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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】ボックス組立ての方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/34 20170101AFI20231221BHJP
【FI】
B31B50/34
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022102321
(22)【出願日】2022-06-27
(62)【分割の表示】P 2019548058の分割
【原出願日】2018-03-05
(65)【公開番号】P2022125114
(43)【公開日】2022-08-26
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】1750247-7
(32)【優先日】2017-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】511117392
【氏名又は名称】パックサイズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ペッターソン,ニクラス
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許出願公開第02770445(FR,A1)
【文献】特開平06-099526(JP,A)
【文献】特開2015-160428(JP,A)
【文献】特開平06-320648(JP,A)
【文献】特開2003-103657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボックステンプレートからボックスを組み立てるためのボックス組立てシステムであって、
複数の調整可能部分を含むフレームであって、前記複数の調整可能部分の間の距離は、形成されているボックスの寸法に相当するよう、前記フレームを様々な寸法にするように調整可能であり、前記フレームは、ボックスを形成するためボックステンプレートが巻き付けられるように回転可能である、フレームと、
前記フレームの前記複数の調整可能部分の少なくとも1つに接続され、ボックスへと組立てられるボックステンプレートに、前記フレームを取り付けるように構成された取り付けデバイスと、
ボックステンプレートの2つの第1底部フラップを、前記ボックステンプレートが前記フレームに巻き付けられる間に折り畳むように構成された底部折り畳みステーションであって、前記2つの第1底部フラップは、組立てられるときに前記ボックスの底部の一部を形成するように構成され、前記ボックスが組み立てられるときに、前記2つの第1底部フラップは互いに対向する、底部折り畳みステーションと、
を備え、
前記底部折り畳みステーションは、1以上の第2底部フラップを外向きに押すように構成された1以上の伸長可能押しアームを備えるボックス組立てシステム。
【請求項2】
前記フレームに接続された制御システムをさらに備え、前記制御システムは、
前記フレームに取り付けられたボックステンプレートを前記フレームに巻き付けるために前記フレームを回転させるか、
前記複数の調整可能部分の間の前記距離を調整することにより前記フレームのサイズを調整するか、または、
前記ボックステンプレートを巻き付けるように前記フレームを前記底部折り畳みステーションへ移動させるように構成されている、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項3】
ボックステンプレートの1以上の部分に接着剤を提供するための、前記ボックス組立てシステムに配置された接着デバイスをさらに備える、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項4】
前記底部折り畳みステーションは、前記2つの第1底部フラップが押し付けられ前記2つの第1底部フラップを折り畳むように構成された曲りレールを備える、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項5】
前記フレームに向けて前記ボックステンプレートを進ませるように構成された供給部をさらに備える、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項6】
前記1以上の伸長可能押しアームは、2つの伸長可能押しアームを備え、前記1以上の第2底部フラップは、互いに対向する2つの第2底部フラップを備え、前記2つの伸長可能押しアームは、前記2つの第2底部フラップを互いから離れるように押すように構成されている、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項7】
巻き付けられた前記ボックステンプレートの内部に前記フレームを保持しながら底部が折り畳まれ得るように、前記フレームは、前記フレームの遠位端部が前記ボックステンプレートの底部フラップクリーズと一致して前記ボックステンプレートに提供されるように構成される、請求項1に記載のボックス組立てシステム。
【請求項8】
ボックステンプレートからボックスを組み立てる方法であって、
ボックスへと組み立てられるべき前記ボックステンプレートのサイズに従ってフレームのサイズを調整するステップと、
前記ボックステンプレートを前記フレームに取り付けるステップと、
前記ボックステンプレートを前記フレームに巻き付けるために前記フレームを回転させるステップと、
前記ボックステンプレートを巻き付けるように前記フレームを底部折り畳みステーションへと移動させるステップと、
前記ボックステンプレートの1以上の第2底部フラップを外向きに折り畳むステップと、
前記ボックステンプレートの1以上の第1底部フラップを閉位置へと折り畳むステップと
を含む方法。
【請求項9】
