(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A63F5/04 611A
A63F5/04 652
A63F5/04 603E
A63F5/04 661
(21)【出願番号】P 2021134469
(22)【出願日】2021-08-20
【審査請求日】2022-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】森西 洋靖
(72)【発明者】
【氏名】大江 恭兵
【審査官】岡崎 彦哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-118956(JP,A)
【文献】特開2019-033834(JP,A)
【文献】特開2020-005907(JP,A)
【文献】特開2018-064825(JP,A)
【文献】特開2020-014936(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリールと、前記複数のリールにそれぞれ対応する複数の停止操作手段と、を備え、前記複数のリールが回転する変動ゲームを実行可能に構成された遊技機において、
前記複数のリールの回転及び停止を制御するリール制御手段と、
フリーズ制御を行うことが可能なフリーズ制御手段と、
音出力手段を制御する音制御手段と、を備え、
前記音出力手段が出力可能な音には、所定音が含まれ、
前記リール制御手段は、前記フリーズ制御が行われているときにおいて、前記複数のリールを回転させることが可能であって、且つ、前記停止操作手段が操作されたことを契機に当該操作された前記停止操作手段に対応するリールの回転を停止させることが可能であり、
前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止していない場合、前記停止操作手段を操作することでリールの回転を停止させることが可能であり、リールの回転の停止に伴って前記音出力手段から前記所定音が出力され、
前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、前記フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいて前記停止操作手段を操作することでリールの回転を停止させることが可能であ
り、復帰後の前記フリーズ制御においてリールの回転の停止に伴って前記音出力手段から前記所定音が出力されないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記音出力手段が出力可能な音には、特定音が含まれ、
変動ゲームの実行中において電力供給が停止されない場合には、前記特定音及び前記所定音の何れも前記音出力手段から出力され、
変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、前記特定音は前記音出力手段から出力されず、前記所定音は前記音出力手段から出力される請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
表示手段を制御する表示制御手段を備え、
リールの回転が停止した場合、当該リールが有する複数の図柄のうち少なくとも一部の図柄を表示部において表示されるようになっており、
前記表示制御手段は、前記フリーズ制御が行われているときであって、リールが回転しているときにおいて、前記停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能であり、
前記フリーズ制御が行われているときに実行される前記操作演出では、リールの回転が停止した場合に前記表示部において表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄が示唆又は報知されるようになっており、
前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、前記操作演出が前記表示手段にて実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が再開された後には前記表示手段において前記操作演出が再び実行されないものの遊技の進行を促す促進演出が実行される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機やスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)の中には、電力供給が停止された後も記憶手段に記憶されている記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報を記憶保持することが可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1に記載された遊技機は、電力供給が再開された場合、電力供給が停止される前の状態に復帰することが可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日においては、電力供給の停止前の状況に応じて、電力供給が再開されたことに伴って、適切に演出を実行することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、複数のリールと、前記複数のリールにそれぞれ対応する複数の停止操作手段と、を備え、前記複数のリールが回転する変動ゲームを実行可能に構成された遊技機において、前記複数のリールの回転及び停止を制御するリール制御手段と、フリーズ制御を行うことが可能なフリーズ制御手段と、音出力手段を制御する音制御手段と、を備え、前記音出力手段が出力可能な音には、所定音が含まれ、前記リール制御手段は、前記フリーズ制御が行われているときにおいて、前記複数のリールを回転させることが可能であって、且つ、前記停止操作手段が操作されたことを契機に当該操作された前記停止操作手段に対応するリールの回転を停止させることが可能であり、前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止していない場合、前記停止操作手段を操作することでリールの回転を停止させることが可能であり、リールの回転の停止に伴って前記音出力手段から前記所定音が出力され、前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、前記フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいて前記停止操作手段を操作することでリールの回転を停止させることが可能であり、復帰後の前記フリーズ制御においてリールの回転の停止に伴って前記音出力手段から前記所定音が出力されないことを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記音出力手段が出力可能な音には、特定音が含まれ、変動ゲームの実行中において電力供給が停止されない場合には、前記特定音及び前記所定音の何れも前記音出力手段から出力され、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、前記特定音は前記音出力手段から出力されず、前記所定音は前記音出力手段から出力されるようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、表示手段を制御する表示制御手段を備え、リールの回転が停止した場合、当該リールが有する複数の図柄のうち少なくとも一部の図柄を表示部において表示されるようになっており、前記表示制御手段は、前記フリーズ制御が行われているときであって、リールが回転しているときにおいて、前記停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能であり、前記フリーズ制御が行われているときに実行される前記操作演出では、リールの回転が停止した場合に前記表示部において表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄が示唆又は報知されるようになっており、前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、前記操作演出が前記表示手段にて実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が再開された後には前記表示手段において前記操作演出が再び実行されないものの遊技の進行を促す促進演出が実行されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切に演出を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】(a)及び(b)は、ナビ演出の一例を示す図である。
【
図6】スロットマシンの電気的構成を示す図である。
【
図7】遊技進行メイン処理を示すフローチャートである。
【
図9】(a)は電源断注意喚起演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は電源断感謝演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図10】(a)は復電注意喚起演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は復電感謝演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図11】(a)及び(b)は、どのように電力供給が停止されたかによる演出表示装置の表示内容の違いの一例と、どのように電力供給が開始されたかによる演出表示装置の表示内容の違いの一例と、を示す図である。
【
図12】(a)は変動ゲームの実行中に電力供給が停止した後に電力供給が再開されてからリールを停止させることが可能となるときの一例を示す図であり、(b)はフリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開されてからリールを停止させることが可能となるときの一例を示す図である。
【
図13】停止促進演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図14】(a)及び(b)は、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止する場合における電力供給の停止前と電力供給の再開後の演出表示装置の表示内容の一例を比較する図である。
【
図15】(a)~(d)は、スピーカにおける背景音楽及び停止音の出力有無と、音量を調整可能な状況又は音量を調整不能な状況と、電力供給の開始に伴って設定される音量情報と、の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの第1実施形態について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(正面)、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
【0011】
図1に示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、図示しない開口部を備えている。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。扉部材としての前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。スロットマシン10は、前面扉12が開放されていることを検知可能な扉開放センサKSを備えている(
図6に示す)。扉開放センサKSは、扉部材が開放されていることを検知可能な開放検知手段に相当する。スロットマシン10は、電源プラグPGを備えている。電源プラグPGは、外部電源と接続可能である。外部電源は、主電源ともいわれる。
【0012】
スロットマシン10は、施錠部SJを備えている。スロットマシン10では、施錠部SJによって前面扉12の開放が規制されており、例えば、遊技場の管理者が管理する鍵を用いて施錠部SJを右回りに操作することで解錠され、前面扉12を開放させることができる。施錠部SJは、右回りに操作することが可能であって、且つ、左回りに操作することが可能である。スロットマシン10は、施錠部SJが左回りに操作されたことを検知可能な施錠操作センサSSを備えている(
図6に示す)。
【0013】
スロットマシン10は、前面扉12に、発光可能な発光手段としての装飾ランプ13を備えている。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、効果音や楽曲などの音を出力可能な音出力手段としてのスピーカ14を備えている。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、キャラクタや文字などを模した画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置15を備えている。演出表示装置15としては、例えば、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイなどを採用できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、略四角形の表示窓12aを備えている。表示窓12aは、例えば、無色透明の樹脂材料製である。本実施形態では、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置が演出実行手段に相当する。このように、演出実行手段には、発光手段が含まれてもよい。また、演出実行手段には、音出力手段が含まれてもよい。また、演出実行手段には、表示手段が含まれてもよい。
【0014】
スロットマシン10は、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、表示窓12aを介して(通じて)遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左リール16a(第1リール)、中リール16b(第2リール)及び右リール16c(第3リール)を備えている。リール16a~16cは、ドラムとも称される回胴である。このように、スロットマシン10は、複数のリールを備えている。リール16a~16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a~16cの外側に巻き付けることにより設けられている。リール16a~16cの図柄列には、それぞれ21個の図柄が含まれている。図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、赤色の「7」を模した赤セブン図柄、白色の「7」を模した白セブン図柄及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれる。このように、リール16a~16cは、複数の図柄をそれぞれ有している。
【0015】
リールユニット16は、左リール16aを駆動させるアクチュエータ、中リール16bを駆動させるアクチュエータ、及び、右リール16cを駆動させるアクチュエータを備えている。リール16a~16c駆動させるアクチュエータとしては、例えば、ステッピングモータを採用できる。リール16a~16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a~16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数種類の図柄)が変動され、変動ゲームが実行される。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。このように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cが回転する変動ゲームを実行可能に構成されている。また、リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2、及び、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3を備えている(
図6に示す)。
【0016】
表示部としての表示窓12aは、リール16a~16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a~16c毎に、上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置が設定されている。リールの回転が停止した場合に上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の各停止位置には、1つの図柄が停止して表示される。そして、表示窓12aを介して各停止位置に停止された図柄を視認することができ、表示窓12aに図柄が表示されることとなる。つまり、リール16a~16cのうち一部又は全部のリールの回転が停止している場合には、回転が停止しているリールが有する複数の図柄のうち少なくとも上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置に停止される計3つの図柄を、表示窓12aを介して視認することが可能である。即ち、本実施形態では、リールが停止した場合、当該リールが有する複数の図柄のうち少なくとも一部の図柄を表示部において表示されるようになっている。
【0017】
スロットマシン10では、リール16a~16c毎に設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを、単に「有効ラインYL」と示す。本実施形態では、リール16a~16cの各中段停止位置によって、有効ラインYL(有効な停止位置の組み合わせ)が構成されている。有効ラインYLは、入賞ラインともいわれる。
【0018】
ここで、図柄について「停止」とは、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味する。また、「入賞」とは、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組み合わせに定められた賞が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。以下、「変動ゲームにて導出されるゲーム結果」とは、変動ゲームにおいて有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせに相当する。
【0019】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技媒体としてのメダルを投入するメダル投入口17を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、ベットボタン18を備えている。ベットボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットからメダルを掛ける(以下、ベットと示す)手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン19を備えている。精算ボタン19は、ベットされたメダルやスロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作する手段である。
【0020】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、開始操作部としてのスタートレバー20を備えている。スタートレバー20は、リール16a~16cの回転を開始させる開始操作をするための手段である。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。変動ゲームを開始させるスタートレバー20の操作は、開始操作といえる。スロットマシン10では、開始操作に基づき変動ゲームが開始される。
【0021】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左ストップボタン21(第1ストップボタン)を備えている。左ストップボタン21は、左リール16aと対応しており、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中ストップボタン22(第2ストップボタン)を備えている。中ストップボタン22は、中リール16bと対応しており、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右ストップボタン23(第3ストップボタン)を備えている。右ストップボタン23は、右リール16cと対応しており、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための手段である。ストップボタン21~23は、複数の図柄列と各別に対応している。ストップボタン21~23は、それぞれ停止操作部に相当する。このように、スロットマシン10は、ストップボタンが操作されたことを契機としてリールの回転を停止させることが可能に構成されている。また、回転中のリールを停止させるストップボタンの操作は、停止操作といえる。スロットマシン10では、停止操作に基づきリールの回転が停止する。以上のように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cにそれぞれ対応する複数の停止操作手段としてのストップボタン21~23を備えている。以下の説明では、ストップボタン21~23のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。
【0022】
また、スロットマシン10では、変動ゲームにおいて、ストップボタンが操作されたことを契機にリールの回転が停止する場合、停止音(例えば、ドンッという音)がスピーカ14から出力される。本実施形態では、停止音が非特定音に相当する。即ち、本実施形態において、音出力手段が出力可能な音には、少なくとも、非特定音が含まれる。
【0023】
図2に示すように、ストップボタン21~23の操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、第1押し順~第6押し順の全6通りがある。第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第2押し順は、左リール16a→右リール16c→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第3押し順は、中リール16b→左リール16a→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第4押し順は、中リール16b→右リール16c→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第5押し順は、右リール16c→左リール16a→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第6押し順は、右リール16c→中リール16b→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。
【0024】
図1に示すように、スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出口26を備えている。スロットマシン10は、メダル払出口26から払出されたメダルを受ける受皿27を備えている。スロットマシン10は、機内部に、メダルセレクタを備えている。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出する投入センサSE4を備えている(
図6に示す)。スロットマシン10は、機内部に、メダル払出口26からメダルを払出す払出動作が可能なホッパーユニットHU(
図6に示す)を備えている。
【0025】
スロットマシン10は、前面扉12前面に、上ボタンB1と、下ボタンB2と、を備えている。上ボタンB1及び下ボタンB2は、何れも遊技者が操作可能である。本実施形態では、上ボタンB1及び下ボタンB2が、操作可能な調整操作手段に相当する。
【0026】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル30を備えている。
図3に示すように、情報パネル30は、投入可能表示部31を備えている。投入可能表示部31は、例えば図示されていない発光体の点灯状態によって、スロットマシン10がメダルを投入可能な状態であるか否かを表示する。情報パネル30は、リプレイ表示部32を備えている。リプレイ表示部32は、例えば図示されていない発光体の点灯状態によって、リプレイ(再遊技)であるか否かを表示する。リプレイについては後述する。
【0027】
情報パネル30は、1ベット表示部35a、2ベット表示部35b、及び3ベット表示部35cを備えている。1ベット表示部35aは、例えば図示されていない発光体の点灯状態によって、1枚目のメダルがベットされていることを表示する。2ベット表示部35bは、例えば図示されていない発光体の点灯状態によって、2枚目のメダルがベットされていることを表示する。3ベット表示部35cは、例えば図示されていない発光体の点灯状態によって、3枚目のメダルがベットされていることを表示する。以下の説明では、ベット表示部35a~35cをまとめてベット表示部35と示す場合がある。ベット表示部35では、3つのベット表示部35a~35cによって、ベット数(掛け数)を表示する。「掛け数」は、「賭数」ともいわれることがある。
【0028】
情報パネル30は、クレジット表示部36を備えている。クレジット表示部36は、例えば並ぶように配置された2つの7セグメント表示器を備えている。クレジット表示部36は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの枚数を表示する。
【0029】
また、情報パネル30は、払出表示部37を備えている。払出表示部37は、例えば並ぶように配置された2つの7セグメント表示器を備えている。そして、払出表示部37は、2つの7セグメント表示器を備えており、00から99までの十進法による二桁の数字を表示できるように構成されている。
【0030】
また、払出表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払い出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う。また、払出表示部37は、実行中である変動ゲームにおいて所定の図柄組み合わせ(ゲーム結果)を導出させるために推奨されているストップボタン21~23の操作態様に関する情報である指示情報を表示する。「ストップボタン21~23の操作態様に関する情報」とは、例えば、ストップボタン21~23の操作順序(押し順)に関する情報と、変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報と、が含まれる。変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報は、目押し位置に関する情報ともいえる。本実施形態では、払出表示部37が報知手段に相当する。また、払出表示部37に指示情報を表示する演出は、報知手段において実行される停止操作手段の操作態様に関する演出に相当する。
【0031】
次に、賞が定められた図柄組み合わせについて説明する。
賞が定められた図柄組み合わせとは、「役」ともいわれる。賞が定められた図柄組み合わせ(役)には、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組み合わせ(払出役)及び賞として再遊技を定めた図柄組み合わせ(再遊技役)がある。再遊技は、メダルを賭ける必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。再遊技役は、リプレイ役ともいわれる。
【0032】
払出役には、例えば、チェリー役、スイカ役、ベル役及び一枚役がある。チェリー役には、賞として所定枚数(例えば、3枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「チェリー停止目」と示す。スイカ役には、賞として所定枚数(例えば、5枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、スイカ役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「スイカ停止目」と示す。ベル役には、賞として所定枚数(例えば、15枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、ベル役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベル停止目」と示す。一枚役には、賞として所定枚数(例えば、1枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、一枚役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベルこぼし停止目」と示す。なお、本実施形態において、払出されるメダルの枚数とは、メダル払出口26から実際に払出されたメダルの枚数ではなく、クレジットとして加算されたメダルの枚数を含み、遊技者に付与されたメダルの枚数に相当する。
【0033】
再遊技役には、賞として再遊技が定められている。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「再遊技停止目」と示す。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「再遊技停止目」と示す。
【0034】
スロットマシン10は、遊技状態を制御可能に構成されている。
図4に示すように、スロットマシン10における遊技状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における遊技状態には、第1通常状態、第2通常状態、第1有利状態及び第2有利状態がある。以下の説明では、第1通常状態及び第2通常状態を纏めて通常状態という場合があり、第1有利状態及び第2有利状態を纏めて有利状態という場合がある。具体的には後述するが、有利状態は、通常状態に比して、有利な遊技状態である。
【0035】
スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行が決定されると、第2通常状態へ移行する。スロットマシン10では、第2通常状態であるときに、第1有利状態への移行が決定されると、第1有利状態へ移行する。そして、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立しない場合(
図4では、不成立と示す)、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。一方、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立する場合、第2通常状態へ移行する。なお、スロットマシン10では、第1有利状態において実行された変動ゲームの回数が規定回数に相当する「30回」に達した場合、第1有利状態の終了条件が成立する。また、スロットマシン10では、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合、又は、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合、移行条件が成立し、第1有利状態の終了後に第2有利状態へ移行する。スロットマシン10では、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数が0に達した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。その他、スロットマシン10では、有利区間であるときに、有利区間の終了条件が成立した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。スロットマシン10では、有利区間における変動ゲームの実行回数が上限滞在回数に相当する「1500回」に達した場合、又は、有利区間において付与された遊技媒体の枚数が上限付与枚数に相当する「2400枚」に達した場合、有利区間の終了条件が成立する。
【0036】
スロットマシン10は、演出状態(演出モード)を制御可能に構成されている。
スロットマシン10における演出状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における演出状態には、通常演出状態、擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態がある。通常演出状態は、主に、通常状態であるときに滞在する演出状態である。擬似ボーナス演出状態は、主に、第1有利状態であるときに滞在する演出状態である。有利演出状態は、主に、第2有利状態であるときに滞在する演出状態である。各演出状態では、滞在中の演出状態を識別可能な演出状態識別情報が報知される。滞在中の演出状態とは、制御されている演出状態に相当する。スロットマシン10では、例えば、演出状態の種類毎に異なる背景画像を演出表示装置15に表示させたり、演出状態の種類毎に異なる発光色で装飾ランプ13を発光させたり、演出状態の種類毎に異なる背景音楽をスピーカ14から出力させたりして、演出状態識別情報を報知する。本実施形態のスロットマシン10では、演出状態の種類毎に異なる背景音楽(所謂、BGM)がスピーカ14から出力される。本実施形態では、背景音楽が特定音に相当する。即ち、本実施形態において、音出力手段が出力可能な音には、少なくとも、特定音が含まれる。このように、演出状態識別情報を報知することで、遊技者は、滞在中の演出状態の種類を認識することができる。
