(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】エレベーターシステム
(51)【国際特許分類】
B66B 1/18 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
B66B1/18 E
B66B1/18 L
(21)【出願番号】P 2020194432
(22)【出願日】2020-11-24
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】照沼 智明
(72)【発明者】
【氏名】松信 公一
(72)【発明者】
【氏名】関根 英則
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/170644(WO,A1)
【文献】特開2020-128279(JP,A)
【文献】特開2020-111464(JP,A)
【文献】特開平06-282329(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0180903(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108163653(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111170095(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00-1/52;
17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律して移動する機能を有する自律型のロボットと、前記ロボットと乗客との乗り合わせが許容されるエレベーターの号機を群管理制御するエレベーター制御装置とを備えるエレベーターシステムであって、
前記ロボットと前記エレベーター制御装置との間で各種情報を相互に提供するエレベーターゲートウェイサーバを備え、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、前記ロボットからの要求に応じて、前記エレベーター制御装置の各種情報を前記ロボットに提供する
と共に、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記ロボットが前記エレベーターの所定の前記号機を選択するための運行状態情報を、前記エレベーター制御装置から取得して前記ロボットに与える運行状態情報取得部と、
前記運行状態情報に基づいて前記ロボットによって搭乗できる所定の前記号機が求められると、求められた所定の前記号機と前記ロボットを連動させる連動要求部と、
所定の前記号機と前記ロボットが連動されると、前記ロボットから所定の前記号機の乗りかごの運行を制御する制御要求を受け取り、前記エレベーター制御装置に前記乗りかごを運行する制御を実行させる制御要求部と、
所定の前記号機の前記乗りかごが乗り場呼び登録された階に到着すると、前記ロボットから到着した前記乗りかごの扉を開くドア制御要求を受け取り、前記エレベーター制御装置に前記乗りかごの扉を開く制御を実行させるドア制御要求部とを備える
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーターシステムであって、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記ロボットから取得したログイン情報に対応して、前記ロボットと前記エレベーターの所定の前記号機との連動を許可するかどうかの判定を実行する
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のエレベーターシステムであって、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記ロボットと前記エレベーターの所定の前記号機との連動を行う場合、前記エレベーター制御装置からの前記運行状態情報を参照して連動承認を行ってロボット連動運転モードに切り替える
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のエレベーターシステムであって、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記制御要求部によって取得された前記制御要求が、設定された前記制御要求に一致すると前記制御要求を承認する
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のエレベーターシステムであって、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記ロボットから所定の時間内に前記運行状態情報の取得の要求がないと、前記ロボットと所定の前記号機との連動運転モードを解除する
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【請求項6】
自律して移動する機能を有する自律型のロボットと、前記ロボットと乗客との乗り合わせが許容されるエレベーターの号機を群管理制御するエレベーター制御装置とを備えるエレベーターシステムであって、
前記ロボットと前記エレベーター制御装置との間で各種情報を相互に提供するエレベーターゲートウェイサーバを備え、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、前記ロボットからの要求に応じて、前記エレベーター制御装置の各種情報を前記ロボットに提供すると共に、
前記エレベーターゲートウェイサーバは、
前記ロボットが前記エレベーターの所定の前記号機を選択するための運行状態情報を、前記エレベーター制御装置から取得して前記ロボットに与える運行状態情報取得部と、
前記運行状態情報に基づいて前記ロボットによって搭乗できる所定の前記号機が求められると、所定の前記号機と前記ロボットを連動させる連動要求部と、
前記ロボットによって搭乗できる所定の前記号機が求められると、これに基づいて前記エレベーター制御装置に対して、少なくとも、求められた所定の前記号機の乗りかごの行先階の登録を行う行先階制御部と、
求められた所定の前記号機の前記乗りかごが前記乗り場呼び登録された階に到着すると、到着した前記乗りかごの扉を開く前記ロボットからの指示を前記エレベーター制御装置に与えるドア制御部とを備える
ことを特徴とするエレベーターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物に備えられているエレベーターシステムに係り、特にロボットを行先階に搬送するエレベーターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近のエレベーターシステムにおいて、乗客の搬送だけでなく、ロボットの搬送を行うことが要請されている。このロボットの搬送を行うには、ロボットからエレベーターシステムのエレベーター制御装置に、ロボットが存在している階(乗り場)と、ロボットが移動しようとする行先階(目的階)の制御データを送り、エレベーター制御装置は、この制御データに基づいて乗りかごを、ロボットが存在している階に向かわせ、更にロボットを搭乗させて行先階に搬送する制御を実行している。
【0003】
このようなロボットを行先階に搬送するエレベーターシステムは、例えば、特開2013-216408号公報(特許文献1)において知られている。特許文献1に記載されているエレベーターシステムは、複数のロボットと複数基の乗りかごを制御するエレベーター制御装置とから構成されている。エレベーター制御装置は、ロボットの乗車階検出手段と、割当号機決定手段と、配車指示手段と、割当号機指示手段とを備え、また、ロボットは乗車階要求発信手段と、割当号機指示手段とを備えている。
【0004】
