の代わりに陽性対照として1mMのアスコルビン酸リン酸マグネシウム塩を添加した場合についても、同様の試験を行った。
【0038】
試験例1の結果を表1に示す。
[表1]
【0039】
表1に示すように、本発明は、格段にすぐれたコラーゲン合成促進作用を有することが確認された。これにより、本発明は、シワ、タルミの改善効果を有することが示唆される。
【0040】
試験例2.線維芽細胞ヒアルロン酸合成促進評価
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×104個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1を1.0%、2.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加し、同条件でさらに5日間培養した。その後、それぞれのウェルから上清を回収し、ヒアルロン酸測定キット(Quantikine(登録商標) ELISA Hyaluronan Immunoassay、R&D SYSTEMS、USA)を用いて上清中のヒアルロン酸量を定量した。製造例1の代わりにPBS(-)を添加した区をコントロールとし、コントロール区のヒアルロン酸合成量に対する各試料添加区のヒアルロン酸合成量の相対値を算出し、ヒアルロン酸合成促進効果(%)を求めた。試験が正常に行われたことを確認するために、ポジティブコントロールとしてNアセチルDグルコサミン10mM添加する区も設定した
【0041】
試験例2の結果を表2に示す。
[表2]
【0042】
表2に示すように、本発明は、格段にすぐれたヒアルロン酸合成促進効果を有することが確認された。これにより、本発明は、シワ、タルミの改善効果を有することが示唆される。
【0043】
試験例3.線維芽細胞内ROS抑制試験
ヒト真皮由来線維芽細胞(NB1RGB)を10%NCS含有イーグル最少必須培地にて2×105個/mLに調製し、96穴マイクロプレートに100μLを播種して、5%炭酸ガス、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間後、終濃度が0.5%、1%または2%となるように製造例1を含んだ培養液を追添加して培養した。また、終濃度が2%となるようにPBS(-)を含んだ培養液を追添加した試験区をcontrolとして設定し比較区とした。48時間後、試験区の上清を除去し、2’,7’-dichlorodihydrofluorescein diacetate(DCFH-2DA)を細胞に取り込ませた後、蛍光プレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長485nm、吸収波長538nm)を測定し、これを酸化ダメージ量とした。測定後、細胞溶解液中のタンパク質量を測定し、タンパク質量当たりの酸化ダメージ量を算出した。
【0044】
試験例3の結果を表3に示す。
[表3]
【0045】
表3に示すように、本発明は、格段にすぐれた細胞内酸化ダメージ抑制効果を有することが確認された。これにより、本発明は、抗酸化効果を有することが示唆される。
【0046】
試験例4.好中球遊走活性抑制効果の評価試験
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、10%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた24穴マイクロプレートに9×104個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1を1.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加しさらに培養した。翌日、紫外線ランプ(アズワン社 型番SLUV-6)を用いて5Jの紫外線A波を照射し、照射終了24時間後の培養上清をケモカイン誘導溶液とした。同時に、比較として紫外線未照射区を設定し、回収した培養上清をケモカイン未誘導溶液とした。回収した培養液をトランズウェル(コーニング社製 型番3415)のレセプター側に500μL添加した。1.25%DMSO及び10%FBS含有RPMI培地で5日間培養することで好中球様細胞に分化誘導させたヒト白血病細胞株HL60細胞を1×106個/mLに調整し、トランズウェルのセルカルチャーインサート側に300μL播種した。分化誘導させたHL60細胞を播種した2時間後、レセプター側に遊走した細胞を得た。また、播種とは別ウェルに0.5mM EDTA/PBS(-)溶液を200μL添加し、遊走終了後のセルカルチャーインサートを移動させ、30分静置する事で、セルカルチャーインサートの底面に残った細胞を得た。遊走した細胞を合わせ2’,7’-dichlorodihydrofluorescein diacetateを取り込ませた後、蛍光プレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長485nm、吸収波長538nm)を測定した。得られた蛍光強度を、ケモカイン未誘導コントロールを100とした時の相対値で示した。
【0047】
試験例4の結果を表4に示す。
[表4]
【0048】
表4に示すように、本発明は、格段にすぐれた好中球遊走活性抑制効果を有することが確認された。これにより、本発明は、シワ、タルミの改善効果を有することが示唆される。
【0049】
試験例5.IL-8分泌抑制試験
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、10%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた24穴マイクロプレートに9×104個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1を1.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加しさらに培養した。翌日、紫外線ランプ(アズワン社 型番SLUV-6)を用いて5Jの紫外線A波を照射し、照射終了24時間後の培養上清をIL-8誘導溶液とした。同時に、比較として紫外線未照射区を設定し、回収した培養上清をIL-8未誘導溶液とした。回収した培養液のIL-8量をIL-8測定キット(Boster Biological Technology社製)を用いて測定した。得られたIL-8量を、未誘導コントロールを100とした時の相対値で示した。
【0050】
試験例5の結果を表5に示す。
[表5]
【0051】
表5に示す通り、本発明は、格段にすぐれたIL-8(皮膚の炎症に関与する因子)の分泌抑制効果を有することが確認された。これにより、本発明は、皮膚の炎症を抑える効果を有することが示唆される。
【0052】
試験例6.メラニン合成抑制効果の評価試験
培養B16マウスメラノーマ細胞B16-F10を、24穴マイクロプレートに2.4×104個/穴播種し、10%FBS含有RPMI1640培地中、37℃、5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、10%FBS含有RPMI1640培地で、製造例1を2.0%の終濃度(溶液として)となるように希釈した溶液と終濃度1mMになるように調整したテオフィリン含有培地を添加し、同条件で2日間培養した。次に培養液を除去し、1N NaOH/10%ジメチルスルフォキシド溶液を1穴あたり200μL添加し、シールして50℃、2時間インキュベートして細胞を溶解させた。この溶液100μLを別の96穴マイクロプレートに移し、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用い、波長490nmでメラニン値を測定した。一方同じ細胞を溶解させた溶液を5μL別の96穴マイクロプレートに移し、さらに精製水で5倍希釈したDye Reagent Concentrate(バイオラッド社)溶液を200μL添加し、 マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用い、波長570nmの吸光度を測定した。別で既知の量の牛血清アルブミン(Sigma社製)を段階希釈し、同様に操作して得られた検量線から、アルブミン当量のタンパク質量を計測した。得られた吸光度をタンパク質量で徐して、タンパク質あたりのメラニン量を求めた。製造例1に代えてPBS(-)を添加した試料無添加の場合(対照)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたタンパク質あたりのメラニン量に対する各試料添加時のタンパク質あたりのメラニン量の相対値を求め、メラニン合成率(%)とした。なお、比較のため、製造例1の代わりに、2mMのコウジ酸を添加した場合(陽性対照)についても同様の試験を行った。