【0037】
スロットマシン10では、例えば、賞が定められた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させるためのストップボタンの操作態様を示唆又は報知する操作関連演出(以下、ナビ演出と示す)が実行される。ナビ演出において示唆又は報知されるストップボタンの操作態様には、ストップボタンの押し順及びストップボタンの操作タイミングが含まれる。ストップボタンの操作タイミングは、所謂、目押し位置を意味する。例えば、ナビ演出では、どの図柄が表示窓12aに表示されるようにストップボタンを操作するかを示唆又は報知することで、ストップボタンの操作タイミングが示唆又は報知される。これは、リールの回転が停止した場合に表示窓12aにおいて表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄を示唆又は報知することともいえる。ナビ演出は、操作ナビゲーション演出(操作ナビ)や、押し順ナビゲーション演出(押し順ナビ)ともいわれる。本実施形態において、演出表示装置15において実行されるナビ演出は、演出実行手段において実行される停止操作手段の操作態様に関する演出に相当する。
【0038】
図5(a)に示すように、ストップボタンの押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行される場合には、演出表示装置15における各ストップボタン21~23の上方の表示領域に、ナビ画像NGが表示される。ナビ画像NGは、何番目に操作するかを特定可能な数字を含んでいる。演出表示装置15においてストップボタン21の上方の表示領域には、ストップボタン21を何番目に操作するかを特定可能な数字を含むナビ画像NGが表示される。演出表示装置15においてストップボタン22の上方の表示領域には、ストップボタン22を何番目に操作するかを特定可能な数字を含むナビ画像NGが表示される。同様に、演出表示装置15においてストップボタン23の上方の表示領域には、ストップボタン23を何番目に操作するかを特定可能な数字を含むナビ画像NGが表示される。例えば、
図5(a)に示すナビ演出は、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出であり、ストップボタン21の上方の表示領域に「3」を含むナビ画像NG、ストップボタン22の上方の表示領域に「1」を含むナビ画像NG、ストップボタン23の上方の表示領域に「2」を含むナビ画像NGが表示される。
【0039】
図5(b)に示すように、目押し位置を示唆又は報知するナビ演出が実行される場合には、演出表示装置15において図柄画像ZGが表示される。図柄画像ZGは、図柄を模した画像を含んでいる。図柄画像ZGに含まれる図柄は、目押し位置となる図柄に相当する。また、図柄画像ZGに含まれる図柄は、リールの回転が停止した場合に表示窓12aにおいて表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄ともいえる。つまり、目押し位置を示唆又は報知するナビ演出では、リールの回転が停止した場合に表示部において表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄が示唆又は報知されるといえる。なお、例えば、
図5(b)に示すナビ演出は、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出であり、白セブン図柄を模した画像を含む図柄画像ZGが演出表示装置15に表示される。
【0040】
スロットマシン10では、通常演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行されない。一方、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される。即ち、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときは、通常演出状態であるときに比して、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される割合が高い。なお、スロットマシン10では、通常演出状態であるときにナビ演出は実行されず、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときにナビ演出が実行される。即ち、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、通常演出状態であるときに比して、ナビ演出が実行される割合が高い。このため、有利状態において制御される擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常状態において制御される通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、所謂、「アシストタイム(AT)」となる。したがって、有利状態は、通常状態に比して、有利である。
【0041】
スロットマシン10では、スピーカ14から出力される音のうち少なくとも一部の音の音量を調整可能に構成されている。スロットマシン10は、演出に関連する音の音量を調整可能である一方、エラーに関する音の音量は調整不能に構成されている。本実施形態において「音量を調整する」ことは、「音の出力強度を調整する」ことと捉えることもできる。スロットマシン10では、8段階の音量の中から音量を調整可能に構成されている。スロットマシン10は、上ボタンB1又は下ボタンB2を操作することで音量を調整可能に構成されている。このように、本実施形態は、調整操作手段を操作することで音出力手段から出力される音のうち少なくとも一部の音の音量を調整可能に構成されている。スロットマシン10において、例えば、背景音楽が出力される音量は、上ボタンB1及び下ボタンB2を操作することで調整可能に構成されている。また、スロットマシン10において、例えば、停止音が出力される音量は、上ボタンB1及び下ボタンB2を操作することで調整可能に構成されている。即ち、本実施形態において、特定音及び非特定音が出力される音量は、調整操作手段を操作することで調整可能に構成されている。このように、本実施形態は、調整操作手段を操作することで音出力手段から出力される音のうち少なくとも特定音及び非特定音を含む一部の音の音量を調整可能に構成されている。また、例えば、音量調整が行われた場合には、音量の調整が行われたことを特定可能な音量調整音がスピーカ14から出力されるように構成してもよい。例えば、音量調整音は、調整後の音量に応じて、音(例えば、音階)を異ならせてもよい。
【0042】
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図6に示すように、スロットマシン10は、機内部に、電源基板60を備えている。スロットマシン10は、機内部に、監視基板70を備えている。スロットマシン10は、機内部に、主基板40を備えている。主基板40は、変動ゲームに係る処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。スロットマシン10は、機内部に、副基板50を備えている。副基板50は、主基板40から入力する制御信号に基づいて処理を行う。副基板50は、演出表示装置15による表示演出、装飾ランプ13による演出及びスピーカ14による演出を制御する。本実施形態では、主CPU41を含む主基板40が、主制御部に相当する。本実施形態では、副CPU51を含む副基板50が、主制御部からの制御情報に基づいて制御可能な副制御部に相当する。また、本実施形態では、主CPU41を含む主基板40及び副CPU51を含む副基板50が、遊技に関する処理を行うことが可能な処理部に相当する。
【0043】
まず、電源基板60について説明する。
電源基板60は、電源スイッチ61を備えている。電源スイッチ61は、前面扉12を開放することで操作することが可能となっている。即ち、本実施形態において、電源スイッチは、扉部材を開放することで操作可能となっている。また、電源スイッチ61は、オン状態(ON状態)と、オフ状態(OFF状態)と、のうち何れか一方となることが可能に構成されている。即ち、スロットマシン10では、電源スイッチ61を操作することによって、電源スイッチ61をオン状態又はオフ状態とすることができる。電源スイッチ61は、電源プラグPGと接続されている。
【0044】
電源基板60は、電源回路62を備えている。電源回路62は、電源スイッチ61と接続されている。電源スイッチ61がオン状態である場合には、電源スイッチ61を介して、外部電源からの電力が電源回路62へ供給される。電源回路62は、外部電源から供給される電力の電圧を所定の電圧に変換する機能を有する。電源回路62は、電源スイッチ61を介して供給される電力が低下したかを監視する機能を有する。例えば、電源回路62は、電源スイッチ61を介して供給される供給電圧の電圧値が所定値まで低下(降下)したかを監視するようにしてもよい。そして、電源スイッチ61を介して供給される電力が低下した場合、電源回路62は、電源断信号を出力する。電源回路62から出力される電源断信号は、主基板40及び副基板50に出力される。因みに、電源スイッチ61を介して供給される電力が低下する状況としては、例えば、外部電源と電源プラグPGが接続されているときにおいて、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替えられた状況がある。その他、電源スイッチ61を介して供給される電力が低下する状況としては、例えば、電源スイッチ61がオン状態であるときにおいて、電源プラグPGと外部電源が未接続となった状況がある。また、電源スイッチ61を介して供給される電力が低下する状況としては、例えば、停電した状況がある。
【0045】
電源スイッチ61がオン状態であって、外部電源と電源プラグPGが接続されている状況では、電源回路62を介して、主基板40及び副基板50へ電力が供給される。つまり、電源プラグが外部電源と接続されている状況において電源スイッチがオン状態となっているときに処理部に電力供給が行われる。一方、電源スイッチ61がオフ状態である場合には、外部電源と電源プラグPGが接続されている状況であっても、主基板40及び副基板50への電力供給が行われない。但し、電源スイッチ61がオフ状態であっても、後述するバックアップ電源63から主RWM43及び副RWM53へ電力が供給される。したがって、電源スイッチ61がオフ状態である場合には、外部電源から供給される電力が電源回路62を介して主基板40及び副基板50へ供給されないこととなる。以下の説明では、「外部電源から供給される電力が電源回路62を介して供給される電力」を「電源回路62から供給される電力」と示す場合がある。同様に、以下の説明では、「外部電源から供給される電力が電源回路62を介して供給されない」ことを「電源回路62から供給されない」と示す場合がある。
【0046】
電源基板60は、記憶保持電源としてのバックアップ電源63を備えている。バックアップ電源63は、例えば、電気二重層コンデンサであってもよい。バックアップ電源63は、電源回路62と接続されている。バックアップ電源63には、電源回路62から電力が供給される。バックアップ電源63の電力は、供給される電力が低下するときや電源回路62から電力が供給されていないとき、主基板40の主RWM43及び副基板50の副RWM53へと供給される。そして、主RWM43及び副RWM53は、バックアップ電源63からの電力供給によって、記憶内容を記憶保持する。また、本実施形態では、主RWM43及び副RWM53が、情報を記憶保持する記憶部に相当する。即ち、本実施形態において、処理部は、情報を記憶保持する記憶部を有する。このように、主RWM43及び副RWM53は、電源スイッチ61がオフ状態であったとしても、バックアップ電源63から供給される電力を用いて主RWM43及び副RWM53に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報を記憶保持することが可能に構成されている。即ち、本実施形態において、記憶部は、電源スイッチがオフ状態であったとしても、記憶保持電源から供給される電力を用いて記憶部に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報を記憶保持することが可能に構成されている。
【0047】
次に、監視基板70について説明する。
監視基板70は、変換回路71を備えている。変換回路71は、電源プラグPGと接続されている。変換回路71は、外部電源から供給される電力の電圧を所定の電圧に変換する機能を有する。変換回路71において電圧が変換された電力は、後述する監視部72及び補助電源73へ供給される。即ち、監視部72及び補助電源73には、外部電源からの電力が、変換回路71を介して、供給される。この外部電源からの電力は、電源スイッチ61を介すことなく、監視部72及び補助電源73へ供給される。
【0048】
監視基板70は、監視部72を備えている。監視部72は、変換回路71と接続されている。つまり、監視部72は、変換回路71を介して、電源プラグPGと接続されている。詳細については後述するが、監視部72は、電源スイッチ61の状態と、主基板40及び副基板50への電力供給の状態を監視可能に構成されている。即ち、スロットマシン10は、電源スイッチの状態及び処理部への電力供給の状態を監視する監視部を備えている。また、監視部72は、監視CPU81と、監視ROM82と、監視RWM83と、を備えている。監視CPU81は、監視制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。監視ROM82は、監視制御プログラムなどを記憶している。監視RWM83は、適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。監視RWM83が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。
【0049】
監視基板70は、補助電源73を備えている。補助電源73は、例えば、電気二重層コンデンサであってもよい。補助電源73は、変換回路71を介して、電源プラグPGと接続されている。電源プラグPGが外部電源と接続されている状況では、監視部72及び補助電源73に電力が供給される。このとき、監視部72及び補助電源73には、電源スイッチ61を介すことなく、電力が供給される。また、監視部72には、電源プラグPGが外部電源と接続されているときであって、電源スイッチ61がオン状態であるとき、電源回路62からの電力が供給される。また、補助電源73は、監視部72と接続されている。補助電源73の電力は、電源プラグPGと外部電源が接続されていないとき、監視部72へと供給される。監視部72の監視CPU81は、補助電源73からの電力供給によって、各種の処理を行う。また、監視部72の監視RWM83は、補助電源73からの電力供給によって、記憶内容を記憶保持する。このように、監視部72には、電源スイッチ61がオフ状態であって、電源プラグPGが外部電源と接続されていない状況であったとしても、補助電源73から電力供給が行われるように構成されている。
【0050】
なお、本明細書において、「電力供給が開始されたとき」とは、例えば、電源プラグPGと外部電源が接続されている状況において電源スイッチ61がオン状態となるなどして、電源回路62から主基板40及び副基板50への電力供給が開始されたときを意味する。したがって、本明細書において、「電力供給が開始されたとき」とは、電源スイッチ61がオフ状態であるときに電源プラグPGと外部電源が接続されて、監視部72及び補助電源73への電力供給が開始されるときを意味するものではない。同様に、本明細書において、「電力供給が停止されたとき」とは、例えば、電源プラグPGと外部電源が接続されている状況において電源スイッチ61がオフ状態となるなどして、電源回路62から主基板40及び副基板50への電力供給が停止されたときを意味する。
【0051】
次に、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備えている。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。主RWM43は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0052】
主基板40には、リールセンサSE1~SE3及び投入センサSE4が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、リール16a~16cの各アクチュエータが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、リール16a~16cの各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。主基板40には、扉開放センサKSが接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、扉開放センサKSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、施錠操作センサSSが接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、施錠部SJが左回りに操作されたときに施錠操作センサSSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0053】
主基板40には、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報パネル30が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。主基板40には、ホッパーユニットHUが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、ホッパーユニットHUを制御可能に構成されている。
【0054】
主基板40は、設定値スイッチ45と接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、設定値スイッチ45が操作されたときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。設定値スイッチ45は、所定の鍵を用いることで操作することが可能に構成されている。以下の説明において、「設定値スイッチ45が操作される」という場合は、所定の鍵を用いて設定値スイッチ45が操作されることを意味する。設定値スイッチ45は、前面扉12の後側(裏側)に設けられている。即ち、設定値スイッチ45は、前面扉12を開放することで操作することが可能となっている。
【0055】
電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45を操作することによって、設定値を設定することができる。設定値は、複数段階で構成されており、何れかの設定値を設定できる。即ち、スロットマシン10は、設定値スイッチ45を操作することで設定値を変更できる。本実施形態における設定値には、「1」~「6」があり、「1」~「6」のうち何れかを設定値として設定することができる。スロットマシン10では、電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45を操作して設定値を変更することが可能な設定値変更可能状態に制御される。スロットマシン10では、設定値変更可能状態においてスタートレバー20を操作することで、設定する設定値として選択している設定値を1段階ずつ変更することができる。そして、スロットマシン10では、設定値変更可能状態において設定値スイッチ45の操作を終えたときに選択されている設定値が、設定値として設定される。
【0056】
スロットマシン10では、設定値に基づく当選確率の下で各種の抽選が行われる。そして、スロットマシン10では、設定値により有利度が異なり、機械割が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、役抽選において各種の役の入賞が許容される確率が異なる。その他、例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第1通常状態であるときに有利区間への移行が決定される確率が異なる。また、例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第2通常状態であるときに第1有利状態への移行が決定される確率が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが決定される確率が異なる。スロットマシン10では、設定値によって有利状態に制御される確率が異なることから、設定値によって有利状態に制御される頻度が異なる。因みに、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、機械割が高く、有利度が高い。スロットマシン10では、少なくとも、設定値「4」~「6」のうち何れかが設定されているときには、設定値「1」~「3」のうち何れかが設定されているときに比して、有利状態に制御され易い。
【0057】
ここで、主ROM42に記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選に用いられる役抽選テーブルと上記当選番号について説明する。なお、当選番号を決定するための内部抽選は、「役抽選」である。役抽選において決定される当選番号は、条件装置組み合わせともいわれる。このため、役抽選は、「条件装置組み合わせ抽選」ともいえる。以下の説明では、「役抽選にて所定の当選番号が決定される」ことを「役抽選にて所定の当選番号に当選する」と示したり、「役抽選にて決定される当選番号」を「当選した当選番号」と示したりする場合がある。
【0058】
当選番号は、変動ゲームにおいて導出(表示)可能な図柄組み合わせとして、1つ又は複数の図柄組み合わせが定められた制御情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子である。本実施形態における当選番号には、例えば、チェリー役の入賞を許容する当選番号、スイカ役の入賞を許容する当選番号、ベル役の入賞を許容する当選番号及び再遊技役の入賞を許容する当選番号が含まれている。
【0059】
スロットマシン10における当選番号のうちベル役の入賞を許容する当選番号の中には、ベル役に加えて一枚役の入賞を許容する当選番号がある。ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、ベル役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、一枚役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、が異なる当選番号が含まれている。例えば、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、所定の操作順序でストップボタンが操作された場合にはベル役が入賞する一方、所定の操作順序とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合には一枚役が入賞する当選番号が含まれている。
【0060】
以下の説明において、役抽選にてチェリー役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「チェリー役の入賞が許容された場合」と示す。なお、チェリー役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「チェリー役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。また、以下の説明において、役抽選にてスイカ役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「スイカ役の入賞が許容された場合」と示す。なお、スイカ役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「スイカ役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。同様に、以下の説明において、役抽選にてベル役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「ベル役の入賞が許容された場合」と示す。なお、ベル役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「ベル役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。ここでいうベル役の入賞を許容する当選番号には、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号も含まれる。また、以下の説明において、役抽選にて再遊技役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「再遊技役の入賞が許容された場合」と示す。再遊技役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「再遊技役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。
【0061】
主ROM42には、設定値毎に参照される役抽選テーブルが記憶されている。役抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、役抽選に用いられる乱数(以下、役抽選用乱数と示す)の値が、当該乱数の値として取り得る範囲内の数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。スロットマシン10では、役抽選において何れの当選番号にも当選しなかった場合、つまり、役の入賞が許容されなかった場合、役抽選の抽選結果が「はずれ」となる。そして、役抽選の抽選結果が「はずれ」の場合には、役抽選の抽選結果に基づいて、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に導出されることはない。
【0062】
次に、副基板50について詳しく説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、装飾ランプ13における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ14における音演出に関する音演出データを記憶している。副ROM52は、演出表示装置15における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副RWM53は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0063】
副基板50には、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15を制御可能に構成されている。副基板50には、上ボタンB1及び下ボタンB2が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、上ボタンB1及び下ボタンB2が出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0064】
副基板50は、操作可能な切替スイッチSWと接続されている。切替スイッチSWは、1段階目~8段階目の計8段階の中から1つの段階を設定することが可能な操作手段である。本実施形態では、切替スイッチSWが、操作可能な切替操作手段に相当する。副CPU51は、ポートを介して、切替スイッチSWによって設定されている段階を特定可能な制御信号を入力可能に構成されている。切替スイッチSWは、前面扉12の後側(裏側)に設けられている。即ち、切替スイッチSWは、前面扉12を開放することで操作することが可能となっている。
【0065】
上ボタンB1及び下ボタンB2を操作することによって音量として何れの段階が設定されているときであっても、切替スイッチSWが操作されて段階が切り替えられた場合には、切替スイッチSWの操作によって設定された段階に音量の段階が切り替えられる。スロットマシン10では、電力供給が停止されたときの音量の段階に関係なく、電力供給が再開された場合、音量の段階が切替スイッチSWによって設定されている段階となる。本実施形態では、切替スイッチSWによって設定される段階の音量が特定音量に相当する。したがって、本実施形態では、切替操作手段を操作することで、複数の音量の中から特定音量とする音量を切り替えることが可能に構成されている。そして、本実施形態における音量には、特定音量を含む複数の音量がある。
【0066】
次に、電力供給が停止されたときに行われる処理について説明する。
主CPU41は、電源断信号を入力した場合、メイン電源断処理を行う。メイン電源断処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている各種情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの情報をバックアップ情報として主RWM43に記憶保持させる。バックアップ情報としては、例えば、遊技状態を特定可能な情報などがある。例えば、スタックポインタを記憶保持することによって、主CPU41は、処理途中で電力供給が停止した場合であっても、その後に電力供給が再開された際に、処理途中から再開することが可能となる。また、主CPU41は、主RWM43のチェックサムを算出し、当該チェックサムを主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、主RWM43にバックアップフラグを設定する。その後、主CPU41は、主RWM43へのアクセスを禁止する。電力供給が停止された後は、バックアップ電源63から主RWM43へ電力が供給され、電力供給が停止されたときに主RWM43に記憶されている情報のうち一部又は全部の情報がバックアップ情報として記憶保持される。
【0067】
同様に、副CPU51は、電源断信号を入力した場合、サブ電源断処理を行う。サブ電源断処理において副CPU51は、副RWM53に記憶されている各種情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの情報をバックアップ情報として副RWM53に記憶保持させる。バックアップ情報としては、例えば、演出状態を特定可能な情報などがある。例えば、スタックポインタを記憶保持することによって、副CPU51は、処理途中で電力供給が停止した場合であっても、その後に電力供給が再開された際に、処理途中から再開することが可能となる。また、副CPU51は、副RWM53のチェックサムを算出し、当該チェックサムを副RWM53に記憶する。更に、副CPU51は、副RWM53にバックアップフラグを設定する。その後、副CPU51は、副RWM53へのアクセスを禁止する。電力供給が停止された後は、バックアップ電源63から副RWM53へ電力が供給され、電力供給が停止されたときに副RWM53に記憶されている情報のうち一部又は全部の情報がバックアップ情報として記憶保持される。
【0068】
次に、電力供給が開始されたときに行われる処理について説明する。
主CPU41は、電源回路62からの電力供給が開始された場合、メイン電源復帰処理を行う。メイン電源復帰処理において主CPU41は、電力供給の開始時に必要な各種設定を行う。電力供給の開始時に必要な各種設定として、主CPU41は、割込処理の割込みの禁止、主RWM43の記憶領域のアクセスの許可、主基板40の周辺デバイスとウォッチドッグタイマの初期設定を行う。続いて、主CPU41は、設定値スイッチ45が操作されているかを判定する。設定値スイッチ45が操作されている場合、主CPU41は、設定値変更可能状態に制御する。そして、設定値変更可能状態の終了後、主CPU41は、メイン初期起動処理を行う。一方、設定値スイッチ45が操作されていない場合、主CPU41は、メイン復帰処理を行う。
【0069】
設定値変更可能状態に制御した場合、主CPU41は、設定値として設定することを選択している設定値を示す情報を払出表示部37に表示する。そして、設定値変更可能状態であるとき、主CPU41は、スタートレバー20からの検知信号を入力すると、払出表示部37に表示させている設定値として設定することを選択している設定値を示す情報を更新する。このとき、主CPU41は、設定値「1」→設定値「2」→設定値「3」→設定値「4」→設定値「5」→設定値「6」→設定値「1」→設定値「2」…の順で、払出表示部37に表示させている設定値として設定することを選択している設定値を示す情報を更新する。そして、設定値変更可能状態であるときに設定値スイッチ45の操作が終了した場合、主CPU41は、その時点において、設定値として設定することを選択している設定値を設定する。具体的に、主CPU41は、設定値として設定することを選択している設定値を特定可能な情報(以下、設定値情報と示す)を主RWM43に記憶する。例えば、設定値として設定することを選択している設定値を示す情報として設定値「3」を示す情報が払出表示部37に表示されているときに設定値スイッチ45の操作が終了した場合、スロットマシン10では、設定値として「3」が設定されることとなる。そして、設定値を設定した後、主CPU41は、メイン初期起動処理を行う。
