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特許7407130少なくとも第1の流体及び第2の流体を包装する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】少なくとも第1の流体及び第2の流体を包装する装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
B65D81/32 J
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020567159
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 FR2019051004
(87)【国際公開番号】W WO2019234317
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】1854861
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】520465954
【氏名又は名称】コラダン エスエイエス
【氏名又は名称原語表記】CORADIN SAS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100221899
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 みゆき
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィド ブーテルー
(72)【発明者】
【氏名】ファブリス ブルディエ
(72)【発明者】
【氏名】フロランス ビダマン
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-252362(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0246343(US,A1)
【文献】実開平01-132572(JP,U)
【文献】特開平10-053282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体(101)を収納する第1の容器(10)と第2の流体(102)を収容する第2の容器(20)の組立体を含む、少なくとも第1の流体及び第2の流体を包装する装置(1)であって、
・前記第1の容器(10)は本質的に管形状であり、前記第1の容器(10)の第1の端部(11)にはディスペンサ(30)が設けられ、前記第1の容器(10)の第2の端部(12)はこの前記第2の端部(12)に前記第2の容器(20)を取り付け、これにより前記第1の容器(10)の前記第2の端部(12)を閉鎖するように適合され、
・前記第2の容器(20)は本質的に管形状であり、前記第2の容器(20)の第1の端部(21)は前記第1の容器(10)の前記第2の端部(12)に取り付けられるように適合され、前記第2の容器(20)の前記第1の端部(21)は引き裂き可能な壁(24)によって閉鎖され、前記第2の容器(20)の第2の端部は可動壁(60)によって閉鎖され、前記可動壁(60)は前記引き裂き可能な壁(24)に向かって移動して前記引き裂き可能な壁(24)を開放させ、これにより前記第1の流体(101)及び前記第2の流体(102)を混合させるように適合され、
前記可動壁(60)が、前記可動壁(60)が、前記第2の容器(20)の前記第1の端部(21)方向に向かう移動中に、前記第2の容器(20)の内壁と接触するように適合されるフランジ(62)付きの縁部を含み、これにより前記可動壁(60)と前記第2の容器(20)の前記内壁との間の密閉をもたらす、装置(1)。
【請求項2】
前記可動壁(60)には、前記可動壁(60)が、前記第2の容器(20)の前記第1の端部(21)方向への移動中に、前記引き裂き可能な壁(24)に衝突するように構成されるストライカ(61)が設けられている、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記第2の容器(20)の前記内壁がスカート(63)を備え、前記スカート(63)が前記スカート(63)と前記第2の容器(20)の前記内壁との間に空間を形成可能にし、前記空間には組み立てられる位置に前記第2の容器(20)の前記第2の端部(22)に向く開放部が設けられ、
前記空間は、前記可動壁(60)が前記第2の容器(20)の前記第1の端部(21)方向へ移動している間に、前記可動壁の前記フランジ(62)を受け入れるように構成される、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記第2の容器(20)がストライカ(61)に実質的に平行に位置決めされる少なくとも1つの開放要素(64)を備え、
前記少なくとも1つの開放要素(64)は脚部(65)によって前記第2の容器(20)のスカート(63)に取り付けられ、