前記フレームの前記サイズを調整するステップは、前記フレームの4つの角部柱の間の距離を調整するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ボックステンプレートの1以上の第1底部フラップを閉位置へと折り畳むステップは、1以上の前記第1底部フラップを曲りレールに押し付けるステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
組み立てられた前記ボックスが前記フレームから分離される前に、継ぎ代および前記ボックスの底部をシールするステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
継ぎ代および前記ボックスの底部をシールするステップは、前記ボックステンプレートが前記フレームに完全に巻き付けられる前に、前記ボックステンプレートの第1の端部または第2の端部、および、前記第1または第2底部フラップに接着剤を提供するステップと、前記継ぎ代を押圧するステップおよび前記第1底部フラップを前記第2底部フラップに向けて押し付け前記底部をシールするステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ボックステンプレートを前記フレームに取り付けるステップは、前記ボックステンプレートの第1の端部を前記フレームの角部柱に取り付けるステップを含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボックス組立て(box erecting)の方法およびシステム、ならびにボックス作製の方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば輸送および包装業界において、ボックステンプレート(box template)からボックスを組み立てることは、手動でかつ/または何らかの組立てツールの助けを借りて行われ得る。それらのツールは、例えば、ボックステンプレートの特定の部分を把握すると同時に例えばボックスの底部などの他の部分を折り畳むための真空ツールを含み得る。ボックスの自動組立ては、例えば、同じツールを使用して様々なサイズのボックスが組み立てられなければならない場合、および/または、例えば型板材料のファンフォールド保管(fanfold storage)に起因してテンプレートに与えられた折り目によりボックスの壁に必要とされるような安定性がない場合に、問題に遭遇し得る。
【0003】
輸送および包装業界は、シート材料をボックステンプレートに変形する、厚紙および他のシート材料の加工設備を頻繁に使用する。そのような設備の1つの利点は、荷送人が、標準的な種々のサイズの予め作られたボックスの在庫を保持する代わりに、要求に応じて必要なサイズのボックスを用意することができることである。したがって、荷送人は、予め作られた標準的なサイズのボックスを保管することの他に、特定のボックスのサイズに対する要求を予測する必要性を排除することができる。代わりに、荷送人は、各輸送時に具体的なボックスサイズの要求に基づいて種々のボックスサイズを生成するために使用され得るファンフォールド材料の1つまたは複数の梱を保管することができる。それにより、荷送人は、定期的に使用される輸送用品のために通常必要とされる保管スペースを減少することが可能となり、また、輸送される物品およびそれらのそれぞれの寸法が時々変わるときに、ボックスサイズ要求を予測する本質的に不正確な過程に関連する無駄および費用を減少することが可能になる。
【0004】
多数のサイズの予め作られたボックスを保管することに関連する効率の悪さを低減することに加えて、カスタムサイズのボックスを作ることは、包装および輸送の費用も削減する。履行業界では、輸送される物品は一般的に輸送される物品よりも約65%大きいボックスで包装されると見積もられている。より大きいボックスを作るために使用される余分な材料の費用のために、特定の物品に対して過度に大きいボックスは、その物品のためにカスタムサイズとされたボックスよりも高価である。大きすぎるボックスに物品が梱包される場合、物品がボックスの内部で移動するのを防ぐために、また、圧力が加えられたときに(例えば、ボックスがテープで閉じられるときまたは積み重ねられるときに)ボックスが凹むのを防ぐために、充填材料(例えば、スタイロフォーム(登録商標)、フォームピーナッツ(foam peanut)、紙、エアピロー、など)がボックスに入れられることが多い。これらの充填材料は、大きすぎるボックスに物品を梱包することに関連する費用をさらに増大させる。
【0005】
カスタムサイズのボックスはまた、大きすぎるボックスで物品を輸送することと比較して、物品の輸送に関連する輸送費用を削減する。包装された物品よりも65%大きいボックスで満たされた輸送用車両は、包装された物品に適合するようにカスタムサイズとされたボックスで満たされた輸送用車両よりも、運転に対する費用効率がずっと低い。言い換えれば、カスタムサイズの荷物で満たされた輸送用車両は、遙かに多くの荷物を運ぶことができ、それにより、同数の物品を輸送するのに必要とされる輸送用車両の台数を減らすことができる。したがって、荷物の重さに基づいて輸送料を計算することに加えて、また
はその代わりに、輸送料は、輸送される荷物のサイズの影響を受けることがしばしばある。したがって、物品の包装のサイズを小さくすることにより、物品の輸送料を引き下げることができる。輸送料が荷物のサイズに基づいて計算されない(例えば、荷物の重さにのみ基づいて計算される)場合でも、より小さいカスタムサイズの包装は、使用する包装材および充填材がより少ないことから、大きすぎる包装よりも軽量になるので、カスタムサイズの包装を使用することにより輸送費用を削減することができる。
【0006】