【0070】
メイン初期起動処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されているバックアップ情報を消去する。そして、主CPU41は、初期情報を主RWM43に記憶し、主RWM43の記憶内容を初期化する。例えば、主CPU41は、スタックポインタなど、主RWM43に初期値を設定する。なお、このとき、主RWM43に記憶されている設定値情報は、初期化されない。続いて、主CPU41は、メイン初期起動処理が行われたことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、割込処理のインターバルタイマ(例えば、4ms)を設定し、割込処理を許可する。そして、主CPU41は、メイン初期起動処理を終了する。その後、主CPU41は、所定周期毎に割込処理を行うこととなる。なお、主CPU41によって出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、次回以降の割込処理において副基板50へと出力される。以下の説明において、「電力供給の開始に伴って初期化された場合」と示す場合は、電力供給が開始されてメイン初期起動処理が行われた場合を意味する。スロットマシン10では、メイン初期起動処理が正常に行われることで、当該メイン初期起動処理が行われた後、遊技を行うことが可能な状態となる。
【0071】
メイン復帰処理において主CPU41は、主RWM43に記憶保持された情報に異常があるかを判定する。具体的に、主CPU41は、電力供給が停止されたときに主RWM43に記憶されるバックアップフラグを確認し、当該バックアップフラグが正常かを判定する。主RWM43に設定されるバックアップフラグは、電力供給が開始されたときに主RWM43に記憶保持されている情報が正しいかを判定するためのフラグである。また、バックアップフラグが正常である場合、主CPU41は、主RWM43のチェックサムを算出し、当該算出したチェックサムが、電力供給が停止されたときに算出したチェックサムの値と一致するかを判定する。そして、バックアップフラグが正常でない場合、主CPU41は、復帰エラー状態とする。同様に、電力供給の開始に伴って算出したチェックサムと電力供給の停止に伴って算出したチェックサムが一致しない場合、主CPU41は、復帰エラー状態とする。スロットマシン10では、復帰エラー状態となった場合、遊技を行うことが可能な状態とならない。このため、スロットマシン10では、復帰エラー状態となった場合、再び電力供給を停止させた後、電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45を操作することでメイン初期起動処理を行って主RWM43の記憶内容を初期化することで、遊技を行うことが可能な状態とすることができる。
【0072】
一方、電力供給の開始に伴って算出したチェックサムと電力供給の停止に伴って算出したチェックサムが一致する場合、主CPU41は、メインバックアップ処理を行う。メインバックアップ処理において主CPU41は、電力供給が停止される前のスタックポインタを復帰させる。次に、主CPU41は、メイン復帰処理が行われたことを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、割込処理のインターバルタイマ(例えば、4ms)を設定する。更に、主CPU41は、電力供給が停止されたときのレジスタの内容を復帰させる。その後、主CPU41は、割込処理の許可/不許可(禁止)を電力供給が停止されたときの状態に復帰させ、電力供給が遮断される前のアドレスを設定し、その設定したアドレスへと復帰する。これにより、バックアップ情報に基づく復帰が行われる。そして、バックアップ情報に基づく復帰が行われると、主CPU41は、メインバックアップ処理を終了する。その後、主CPU41は、所定周期毎に割込処理を行うこととなる。以下の説明において、「電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合」と示す場合は、電力供給が開始されてメインバックアップ処理が行われた場合を意味する。スロットマシン10では、メインバックアップ処理が正常に行われることで、当該メインバックアップ処理が行われた後、遊技を行うことが可能な状態となる。
【0073】
また、主CPU41は、メイン初期起動処理及びメインバックアップ処理の何れを行った場合であっても、設定値情報から特定し、当該特定した設定値を特定可能な制御情報(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0074】
副CPU51は、電源回路62からの電力供給が開始された場合、サブ電源復帰処理を行う。サブ電源復帰処理において副CPU51は、電力供給の開始に伴って必要な各種設定(初期設定)を行う。初期設定を行った後、副CPU51は、初期化コマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。なお、本実施形態において、副CPU51は、主CPU41よりも先に起動する。このため、主CPU41から初期化コマンド又は復帰コマンドが出力されるとき、副CPU51は既に起動しており、初期化コマンド又は復帰コマンドの入力を待機している状況となっている。
【0075】
そして、初期化コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ初期起動処理を行う。サブ初期起動処理において副CPU51は、副RWM53に記憶されているバックアップ情報を消去する。また、副CPU51は、初期情報を副RWM53に記憶し、副RWM53の記憶内容を初期化する。そして、副CPU51は、サブ初期起動処理を終了する。また、サブ初期起動処理を行った場合、副CPU51は、メイン初期起動処理が行われたことを示唆又は報知する初期化演出を実行するように、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち少なくとも1つを制御する。初期化演出は、初期化演出の実行時間が経過するまで、実行される。
【0076】
また、復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53に記憶保持された情報に異常があるかを判定する。具体的に、副CPU51は、電力供給が停止されたときに副RWM53に記憶されるバックアップフラグを確認し、当該バックアップフラグが正常かを判定する。副RWM53に設定されるバックアップフラグは、電力供給が開始されたときに副RWM53に記憶保持されている情報が正しいかを判定するためのフラグである。また、バックアップフラグが正常である場合、副CPU51は、副RWM53のチェックサムを算出し、当該算出したチェックサムが、電力供給が停止されたときに算出したチェックサムの値と一致するかを判定する。そして、バックアップフラグが正常でない場合、副CPU51は、サブ初期起動処理を行う。同様に、電力供給の開始に伴って算出したチェックサムと電力供給の停止に伴って算出したチェックサムが一致しない場合、副CPU51は、サブ初期起動処理を行う。
【0077】
一方、電力供給の開始に伴って算出したチェックサムと電力供給の停止に伴って算出したチェックサムが一致する場合、副CPU51は、サブバックアップ処理を行う。サブバックアップ処理において副CPU51は、電力供給が停止される前のスタックポインタを復帰させる。更に、副CPU51は、電力供給が停止されたときのレジスタの内容を復帰させる。その後、副CPU51は、電力供給が遮断される前のアドレスを設定し、その設定したアドレスへと復帰する。これにより、バックアップ情報に基づく復帰が行われる。そして、バックアップ情報に基づく復帰が行われると、副CPU51は、サブバックアップ処理を終了する。
【0078】
また、副CPU51は、設定値コマンドを入力した場合、当該設定値コマンドから特定可能な設定値を特定する。そして、副CPU51は、特定した設定値を特定可能な設定値情報を副RWM53に記憶する。副RWM53には、副CPU51がサブ初期起動処理及びサブバックアップ処理の何れを行った場合であっても、設定値情報が記憶される。
【0079】
次に、遊技を行うことが可能な状態となった後、主CPU41が行う処理について説明する。例えば、主CPU41は、遊技進行メイン処理を行う。
以下、遊技進行メイン処理について説明する。
【0080】
図8に示すように、遊技進行メイン処理において主CPU41は、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において主CPU41は、スロットマシン10の遊技状態に関する情報の記憶を行ったり、主RWM43における所定の記憶領域の情報を消去又は更新したりする。次に、主CPU41は、メダルのベット受付を開始する(ステップS102)。次に、主CPU41は、遊技状態をチェックする(ステップS103)。続いて、主CPU41は、再遊技作動時であるかを判定する(ステップS104)。再遊技作動時とは、再遊技が付与されているときに相当する。再遊技作動時ではない場合(ステップS104:NO)、主CPU41は、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105においてベット数を設定した場合、主CPU41は、ベット数が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、掛け数設定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、掛け数設定コマンドからは、設定されているベット数を特定することも可能に構成されている。ステップS105において主CPU41は、ベットボタン18からの検知信号を入力すると、主RWM43に記憶されているベット数が規定ベット数Xとなるようにベット数を加算するとともに、該加算分だけ、主RWM43に記憶されているクレジットを減算する。また、ステップS105において主CPU41は、投入センサSE4からの検知信号を入力した場合、ベット数を1増加させる。このとき、ベット数が規定ベット数Xに達している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されているクレジットに1加算し、クレジットを更新する。更に、このとき、クレジットがクレジット上限数に達している場合、主CPU41は、ホッパーユニットHUを駆動させ、メダルを1枚払い出す。
【0081】
主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、又は、ステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおけるベット数が、変動ゲームを開始可能とする規定ベット数Xと一致するかを判定する(ステップS106)。なお、主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、前回の変動ゲームにおけるベット数を、今回の変動ゲームにおけるベット数として主RWM43に再び設定する。因みに、ベット数が設定されている場合であっても、再遊技作動時であるかを特定可能な情報が主RWM43に記憶されることから、当該情報を参照することで主CPU41は再遊技作動時であるかを特定することができる。因みに、本実施形態において、規定ベット数Xは、1回の変動ゲームを行うにあたって必要となるベット数ともいえる。スロットマシン10では、例えば、規定ベット数Xを遊技状態に応じて異ならせておらず、同一としている。しかし、規定ベット数Xを、遊技状態に応じて異ならせてもよい。例えば、通常状態であるときと、有利状態であるときと、で規定ベット数Xを異ならせてもよい。このように、遊技状態に応じて規定ベット数Xを異ならせる場合、主CPU41は、遊技状態に応じた規定ベット数Xを用いてステップS106の処理を行う。
【0082】
ベット数が規定ベット数Xと一致しない場合(ステップS106:NO)、主CPU41は、ステップS103の処理に移行する。即ち、ステップS106の処理において主CPU41は、変動ゲームを開始可能な状態となったかを判定している。一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が規定ベット数Xと一致する場合(ステップS106:YES)、主CPU41は、スタートレバー20による開始操作を受付けたかを判定する(ステップS107)。本実施形態では、ステップS102の処理を終えてからステップS106の処理において肯定判定されるまでの間において、再遊技が作動していない場合(ステップS104:NO)の状況が、ベット数を設定可能な状況に相当する。
【0083】
ステップS107の処理において主CPU41は、スタートレバー20から検知信号を入力した場合には肯定判定する一方、スタートレバー20から検知信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS107:NO)、主CPU41は、ステップS103の処理へ移行する。一方、開始操作を受付けた場合(ステップS107:YES)、主CPU41は、ゲーム数減算処理を行う(ステップS108)。なお、主CPU41は、開始操作を受付けた場合、変動ゲームの開始を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0084】
ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理と、第2ゲーム数減算処理と、第3ゲーム数減算処理と、を行う。ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を行い、当該第1ゲーム数減算処理を終了した後に第2ゲーム数減算処理を行い、当該第2ゲーム数減算処理を終了した後に第3ゲーム数減算処理を行う。そして、ゲーム減算処理において主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了した後、遊技進行メイン処理に戻る。
【0085】
第1ゲーム数減算処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数を1減算して更新する。擬似ボーナス滞在残回数は、第1有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。
【0086】
第2ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数を1減算して更新する。滞在残回数は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。
【0087】
第3ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態及び有利状態の何れかであるかを判定する。第2通常状態及び有利状態の何れでもない場合、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2通常状態及び有利状態の何れかである場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利上限値を1減算して更新する。有利上限値は、有利区間の終了条件が成立するまでの値であって、有利上限値が0に達した場合に有利区間の終了条件が成立する。その後、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。
【0088】
ゲーム数減算処理を終えると、主CPU41は、役抽選として、当選番号を決定するための役抽選処理を行う(ステップS109)。役抽選処理において主CPU41は、役抽選用乱数の値を取得する。また、主CPU41は、設定値情報を参照し、設定されている設定値を特定する。そして、主CPU41は、特定した設定値に対応する役抽選テーブルを選択する。主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値を基に、選択した役抽選用テーブルを参照することによって、役抽選を行う。具体的に、主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。なお、役抽選用乱数の値が、賞が定められた図柄組み合わせの入賞を許容する当選番号に振り分けられていない場合、役抽選の抽選結果は「はずれ」となる。本実施形態では、主CPU41が役抽選処理を行うことで、役抽選を行う役抽選手段としての機能が実現される。
【0089】
また、役抽選処理において主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な情報(以下、当選情報と示す)を、主RWM43に記憶する。また、主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な制御情報(以下、当選情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、当選情報コマンドを出力バッファに格納した後、主CPU41は、役抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
【0090】
役抽選処理を終えると、主CPU41は、有利抽選処理を行う(ステップS110)。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理と、第1有利移行抽選処理と、第2有利移行抽選処理と、天井判定処理と、上乗せ抽選処理と、を行う。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理を行い、当該有利区間移行抽選処理を終了した後に第1有利移行抽選処理を行い、当該第1有利移行抽選処理を終了した後に第2有利移行抽選処理を行う。更に、有利抽選処理において主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了した後に天井判定処理を行い、当該天井判定処理を終了した後に上乗せ抽選処理を行う。そして、有利抽選処理において主CPU41は、上乗せ抽選処理を終了した後、遊技進行メイン処理に戻る。
【0091】
有利区間移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1通常状態であるかを判定する。第1通常状態でない場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、第1通常状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、有利区間移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、有利区間への移行を決定可能な有利区間移行抽選を行う。有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、有利区間への移行が決定される確率が高い。なお、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。また、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定された場合、主CPU41は、有利移行許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、有利演出状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、有利移行抽選処理を終了する。
【0092】
第1有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態又は第2有利状態であるかを判定する。第2通常状態又は第2有利状態でない場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第2通常状態又は第2有利状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第1有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第1有利状態への移行を決定可能な第1有利移行抽選を行う。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、第1有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。また、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときと、第2有利状態であるときと、で異なる。具体的に、第2有利状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率よりも高い。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第1有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1有利移行抽選処理を終了する。
【0093】
第2有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第2有利許容情報が主RWM43に記憶されているかを判定する。そして、主RWM43に記憶されている滞在残回数が1以上である場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利許容情報が記憶されていない場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第2有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第2有利状態への移行を決定可能な第2有利移行抽選を行う。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、第2有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第2有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第2有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第2有利移行抽選処理を終了する。
【0094】
天井判定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態であるかを判定する。第2通常状態でない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、第2通常状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている通常実行回数に1加算し、通常実行回数を更新する。通常実行回数は、有利状態に制御されることなく第2通常状態において実行された変動ゲームの回数に相当する。主CPU41は、更新後の通常実行回数が、主RWM43に記憶されている天井回数に達したかを判定する。通常実行回数が天井回数に達していない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、通常実行回数が天井回数に達した場合、主CPU41は、第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利許容コマンドを出力バッファに格納し、天井判定処理を終了する。
【0095】
上乗せ抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、上乗せ抽選処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、上乗せ抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて、上乗せすること、又は、上乗せしないことを決定する上乗せ抽選を行う。また、本実施形態では、上乗せすることが決定される場合、上乗せする回数(所謂、上乗せ回数)も決定される。ここでいう「上乗せ」は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数を増加させること、つまり、第2有利状態に制御される期間を延長することに相当する。そして、「上乗せ回数」は、滞在残回数を増加させる回数、つまり、滞在残回数に加算される回数に相当する。但し、主RWM43に記憶されている滞在残回数が、主RWM43に記憶されている有利上限値を超えている場合、主CPU41は、上乗せ抽選処理において上乗せ抽選を行わず、上乗せ抽選処理を終了する。上乗せ抽選において上乗せすることを決定した場合、主CPU41は、決定した上乗せ回数を滞在残回数に加算し、滞在残回数を更新する。更に、主CPU41は、上乗せ回数を特定可能な制御情報(以下、上乗せ回数コマンドと示す)を出力バッファに格納し、上乗せ抽選処理を終了する。本実施形態では、上乗せすることが、特典を付与することに相当する。したがって、本実施形態では、主CPU41が上乗せ回数を滞在回数に加算することにより、特典を付与する特典付与手段としての機能が実現される。
【0096】
有利抽選処理を終えると、主CPU41は、停滞演出処理を行う(ステップS111)。停滞演出処理では、リール16a~16cが回転した後に当該リール16a~16cの回転が停止するリール演出を実行させる処理が実行される場合がある。なお、停滞演出処理における具体的な制御については後述する。
【0097】
停滞演出処理を終えると、主CPU41は、指示情報決定処理を行う(ステップS112)。指示情報決定処理において主CPU41は、有利状態であって、役抽選においてベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号に当選した場合、ベル役を入賞させるための操作順序に対応する指示番号を決定する。また、主CPU41は、決定した指示情報を特定可能な制御情報(以下、指示情報コマンドと示す)を出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。本実施形態における払出表示部37で表示される指示情報には、ストップボタンの操作順序(押し順)毎に対応する指示情報がそれぞれある。なお、指示情報決定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態を特定する。
【0098】
指示情報決定処理を終えると、主CPU41は、指示情報表示処理を行う(ステップS113)。指示情報決定処理において指示情報を決定した場合、主CPU41は、決定した指示情報が表示されるように、払出表示部37を制御する。主CPU41は、変動ゲームが終了するまで、指示情報が表示されるように払出表示部37を制御する。なお、詳細については後述するが、ステップS113の終了後から変動ゲームが終了するまでの間に、リール16a~16cが回転することから、リールが回転しているときにナビ演出が実行されることとなる。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているとき、報知手段において停止操作手段の操作に関する演出を実行可能である。なお、指示情報決定処理において指示情報を決定していない場合、主CPU41は、指示情報表示処理を終了し、遊技進行メイン処理に戻る。このように、本実施形態では、報知手段としての払出表示部37を主CPU41が制御することにより、報知手段を制御する報知制御手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において主制御部は、報知制御手段としての機能を有する。また、本実施形態において処理部は、報知制御手段としての機能を有する。
【0099】
指示情報表示処理を終えると、主CPU41は、ウェイトタイムが経過したかを判定する(ステップS114)。ウェイトタイムが経過していない場合(ステップS114:NO)、主CPU41は、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過している場合(ステップS114:YES)、主CPU41は、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する(ステップS115)。スロットマシン10では、ステップS115においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始される。因みに、スロットマシン10では、割込処理においてリール16a~16cの回転を加速及び維持する回転制御が行われる。割込処理においてリール16a~16cが回転する速度が定速に達した場合には、リール16a~16cの回転する速度が定速のまま維持されることとなる。
【0100】
ステップS115において主CPU41は、ステップS111の停滞演出処理においてリール演出を実行させる処理を行っていない場合、全てのリール16a~16cの回転を同時又は略同時に開始させる。一方、ステップS115において主CPU41は、ステップS111の停滞演出処理においてリール演出を実行させる処理を行っている場合、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させる。これにより、リール16a~16cの回転が開始するタイミングに時間差が生じることとなる。なお、リール16a~16cの回転を開始させる順序は、複数通りの順序の中から決定されるように構成してもよいし、予め決められた1つの順序であってもよい。
【0101】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達しているかを判定する(ステップS116)。リール16a~16cが回転する速度が定速に達していない場合(ステップS116:NO)、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達するまで待機する。リール16a~16cが回転する速度が定速に達している場合(ステップS116:YES)、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS117)。ステップS117の処理において、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかから検知信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21~23の何れからも検知信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS117:NO)、主CPU41は、ステップS116の処理に移行する。これにより、主CPU41は、リール16a~16cの回転が定速であるときにおいて停止操作を受付けるまで待機することとなる。
【0102】
一方、停止操作を受付けた場合(ステップS117:YES)、主CPU41は、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS118)。即ち、主CPU41は、停止操作を契機としてアクチュエータを制御し、停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。詳しく説明すると、主CPU41は、役抽選の抽選結果及びストップボタン21~23の操作態様(操作順序及び操作位置(操作タイミング))に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば、4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインYL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主CPU41は、検索された図柄が有効ラインYL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主CPU41は、リール16a~16cの停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号とストップボタンの操作態様とに応じた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させる。また、ステップS118の処理において、主CPU41は、ストップボタン21~23から検知信号を入力すると、当該検知信号を入力したストップボタンを特定可能な制御情報(以下、操作コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0103】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cの全てが停止したかを判定する(ステップS119)。リール16a~16cのうち一部のリールが停止していない場合(ステップS119:NO)、主CPU41は、ステップS116の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てが停止している場合(ステップS119:YES)、主CPU41は、有効ラインYL上に停止されている図柄組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS120)。表示図柄判定処理において主CPU41は、有効ラインYL上に賞が定められた図柄組み合わせ(役)が停止されているか、及び、有効ラインYL上に賞を定めた図柄組み合わせ(役)が停止されている場合にその図柄組み合わせの種類を判定する。そして、賞が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、つまり、役が入賞した場合、主CPU41は、入賞した役を特定可能な制御情報(以下、入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、ステップS120において、有効ラインYL上に賞として再遊技が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、主CPU41は、今回の変動ゲームでベットされたベット数を再びベット数として設定し、再遊技を作動させる。これにより、再遊技が賞として付与されることになる。