そして、エレベーター制御装置は、呼びのあるロボットの台数を搬送するのに必要な最低限の乗りかごの台数を算出しておくと共に、この算出結果に、更に、ロボットの夫々の行先階の情報と、複数の乗りかごの現在位置の情報といった観点をも加味して、最終的な配車台数、割当号機及び割当号機毎に乗車させるロボットの対象を決定している。これによって、複数のロボットを割り当てた乗りかごに乗車させて、目的とする行先階へ搬送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エレベーターシステムにおいては、輸送効率を高めて乗客を効率よく搬送することが必要であるが、特許文献1に記載されているエレベーターシステムにおいては、ロボットを搬送するためにロボット専用の号機を設定し、この設定された号機に複数のロボットだけを搭乗させて搬送させる制御を行っている。このため、ロボットを搬送する場合のエレベーターシステムにおける輸送効率が低下するようになり、ロボット専用の号機を設定するのは得策ではない。
【0007】
また、エレベーターの夫々の号機がロボット専用でない場合は、乗客が使用する状況下において、ロボットが乗りかごの呼びを登録した時点から乗りかごが到着までの間に、対象とされた乗りかごの乗車状況が変化するため、ロボットを搭乗させるために満員の乗りかごを止めてしまう事態も発生し、輸送効率が大きく低下する。
【0008】
ところで、実際のエレベーターシステムでは、ロボットがエレベーターの乗りかごを利用する利用頻度は、乗客の数に比べ圧倒的に少ない。したがって、ロボットを乗客と一緒に搬送することができれば、エレベーターシステムの輸送効率を高めることができる。このため、エレベーターにおける号機とロボットの適切な組み合わせを求め、エレベーターシステムの輸送効率の低下を招くことなく、乗客の利用を妨げないようにすることが重要である。
【0009】
本発明の目的は、乗客の利用を優先しながらロボットを効率よく搬送することができる新規なエレベーターシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の主たる特徴は、
自律的に移動可能なロボットと、エレベーターの号機の乗りかごを制御するエレベーター制御装置と、ロボットとエレベーター制御装置との間で各種情報を相互に提供するエレベーターゲートウェイサーバを備え、
エレベーターゲートウェイサーバは、ロボットからの要求に応じて、エレベーター制御装置の各種情報をロボットに提供する
ところにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、乗客の利用を優先しながらロボットを効率よく搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態になるエレベーターシステムの構成を示す構成図である。
【
図2】
図1に示すエレベーターゲートウェイサーバの構成を示す構成図である。
【
図3A】
図2に示すログイン情報DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図3B】
図2に示すエレベーター状態要求DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図3C】
図2に示すロボ→エレ制御要求DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図3D】
図2に示す階床DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図3E】
図2に示すエレベーター設定DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図4】
図1に示すロボット制御サーバの構成を示す構成図である。
【
図5A】
図4に示すロボ→エレ制御要求DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図5B】
図4に示すロボット情報DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図6】
図1に示すロボットの構成を示す構成図である
【
図7】
図6に示すロボット動作情報DBのテーブルの一例を示す説明図である。
【
図8】ロボットとエレベーターゲートウェイサーバの連動状態を説明する説明図である。
【
図9】ロボットとエレベーターゲートウェイサーバの連動状態の実例を説明する説明図である。
【
図10】
図2のロボット認証部によるロボット認証処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図11】
図2のエレベーター運行状態情報部によるエレベーター運行状態取得処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図12】
図2のエレベーター連動要求部によるエレベーター連動要求処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図13】
図2のエレベーター制御要求部によるエレベーター制御要求処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図14】
図2のドア制御要求部によるドア制御要求処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図15】
図2のエレベーター/ロボット制御部の全体の制御の中の第1の特徴的な処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図16】
図2のエレベーター/ロボット制御部の全体の制御の中の第2の特徴的な処理を説明する制御フローチャート図である。
【
図17】
図2のエレベーター/ロボット制御部の全体の制御の中の第3の特徴的な処理を説明する制御フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
【0014】
図1は、本発明が適用されるエレベーターシステムの概略の構成を示している。エレベーターシステム100は、建築物に備えられたエレベーターの複数の号機101と、これらの号機101の運行を制御するエレベーター制御装置102とを備えている。夫々の号機101には、乗客やロボット106を搬送する乗りかご(図示せず)が配置されており、これらの乗りかごはエレベーター制御装置102によって制御されている。
【0015】
エレベーター制御装置102は、複数の号機101の乗りかごの運行を周知の群管理制御手法によって管理しており、例えば乗客の乗り場呼び登録や行先階登録、乗客の人数、現在時刻等によって、運行効率が向上するように乗りかごの運行を管理している。
【0016】
ここで、エレベーター制御装置102は、後述するエレベーターゲートウェイサーバ103からのロボット106による乗り場呼び登録や行先階登録も、乗客の乗り場呼び登録や行先階登録と同様のものとして取り扱うように設定されている。したがって、エレベーター制御装置102は、本実施形態では既存のエレベーターシステムのエレベーター制御装置102を基本的にそのまま使用できる構成とされている。
【0017】
エレベーター制御装置102は、エレベーターゲートウェイサーバ(以下ではゲートウェイサーバと表記する)103と、双方向のシリアル通信が可能なように有線、或いは無線によって接続されている。エレベーター制御装置102からは、乗りかごの運行状態情報等がゲートウェイサーバ103に転送され、また、ゲートウェイサーバ103からは、それぞれの号機101の乗りかごの乗り場呼び登録や行先階登録のような制御情報がエレベーター制御装置102に転送される構成とされている。
【0018】
ゲートウェイサーバ103は、ネットワーク回線104を介してロボット制御サーバ105と双方向通信が可能なように接続されている。ゲートウェイサーバ103は、エレベーター制御装置102とロボット106の間の情報伝達を仲介するもので、エレベーター制御装置102の運行状態をロボット106に伝え、ロボット106からの制御要求をエレベーター制御装置102に伝える機能を備えている。
【0019】
