(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】治療薬としての5-(ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル尿素誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 417/04 20060101AFI20231221BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20231221BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231221BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20231221BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20231221BHJP
C07D 417/14 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
C07D417/04 CSP
A61P35/00
A61P43/00 111
A61K31/506
A61K31/5377
C07D417/14
(21)【出願番号】P 2020538854
(86)(22)【出願日】2019-01-14
(86)【国際出願番号】 AU2019000005
(87)【国際公開番号】W WO2019136514
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2022-01-13
(32)【優先日】2018-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】519271986
【氏名又は名称】オーセントラ セラピュティクス ピーティーワイ エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】AUCENTRA THERAPEUTICS PTY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】ワン シュドン
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ステフェン
(72)【発明者】
【氏名】ユー ミンフェン
【審査官】藤代 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-302445(JP,A)
【文献】特表2006-525266(JP,A)
【文献】特表2008-530012(JP,A)
【文献】国際公開第02/100433(WO,A1)
【文献】特表2002-528538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 417/04
A61P 35/00
A61P 43/00
A61K 31/506
A61K 31/5377
C07D 417/14
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】
(式中、
R
1、R
2、及びR
3が、独立して、H、アルキル、NH
2、NH-アルキル、S-C
1-6アルキル、ハロゲン、及びCNからなる群から選択され、
R
4、R
5、R
6、R
7、及びR
8が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
10、アラルキル、アラルキル-R
10、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリール-R
10、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CHO、CN、CHF
2、CF
3、OH、O、O-CHF
2、O-CF
3、O-アルキル、O-アルキル-R
10、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
10、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
10、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
10、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
10)(R
11)、N-(アルキル)(R
10)、N-(アルキル)(アリール)、N-(ヘテロアルキル)(R
10)、N-(シクロアルキル)(R
10)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、N-(アリール)(R
10)、N-(ヘテロアリール)(R
10)、S-(アルキル)
2、S-ヘテロアルキル、S-C
1-6アルキル、S-CF
3、SO
2CF
3、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、S-(R
10)(R
11)、S-(アルキル)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、S-(シクロアルキル)(R
10)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、S-(アリール)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、COOH、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
10)、CON(アリール)(R
10)、CON(ヘテロアリール)(R
10)、CONH-R
10、CON-(R
10)(R
11)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
10、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
10、SO
2NH
2、SO
2NH-R
10、SO
2N-(R
10)(R
11)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
10、CO-アリール、CO-アリール-R
10、CO-R
10、COOR
10、及びR
12からなる群から選択され、
R
9が、H、またはC
1-6アルキルであり、
R
10及びR
11が、それぞれ
独立して、アルキル、アルキル-R
13、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CN、CF
3、OH、O-アルキル、O-アルキル-R
13、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
13、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
13、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
13、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
13)(R
14)、N-(アルキル)(R
13)、N-(ヘテロアルキル)(R
13)、N-(シクロアルキル)(R
13)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、N-(アリール)(R
13)、N-(ヘテロアリール)(R
13)、S-(アルキル)
2、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、S-(R
13)(R
14)、S-(アルキル)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、S-(シクロアルキル)(R
13)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、S-(アリール)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、COOH、COO-アルキル、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
13)、CON(アリール)(R
13)、CON(ヘテロアリール)(R
13)、CONH-R
13、CON-(R
13)(R
14)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
13、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
13、SO
2NH
2、SO
2NH-R
13、SO
2N-(R
13)(R
14)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
13、CO-アリール、CO-アリール-R
13、CO-R
13、COOR
13、及びR
12からなる群から選択され、
前記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基が、N、S、及びOから選択される少なくとも1つから2つ以下のヘテロ原子を含み、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロアリール基が、ハロゲン、CN、OH、O-メチル、C
1-6アルキル、NH
2、N-(C
1-6アルキル)
2、COOH、CO-C
1-6アルキル、CONH
2、SO
2-C
1-6アルキル、CF
3から選択される1つ以上の基で任意に置換され得、
R
12、R
13、及びR
14が、独立して、モノ-、ジ-、及びポリ-ヒドロキシル化脂環式基、ジ-またはポリ-ヒドロキシル化脂肪族またはアリール基;1つ以上のヒドロキシルまたはアミノ基で置換されたN-、O-及び/またはS-含有複素環式基;1つ以上のカルボキサミド、スルホキシド、スルホン、またはスルホンアミド基を含む脂肪族及びアリール基;ならびにハロゲン化アルキルカルボニル基からなる群から選択される水溶性基から選択される)、
またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物であって、
前記化合物が、N-[5-(2-メチル-4-ピリミジニル)-4-(3-メチルフェニル)-[1]1,3-チアゾール-2-イル]-N’-フェニル尿素ではない、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物。
【請求項2】
R
4、R
5、R
6、R
7、及びR
8が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
10、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CHF
2、CF
3、CHO、CN、OH、O、O-CHF
2、O-CF
3、O-アルキル、O-ヘテロアルキル、O-C
3-8シクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、NH
2、NH-アルキル、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、N(アルキル)
2、N(シクロアルキル)
2、N(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アルキル)(アリール)、S-ヘテロアルキル、S-C
1-6アルキル、S-CF
3、SO
2CF
3、S-(C
3-8シクロアルキル)
2、及びR
12からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1が、CH(C
1-6アルキル)
2、NH
2、NH-C
1-6アルキル、またはN(C
1-6アルキル)
2、またはS-C
1-6アルキルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R
2、R
3、及びR
4のうちのいずれか1つ以上が、Hである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R
3が、H、ハロゲン、またはCNである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R
5が、H、NH
2、C
1-6アルキル、ハロゲン、O-C
1-3アルキル、CHF
2、CF
3、O-CF
3、S-C
1-3アルキル、S-CF
3、SO
2CF
3、CN、及びCHOから選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R
5が、H及びCF
3から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R
6が、H、NH
2、C
1-6アルキル、ハロゲン、O-C
1-3アルキル、CHF
2、CF
3、及びCHOから選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R
6が、以下から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
【化2】
【請求項10】
R
7が、H、NH
2、NO
2、C
1-6アルキル、ハロゲン、O-C
1-3アルキル、CHF
2、O-CHF
2、CF
3、O-CF
3、S-C
1-3アルキル、SCF
3、SO
2CF
3、CN、及びCHOから選択される、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
R
8が、H、NH
2、C
1-6アルキル、ハロゲン、O-C
1-3アルキル、CHF
2、CF
3、及びCHOから選択される、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R
9が、メチルである、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
R
2、R
4、及びR
8のうちのいずれか1つ以上が、Hである、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
化合物が以下から選択される、請求項1に記載の化合物。
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(3-ブロモフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(m-トリル)尿素、
1-(3-シアノフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(3-メトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(3-エトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-(メチルチオ)フェニル)尿素、
1-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(3-クロロ-4-(モルホリノメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-((4-イソプロピルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(p-トリル)尿素、
1-(4-メトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル))-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素、
1-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素、
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素、
1-(5-(5-フルオロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素、
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素、及び
1-(4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチル-ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
【請求項15】
がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療するための医薬品の製造における、請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物の使用。
【請求項16】
請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と、を含む、薬学的組成物または医薬品。
【請求項17】
CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とする対象におけるがんを治療するための医薬品の製造における、請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、がんを含む増殖性細胞疾患及び状態の治療に有用な新規クラスのプロテインキナーゼの阻害剤に関する。
【0002】
優先権書類
本出願は、2018年1月15日に出願されたオーストラリア仮特許出願第
2018900114号、発明の名称「5-(pyrimidin-4-yl)thiazol-2-yl urea derivatives as therapeutic agents」の優先権を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
プロテインキナーゼは、DNA複製、転写、翻訳、細胞周期の進行、エネルギー代謝、移動、及び細胞増殖を含む、様々な生物学的機能を調節し、がんを含む増殖性疾患及び状態を治療するための優れた標的にする。プロテインキナーゼの活性を阻害し、治療的抗増殖剤として有効である新しい化合物が、依然として必要とされている。
【0004】
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)は、様々なサイクリンサブユニットに関連するセリン-スレオニンプロテインキナーゼである。主な機能に応じて分類され得る20を超えるCDKがある。つまり、CDK1、CDK2、CDK3、CDK4、及びCDK6ならびにそれらのサイクリンパートナー(例えば、サイクリンA、B、D1、D2、D3、E、及びF)は、細胞周期の進行の制御に関与していることが既知であり、細胞周期調節因子であると考えられている。一方、CDK7、CDK8、CDK9、及びCDK11ならびにそれらに関連するサイクリンパートナー(例えば、サイクリンC、H、K、L1、L2、T1、及びT2)は、転写調節因子であると考えられている。したがって、CDKは、細胞周期制御、アポトーシス、神経生理学、分化、及び転写の調節に関与する。したがって、がん、心血管障害、炎症性疾患、神経変性疾患、及びウイルス性疾患を含む、様々な疾患の治療におけるCDK阻害剤の使用は、相当興味深い。
【0005】
本発明の文脈において、ある特定のがんならびに他の増殖性細胞疾患及び状態におけるCDK8/サイクリンCの役割は、特に興味深い。CDK8は、結腸直腸癌に特に関連するがん遺伝子であると報告されており((Firestein R et al.,Nature 455(7212):547-551,2008)、CDK8遺伝子は、ヒト結腸直腸腫瘍で増幅され、結腸腫瘍形成を促進するβ-カテニン媒介転写を活性化することが示されている。しかしながら、他の細胞型では、CDK8は、特に、ノッチ及びEGFRシグナル伝達経路(Grants JM et al.,Genetics 202(2):583-599)内で、腫瘍抑制因子として作用し得(Fryer CJ et al.,Molecular Cell 16(4):509-520,2004)、及び/または腫瘍抑制タンパク質p53によって媒介される転写活性化を促進すると考えられている。様々な細胞型及び組織におけるCDK8の機能をさらに解明する必要性を反映して、CDK8を特異的に標的とする任意の潜在的な治療剤について、これまでのところ、ヒトでの試験は行われていないと考えられている。しかしながら、天然産物のコルチスタチンAは、CDK8の強力かつ選択的な阻害剤であることが既知であり(Pelish HE et al.,Nature 526(7572):273-276,2015)、急性骨髄性白血病(AML)細胞株の細胞増殖を抑制することが示されている。さらに、コルチスタチンAが、AMLのマウスモデルにおいて抗がん活性を示し、腫瘍抑制因子及び系統制御機能、例えば、CEBPA、IRF8、IRF1、及びETV6を用いたスーパーエンハンサー(SE)関連遺伝子の選択的に上方調節することによって達成されることが報告されている(Pelish et al.,上記)。全体として、がんにおけるCDK8の役割及び治療におけるCDK8阻害剤の使用が、説明されている(Philip S et al.,J.Med Chem 61(12):5073-5092,2018)。
【0006】
ここで、本出願者は、少なくともCDK8プロテインキナーゼを阻害し、したがって、がんなどの増殖性細胞疾患及び状態を含む様々な疾患及び状態の予防及び/または治療に有用であり得る、新しいクラスのピリミジン化合物、特に新規の5-(ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル尿素化合物を特定した。