【0104】
続いて、主CPU41は、遊技者にメダルの払出しを行うかを判定する(ステップS121)。ステップS121の処理において主CPU41は、払出役が入賞している場合には肯定判定する一方、払出役が入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS121:YES)、主CPU41は、メダル払出処理を実行する(ステップS122)。メダル払出処理において主CPU41は、払い出すメダルの枚数だけ主RWM43に記憶されているクレジットを増加させる。このとき、クレジット上限数(例えば、50)を超える場合、主CPU41は、クレジット上限数を超える枚数のメダルが払い出されるように、ホッパーユニットHUを制御する。また、メダル払出処理において主CPU41は、入賞の発生によって払出すメダルの枚数が表示されるように、払出表示部37を制御する。因みに、賞が定められていない図柄組み合わせ(例えば、はずれ停止目)が有効ラインYL上に停止されている場合には、賞は付与されない。
【0105】
メダルの払出しを行わない場合(ステップS121:NO)、及び、メダル払出処理を終了した場合、主CPU41は、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS123)。終了処理の処理において主CPU41は、変動ゲームの終了を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態における変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した役についても特定可能な制御情報である。
【0106】
また、終了処理において主CPU41は、獲得枚数計数処理と、遊技状態移行処理と、演出状態移行処理と、を行う。まず、獲得枚数計数処理について説明する。
獲得枚数計数処理において主CPU41は、第2通常状態及び有利状態のうち何れかであるとき、表示図柄判定処理の結果に基づき、有利区間であるときに付与された遊技媒体の枚数を特定可能な有利区間獲得情報を更新する場合がある。有利区間獲得情報は、主RWM43に記憶されている。主CPU41は、ベル役が入賞した場合、有利区間獲得情報に「12」を加算し、有利区間獲得情報を更新する。同様に、主CPU41は、スイカ役が入賞した場合、有利区間獲得情報に「2」を加算し、有利区間獲得情報を更新する。なお、主CPU41は、チェリー役が入賞した場合、有利区間獲得情報を更新しない。同様に、主CPU41は、再遊技役が入賞した場合、有利区間獲得情報を更新しない。また、主CPU41は、一枚役が入賞した場合、有利区間獲得情報から「2」を減算し、有利区間獲得情報を更新する。また、主CPU41は、役が入賞しなかった場合、つまり、はずれの場合、有利区間獲得情報から「3」を減算し、有利区間獲得情報を更新する。なお、有利区間獲得情報から減算するにあたって、減算後の値が0を下回る場合、主CPU41は、有利区間獲得情報を「0」とし、有利区間獲得情報を更新する。有利区間獲得情報は、第1通常状態に制御されることに伴って、「0」に更新され、初期化される。具体的に、有利区間獲得情報は、第1通常状態に制御されてから1回目の変動ゲームが実行されたことに伴って、初期化される。
【0107】
また、獲得枚数計数処理において主CPU41は、有利状態であるとき、表示図柄判定処理の結果に基づき、有利状態であるときに付与された遊技媒体の枚数を特定可能な第1期間獲得情報を更新する場合がある。第1期間獲得情報は、主RWM43に記憶されている。主CPU41は、ベル役が入賞した場合、第1期間獲得情報に「12」を加算し、第1期間獲得情報を更新する。主CPU41は、スイカ役が入賞した場合、第1期間獲得情報に「2」を加算し、第1期間獲得情報を更新する。なお、主CPU41は、チェリー役が入賞した場合、第1期間獲得情報を更新しない。同様に、主CPU41は、再遊技役が入賞した場合、第1期間獲得情報を更新しない。主CPU41は、一枚役が入賞した場合、第1期間獲得情報から「2」を減算し、第1期間獲得情報を更新する。また、主CPU41は、役が入賞しなかった場合、つまり、はずれの場合、第1期間獲得情報から「3」を減算し、第1期間獲得情報を更新する。なお、第1期間獲得情報から減算するにあたって、減算後の値が0を下回る場合、主CPU41は、第1期間獲得情報を「0」とし、第1期間獲得情報を更新する。第1期間獲得情報は、第1通常状態に制御されることに伴って、「0」に更新され、初期化される。具体的に、第1期間獲得情報は、第1通常状態に制御されてから1回目の変動ゲームが実行されたことに伴って、初期化される。
【0108】
また、獲得枚数計数処理において主CPU41は、第1有利状態であるとき、表示図柄判定処理の結果に基づき、第1有利状態であるときに付与された遊技媒体の枚数を特定可能な第2期間獲得情報を更新する場合がある。第2期間獲得情報は、主RWM43に記憶されている。主CPU41は、ベル役が入賞した場合、第2期間獲得情報に「12」を加算し、第2期間獲得情報を更新する。同様に、主CPU41は、スイカ役が入賞した場合、第2期間獲得情報に「2」を加算し、第2期間獲得情報を更新する。なお、主CPU41は、チェリー役が入賞した場合、第2期間獲得情報を更新しない。同様に、主CPU41は、再遊技役が入賞した場合、第2期間獲得情報を更新しない。また、主CPU41は、一枚役が入賞した場合、第2期間獲得情報から「2」を減算し、第2期間獲得情報を更新する。また、主CPU41は、役が入賞しなかった場合、つまり、はずれの場合、第2期間獲得情報から「3」を減算し、第2期間獲得情報を更新する。なお、第2期間獲得情報から減算するにあたって、減算後の値が0を下回る場合、主CPU41は、第2期間獲得情報を「0」とし、第2期間獲得情報を更新する。第2期間獲得情報は、第1通常状態に制御されること又は第2有利状態に制御されることに伴って、「0」に更新され、初期化される。具体的に、第2期間獲得情報は、第1通常状態又は第2有利状態に制御されてから1回目の変動ゲームが実行されたことに伴って、初期化される。
【0109】
因みに、ベル役が入賞した場合において有利区間獲得情報、第1期間獲得情報及び第2期間獲得情報に加算される「12」という値は、ベル役の入賞によって付与されるメダルの枚数である「15枚」と、変動ゲームを実行するにあたって消費したメダルの枚数である「3枚」と、の差枚数に相当する。スイカ役が入賞した場合において有利区間獲得情報、第1期間獲得情報及び第2期間獲得情報に加算される「2」という値は、スイカ役の入賞によって付与されるメダルの枚数である「5枚」と、変動ゲームを実行するにあたって消費したメダルの枚数である「3枚」と、の差枚数に相当する。一枚役が入賞した場合において有利区間獲得情報、第1期間獲得情報及び第2期間獲得情報から減算される「2」という値は、一枚役の入賞によって付与されるメダルの枚数である「1枚」と、変動ゲームを実行するにあたって消費したメダルの枚数である「3枚」と、の差枚数に相当する。はずれの場合において有利区間獲得情報、第1期間獲得情報及び第2期間獲得情報から減算される「3」という値は、変動ゲームを実行するにあたって消費したメダルの枚数である「3枚」に相当する。
【0110】
次に、遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新し、遊技状態を移行させる。なお、主CPU41は、遊技状態フラグを参照し、現在の遊技状態を特定する。主CPU41は、表示図柄判定処理(ステップS120)の結果に基づき、入賞した役を特定する。主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新した場合、更新後の値から特定可能な遊技状態を指示する制御情報(以下、遊技状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0111】
具体的に、遊技状態移行処理において主CPU41は、第1遊技状態であるときに主RWM43に有利移行許容情報が記憶されている場合、つまり、有利区間への移行が決定された場合、第2通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、天井回数を決定し、当該決定した天井回数を主RWM43に記憶する。例えば、主CPU41は、設定値に応じた抽選確率の下、上限滞在回数に相当する「1500回」未満の回数の中から天井回数を決定する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利移行許容情報を消去する。
【0112】
また、主CPU41は、第2遊技状態又は第2有利状態であるときに主RWM43に第1有利許容情報が記憶されている場合、つまり、第1有利状態への移行が決定された場合、第1有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、擬似ボーナス滞在残回数として「30回」を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1有利許容情報を消去する。
【0113】
また、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、つまり、第1有利状態が終了する場合、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるとき、第2有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。ここでいう、第2有利許容情報が記憶されているときとは、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合に相当する。また、ここでいう、滞在残回数が1以上であるときとは、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合に相当する。また、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数に「50回」を加算し、滞在残回数を更新する。このため、第2有利状態から第1有利状態へ移行し、当該第1有利状態が終了して再び第2有利状態へ移行する場合には、「50回」の上乗せが行われることとなる。更に、第2有利許容情報が記憶されている場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2有利許容情報を消去する。一方、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でないとき、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。このように、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるときであれば、移行条件が成立する。一方、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でなければ、移行条件が成立しない。
【0114】
また、主CPU41は、第2有利状態であるときに主RWM43に記憶されている滞在残回数が0に達した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。その他、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利上限値が0に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。同様に、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利区間獲得情報が2400に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、有利区間の終了条件が成立した場合において、有利移行許容情報、第1有利許容情報及び第2有利許容情報のうち何れかが主RWM43に記憶されているとき、主CPU41は、それらの情報を消去する。このように、本実施形態において、主制御部は、特定状態に制御可能である。本実施形態では、主CPU41が遊技状態移行処理を行うことにより、遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0115】
次に、演出状態移行処理について説明する。
演出状態移行処理において主CPU41は、演出状態フラグの値を更新し、演出状態を移行させる。主CPU41は、演出状態フラグを参照し、現在の演出状態を特定する。
【0116】
演出状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグに第1通常状態又は第2通常状態を特定可能な値が設定されている場合、通常演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。また、主CPU41は、遊技状態フラグに第1有利状態を特定可能な値が設定されている場合、擬似ボーナス演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。主CPU41は、遊技状態フラグに第2有利状態を特定可能な値が設定されている場合、有利演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。
【0117】
また、遊技進行メイン処理において終了処理を終えると、主CPU41は、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、スロットマシン10では、開始操作を契機として全リールの回転が開始されるとともに、停止操作を契機としてリールの回転が停止される。
【0118】
次に、ステップS111における停滞演出処理について説明する。
図8に示すように、停滞演出処理において主CPU41は、第2有利状態であるかを判定する(ステップS201)。第2有利状態でない場合(ステップS201:NO)、主CPU41は、停滞演出処理を終了する。一方、第2有利状態である場合(ステップS201:YES)、主CPU41は、上乗せすることを決定したかを判定する(ステップS202)。ステップS202において主CPU41は、ステップS110の有利抽選処理内の上乗せ抽選処理において上乗せすることを決定したかを判定する。上乗せすることを決定している場合(ステップS202:YES)、主CPU41は、第1演出停止パターンを決定し(ステップS203)、ステップS206の処理へと進む。第1演出停止パターンについては、後ほど説明する。
【0119】
また、上乗せすることを決定していない場合(ステップS202:NO)、主CPU41は、停滞抽選を行い、当該停滞抽選に当選したかを判定する(ステップS204)。ステップS204において主CPU41は、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて、停滞抽選を行う。そして、停滞抽選に非当選した場合(ステップS204:NO)、主CPU41は、停滞演出処理を終了する。一方、停滞抽選に当選した場合(ステップS204:YES)、主CPU41は、第2演出停止パターンを決定し(ステップS205)、ステップS206の処理へと進む。
【0120】
ここで、第1演出停止パターン及び第2演出停止パターンについて、説明する。スロットマシン10では、第1演出停止パターンが決定された場合、リール演出において全てのリールの回転が停止した際、全てのリールの各中段停止位置に白セブン図柄が表示される。一方、スロットマシン10では、第2演出停止パターンが決定された場合、リール演出において、1回目及び2回目に回転が停止したリールの中段停止位置に白セブン図柄が表示される一方、3回目に回転が停止したリールの下段停止位置に白セブン図柄が表示される。このように、第1演出停止パターンと第2演出停止パターンでは、リール演出においてリールが回転した後、表示窓12aに表示される図柄組み合わせが異なる。なお、スロットマシン10では、上乗せが行われる場合(ステップS202:YES)に限って第1演出停止パターンが決定される。したがって、スロットマシン10では、リール演出において、有効ラインYLを構成するリール16a~16cの各中段停止位置に白セブン図柄が停止して表示されれば、上乗せが行われることを特定することができる。本実施形態では、各リールの中段停止位置に白セブン図柄が表示される図柄組み合わせが、特定の図柄組み合わせに相当する。
【0121】
ステップS206において主CPU41は、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。更に、ステップS206において主CPU41は、リール演出が開始したことを特定可能な制御情報(以下、停滞開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0122】
ステップS206において主CPU41は、全てのリール16a~16cの回転を同時又は略同時に開始させる。例えば、ステップS206において主CPU41は、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させるようにしてもよい。なお、リール16a~16cの回転を開始させる順序は、複数通りの順序の中から決定されるように構成してもよいし、予め決められた1つの順序であってもよい。
【0123】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達しているかを判定する(ステップS207)。リール16a~16cが回転する速度が定速に達していない場合(ステップS207:NO)、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達するまで待機する。リール16a~16cが回転する速度が定速に達している場合(ステップS207:YES)、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS208)。ステップS208の処理において、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかから検知信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21~23の何れからも検知信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS208:NO)、主CPU41は、停止操作を受付けるまで待機する。
【0124】
一方、停止操作を受付けた場合(ステップS208:YES)、主CPU41は、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させる回転停止処理を実行する(ステップS209)。回転停止処理において、主CPU41は、第1演出停止パターン及び第2演出停止パターンのうち決定した演出停止パターンに基づき、リールの回転を停止させる。例えば、主CPU41は、第1演出停止パターンを決定している場合、操作されたストップボタンに対応するリールの中段停止位置に白セブン図柄が表示されるように、リールの回転を停止させる。また、例えば、主CPU41は、第2演出停止パターンを決定している場合、1回目と2回目に操作されたストップボタンに対応するリールの中段停止位置に白セブン図柄が表示されるように、リールの回転を停止させる。更に、例えば、主CPU41は、第2演出停止パターンを決定している場合、3回目に操作されたストップボタンに対応するリールの下段停止位置に白セブン図柄が表示されるように、リールの回転を停止させる。また、ステップS209において主CPU41は、ストップボタン21~23から検知信号を入力すると、当該検知信号を入力したストップボタンを特定可能な制御情報(以下、停滞操作コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0125】
因みに、ステップS209において主CPU41は、リールの回転を停止させる場合、変動ゲームにおいてリールの回転を停止させる場合とは異なる態様でリールの回転を停止させてもよい。例えば、変動ゲームにおいてリールの回転を停止させる場合、主CPU41は、リールが小刻みに上下に動作することなく、リールの回転を停止させるようにしてもよい。一方、例えば、ステップS209においてリールの回転を停止させる場合、主CPU41は、各停止位置に図柄が表示されるようにリールの回転を停止させつつも、リールが小刻みに上下に動作する(揺れ動作する)ように、リールの回転を停止させるようにしてもよい。なお、ステップS209においてリールの回転を停止させる場合とは、リール演出においてリールの回転を停止させる場合に相当する。
【0126】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cの全てが停止したかを判定する(ステップS210)。リール16a~16cのうち一部のリールが停止していない場合(ステップS210:NO)、主CPU41は、ステップS208の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てが停止している場合(ステップS210:YES)、主CPU41は、リール演出が終了したことを特定可能な制御情報(以下、停滞終了コマンドと示す)を出力バッファに格納し(ステップS211)、停滞演出処理を終了する。
【0127】
スロットマシン10では、停滞演出処理におけるステップS206~ステップS211の処理が、リール演出を実行させる処理となる。そして、本実施形態では、停滞演出処理におけるステップS206~ステップS211の処理が、フリーズ制御に相当する。このように、本実施形態では、主CPU41が停滞演出処理においてステップS206~ステップS211の処理を行うことにより、フリーズ制御を行うことが可能なフリーズ制御手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において主制御部は、フリーズ制御手段としての機能を有する。また、本実施形態において処理部は、フリーズ制御手段としての機能を有する。以下の説明では、停滞演出処理におけるステップS206~ステップS211の処理が行われているときを、フリーズ制御が行われているときと示す場合がある。また、本実施形態では、停滞演出処理に限らず、主CPU41がリール16a~16cの回転及び停止を制御することにより、複数のリールの回転及び停止を制御するリール制御手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において主制御部は、リール制御手段としての機能を有する。また、本実施形態において処理部は、リール制御手段としての機能を有する。
【0128】
以上のように、主CPU41は、フリーズ制御が行われるときにおいて、複数のリール16a~16cを回転させることが可能であって、且つ、ストップボタン21~23が操作されたことを契機に当該操作されたストップボタンに対応するリールの回転を停止させることが可能である。即ち、本実施形態において、リール制御手段は、フリーズ制御が行われているときにおいて、複数のリールを回転させることが可能であって、且つ、停止操作手段が操作されたことを契機に当該操作された停止操作手段に対応するリールの回転を停止させることが可能である。スロットマシン10では、リール演出が実行される場合、複数のリール16a~16cが回転し、且つ、ストップボタン21~23を操作することでリールの回転が停止する。
【0129】
本実施形態のスロットマシン10において、遊技進行メイン処理とは別に、主CPU41は、精算処理を行う場合がある。主CPU41は、精算ボタン19からの検知信号を入力したことを契機に、精算処理を行う。なお、主CPU41は、遊技進行メイン処理においてステップS108~ステップS123の処理を行っている期間内では、精算ボタン19からの検知信号を入力したとしても精算処理を行わない。即ち、精算処理を行うことが可能な期間(以下、精算処理可能期間と示す)は、主CPU41が遊技進行メイン処理においてステップS101~ステップS107の処理を行っている期間内となる。
【0130】
精算処理可能期間において主CPU41は、クレジットが1以上である場合、精算ボタン19からの検知信号を入力したことを契機に、精算処理を行う。また、精算処理可能期間において主CPU41は、クレジットが0である場合であっても、ベット数が1以上である場合、精算ボタン19からの検知信号を入力したことを契機に、精算処理を行う。但し、ここでいうベット数が1以上であるときとは、再遊技が付与されたことによって設定されたベット数でないことが前提となる。なお、再遊技が付与されてベット数が1以上であるときであっても、クレジットが1以上であれば、主CPU41は、精算ボタン19からの検知信号を入力したことを契機に、精算処理を行う。
【0131】
精算処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されているクレジットが1以上である場合、当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルを払出す(精算する)ようにホッパーユニットHUを制御する。また、精算処理において主CPU41は、再遊技作動時でなく、ベット数が1以上である場合、当該ベット数として設定されている枚数のメダルを払出す(精算する)ようにホッパーユニットHUを制御する。但し、再遊技作動時である場合、主CPU41は、ベット数として設定されている枚数のメダルを払出すようにホッパーユニットHUを制御することはなく、クレジットが1以上であれば当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルのみが払い出されるようにホッパーユニットHUを制御する。このように、再遊技作動時は、ベット数として設定されている枚数のメダルの精算は行われない。また、精算処理を行う場合、主CPU41は、精算処理を行うことを特定可能な制御情報(以下、精算コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0132】
また、主CPU41は、扉開放センサKSからの検知信号を入力した場合、前面扉12が開放されていることを特定可能な制御情報(以下、扉開放コマンドと示す)を出力バッファに格納する。扉開放コマンドは、前面扉12が開放されているときに副基板50への出力が継続され、前面扉12が閉鎖されたことを契機に副基板50への出力が終了する。また、主CPU41は、施錠操作センサSSからの検知信号を入力した場合、施錠部SJが左回りに操作されたことを特定可能な制御情報(以下、施錠操作コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0133】
次に、遊技を行うことが可能な状態となった後、副CPU51が行う処理について説明する。
副CPU51は、遊技状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている遊技状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、遊技状態コマンドから特定可能な遊技状態を示す遊技状態情報に更新する。また、副CPU51は、演出状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている演出状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、演出状態コマンドから特定可能な演出状態を示す演出状態情報に更新する。
【0134】
副CPU51は、掛け数設定コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。因みに、再遊技役が入賞した後において、副CPU51は、変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。具体的に、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更された場合、変更後の演出状態に制御する。一方、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更されていない場合、制御中の演出状態に制御し続ける。例えば、演出状態情報から特定可能な演出状態が通常演出状態以外の演出状態から通常演出状態へ変更された場合、副CPU51は、通常演出状態における背景画像に切り替えて表示されるように演出表示装置15を制御することで、通常演出状態に制御する。更に、副CPU51は、通常演出状態における発光色で発光するように装飾ランプ13を制御したり、通常演出状態における背景音楽が出力されるようにスピーカ14を制御したりすることで、通常演出状態に制御する。
【0135】
副CPU51は、指示情報コマンドを入力した場合、押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる押し順ナビ演出処理を行う。副CPU51は、当選情報コマンドから特定可能な当選番号と、指示情報コマンドから特定可能な指示情報と、に基づき、押し順ナビ演出処理を行う。押し順ナビ演出処理において副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる場合、副CPU51は、演出表示装置15におけるストップボタン21~23の上方の領域に、左から「3」を含むナビ画像NG、「1」を含むナビ画像NG、「2」を含むナビ画像NGが表示されるナビ演出を実行させる。副CPU51は、全てのリール16a~16cの回転が停止するまで、ナビ演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。スロットマシン10では、指示情報コマンドが出力された後にリール16a~16cが回転することから、リールが回転しているときにナビ演出が実行されることとなる。即ち、本実施形態において、演出実行手段は、リールが回転しているときにおいて、停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能である。このように、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてリール16a~16cが回転しているとき、演出表示装置15においてナビ演出が実行される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているとき、演出実行手段において停止操作手段の操作に関する演出を実行可能である。以上のように、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてリール16a~16cが回転しているとき、払出表示部37では指示情報が表示され、演出表示装置15ではナビ演出が実行され、払出表示部37及び演出表示装置15の何れにおいてもストップボタンの操作に関する演出が実行可能である。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているとき、報知手段及び演出実行手段の何れにおいても停止操作手段の操作に関する演出を実行可能である。
【0136】
因みに、副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出を実行させているときにおいて、ナビ演出において示唆又は報知している押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作された場合、ナビ演出を終了させ、ナビ演出の実行を中止する。このため、スロットマシン10では、例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行されているときにおいて、1回目にストップボタン22以外のストップボタン21,23が操作された場合、ナビ演出が終了する。また、スロットマシン10では、例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行されているときにおいて、1回目にストップボタン22が操作されたとしても2回目にストップボタン21が操作された場合、ナビ演出が終了する。なお、スロットマシン10では、演出表示装置15におけるナビ演出の実行が中止した場合であっても、払出表示部37における指示情報の表示は継続して行われる。
【0137】
