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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】半導体発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/0239 20210101AFI20231221BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20231221BHJP
   H01L 25/16 20230101ALI20231221BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20231221BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
H01S5/0239
H01L33/62
H01L25/16 A
H01L23/12 Q
H01L23/02 F
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021516066
(86)(22)【出願日】2020-04-17
(86)【国際出願番号】 JP2020016810
(87)【国際公開番号】W WO2020218175
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】P 2019085562
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019206439
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】木越 聖博
(72)【発明者】
【氏名】田沼 裕輝
(72)【発明者】
【氏名】武藤 玄
(72)【発明者】
【氏名】村山 実
(72)【発明者】
【氏名】近藤 宙太
(72)【発明者】
【氏名】池田 千琴
(72)【発明者】
【氏名】中小原 佑輔
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-312033(JP,A)
【文献】特開2008-181969(JP,A)
【文献】特開2002-359392(JP,A)
【文献】特開2015-056531(JP,A)
【文献】特開2012-015438(JP,A)
【文献】特開2015-115389(JP,A)
【文献】特開2015-023229(JP,A)
【文献】特開2011-044418(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0146084(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/022
H01L 33/48
H01L 25/16
H01L 23/12
H01L 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に形成された共通導電部と、
前記共通導電部に搭載された半導体発光素子と、
前記共通導電部に搭載され、前記共通導電部を介して前記半導体発光素子と電気的に接続され、前記半導体発光素子を駆動するのに用いられる電子部品と、
を備え
前記半導体発光素子の下面には素子下面電極が形成されており、
前記電子部品は、第1駆動電極および制御電極が形成された上面と、第2駆動電極が形成された下面と、を有し、
前記素子下面電極と前記第2駆動電極とが前記共通導電部に接合されている、
半導体発光装置。
【請求項2】
前記半導体発光素子と前記電子部品とは所定の方向に配列されており、
前記共通導電部は、前記半導体発光素子と前記電子部品との配列方向に延びた共通コンタクト表面を有し、
前記半導体発光素子と前記電子部品とは、前記共通コンタクト表面上に配置されている、
請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記基板には、
ワイヤによって前記第1駆動電極と電気的に接続される駆動コンタクト表面を有する駆動導電部と、
ワイヤによって前記制御電極と電気的に接続される制御コンタクト表面を有する制御導電部と、が形成されており、
前記基板の平面方向において、前記配列方向を第1方向とし、前記第1方向と直交する方向を第2方向とすると、
前記駆動導電部および前記制御導電部は、前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の両側に分散して配置されている、
請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面は、前記電子部品に対して前記第2方向の両側に分散して配置されている請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記共通コンタクト表面は、前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面よりも大きい、請求項又は請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記半導体発光素子の上面には素子上面電極が形成されており、
前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の一方側には、前記素子上面電極と電気的に接続される素子コンタクト表面を有する素子導電部が形成されており、前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の他方側には、前記共通導電部と電気的に接続される接続導電部が形成されており、
前記接続導電部は、前記共通コンタクト表面における前記第2方向の両端部のうち前記素子導電部側とは反対側の端部から前記第2方向に突出した接続コンタクト表面を有している、
請求項又は請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記素子導電部と前記駆動導電部とは、前記共通コンタクト表面に対する前記第2方向の両側のうち同一方向側に配置されている請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記素子コンタクト表面と前記駆動コンタクト表面との間に跨るように配置されたキャパシタを備えている請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項9】
前記接続導電部は、前記基板の裏面における前記接続コンタクト表面とは反対側の位置にある接続コンタクト裏面を有し、
前記素子導電部は、前記基板の裏面における前記素子コンタクト表面とは反対側の位置にある素子コンタクト裏面を有し、
前記駆動導電部は、前記基板の裏面における前記駆動コンタクト表面とは反対側の位置にある駆動コンタクト裏面を有し、
前記制御導電部は、前記基板の裏面における前記制御コンタクト表面とは反対側の位置にある制御コンタクト裏面を有する、
請求項のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記素子コンタクト裏面は、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面よりも大きい請求項に記載の半導体発光装置。
【請求項11】
前記共通導電部は、前記基板の裏面における前記共通コンタクト表面とは反対側の位置にある共通コンタクト裏面を有する請求項又は請求項10に記載の半導体発光装置。
【請求項12】
前記共通コンタクト裏面と前記接続コンタクト裏面とは離間している請求項11に記載の半導体発光装置。
【請求項13】
前記共通コンタクト裏面は、前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面よりも大きい請求項11又は請求項12に記載の半導体発光装置。
【請求項14】
前記基板は、絶縁性材料で構成されており、
前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面、および前記制御コンタクト表面は、前記基板の表面に形成された導電層の表面であり、
前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面、および前記制御コンタクト裏面は、前記基板の裏面に形成された導電層の表面である、
請求項13のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項15】
前記基板は、導電性材料で構成されており、
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部は、絶縁部によって互いに絶縁された状態で区画された基板の一部であり、
前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面、および前記制御コンタクト表面は、前記基板の表面で構成されており、
前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面、および前記制御コンタクト裏面は、前記基板の裏面で構成されている、
請求項13のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項16】
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、前記基板の平面方向と直交する方向に凹む凹部が設けられており、
前記凹部には前記絶縁部が入り込んでいる、請求項15に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
前記凹部は、前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面の少なくとも1つの周縁部に設けられている、請求項16に記載の半導体発光装置。
【請求項18】
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、フランジが設けられており、
前記基板の平面方向に垂直な方向における前記フランジと前記基板において前記半導体発光素子が搭載される側の面とは反対側の基板裏面との間には、前記絶縁部が入り込んでいる、請求項1517のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1に示すように、半導体発光素子を光源として備えた半導体発光装置が広く知られている。特許文献1に記載の半導体発光装置は、半導体発光素子と、半導体発光素子が搭載された基板と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-41866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、半導体発光装置を、たとえば半導体発光素子を駆動させるスイッチング素子やキャパシタ等といった電子部品とともに用いるときには、半導体発光装置とは別に電子部品を配置し、配線等を用いて半導体発光素子と電子部品とを電気的に接続する。このような構成では、配線等に起因する寄生容量が懸念される。
【0005】
本開示の目的は、寄生容量を低減しつつ半導体発光素子と電子部品とを電気的に接続できる半導体発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する半導体発光装置は、基板と、前記基板に形成された共通導電部と、前記共通導電部に搭載された半導体発光素子と、前記共通導電部に搭載され、前記共通導電部を介して前記半導体発光素子と電気的に接続された電子部品と、を備えている。
【0007】
この構成によれば、半導体発光素子と電子部品との導電経路を短くすることができる。したがって、半導体発光素子と電子部品との導電経路に基づく寄生容量を低減できる。よって、寄生容量を低減しつつ、半導体発光素子と電子部品とを電気的に接続することができる。
【発明の効果】
【0008】
上記半導体発光装置によれば、寄生容量を低減しつつ半導体発光素子と電子部品とを好適に配置できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】半導体発光装置の一実施形態を示す斜視図。
図2】半導体発光装置の分解斜視図。
図3】半導体発光装置の正面図。
図4】半導体発光装置の底面図。
図5図3の5-5線断面図。
図6図3の6-6線断面図。
図7】半導体発光素子の断面構造を示す斜視図。
図8】半導体発光素子の部分断面図。
図9】電子機器の一部を示す正面図。
図10】電子機器の一部を示す回路図。
図11】第2実施形態の半導体発光装置の斜視図。
図12】半導体発光装置の正面図。
図13】半導体発光装置の側面図。
図14】半導体発光装置の枠を基板の厚さ方向と直交する平面で切った正面図。
図15】ケースを取り除いた状態の半導体発光装置の正面図。
図16】半導体発光装置の底面側の透視図。
図17図12の17-17線断面図。
図18図12の18-18線断面図。
図19図12の19-19線断面図。
図20図15の20-20線断面図。
図21図15の21-21線断面図。
図22図15の22-22線断面図。
図23】ケースの正面図。
図24図23の24-24線断面図。
図25図23の25-25線断面図。
図26】ケースの底面図。
図27】第2実施形態の半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図28図27の一部拡大図。
図29図28の29-29線断面図。
図30】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図31図30の31-31線断面図。
図32】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図33】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図34】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図35】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図36】半導体発光装置の製造方法の一工程の一例を説明するための説明図。
図37】第2実施形態の電子機器の一部を示す正面図。
図38】第2実施形態の電子機器の一部を示す回路図。
図39】変更例の半導体発光装置の正面図。
図40】変更例の半導体発光装置の底面図。
図41】変更例の半導体発光装置の断面図。
図42】変更例の半導体発光装置の断面図。
図43】変更例の半導体発光装置の正面図。
図44】変更例の半導体発光装置の底面図。
図45】変更例の半導体発光装置の正面図。
図46】変更例の半導体発光装置の底面図。
図47】変更例の半導体発光装置の正面図。
図48】変更例の半導体発光装置の正面図。
図49】変更例の半導体発光装置の正面図。
図50】変更例の半導体発光装置の断面図。
図51】変更例の半導体発光装置の断面図。
図52】変更例の半導体発光装置の斜視図。
図53】変更例の半導体発光装置の正面図。
図54】変更例の半導体発光装置の側面図。
図55図53の55-55線断面図。
図56図52の半導体発光装置のケースの正面図。
図57図56のケースの底面図。
図58】変更例の半導体発光装置の断面図。
図59】変更例の半導体発光装置について、枠を基板の厚さ方向と直交する平面で切った正面図。
図60】変更例の半導体発光装置の断面図。
図61】変更例の半導体発光装置の枠を基板の厚さ方向と直交する平面で切った正面図。
図62】変更例の半導体発光装置の枠を基板の厚さ方向と直交する平面で切った正面図。
図63】変更例の半導体発光装置の断面図。
図64】変更例の半導体発光装置の枠を基板の厚さ方向と直交する平面で切った正面図の一部拡大図。
図65】ケースの枠の一部の底面図。
図66図64の66-66線断面図。
図67図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図68図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図69図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図70図65の変更例の枠の一部の底面図。
図71図65の変更例の枠の一部の底面図。
図72図65の変更例の枠の一部の底面図。
図73図65の変更例の枠の一部の底面図。
図74図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図75図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図76図66の変更例のケースおよび基板の断面図。
図77図76から通気部が形成された状態のケースおよび基板の断面図。
図78】変更例のケースの正面図。
図79図78の79-79線断面図。
図80図78のケースの底面図。
図81】変更例の半導体発光装置の断面図。
図82】変更例の半導体発光装置の断面図。
図83】変更例の半導体発光装置について、ケースを取り除いた状態の半導体発光装置の正面図。
図84】変更例の半導体発光装置について、ケースを取り除いた状態の半導体発光装置の正面図。
図85】変更例の半導体発光装置について、ケースを取り除いた状態の半導体発光装置の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、半導体発光装置の実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための構成や方法を例示するものであり、各構成部品の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに限定するものではない。以下の実施形態は、種々の変更を加えることができる。
【0011】
図1は、第1実施形態の半導体発光装置1の斜視図である。図2は、第1実施形態の半導体発光装置1の分解斜視図である。図3は、第1実施形態の半導体発光装置1の正面図である。図3では、蓋22の下方を実線で示す。
【0012】
図1に示すように、半導体発光装置1は、たとえば直方体形状である。半導体発光装置1の平面視において、一辺に沿う方向をX方向とし、X方向と直交する方向をY方向とする。本実施形態においては、半導体発光装置1のX方向のサイズは3.5mm程度であり、半導体発光装置1のY方向のサイズは3.5mm程度である。なお、半導体発光装置1のX方向のサイズおよびY方向のサイズはそれぞれ、任意に変更可能である。
【0013】
図1図3に示すように、半導体発光装置1は、基板10と、ケース20と、複数の導電部30,40,50,60,70と、半導体発光素子80および電子部品100と、を備えている。
【0014】
基板10は、たとえば、X方向およびY方向に延びた正方形である。X方向およびY方向は、基板10の平面方向における互いに直交する2方向である。基板10は、基板表面11と基板裏面12とを有している。
【0015】
本実施形態においては、基板10は絶縁性材料からなる。基板10は、たとえばアルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミックスでもよいし、シリコン基板でもよいし、ガラスエポキシ等でもよい。なお、説明の便宜上、基板10の厚さ方向において基板表面11から離れる方向を「上方」といい、基板表面11に近づく方向を「下方」という。
【0016】
ケース20は、半導体発光素子80および電子部品100を収容するものである。ケース20は、基板10に取り付けられている。ケース20内は、たとえば中空である。ただし、これに限られず、ケース20内に何らかの部材が充填されていてもよい。
【0017】
ケース20は、上方に対して開口した枠21と、枠21の開口を塞ぐ蓋22とを有している。枠21は、たとえば遮光性を有する材料からなり、たとえば有色樹脂からなる。半導体発光素子80からの光は、枠21によって遮られる。枠21は、基板10よりも若干小さく形成された正方形状である。図2に示すように、枠21は、Y方向の両側壁部である第1側壁部21aおよび第2側壁部21bと、X方向の両側壁部である第3側壁部21cおよび第4側壁部21dと、を有している。第1側壁部21aおよび第2側壁部21bはY方向に対向配置されており、第3側壁部21cおよび第4側壁部21dはX方向に対向配置されている。
【0018】
蓋22は、枠21の外縁よりも一回り小さい板状である。蓋22は、透明な材料からなり、たとえばガラスで形成されている。蓋22は、半導体発光素子80からの光を透過させる。
【0019】
図2および図3に示すように、複数の導電部30,40,50,60,70は基板10に形成されている。複数の導電部30,40,50,60,70は、導電性材料からなり、たとえばCu、Ni,Ti,Au等が適宜選択される。また、複数の導電部30,40,50,60,70には、Snからなる表層を設けておいてもよい。
【0020】
複数の導電部30,40,50,60,70は、たとえば、基板表面11に形成された表面導電層と、基板裏面12に形成された裏面導電層と、表面導電層と裏面導電層とを電気的に接続する連絡部と、を含む。
【0021】
図3図5に示すように、複数の導電部30,40,50,60,70のうち共通導電部30は、基板表面11に形成された共通表面導電層31と、基板裏面12に形成された共通裏面導電層32と、共通表面導電層31と共通裏面導電層32とを電気的に接続する共通連絡部33と、を含む。共通導電部30は、基板表面11にある共通コンタクト表面30aと、基板裏面12にある共通コンタクト裏面30bと、を有する。本実施形態において、共通コンタクト表面30aは、共通表面導電層31の表面であり、共通コンタクト裏面30bは、共通裏面導電層32の裏面である。
【0022】
共通コンタクト表面30aは、基板表面11における第3側壁部21cおよび第4側壁部21dよりもX方向の中央部に近い側に配置されており、本実施形態においては基板表面11におけるX方向の中央部に配置されている。共通コンタクト表面30aは、Y方向に延びている。共通コンタクト表面30aは、Y方向を長手方向とし、X方向を短手方向とする長方形状である。共通コンタクト表面30aは、枠21と重なる位置まで形成されており、共通コンタクト表面30aのY方向の両端は、上方から見て、第1側壁部21aの外面および第2側壁部21bの外面と一致している。
【0023】
接続導電部40および制御導電部70は、共通コンタクト表面30aに対してX方向の一方側に配置され、素子導電部50および駆動導電部60は、共通コンタクト表面30aに対してX方向の他方側に配置されている。
【0024】
接続導電部40は、基板表面11に形成された接続表面導電層41と、基板裏面12に形成された接続裏面導電層42と、接続表面導電層41と接続裏面導電層42とを電気的に接続する接続連絡部43と、を含む。
【0025】
接続表面導電層41は、共通表面導電層31のX方向の両端部のうち素子導電部50側とは反対側の端部31aからX方向に突出した部分である。接続表面導電層41と共通表面導電層31とは一体形成されている。このため、接続導電部40は、共通導電部30と電気的に接続されている。
【0026】
接続導電部40は、基板表面11にある接続コンタクト表面40aと、基板裏面12にある接続コンタクト裏面40bと、を有する。本実施形態において、接続コンタクト表面40aは、接続表面導電層41の表面であり、共通コンタクト表面30aにおけるX方向の両端部のうち素子導電部50側とは反対側の端部からX方向に突出した部分である。接続コンタクト表面40aは、共通コンタクト表面30aと連続している。接続コンタクト裏面40bは、接続裏面導電層42の裏面である。
【0027】
素子導電部50は、基板表面11に形成された素子表面導電層51と、基板裏面12に形成された素子裏面導電層52と、素子表面導電層51と素子裏面導電層52とを電気的に素子する素子連絡部53と、を含む。素子導電部50は、基板表面11にある素子コンタクト表面50aと、基板裏面12にある素子コンタクト裏面50bと、を有する。本実施形態において、素子コンタクト表面50aは、素子表面導電層51の表面であり、素子コンタクト裏面50bは、素子裏面導電層52の裏面である。
【0028】
図3,4,6に示すように、駆動導電部60は、基板表面11に形成された駆動表面導電層61と、基板裏面12に形成された駆動裏面導電層62と、駆動表面導電層61と駆動裏面導電層62とを電気的に駆動する駆動連絡部63と、を含む。駆動導電部60は、基板表面11にある駆動コンタクト表面60aと、基板裏面12にある駆動コンタクト裏面60bと、を有する。本実施形態において、駆動コンタクト表面60aは、駆動表面導電層61の表面であり、駆動コンタクト裏面60bは、駆動裏面導電層62の裏面である。
【0029】
制御導電部70は、基板表面11に形成された制御表面導電層71と、基板裏面12に形成された制御裏面導電層72と、制御表面導電層71と制御裏面導電層72とを電気的に制御する制御連絡部73と、を含む。制御導電部70は、基板表面11にある制御コンタクト表面70aと、基板裏面12にある制御コンタクト裏面70bと、を有する。本実施形態において、制御コンタクト表面70aは、制御表面導電層71の表面であり、制御コンタクト裏面70bは、制御裏面導電層72の裏面である。
【0030】
半導体発光素子80は、半導体発光装置1における光源であり、所定の波長帯の光を発する。半導体発光素子80の具体的構成は特に限定されず、半導体レーザ素子やLED素子等である。本実施形態においては、半導体発光素子80は、半導体レーザ素子であり、特にVCSEL素子が採用されている。半導体発光素子80からの光は、蓋22を通過して外部に出射される。
【0031】
図7および図8に示すように、本例の半導体発光素子80は、素子基板81、第1半導体層82、活性層83、第2半導体層84、電流狭窄層85、絶縁層86および導電層87を備え、複数の発光領域90が形成されている。図8は、1つの発光領域90を含む部分を拡大して示している。
【0032】
素子基板81は半導体よりなる。素子基板81を構成する半導体は、たとえば、GaAsである。素子基板81を構成する半導体は、GaAs以外であってもよい。
活性層83は、自然放出および誘導放出によって、たとえば、980nm帯(以下、「λa」とする)の波長の光を放出する化合物半導体により構成されている。活性層83は、第1半導体層82と第2半導体層84との間に位置している。本実施形態においては、アンドープのGaAs井戸層とアンドープのAlGaAs障壁層(バリア層)とを交互に積層した多重量子井戸構造により構成されている。たとえば、アンドープAl0.35Ga0.65As障壁層とアンドープGaAs井戸層とが交互に繰り返し2~6周期形成されている。
【0033】
第1半導体層82は、典型的にはDBR(Distributed Bragg Reflector)層であり、素子基板81に形成されている。第1半導体層82は第1導電型を有する半導体よりなる。本例では第1導電型はn型である。第1半導体層82は、活性層83から発せられる光を効率よく反射させるためのDBRとして構成されている。より具体的には、活性層83は、厚さλa/4のAlGaAs層であってそれぞれ反射率が異なる2層からなるペアを、複数段重ね合わせることにより構成されている。より具体的には、第1半導体層82は、たとえば600Åの厚さを有する相対的にAl組成が低いn型Al0.16Ga0.84As層(低Al組成層)と、たとえば700Åの厚さを有する相対的にAl組成が高いn型Al0.84Ga0.16As層(高Al組成層)とを交互に複数周期(たとえば、20周期)繰り返し積層して構成されている。n型Al0.16Ga0.84As層およびn型Al0.84Ga0.16As層には、それぞれ、たとえば2×1017cm-3~3×1018cm-3および2×1017cm-3~3×1018cm-3の濃度で、n型不純物(たとえば、Si)がドープされている。
【0034】
第2半導体層84は、典型的にはDBR層であり、第2導電型を有する半導体よりなる。本例では第2導電型はp型である。本実施形態とは異なり、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型であってもよい。第2半導体層84および素子基板81の間に、第1半導体層82が位置している。第2半導体層84は、活性層83から発せられる光を効率よく反射させるためのDBRとして構成されている。より具体的には、第2半導体層84は、厚さλa/4のAlGaAs層であってそれぞれ反射率が異なる2層からなるペアを、複数段重ね合わせることにより構成されている。第2半導体層84は、たとえば、相対的にAl組成が低いp型Al0.16Ga0.84As層(低Al組成層)と、相対的にAl組成が高いp型Al0.84Ga0.16As層(高Al組成層)とが交互に複数周期(たとえば、20周期)繰り返し積層して構成されている。
【0035】
電流狭窄層85は、第2半導体層84内に位置している。電流狭窄層85はたとえばAlを多く含み、酸化しやすい層からなる。電流狭窄層85は、この酸化しやすい層を酸化することにより形成される。電流狭窄層85は、酸化によって形成される必要は必ずしもなく、その他の方法(たとえばイオン注入)によって形成されてもよい。電流狭窄層85には開口85aが形成されている。開口85aを電流が流れる。
【0036】
絶縁層86は第2半導体層84に形成されている。絶縁層86は、たとえば、SiOよりなる。絶縁層86には、開口86aが形成されている。
導電層87は、絶縁層86に形成されている。導電層87は導電性材料(たとえば金属)よりなる。導電層87は、絶縁層86の開口86aを通じて第2半導体層84に導通している。導電層87は、開口87aを有する。
【0037】
発光領域90は、活性層83からの光が直接または反射の後に出射される領域である。本例においては、発光領域90は、平面視円環形状であるが、その形状は特に限定されない。発光領域90は、上述した第2半導体層84、電流狭窄層85、絶縁層86および導電層87が積層され、電流狭窄層85の開口85a、絶縁層86の開口86aおよび導電層87の開口87a等が形成されることにより設けられている。発光領域90においては、活性層83からの光が、導電層87の開口87aを通じて出射される。
【0038】
図3および図5に示すように、半導体発光素子80は、複数の発光領域90と素子上面電極91とが形成された素子上面80aと、素子下面電極92が形成された素子下面80bとを有している。素子上面80aは、たとえばX方向を長手方向とし、Y方向を短手方向とする長方形である。素子上面電極91は、素子上面80aにおけるX方向の端部に形成されている。素子上面電極91は、第3側壁部21cよりも第4側壁部21dの近くに配置されている。素子上面電極91は、Y方向を長手方向とする細長形状である。素子上面電極91は、たとえば金属からなり、第2半導体層84に導通している。素子下面電極92は、たとえば素子下面80bの全体に形成されており、たとえば金属からなる。半導体発光素子80がVCSEL素子である本実施形態においては、素子上面電極91はアノード電極であり、素子下面電極92はカソード電極である。
【0039】
電子部品100は、たとえば半導体発光素子80を駆動するのに用いられる。電子部品100は、たとえばスイッチング素子であり、本実施形態においてはn型のMOSFETである。
【0040】
図3および図6に示すように、電子部品100は、第1駆動電極101および制御電極102が形成された上面100aと、第2駆動電極103が形成された下面100bと、を有している。電子部品100がMOSFETである本実施形態においては、第1駆動電極101はソース電極であり、第2駆動電極103はドレイン電極であり、制御電極102はゲート電極である。
【0041】
図3に示すように、電子部品100の上面100aは長方形であり、上方から見て左下に制御電極102が形成されており、それ以外の部分は第1駆動電極101となっている。第1駆動電極101の面積は制御電極102よりも大きい。下面100bは、たとえば長方形である。第2駆動電極103は、たとえば電子部品100の裏面全体に形成されており、たとえば金属からなる。
【0042】
以下、複数の導電部30,40,50,60,70、半導体発光素子80および電子部品100の位置関係について詳細に説明する。
まず、図3を用いて、基板表面11側のレイアウトについて説明する。
【0043】
半導体発光素子80および電子部品100は、共通導電部30に搭載されており、共通導電部30を介して電気的に接続されている。本実施形態においては、半導体発光素子80および電子部品100は、共通表面導電層31の表面で構成された共通コンタクト表面30a上に配置されており、共通表面導電層31を介して電気的に接続されている。
【0044】
具体的には、共通コンタクト表面30aはY方向に延びており、半導体発光素子80および電子部品100は、共通コンタクト表面30a上にY方向に配列して配置されている。つまり、本実施形態においては、共通コンタクト表面30aは、半導体発光素子80と電子部品100との配列方向に延びている。Y方向が配列方向又は第1方向に対応し、X方向が第2方向に対応する。
【0045】
半導体発光素子80は、電子部品100よりも第1側壁部21aの近くに配置されており、電子部品100は、半導体発光素子80よりも第2側壁部21bの近くに配置されている。半導体発光素子80および電子部品100は、基板表面11におけるY方向の中央部に対してずれた位置に配置されており、たとえば中央部に対してY方向の両側に配置されている。図示された例においては、半導体発光素子80は、共通コンタクト表面30a上における基板表面11のY方向の中央部と第1側壁部21aとの間に配置されており、本例においては第1側壁部21aよりも基板表面11のY方向の中央部寄りに配置されている。電子部品100は、基板表面11のY方向の中央部と第2側壁部21bとの間に配置されており、本例においては第2側壁部21bよりも基板表面11のY方向の中央部寄りに配置されている。このため、半導体発光素子80および電子部品100は、基板表面11におけるY方向の中央部に対してY方向の両側に配置されつつ、両者のY方向距離は短くなっている。
【0046】
図5に示すように、半導体発光素子80の素子下面80bに形成されている素子下面電極92は、たとえばAg等の金属を含むペーストまたははんだ等の導電性接合材P1によって共通コンタクト表面30aにダイボンディングされている。これにより、素子下面電極92は、共通導電部30に接合されている。
【0047】