【発明の概要】
【0007】
第1の態様によれば、本発明は、以下に示される式Iの化合物:
【化1】
(式中、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、及びR
9が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
10、アラルキル、アラルキル-R
10、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリール-R
10、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CHO、CN、CHF
2、CF
3、OH、O、O-CHF
2、O-CF
3、O-アルキル、O-アルキル-R
10、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
10、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
10、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
10、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
10)(R
11)、N-(アルキル)(R
10)、N-(アルキル)(アリール)、N-(ヘテロアルキル)(R
10)、N-(シクロアルキル)(R
10)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、N-(アリール)(R
10)、N-(ヘテロアリール)(R
10)、SH-アルキル、SH-アルキル-R
10、SH-ヘテロアルキル、SH-シクロアルキル、SH-ヘテロシクロアルキル、SH-アリール、SH-ヘテロアリール、S-(アルキル)
2、S-ヘテロアルキル、S-C
1-6アルキル(例えばS-メチル)、S-CF
3、SO
2CF
3、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、SH-R
10、S-(R
10)(R
11)、S-(アルキル)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、S-(シクロアルキル)(R
10)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、S-(アリール)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、COOH、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
10)、CON(アリール)(R
10)、CON(ヘテロアリール)(R
10)、CONH-R
10、CON-(R
10)(R
11)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
10、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
10、SO
2NH
2、SO
2NH-R
10、SO
2N-(R
10)(R
11)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
10、CO-アリール、CO-アリール-R
10、CO-R
10、COOR
10、及びR
12からなる群から選択され、
R
10及びR
11が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
13、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CN、CF
3、OH、O-アルキル、O-アルキル-R
13、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
13、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
13、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
13、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
13)(R
14)、N-(アルキル)(R
13)、N-(ヘテロアルキル)(R
13)、N-(シクロアルキル)(R
13)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、N-(アリール)(R
13)、N-(ヘテロアリール)(R
13)、SH-アルキル、SH-アルキル-R
13、SH-ヘテロアルキル、SH-シクロアルキル、SH-ヘテロシクロアルキル、SH-アリール、SH-ヘテロアリール、S-(アルキル)
2、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、SH-R
13、S-(R
13)(R
14)、S-(アルキル)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、S-(シクロアルキル)(R
13)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、S-(アリール)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、COOH、COO-アルキル、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
13)、CON(アリール)(R
13)、CON(ヘテロアリール)(R
13)、CONH-R
13、CON-(R
13)(R
14)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
13、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
13、SO
2NH
2、SO
2NH-R
13、SO
2N-(R
13)(R
14)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
13、CO-アリール、CO-アリール-R
13、CO-R
13、COOR
13、及びR
12からなる群から選択され、
前記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基が、N、S、及びOから選択される少なくとも1つから2つ以下のヘテロ原子を含み、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロアリール基が、ハロゲン、CN、OH、O-メチル、C
1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、またはイソプロピル)、NH
2、N-(C
1-6アルキル)
2、COOH、CO-C
1-6アルキル、CONH
2、SO
2-C
1-6アルキル、CF
3から選択される1つ以上の基で任意に置換され得る、
R
12、R
13、及びR
14が、独立して、水溶性基から選択される)、
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを提供する。
【0008】
第2の態様では、本発明は、がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療するための、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0009】
第3の態様では、本発明は、対象におけるがんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療する方法であって、前記対象に、治療有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と任意に組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0010】
第4の態様では、本発明は、がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療するための医薬品の製造における、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0011】
第5の態様では、本発明は、第1の態様で定義された化合物と、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と、を含む、薬学的組成物または医薬品を提供する。
【0012】
第6の態様では、本発明は、細胞におけるプロテインキナーゼ活性を調節するための方法であって、細胞を、有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグに導入することまたはそれらと接触させることを含む、方法を提供する。
【0013】
第7の態様では、本発明は、対象における疾患または状態を治療するための、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供し、前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得る。
【0014】
第8の態様では、本発明は、対象における疾患または状態を治療する方法であって、前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得、前記対象に、治療有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と任意に組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0015】
第9の態様では、本発明は、対象における疾患または状態を治療するための医薬品の製造における、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供し、前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得る。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本出願者は、望ましい生物学的活性を有する(例えば、化合物は、CDK8などのCDKの活性を阻害することによって細胞増殖を阻害し得る)がんなどの増殖性細胞疾患及び状態を含む様々な疾患及び状態の予防及び/または治療での使用に好適な5-(ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル尿素誘導体のクラスを特定した。
【0017】
第1の態様で、本発明は、以下に示される式Iの化合物;
【化2】
(式中、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、及びR
9が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
10、アラルキル、アラルキル-R
10、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリール-R
10、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CHO、CN、CH(アルキル)
2(例えばCH(メチル)
2)、CHF
2、CF
3、OH、O、O-CHF
2、O-CF
3、O-アルキル、O-アルキル-R
10、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
10、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
10、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
10、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
10)(R
11)、N-(アルキル)(R
10)、N-(アルキル)(アリール)、N-(ヘテロアルキル)(R
10)、N-(シクロアルキル)(R
10)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、N-(アリール)(R
10)、N-(ヘテロアリール)(R
10)、SH-アルキル、SH-アルキル-R
10、SH-ヘテロアルキル、SH-シクロアルキル、SH-ヘテロシクロアルキル、SH-アリール、SH-ヘテロアリール、S-(アルキル)
2、S-ヘテロアルキル、S-C
1-6アルキル(例えばS-メチル)、S-CF
3、SO
2CF
3、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、SH-R
10、S-(R
10)(R
11)、S-(アルキル)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、S-(シクロアルキル)(R
10)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
10)、S-(アリール)(R
10)、S-(ヘテロアリール)(R
10)、COOH、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
10)、CON(アリール)(R
10)、CON(ヘテロアリール)(R
10)、CONH-R
10、CON-(R
10)(R
11)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
10、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
10、SO
2NH
2、SO
2NH-R
10、SO
2N-(R
10)(R
11)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
10、CO-アリール、CO-アリール-R
10、CO-R
10、COOR
10、及びR
12からなる群から選択され、
R
10及びR
11が、それぞれ独立して、H、アルキル、アルキル-R
13、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO
2、CN、CF
3、OH、O-アルキル、O-アルキル-R
13、O-ヘテロアルキル、O-シクロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-R
13、NH
2、NH-アルキル、NH-アルキル-R
13、NH-ヘテロアルキル、NH-シクロアルキル、NH-ヘテロシクロアルキル、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、NH-R
13、N-(アルキル)
2、N-(ヘテロアルキル)
2、N-(シクロアルキル)
2、N-(ヘテロシクロアルキル)
2、N-(アリール)
2、N-(ヘテロアリール)
2、N-(R
13)(R
14)、N-(アルキル)(R
13)、N-(ヘテロアルキル)(R
13)、N-(シクロアルキル)(R
13)、N-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、N-(アリール)(R
13)、N-(ヘテロアリール)(R
13)、SH-アルキル、SH-アルキル-R
13、SH-ヘテロアルキル、SH-シクロアルキル、SH-ヘテロシクロアルキル、SH-アリール、SH-ヘテロアリール、S-(アルキル)
2、S-(シクロアルキル)
2、S-(ヘテロシクロアルキル)
2、S-(アリール)
2、S-(ヘテロアリール)
2、S-(アルキル)(アリール)、SH-R
13、S-(R
13)(R
14)、S-(アルキル)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、S-(シクロアルキル)(R
13)、S-(ヘテロシクロアルキル)(R
13)、S-(アリール)(R
13)、S-(ヘテロアリール)(R
13)、COOH、COO-アルキル、CONH
2、CONH-アルキル、CONH-アリール、CON-(アルキル)(R
13)、CON(アリール)(R
13)、CON(ヘテロアリール)(R
13)、CONH-R
13、CON-(R
13)(R
14)、SO
3H、SO
2-アルキル、SO
2-アルキル-R
13、SO
2-アリール、SO
2-アリール-R
13、SO
2NH
2、SO
2NH-R
13、SO
2N-(R
13)(R
14)、CO-アルキル、CO-アルキル-R
13、CO-アリール、CO-アリール-R
13、CO-R
13、COOR
13、及びR
12からなる群から選択され、
前記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基が、N、S、及びOから選択される少なくとも1つから2つ以下のヘテロ原子を含み、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロアリール基が、ハロゲン、CN、OH、O-メチル、C
1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、またはイソプロピル)、NH
2、N-(C
1-6アルキル)
2、COOH、CO-C
1-6アルキル、CONH
2、SO
2-C
1-6アルキル、CF
3から選択される1つ以上の基で任意に置換され得る、
R
12、R
13、及びR
14が、独立して、水溶性基から選択される)、
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを提供する。
【0018】
好ましくは、第1の態様の化合物は、N-[5-(2-メチル-4-ピリミジニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-N’-フェニル尿素ではない。
【0019】
式Iの化合物は、抗増殖活性を有すると考えられており、したがって、がん(例えば、結腸直腸癌、白血病、及びリンパ腫を含む)ならびに例えば、再狭窄及び心筋症などのいくつかの心血管疾患または状態、糸球体腎炎及び関節リウマチなどのいくつかの自己免疫疾患、乾癬などの皮膚状態、ならびに真菌性または寄生虫性障害などの制御されていない細胞増殖に関連する状態他の疾患及び状態などの増殖性細胞疾患及び状態の治療に有用であると考えられている。本明細書中で使用される場合、本発明の範囲内の抗増殖効果は、インビトロ全細胞アッセイにおいて細胞増殖を阻害する能力によって実証され得る。
【0020】
それ故に、第2の態様では、本発明は、がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療するための、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0021】
第3の態様では、本発明は、対象におけるがんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療する方法であって、前記対象に、治療有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と任意に組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0022】
第4の態様では、本発明は、がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態を治療するための医薬品の製造における、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0023】
第5の態様では、本発明は、第1の態様で定義された化合物と、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と、を含む、薬学的組成物または医薬品を提供する。
【0024】
第6の態様では、本発明は、細胞におけるプロテインキナーゼ活性を調節するための方法であって、細胞を、有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグに導入することまたはそれらと接触させることを含む、方法を提供する。
【0025】
上記のように、第1の態様の化合物は、少なくともCDK8プロテインキナーゼを阻害すると考えられている。
【0026】
それ故に、第7の態様では、本発明は、対象における疾患を治療するための、第1の態様で定義された化合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供する。前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得る。そうでなければ、前記疾患または状態は、CDK8を阻害することによって(例えば、サイクリンC/メディエーター複合体及び/または発現と関連するCDK8活性を阻害することによって)有益に治療され得るものであり得る。
【0027】
治療される疾患または状態が、(例えば、CDK8増幅による)CDK8の過剰発現と関連している場合、過剰発現は、1つ以上の組織、特に疾患または状態の影響を受けている組織(例えば結腸直腸組織)で生じ得る。同様に、治療される疾患または状態が、異常なCDK8活性と関連している場合、その異常な活性は、1つ以上の組織、特に疾患または状態の影響を受けている組織(例えば、急性骨髄性白血病、結腸直腸組織)で生じ得る。異常なCDK8活性の例には、転写因子の結合及び/またはリン酸化の強化または減少、及び/またはサイクリンC及び/またはそれらのメディエーター複合体との関連性の強化または低下が含まれる。
