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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】加熱調理システム
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/04 20210101AFI20231221BHJP
   F24C 3/12 20060101ALI20231221BHJP
   H05B 6/12 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
F24C7/04 301A
F24C3/12 G
H05B6/12 335
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020073026
(22)【出願日】2020-04-15
(65)【公開番号】P2021169884
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 宏直
(72)【発明者】
【氏名】上野 貴大
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-051526(JP,A)
【文献】特開平09-075235(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0334785(US,A1)
【文献】特開2001-340232(JP,A)
【文献】特開2014-171835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/12、7/04
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理物を加熱する加熱部と、
前記調理物の調理温度を検出する温度検出部と、
前記加熱部による加熱条件を入力する入力部と、
前記調理物に対する調理時間を計時する計時部と、
前記加熱部を制御する制御部と、
調理情報を記憶する記憶部と、を備えており、
前記調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、前記加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた前記調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた前記調理温度と、を含んでおり、
前記制御部は、前記入力部に入力される前記加熱条件に基づいて前記加熱部を制御するとともに、前記入力部に入力される前記加熱条件と、前記計時部で計時される前記調理時間と、前記温度検出部で検出される前記調理温度に基づいて、前記調理情報を前記記憶部に記録する記録モードと、前記記録モードで記録された前記調理情報に基づいて前記加熱部を制御する再現モードを実行可能であり、
前記制御部は、所定の場合に、前記記憶部に記憶される調理情報の前記調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されており、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記調理情報の開始時の調理温度が所定範囲外のときに、前記開始時の調理温度が前記所定範囲内の所定温度のときの調理条件に補正した記憶時補正調理条件を前記補正調理条件として生成し、
前記記憶部は、前記記憶時補正調理条件が生成されたときに、前記記憶時補正調理条件に対応する前記調理条件を前記記憶時補正調理条件に変更して記憶し、
前記制御部は、前記補正調理条件が生成されたとき、前記再現モードの実行時に前記補正調理条件に基づいて前記加熱部を制御する、加熱調理システム。
【請求項2】
調理物を加熱する加熱部と、
前記調理物の調理温度を検出する温度検出部と、
前記加熱部による加熱条件を入力する入力部と、
前記調理物に対する調理時間を計時する計時部と、
前記加熱部を制御する制御部と、
調理情報を記憶する記憶部と、を備えており、
前記調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、前記加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた前記調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた前記調理温度と、を含んでおり、
前記制御部は、前記入力部に入力される前記加熱条件に基づいて前記加熱部を制御するとともに、前記入力部に入力される前記加熱条件と、前記計時部で計時される前記調理時間と、前記温度検出部で検出される前記調理温度に基づいて、前記調理情報を前記記憶部に記録する記録モードと、前記記録モードで記録された前記調理情報に基づいて前記加熱部を制御する再現モードを実行可能であり、
前記制御部は、所定の場合に、前記記憶部に記憶される調理情報の前記調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されており、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記調理情報の前記調理工程の開始時の調理温度と、前記再現モードの実行時における当該調理工程の開始時の調理温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、前記記憶部に記憶される前記調理情報の当該調理工程の終了時の調理温度と、前記再現モードの実行時における当該調理工程の終了時の調理温度との間の差分が、前記第1所定値より小さい第2所定値となるように、当該調理工程の前記調理条件を補正して前記補正調理条件を生成し、
前記制御部は、前記補正調理条件が生成されたとき、前記再現モードの実行時に前記補正調理条件に基づいて前記加熱部を制御する、加熱調理システム。
【請求項3】
調理物を加熱する加熱部と、
前記調理物の調理温度を検出する温度検出部と、
前記加熱部による加熱条件を入力する入力部と、
前記調理物に対する調理時間を計時する計時部と、
前記加熱部を制御する制御部と、
調理情報を記憶する記憶部と、を備えており、
前記調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、前記加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた前記調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた前記調理温度と、を含んでおり、
前記制御部は、前記入力部に入力される前記加熱条件に基づいて前記加熱部を制御するとともに、前記入力部に入力される前記加熱条件と、前記計時部で計時される前記調理時間と、前記温度検出部で検出される前記調理温度に基づいて、前記調理情報を前記記憶部に記録する記録モードと、前記記録モードで記録された前記調理情報に基づいて前記加熱部を制御する再現モードを実行可能であり、
前記制御部は、所定の場合に、前記記憶部に記憶される調理情報の前記調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されており、
前記記憶部に記憶される前記調理情報は、第1調理工程と、前記第1調理工程後に実行される第2調理工程と、を備えており、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記調理情報の前記第1調理工程の開始時の調理温度と、再現モードの実行時における前記第1調理工程の開始時の調理温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、前記記憶部に記憶される前記調理情報の前記第2調理工程の終了時の調理温度と、再現モードの実行時における前記第2調理工程の終了時の調理温度との間の差分が、前記第1所定値より小さい第2所定値となるように、前記第1調理工程及び前記第2調理工程の前記調理条件を補正して前記補正調理条件を生成し、