図6に示すように、電子部品100の下面100bに形成されている第2駆動電極103は、たとえばAg等の金属を含むペーストまたははんだ等の導電性接合材P2によって共通コンタクト表面30aにダイボンディングされている。これにより、第2駆動電極103は、共通導電部30に接合されている。共通導電部30によって、素子下面電極92と第2駆動電極103とが電気的に接続されている。
【0048】
図3に示すように、基板表面11における共通コンタクト表面30aに対してX方向の一方側に素子導電部50が配置されており、他方側に接続導電部40が配置されている。本実施形態においては、半導体発光素子80のX方向の両側に接続コンタクト表面40aと素子コンタクト表面50aとが分散して配置されている。接続導電部40は、半導体発光素子80に対して第3側壁部21c側に配置されており、接続コンタクト表面40aは基板表面11における左上部分にある。一方、素子導電部50は、半導体発光素子80に対して第4側壁部21d側に配置されており、素子コンタクト表面50aは基板表面11における右上部分にある。接続コンタクト表面40a、素子上面80a、および素子コンタクト表面50aは、X方向に配列されている。
【0049】
接続コンタクト表面40aは、たとえばY方向を長手方向としX方向を短手方向とする長方形状である。接続コンタクト表面40aは、平面視で枠21と重なる位置にも形成されている。接続コンタクト表面40aの長手方向の一端は、上方から見て第1側壁部21aの外面と一致している。接続コンタクト表面40aの短手方向の一端は、上方から見て第3側壁部21cの外面と一致している。
【0050】
素子コンタクト表面50aは、たとえばY方向を長手方向としX方向を短手方向とする長方形状である。素子コンタクト表面50aは、平面視で枠21と重なる位置にも形成されている。素子コンタクト表面50aの長手方向の一端は、上方から見て第1側壁部21aの外面と一致している。素子コンタクト表面50aの短手方向の一端は、上方から見て第4側壁部21dの外面と一致している。
【0051】
素子コンタクト表面50aは、ワイヤW1によって素子上面電極91と電気的に接続されている。ワイヤW1は、たとえばAu等の金属からなり、素子上面電極91および素子コンタクト表面50aにそれぞれボンディングされている。ワイヤW1の本数は特に限定されず、図示された例においては、複数のワイヤW1(5本のワイヤW1)が設けられている。また、図示された例においては、ワイヤW1のファーストボンディング部が素子上面電極91に設けられており、セカンドボンディング部が素子コンタクト表面50aに設けられている。
【0052】
図示された例においては、素子上面電極91は、素子上面80aのX方向の両端部のうち素子導電部50に近い方の端部に形成されている。このため、ワイヤW1の長さを短くできる。
【0053】
駆動導電部60および制御導電部70は、共通コンタクト表面30aに対してX方向の両側に分散して配置されている。駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aは、電子部品100のY方向の両側に配置されている。図示された例においては、駆動導電部60は、電子部品100に対して第4側壁部21d側に配置されており、駆動コンタクト表面60aは基板表面11の右下部分にある。制御導電部70は、電子部品100に対して第3側壁部21c側に配置されており、制御コンタクト表面70aは基板表面11の左下部分にある。制御コンタクト表面70a、電子部品100の上面100a、駆動コンタクト表面60aは、X方向に配列されている。
【0054】
素子導電部50および駆動導電部60は、共通コンタクト表面30aに対するY方向の両側のうち同一方向側に配置されている。言い換えれば、素子コンタクト表面50aは、共通コンタクト表面30aに対するX方向の両側のうち駆動コンタクト表面60a側に配置されている。
【0055】
駆動コンタクト表面60aは、たとえばY方向を長手方向としX方向を短手方向とする長方形状である。駆動コンタクト表面60aは、枠21と重なる位置にも形成されている。駆動コンタクト表面60aの長手方向の一端は、上方から見て第2側壁部21bの外面と一致している。駆動コンタクト表面60aの短手方向の一端は、上方から見て第4側壁部21dの外面と一致している。
【0056】
駆動コンタクト表面60aは、ワイヤW2によって第1駆動電極101に接続されている。これにより、駆動導電部60と第1駆動電極101とが電気的に接続される。ワイヤW2は、たとえばCu等の金属からなり、および駆動コンタクト表面60aおよび第1駆動電極101にそれぞれボンディングされている。ワイヤW2の本数は特に限定されず、図示された例においては、複数のワイヤW2(5本のワイヤW2)が設けられている。また、図示された例においては、ワイヤW2のファーストボンディング部が第1駆動電極101に設けられており、セカンドボンディング部が駆動コンタクト表面60aに設けられている。
【0057】
図示された例においては、ワイヤW1の本数とワイヤW2の本数とは同一である。ただし、これに限られず、ワイヤW1の本数はワイヤW2の本数と異なっていてもよく、たとえばワイヤW1の本数がワイヤW2の本数よりも多くてもよい。これにより、電子部品100よりも半導体発光素子80に大きな電流を流すことができる。
【0058】
制御コンタクト表面70aは、たとえばY方向を長手方向としX方向を短手方向とする長方形状である。制御コンタクト表面70aは、枠21と重なる位置にも形成されている。制御コンタクト表面70aの長手方向の一端は、上方から見て第2側壁部21bの外面と一致している。制御コンタクト表面70aの短手方向の一端面は、第3側壁部21cの外面と一致している。
【0059】
制御コンタクト表面70aは、ワイヤW3によって制御電極102に接続されている。これにより、制御導電部70と制御電極102とが電気的に接続される。ワイヤW3は、たとえばCu等の金属からなり、制御コンタクト表面70aおよび制御電極102にそれぞれボンディングされている。ワイヤW3の本数は特に限定されず、図示された例においては1本である。また、図示された例においては、ワイヤW3のファーストボンディング部が制御電極102に設けられており、セカンドボンディング部が制御コンタクト表面70aに設けられている。制御電極102は、上面100aのX方向の両端部のうち制御コンタクト表面70aに近い方の端部に形成されている。このため、ワイヤW3の長さを短くすることを可能にしている。
【0060】
図示された例においては、共通コンタクト表面30aは、他のコンタクト表面40a,50a,60a,70aよりも大きい。素子コンタクト表面50aは、駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aよりも大きい。接続コンタクト表面40aは、駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aよりも大きく、素子コンタクト表面50aよりも大きい。駆動コンタクト表面60aと制御コンタクト表面70aとは同一の大きさである。
【0061】
次に図4図6を用いて基板裏面12側のレイアウトについて説明する。
図4に示すように、共通コンタクト裏面30b(共通裏面導電層32)は、基板裏面12の中央部に形成されている。共通コンタクト裏面30bは、共通コンタクト表面30aとは反対側の位置に形成されている。共通コンタクト裏面30bは、共通コンタクト表面30aと同様に、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。共通コンタクト裏面30bは、上方から見て共通コンタクト表面30aよりも小さく形成されている。共通コンタクト裏面30bのX方向の長さは、共通コンタクト表面30aのX方向の長さよりも短い。共通コンタクト裏面30bのX方向の両端は、共通コンタクト表面30aのX方向の両端よりも中央側に寄っている。
【0062】
共通コンタクト裏面30bに対してX方向の一方側に素子コンタクト裏面50bおよび駆動コンタクト裏面60bが配置されており、他方側に接続コンタクト裏面40bおよび制御コンタクト裏面70bが配置されている。
【0063】
接続コンタクト裏面40b(接続裏面導電層42)は、基板裏面12における接続コンタクト表面40aとは反対側の位置に形成されている。図4に示すように、接続コンタクト裏面40bは、基板裏面12における右上部分に形成されている。接続コンタクト裏面40bは、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。接続コンタクト裏面40bは、接続コンタクト表面40aよりも小さく形成されている。接続コンタクト裏面40bと共通コンタクト裏面30bとは離れており、両者は繋がっていない。
【0064】
図5に示すように、上方(基板表面11側)から見て、接続コンタクト裏面40bの左端は、接続コンタクト表面40aの左端よりも基板10の中央側に寄っている。接続コンタクト裏面40bの左端および接続コンタクト表面40aの左端とは、接続コンタクト裏面40bおよび接続コンタクト表面40aのX方向の両端のうち基板10の縁側の端である。
【0065】
図4に示すように、素子コンタクト裏面50b(素子裏面導電層52)は、基板裏面12における素子コンタクト表面50aとは反対側の位置に形成されている。図示された例においては、素子コンタクト裏面50bは、基板裏面12における左上部分に形成されている。素子コンタクト裏面50bは共通コンタクト裏面30bに対して離間しており、両者は繋がっていない。
【0066】
素子コンタクト裏面50bは、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。素子コンタクト裏面50bは、素子コンタクト表面50aよりも小さく形成されている。
【0067】
図5に示すように、上方から見て、素子コンタクト裏面50bの左端は素子コンタクト表面50aの左端と一致しており、素子コンタクト裏面50bの右端は素子コンタクト表面50aの右端よりも中央側に寄っている。素子コンタクト裏面50bの左端および素子コンタクト表面50aの左端とは、素子コンタクト裏面50bおよび素子コンタクト表面50aのX方向の両端のうち基板10の中央側の端である。素子コンタクト裏面50bの右端および素子コンタクト表面50aの右端とは、素子コンタクト裏面50bおよび素子コンタクト表面50aのX方向の両端のうち基板10の縁側の端である。
【0068】
図4に示すように、駆動コンタクト裏面60b(駆動裏面導電層62)は、基板裏面12における駆動コンタクト表面60aとは反対側の位置に形成されている。図示された例においては、駆動コンタクト裏面60bは、基板裏面12における左下部分に形成されている。駆動コンタクト裏面60bは、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。
【0069】
駆動コンタクト裏面60bは、共通コンタクト裏面30bに対してX方向に離間している。素子コンタクト裏面50bと駆動コンタクト裏面60bとはY方向に離間して配列されている。駆動コンタクト裏面60bのY方向の長さは、素子コンタクト裏面50bのY方向の長さよりも短い。そして、素子コンタクト裏面50bおよび駆動コンタクト裏面60b間の距離Y2は、素子コンタクト表面50aおよび駆動コンタクト表面60a間の距離Y1(図3)よりも長い。
【0070】
図6に示すように、上方から見て、駆動コンタクト裏面60bの左端は駆動コンタクト表面60aの左端と一致しており、駆動コンタクト裏面60bの右端は駆動コンタクト表面60aの右端よりも中央側に寄っている。駆動コンタクト裏面60bの左端および駆動コンタクト表面60aの左端とは、駆動コンタクト裏面60bおよび駆動コンタクト表面60aのX方向の両端のうち基板10の中央側の端である。駆動コンタクト裏面60bの右端および駆動コンタクト表面60aの右端とは、駆動コンタクト裏面60bおよび駆動コンタクト表面60aのX方向の両端のうち基板10の縁側の端である。
【0071】
図4に示すように、制御コンタクト裏面70bは、基板裏面12における制御コンタクト表面70aとは反対側の位置に形成されている。図示された例においては、制御コンタクト裏面70bは、基板裏面12における右下部分に形成されている。制御コンタクト裏面70bは、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。制御コンタクト裏面70bは、制御コンタクト表面70aよりも小さく形成されている。
【0072】
制御コンタクト裏面70bは、共通コンタクト裏面30bに対してX方向に離間して配置されている。接続コンタクト裏面40bと制御コンタクト裏面70bとはY方向に離間して配列されている。制御コンタクト裏面70bのY方向の長さは、接続コンタクト裏面40bのY方向の長さよりも短い。そして、接続コンタクト裏面40bおよび制御コンタクト裏面70b間の距離Y4は、接続コンタクト表面40aおよび制御コンタクト表面70a間の距離Y3(図3)よりも長い。
【0073】
図6に示すように、上方から見て、制御コンタクト裏面70bの右端は制御コンタクト表面70aの右端と一致しており、制御コンタクト裏面70bの左端は制御コンタクト表面70aの左端よりも中央側に寄っている。制御コンタクト裏面70bの右端および制御コンタクト表面70aの右端とは、制御コンタクト裏面70bおよび制御コンタクト表面70aのX方向の両端のうち基板10の中央側の端である。制御コンタクト裏面70bの左端および制御コンタクト表面70aの左端とは、制御コンタクト裏面70bおよび制御コンタクト表面70aのX方向の両端のうち基板10の縁側の端である。
【0074】
本実施形態においては、共通コンタクト裏面30bは、接続コンタクト裏面40b、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bよりも大きい。素子コンタクト裏面50bおよび接続コンタクト裏面40bは、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bよりも大きい。駆動コンタクト裏面60bと制御コンタクト裏面70bとは同一形状である。
【0075】
次に、連絡部33,43,53,63,73について説明する。
複数の連絡部33,43,53,63,73は、基板10の厚さ方向における導電経路を構成するものである。本実施形態においては、複数の連絡部33,43,53,63,73は、基板10を厚さ方向に貫通している。
【0076】
図3および図4に示すように、共通連絡部33は、共通表面導電層31と共通裏面導電層32との間に配置されている。共通連絡部33は、共通表面導電層31と共通裏面導電層32とに繋がっており、これらを導通させている。
【0077】
図3に示すように、共通連絡部33は、上方から見て、半導体発光素子80および電子部品100とは重ならない位置に形成されている。たとえば、共通連絡部33は、半導体発光素子80と電子部品100との間に配置されている。具体的には、共通連絡部33は、基板表面11の中心に配置されている。
【0078】
図5に示すように、接続連絡部43は、接続表面導電層41と接続裏面導電層42との間に配置されている。接続連絡部43は、接続表面導電層41と接続裏面導電層42とに繋がっており、これらを導通させている。
【0079】
図3に示すように、接続連絡部43は、上方から見て、ケース20と重なる位置に形成されている。たとえば、接続連絡部43は、上方から見て、第3側壁部21cと重なる位置に形成されている。
【0080】
図5に示すように、素子連絡部53は、素子表面導電層51と素子裏面導電層52との間に配置されている。素子連絡部53は、素子表面導電層51と素子裏面導電層52とに繋がっており、これらを導通させている。
【0081】
図3に示すように、素子連絡部53は、上方から見て、ケース20と重なる位置に形成されている。たとえば、素子連絡部53は、上方から見て、第4側壁部21dと重なる位置に形成されている。
【0082】
図6に示すように、駆動連絡部63は、駆動表面導電層61と駆動裏面導電層62との間に配置されている。駆動連絡部63は、駆動表面導電層61と駆動裏面導電層62とに繋がっており、これらを導通させている。
【0083】
図3に示すように、駆動連絡部63は、上方から見て、ケース20と重なる位置に形成されている。たとえば、駆動連絡部63は、上方から見て、第4側壁部21dと重なる位置に形成されている。
【0084】
図6に示すように、制御連絡部73は、制御表面導電層71と制御裏面導電層72との間に配置されている。制御連絡部73は、制御表面導電層71と制御裏面導電層72とに繋がっており、これらを導通させている。
【0085】
図3に示すように、制御連絡部73は、上方から見て、ケース20と重なる位置に形成されている。たとえば、制御連絡部73は、上方から見て、第3側壁部21cと重なる位置に形成されている。
【0086】
図9および図10は、半導体発光装置1が用いられた電子機器2の一例を示す平面図および回路図である。電子機器2としては、たとえば距離を測定するセンサなどがある。
電子機器2は、半導体発光装置1と、半導体発光装置1が搭載された回路基板110と、回路基板110上に形成された配線パターン111~114と、を有している。
【0087】
複数の配線パターン111~114は、互いに離間して配置されている。第1配線パターン111および第2配線パターン112はX方向に配列されており、第3配線パターン113および第4配線パターン114はX方向に配列されている。第1配線パターン111および第4配線パターン114はY方向に配列されており、第2配線パターン112および第3配線パターン113は、Y方向に配列されている。
【0088】
接続裏面導電層42は、第1配線パターン111と重なる位置に配置されている。接続コンタクト裏面40bと第1配線パターン111とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第1配線パターン111は、半導体発光素子80の素子下面電極92および電子部品100の第2駆動電極103に電気的に接続される。
【0089】
素子裏面導電層52は、第2配線パターン112と重なる位置に配置されている。素子コンタクト裏面50bと第2配線パターン112とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第2配線パターン112は、本実施形態においてはアノード電極である素子上面電極91に電気的に接続される。
【0090】
駆動裏面導電層62は、第3配線パターン113と重なる位置に配置されている。駆動コンタクト裏面60bと第3配線パターン113とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第3配線パターン113は、本実施形態においてはソース電極である第1駆動電極101に電気的に接続される。
【0091】
制御裏面導電層72は、第4配線パターン114と重なる位置に配置されている。制御コンタクト裏面70bと第4配線パターン114とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第4配線パターン114は、制御電極102に電気的に接続される。
【0092】
以上のとおり、本実施形態においては、複数のコンタクト裏面40b,50b,60b,70bが半導体発光装置1の外部端子を構成している。
図示された例において、共通裏面導電層32(共通コンタクト裏面30b)は、はんだ等によって、回路基板110に形成された放熱パターン115に実装されている。半導体発光素子80および電子部品100の熱は、共通コンタクト裏面30bから回路基板110に伝わる。これにより、半導体発光装置1の放熱性の向上を図ることができる。
【0093】
図9に示すように、電子機器2は、キャパシタ120を有している。キャパシタ120は、第2配線パターン112と第3配線パターン113との間に跨るように配置されており、第2配線パターン112および第3配線パターン113に電気的に接続されている。これにより、図10に示すように、キャパシタ120は、直列に接続された半導体発光素子80および電子部品100に対して並列に接続される。したがって、キャパシタ120を接続するための配線パターンのレイアウトを簡略化することができる。
【0094】
本実施形態の作用について説明する。
ケース20内に半導体発光素子80および電子部品100が収容されており、基板表面11に形成された共通導電部30に、半導体発光素子80と電子部品100とが搭載されている。これにより、電子部品100がケース20外に設けられている場合と比較して、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路が短くなっている。
【0095】
本実施形態の半導体発光装置1によれば、以下の効果が得られる。
(1-1)半導体発光装置1は、基板10と、基板10に形成された共通導電部30と、共通導電部30に搭載された半導体発光素子80および電子部品100と、を備えている。半導体発光素子80および電子部品100は、共通導電部30を介して電気的に接続されている。この構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路を短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量を低減できる。よって、寄生容量を低減しつつ、半導体発光素子80と電子部品100とを電気的に接続することができる。
【0096】
(1-2)半導体発光素子80の素子下面80bには素子下面電極92が形成されている。電子部品100は、半導体発光素子80を駆動するのに用いられるものであり、第1駆動電極101および制御電極102が形成された上面100aと、第2駆動電極103が形成された下面100bと、を有している。素子下面電極92と第2駆動電極103とが共通導電部30に接合されている。この構成によれば、共通導電部30を介して素子下面電極92と第2駆動電極103とを電気的に接続することができる。
【0097】
(1-3)半導体発光素子80と電子部品100とは所定の方向に配列されており、共通導電部30は、半導体発光素子80と電子部品100との配列方向であるY方向に延びた共通コンタクト表面30aを有している。半導体発光素子80と電子部品100とは、共通コンタクト表面30a上に配置されている。この構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100とを共通導電部30上に配置できる。
【0098】
共通コンタクト表面30aは、Y方向を長手方向としX方向を短手方向とする形状である。この構成によれば、共通コンタクト表面30aに対してX方向の両側にスペースが形成されるため、当該スペースに他の導電部を配置できる。
【0099】
(1-4)基板10には、第1駆動電極101と電気的に接続される駆動コンタクト表面60aを有する駆動導電部60と、制御電極102と電気的に接続される制御コンタクト表面70aを有する制御導電部70と、が形成されている。駆動導電部60および制御導電部70は、共通コンタクト表面30aに対してX方向の両側に分散して配置されている。この構成によれば、駆動導電部60および制御導電部70の干渉を回避しつつ、駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aの面積を確保できる。
【0100】
(1-5)駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aは、電子部品100に対してX方向の両側に配置されている。したがって、ワイヤW3の長さを短くでき、ワイヤW3に基づく寄生容量を低減できる。
【0101】
(1-6)共通コンタクト表面30aに対してX方向の一方側には、素子コンタクト表面50aを有する素子導電部50が形成されており、共通コンタクト表面30aに対してX方向の他方側には、共通導電部30と電気的に接続された接続導電部40が形成されている。接続導電部40は、共通コンタクト表面30aにおけるX方向の両端部のうち素子導電部50側とは反対側の端部からX方向に突出した接続コンタクト表面40aを有している。この構成によれば、素子導電部50との干渉を回避しつつ、接続導電部40を用いて共通導電部30との電気的接続を行うことができる。
【0102】
(1-7)素子導電部50と駆動導電部60とは、共通導電部30に対するX方向の両側のうち同一方向側に配置されている。この構成によれば、素子導電部50と駆動導電部60とが近接して配置されるため、素子導電部50と駆動導電部60とに接続される部品(たとえばキャパシタ)を容易に配置できる。
【0103】
(1-8)接続導電部40は、基板裏面12における接続コンタクト表面40aとは反対側の位置にある接続コンタクト裏面40bを有する。素子導電部50は、基板裏面12における素子コンタクト表面50aとは反対側の位置にある素子コンタクト裏面50bを有する。駆動導電部60は、基板裏面12における駆動コンタクト表面60aとは反対側の位置にある駆動コンタクト裏面60bを有する。制御導電部70は、基板裏面12における制御コンタクト表面70aとは反対側の位置にある制御コンタクト裏面70bを有する。この構成によれば、各コンタクト裏面40b,50b,60b,70bを用いて半導体発光装置1の外部とのコンタクトを確保することができる。
【0104】
(1-9)素子コンタクト裏面50bは、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bよりも大きい。この構成によれば、素子導電部50の放熱性の向上を図ることができる。
【0105】
(1-10)共通導電部30は、基板裏面12における共通コンタクト表面30aとは反対側の位置にある共通コンタクト裏面30bを有する。この構成によれば、共通コンタクト裏面30bを用いて放熱させることができる。したがって、共通導電部30の放熱性の向上を図ることができる。
【0106】
(1-11)共通コンタクト裏面30bは、接続コンタクト裏面40bとは離間している。この構成によれば、半導体発光装置1を回路基板110に実装する際に、共通コンタクト裏面30bと接続コンタクト裏面40bとのいずれか一方を用いてもよいし、双方を用いてもよい。したがって、半導体発光装置1を取り付ける回路基板110の設計の自由度を高くできる。
【0107】
(1-12)基板10は絶縁性材料で構成されている。コンタクト表面30a,40a,50a,60a,70aは、基板表面11に形成された表面導電層31,41,51,61,71の表面である。コンタクト裏面30b,40b,50b,60b,70bは、基板裏面12に形成された裏面導電層32,42,52,62,72の表面である。導電部30,40,50,60,70は、表面導電層31,41,51,61,71と裏面導電層32,42,52,62,72とを繋ぐ連絡部33,43,53,63,73を有している。連絡部33,43,53,63,73は、ケース20の下に配置されている。この構成によれば、連絡部33,43,53,63,73と、ワイヤW1~W3とが阻害することを抑制できる。
【0108】
(1-13)半導体発光装置1は、半導体発光素子80および電子部品100を収容するケース20を備えている。この構成によれば、半導体発光素子80および電子部品100を保護することができる。
【0109】
[第2実施形態]
図11図38を参照して、第2実施形態の半導体発光装置1Bについて説明する。なお、以降の説明において、第1実施形態の半導体発光装置1と共通する構成要素については同一符号を用い、その説明を省略する。また、第1実施形態の半導体発光装置1と共通する機能を有する構成要素については符号の後に「B」を付して、その説明を省略する場合がある。また、各方向についても第1実施形態と同様に用いる。
【0110】
図11は、第2実施形態の半導体発光装置1Bの斜視図である。図12および図14は半導体発光装置1Bの正面図であり、図13は半導体発光装置1Bの側面図であり、図15は半導体発光装置1Bの底面図である。図14では、半導体発光装置1Bからケース20Bを省略して示す。
【0111】
半導体発光装置1Bは、第1実施形態の半導体発光装置1と比較して、基板10の構成、接続導電部40が省略された点、複数の導電部30,50,60,70の形状およびケース20の構成が異なる。また、半導体発光装置1Bは、キャパシタ120をさらに備えている。以下の説明において、本実施形態の基板を基板10Bとし、複数の導電部をそれぞれ導電部30B,50B,60B,70B、または、共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bとし、ケースをケース20Bとする。本実施形態では、半導体発光装置1BのX方向の長さLXが4.5mm程度、半導体発光装置1BのY方向の長さLYが4.5mm程度、半導体発光装置1BのX方向及びY方向と直交する方向(以下、Z方向という)の長さLZが1.83mm程度である。なお、Z方向は、基板10Bの厚さ方向ともいえる。
【0112】
図17図19に示すように、ケース20Bは、半導体発光素子80、電子部品100およびキャパシタ120を収容するものである。ケース20Bは、第1実施形態と同様に、基板10Bに取り付けられている。ケース20B内は、たとえば中空である。ただし、これに限られず、ケース20B内に何らかの部材が充填されていてもよい。
【0113】
ケース20Bは、Z方向の一方側が開口した箱状に形成されている。本実施形態では、ケース20Bは、枠21と蓋22とが一体に形成された単一部品として構成されている。ケース20Bは、たとえば遮光性を有する材料からなり、たとえば有色樹脂からなる。半導体発光素子80からの光は、ケース20Bによって遮られる。枠21は、基板10Bよりも若干小さく形成された正方形状である。蓋22は、枠21の外縁と同じサイズとなるように形成されている。
【0114】
図12に示すように、蓋22には、半導体発光素子80からの光を透過させる開口部22aが形成されている。開口部22aは、Z方向において半導体発光素子80の発光領域90を少なくとも露出するように構成されており、本実施形態では、Z方向において半導体発光素子80の素子上面80aの全体を露出するように構成されている。このように、平面視において開口部22aは、素子上面80aよりも大きくなるように形成されている。平面視における開口部22aの形状は、X方向が長手方向となり、Y方向が短手方向となる長方形状である。開口部22aは、Z方向から見て、蓋22のうちX方向において第3側壁部21c寄りかつY方向において第1側壁部21a寄りに配置されている。
【0115】
図12および図13に示すように、蓋22には、開口部22aをZ方向のうち基板10B側とは反対側から覆うように平板状の光拡散板130が取り付けられている。平面視における光拡散板130の形状は、Y方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる長方形状である。光拡散板130は、たとえばポリカーボネート、ポリエステル、アクリル等の透光性の樹脂材料が適宜選択される。光拡散板130のサイズは、開口部22aの全体をZ方向から覆うことが可能な範囲で任意に変更可能である。本実施形態においては、Z方向から見て、光拡散板130のうち開口部22aからX方向における第3側壁部21c側への突出距離DX1は、開口部22aからX方向における第4側壁部21d側への突出距離DX2よりも小さい。突出距離DX1は、光拡散板130のうち開口部22aからY方向における第1側壁部21a側への突出距離DY1および開口部22aからY方向における第2側壁部21b側への突出距離DY2よりも大きい。なお、突出距離DX1,DX2はそれぞれ任意に変更可能である。一例では、突出距離DX1が突出距離DX2以上であってもよい。突出距離DX1,DX2の少なくとも一方は、突出距離DY1,DY2以下であってもよい。また、光拡散板130は、蓋22の全体をZ方向から覆うようなサイズに形成されてもよい。
【0116】
図14および図15に示すように、本実施形態の基板10Bは、導電性材料によって形成されており、たとえばCuからなる金属板からなる。換言すれば、基板10Bはリードフレームである。基板10Bには、互いに絶縁された複数の導電部30B,50B,60B,70Bが区画されるように仕切る絶縁部13が設けられている。共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bは、絶縁部13によって互いに絶縁された状態で区画された基板10Bの一部であるともいえる。絶縁部13は、たとえばエポキシ樹脂からなる。図14図16に示すように、導電部30B,50B,60B,70Bはそれぞれ、基板10Bの基板表面11および基板裏面12のいずれにも露出している。
【0117】
まず、導電部30B,50B,60B,70Bの構成の概要について説明する。
図14図16に示すように、共通導電部30Bは、Z方向において互いに反対側を向く共通コンタクト表面30aおよび共通コンタクト裏面30bを有する。本実施形態では、共通コンタクト表面30aは基板表面11の一部であり、共通コンタクト裏面30bは基板裏面12の一部である。
【0118】
図14に示すように、共通コンタクト表面30aは、基板表面11における第3側壁部21cおよび第4側壁部21dよりもX方向の中央部に近い側に配置されている。共通コンタクト表面30aは、基板表面11のうち上方から下方までにわたり形成されている。
【0119】
各導電部50B,60B,70Bの共通コンタクト表面30aに対する配置態様は、第1実施形態と同様である。すなわち、制御導電部70Bは、共通コンタクト表面30aに対してX方向の一方側に配置され、素子導電部50Bおよび駆動導電部60Bは、共通コンタクト表面30aに対してX方向の他方側に配置されている。また、素子導電部50Bおよび駆動導電部60Bは、Y方向において互いに離間して配列されている。
【0120】
図14図16に示すように、素子導電部50Bは、Z方向において互いに反対側を向く素子コンタクト表面50aおよび素子コンタクト裏面50bを有する。本実施形態では、素子コンタクト表面50aは基板表面11の一部であり、素子コンタクト裏面50bは基板裏面12の一部である。
【0121】
駆動導電部60Bは、Z方向において互いに反対側を向く駆動コンタクト表面60aおよび駆動コンタクト裏面60bを有する。本実施形態では、駆動コンタクト表面60aは基板表面11の一部であり、駆動コンタクト裏面60bは基板裏面12の一部である。
【0122】
制御導電部70Bは、Z方向において互いに反対側を向く制御コンタクト表面70aおよび制御コンタクト裏面70bを有する。本実施形態では、制御コンタクト表面70aは基板表面11の一部であり、制御コンタクト裏面70bは基板裏面12の一部である。