【0028】
第8の態様では、本発明は、対象における疾患または状態を治療する方法であって、前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得、前記対象に、治療有効量の第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と任意に組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0029】
第9の態様では、本発明は、対象における疾患または状態を治療するための医薬品の製造における、第1の態様で定義された化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用を提供し、前記疾患または状態は、CDK8の過剰発現及び/または1つ以上の異常なCDK8活性を特徴とし得る。
【0030】
本明細書では、当業者に周知のいくつかの用語が使用されている。それにもかかわらず、明確にするために、これらの用語のいくつかを以下に定義する。
【0031】
本明細書で使用される場合、「治療する」という用語は、予防ならびに条件の確立した症状の軽減を含む。したがって、疾患または状態を「治療する」行為には、(1)疾患または状態に罹患しているか、または罹患しやすい対象で発症する疾患または状態の臨床症状の出現を予防する、または遅延させること、(2)疾患または状態を阻害すること(すなわち、疾患または状態またはその再発(維持療法の場合)またはその少なくとも1つの臨床的もしくは亜臨床的な症状を阻止するか、低減するか、または遅延させること、ならびに(3)疾患または状態を軽減させるまたは減弱すること(すなわち、疾患もしくは状態、またはその臨床的もしくは亜臨床的な症状のうちの少なくとも1つの退化を引き起こすこと)が含まれる。
【0032】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、1~8個の炭素原子を有する直鎖及び分岐アルキル基の両方を含む(例えば、メチル、エチルプロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)。
【0033】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、1個以上の炭素原子がO-、N-、またはS-原子(例えば、1-メトキシプロパニル、プロピオン酸メチルなど)で置き換えられている直鎖及び分岐アルキル基の両方を指す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、アルキル(シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)の環状バージョンを表し、縮合環を含み得る。シクロアルキル基は置換されていないが、アルキル基の置換基に通常好適な基で置換されてもよい。
【0035】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」または「複素環式」という用語は、少なくとも1つの環状炭素ならびにN、O、及びSからなる群から選択される少なくとも1つの環状ヘテロ原子を含み、環は芳香族ではないが不飽和を含み得る、シクロアルキルを表す。複素環式基の窒素原子及び硫黄原子は、酸化することができ、窒素原子(複数可)は、任意に四級化されてもよい。複素環式基は、追加の炭素環式環または複素環式環に縮合され得る。複素環式基は、環状炭素または環状ヘテロ原子で分子の残りの部分に結合され得る。加えて、複素環式の主鎖には縮合環が含まれるが、縮合環系の一部としてヘテロアリール基を含む縮合環系は除外する。ヘテロシクロアルキルの例には、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリニル、アルキルピペリジニルなどが含まれるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル部分は、置換されていなくても、前記技術分野で既知の様々な置換基、例えば、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキルアミノなどで置換されていてもよい。
【0036】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、置換(モノ-もしくはポリ-)または非置換のモノ芳香族もしくはポリ芳香族基を指し、前記ポリ芳香族基は、融合または非融合であり得る。したがって、この用語には、6~10個の炭素原子を有する基(例えば、フェニル、ナフチルなど)が含まれる。「アリール」という用語は、「芳香族」という用語と同義であることも理解されたい。
【0037】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、置換(モノ-もしくはポリ-)または非置換のモノ芳香族もしくはポリ芳香族基を指し、ポリ芳香族基は、融合または非融合であり得、環のうちの少なくとも1つは、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含有する芳香環であり(すなわち、少なくとも1つの複素芳香環を含み)、窒素及び硫黄原子は、酸化され得、窒素原子(複数可)は、四級化され得る。ヘテロアリール基は、環状炭素または環状ヘテロ原子を介して分子の残りの部分に結合され得、ヘテロアリール部分が、二環式、三環式、または縮合環系である場合、その部分の任意の環を介して結合され得る。ヘテロアリール基の例示的な例には、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、4-ピリミジル、5-インドリルなどが含まれる。
【0038】
本明細書で使用される場合、「アラルキル」という用語は、上で定義したアルキル及びアリールという用語の組み合わせとして使用される。
【0039】
本明細書で使用される場合、「脂環式」という用語は、環状脂肪族基を指す。
【0040】
「脂肪族」という用語は、前記技術分野におけるその通常の意味を取り、アルカン、アルケン、及びアルキンなどの非芳香族基ならびにそれらの置換誘導体を含む。
【0041】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。
【0042】
本明細書で使用される「誘導体」という用語は、実体の任意の化学的修飾を含む。このような化学的修飾の例は、ハロゲン基、アルキル基、アシル基、またはアミノ基による水素の置換である。
【0043】
本明細書で使用される場合、「医薬品の製造」という句は、医薬品としての式Iの化合物のうちの1つ以上の直接的使用、または式Iの化合物のうちの1つ以上を含む医薬品の製造の任意の段階における使用を含む。
【0044】
式Iの化合物のいくつかは、単一の立体異性体、ラセミ体、及び/またはエナンチオマー及び/またはジアステレオマーの混合物として存在し得る。このような単一の立体異性体、ラセミ体、ならびにそれらの混合物はすべて、本発明の範囲内に含まれる。ジアステレオマー、エナンチオマー、及び幾何異性体などの異性体は、当業者に既知の物理的及び/または化学的方法によって分離され得る。
【0045】
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、式Iの化合物の所望の生物学的活性を保持する塩を指し、薬学的に許容される酸付加塩及び塩基付加塩を含む。式Iの化合物の好適な薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸から、または有機酸から調製され得る。このような無機酸の例は、塩酸、硫酸、及びリン酸である。適切な有機酸は、脂肪族、脂環式、芳香族、複素環式カルボン酸及びスルホン酸クラスの有機酸から選択され得、それらの例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、アルキルスルホン酸、及びアリールスルホン酸である。薬学的に許容される塩に関するさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,19th Edition,Mack Publishing Co.,Easton,PA 1995に見出され得る。
【0046】
固体である式Iの化合物の場合、これらの化合物(またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ)が、異なる結晶または多形形態で存在し得、これらのすべてが本発明の範囲内に包含されることが当業者には理解されるであろう。
【0047】
「プロドラッグ」は、通常は代謝手段(例えば、加水分解、還元、または酸化)によって、生体系内で式Iの化合物に変換される化合物を意味する。例えば、ヒドロキシル基を含む式Iの化合物のエステルプロドラッグは、インビボでの加水分解によって式Iの化合物に変換可能であり得る。ヒドロキシル基を含む式Iの化合物の好適なエステルは、例えば、酢酸エステル、クエン酸エステル、乳酸エステル、酒石酸エステル、マロン酸エステル、シュウ酸エステル、サリチル酸エステル、プロピオン酸エステル、コハク酸エステル、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、メチレン-ビス-P-ヒドロキシナフトエート、ゲスチエート(gestisate)、イセチオネート、ジ-p-トルイル酒石酸エステル、メタンスルホネート、エタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネート、シクロヘキシルスルファミン酸エステル、及びキナ酸エステルであり得る。別の例として、カルボキシ基を含む式Iの化合物のエステルプロドラッグは、インビボでの加水分解によって式Iの化合物に変換可能であり得る。エステルプロドラッグの例には、Leinweber FJ,Drug Metab Rev 18:379-439(1987)によって記載されたものが含まれる。同様に、アミノ基を含む式Iの化合物のアシルプロドラッグは、インビボでの加水分解によって式Iの化合物に変換可能であり得る。アミンを含むこれら及び他の官能基のプロドラッグの例は、Prodrugs:challenges and rewards,Valentino J Stella(ed),Springer,2007で提供される。
【0048】
「治療有効量」または「有効量」という用語は、有益なまたは所望の臨床結果をもたらすのに十分な量である。治療有効量は、1回以上の投与で投与され得る。典型的には、治療有効量は、疾患または状態を治療するか、さもなければ、例えば、がんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態などの疾患または状態の進行を緩和、改善、安定化、逆転、減速、または遅延させるのに十分である。ほんの一例として、治療有効量の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグは、約0.1~約250mg/kg体重/日、より好ましくは約0.1~約100mg/体重/日、さらにより好ましくは約0.1~約25mg/体重/日を含み得る。しかしながら、上記にもかかわらず、治療有効量が、変動し、特定の化合物(またはその塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ)の活性、特定の化合物(またはその塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ)の作用の代謝安定性及び長さ、年齢、体重、性別、健康、投与経路及び時間、特定の化合物(またはその塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグ)の排泄速度、ならびに例えば、治療されるがんまたは他の増殖性細胞疾患もしくは状態の重症度を含む、様々な因子に依存し得ることが当業者に理解される。
【0049】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、好ましくは、少なくとも1つの水溶性基R12、R13、及びR14を含んでもよい。存在する場合、R12、R13、及びR14は、好ましくは、独立して、以下からなる群の水溶性基から選択される:
(i)モノ-、ジ-、及びポリ-ヒドロキシル化脂環式基、ジ-またはポリ-ヒドロキシル化脂肪族またはアリール基;1つ以上のヒドロキシルまたはアミノ基で置換されたN-、O-及び/またはS-含有複素環式基;1つ以上のカルボキサミド、スルホキシド、スルホン、またはスルホンアミド基を含む脂肪族及びアリール基;ならびにハロゲン化アルキルカルボニル基;(ii)COOH、SO3H、OSO3H、SONHCH3、SONHCH2CH3、SO2CH3、SO2CH2CH3、PO3H2、及びOPO3H2;
(iii)NHCO(CH2)m[NHCO(CH2)m’]p[NHCO(CH2)m’’]qY及びNHCO(CH2)tNH(CH2)t’Y(式中、p及びqは、それぞれ独立して、整数0または1から選択され、m、m’、m’’、t、及び’は、それぞれ独立して、整数1~10から選択され、Yは、(a)アルキル架橋(例えば、-CH2-または-CH2CH2-架橋)をさらに含み得る1つ以上のO-、S-、またはN-ヘテロ原子を含む脂環式、アリール、及び複素環式基、
(b)-O-、NH[1}2{2]、-NH-、=N-、第4級アミン塩、及びアミジンのうちの1つ以上を含む脂環式基、ならびに
(c)モルホリン、ピペラジン、または1,4-ジアゼパン基、から選択され、これらのそれぞれは、SO[1}2-{2]アルキル、1つ以上のOH基で任意に置換されたアルキル、CO-アルキル、アラルキル、COO-アルキル、及び1つ以上のOH基で任意に置換されたエーテル基から選択される1つ以上の置換基で置換され得、
(iv)(CH2)nNR15COR16、(CH2)n’NR15SO2R16、及びSO2R17(式中、R15は、H及びアルキルから選択され、R16及びR17は、それぞれ独立して、1つ以上のヘテロ原子を任意に含み、及び/またはOH、NH2、ハロゲン、及びNO2から独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたアルキル基から選択され、n及びn’は、それぞれ独立して、整数0、1、2、及び3から選択される)、
(v)1つ以上のOH基または1つ以上のY基で任意に置換されたエーテル基及びポリエーテル基(式中、Yは、(iii)で定義したとおりである)、
(vi)(CH2)rNH2(式中、rは、整数0、1、2、及び3から選択される)、
(vii)(CH2)r’OH(式中、r’は、整数0、1、2、及び3から選択される)、
(viii)(CH2)n’’NR18COR19(式中、R18は、Hまたはアルキルであり、n’’は、整数0、1、2、及び3から選択され、R19は、ハロゲン、NO2、OH、アルコキシ、NH2、COOH、CONH2、及びCF3から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたアリール基である)、ならびに
(ix)SO2NR20R21(式中、R20及びR21は、それぞれ独立して、H、アルキル、及びアリールから選択されるが、但し、R20及びR21の少なくとも1つは、H以外であるか、またはR20及びR21は、一緒になって、N、O、及びSから選択される1つ以上のヘテロ原子を任意に含む環状基を形成し、前記アルキル、アリール、または環状基は、ハロゲン、NO2、OH、アルコキシ、NH2、COOH、CONH2、及びCF3から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるものとする)。
【0050】
いくつかの実施形態において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、及びR9が、それぞれ独立して、H、アルキル(例えば、C1-6アルキルもしくは好ましくはC1-3アルキル、例えばメチル)、アルキル-R10(例えば、C1-6アルキル-R10もしくはC1-3アルキル-R10、例えばCH2-R10)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール(例えばフェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジニル、ピリミジニル)、ハロゲン、NO2、CH(C1-6アルキル)2(好ましくはCH(C1-3アルキル)2)、CHF2、CF3、CHO、CN、OH、O、O-CHF2、O-CF3、O-アルキル(例えば、O-C1-6アルキル、好ましくはO-C1-3アルキル、例えばO-CH3)、O-ヘテロアルキル、O-C3-8シクロアルキル(例えばO(C5H9)、すなわちO-シクロペンチル)、O-アリール、O-ヘテロアリール、NH2、NH-アルキル(例えば、NH-C1-6アルキル、好ましくはNH-C1-3アルキル、例えばNH-CH3)、NH-ヘテロアルキル(例えば、N1,N1-ジメチルエタン-1,2-ジアミン)、NH-シクロアルキル(例えば、NH-C3-8シクロアルキル、例えばNH(C5H9)、すなわちNH-シクロペンチル)、NH-ヘテロシクロアルキル(例えば、NH-C3-8ヘテロシクロアルキル、例えばNH(C5H11N)、すなわちNH-ピペリジンアミン)、NH-アリール、NH-ヘテロアリール、N-(アルキル)2(例えば、N(C1-6アルキル)2、好ましくはN(C1-3アルキル)2、例えばN(CH3)2)、N-(シクロアルキル)2(例えば、N(C5H9)2)、N-(ヘテロシクロアルキル)2(例えばN-ジピペリジンアミン)、N-(アルキル)(アリール)、SH-アルキル(例えば、SH-C1-6アルキル、もしくは好ましくはSH-C1-3アルキル、例えばSHCH3及びSHC(CH3))、SH-アリール、SH-ヘテロアリール、S-ヘテロアルキル、S-C1-6アルキル(好ましくはS-C1-3アルキル、例えばS-メチル)、S-CF3、SO2CF3、S-C3-8シクロアルキル(例えばS(C5H9)、すなわちS-(シクロペンチル))、ならびにR12からなる群から選択される。
【0051】
いくつかの好ましい実施形態において、R1は、CH(アルキル)2(例えば、CH(C1-6アルキル)2、好ましくはCH(C1-3アルキル)2、例えばCH(メチル)2)、NH2、NH-アルキル(例えば、NH-C1-6アルキル、好ましくはNH-C1-3アルキル、例えばNH-CH3)、N(アルキル)2(例えば、N(C1-6アルキル)2、好ましくはN(C1-3アルキル)2、例えばN(CH3)2)またはS-C1-6アルキル(好ましくはS-C1-3アルキル、例えばS-メチル)である。
【0052】
いくつかの好ましい実施形態において、R2は、Hである。
【0053】
いくつかの好ましい実施形態において、R3は、H、ハロゲン(好ましくはFもしくはCl)、またはCNである。
【0054】
いくつかの好ましい実施形態において、R4は、Hである。
【0055】
いくつかの特に好ましい実施形態において、R2、R3、及びR4はすべて、Hである。
【0056】
いくつかの好ましい実施形態において、R5は、H、NH2、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、もしくはベンジル)、ハロゲン(好ましくは、FもしくはCl)、O-C1-3アルキル(例えば、O-メチル)、CHF2、CF3、またはCHOから選択される。
【0057】
いくつかの好ましい実施形態において、R6は、H、NH2、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、もしくはベンジル)、ハロゲン(好ましくは、FもしくはCl)、O-C1-3アルキル(例えば、O-メチル)、CHF2、CF3、またはCHOから選択される。
【0058】
他の実施形態において、R
6は、以下のようなC
1-3アルキル-R
10から選択される。
【化3】
【0059】
いくつかの好ましい実施形態において、R7は、H、NH2、NO2、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、もしくはベンジル)、ハロゲン(好ましくは、FもしくはCl)、O-C1-3アルキル(例えば、O-メチルまたはO-エチル)、CHF2、O-CHF2、CF3、O-CF3、S-C1-3アルキル(例えば、S-メチル)、SCF3、SO2CF3、CN、またはCHOから選択される。
【0060】
いくつかの好ましい実施形態において、R8は、H、NH2、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、もしくはベンジル)、ハロゲン(好ましくは、FもしくはCl)、O-C1-3アルキル(例えば、O-メチル)、CHF2、CF3、またはCHOから選択される。
【0061】
いくつかの好ましい実施形態において、R9は、H、NH2、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、もしくはベンジル)、ハロゲン(好ましくは、FもしくはCl)、O-C1-3アルキル(例えば、O-メチル)、CHF2、CF3、またはCHOから選択される。
【0062】
いくつかの特に好ましい実施形態において、R9は、HまたはC1-6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0063】
いくつかの好ましい実施形態において、本発明の化合物は、標準的な細胞毒性アッセイによって測定される際、ヒト細胞株において抗増殖活性を示す。好ましくは、この化合物は、以下の実施例2に記載される細胞生存率(MTT増殖)アッセイによって測定される際、5μM未満、さらにより好ましくは1μM未満のIC50値を示す。さらにより好ましくは、化合物は、0.5μM未満のIC50値を示す。
【0064】
