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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】監視システム及び監視方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20231221BHJP
   H04N 5/76 20060101ALI20231221BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20231221BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N5/76
H04N5/77
H04N5/91
H04N7/18 U
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019230596
(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公開番号】P2021100173
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】前田 大輝
【審査官】吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0033632(US,A1)
【文献】特開2011-215841(JP,A)
【文献】国際公開第2008/146447(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/178234(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/110606(WO,A1)
【文献】特開2005-277847(JP,A)
【文献】特開2012-252582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04N 5/76
H04N 5/77
H04N 5/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置により撮像される監視エリアの撮像画像を取得する画像取得部と、
所定の撮像期間に対応するタイムバーを表示画面に表示させるタイムバー表示部と、
前記画像取得部により取得される前記撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数の第1撮像画像を抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部により抽出される前記第1撮像画像を前記表示画面において前記タイムバーに対応付けて表示させる画像表示部と、
を備え
前記画像抽出部は、アスペクト比が予め設定されている前記第1撮像画像の高さを前記タイムバーの幅に対応する画像表示領域の高さに一致させた上で当該画像表示領域の幅方向に並べることが可能な前記第1撮像画像の枚数を算出し、算出した枚数の前記第1撮像画像を抽出し、
前記画像表示部は、前記画像抽出部により抽出される複数の前記第1撮像画像を、前記画像表示領域において前記タイムバーの時間軸方向に並べて表示させる、監視システム。
【請求項2】
前記画像抽出部は、算出される前記第1撮像画像の数に基づいて1枚当たりの前記第1撮像画像に対応する時間幅を算出し、前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに前記第1撮像画像を抽出する、
請求項に記載の監視システム。
【請求項3】
前記画像抽出部は、前記画像表示領域において前記第1撮像画像の大きさが変更された場合に、前記第1撮像画像に対応する前記時間幅を、変更後の前記第1撮像画像の大きさに対応する時間幅に変更し、変更後の前記時間幅に対応する前記撮像時間帯ごとに前記第1撮像画像を抽出する、
請求項に記載の監視システム。
【請求項4】
前記画像抽出部は、前記表示画面において前記タイムバーに対応する前記撮像期間が変更された場合に、変更後の前記撮像期間に応じた前記撮像時間帯ごとに前記第1撮像画像を抽出する、
請求項に記載の監視システム。
【請求項5】
前記画像抽出部は、前記時間幅の間隔で前記撮像時間帯ごとに前記第1撮像画像を抽出する、
請求項から請求項のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項6】
前記画像抽出部は、前記撮像時間帯ごとに、前記撮像時間帯における前記撮像画像のうち変化量が最大となる前記第1撮像画像を抽出する、
請求項から請求項のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項7】
前記タイムバー表示部は、さらに、前記第1撮像画像の撮像日時を表す識別情報を、前記タイムバーにおける前記撮像日時に対応する位置に表示させる、
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項8】
撮像装置により撮像される監視エリアの撮像画像を取得する画像取得ステップと、
所定の撮像期間に対応するタイムバーを表示画面に表示させるタイムバー表示ステップと、
前記画像取得ステップにより取得される前記撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数の第1撮像画像を抽出する画像抽出ステップと、
前記画像抽出ステップにより抽出される前記第1撮像画像を前記表示画面において前記
タイムバーに対応付けて表示させる画像表示ステップと、
を一又は複数のプロセッサー実行し、
前記画像抽出ステップにおいて、アスペクト比が予め設定されている前記第1撮像画像の高さを前記タイムバーの幅に対応する画像表示領域の高さに一致させた上で当該画像表示領域の幅方向に並べることが可能な前記第1撮像画像の枚数を算出し、算出した枚数の前記第1撮像画像を抽出し、