【0123】
図14図22を用いて、複数の導電部30B,50B,60B,70Bの詳細な形状について説明する。
図14および図15に示すように、平面視における共通コンタクト表面30aの形状は、略クランク状である。図15に示すように、共通コンタクト表面30aの周囲には、絶縁部13が設けられている。共通コンタクト表面30aは、半導体発光素子80が搭載された第1共通コンタクト表面部30cと、電子部品100が搭載された第2共通コンタクト表面部30dと、を有する。第1共通コンタクト表面部30cと第2共通コンタクト表面部30dとは一体化されている。共通コンタクト表面部30cと第2共通コンタクト表面部30dとは、Y方向に配列されている。図14に示すように、第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dからY方向の第1側壁部21aに向けて延びている。第1共通コンタクト表面部30cは、Y方向において第2共通コンタクト表面部30dよりも第1側壁部21a側に配置されている。換言すると、第2共通コンタクト表面部30dは、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cよりも第2側壁部21b側に配置されている。
【0124】
第1共通コンタクト表面部30cおよび第2共通コンタクト表面部30dは、X方向において互いにずれて配置されている。第1共通コンタクト表面部30cは、X方向において第2共通コンタクト表面部30dに対して第3側壁部21c寄りにずれて配置されている。換言すると、第2共通コンタクト表面部30dは、X方向において第1共通コンタクト表面部30cに対して第4側壁部21d寄りにずれて配置されている。このため、第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dからX方向のうち第3側壁部21cに向けて延びているといえる。より詳細には、第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dのうち第3側壁部21c側の端部31aからX方向の第3側壁部21cに向けて突出した部分を有する。また、第2共通コンタクト表面部30dは、第1共通コンタクト表面部30cからX方向のうち第4側壁部21dに向けて延びているともいえる。より詳細には、第2共通コンタクト表面部30dは、第1共通コンタクト表面部30cのうち第4側壁部21d側の端部31fからX方向の第4側壁部21dに向けて突出した部分を有する。
【0125】
平面視における第1共通コンタクト表面部30cの形状は、Y方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる長方形状である。平面視における第2共通コンタクト表面部30dの形状は、X方向が長手方向となり、Y方向が短手方向となる長方形状である。第1共通コンタクト表面部30cのX方向の大きさは、第2共通コンタクト表面部30dのX方向の大きさおよびY方向の大きさよりも小さい。第1共通コンタクト表面部30cのY方向の大きさは、第2共通コンタクト表面部30dのX方向の大きさおよびY方向の大きさよりも大きい。第1共通コンタクト表面部30cのY方向の大きさと第2共通コンタクト表面部30dのY方向の大きさとの差が第1共通コンタクト表面部30cのX方向の大きさと第2共通コンタクト表面部30dのX方向の大きさとの差よりも大きいため、第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dよりも大きい。
【0126】
図14に示すように、共通コンタクト表面30aは、Y方向において枠21と重なる位置まで形成されており、共通コンタクト表面30aのY方向の両端は、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面、第2側壁部21bおよび第3側壁部21cの外面よりも突出する部分を有する。
【0127】
より詳細には、第1共通コンタクト表面部30cのうちY方向の第1側壁部21a側の端部には2つの突出部34a,34bが形成されており、第2共通コンタクト表面部30dのうち第2側壁部21b側の端部には2つの突出部34c,34dが形成されている。また、第1共通コンタクト表面部30cのうちX方向の第3側壁部21c側の端部には2つの突出部34e,34fが形成されている。
【0128】
突出部34a,34bはそれぞれ、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面から突出している。突出部34a,34bは、X方向において互いに離間して形成されている。突出部34aは、X方向において突出部34bよりも素子導電部50B側(第4側壁部21d側)に位置している。突出部34c,34dはそれぞれ、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部34c,34dは、X方向において互いに離間して形成されている。突出部34cは、X方向において突出部34dよりも駆動導電部60B側(第4側壁部21d側)に位置している。突出部34e,34fは、Z方向から見て、第3側壁部21cの外面から突出している。突出部34e,34fは、Y方向において互いに離間して形成されている。突出部34eは、Y方向において突出部34fよりも第1側壁部21a側に位置している。
【0129】
本実施形態においては、突出部34a~34fは、リードフレームにおいて共通導電部30Bを吊る吊りリードを切断した残りの部分である。突出部34a~34fは、基板10Bの側面から露出している。また突出部34a~34fは、基板表面11から露出している。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。上方から見て、突出部34a~34fと共通コンタクト表面30aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている(図15参照)。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。
【0130】
また、図14および図15に示すように、共通導電部30Bには、共通導電部30Bの移動を規制するための複数の凹部が形成されている。本実施形態においては、共通コンタクト表面30aに複数の凹部が形成されている。図示された例においては、共通コンタクト表面30aには、凹部35a、一対の凹部35b、一対の凹部35c、凹部35dおよび凹部35eが形成されている。なお、これら凹部の数は任意に変更可能である。
【0131】
図14に示すように、凹部35aは、第1共通コンタクト表面部30cのうち第1側壁部21a側の端部31bから第2側壁部21bに向けてY方向に凹んでいる。凹部35aの底部は、曲面からなる。本実施形態では、平面視における凹部35aの形状は、底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。本実施形態では、凹部35aは、Z方向から見て、第1側壁部21aの内面まで延びている。また、図20に示すように、凹部35aは、第1共通コンタクト表面部30cから共通導電部30BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。凹部35aには、絶縁部13が入り込んでいる。凹部35aに入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uを有する。凹部35aの表面側ハーフ絶縁部13Uは、図15に示す凹部35aと破線とによって囲まれた部分である。絶縁部13のうち凹部35aの表面側ハーフ絶縁部13Uよりも上方部分は、基板10BをZ方向に貫通している。なお、凹部35aのX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、凹部35aは、Z方向から見て、その内縁が第1側壁部21aの内面よりも内側に位置していてもよく、その内縁が第1側壁部21aの内面よりも外側に位置していてもよい。
【0132】
図14に示すように、一対の凹部35bは、第2共通コンタクト表面部30dのうちX方向の第4側壁部21d側の端部31cからX方向に凹んでいる。一対の凹部35bの底部はそれぞれ、曲面からなる。本実施形態では、平面視における一対の凹部35bの形状はそれぞれ、底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。また、図示していないが、一対の凹部35bは、第2共通コンタクト表面部30dから共通導電部30BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。一対の凹部35bのそれぞれには、絶縁部13が入り込んでいる。一対の凹部35bのそれぞれに入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uを有する。一対の凹部35bのそれぞれの表面側ハーフ絶縁部13Uは、図15に示す一対の凹部35bと破線とによって囲まれた部分のうち後述するフランジ36(図17参照)よりも内側の部分である。絶縁部13のうち一対の凹部35bの表面側ハーフ絶縁部13UよりもX方向の駆動導電部60B側の部分は、基板10BをZ方向に貫通している。
【0133】
一対の凹部35cは、第2共通コンタクト表面部30dの端部31aからX方向に凹んでいる。一対の凹部35cの底部はそれぞれ、曲面からなる。本実施形態では、平面視における一対の凹部35cの形状はそれぞれ、底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。また、図示しないが、一対の凹部35cは、一対の凹部35bと同様に、第2共通コンタクト表面部30dから共通導電部30BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。一対の凹部35cのそれぞれには、絶縁部13が入り込んでいる。平面視における一対の凹部35cの形状は、平面視における一対の凹部35bの形状と対称形状である。
【0134】
なお、一対の凹部35b,35cのX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ、任意に変更可能である。一例では、一対の凹部35bのX方向の大きさおよびY方向の大きさの少なくとも一方が一対の凹部35cと異なってもよい。
【0135】
図14に示すように、凹部35dは、第1共通コンタクト表面部30cのうち第3側壁部21c側の端部31dから第4側壁部21dに向けてY方向に凹んでいる。凹部35dの底部は、曲面からなる。本実施形態では、平面視における凹部35dの形状は、底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。本実施形態では、凹部35dは、Z方向から見て、第3側壁部21cの内面まで延びている。また、図20に示すように、凹部35dは、第1共通コンタクト表面部30cから共通導電部30BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。凹部35dには、絶縁部13が入り込んでいる。凹部35dに入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uを有する。凹部35dの表面側ハーフ絶縁部13Uは、図15に示す凹部35dと破線とによって囲まれた部分のうちフランジ36(図17参照)よりも内側の部分である。絶縁部13のうち凹部35dの表面側ハーフ絶縁部13Uよりも左方部分は、基板10BをZ方向に貫通している。なお、凹部35dのX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、凹部35dは、Z方向から見て、その内縁が第3側壁部21cの内面よりも内側に位置していてもよく、その内縁が第3側壁部21cの内面よりも外側に位置していてもよい。
【0136】
図14に示すように、凹部35eは、第1共通コンタクト表面部30cのうち第2側壁部21b側の端部31eからY方向に凹んでいる。凹部35eの底部はそれぞれ、曲面からなる。本実施形態では、平面視における凹部35eの形状はそれぞれ、底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。また、図21に示すように、凹部35eは、第1共通コンタクト表面部30cから共通導電部30BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。凹部35eには、絶縁部13が入り込んでいる。凹部35eに入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uを有する。凹部35eの表面側ハーフ絶縁部13Uは、図15に示す凹部35eと破線とによって囲まれた部分のうちフランジ36(図19参照)よりも内側の部分である。絶縁部13のうち凹部35eの表面側ハーフ絶縁部13Uよりも下方部分は、基板10BをZ方向に貫通している。なお、凹部35eのX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、凹部35eは、Z方向から見て、その内縁が第3側壁部21cの内面よりも内側に位置していてもよく、その内縁が第3側壁部21cの内面よりも外側に位置していてもよい。
【0137】
また、平面視における凹部35a~35eの形状はそれぞれ任意に変更可能である。一例では、平面視における凹部35a~35eの形状は矩形凹状であってもよい。平面視における凹部35a~35eのうちの一部の深さが凹部35a~35eのうちの別の一部の深さと異なってもよい。
【0138】
図20図22に示すように、共通コンタクト表面30aの周縁部には、共通導電部30BをZ方向に沿う平面で切った断面視において、フランジ36が形成されている。換言すると、共通導電部30Bのうち共通コンタクト表面30aを含む表層部分よりも共通コンタクト裏面30b側であり共通コンタクト裏面30bを含む裏層部分は、表層部分に対してZ方向に直交する方向に窪んでいる。この窪んだ部分には、絶縁部13が入り込んでいる。フランジ36に対して共通コンタクト裏面30b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。絶縁部13のうちフランジ36よりも外側の部分は、基板10BをZ方向に貫通しており、フランジ36の裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。
【0139】
なお、共通コンタクト表面30aの周縁部は、突出部34a~34f(図14および図15参照)を含む。突出部34a~34fは、フランジ36から延びており、フランジ36の厚さと等しくなるように形成されている。すなわち、突出部34a~34fに対して共通コンタクト裏面30b側には絶縁部13が入り込んでおり、突出部34a~34fは基板裏面12から露出していない。この突出部34a~34fに対して共通コンタクト裏面30b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。Z方向から見て、突出部34a~34fの延びる方向と直交する方向において、絶縁部13のうち突出部34a~34fの両側の部分は、基板10Bを貫通しており、突出部34a~34fの裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。共通コンタクト裏面30bは、共通コンタクト表面30aのフランジ36よりも内側の部分として基板裏面12から露出している。また、図示していないが、凹部35a~35eは、共通コンタクト表面30aの周縁部(フランジ36)よりも共通コンタクト表面30aの内側まで形成されている。すなわち、凹部35a~35eの一部は、Z方向から見て共通コンタクト裏面30bと重なっている。このため、凹部35a~35eの表面側ハーフ絶縁部13Uの一部は、Z方向から見て共通コンタクト裏面30bと重なっている。
【0140】
図14および図15に示すように、素子コンタクト表面50aは、基板10Bのうち第1側壁部21a側かつ第4側壁部21d側の隅に配置されている。素子コンタクト表面50aは、X方向において第1共通コンタクト表面部30cから離間して配置されている。素子コンタクト表面50aの周囲には、絶縁部13が設けられている。
【0141】
図14に示すように、Y方向から見て、素子コンタクト表面50aのうち第3側壁部21c側の部分は、第2共通コンタクト表面部30dのうち第4側壁部21d側の部分と重なっている。素子コンタクト表面50aは、第1共通コンタクト表面部30cが第2共通コンタクト表面部30dに対してX方向にずれたことによって形成された凹み領域内に入り込んでいるともいえる。また素子コンタクト表面50aは、X方向において第1共通コンタクト表面部30cと対向している。
【0142】
図15に示すように、平面視における素子コンタクト表面50aの形状は、X方向が長手方向となり、Y方向が短手方向となる長方形状である。素子コンタクト表面50aのY方向の大きさは、第1共通コンタクト表面部30cのY方向の大きさよりも小さい。素子コンタクト表面50aのX方向の大きさは、第1共通コンタクト表面部30cのX方向の大きさよりも大きい。
【0143】
図14に示すように、素子コンタクト表面50aの第1側壁部21a側の端部は、Z方向から見て、第1側壁部21aと重なる位置まで形成されており、第1側壁部21aの外面よりも突出する部分を有する。素子コンタクト表面50aの第4側壁部21d側の端部は、Z方向から見て、第4側壁部21dと重なる位置まで形成されており、第4側壁部21dの外面よりも突出する部分を有する。
【0144】
より詳細には、素子コンタクト表面50aのうちY方向の第1側壁部21a側の端部には突出部54a,54bが形成されており、素子コンタクト表面50aのうちX方向の第4側壁部21d側の端部には突出部54cが形成されている。突出部54a,54bはそれぞれ、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面から突出している。突出部54a,54bは、X方向において互いに離間して形成されている。突出部54aは、突出部54bよりも第4側壁部21d側に位置している。突出部54cは、Z方向から見て、第4側壁部21dの外面から突出している。突出部54cは、Y方向において素子コンタクト表面50aの中央部に形成されている。本実施形態においては、突出部54a~54cはそれぞれ、リードフレームにおいて素子導電部50Bを吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部54a~54cと素子コンタクト表面50aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている(図15参照)。
【0145】
また、素子導電部50Bには、素子導電部50Bの移動を規制するための凹部55が形成されている。本実施形態においては、素子コンタクト表面50aに凹部55が形成されている。なお、凹部の数は任意に変更可能である。
【0146】
図14に示すように、凹部55は、素子コンタクト表面50aのうちの第1側壁部21a側の端部かつ第3側壁部21c側の端部に形成されている。凹部55は、素子コンタクト表面50aのうち第1側壁部21a側の端部51aから第2側壁部21bに向けてY方向に凹んでいる。凹部55のY方向の長さ(平面視における凹部55aの深さ)は、凹部35a,35d,35eのY方向の長さおよび凹部35b,35cのX方向の長さ(平面視における凹部35a~35eの深さ)よりも長い(深い)。凹部55の底部は、曲面からなる。本実施形態では、平面視における凹部55の形状は、幅寸法が変更せずにY方向に延びる部分を有しており、かつ底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。本実施形態においては、凹部55は、Z方向から見て、第1側壁部21aの内面よりも内側まで延びている。凹部55は、ワイヤW1のセカンドボンディング部の形成位置の目印としての機能を有する。
【0147】
また、図20に示すように、凹部55は、素子コンタクト表面50aから素子導電部50BのZ方向の表層部分までにわたりZ方向に凹んでいる。凹部55には、絶縁部13が入り込んでいる。凹部55に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uを有する。凹部55の表面側ハーフ絶縁部13Uは、図15に示す凹部55と破線とによって囲まれた部分のうち後述するフランジ56(図20参照)よりも内側の部分である。絶縁部13のうち凹部55の表面側ハーフ絶縁部13Uよりも上方部分は、基板10BをZ方向に貫通している。本実施形態においては、Z方向における凹部55の深さは、Z方向における凹部35a~35e(図15参照)の深さと等しい。ここで、Z方向における凹部55の深さとZ方向における凹部35a~35eの深さとの差がたとえばZ方向における凹部35a~35eの深さの5%以内であれば、Z方向における凹部55の深さとZ方向における凹部35a~35eの深さとは等しいといえる。
【0148】
なお、図14に示す凹部55のX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、凹部55は、Z方向から見て、その内縁が第1側壁部21aの内面と同じ位置であってもよく、その内縁が第1側壁部21aの内面よりも外側に位置していてもよい。また、凹部55の向きは任意に変更可能である。一例では、凹部55は、素子コンタクト表面50aのうち第3側壁部21c側の端部51bから第4側壁部21d側に向けてY方向に凹んでいてもよい。
【0149】
図20に示すように、素子コンタクト表面50aの周縁部には、素子導電部50BをZ方向に沿う平面で切った断面視において、フランジ56が形成されている。換言すると、素子導電部50Bのうち素子コンタクト表面50aを含む表層部分よりも素子コンタクト裏面50b側であり素子コンタクト裏面50bを含む裏層部分は、表層部分に対してZ方向と直交する方向に窪んでいる。この窪んだ部分には、絶縁部13が入り込んでいる。フランジ56に対して素子コンタクト裏面50b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。絶縁部13のうちのフランジ56よりも外側の部分は、基板10BをZ方向に貫通しており、フランジ56の裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。
【0150】
なお、素子コンタクト表面50aの周縁部は、突出部54a~54c(図14および図15参照)を含む。突出部54a~54cはそれぞれ、基板10Bの側面および基板表面11に露出している。突出部54a~54cは、フランジ56から延びており、フランジ56の厚さと等しくなるように形成されている。すなわち、突出部54a~54cに対して素子コンタクト裏面50b側には絶縁部13が入り込んでおり、突出部54a~54cは基板裏面12から露出していない。この突出部54a~54cに対して素子コンタクト裏面50b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。Z方向から見て、突出部54a~54cの延びる方向と直交する方向において、絶縁部13のうち突出部54a~54cの両側の部分は、基板10Bを貫通しており、突出部54a~54cの裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。素子コンタクト裏面50bは、素子コンタクト表面50aのフランジ56よりも内側の部分として基板裏面12から露出している。また、図示していないが、凹部55は、素子コンタクト表面50aの周縁部(フランジ56)よりも素子コンタクト表面50aの内側まで形成されている。すなわち、凹部55の一部は、Z方向から見て素子コンタクト裏面50bと重なっている。このため、凹部55の表面側ハーフ絶縁部13Uの一部は、Z方向から見て素子コンタクト裏面50bと重なっている。
【0151】
図14および図15に示すように、駆動コンタクト表面60aは、X方向において素子コンタクト表面50aと揃った状態でY方向において素子コンタクト表面50aから離間して配置されている。図14に示すように、駆動コンタクト表面60aは、第2共通コンタクト表面部30dに対してX方向の第4側壁部21d側およびY方向の第1側壁部21a側から取り囲むように配置されている。平面視における駆動コンタクト表面60aの形状は、略L字状である。図15に示すように、駆動コンタクト表面60aの周囲には、絶縁部13が設けられている。
【0152】
駆動コンタクト表面60aは、第1駆動コンタクト表面部60cと、第2駆動コンタクト表面部60dと、を有する。第1駆動コンタクト表面部60cと第2駆動コンタクト表面部60dとは一体化されている。第1駆動コンタクト表面部60cと第2駆動コンタクト表面部60dとは、Y方向に配列されている。図14に示すように、第1駆動コンタクト表面部60cは、Y方向において第2駆動コンタクト表面部60dよりも第1側壁部21a側に配置されている。換言すると、第2駆動コンタクト表面部60dは、Y方向において第1駆動コンタクト表面部60cよりも第2側壁部21b側に配置されている。つまり、第1駆動コンタクト表面部60cは、Y方向において素子コンタクト表面50aと第2駆動コンタクト表面部60dとの間に配置されている。第1駆動コンタクト表面部60cは、X方向から見て、第1共通コンタクト表面部30cと重なるように配置されている。第1駆動コンタクト表面部60cは、第2共通コンタクト表面部30dよりも第1側壁部21a側に配置されている。第2駆動コンタクト表面部60dは、X方向から見て、第2共通コンタクト表面部30dと重なるように配置されている。
【0153】
図15に示すように、第1駆動コンタクト表面部60cはX方向に延びており、第2駆動コンタクト表面部60dはY方向に延びている。平面視における第1駆動コンタクト表面部60cの形状は、X方向が長手方向となり、Y方向が短手方向となる長方形状である。平面視における第2駆動コンタクト表面部60dの形状は、Y方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる矩形状である。図14に示すように、第2駆動コンタクト表面部60dは、第1駆動コンタクト表面部60cの第4側壁部21d側の端部から第2側壁部21bに向けて延びている。このように、第2駆動コンタクト表面部60dは、第1駆動コンタクト表面部60cよりもX方向の長さが短くなるように第1駆動コンタクト表面部60cに対して凹んでいる。すなわち、駆動コンタクト表面60aは、第1駆動コンタクト表面部60cと第2駆動コンタクト表面部60dとによって区画される凹み領域60rを有する。この凹み領域60rには、第2共通コンタクト表面部30dが入り込んでいる。第2共通コンタクト表面部30dは、X方向において、第2駆動コンタクト表面部60dと対向している。第2共通コンタクト表面部30dのうち凹み領域60rに入り込んだ部分は、Y方向から見て、第1駆動コンタクト表面部60cと重なっている。
【0154】
第1駆動コンタクト表面部60cは、X方向において第1共通コンタクト表面部30cと対向しており、Y方向において素子コンタクト表面50aと対向している。第1駆動コンタクト表面部60cのX方向の長さは、素子コンタクト表面50aのX方向の長さと等しい。ここで、第1駆動コンタクト表面部60cのX方向の長さと素子コンタクト表面50aのX方向の長さとの差がたとえば素子コンタクト表面50aのX方向の長さの5%以内であれば、第1駆動コンタクト表面部60cのX方向の長さが素子コンタクト表面50aのX方向の長さと等しいといえる。
【0155】
図14に示すように、駆動コンタクト表面60aの第4側壁部21d側の端部は、Z方向から見て、第4側壁部21dと重なる位置まで形成されており、第4側壁部21dの外面よりも突出する部分を有する。駆動コンタクト表面60aの第2側壁部21b側の端部は、Z方向から見て、第2側壁部21bと重なる位置まで形成されており、第2側壁部21bの外面よりも突出する部分を有する。
【0156】
より詳細には、駆動コンタクト表面60aのうちX方向の第4側壁部21d側の端部には突出部64a,64bが形成されており、駆動コンタクト表面60aのうちY方向の第2側壁部21b側の端部には突出部64cが形成されている。突出部64a,64bはそれぞれ、Z方向から見て、第4側壁部21dの外面から突出している。突出部64a,64bは、Y方向において互いに離間して形成されている。突出部64aは、突出部64bよりも素子コンタクト表面50a側に位置している。本実施形態においては、突出部64aは第1駆動コンタクト表面部60cに形成されており、突出部64bは第2駆動コンタクト表面部60dに形成されている。突出部64cは、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部64cは、第2駆動コンタクト表面部60dに形成されている。突出部64cは、X方向において第2駆動コンタクト表面部60dのうち第2共通コンタクト表面部30d側の端部に形成されている。本実施形態においては、突出部64a~64cはそれぞれ、リードフレームにおいて駆動導電部60Bを吊る吊りリードを切断した残りの部分である。突出部64aは、第1駆動コンタクト表面部60cに設けられている。突出部64b,64cはそれぞれ、第2駆動コンタクト表面部60dに設けられている。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部64a~64cと駆動コンタクト表面60aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている(図15参照)。
【0157】
また、駆動導電部60Bには、駆動導電部60Bの移動を規制するための凹部65が形成されている。本実施形態においては、駆動コンタクト表面60aに凹部65が形成されている。なお、凹部の数は任意に変更可能である。
【0158】
凹部65は、Y方向における第2駆動コンタクト表面部60dのうちの第1駆動コンタクト表面部60c側の端部に形成されている。凹部65は、第2駆動コンタクト表面部60dのうち第3側壁部21c側の端部61aから第4側壁部21d側に向けて凹んでいる。また、凹部65は、Y方向において第1駆動コンタクト表面部60cと隣り合うように形成されている。具体的には、凹部65の一部は、第1駆動コンタクト表面部60cのうち第2側壁部21b側の端部61bによって構成されている。本実施形態では、凹部65の幅の最大値は、第1駆動コンタクト表面部60cと第2共通コンタクト表面部30dとのY方向の隙間と等しい。ここで、凹部65の幅の最大値と上記隙間との差がたとえば上記隙間の5%以内であれば、凹部65の幅の最大値と第1駆動コンタクト表面部60cと第2共通コンタクト表面部30dとのY方向の隙間とが等しいといえる。
【0159】
凹部65は、駆動導電部60BをZ方向に貫通している。凹部65には、絶縁部13が入り込んでいる。換言すると、凹部65には、他の凹部35a~35e,55とは異なり、基板10BをZ方向に貫通する絶縁部13が入り込んでいる。
【0160】
図21に示すように、駆動コンタクト表面60aの周縁部は、駆動導電部60BをZ方向に沿う平面で切った断面視において、フランジ66が形成されている。換言すると、駆動導電部60Bのうち駆動コンタクト表面60aを含む表層部分よりも駆動コンタクト裏面60b側であり駆動コンタクト裏面60bを含む裏層部分は、表層部分に対してZ方向と直交する方向に窪んでいる。この窪んだ部分には、絶縁部13が入り込んでいる。フランジ66に対して駆動コンタクト裏面60b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。絶縁部13のうちのフランジ66よりも外側の部分は、基板10BをZ方向に貫通している。なお、駆動コンタクト表面60aの周縁部は、突出部64a~64c(図14および図15参照)を含む。突出部64a~64cは、フランジ66から延びており、フランジ66の厚さと等しくなるように形成されている。すなわち、突出部64a~64cに対して駆動コンタクト裏面60b側には絶縁部13が入り込んでおり、突出部64a~64cは基板裏面12から露出していない。この突出部64a~64cに対して駆動コンタクト裏面60b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。Z方向から見て、突出部64a~64cの延びる方向と直交する方向において、絶縁部13のうち突出部64a~64cの両側の部分は、基板10Bを貫通しており、突出部64a~64cの裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。駆動コンタクト裏面60bは、駆動コンタクト表面60aのフランジ66よりも内側の部分として基板裏面12から露出している。また、図示していないが、凹部65は、駆動コンタクト表面60aの周縁部(フランジ66)よりも駆動コンタクト表面60aの内側まで形成されている。
【0161】
図14および図15に示すように、制御コンタクト表面70aは、基板10Bのうち第2側壁部21b側かつ第3側壁部21c側の隅に配置されている。制御コンタクト表面70aは、X方向において第2共通コンタクト表面部30dから離間して配置されている。また、制御コンタクト表面70aは、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cから離間して配置されている。X方向から見て、制御コンタクト表面70aは第2共通コンタクト表面部30dと重なるように配置されている。すなわち制御コンタクト表面70aは、X方向において第2共通コンタクト表面部30dと対向している。Y方向から見て、制御コンタクト表面70aは第1共通コンタクト表面部30cと重なるように配置されている。すなわち制御コンタクト表面70aは、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち第2共通コンタクト表面部30dから第3側壁部21c側に突出した部分と対向している。このように、制御コンタクト表面70aは、第1共通コンタクト表面部30cと第2共通コンタクト表面部30dとによって囲まれた領域内に形成されている。制御コンタクト表面70aは、第1共通コンタクト表面部30cが第2共通コンタクト表面部30dに対してX方向にずれたことによって形成された凹み領域内に入り込んでいるともいえる。
【0162】