いくつかの好ましい実施形態において、本発明の化合物は、当業者に周知の任意の標準的なアッセイによって測定される際、1つ以上のプロテインキナーゼを阻害する。好ましくは、本化合物は、以下の実施例2に記載されるキナーゼアッセイによって測定される際、1μM未満または0.5μM未満、より好ましくはさらに0.1μM未満のIC50値を示す。
【0065】
第1の態様による化合物の特定の例を、以下の表1に示す。
【表1】
【0066】
化合物(ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びプロドラッグ)は、がんまたは別の増殖性疾患もしくは状態の治療のための1つ以上の追加の薬剤(複数可)と組み合わせて投与され得る。例えば、化合物は、1つを超えるがんシグナル伝達経路を同時に阻害し、抗がん療法(例えば、他の抗がん剤、化学療法、放射線療法、またはそれらの組み合わせを用いた治療)に対するがん細胞の感受性をより高めるために、化合物は、他のがん癌剤と組み合わせて使用され得る。したがって、式Iの化合物は、抗がん剤の以下のカテゴリーのうちの1つ以上と組み合わせて使用され得る:
・ 医学腫瘍学において使用されるような、他の抗増殖性/抗腫瘍性薬物及びこれらの組み合わせ、例えば、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド、及びニトロソウレア);代謝拮抗物質(例えば、ゲムシタビン及び抗葉酸剤、例えば、5-フルオロウラシル及びテガフールなどのフルオロピリミジン、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、フルダラビン、及びヒドロキシウレア);抗腫瘍性抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン、及びミトラマイシンなどのアントラサイクリン);抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、及びビノレルビンなどのビンカアルカロイド、ならびにタキソール及びタキソテールを含むタキソイドならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシド、アムサクリン、トポテカン、及びカンプトテシンなどのエピポドフィロトキシン);
・ 細胞成長抑止剤、例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、及びヨードキシフェン)、抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、エストリン、及びエストロゲン)、プロゲストゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール、及びエクセメスタン)、ならびに5-レダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド;α
・ 抗浸潤剤(例えば、4-(6-クロロ-2,3-メチレンジオキシアニリノ)-7-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]-5-テトラヒドロピラン-4-イルオキシキナゾリンなどのc-Srcキナーゼファミリー阻害剤(AZD0530;国際特許公開第WO01/94341号)、N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ}チアゾール-5-カルボキサミド(ダサチニブ)及びボスチニブ(SKI-606))、ならびにマリマスタットを含むメタロプロテイナーゼ阻害剤、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤またはヘパラナーゼに対する抗体;
・ 増殖因子機能の阻害剤(例えば、増殖因子抗体及び増殖因子受容体抗体(例えば抗erbB2抗体トラスツズマブ(Herceptin(商標))、抗EGFR抗体パニツムマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ(Erbitux、C225)、ならびにStern et al.Critical reviews in oncology/haematology,2005,Vol.54,pp11-29)によって開示された任意の増殖因子または増殖因子受容体抗体。そのような阻害剤には、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)-キナゾリン-4-アミン(CI 1033)、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブ);肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;インスリン増殖因子ファミリーの阻害剤;血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、例えばイマチニブ及び/またはニロチニブ(AMN107);セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、Ras/Rafシグナル伝達阻害剤、例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、ソラフェニブ(BAY 43-9006)、チピファルニブ(R115777)、及びロナファルニブ(SCH66336)、MEK及び/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達阻害剤、c-キット阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF-1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、AZD1152、PH739358、VX-680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX-528、及びAX39459)ならびにサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、例えばCDK2及び/またはCDK9阻害剤;
・ 抗血管新生剤、例えば、血管内皮増殖因子の効果を阻害するもの(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))及び例えば、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG-013736)、パゾパニブ(GW786034)、及び4-(4-フルオロ-2-メチルインドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-(3-ピロリジン-1-イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;国際特許公開第WO00/47212号内の実施例240)、国際特許公開第WO97/22596号、同第WO97/30035号、同第WO97/32856号、及び同第WO98/13354号に開示されているような化合物、ならびに他の機構によって作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能阻害剤及びアンジオスタチン);αβ
・ 血管損傷剤、例えば、コンブレタスタチンA4及び国際特許公開第WO99/02166号、同第WO00/40529号、同第WO00/41669号、同第WO01/92224号、同第WO02/04434号、及び同第WO02/08213号に開示されている化合物;
・ エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えば、ジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
・ アンチセンス療法、例えば、上記の標的を対象とするもの、例えば、ISIS 2503、抗rasアンチセンス;
・ 遺伝子治療アプローチ、例えば、異常なp53及び異常なBRCA1またはBRCA2などの異常な遺伝子を置き換えるアプローチ、GDEPT(遺伝子指向酵素プロドラッグ療法)アプローチ、例えば、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、または細菌ニトロレダクターゼ酵素を使用するものなどのアプローチ、ならびに化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を高めるアプローチ、例えば多剤耐性遺伝子治療など;ならびに
・ 免疫療法アプローチ、例えば、患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるエクスビボ及びインビボアプローチ、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4、または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、トランスフェクトされた免疫細胞、例えば、サイトカインでトランスフェクトされた樹状細胞を用いるアプローチ、サイトカインでトランスフェクトされた腫瘍細胞株を用いるアプローチ、ならびに抗イディオタイプ抗体を用いるアプローチなども含まれる。
【0067】
他の抗がん剤と組み合わせて使用される場合、本発明の化合物及び他の抗がん剤は、同じ薬学的組成物または別々の薬学的組成物で投与することができる。別々の薬学的組成物で投与される場合、化合物及び他の抗がん剤は、同時にまたは任意の順序で連続して投与され得る(例えば、数秒または数分またはさらに数時間(例えば2~48時間)内)。
【0068】
本発明は、典型的には、ヒト対象におけるがんまたは別の増殖性細胞疾患もしくは状態の治療に適用される。しかしながら、対象はまた、例えば、家畜動物(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、及びヤギ)、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ及びネコ)、ならびに外来動物(例えば、非ヒト霊長類、トラ、ゾウなど)から選択されてもよい。
【0069】
本発明に従って治療され得るがんならびに他の増殖性細胞疾患及び状態には、結腸直腸癌、胆道癌、脳癌(膠芽腫及び髄芽腫を含む)、乳癌、子宮頸癌;絨毛癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、血液学的腫瘍(急性リンパ性白血病(ALL)を含む)、慢性リンパ性白血病(CLL)及び慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、多発性骨髄腫、AIDS関連白血病及び成人T細胞白血病リンパ腫、上皮内新生物(ボーエン病及びパジェット病を含む)、肝臓癌、肺癌、リンパ腫(ホジキン病及びリンパ球性リンパ腫を含む)、神経芽細胞腫、口腔癌(扁平上皮癌を含む)、卵巣癌(上皮細胞、間質細胞、胚細胞、及び間葉系細胞から生じるものを含む)、膵臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、肉腫(平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、及び骨肉腫を含む)、皮膚癌(黒色腫、カポジ肉腫、基底細胞癌(basocellular cancer)、及び扁平上皮癌を含む)、精巣癌(セミノーマ、非セミノーマ奇形腫、及び絨毛癌などの胚性腫瘍を含む)、間質性腫瘍、胚細胞腫瘍、甲状腺癌(thyroid cancer)(甲状腺癌(thyroid adenocarcinoma)及び髄様癌を含む)、ならびに腎癌(腺癌及びウィルムス腫瘍を含む)が含まれる。
【0070】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、CDKの過剰発現(特にCDK8の過剰発現)を特徴とするがん、例えば、結腸直腸癌、慢性リンパ性白血病(CLL)、リンパ腫、白血病、乳癌、肺癌、前立腺癌、黒色腫、膵臓癌、卵巣癌、扁平上皮癌、頭頸部癌、子宮内膜癌、及び食道癌を治療するために使用される(Lapenna et al.,Nat Rev Drug Discov 8(7):547-66(2009)及びAsghar et al.,Nat Rev Drug Discov 14(2):130-46(2015)において概説)。CDK及び/またはサイクリンの過剰発現は、例えば、当業者に周知の技術のいずれか(例えば、qPCRなどの定量的増幅技術)を使用して、好適なサンプル中のCDK及び/またはサイクリンをコードするmRNAの量を評価することによって決定され得る。
【0071】
本明細書の化合物は、薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/または賦形剤と共に、薬学的組成物に製剤化され得る。好適な担体及び希釈剤の例は、当業者に周知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA 1995に記載されている。本明細書に記載の薬学的組成物の種々の異なる形態に好適な賦形剤の例は、A Wade及びPJ Wellerにより編集された、Handbook of Pharmaceutical Excipients,2[1}nd{2]Edition,(1994)に見出され得る。好適な担体の例には、ラクトース、デンプン、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどが含まれる。好適な希釈剤の例には、エタノール、グリセロール、及び水が含まれる。担体、希釈剤、及び/または賦形剤の選択は、意図された投与経路及び標準的な薬務に関して行われ得る。
【0072】
本発明の化合物を含む薬学的組成物は、任意の好適な結合剤、潤滑剤、懸濁剤、コーティング剤、及び可溶化剤をさらに含み得る。好適な結合剤の例には、デンプン、ゼラチン、グルコースなどの天然糖、無水ラクトース、流動性ラクトース、β-ラクトース、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカント、またはアルギン酸ナトリウムなどの天然及び合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ならびにポリエチレングリコールが含まれる。好適な滑沢剤の例には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。保存剤、安定剤、染料、さらには香料を、薬学的組成物中に提供され得る。保存剤の例には、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、及びp-ヒドロキシ安息香酸のエステルが含まれる。抗酸化剤及び懸濁剤も、使用することができる。
【0073】
本発明の化合物を含む薬学的組成物は、経口、直腸、経膣、非経口、筋肉内、腹腔内、動脈内、くも膜下腔内、気管支内、皮下、皮内、静脈内、経鼻、経頬、または舌下の投与経路に適合され得る。経口投与では、圧縮錠剤、丸剤、錠剤、ゼラチン質カプセル剤(gellule)、ドロップ剤、及びカプセル剤が特に使用され得る。他の投与形態では、薬学的組成物は、静脈内、動脈内、髄腔内、皮下、皮内、腹腔内、または筋肉内に注射することができ、無菌または滅菌可能な溶液から調製される液剤または乳剤を含み得る。本発明の化合物を含む薬学的組成物は、坐剤、ペッサリー、懸濁剤、乳剤、ローション剤、軟膏、クリーム剤、ゲル剤、スプレー剤、液剤、または散布剤の形態であってもよい。薬学的組成物は、単位剤形(すなわち、単位用量を含有する別個の部分、または単位用量の複数回分もしくはサブユニットの形態)で製剤化され得る。
【0074】
本発明の化合物は、例えば、その好適な酸付加塩または塩基塩を含む薬学的に許容される塩として提供され得る。好適な薬学的な塩の概説は、Berge et al.,J Pharm Sci 66:1-19(1977)に見出され得る。塩は、例えば、鉱酸(例えば、硫酸、リン酸、もしくはハロゲン化水素酸)の強い無機酸により、酢酸などの、非置換もしくは置換された(例えばハロゲンによる)1~4個の炭素原子のアルカンカルボン酸などの強い有機カルボン酸により、飽和もしくは不飽和ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、もしくはテトラフタル酸)により、ヒドロキシカルボン酸(例えば、アスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、もしくはクエン酸)により、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸)により、安息香酸により、またはメタンスルホン酸もしくはp-トルエンスルホン酸などの、有機スルホン酸(例えば、(非置換、もしくは例えばハロゲンにより置換された(C1-C4)-アルキル-もしくはアリール-スルホン酸)により形成される。
【0075】
本発明の化合物は、それらの様々な結晶形態、多形形態、及び(無水)水和形態で提供され得る。これに関して、化学化合物が、そのような化合物の合成的調製において使用される溶媒から精製及びまたは単離する方法をわずかに変更することによって、このような形態のいずれかで単離され得ることは、当業者には周知である。
【0076】
本発明は、本発明による化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを合成する方法をさらに提供する。
【0077】
いくつかの実施形態において、本発明による化合物は、例えば、以下のスキーム1によって合成され、塩基、例えば、トリエチルアミン、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸セシウムの存在下で、好適なアニリン及びトリホスゲンから得ることができる、ピリミジン前駆体(F)とイソシアナートベンゼン(G)との反応を伴う。ピリミジン前駆体(F)は、当業者に周知のいくつかの方法により、アクリレート(B)または(D)を好適なアミジンまたはグアニジンと反応させることによって調製することができる。代替的に、(F)は、好適なピリミジン前駆体から、例えば、連続する置換反応によって、2,4-二置換(ハロゲン、アミンなど)ピリミジンから直接得ることができる。本発明による化合物を合成する目的に特に好適であり得るアクリレート(B)または(D)は、それぞれのアセトアルデヒド及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとの縮合によって複素環式ケトン(A)及び(C)から得ることができる。
【化4】
【0078】
本発明は、以下の非限定的な実施例によりさらに説明される。
【0079】
実施例
実施例1 合成
1Hスペクトルは、Bruker AVANCE III HD 500分光計で298Kで記録し、Bruker Topspin 3.2ソフトウェアを用いて分析した。1H NMRシグナルは、化学シフト値δ(ppm)、多重度(s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、dd=二重項の二重項、m=多重項、及びbr=広帯域)、相対積分、結合定数J(Hz)及び配置として記録する。高分解能質量スペクトルは、AB SCIEX TripleTOF 5600質量分析計(Concord,ON,Canada)で記録され、すべてのサンプルのイオン化は、ESIを使用して実行された。
【0080】
一般的な合成手順乾燥DCM中のトリホスゲン(0.4当量)の溶液に、N2下、0℃で、DCM中のアニリン(1.0当量)及びトリエチルアミン(1.0当量)の溶液を滴加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、DMSO中の適切なチアゾール-2-アミン(1.0当量)及びトリエチルアミン(1.0当量)の溶液を、添加し、反応混合物を一晩撹拌した。水を混合物に添加し、残渣を、Biotage(登録商標)FlashMaster Personal+クロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製し、必要に応じて結晶化して、所望の化合物を得た。
【0081】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-フェニル尿素(1)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及びアニリン(42.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(77.0mg、54%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),6.76(d,1H,J4.5),7.03-7.07(m,2H),7.32(t,2H,J8.0),7.49(d,2H),8.25(app s,1H),9.01(br s,1H),10.60(br s,1H)。HRMSm/z341.1179。
【0082】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(2)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2-(トリフルオロメチル)アニリン(72mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(63.0mg、34%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.81(d,3H,J3.0),6.77(s,1H,),7.06(s,1H),7.36(t,1H,J8.0),7.67-7.74(m,2H),7.98(d,1H,J8.5),8.26(s,1H),8.73(br s,1H),11.30(br s,1H)。HRMSm/z409.1060。