ゲートウェイサーバ103からは、乗りかごの運行状態情報等がロボット制御サーバ105に転送され、また、ロボット制御サーバ105からは、乗りかごの乗り場呼び登録や行先階登録のような制御情報が、ゲートウェイサーバ103に転送される構成とされている。ゲートウェイサーバ103は「Webサーバ」として動作するものである。
【0020】
ロボット制御サーバ105は、有線、或いは無線によってロボット106と双方向通信が可能なように接続されている。ロボット制御サーバ105からは、乗りかごの運行状態情報等がロボット106に転送され、また、ロボット106からは、乗りかごの乗り場呼び登録や行先階登録のような制御情報がロボット制御サーバ105に転送される構成とされている。
【0021】
ロボット106は各種の業態に対応した自律型ロボットであり、例えば階床掃除ロボット、介護ロボット、警備ロボット、自立搬送ロボットなど、異なる分野及び/又は異なる用途の1つ以上のロボットである。尚、これらのロボットは、一例を示したものであり、これ以外の用途のロボットであっても良いことはいうまでもない。
【0022】
次に、ゲートウェイサーバ103、ロボット制御サーバ105、及びロボット106の制御装置の構成について簡単に説明する。尚、実際には夫々の制御装置に搭載されているコンピュータによって制御されるので、その詳細な動作については制御フローチャートを用いて説明する。
【0023】
図2はゲートウェイサーバ103の構成を簡単に示すものである。ゲートウェイサーバ103は、制御プログラムや各種データを記憶するメモリ201、制御演算を実行するCPU214、運行状態情報や制御情報の各種情報を入出力するI/O215、フラッシュROM等の補助記憶装置216、及び通信機能を実行するネットワークI/F217等から構成されている。ここで、「I/F」は「インターフェイス」を意味している。以下も同様である
そして、メモリ201に記憶されている制御プログラムは機能部品として取り扱われ、エレベーター送信部202とエレベーター受信部201からなる、「エレベーター間通信部」が記憶されている。
【0024】
同様に、メモリ201に記憶されている制御プログラムも機能部品として取り扱われ、ロボット認証部204、エレベーター運行状態情報取得部205、エレベーター連動要求部206、エレベーター制御要求部207、ドア制御要求部208からなる、「エレベーター/ロボット制御部」が記憶されている。
【0025】
したがって、ゲートウェイサーバ103は、上述した「エレベーター/ロボット制御部」によって、少なくとも(1)ログイン要求、(2)エレベーター状態取得要求、(3)エレベーター連動要求、(4)エレベーター制御要求、及び(5)ドア制御要求のAPI(Application Programming Interface)を提供しており、ゲートウェイサーバ103は、これらのAPIを上述した順序にしたがって実行するものである。
【0026】
(1)ログイン要求は、ロボット106の認証を行うもので、認証が許可されないと(2)~(5)のAPIはアクセスできないものとなっている。(2)エレベーター状態取得要求は、エレベーターの運行状況を取得するもので、(3)~(5)のAPIが実行されたかは、このAPIで確認することができる。(3)エレベーター連動要求は、エレベーターシステムの運転モードを「通常運転モード」から「ロボット連動運転モード」に切り換えるものである。(4)エレベーター制御要求は、所定の号機101の乗りかごに対して、少なくとも、乗り場呼び登録、及び行先階登録を行うものである。(5)ドア制御要求は、乗りかご、及びホールのドアの開閉要求を行うものである。尚、連動終了やログアウトのAPIは備えられておらず、ロボットからの通信途絶(セッションタイムアウト)で、連動終了やログアウトとしている。
【0027】
また、メモリ201に記憶されている各種データとしては、ログイン情報DB209、エレベーター状態DB210、ロボ→エレ制御要求DB211、階床設定DB212、エレベーター設定DB213が記憶されている。
【0028】
ここで、「DB」は「データベース」を意味している。以下も同様である。次に、これらの夫々のデータベースの情報について説明する。尚、これらのデータベースは、所定周期(後述する800mS)毎に更新されるデータや、予め定めた固定データから構成されている。
【0029】
図3Aは、ログイン情報DB209の情報を示しており、(1)ロボットID、(2)キーコード、(3)ロボットタイプ、(4)ロボットNO、(5)セッションタイムアウト、(6)最終ログイン日時等の情報が記憶されている。
【0030】
図3Bは、エレベーター状態DB210の情報を示しており、(1)ロボットID、(2)エレベーターNO(号機番号)、(3)ドア情報、(4)エレベーター自動運転状態、(5)ロボット連動状態、(6)連動要求応答、(7)制御要求応答、(8)ドア制御応答、(9)エレベーター故障、(10)走行中等の情報が記憶されている。
【0031】
更に、この他にリアルタイムで、乗りかごの乗客数が求められて記憶されることもある。これは、ロボット106を搭乗させる空間が存在するかどうかの判断に使用されるものである。この他にもロボット106を輸送効率に悪影響を与えない範囲で搬送させるために、多くの情報を記憶させておくこともできる。
【0032】
図3Cは、ロボ→エレ制御要求DB211の情報を示しており、(1)ロボットID、(2)エレベーターNO(号機番号)、(3)連動要求種別(連動要求/制御要求/ドア制御要求)、(4)行先階指定、(5)エレベーターのドア開要求、(6)送信回数、(7)ロボット異常等の情報が記憶される。
【0033】
図3Dは、階床DB212の情報を示しており、(1)エレベーターNO(号機番号)、(2)階床NO、(3)階床名称等の情報が記憶される。
【0034】
図3Eは、エレベーター設定DB213の情報を示しており、(1)エレベーターNO(号機番号)、(2)連動有無等の情報が記憶される。
【0035】
これらの各種情報は、後述する制御フローにおいて適切に使用されるものであるが、本実施形態においては、必要な情報以外については説明を省略する。続いて、ロボット制御サーバ105、ロボット106の構成について説明する。
【0036】
図4はロボット制御サーバ105の構成を簡単に示すものである。ロボット制御サーバ105は、制御プログラムや各種データを記憶するメモリ301、制御演算を実行するCPU310、運行状態情報や制御情報等の各種情報を入出するI/O311、フラッシュROM等の補助記憶装置312、及び通信機能を実行するネットワークI/F313等から構成されている。
【0037】
そして、メモリ301に記憶されている制御プログラムは機能部品として取り扱われ、ロボット認証部302、エレベーター運行状態情報取得部303、エレベーター連動要求部304、エレベーター制御要求部305、ドア制御要求部306、サービス制御部307が記憶されている。
【0038】
また、メモリ201に記憶されている各種データとしては、エレベーター情報DB308、ロボット情報DB309が記憶されている。
【0039】
図5Aは、エレベーター状態DB308を示しており、(1)ロボットID、(2)エレベーターNO(号機番号)、(3)ドア情報、(4)エレベーター自動運転状態、(5)ロボット連動状態、(6)連動要求応答、(7)制御要求応答、(8)ドア制御応答、(9)エレベーター故障、(10)走行中等の情報が記憶される。これはゲートウェイサーバ103のエレベーター状態DB210と同じ内容である。
【0040】
図5Bは、ロボット状態DB309を示しており、(1)ロボット識別子、(2)拠点識別子、(3)拠点マップ、(4)ロボットパラメータ記憶されている。
【0041】
図6はロボット106の構成を簡単に示すものである。ロボット106は、制御プログラムや各種データを記憶するメモリ401、制御演算を実行するCPU402、運行状態情報や制御情報等の各種情報を入出するI/O403、フラッシュROM等の補助記憶装置404、LANとの通信を行うLANI/F405、機構部406、機構制御部407、スピーカ408、マイクロフォン409、発光部410、及び位置測定用センサ411等から構成されている。