前記画像表示ステップにおいて、前記画像抽出ステップにより抽出される複数の前記第1撮像画像を、前記画像表示領域において前記タイムバーの時間軸方向に並べて表示させる、監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システム及び監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
監視エリアをカメラで撮像し、撮像画像を解析して管理エリア内の被写体の動きを検出する監視システムが知られている。例えば特許文献1には、カメラにより撮影された動画像を解析して得られたイベントの発生頻度、又は、イベントに関する数値に応じて、動画像のタイムラインにイベントが発生したことを表示させるシステムが開示されている。また、前記監視システムでは、イベントが発生した時刻の撮像画像(録画画像)を再生させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-175559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、録画した撮像画像を検索及び再生する際に、イベントが発生したと予想される時刻を指定する構成では、例えばイベントが発生した時刻を把握することができない場合には検索に時間を要してしまう。
【0005】
本発明の目的は、監視エリアの撮像画像に対してユーザーが検索する際の操作性を向上させることが可能な監視システム及び監視方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る監視システムは、撮像装置により撮像される監視エリアの撮像画像を取得する画像取得部と、所定の撮像期間に対応するタイムバーを表示画面に表示させるタイムバー表示部と、前記画像取得部により取得される前記撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数の第1撮像画像を抽出する画像抽出部と、前記画像抽出部により抽出される前記第1撮像画像を前記表示画面において前記タイムバーに対応付けて表示させる画像表示部と、を備える。
【0007】
本発明の他の局面に係る監視方法は、撮像装置により撮像される監視エリアの撮像画像を取得する画像取得ステップと、所定の撮像期間に対応するタイムバーを表示画面に表示させるタイムバー表示ステップと、前記画像取得ステップにより取得される前記撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数の第1撮像画像を抽出する画像抽出ステップと、前記画像抽出ステップにより抽出される前記第1撮像画像を前記表示画面において前記タイムバーに対応付けて表示させる画像表示ステップと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、監視エリアの撮像画像に対してユーザーが検索する際の操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態に係る監視システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る監視装置で実行される表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施形態に係る監視システムで利用される差分値の変化の一例を示すグラフである。
図8図8は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る監視装置で実行される表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る監視装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
本発明に係る監視システムは、小売店、飲食店などの店舗(施設)に設置され、店舗内の所定のエリア(本発明の監視エリアに相当)を監視する。例えば、前記監視システムは、店舗の出入り口、売り場、レジなどを含む監視エリアをカメラにより撮影して、利用客、従業員など(検出対象)による不審な行動を検出する。また、前記監視システムは、前記カメラにより撮像される撮像画像を再生可能に記録する。
【0012】
本実施形態では、監視装置10単体が本発明に係る監視システムに相当する。但し、本発明に係る監視システムは、監視装置10及びカメラ20で構成されてもよい。例えば、監視装置10及びカメラ20のうち複数の構成要素が協働して後述する表示制御処理(図6参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムが、本発明に係る監視システムに相当する。
【0013】
[監視システム1]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る監視システム1は、監視装置10とカメラ20とを含む。監視装置10及びカメラ20は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。例えば、カメラ20は、ネットワークカメラで構成される。カメラ20は、店舗において、1台ずつ設置されてもよいし、複数台ずつ設置されてもよい。また、カメラ20は、監視エリアごとに1台ずつ設置されてもよいし、複数台ずつ設置されてもよい。監視装置10は、監視エリアを含む店舗内に設置されてもよいし、店舗外に設置されてもよい。
【0014】
[カメラ20]