【0083】
1-(2-フルオロフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(3)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2-フルオロアニリン(83.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(105mg、65%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(s,3H,J4.5),6.77(d,1H,J4.5),7.07(app d,1H,J4.5),7.08-7.7.11(m,1H),7.19(t,1H,J8.0),7.26-7.30(m,1H),8.13(t,1H,J8.0),8.26(app s,1H),9.02(br s,1H),10.86(br s,1H)。HRMSm/z359.1091。
【0084】
1-(2-メトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(4)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2-メトキシアニリン(55.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(90.0mg、54%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.82(s,3H,J4.5),3.88(s,3H),6.76(d,1H,J4.5),6.93(t,1H,J8.0),7.01-7.06(m,2H),8.11(d,2H,J8.0),8.25(app s,1H),8.84(br s,1H),11.13(br s,1H)。HRMSm/z371.1279。
【0085】
1-(3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(5)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)アニリン(88.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(70.0mg、35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J4.5),6.64(app d,1H,J4.5),7.09(app d,1H,J4.5)7.62(d,1H,J8.0),7.76(d,1H,J9.0),7.98(s,1H),8.26(s,1H),9.62(brs,1H),11.03(brs,1H)。HRMSm/z443.0668。
【0086】
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(6)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-フルオロ-2-メチルアニリン(56.0mg、452μmol)を反応させることによる調製により、白色の固体(93.0mg、56%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.25(s,3H),2.55(s,3H),2.81(d,3H,J4.5),6.75(d,1H,J4.0),6.70-7.05(m,2H),7.10(dd,1H,J9.5及び3.0),7.78(dd,1H,J8.5及び5.5),8.25(s,1H),8.44(brs,1H),10.94(brs,1H)。HRMSm/z373.1246。
【0087】
1-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(7)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)アニリン(81mg、452μmol)を反応させることによる調製により、白色の固体(68.0mg、35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.81(d,3H,J4.5),6.76(app s,1H),7.06(app d,1H,J3.0),7.37(d,1H,J7.5),7.54(t,1H,J8.0),7.68(d,1H,J7.5),8.04(s,1H),8.25(s,1H),9.38(brs,1H),11.21(brs,1H)。HRMSm/z427.0958。
【0088】
1-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(8)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2,4-ビス(トリフルオロメチル)アニリン(103mg、452μmol)を反応させることによる調製により、白色の固体(120mg、56%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.82(d,3H,J4.0),6.78(app s,1H),7.08(s,1H),8.00(s,1H),8.07(d,1H,J8.0),8.26(app s,1H),8.40(d,1H,J8.0),8.90(br s,1H),11.56(br s,1H)。HRMSm/z477.0930。
【0089】
1-(2,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(9)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2,5-ビス(トリフルオロメチル)アニリン(103mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(77.0mg、36%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.82(s,3H,J4.0),6.78(s,1H),7.08(s,1H),7.70(d,1H,J8.0),7.80(d,1H,J8.0),8.26(s,1H),8.48(s,1H),8.95(brs,1H),11.49(brs,1H)。HRMSm/z477.0925。
【0090】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(10)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-(トリフルオロメチル)アニリン(72mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(43.0mg、23%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.83(d,3H,J3.5),6.76(d,1H,J3.0),7.06(d,1H,J3.0),7.59(t,1H,J6.5)7.65(d,1H,J8.5),7.93(s,1H),8.25(s,1H),8.72(brs,1H),11.01(brs,1H)。HRMSm/z409.1060。
【0091】
1-(3-クロロフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(11)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-クロロアニリン(57.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(82.0mg、49%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J3.5),6.76(s,1H),7.08(d,2H,J7.0),7.34(d,2H,J8.0),7.74(s,1H)8.25(s,1H),9.21(brs,1H),10.75(brs,1H)。HRMSm/z375.0790。
【0092】
1-(3-ブロモフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(12)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-クロロ-3-メチルアニリン(77.0mg、452μmol)を処理することによる調製により、白色の固体(59.0mg、31%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.83(d,3H,J4.0),6.75(d,1H,J4.0),7.06(d,1H,J4.5),7.22(d,1H,J8.0),7.27(t,1H,J8.0),7.40(d,1H,J6.5),7.88(s,1H),8.25(s,1H),9.20(brs,1H),10.80(brs,1H)。HRMSm/z419.0276。
【0093】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(m-トリル)尿素(13)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及びm-トルイジン(48.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(69.0mg、43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.30(s,3H),2.55(s,3H),2.83(s,3H,J5.0),6.75(d,1H,J5.0),6.86(d,1H,J7.5),7.05(d,1H,J5.0),7.20(t,1H,J8.0),7.26(d,1H,J8.0),7.34(s,1H),8.25(s,1H),8.92(brs,1H),10.59(brs,1H)。HRMSm/z355.1333。
【0094】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-ニトロフェニル)尿素(14)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-ニトロアニリン(62.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(22.0mg、12%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J5.0),6.76(d,1H,J5.0),7.08(q,1H,J5.0),7.59(t,1H,J8.5),7.83(d,1H,J8.0),7.88(d,1H,J8.0),8.26(s,1H),8.61(s,1H),9.56(brs,1H),11.00(brs,1H)。HRMSm/z386.1035。
【0095】
1-(3-シアノフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(15)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-アミノベンゾニトリル(53.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(15.0mg、9%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.83(d,3H,J4.5),6.75(d,1H,J4.5),7.06(d,1H,J4.0),7.22(d,1H,J7.5)7.27(t,1H,J8.0),7.40(d,1H,J7.0),7.88(s,1H),8.25(s,1H),9.20(brs,1H),10.76(brs,1H)。HRMSm/z366.1127。
【0096】
1-(3-メトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(16)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-メトキシアニリン(55.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(78.0mg、47%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(s,3H,J4.0),3.75(s,3H),6.62(d,1H,J7.0),6.76(d,1H,J3.5),6.99(d,1H,J7.0),7.06(d,1H,J4.5),7.21(d,1H,J8.0),7.23(s,1H),8.25(s,1H),9.01(brs,1H),10.58(brs,1H)。HRMSm/z371.1285。
【0097】
1-(3-イソプロピルフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(17)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-イソプロピルアニリン(61.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(45.0mg、26%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.20(d,6H,J7.0),2.55(s,3H),2.83(d,3H,J4.0),2.86-2.90(m,1H),6.76(d,1H,J4.0),6.93(d,1H,J7.0),7.05(d,1H,J4.5),7.23(t,1H,J7.5),7.28(d,1H,J7.5),7.38(s,1H),8.25(s,1H),8.94(brs,1H),10.57(brs,1H)。HRMSm/z383.1655。
【0098】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)
フェニル)尿素(18)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び2,5-ビス(トリフルオロメチル)アニリン(80.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(83.0mg、43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(s,3H,J3.5),6.78(s,1H),7.01(d,1H,J6.5),7.08(d,1H,J4.5),7.41(d,1H,J6.5),7.44(d,1H,J8.0),7.72(s,1H),8.25(s,1H),9.35(brs,1H),10.78(brs,1H)。HRMSm/z425.1001。
【0099】
1-(3-エトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(19)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-エトキシアニリン(62.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(58.0mg、33%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.33(t,3H,J7.0),2.55(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),4.01(q,2H,J7.0),6.35(d,1H,J7.0),6.75(d,1H,J4.5),6.97(d,1H,J7.5),7.06(d,1H,J4.5),7.18-7.21(m,2H),8.25(s,1H),9.00(brs,1H),10.53(brs,1H)。HRMSm/z385.1438。
【0100】
1-(3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(20)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-(ジフルオロメトキシ)アニリン(72.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(49.0mg、27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),6.76(d,1H,J4.5),6.84(d,1H,J7.0),7.06(d,1H,J4.5),7.20(t,1H,J74.5),7.27(d,1H,J7.5),7.36(t,1H,J8.0),7.50(s,1H),8.25(s,1H),9.23(brs,1H),10.71(brs,1H)。HRMSm/z407.1099。
【0101】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-(メチルチオ)
フェニル)尿素(21)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-(メチルチオ)アニリン(63.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(74.0mg、43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.53(s,3H),2.58(s,3H),2.85(d,3H,J3.5),6.78(s,1H),6.95(d,1H,J7.0),7.09(d,1H,J4.5),7.24(s,1H),7.28(t,1H,J8.0),7.52(s,1H),8.28(s,1H),9.08(brs,1H),10.69(brs,1H)。HRMSm/z387.1062。
【0102】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-((トリフルオロメチル)
チオ)フェニル)-尿素(22)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-((トリフルオロメチル)チオ)アニリン(87.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(53.0mg、27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J5.0),6.76(d,1H,J5.0),7.07(q,1H,J4.5),7.37(d,1H,J7.5),7.48(t,1H,J8.0),7.64(d,1H,J8.0),8.03(s,1H),8.26(s,1H),9.33(brs,1H),10.81(brs,1H)。HRMSm/z441.0781。
【0103】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(3-((トリフルオロメチル)
スルホニル)-フェニル)尿素(23)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-((トリフルオロメチル)スルホニル)アニリン(101mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(89.0mg、42%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J4.5),6.76(d,1H,J4.0),7.11(d,1H,J5.0),7.98(d,2H,J9.0),8.03(d,2H,J9.0),8.27(s,1H),9.94(brs,1H),11.24(brs,1H)。HRMSm/z473.0670。
【0104】
1-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(24)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(88.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(76.0mg、38%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.81(d,3H,J5.0),6.74(d,1H,J4.5),7.06(d,1H,J5.0),7.62(d,1H,J8.5),7.77(d,1H,J8.0),8.16(s,1H),8.25(s,1H),9.57(brs,1H),11.40(brs,1H)。HRMSm/z443.0668。
【0105】
1-(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(25)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(81.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(102mg、53%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J5.0),6.75(d,1H,J5.0),7.07(q,1H,J5.0),7.46(t,1H,J9.5),7.75(t,1H,J4.5),8.04(d,1H,J4.5),8.25(s,1H),9.38(brs,1H)。HRMSm/z427.0955。
【0106】