前記少なくとも1つの開放要素(64)は前記引き裂き可能な壁(24)をより大きな表面にわたって開放させるように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの開放要素(64)が、少なくとも1つの脚部(65)が変形し又は引き裂かれるまで、前記可動壁の移動を制限するように構成される、請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記第1の容器(10)及び前記第2の容器(20)からなる配置が、前記第2の容器(20)の前記第1の容器(10)内への入れ子式嵌合を確実にするように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記第1の容器(10)及び前記第2の容器(20)からなる配置が、前記第2の容器の前記第1の容器(10)内へのねじ込み式嵌合を確実にするように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記第1の容器(10)の壁の少なくとも一部が、可撓性材料で作られる部分を変形させて前記第1の容器(10)の内側の圧力を増大可能にする可撓性材料を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の流体を収容可能にする第1の容器と、第2の流体を収容可能にする第2の容器と、を備える、少なくとも第1の流体及び第2の流体を包装する装置に関する。
【0002】
本発明による容器は、第1の流体を前記第1の容器の内側に受け入れるように構成される第1の容器を含む。容器は略管形状、好ましくは管形状であり、容器の第1の端部にディスペンサが設けられている。前記ディスペンサは、第1の容器の内容物を外側に吐出することを可能にするように構成されている。
【0003】
装置はまた、第2の流体を受け入れるように構成される第2の容器を含む。前記第2の容器は略管形状、好ましくは管形状である。
【0004】
本発明による装置は、引き裂き可能な壁によって少なくとも第1の流体及び第2の流体を独立した容器の内側に包装可能にする。前記装置は、前記引き裂き可能な壁が規定の瞬間に使用者によって引き裂かれることを可能にするように構成され、装置の第1の容器及び第2の容器の内側に収容される前記第1の流体及び前記第2の流体の混合を可能にする。
【0005】
第1の容器及び第2の容器を含む容器は、容器の内側が流体を別々に包装するように構成され、2つの容器の各々は、使用者が前記容器を充填し及び流体を使用している間に前記流体を収容及び保護するように最適化され得るという利点を有する。
【0006】
本発明による装置は、化粧品製品を対象とする「包装」の分野において特に有利である。前記装置は、前記2つの流体が互いに分離するように2つの流体を含むことができる。第1の流体は例えば液体の形態であってもよく、第2の流体は粉末であってもよい。あるいは、第1の流体及び第2の流体が2つの液体の形態であってもよい。2つの流体の他の組み合わせも想定され得る。
【背景技術】
【0007】
今日では、第1の流体及び第2の流体を別々に包装可能にする様々なタイプの装置がある。一般に、これらの容器には使用者が選択した瞬間に使用することができるストライカが嵌合し、2つの流体間の隔離体を取り外し可能にする。これにより2つの流体の混合を可能にし、すぐに使用できる物質を得ることができる。
【0008】
従来技術で知られている装置は、ストライカを可撓性壁に取り付けることを提案している。この可撓性壁によって、前記ストライカは、ストライカが2つの流体間の隔離体と接触していない第1の位置から、ストライカが隔離体を開放することができる第2の位置まで変位することができ、これにより2つの流体の混合を可能にする。
【0009】
装置内に可撓性壁が存在することは、前記可撓性壁によって前記装置の内側にかけられる圧力を変更することで、前記可撓性壁が装置の内側に存在する液体を吐出することを可能にすることにより有益であることが分かる。
【0010】
上記段落に記載される装置内では、2つの流体間の隔離体を開放可能にする機能と、前記流体を装置の内側から外側に排出することを目的とする機能と、が同じ可撓性壁内で組み合わされる。これは、1つの同じ可撓性壁によって、一方では隔離体を正しく開放させ、他方では使用者が装置の内容物を取り出すことを可能にするような妥協点を見つける必要があることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、第1の流体及び第2の流体を包装することを意図した装置の改良を提案することであり、この装置では、2つの流体間の隔離体を開放可能にする機能と、前記流体を排出することを目的とする機能とが分離されている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の主題は、第1の流体を収納する第1の容器と第2の流体を収容する第2の容器とからなる配置を含む、少なくとも第1の流体及び第2の流体を包装する装置であって、