カメラ20は、本発明の撮像装置の一例である。カメラ20は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を備え、被写体を撮像する。カメラ20は、被写体を所定のフレームレートで連続して撮像し、所定の解像度のフレーム画像を生成して逐次、監視装置10に送信する。カメラ20は、周知の構成を適用することができる。カメラ20は、例えば前記店舗の監視エリアを撮影可能な所定の位置に設置される。なお、カメラ20は、監視装置10の構成要素に含まれてもよい。また、カメラ20は、店舗に既設のものであってもよい。
【0015】
[監視装置10]
図1に示すように、監視装置10は、制御部11、操作表示部12、記憶部13、通信部14などを備える。
【0016】
操作表示部12は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。例えば、監視装置10の管理者(ユーザー)は、操作表示部12において、撮像画像の再生操作(後述)などを行う。操作表示部12は、本発明の表示画面の一例である。
【0017】
通信部14は、監視装置10を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してカメラ20などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
記憶部13は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリー、HDDなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部13には、制御部11に後述の表示制御処理(図6参照)を実行させるための表示制御プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、表示制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、監視装置10に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部13に記憶される。
【0019】
また、記憶部13には、カメラ20により撮像される撮像画像の画像データが記憶される。前記撮像画像には、撮像日時の日時情報が含まれる。なお、他の実施形態として、前記画像データなどの情報の一部又は全部が、監視装置10から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されてもよい。この場合、監視装置10の制御部11は、前記他のサーバから前記情報を取得して、後述の表示制御処理などの各処理を実行してもよい。
【0020】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどを有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムを予め記憶する。前記RAMは、各種の情報を記憶し、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部13に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより監視装置10を制御する。
【0021】
具体的に、制御部11は、図1に示すように、画像取得部111、タイムバー表示部112、画像抽出部113、画像表示部114、再生処理部115などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記表示制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記CPUで前記表示制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0022】
画像取得部111は、監視エリアを撮像するカメラ20から撮像画像を取得する。画像取得部111は、本発明の画像取得部の一例である。具体的には、画像取得部111は、カメラ20が監視エリアを撮像した撮像画像の画像データをカメラ20から取得する。また、画像取得部111は、取得した画像データを記憶部13に記憶する。前記画像データには、撮像日時の日時情報が含まれる。
【0023】
タイムバー表示部112は、所定の撮像期間に対応するタイムバー(タイムライン)を操作表示部12に表示させる。タイムバー表示部112は、本発明のタイムバー表示部の一例である。ここで、カメラ20は、例えば監視エリアを常時(24時間)撮影して前記画像データを監視装置10に転送する。前記撮像期間は、ユーザーにより設定することが可能であり、過去の撮像日時から現在日時までの期間で所望の期間を設定することが可能である。操作表示部12に表示されるタイムバーTBの時間軸方向の長さは、タイムバーTBの表示領域に応じて予め設定される。
【0024】
例えば図2に示すように、タイムバーTBは、操作表示部12の表示領域の幅に応じた長さに設定される。図2に示す例では、前記撮像期間が「2019年1月10月 11:00~11:15」の15分間に設定されたタイムバーTBを示している。すなわち、図2に示す例では、タイムバーTBの時間軸方向の長さが、15分の撮像期間に相当する。
【0025】
タイムバー表示部112は、図2に示す表示画面において、ユーザーの操作に応じて前記撮像期間を変更することが可能である。例えば、ユーザーがタイムバーTBをマウスにより選択して所定の操作(マウスホイール操作、拡大縮小操作など)を行うと、タイムバー表示部112は、前記撮像期間を操作量に応じて変更する。これにより、タイムバーTBの時間間隔を狭くしたり広くしたりすることができる。
【0026】
画像抽出部113は、画像取得部111により取得される撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数(枚数)の撮像画像(以下、第1撮像画像(本発明の第1撮像画像に相当)という。)を抽出する。画像抽出部113は、本発明の画像抽出部の一例である。
【0027】