副CPU51は、停滞開始コマンドを入力した場合、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出を実行させる白セブンナビ演出処理を行う。白セブンナビ演出処理において副CPU51は、白セブン図柄を模した画像を含む図柄画像ZGが表示され、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。また、副CPU51は、停滞終了コマンドを入力した場合、上乗せ回数を示唆又は報知する上乗せ演出を実行させる上乗せ演出処理を行う場合がある。具体的に、原則として、上乗せ回数コマンドを入力している場合、副CPU51は、上乗せ演出処理を行う。一方、上乗せ回数コマンドを入力していない場合、副CPU51は、上乗せ演出処理を行わない。上乗せ演出処理において副CPU51は、入力している上乗せ回数コマンドから上乗せ回数を特定し、当該上乗せ回数を報知する内容の上乗せ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。本実施形態において、上乗せ演出は、特典が付与されることを示唆又は報知する特典付与演出に相当する。スロットマシン10では、演出表示装置15において上乗せ演出が実行される場合、それ以前に、第1演出停止パターンに基づいてリール16a~16cが停止されることから、各リールの中段停止位置に白セブン図柄が表示される図柄組み合わせが表示されていることとなり、上乗せされる。つまり、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出実行手段において特典付与演出が実行されるとともに、特典が付与される。
【0138】
本実施形態において、副CPU51が停滞開始コマンドを入力してから停滞終了コマンドを入力するまでの期間は、主CPU41においてフリーズ制御が行われているときに相当する。したがって、演出表示装置15では、フリーズ制御が行われているときであって、リールが回転しているときにおいて、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行される。フリーズ制御が行われている期間のうち少なくとも一部の期間ではリールが回転していることから、リールが回転しているときにナビ演出が実行される。即ち、本実施形態において、演出実行手段は、リールが回転しているときにおいて、停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能である。具体的に、本実施形態において、演出実行手段は、フリーズ制御が行われているときであって、リールが回転しているときにおいて、停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能である。つまり、表示手段では、フリーズ制御が行われているときであって、リールが回転しているときにおいて、停止操作手段の操作に関する操作演出を実行可能である。このように、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときに実行される操作演出では、目押し位置が示唆又は報知される。即ち、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときに実行される操作演出では、リールの回転が停止した場合に表示部において表示される図柄のうち少なくとも一部の図柄が示唆又は示唆される。
【0139】
また、停滞開始コマンドを入力してから停滞終了コマンドを入力するまでの期間内において、演出表示装置15ではナビ演出が実行される一方、払出表示部37では指示情報が表示されない。つまり、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているとき、演出表示装置15ではナビ演出が実行される一方、払出表示部37では指示情報が表示されない。即ち、本実施形態では、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているとき、報知手段及び演出実行手段のうち演出実行手段でのみ停止操作手段の操作に関する演出を実行可能である。
【0140】
副CPU51は、操作コマンドを入力した場合、停止音が出力されるようにスピーカ14を制御する。同様に、副CPU51は、停滞操作コマンドを入力した場合、停止音が出力されるようにスピーカ14を制御する。このように、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてリールの回転が停止するときと同様、フリーズ制御が行われているときにリールの回転が停止するときであっても、リールの回転が停止することに伴って停止音がスピーカ14から出力される。このように、非特定音に相当する停止音は、リールの回転が停止することに伴って音出力手段から出力される。
【0141】
副CPU51は、精算コマンドを入力した場合、メダル(遊技媒体)の精算に関する精算演出を実行させる精算演出実行処理を行う。精算演出実行処理において副CPU51は、例えば、メダルの精算が行われることを示す精算演出に係る画像が表示されるように、演出表示装置15を制御する。また、副CPU51は、例えば、精算演出に係る発光態様で発光するように、装飾ランプ13を制御する。副CPU51は、精算演出に係る音が出力されるように、スピーカ14を制御する。
【0142】
副CPU51は、扉開放コマンドを入力した場合、前面扉12が開放されていることを示唆又は報知する開放演出を実行させる開放演出処理を行う。開放演出処理において副CPU51は、例えば、扉が開放されていることを示唆又は報知する開放演出が実行されるように、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち少なくとも1つを制御する。例えば、開放演出が実行される場合、演出表示装置15には、扉開放画像TGが表示される。扉開放画像TGは、例えば、「扉が開いています」という文字情報を含む画像である。なお、開放演出は、扉開放コマンドを入力しなくなった場合、つまり、前面扉12が閉鎖された場合、終了する。
【0143】
次に、音量調整に係る制御について説明する。
音量を調整可能な状況において上ボタンB1からの検知信号を入力した場合、副CPU51は、音量情報から特定可能な音量の段階が上限(本実施形態では、8段階目の音量)に達していない場合、音量の段階を1つ上昇させ、上昇後の音量の段階を特定可能な音量情報に更新する。音量情報は、副RWM53に記憶されている。音量情報は、音量として設定可能な段階のうち設定されている音量を特定可能な情報である。また、音量を調整可能な状況において下ボタンB2からの検知信号を入力した場合、副CPU51は、音量情報から特定可能な音量の段階が下限(本実施形態では、1段階目の音量)に達していない場合、音量の段階を1つ下降させ、下降後の音量の段階を特定可能な音量情報に更新する。また、副CPU51は、切替スイッチSWからの制御信号が切り替わった場合、切り替わった制御信号から特定可能な段階を特定可能な音量情報に更新する。副CPU51は、音量情報から特定可能な段階の音量で音が出力されるように、スピーカ14を制御する。即ち、音出力手段は、調整された音量に基づいて音を出力する演出を実行可能である。
【0144】
本実施形態では、副CPU51が装飾ランプ13を制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、副CPU51がスピーカ14を制御することにより、音出力手段を制御する音制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、副CPU51が演出表示装置15を制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち演出実行手段となる演出装置を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において副制御部は、演出制御手段としての機能を有する。また、本実施形態において処理部は、演出制御手段としての機能を有する。
【0145】
ところで、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断されたことに伴って主基板40及び副基板50への電力供給が停止された場合には、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障の原因となり得る。したがって、スロットマシン10では、機内部の電源スイッチ61をオン状態からオフ状態とすることによって主基板40及び副基板50への電力供給を停止させることが推奨されている。
【0146】
スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断された場合、電源断注意喚起演出が実行される。電源断注意喚起演出を実行することにより、推奨される態様で電力供給が停止されなかったことが示唆又は報知される。本実施形態において、電源断注意喚起演出を実行することは、注意喚起することに相当する。一方、スロットマシン10では、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態とすることで主基板40及び副基板50への電力供給が停止された場合、電源断感謝演出が実行される。電源断感謝演出を実行することにより、推奨される態様で電力供給が停止されたことが示唆又は報知される。
【0147】
図9(a)に示すように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断された場合、電力供給が再開されたことに伴い、電源断注意喚起画像90が演出表示装置15に表示され、電源断注意喚起演出が実行される。電源断注意喚起画像90は、「機内部の電源スイッチを操作して、電源OFFしてください」という文字情報を含む画像である。本実施形態では、電源断注意喚起演出が、電力供給の停止に関する注意喚起に相当する。即ち、電源断注意喚起演出が実行されることが、電力供給の停止に関する注意喚起が実行されることに相当する。このように、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合において、演出表示装置15では、電力供給の停止に関する注意喚起が実行される。
【0148】
また、
図9(b)に示すように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態となった場合、電力供給が再開されたことに伴って、電源断感謝画像91が演出表示装置15に表示され、電源断感謝演出が実行される。電源断感謝画像91は、「適切な電源OFF操作をありがとうございました」という文字情報を含む画像である。本実施形態では、電源断感謝演出が、特殊演出に相当する。このように、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合において、演出表示装置15では、電源断感謝演出が実行される。
【0149】
以上のように、スロットマシン10において、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合には、演出表示装置15にて電源断感謝演出が実行される。一方、スロットマシン10において、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合には、演出表示装置15にて電源断注意喚起演出が実行される。つまり、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、その後に電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が異なる。即ち、本実施形態において、電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチがオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、その後に電力供給が開始されたときにおける演出実行手段の演出内容が異なる。
【0150】
因みに、電源スイッチ61は、前面扉12を開放することで操作することができる。したがって、前面扉12を開放して電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えたことに伴って電力供給が停止された場合は、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合となる。即ち、扉部材を開放して電源スイッチをオン状態からオフ状態に切り替えたことに伴って電力供給が停止された場合は、電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合となる。一方、前面扉12を開放せずに電源スイッチ61がオン状態のまま電力供給が停止された場合は、電源スイッチ61がオン状態のまま電力供給が停止された場合となる。即ち、扉部材を開放せずに電源スイッチがオン状態のまま電力供給が停止された場合は、電源スイッチがオン状態のまま電力供給が停止された場合となる。
【0151】
スロットマシン10において、電源断注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了しない。電源断注意喚起演出は、所定の解除条件が成立することで終了する。本実施形態において、所定の解除条件は、施錠部SJが左回りに操作されたことによって成立する。即ち、電源断注意喚起演出が実行された場合、当該電源断注意喚起演出は、施錠部SJが左回りに操作されたことを契機に終了する。このように、本実施形態において、電力供給の停止に関する注意喚起は、扉部材が開放されている状態から扉部材が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了せず、所定の解除条件が成立することで終了する。同様に、スロットマシン10において、電源断感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了しない。電源断感謝演出は、電源断注意喚起演出と同様、所定の解除条件が成立することで終了する。即ち、電源断感謝演出が実行された場合、当該電源断感謝演出は、施錠部SJが左回りに操作されたことを契機に終了する。このように、本実施形態において、特殊演出は、扉部材が開放されている状態から扉部材が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了せず、所定の解除条件が成立することで終了する。
【0152】
また、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGが外部電源と接続されたことに伴って主基板40及び副基板50へ電力供給が開始された場合には、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障の原因となり得る。したがって、スロットマシン10では、機内部の電源スイッチ61をオフ状態からオン状態とすることによって主基板40及び副基板50への電力供給を開始させることが推奨されている。
【0153】
スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態のまま電源プラグPGと外部電源が接続された場合、復電注意喚起演出が実行される。復電注意喚起演出を実行することにより、推奨される態様で電力供給が開始されたことが示唆又は報知される。本実施形態において、復電注意喚起演出を実行することは、注意喚起することに相当する。一方、スロットマシン10では、電源プラグPGと外部電源が接続されている状況において電源スイッチ61をオフ状態からオン状態とすることで主基板40及び副基板50への電力供給が開始された場合、復電感謝演出が実行される。復電感謝演出を実行することにより、推奨される態様で電力供給が開始されたことが示唆又は報知される。
【0154】
図10(a)に示すように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源が接続されて電力供給が再開された場合、復電注意喚起画像95が演出表示装置15に表示され、復電注意喚起演出が実行される。復電注意喚起画像95は、「機内部の電源スイッチを操作して、電源ONしてください」という文字情報を含む画像である。本実施形態では、復電注意喚起演出が、電力供給の開始に関する注意喚起に相当する。即ち、復電注意喚起演出が実行されることが、電力供給の開始に関する注意喚起が実行されることに相当する。このように、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合において、演出表示装置15では、電力供給の開始に関する注意喚起が実行される。
【0155】
また、
図10(b)に示すように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態となって電力供給が再開された場合、復電感謝画像96が演出表示装置15に表示され、復電感謝演出が実行される。復電感謝画像96は、「適切な電源ON操作をありがとうございました」という文字情報を含む画像である。本実施形態では、復電感謝演出が、特定演出に相当する。このように、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合において、演出表示装置15では、復電感謝演出が実行される。
【0156】
以上のように、スロットマシン10において、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合には、演出表示装置15にて復電感謝演出が実行される。一方、スロットマシン10において、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合には、演出表示装置15にて復電注意喚起演出が実行される。つまり、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が異なる。即ち、本実施形態において、電源スイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチがオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける演出実行手段の演出内容が異なる。
【0157】
因みに、電源スイッチ61は、前面扉12を開放することで操作することができる。したがって、前面扉12を開放して電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えたことに伴って電力供給が開始された場合は、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合となる。即ち、扉部材を開放して電源スイッチをオフ状態からオン状態に切り替えたことに伴って電力供給が開始された場合は、電源スイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合となる。一方、前面扉12を開放して電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えた後、前面扉12を閉鎖してから電力供給が開始された場合は、電源スイッチ61がオン状態のまま電力供給が開始された場合となる。即ち、扉部材を開放して電源スイッチをオフ状態からオン状態に切り替えた後、扉部材を閉鎖してから電力供給が開始された場合は、電源スイッチがオン状態のままで電力供給が開始された場合となる。
【0158】
スロットマシン10において、復電注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。即ち、本実施形態において、電力供給の開始に関する注意喚起は、扉部材が開放されている状態から扉部材が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。同様に、スロットマシン10において、復電感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。即ち、本実施形態において、特定演出は、扉部材が開放されている状態から扉部材が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。
【0159】
ここで、電源断注意喚起演出、電源断感謝演出、復電注意喚起演出及び復電感謝演出の実行に係る制御について説明する。なお、スロットマシン10において、電源回路62から監視部72へ電力が供給されているときは、主基板40及び副基板50へ電力が供給されているときに相当する。また、スロットマシン10において、変換回路71から監視部72へ電力が供給されているときは、電源プラグPGと外部電源が接続されているときに相当する。
【0160】
以下の説明において、変換回路71から監視CPU81へ電力が供給されているときであって、電源回路62から監視CPU81へ電力が供給されている状況を、第1状況とする。また、変換回路71から監視CPU81へ電力が供給されているときであって、電源回路62から監視CPU81へ電力が供給されていない状況を、第2状況とする。また、変換回路71から監視CPU81へ電力が供給されていないときであって、電源回路62から監視CPU81へ電力が供給されていないときであり、補助電源73から監視CPU81へ電力が供給されている状況を、第3状況とする。なお、補助電源73から監視CPU81へ電力が供給されているときは、変換回路71から監視CPU81へ電力が供給されていないときに相当する。因みに、第1状況は、例えば、電源プラグPGと外部電源が接続されており、且つ、電源スイッチ61がオン状態である状況に相当する。第2状況は、例えば、電源プラグPGと外部電源が接続されており、且つ、電源スイッチ61がオフ状態である状況に相当する。第3状況は、例えば、電源プラグPGと外部電源が接続されていない状況に相当する。
【0161】
監視CPU81は、変換回路71からの電力供給の有無、電源回路62からの電力供給の有無、及び、補助電源73からの電力供給の有無を監視し、第1状況~第3状況のうち何れであるかを特定する。具体的に、変換回路71から電力が供給されているときであって、電源回路62から電力が供給されているとき、監視CPU81は、第1状況であると特定する。変換回路71から電力が供給されているときであって、電源回路62から電力が供給されていないとき、監視CPU81は、第2状況であると特定する。変換回路71及び電源回路62の何れからも電力が供給されていないときであって、補助電源73から電力が供給されているとき、監視CPU81は、第3状況であると特定する。
【0162】
監視CPU81は、第1状況から第2状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止されたと判定する。このとき、監視CPU81は、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止されたと判定したことを特定可能な情報(以下、第1電源断情報と示す)を監視RWM83に記憶する。監視RWM83は、電力供給が開始されて再び第1状況となるまでの間、第1電源断情報を記憶保持する。なお、第1状況から第2状況へと切り替わったときは、電源スイッチ61がオン状態であることを特定している状況において電源スイッチ61がオフ状態となったことを契機に主基板40及び副基板50への電力供給が停止されたときに相当する。即ち、監視部は、電源スイッチがオン状態であることを特定している状況において電源スイッチがオフ状態となったことを契機に処理部への電力供給が停止されたことを特定した場合、電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止されたと判定し、当該判定の結果を記憶保持する。
【0163】
監視CPU81は、第1状況から第3状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止されたと判定する。このとき、監視CPU81は、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止されたと判定したことを特定可能な情報(以下、第2電源断情報と示す)を監視RWM83に記憶する。監視RWM83は、電力供給が開始されて再び第1状況となるまでの間、第2電源断情報を記憶保持する。なお、第1状況から第3状況へと切り替わったときは、電源スイッチ61がオン状態であって主基板40及び副基板50への電力供給が行われている状況から電源スイッチ61がオン状態であって主基板40及び副基板50への電力供給が停止された状況へと切り替わったときに相当する。即ち、監視部は、電源スイッチがオン状態であって処理部への電力供給が行われている状況から電源スイッチがオン状態であって処理部への電力供給が停止された状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチがオン状態のままで電力供給が停止されたと判定し、当該判定の結果を記憶保持する。
【0164】
監視CPU81は、第2状況から第1状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始されたと判定する。そして、監視CPU81は、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始されたことを特定可能な制御情報(以下、第1復電コマンドと示す)を副CPU51へ出力する。なお、第2状況から第1状況へと切り替わったときは、電源スイッチ61がオフ状態であることを特定している状況において電源スイッチ61がオン状態となったことを契機に主基板40及び副基板50への電力供給が開始されたときに相当する。即ち、監視部は、電源スイッチがオフ状態であることを特定している状況において電源スイッチがオン状態となったことを契機に処理部への電力供給が開始されたことを特定した場合、電源スイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始されたと判定する。
【0165】
監視CPU81は、第3状況から第1状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始されたと判定する。そして、監視CPU81は、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始されたことを特定可能な制御情報(以下、第2復電コマンドと示す)を副CPU51へ出力する。なお、第3状況から第1状況へと切り替わったときは、電源スイッチ61がオン状態である一方で主基板40及び副基板50への電力供給が開始されていない状況から電源スイッチ61がオン状態であって主基板40及び副基板50への電力供給が開始された状況へと切り替わったときに相当する。即ち、監視部は、電源スイッチがオン状態である一方で処理部への電力供給が開始されていない状況から電源スイッチがオン状態であって処理部への電力供給が開始された状況へと切り替わったことを特定した場合、電源スイッチがオン状態のままで電力供給が開始されたと判定する。
【0166】
監視CPU81は、第2状況から第1状況へと切り替わった場合と第3状況から第1状況へと切り替わった場合の何れにおいても、どのように電力供給が停止されていたかを特定可能な制御情報を副CPU51へ出力する。具体的に、監視CPU81は、監視RWM83に第1電源断情報が記憶されている場合、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止されたことを特定可能な制御情報(以下、第1電源断コマンドと示す)を副CPU51へ出力する。第1電源断コマンドを出力した後、監視CPU81は、監視RWM83に記憶されている第1電源断情報を消去する。一方、監視CPU81は、監視RWM83に第2電源断情報が記憶されている場合、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止されたことを特定可能な制御情報(以下、第2電源断コマンドと示す)を副CPU51へ出力する。第2電源断コマンドを出力した後、監視CPU81は、監視RWM83に記憶されている第2電源断情報を消去する。
【0167】
副CPU51は、第1電源断コマンドを入力した場合、電源断感謝演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。一方、副CPU51は、第2電源断コマンドを入力した場合、電源断注意喚起演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。このように、副CPU51は、電力供給が開始された場合、監視部72における判定の結果に基づいて、演出表示装置15を制御する。即ち、演出制御手段は、電力供給が開始された場合、監視部における判定の結果に基づいて、演出実行手段を制御する。
【0168】
また、副CPU51は、第1復電コマンドを入力した場合、復電感謝演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。一方、副CPU51は、第2復電コマンドを入力した場合、復電注意喚起演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。このように、副CPU51は、監視部72における判定の結果に基づいて、演出表示装置15を制御する。即ち、演出制御手段は、監視部における判定の結果に基づいて、演出実行手段を制御する。
【0169】
ここで、
図11(a)及び
図11(b)に基づき、どのように電力供給が停止されたかによる演出表示装置15の表示内容の違いと、どのように電力供給が開始されたかによる演出表示装置15の表示内容の違いと、について説明する。
【0170】
図11(a)に示すように、電源スイッチ61がオン状態であるときに電源プラグPGと外部電源との接続を切断することで電力供給を停止させた後、電力供給が再開された場合、演出表示装置15には、電源断注意喚起画像90が表示され、電源断注意喚起演出が実行される。この電源断注意喚起演出は、施錠部SJを左回りに操作することで終了する。一方、
図11(b)に示すように、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えることで電力供給を停止させた後、電力供給が再開された場合、演出表示装置15には、電源断感謝画像91が表示され、電源断感謝演出が実行される。この電源断感謝演出は、前面扉12が閉鎖されているときであっても、前面扉12を開放させた後に当該前面扉12を閉鎖させることで終了する。また、電源断感謝演出が実行されたときに前面扉12が開放されていれば、前面扉12を閉鎖することで電源断感謝演出が終了する。以上のように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、その後に電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容(表示内容)が異なる。
【0171】
また、
図11(a)に示すように、電源スイッチ61がオン状態であるときに電源プラグPGと外部電源を接続することで電力供給を開始させた場合、演出表示装置15には、復電注意喚起画像95が表示され、復電注意喚起演出が実行される。この復電注意喚起演出は、施錠部SJを左回りに操作することで終了する。一方、
図11(b)に示すように、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで電力供給を開始させた場合、演出表示装置15には、復電感謝画像96が表示され、復電感謝演出が実行される。この復電感謝演出は、前面扉12が閉鎖されているときであっても、前面扉12を開放させた後に当該前面扉12を閉鎖させることで終了する。但し、電源スイッチ61は、前面扉12を開放させなければ操作することができないため、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで電力供給を開始させた場合には、前面扉12が開放されているときに復電感謝演出が実行されることが想定される。この場合、復電感謝演出は、前面扉12を閉鎖することで終了する。以上のように、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容(表示内容)が異なる。
【0172】
因みに、
図11(a)に示すように、電源プラグPGと外部電源を接続することで電力供給を開始させる場合には、電源スイッチ61を操作しないことから前面扉12を開放していないことが想定されることから、演出表示装置15には、扉開放画像TGが表示されず、開放演出が実行されないことが想定される。一方、
図11(b)に示すように、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで電力供給を開始させる場合には、電源スイッチ61を操作するために前面扉12を開放していることが想定されることから、演出表示装置15には、扉開放画像TGが表示され、開放演出が実行されることが想定される。このため、スロットマシン10では、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、開放演出の実行有無が異なり、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容(表示内容)が異なる。
【0173】
次に、変動ゲームの実行中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合と、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合と、について説明する。以下の説明において、電力供給が停止された後に電力供給が開始された場合、又は、電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合とは、電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45が操作されず、メインバックアップ処理及びサブバックアップ処理が正常に行われた場合と意図する。
【0174】
スロットマシン10において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した場合には、変動ゲームの実行中に復帰する。また、スロットマシン10において、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰する。