前記制御部は、前記補正調理条件が生成されたとき、前記再現モードの実行時に前記補正調理条件に基づいて前記加熱部を制御する、加熱調理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記調理情報の前記調理工程の開始時の調理温度である記録時開始温度と、前記再現モードの実行時における当該調理工程の開始時の調理温度である再現時開始温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、前記温度検出部で検出される前記調理温度が前記再現時開始温度から前記記録時開始温度になるように、前記加熱条件及び前記調理時間を設定する追加調理条件を前記補正調理条件として生成し、
前記制御部は、前記再現モードの実行時に、当該調理工程前に前記追加調理条件で前記加熱部を制御する、請求項1に記載の加熱調理システム。
【請求項5】
前記再現モードの実行時に、前記制御部が当該調理工程前に前記追加調理条件で前記加熱部を制御することを報知する報知部をさらに備える、請求項に記載の加熱調理システム。
【請求項6】
前記加熱部、前記温度検出部、前記入力部及び前記制御部は、加熱調理器に設けられ、
前記記憶部は、前記加熱調理器と通信可能な外部端末に設けられる、請求項1~のいずれか一項に記載の加熱調理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、加熱調理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、加熱調理器と、加熱調理器と通信する調理情報端末と、を備える調理システムが開示されている。加熱調理器は、調理物の加熱条件や調理時間を記録する記録モードと、記録モードで記録した加熱条件や調理時間に従い再現する再現モードで動作可能である。記録モードで記録された調理物の加熱条件や調理時間は、調理情報端末に送信される。調理情報端末は、送信された加熱条件や調理時間に基づいて、複数の調理工程を含む調理情報データを生成し、生成した調理情報データを調理情報端末のメモリに記憶する。再現モードで調理メニューを再現する際には、記憶された調理情報データを調理情報端末から読み出し、読み出された調理情報データに従い加熱調理器で調理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-107766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の加熱調理システムでは、ユーザが記録モード実行中の加熱調理器を用いて調理した工程から生成した調理情報データを記憶するため、ユーザ固有の調理メニューが再現モード実行時に再現可能となる。しかしながら、例えば、記録モード実行時の調理開始時の加熱調理器の温度より、再現モード実行時の調理開始時の加熱調理器の温度のほうが低い場合等のように、記録モード実行時の加熱調理器の状態と、再現モード実行時の加熱調理器の状態が異なることがある。このような場合、記録モード実行中に記録された調理メニューに従い調理しても、記録モード実行時と同様の料理を再現することができない。
【0005】
本明細書は、記憶させた調理メニューを再現可能な加熱調理システムにおいて、再現調理による料理の再現性を向上させる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する加熱調理システムは、調理物を加熱する加熱部と、調理物の調理温度を検出する温度検出部と、加熱部による加熱条件を入力する入力部と、調理物に対する調理時間を計時する計時部と、加熱部を制御する制御部と、調理情報を記憶する記憶部と、を備えている。調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた調理温度と、を含んでいる。制御部は、入力部に入力される加熱条件に基づいて加熱部を制御するとともに、入力部に入力される加熱条件と、計時部で計時される調理時間と、温度検出部で検出される調理温度に基づいて、調理情報を記憶部に記録する記録モードと、記録モードで記録された調理情報に基づいて加熱部を制御する再現モードを実行可能である。制御部は、所定の場合に、記憶部に記憶される調理情報の調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されている。制御部は、記憶部に記憶される調理情報の開始時の調理温度が所定範囲外のときに、開始時の調理温度が所定範囲内の所定温度のときの調理条件に補正した記憶時補正調理条件を補正調理条件として生成する。記憶部は、記憶時補正調理条件が生成されたときに、記憶時補正調理条件に対応する調理条件を記憶時補正調理条件に変更して記憶する。制御部は、補正調理条件が生成されたとき、再現モードの実行時に補正調理条件に基づいて加熱部を制御する。
【0007】
上記の加熱調理システムでは、所定の条件が満たされた場合には、再現モード実行時に、調理条件を補正した補正調理条件で加熱部が制御される。これにより、記録モード実行時の開始温度と再現モード実行時の開始温度が異なっていても、記録モード実行時の調理条件に近い調理条件に補正した調理条件で再現モードを実行できる。このため、再現モードにより調理された料理の再現性を向上させることができる。
【0008】
また、記録モード実行時の調理メニューの開始時の調理温度が所定範囲外のときに、所定範囲内の調理温度で調理工程を開始したものとして補正された記憶時補正調理条件が、記憶部に記憶される。これにより、再現モード実行時には、補正後の調理条件(記憶時補正調理条件)で調理することができる。
【0009】
本明細書に開示する加熱調理システムは調理物を加熱する加熱部と、調理物の調理温度を検出する温度検出部と、加熱部による加熱条件を入力する入力部と、調理物に対する調理時間を計時する計時部と、加熱部を制御する制御部と、調理情報を記憶する記憶部と、を備えている。調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた調理温度と、を含んでいる。制御部は、入力部に入力される加熱条件に基づいて加熱部を制御するとともに、入力部に入力される加熱条件と、計時部で計時される調理時間と、温度検出部で検出される調理温度に基づいて、調理情報を記憶部に記録する記録モードと、記録モードで記録された調理情報に基づいて加熱部を制御する再現モードを実行可能である。制御部は、所定の場合に、記憶部に記憶される調理情報の調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されている。制御部は、記憶部に記憶される調理情報の調理工程の開始時の調理温度と、再現モードの実行時における当該調理工程の開始時の調理温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、記憶部に記憶される調理情報の当該調理工程の終了時の調理温度と、再現モードの実行時における当該調理工程の終了時の調理温度との間の差分が、第1所定値より小さい第2所定値となるように、当該調理工程の調理条件を補正して補正調理条件を生成する制御部は、補正調理条件が生成されたとき、再現モードの実行時に補正調理条件に基づいて加熱部を制御する。このような構成によると、1つの調理工程における記録モード実行時の開始時の調理温度と再現モード実行時の開始時の調理温度との差分が第1所定値以上のときに、同一の調理工程内で当該差分が第2所定値以内となるように補正される。これにより、1つの調理工程内で補正されるため、調理条件を調整しやすい。また、続く調理工程がある場合には、次の調理工程以降では記録モード実行時の調理条件に従い再現でき、差分の影響が長期にわたることを抑制できる。
【0010】