画像表示部114は、画像抽出部113により抽出される第1撮像画像を操作表示部12においてタイムバーTBに対応付けて表示させる。画像表示部114は、本発明の画像表示部の一例である。具体的には、画像表示部114は、第1撮像画像をサムネイル形式でタイムバーTBに対応付けて表示させる。また、画像表示部114は、1又は複数の第1撮像画像を、タイムバーTBの時間軸方向に対して垂直方向、かつ、タイムバーTBの上段又は下段に表示させる。
【0028】
ここで、画像取得部111により取得される撮像画像のアスペクト比は予め設定されている。画像抽出部113は、タイムバーTBに対応する画像表示領域AR1の大きさ(幅及び高さ)と前記撮像画像のアスペクト比とに基づいて、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数を算出する。なお、画像表示領域AR1の幅とタイムバーTBの幅は一致するように設定される。図2に示す例では、画像抽出部113は、「5枚」を算出する。
【0029】
この場合、画像抽出部113は、画像取得部111により取得される撮像画像の中から、5枚の第1撮像画像を抽出する。
【0030】
具体的には、画像抽出部113は、算出される第1撮像画像の枚数に基づいて1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅を算出し、前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。例えば図2に示す例では、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」であり、タイムバーTBに対応する前記撮像期間が「15分」のため、画像抽出部113は、1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅として「3分」を算出する。この場合、画像抽出部113は、「3分」に対応する撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。例えば、画像抽出部113は、画像取得部111により取得される撮像画像において、「2019年1月10月 11:00~11:03」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP1を抽出し、「2019年1月10月 11:03~11:06」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP2を抽出し、「2019年1月10月 11:06~11:09」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP3を抽出し、「2019年1月10月 11:09~11:12」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP4を抽出し、「2019年1月10月 11:12~11:15」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP5を抽出する。
【0031】
ここで、画像抽出部113は、前記時間幅の間隔で撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出してもよい。例えば、画像抽出部113は、3分間隔で前記各撮像時間帯の第1撮像画像を抽出する。図2に示す例では、画像抽出部113は、各撮像時間帯の中心である、「2019年1月10月 11:01:30」の第1撮像画像SP1と、「2019年1月10月 11:04:30」の第1撮像画像SP2と、「2019年1月10月 11:07:30」の第1撮像画像SP3と、「2019年1月10月 11:10:30」の第1撮像画像SP4と、「2019年1月10月 11:13:30」の第1撮像画像SP5とを抽出する。なお、画像抽出部113は、各撮像時間帯の最初の撮像画像を抽出してもよいし、各撮像時間帯の最後の撮像画像を抽出してもよいし、途中の所定位置の撮像画像を抽出してもよい。
【0032】
画像表示部114は、画像抽出部113により抽出される5枚の第1撮像画像SP1~SP5を、画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる。
【0033】
タイムバー表示部112は、さらに、第1撮像画像の撮像日時を表すマークM(本発明の識別情報の一例)を、タイムバーTBにおける前記撮像日時に対応する位置に表示させる。例えば図2に示すように、タイムバー表示部112は、第1撮像画像SP1の撮像日時「2019年1月10月 11:01:30」を表すマークMをタイムバーTBにおける前記撮像日時に対応する位置に表示させる。タイムバー表示部112は、第1撮像画像SP2~SP5についても同様に、マークMを表示させる。これにより、画像表示領域AR1に表示された第1撮像画像の撮像日時を容易に把握することが可能となる。
【0034】
再生処理部115は、前記撮像画像を動画再生させる。具体的には、再生処理部115は、操作表示部12においてタイムバーTBが選択された場合に、選択された位置(撮像日時)からの前記撮像画像を操作表示部12に動画再生させる。例えば、図2に示す表示画面において、ユーザーがタイムバーTBの「2019年1月10月 11:05:20」を選択(タッチ)した場合、再生処理部115は、図3に示すように、選択された撮像日時からの撮像画像を画像表示領域AR2において動画再生させる。また、再生処理部115は、図3に示すように、動画再生中の日時(撮像位日時)を示す情報(再生ポインタP1)をタイムバーTBの対応する位置に表示させる。
【0035】