【0175】
変動ゲームの実行中において電力供給が停止した場合とは、遊技進行メイン処理(
図7に示す)においてステップS115~ステップS119のうち何れかの処理が行われるときに電力供給が停止した場合に相当する。そして、変動ゲームの実行中に復帰する場合とは、遊技進行メイン処理においてステップS115~ステップS119のうち何れかの処理から再開されることに相当する。例えば、変動ゲームにおいて既にリールが回転する速度が定速に達してから電力供給が停止された場合、電力供給が再開された場合には、ステップS116~S119のうち何れかの処理から再開されることとなる。ステップS115~ステップS119のうち何れの処理から再開される場合であったとしても、少なくとも一部のリールが回転しているときであれば、ステップS116の処理へと移行することになる。たとえ、例えば、ステップS117の処理を行っているときに復帰したとしても、ステップS117の処理を終えるまでの期間内にストップボタンを操作することによって、ステップS117の判定結果を肯定とすることはできず、ステップS116の処理へと移行することとなる。この結果、変動ゲームの実行中に復帰した場合には、ステップS116の判定結果が肯定とならなければ、ステップS117の判定結果が肯定となって、リールの回転を停止させることができない。したがって、スロットマシン10において、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が開始された場合には、変動ゲームの実行中に復帰する。そして、スロットマシン10では、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいてストップボタンを操作したとしてもリールの回転を停止させることが不能である。即ち、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が開始された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいて停止操作手段を操作したとしてもリールの回転を停止させることが不能である。
【0176】
図12(a)に示すように、変動ゲームの実行中であってリールが定速で回転しているときにおけるタイミングt11において電力供給が停止され、リールの回転が停止したとする。その後、タイミングt12において電力供給が開始され、その後のタイミングt13にかけてリールが回転する速度(
図12(a)では、リールの回転速度と示す)が定速に達するものとする。この場合、電力供給が開始されるタイミングt12からリールが回転する速度が定速に達するタイミングt13までの期間内では、ストップボタンを操作したとしてもリールの回転を停止させることができない(
図12(a)では、停止操作不能と示す)。一方、リールが回転する速度が定速に達するタイミングt13以降は、ストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることができる(
図12(a)では、停止操作可能と示す)。
【0177】
フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した場合とは、停滞演出処理(
図8に示す)においてステップS206~ステップS210のうち何れかの処理が行われているときに電力供給が停止した場合に相当する。そして、フリーズ制御に復帰する場合とは、停滞演出処理においてステップS206~ステップS210のうち何れかの処理から再開されることに相当する。例えば、フリーズ制御が行われているときであって既にリールが回転する速度が定速に達してから電力供給が停止された場合、電力供給が再開された場合には、ステップS208~ステップS210のうち何れかの処理から再開される。ステップS208~ステップS209の処理のうち何れかの処理から再開される場合、少なくとも一部のリールが回転しているときであれば、ステップS208の処理へと移行し、ストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能な状態となる。この結果、フリーズ制御に復帰した場合には、リールが回転する速度が定速に達していなかったとしてもステップS208の判定結果が肯定となって、リールの回転を停止させることができる。したがって、スロットマシン10において、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が開始された場合には、フリーズ制御に復帰する。そして、スロットマシン10では、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいてストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能である。即ち、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいて停止操作手段を操作することでリールの回転を停止させることが可能である。
【0178】
図12(b)に示すように、フリーズ制御が行われているときであってリールが定速で回転しているときにおけるタイミングt21において電力供給が停止され、リールの回転が停止したとする。その後、タイミングt22において電力供給が開始され、その後のタイミングt23にかけてリールが回転する速度(
図12(b)では、リールの回転速度と示す)が定速に達するものとする。この場合、電力供給が開始されるタイミングt22以降は、たとえ、リールが回転する速度が定速に達する以前であっても、ストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることができる(
図12(b)では、停止操作可能と示す)。
【0179】
スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてストップボタンの押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行される場合がある。スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともに、リールが回転する。更に、演出表示装置15では、ナビ演出が実行される。即ち、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、操作演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、演出実行手段において操作演出が再び実行される。
【0180】
また、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてナビ演出が演出表示装置15にて実行されているとき、払出表示部37に指示情報が表示されている。このように、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、指示情報が払出表示部37に表示されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、指示情報が表示される。即ち、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、停止操作手段の操作に関する演出が報知手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、報知手段において停止操作手段の操作に関する演出が再び実行される。以上のように、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、停止操作手段の操作に関する演出が報知手段及び演出実行手段の何れにおいても実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、報知手段及び演出実行手段の何れにおいても停止操作手段の操作に関する演出が再び実行される。
【0181】
但し、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてナビ演出が実行されているときにおいて、当該ナビ演出において示唆又は報知している押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作された場合、ナビ演出が途中で終了する。そして、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、演出表示装置15におけるナビ演出の実行が終了した後のタイミングにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転する一方、演出表示装置15においてナビ演出が実行されない。即ち、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、演出実行手段における操作演出の実行が終了した後のタイミングにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転する一方、演出実行手段において操作演出が再び実行されない。
【0182】
因みに、スロットマシン10では、ナビ演出において示唆又は報知している押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作されたことによって演出表示装置15におけるナビ演出が終了した場合であっても、払出表示部37における指示情報の表示は継続される。そして、スロットマシン10では、ナビ演出が途中で終了した場合において指示情報の表示が継続されているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、指示情報が表示される。即ち、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、演出実行手段における停止操作手段の操作に関する演出の実行が終了した後のタイミングにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、報知手段において停止操作手段の操作に関する演出が再び実行される。以上のように、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、演出実行手段における停止操作手段の操作に関する演出の実行が終了した後のタイミングにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、報知手段において停止操作手段の操作に関する演出が再び実行される一方、演出実行手段において停止操作手段の操作に関する演出が再び実行されない。
【0183】
また、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているとき、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行される。スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転する一方、ナビ演出が実行されない。このように、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、操作演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、演出実行手段において操作演出が再び実行されない。即ち、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、操作演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転する一方、演出実行手段において操作演出が再び実行されない。つまり、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、停止操作手段の操作に関する演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転する一方、演出実行手段において停止操作手段の操作に関する演出が再び実行されない。
【0184】
但し、
図13に示すように、このとき、電力供給が再開された場合にナビ演出が実行されないものの、演出表示装置15では、リールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。停止促進演出は、ストップボタンの操作を促す演出ともいえる。
図13に示すように、停止促進演出が実行される場合、演出表示装置15には、停止促進画像TSが表示される。本実施形態において、停止促進画像TSは、「リールを停止させてください」という文字情報を含む画像である。なお、停止促進演出は、フリーズ制御が終了するまでの間、つまり、停滞終了コマンドを入力するまでの間、継続される。
【0185】
このように、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、ナビ演出が実行されないものの停止促進演出が実行される。即ち、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、操作演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が再開された後には演出実行手段において操作演出が再び実行されないもののリールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。
【0186】
因みに、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止されることなく、リール16a~16cの各中段停止位置に白セブン図柄が停止して表示されて特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において、上乗せ演出が実行される。更に、上乗せが行われ、特典が付与される。即ち、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止されることなく特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出実行手段において特典が付与されることを示唆又は報知する特典付与演出が実行されるとともに、特典が付与される。
【0187】
一方、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから、リール16a~16cの各中段停止位置に白セブン図柄が停止して表示されて特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において上乗せ演出が実行されない。但し、この場合、上乗せ演出が実行されないものの、上乗せは行われ、特典が付与される。特に、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われる停滞演出処理よりも前の有利抽選処理内の上乗せ抽選処理において、内部的に上乗せが行われていることから、たとえ、上乗せ演出が実行されなかったとしても、特典は付与されることとなる。以上のように、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出実行手段において特典付与演出が実行されない一方、特典が付与される。
【0188】
ここで、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合と、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合と、におけるナビ演出に係る制御について説明する。
【0189】
電力供給が開始されたことに伴って変動ゲームの実行中に復帰する場合、主CPU41は、電力供給が停止したときに指示情報を表示させていたかを特定する。そして、電力供給が停止したときに指示情報を表示させていた場合、主CPU41は、電力供給が停止したときに表示させていた指示情報が表示されるように払出表示部37を制御する。なお、電力供給が停止したときに指示情報を表示させていなかった場合、主CPU41は、変動ゲームの実行中に復帰することに伴って、指示情報を払出表示部37に表示させない。
【0190】
また、電力供給が開始されたことに伴って変動ゲームの実行中に復帰する場合、副CPU51は、電力供給が停止したときにナビ演出を実行させていたかを特定する。そして、電力供給が停止したときにナビ演出を実行させていた場合、副CPU51は、電力供給が停止したときに実行させていたナビ演出が再び実行されるように演出表示装置15を制御する。なお、電力供給が停止したときにナビ演出を実行させていなかった場合、副CPU51は、変動ゲームの実行中に復帰することに伴って、ナビ演出を実行させない。
【0191】
また、電力供給が開始されたことに伴ってフリーズ制御に復帰する場合、副CPU51は、停止促進演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。このとき、副CPU51は、フリーズ制御に復帰することに伴って、電力供給が停止したときに実行させていた白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出を実行させない。
【0192】
次に、
図14(a)及び
図14(b)に基づき、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止されたときの演出表示装置15の表示内容の一例について説明する。
図14(a)に示すように、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているとき、演出表示装置15では、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行される。このとき、演出表示装置15では、停止促進演出は、実行されない。そして、
図14(b)に示すように、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開されると、演出表示装置15では、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行されず、停止促進演出が実行される。なお、復帰後のフリーズ制御が行われているときにおいてリールの回転が停止して、リール16a~16cの各中段停止位置に白セブン図柄が停止して表示されて特定の図柄組み合わせが停止した場合であっても、演出表示装置15では、上乗せ演出が実行されない。
【0193】
このように、フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開される場合において、電力供給が停止する前には演出表示装置15においてナビ演出が実行される。一方、フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開される場合において、電力供給が再開された後には演出表示装置15においてナビ演出が実行されないものの停止促進演出が実行される。即ち、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、操作演出が演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が停止する前には演出実行手段において操作演出が実行される一方、電力供給が再開された後には演出実行手段において操作演出が再び実行されないもののリールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。
【0194】
因みに、フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、停止促進演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、停止促進演出が再び実行される。
【0195】
また、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中、スピーカ14から背景音楽が出力される。更に、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてリールの回転が停止すると、当該停止に伴って、スピーカ14から停止音が出力される。但し、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合、電力供給が再開された後、スピーカ14から背景音楽が出力されない。この場合、スロットマシン10では、次の変動ゲームを開始させるためのスタートレバー20の操作が行われたことに伴って、背景音楽が出力される。一方、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合であっても、電力供給が再開された後、変動ゲームにおいてリールの回転が停止すると、当該停止に伴って、スピーカ14から停止音が出力される。このように、スロットマシン10において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止されない場合には、背景音楽及び停止音の何れもスピーカ14から出力される。即ち、本実施形態において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止されない場合には、特定音及び非特定音の何れも音出力手段から出力される。一方、スロットマシン10において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、背景音楽はスピーカ14から出力されない一方、停止音はスピーカ14から出力される。即ち、本実施形態において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、特定音は音出力手段から出力されない一方、非特定音は音出力手段から出力される。
【0196】
また、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているとき、スピーカ14から背景音楽が出力される。更に、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときにリールの回転が停止すると、当該停止に伴って、スピーカ14から停止音が出力される。但し、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止された場合、電力供給が再開された後、スピーカ14から背景音楽が出力されない。この場合、スロットマシン10では、フリーズ制御の終了後に開始される変動ゲームの次の変動ゲームを開始させるためのスタートレバー20の操作が行われたことに伴って、背景音楽が出力される。更に、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合、電力供給が再開された後、フリーズ制御に復帰するものの、当該フリーズ制御においてリールの回転が停止したとしても、スピーカ14から停止音が出力されない。このように、スロットマシン10において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止されない場合には、背景音楽と停止音の何れもスピーカ14から出力される。即ち、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止されない場合には、特定音及び非特定音の何れも音出力手段から出力される。一方、スロットマシン10において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合、電力供給が再開された後、フリーズ制御に復帰する一方で当該フリーズ制御が行われているときに背景音楽がスピーカ14から出力されない。同様に、スロットマシン10において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合、電力供給が再開された後、フリーズ制御に復帰する一方で当該フリーズ制御が行われているときに停止音がスピーカ14から出力されない。即ち、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰する一方で当該フリーズ制御が行われているときに特定音は音出力手段から出力されない。また、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰する一方で当該フリーズ制御が行われているときに非特定音は音出力手段から出力されない。但し、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されてフリーズ制御に復帰した場合であっても、当該フリーズ制御の終了後に開始される変動ゲームにおいてリールの回転が停止される場合、当該停止に伴ってスピーカ14から停止音が出力される。
【0197】
ここで、電力供給が再開された場合における背景音楽及び停止音の出力に係る制御について説明する。
変動ゲームの実行中に復帰した場合、副CPU51は、背景音楽を出力しない。同様に、フリーズ制御に復帰した場合、副CPU51は、背景音楽を出力しない。なお、背景音楽を出力させていないときにおいて、副CPU51は、変動ゲーム開始コマンドを入力すると、背景音楽が出力されるようにスピーカ14を制御する。このとき、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態における背景音楽が出力されるようにスピーカ14を制御する。
【0198】
また、変動ゲームの実行中に復帰した場合であっても、副CPU51は、操作コマンドを入力した場合、停止音が出力されるようにスピーカ14を制御する。一方、フリーズ制御に復帰した場合、副CPU51は、停滞操作コマンドを入力したとしても、停止音を出力させない。但し、その後の変動ゲームの実行中において操作コマンドを入力した場合、副CPU51は、停止音が出力されるようにスピーカ14を制御する。
【0199】
また、スロットマシン10において、音量を調整可能な状況には、変動ゲームが実行されている期間が含まれる。したがって、スロットマシン10では、原則として、変動ゲームの実行中、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能となっている。例えば、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中において電力供給が停止されたとしても、その後に電力供給が再開された場合、変動ゲームの実行中に復帰し、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。つまり、本実施形態において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、調整操作手段を操作することで音量を調整可能である。このように、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中において電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前であって変動ゲームが実行されている期間内では、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。つまり、本実施形態において、変動ゲームの実行中において電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前であって変動ゲームが実行されている期間内では、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。なお、詳細については後述するが、スロットマシン10では、変動ゲームの実行中であっても、音量を調整不能なときがある。
【0200】
スロットマシン10において、音量を調整可能な状況には、フリーズ制御が行われている期間が含まれるときがある。例えば、スロットマシン10では、原則として、フリーズ制御が行われているとき、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能となっている。但し、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止され、その後、電力供給が再開された場合、フリーズ制御に復帰したとしても、少なくとも特定期間にわたってボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能である。つまり、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、少なくとも特定期間にわたって調整操作手段を操作したとしても音量を調整不能である。スロットマシン10における「特定期間」は、電力供給が再開されてから変動ゲームが終了するまでの期間としている。即ち、本実施形態において、特定期間には、少なくとも電力供給が再開されてからフリーズ制御が終了するまでの期間が含まれる。このように、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合、フリーズ制御が行われた後の変動ゲームの実行中であっても、音量を調整不能となる。以上のように、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前は音量を調整可能である一方、電力供給が停止されて電力供給が再開された後は音量を調整不能である。つまり、スロットマシン10では、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前であってフリーズ制御が行われている期間内では、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。即ち、本実施形態において、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前であってフリーズ制御が行われている期間内では、調整操作手段を操作することで音量を調整可能である。
【0201】
ここで、電力供給が再開された場合において音量を調整不能とする制御について説明する。
フリーズ制御に復帰した場合、副CPU51は、変動ゲームが終了するまでの間、ボタンB1,B2からの検知信号を入力した場合であっても、音量情報を更新しない。これにより、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合には、変動ゲームが終了するまでの間、音量を調整不能となる。なお、変動ゲームの実行中に復帰した場合、副CPU51は、当該変動ゲームの実行中に復帰したことに伴って、音量を調整不能な期間を設定しない。
【0202】
また、スロットマシン10では、電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合、音量が設定される。具体的に、音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じであるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じ音量が設定される。一方、音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と異なる音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、電力供給が停止されたときの音量とならずに切替スイッチSWによって設定されている段階の音量が設定される。このように、本実施形態において、音量が特定音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き前記特定音量となる。一方、本実施形態において、音量が特定音量以外の音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が特定音量以外の音量とならずに特定音量となる。
【0203】
ここで、電力供給が再開された場合において音量情報を設定する制御について説明する。
副CPU51は、サブバックアップ処理において、副RWM53に記憶されている音量情報から特定可能な段階と、切替スイッチSWによって設定されている段階と、が同じであるかを判定する。副RWM53に記憶されている音量情報から特定可能な段階と、切替スイッチSWによって設定されている段階と、が同じである場合、副CPU51は、音量情報を更新しない。このときにおける音量情報は、切替スイッチSWによって設定されている段階と同じ段階を特定可能な音量情報となる。また、副RWM53に記憶されている音量情報から特定可能な段階と、切替スイッチSWによって設定されている段階と、が同じでない場合、副CPU51は、切替スイッチSWによって設定されている段階と同じ段階を特定可能な音量情報に更新する。
【0204】
次に、
図15(a)~
図15(d)に基づき、スピーカ14における背景音楽及び停止音の出力有無と、音量を調整可能な状況又は音量を調整不能な状況と、電力供給の開始に伴って設定される音量情報と、の一例について説明する。
【0205】
図15(a)に示すように、切替スイッチSWによって設定されている段階が4段階目であって、且つ、音量情報から特定可能な音量の段階(
図15(a)~
図15(d)では、調整音量と示す)が4段階目であったとする。このとき、
図15(b)に示すように、電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合には、音量の段階が引き続き4段階目となる。このように、音量情報から特定可能な音量の段階が切替スイッチSWによって設定されている段階と同じ4段階目であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き4段階目となる。一方、