典型的なボックステンプレート作製システムは、シート材料を切断し、クリーズを入れ、かつ/またはスコアを入れてボックステンプレートを形成する、変形部を含む。シート材料は、蛇腹状に折り畳まれた(fanfolded)梱からシステムに供給され得る。シート材料のファンフォールド保管は、ボックステンプレートに不要なファンフォールド折り目(fanfold fold)を与える。これらの折り目は、ボックスを組み立てる際、特に自動組立てのためのツールが使用される場合には、問題になり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ボックスを組み立てるための改善された方法およびシステムを提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、自動化されかつ順応性のある、ボックスを組み立てるための方法およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これは、独立請求項に記載のボックスを組み立てるための方法およびシステムにおいて達成される。
【0010】
本発明の1つの態様では、様々なサイズのボックステンプレートからボックスを組み立てるための方法が提供される。上記方法は、
- 組み立てられるべきボックステンプレートのサイズに従ってフレームのサイズを調整するステップと、
- 組み立てられるボックステンプレートをフレームに巻き付けるステップと、
- ボックステンプレートからフレームを分離するステップと、
を含む。
【0011】
本発明の別の態様では、様々なサイズのボックステンプレートからボックスを組み立てるためのボックス組立てシステムが提供される。上記ボックス組立てシステムは、
- フレームのサイズを画定する調整可能部分を含むフレームと、
- 上記フレームに接続され、かつ、
・ 組み立てられるべきボックステンプレートのサイズに従って上記調整可能部分を調整することによりフレームのサイズを調整するように、また、
・ 組み立てられるボックステンプレートをフレームに巻き付けるように
構成された制御システムと、
を備える。
【0012】
その結果、サイズ調整可能なフレームのおかげで、様々なサイズのボックステンプレートが同じツールによって組み立てられ得る。さらに、ボックステンプレートをフレームに巻き付けることにより、巻き付けられたボックステンプレートに安定性が与えられる。ボックステンプレートは、継ぎ代(manufacturer’s joint)がシールされる前にフレームに巻き付けられ、その結果、継ぎ代のシーリング、および例えばボックスの底部のさらなる折り畳みの両方が、効率的に実現され得る。巻き付けられたボック
ステンプレートの内側のフレームが、各側壁の頑強さに関わりなく、ボックスに安定性を与える。その結果、ファンフォールド保管による折り目を含むボックステンプレートも、手動のステップをあまり必要とすることなく組み立てられ得る。
【0013】
本発明のさらなる目的は、ボックスを作製するための改善された方法およびシステムを提供することである。
【0014】
この目的は、
- シート材料から様々なサイズのボックステンプレートを作製するステップと、
- 上述のボックスを組み立てるための方法に従ってボックステンプレートを組み立てるステップと、
を含む、シート材料からボックスを作製するための方法によって達成される。
【0015】
この目的はまた、
- シート材料を受け入れるための少なくとも1つの入口と、
- 上記シート材料を受け入れて上記シート材料を所与の命令に従って様々なサイズのボックステンプレートに変形するように構成された少なくとも1つの変形部と、
- 少なくとも1つの変形部から供給されるボックステンプレートを組み立てるように構成された少なくとも上述の1つのボックス組立てシステムと、
を備えるボックス作製システムによって達成される。
その結果、ボックスは、様々なサイズで効率的に作製され得る。ボックスの自動的なまたは部分的に自動的な組立てが、ボックステンプレート作製システムの近くに提供され得る。
【0016】
本発明の1つの実施形態では、方法は、ボックステンプレートからフレームを分離する前にボックステンプレートの継ぎ代をシールしかつ/またはボックステンプレートの底部を折り畳みまた場合によりシールするステップをさらに含む。その結果、フレームによる安定性は、これらのステップにも利用される。
本発明の1つの実施形態では、ボックステンプレートの底部を折り畳むステップは、ボックスの底部を形成するために少なくともボックステンプレートの2つの第1の対向底部フラップの折り畳みの初期部分中にボックステンプレートの2つの第2の対向底部フラップをフレームに接続された少なくとも2つの伸長可能押しアームによって互いに外向きに押すこと、および、ボックスの底部を形成するために上記2つの第2の対向底部フラップを折り畳む前に上記伸長可能押しアームを引き込むことを含む。その結果、互いが正確に折り畳まれるのを妨げる底部フラップに関連して起こり得る問題が、対処され得る。これは、ボックステンプレートを切断するのに打ち抜きの代わりに薄いナイフによる切断が利用されるときに、特に問題になり得る。
【0017】
本発明の1つの実施形態では、上記の巻き付けるステップは、
- 組み立てられるボックステンプレートをフレームに取り付けること、および、
- ボックステンプレートがフレームに巻き付けられるように、フレームに接続された制御システムによりフレームの位置を制御すること
を含む。
【0018】
本発明の1つの実施形態では、ボックステンプレートをフレームに取り付けるステップは、フレームに設けられた4つの角部柱のうちの1つにボックステンプレートの第1の端部を取り付けることを含む。その結果、本発明の1つの実施形態では、フレームの調整可能部分は、4つの角部柱を含み、制御システムは、組み立てられる様々なボックスのサイズのために上記角部柱の位置を制御するように構成される。さらに、本発明の1つの実施形態では、角部柱のうちの少なくとも1つが、フレームへのボックステンプレートの巻き
付け中にボックステンプレートの第1の端部が取り付けられ得る取付けデバイスを含む。
【0019】
本発明の1つの実施形態では、フレームの位置を制御することは、ボックステンプレートをフレームに巻き付けるためにフレームを回転させることを含む。