【0042】
そして、メモリ401に記憶されている制御プログラムは機能部品として取り扱われ、ロボット制御部412が記憶されている。また、メモリ401に記憶されている各種データとしては、ロボット動作情報DB413が記憶されている。
【0043】
図7は、ロボット動作情報DB413を示しており、(1)ロボット識別子、(2)拠点識別子、(3)拠点マップ、(4)X座標、(5)Y座標、(6)実行中サービス識別子、(7)サービスステート等の情報が記憶されている。
【0044】
これらの情報も、後述する制御フローにおいて適切に使用されるものであるが、本実施形態においては、必要な情報以外については説明を省略する。
【0045】
そして、
図1に示すように、ゲートウェイサーバ103はネットワーク回線を介してロボット制御サーバ105と接続され、ロボット制御サーバ105は無線、或いは有線によってロボット106と接続されている。
【0046】
次に、ロボット制御サーバ105を介したゲートウェイサーバ103とロボット106との連動と制御について説明を行う。
【0047】
図8は、ゲートウェイサーバ103とロボット106との各種情報のやり取りを示している。各時刻tは所定時間毎(ここでは、800ms毎)にやり取りされる各種情報の送受信時刻であり、この所定時間(800ms)の間に必要な演算処理を行うようになっている。
【0048】
ここで、
図8にある本実施形態の具体的な特徴は、以下の通りである。
【0049】
エレベーターゲートウェイサーバ103は、ロボット106がエレベーターの所定の号機101を選択するための運行状態情報を、エレベーター制御装置102から取得してロボット106に与える運行状態情報取得部と、運行状態情報に基づいてロボット106によって搭乗できる所定の号機101が求められると、所定の号機101とロボット106を連動させる連動要求部と、所定の号機101とロボット106が連動されると、ロボット106から所定の号機101の乗りかごの運行を制御する制御要求を受け取り、エレベーター制御装置102に乗りかごを運行する制御を実行させる制御要求部と、所定の号機101の乗りかごが乗り場呼び登録された階に到着すると、ロボット106から到着した乗りかごの扉を開くドア制御要求を受け取り、エレベーター制御装置102に乗りかごの扉を開く制御を実行させるドア制御要求部とを備える、ところにある。本実施形態では、これらの夫々の構成要素は、制御プログラムでその機能が実行される。
【0050】
また、エレベーターゲートウェイサーバ103は、ロボット106がエレベーターの所定の号機101を選択するための運行状態情報を、エレベーター制御装置102から取得してロボット106に与える運行状態情報取得部と、運行状態情報に基づいてロボット106によって搭乗できる号機101が求められると、この号機101とロボット106を連動させる連動部と、ロボット106で搭乗できる号機101が求められると、これに基づいてエレベーター制御装置102に対して、少なくとも、求められた号機101の乗りかごの行先階の登録を行う行先階制御部と、求められた号機101の乗りかごが乗り場呼び登録された階に到着すると、到着した乗りかごの扉を開くロボット106からの指示をエレベーター制御装置102に与えるドア制御部とを備える、ところにある。本実施形態では、これらの夫々の構成要素は、制御プログラムでその機能が実行される。
【0051】
以下具体的な制御について説明する。先ず「時刻t1」においては、ロボット106からゲートウェイサーバ103に対してログイン要求を送信すると、ゲートウェイサーバ103は、「時刻t2」でログイン許可応答を返信する。このゲートウェイサーバ103へのログインが許可されると、ロボット105は、「時刻t3」でゲートウェイサーバ103に対してエレベーター状態取得要求を送信する。
【0052】
エレベーター状態取得要求を受信すると、ゲートウェイサーバ103は、エレベーター制御装置102から所定の号機101の運行状態情報を取得し、「時刻t4」でロボット105に対して、エレベーターの所定の号機101の運行状態情報を送信する。ここで、本実施形態では、所定の号機101は予め設定されており、例えばエレベーターの号機が1号機~12号機であるとすると、両端の1号機と12号機が所定の号機101となる。これによって、乗り場におけるロボット106の走行が他の待機乗客に迷惑をかけるのを避けることができる。そして、ロボット106は所定の号機101が求まると、「時刻t5」でゲートウェイサーバ103に対して連動要求を送信する。
【0053】
ゲートウェイサーバ103は、連動要求を受信すると「時刻t6」で承認応答をロボット106に送信する。これによって、ロボット106とエレベーター制御装置102はゲートウェイサーバ103を介して連動運転動作を実行することになる。連動運転動作を実行すると、エレベーターは通常運転モードからロボット連動運転モードに移行する。ただ、このロボット連動運転モードは、ロボット専用の号機101を設定するものでなく、乗客の搬送と共に、ロボット106も一緒に搬送するモードである。
【0054】
そして、「時刻t7」でロボット106は、ゲートウェイサーバ103を介して、エレベーター制御装置102に対して、ロボット106が存在する階(乗り場階)と、目的とする行先階を設定する行先階制御要求を送信する。ゲートウェイサーバ103は、制御要求を受信すると「時刻t8」で承認応答をロボット106に送信する。
【0055】
これによって、ゲートウェイサーバ103は、エレベーター制御装置102に対して、ロボット106が必要とする所定の号機101の乗りかごの乗り場呼び登録、及び行先階登録の設定を実行する。以上に説明した動作を800ms毎に繰り返して、リアルタイムで所定の号機101の乗りかごに対して、乗り場呼び登録、行先階登録を行って、乗りかごを乗り場に呼び寄せることになる。
【0056】
したがって、例えば、所定の号機101の乗りかごに、途中で多くの乗客が乗りこんでロボット106が搭乗できる空間が喪失されると、この所定の号機101はロボット106の乗り場呼び登録、行先階登録に対応せずに運行される。このため、ロボット106は、改めて乗り場呼び登録、行先階登録に対応する乗りかごを待機することになる。
【0057】
乗りかごが乗り場階に近づくと、「時刻t9」でロボット106は乗りかご、ホールのドアを開くドア制御要求をゲートウェイサーバ103送信する。ゲートウェイサーバ103は、ドア制御要求を受信すると、乗りかごの位置からドアを開いて良いか判断し、乗りかごが乗り場階に到着していない場合は「時刻t10」で拒否応答をロボット106に送信する。
【0058】
ロボット106は、「時刻t11」、「時刻t12」で800ms毎にエレベーター状態取得要求、エレベーター状態取得応答をそれぞれ実行する。そして、再び「時刻t13」でロボット106は、乗りかご、ホールのドアを開くドア制御要求をゲートウェイサーバ103送信する。ゲートウェイサーバ103は、ドア制御要求を受信すると、乗りかごが乗り場階に到着していれば、「時刻t14」で承認応答をロボット106に送信する。エレベーター制御装置102は、乗りかごが行先階に到着するとドアを開くので、これによって、ロボット106は自律的に乗りかごに搭乗することになる。
【0059】
以上のような動作を行うゲートウェイサーバ103の簡単な動作実例を、
図9に基づき説明する。ここで、
図9において、ロボット106は現在の3階から行先階5階に移動するものとし、連動運転動作が成立している状態である。
【0060】
「時刻ta」において、ロボット106はゲートウェイサーバ103に対して状態要求を送信する。これに応答してゲートウェイサーバ103は、「時刻tb」において、1階に乗りかごが停止しており、その乗車率は95%であることをロボット106に送信する。これを受けて、ロボット106は、自身が乗車する空間はないと判断して何もしないで待機する。これによって、1階に停止している乗りかごは、ロボット106の乗車要請に対応せず通常の動作を実行するので、輸送効率を低下させることがない。