また、ユーザーが画像表示領域AR1において所望の第1撮像画像(サムネイル画像)を選択した場合、再生処理部115は、選択された第1撮像画像をハイライト表示させるとともに、当該第1撮像画像に対応する撮像時間帯の撮像画像を画像表示領域AR2において動画再生させる。例えば、ユーザーが図2に示す表示画面において第1撮像画像SP3を選択した場合、再生処理部115は、選択された第1撮像画像SP3をハイライト表示させるとともに、当該第1撮像画像SP3に対応する撮像時間帯「2019年1月10月 11:06~11:09」の撮像画像を画像表示領域AR2において動画再生させる。また、この場合、再生処理部115は、再生ポインタP1をタイムバーTBの対応する位置に表示させる。
【0036】
ところで、ユーザーは、例えば図2に示す表示画面において、画像表示領域AR1の大きさを変更することが可能である。例えば、ユーザーが画像表示領域AR1をマウスにより選択して所定の操作(ドラッグアンドドロップ操作など)を行うと、画像表示部114は、画像表示領域AR1の大きさを操作量に応じて変更する。画像表示領域AR1において第1撮像画像の大きさが変更された場合、画像抽出部113は、第1撮像画像に対応する前記時間幅を、変更後の第1撮像画像の大きさに対応する時間幅に変更し、変更後の前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。図4に示す例では、画像抽出部113は、第1撮像画像に対応する時間幅「3分」(図2参照)を、変更後の第1撮像画像の大きさに対応する時間幅「5分」に変更する。そして、画像抽出部113は、変更後の時間幅「5分」に対応する撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。
【0037】
具体的には、画像抽出部113は、画像取得部111により取得される撮像画像において、「2019年1月10月 11:00~11:05」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:02:30」)の第1撮像画像SP1を抽出し、「2019年1月10月 11:05~11:10」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:07:30」)の第1撮像画像SP2を抽出し、「2019年1月10月 11:10~11:15」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:12:30」)の第1撮像画像SP3を抽出する。
【0038】
そして、画像表示部114は、画像抽出部113により抽出される3枚の第1撮像画像SP1~SP3を、画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる。
【0039】
このように、ユーザーが図2に示す表示画面において画像表示領域AR1の高さを高くする操作を行うと、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」から減少し、画像表示領域AR1の高さを低くする操作を行うと、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」から増加する。画像抽出部113は、画像表示領域AR1の大きさの変更に応じて、前記時間幅及び前記撮像時間帯に対応する第1撮像画像を抽出する。
【0040】
また、上述したように、ユーザーは、例えば図2に示す表示画面において、タイムバーTBの撮像期間を変更することが可能である。例えば、ユーザーがタイムバーTBをマウスにより選択してマウスホイール操作を行うと、タイムバー表示部112は、前記撮像期間を操作量に応じて変更する。前記表示画面においてタイムバーTBに対応する前記撮像期間が変更された場合、画像抽出部113は、変更後の前記撮像期間に応じた前記撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。図5に示す例では、タイムバー表示部112は、ユーザーの操作に応じて、タイムバーTBの撮像期間「15分」(図2参照)を「5分」に変更する。そして、画像抽出部113は、変更後の撮像期間「5分」に応じた撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。図5に示す例では、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」であり、タイムバーTBに対応する前記撮像期間が「5分」のため、画像抽出部113は、1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅として「1分」を算出する。
【0041】
具体的には、画像抽出部113は、画像取得部111により取得される撮像画像において、「2019年1月10月 11:00~11:01」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:00:30」)の第1撮像画像SP1を抽出し、「2019年1月10月 11:01~11:02」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:01:30」)の第1撮像画像SP2を抽出し、「2019年1月10月 11:02~11:03」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:02:30」)の第1撮像画像SP3を抽出し、「2019年1月10月 11:03~11:04」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:03:30」)の第1撮像画像SP4を抽出し、「2019年1月10月 11:04~11:05」の撮像画像の中から1枚(例えば「11:04:30」)の第1撮像画像SP5を抽出する。
【0042】
そして、画像表示部114は、画像抽出部113により抽出される5枚の第1撮像画像SP1~SP5を、画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる。