1-(4-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(26)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-メチル-3-(トリフルオロメチル)アニリン(79.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(42.0mg、22%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.39(s,3H),2.55(s,3H),2.82(d,3H,J5.0),6.76(d,1H,J5.0),7.06(q,1H,J4.5),7.37(d,1H,J5.5),7.59(d,1H,J8.0),7.96(s,1H),8.25(s,1H),9.25(brs,1H),10.80(brs,1H)。HRMSm/z423.1213。
【0107】
1-(3,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(27)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3,4-ビス(トリフルオロメチル)アニリン(103mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(88.0mg、41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J3.5),6.76(s,1H),7.10(d,1H,J4.0),7.95(d,1H,J8.5),7.99(s,1H),8.27(s,1H),8.29(s,1H),9.82(brs,1H)。HRMSm/z477.0932。
【0108】
1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(28)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)アニリン(81.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(77.0mg、40%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.83(d,3H,J4.5),6.75(d,1H,J4.5),7.09(q,1H,J4.5),7.45(d,1H,J8.5),7.68(t,1H,J8.5),7.77(d,1H,J8.5),8.26(s,1H),9.65(brs,1H)。HRMSm/z427.0953。
【0109】
1-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(29)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-クロロ-4-アニリン(63.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(71.0mg、41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.27(s,3H),2.55(s,3H),2.81(d,3H,J4.5),6.75(d,1H,J4.5),7.05(d,1H,J4.0),7.27(d,2H,J8.0),7.71(s,1H),8.25(s,1H),9.11(brs,1H),10.79(brs,1H)。HRMSm/z389.0953。
【0110】
1-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(30)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-クロロ-3-メチルアニリン(63.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(105mg、60%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.31(s,3H),2.55(s,3H),2.82(d,3H,J5.0),6.75(d,1H,J5.0),7.05(d,1H,J4.5),7.33(d,1H,J9.0),7.36(d,1H,J10.5),7.50(s,1H),8.25(s,1H),9.05(brs,1H),10.69(brs,1H)。HRMSm/z389.0950。
【0111】
1-(3-クロロ-4-(モルホリノメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(31)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び3-クロロ-4-(モルホリノメチル)アニリン(101mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(63.0mg、30%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.39(t,4H,J4.5),2.50(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),3.50(s,2H),3.57(t,4H,J4.0),6.75(d,1H,J4.5),7.05(d,1H,J4.5),7.35(d,1H,J7.5),7.39(d,1H,J8.0),7.73(s,1H)8.24(s,1H),9.29(brs,1H),10.97(brs,1H)。HRMSm/z473.1406。
【0112】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(32)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(123mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(73.0mg、31%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.27(s,3H),2.48(brs,8H),2.61(s,3H),2.97(s,3H),3.60(s,2H),6.74(d,1H,J5.0),7.64(dd,1H,J8.5及び2.5),7.68(d,1H,J8.5),7.79(d,1H,J2.0),8.15(d,1H,J5.0)。HRMSm/z521.2057。
【0113】
1-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(33)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(129mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(55.0mg、23%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.09(t,3H,J7.5),2.44(q,2H,J7.0),2.49(brs,8H),2.61(s,3H),2.97(s,3H),3.62(s,2H),6.75(d,1H,J5.5),7.64(d,1H,J8.5),7.68(d,1H,J8.5),7.82(s,1H),8.15(d,1H,J5.0)。HRMSm/z535.2205。
【0114】
1-(4-((4-イソプロピルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(34)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-((4-イソプロピルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(136mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(112mg、45%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.07(d,6H,J6.0),2.52-2.66(m,12H),2.96(s,3H),3.61(s,2H),6.74(d,1H,J5.5),7.65(d,1H,J7.5),7.73(d,1H,J8.5),7.82(s,1H),8.16(d,1H,J5.0)。HRMSm/z549.2369。
【0115】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(35)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(135mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(82.0mg、33%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.07(s,3H),2.43(t,2H,J5.0),2.47(t,2H,J5.0),2.60(s,3H),2.96(s,3H),3.49(t,2H,J5.0),3.59(t,2H,J4.5),3.62(s,2H),6.73(d,1H,J5.5),7.66(d,1H,J8.5),7.69(d,1H,J8.5),7.80(s,1H),8.15(d,1H,J5.0)。HRMSm/z549.2010。
【0116】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-(メチルスルホニル)
ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(36)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(152mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(96.0mg、37%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.56(t,4H,J5.0),2.61(s,3H),2.81(s,3H),2.97(app s,3H),3.23(t,4H,J5.0),3.65(s,2H),6.73(d,1H,J5.5),7.64-7.68(m,2H),7.78(s,1H),8.15(d,1H,J5.0)。HRMSm/z585.1679。
【0117】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(37)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(117mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(63.0mg、28%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.47(s,4H),2.61(s,3H),2.97(s,3H),3.60(s,2H),3.70(s,4H),6.75(d,1H,J5.0),7.64(d,1H,J7.5),7.70(d,1H,J8.0),7.82(s,1H),8.15(d,1H,J4.0)。HRMSm/z508.1730。
【0118】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-(ピペリジン-1-イルメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(38)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-(ピペリジン-1-イルメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(116mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(40.0mg、18%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.45(s,2H),1.56-1.60(m,4H),2.43(s,4H),2.60(s,3H),2.97(s,3H),3.59(s,2H),6.72(d,1H,J5.5),7.62(dd,1H,J8.5及び2.0),7.71(d,1H,J8.5),7.81(d,1H,J2.0),8.14(d,1H,J5.0)。HRMSm/z506.1939。
【0119】
1-(4-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(39)DCM中のtert-ブチル(1-(4-(3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)ウレイド)-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペリジン-4-イル)カルバメート4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)-ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(131mg、211μmol)の溶液に、TFA(0.2mL)を添加し、一晩還流し、減圧下で濃縮した。残渣を、飽和Na2CO3水溶液を用いてpHが11を超えるように得て、DCMで抽出した。有機抽出物を合わせて、減圧下で濃縮した。残渣を、Biotage(登録商標)FlashMaster Personal+クロマトグラフィー(シリカゲル:DCMからDCM:MeOH=90:10)によって精製し、次いで、MeOHで洗浄して、白色の固体として39(64.0mg、59%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.39-1.47(m,2H),1.80(d,2H,J12.0),2.08(t,2H,J11.5),2.60(s,3H),2.65-2.70(m,1H),2.83(d,2H,J11.5),2.96(s,3H),3.58(s,2H),6.74(d,1H,J5.5),7.63(dd,1H,J8.5及び2.0),7.69(d,1H,J8.5),7.82(d,1H,J2.0),8.15(d,1H,J5.5)。HRMSm/z521.2047。
【0120】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(40)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-((4-メチルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(122mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(75.0mg、34%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ0.90(d,3H,J6.5),1.19-1.26(m,2H),1.37(brs,1H),1.59(d,2H,J12.5),2.00(t,2H,J11.5),2.60(s,3H),2.80(d,2H,J11.5),2.96(s,3H),3.56(s,2H),6.72(d,1H,J5.0),7.61(d,1H,J8.5),7.70(d,1H,J8.5),7.80(s,1H),8.14(d,1H,J5.0)。HRMSm/z520.2108。
【0121】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)
フェニル)尿素(41)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-(トリフルオロメチル)アニリン(72.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(67.0mg、36%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),6.76(d,1H,J4.5),7.08(d,1H,J5.0),7.66(d,2H,J8.5),7.73(d,2H,J8.5),8.26(s,1H),9.42(brs,1H),10.83(brs,1H)。HRMSm/z408.1051。
【0122】
1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(42)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-フルオロアニリン(50.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(88.0mg、55%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J4.5),6.75(d,1H,J5.0),7.05(q,1H,J4.0),7.16(t,2H,J8.5),7.51(q,2H,J4.5),8.25(s,1H),9.05(brs,1H),10.65(brs,1H)。HRMSm/z359.1080。
【0123】
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(43)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-クロロアニリン(57.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(77.0mg、46%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.55(s,3H),2.82(d,3H,J4.0),6.75(s,1H),7.07(d,1H,J4.5),7.36(d,2H,J8.5),7.54(d,2H,J7.5),8.25(s,1H),9.16(brs,1H),10.70(brs,1H)。HRMSm/z375.0795。
【0124】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(p-トリル)尿素(44)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及びp-トルイジン(48.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(76.0mg、48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.26(s,3H),2.55(s,3H),2.82(s,3H,J4.5),6.75(d,1H,J4.5),7.05(q,1H,J4.5),7.12(d,2H,J8.5),7.37(d,2H,J8.0),8.25(s,1H),8.90(brs,1H),10.55(brs,1H)HRMSm/z355.1337。
【0125】
1-(4-メトキシフェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(45)
一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、452μmol)及び4-メトキシアニリン(55.0mg、452μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(86.0mg、51%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.54(s,3H),2.82(s,3H,J4.5),3.73(s,3H),6.75(d,1H,J3.5),6.90(d,2H,J8.5),7.05(d,1H,J4.5),7.39(d,1H,J8.5),8.24(s,1H),8.82(brs,1H),10.54(brs,1H)。HRMSm/z371.1288。
【0126】
1-(5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)
フェニル)尿素(46)一般的な合成手順に従って5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び3-(トリフルオロメチル)アニリン(68.0mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(88.0mg、50%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.59(s,3H),3.16(s,6H),6.75(d,1H,J5.0),7.36(d,1H,J8.0),7.54(t,1H,J8.0),7.68(d,1H,J8.0),7.99(s,1H),8.31(d,1H,J5.0),9.22(brs,1H),10.74(brs,1H)。HRMSm/z423.1216。
【0127】
1-(3-クロロフェニル)-3-(5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(47)
5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び3-クロロアニリン(53.0mg、425μmol)を処理することにより、白色の固体(96.0mg、59%)として得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.58(s,3H),3.16(s,6H),6.75(d,1H,J4.5),7.08(d,1H,J7.5),7.32(d,1H,J8.0),7.35(t,1H,J8.0),7.71(s,1H),8.31(d,1H,J5.0),9.07(brs,1H),10.64(br s,1H)。HRMSm/z389.0952。
【0128】