図15(c)に示すように、切替スイッチSWによって設定されている段階が4段階目であって、且つ、音量情報から特定可能な音量の段階が3段階目であったとする。このとき、
図15(d)に示すように、電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合には、音量の段階が音量情報から特定可能な3段階目とならず、切替スイッチSWによって設定されている4段階目となる。
【0206】
また、
図15(a)に示すように、変動ゲームの実行中は、音量を調整可能である。更に、変動ゲームの実行中は、背景音がスピーカ14から出力される。また、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときに、回転しているリールに対応するストップボタンが操作された場合には、リールの回転が停止することに伴い、停止音がスピーカ14から出力される。また、
図15(b)に示すように、変動ゲームの実行中であってリールが回転しているときに電力供給が停止されたとき、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰する。復帰後の変動ゲームの実行中は、電力供給が停止される前と同様、音量を調整可能である。一方、復帰後の変動ゲームの実行中は、背景音がスピーカ14から出力されない。但し、復帰後の変動ゲームの実行中であっても、回転しているリールに対応するストップボタンが操作された場合には、リールの回転が停止することに伴い、停止音がスピーカ14から出力される。
【0207】
また、
図15(c)に示すように、フリーズ制御が行われているときは、音量を調整可能である。更に、フリーズ制御が行われているときは、背景音がスピーカ14から出力される。また、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに、回転しているリールに対応するストップボタンが操作された場合には、リールの回転が停止することに伴い、停止音がスピーカ14から出力される。また、
図15(d)に示すように、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止されたとき、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰する。復帰後のフリーズ制御が行われているときは、音量を調整不能である。更に、復帰後のフリーズ制御が行われているときは、背景音がスピーカ14から出力されない。加えて、復帰後のフリーズ制御が行われているときは、回転しているリールに対応するストップボタンが操作されてリールの回転が停止する場合であっても、当該リールの回転が停止することに伴い、停止音がスピーカ14から出力されない。
【0208】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合とは、例えば、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGが外部電源と接続されたことに伴って主基板40及び副基板50へ電力供給が行われる状況であると推測できる。電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGが外部電源と接続されたことに伴って主基板40及び副基板50へ電力供給が行われた場合、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障する原因となり得る。このため、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで主基板40及び副基板50への電力供給が開始されることが推奨される。そこで、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が異なるように構成した。これにより、電力供給が開始されたときの演出表示装置15の演出内容から、どのように電力供給が開始されたかを確認することができ、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで主基板40及び副基板50への電力供給が開始されるように適切に演出を実行することが可能となる。
【0209】
(2)監視部72は、電源スイッチ61がオフ状態であって、電源プラグPGが外部電源と接続されていない状況であったとしても、補助電源73から電力供給が行われる。そして、電源スイッチ61がオフ状態であって、電源プラグPGが外部電源と接続されていない状況であったとしても、監視部72は、電源スイッチ61の状態と、主基板40及び副基板50への電力供給の状態と、を監視することができる。この結果、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始されたかについて、正確に判断し易くすることができる。
【0210】
(3)前面扉12を開放して電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えた後、前面扉12を閉鎖してから電力供給が開始された場合において、演出表示装置15では、復電注意喚起演出が実行される。このような復電注意喚起演出を実行することにより、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始されたとしても、次回以降、例えば、電源スイッチ61をオン状態にしたまま電源プラグPGを外部電源と接続することで電力供給が開始されることを抑制することができる。
【0211】
更に、復電注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。つまり、例えば、前面扉12を開放させて電源スイッチ61をオン状態に切り替えることを面倒に感じて電源プラグPGを外部電源と接続することで電力供給を開始させたとしても、結局、復電注意喚起演出を終了させるために前面扉12を開放させる必要がある。これにより、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始されるように促すことができる。加えて、復電注意喚起演出を終了させるために前面扉12を開放させる必要があるため、前面扉12を開放した際に、電源スイッチ61の存在を確認させることもできる。
【0212】
(4)前面扉12を開放して電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えたことに伴って電力供給が開始された場合において、演出表示装置15では、復電感謝演出が実行される。そして、復電感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了する。基本的に、電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えたことに伴って電力供給が開始された場合には、電源スイッチ61を操作するために前面扉12が開放されていることを想定できるため、前面扉12を閉鎖することによって復電感謝演出を終了させることで、電力供給が開始された後に前面扉12を閉鎖させることを促すことができる。
【0213】
その他、前面扉12が閉鎖されたまま電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わる状況は、前面扉12を開放させることなく電源スイッチをオフ状態からオン状態に切り替えたい状況であることから、不正が行われている可能性がある。しかし、復電感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わることで終了することから、前面扉12を開放させずに電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えられたとしても、結局、復電感謝演出を終了させるために前面扉12を開放させる必要がある。これにより、前面扉12が閉鎖されたまま電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に切り替えることで行われる不正を抑制することができる。
【0214】
(5)電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合とは、例えば、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断されたことに伴って主基板40及び副基板50への電力供給が停止される状況であると推測できる。電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断されたことに伴って主基板40及び副基板50への電力供給が停止された場合、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障する原因となり得る。このため、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えることで主基板40及び副基板50への電力供給が停止されることが推奨される。そこで、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が異なるように構成した。これにより、電力供給が開始されたときの演出表示装置15の演出内容から、どのように電力供給が停止されたかを確認することができ、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えることで主基板40及び副基板50への電力供給が停止されるように適切に演出を実行することが可能となる。
【0215】
(6)監視部72は、電源スイッチ61がオフ状態であって、電源プラグPGが外部電源と接続されていない状況であったとしても、補助電源73から電力供給が行われる。そして、電源プラグPGが外部電源と接続されていない状況であったとしても、監視部72は、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止されたかについての判定を行うことができ、且つ、その判定結果を記憶保持することができる。
【0216】
(7)前面扉12を開放せずに電源スイッチ61をオン状態のままで電力供給が停止された場合において、演出表示装置15では、電源断注意喚起演出が実行される。このような電源断注意喚起演出を実行することにより、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止されたとしても、次回以降、例えば、電源スイッチ61をオン状態にしたまま電源プラグPGと外部電源の接続を切断することで電力供給が停止されることを抑制することができる。
【0217】
更に、電源断注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了せず、所定の解除条件が成立することで終了する。つまり、前面扉12を開閉させるだけでは電源断注意喚起演出は終了せず、当該電源断注意喚起演出を終了させるためには解除条件を成立させる必要があるため、電源断注意喚起演出を印象に残し易くすることができる。
【0218】
(8)前面扉12を開放して電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えたことに伴って電力供給が開始された場合において、演出表示装置15では、電源断感謝演出が実行される。このように、電源断感謝演出が実行されることにより、当該電源断感謝演出の実行によって、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態に切り替えることで電力供給が停止されたこと、つまり、電力供給の停止が問題なく行われたことを特定することができる。
【0219】
また、電源断感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了せず、所定の解除条件が成立することで終了する。つまり、前面扉12を開閉させるだけでは電源断感謝演出は終了せず、当該電源断感謝演出を終了させるためには解除条件を成立させる必要があるため、電源断感謝演出を印象に残し易くすることができる。
【0220】
(9)所定の解除条件は、施錠部SJが左回りに操作されたことによって成立する。即ち、施錠部SJを操作できなければ、解除条件を成立させることができない。このため、不正行為を行うために電力供給を停止させた後、電力供給を再開させた場合であっても、施錠部SJを操作できなければ、電源断注意喚起演出又は電源断感謝演出を終了させることができないため、不正行為自体を抑制することができる。
【0221】
(10)電源スイッチ61がオフ状態であったとしても、電源プラグPGと外部電源が接続されていれば、補助電源73に電力が供給される。このため、補助電源73の静電容量を小さくすることが可能となり、コスト削減に寄与できる。
【0222】
(11)フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、少なくとも特定期間にわたってボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能である。一方、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。このように、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した後に電力供給が再開された後に音量を調整可能か否かによって、フリーズ制御が行われているときと変動ゲームが実行されているときの何れにおいて電力供給が停止したかを判別できる。そして、フリーズ制御が行われているときと変動ゲームが実行されているときの何れにおいて電力供給が停止したかを理解させることで安心させることができ、適切に演出を実行することができる。
【0223】
(12)音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じ音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じ音量となる。一方、音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量以外の音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量以外の音量とならず、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じ音量となる。即ち、電力供給が停止されたときの音量に関係なく、電力供給が再開された場合には、音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量と同じ音量となる。このように、電力供給が再開された場合には、音量が統一されるため、電力供給が再開される度に音量が異なるなどして違和感を与えてしまうことを抑制し、適切に演出を実行することができる。
【0224】
(13)切替スイッチSWによって設定される段階は、切替スイッチSWを操作することで切り替えることが可能に構成されている。このため、例えば、遊技場の環境に応じて、電力供給が再開された場合の音量を切り替えることができ、結果的に適切に演出を実行することが可能となる。
【0225】
(14)フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、少なくとも特定期間にわたってボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能である。但し、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止される場合において、当該電力供給が停止される前であってフリーズ制御が行われている期間内では、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。このように、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合には、電力供給が停止する前とは異なり、音量を調整不能となる。これにより、電力供給が再開された後は、音量を調整することへの意識を低下させ、フリーズ制御に注目させ易くし、フリーズ制御が行われている期間を楽しませ易くできる。
【0226】
一方、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。そして、変動ゲームの実行中において電力供給が停止される場合において、当該電力供給が停止される前であって変動ゲームが実行されている期間内では、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能である。つまり、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された後、電力供給が再開されたとしても、電力供給が停止される前と同様に、音量を調整可能である。これにより、変動ゲームが実行されている途中で音量を調整できなくなったことによって遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。
【0227】
(15)特定期間には、少なくとも電力供給が再開されてからフリーズ制御が終了するまでの期間が含まれる。つまり、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、少なくとも電力供給が再開されてからフリーズ制御が終了するまでの期間にわたってボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能である。これにより、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止された後に電力供給が再開されてから音量を調整不能な場合には、少なくともフリーズ制御が終了するまでは当該フリーズ制御への注目度が低下することを抑制し、効果的に興趣の向上を図ることができる。
【0228】
(16)変動ゲームの実行中において電力供給が停止されない場合には、背景音楽と停止音の何れもスピーカ14から出力される。但し、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、背景音楽はスピーカ14から出力されない一方、停止音はスピーカ14から出力される。これにより、背景音楽がスピーカ14から出力されるかによって、変動ゲームの実行中に電力供給が停止したかを判別できるように、適切に演出を実行することができる。この結果、変動ゲームの実行中において電力供給が停止したかを理解させることで安心させることができる。一方、変動ゲームの実行中において電力供給が停止されなかった場合と、変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合と、の何れにおいても停止音がスピーカ14から出力される。このように、電力供給が停止した後に背景音楽が出力されなかったとしても、停止音が出力されることにより、スピーカ14が故障していないことを確認でき、安心させることができる。
【0229】
(17)停止音は、リールの回転が停止することに伴ってスピーカ14から出力される。このように、リールの回転が停止することに伴ってスピーカ14から出力される停止音が、電力供給が再開された後も出力されるように構成することで、変動ゲームにてリールの回転を停止させる喜びを感じ易くすることができ、適切に演出を実行できる。
【0230】
(18)フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合において、フリーズ制御に復帰したとしても、当該フリーズ制御が行われているときに停止音がスピーカ14から出力されない。このため、変動ゲームの実行中とフリーズ制御が行われているときの何れにおいて電力供給が停止したかを停止音がスピーカ14から出力されるかによって判別することが可能となる。これにより、変動ゲームの実行中とフリーズ制御が行われているときの何れにおいて電力供給が停止したかを理解した上で、安心して楽しませることができる。
【0231】
(19)フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいてストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能である。このため、例えば、フリーズ制御が行われているときに一時的に電力供給が停止し、その後、フリーズ制御に復帰した場合には、リールが回転する速度が定速に達するよりも前からリールの回転を停止させることができるため、一時的な電力供給の停止によって生じ得る煩わしさを軽減し、適切に演出を実行することができる。この結果、一時的な電力供給の停止による興趣の低下を抑制することができる。
【0232】
(20)たとえ、一時的な電力供給の停止であったとしても、例えば、変動ゲームにおいてリールが回転する速度が定速に達していないときにストップボタンが操作されてしまうと、停止させるべきでない図柄組み合わせが停止し、与える予定ではなかった賞が遊技者に付与されてしまう虞がある。また、それを利用した不正が行われることも考えられる。そこで、変動ゲームの実行中にリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が開始された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達するよりも前のタイミングにおいてストップボタンを操作したとしてもリールの回転を停止させることが不能であるようにした。これにより、上記のように、与える予定ではなかった賞が遊技者に付与されてしまうことや、それを利用した不正を、抑制することができる。
【0233】
(21)フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転する一方、演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されない。これにより、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、且つ、リールが回転している状況に復帰したとしても、ナビ演出が再び実行されていないことに基づいて、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したことを認識することが可能となる。即ち、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときにおいて、ナビ演出が実行されているかによって、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかを判別できるように、適切に演出を実行できる。この結果、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかを理解させることで安心させることができ、安心した上でフリーズ制御が行われている期間を楽しませることができる。
【0234】
(22)変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、演出表示装置15においてナビ演出が再び実行される。このように、フリーズ制御が行われているときでなく、変動ゲームが実行されているときにおいては、電力供給が再開された場合、電力供給が停止されたときと同様にナビ演出が再び実行される。これにより、変動ゲームが実行されている途中でナビ演出が実行されなくなったことによって遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。
【0235】
(23)変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときであっても、既にナビ演出の実行が終了した後に電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、ナビ演出が再び実行されない。これにより、電力供給が停止する前において既に終了していたナビ演出が、電力供給が再開されたときに実行されることによって遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。
【0236】
(24)フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が停止する前には、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行される。つまり、電力供給が停止する前には、リールの回転が停止した場合に表示窓12aにおいて白セブン図柄が表示されることを示唆又は報知するナビ演出が実行される。一方、フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が再開された後には、ナビ演出が再び実行されないもののリールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。即ち、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、ナビ演出が再び実行されないが、リールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。このように、ナビ演出が実行されなかったとしても、停止促進演出が実行されることによって、リールの回転を停止させることが促され、遊技者がどうしたらよいか分からないままフリーズ制御が行われることを抑制することができる。
【0237】
(25)フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止されることなく特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において上乗せ演出が実行される。一方、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において上乗せ演出が実行されない。但し、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときにおいて、電力供給が停止しない場合と、電力供給が停止した場合と、の何れであっても、特定の図柄組み合わせが停止した場合には上乗せが行われる。このように、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止し、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止したときに上乗せ演出が実行されなかったとしても上乗せは行われることから、電力供給が停止したことによって上乗せが行われないなどの不利益が生じない。このため、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したとしても、遊技者を焦らせることなく、電力供給が再開されても、安心して楽しませることができる。
【0238】
(26)フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されたとする。このとき、電力供給が再開された後には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転する一方、副基板50によって制御される演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されない。一方、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときであって指示情報が払出表示部37に表示されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されたとする。このとき、電力供給が再開された後には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、副基板50によって制御される演出表示装置15においてナビ演出が再び実行され、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示される。
【0239】
これにより、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときにおいて、ナビ演出が実行されているかによって、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかを判別できるように、適切に演出を実行できる。この結果、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかを理解させることで安心させることができ、安心した上でフリーズ制御が行われている期間を楽しませることができる。また、変動ゲームが実行されているときにおいては、電力供給が再開された場合、電力供給が停止されたときと同様にナビ演出が再び実行されるとともに、指示情報が表示されることにより、変動ゲームが実行されている途中でナビ演出が実行されなくなったことによって遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。また、一般的にセキュリティの観点で副基板50よりも優れている主基板40によって制御される払出表示部37では、電力供給が再開された場合、指示情報が表示されるため、たとえ演出表示装置15においてナビ演出が実行されなかったとしても、安心感を与えることができる。
【0240】
(27)変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときであっても、既にナビ演出の実行が演出表示装置15において終了した後に電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されない。但し、ナビ演出が既に終了した状況において電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合であっても、主基板40によって制御される払出表示部37では、指示情報が表示されるため、たとえ演出表示装置15においてナビ演出が実行されなかったとしても、安心感を与えることができる。
【0241】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・電源スイッチ61がオフ状態であったとしても、電源プラグPGと外部電源が接続されていれば、バックアップ電源63へ電力が供給されるように構成してもよい。即ち、電源プラグPGが外部電源と接続されている状況において、記憶保持電源としてのバックアップ電源63に電力が供給されるように構成してもよい。この場合、例えば、バックアップ電源63の静電容量を小さくすることが可能となり、コスト削減に寄与できる。
【0242】
・電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、において、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が同じであってもよい。例えば、復電注意喚起演出と復電感謝演出を実行しないようにしてもよい。
【0243】
・電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合と、において、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が同じであってもよい。例えば、電源断注意喚起演出と電源断感謝演出を実行しないようにしてもよい。
【0244】
・電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合において、復電感謝演出を実行しないように構成してもよい。また、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合において、復電注意喚起演出を実行しないように構成してもよい。例えば、復電注意喚起演出及び復電感謝演出のうち少なくとも一方を実行可能に構成してもよい。この場合であっても、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、において、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が異なるように構成することができる。また、復電感謝演出及び復電注意喚起演出の両方を実行しないように構成してもよい。例えば、復電感謝演出及び復電注意喚起演出の両方を実行しないように構成することで、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、において、電力供給が開始されたときにおける演出表示装置15の演出内容が同じとなってもよい。
【0245】
・電源スイッチ61がオン状態及びオフ状態の何れであるかを特定する方法としては、上記実施形態とは異なる方法を採用することもできる。例えば、電源スイッチ61が物理的にオン状態及びオフ状態の何れであるかを検知可能なセンサを設け、当該センサからの信号によって、電源スイッチ61がオン状態及びオフ状態の何れであるかを特定する方法を採用してもよい。
【0246】