本明細書に開示する加熱調理システムは調理物を加熱する加熱部と、調理物の調理温度を検出する温度検出部と、加熱部による加熱条件を入力する入力部と、調理物に対する調理時間を計時する計時部と、加熱部を制御する制御部と、調理情報を記憶する記憶部と、を備えている。調理情報は、1つ以上の調理工程のそれぞれについて、加熱条件及び当該加熱条件に関連付けられた調理時間で構成される調理条件と、当該加熱条件に関連付けられた調理温度と、を含んでいる。制御部は、入力部に入力される加熱条件に基づいて加熱部を制御するとともに、入力部に入力される加熱条件と、計時部で計時される調理時間と、温度検出部で検出される調理温度に基づいて、調理情報を記憶部に記録する記録モードと、記録モードで記録された調理情報に基づいて加熱部を制御する再現モードを実行可能である。制御部は、所定の場合に、記憶部に記憶される調理情報の調理条件を補正した補正調理条件を生成するように構成されている。記憶部に記憶される調理情報は、第1調理工程と、第1調理工程後に実行される第2調理工程と、を備えてい。制御部は、記憶部に記憶される調理情報の第1調理工程の開始時の調理温度と、再現モードの実行時における第1調理工程の開始時の調理温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、記憶部に記憶される調理情報の第2調理工程の終了時の調理温度と、再現モードの実行時における第2調理工程の終了時の調理温度との間の差分が、第1所定値より小さい第2所定値となるように、第1調理工程及び第2調理工程の調理条件を補正して補正調理条件を生成する制御部は、補正調理条件が生成されたとき、再現モードの実行時に補正調理条件に基づいて加熱部を制御する。このような構成によると、1つの調理工程における記録モード実行時の開始時の調理温度と再現モード実行時の開始時の調理温度との差分が第1所定値以上のときに、複数の調理工程で当該差分が第2所定値以内となるように補正される。これにより、補正により調理条件に急激な変化が生じることを抑制することができる。
【0011】
本明細書に開示する加熱調理システムでは、制御部は、記憶部に記憶される調理情報の調理工程の開始時の調理温度である記録時開始温度と、再現モードの実行時における当該調理工程の開始時の調理温度である再現時開始温度との間の差分が、第1所定値以上のとき、温度検出部で検出される調理温度が再現時開始温度から記録時開始温度になるように、加熱条件及び調理時間を設定する追加調理条件を補正調理条件として生成してもよい。制御部は、再現モードの実行時に、当該調理工程前に追加調理条件で加熱部を制御してもよい。このような構成によると、記録モード実行時の開始時の調理温度となってから再現モードで調理が実行される。このため、再現調理による料理の再現性を向上させることができる。
【0012】
本明細書に開示する加熱調理システムは、再現モードの実行時に、制御部が当該調理工程前に追加調理条件で加熱部を制御することを報知する報知部をさらに備えていてもよい。このような構成によると、再現モード実行時に追加調理条件による工程が追加されたことをユーザに報知することができる。
【0013】
本明細書に開示する加熱調理システムでは、加熱部、温度検出部、入力部及び制御部は、加熱調理器に設けられていてもよい。記憶部は、加熱調理器と通信可能な外部端末に設けられていてもよい。このような構成によると、記憶部を外部端末に設けることによって、加熱調理器のメモリにかかる負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例に係る加熱調理システムの構成を示すブロック図。
図2】加熱調理器の構成を示す図。
図3】加熱調理器の制御部によって実行される処理の一例を示すフローチャート。
図4】記録モードにより記録される調理メニューの一例を示す図。
図5】再現モード実行中に、記録された調理メニューデータを補正する処理の一例を示すフローチャート。
図6】再現モード実行中に、記録された調理メニューデータを補正する処理の他の一例を示すフローチャート。
図7】再現モード実行前に記録された調理メニューデータを補正する場合の、加熱調理器の制御部の処理の一例を示すフローチャート。
図8】記録された調理メニューデータに調理工程を追加する処理の一例を示すフローチャート。
図9】記録された調理メニューデータに調理工程が追加された調理メニューの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施例1)
図面を参照して、本実施例に係る加熱調理システム1について説明する。図1に示すように、加熱調理システム1は、加熱調理器2と、携帯端末200を備えている。
【0016】
図2に示すように、加熱調理器2は、システムキッチンに組み込んで使用されるガス燃焼式のビルトインコンロである。加熱調理器2は、前面4aがシステムキッチンの手前側に露出する本体4と、本体4の上部に配置されており、システムキッチンのカウンタトップに露出する天板6と、を備えている。天板6には、加熱対象物である鍋やフライパン等の調理容器を支持する3つの五徳8a、8b、8cと、それぞれの五徳8a、8b、8cに対応して設けられており、それぞれの五徳8a、8b、8cに支持された加熱対象物を加熱する3つのコンロバーナ10a、10b、10cと、それぞれのコンロバーナ10a、10b、10cに対応して設けられている温度センサ12a、12b、12cと、が設けられている。各コンロバーナ10a、10b、10cには、ガス供給路(図示省略)が接続されている。ガス供給路には、コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整するための流量調整弁(図示省略)が設けられている。コンロバーナ10aは、コンロバーナ10aにガスが供給されている状態でイグナイタ(図示省略)を動作させることで、点火する。コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整することで、コンロバーナ10aの加熱量を調整することができる。そして、コンロバーナ10aへのガスの供給が停止されることで、コンロバーナ10aは消火される。コンロバーナ10b、10cは、コンロバーナ10aと同様の構造を有する。温度センサ12a、12b、12cは、五徳8a、8b、8cに支持される加熱対象物の温度を検出する。本体4は、本体4の内部に設けられて食材を収容するグリル庫20と、本体4の前面4aに配置されてグリル庫20を開閉するグリル扉22と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の右側に設けられたコンロ操作部24と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の左側に設けられたグリル操作部26と、を備えている。なお、グリル庫20の内部には、グリル庫20内に収容した食材を加熱するグリルバーナ20a(図1参照)と、グリル庫20内の温度を検出する温度センサ72(図1参照)が設けられている。
【0017】
コンロ操作部24は、加熱調理器2の電源スイッチ40と、3つの加熱量操作部42a、42b、42cと、パネル操作部44と、を備える。加熱量操作部42a、42b、42cは、それぞれ、コンロバーナ10a、10b、10cに対応する。また、加熱量操作部42a、42b、42cは、それぞれ、青色、緑色又は赤色に発光可能なLED発光部43a、43b、43cによって囲まれている。加熱量操作部42aは、コンロバーナ10aの点火及び消火を行うとともに、コンロバーナ10aの加熱量の調整を行うための操作部である。加熱量操作部42aは、オルタネイト型のスイッチである。ユーザによって加熱量操作部42aを消火位置から点火位置に移動させるための操作(以下では、「点火操作」と呼ぶ)が実行されると、コンロバーナ10aが点火され、ユーザによって加熱量操作部42aを消火位置から点火位置に移動させるための操作(以下では、「消火操作」と呼ぶ)が実行されると、コンロバーナ10aが消火される。点火位置とは、加熱量操作部42aの前面が本体4の前面4aよりも前方に突出している位置であり、消火位置とは、加熱量操作部42aが本体4内に収容されている位置である。また、ユーザは、加熱量操作部42aが点火位置に位置している状態において、加熱量操作部42aを時計方向又は反時計方向に操作することで、コンロバーナ10aの加熱量を調整することができる。加熱量操作部42b、42cは、加熱量操作部42aと同じ構造を有する。
【0018】