・第1の容器は略管形状、好ましくは管形状であり、第1の容器の第1の端部はディスペンサが設けられ、第1の容器の第2の端部はこの第2の端部に前記第2の容器を取り付け、これにより第1の容器の前記第2の端部を閉鎖するように構成され、
・第2の容器は略管形状、好ましくは管形状であり、第2の容器の第1の端部は第1の容器の第2の端部に取り付けられるように構成され、第2の容器の前記第1の端部は引き裂き可能な壁によって閉鎖され、第2の容器の第2の端部は可動壁によって閉鎖され、前記可動壁は前記引き裂き可能な壁の方向に変位して前記引き裂き可能な壁を開放させ、これにより第1の液体及び第2の液体を互いに混合させるように構成される、装置である。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、可動壁には、前記可動壁が第2の容器の第1の端部方向への移動中に、前記引き裂き可能な壁に衝突するように構成されるストライカが設けられている。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、可動壁は、前記可動壁が第2の容器の第1の端部方向への移動中に、第2の容器の内壁と接触するように構成されるフランジ形状の縁部を含み、これにより可動壁と前記第2の容器の前記内壁との間の密閉性を確保する。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、第2の容器の内壁はスカートを備え、スカートは前記スカートと第1の容器の内壁との間に空間を形成可能にし、前記空間には組み立てられる位置に第2の容器の第2の端部に向かって開放部が設けられ、前記空間は、前記可動壁が第2の容器の第1の端部方向へ移動している間に、可動壁の前記フランジを受け入れるように構成される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、第2の容器はストライカに実質的に平行に位置決めされる少なくとも1つの開放要素を備え、前記少なくとも1つの開放要素は脚部によって前記ストライカに取り付けられ、前記少なくとも1つの開放要素は引き裂き可能な壁をより大きな表面にわたって開放させるように構成される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの開放要素は、前記少なくとも1つの脚部が変形し又は引き裂かれるまで、可動壁の移動を制限するように構成される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、前記第1の容器及び第2の容器からなる配置は、前記第2の容器の第1の容器内への入れ子式嵌合を確実にするように構成される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記第1の容器及び第2の容器からなる配置は、前記第2の容器の第1の容器内へのねじ込み嵌合を確実にするように構成される。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、第1の容器の壁の少なくとも一部は、可撓性材料で作られる前記部分を変形させて第1の容器の内側の圧力を増大可能にする可撓性材料を備える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】使用前の本発明による装置を示す。
図2】使用中の本発明による装置を描写する。
図3】組み立て前の本発明による装置を構成する様々な要素を描写する。
図4】本発明による装置の断面図である。
図5】本発明による、第2の液体を受け入れるように構成される第2の容器の斜視図である。
図6】可動壁が前記第2の容器の第1の端部方向へ移動中の第2の容器の断面図である。
図7】第1の容器の第2の端部内での第2の容器の組立体を描写し、この第2の容器は取り外し不能に嵌合するように構成されている。
図8】複数の成分の混合を可能にするように、ねじ山等の取り外し可能な取り付け手段によって、第1の容器と連続する異なる容器とを組み立てる概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の目的、主題及び特徴は、図面を参照して以下の説明を読むことにより、より明確に明らかになるであろう。
【0023】
図1は、使用前の本発明による装置1を示す。装置1は、第1の流体を収容可能にする第1の容器10を備える。第1の容器10は(図2に示すように)ディスペンサ30が取り付けられる第1の端部11が設けられる略円筒形状であり、前記ディスペンサ30はキャップ40によって閉鎖することができる。第1の容器10は、第2の容器20が取り付けられる第2の端部12を含む。前記第2の容器20は第2の流体を受け入れるように構成されている。図1は前記第2の容器20の一部のみを描写しており、その詳細は図3、4、5及び6に見ることができる。