【0061】
次に「時刻tc」において、ロボット106はゲートウェイサーバ103に対して再び状態要求を送信する。これに応答してゲートウェイサーバ103は、「時刻td」において、5階から乗りかごが下降してしており、その乗車率は10%であることをロボット106に送信する。これを受けて、ロボット106は、下降方向であり行先階とは反対方向と判断して何もしないで待機する。これによって、下降中の乗りかごは、ロボット106の乗車要請に対応せず通常の動作を実行するので、輸送効率を低下させることがない。
【0062】
次に「時刻te」において、ロボット106はゲートウェイサーバ103に対して再び状態要求を送信する。これに応答してゲートウェイサーバ103は、「時刻tf」において、2階から乗りかごが上昇しており、その乗車率は50%であることをロボット106に送信する。これを受けて、ロボット106は、行先階と同方向と判断し、しかも乗車率が50%であるので、自身が搭乗する空間があると判断する。
【0063】
これによって、ロボット106は、「時刻tg」において、ゲートウェイサーバ103に対して上昇、乗り場呼び、行先階(5階)を送信する。これらの制御情報は、エレベーター制御装置102に転送され、エレベーター制御装置102は、これに沿って所定の号機の乗りかごを制御する。
【0064】
次に「時刻th」において、ロボット106はゲートウェイサーバ103に対して再び状態要求を送信する。これに応答してゲートウェイサーバ103は、「時刻ti」において、乗りかごが3階に到着して停止状態にあり、その乗車率は50%であることをロボット106に送信する。これを受けて、ロボット106は、乗りかごが停止しており、行先階と同方向と判断し、しかも乗車率が50%であるので、自身が乗車する空間があると判断する。これによって、ロボット106は、到着した乗りかごに搭乗して行先階に向かうことになる。
【0065】
次に「時刻tj」において、ロボット106はゲートウェイサーバ103に対して再び状態要求を送信する。これに応答してゲートウェイサーバ103は、「時刻tk」において、乗りかごが5階に到着して停止状態にあり、その乗車率は60%であることをロボット106に送信する。これを受けて、ロボット106は、行先階に到着したものとしてドアを開き、5階のホールで降車することになる。このように、乗客が少ない乗りかごを求めてロボット106を搬送するので、乗客の利用を優先しながらロボットを効率よく搬送することができる。
【0066】
次に、
図2に示すゲートウェイサーバ103の「エレベーター/ロボット制御部」の制御フローについて説明する。これは、ロボット認証部204、エレベーター運行状態情報取得部205、エレベーター連動要求部206、エレベーター制御要求部207、ドア制御要求部208からなっているので、以下これの順番にしたがって説明する。
【0067】
[
ロボット認証部
によるロボット認証処理 ]
図10においてはロボット認証処理を示しており、これは
図8のログイン要求とログイン許可応答に対応している。
【0068】
≪ステップS11≫
ステップS11においては、ロボット106からロボットIDを取得する。このロボットIDは、複数のロボットにそれぞれ固有のIDとして割り付けられている。ロボットIDが取得されるとステップS12に移行する。
【0069】
≪ステップS12≫
ステップS12においては、ゲートウェイサーバ103に予め記憶されているロボットIDと、ロボット106から送られてきたロボットIDのマッチングを実行する。これは、ゲートウェイサー103がロボット106と連動できるかの判断を行っている。両者のロボットIDが一致しないとエンドに抜けて処理を終了する。一方、両者のロボットIDが一致すると、ゲートウェイサー103がロボット106と連動できるのでステップS13に移行する。
【0070】
≪ステップS13≫
ステップS13においては、一致するロボットIDをロボット106に返信し、これによって、ログイン許可応答が成立する。このログイン許可応答があると、ロボット106とゲートウェイサーバ103とを連動させるための接続が成立し、次の制御に移行することができる。
【0071】
[
エレベーター運行状態情報取得部
によるエレベーター状態取得処理 ]
図11においてはエレベーター状態取得処理を示しており、これは
図8のエレベーター状態取得要求とエレベーター状態取得応答に対応している。このエレベーター状態取得APIは、エレベーターの状態を取得するAPIである。エレベーター制御装置間通信部によって800ms周期で更新されるエレベーターの状態を保持したテーブルの情報を編集する機能を実行する。
【0072】
≪ステップS21≫
ステップS21においては、ロボット106から指定されたエレベーターの所定の号機101を取得する。この号機101は予め定めておくことができ、上述したように、例えば1号機~12号機がある場合では、1号機と12号機を設定しておくことができる。また、これ以上の任意の数の号機101を設定しておくこともできる。エレベーターの所定の号機101を取得するとステップS22に移行する。
【0073】
≪ステップS22≫
ステップS22においては、ロボット106から取得された所定の号機101が、連動運転が可能な号機101かどうかを判断する。この判断は、ゲートウェイサーバ103に予め記憶されている号機番号との一致で判断されている。つまり、ゲートウェイサーバ103に登録された号機101とロボットに記憶されている号機101が一致しているかどうかを判断している。
【0074】
このステップで連動運転が可能な号機101でないと判断されると、エンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転が可能な号機101であると判断されるとステップS23に移行する。
【0075】
≪ステップS23≫
ステップS23においては、連動運転が可能な号機101の運行状態情報をロボット106に返信し、これによってエレベーター状態取得応答が成立する。ここで、運行状態情報は種々の情報を含むことができる。例えば、エレベーターの号機番号、乗りかごの位置、ドアの開閉状態、自動運転状態、ロボット106との連動状態、乗りかご内の乗客の占有状態等がロボット106に返信される。このエレベーター状態取得応答があると、ロボット106に必要な運行状態情報が得られたとして、次の制御に移行することができる。
【0076】
[
エレベーター連動要求部
によるエレベーター連動要求処理 ]
図12においてはエレベーター連動要求処理を示しており、これは
図8のエレベーター連動要求と承認応答に対応している。この連動要求APIは、エレベーター制御装置102に対して連動運転を行う要求を行うAPIである。ロボット106からリクエストされた号機が、ゲートウェイサーバ103に記憶された号機で連動運転が可能であれば、ゲートウェイサーバ103に連動要求をセットする。このセットされた情報は800ms周期でエレベーター制御装置間通信部によってエレベーター制御装置102へ送信される。
【0077】
≪ステップS31≫
ステップS31においては、ロボット106から指定されたエレベーターの号機101を取得する。エレベーターの号機101を取得するとステップS32に移行する。
【0078】
≪ステップS32≫
ステップS32においては、ロボット106から指定された号機101が、連動運転が可能な号機101かどうかを判断する。この判断は
図11のステップS22と同じ判断である。したがって、連動運転が可能な号機101でないと判断されると、エンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転が可能な号機101であると判断されると、ステップS33に移行する。
【0079】
≪ステップS33≫