【0020】
本発明の1つの実施形態では、継ぎ代をシールするステップは、ボックステンプレートが完全にフレームに巻き付けられる前に継ぎ代の一部分になるボックステンプレートの部分に接着剤を提供し、その後で継ぎ代がシールされるようにフレームへのボックステンプレートの巻き付けを完了させることを含む。本発明の1つの実施形態では、継ぎ代をシールするステップは、ボックステンプレートが完全にフレームに巻き付けられる前にボックステンプレートがシーリングデバイスを通過するように、フレームに接続された制御システムによりフレームの位置を制御することをさらに含み、上記シーリングデバイスは、制御システムに接続され、制御システムにより、ボックステンプレートが通過しているときに継ぎ代をシールするためにボックステンプレートに接着剤を放出するように制御される。
【0021】
本発明の1つの実施形態では、ボックステンプレートをフレームに巻き付けるステップは、巻き付けられたボックステンプレートの内側にフレームを保持しながら底部が折り畳まれ得るように、フレームの遠位端部をボックステンプレートの底部フラップクリーズと一致させて位置決めすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1a】本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステムをある位置で概略的に示す図である。
図1b】本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図1c】本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図1d】本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図2a】本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステムをある位置で概略的に示す図である。
図2b】本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図2c】本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図2d】本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図3a】本発明のさらに別の実施形態によるボックス組立てシステムをある位置で概略的に示す図である。
図3b】本発明のさらに別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図3c】本発明のさらに別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図3d】本発明のさらに別の実施形態によるボックス組立てシステムを別の位置で概略的に示す図である。
図4】本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステムを、ボックステンプレートがボックス組立てシステムのフレームに巻き付けられ始める位置で示す図である。
図5図4に示されたのと同じボックス組立てシステムを、ボックステンプレートがほとんどフレームに巻き付けられた位置で示す図である。
図6図4に示されたのと同じボックス組立てシステムを、ほとんど巻き付けられたボックステンプレートが継ぎ代のシーリングのためにシーリングデバイスの前を通過するように制御される位置で示す図である。
図7a図4に示されたのと同じボックス組立てシステムを、ボックステンプレートの底部の小フラップ(minor flap)が折り畳まれる位置で示す図である。
図7b図7aに示されたのと同じ位置におけるボックス組立てシステムの1つの実施形態を別の視点から示す図である。
図7c図7bに示されたのと同じ実施形態を、異なる視点で、しかし同じ位置で示す図である。
図8図4に示されたのと同じボックス組立てシステムを、底部全体が折り畳まれてフレームが組立て済みのボックスから取り外される寸前である位置で示す図である。
図9】本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステムを、ボックステンプレートがボックス組立てシステムのフレームの下に供給された位置で示す図である。
図10図9に示されたのと同じボックス組立てシステムを、ボックステンプレートがフレームに巻き付けられた位置で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明によれば、ボックス組立てシステム、および様々なサイズのボックステンプレートからボックスを組み立てるための方法が提供される。本発明の全ての実施形態および全ての図面を参照すると、方法は、その最も広い意味において、
- 組み立てられるべきボックステンプレート3、103のサイズに従ってフレーム5、105のサイズを調整するステップと、
- 組み立てられるボックステンプレートをフレームに巻き付けるステップと、
- フレームをボックステンプレートから分離するステップと、
を含む。
【0024】
同様に、本発明によるボックス組立てシステム1、101は、その最も広い意味において、
- フレームのサイズを画定する調整可能部分7、107を含むフレーム5、105と、
- 上記フレーム5、105に接続され、かつ、
・ 組み立てられるべきボックステンプレートのサイズに従って上記調整可能部分7、107を調整することによりフレーム5、105のサイズを調整するように、また、
・ 組み立てられるボックステンプレートをフレーム5、105に巻き付けるように構成された制御システム11、111と、
を備える。
【0025】
本発明による方法およびシステムは、例えばFefco201もしくはアメリカンボックスとも呼ばれるいわゆるレギュラースロッテッドコンテナ(RSC:Regular Slotted Container)またはFefco200とも呼ばれるハーフスロッテッドコンテナ(HSC:Half Slotted Container)といった様々なタイプのボックスに適用され得る。