【0043】
[表示制御処理]
次に、図6を参照しつつ、監視装置10の制御部11によって実行される表示制御処理の手順の一例について説明する。制御部11は、カメラ20から撮像画像を取得することにより前記表示制御プログラムの実行を開始することによって、前記表示制御処理の実行を開始する。ここで、ステップS11、S12、・・・は、制御部11により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。
【0044】
なお、ここで説明する前記表示制御処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記表示制御処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは監視装置10の制御部11によって前記表示制御処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、他の複数のプロセッサーによって前記表示制御処理における各ステップが分散して実行されてもよい。また、本発明は、前記表示制御処理に含まれる一又は複数のステップを実行する表示制御方法(本発明の監視方法の一例)の発明として捉えることができる。
【0045】
ステップS11において、制御部11は、カメラ20により撮像される監視エリアの撮像画像を取得する。ステップS11は、本発明の画像取得ステップの一例である。
【0046】
次にステップS12において、制御部11は、所定の撮像期間に対応するタイムバーTBを操作表示部12に表示させる。例えば図2に示すように、制御部11は、ユーザーの操作に応じて、前記撮像期間が「2019年1月10月 11:00~11:15」の15分間に設定されたタイムバーTBを操作表示部12に表示させる。ステップS12は、本発明のタイムバー表示ステップの一例である。
【0047】
次にステップS13において、制御部11は、サムネイル表示の有無を判定する。例えば、ユーザーは、操作表示部12にサムネイル画像(第1撮像画像)を表示させるか否かを選択する操作を行うことが可能である。ユーザーがサムネイル画像を表示させる操作を行った場合、制御部11は、サムネイル表示有と判定し(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。ユーザーがサムネイル画像を表示させない操作を行った場合、制御部11は、サムネイル表示無と判定し(S13:No)、処理は終了する。
【0048】
ステップS14において、制御部11は、操作表示部12の表示画面において、第1撮像画像(サムネイル画像)を表示させる画像表示領域AR1の大きさを取得する。
【0049】
次にステップS15において、制御部11は、第1撮像画像の表示枚数を算出する。具体的には、制御部11は、画像表示領域AR1の幅及び高さと、撮像画像のアスペクト比とに基づいて、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数を算出する。
【0050】
次にステップS16において、制御部11は、算出した第1撮像画像の枚数に基づいて1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅を算出する。例えば図2に示す例では、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」であり、タイムバーTBに対応する前記撮像期間が「15分」のため、制御部11は、1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅として「3分」を算出する。
【0051】
次にステップS17において、制御部11は、カメラ20から取得する撮像画像の中から、前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに第1撮像画像を抽出する。例えば、制御部11は、前記撮像画像において、「2019年1月10月 11:00~11:03」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP1を抽出し、「2019年1月10月 11:03~11:06」の撮像画像の中から1枚の第1撮像画像SP2を抽出する(図2参照)。ステップS17は、本発明の画像抽出ステップの一例である。
【0052】
次にステップS18において、制御部11は、抽出した第1撮像画像を画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる(図2参照)。ステップS18は、本発明の画像表示ステップの一例である。
【0053】
次にステップS19において、制御部11は、第1撮像画像の撮像日時を表すマークM(識別情報)を、タイムバーTBにおける前記撮像日時に対応する位置に表示させる(図2参照)。以上のようにして、制御部11は、前記表示制御処理を実行する。
【0054】
以上のように、本実施形態に係る監視システム1は、所定の撮像期間に対応するタイムバーTBを表示画面に表示させ、カメラ20により撮像された撮像画像の中から、前記撮像期間の長さに応じた数の第1撮像画像を抽出し、抽出した前記第1撮像画像を前記表示画面において前記タイムバーに対応付けて表示させる。また、監視システム1は、ユーザーの画像表示領域AR1の大きさの変更操作、タイムバーTBの撮像期間の変更操作に応じて、前記時間幅及び前記撮像時間帯に対応する第1撮像画像を抽出してサムネイル表示させる。これにより、監視エリアの撮像画像を検索する際に、例えばユーザーはタイムバーTBの前記撮像期間を長期間から短期間に短くしていくことにより詳細な日時の撮像画像を検索することができ、また前記撮像期間を短期間から長期間に長くしていくことにより大まかな日時の撮像画像を検索することができる。よって、ユーザーが検索する際の操作性を向上させることが可能となる。