ステップS33においては、連動運転が可能な号機101の運行状態を判断する。つまり、連動運転が可能な号機101が通常の運転中であるかどうかを判断している。通常運転では無いという運転は、例えば異常による退避運転や点検運転等の特殊な運転を指している。そして、通常運連でないと判断されればエンドに抜けて処理を終了する。一方、通常運転中と判断されると、ステップS34に移行する。
【0080】
≪ステップS34≫
ステップS34においては、ロボ→エレ制御要求DB211(
図3C参照)の更新を実行する。これによって、最新のエレベーターとロボットの状態が反映されることになる。尚、このステップにおいては、連動要求種別に連動要求応答を示す情報(連動要求応答情報)がセットされる。ロボ→エレ制御要求DB211の更新を実行するとステップS35に移行する。
【0081】
≪ステップS35≫
ステップS34で連動要求応答情報をセットした後で、ステップS35においては、エレベーター状態DB210(
図3B参照)の連動要求応答に連動要求応答情報がセットされたかどうか判断される。エレベーター状態DB210の連動要求応答に連動要求応答情報がセットされていればステップS36に移行し、エレベーター状態DB210の連動要求応答に連動要求応答情報がセットされていなければステップS37に移行する。
【0082】
≪ステップS36≫
ステップS36においては、連動要求応答が成立したとしてロボット106に対して、連動要求承認を返信する。これによって、エレベーターの所定の号機101とロボット106とが連動されることになる。
【0083】
≪ステップS37≫
ステップS37においては、ステップS34で連動応答要求情報をセットした後から計測した時間が、所定時間を超えたかどうか判断している。つまり、この所定時間内にエレベーター状態DB210の連動要求応答に連動要求応答情報がセットされなければ、異常が発生している恐れがある。
【0084】
したがって、計測時間が所定時間を超えなければステップS35に戻り同じ判断を繰り返すことになる。一方、計測時間が所定時間を超えていれば、異常が発生したものとしてステップS38に移行する。
【0085】
≪ステップS38≫
ステップS38においては、連動要求応答が成立していないとしてロボット106に対して、連動要求の異常を返信する。これによって、エレベーターの所定の号機101とロボット106とが連動されていないことになる。
【0086】
[
エレベーター制御要求部
によるエレベーター制御要求処理 ]
図13においてはエレベーター制御要求処理を示しており、これは
図8のエレベーター制御要求と承認応答に対応している。この制御要求APIはエレベーター制御装置に対して、エレベーターの行先階のリクエストを行うAPIである。ロボット106からリクエストされたエレベーターの号機、行先階の合理性チェックが正常であれば、ゲートウェイサーバ103に行先階を設定する機能を実行する。
【0087】
≪ステップS41≫
ステップS41においては、ロボット106から指定されたエレベーターの号機101と行先階を取得する。エレベーターの号機101と行先階を取得するとステップS42に移行する。
【0088】
≪ステップS42≫
ステップS42においては、ロボット106から指定された号機101が、連動運転が可能な号機101かどうかを判断する。この判断は
図11のステップS22と同じ判断である。したがって、連動運転が可能な号機101でないと判断されると、エンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転が可能な号機101であると判断されると、ステップS43に移行する。
【0089】
≪ステップS43≫
ステップS43においては、連動運転が可能な号機101の運行状態を判断する。つまり、連動運転が可能な号機101が通常の運転中であるかどうかを判断している。通常運転では無いという運転は、例えば異常による退避運転や点検運転等の特殊な運転を指している。そして、通常運連でないと判断されればエンドに抜けて処理を終了する。一方、通常運転中と判断されると、ステップS44に移行する。
【0090】
≪ステップS44≫
ステップS44においては、通常運転されている号機101が現時点で連動中かどうかを判断する。つまり、
図12に示す連動要求が承認されて、所定の号機101とロボット106とが連動されているかどうかを判断している。そして、連動運転中でないと判断されればエンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転中と判断されると、ステップS45に移行する。
【0091】
≪ステップS45≫
ステップS45においては、ロボ→エレ制御要求DB211(
図3C参照)の更新を実行する。これによって、最新のエレベーターとロボットの状態が反映されることになる。尚、このステップにおいては、連動要求種別に制御要求応答を示す情報(制御要求応答情報)がセットされる。同様に行先階もセットされる。ロボ→エレ制御要求DB211の更新を実行するとステップS46に移行する。
【0092】
≪ステップS46≫
ステップS45で制御要求応答情報をセットした後で、ステップS46においては、エレベーター状態DB210(
図3B参照)の制御要求応答に制御要求応答情報がセットされたかどうか判断される。エレベーター状態DB210の制御要求応答に制御要求応答情報がセットされていればステップS47に移行し、エレベーター状態DB210の制御要求応答に制御要求応答情報がセットされていなければステップS48に移行する。
【0093】
≪ステップS47≫
ステップS47においては、制御要求応答が成立したとしてロボット106に対して、制御要求承認を返信する。これによって、エレベーターの所定の号機101に対して、ロボット106との連動を継続し、更に行先階が登録されることになる。
【0094】
≪ステップS48≫
ステップS48においては、ステップS45で制御応答要求情報をセットした後から計測した時間が、所定時間を超えたかどうか判断している。つまり、この所定時間内にエレベーター状態DB210の制御要求応答に制御要求応答情報がセットされなければ、異常が発生している恐れがある。
【0095】
したがって、計測時間が所定時間を超えなければステップS46に戻り同じ判断を繰り返すことになる。一方、計測時間が所定時間を超えていれば、異常が発生したものとしてステップS49に移行する。
【0096】
≪ステップS49≫
ステップS49においては、制御要求応答が成立していないとしてロボット106に対して、制御要求応答の異常を返信する。これによって、行先階等の制御情報がエレベーター制御装置に転送されることがなくなる。
【0097】
[
ドア制御要求部
によるドア制御要求処理 ]
図14においてはドア制御要求処理を示しており、これは
図8のドア制御要求と承認応答に対応している。このドア制御応答APIは、エレベーター制御装置102に対してドア開閉のリクエストを行うAPIである。ロボットからリクエストされたエレベーターの号機の合理性チェックが正常であればゲートウェイサーバ103にドア開要求を設定する機能を実行する。
【0098】
≪ステップS51≫
ステップS51においては、ロボット106から指定されたエレベーターの号機101とドア開要求を取得する。エレベーターの号機101とドア開要求を取得するとステップS52に移行する。
【0099】
≪ステップS52≫
ステップS52においては、ロボット106から指定された号機101が、連動運転が可能な号機101かどうかを判断する。この判断は
図11のステップS22と同じ判断である。したがって、連動運転が可能な号機101でないと判断されると、エンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転が可能な号機101であると判断されると、ステップS53に移行する。
【0100】
≪ステップS53≫
ステップS53においては、連動運転が可能な号機101の運行状態を判断する。つまり、連動運転が可能な号機101が通常の運転中であるかどうかを判断している。通常運転では無いという運転は、例えば異常による退避運転や点検運転等の特殊な運転を指している。そして、通常運連でないと判断されればエンドに抜けて処理を終了する。一方、通常運転中と判断されると、ステップS54に移行する。