パネル操作部44は、表示部46と、加熱温度操作部48a、48bと、調理モード選択操作部50a、50bと、加熱時間操作部52a、52b、52cと、調理メニュー選択操作部54と、記録モード指示部56と、を備える。表示部46には、各コンロバーナ10a、10b、10cの動作状態などが表示される。加熱温度操作部48aは、コンロバーナ10aによって加熱される加熱対象物の温度(例えば、180℃)を設定するための操作部である。加熱時間操作部52aは、コンロバーナ10aの加熱時間(例えば、5分)を設定するための操作部である。調理モード選択操作部50aは、記録モードと再現モードを選択するための操作部である。加熱温度操作部48b、調理モード選択操作部50b、加熱時間操作部52bは、コンロバーナ10bに対応する操作部である点を除いて、それぞれ、加熱温度操作部48a、調理モード選択操作部50a、加熱時間操作部52aと同様の機能を有する。調理メニュー選択操作部54は、再現モードで再現調理する調理メニューを選択するための操作部である。記録モード指示部56は、記録モードの実行中に、記録の開始又は記録の終了を指示するための操作部である。加熱時間操作部52cは、コンロバーナ10cに対応する操作部である点を除いて、加熱時間操作部52aと同様の機能を有する。
【0019】
グリル操作部26は、加熱量操作部60と、パネル操作部62と、を備える。加熱量操作部60は、青色、緑色又は赤色に発光可能なLED発光部61によって囲まれている。ユーザは、加熱量操作部60を操作することによって、グリルバーナ20aの点火及び消火を行うとともに、グリルバーナ20aの加熱量の調整を行うことができる。加熱量操作部60の構造は、コンロ操作部24の加熱量操作部42aと同様である。
【0020】
パネル操作部62は、表示部64と、調理モード選択操作部66と、調理メニュー選択操作部68と、記録モード指示部70と、を備える。表示部64には、グリルバーナ20aの動作状態などが表示される。調理モード選択操作部66、調理メニュー選択操作部68、記録モード指示部70の機能はグリルバーナ20aに対応する操作部である点を除いて、それぞれ、調理モード選択操作部50a、調理メニュー選択操作部54、記録モード指示部56と同様の機能を有する。
【0021】
続いて、図1を参照して、加熱調理器2の制御構成について説明する。なお、図1では、説明を分かり易くするために、コンロバーナ10b、10c、温度センサ12b、12c、加熱量操作部42b、42c、LED発光部43b、43c、加熱温度操作部48b、調理モード選択操作部50b、及び、加熱時間操作部52b、52cについて図示を省略している。また、以下では、図2で説明した構成については説明を省略する。
【0022】
加熱調理器2は、通信実行部100と、制御部110と、を備えている。通信実行部100は、外部機器との無線通信を実行するためのインターフェースである。加熱調理器2は、通信実行部100を介して、外部機器との無線通信を実行することができる。無線通信としては、例えば、Bluetooth(登録商標)による通信を用いることができる。加熱調理器2は、通信実行部100を介して、携帯端末200との無線通信を実行可能である。また、加熱調理器2は、通信実行部100を介して、加熱調理器2が設置されているシステムキッチンのレンジフード、照明など(図示省略)との無線通信を実行可能である。
【0023】
制御部110は、加熱調理器2の各構成要素の動作を制御する。制御部110は、加熱制御部112と、指示送信部114と、計時部116と、を備える。加熱制御部112は、各バーナ10a、10b、10c、20aの動作を制御する。指示送信部114は、各操作部がユーザによって操作される場合に、当該操作部への操作に応じた指示を、加熱制御部112に送信する。計時部116は、各バーナ10a、10b、10c、20aによる加熱対象物の加熱時間(以下、調理時間ともいう)を計時する。計時部116で計時する調理時間には、消火状態で調理する予熱や余熱も含まれる。また、制御部110は、メモリ120を備えている。メモリ120は、揮発性メモリ、不揮発性メモリなどによって構成される。メモリ120には、調理メニューデータが格納されている。調理メニューデータは、再現調理を実行するためのデータである。
【0024】
また、加熱調理器2は、通常モードと、調理メニューデータを記録する記録モードと、記録された調理メニューデータに従った再現調理を実行する再現モードと、のいずれかの動作モードで動作する。通常モード及び記録モードでは、加熱調理器2は、ユーザの加熱量操作部42a、42b、42c又は60に対する操作に従い、コンロバーナ10a、10b、10c又はグリルバーナ20aの加熱量を制御する。再現モードでは、加熱調理器2は、記録された調理メニューデータに従ってコンロバーナ10a、10b、10c又はグリルバーナ20aの加熱量を制御する。また、制御部110は、記録された調理メニューを補正して、補正された調理条件で再現モードを実行することがある。制御部110における調理メニューの補正については、後に詳述する。
【0025】
加熱調理器2との無線通信を実行可能な携帯端末200について説明する。携帯端末200は、携帯電話、スマートフォン、PDA、ノートPC、タブレットPC等の可搬型の端末装置である。携帯端末200は、表示部202と、通信実行部204と、制御部210と、を備える。表示部202は、様々な情報を表示するためのディスプレイであり、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。通信実行部204は、加熱調理器2との無線通信を実行するためのインターフェースである。制御部210は、携帯端末200の動作を制御する。また、制御部210は、メモリ212を備える。メモリ212には、加熱調理器2から送信された調理メニューデータが格納されている。
【0026】
図3を参照して、加熱調理器2の制御部110によって実行される処理について説明する。制御部110は、通常モード、記録モード、再現モードのいずれかの動作モードで処理を実行する。加熱調理器2の電源をONにするために、ユーザが電源スイッチ40をONにすると、制御部110は、図3の処理を開始する。なお、図3では、グリルバーナ20aを利用した調理が実行される場合を例として、説明する。
【0027】
電源スイッチ40がONされると、まず、制御部110は、記録モードが選択されたか否かを判断する(S12)。制御部110は、ユーザによって調理モード選択操作部66が操作され、記録モードが選択されたときに、記録モードが選択されたと判断する。記録モードに移行すると、LED発光部61が緑色に発光する。記録モードが選択されると(ステップS12でYES)、制御部110は、ユーザによって記録モード指示部70が操作されて、記録の開始が選択される(S14)まで待機する(ステップS14でNO)。記録の開始が選択されると(ステップS14でYES)、記録モードを実行する(S16)。記録モード実行中は、ユーザが加熱量操作部60を操作することにより、グリルバーナ20aの加熱量が調整される。制御部110は、ユーザによって調整された加熱量をメモリ120に記憶させる。このとき、制御部110は、加熱量と共に、計時部116によって計時された時間をメモリ120に記憶させる。また、制御部110は、記録モード実行中、温度センサ72で検出した温度を常時取得し、メモリ120に記憶させる。なお、制御部110は、温度センサ72から単位時間毎(例えば、15秒毎)に検出温度を取得してもよい。単位時間毎に検出温度を取得すると、常時取得する場合と比較してデータ量を低減することができる。
【0028】