【0053】
試験例6の結果を表6に示す。
[表6]
【0054】
表6に示すように、本発明は、格段にすぐれたメラニン合成抑制効果を有することが確認された。これにより、本発明によれば、シミ、ソバカス等の色素沈着の予防、改善効果を発揮することが示唆される。
【0055】
処方例1.化粧水
[成分] 部
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
メチルパラベン 0.1
製造例1の酵母抽出物 2.0
グリセリン 5.0
1,3-ブチレングリコール 5.0
クエン酸ナトリウム 0.2
精製水 全量が100部となる量
【0056】
処方例2.化粧水
処方例1に含まれる製造例1の酵母抽出物に代えて、製造例3の酵母抽出物2.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0057】
処方例3.化粧水
処方例1に含まれる製造例1の酵母抽出物に代えて、製造例4の酵母抽出物2.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0058】
処方例4.乳液
[成分] 部
スクワラン 5.0
ヘキサラン 3.0
ホホバ油 1.0
ツバキ油 1.5
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 1.0
親油型ステアリン酸グリセリル 1.0
水添大豆レシチン 1.5
製造例1の酵母抽出物 3.0
L-アスコルビン酸-2-グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
キサンタンガム 0.2
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
【0059】
処方例5.乳液
処方例4の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例4と同様にして乳液を得た。
【0060】
処方例6.乳液
処方例4の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてニコチン酸アミド5.0部を用いるほかは処方例4と同様にして乳液を得た。
【0061】
処方例7.乳液
処方例4の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
【0062】
処方例8.乳液
処方例4の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸セチルエステル塩酸塩2.0部を用いるほかは処方例4と同様にして乳液を得た。
【0063】
処方例9.乳液
[成分] 部
スクワラン 3.0
セチルアルコール 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.2
ジプロピレングリコール 1.0
イソオクタン酸セチル 1.0
ジメチルポリシクロキサン 1.0
製造例1の酵母抽出物 2.0
乳酸菌発酵米 2.0
海藻抽出物 1.0
ラフィノース 2.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
L-アスコルビン酸-2-グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
グァーガム 3.0
セラミド 1.0
精製水 全量が100部となる量
【0064】
処方例10.乳液
処方例9の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
【0065】
処方例11.乳液
処方例9の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてニコチン酸アミド5.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
【0066】
処方例12.乳液
処方例9の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例10と同様にして乳液を得た。
【0067】
処方例13.クリーム
[成分] 部
オリーブ油 5.0
ホホバ油 5.0
スクワラン 5.0
ベヘニルアルコール 2.0
パルミチン酸 2.5
製造例2の酵母抽出物粉末 2.0
乳酸菌発酵米 2.0
水素添加レシチン 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.3
アルギン酸ナトリウム 0.2
海藻抽出物 2.0
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
精製水 全量が100部となる量
【0068】
処方例14.クリーム
[成分] 部
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.5
セチルアルコール 3.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
スクワラン 5.0
オリーブ油 5.0
ジプロピレングリコール 3.0
製造例3の酵母抽出物 2.0
ゲンチアナ抽出物 1.0
甘草抽出物 2.0
クエン酸 0.2
メチルパラベン 0.2
精製水 全量が100部となる量
【0069】
実施例15.リキッドファンデーション
[成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
製造例2の酵母抽出物粉末 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
精製水 全量が100部となる量
【0070】
処方例16.ボディシャンプー
[成分] 部
N-ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
製造例2の酵母抽出物粉末 5.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
【0071】
処方例17.ヘアシャンプー
[成分] 部
N-ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
メチルパラベン 0.1
クエン酸 0.1
製造例1の酵母抽出物 2.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
【0072】
実施例18.ヘアコンディショナー
[成分] 部
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
2-エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.0
ステアリルアルコール 1.0
メチルパラベン 0.1
製造例2の酵母抽出物粉末 2.0
1,3-ブチレングリコール 5.0
精製水 全量が100部となる量