【0055】
本発明の監視システムは上述の実施形態に限定されない。本発明の監視システムは、以下に示す形態であってもよい。
【0056】
他の実施形態として、画像抽出部113は、前記撮像時間帯ごとに、前記撮像時間帯における前記撮像画像のうち変化量が最大となる第1撮像画像を抽出してもよい。具体的には、画像抽出部113は、図7に示すように、前記撮像時間帯(例えば「2019年1月10月 11:00~11:03」)において前後フレームの差分値を算出し、当該差分値が最大となる撮像日時t1の撮像画像を、当該撮像時間帯の第1撮像画像として抽出する。図8には、上記のようにして抽出した第1撮像画像を操作表示部12に表示させた表示例を示している。図8に示すように、マークMは、各撮像時間帯において前記変化量が最大となる第1撮像画像の撮像日時に対応する位置に示されている。
【0057】
図9には、上記構成に対応する表示制御処理の手順の一例を示している。図9に示す表示制御処理は、図6に示す表示制御処理においてステップS161が追加されている。以下では、図6に示す表示制御処理と異なる点について説明する。
【0058】
ステップS16において、制御部11は、算出した第1撮像画像の枚数に基づいて1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅を算出する。例えば図2に示す例では、画像表示領域AR1に表示可能な第1撮像画像の枚数が「5枚」であり、タイムバーTBに対応する前記撮像期間が「15分」のため、制御部11は、1枚当たりの第1撮像画像に対応する時間幅として「3分」を算出する。
【0059】
次にステップS161において、制御部11は、前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに、撮像画像の前後フレームの差分値を算出する。例えば図7に示すように、制御部11は、前記時間幅「3分」に対応する撮像時間帯ごとに、撮像画像の前後フレームの差分値を算出する。
【0060】
次にステップS17において、制御部11は、カメラ20から取得する撮像画像の中から、前記時間幅に対応する撮像時間帯ごとに、前記変化量が最大となる第1撮像画像を抽出する。具体的には、制御部11は、前記時間幅「3分」に対応する前記撮像時間帯において前後フレームの差分値が最大となる撮像日時t1(図7参照)の撮像画像を、当該撮像時間帯の第1撮像画像として抽出する。例えば、制御部11は、前記撮像画像において、「2019年1月10月 11:00~11:03」の撮像画像の中から前記差分値が最大となる1枚の第1撮像画像SP1を抽出し、「2019年1月10月 11:03~11:06」の撮像画像の中から前記差分値が最大となる1枚の第1撮像画像SP2を抽出する(図8参照)。
【0061】
次にステップS18において、制御部11は、抽出した第1撮像画像を画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる(図8参照)。
【0062】
次にステップS19において、制御部11は、第1撮像画像の撮像日時を表すマークM(識別情報)を、タイムバーTBにおける前記撮像日時に対応する位置に表示させる(図8参照)。以上のようにして、制御部11は、前記表示制御処理を実行する。
【0063】
上記の実施形態によれば、各撮像時間帯において変化量が大きい撮像画像及びその撮像日時が表示されるため、ユーザーは監視エリアでイベントが生じた場合に容易に当該イベントに関する撮像画像及び日時を特定することができる。
【0064】
また本発明の他の実施形態として、タイムバー表示部112は、前記変化量が大きい第1撮像画像に対応するマークMと、前記変化量が小さい又は前記変化量がゼロの第1撮像画像に対応するマークMとを識別可能に表示させてもよい。例えば図10に示すように、タイムバー表示部112は、前記変化量が大きい第1撮像画像SP3,SP4に対応するマークMを「黒色塗り潰し」で表示させ、前記変化量が小さい又はゼロの第1撮像画像SP1,SP2,SP5に対応するマークMを「塗り潰しなし」で表示させる。これにより、ユーザーは、監視エリアでイベントが生じた時間帯及び撮像画像を容易に把握することができる。
【0065】
また本発明の他の実施形態として、画像抽出部113は、タイムバーTBに対応する前記撮像期間において、画像表示領域AR1に表示可能な枚数の第1撮像画像を、前記変化量が大きい順に抽出してもよい。例えば、画像抽出部113は、「2019年1月10月 11:10~11:15」の撮像画像のうち、前記変化量が大きい上位5枚の撮像画像を前記第1撮像画像として抽出する。そして、画像表示部114は、画像抽出部113により抽出された5枚の第1撮像画像SP1~SP5を、画像表示領域AR1においてタイムバーTBの時間軸方向に並べて表示させる。この場合、タイムバー表示部112は、例えば図11に示すように、5枚の第1撮像画像SP1~SP5のそれぞれを識別可能なマークMを、第1撮像画像SP1~SP5のそれぞれに対応付けてタイムバーTBに表示させてもよい。
【0066】
なお、本発明に係る監視システムは、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態を自由に組み合わせること、或いは各実施形態を適宜、変形又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 :監視システム
10 :監視装置
20 :カメラ
111 :画像取得部
112 :タイムバー表示部
113 :画像抽出部
114 :画像表示部
115 :再生処理部
図1
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図11