図4を例にして、記録モードについてさらに説明する。図4では、ユーザは、まず加熱量K1で調理し、時間t1が経過すると、加熱量K2に変更している。そして、加熱量K2に変更してから時間t2が経過すると、加熱量K3に変更し、時間t3の間加熱量K3で調理している。最後に、加熱を停止して、余熱で時間t4調理し、調理を終了している。本実施例では、記録モードにおける、一定の加熱量での調理を「調理工程」と称することがある。したがって、記録モードの実行中においてユーザにより加熱量が変更されると、次の調理工程に(例えば、第1調理工程から第2調理工程に)移行したことになる。調理工程の加熱量には、加熱を停止した状態(余熱の状態や予熱の状態)も含まれ、加熱していない状態で記録モードが実行されている場合、加熱量がゼロの調理工程として記録される。また、記録モードの実行が開始されてから終了するまでの間の一連の調理工程を「調理メニュー」と称することがある。したがって、調理メニューは、1つ以上の調理工程によって構成される。図4の例では、調理メニューは、加熱量K1で時間t1の間調理する第1調理工程と、加熱量K2で時間t2の間調理する第2調理工程と、加熱量K3で時間t3の間調理する第3調理工程と、加熱しない状態(加熱量がゼロ)で時間t4の間調理する第4調理工程によって構成される。また、制御部110は、記録モード実行中に温度センサ72から取得した検出温度も記憶する。検出温度は、調理メニューデータと共に記憶される。
【0029】
図3に示すように、次いで、制御部110は、記録の終了が選択されたか否かを判断し(S18)、記録の終了が選択されるまでステップS16の記録モードの実行を継続する(ステップS18でNO)。すなわち、制御部110は、記録の終了が選択されるまで記録モードを実行する。記録の終了が選択されると(ステップS18でYES)、制御部110は、記録モードの実行を終了し、記録した加熱量、計時時間、検出温度のデータ(すなわち、調理メニューデータ)を、通信実行部100を介して携帯端末200に送信する(S20)。携帯端末200は、通信実行部204を介して受信したデータを1つの調理メニューデータとしてメモリ212に記憶する。記録モードにより記録された調理メニューデータを携帯端末200のメモリ212に記憶させることによって、加熱調理器2のメモリ120に記憶するデータ量を低減できる。
【0030】
一方、記録モードが選択されなかった場合(ステップS12でNO)、制御部110は、再現モードが選択されたか否かを判断する(S22)。制御部110は、ユーザによって調理モード選択操作部66が操作され、再現モードが選択されたときに、再現モードが選択されたと判断する。再現モードに移行すると、LED発光部61が赤色に発光する。
【0031】
再現モードが選択されると(ステップS22でYES)、制御部110は、再現モードを実行する調理メニューが選択されたか否かを判断し(S24)、調理メニューが選択されるまで待機する(ステップS24でNO)。調理メニューが選択されると(ステップS24でYES)、制御部110は、選択された調理メニューのデータを携帯端末200から受信する(S26)。上述したように、調理メニューデータは、携帯端末200のメモリ212に記憶されている。制御部110は、ステップS24で選択された調理メニューに対応する調理メニューデータを、通信実行部100を介して携帯端末200から受信し、メモリ120に記憶させる。次いで、制御部110は、受信したデータに従い、選択された調理メニューの再現調理を実行する(S30)。例えば、図4に示す調理メニューを再現調理するように選択された場合、制御部110は、第1調理工程から第4調理工程まで再現調理を実行する。
【0032】
一方、再現モードが選択されなかった場合(ステップS22でNO)、制御部110は、通常モードを実行する(S32)。通常モードに移行すると、LED発光部61は青色に発光する。通常モード実行中は、ユーザが加熱量操作部60を操作することにより、グリルバーナ20aの加熱量が調整される。通常モードは、ユーザによって調整された加熱量(及び、計時部116によって計時された時間と温度センサ72で検出した温度)がメモリ120に記憶されない点において、記録モードと異なる。
【0033】
次に、図5を参照して、再現モード実行中の制御部110の処理について、さらに詳細に説明する。再現モードが選択され、記録された調理メニューを再現調理する際に、再現調理の開始時のグリル庫20内の温度(コンロバーナ10a、10b、10cを利用する場合には、五徳8a、8b、8cに支持される加熱対象物の温度)が、記録モードで記録されたときの温度と異なっていることがある。例えば、記録モード実行時には、グリル庫20内の温度が高い状態で調理を開始していたにも関わらず、再現モードの開始時には、グリル庫20内の温度が低い状態となっていることがある。このような状態で再現モードを実行しても、加熱対象物が記録モード実行時と同様に加熱されず、記録モード実行時と同様の料理が再現できないことがある。このような場合であっても、再現モードによって調理される料理の再現性を向上させるため、制御部110は、再現モード実行時に以下の処理を実行する。
【0034】
再現モード(図3のステップS30の処理)を実行する際には、まず、制御部110は、グリルバーナ20aを、再現する調理メニューの第1調理工程の加熱量K1に設定し(S42)、計時部116による計時を開始する(S44)。次いで、制御部110は、計時時間tcが、記録されている第1調理工程の調理時間t1以下(すなわち、tc≦t1)であるか否かを判断する(S46)。計時時間tcが第1調理工程の調理時間t1以下の場合(ステップS46でYES)、制御部110は、温度センサ72から検出温度を取得する(S48)。なお、温度センサ72から単位時間毎に検出温度を取得している場合には、制御部110は、検出温度の取得タイミングまで、ステップS46の処理を繰り返す。
【0035】
検出温度を取得すると、制御部110は、記憶されている調理メニューデータにおいて、第1調理工程の同じタイミングで検出された検出温度(以下、記憶時検出温度Thともいう)と、ステップS48で取得した検出温度(以下、再現時検出温度Thともいう)との差分が、第1閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを判断する(S50)。第1閾値Tは、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thから大きく異なる場合の閾値であり、例えば、25℃である。
【0036】
記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が第1閾値T以上の場合(ステップS50でYES)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと大きく異なっていると判断される。次いで、制御部110は、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより大きい(すなわち、Th>Th)か否かを判断する(S52)。記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより大きい場合(ステップS52でYES)、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより大幅に高い(例えば、25℃以上高い)と判断される。このため、制御部110は、グリルバーナ20aの加熱量を増加させる(S54)。一方、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより小さい場合(ステップS52でNO)、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより大幅に低い(例えば、25℃以上低い)と判断される。このため、制御部110は、グリルバーナ20aの加熱量を減少させる(S56)。ステップS54又はステップS56の処理の後、制御部110は、グリルバーナ20aの加熱量を加熱量K1から変更したことを表示部64に表示する(S58)。これにより、再現モード実行時に、記憶された調理メニューデータと異なる調理条件(加熱量)に変更されたことをユーザに報知することができる。
【0037】