また、図14および図15に示すとおり、第2共通コンタクト表面部30dは、X方向において駆動導電部60Bと制御導電部70Bとの間に配置されている。第2共通コンタクト表面部30dは、X方向において第2駆動コンタクト表面部60dと制御コンタクト表面70aとの間に配置されているともいえる。
【0163】
図15に示すとおり、平面視における制御コンタクト表面70aの形状は、Y方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる長方形状である。制御コンタクト表面70aのY方向の大きさは、第1共通コンタクト表面部30cのY方向の大きさよりも小さい。制御コンタクト表面70aのX方向の大きさは、第1共通コンタクト表面部30cのX方向の大きさよりも小さい。
【0164】
制御コンタクト表面70aにおける第2側壁部21b側の端部は、Z方向から見て、第2側壁部21bと重なる位置まで形成されており、第2側壁部21bの外面よりも突出する部分を有する。制御コンタクト表面70aにおける第3側壁部21c側の端部は、Z方向から見て、第3側壁部21cと重なる位置まで形成されており、第3側壁部21cの外面よりも突出する部分を有する。
【0165】
より詳細には、制御コンタクト表面70aのうちY方向の第2側壁部21b側の端部には突出部74aが形成されており、制御コンタクト表面70aのうちX方向の第3側壁部21c側の端部には突出部74bが形成されている。突出部74aは、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部74aは、制御コンタクト表面70aのY方向の中央部に形成されている。突出部74bは、Z方向から見て、第3側壁部21cの外面から突出している。突出部74bは、制御コンタクト表面70aのうちX方向の第2共通コンタクト表面部30d側の端部に形成されている。本実施形態においては、突出部74a,74bはそれぞれ、リードフレームにおいて制御導電部70Bを吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部74a,74bと制御コンタクト表面70aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている(図15参照)。
【0166】
制御コンタクト表面70aの周縁部は、制御導電部70BをZ方向に沿う平面で切った断面視において、フランジ76(図18参照)が形成されている。換言すると、制御導電部70Bのうち制御コンタクト表面70aを含む表層部分よりも制御コンタクト裏面70b側であり制御コンタクト裏面70bを含む裏層部分は、表層部分に対してX方向およびY方向に窪んでいる。この窪んだ部分には、絶縁部13が入り込んでいる。制御コンタクト表面70aのフランジ76に対して制御コンタクト裏面70b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。絶縁部13のうちフランジ76よりも外側の部分は、基板10BをZ方向に貫通している。なお、制御コンタクト表面70aの周縁部は、突出部74a,74bを含む。突出部74a,74bは、フランジ76から延びており、フランジ76の厚さと等しくなるように形成されている。すなわち、突出部74a,74bに対して制御コンタクト裏面70b側には絶縁部13が入り込んでおり、突出部74a,74bは基板裏面12から露出していない。この突出部74a,74bに対して制御コンタクト裏面70b側に入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。Z方向から見て、突出部74a,74bの延びる方向と直交する方向において、絶縁部13のうち突出部74a,74bの両側の部分は、基板10Bを貫通しており、突出部74a,74bの裏面側ハーフ絶縁部13Lと繋がっている。制御コンタクト裏面70bは、フランジ76よりも内側の部分として基板裏面12から露出している。
【0167】
図15に示すとおり、本実施形態においては、共通コンタクト表面30aは、他のコンタクト表面50a,60a,70aよりも大きい。第1共通コンタクト表面部30cは、他のコンタクト表面50a,60a,70aよりも大きい。第2共通コンタクト表面部30dは、制御コンタクト表面70aよりも大きい。素子コンタクト表面50aは、制御コンタクト表面70aよりも大きい。駆動コンタクト表面60aは、制御コンタクト表面70aよりも大きい。
【0168】
次に、複数の導電部30B,50B,60B,70Bの基板裏面12側のレイアウトについて説明する。
図16に示すように、共通コンタクト裏面30bは、第1共通コンタクト裏面部30eと、第2共通コンタクト裏面部30fと、を有する。第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとは、Y方向において離間して形成されている。第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとの間には、絶縁部13が介在している。
【0169】
より詳細には、図16に示すように、Y方向において第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとの間の部分(破線部分)には、基板裏面12から基板表面11に向けて凹む凹部35fが形成されている。この凹部35fには絶縁部13が入り込んでいる。凹部35fに入り込んだ絶縁部13は、基板10BをZ方向に貫通しない裏面側ハーフ絶縁部13Lである。換言すると、裏面側ハーフ絶縁部13Lによって、第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとが離間している。この裏面側ハーフ絶縁部13Lは、X方向において共通コンタクト裏面30bを貫通している。
【0170】
図16に示すとおり、共通導電部30Bの周囲には、基板10Bを貫通している絶縁部13が設けられている。凹部35fに設けられた裏面側ハーフ絶縁部13Lは、共通導電部30Bの左右両側に設けられた絶縁部13と繋がっている。より詳細には、凹部65aに設けられた裏面側ハーフ絶縁部13Lは、第2共通コンタクト裏面部30fの左側、および、第1共通コンタクト裏面部30eのうち第2共通コンタクト裏面部30fよりも左側に突出した部分に対して下側に設けられた、基板10Bを貫通している絶縁部13と、第1共通コンタクト裏面部30eの右側および第2共通コンタクト裏面部30fの上側に設けられた、基板10Bを貫通している絶縁部13とを接続している。
【0171】
第1共通コンタクト裏面部30eは、基板裏面12における第1共通コンタクト表面部30cとは反対側の位置に形成されている。第1共通コンタクト裏面部30eは、基板裏面12側から見て左上部分に形成されている。第1共通コンタクト裏面部30eは、第1共通コンタクト表面部30cと同様に、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。第1共通コンタクト裏面部30eは、Z方向から見て、第1共通コンタクト表面部30cよりも小さく形成されている。
【0172】
第2共通コンタクト裏面部30fは、基板裏面12における第2共通コンタクト表面部30dとは反対側の位置に形成されている。第2共通コンタクト裏面部30fは、基板裏面12におけるX方向の中央かつY方向の下部に形成されている。第2共通コンタクト裏面部30fは、第2共通コンタクト表面部30dと同様に、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする長方形状である。第2共通コンタクト裏面部30fは、Z方向から見て、第2共通コンタクト表面部30dよりも小さく形成されている。
【0173】
第1共通コンタクト裏面部30eに対して右側には、素子コンタクト裏面50bおよび駆動コンタクト裏面60bが配置されている。
素子コンタクト裏面50bは、基板裏面12における素子コンタクト表面50aとは反対側の位置に形成されている。素子コンタクト裏面50bは、基板裏面12における左上部分に形成されている。素子コンタクト裏面50bは、共通コンタクト裏面30bに対して離間しており、両者は繋がっていない。つまり、素子コンタクト裏面50bと共通コンタクト裏面30bとの間には、絶縁部13が介在している。この絶縁部13はY方向に延びている。
【0174】
素子コンタクト裏面50bは、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする長方形状である。素子コンタクト裏面50bは、Z方向から見て、素子コンタクト表面50aよりも小さく形成されている。素子コンタクト裏面50bのX方向の長さは、第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さと等しい。ここで、素子コンタクト裏面50bのX方向の長さと第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さとの差が第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さの5%以内であれば、素子コンタクト裏面50bのX方向の長さが第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さと等しいといえる。
【0175】
駆動コンタクト裏面60bは、第1駆動コンタクト裏面部60eと、第2駆動コンタクト裏面部60fと、を有する。第1駆動コンタクト裏面部60eと第2駆動コンタクト裏面部60fとは、Y方向において離間して形成されている。第1駆動コンタクト裏面部60eと第2駆動コンタクト裏面部60fとの間には、絶縁部13が介在している。
【0176】
より詳細には、図16に示すように、駆動導電部60Bにおいて第1駆動コンタクト裏面部60eと第2駆動コンタクト裏面部60fとの間には、基板裏面12から基板表面11に向けて凹む凹部65aが設けられている。この凹部65aは、基板10Bを貫通していない。凹部65aには、基板10BをZ方向に貫通していない裏面側ハーフ絶縁部13Lが入り込んでいる。この裏面側ハーフ絶縁部13Lは、X方向において駆動コンタクト裏面60bを貫通している。また、Z方向において凹部65と凹部65aとは繋がっている。
【0177】
また、図16に示すとおり、駆動導電部60Bの周囲には、基板10Bを貫通している絶縁部13が設けられている。凹部65aに設けられた裏面側ハーフ絶縁部13Lは、駆動導電部60Bの左右両側に設けられた絶縁部13と繋がっている。より詳細には、凹部65aに設けられた裏面側ハーフ絶縁部13Lは、第2駆動コンタクト裏面部60fの左側、および、第1駆動コンタクト裏面部60eのうち第2駆動コンタクト裏面部60fよりも左側に突出した部分に対して下側に設けられた、基板10Bを貫通している絶縁部13と、第1駆動コンタクト裏面部60eおよび第2駆動コンタクト裏面部60fの右側に設けられた、基板10Bを貫通している絶縁部13とを接続している。
【0178】
第1駆動コンタクト裏面部60eは、基板裏面12における第1駆動コンタクト表面部60cとは反対側の位置に形成されている。第1駆動コンタクト裏面部60eは、基板裏面12における右中央部分に形成されている。第1駆動コンタクト裏面部60eは、X方向において素子コンタクト裏面50bと揃った状態でY方向において素子コンタクト裏面50bから離間して配置されている。第1駆動コンタクト裏面部60eと素子コンタクト裏面50bとの間には、絶縁部13が介在している。この絶縁部13は、X方向に延びており、素子コンタクト裏面50bと共通コンタクト裏面30bとの間の絶縁部13と繋がっている。
【0179】
第1駆動コンタクト裏面部60eは、第1駆動コンタクト表面部60cと同様に、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする長方形状である。第1駆動コンタクト裏面部60eは、Z方向から見て、第1駆動コンタクト表面部60cよりも小さく形成されている。第1駆動コンタクト裏面部60eのX方向の長さは、素子コンタクト裏面50bのX方向の長さと等しい。
【0180】
第1駆動コンタクト裏面部60eの下端縁は、Y方向において第1共通コンタクト裏面部30eの下端縁と揃っている。このため、素子コンタクト裏面50bの上端縁から第1駆動コンタクト裏面部60eの下端縁までの長さは、第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さと等しい。ここで、素子コンタクト裏面50bの上端縁から第1駆動コンタクト裏面部60eの下端縁までの長さはと第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さとの差が第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さの5%以内であれば、素子コンタクト裏面50bの上端縁から第1駆動コンタクト裏面部60eの下端縁までの長さが第1共通コンタクト裏面部30eのX方向の長さと等しいといえる。
【0181】
第2駆動コンタクト裏面部60fは、基板裏面12における第2駆動コンタクト表面部60dとは反対側の位置に形成されている。第2駆動コンタクト裏面部60fは、第2駆動コンタクト表面部60dと同様に、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。第2駆動コンタクト裏面部60fは、基板裏面12における右下部分に形成されている。
【0182】
第2駆動コンタクト裏面部60fのY方向の長さは、第2共通コンタクト裏面部30fのY方向の長さと等しい。第2駆動コンタクト裏面部60fのX方向の長さは、第1駆動コンタクト裏面部60eのY方向の長さよりもわずかに大きい。ここで、第2駆動コンタクト裏面部60fのY方向の長さと第2共通コンタクト裏面部30fのY方向の長さとの差がたとえば第2共通コンタクト裏面部30fのY方向の長さの5%以内であれば、第2駆動コンタクト裏面部60fのY方向の長さが第2共通コンタクト裏面部30fのY方向の長さと等しいといえる。
【0183】
図16に示すとおり、素子コンタクト裏面50bの右端縁と、第1駆動コンタクト裏面部60eの右端縁と、第2駆動コンタクト裏面部60fの右端縁とは互いに揃っている。
制御コンタクト裏面70bは、基板裏面12における左下部分に形成されている。制御コンタクト裏面70bは、基板裏面12において制御コンタクト表面70aとは反対側の位置に形成されている。ここで、本実施形態においては、素子導電部50Bおよび駆動導電部60Bの配列方向であるY方向は第3方向といえ、Z方向から見てY方向と直交するX方向は第4方向といえる。この場合、第2駆動コンタクト裏面部60fおよび制御コンタクト裏面70bは、第2共通コンタクト裏面部30fに対して第4方向の両側に分散して配置されているといえる。
【0184】
制御コンタクト裏面70bは、制御コンタクト表面70aと同様に、X方向を短手方向としY方向を長手方向とする長方形状である。制御コンタクト裏面70bのY方向の長さは、第2共通コンタクト裏面部30fのY方向の長さと等しい。制御コンタクト裏面70bのX方向の長さは、第2駆動コンタクト裏面部60fのX方向の長さと等しい。すなわち制御コンタクト裏面70bと第2駆動コンタクト裏面部60fとは同一形状である。
【0185】
図16に示すとおり、第2共通コンタクト裏面部30fと、第2駆動コンタクト裏面部60fと、制御コンタクト裏面70bとは、Y方向において揃った状態でX方向に離間して配置されている。第2駆動コンタクト裏面部60fの下端縁と、第2共通コンタクト裏面部30fの下端縁と、制御コンタクト裏面70bの下端縁とは互いに揃っている。第2駆動コンタクト裏面部60fの上端縁と、第2共通コンタクト裏面部30fの上端縁と、制御コンタクト裏面70bの上端縁とは互いに揃っている。このように、第2駆動コンタクト裏面部60fと制御コンタクト裏面70bとは、第2共通コンタクト裏面部30fに対して左右対称に配置されている。
【0186】
また、図16に示すとおり、各コンタクト裏面30b,50b,60b,70bのうちX方向またはY方向に隣り合うコンタクト裏面の間の絶縁部13の幅寸法は、互いに等しい。また、第1共通コンタクト裏面部30eと素子コンタクト裏面50bおよび第1駆動コンタクト裏面部60eとのX方向の間に介在する絶縁部13のX方向の長さと、素子コンタクト裏面50bと第1駆動コンタクト裏面部60eとのY方向の間に介在する絶縁部13のY方向の長さとが互いに等しい。また、第2共通コンタクト裏面部30fと第2駆動コンタクト裏面部60fとのX方向の間に介在する絶縁部13のX方向の長さと、第2共通コンタクト裏面部30fと制御コンタクト裏面70bとのX方向の間に介在する絶縁部13のX方向の長さとが互いに等しい。
【0187】
ここで、所定の絶縁部13の幅寸法と別の絶縁部13の幅寸法との差がたとえば所定の絶縁部13の幅寸法の10%以内であれば、これら絶縁部13の幅寸法は互いに等しいといえる。
【0188】
次に、複数の導電部30B,50B,60B,70B、半導体発光素子80および電子部品100の位置関係について詳細に説明する。
図14に示すように、半導体発光素子80および電子部品100は、第1実施形態と同様に、共通導電部30Bに搭載されており、共通導電部30Bを介して電気的に接続されている。本実施形態においては、Z方向から見て、半導体発光素子80は、電子部品100よりも大きい。具体的には、半導体発光素子80は、Z方向から見て矩形状に形成されており、その長辺方向がX方向に沿い、その短辺方向がY方向に沿うように配置されている。電子部品100は、Z方向から見て矩形状に形成されており、その長辺方向がY方向に沿い、その短辺方向がX方向に沿うように配置されている。半導体発光素子80のX方向の大きさは電子部品100のX方向の大きさよりも大きく、半導体発光素子80のY方向の大きさは電子部品100のY方向の大きさよりも大きい。
【0189】
本実施形態においては、半導体発光素子80および電子部品100は、共通コンタクト表面30a上に配置されている。より詳細には、半導体発光素子80は第1共通コンタクト表面部30c上に配置されており、電子部品100は第2共通コンタクト表面部30d上に配置されている。このように、第2共通コンタクト表面部30dよりも大きい第1共通コンタクト表面部30cに、電子部品100よりも大きい半導体発光素子80が配置されている。このため、半導体発光素子80および電子部品100のそれぞれの配置スペースを確保することができる。加えて、第1共通コンタクト表面部30cのX方向の長さが半導体発光素子80のX方向の長さよりも大きいため、半導体発光素子80のサイズが図示された半導体発光素子80よりも大きいものも配置できる。したがって、半導体発光装置1Bの汎用性の向上を図ることができる。
【0190】
また、本実施形態においては、半導体発光素子80および電子部品100は、第1実施形態とは異なり、共通コンタクト表面30a上においてX方向にずれた状態でY方向において離間して配列されている。
【0191】
本実施形態では、半導体発光素子80は、電子部品100よりも第3側壁部21cの近くに配置されており、電子部品100は、半導体発光素子80よりも第4側壁部21dの近くに配置されている。このため、電子部品100は、半導体発光素子80よりもX方向のうち第4側壁部21d側にずれた状態でY方向に配列されているともいえる。半導体発光素子80は、基板表面11におけるX方向の中央部に対してずれた位置に配置されており、たとえば中央部に対して第3側壁部21c側に配置されている。電子部品100は、基板表面11におけるX方向の中央部に配置されている。また本実施形態では、Y方向から見て、半導体発光素子80が電子部品100と重なっている。
【0192】
半導体発光素子80は、X方向において第1共通コンタクト表面部30cに対して第3側壁部21c寄りに配置されている。図示された例においては、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cの凹部35eよりも第4側壁部21d側に配置されている。Y方向から見て、半導体発光素子80の第3側壁部21c側の端部は、制御コンタクト表面70aの第4側壁部21d側の端部と重なっている。また、半導体発光素子80は、Z方向から見て共通導電部30Bに形成された凹部35f(図19参照)と重ならないように配置されている。本実施形態においては、図19に示すように、半導体発光素子80は、凹部35fに対して電子部品100とは反対側に配置されている。この構成によれば、半導体発光素子80の放熱性の低下を抑制できる。
【0193】
電子部品100の一部は、Y方向から見て、第1共通コンタクト表面部30cと重なっている。また電子部品100の一部は、Y方向から見て、第1駆動コンタクト表面部60cと重なっている。また、電子部品100は、Z方向から見て凹部35fと重ならないように配置されている。本実施形態においては、図19に示すように、電子部品100は、凹部35fに対して半導体発光素子80とは反対側に配置されている。この構成によれば、電子部品100の放熱性の低下を抑制できる。
【0194】
半導体発光素子80が第1共通コンタクト表面部30c上に配置されており、電子部品100が第2共通コンタクト表面部30d上に配置されているため、半導体発光素子80は、電子部品100よりも第1側壁部21aの近くに配置されており、電子部品100は、半導体発光素子80よりも第2側壁部21bの近くに配置されている。半導体発光素子80および電子部品100は、基板表面11におけるY方向の中央部に対してずれた位置に配置されている。図示された例においては、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30c上における基板表面11の中央部と第1側壁部21aとの間に配置されており、本例においては第1側壁部21aよりも基板表面11のY方向の中央部寄りに配置されている。換言すると、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのうちY方向における第2共通コンタクト表面部30d寄りに配置されている。ここで、第1共通コンタクト表面部30cのうちY方向における第2共通コンタクト表面部30d寄りとは、第1共通コンタクト表面部30cのY方向の両端部のうち第2共通コンタクト表面部30d側の端部寄りである。電子部品100は、第2共通コンタクト表面部30d上における基板表面11の中央部と第2側壁部21bとの間に配置されており、本例においては第2側壁部21bよりも基板表面11のY方向の中央部寄りに配置されている。換言すると、電子部品100は、第2共通コンタクト表面部30dのうちY方向における第1共通コンタクト表面部30c寄りの部分に配置されている。このように、半導体発光素子80および電子部品100は、基板表面11におけるY方向の中央部に対してY方向の両側に配置されつつ、両者のY方向距離は短くなっている。
【0195】
半導体発光素子80の少なくとも一部は、第1共通コンタクト表面部30cにおける素子コンタクト表面50aよりも電子部品100に近い位置に配置されている。本実施形態においては、半導体発光素子80は、Y方向において素子コンタクト表面50aに対して第2側壁部21b寄りに配置されている。より詳細には、半導体発光素子80は、Y方向において素子コンタクト表面50aの中央部よりも第2側壁部21b寄りに配置されている。半導体発光素子80の一部は、Y方向において素子コンタクト表面50aよりも第2側壁部21b寄りに配置されている。X方向から見て、半導体発光素子80は、素子コンタクト表面50aと第1駆動コンタクト表面部60cとに重なっている。より詳細には、本実施形態においては、半導体発光素子80のY方向の中央部は、素子コンタクト表面50aと第1駆動コンタクト表面部60cとの間の絶縁部13に対して第1駆動コンタクト表面部60c寄りとなる。
【0196】
図17に示すように、半導体発光素子80の素子下面電極92は、第1実施形態と同様に、導電性接合材P1によって第1共通コンタクト表面部30cにダイボンディングされている。これにより、素子下面電極92は、共通導電部30Bに接合されている。
【0197】
図18に示すように、電子部品100の第2駆動電極103は、第1実施形態と同様に、導電性接合材P2によって第2共通コンタクト表面部30dにダイボンディングされている。これにより、第2駆動電極103は、共通導電部30Bに接合されている。共通導電部30Bによって、素子下面電極92と第2駆動電極103とが電気的に接続されている。本実施形態においては、導電性接合材P2はAgペーストからなり、AgペーストのAgの含有量を高くしている。これにより、電子部品100から共通導電部30Bへの放熱性を向上させている。
【0198】
図15に示すように、半導体発光素子80の素子上面電極91は、第1実施形態と同様に、複数のワイヤW1によって素子コンタクト表面50aに接続されている。換言すると、複数のワイヤW1はそれぞれ、素子上面電極91および素子コンタクト表面50aのそれぞれにワイヤボンディングされている。これにより、素子上面電極91と素子導電部50Bとが電気的に接続される。ワイヤW1の本数は特に限定されず、図示された例においては、5本のワイヤW1が設けられている。また、図示された例においては、ワイヤW1のファーストボンディング部が素子上面電極91に設けられており、セカンドボンディング部が素子コンタクト表面50aに設けられている。5本のワイヤW1のファーストボンディング部は素子上面電極91においてY方向に互いに離間して配列されており、セカンドボンディング部は素子コンタクト表面50aにおいてY方向に互いに離間して配列されている。このセカンドボンディング部は、素子コンタクト表面50aのX方向の両端部のうち第3側壁部21c側の端部に配置されている。セカンドボンディング部は、Y方向において素子コンタクト表面50aの凹部55よりも第2側壁部21b側に配置されており、X方向において凹部55よりも第4側壁部21d側にはみ出さないように配置されている。図示された例においては、セカンドボンディング部は、凹部55のX方向の中央部よりも第3側壁部21c側に配置されており、かつY方向から見て凹部55と重なるように配置されている。
【0199】
図14および図15に示すとおり、5本のワイヤW1のファーストボンディング部とセカンドボンディング部とはY方向にずれた状態でX方向に互いに離間して配置されている。図示された例においては、X方向から見て、5つのファーストボンディング部のうちの最も第1側壁部21a側のファーストボンディング部と、5つのセカンドボンディング部のうちの最も第2側壁部21b側のセカンドボンディング部とが重なっている。このため、平面視において、ワイヤW1は、素子上面電極91から素子コンタクト表面50aに向かうにつれて電子部品100から離れるように斜めに延びている。換言すると、平面視において、ワイヤW1は、ファーストボンディング部からセカンドボンディング部に向かうにつれて第1側壁部21a側に向けて斜めに延びている。平面視において、複数のワイヤW1は、互いに平行となるように形成されている。
【0200】
図示された例においては、素子上面電極91は、素子上面80aのX方向の両端部のうち素子導電部50Bに近い方の端部に形成されている。このため、ワイヤW1の長さを短くできる。
【0201】
電子部品100の第1駆動電極101は、第1実施形態と同様に、複数のワイヤW2によって駆動コンタクト表面60aに接続されている。換言すると、複数のワイヤW2はそれぞれ、第1駆動電極101および駆動コンタクト表面60aのそれぞれにワイヤボンディングされている。これにより、第1駆動電極101と駆動導電部60Bとが電気的に接続される。ワイヤW2の本数は特に限定されず、図示された例においては、6本のワイヤW2が設けられている。また、図示された例においては、ワイヤW2のファーストボンディング部が第1駆動電極101に設けられており、セカンドボンディング部が駆動コンタクト表面60aに設けられている。6本のワイヤW2のセカンドボンディング部は、Y方向に互いに離間して配列されている。
【0202】
ワイヤW2は、第2駆動コンタクト表面部60dに接続されている。換言すると、セカンドボンディング部は、第2駆動コンタクト表面部60dに設けられている。より詳細には、セカンドボンディング部は、Y方向において駆動コンタクト表面60aの凹部65よりも第2側壁部21b側に配置されている。また、セカンドボンディング部は、X方向において第2駆動コンタクト表面部60dの中央部よりも第2共通コンタクト表面部30d側(第3側壁部21c側)に配置されている。
【0203】
複数のワイヤW2のうち最も離れた2本のワイヤ、すなわち複数のワイヤW2のうちY方向の両端に配置されたワイヤW2は、平面視において、第1駆動電極101側よりも第2駆動コンタクト表面部60d側の方が離れるように第1駆動電極101と第2駆動コンタクト表面部60dとに接続されている。換言すると、複数のワイヤW2のうちY方向の両端に配置されたワイヤW2における第2駆動コンタクト表面部60d側のY方向の間隔は、第1駆動電極101側のY方向の間隔よりも大きい。本実施形態においては、平面視において、複数のワイヤW2は、ファーストボンディング部からセカンドボンディング部に向かうにつれて、隣り合うワイヤW2の隙間が徐々に大きくなるように形成されている。一例では、Y方向における複数のワイヤW2の両端のワイヤW2のセカンドボンディング部間の距離は、電子部品100のY方向の長さよりも大きい。
【0204】
図示された例においては、ワイヤW2の長さがワイヤW1の長さよりも長い。またワイヤW2の直径の大きさがワイヤW1の直径の大きさよりも大きい。またワイヤW2の本数がワイヤW1の本数よりも多い。この構成によれば、電子部品100の放熱性の向上を図ることができる。ただし、これに限られず、ワイヤW2の直径の大きさは、ワイヤW1の直径の大きさ以下であってもよい。また、ワイヤW2の本数とワイヤW1の本数とが同一であってもよいし、ワイヤW2の本数がワイヤW1の本数よりも少なくてもよい。
【0205】
電子部品100の制御電極102は、第1実施形態と同様に、ワイヤW3によって制御コンタクト表面70aに接続されている。換言すると、ワイヤW3は、制御電極102および制御コンタクト表面70aのそれぞれにワイヤボンディングされている。ワイヤW3の本数は特に限定されず、図示された例においては、1本である。また、図示された例においては、ワイヤW3のファーストボンディング部が制御電極102に設けられており、セカンドボンディング部が制御コンタクト表面70aに設けられている。本実施形態においても、制御電極102は、上面100aのX方向の両端部のうち制御コンタクト表面70aに近い方の端部に形成されている。このため、ワイヤW3の長さを短くすることを可能にしている。
【0206】
電子部品100は、封止樹脂140によって覆われている。封止樹脂140は、電子部品100の第1駆動電極101および第2駆動電極103の硫化を抑制するためのコーティング剤141によって覆われている。また、封止樹脂140およびコーティング剤141はそれぞれ、複数のワイヤW2の第1駆動電極101に接続されるファーストボンディング部およびワイヤW3の制御電極102に接続されるファーストボンディング部を覆っている。封止樹脂140は、たとえば遮光性の樹脂材料からなり、本実施形態ではエポキシ樹脂が用いられている。このため、封止樹脂140は、電子部品100を外部から遮光する遮光樹脂(遮光部材)であるともいえる。コーティング剤141は、たとえばフッ素ポリマーとガラス系とからなるコーティング剤が用いられている。
【0207】
図14および図15に示すように、コーティング剤141(封止樹脂140)は、第2共通コンタクト表面部30dからはみ出している。コーティング剤141(封止樹脂140)の一部は、第1共通コンタクト表面部30cおよび第1駆動コンタクト表面部60cを覆っている。コーティング剤141(封止樹脂140)は、半導体発光素子80に対して離間して設けられている。なお、電子部品100がコーティング剤141によって覆われた状態でさらに封止樹脂140によってコーティング剤141が覆われる構造であってもよい。
【0208】
本実施形態においては、素子コンタクト表面50aと第1駆動コンタクト表面部60cとに跨るようにキャパシタ120が配置されている。キャパシタ120の一例は、タンタルコンデンサである。なお、キャパシタ120として、積層セラミックコンデンサを用いてもよい。キャパシタ120は、X方向において素子コンタクト表面50aの凹部55よりも第4側壁部21d側に配置されている。凹部55はワイヤW1における素子コンタクト表面50aの接続端部であるセカンドボンディング部の目印となるため、キャパシタ120は、セカンドボンディング部よりも第4側壁部21d側に配置されているといえる。また、キャパシタ120は、X方向において駆動コンタクト表面60aの凹部65よりも第4側壁部21d側にはみ出さないように配置されている。キャパシタ120は、第1電極121および第2電極122がY方向に配列される向きで配置されている。換言すると、図14および図15に示すとおり、キャパシタ120は、長手方向がY方向となり、短手方向がX方向となるような向きで配置されている。本実施形態においては、第1電極121は素子コンタクト表面50aに接続されており、第2電極122は第1駆動コンタクト表面部60cに接続されている。つまり、ワイヤW2における第2駆動コンタクト表面部60dに接続される部分であるセカンドボンディング部と、第2電極122とは、凹部65によって仕切られている。
【0209】
図14および図15に示すように、キャパシタ120の第2電極122は、たとえばAg等の金属を含むペーストまたははんだ等の導電性接合材P3によって第1駆動コンタクト表面部60cにダイボンディングされている。またキャパシタ120の第1電極121も同様に、導電性接合材P3によって素子コンタクト表面50aにダイボンディングされている。上述のように、ワイヤW2のセカンドボンディング部と第2電極122とが凹部65によって仕切られているため、第2電極122と第1駆動コンタクト表面部60cとを接合する導電性接合材P3が濡れ広がることによってワイヤW2のセカンドボンディング部に付着することが抑制される。素子コンタクト表面50aと第1電極121とを接合する導電性接合材P3のうち第1電極121からはみ出した部分は、X方向において凹部55とキャパシタ120との間に位置するように設けられている。すなわち凹部55は、導電性接合材P3の第1電極121からはみ出す範囲を規定する機能を有する。これにより、導電性接合材P3とワイヤW1のセカンドボンディング部とが接触しないような半導体発光装置1Bを製造することができる。
【0210】