・復電注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了しないように構成してもよい。例えば、復電注意喚起演出は、所定の解除条件が成立することを契機に終了するように構成してもよい。例えば、復電注意喚起演出は、施錠部SJが左回りに操作されたことによって終了するように構成してもよい。また、復電感謝演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了しないように構成してもよい。例えば、復電感謝演出は、所定の解除条件が成立することを契機に終了するように構成してもよい。電源断注意喚起演出及び電源断感謝演出のうち少なくとも一方は、所定の演出実行時間の経過に伴って終了するように構成してもよい。例えば、復電注意喚起演出と復電感謝演出の各演出を終了させる方法は、上記実施形態のように同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、復電注意喚起演出を終了させる方法は、復電感謝演出を終了させる方法に比して、困難に構成してもよい。例えば、復電注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったことに加えて施錠部SJが左回りに操作されたことによって終了する一方、例えば、復電感謝演出は、所定の演出実行時間の経過に伴って終了するように構成してもよい。
【0247】
・電源断注意喚起演出は、例えば、所定の解除条件が成立しても終了せず、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったことで終了するように構成してもよい。同様に、電源断感謝演出は、例えば、所定の解除条件が成立しても終了せず、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったことで終了するように構成してもよい。電源断注意喚起演出及び電源断感謝演出のうち少なくとも一方は、所定の演出実行時間の経過に伴って終了するように構成してもよい。例えば、電源断注意喚起演出と電源断感謝演出の各演出を終了させる方法は、上記実施形態のように同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、電源断注意喚起演出を終了させる方法は、電源断感謝演出を終了させる方法に比して、困難に構成してもよい。例えば、電源断注意喚起演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったことに加えて施錠部SJが左回りに操作されたことによって終了する一方、例えば、電源断感謝演出は、所定の演出実行時間の経過に伴って終了するように構成してもよい。
【0248】
・復電注意喚起演出を終了させる方法と、電源断注意喚起演出を終了させる方法と、が同じであってもよい。また、復電感謝演出を終了させる方法と、電源断感謝演出を終了させる方法と、が同じであってもよい。例えば、復電注意喚起演出と電源断注意喚起演出の各演出を終了させる方法は、復電感謝演出と電源断感謝演出の各演出を終了させる方法に比して、困難に構成してもよい。また、復電注意喚起演出、電源断注意喚起演出、復電感謝演出及び電源断感謝演出の各演出を終了させる方法が全て同じであってもよい。
【0249】
・フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合であっても、音量を調整可能に構成してもよい。変動ゲームが実行されているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、少なくとも特定期間にわたってボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能に構成してもよい。
【0250】
・特定期間となる期間を変更してもよい。特定期間は、例えば、電力供給が再開されてからフリーズ制御が終了するまでの期間であってもよい。特定期間は、例えば、所定の規制時間が経過するまでの期間、所定の規定回数の変動ゲームが終了するまでの期間、及び、フリーズ制御が再び実行されるまでの期間のうち何れかであってもよい。
【0251】
・音量が切替スイッチSWによって設定されている段階の音量以外の音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量以外の音量、つまり、電力供給が停止されたときの音量と同じ音量となるように構成してもよい。
【0252】
・切替スイッチSWを備えなくてもよい。例えば、音量が予め定められた音量と同じ音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き、予め定められた音量と同じ音量となる。一方、音量が予め定められた音量以外の音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、予め定められた音量以外の音量とならず、予め定められた音量と同じ音量となるように構成してもよい。この場合、予め定められた音量が特定音量に相当するともいえる。なお、特定音量は、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量、及び、予め定められた音量の何れでなくてもよい。例えば、特定音量は、電力供給が開始されたときに無作為に決定される音量であってもよいし、電力供給が開始されたことに伴って設定可能な音量であってもよい。
【0253】
・フリーズ制御が行われている期間内は、ボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能に構成してもよい。但し、このとき、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開してフリーズ制御に復帰した場合には、当該フリーズ制御が行われている期間内において、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能に構成してもよい。同様に、変動ゲームの実行中である期間内は、ボタンB1,B2を操作したとしても音量を調整不能に構成してもよい。但し、このとき、変動ゲームの実行中に電力供給が停止した後、電力供給が再開して変動ゲームの実行中に復帰した場合には、当該変動ゲームの実行中において、ボタンB1,B2を操作することで音量を調整可能に構成してもよい。
【0254】
・変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、背景音楽はスピーカ14から出力されるように構成してもよい。変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、停止音が出力されないように構成してもよい。また、変動ゲームの実行中には、当該変動ゲームの実行中に電力供給が停止したかに関係なく、停止音が出力されないように構成してもよい。変動ゲームの実行中には、当該変動ゲームの実行中に電力供給が停止したかに関係なく、背景音楽が出力されないように構成してもよい。
【0255】
・フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、背景音楽はスピーカ14から出力されるように構成してもよい。フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、停止音が出力されるように構成してもよい。また、フリーズ制御が行われているときには、当該フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかに関係なく、停止音が出力されないように構成してもよい。フリーズ制御が行われているときには、当該フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかに関係なく、背景音楽が出力されないように構成してもよい。
【0256】
・変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合において、電力供給が再開された後にスピーカ14から出力されない特定音に相当する音は、背景音楽でなくてもよい。特定音に相当する音は、例えば、停止音であってもよい。特定音に相当する音は、例えば、役抽選の抽選結果に応じて実行される演出に係る音であってもよい。ここでいう特定音は、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止された場合において、電力供給が再開された後にスピーカ14から出力されない特定音ともいえる。
【0257】
・変動ゲームの実行中において電力供給が停止された場合であっても、電力供給が再開された後にスピーカ14から出力される非特定音に相当する音は、停止音でなくてもよい。非特定音に相当する音は、例えば、背景音楽であってもよい。非特定音に相当する音は、例えば、役抽選の抽選結果に応じて実行される演出に係る音であってもよい。ここでいう非特定音は、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止された場合において、電力供給が再開された後にスピーカ14から出力されない非特定音ともいえる。
【0258】
・変動ゲームの実行中においてリールの回転が停止することに伴ってスピーカ14から出力される停止音は、フリーズ制御が行われているときにリールの回転が停止することに伴ってスピーカ14から出力される停止音と異ならせてもよい。即ち、変動ゲームの実行中においてリールの回転が停止することに伴って出力される非特定音は、フリーズ制御が行われているときにリールの回転が停止することに伴って出力される非特定音と異なるように構成してもよい。このように構成する場合、フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰する一方で当該フリーズ制御が行われているときに停止音はスピーカ14から出力されなかったとしても、停止音が出力されないことへの違和感を軽減することができる。
【0259】
・停滞演出処理においては、フリーズ制御が行われているときに電力供給が停止したかに関係なく、リールが回転する速度が定速に達していない場合であっても、ストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能に構成してもよい。例えば、停滞演出処理におけるステップS207の処理を介すことなく、ステップS206の処理が行われた後、ステップS208の処理が行われるように構成してもよい。
【0260】
・フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達した後のタイミングにおいてストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能に構成してもよい。また、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰し、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達する前のタイミングにおいてストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能に構成してもよい。例えば、フリーズ制御が行われているときと、変動ゲームの実行中と、の何れであっても、リールが回転しているときに電力供給が停止した後、電力供給が開始されてからリールが回転する速度が定速に達した後のタイミングにおいてストップボタンを操作することでリールの回転を停止させることが可能に構成してもよい。
【0261】
・フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合であっても、その後、電力供給が再開されたとき、フリーズ制御に復帰する一方、リールが回転しないように構成してもよい。このとき、例えば、フリーズ制御に復帰する場合、ステップS211の処理から再開されるように構成してもよい。
【0262】
・フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転し、且つ、演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されるように構成してもよい。このとき、電力供給が再開された場合に実行されるナビ演出は、電力供給が停止されたときのナビ演出と同じナビ演出であってもよいし、電力供給が停止されたときのナビ演出とは実行態様が異なるナビ演出であってもよい。実行態様を異ならせるにあたっては、例えば、ナビ演出が実行されることに伴って演出表示装置15に表示される画像を異ならせてもよいし、ナビ画像NGが表示される表示領域を異ならせてもよい。例えば、フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、電力供給が停止前と再開後の何れにおいても、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行されるように構成してもよい。
【0263】
・フリーズ制御が行われているときにリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、フリーズ制御に復帰するとともにリールが回転し、且つ、演出表示装置15においてナビ演出及び停止促進演出の何れも実行されないように構成してもよい。つまり、スロットマシン10は、停止促進演出を実行可能に構成しなくてもよい。
【0264】
・変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転する一方、演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されないように構成してもよい。このとき、電力供給が再開された後、演出表示装置15では、停止促進演出が実行されるように構成してもよいし、ナビ演出及び停止促進演出の何れも実行されないように構成してもよい。
【0265】
・変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときであっても、既にナビ演出の実行が終了した後に電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、ナビ演出が再び実行されるように構成してもよい。また、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときであっても、既にナビ演出の実行が終了した後に電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、ナビ演出が実行されない一方、停止促進演出が実行されるように構成してもよい。また、変動ゲームの実行中においてリールが回転しているときであっても、既にナビ演出の実行が終了した後に電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、指示情報が払出表示部37に表示されないように構成してもよい。
【0266】
・変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときであって指示情報が払出表示部37に表示されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、以下のように構成してもよい。例えば、電力供給が再開された後は、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、副基板50によって制御される演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されず、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示されるようにしてもよい。その他、電力供給が再開された後は、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、副基板50によって制御される演出表示装置15においてナビ演出が再び実行される一方、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示されないようにしてもよい。また、電力供給が再開された後は、変動ゲームの実行中に復帰するとともにリールが回転し、且つ、副基板50によって制御される演出表示装置15においてナビ演出が再び実行されず、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示されないようにしてもよい。
【0267】
・変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、ナビ演出が演出表示装置15において実行されているときであって指示情報が払出表示部37に表示されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されたとき、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示される。一方、変動ゲームの実行中においてリールが回転しており、且つ、演出表示装置15におけるナビ演出が既に終了し、指示情報が払出表示部37に表示されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されたとき、主基板40によって制御される払出表示部37において指示情報が再び表示されないように構成してもよい。
【0268】
・変動ゲームの実行中において、所定の図柄(例えば、白セブン図柄)を目押し位置として示唆又は報知するナビ演出が実行される場合があってもよい。フリーズ制御が行われているときにおいて、ストップボタンの押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行される場合があってもよい。また、ナビ演出として、所定の図柄を目押し位置として示唆又は報知するとともに、ストップボタンの押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行可能に構成してもよい。例えば、フリーズ制御が行われているときには、白セブン図柄を目押し位置として示唆又は報知するとともに、ストップボタンの押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行されるように構成してもよい。
【0269】
・フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において上乗せ演出が実行されるように構成してもよい。加えて、上乗せが行われるように構成してもよい。
【0270】
・上記実施形態では、フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止した場合には、演出表示装置15において上乗せ演出が実行されない。このとき、上乗せが行われない、つまり、特典が付与されないように構成してもよい。
【0271】
・フリーズ制御においてリールが回転しないように構成してもよい。例えば、フリーズ制御では、所定のフリーズ時間を計測する制御を行うことにより、所定のフリーズ時間が経過するまでの間、遊技進行メイン処理が進まないように制限し、遊技の進行を遅延させる制御が行われるように構成してもよい。
【0272】
・上記実施形態においてフリーズ制御が行われる場合には、当該フリーズ制御においてリールが回転してからリールが停止する演出が1回実行されるように構成したが、リールが回転してからリールが停止する演出が複数回実行されるように構成してもよい。即ち、リール演出では、複数回、リールの回転が開始されるように構成してもよい。
【0273】
・ナビ演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。停止促進演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。電源断注意喚起演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。電源断感謝演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。復電注意喚起演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。復電感謝演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。例えば、電源断感謝演出が実行される演出装置を、復電注意喚起演出が実行される演出装置の一部又は全部と異ならせてもよい。また、開放演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置において実行されるように構成してもよい。例えば、開放演出は、装飾ランプ13及びスピーカ14において実行されるように構成してもよい。このとき、装飾ランプ13における開放演出と、スピーカ14における開放演出と、が終了するタイミングを異ならせてもよい。
【0274】
・電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合とは、電源スイッチ61を操作するために前面扉12が開放されていることが想定でき、結果的に開放演出が実行されることとなる。一方、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合とは、電源スイッチ61を操作しないため、前面扉12が閉鎖されていることが想定でき、結果的に開放演出が実行されないこととなる。この結果、開放演出の実行有無が異なり、開放演出が実行される演出装置の演出内容が異なることとなる。つまり、電源スイッチ61がオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、開放演出の実行有無が異なり、開放演出を実行可能な演出装置の演出内容が異なることとなる。
【0275】
・開放演出は、前面扉12が開放されている状態から前面扉12が閉鎖されている状態へと切り替わったとしても終了しない。例えば、開放演出は、所定の解除条件が成立することで終了するようにしてもよい。つまり、開放演出は、施錠部SJが左回りに操作されたことによって終了するように構成してもよい。また、前面扉12が開放されているときには、前面扉12が開放されていることを特定可能な情報(以下、開放エラー情報と示す)がエラー記憶部に記憶保持されるように構成してもよい。ここでいうエラー記憶部は、主RWM43及び副RWM53のうち何れか一方であってもよいし、両方であってもよい。開放エラー情報は、電力供給が停止した場合であってもエラー記憶部において記憶保持されるように構成してもよい。そして、前面扉12が開放されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、前面扉12が閉鎖されていたとしても、記憶保持された開放エラー情報に基づいて、開放演出が実行されるように構成してもよい。そして、電力供給が再開された場合に開放エラー情報に基づいて開放演出が実行された場合において、当該開放演出は、施錠部SJを左回りに操作することで終了するように構成してもよい。電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合とは、電源スイッチ61を操作するために前面扉12が開放され、開放演出が実行されていることが想定される。したがって、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合とは、開放演出が実行されているときに電力供給が停止された場合であることが想定できる。この結果、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合には、電力供給が再開されると、開放演出が実行されることとなる。一方、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合とは、電源スイッチ61を操作しないため、前面扉12が閉鎖されていることが想定でき、結果的に開放演出が実行されないことになる。以上のようなことから、電源スイッチ61がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、電源スイッチ61がオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、開放演出の実行有無が異なり、開放演出を実行可能な演出装置の演出内容が異なることとなる。なお、開放エラー情報が主RWM43に記憶される場合、開放エラー情報は、メイン初期起動処理が行われた場合に消去されるように構成してもよい。また、開放エラー情報が副RWM53に記憶される場合、開放エラー情報は、サブ初期起動処理が行われた場合に消去されるように構成してもよい。
【0276】
・音量を調整可能に構成しなくてもよい。また、装飾ランプ13が発光する強度を調整可能に構成してもよい。装飾ランプ13が発光する強度を調整することは、光量を調整すること、又は、輝度を調整することといわれることもある。また、音調を調整可能に構成することに加えて、装飾ランプ13が発光する強度を調整可能に構成してもよい。
【0277】
・電力供給が開始された場合には、音量が初期化されるように構成してもよい。例えば、電力供給が開始された場合には、切替スイッチSWによって設定されている段階の音量に初期化されるように構成してもよい。例えば、サブ初期起動処理及びサブバックアップ処理の何れにおいても、副CPU51は、切替スイッチSWによって設定されている段階を特定可能な音量情報に更新するようにしてもよい。
【0278】
・上記実施形態は、ボーナス役に相当する図柄組み合わせ(ボーナス停止目)が変動ゲームにて導出されたことを契機に、ボーナス遊技が生起(付与)されるスロットマシンに適用してもよい。そして、ボーナス遊技が生起されている期間は、有利区間に含まれるように構成してもよい。因みに、ボーナス遊技を生起可能なスロットマシンにおいて、ボーナス役の入賞が許容されている状態は、「持越状態」や「内部中」ともいわれる。
【0279】
・スロットマシン10は、遊技者に不利益を生じさせるペナルティを付与し得る遊技機であってもよい。なお、ペナルティの付与は、1回の変動ゲームを対象としてもよいし、複数回の変動ゲームを対象としてもよい。
【0280】
・掛け数として3枚未満の枚数を設定した場合であっても、変動ゲームを行うことを可能に構成してもよい。また、掛け数に応じて払出されるメダルの枚数を異ならせてもよい。また、掛け数に応じて、複数種類の役のうち一部又は全部の役の入賞が許容される確率を異ならせてもよい。
【0281】
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。即ち、スロットマシン10は、所謂、管理遊技機であってもよい。
【0282】
・スロットマシン10は、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機では、一般的に、大当り抽選に当選した後、大当り遊技が生起される。パチンコ遊技機においても、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGと外部電源の接続が切断されたことに伴って主基板40及び副基板50への電力供給が停止された場合には、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障の原因となり得る。また、パチンコ遊技機においても、電源スイッチ61がオン状態のままで電源プラグPGが外部電源と接続されたことに伴って主基板40及び副基板50へ電力供給が開始された場合には、電力が安定せず、過電圧等が生じ、故障の原因となり得る。
【0283】
・設定値の種類は、1種類であってもよい。設定値の種類が複数ある場合であっても、一部の複数の設定値では、役抽選において同じ役抽選テーブルが用いられるように構成してもよい。また、設定値を変更可能に構成しなくてもよい。
【0284】
・上記実施形態における主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、主CPU41は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0285】
・上記実施形態における副基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音基板及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0286】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記フリーズ制御が行われているときに実行される前記操作演出では、目押し位置が示唆又は報知されるようになっており、前記フリーズ制御が行われているときにおいてリールが回転しており、且つ、前記操作演出が前記演出実行手段において実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合において、電力供給が停止する前には前記演出実行手段において前記操作演出が実行される一方、電力供給が再開された後には前記演出実行手段において前記操作演出が再び実行されないもののリールの回転を停止させることを促す停止促進演出が実行される。
【0287】
(ロ)特典を付与する特典付与手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止されることなく特定の図柄組み合わせが停止した場合には、前記演出実行手段において前記特典が付与されることを示唆又は報知する特典付与演出が実行されるとともに、前記特典が付与され、前記フリーズ制御が行われているときであってリールが回転しているときに電力供給が停止された場合において、その後、電力供給が再開されてから特定の図柄組み合わせが停止した場合には、前記演出実行手段において前記特典付与演出が実行されない一方、前記特典が付与される。
【0288】
(ハ)複数のリールを備え、前記複数のリールが回転する変動ゲームを実行可能に構成された遊技機において、前記複数のリールの回転及び停止を制御するリール制御手段と、フリーズ制御を行うことが可能なフリーズ制御手段と、音出力手段を制御する音制御手段と、操作可能な調整操作手段と、を備え、前記調整操作手段を操作することで前記音出力手段から出力される音のうち少なくとも一部の音の音量を調整可能に構成されており、音量には、特定音量を含む複数の音量があり、音量が前記特定音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が引き続き前記特定音量となる一方、音量が前記特定音量以外の音量であるときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、音量が前記特定音量以外の音量とならずに前記特定音量となり、前記フリーズ制御が行われているときにおいて電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、前記フリーズ制御に復帰し、少なくとも特定期間にわたって前記調整操作手段を操作したとしても音量を調整不能である一方、変動ゲームの実行中において電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、変動ゲームの実行中に復帰し、前記調整操作手段を操作することで音量を調整可能であることを特徴とする遊技機。
【0289】
(ニ)電源プラグと、扉部材と、前記扉部材が開放されていることを検知可能な開放検知手段と、電源スイッチと、遊技に関する処理を行うことが可能な処理部と、を備え、前記電源プラグが外部電源と接続されている状況において前記電源スイッチがオン状態となっているときに前記処理部に電力供給が行われる遊技機において、前記処理部は、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能を有し、前記電源スイッチは、前記扉部材を開放することで操作可能となっており、前記電源スイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを契機に電力供給が開始された場合と、前記電源スイッチがオン状態のままで電力供給が開始された場合と、では、電力供給が開始されたときにおける前記演出実行手段の演出内容が異なることを特徴とする遊技機。
【0290】
(ホ)電源プラグと、扉部材と、前記扉部材が開放されていることを検知可能な開放検知手段と、電源スイッチと、遊技に関する処理を行うことが可能な処理部と、を備え、前記電源プラグが外部電源と接続されている状況において前記電源スイッチがオン状態となっているときに前記処理部に電力供給が行われる遊技機において、前記処理部は、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能を有し、前記電源スイッチは、前記扉部材を開放することで操作可能となっており、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機に電力供給が停止された場合と、前記電源スイッチがオン状態のままで電力供給が停止された場合と、では、その後に電力供給が開始されたときにおける前記演出実行手段の演出内容が異なることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0291】
10…スロットマシン 12…前面扉 12a…表示窓 13…装飾ランプ 14…スピーカ 15…演出表示装置 16…リールユニット 16a~16c…リール 20…スタートレバー 21~23…ストップボタン 30…情報パネル 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 45…設定値スイッチ 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源基板 61…電源スイッチ 62…電源回路 63…バックアップ電源 70…監視基板 71…変換回路 72…監視部 73…補助電源 81…監視CPU 82…監視ROM 83…監視RWM B1…上ボタン B2…下ボタン KS…扉開放センサ PG…電源プラグ SJ…施錠部 SW…切替スイッチ