1-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-3-(5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(48)一般的な合成手順に従って5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び3-クロロ-4-メチルアニリン(59.0mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(79.0mg、47%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.30(s,3H),2.58(s,3H),3.16(s,6H),6.75(d,1H,J5.0),7.27(d,2H,J8.0),7.68(s,1H),8.31(d,1H,J5.0),8.96(brs,1H),10.58(brs,1H)。HRMSm/z403.1110。
【0129】
1-(5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(49)一般的な合成手順に従って5-(2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(115mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(62.0mg、28%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.28(s,3H),2.50(brs,8H),2.60(s,3H),3.18(s,6H),3.60(s,2H),6.70(d,1H,J5.5),7.64(d,1H,J8.0),7.68(d,1H,J8.5),7.81(s,1H),8.20(d,1H,J5.0)。HRMSm/z535.2215。
【0130】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(ジメチルアミノ)-ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(50)一般的な合成手順に従って5-(2-(ジメチルアミノ)-ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(126mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(93.0mg、39%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ2.08(s,3H),2.43(t,2H,J4.5),2.48(t,2H,J5.0),2.61(s,3H),3.18(s,6H),3.51(t,2H,J5.5),3.59(t,2H,J5.5),3.62(s,2H),6.70(d,1H,J5.5),7.66(d,1H,J8.5),7.70(d,1H,J8.5),7.81(s,1H),8.20(d,1H,J5.0)。HRMSm/z563.2155。
【0131】
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(51)
一般的な合成手順に従って5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、482μmol)及び3-(トリフルオロメチル)アニリン(78.0mg、482μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(96.0mg、41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.56(s,3H),6.30(s,2H),6.78(d,1H,J5.0),7.37(d,1H,J8.0),7.55(t,1H,J8.0),7.68(d,1H,J8.0),8.02(s,1H),8.23(d,1H,J5.0),9.22(brs,1H),10.71(brs,1H)。HRMSm/z395.0893。
【0132】
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(52)一般的な合成手順に従って5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(115mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(95.0mg、42%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.23(t,3H,J7.0),2.28(s,3H),2.50(brs,8H),2.60(s,3H),3.43(q,2H),3.60(s,2H),6.74(d,1H,J5.5),7.64(dd,1H,J8.5及び2.0),7.68(d,1H,J8.5),7.81(d,1H,J2.0),8.14(d,1H,J5.5)。HRMSm/z535.2208。
【0133】
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(53)一般的な合成手順に従って5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(121mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(67.0mg、29%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.08(t,3H,J7.5),1.23(t,3H,J7.5),2.43(q,2H,J7.0),2.51(brs,8H),2.60(s,3H),3.43(q,2H,J7.0),3.60(s,2H),6.73(d,1H,J5.5),7.64(dd,1H,J8.5及び2.0),7.68(d,1H,J8.5),7.80(d,1H,J2.0),8.14(d,1H,J5.0)。HRMSm/z549.2370。
【0134】
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(54)5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(126mg、452μmol)を処理することにより、白色の固体(77.0mg、33%)として得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.07(d,6H,J6.5),2.52-2.66(m,12H),3.43(q,2H,J7.0),3.60(s,2H),6.72(d,1H,J5.5),7.64(dd,1H,J8.5及び2.0),7.68(d,1H,J8.5),7.78(d,1H,J2.0),8.14(d,1H,J5.5)。HRMSm/z563.2529。
【0135】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(エチルアミノ)
ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(55)一般的な合成手順に従って5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(126mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(101mg、43%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.24(t,3H,J7.0),2.08(s,3H),2.44(t,2H,J4.5),2.49(t,2H,J5.0),2.60(s,3H),3.44(q,2H,J7.0)3.52(t,2H,J5.5),3.59(t,2H,J5.5),3.63(s,2H),6.75(d,1H,J5.5),7.66(d,1H,J8.0),7.71(d,1H,J8.0),7.82(s,1H),8.14(d,1H,J5.5)。HRMSm/z563.2163。
【0136】
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(56)一般的な合成手順に従って5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(109mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(120mg、55%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.23(t,3H,J7.5),2.46(t,4H,J5.0),2.60(s,3H),3.43(q,2H,J7.0),3.60(s,2H),3.70(t,4H,J4.5),6.73(d,1H,J5.5),7.64(dd,1H,J8.5及び1.5),7.70(d,1H,J8.5),7.81(d,1H,J2.0),8.14(d,1H,J5.0)。HRMSm/z522.1890。
【0137】
1-(5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(57)一般的な合成手順に従って5-(2-(エチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、425μmol)及び4-((4-メチルピペリジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(114mg、425μmol)を処理することによる取得により、白色の固体(79.0mg、35%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ0.90(d,3H,J6.5),1.18-1.25(m,5H),1.34-1.38(m,1H),1.58(app d,2H,J12.5),1.99(t,2H,J11.0),2.59(s,3H),2.79(d,2H,J11.5),3.43(q,2H,J7.0),3.55(s,2H),6.70(d,1H,J5.5),7.61(d,1H,J8.5),7.69(d,1H,J8.5),7.77(d,1H,J1.5),8.13(d,1H,J5.0)。HRMSm/z534.2250。
【0138】
1-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(58)一般的な合成手順に従って5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、482μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(131mg、482μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(58.0mg、24%)を得た。1H NMR(DMSo-d6)δ2.17(s,3H),2.38(br s,8H),2.83(d,3H,J4.5),3.54(s,2H),7.02(d,1H,J5.0),7.07(q,1H,J4.5),7.66(s,2H),7.98(s,1H),8.20(s,1H),8.23(s,1H),9.42(brs,1H),11.07(brs,1H)。HRMSm/z507.1899。
【0139】
1-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)
ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(59)一般的な合成手順に従って5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、482μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(138mg、482μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(35.0mg、14%)を得た。1H NMR(CD3OD/CDCl3)δ1.08(t,3H,J7.5),2.43(q,2H,J7.5),2.51(brs,8H),2.96(s,3H),3.61(s,2H),6.81(d,1H,J5.0),7.65(d,1H,J8.5),7.68(d,1H,J8.5),7.77(s,1H),7.94(s,1H),8.13(d,1H,J4.5)。HRMSm/z521.2057。
【0140】
1-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)
ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(60)一般的な合成手順に従って5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、483μmol)及び4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(145mg、483μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(51.0mg、20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ0.96(d,6H,J6.5),2.39(br s,8H),2.61-2.66(m,1H),2.83(d,3H,J4.5),3.53(s,2H),7.02(d,1H,J5.0),7.07(q,1H,J4.5),7.66(br s,2H),7.99(br s,1H),8.20(s,1H),8.23(br s,1H),9.45(br s,1H),11.06(br s,1H)。HRMSm/z535.2218。
【0141】
1-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(61)一般的な合成手順に従って5-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、483μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(145mg、483μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(59.0mg、23%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.98(s,3H),2.32(t,2H,J4.5),2.38(t,2H,J4.5),2.83(d,3H,J4.5),3.52(t,2H,J5.5),3.58(s,2H),3.59(t,2H,J5.5),7.03(d,1H,J5.0),7.08(q,1H,J4.5),7.68(br s,2H),7.99(br s,1H),8.20(s,1H),8.23(br s,1H),9.34(br s,1H),10.99(br s,1H)。HRMSm/z535.1840。
【0142】
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(62)一般的な合成手順に従って5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、483μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(138mg、483μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(64.0mg、26%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ0.98(t,3H,J7.0),2.31(q,2H,J7.0),2.38(br s,8H),2.53(s,3H),3.53(s,2H),6.61(br s,2H),6.78(d,1H,J5.5),7.66(br s,2H),8.01(br s,1H),8.22(d,1H,J5.0),9.34(br s,1H),11.00(br s,1H)。HRMSm/z521.2058。
【0143】
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(63)一般的な合成手順に従って5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、483μmol)及び4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(145mg、483μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(56.0mg、22%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ0.96(d,6H,J6.5),2.38(br s,8H),2.53(s,3H),2.59-2.64(m,1H),3.52(s,2H),6.61(br s,2H),6.78(d,1H,J5.5),7.66(br s,2H),8.01(br s,1H),8.22(d,1H,J5.5),9.37(br s,1H),11.01(br s,1H)。HRMSm/z535.2205。
【0144】
1-(5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(64)一般的な合成手順に従って5-(2-アミノピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、483μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(125mg、483μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(51.0mg、22%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.38(br s,4H),2.53(s,3H),3.55(s,2H),3.58(t,4H,J4.5),6.61(br s,2H),6.78(d,1H,J5.5),7.68(br s,2H),8.02(br s,1H),8.22(d,1H,J5.0),9.33(br s,1H),10.85(br s,1H)。HRMSm/z494.1583。
【0145】
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(65)一般的な合成手順に従って5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、392μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(107mg、392μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(85.0mg、39%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)2.16(s,3H),2.37(br s,11H),2.81(d,3H,J5.0),3.53(s,2H),7.38(q,1H,J5.0),7.64-7.68(m,2H),7.97(br s,1H),8.35(br s,1H),9.39(br s,1H),11.11(br s,1H)。HRMSm/z555.1663。
【0146】
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(66)一般的な合成手順に従って5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、392μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(112mg、392μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(110mg、50%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)0.98(t,3H,J7.0),2.30-2.38(m,13H),2.81(d,3H,J4.5),3.53(s,2H),7.38(q,1H,J5.0),7.64-7.68(m,2H),7.97(br s,1H),8.35(br s,1H),9.41(br s,1H),11.09(br s,1H)。HRMSm/z569.1824。
【0147】
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(67)一般的な合成手順に従って5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、392μmol)及び4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(117mg、392μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(65.0mg、29%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 0.96(d,6H,J6.5),2.45(br s,11H),2.59-2.64(m,1H),2.81(d,3H,J5.0),3.52(s,2H),7.38(q,1H,J5.0),7.66(br s,2H),7.97(br s,1H),8.34(br s,1H),9.38(br s,1H),11.06(br s,1H)。HRMSm/z583.1983。