図19に示すように、基板表面11から電子部品100の上面100aまでの高さTMは、基板表面11から半導体発光素子80の素子上面80aまでの高さTVよりも低い。換言すると、電子部品100の上面100aは、半導体発光素子80の素子上面80aよりも下方(基板表面11側)に位置している。なお、図19では、説明の便宜上、後述する封止樹脂140およびコーティング剤141を省略して示している。また図18に示すように、基板表面11からキャパシタ120の上面までの高さTCは、基板表面11から半導体発光素子80の素子上面80aまでの高さTV(図19参照)よりも高い。また高さTCは、基板表面11から電子部品100の上面100aまでの高さTM(図19参照)よりも高い。
【0211】
図24図26に示すように、ケース20Bは、半導体発光素子80、電子部品100およびキャパシタ120を収容するための収容空間23を有する。開口部22aは、収容空間23とケース20Bの外部とを連通している。図23に示すように、開口部22aは、X方向において蓋22のうち中央部よりも第3側壁部21c寄りに形成されている。また、開口部22aは、Y方向において蓋22のうち中央部よりも第1側壁部21a寄りに形成されている。図24および図25に示すように、蓋22の厚さは、Y方向において異なる。具体的には、蓋22のうち開口部22aとY方向に同じ位置および開口部22aよりも第1側壁部21a側の部分である第1部分22bの厚さは、開口部22aよりも第2側壁部21b側の部分である第2部分22cの厚さよりも薄い。換言すると、蓋22の第2部分22cの厚さは、第1部分22bの厚さよりも厚い。図26に示すように、平面視において、各側壁部21a~21dの内面によって形成される収容空間23の形状は、略正方形である。また、開口部22aは、第3側壁部21cと隣り合うように形成されている。
【0212】
図19に示すように、半導体発光素子80は蓋22の第1部分22bに対応する位置に配置されており、電子部品100は蓋22の第2部分22cに対応する位置に配置されている。蓋22の第2部分22cは、開口部22aの周縁のうち第2側壁部21b側の部分から垂下するように形成されているため、半導体発光素子80からの光が光拡散板130によって反射したとしても、その反射光が電子部品100に照射されにくくなる。
【0213】
(製造方法)
次に、図27図36を用いて、半導体発光装置1Bの製造方法について説明する。なお、図28図30および図32の二点鎖線の四角形は、基板10Bのアウトラインを示している。
【0214】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図27図29に示すように、リードフレーム800を準備する工程を備える。リードフレーム800は、Cuからなる金属板である。リードフレーム800は、たとえばCu板をエッチングすることによって形成される。リードフレーム800には、複数の半導体発光装置1Bに対応する導電部830B,850B,860B,870Bが設けられている。図28は、4個の半導体発光装置1Bに対応する導電部830B,850B,860B,870Bを示している。複数の導電部830B,850B,860B,870Bは、吊りリード880によってリードフレーム800に支持されている。なお、複数の導電部830B,850B,860B,870Bの形状は、吊りリード880が切断されていない構成以外は、図14に示す複数の導電部30B,50B,60B,70Bの形状と同じである。すなわち、共通導電部830Bは共通導電部30Bに対応し、素子導電部850Bは素子導電部50Bに対応し、駆動導電部860Bは駆動導電部60Bに対応し、制御導電部870Bは制御導電部70Bに対応する。複数の導電部830B,850B,860B,870Bには、たとえばエッチングによってZ方向に沿う平面で切った断面視においてフランジが形成されている。一例では、図29に示すように、共通導電部830Bにはフランジ836が設けられており、駆動導電部860Bにはフランジ866が設けられている。図29に示すとおり、吊りリード880は、フランジ866から延びており、フランジ866の厚さと同じ厚さを有する。
【0215】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図30および図31に示すように、リードフレーム800に絶縁部813をモールドする工程を備える。絶縁部813は、電気絶縁性を有する樹脂材料からなる。本実施形態においては、絶縁部813は、エポキシ樹脂が用いられる。図30の網掛けによって示すように、絶縁部813は、リードフレーム800に形成された貫通孔を埋めるように形成されている。図30に示すとおり、絶縁部813は、各導電部830B,850B,860B,870Bの周囲を取り囲むように設けられている。これにより、吊りリード880以外の部分において、絶縁部813は、各導電部830B,850B,860B,870Bを仕切っている。図31に示すように、絶縁部813は、フランジ866および吊りリード880の裏面側に入り込むことによって、裏面側ハーフ絶縁部813Lを形成している。また、絶縁部813は、複数の導電部830B,850B,860B,870Bの凹部に入り込むことによって、表面側ハーフ絶縁部813Uを形成している。複数の導電部830B,850B,860B,870Bの凹部は、複数の導電部30B,50B,60B,70Bの凹部35a~35e,55,65(ともに図14参照)に対応する。表面側ハーフ絶縁部813Uは、基板10Bの表面側ハーフ絶縁部13U(図14参照)に対応する。
【0216】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図32に示すように、半導体発光素子80をリードフレーム800に実装する工程と、電子部品100をリードフレーム800に実装する工程と、を備える。具体的には、導電性接合材P1によって共通導電部830Bに半導体発光素子80をダイボンディングし、導電性接合材P2によって共通導電部830Bに電子部品100をダイボンディングする。より詳細には、まず、共通導電部830Bの第1共通コンタクト表面部830cに導電性接合材P1を塗布し、共通導電部830Bの第2共通コンタクト表面部830dに導電性接合材P2を塗布する。導電性接合材P1,P2としては、Agペーストを用いる。次に、半導体発光素子80を導電性接合材P1上に載置し、電子部品100を導電性接合材P2上に載置する。このとき、半導体発光素子80の素子下面電極92(図17参照)が導電性接合材P1に接触しており、電子部品100の第1駆動電極101(図18参照)が導電性接合材P2に接触している。そして、たとえばリフロー処理によって導電性接合材P1を介して半導体発光素子80と第1共通コンタクト表面部830cとを接合し、導電性接合材P2を介して電子部品100と第2共通コンタクト表面部830dとを接合する。
【0217】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図32に示すように、ワイヤW1~W3を形成する工程を備える。本実施形態においては、ワイヤボンディング装置によってワイヤW1~W3をそれぞれ形成する。具体的には、ワイヤボンディング装置は、半導体発光素子80の素子上面電極91にファーストボンディング部を形成した後、素子導電部850Bに移動して素子コンタクト表面850aにセカンドボンディング部を形成する。これにより、ワイヤW1が形成される。ワイヤW1のセカンドボンディング部は、素子導電部850Bに形成された凹部855のX方向の位置と概ね同じ位置となるように形成する。すなわち凹部855は、ワイヤW1のセカンドボンディング部の形成位置の目印となる。ワイヤボンディング装置は、電子部品100の第1駆動電極101にファーストボンディング部を形成した後、駆動導電部860Bに移動して第2駆動コンタクト表面部860dにセカンドボンディング部を形成する。これにより、ワイヤW2が形成される。ワイヤボンディング装置は、電子部品100の制御電極102にファーストボンディング部を形成した後、制御導電部870Bに移動して制御コンタクト表面870aにセカンドボンディング部を形成する。これにより、ワイヤW3が形成される。なお、ワイヤW1~W3の形成順序は任意である。なお、素子コンタクト表面850aは、基板10Bの素子コンタクト表面50a(図14参照)に対応し、第2駆動コンタクト表面部860dは、基板10Bの第2駆動コンタクト表面部60d(図14参照)に対応し、制御コンタクト表面870aは、基板10Bの制御コンタクト表面70a(図14参照)に対応する。
【0218】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図33に示すように、基板10Bを形成する工程を備える。具体的には、たとえばダイシングブレードによって図32の二点鎖線に沿って絶縁部813およびリードフレーム800の吊りリード880を切断する。本実施形態においては、ダイシングブレードは、リードフレーム800の表面801から裏面802(ともに図31参照)に向けて切り込む。これにともない、突出部34a~34f,54a~54c,64a~64c,74a,74bが形成される。このとき、吊りリード880が裏面802よりも表面801側に設けられており、吊りリード880の裏面802側には絶縁部813が設けられているため、ダイシングブレードによって吊りリード880を切断する場合にばりが発生したとしても、そのばりが裏面802側に突出しにくくなる。
【0219】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図34に示すように、キャパシタ120を実装する工程を備える。具体的には、導電性接合材P3によって素子導電部50Bおよび駆動導電部60Bに跨るようにキャパシタ120をダイボンディングする。より詳細には、まず、素子導電部50Bの素子コンタクト表面50aおよび駆動導電部60Bの第1駆動コンタクト表面部60cのそれぞれに導電性接合材P3を塗布する。導電性接合材P3としては、たとえばAgペーストを用いる。次に、キャパシタ120を導電性接合材P3上に載置する。このとき、キャパシタ120の第1電極121が素子導電部50Bの導電性接合材P3に接触しており、第2電極122が駆動導電部60Bの導電性接合材P3に接触している。そして、たとえばリフロー処理によって導電性接合材P3を介してキャパシタ120と素子コンタクト表面50aおよび第1駆動コンタクト表面部60cとを接合する。このとき、導電性接合材P3のうち第1電極121からのはみ出し部分が凹部55と第1電極121との間に位置するように導電性接合材P3の塗布およびキャパシタ120の載置を行う。
【0220】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図35に示すように、電子部品100を封止樹脂140およびコーティング剤141によって覆う工程を備える。本実施形態においては、電子部品100およびワイヤW2,W3のファーストボンディング部を覆うように封止樹脂140を塗布した後、加熱又は紫外線照射によって封止樹脂140を硬化させる。次に、封止樹脂140を覆うようにコーティング剤141を塗布する。封止樹脂140としては、遮光性の樹脂材料が用いられ、本実施形態においてはエポキシ樹脂が用いられる。コーティング剤141としては、フッ素ポリマーとガラス系とからなるコーティング剤が用いられる。
【0221】
半導体発光装置1Bの製造方法は、図36に示すように、光拡散板130が取り付けられたケース20Bを基板10Bに取り付ける工程を備える。本実施形態においては、ケース20Bの各側壁部21a~21dの端面に遮光性の接着剤P4を塗布し、ケース20Bを基板10Bの基板表面11に取り付ける。接着剤P4としては、電気絶縁性を有する材料が用いられる。本実施形態においては、接着剤P4としては、黒色のエポキシ樹脂を主成分とする接着剤が用いられる。以上の工程を経て、半導体発光装置1Bが製造される。
【0222】
(半導体発光装置が用いられる電子機器)
図37および図38は、半導体発光装置1Bが用いられた電子機器2Bの一例を示す平面図および回路図である。電子機器2Bとしては、たとえば距離を測定するセンサなどがある。
【0223】
電子機器2Bは、半導体発光装置1Bと、半導体発光装置1Bが搭載された回路基板110と、回路基板110上に形成された配線パターン111~114と、を有している。配線パターン111~114の配置構成は、第1実施形態の配線パターン111~114(図9および図10参照)の配置構成と同じである。
【0224】
共通導電部30Bの一部は、第1配線パターン111と重なる位置に配置されている。第1共通コンタクト裏面部30eと第1配線パターン111とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第1配線パターン111は、半導体発光素子80のカソード電極である素子下面電極92および電子部品100のドレイン電極である第2駆動電極103に電気的に接続される。
【0225】
素子導電部50Bは、第2配線パターン112と重なる位置に配置されている。本実施形態の第2配線パターン112の幅は、第1実施形態の第2配線パターン112の幅よりも小さい。素子コンタクト裏面50bと第2配線パターン112とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第2配線パターン112は、半導体発光素子80のアノード電極である素子上面電極91およびキャパシタ120の第1電極121に電気的に接続される。
【0226】
駆動導電部60Bは、第3配線パターン113と重なる位置に配置されている。本実施形態の第3配線パターン113の幅は、第1実施形態の第3配線パターン113の幅よりも大きい。第1駆動コンタクト裏面部60eおよび第2駆動コンタクト裏面部60fと第3配線パターン113とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第3配線パターン113は、電子部品100のソース電極である第1駆動電極101およびキャパシタ120の第2電極122に電気的に接続されている。なお、第3配線パターン113の幅は、第1実施形態の第3配線パターン113の幅と同じであってもよい。この場合、第3配線パターン113は、第2駆動コンタクト裏面部60fとはんだ等によって接合される。なお、第3配線パターン113は、第2駆動コンタクト裏面部60fに代えて第1駆動コンタクト裏面部60eとはんだ等によって接合されてもよい。
【0227】
制御導電部70Bは、第4配線パターン114と重なる位置に配置されている。制御コンタクト裏面70bと第4配線パターン114とは、はんだ等によって接合されている。これにより、第4配線パターン114は、電子部品100の制御電極102に電気的に接続される。
【0228】
以上のとおり、本実施形態においては、複数のコンタクト裏面30b,50b,60b,70bが半導体発光装置1Bの外部端子を構成している。
図示された例において、第1共通コンタクト裏面部30eの一部および第2共通コンタクト裏面部30fはそれぞれ、はんだ等によって、回路基板110に形成された放熱パターン115に実装されている。本実施形態の放熱パターン115の幅は、第1実施形態の放熱パターン115の幅よりも小さい。放熱パターン115は、素子コンタクト裏面50bおよび第1駆動コンタクト裏面部60eと接合されていない。このため、半導体発光素子80および電子部品100の熱は、各共通コンタクト裏面部30e,30fから回路基板110に伝わる。これにより、半導体発光装置1Bの放熱性の向上を図ることができる。
【0229】
本実施形態においては、半導体発光装置1Bは、キャパシタ120を内蔵している。キャパシタ120は、上述のとおり、第3配線パターン113および第4配線パターン114に電気的に接続されているため、図38に示すとおり、直列に接続された半導体発光素子80および電子部品100に対して並列に接続される。
【0230】
本実施形態の半導体発光装置1Bによれば、第1実施形態の(1-1)~(1-11)および(1-13)の効果に加え、以下の効果が得られる。
(2-1)共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bはそれぞれ、リードフレームからなり、基板表面11および基板裏面12に露出している。この構成によれば、共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bのそれぞれの体積が大きいため、共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bのそれぞれの放熱性の向上を図ることができる。
【0231】
(2-2)共通コンタクト表面30aは、第1共通コンタクト表面部30cと第2共通コンタクト表面部30dとを有している。第2共通コンタクト表面部30dは、駆動導電部60Bと制御導電部70Bとの間に配置されており、第1共通コンタクト表面部30cよりもX方向のうち第4側壁部21d側に延びている。第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dからY方向に延びている。半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのうちの第2共通コンタクト表面部30d寄りに配置されている。この構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路を短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量を低減できる。
【0232】
(2-3)電子部品100は、第2共通コンタクト表面部30dのうちの第1共通コンタクト表面部30c寄りに配置されている。この構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路をさらに短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量を一層低減できる。
【0233】
(2-4)共通コンタクト表面30aは、駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aよりも大きい。この構成によれば、共通導電部30Bの放熱性の向上を図ることができる。
【0234】
(2-5)X方向から見て、半導体発光素子80の一部は、第1共通コンタクト表面部30cにおける素子コンタクト表面50aよりも電子部品100に近い位置に配置されている。半導体発光素子80の素子上面電極91と素子コンタクト表面50aとは、複数本のワイヤW1によって接続されており、複数本のワイヤW1は、素子上面電極91から素子コンタクト表面50aに向かうにつれて電子部品100から離れるように斜めに延びている。この構成によれば、複数本のワイヤW1を用いることによって、半導体発光素子80と素子コンタクト表面50aとがY方向にずれて配置されていたとしても、素子上面電極91と素子導電部50Bとの電気的接続を容易に実現できる。
【0235】
(2-6)駆動コンタクト表面60aは、第1駆動コンタクト表面部60cと第2駆動コンタクト表面部60dとを有する。第1駆動コンタクト表面部60cはX方向に延びており、第2駆動コンタクト表面部60dはY方向に延びている。この構成によれば、第1駆動コンタクト表面部60cにキャパシタ120の第2電極122を接続しやすくなり、第2駆動コンタクト表面部60dに複数本のワイヤW2を接続しやすくなる。
【0236】
また、駆動コンタクト表面60aは、第2駆動コンタクト表面部60dが第1駆動コンタクト表面部60cよりもX方向の長さが短くなるように第1駆動コンタクト表面部60cに対して凹む凹み領域60rを有する。凹み領域60rには、第2共通コンタクト表面部30dが入り込んでいる。この構成によれば、第2共通コンタクト表面部30dのX方向の長さを大きく取ることができるため、電子部品100の放熱性の向上を図ることができる。
【0237】
(2-7)平面視において、複数本のワイヤW2は、Y方向に配列されている。この構成によれば、第2駆動コンタクト表面部60dがY方向に延びているため、複数本のワイヤW2のそれぞれのセカンドボンディング部を形成するスペースを確保できる。したがって、複数本のワイヤW2のそれぞれのセカンドボンディング部を容易に形成できる。
【0238】
(2-8)複数のワイヤW2のうちの最も離間している組み合わせを構成する2本のワイヤW2の間の距離が大きくなると、第1駆動電極101と第2駆動コンタクト表面部60dとの間のインダクタンスが低減される。この点、本半導体発光装置1Bによれば、平面視において、複数本のワイヤW2のうちY方向において最も離れているワイヤW2の間隔は、電子部品100の第1駆動電極101から第2駆動コンタクト表面部60dに向かうにつれて広がっている。これにより、複数のワイヤW2のうちの最も離間している組み合わせを構成する2本のワイヤW2の距離を大きく取ることができるため、第1駆動電極101と第2駆動コンタクト表面部60dとの間のインダクタンスを低減できる。
【0239】
(2-9)第1共通コンタクト裏面部30eは、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60bおよび制御コンタクト裏面70bよりも大きい。この構成によれば、半導体発光素子80の放熱性の向上を図ることができる。
【0240】
(2-10)第1共通コンタクト裏面部30eは、第2共通コンタクト裏面部30fよりも大きい。この構成によれば、半導体発光素子80の放熱性の向上を図ることができる。
【0241】
(2-11)第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dからX方向のうち第3側壁部21cに向けて延びている。この構成によれば、第1共通コンタクト表面部30cのX方向の長さを大きく取ることができるため、半導体発光素子80の放熱性の向上を図ることができる。
【0242】
(2-12)共通導電部30Bには、凹部35a、一対の凹部35b、一対の凹部35c、凹部35dおよび凹部35eが設けられている。これら凹部35a~35eのそれぞれには絶縁部13が入り込んでいる。この構成によれば、絶縁部13と共通導電部30Bとが剥離しにくくなる。加えて、凹部35a~35eはそれぞれ共通コンタクト表面30aに設けられており、凹部35a~35eには、Z方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uが入り込んでいる。この構成によれば、凹部35a~35eに入り込んだ表面側ハーフ絶縁部13UがZ方向から見て共通コンタクト裏面30bと重なっているため、共通導電部30Bが絶縁部13に対してZ方向のうちケース20B側への移動を規制できる。
【0243】
(2-13)素子導電部50Bには、凹部55が設けられている。凹部55には絶縁部13が入り込んでいる。この構成によれば、絶縁部13と素子導電部50Bとが剥離しにくくなる。加えて、凹部55は素子コンタクト表面50aに設けられており、凹部55には、Z方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uが入り込んでいる。この構成によれば、凹部55に入り込んだ表面側ハーフ絶縁部13UがZ方向から見て素子コンタクト裏面50bと重なっているため、素子導電部50Bが絶縁部13に対してZ方向のうちケース20B側への移動を規制できる。
【0244】
(2-14)駆動導電部60Bには、凹部65が設けられている。凹部65には絶縁部13が入り込んでいる。この構成によれば、絶縁部13と駆動導電部60Bとが剥離しにくくなる。加えて、凹部65は駆動コンタクト表面60aに設けられており、凹部65には、Z方向に貫通していない表面側ハーフ絶縁部13Uが入り込んでいる。この構成によれば、凹部65に入り込んだ表面側ハーフ絶縁部13UがZ方向から見て駆動コンタクト裏面60bと重なっているため、駆動導電部60Bが絶縁部13に対してZ方向のうちケース20B側への移動を規制できる。
【0245】
(2-15)凹部65は、第1駆動コンタクト表面部60cと第2駆動コンタクト表面部60dとの間に設けられている。この構成によれば、第1駆動コンタクト表面部60cにキャパシタ120を接続するための導電性接合材P3が第2駆動コンタクト表面部60d側に入り込みにくくなる。したがって、導電性接合材P3と、ワイヤW2のセカンドボンディング部とが接触しにくくなる。
【0246】
(2-16)第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとの間には、凹部35fが設けられている。凹部35fには、裏面側ハーフ絶縁部13Lが入り込んでいる。凹部35fの裏面側ハーフ絶縁部13Lは、共通コンタクト裏面30bをX方向に貫通しており、共通コンタクト裏面30bの左右両側に設けられた、基板10Bを貫通した絶縁部13と繋がっている。この構成によれば、凹部35fの裏面側ハーフ絶縁部13Lによって共通コンタクト裏面30bの左右両側に設けられた絶縁部13が一体化されているため、共通導電部30Bの周囲の絶縁部13の強度が向上する。加えて、凹部35fの裏面側ハーフ絶縁部13Lは、Z方向において共通導電部30Bを支持しており、かつ凹部35fの裏面側ハーフ絶縁部13Lによって絶縁部13と共通導電部30Bとの接触面積が増加している。したがって、Z方向において共通導電部30Bが基板裏面12側に移動しにくくなる。
【0247】
(2-17)第1駆動コンタクト裏面部60eと第2駆動コンタクト裏面部60fとの間には、凹部65aが設けられている。凹部65aには、裏面側ハーフ絶縁部13Lが入り込んでいる。凹部65aの裏面側ハーフ絶縁部13Lは、駆動コンタクト裏面60bをX方向に貫通しており、駆動コンタクト裏面60bの左右両側に設けられた、基板10Bを貫通した絶縁部13と繋がっている。この構成によれば、凹部65aの裏面側ハーフ絶縁部13Lによって駆動コンタクト裏面60bの左右両側に設けられた絶縁部13が一体化されているため、駆動導電部60Bの周囲の絶縁部13の強度が向上する。加えて、凹部65aの裏面側ハーフ絶縁部13Lは、Z方向において駆動導電部60Bを支持しており、かつ凹部65aの裏面側ハーフ絶縁部13Lによって絶縁部13と駆動導電部60Bとの接触面積が増加している。したがって、Z方向において駆動導電部60Bが基板裏面12側に移動しにくくなる。
【0248】
(2-18)共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bのそれぞれには、フランジ36,56,66,76が設けられている。これらフランジ36,56,66,76と基板裏面12との間には、絶縁部13(裏面側ハーフ絶縁部13L)が入り込んでいる。この構成によれば、共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bのそれぞれが絶縁部13に対してZ方向のうちケース20Bとは反対側への移動を規制できる。
【0249】
(2-19)電子部品100は、遮光性の樹脂材料(封止樹脂140)によって覆われている。この構成によれば、半導体発光素子80からの光が光拡散板130等によって反射して電子部品100に向けて照射されても、その反射光は封止樹脂140によって電子部品100に届かないため、電子部品100の誤動作を抑制できる。
【0250】
(2-20)電子部品100と共通導電部30Bとを接続するAgペーストである導電性接合材P2のAgの含有量を高くしている。これにより、電子部品100から共通導電部30Bに効率的に放熱できる。一方、導電性接合材P2の耐硫化性が低下してしまう。そこで、本実施形態においては、封止樹脂140は、硫化を抑制するコーティング剤141によって覆われている。この構成によれば、導電性接合材P2、第2駆動電極103、制御電極102および第1駆動電極101の硫化を抑制できる。したがって、導電性接合材P2、第2駆動電極103、制御電極102および第1駆動電極101の耐硫化特性の向上を図ることができる。
【0251】
(2-21)半導体発光装置1Bは、キャパシタ120を備えている。この構成によれば、半導体発光装置1Bの外部にキャパシタ120を配置する必要がなくなるため、又は半導体発光装置1Bの外部に配置するキャパシタ120の個数を減らすことができるため、電子機器2Bの省スペース化を図ることができる。
【0252】
(2-22)半導体発光素子80は、電子部品100に対してX方向のうち第3側壁部21c側にずれて配置されている。半導体発光素子80に対してX方向のうち第4側壁部21d側にはキャパシタ120が配置されている。電子部品100は、基板10BのX方向の中央部に配置されている。キャパシタ120は、電子部品100よりもY方向のうち第1側壁部21a側に配置されている。この構成によれば、ワイヤW2,W3の一方を他方に対して極端に長くすることなく、ケース20Bおよび基板10Bから形成された収容空間23内にキャパシタ120を配置するためのスペースを確保できる。
【0253】
(2-23)遮光性の材料で形成されたケース20Bの蓋22のうち半導体発光素子80とZ方向に対向する部分には開口部22aが設けられており、開口部22aを覆うように光拡散板130が蓋22に取り付けられている。この構成によれば、蓋22のうち半導体発光素子80とZ方向に対向する部分以外の部分は遮光されることによって、電子部品100への光の照射を抑制できる。したがって、光が照射されることに基づく電子部品100の誤動作を抑制できる。
【0254】
(2-24)共通導電部30Bには突出部34a~34fが設けられている。この構成によれば、共通導電部30Bの体積が大きくなるため、半導体発光素子80および電子部品100の放熱性の向上を図ることができる。
【0255】
(2-25)素子導電部50Bには突出部54a~54cが設けられている。この構成によれば、素子導電部50Bの体積が大きくなるため、半導体発光装置1Bの放熱性の向上を図ることができる。また駆動導電部60Bには突出部64a~64cが設けられている。この構成によれば、駆動導電部60Bの体積が大きくなるため、半導体発光装置1Bの放熱性の向上を図ることができる。また制御導電部70Bには突出部74a,74bが設けられている。この構成によれば、制御導電部70Bの体積が大きくなるため、半導体発光装置1Bの放熱性の向上を図ることができる。
【0256】
(2-26)電子部品100の基板表面11からの高さTMは、半導体発光素子80の基板表面11からの高さTVよりも低い。この構成によれば、半導体発光素子80からの光がたとえば光拡散板130に反射しても、電子部品100に照射されにくくなる。したがって、電子部品100に照射された光に基づく電子部品100の誤動作を抑制できる。
【0257】
[変更例]
上記各実施形態は本開示に関する半導体発光装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関する半導体発光装置は、上記各実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記各実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、又は上記各実施形態に新たな構成を付加した形態である。また、以下の各変更例は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下の変更例において、上記各実施形態と共通する部分については、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0258】
・第1実施形態において、図39~42に示すように、基板10は、Cuなどの導電性材料で構成されていてもよい。この形態においては、基板10には、基板10が複数の導電部30,50,60,70に区画されるように仕切る絶縁部150が設けられている。絶縁部150は、エポキシ樹脂などの絶縁性材料で形成されている。絶縁部150は、たとえば幅広部と幅狭部とを有する段差状に形成されている。複数の導電部30,50,60,70は、絶縁部150によって互いに絶縁された状態で区画された基板10の一部である。
【0259】
接続導電部40は、共通導電部30と電気的に接続されている一方、他の導電部50,60,70とは絶縁されている。具体的には、接続導電部40と他の導電部50,60,70との間には、基板10を厚さ方向に貫通している絶縁部150が設けられている。一方、図40および図41に示すように、共通導電部30と接続導電部40との間には、基板10を厚さ方向に貫通していないハーフ絶縁部151が設けられている。ハーフ絶縁部151は、基板裏面12側に形成されており、基板表面11側には形成されていない。このため、共通導電部30と接続導電部40とは導通している。
【0260】
上記のように複数の導電部30,40,50,60,70が基板10の一部で構成されている形態においては、共通コンタクト表面30a、接続コンタクト表面40a、素子コンタクト表面50a、駆動コンタクト表面60a、および制御コンタクト表面70aは、基板表面11で構成されている。共通コンタクト表面30a、素子コンタクト表面50a、駆動コンタクト表面60a、および制御コンタクト表面70aは、絶縁部150によって互いに離間している。接続コンタクト表面40aは、素子コンタクト表面50a、駆動コンタクト表面60a、および制御コンタクト表面70aに対して離間している。一方、ハーフ絶縁部151は基板表面11に形成されていないため、共通コンタクト表面30aと接続コンタクト表面40aとは連続している。
【0261】
同様に、共通コンタクト裏面30b、接続コンタクト裏面40b、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bは、基板裏面12で構成されている。共通コンタクト裏面30b、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bは、絶縁部150によって互いに離間している。共通コンタクト裏面30b、接続コンタクト裏面40b、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bは、絶縁部150およびハーフ絶縁部151によって、互いに離間している。
【0262】
・第1実施形態に関する図39図42の変更例において、複数の導電部30,40,50,60,70には、第2実施形態の複数の導電部30B,50B,60B,70Bのように突出部および凹部が設けられてもよい。
【0263】
図43は、複数の導電部30,40,50,60,70に突出部および凹部が設けられた構成の一例である。なお、図43では、便宜上、ケース20の枠21の外面を二点鎖線によって示している。
【0264】