【0024】
図4を参照して説明するように、本発明による装置1は、第1の流体及び第2の流体を別々に包装するように構成されている。第2の容器20には、第1の流体及び第2の流体間の隔離体を所定の瞬間に開放可能にする手段が設けられており、これにより装置1の内側の流体の混合を可能にする。流体を混合するとき、使用者は、キャップ40を取り外してディスペンサ30を自由にすることができる。次いで、装置1の内側に存在する流体の混合物は、第1の容器10の壁の一部を形成する可撓性要素15によって排出することができる。
【0025】
図2に描写するように、使用者は指で可撓性要素15に圧力をかけることができ、これにより装置1の内容物を排出することを可能にする。装置1から排出される流体50の所定量の混合物の排出は、図2に概略的に示されている。
【0026】
図3は、組み立て前の本発明による装置1を構成する様々な要素を示す。第1の容器10は、本発明による前記装置1の主要要素を形成する。ディスペンサ30は、例えばねじ山31によって第1の容器10の第1の端部に取り付けることができる。第1の容器10の第2の端部12は第2の容器20によって閉鎖する。前記第2の容器20は、第1の端部21から第2の端部22に向かって延在する略円筒形状である。第2の容器20の円周は、第1の端部21において前記第2の容器20の第2の端部22よりも小さく、これにより肩部23を形成する。第2の容器20の第1の端部21は、第1の容器10の内側に導入され、これにより第1の容器10の第2の端部12を閉鎖するように構成されている。肩部23は、第2の容器20の第1の容器10の内側への最大導入量を決定する。ディスペンサ30には排出口32が設けられている。前記ディスペンサ30、特に排出口32はキャップ40によって閉鎖することができ、前記キャップ40自体はねじ山33によって前記ディスペンサに取り付けられている。
【0027】
図4は、使用前の本発明による装置1の組立体の断面図である。図4は、容器10内に第1の流体100を含むことを示す。図4はまた、第1の容器10の第1の端部11が、ディスペンサ30及びキャップ40により形成される配置によって閉鎖されていることを示す。キャップ40は、ディスペンサ30の端部31を最適な方法で取り囲んで閉鎖することを可能にする縁部41を含む。
【0028】
図4は、可撓性要素15の存在を示す。前記可撓性要素15に圧力をかけることにより、容器10の内側の圧力を変更し、これにより第1の容器10の内側に存在する流体に圧力を加え、流体をディスペンサ30から排出することを可能にすることができる。要素15の外面には小さな突出部16が設けられており、これにより使用者が要素15と接触したときの使用者の感触を向上させることが可能である。前記突出部はまた、使用者が要素15を第1の容器10の内側に向かって押すときに、指及び要素15間の摩擦を増大させる。
【0029】
図4はまた、第1の容器10の第2の端部12が第2の容器20によって閉鎖されることを示す。第2の容器20は第1の容器10の内側に肩部23まで導入され、第1の容器10の第2の端部12と接触している。図6は、第2の容器20及びその動作を詳細に描写している。
【0030】
第2の容器20は引き裂き可能な壁24によって閉鎖される第1の端部21を含む。前記壁24を使用して、第1の容器10の内側に存在する第1の流体101から第2の容器20の内側に存在する第2の流体102を分離する。明確にするために、図4は第2の流体102のごく一部のみを描写している。第2の容器20の内側の空間全体が第2の流体102を受け入れるように構成されていることを理解されたい。前記引き裂き可能な壁24は、任意の適切な材料、例えばアルミニウム箔からなり得る膜の形態である。アルミニウムは、第2の容器20の内側に収容される製品を、例えば酸素又は水の影響から保護するのに特に適している。第2の容器20の第2の端部22は可動壁60によって閉鎖されており、前記可動壁60は図4に示す位置から第2の容器20の第1の端部21に向かって変位可能である。壁60にはストライカ61が設けられている。壁60が第2の容器20の第1の端部方向に変位するとすぐに、前記ストライカ61の端部が引き裂き可能な壁24に接触して貫通することができ、これにより第1の流体101及び第2の流体102の混合を可能にする。可動壁60には、前記可動壁60の位置にかかわらず第2の容器20の内壁と可動壁60との間の密閉性を保証する機能を有するフランジ62が設けられている。
【0031】
第2の容器20の内壁にはスカート63が設けられており、図6でより明確に見ることが出来る。スカート63と第2の容器20の内壁との間に存在する空間は、前記第2の容器20の第2の端部22方向に開いている。この空間は、可動壁60が第2の容器20の第1の端部21方向へ移動中に、フランジ62を受け入れるように構成されている。前記スカート63の存在により、一方では第2の容器20の内壁と可動壁60との間の密閉性を保証し、他方では前記可動壁60の第2の容器20の第1の端部21方向への移動を制限可能にする。