【0148】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(68)一般的な合成手順に従って5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、392μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(117mg、392μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(45.0mg、20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.98(s,3H),2.32(t,2H,J5.0),2.38(t,2H,J5.0),2.46(s,3H),2.81(d,3H,J4.5),3.41-3.45(m,4H),3.57(s,2H),7.39(q,1H,J5.0),7.67-7.70(m,2H),7.98(br s,1H),8.35(br s,1H),9.35(br s,1H),10.89(br s,1H)。HRMSm/z583.1618。
【0149】
1-(5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(69)一般的な合成手順に従って5-(5-クロロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、392μmol)及び4-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(131mg、392μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(70.0mg、29%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)2.48(br s,7H),2.81(d,3H,J4.5),2.88(s,3H),3.12-3.18(m,4H),3.61(s,2H),7.39(q,1H,J5.0),7.65-7.70(m,2H),7.98(br s,1H),8.35(br s,1H),9.35(br s,1H),10.89(br s,1H)。HRMSm/z619.1289。
【0150】
1-(5-(5-フルオロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(70)一般的な合成手順に従って5-(5-フルオロ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(174mg、728μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(189mg、728μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(186mg、48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.37(br s,4H),2.57(s,3H),2.81(d,3H,J5.0),3.55(s,2H),3.58(t,4H,J4.5),7.14(q,1H,J5.0),7.68(br s,2H),7.98(br s,1H),8.35(d,1H,J4.5),9.34(br s,1H),10.94(br s,1H)。HRMSm/z526.1644。
【0151】
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(71)一般的な合成手順に従って4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(100mg、406μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(112mg、406μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(97.0mg、43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.17(s,3H),2.38(br s,8H),2.47(d,3H,J38.5),2.89(d,3H,J5.0),3.54(s,2H),7.64-7.69(m,2H),7.96(dd,1H,J9.0及び2.0),8.22(q,1H,J5.0),8.70(d,1H,J64.5),9.40(br s,1H),11.20(br s,1H)。HRMSm/z546.2009。
【0152】
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(72)一般的な合成手順に従って4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(100mg、406μmol)及び4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(117mg、406μmol)を処理することによる取得により、黄色がかった白色の固体(85.0mg、37%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ0.98(t,3H,J7.5),2.33(q,2H,J7.5),2.39(br s,8H),2.47(d,3H,J38.5),2.89(d,3H,J5.0),3.54(s,2H),7.67-7.73(m,2H),7.96(dd,1H,J9.0及び2.0),8.21(q,1H,J4.5),8.70(d,1H,J64.5),9.40(br s,1H),11.17(br s,1H)。HRMSm/z560.2163。
【0153】
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(73)一般的な合成手順に従って4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(100mg、406μmol)及び4-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(123mg、406μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(113mg、48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ0.97(d,6H,J6.5),2.39(br s,8H),2.47(d,3H,J38.5),2.64-2.66(m,1H),2.89(d,3H,J5.0),3.53(s,2H),7.67-7.71(m,2H),7.96(dd,1H,J9.0及び2.0),8.22(q,1H,J5.0),8.70(d,1H,J64.5),9.42(br s,1H),11.11(br s,1H)。HRMSm/z574.2316。
【0154】
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(74)一般的な合成手順に従って4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(100mg、406μmol)及び4-((4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(138mg、406μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(114mg、46%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.48(d,3H,J38.5),2.49(t,4H,J5.5),2.89(br s,6H),3.13(t,4H,J5.0),3.62(s,2H),7.66-7.71(m,2H),7.97(d,1H,J9.0),8.23(q,1H,J5.0),8.71(d,1H,J63.5),9.39(br s,1H),11.05(br s,1H)。HRMSm/z610.1625。
【0155】
1-(5-(5-シアノ-2-(メチルアミノ)ピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(75)一般的な合成手順に従って4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(100mg、406μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(107mg、406μmol)を処理することによる取得により、黄色がかった白色の固体(76.0mg、35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.37(br s,4H),2.47(d,3H,J38.0),2.89(d,3H,J5.0),3.55(s,2H),3.58(t,4H,J4.0),7.69(br s,2H),7.97(d,1H,J9.5),8.23(q,1H,J4.5),8.71(d,1H,J63.0),9.37(br s,1H),11.03(br s,1H)。HRMSm/z533.1696。
【0156】
1-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(76)一般的な合成手順に従って5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、427μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(117mg、427μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体黄色の固体(135mg、59%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)1.30(d,6H,J7.0),2.20(s,3H),2.39(br s,8H),2.60(s,3H),3.06-3.14(m,1H),3.54(s,2H),7.45(d,1H,J5.5),7.66(br s,2H),7.99(br s,1H),8.66(d,1H,J5.5),9.43(br s,1H),11.07(br s,1H)。HRMSm/z534.2258。
【0157】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)尿素(77)一般的な合成手順に従って5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、427μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(129mg、427μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(80.0mg、33%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.30(d,6H,J7.0),1.98(s,3H),2.32(t,2H,J5.0),2.38(t,2H,J4.5),2.60(s,3H),3.06-3.14(m,1H),3.42(t,4H,J5.5),3.58(s,2H),7.45(d,1H,J5.5),7.69(br s,2H),8.01(s,1H),8.67(d,1H,J5.5),9.38(br s,1H),10.98(br s,1H)。HRMSm/z562.2215。
【0158】
1-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチルスルホニル)-ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(78)一般的な合成手順に従って5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、427μmol)及び4-((4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(144mg、427μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(112mg、44%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.30(d,6H,J7.0),2.48(br s,4H),2.60(s,3H),2.88(s,3H),3.07-3.13(m,5H),3.62(s,2H),7.45(d,1H,J5.5),7.67(br s,2H),8.01(br s,1H),8.67(d,1H,J5.0),9.36(br s,1H),10.91(br s,1H)。HRMSm/z598.1876。
【0159】
1-(5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(79)一般的な合成手順に従って5-(2-イソプロピルピリミジン-4-イル)-4-メチルチアゾール-2-アミン(100mg、427μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(112mg、427μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(65.0mg、29%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.30(d,6H,J7.0),2.37(br s,4H),2.60(s,3H),3.06-3.14(m,1H),3.55(s,2H),3.59(t,4H,J4.5),7.45(d,1H,J5.5),7.68(br s,2H),8.01(br s,1H),8.67(d,1H,J5.5),9.35(br s,1H),10.95(br s,1H)。HRMSm/z521.1944。
【0160】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-メチル-ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(80)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、420μmol)及び4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(114mg、420μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(51.0mg、23%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.17(s,3H),2.38(br s,8H),2.54(s,3H),2.59(s,3H),3.54(s,2H),7.32(d,1H,J5.5),7.64-7.68(m,2H),7.98(d,J2.0,1H),8.53(d,1H,J5.5),9.41(br s,1H),11.16(br s,1H)。HRMSm/z538.1661。
【0161】
1-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)尿素(81)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、420μmol)及び1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(126mg、420μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(155mg、65%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ1.98(s,3H),2.32(t,2H,J5.0),2.38(t,2H,J5.0),2.54(s,3H),2.59(s,3H),3.43(t,4H,J6.0),3.58(s,2H),7.34(d,1H,J5.5),7.68(br s,2H),7.99(br s,1H),8.55(d,1H,J5.0),9.37(br s,1H),11.00(br s,1H)。HRMSm/z566.1619。
【0162】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-((4-(メチル-スルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(82)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、420μmol)及び4-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(142mg、420μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体(64.0mg、26%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.48(t,4H,J6.0),2.54(s,3H),2.59(s,3H),2.88(s,3H),3.12(br s,4H),3.62(s,2H),7.33(d,1H,J5.5),7.66-7.71(m,2H),7.99(br s,1H),8.54(d,1H,J5.5),9.49(br s,1H),11.36(br s,1H)。HRMSm/z602.1291。
【0163】
1-(4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-イル)-3-(4-(モルホリノ-メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(83)一般的な合成手順に従って4-メチル-5-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)チアゾール-2-アミン(100mg、420μmol)及び4-(モルホリノメチル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(109mg、420μmol)を処理することによる取得により、黄色の固体黄色の固体(70.0mg、32%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ2.37(br s,4H),2.54(s,3H),2.59(s,3H),3.55(s,2H),3.58(t,4H,J4.5),7.33(d,1H. J5.5),7.68(br s,2H),7.99(br s,1H),8.54(d,1H,J5.0),9.35(br s,1H),11.02(br s,1H)。HRMSm/z525.1345。
【0164】
実施例2 生物学的活性
キナーゼアッセイ
CDK8/CycCのキナーゼ活性は、ProQinase GmbH,Freiburg,Germanyによる放射性プロテインキナーゼアッセイ(33PanQinase(登録商標)活性アッセイ)を使用して測定され、このプロトコルを、www.proqinase.com/sites/default/files/public/uploads/WildtypeProfiler/radiometric_assay_v05_2012_manual.pdfで示した。IC50の決定(8.3nM、1.0μMのATP及び1.0μg/50μLの基質RBER-IRStide)を、繰り返し測定し、Quattro Workflow V3.1.1(Quattro Research GmbH,Germany)を使用して計算した。見かけの阻害定数(Ki)値は、それぞれのキナーゼに対するKm(ATP)及びIC50値から計算した。これらの結果を、表2に示す。
細胞生存率アッセイ
【0165】
実施例1からの化合物は、これまでに報告されたように、それぞれ、固形腫瘍細胞株及び白血病細胞株に対する標準的なMTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド)及びレザズリンアッセイに供され得る(Wang S et al.,J Med Chem 47:1662-1675,2004及びDiab S et al.CheMedChem 9:962-972,2014)。細胞増殖の50%を阻害するために必要な化合物濃度(GI
50)は、非線形回帰分析を使用して計算することができる。これらの例示的な化合物の結果を、表2に示す。
【表2】
【0166】
本明細書及び特許請求の範囲を通して、文脈が別段の要求をしない限り、「含む(comprise)」及び「含む(include)」という単語、ならびに「含んでいる(comprising)」及び「含んでいる(including)」などの変形は、示された整数または整数の群の包含を意味するが、任意の他の整数または整数の群の除外は意味しないことが理解される。
【0167】
本明細書における任意の先行技術への言及は、そのような先行技術がその共通の一般知識の一部を形成するという認識のいかなる形式の示唆ではなく、かつそのように解釈されるべきではない。
【0168】
本発明は、その使用が、説明された特定の用途に限定されないことが当業者には理解されるであろう。また、本発明は、本明細書で説明されるかまたは示されている特定の要素及び/または機能に関してその好ましい実施形態において制限されない。本発明は、開示された1つ以上の実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲によって示され、定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多くの再配置、修正、及び置換が可能であることが理解されるであろう。