【0026】
図1a~1dは、本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステム1を4つの異なる位置で概略的に示す。ボックス組立てシステム1は、フレーム5、および上記フレーム5に接続された制御システム11を備える。フレーム5は、フレーム5のサイズを画定している調整可能部分7を備える。本発明のこの実施形態では、調整可能部分7は、4つの角部柱7を含み、制御システム11は、様々なボックステンプレートサイズに従って、すなわち組み立てられるべき様々なボックスのサイズに従って上記角部柱7の位置を制御するように構成される。4つの角部柱7は、組み立てられるべきボックスの矩形形状に対
応する矩形形状を形成するように位置決めされる。各角部柱7は、本発明の1つの実施形態では、組み立てられたボックスの2つの側壁の間の角部に設けられることになる。フレームのサイズの調整は、本発明の1つの実施形態では、組み立てられるべきボックスの幅および長さに対応する距離である角部柱間の距離を調整することとされ得る。本発明のこの実施形態では、角部柱7のうちの少なくとも1つは、取付けデバイス19を含み、この取付けデバイス19には、フレーム5へのボックステンプレートの巻き付け中に、ボックステンプレート3の第1の端部23が取り付けられ得る。これは、例えば、制御システム11から制御され得る吸着カップまたはクランプであってもよい。図1a~1dに示された実施形態では、ボックステンプレートの第1の端部23は、継ぎ代の部分を形成するために設けられた接着剤タブである。しかし、本発明の別の実施形態では、重なる継ぎ代は必須ではなく、代わりに、テープシーリングを使用する稜部継ぎ代が提供され得る。その場合、角部柱7のうちの1つに取り付けられるボックステンプレートの第1の端部23は、接着剤タブではなく、単純にボックステンプレートの最も外側の端部である。
【0027】
本発明のこの実施形態では、制御システム11は、ボックステンプレート3をフレーム5に巻き付けるためにフレーム5の位置を制御するように構成される。制御システム11は、角部柱7のうちの少なくとも1つに設けられた取付けデバイス19を、組み立てられるべきボックステンプレート3の第1の端部23に付着するように制御することができる。制御システム11は、この実施形態では、ボックステンプレート3をフレーム5に巻き付けるためにフレーム5を回転させるように、また、フレームをボックステンプレートの伸びに沿って移動させるように、さらに構成される。図1a~1dでは、フレーム5は、ボックステンプレートが送達されてきたボックステンプレート作製システムの変形部41に向かって移動されることが示されている。しかし、別の実施形態では、フレーム5は、代わりに、ボックステンプレート作製システムからの出口のすぐ近くでボックステンプレートの他の端部に提供され、かつ、ボックステンプレート作製システムから離れる方向に移動され得る。
【0028】
図2a~2dは、本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステム1’を4つの異なる位置で概略的に示す。細部のほとんどは、図1aおよび1bに関連して説明された実施形態におけるのと同じであり、したがって、同じ参照番号が与えられており、再度説明されることはない。唯一の違いは、この実施形態における制御システム11が、回転をするだけでボックステンプレートの伸びに沿って移動されないようにフレームを制御するように構成されることである。代わりに、ボックステンプレート3は、ボックステンプレート3が載せられる表面43上で移動される。すなわち、フレーム5は、ボックステンプレート3を表面43上で引っ張って、ボックステンプレート3をフレーム5に巻き付ける。
【0029】
図3a~3dは、本発明のさらに別の実施形態によるボックス組立てシステム1”を4つの異なる位置で概略的に示す。この実施形態では、フレーム5は、ボックステンプレート作製システムの変形部41からの出口と直接関係して設けられる。図1および2に関連して説明された実施形態において示されたようにボックステンプレートを変形部41から表面43上に送達する代わりに、本発明のこの実施形態では、ボックステンプレートは、フレーム5に直接巻き付けられる。それにより、制御システム11は、上記のように最初にフレーム5のサイズを調整するように構成される。制御装置11は、フレーム5の取付けデバイス19を制御して変形部41から送達されたボックステンプレート3の第1の端部23に付着させ、次いでボックステンプレート3がフレーム5に巻き付けられるようにフレーム5を回転させるように、さらに構成される。
【0030】
図1~3に関連して上記された全ての実施形態において、継ぎ代は、例えば(場合により制御システムから制御される)テープまたは接着剤によってシールされてもよく、また、場合により、フレームが組立て済みのボックスから取り外されて新たなボックスを組み
立てるために使用される前に、ボックスの底部も折り畳まれて場合によりシールもされ得る。さらなる詳細および例が以下に挙げられる。
【0031】
図4~8は、本発明の1つの実施形態によるボックス組立てシステム1を様々な位置で示す。本発明のこの実施形態は、主な細部においては、図1a~1dに関連して説明された実施形態に対応する。したがって、同じ細部に対しては同じ参照番号が使用され、説明は繰り返されない。
【0032】