一方、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が第1閾値T以上でない場合(ステップS50でNO)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと大きく(例えば、25℃以上)異なってはいないと判断される。次いで、制御部110は、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が第2閾値T以下(すなわち、|Th-Th|≦T)であるか否かを判断する(S60)。第2閾値Tは、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thから近い温度である場合の閾値であり、例えば、10℃である。
【0038】
記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が第2閾値Tより大きい場合(ステップS60でNO)、再現時検出温度Thは記憶時検出温度Thと近いとは言えず、異なっていると判断される。このため、制御部110は、ステップS46の処理に戻り、ステップS46~ステップS60の処理を繰り返す。このとき、加熱量は変更されないため、ステップS60の処理でNOと判断されたときの加熱量が維持される。このため、一旦ステップS54又はステップS56の処理を経由していると、記憶時の加熱量とは異なる加熱量に変更された状態で、ステップS46の処理に戻ることになる。
【0039】
一方、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が第2閾値T以下の場合(ステップS60でYES)、再現時検出温度Thは記憶時検出温度Thと近く、ほぼ同じ温度であると判断される。すなわち、グリル庫20内の温度は、記憶モードの実行時とほぼ同じ状態になっていると判断できる。このため、制御部110は、グリルバーナ20aの加熱量を、記憶時の第1調理工程の加熱量K1に設定する(S62)。次いで、制御部110は、計時時間tcが、記録されている第1調理工程の調理時間t1以下(すなわち、tc≦t1)であるか否かを判断し(S64)、計時時間tcが第1調理工程の調理時間t1になるまで計時し(ステップS64でYES)、計時時間tcが第1調理工程の調理時間t1になると(ステップS64でNO)、第1調理工程を終了して第2調理工程に移行する。
【0040】
また、ステップS46の処理に戻ったときに計時時間tcが記録されている第1調理工程の調理時間t1になった場合にも(ステップS46でNO)、第1調理工程を終了して第2調理工程に移行する。この場合、第1調理工程において、再現モード実行時のグリル庫20内の温度が、記録モード実行時のグリル庫20内の温度になっていないことがある。制御部110は、第2調理工程以降の調理工程においても、第1調理工程と同様の処理を実行する。これにより、第2調理工程以降の調理工程で、再現モード実行時のグリル庫20内の温度を、記録モード実行時のグリル庫20内の温度とほぼ同じすることができる。また、再現モード実行時のグリル庫20内の温度が一旦記録モード実行時のグリル庫20内の温度になったにも関わらず、後の調理工程で再現モード実行時のグリル庫20内の温度と記録モード実行時のグリル庫20内の温度の間に差分が生じた際にも、加熱量を適宜補正することができる。
【0041】
本実施例では、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thを比較し、それに応じて再現モード実行時の加熱量が調整される。これにより、記録モードで記録したときの調理開始時のグリル庫20内の温度と、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度が異なっていても、再現モード実行時のグリル庫20内の温度が、記録モード実行時の状態と近くなるように、再現モードにおける加熱量が補正される。このため、再現モードで調理される料理の再現性を向上させることができる。
【0042】
なお、本実施例では、第1閾値Tと第2閾値Tの2つの閾値を用いて、再現モード実行時の加熱量を調整したが、このような構成に限定されない。例えば、1つの閾値を用いて再現モード実行時の加熱量を調整してもよい。この場合には、ステップS60の処理をスキップしてステップS62の処理に進めばよい。
【0043】
(実施例2)
上記の実施例1では、再現モードにおいて調理工程の開始時のグリル庫20内の温度が、記録モードで記録したときの同じ調理工程の開始時のグリル庫20内の温度と異なっていたときに、再現モード実行時に加熱量のみを変更する補正を行っていたが、このような構成に限定されない。例えば、再現モード実行時に、加熱量と調理時間の両方を変更する補正を行ってもよい。
【0044】
図6に示すように、本実施例において再現モード(図3のステップS30の処理)を実行する際には、まず、制御部110は、温度センサ72から検出温度を取得する(S72)。次いで、制御部110は、記憶されている調理メニューデータの第1調理工程開始時の記憶時検出温度Thと、ステップS72で取得した検出温度(すなわち、再現時検出温度Th)との差分が、閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを判断する(S74)。閾値Tは、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと異なる場合の閾値であり、例えば、10℃である。
【0045】
記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上でない場合(ステップS74でNO)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thとほとんど異なってはいないと判断される。すなわち、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度は、記録モードの実行開始時のグリル庫20内の温度とほぼ同じと言える。このため、制御部110は、再現モード実行時の第1調理工程の調理条件(すなわち、加熱量と調理時間)を、記録されている第1調理工程の加熱量K1と調理時間t1に設定する(S76)。
【0046】
一方、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上の場合(ステップS74でYES)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと異なっていると判断される。すなわち、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度は、記録モードの実行開始時のグリル庫20内の温度と異なっていると言える。このような状態から、記録モードの実行開始時のグリル庫20内の温度に近づけるために、制御部110は、記録されている第1調理工程の加熱量K1と調理時間t1を補正する(S78)。例えば、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより大きい場合には、加熱量を記憶時の第1調理工程の加熱量K1より大きくすると共に、調理時間を記憶時の第1調理工程の調理時間t1より長くする。また、記憶時検出温度Thが再現時検出温度Thより小さい場合には、加熱量を記憶時の第1調理工程の加熱量K1より小さくすると共に、調理時間を記憶時の第1調理工程の調理時間t1より短くする。そして、制御部110は、再現モード実行時の第1調理工程の調理条件(すなわち、加熱量と調理時間)を、ステップS78で補正した加熱量K1′と調理時間t1′に設定する(S80)。
【0047】
調理条件(すなわち、加熱量と調理時間)が設定されると、制御部110は、ステップS76で設定された調理時間t1又はステップS80で設定された調理時間t1′が経過したか否かを判断する(S82)。設定された調理時間に達していない場合(ステップS82でNO)、制御部110は、設定された調理時間に達するまで、ステップS76で設定された加熱量K1又はステップS80で設定された加熱量K1′での加熱を継続する。設定された調理時間が経過すると(ステップS82でYES)、第1調理工程を終了し、第2調理工程に移行する。
【0048】