【0101】
≪ステップS54≫
ステップS54においては、通常運転されている号機101が現時点で連動中かどうかを判断する。つまり、
図12に示す連動要求が承認されて、所定の号機101とロボット106とが連動されているかどうかを判断している。そして、連動運転中でないと判断されればエンドに抜けて処理を終了する。一方、連動運転中と判断されると、ステップS55に移行する。
【0102】
≪ステップS55≫
ステップS55においては、ロボ→エレ制御要求DB211(
図3C参照)の更新を実行する。これによって、最新のエレベーターとロボットの状態が反映されることになる。尚、このステップにおいては、連動要求種別にドア制御要求応答を示す情報(ドア制御要求応答情報)がセットされる。ドア制御要求応答情報がセットされる。同様にドア開要求もセットされる。ロボ→エレ制御要求DB211の更新を実行するとステップS56に移行する。
【0103】
≪ステップS56≫
ステップS55でドア開要求をセットした後で、ステップS56においては、エレベーター状態DB210(
図3B参照)のドア制御応答にドア制御要求応答情報がセットされたかどうか判断される。エレベーター状態DB210のドア制御応答にドア制御要求応答情報がセットされていればステップS57に移行し、エレベーター状態DB210のドア制御応答にドア制御要求応答情報がセットされていなければステップS58に移行する。
【0104】
≪ステップS57≫
ステップS57においては、ドア制御応答が成立したとしてロボット106に対して、ドア制御応答承認を返信する。これによって、エレベーターの所定の号機101の乗りかごは、エレベーター制御装置102によってドアの制御(ドア開)が実行される。
【0105】
≪ステップS58≫
ステップS58においては、ステップS55でドア制御要求応答情報をセットした後から計測した時間が、所定時間を超えたかどうか判断している。つまり、この所定時間内にエレベーター状態DB210のドア制御東急応答にドア制御要求応答情報がセットされなければ、異常が発生している恐れがある。
【0106】
したがって、計測時間が所定時間を超えなければステップS56に戻り同じ判断を繰り返すことになる。一方、計測時間が所定時間を超えていれば、異常が発生したものとしてステップS59に移行する。
【0107】
≪ステップS59≫
ステップS59においては、ドア制御要求応答が成立していないとしてロボット106に対して、ドア制御要求応答の異常を返信する。
【0108】
以上が(1)ログイン要求、(2)エレベーター状態取得要求、(3)エレベーター連動要求、(4)エレベーター制御要求、及び(5)ドア制御要求の夫々のAPIの具体的な制御フローである。
【0109】
次に、ゲートウェイサーバ103のエレベーター/ロボット制御部の全体の制御の中の特徴的な制御について、
図15~
図17の制御フローを用いて説明する。この制御の中で上述した夫々のAPIの制御フローが利用されるが、これは既に説明しているので、必要でなければ改めて説明するのは省略する。
【0110】
[
エレベーター/ロボット制御部
の全体の制御(1) ]
図15においては、ロボット106とエレベーターの号機101を連動させる場合を示している。
【0111】
≪ステップS61≫
ステップS61においては、エレベーター状態取得処理を実行する。このエレベーター状態取得処理は、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS62に移行する。
【0112】
≪ステップS62≫
ステップS62においては、エレベーターの号機101とロボット106が、連動運転が可能かどうかを判断している。この連動の判断は、
図11のステップS122と同様に、ゲートウェイサーバ103に予め記憶されている号機番号との一致で判断されている。つまり、ゲートウェイサーバ103に登録された号機101とロボットに記憶されている号機101が一致しているかどうかを判断している。
【0113】
この判断で、エレベーターの号機101とロボット106が、連動運転が可能でないと判断されると、再びステップS61に戻り、同じ処理を繰り返すことになる。一方、エレベーターの号機101とロボット106が、連動運転が可能と判断されると、ステップS63に移行する。
【0114】
≪ステップS63≫
ステップS63においては、エレベーター連動要求処理を実行する。このエレベーター連動要求処理は、
図12に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター連動要求処理を実行すると、ステップS64に移行する。
【0115】
≪ステップS64≫
ステップS64においては、ステップS63によって連動要求処理で承認応答が実行されているので、エレベーターの号機101とロボット106とを連動させるロボット連動運転モードに切り換える。ロボット連動運転モードに切り換えられると、ステップS65に移行する。
【0116】
≪ステップS65≫
ステップS65においては、ロボットからエレベーター状態取得要求があるかどうかを判断している。この判断でエレベーター状態取得要求がないと判断されるとステップ66に移行し、エレベーター状態取得要求があると判断されるとステップ68に移行する。
【0117】
≪ステップS66≫
ステップS66においては、ステップS64でロボット連動運転モードに切り換えた後から計測した時間が、予め定めた所定時間を超えたかどうか判断している。つまり、この所定時間内にエレベーター状態取得要求がなければ、異常が発生している恐れがある。したがって、計測時間が所定時間を超えなければステップS65に戻り同じ判断を繰り返すことになる。一方、計測時間が所定時間を超えていれば、異常が発生したものとしてステップS67に移行する。
【0118】
≪ステップS67≫
ステップS67においては、ステップS66で所定時間内にエレベーター状態取得要求がなく、異常が発生している恐れがあるので、ロボット106の連動運転(ロボット連動運転モード)を終了する。ロボット運転モードを終了すると、次の制御に移行する。
【0119】
≪ステップS68≫
ステップS65でエレベーター状態取得要求があると判断されているので、ステップS65においては、エレベーター状態取得要求処理を実行する。このエレベーター状態取得要求処理も、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS69に移行する。
【0120】
≪ステップS69≫
ステップS69においては、ロボット106とエレベーターの号機101とが正常に連動されているので、ロボット連動運転モードを継続して実行することになる。ロボット連動運転モードを継続すると、次の制御に移行する。
【0121】
[
エレベーター/ロボット制御部
の全体の制御(2) ]
図16においては、ロボット106とエレベーターの号機101を連動させ行先階等を設定する場合を示している。尚、
図16においては、ステップS71~S79までは、
図15と共通する制御ステップを実行するが、以下では一連の制御の流れとして説明を行う。
【0122】
≪ステップS71≫
ステップS71においては、エレベーター状態取得処理を実行する。このエレベーター状態取得処理は、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS72に移行する。
【0123】
≪ステップS72≫
ステップS72においては、エレベーターの号機101とロボット106が連動運転が可能かどうかを判断している。この連動の判断は、
図11のステップS122と同様に、ゲートウェイサーバ103に予め記憶されている号機番号との一致で判断されている。つまり、ゲートウェイサーバ103に登録された号機101とロボットに記憶されている号機101が一致しているかどうかを判断している。
【0124】