図4は、ボックステンプレート3がボックス組立てシステム1のフレーム5に巻き付けられ始める位置におけるボックス組立てシステム1を示す。ボックス組立てシステム1は、フレーム5、および上記フレーム5に接続された制御システム11を備える。フレーム5は、上記のようにフレーム5のサイズを画定している調整可能部分7を含む。本発明のこの実施形態では、フレームは、4つの角部柱7a、7b、7c、7dを含む。例えばレギュラースロッテッドコンテナ(RSC)またはハーフスロッテッドコンテナ(HSC)が組み立てられる場合、4つの角部柱7a~7dのそれぞれが、ボックスの2つの側壁間のボックスの内側角部それぞれに提供される。さらに、角部柱のうちの第1の角部柱7aと第2の角部柱7bとの間の距離が、最終的に組み立てられたボックスの幅に相当し、第1の角部柱7aと第3の角部柱7cとの間の距離が、最終的に組み立てられたボックスの長さに相当する。フレームのサイズを調整するときに、角部柱間の距離が変更され、それらの距離は、最終的に組み立てられたボックスの長さおよび幅に相当する。また、上記のように、角部柱7のうちの少なくとも1つは、フレーム5へのボックステンプレートの巻き付け中にボックステンプレート3の第1の端部23が取り付けられ得る取付けデバイス19を含む。図4に示された実施形態では、ボックステンプレートの第1の端部23が、継ぎ代の部分を形成するために設けられた接着剤タブである。しかし、上記のように、第1の端部23は、接着剤タブでなくてもよい。
【0033】
さらに、この実施形態では、制御システム11は、巻き付けられたボックステンプレートの内側にフレーム5を保持しながら底部が折り畳まれ得るように、フレーム5の遠位端部25がボックステンプレート3の底部フラップクリーズ27と一致した状態でボックステンプレート3にフレーム5を提供するように構成されることが分かる。
【0034】
本発明のこの実施形態では、制御システム11は、ボックステンプレート3をフレーム5に巻き付けるためにフレーム5の位置および配向を制御するように構成される。制御システム11は、組み立てられるべきボックステンプレート3の第1の端部23に付着するように、角部柱7のうちの少なくとも1つに設けられた取付けデバイス19を制御することができる。制御システム11は、この実施形態では、ボックステンプレート3をフレーム5に巻き付けるためにフレーム5を回転させるようにさらに構成される。この実施形態では、フレーム5は、図1a~1dに関連して上記されたように、ボックステンプレートの伸びに沿って回転も移動もされる。しかし、別の実施形態では、フレームは、代わりに、制御システム11により回転のみをするように制御される場合があり、ボックステンプレートは、代わりに、ボックステンプレートが提供される表面上で移動される。すなわち、フレームは、表面上でボックステンプレートを引っ張って、ボックステンプレートを(図2a~2dに示されるように)フレームに巻き付ける。
【0035】
図5は、図4に示されたのと同じボックス組立てシステム1を、ボックステンプレート3がほとんどフレーム5に巻き付けられた位置で示す。フレーム5の取付けデバイス19に取り付けられるボックステンプレート3の第1の端部23として接着剤タブが提供されるこの実施形態では、接着剤は、接着剤タブ、またはボックステンプレートが完全にフレームに巻き付けられたときに接着剤タブ23と結合することになるボックステンプレート3の第2の端部24のどちらかに提供されている。ボックステンプレートの接着剤タブ2
3と第2の端部24との間のシーリングは、継ぎ代と呼ばれる。それにより、本発明のこの実施形態では、方法は、フレームがボックステンプレートから分離される前に継ぎ代をシールするステップを含む。そのため、ボックス組立てシステムは、この実施形態では接着剤放出装置15の形態であるシーリングデバイス15を備える。接着剤放出装置15は、制御システム11に接続されて、制御システム11により、ボックステンプレートがシーリングデバイス15を通過しているときに、継ぎ代をシールするためにボックステンプレートに接着剤を放出するように制御される。そのため、継ぎ代をシールするステップは、本発明のこの実施形態では、ボックステンプレートが完全にフレームに巻き付けられる前にボックステンプレート3がボックステンプレートに接着剤を放出するシーリングデバイス15を通過しているように制御システム11によりフレーム5の位置を制御することを含む。継ぎ代をシールするステップは、ボックステンプレートが完全にフレームに巻き付けられる前に継ぎ代の一部分になるボックステンプレートの部分に接着剤を提供することと、その後で継ぎ代がシールされるようにボックステンプレートを完全にフレームに巻き付けることとを含む。継ぎ代がシーリングデバイス15の前を通過するように、フレーム5がほとんど巻き付けられたボックステンプレート3と一緒に移動することは、図6に示されている。あるいは、本発明の別の実施形態では、シーリングデバイス15(接着剤放出装置)は、移動可能とされて、接着剤を放出するためにボックステンプレートに沿って移動され得る。
【0036】
図7aは、図4に示されたのと同じボックス組立てシステム1を、ボックステンプレートの底部の小フラップが折り畳まれる位置で示す。底部(または、閉じられた頂部)を形成するボックスのフラップは、通常、小フラップおよび大フラップと呼ばれる。しかし、これらのフラップのサイズは、必ずしも互いに関して大および小でなくてもよい。以下、最初に折り畳まれて底部を形成する2つの向かい合ったフラップは、第1の対向底部フラップ28と呼ばれ(通常、小フラップと呼ばれる)、残りの2つのフラップは、第2の対向底部フラップ29と呼ばれる(通常、大フラップと呼ばれる)。巻き付けられたボックステンプレート3を保持するフレーム5は、この実施形態では、底部折り畳みステーション31を通過するように制御システム11によって制御される。本発明の別の実施形態では、巻き付けられたボックステンプレートが、底部折り畳みステーションへ送達される。この実施形態では、底部折り畳みステーション31の第1の部分が、曲りレール31であり、フレームは、第1の対向底部フラップ28の折り畳みのために、この曲りレール31に向かって押される。レール31の曲り構造は、第1の対向底部フラップ28が正しい向きに折り畳まれてボックスの底部を形成することを確実にする。
【0037】