図43に示すように、共通導電部30の共通コンタクト表面30aには、突出部34g~34jが形成されている。突出部34g,34hは、共通コンタクト表面30aのうち第1側壁部21a側の端部に形成されている。突出部34g,34hは、X方向において互いに離間している。突出部34gは、突出部34hよりも素子導電部50側に配置されている。突出部34g,34hは、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面から突出している。突出部34i,34jは、共通コンタクト表面30aのうち第2側壁部21b側の端部に形成されている。突出部34i,34jは、X方向において互いに離間している。突出部34iは、突出部34jよりも駆動導電部60側に配置されている。突出部34i,34jは、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部34g~34jはそれぞれ、リードフレームにおいて共通導電部30を吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部34g~34jと共通コンタクト表面30aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている。
【0265】
また、共通コンタクト表面30aには、凹部35g,35hが形成されている。Y方向において、凹部35g,35hは、半導体発光素子80と電子部品100との間に形成されている。凹部35gは共通コンタクト表面30aのうち第4側壁部21d側の端部に形成されており、凹部35hは共通コンタクト表面30aのうち第3側壁部21c側の端部に形成されている。凹部35gは、共通コンタクト表面30aのうち第4側壁部21dの端部31cから第3側壁部21cに向けてX方向に凹んでいる。凹部35gの底部は、曲面からなる。図示された例においては、平面視における凹部35gの形状は、幅寸法が変更せずにX方向に延びる部分を有しており、かつ底部に向けて幅が狭くなる凹曲面状である。凹部35hは、共通コンタクト表面30aのうち第3側壁部21c側の端部31aから第4側壁部21dに向けてX方向に凹んでいる。図示された例においては、平面視における凹部35hの形状と平面視における凹部35gの形状とは対称形状である。凹部35g,35hには、絶縁部150が入り込んでいる。
【0266】
接続導電部40の接続コンタクト表面40aには、突出部44a~44cが形成されている。突出部44aは接続コンタクト表面40aのうち第1側壁部21a側の端部に形成されており、突出部44b,44cは接続コンタクト表面40aのうち第3側壁部21c側の端部に形成されている。突出部44b,44cは、Y方向において互いに離間している。突出部44bは、突出部44cよりも第1側壁部21a側に形成されている。突出部44aは、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面から突出している。突出部44b,44cは、Z方向から見て、第3側壁部21cの外面から突出している。突出部44a~44cはそれぞれ、リードフレームにおいて接続導電部40を吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部44a~44cと接続コンタクト表面40aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている。
【0267】
素子導電部50の素子コンタクト表面50aには、突出部54d~54fが形成されている。突出部54dは素子コンタクト表面50aのうち第1側壁部21a側の端部に形成されており、突出部54e,54fは素子コンタクト表面50aのうち第4側壁部21d側の端部に形成されている。突出部54e,54fは、Y方向において互いに離間している。突出部54eは、突出部54fよりも第1側壁部21a側に形成されている。突出部54dは、Z方向から見て、第1側壁部21aの外面から突出している。突出部54e,54fは、Z方向から見て、第4側壁部21dの外面から突出している。突出部54d~54fはそれぞれ、リードフレームにおいて素子導電部50を吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部54d~54fと素子コンタクト表面50aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている。
【0268】
駆動導電部60の駆動コンタクト表面60aには、突出部64d~64fが形成されている。突出部64dは駆動コンタクト表面60aのうち第2側壁部21b側の端部に形成されており、突出部64e,64fは駆動コンタクト表面60aのうち第4側壁部21d側の端部に形成されている。突出部64e,64fは、Y方向において互いに離間している。突出部64eは、突出部64fよりも第1側壁部21a側に形成されている。突出部64dは、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部64e,64fは、Z方向から見て、第4側壁部21dの外面から突出している。突出部64d~64fはそれぞれ、リードフレームにおいて駆動導電部60を吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部64d~64fと駆動コンタクト表面60aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている。
【0269】
制御導電部70の制御コンタクト表面70aには、突出部74d~74fが形成されている。突出部74dは制御コンタクト表面70aのうち第2側壁部21b側の端部に形成されており、突出部74e,74fは制御コンタクト表面70aのうち第3側壁部21c側の端部に形成されている。突出部74e,74fは、Y方向において互いに離間している。突出部74eは、突出部74fよりも第1側壁部21a側に形成されている。突出部74dは、Z方向から見て、第2側壁部21bの外面から突出している。突出部74e,74fは、Z方向から見て、第3側壁部21cの外面から突出している。突出部74d~74fはそれぞれ、リードフレームにおいて制御導電部70を吊る吊りリードを切断した残りの部分である。なお、これら突出部の数は任意に変更可能である。Z方向から見て、突出部74d~74fと制御コンタクト表面70aとの接続部分はそれぞれ、曲面となっている。なお、このような突出部および凹部が設けられた構成であっても、基板裏面12の導電部の構成は、図40に示す導電部の構成と同じである。
【0270】
このような構成によれば、各導電部30,40,50,60,70の体積を増加させることができるため、半導体発光装置1の放熱性の向上を図ることができる。
また、共通導電部30に凹部35g,35hが設けられており、凹部35g,35hには絶縁部150が入り込んでいる。これにより、絶縁部150と共通導電部30とが剥離しにくくなる。加えて、凹部35g,35hはそれぞれ共通コンタクト表面30aに設けられており、凹部35g,35hには、Z方向に貫通していない絶縁部150が入り込んでいる。この構成によれば、共通導電部30が絶縁部150に対してZ方向のうちケース20側への移動を規制できる。
【0271】
図43に示す半導体発光装置1では、接続導電部40、素子導電部50、駆動導電部60および制御導電部70に凹部が設けられていないが、これに限られず、接続導電部40、素子導電部50、駆動導電部60および制御導電部70のうち少なくとも1つに凹部が設けられてもよい。この凹部は、共通導電部30の凹部35g,35hと同様の構成である。また、図示していないが、各導電部30,40,50,60,70の少なくとも1つには、第2実施形態の各導電部30B,50B,60B,70Bのフランジ36,56,66,76と同様にフランジが設けられてもよい。
【0272】
・第1実施形態において、接続コンタクト裏面40b、素子コンタクト裏面50b、駆動コンタクト裏面60bおよび制御コンタクト裏面70bのサイズはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、図44に示すように、接続コンタクト裏面40bの面積と制御コンタクト裏面70bの面積とが互いに等しくてもよい。素子コンタクト裏面50bの面積と駆動コンタクト裏面60bの面積とが互いに等しくてもよい。
【0273】
・第1実施形態において、図45に示すように、ケース20内にキャパシタ120が設けられていてもよい。キャパシタ120は、素子コンタクト表面50aと駆動コンタクト表面60aとに跨るように配置されている。この構成によれば、さらなる省スペース化を図ることができる。
【0274】
・第1実施形態においては、半導体発光素子80および電子部品100は、たとえばX方向の中央部に配置されていたが、これに限られずX方向の両端部のうちいずれか一方に偏って配置されていてもよい。たとえば、半導体発光素子80および電子部品100は、中央部よりも第3側壁部21c側に偏って配置してもよい。この構成によれば、キャパシタ120を設置するスペースを大きくできる。
【0275】
・各実施形態において、電子部品100は、MOSFETに限られず、バイポーラトランジスタ等の他のスイッチング素子でもよい。電子部品100がたとえばバイポーラトランジスタである場合、第1駆動電極101および第2駆動電極103のいずれか一方がコレクタ電極に対応し、他方がエミッタ電極に対応し、制御電極102がベース電極に対応する。
【0276】
また、電子部品100は、スイッチング素子に代えてICでもよい。更に、電子部品100は、スイッチング素子等の能動素子に限られず、キャパシタ等の受動素子でもよい。また、電子部品100は、半導体発光素子80を駆動するのに用いられるものでなくてもよい。
【0277】
・各実施形態において、半導体発光素子80と電子部品100との配列方向は任意に変更可能であり、たとえばX方向に配列していてもよいし、X方向およびY方向に交差する方向に配列してもよい。共通コンタクト表面30aは、半導体発光素子80と電子部品100とが共通コンタクト表面30a上に配置されるように、半導体発光素子80と電子部品100との配列方向に延びていればよい。
【0278】
・第1実施形態において、複数の導電部30,40,50,60,70の配置は任意に変更可能である。たとえば、駆動導電部60および制御導電部70を、共通コンタクト表面30aに対するX方向の両側のうち同一方向側にまとめて配置してもよい。また、駆動導電部60および制御導電部70の少なくとも一方を、共通コンタクト表面30aに対してY方向に離間する位置に配置してもよい。接続導電部40および素子導電部50についても同様である。また、制御導電部70と素子導電部50とを同一方向側にまとめて配置してもよい。
【0279】
・第2実施形態において、複数の導電部30B,50B,60B,70Bの配置は任意に変更可能である。たとえば、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bを、共通コンタクト表面30aに対するX方向の両側のうち同一方向側にまとめて配置してもよい。この場合、第1共通コンタクト表面部30cは、第2共通コンタクト表面部30dに対してX方向に揃っていてもよい。また、駆動導電部60Bおよび制御導電部70の少なくとも一方を、共通コンタクト表面30aに対してY方向に離間する位置に配置してもよい。素子導電部50Bについても同様である。また、制御導電部70Bと素子導電部50Bとを同一方向側にまとめて配置してもよい。
【0280】
・第1実施形態において、複数のコンタクト表面30a,40a,50a,60a,70aの形状は任意に変更可能である。たとえば、複数のコンタクト表面30a,40a,50a,60a,70aの大きさをすべて同一にしてもよいし、それぞれ異ならせてもよい。また、複数のコンタクト表面30a,40a,50a,60a,70aの少なくとも1つを楕円形状や円形状にしてもよい。
【0281】
・第1実施形態において、図46に示すように、共通裏面導電層32と接続裏面導電層42とが繋がっており、共通コンタクト裏面30bと接続コンタクト裏面40bとが連続してもよい。
【0282】
・第1実施形態において、複数のコンタクト裏面30b,40b,50b,60b,70bの形状は任意に変更可能である。たとえば、共通コンタクト裏面30bの大きさを、接続コンタクト裏面40b又は素子コンタクト裏面50bよりも小さくしてもよい。また、駆動コンタクト裏面60b、および制御コンタクト裏面70bを、接続コンタクト裏面40bおよび素子コンタクト裏面50bよりも大きくしてもよい。また、複数のコンタクト裏面30b,40b,50b,60b,70bの大きさをすべて同一にしてもよいし、それぞれ異ならせてもよい。さらに、複数のコンタクト裏面30b,40b,50b,60b,70bの少なくとも1つを楕円形状や円形状にしてもよい。
【0283】
・第1実施形態において、接続導電部40を省略してもよい。この場合であっても、共通コンタクト裏面30bを用いて半導体発光装置1の外部とのコンタクトを確保できる。
・各実施形態において、共通コンタクト裏面30bは必須ではない。つまり、共通裏面導電層32を省略してもよい。
【0284】
・第1実施形態において、図47に示すように、蓋22は、半導体発光素子80の上方に配置され半導体発光素子80からの光が透過する透過部201と、電子部品100の上方に配置され光を遮断する遮光部202と、を有するものでもよい。この構成によれば、電子部品100への光の照射を抑制できるため、光が照射されることに基づく電子部品100の誤動作を抑制できる。
【0285】
透過部201および遮光部202の形状は任意であり、たとえば図48に示すように、半導体発光素子80と重なる位置にのみ透過部201が形成され、それ以外の部分が遮光部202となっていてもよい。
【0286】
・第1実施形態において、蓋22は、半導体発光素子80からの光を拡散させるものであってもよい。
・各実施形態において、蓋22を省略して、枠21のみでもよい。
【0287】
・第1実施形態において、図49に示すように、ケース20を省略してもよい。この場合、枠21が配置されていたスペースにキャパシタ120を配置してもよい。
・第1実施形態において、図50に示すように、枠21は、上方に向かうに従って開口が広がるように傾斜した傾斜面210を有していてもよい。
【0288】
・第1実施形態において、図51に示すように、共通連絡部33は、半導体発光素子80と重なる位置に形成されていてもよい。また、共通連絡部33は、電子部品100と重なる位置に形成されていてもよい。
【0289】
・第1実施形態において、図52図55に示すように、半導体発光装置1は、ケース20に代えて、第2実施形態のケース20Bと同様の構成のケース20Cを備えてもよい。この場合、半導体発光装置1は、光拡散板130をさらに備えてもよい。なお、図56および図57は、ケース20C単品を示している。図53に示すように、ケース20Cは、ケース20Bよりもサイズが小さく、開口部22aの形成位置がケース20Bと異なる。図53および図56に示すように、ケース20Cの開口部22aは、蓋22のうち第1側壁部21a側かつX方向の中央部よりもわずかに第4側壁部21d寄りに形成されている。図53および図56に示す開口部22aのサイズは、たとえば第2実施形態の開口部22aのサイズと同じである。ケース20CのX方向の大きさがケース20BのX方向の大きさよりも小さいため、開口部22aのX方向の大きさは、ケース20CのX方向の大きさの2/3以上となる。一例では、図56に示すケース20CのX方向の大きさおよびY方向の大きさはそれぞれ、3.3mm程度であり、開口部22aのX方向の大きさは、2.4mm程度である。なお、図54に示すケース20CのZ方向の大きさは、たとえばケース20BのZ方向の大きさと等しい。また、図53および図54に示す光拡散板130のサイズは、第2実施形態の光拡散板130のサイズと同じである。なお、本変更例の光拡散板130のサイズは、開口部22aの全体を覆うことが可能な範囲において任意に変更可能である。一例では、光拡散板130は、蓋22の全体を覆うようなサイズであってもよい。
【0290】
図53に示すように、光拡散板130は、X方向においてケース20Cの蓋22の中央部に配置されている。このため、光拡散板130は、開口部22aに対してX方向にずれて配置されている。より詳細には、本変更例においては、Z方向から見て、光拡散板130のうち開口部22aからX方向における第3側壁部21c側への突出距離DX3は、開口部22aからX方向における第4側壁部21d側への突出距離DX4よりも大きい。突出距離DX3は、光拡散板130のうち開口部22aからY方向における第1側壁部21a側への突出距離DY3および開口部22aからY方向における第2側壁部21b側への突出距離DY4よりも大きい。突出距離DY3は、突出距離DY4と等しい。突出距離DX4は、突出距離DY3,DY4よりも小さい。このように、光拡散板130は、開口部22aに対して第3側壁部21c寄りに配置されている。
【0291】
図57に示すように、Z方向から見て、各側壁部21a~21dの内面によって形成された収容空間23は、正方形とは異なる形状となる。換言すると、枠21は、幅寸法が異なる部分を有する。具体的には、第3側壁部21cは、Y方向において開口部22aと対応する第1部分21caと、第1部分21caよりも第2側壁部21b側の部分となる第2部分21cbと、を有する。第1部分21caの幅寸法は、第2部分21cbの幅寸法よりも大きい。第2部分21cbの幅寸法は、各側壁部21a,21b,21dの幅寸法と等しい。ここで、幅寸法とは、Z方向から見て、各側壁部21a~21dが延びる方向と直交する方向の寸法である。
【0292】
このように、Z方向から見て、開口部22aが形成される部分よりも第2側壁部21b側の収容空間23のX方向の長さは、開口部22aが形成される部分の収容空間23のX方向の長さよりも長くなる。なお、Z方向から見て、開口部22aが形成される部分よりも第2側壁部21b側の収容空間23のX方向の長さは、Z方向から見て、第2部分21cbの内面から第4側壁部21dの内面までのX方向の間の長さによって規定される。また、開口部22aが形成される部分の収容空間23のX方向の長さは、Z方向から見て、第1部分21caの内面から第4側壁部21dの内面までのX方向の間の長さによって規定される。
【0293】
図55に示すように、開口部22aは、蓋22のうち半導体発光素子80に対向する部分に形成されている。電子部品100は、開口部22aよりも第2側壁部21b側に配置されている。すなわち、電子部品100は、収容空間23のうちX方向に長い側の空間に配置されている。これにより、ワイヤW2,W3(たとえば図43参照)を形成するスペースを確保できる。
【0294】
図52図57に示す第1実施形態の変更例および第2実施形態において、ケース20B,20Cには、半導体発光素子80からの光を透過する透過部が形成されていればよいため、開口部22aに代えて、透光性の材料がケース20B,20Cに設けられていてもよい。一例としては、ケース20B,20Cは、透光性の樹脂材料および遮光性の樹脂材料の2色成型によって形成される。
【0295】
・第1実施形態において、コンタクト表面30a,40a,50a,60a,70aとコンタクト裏面30b,40b,50b,60b,70bとは同一形状であってもよい。
・第2実施形態において、コンタクト表面30a,50a,60a,70aとコンタクト裏面30b,50b,60b,70bとは同一形状であってもよい。
【0296】
・第1実施形態において、連絡部43,53,63,73が設けられる位置は、ケース20と重なる位置に限られず、任意に変更可能である。
・各実施形態において、素子上面80aおよび素子下面80bの形状は任意に変更可能である。同様に、発光領域90および素子上面電極91の位置および形状は任意に変更可能である。
【0297】
・各実施形態において、上面100aおよび下面100bの形状は長方形に限られず任意に変更可能である。同様に、第1駆動電極101および制御電極102の位置および形状は任意に変更可能である。
【0298】
・各実施形態において、基板10,10Bの形状は、正方形に限られず任意に変更可能であり、たとえば一方が他方に対して長い矩形状でもよい。
・各実施形態において、素子下面電極92は、素子下面80bの一部に形成されていてもよい。同様に、第2駆動電極103は、下面100bの一部に形成されていてもよい。
【0299】
・各実施形態において、電子機器2,2Bの具体的構成は任意である。たとえば、電子機器2からキャパシタ120を省略してもよい。また電子機器2Bにキャパシタ120を追加してもよい。電子機器2,2Bは、回路基板110に搭載された受光素子を有していてもよい。
【0300】
・各実施形態において、各配線パターン111~114の具体的なレイアウトは任意である。さらに、放熱パターン115を省略してもよい。
・各実施形態において、半導体発光装置1,1Bは、半導体発光素子80と電子部品100とを仕切る仕切壁をさらに備えてもよい。
【0301】
第1例では、図58および図59に示すように、ケース20Cを備える半導体発光装置1は、仕切壁24を備える。仕切壁24は、遮光性の材料からなる。一例では、仕切壁24は、ケース20Bと同じ樹脂材料からなり、ケース20Bと一体に形成されている。仕切壁24は、ケース20Bの蓋22から垂下するように形成されている。図示された例においては、仕切壁24は、基板表面11に接触している。仕切壁24は、Y方向において半導体発光素子80と電子部品100との間に設けられており、収容空間23を半導体発光素子80が収容される第1収容空間23Aと電子部品100が収容される第2収容空間23Bとに仕切っている。図59に示すように、仕切壁24は、第3側壁部21cと第4側壁部21dとを繋いでいる。つまり、第1収容空間23Aは第1側壁部21a、第3側壁部21c、第4側壁部21dおよび仕切壁24によって区画された空間であり、第2収容空間23Bは第2側壁部21b、第3側壁部21c、第4側壁部21dおよび仕切壁24によって区画された空間である。図示された例においては、仕切壁24は、平面視においてX方向に沿って延びている。仕切壁24は、共通導電部30の凹部35e,35fとZ方向に重なるように設けられている。
【0302】
第2例では、図60および図61に示すように、第2実施形態の半導体発光装置1Bは、仕切壁24を備える。仕切壁24は、ケース20Bの蓋22から垂下するように形成されている。図示された例においては、仕切壁24は、基板表面11に接触している。仕切壁24は、Y方向において半導体発光素子80と電子部品100との間に設けられており、収容空間23を半導体発光素子80およびキャパシタ120が収容される第1収容空間23Aと電子部品100が収容される第2収容空間23Bとに仕切っている。図61に示すように、仕切壁24は、第3側壁部21cと第4側壁部21dとを繋いでいる。つまり、第1収容空間23Aは第1側壁部21a、第3側壁部21c、第4側壁部21dおよび仕切壁24によって区画された空間であり、第2収容空間23Bは第2側壁部21b、第3側壁部21c、第4側壁部21dおよび仕切壁24によって区画された空間である。
【0303】
図61に示すように、仕切壁24は、第3側壁部21cからX方向に沿って延びる第1部分24aと、第4側壁部21dからX方向に沿って延びる第2部分24bと、第1部分24aと第2部分24bとのX方向の間に形成された段差24cと、を有する。つまり、Y方向において、第1部分24aと第2部分24bとがずれて配置されている。図示された例においては、第2部分24bが第1部分24aよりも第2側壁部21b側にずれて位置している。
【0304】
第1部分24aは、半導体発光素子80と電子部品100とを仕切っている。第2部分24bは、キャパシタ120とワイヤW2とを仕切っている。段差24cは、X方向において半導体発光素子80とキャパシタ120との間に位置している。つまり、段差24cおよび第2部分24bによって、第1収容空間23Aのうちキャパシタ120を収容する部分のY方向の長さを長くしている。これにより、第1収容空間23Aによってキャパシタ120を収容できる。また、段差24cは、X方向において電子部品100とキャパシタ120との間に位置している。このため、電子部品100を覆う封止樹脂140およびコーティング剤141の配置スペースを確保できる。なお、平面視における段差24cの形状は任意に変更可能である。一例では、段差24cは、第1部分24aから第4側壁部21dに向かうにつれて第2側壁部21bに向けて斜めに延びてもよい。これにより、電子部品100を覆う封止樹脂140およびコーティング剤141の配置スペースを確保しやすくなる。
【0305】
第3例では、第2例の半導体発光装置1Bにおいて、仕切壁24の形状を図62に示すように変更してもよい。より詳細には、仕切壁24は、第1収容空間23Aに半導体発光素子80が配置され、第2収容空間23Bに電子部品100およびキャパシタ120が配置されるように形成されている。つまり、仕切壁24は、平面視において、第3側壁部21cと第1側壁部21aとを繋ぐL字状に形成されている。つまり、第1収容空間23Aは第1側壁部21a、第3側壁部21cおよび仕切壁24によって区画された空間であり、第2収容空間23Bは第1側壁部21a~第4側壁部21dおよび仕切壁24によって区画されたL字状の空間である。
【0306】
・第2実施形態において、図63に示すように、ケース20Bの開口部22aの周縁から垂下する遮光壁25が設けられてもよい。図63においては、遮光壁25は、開口部22aの周縁全体にわたり形成されている。この構成によれば、半導体発光素子80からの光が光拡散板130によって反射したとしてもその反射光が電子部品100に照射されにくくなる。したがって、半導体発光素子80の光に起因する電子部品100の誤動作を抑制できる。なお、遮光壁25のZ方向の長さは、光拡散板130からの反射光が電子部品100に照射されにくくなる範囲において任意に変更可能である。また、遮光壁25は、開口部22aの周縁全体にわたり形成される構成に限られず、開口部22aの周縁の一部に形成されてもよい。遮光壁25は、開口部22aの周辺において少なくとも半導体発光素子80と電子部品100との間の部分に形成されていればよい。なお、図63において、光拡散板130は、図19に示すような平板状であってもよい。また、図63では、封止樹脂140およびコーティング剤141を省略して示しているが、電子部品100を覆うように封止樹脂140およびコーティング剤141を追加してもよい。
【0307】
・第2実施形態において、光拡散板130の形状は平板状に限られず、任意に変更可能である。一例では、図63に示すように、光拡散板130は、断面視において矩形状となる凹部131を有する。図示された例においては、凹部131の底部131aは、Z方向に直交する平坦面によって形成されている。半導体発光素子80の光は、光拡散板130の凹部131の底部において反射するため、開口部22aを構成する内面が遮光壁の機能を果たす。このため、光拡散板130からの反射光が電子部品100に照射されにくくなる。なお、図63に示すように、凹部131を有する光拡散板130と遮光壁25とを組み合わせたケース20Bを用いてもよい。この場合、光拡散板130からの反射光が電子部品100に一層照射されにくくなる。
【0308】
なお、第1実施形態において、半導体発光装置1が図56に示すケース20Cを備える場合についても、ケース20Cに遮光壁25を設ける構成および凹部131を有する光拡散板130の少なくとも一方を用いることができる。
【0309】
・各実施形態において、基板10(10B)とケース20(20B,20C)との間には、ケース20(20B,20C)の収容空間と、ケース20(20B,20C)の外部とを連通する通気部が設けられてもよい。以下の通気部160の説明においては、第2実施形態の半導体発光装置1Bのケース20Bを用いる。
【0310】
一例では、図64に示すように、ケース20Bの枠21の第2側壁部21bには、側壁側凹部160Aが設けられている。側壁側凹部160Aは、第2側壁部21bの内面から外面までにわたり形成されている。通気部160は、側壁側凹部160Aと基板10Bの基板表面11とから構成されている。通気部160は、Y方向において第2側壁部21bの内面から外面に向かうにつれてX方向において第4側壁部21d側から第3側壁部21c側に向けて斜めに延びている。図65に示すように、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法は一定である。このため、通気部160(側壁側凹部160A)の収容空間23側の第1開口領域S1の幅寸法と、通気部160(側壁側凹部160A)のケース20Bの外部側の第2開口領域S2の幅寸法とは互いに等しい。ここで、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法とは、平面視において、通気部160が延びる方向と直交する方向の寸法である。また、第1開口領域S1は、ケース20Bの側壁部(第2側壁部21b)の内面に開口する内側開口領域ともいえる。第2開口領域S2は、ケース20Bの側壁部(第2側壁部21b)の外面に開口する外側開口領域ともいえる。
【0311】
図66に示すように、側壁側凹部160Aは、第2側壁部21bにおいて基板表面11とZ方向に対向する端面からZ方向に凹むことによって形成されている。図65および図65に示すように、側壁側凹部160Aは、互いに離間している一対の側面161と、一対の側面161を繋ぐ天面162とを有する。図示された例においては、一対の側面161は、天面162に向かうにつれて互いに近づくようなテーパ状となる斜面である。天面162は、Z方向に直交する平坦面である。
【0312】
また、側壁側凹部160Aは、第1側端面161aおよび第2側端面161bを有する。第1側端面161aは、第2側壁部21bの外面と一方の側面161との間に介在しており、Z方向から見て、凸形状の曲面である。なお、第2側壁部21bの外面と他方の側面161との間に、第1側端面161aと類似した曲面が介在していてもよい。第2側端面161bは、第2側壁部21bの内面と他方の側面161との間に介在しており、Z方向から見て、凸形状の曲面である。なお、第2側壁部21bの内面と一方の側面161との間に、第2側端面161bと類似した曲面が介在していてもよい。
【0313】
また、通気部160の周囲には、ケース20Bと基板表面11とを固定する接着剤P4が介在しない部分を有する。これにより、接着剤P4が通気部160に入り込むことが抑制され、通気性能の低下を抑制できる。なお、通気部160の数は任意に変更可能である。例えば、複数の通気部160が枠21に設けられてもよい。
【0314】
・ケース20Bを側方から見て、通気部160(側壁側凹部160A)の形状は任意に変更可能である。
第1例では、図67に示すように、側壁側凹部160Aは、一対の側面161と天面162との間に設けられた一対の湾曲部163をさらに有する。一対の湾曲部163は、一対の側面161と天面162とを繋いでいる。なお、一対の湾曲部163に代えて、通気部160の一対の側面161が湾曲状に形成されていてもよい。
【0315】
第2例では、図68に示すように、側壁側凹部160Aは、一対の側面161および天面162に代えて、湾曲面164が設けられている。湾曲面164は、通気部160の幅の中央部に向かうにつれて基板表面11から離れるように凹む湾曲面である。
【0316】
第3例では、図69に示すように、側壁側凹部160Aは、V溝である。つまり、通気部160は、通気部160の幅の中央部に向かうにつれて基板表面11から離れるように傾斜する一対の斜面165を有する。一対の斜面165は、通気部160の幅の中央部において互いに繋がっている。
【0317】
・Z方向から見て、通気部160(側壁側凹部160A)の形状は任意に変更可能である。
第1例では、図70に示すように、通気部160(側壁側凹部160A)は、第1開口領域S1の幅寸法が第2開口領域S2の幅寸法よりも大きくなるように構成されている。換言すると、通気部160(側壁側凹部160A)は、第2開口領域S2の幅寸法が第1開口領域S1の幅寸法よりも小さくなるように構成されている。図示された例においては、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法は、第1開口領域S1から第2開口領域S2に向かうにつれて小さくなる。すなわち、通気部160(側壁側凹部160A)は、Z方向から見て、第1開口領域S1から第2開口領域S2に向けて小さくなるテーパ状に形成されている。この構成によれば、第2開口領域S2の幅寸法を小さくすることによって、意図しない物体の進入を一層抑制できる。
【0318】
第2例では、図71に示すように、通気部160(側壁側凹部160A)は、第1開口領域S1の幅寸法が第2開口領域S2の幅寸法よりも小さくなるように構成されている。図示された例においては、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法は、第2開口領域S2から第1開口領域S1に向かうにつれて小さくなる。すなわち、通気部160(側壁側凹部160A)は、Z方向から見て、第2開口領域S2から第1開口領域S1に向けて小さくなるテーパ状に形成されている。この構成によれば、第1開口領域S1の幅寸法を小さくすることによって、意図しない物体の進入を一層抑制できる。
【0319】
第3例では、図72に示すように、側壁側凹部160Aは、Z方向から見て、Y方向に沿う直線状に形成されている。これにより、通気部160は、Y方向に沿う直線状に形成されている。図示された例においては、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法は一定である。このため、第1開口領域S1の幅寸法と第2開口領域S2の幅寸法とは互いに等しい。なお、図72の側壁側凹部160Aにおいて、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法が変更されてもよい。一例では、通気部160(側壁側凹部160A)の幅寸法は、第1開口領域S1から第2開口領域S2に向かうにつれて小さくなってもよいし、大きくなってもよい。
【0320】