第2調理工程では、第1調理工程と同様の処理が実行される。すなわち、第2調理工程に移行すると、制御部110は、温度センサ72から検出温度を取得し(S84)、記憶されている調理メニューデータの第2調理工程開始時の記憶時検出温度Thと、ステップS84で取得した再現時検出温度Thとの差分が、閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを判断する(S86)。上述したように、第1調理工程では、再現モード実行時の加熱量と調理時間を補正して実行している場合がある。しかしながら、第1調理工程で補正した調理条件で調理されたとしても、第1調理工程終了時に、記録された調理メニューの第1調理工程の終了時の温度になっていないことがある。このため、第2調理工程においても、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上になっているか否かを判断する。
【0049】
記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上でない場合(ステップS86でNO)、制御部110は、再現モード実行時の第2調理工程の加熱量と調理時間を、記録されている第2調理工程の加熱量K2と調理時間t2に設定する(S88)。一方、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上の場合(ステップS86でYES)、制御部110は、記録されている第2調理工程の加熱量K2と調理時間t2を補正し(S90)、再現モード実行時の第2調理工程の加熱量と調理時間を、補正された加熱量K2′と調理時間t2′に設定する(S92)。その後、設定された加熱量K1又はK1′でグリル庫20内を加熱し、設定された調理時間t2又はt2′が経過するまで計時する(ステップS94でNO)。調理時間t2又はt2′が経過すると(ステップS94でYES)、第2調理工程を終了して、第3調理工程に移行する。そして、詳細な説明は省略するが、制御部110は、第3調理工程以降の調理工程においても、第1調理工程及び第2調理工程と同様の処理を実行する。
【0050】
本実施例においても、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thを比較し、それに応じて再現モード実行時の加熱量が調整される。これにより、記録モードで記録したときの調理開始時のグリル庫20内の温度と、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度が異なっていても、再現モードで調理される料理の再現性を向上できる。なお、本実施例では、加熱量と調理時間の両方を補正していたが、このような構成には限定されない。例えば、調理時間は補正せず加熱量のみを補正してもよいし、加熱量は補正せず調理時間のみを補正してもよい。
【0051】
(実施例3)
上記の実施例1及び2では、再現モードにおいて調理工程の開始時のグリル庫20内の温度が、記録モードで記録したときの同じ調理工程の開始時のグリル庫20内の温度と異なっていたときに(すなわち、再現モード実行時に)、調理条件(加熱量と調理時間)を補正していたが、このような構成に限定されない。例えば、再現モード実行前に、記録モードで記録された調理条件を補正してメモリ212に記憶させてもよい。図7は、本実施例の制御部110の処理を示している。本実施例では、ユーザによる調理を記録モードで記録する処理(図3のステップS14~ステップS18の処理)の後、記録された調理メニューデータを補正する点が、実施例1の図3と異なっている。このため、実施例1の図3と同様の処理については説明を省略し、ステップS18とステップS20の処理の間の処理(すなわち、ステップS100~ステップS102の処理)について説明する。
【0052】
図7に示すように、記録モードが終了すると(ステップS18の処理の後)、制御部110は、記録された調理メニューデータ中の調理開始時の温度センサ72による検出温度(以下、記録開始時検出温度Thともいう)が、閾値温度Th以上(すなわち、Th≧Th)であるか否かを判断する(S100)。閾値温度Thは、記録モードの実行開始時にグリル庫20内が加熱されていたことを判断できる温度であり、例えば、室温より高い50℃である。
【0053】
記録開始時検出温度Thが閾値温度Th以上の場合(ステップS100でYES)、記録モードの実行開始時に、グリル庫20内が加熱された高温の状態であったと判断される。この場合、再現モード実行時に、グリル庫20内が加熱されていない状態(室温の状態)で調理が開始されると、記録された調理メニューデータに従った再現料理では、記憶時と同様の料理を再現できない。このため、制御部110は、記録された調理メニューデータの調理条件(すなわち、加熱量と調理時間)を、室温(例えば、25℃)で開始された場合の調理条件に補正する(S102)。調理条件を補正する際には、加熱量と調理時間の両方を補正してもよいし、調理時間は補正せず加熱量のみを補正してもよいし、加熱量は補正せず調理時間のみを補正してもよい。また、第1調理工程の調理条件のみを補正してもよいし、複数の調理工程にわたって調理条件を補正してもよい。次いで、ステップS20の処理に進み、補正された調理条件を備える調理メニューデータが携帯端末200のメモリ212に記憶される。これにより、調理が室温で開始されたときの調理条件を備える調理メニューデータに従い、再現モードを実行することができる。
【0054】
一方、記録開始時検出温度Thが閾値温度Th以上でない場合(ステップS100でNO)、記録モードの実行開始時に、グリル庫20内が室温に近い状態であったと判断される。この場合、制御部110は、ステップS102の処理をスキップして、ステップS20の処理に進む。これにより、記録モードで記録された調理メニューデータが、補正されることなく携帯端末200のメモリ212に記憶される。
【0055】
なお、本実施例では、閾値温度Thを室温より高い温度のみに設定したが、このような構成に限定されない。例えば、閾値温度Thを室温より高い温度と低い温度の両方に設定してもよい。閾値温度Thを室温より低い温度にも設定することによって、例えば冬の寒い時期に記憶した調理メニューデータを、室温で調理を開始したときの調理条件を備える調理メニューデータに補正できる。このため、記録時とは異なる季節に再現調理を実行する際にも、再現調理による料理の再現性を向上できる。また、本実施例では、調理条件が補正された場合、補正された調理条件を備える調理メニューデータが携帯端末200のメモリ212に記憶されたが、このような構成に限定されない。調理条件が補正された場合、メモリ212には、補正された調理条件を備える調理メニューデータと、補正されていない調理条件を備える調理メニューデータ(すなわち、ステップS18で記録モードが終了したときの調理メニューデータ)の両方が記憶されてもよい。
【0056】
(実施例4)
上記の実施例1~3では、記録された調理メニューデータの調理条件(すなわち、加熱量と調理時間)を補正したが、このような構成に限定されない。例えば、記録された調理メニューデータを補正する際には、記録された調理メニューを構成する調理工程に、補正するための調理工程をさらに追加してもよい。本実施例では、再現モード実行時に、記録された調理メニューデータの調理条件を補正する処理を例に説明する。
【0057】
図8に示すように、本実施例において再現モード(図3のステップS30の処理)を実行する際には、まず、制御部110は、温度センサ72から検出温度を取得する(S200)。次いで、制御部110は、記憶されている調理メニューデータの第1調理工程開始時の記憶時検出温度Thと、ステップS200で取得した検出温度(すなわち、再現時検出温度Th)との差分が、閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを判断する(S202)。閾値Tは、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと異なる場合の閾値であり、例えば、10度である。記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上でない場合(ステップS202でNO)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thとほとんど異なってはいないと判断される。このため、制御部110は、ステップS204~ステップS218の処理をスキップし、記録された調理メニューデータに従い第1調理工程を開始する。