図7bおよび7cは、本発明による実施形態のうちのいずれかにおいてフレーム5に追加され得るさらなる詳細を示す。ボックス組立てシステムは、図7aに示されたのと同じ位置にあるが、2つの別の視点から示されている。この実施形態では、フレーム5は、ボックスの底部を形成するために少なくともボックステンプレートの小フラップとも呼ばれる2つの第1の対向底部フラップ28の折り畳みの初期部分中にボックステンプレート3の大フラップとも呼ばれる2つの第2の対向底部フラップ29を互いに外向きに押すように構成された伸長可能押しアーム33を備える。小フラップ28が折り畳まれるときに大フラップ29を外向きに押すことは、それにより大フラップが小フラップの折り畳みを妨げることが回避され得るので、有利である。これらの伸長可能押しアーム33は、本発明の全ての他の実施形態にも提供され得る。ボックスを組み立てるための本発明によるフレーム5および制御システム11の使用は、大フラップを互いに外向きに押すためにこの機能を追加する可能性を提供する。伸長可能押しアーム33は、フレーム5に、例えば各角部柱7に1つ取り付けられてもよく、また、制御システム11によって制御され得る。
【0038】
制御システム11は、ボックスの底部を形成するために大フラップ(第2の対向底部フラップ)29が折り畳まれるべきときに上記伸長可能押しアーム33がフレーム5の外部
に突出しないように、上記伸長可能押しアーム33を引き込むようにさらに構成される。大フラップは、制御システム11に適切に接続されて制御システム11によって制御される、任意の種類の折り畳みデバイス(底部折り畳みステーション31の第2の部分、図示せず)によって折り畳まれ得る。
【0039】
図8は、図4に示されたのと同じボックス組立てシステム1を、底部全体が折り畳まれてフレーム5が組立済みのボックスから取り外される寸前である位置で示す。底部は、場合により、フレームが取り外される前に、例えばテープまたは接着剤によってシールされ得る。すると、フレームは、新たなボックステンプレートを組み立てる準備ができている。新たなボックステンプレートが別のサイズのものである場合、調整可能部分7の位置は、新たなボックステンプレートがフレームに巻き付けられる前に、制御システム11により新たなボックステンプレートのサイズに従って調整されることになる。
【0040】
図9は、本発明の別の実施形態によるボックス組立てシステム101を、ボックステンプレート103がボックス組立てシステム101のフレーム105の下に提供された位置で示す。本発明のこの実施形態では、フレーム105は、固定されている。フレーム105はまた、この実施形態では、フレームのサイズを画定する調整可能部分107を含む。制御システム111が、フレーム105に接続され、かつ、フレームのサイズが様々なボックステンプレートのサイズに適応され得るように調整可能部分107の位置を調整することができる。制御システム111は、この実施形態では、ボックステンプレート103を保持してそのボックステンプレートをフレーム105の下に提供するように制御され得る少なくとも1つのロボットアーム135または別の適切な機器を備える。この実施形態では、ボックステンプレートは、制御システムによりフレームの下に提供される。しかし、本発明の別の実施形態では、ボックステンプレートは、制御システムにより、上からまたは横からフレームに提供され得る。
【0041】
図10は、図9に示されたのと同じボックス組立てシステム101を、ボックステンプレート103がフレーム105に巻き付けられた位置で示す。制御システム111は、この実施形態では、ボックステンプレートをフレーム105に巻き付けるためにボックステンプレートの下から上向きに突出するように制御される2つの押し棒137を備える。ロボットアーム135は、ロボットアーム135がボックステンプレートの頂部(図面中の方向を参照)を固定フレーム105の頂部の周りに折り畳むように制御され得る。その後、継ぎ代が、例えばテープまたは接着剤を提供するためのシーリングデバイスとしてロボットアーム135を使用することによってシールされ得る。また、この実施形態では、ボックステンプレート103上へのフレーム105の位置は、巻き付けられたボックステンプレートの内側にフレーム105を保持しながら底部が折り畳まれ得るように、フレーム105の遠位端部125がボックステンプレート103の底部フラップクリーズ127と一致して提供されるように、提供される。さらに、この実施形態ではまた、図7bおよび7cに示された実施形態に関連して上記されたように、伸長可能押しアーム33が、フレーム105に設けられ得る。これらの伸長可能押しアーム33は、ボックスの底部を形成するために少なくともボックステンプレートの小フラップとも呼ばれる2つの第1の対向底部フラップ28の折り畳みの初期部分中にボックステンプレート103の大フラップとも呼ばれる2つの第2の対向底部フラップ29を互いに外向きに押すように構成される。底部フラップは、本発明のこの実施形態では、ロボットアーム135によって折り畳まれ得る。伸長可能押しアーム33は、上記のように大フラップが折り畳まれる前に、フレーム105の内側の位置へ引き込まれる。この実施形態では、吸着カップ139が、フレーム105の遠位端部125に設けられる。これらの吸着カップ139は、ロボットアーム135が小フラップをフレーム105に向かって折り畳んだ後で小フラップとの接触を解除するときに、小フラップ28を折り畳まれたままにし続ける。
【0042】
底部が折り畳まれた後、底部はまた、場合により、ボックステンプレートがフレーム105から分離される前にシールされ得る。底部をシールすることは、例えば、ロボットアームによりテープを提供することであり得る。
【0043】