第4例では、図73に示すように、側壁側凹部160Aは、Z方向から見て、ラビリンス形状(クランク形状)として形成されている。より詳細には、側壁側凹部160Aは、第1開口領域S1を含む第1凹部166と、第2開口領域S2を含む第2凹部167と、第1凹部166と第2凹部167とを繋ぐ第3凹部168と、を有する。図示された例においては、Z方向から見て、第1凹部166および第2凹部167はそれぞれ、Y方向に沿って延びている。またZ方向から見て、第1凹部166および第2凹部167は、X方向において互いにずれている。第3凹部168は、第1凹部166および第2凹部167と交差する方向に延びており、図示された例においては、X方向に沿って延びている。これにより、通気部160は、ラビリンス形状(クランク形状)として形成されている。換言すると、通気部160は、第1凹部166と基板表面11とから形成された第1通気部と、第2凹部167と基板表面11とから形成された第3通気部と、第3凹部168と基板表面11とから形成された第2通気部とを有する。つまり、通気部160は、ラビリンス構造として、ケース20Bの側壁部(第2側壁部21b)の内面から外面に向けて延びる第1通気部と、第1通気部に繋がりかつ第1通気部が延びる方向と交差する方向に延びる第2通気部と、第2通気部に繋がりかつ側壁部(第2側壁部21b)の内面から外面に向けて延びる第3通気部とを有している。この構成によれば、意図しない物体の進入を一層抑制できる。
【0321】
図64図73では、通気部160は、ケース20Bに設けられた側壁側凹部160Aと基板表面11とによって構成されていたが、これに限られない。たとえば、以下に示す第1例および第2例のように通気部160の構成を変更できる。
【0322】
第1例では、図74に示すように、基板10Bには、基板側凹部160Bが設けられている。通気部160は、基板側凹部160Bと枠21の端面とによって構成されている。図示された例においては、通気部160は、基板側凹部160Bと第2側壁部21bの端面とによって構成されている。
【0323】
基板側凹部160Bは、基板表面11から基板裏面12に向けて凹むように設けられている。換言すると、基板側凹部160Bは、Z方向において基板表面11に対して枠21から離れるように凹んでいる。図示された例においては、基板側凹部160Bは、絶縁部13に設けられている。また、図示された例においては、基板側凹部160Bの形状は、図66に示す側壁側凹部160Aの形状と対称形状となる。すなわち、基板側凹部160Bは、互いに離間している一対の側面161と、一対の側面161を繋ぐ天面162とから構成されている。一対の側面161は、天面162に向かうにつれて互いに近づくようなテーパ状となる斜面である。なお、基板側凹部160Bの形状は、これに限られず、図67図73に示す側壁側凹部160Aと同様の形状に変更できる。
【0324】
第2例では、図75に示すように、ケース20Bには側壁側凹部160Aが設けられており、基板10Bには基板側凹部160Bが設けられている。通気部160は、側壁側凹部160Aと基板側凹部160Bとによって構成されている。ここで、側壁側凹部160Aと基板側凹部160Bとは互いに対称形状である。なお、側壁側凹部160Aの形状および基板側凹部160Bの形状はそれぞれ、図75に例示された構成に限られず、図67図73に示す側壁側凹部160Aと同様の形状に変更できる。この場合、ケース20Bの側方から見た側壁側凹部160Aの形状と基板側凹部160Bの形状とは互いに対称形状でなくてもよい。
【0325】
・通気部160の構成は、図64図75に限られず、ケース20Bと基板10Bとの密着性の差を利用した構成してもよい。具体的には、図76および図77に示すように、ケース20Bおよび基板10Bには側壁側凹部160Aおよび基板側凹部160Bが設けられていない。図76および図77に示すケース20Bは、枠21のZ方向の端面が枠21の周方向において第1領域21raおよび第2領域21rbに区画されるように構成されている。第1領域21raは、第2領域21rbと比較して十分に小さい。第1領域21raと第2領域21rbとの表面粗さが互いに異なることによって、接着剤P4との接合力が相違している。たとえば、第1領域21raの表面粗さ(Ra)が、0.01μm以上0.1μm以下程度であるのに対し、第2領域21rbの表面粗さ(Ra)が、1.0μm以上20μm以下程度であり、第1領域21raよりも粗い。接着剤P4の厚さは、たとえば15μm以上40μm以下程度である。このような第2領域21rbを形成する方法としては、たとえばサンドブラスト処理等の機械的処理や薬液による化学的処理等が挙げられる。このような処理の一例としては、剥離剤等の薬剤を枠21の端面の一部に塗布する化学的処理が挙げられる。
【0326】
図76および図77に示すように、枠21のZ方向の端面の第1領域21raと接着剤P4とによって挟まれた部分が通気部160を構成している。ただし、半導体発光装置1Bが通常の搬送や保管および使用されている状態においては、第1領域21raにおいても接着剤P4によってケース20Bと基板10Bとが接合されており、通気部160は収容空間23を外部に通じさせる明瞭な孔等とはなっていない。
【0327】
図77は、たとえばリフロー炉を用いた半導体発光装置1Bの実装工程において収容空間23の内圧が高まった状態を模式的に示している。収容空間23の内圧が上昇すると、接着剤P4からケース20Bを剥離させる力が作用する。この力によって、相対的に接合力が弱い箇所として設定された第1領域21raの接合箇所に、局所的な剥離が生じる。これにより、通気部160が隙間の形態となり、収容空間23と外部とを通じさせる。なお、図77においては、理解の便宜上、通気部160が明瞭な隙間である形態を示しているが、実際の通気部160は、収容空間23の気体を外部に逃がしうるものであればよい。第1領域21raと接着剤P4とがわずかに剥離することによって、収容空間23の気体を外部に導くことができる。この通気によって収容空間23の内圧が低下すると、第1領域21raと接着剤P4とは再び接触した状態となる。
【0328】
この構成によれば、半導体発光装置1Bの信頼性を向上させることができる。また、第1領域21raを用いた通気部160は、通常の使用等の状態においては、塞がった形態である。つまり、第1領域21raと接着剤P4とが接触した状態である。このため、水分等の意図しない物体の進入をより確実に抑制できる。また、図77に示す通気が実現された後は、通気部160は、再び塞がった状態となりうる。これにより、これ以降の使用等においても、意図しない物体の進入を抑制できる。
【0329】
・通気部160の形成位置および数はそれぞれ任意に変更可能である。
・上述した通気部160を第1実施形態に適用する場合、枠21において基板表面11とZ方向に対向する端面に側壁側凹部160Aが設けられる。側壁側凹部160Aは、枠21の側壁部の内面から外面にわたり形成されている。ここで、側壁部は、枠21の各側壁部21a~21dのうちの少なくとも1つであればよい。
【0330】
・上述した通気部160を各実施形態において仕切壁24を有する半導体発光装置1,1Bに適用する場合、通気部160は、第1収容空間23Aとケース20,20Bの外部とを連通する第1通気部と、第2収容空間23Bとケース20,20Bの外部とを連通する第2通気部と、を有する。第1通気部はたとえば各側壁部21a~21dのうち第1収容空間23Aを構成する側壁部に設けられている。第2通気部はたとえば各側壁部21a~21dのうち第2収容空間23Bを構成する側壁部に設けられている。
【0331】
・第2実施形態において、ケース20Bの開口部22aの形状は任意に変更可能である。一例では、図78図80に示すように、平面視における開口部22aの形状は、正方形であってもよい。図示された例においては、第2実施形態の開口部22aに対してY方向の長さを長くして正方形の開口部22aを構成している。この場合、収容空間23は、図79および図80に示すように、蓋22のうち開口部22aとY方向に同じ位置の部分である第1部分22bは、開口部22aよりも第2側壁部21b側の部分である第2部分22cよりも薄い。換言すると、第2部分22cは、第1部分22bよりも厚い。図80に示すように、第1部分22bは、X方向において開口部22aと隣り合う部分であり、開口部22aから第4側壁部21dまでにわたり形成されている。第2部分22cは、X方向において第3側壁部21cから第4側壁部21dまでにわたり形成されている。なお、平面視における開口部22aの形状は、正方形や長方形といった矩形状に限られず、円形、楕円形、長円形等であってもよい。
【0332】
・各実施形態において、半導体発光素子80および電子部品100を収容する構成は任意に変更可能である。一例では、半導体発光装置1においては、ケース20に代えて、封止樹脂によって半導体発光素子80および電子部品100を封止してもよい。また、半導体発光装置1Bにおいては、ケース20Bに代えて、封止樹脂によって半導体発光素子80、電子部品100およびキャパシタ120を封止してもよい。
【0333】
具体例として、図81に示すように、半導体発光装置1Bは、半導体発光素子80、電子部品100およびキャパシタ120を封止する透光性の封止樹脂170を備える。封止樹脂170は、直方体状に形成されている。封止樹脂170は、電気絶縁性を有する樹脂材料からなる。封止樹脂170は、上面171および側面172を有する。上面171において、半導体発光素子80とZ方向に対向する部分には、複数の凹部171aが形成されている。複数の凹部171aは、たとえばX方向およびY方向に互いに離間して配列されている。これにより、半導体発光素子80からの光が拡散される。
【0334】
封止樹脂170のうちY方向における半導体発光素子80と電子部品100との間の部分には切欠部173が形成されている。切欠部173には、遮光壁174が設けられている。一例では、遮光壁174は、切欠部173に遮光性の材料が充填されることによって形成されている。遮光性の材料の一例は、有色の樹脂材料である。この構成によれば、半導体発光素子80からの光が電子部品100に照射されることが抑制されるため、電子部品100の誤動作の発生を抑制できる。なお、Z方向から見て、切欠部173および遮光壁174の形状はそれぞれ、たとえば図61または図62に示す仕切壁24と同じ形状である。なお、切欠部173に遮光性の材料を充填して遮光壁174を形成する構成に代えて、たとえば、予め板状に形成された遮光壁174が切欠部173に挿入される構成であってもよい。
【0335】
別例として、図82に示すように、半導体発光装置1Bは、枠180を備えている。枠180は、半導体発光素子80と電子部品100とを区画するように構成されている。枠180は、たとえば遮光性の材料からなる。一例では、枠180は、有色の樹脂材料からなる。枠180は、半導体発光素子80を収容する第1収容部181と、電子部品100を収容する第2収容部182とに仕切る仕切壁183を有する。図示された例においては、仕切壁183は、枠180と同じ材料からなり、枠180と一体に形成される。第1収容部181には第1封止樹脂190Aが充填されており、第2収容部182には第2封止樹脂190Bが充填されている。図示された例においては、各封止樹脂190A,190Bはともに透光性の樹脂である。第1封止樹脂190Aの材料と第2封止樹脂190Bの材料とは同じである。なお、第1封止樹脂190Aの材料と第2封止樹脂190Bの材料とは互いに異ならせてもよい。一例では、第2封止樹脂190Bは、遮光性の材料を充填してもよい。一例では、第2封止樹脂190Bは遮光性の樹脂材料が用いられる。なお、Z方向から見て、仕切壁183の形状は、たとえば図61または図62に示す仕切壁24と同じ形状である。また、第1封止樹脂190Aを省略してもよい。
【0336】
半導体発光装置1Bは、第1収容部181をZ方向から覆うように光拡散板130が枠180に取り付けられている。光拡散板130は、枠180の一部と仕切壁183によって支持されている。この構成によれば、仕切壁183によって半導体発光素子80からの光が電子部品100に照射されることが抑制されるため、電子部品100の誤動作の発生を抑制できる。
【0337】
・第2実施形態において、電子部品100を覆う封止樹脂140およびコーティング剤141の少なくとも一方を省略してもよい(たとえば図63参照)。
・第1実施形態において、電子部品100を覆う封止樹脂140およびコーティング剤141の少なくとも一方を追加してもよい。
【0338】
・第2実施形態において、電子部品100を第2共通コンタクト表面部30dに接続する導電性接合材P2のうちの電子部品100からはみだした部分のみにコーティング剤141を塗布してもよい。これにより、導電性接合材P2の硫化を抑制できる。なお、第1実施形態においても導電性接合材P2のうちの電子部品100からはみだした部分のみにコーティング剤141を塗布してもよい。
【0339】
・第2実施形態において、共通導電部30Bから一対の凹部35bのうち一方を省略してもよい。また、共通導電部30Bから一対の凹部35cのうち一方を省略してもよい。また、共通導電部30Bから凹部35a、一対の凹部35b、一対の凹部35c、凹部35dおよび凹部35eのうち少なくとも1つを省略してもよい。
【0340】
・第2実施形態において、制御導電部70Bに少なくとも1つの凹部を設けてもよい。凹部は、凹部35a等と同じ構成である。
・第2実施形態において、第1共通コンタクト裏面部30eと第2共通コンタクト裏面部30fとは繋がっていてもよい。すなわち、共通導電部30Bから凹部35fを省略してもよい。この構成によれば、共通コンタクト裏面30bが大きくなるため、半導体発光素子80および電子部品100の放熱性の向上を図ることができる。
【0341】
・第2実施形態において、共通導電部30Bのうち半導体発光素子80と電子部品100との間の部分に、共通コンタクト表面30aからZ方向の基板裏面12側に向けて凹む溝を設けてもよい。一例では、溝は、X方向において共通導電部30Bを貫通している。また溝には、絶縁部13が入り込んでいない。この場合、共通導電部30Bから凹部35fを省略してもよい。この構成によれば、封止樹脂140およびコーティング剤141が半導体発光素子80の発光領域90に進入することを抑制できる。なお、溝は、X方向において共通導電部30Bを貫通しなくてもよい。また溝の個数は任意に変更可能であり、複数の溝が共通導電部30Bに設けられてもよい。
【0342】
・第2実施形態において、第1駆動コンタクト裏面部60eと第2駆動コンタクト裏面部60fとは繋がっていてもよい。すなわち、駆動導電部60Bから凹部65aを省略してもよい。
【0343】
・第2実施形態において、第1共通コンタクト表面部30cに対する半導体発光素子80のY方向の位置は任意に変更可能である。一例では、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのY方向の中央部に配置されてもよいし、第1共通コンタクト表面部30cにおいて第1側壁部21a寄りに配置されてもよい。また、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cにおいて、素子コンタクト表面50aに対してY方向にはみ出さないように配置されてもよい。
【0344】
・第2実施形態において、第1共通コンタクト表面部30cに対する半導体発光素子80のX方向の位置は任意に変更可能である。一例では、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのX方向の中央部に配置されてもよいし、第1共通コンタクト表面部30cにおいて第3側壁部21c寄りに配置されてもよい。
【0345】
・第2実施形態において、第2共通コンタクト表面部30dに対する電子部品100のY方向の位置は任意に変更可能である。一例では、電子部品100は、第2共通コンタクト表面部30dのY方向の中央部に配置されてもよいし、第2共通コンタクト表面部30dにおいて第2側壁部21b寄りに配置されてもよい。
【0346】
・第2実施形態において、第2共通コンタクト表面部30dに対する電子部品100のX方向の位置は任意に変更可能である。一例では、電子部品100は、第2共通コンタクト表面部30dのうち第2駆動コンタクト表面部60d寄りに配置されてもよいし、第2共通コンタクト表面部30dのうち制御コンタクト表面70a寄りに配置されてもよい。
【0347】
・第2実施形態において、半導体発光素子80および電子部品100はX方向において揃った状態でY方向において互いに離間して配置されてもよい。
・第2実施形態において、キャパシタ120は、X方向から見て、電子部品100と重なるように配置されてもよい。
【0348】
・第2実施形態において、半導体発光装置1Bが内蔵するキャパシタ120の個数は任意に変更可能である。たとえば半導体発光装置1Bは、複数のキャパシタ120を備えていてもよい。
【0349】
・第2実施形態において、複数のコンタクト表面30a,50a,60a,70aの形状は任意に変更可能である。たとえば、共通コンタクト表面30aの大きさを素子コンタクト表面50aよりも小さくしてもよい。また、駆動コンタクト表面60aおよび制御コンタクト表面70aを素子コンタクト表面50aよりも大きくしてもよい。また、複数のコンタクト表面30a,50a,60a,70aの大きさをすべて同一にしてもよいし、一部を同一として残りを異ならせてもよい。さらに、複数のコンタクト表面30a,50a,60a,70aの少なくとも1つを楕円形状や円形状にしてもよい。
【0350】
・第2実施形態において、第1共通コンタクト表面部30cの大きさは任意に変更可能である。一例では、第1共通コンタクト表面部30cは、駆動コンタクト表面60aと等しい、又は駆動コンタクト表面60aよりも小さくてもよい。別例では、第1共通コンタクト表面部30cは、素子コンタクト表面50aおよび制御コンタクト表面70aのうち少なくとも一方と等しい、又は素子コンタクト表面50aおよび制御コンタクト表面70aのうち少なくとも一方よりも小さくてもよい。
【0351】
・第2実施形態において、第2共通コンタクト表面部30dの大きさは任意に変更可能である。一例では、第2共通コンタクト表面部30dは、駆動コンタクト表面60aと等しい、又は駆動コンタクト表面60aよりも小さくてもよい。別例では、第2共通コンタクト表面部30dは、素子コンタクト表面50aおよび制御コンタクト表面70aのうち少なくとも一方と等しい、又は素子コンタクト表面50aおよび制御コンタクト表面70aのうち少なくとも一方よりも小さくてもよい。
【0352】
・第2実施形態において、第1駆動コンタクト表面部60cの大きさは任意に変更可能である。一例では、第1駆動コンタクト表面部60cは、素子コンタクト表面50aと等しい、又は素子コンタクト表面50aよりも大きくてもよい。別例では、第1駆動コンタクト表面部60cは、制御コンタクト表面70aと等しい、又は制御コンタクト表面70aよりも小さくてもよい。
【0353】
・第2実施形態において、第2駆動コンタクト表面部60dの大きさは任意に変更可能である。一例では、第2駆動コンタクト表面部60dは、素子コンタクト表面50aと等しい、又は素子コンタクト表面50aよりも大きくてもよい。別例では、第2駆動コンタクト表面部60dは、制御コンタクト表面70aと等しい、又は制御コンタクト表面70aよりも小さくてもよい。
【0354】
・第2実施形態において、複数のコンタクト裏面30b,50b,60b,70bの形状は任意に変更可能である。たとえば、共通コンタクト裏面30bの大きさを素子コンタクト裏面50bよりも小さくしてもよい。また、駆動コンタクト裏面60bおよび制御コンタクト裏面70bを素子コンタクト裏面50bよりも大きくしてもよい。また、複数のコンタクト裏面30b,50b,60b,70bの大きさをすべて同一にしてもよいし、一部を同一として残りを異ならせてもよい。さらに、複数のコンタクト裏面30b,50b,60b,70bの少なくとも1つを楕円形状や円形状にしてもよい。
【0355】
・第2実施形態において、第1共通コンタクト裏面部30eの大きさは任意に変更可能である。一例では、第1共通コンタクト裏面部30eは、駆動コンタクト裏面60bと等しい、又は駆動コンタクト裏面60bよりも小さくてもよい。別例では、第1共通コンタクト裏面部30eは、素子コンタクト裏面50bおよび制御コンタクト裏面70bのうち少なくとも一方と等しい、又は素子コンタクト裏面50bおよび制御コンタクト裏面70bのうち少なくとも一方よりも小さくてもよい。
【0356】
・第2実施形態において、第2共通コンタクト裏面部30fの大きさは任意に変更可能である。一例では、第2共通コンタクト裏面部30fは、駆動コンタクト裏面60bと等しい、又は駆動コンタクト裏面60bよりも小さくてもよい。別例では、第2共通コンタクト裏面部30fは、素子コンタクト裏面50bおよび制御コンタクト裏面70bのうち少なくとも一方と等しい、又は素子コンタクト裏面50bおよび制御コンタクト裏面70bのうち少なくとも一方よりも小さくてもよい。
【0357】
・第2実施形態において、第1駆動コンタクト裏面部60eの大きさは任意に変更可能である。一例では、第1駆動コンタクト裏面部60eは、素子コンタクト裏面50bと等しい、又は素子コンタクト裏面50bよりも大きくてもよい。別例では、第1駆動コンタクト裏面部60eは、制御コンタクト裏面70bと等しい、又は制御コンタクト裏面70bよりも小さくてもよい。
【0358】
・第2実施形態において、第2駆動コンタクト裏面部60fの大きさは任意に変更可能である。一例では、第2駆動コンタクト裏面部60fは、素子コンタクト裏面50bと等しい、又は素子コンタクト裏面50bよりも大きくてもよい。別例では、第2駆動コンタクト裏面部60fは、制御コンタクト裏面70bと等しい、又は制御コンタクト裏面70bよりも小さくてもよい。
【0359】
・第2実施形態において、共通導電部30Bからフランジ36を省略してもよい。また素子導電部50Bからフランジ56を省略してもよい。また駆動導電部60Bからフランジ66を省略してもよい。また制御導電部70Bからフランジ76を省略してもよい。
【0360】
・第2実施形態において、半導体発光装置1Bから光拡散板130を省略してもよい。
・第2実施形態において、半導体発光素子80の基板表面11からの高さおよび電子部品100の基板表面11からの高さはそれぞれ任意に変更可能である。一例では、電子部品100の基板表面11からの高さは、半導体発光素子80の基板表面11からの高さ以上であってもよい。
【0361】
・第2実施形態において、共通導電部30Bに対するフランジ36のZ方向の位置は任意に変更可能である。一例では、フランジ36は、共通コンタクト表面30aよりも共通コンタクト裏面30b側に形成されてもよい。またフランジ36は、共通コンタクト裏面30bと面一となるように形成されてもよい。
【0362】
・第2実施形態において、素子導電部50Bに対するフランジ56のZ方向の位置は任意に変更可能である。一例では、フランジ56は、素子コンタクト表面50aよりも素子コンタクト裏面50b側に形成されてもよい。またフランジ56は、素子コンタクト裏面50bと面一となるように形成されてもよい。
【0363】
・第2実施形態において、駆動導電部60Bに対するフランジ66のZ方向の位置は任意に変更可能である。一例では、フランジ66は、駆動コンタクト表面60aよりも駆動コンタクト裏面60b側に形成されてもよい。またフランジ66は、駆動コンタクト裏面60bと面一となるように形成されてもよい。
【0364】
・第2実施形態において、キャパシタ120の個数は任意に変更可能である。一例では、半導体発光装置1Bは、2個のキャパシタ120を備える。
・第2実施形態において、制御導電部70Bに対するフランジ76のZ方向の位置は任意に変更可能である。一例では、フランジ76は、制御コンタクト表面70aよりも制御コンタクト裏面70b側に形成されてもよい。またフランジ76は、制御コンタクト裏面70bと面一となるように形成されてもよい。
【0365】
・第2実施形態において、基板10Bの構成は任意に変更可能である。一例では、半導体発光装置1Bは、リードフレームからなる基板に代えて、第1実施形態の基板10のように、絶縁性材料からなる基板を備えていてもよい。この場合、基板は、たとえばアルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミックスでもよいし、シリコン基板でもよいし、ガラスエポキシ等であってもよい。この基板に設けられる共通導電部30B、素子導電部50B、駆動導電部60Bおよび制御導電部70Bは、たとえば基板表面に形成された表面導電層と、基板裏面に形成された裏面導電層と、表面導電層と裏面導電層とを電気的に接続する連絡部と、を含む。
【0366】
・上記各実施形態において、共通導電部30Bのコンタクト表面部30aにおける半導体発光素子80および電子部品100の配置位置は任意に変更可能である。一例では、図83に示すように、半導体発光素子80および電子部品100がそれぞれ、共通導電部30Bの第1コンタクト表面部30cに配置されていてもよい。図示された例においては、X方向から視て、半導体発光素子80および電子部品100の双方がキャパシタ120と重なる位置に配置されている。
【0367】
半導体発光素子80は、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち端部31bの近くに配置されている。半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのうち素子導電部50BとX方向に対向する部分に配置されている。図示された例においては、半導体発光素子80は、Y方向において素子導電部50Bと駆動導電部60Bとの間の絶縁部13よりも第1共通コンタクト表面部30cのうち端部31bの近くに配置されている。この場合、各ワイヤW1は、上方から視て、X方向に延びている。また、半導体発光素子80は、X方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち素子導電部50B寄りに配置されている。
【0368】
電子部品100は、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち第2共通コンタクト表面部30dの近くの端部に配置されている。より詳細には、電子部品100は、第1共通コンタクト表面部30cのうち駆動導電部60Bの第1駆動コンタクト表面部60cとX方向に対向する部分に配置されている。この場合、各ワイヤW2は、第1駆動コンタクト表面部60cに接続されている。また、電子部品100は、Y方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち駆動導電部60B寄りに配置されている。またワイヤW3は、制御導電部70BのY方向の両端部のうち第1コンタクト表面部30cの近い方の端部に接続されている。
【0369】
なお、X方向から視て、半導体発光素子80は、その一部がキャパシタ120よりも共通導電部30Bの端部31bの近くにはみ出すように配置されていてもよい。また、電子部品100の一部がY方向において第1共通コンタクト表面部30cから第2共通コンタクト表面部30dにはみ出すように配置されていてもよい。
【0370】
図83に示す構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路とをそれぞれ短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路に基づく寄生容量とをそれぞれ低減できる。
【0371】
・上記各実施形態において、電子部品100の構成は任意に変更可能である。一例では、図84に示すように、電子部品100の第1駆動電極101および第2駆動電極103はそれぞれ、電子部品100の下面100bに形成されている。制御電極102は、電子部品100の上面100aに形成されている。電子部品100の第1駆動電極101および第2駆動電極103は、Y方向において互いに揃った状態でX方向において離間して配列されている。なお、図84では、説明の便宜上、封止樹脂140およびコーティング剤141を省略して示している。
【0372】
図84に示すとおり、電子部品100が共通導電部30Bの共通コンタクト表面30aおよび駆動導電部60Bの駆動コンタクト表面60aにフリップチップ実装されていてもよい。この場合、電子部品100は、共通導電部30Bと駆動導電部60Bとの間の絶縁部13を跨るように配置されている。第1駆動電極101は、Z方向において共通導電部30Bの第1共通コンタクト表面部30cに対面しており、第2駆動電極103は、Z方向において駆動導電部60Bの第1駆動コンタクト表面部60cに対面している。
【0373】
より詳細には、第1駆動電極101は、Z方向において第1共通コンタクト表面部30cのうち駆動導電部60Bの第1駆動コンタクト表面部60cとX方向に対向する部分に接合されている。第2駆動電極103は、第1駆動コンタクト表面部60cのX方向の両端部のうち第1共通コンタクト表面部30cに近い方の端部に接合されている。
【0374】
このような電子部品100の配置にともない、半導体発光素子80は、Y方向において共通コンタクト表面30aのうち端部31bの近くに配置されている。より詳細には、半導体発光素子80は、第1共通コンタクト表面部30cのうち素子導電部50BとX方向に対向する部分に配置されている。
【0375】
図84に示す構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路とをそれぞれ短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路に基づく寄生容量とをそれぞれ低減できる。加えて、電子部品100が共通コンタクト表面30aと駆動コンタクト表面60aにフリップ実装されるため、第1駆動電極101が複数本のワイヤW2によって駆動コンタクト表面60aに接続される構成と比較して、電子部品100と駆動コンタクト表面60aとの間の寄生容量を低減できる。
【0376】
図84の変更例において、キャパシタ120の容積を小型化してもよい。これにより、図85に示すように、キャパシタ120を半導体発光素子80および電子部品100に近づけてもよい。より詳細には、キャパシタ120の第1電極121は、半導体発光素子80の複数のワイヤW1のうち駆動導電部60B寄りの端部のワイヤW1とX方向に隣り合っている。キャパシタ120の第2電極122は、電子部品100とX方向において隣り合っている。なお、図85では、説明の便宜上、封止樹脂140およびコーティング剤141を省略して示している。
【0377】
図85に示す構成によれば、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路と、半導体発光素子80とキャパシタ120との導電経路と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路とをそれぞれ短くすることができる。したがって、半導体発光素子80と電子部品100との導電経路に基づく寄生容量と、半導体発光素子80とキャパシタ120との導電経路に基づく寄生容量と、電子部品100とキャパシタ120との導電経路に基づく寄生容量とをそれぞれ低減できる。
【0378】
図83図85の変更例において、半導体発光素子80の第1電極91および第2電極92が半導体発光素子80の下面80bに形成されてもよい。第1電極91および第2電極92は、たとえばY方向において互いに揃った状態でX方向において離間して配列されている。この場合、半導体発光素子80は、共通導電部30Bの共通コンタクト表面30aおよび素子導電部50Bの素子コンタクト表面50aにフリップチップ実装されている。このため、半導体発光素子80は、共通導電部30Bと素子導電部50Bとの間の絶縁部13を跨るように配置されている。第1電極91は、Z方向において素子導電部50Bの素子コンタクト表面50aに対面しており、第2電極92は、Z方向において第1共通コンタクト表面部30cに対面している。
【0379】
〔付記〕
上記実施形態および上記変更例から把握することができる技術的思想について以下に記載する。
【0380】
(付記A1)絶縁性材料で構成された基板と、
前記基板の表面上に形成された共通表面導電層と、
前記共通表面導電層の表面で構成された共通コンタクト表面上に配置された半導体発光素子と、
前記共通コンタクト表面上に配置され、前記共通表面導電層を介して前記半導体発光素子と電気的に接続された電子部品と、
を備えている半導体発光装置。
【0381】
(付記A2)導電性材料で構成された基板と、
前記基板の表面で構成された共通コンタクト表面を有し、前記基板の一部で構成された共通導電部と、
前記共通コンタクト表面上に配置された半導体発光素子と、
前記共通コンタクト表面上に配置され、前記共通導電部を介して前記半導体発光素子と電気的に接続された電子部品と、
を備えている半導体発光装置。
【0382】
(付記A3)半導体発光装置が搭載されている電子機器。
(付記B1)前記基板における前記枠の側壁部と接触する基板側接触面には、前記基板側接触面から下方に凹み、かつ、前記ケースの側壁部の内面から外面までにわたり形成されている基板側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記枠の側壁部と前記基板側凹部とによって構成されている、請求項60に記載の半導体発光装置。
【0383】
(付記B2)前記枠の側壁部における前記基板と接触する側壁側接触面には、前記側壁側接触面から上方に凹み、かつ、前記側壁部の内面から外面までにわたり形成されている側壁側凹部が設けられており、
前記基板における前記枠の側壁部と接触する基板側接触面には、前記基板側接触面から下方に凹み、かつ、前記枠の側壁部の内面から外面までにわたり形成されている基板側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記側壁側凹部と前記基板側凹部とによって構成されている請求項60に記載の半導体発光装置。
【0384】
(付記B3)前記通気部は、ラビリンス構造として構成されている請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一つに記載の半導体発光装置。
(付記B4)前記ラビリンス構造として、前記通気部は、前記枠の側壁部の内面から外面に向けて延びる第1通気部と、前記第1通気部に繋がりかつ前記第1通気部が延びる方向と交差する方向に延びる第2通気部と、前記第2通気部に繋がりかつ前記内面から前記外面に向けて延びる第3通気部とを有している、付記B3に記載の半導体発光装置。
【0385】
(付記B5)前記平面方向と垂直な方向から見て、前記通気部は、前記枠の側壁部が延びる方向と直交する方向に対して傾いた方向に延びている、請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【0386】
(付記B6)前記平面方向から見て、前記通気部は、前記枠の側壁部が延びる方向に沿って延びている、請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【0387】