【0058】
一方、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上の場合(ステップS202でYES)、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thと異なっていると判断される。次いで、制御部110は、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thより大きい(すなわち、Th>Th)か否かを判断する(S204)。再現時検出温度Thが記憶時検出温度Thより大きい場合(ステップS204でYES)、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度が、記録モードの実行開始時のグリル庫20内の温度より高いと判断される。このため、制御部110は、グリル庫20内が高温であることを表示部64に表示する(S206)。また、制御部110は、調理物をグリル庫20から取り出す指示と、グリル庫20内への調理物の投入を禁止する旨を表示部64に表示する。次いで、制御部110は、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを再び判断する(S208)。記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上の場合(ステップS208でYES)、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値Tより小さくなるまで待機する。これにより、グリル庫20内の温度を記録モードの実行開始時の温度まで低くすることができる。記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値Tより小さくなると(ステップS208でNO)、制御部110は、加熱を開始する旨を表示部64に表示する(S210)。また、制御部110は、調理物をグリル庫20内に投入する指示を表示部64に表示する。その後、制御部110は、第1調理工程を開始する。
【0059】
したがって、本実施例では、図9に示すように、記録された調理メニューの第1調理工程の前に、追加の調理工程が実行される。ステップS206~ステップS210の処理を実行する場合には、追加の調理工程は、グリル庫20内が記録モードの実行開始時の温度まで冷却する工程であり、加熱量K0は、消火状態(加熱しない状態)である。
【0060】
図8に示すように、再現時検出温度Thが記憶時検出温度Th以下の場合(ステップS204でNO)、再現モードの実行開始時のグリル庫20内の温度が、記録モードの実行開始時のグリル庫20内の温度より低いと判断される。このため、制御部110は、グリル庫20内が低温であることを表示部64に表示する(S212)。また、制御部110は、調理物をグリル庫20から取り出す指示を表示部64に表示する。次いで、制御部110は、グリルバーナ20aを点火する(S214)。例えば、制御部110は、グリルバーナ20aを最大の加熱量に設定する。次いで、制御部110は、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値T以上(すなわち、|Th-Th|≧T)であるか否かを判断し(S216)、記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値Tより小さくなるまで、グリル庫20内を加熱した状態を維持する(ステップS216でYES)。これにより、グリル庫20内の温度を記録モードの実行開始時の温度にすることができる。記憶時検出温度Thと再現時検出温度Thとの差分が閾値Tより小さくなると(ステップS216でNO)、制御部110は、予熱が完了した旨を表示部64に表示する(S218)。また、制御部110は、調理物をグリル庫20内に投入する指示を表示部64に表示する。その後、制御部110は、第1調理工程を開始する。ステップS212~ステップS218の処理を実行する場合には、図9に示す追加の調理工程は、グリル庫20内の温度を記録モードの実行開始時の温度まで加熱する工程(すなわち、予熱工程)であり、加熱量K0は、グリルバーナ20aを点火した状態である。例えば、加熱量K0は、最大の加熱量に設定すると、予熱工程の時間を短縮できる。
【0061】
なお、本実施例では、再現モード実行時に、記録された調理メニューデータに調理工程を追加したが、このような構成に限定されない。例えば、記録モードで記録された調理メニューデータに調理工程を追加して、メモリ212に記憶させてもよい。また、本実施例では、最初の調理工程(第1調理工程)の前に調理工程を追加したが、調理メニュー中のどのタイミングに調理工程を追加してもよい。例えば、第1調理工程と第2調理工程の間に調理工程を追加してもよいし、最後の調理工程の後に調理工程を追加してもよい。
【0062】
なお、上記の実施例1~4では、グリルバーナ20aを利用した調理が実行される場合を例として説明したが、コンロバーナ10a、10b、10cを利用した調理が実行される場合にも、上記の実施例1~4で示した処理を適用することができる。また、上記の実施例1~4では、記録モードにより記録された調理メニューは、携帯端末200のメモリ212に記憶されていたが、このような構成に限定されない。例えば、記録モードにより記録された調理メニューは、加熱調理器2のメモリ120に記憶させてもよい。また、上記の実施例1~4では、調理メニュー選択操作部54、68と、記録モード指示部56、70は、加熱調理器2に設けられていたが、このような構成に限定されない。例えば、調理メニュー選択操作部及び記録モード指示部は、携帯端末200に設けられていてもよいし、調理メニュー選択操作部又は記録モード指示部のいずれか一方のみが、携帯端末200に設けられていてもよい。あるいは、調理メニュー選択操作部及び記録モード指示部は、加熱調理器2と携帯端末200の両方に設けられていてもよい。また、上記の実施例1~4では、加熱調理器2はガス燃焼式であったが、このような構成に限定されない。例えば、加熱調理器は、誘導加熱コイルによって加熱対象物を加熱してもよい。
【0063】
実施例で説明した加熱調理システム1に関する留意点を述べる。実施例のコンロバーナ10a、10b、10c及びグリルバーナ20aは、「加熱部」の一例であり、温度センサ12a、12b、12c、72は、「温度検出部」の一例であり、メモリ212は、「記憶部」の一例である。
【0064】
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0065】
1:加熱調理システム
2:加熱調理器
4:本体
4a:前面
6:天板
8a、8b、8c:五徳
10a、10b、10c:コンロバーナ
12a、12b、12c:温度センサ
20:グリル庫
20a:グリルバーナ
22:グリル扉
24:コンロ操作部
26:グリル操作部
40:電源スイッチ
42a、42b、42c:加熱量操作部
43a、43b、43c:LED発光部
44:パネル操作部
46:表示部
48a、48b:加熱温度操作部
50a、50b:調理モード選択操作部
52a、52b、52c:加熱時間操作部
54:調理メニュー選択操作部
56:記録モード指示部
60:加熱量操作部
61:LED発光部
62:パネル操作部
64:表示部
66:調理モード選択操作部
68:調理メニュー選択操作部
70:記録モード指示部
72:温度センサ
100:通信実行部
110:制御部
112:加熱制御部
114:指示送信部
116:計時部
120:メモリ
200:携帯端末
202:表示部
204:通信実行部
210:制御部
212:メモリ
図1
図2
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図9