この判断で、エレベーターの号機101とロボット106が、連動運転が可能でないと判断されると、再びステップS71に戻り、同じ処理を繰り返すことになる。一方、エレベーターの号機101とロボット106が、連動運転が可能と判断されると、ステップS73に移行する。
【0125】
≪ステップS73≫
ステップS73においては、エレベーター連動要求処理を実行する。このエレベーター連動要求処理は、
図12に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター連動要求処理を実行すると、ステップS74に移行する。
【0126】
≪ステップS74≫
ステップS74においては、ステップS73によって連動要求処理で承認応答が実行されているので、エレベーターの号機101とロボット106とを連動させるロボット連動運転モードに切り換える。ロボット連動運転モードに切り換えられると、ステップS75に移行する。
【0127】
≪ステップS75≫
ステップS75においては、ロボット106からエレベーター状態取得要求があるかどうかを判断している。この判断でエレベーター状態取得要求がないと判断されるとステップ76に移行し、エレベーター状態取得要求があると判断されるとステップ78に移行する。
【0128】
≪ステップS76≫
ステップS76においては、ステップS74でロボット連動運転モードに切り換えた後から計測した時間が、予め定めた所定時間を超えたかどうか判断している。つまり、この所定時間内にエレベーター状態取得要求がなければ、異常が発生している恐れがある。したがって、計測時間が所定時間を超えなければステップS75に戻り同じ判断を繰り返すことになる。一方、計測時間が所定時間を超えていれば、異常が発生したものとしてステップS77に移行する。
【0129】
≪ステップS77≫
ステップS77においては、ステップS76で所定時間内にエレベーター状態取得要求がなく、異常が発生している恐れがあるので、ロボット106の連動運転(ロボット連動運転モード)を終了する。ロボット運転モードを終了すると、次の制御に移行する。
【0130】
≪ステップS78≫
ステップS75でエレベーター状態取得要求があると判断されているので、ステップS75においては、エレベーター状態取得要求処理を実行する。このエレベーター状態取得要求処理も、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS79に移行する。
【0131】
≪ステップS79≫
ステップS79においては、ロボット106とエレベーターの所定の号機101とが正常に連動されているので、ロボット連動運転モードを継続して実行することになる。ロボット連動運転モードを継続すると、次の制御に移行する。
【0132】
≪ステップS80≫
ステップS80においては、エレベーター制御要求処理を実行する。このエレベーター制御要求処理は、
図13に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター制御要求処理を実行すると、乗り場呼び登録や行先階登録が実行されるので、これらの制御情報はエレベーター制御装装置102に転送される。エレベーター制御要求処理を実行すると、ステップS81に移行する。
【0133】
≪ステップS81≫
ステップS81においては、エレベーター制御装置102によってエレベーターの所定の号機101が制御され、この所定の号機101は、ロボット106によって呼ばれた乗り場に向かって移動することになる。エレベーターの所定の号機101の移動が実行されるとステップS82に移行する。
【0134】
≪ステップS82≫
ステップS82においては、エレベーター状態取得要求処理を実行する。このエレベーター状態取得要求処理も、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS83に移行する。
【0135】
≪ステップS83≫
ステップS83においては、エレベーターの所定の号機101が乗り場に向かっているので、ロボット106は、所定の号機101の乗りかごに乗り込むための準備を実行する。この準備は、ロボット106が自律型であるため、自身の動作状態や位置情報を判断することによって、乗り込みの準備を実行できる。ロボット106の動作状態を判断すると、次の制御に移行する。
【0136】
[
エレベーター/ロボット制御部
の全体の制御(3) ]
図17においては、ロボット106をエレベーターの所定の号機101の乗りかごに乗車させる場合を示している。
【0137】
≪ステップS91≫
ステップS91においては、エレベーター状態取得処理を実行する。このエレベーター状態取得処理は、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS92に移行する。
【0138】
≪ステップS92≫
ステップS92においては、ドア制御要求処理を実行する。このドア制御要求処理は、
図14に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。ドア制御要求処理を実行すると、ステップS93に移行する。
【0139】
≪ステップS93≫
ステップS93においては、エレベーターの所定の号機101の乗りかごが移動しているかどうかを判断している。移動していれば、乗りかごはまだ乗り場に到着していないので、ドアを開くことはできない。したがって、乗りかごが移動中であれば、ステップS94に移行する。一方、移動していなければ、乗りかごは乗り場に到着していて、ドアを開くことができるのでステップS95に移行する。
【0140】
≪ステップS94≫
ステップS94においては、乗りかごが移動中であるので、ステップS92で設定されたドア開要求を拒否して、ステップS91に戻り同じ制御を繰り返すことになる。
【0141】
≪ステップS95≫
ステップS93で乗りかごが停止している判断されているので、ステップ95においては、ドア制御要求を承認する。これによってドア開要求が成立することになる。ドア制御要求を承認すると、ステップS96に移行する。
【0142】
≪ステップS96≫
ステップS96においては、乗りかごのドア開の制御を実行する。これによって、乗りかごのドアは開かれて、ロボット106が搭乗できる状態となる。乗りかごのドア開の制御を実行すると、ステップS97に移行する。
【0143】
≪ステップS97≫
ステップS97においては、エレベーター状態取得処理を実行する。このエレベーター状態取得処理は、
図11に示す制御フローによって実行されるので、説明は省略する。エレベーター状態取得処理を実行すると、ステップS98に移行する。
【0144】
≪ステップS98≫
ステップ98においては、ステップS97で取得された情報から、乗りかごのドアの開放状況を判断する。ドアが開放されていなければ再びステップS97に戻り、同じ制御を繰り返すことになる。一方、乗りかごのドアの開放中と判断されるとステップS99に移行する。
【0145】
≪ステップS99≫
ステップ99においては、ロボット106は自律型なので、自身の移動手段によって乗りかごに搭乗する。ロボット106が乗りかごに搭乗すると、次のステップに進む。次のステップでは、乗りかごが行先階に向かって移動し、行先階に到着すると降車の制御を実行することになる。
【0146】
以上述べたように、本発明によれば、自律的に移動可能なロボットと、エレベーターの号機の乗りかごを制御するエレベーター制御装置と、ロボットとエレベーター制御装置との間で各種情報を相互に提供するエレベーターゲートウェイサーバを備え、エレベーターゲートウェイサーバは、ロボットからの要求に応じて、エレベーター制御装置の情報をロボットに提供する、ことを特徴としている。
【0147】
これによれば、乗客の利用を優先しながらロボットを効率よく搬送することができる。
【0148】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0149】
100…エレベーターシステム、101…エレベーターの号機、102…エレベーター制御装置、103…エレベーターゲートウェイ、104…ネットワーム、105…ロボット制御サーバ、106…ロボット。