(付記B7)前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の外面に開口する外側開口領域よりも小さい、請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【0388】
(付記B8)前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の外面に開口する外側開口領域よりも大きい、請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【0389】
(付記B9)前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記側壁側凹部が前記枠の側壁部の外面に開口する外側開口領域と等しい、請求項60、付記B1および付記B2のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【0390】
(付記B10)前記枠は、前記基板表面の周縁よりも内側に配置されており、
前記基板の平面方向に垂直な方向から見て、前記共通導電部、前記制御導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部のうち少なくとも1つには、前記枠よりも外側に延びる突出部が設けられている、請求項39に記載の半導体発光装置。
【0391】
(付記C1)電子部品は、第1駆動電極および第2駆動電極が形成された下面を有し、
前記第2駆動電極は、前記共通導電部に接合されており、
前記基板には、前記第1駆動電極と対面した状態で接合された駆動コンタクト表面を有する駆動導電部を有している、請求項1又は請求項2に記載の半導体発光装置。
【0392】
(付記C2)前記半導体発光素子と前記電子部品とは所定の方向に配列されており、
前記共通導電部は、前記半導体発光素子と前記電子部品との配列方向に延びた共通コンタクト表面を有し、
前記基板の平面方向において、前記半導体発光素子と前記電子部品との配列方向を第1方向とし、前記第1方向と直交する方向を第2方向とすると、
前記共通コンタクト表面は、前記第1方向において配列された第1共通コンタクト表面部および第2共通コンタクト表面部を有し、
前記駆動コンタクト表面は、前記第2方向において前記第1コンタクト表面と隣り合うように配置されており、
前記半導体発光素子および前記電子部品は、前記第1共通コンタクト表面に配置されている、付記C1に記載の半導体発光装置。
(付記D1)
基板と、
前記基板に形成された共通導電部と、
前記共通導電部に搭載された半導体発光素子と、
前記共通導電部に搭載され、前記共通導電部を介して前記半導体発光素子と電気的に接続された電子部品と、
を備えている半導体発光装置。
(付記D2)
前記電子部品は、前記半導体発光素子を駆動するのに用いられるものである付記D1に記載の半導体発光装置。
(付記D3)
前記半導体発光素子の下面には素子下面電極が形成されており、
前記電子部品は、第1駆動電極および制御電極が形成された上面と、第2駆動電極が形成された下面と、を有し、
前記素子下面電極と前記第2駆動電極とが前記共通導電部に接合されている、
付記D2に記載の半導体発光装置。
(付記D4)
前記半導体発光素子と前記電子部品とは所定の方向に配列されており、
前記共通導電部は、前記半導体発光素子と前記電子部品との配列方向に延びた共通コンタクト表面を有し、
前記半導体発光素子と前記電子部品とは、前記共通コンタクト表面上に配置されている、
付記D3に記載の半導体発光装置。
(付記D5)
前記基板には、
ワイヤによって前記第1駆動電極と電気的に接続される駆動コンタクト表面を有する駆動導電部と、
ワイヤによって前記制御電極と電気的に接続される制御コンタクト表面を有する制御導電部と、が形成されており、
前記基板の平面方向において、前記配列方向を第1方向とし、前記第1方向と直交する方向を第2方向とすると、
前記駆動導電部および前記制御導電部は、前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の両側に分散して配置されている、
付記D4に記載の半導体発光装置。
(付記D6)
前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面は、前記電子部品に対して前記第2方向の両側に分散して配置されている付記D5に記載の半導体発光装置。
(付記D7)
前記共通コンタクト表面は、前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面よりも大きい、付記D5又は付記D6に記載の半導体発光装置。
(付記D8)
前記半導体発光素子の上面には素子上面電極が形成されており、
前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の一方側には、前記素子上面電極と電気的に接続される素子コンタクト表面を有する素子導電部が形成されており、前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の他方側には、前記共通導電部と電気的に接続される接続導電部が形成されており、
前記接続導電部は、前記共通コンタクト表面における前記第2方向の両端部のうち前記素子導電部側とは反対側の端部から前記第2方向に突出した接続コンタクト表面を有している、
付記D6又は付記D7に記載の半導体発光装置。
(付記D9)
前記素子導電部と前記駆動導電部とは、前記共通コンタクト表面に対する前記第2方向の両側のうち同一方向側に配置されている付記D8に記載の半導体発光装置。
(付記D10)
前記素子コンタクト表面と前記駆動コンタクト表面との間に跨るように配置されたキャパシタを備えている付記D9に記載の半導体発光装置。
(付記D11)
前記接続導電部は、前記基板の裏面における前記接続コンタクト表面とは反対側の位置にある接続コンタクト裏面を有し、
前記素子導電部は、前記基板の裏面における前記素子コンタクト表面とは反対側の位置にある素子コンタクト裏面を有し、
前記駆動導電部は、前記基板の裏面における前記駆動コンタクト表面とは反対側の位置にある駆動コンタクト裏面を有し、
前記制御導電部は、前記基板の裏面における前記制御コンタクト表面とは反対側の位置にある制御コンタクト裏面を有する、
付記D8~D10のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D12)
前記素子コンタクト裏面は、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面よりも大きい付記D11に記載の半導体発光装置。
(付記D13)
前記共通導電部は、前記基板の裏面における前記共通コンタクト表面とは反対側の位置にある共通コンタクト裏面を有する付記D11又は付記D12に記載の半導体発光装置。
(付記D14)
前記共通コンタクト裏面と前記接続コンタクト裏面とは離間している付記D13に記載の半導体発光装置。
(付記D15)
前記共通コンタクト裏面は、前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面よりも大きい付記D13又は付記D14に記載の半導体発光装置。
(付記D16)
前記基板は、絶縁性材料で構成されており、
前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面、および前記制御コンタクト表面は、前記基板の表面に形成された導電層の表面であり、
前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面、および前記制御コンタクト裏面は、前記基板の裏面に形成された導電層の表面である、
付記D11~D15のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D17)
前記基板は、導電性材料で構成されており、
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部は、絶縁部によって互いに絶縁された状態で区画された基板の一部であり、
前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面、および前記制御コンタクト表面は、前記基板の表面で構成されており、
前記接続コンタクト裏面、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面、および前記制御コンタクト裏面は、前記基板の裏面で構成されている、
付記D11~D15のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D18)
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、前記基板の平面方向と直交する方向に凹む凹部が設けられており、
前記凹部には前記絶縁部が入り込んでいる、付記D17に記載の半導体発光装置。
(付記D19)
前記凹部は、前記共通コンタクト表面、前記接続コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面の少なくとも1つの周縁部に設けられている、付記D18に記載の半導体発光装置。
(付記D20)
前記共通導電部、前記接続導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、フランジが設けられており、
前記基板の平面方向に垂直な方向における前記フランジと前記基板において前記半導体発光素子が搭載される側の面とは反対側の基板裏面との間には、前記絶縁部が入り込んでいる、付記D17~D19のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D21)
前記共通コンタクト表面は、
前記半導体発光素子が搭載された第1共通コンタクト表面部と、
前記電子部品が搭載された第2共通コンタクト表面部と、を有し、
前記第2共通コンタクト表面部は、前記第2方向において前記駆動導電部と前記制御導電部との間に配置されており、前記第1共通コンタクト表面部よりも前記第2方向の一方側に延びており、
前記第1共通コンタクト表面部は、前記第2共通コンタクト表面部から前記第1方向に延びており、
前記半導体発光素子は、前記第1共通コンタクト表面部のうち前記第2共通コンタクト表面部寄りに配置されている、付記D5~D7のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D22)
前記半導体発光素子の上面には素子上面電極が形成されており、
前記共通コンタクト表面に対して前記第2方向の一方側には、前記素子上面電極と電気的に接続される素子コンタクト表面を有する素子導電部が形成されており、
前記第1共通コンタクト表面部に対して前記第2方向の一方側に前記素子導電部が設けられており、
前記半導体発光素子の少なくとも一部は、前記第1共通コンタクト表面部における前記素子コンタクト表面よりも前記電子部品に近い位置に配置されており、
前記素子上面電極と前記素子コンタクト表面とを接続するワイヤが形成されており、
平面視において、前記ワイヤは、前記素子上面電極から前記素子コンタクト表面に向かうにつれて前記電子部品から離れるように斜めに延びている、付記D21に記載の半導体発光装置。
(付記D23)
前記半導体発光素子と前記電子部品とは、前記電子部品が前記半導体発光素子よりも前記第2方向の一方側にずれた状態で前記第1方向に配列されている、付記D22に記載の半導体発光装置。
(付記D24)
前記素子コンタクト表面と前記駆動コンタクト表面との間に跨るように配置されたキャパシタを備えており、
前記駆動コンタクト表面は、
前記キャパシタが配置される第1駆動コンタクト表面部と、
ワイヤによって前記第1駆動電極と電気的に接続される第2駆動コンタクト表面部と、を有し、
前記第1駆動コンタクト表面部は、前記第2駆動コンタクト表面部に対して前記素子コンタクト表面側に配置されており、
前記第1駆動コンタクト表面部は、前記第2方向に向けて延びており、
前記第2駆動コンタクト表面部は、前記第1方向に向けて延びている、
付記D22又は付記D23に記載の半導体発光装置。
(付記D25)
前記第2駆動コンタクト表面部は、前記第1駆動コンタクト表面部よりも前記第2方向の長さが短くなるように前記第1駆動コンタクト表面部に対して凹んでおり、
前記第1共通コンタクト表面部は、前記第2方向において前記第1駆動コンタクト表面部と対向しており、
前記第2共通コンタクト表面部は、前記第1駆動コンタクト表面部と前記第2駆動コンタクト表面部とによって区画される凹み領域内に入り込んでおり、前記第2方向において前記第2駆動コンタクト表面部と対向している、付記D24に記載の半導体発光装置。
(付記D26)
前記第1駆動電極と前記第2駆動コンタクト表面部とは、複数本の前記ワイヤによって接続されており、
前記複数本のワイヤは、前記基板の平面方向に垂直な方向から見て、前記第1方向に配列されている、付記D24又は付記D25に記載の半導体発光装置。
(付記D27)
前記複数本のワイヤにおける最も離れた2本のワイヤは、前記基板の平面方向に垂直な方向から見て、前記第1駆動電極側よりも前記第2駆動コンタクト表面部側の方が離れるように前記第1駆動電極と前記第2駆動コンタクト表面部とに接続されている、付記D26に記載の半導体発光装置。
(付記D28)
前記半導体発光素子と前記電子部品とは、前記電子部品が前記半導体発光素子よりも前記第2方向の一方側にずれた状態で前記第1方向に配列されており、
前記キャパシタは、前記半導体発光素子に対して前記第2方向の一方側に配置されている、付記D24~D27のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D29)
前記キャパシタは、前記電子部品に対して前記第1方向の一方側に配置されており、前記第2方向から見て、前記電子部品とは重なっていない、付記D28に記載の半導体発光装置。
(付記D30)
前記第1共通コンタクト表面部は、前記第2共通コンタクト表面部よりも前記第2方向の一方側とは反対側に延びており、
前記制御コンタクト表面は、前記第1共通コンタクト表面部と前記第2共通コンタクト表面部とによって囲まれた領域内に形成されている、付記D22~D29のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D31)
前記共通導電部は、前記基板の裏面における前記共通コンタクト表面とは反対側の位置にある共通コンタクト裏面を有し、
前記素子導電部は、前記基板の裏面における前記素子コンタクト表面とは反対側の位置にある素子コンタクト裏面を有し、
前記駆動導電部は、前記基板の裏面における前記駆動コンタクト表面とは反対側の位置にある駆動コンタクト裏面を有し、
前記制御導電部は、前記基板の裏面における前記制御コンタクト表面とは反対側の位置にある制御コンタクト裏面を有する、
付記D22~D30のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D32)
前記素子コンタクト裏面は、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面と等しい、付記D31に記載の半導体発光装置。
(付記D33)
前記共通コンタクト裏面は、
前記基板の裏面における前記第1共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第1共通コンタクト裏面部と、
前記基板の裏面における前記第2共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第2共通コンタクト裏面部と、を有し、
前記第1共通コンタクト裏面部と前記第2共通コンタクト裏面部とは互いに離間している、付記D31又は付記D32に記載の半導体発光装置。
(付記D34)
前記共通コンタクト裏面は、
前記基板の裏面における前記第1共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第1共通コンタクト裏面部と、
前記基板の裏面における前記第2共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第2共通コンタクト裏面部と、を有し、
前記第1共通コンタクト裏面部は、前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面および前記制御コンタクト裏面よりも大きい、付記D31~D33のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D35)
前記素子コンタクト表面と前記駆動コンタクト表面との間に跨るように配置されたキャパシタを備えており、
前記駆動コンタクト表面は、
前記キャパシタが配置される第1駆動コンタクト表面部と、
ワイヤによって前記第1駆動電極と電気的に接続される第2駆動コンタクト表面部と、を有し、
前記駆動コンタクト裏面は、
前記基板の裏面における前記第1駆動コンタクト表面部とは反対側の位置にある第1駆動コンタクト裏面部と、
前記基板の裏面における前記第2駆動コンタクト表面部とは反対側の位置にある第2駆動コンタクト裏面部と、を有し、
前記第1駆動コンタクト裏面部と前記第2駆動コンタクト裏面部とは互いに離間している、付記D31~D34のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D36)
前記共通コンタクト裏面は、
前記基板の裏面における前記第1共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第1共通コンタクト裏面部と、
前記基板の裏面における前記第2共通コンタクト表面部とは反対側の位置にある第2共通コンタクト裏面部と、を有し、
前記基板の平面方向において、前記素子導電部と前記駆動導電部との配列方向を第3方向とし、前記第3方向と直交する方向を第4方向とすると、
前記第2駆動コンタクト裏面部および前記制御コンタクト裏面は、前記第2共通コンタクト裏面部に対して前記第4方向の両側に分散して配置されている、付記D35に記載の半導体発光装置。
(付記D37)
前記基板は、導電性材料で構成されており、
前記共通導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部は、絶縁部によって互いに絶縁された状態で区画された基板の一部であり、
前記共通コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面、および前記制御コンタクト表面は、前記基板の表面で構成されており、
前記素子コンタクト裏面、前記駆動コンタクト裏面、および前記制御コンタクト裏面は、前記基板の裏面で構成されている、
付記D31、付記D32および付記D34のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D38)
前記共通導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、前記基板の平面方向と直交する方向に凹む凹部が設けられており、
前記凹部には前記絶縁部が入り込んでいる、付記D37に記載の半導体発光装置。
(付記D39)
前記凹部は、前記共通コンタクト表面、前記素子コンタクト表面、前記駆動コンタクト表面および前記制御コンタクト表面の少なくとも1つの周縁部に設けられている、付記D38に記載の半導体発光装置。
(付記D40)
前記素子コンタクト表面と前記駆動コンタクト表面との間に跨るように配置されたキャパシタを備えており、
前記駆動コンタクト表面は、
前記キャパシタが配置される第1駆動コンタクト表面部と、
前記ワイヤによって前記第1駆動電極と電気的に接続される第2駆動コンタクト表面部と、を有しており、
前記駆動コンタクト表面における前記第1駆動コンタクト表面部と前記第2駆動コンタクト表面部との間には、前記凹部が設けられている、付記D39に記載の半導体発光装置。
(付記D41)
前記共通導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部の少なくとも1つの周縁部には、フランジが設けられており、
前記基板の平面方向に垂直な方向における前記フランジと前記基板において前記半導体発光素子が搭載される側の面とは反対側の基板裏面との間には、前記絶縁部が入り込んでいる、付記D37~D40のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D42)
前記電子部品は、遮光性の樹脂材料によって覆われている、付記D1~D41のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D43)
前記電子部品は、導電性接合材によって前記共通導電部に接合されており、
少なくとも前記導電性接合材のうち前記電子部品から露出する部分は、硫化を抑制するコーティング剤によって覆われている、付記D1~D42のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D44)
前記半導体発光素子および前記電子部品を収容するケースを備えている付記D1~D43のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D45)
前記半導体発光素子と前記電子部品とは所定の方向に配列されており、
前記ケースは、前記半導体発光素子と前記電子部品との配列方向の両側壁部である第1側壁部および第2側壁部を有し、
前記半導体発光素子は、前記電子部品よりも前記第1側壁部の近くに配置されており、
前記電子部品は、前記半導体発光素子よりも前記第2側壁部の近くに配置されている、
付記D44に記載の半導体発光装置。
(付記D46)
前記ケースは、
遮光性を有する材料からなり、上方に開口した枠と、
前記枠の開口を塞ぐ蓋と、
を有している付記D44又は付記D45に記載の半導体発光装置。
(付記D47)
前記蓋は、前記半導体発光素子の光を透過させる付記D46に記載の半導体発光装置。
(付記D48)
前記蓋は、
前記半導体発光素子の上方に配置され、前記半導体発光素子からの光が透過する透過部と、
前記電子部品の上方に配置され、光を遮断する遮光部と、
を有している付記D47に記載の半導体発光装置。
(付記D49)
前記蓋は、前記半導体発光素子の光を拡散させる付記D48に記載の半導体発光装置。
(付記D50)
前記ケースは、遮光性を有する材料からなり、前記基板の平面方向に垂直な方向において前記基板と対向している蓋と、遮光性を有する材料からなり、前記蓋の周縁から垂下する側壁部とを含む箱状に形成されており、
前記蓋において前記半導体発光素子と対向する部分には、前記平面方向に垂直な方向において前記蓋を貫通する開口部が設けられており、
前記平面方向に垂直な方向において前記蓋に対して前記半導体発光素子とは反対側には、前記開口部を覆うように光拡散板が取り付けられており、
前記光拡散板は、前記半導体発光素子からの光を透過および拡散する、付記D44に記載の半導体発光装置。
(付記D51)
前記光拡散板には、前記平面方向に垂直な方向において前記開口部に対して前記半導体発光素子側とは反対側に離れるように凹む凹部が設けられている、付記D50に記載の半導体発光装置。
(付記D52)
前記半導体発光素子と前記電子部品とを仕切る遮光性の仕切壁を備えている、付記D1~D51のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D53)
前記半導体発光素子と前記電子部品とを仕切る遮光性の仕切壁を備えており、
前記仕切壁は、前記ケースに設けられている、付記D44~D50のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D54)
前記ケースは、前記基板の平面方向に垂直な方向において前記基板と対向している蓋と、前記蓋の周縁から垂下する側壁部とを含む箱状に形成されており、
前記仕切壁は、前記蓋が垂下するように設けられている、付記D53に記載の半導体発光装置。
(付記D55)
前記基板と前記ケースとによって形成された収容空間には、前記半導体発光素子が収容されており、
前記基板と前記ケースとの間には、前記収容空間を外部に通じさせる通気部が設けられている、付記D44~D51、D53、D54のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D56)
前記基板の平面方向に垂直な方向において前記ケースの側壁部における前記基板と対向する端面には、前記端面に対して前記基板から離れる方向に向けて凹み、かつ、前記ケースの側壁部の内面から外面までにわたり形成されている側壁側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記基板と前記側壁側凹部とによって構成されている、付記D55に記載の半導体発光装置。
(付記D57)
前記基板の平面方向に垂直な方向において前記基板における前記ケースの側壁部と対向する基板表面には、前記基板表面に対して前記ケースから離れる方向に向けて凹み、かつ、前記ケースの側壁部の内面から外面までにわたり形成されている基板側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記ケースの側壁部と前記基板側凹部とによって構成されている、付記D55に記載の半導体発光装置。
(付記D58)
前記基板の平面方向に垂直な方向において前記ケースの側壁部における前記基板と対向する端面には、前記端面に対して前記基板から離れる方向に向けて凹み、かつ、前記側壁部の内面から外面までにわたり形成されている側壁側凹部が設けられており、
前記基板の平面方向に垂直な方向において前記基板における前記ケースの側壁部と対向する基板表面には、前記基板表面に対して前記ケースから離れる方向に向けて凹み、かつ、前記ケースの側壁部の内面から外面までにわたり形成されている基板側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記側壁側凹部と前記基板側凹部とによって構成されている、付記D55に記載の半導体発光装置。
(付記D59)
前記通気部は、ラビリンス構造として構成されている、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D60)
前記ラビリンス構造として、前記通気部は、前記ケースの側壁部の内面から外面に向けて延びる第1通気部と、前記第1通気部に繋がりかつ前記第1通気部が延びる方向と交差する方向に延びる第2通気部と、前記第2通気部に繋がりかつ前記内面から前記外面に向けて延びる第3通気部とを有している、付記D59に記載の半導体発光装置。
(付記D61)
前記基板の平面方向に垂直な方向から見て、前記通気部は、前記ケースの側壁部が延びる方向と直交する方向に対して傾いた方向に延びている、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D62)
前記基板の平面方向に垂直な方向から見て、前記通気部は、前記ケースの側壁部が延びる方向と直交する方向に沿って延びている、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D63)
前記通気部が前記ケースの側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記通気部が前記ケースの側壁部の外面に開口する外側開口領域よりも小さい、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D64)
前記通気部が前記ケースの側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記通気部が前記ケースの側壁部の外面に開口する外側開口領域よりも大きい、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D65)
前記通気部が前記ケースの側壁部の内面に開口する内側開口領域は、前記通気部が前記ケースの側壁部の外面に開口する外側開口領域と等しい、付記D55~D58のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D66)
前記基板と前記ケースとによって形成された収容空間には、前記半導体発光素子が収容されており、
前記基板と前記枠の側壁部との間には、前記収容空間を外部に通じさせる通気部が設けられている、付記D46に記載の半導体発光装置。
(付記D67)
前記基板の平面方向に垂直な方向において前記枠の側壁部における前記基板と対向する端面には、前記端面に対して前記基板から離れる方向に向けて凹み、かつ、前記側壁部の内面から外面までにわたり形成されている側壁側凹部が設けられており、
前記通気部は、前記基板と前記側壁側凹部とによって構成されている、付記D66に記載の半導体発光装置。
(付記D68)
前記基板には、
ワイヤによって前記電子部品の第1駆動電極と電気的に接続される駆動コンタクト表面を有する駆動導電部と、
ワイヤによって前記電子部品の制御電極と電気的に接続される制御コンタクト表面を有する制御導電部と、
前記半導体発光素子の素子上面電極と電気的に接続される素子コンタクト表面を有する素子導電部と、が形成されており、
前記ケースの側壁部は、前記基板の平面方向に垂直な方向において前記基板における前記ケースの側壁部と対向する基板表面の周縁よりも内側に配置されており、
前記共通導電部、前記素子導電部、前記駆動導電部および前記制御導電部のうち少なくとも1つには、前記ケースの側壁部よりも外側に延びる突出部が設けられている、付記D44~D51、D53~D67のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D69)
前記電子部品の上面は、前記半導体発光素子の上面よりも下方に位置している、付記D1~D68のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D70)
前記半導体発光素子および前記電子部品を封止する透光性の封止樹脂を備えており、
前記封止樹脂のうち前記半導体発光素子と前記電子部品との間の部分には、遮光性の仕切壁が設けられている、付記D1~D43のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D71)
前記半導体発光素子および前記電子部品を収容しており、上方に開口する枠が前記基板に取り付けられており、
前記枠は、前記半導体発光素子を前記電子部品から仕切る仕切壁を有しており、前記仕切壁によって前記半導体発光素子を収容する第1収容部と前記電子部品を収容する第2収容部とが区画して設けられている、付記D1~D43のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D72)
前記第1収容部を上方から覆う透光性の光拡散板をさらに備えている、付記D71に記載の半導体発光装置。
(付記D73)
前記第1収容部には透光性の第1封止樹脂によって前記半導体発光素子が封止されており、
前記第2収容部には第2封止樹脂によって前記電子部品が封止されている、付記D71又は付記D72に記載の半導体発光装置。
(付記D74)
前記第1封止樹脂および前記第2封止樹脂は、互いに異なる材料からなる、付記D73に記載の半導体発光装置。
(付記D75)
前記第2封止樹脂は遮光性の材料からなる、付記D74に記載の半導体発光装置。
(付記D76)
前記半導体発光素子は、半導体レーザ素子である付記D1~D75のうちいずれか一項に記載の半導体発光装置。
(付記D77)
前記半導体発光素子は、VCSEL素子である付記D76に記載の半導体発光装置。
【符号の説明】
【0393】
1,1B…半導体発光装置
2,2B…電子機器
10,10B…基板
11…基板表面
12…基板裏面
13…絶縁部
13L…裏面側ハーフ絶縁部
13U…表面側ハーフ絶縁部
20,20B,20C…ケース
21…枠
21a…第1側壁部
21b…第2側壁部
21c…第3側壁部
21d…第4側壁部
22…蓋
22a…開口部
23…収容空間
23A…第1収容空間
23B…第2収容空間
24…仕切壁
25…遮光壁
30,30B…共通導電部
30a…共通コンタクト表面
30b…共通コンタクト裏面
30c…第1共通コンタクト表面部
30d…第2共通コンタクト表面部
30e…第1共通コンタクト裏面部
30f…第2共通コンタクト裏面部
31…共通表面導電層
32…共通裏面導電層
33…共通連絡部
34a~34g…突出部
35a~35e…凹部
36…フランジ
40…接続導電部
40a…接続コンタクト表面
40b…接続コンタクト裏面
41…接続表面導電層
42…接続裏面導電層
43…接続連絡部
44a~44c…突出部
50,50B…素子導電部
50a…素子コンタクト表面
50b…素子コンタクト裏面
51…素子表面導電層
52…素子裏面導電層
53…素子連絡部
54a~54f…突出部
55…凹部
56…フランジ
60,60B…駆動導電部
60a…駆動コンタクト表面
60b…駆動コンタクト裏面
60c…第1駆動コンタクト表面部
60d…第2駆動コンタクト表面部
60e…第1駆動コンタクト裏面部
60f…第2駆動コンタクト裏面部
60r…凹み領域
61…駆動表面導電層
62…駆動裏面導電層
63…駆動連絡部
64a~64f…突出部
65…凹部
66…フランジ
70,70B…制御導電部
70a…制御コンタクト表面
70b…制御コンタクト裏面
71…制御表面導電層
72…制御裏面導電層
73…制御連絡部
74a,74b…突出部
76…フランジ
80…半導体発光素子
80a…素子上面
80b…素子下面
91…素子上面電極
92…素子下面電極
100…電子部品
100a…上面
100b…下面
101…第1駆動電極
102…制御電極
103…第2駆動電極
120…キャパシタ
130…光拡散板
131…凹部
140…封止樹脂
141…コーティング剤
160…通気部
160A…側壁側凹部
160B…基板側凹部
166…第1通気部
167…第2通気部
168…第3通気部
170…封止樹脂
180…枠
181…第1収容部
182…第2収容部
183…仕切壁
190A…第1封止樹脂
190B…第2封止樹脂
201…透過部
202…遮光部
P2…導電性接合材
S1…第1開口領域(内側開口領域)
S2…第2開口領域(外側開口領域)
W1~W3…ワイヤ
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図81
図82
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