【0032】
第2の容器20には、実質的に縦長形状でストライカ61に平行に位置決めされる複数の開放要素64が設けられている。脚部65によってスカート63の内側に取り付けられる前記開放要素64は、二重の機能を有する。まず、可動壁60が第2の容器20の第1の端部21方向に変位するとき、開放要素64はストライカ61と共に引き裂き可能な壁24方向に変位する。引き裂き可能な壁24がストライカ61によって引き裂かれた後、開放要素64は、前記引き裂き可能な壁24をより大きな表面にわたって開放可能にする。したがって開放要素64の存在により引き裂き可能な壁24を十分に開放させることを保証可能にし、第1の流体101及び第2の流体102の混合を可能にする。
【0033】
図6に示すように、開放要素64は不正開封防止要素として機能することができる。この機能のために、開放要素64は、壁60が意図せず第2の容器20の第1の端部21方向に変位していないことを保証できる。壁60が第2の容器20の第1の端部21方向へ変位するとすぐに、前記壁60は開放要素64に接触する。この接触後、開放要素64がスカート63の内側に取り付けられている脚部65を変形させるためには一定の圧力が必要である。
【0034】
このように、開放要素64は使用者に、引き裂き可能な壁24の状態に関するフィードバックを与える。このフィードバックは、脚部65が変形したときに指の下に感じる感覚の形で現れ得る。
【0035】
図5及び図6は、本発明による第2の容器20のより詳細な図である。第2の容器20の第2の端部22は、使用前に第2の容器20を保護することができる保護キャップ70を設けて描写している。可動壁60に触るためには、使用者はまず保護キャップ70を取り外さなければならない。保護キャップ70を使用して、第2の容器20の内容物を保護することができ、保護キャップ70は装置1の使用に関する情報を含むことができる。保護キャップ70は、装置1の最初の開放に対する「証拠」としての役割も果たすことができる。
【0036】
図5及び図6は、第2の容器の外壁の第1の端部21付近に縁部25が設けられていることを示す。前記縁部25は第1の容器の内側に第2の容器を導入する間の柔軟な変形を可能にし、これにより第1の容器10及び第2の容器20を組み立てたときに密閉した嵌合を確実にする。
【0037】
図6は、第2の容器20の第2の端部21に向かって変位中の可動壁60の概略図である。図6は、前記変位中にスカート63が前記スカート63と第2の容器20の内壁との間にフランジ62を受け入れる役割を果たすことを示す。このように第2の容器20の壁と壁60とからなる配置の密閉性は、前記壁60が第1の位置から第2の位置へ向かう移動中に保証される。
【0038】
図6はまた、ストライカ61が前記引き裂き可能な壁24を開放させると、脚部65によってスカート63の内側に取り付けられる開放要素64を使用して、引き裂き可能な壁24のより大きな部分を開放させることができることを示している。
【0039】
図7は、第1の容器10の内側の第2の容器20の組立体の概略図である。図7によれば、第2の容器20は、第1の容器10の内側に取り外し不能に取り付けられるように構成されている。このように、第2の容器20の内側に存在する第2の流体を、第1の容器10の内側に存在する第1の流体と混合することができる装置を使用可能である。
【0040】
本発明による装置1の一実施形態によれば、第2の容器20を第1の容器10の第2の端部12の内側に受け入れ、入れ子にすることができる。本明細書の文脈において「入れ子」という用語は、第2の容器20の第2の端部12と第1の容器10の第2の端部12とが有利には同じ整列を有することを意味する。言い換えれば、この実施形態(図示せず)では第2の容器20が第1の容器10の内側に完全に挿入され、使用者は第2の容器20の外壁に触ることも、第1の容器10の内側から第2の容器20を引き出すこともできない。
【0041】
図8は装置の代替的な実施形態を示す。本装置では、第2の容器120を第1の容器110の内側に順次導入することができる。前記第1の容器110の第2の端部及び第2の容器120には各々、第2の容器120を第1の容器110の内側に取り付け可能にするねじ山が設けられ、前記取り付けは取り外し可能である。図8に描写する例によれば、第2の容器120の取り付け及び使用後、別の第2の容器121を第1の容器110の第2の端部に取り付けることができる。使用後、この第2の容器121を取り外し、これにより新しい第2の容器122を第1の容器110の内側に取り付けることができる。図8に描写する例によれば、第2の容器120、121、122はそれぞれ異なる流体を収容することができる。これらを順次使用することにより、本発明による装置の内側でいくつかの流体を混合することを可能にする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8