上記されかつ図面に示された全ての実施形態において、ボックステンプレートはフレームへの巻き付けの前に水平方向において水平表面上に提供されることが示されている。しかし、ボックステンプレートをフレームに巻き付けるステップの前にボックステンプレートを水平表面上に提供することは、必須ではない。ボックステンプレートは、場合により、任意の適切な角度を有する表面上に、任意の適切な角度で提供され得る。ボックステンプレートはまた、ボックステンプレートがフレームに巻き付けられるときに、垂直方向に垂れ下がっていてもよい。ボックステンプレートの1つの端部が何かに取り付けられてもよく、ボックステンプレートがこの取付け点から垂れ下がっていてもよい。場合により、ボックステンプレートは、ボックステンプレート作製システムから外側に垂れ下がっていてもよい。フレームは、上記されたのと同じ方法でボックステンプレートをフレームに巻き付けるように制御システムによって制御され得る。ボックステンプレートの代替的な配向のさらに別の例は、ボックステンプレートがフレームへの巻き付け中に任意の角度まで横に傾けられ得ることである。さらに、ボックステンプレートは、フレームへの巻き付け手順中に真っ直ぐにまたは平面的に提供されなくてもよい。
【0044】
本発明の別の態様によれば、シート材料からボックスを作製するための方法が提供される。シート材料は、例えば厚紙または段ボールであり得る。方法は、
- シート材料から様々なサイズのボックステンプレートを作製するステップと、
- 上記されたボックスを組み立てるための方法の実施形態のうちのいずれかに従ってボックステンプレートを組み立てるステップと、
を含む。
【0045】
方法は、蛇腹状に折り畳まれたシート材料の梱からボックステンプレート作製システムにシート材料を供給する初期ステップをさらに含み得る。例えば蛇腹状に折り畳まれた段ボールなどの蛇腹状に折り畳まれた材料からボックステンプレートが作製されるときに、意図された以外の位置にもボックステンプレートに折り目が付けられ、ここではファンフォールド折り目と呼ばれる。これらのファンフォールド折り目は、ボックスの壁がそのようなファンフォールド折り目なしでは壁として機能しない場合があるので、ボックスを組み立てるときに対処するのに問題になり得る。それらは、意図されたクリーズ線に沿ってではなく、ファンフォールド折り目に沿って折り畳み得る。意図された位置における角部の折り畳みを確実にすることは、さらなる工程ステップ、例えば底部フラップの折り畳みを確実とするのに不可欠である。ボックスを組み立てるためのフレームの使用およびボックステンプレートをフレームに巻き付ける方法は、ファンフォールド折り目を含むボックステンプレート、すなわち蛇腹状に折り畳まれたシート材料から要求に応じて様々なサイズで提供されるボックステンプレートの組立て工程に特に適し、かつ、そのような組立て工程を改善する。そのようなファンフォールド折り目140が、図9および10に示されたボックス組立てシステム101によって組み立てられるボックステンプレート103に示されている。ここでは、フレーム105の角部柱107はボックスの上部が正しい折り目に沿うのではなく誤ってファンフォールド折り目140に沿って折り畳まれるのを回避するのに有用であることが明らかである。それにより、底部は、信頼性のある工程で正しく閉じられ得る。シート材料はまた、段ボールロール(corrugated roll)からボックステンプレート作製システムに提供され得る。ロールで提供される段ボールは、例えば、片面段ボール(single phase corrugated board)であり得る。ボックスを組立てるためのフレームの使用およびボックステンプレートをフレームに巻き付ける方法は、そのようなロールから提供されるシート材料を使用する際にも有利になるであろう。
【0046】
本発明の別の態様によれば、
- シート材料を受け入れるための少なくとも1つの入口と、
- 上記シート材料を受け入れて上記シート材料を所与の命令に従って様々なサイズのボックステンプレートに変形するように構成された少なくとも1つの変形部41と、
- 少なくとも1つの変形部41から供給されるボックステンプレートを組み立てるように構成された、上記の実施形態のうちのいずれかによる少なくとも1つのボックス組立てシステム1、101と、
を備えるボックス作製システムが提供される。
【0047】
本発明の1つの実施形態では、上記少なくとも1つの入口は、上記のような蛇腹状に折り畳まれたシート材料の梱から上記シート材料を受け入れるように構成される。
【0048】
ボックス組立てシステムの制御システム11、111は、プロセッサと、プロセッサ上で実行されたときに制御システムに上記のようなボックスを組み立てるための方法を実行させるコンピュータプログラムとをさらに含む。
【0049】
本発明は、本発明によるボックス組立てシステムの制御システム11、111内のプロセッサ上で実行されたときに制御システムに上記のような本発明のボックス組立て方法を実行させるコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムをさらに備える。
【符号の説明】
【0050】
1、1’、1” ボックス組立てシステム
3 ボックステンプレート
5 フレーム
7 調整可能部分、角部柱
7a、7b、7c、7d 角部柱
11 制御システム
15 シーリングデバイス、接着剤放出装置
19 取付けデバイス
23 第1の端部、接着剤タブ
24 第2の端部
25 遠位端部
27 底部フラップクリーズ
28 第1の対向底部フラップ、小フラップ
29 第2の対向底部フラップ、大フラップ
31 底部折り畳みステーション、曲りレール
33 伸長可能押しアーム
41 変形部
43 表面
101 ボックス組立てシステム
103 ボックステンプレート
105 フレーム
107 調整可能部分、角部柱
111 制御システム
125 遠位端部
127 底部フラップクリーズ
135 ロボットアーム
137 押し棒
139 吸着カップ
140 ファンフォールド折り目
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図2d
図3a
図3b
図3c
図3d
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図8
図9
図10