(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】データ送信及び受信方法並びに装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20231221BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20231221BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2022501368
(86)(22)【出願日】2020-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2020097818
(87)【国際公開番号】W WO2021008318
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-02-16
(31)【優先権主張番号】201910631626.5
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,ジエン
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/002680(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第109996343(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ送信方法であって、
送信機により、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであり、前記PPDUは署名フィールドを含み、前記署名フィールドは以下の特徴、すなわち、(1)第1の1つ以上のプリセットビットが前記PPDUに対応する標準バージョンを示すこと、(2)第3の1つ以上のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCが、前記署名フィールド内の一部又は全てのビットを検査するために使用されること、又は(3)テールビットが、バイナリ畳み込み符号BCCエンコーディングを終了するために使用されること、のうちの1つ以上を含み、前記PPDUは、レガシーシグナリングフィールドL-SIG及び反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIGをさらに含み、前記RL-SIGは前記L-SIGと同じであり、前記L-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0である、ステップと、
前記送信機により、前記PPDUを受信機に送信するステップと、
を含
み、
前記署名フィールドは以下の特徴、すなわち、(4)第2の1つ以上のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であることをさらに含み、
前記第2の1つ以上のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1であり、biは、前記署名フィールド内のiのインデックスを有するビットを指す、方法。
【請求項2】
前記PPDU内の前記L-SIG、前記RL-SIG、及び前記署名フィールドの変調方式は、二位相シフトキーイングBPSK変調である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記署名フィールド内の前記CRCにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置は、高効率物理層プロトコルデータユニットHE PPDU内の反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置と異なる、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
データ受信方法であって、
受信機により、物理層プロトコルデータユニットPPDUを受信するステップであり、前記PPDUは署名フィールドを含む、ステップと、
前記受信機が、前記署名フィールドがプリセット条件を満たすことを検出したとき、前記受信機により、前記PPDUが第1のPPDUであると決定するステップであり、前記プリセット条件は、(1)前記署名フィールド内の第1の1つ以上のプリセットビットにより示される前記PPDUに対応する標準バージョンが前記第1のPPDUに対応する標準バージョンであることと、(3)前記PPDUが、レガシーシグナリングフィールドL-SIG及び反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIGを含み、前記RL-SIGは前記L-SIGと同じであることと、(5)前記L-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であることを含む、ステップと、
を含
み、
前記プリセット条件は、(2)前記署名フィールド内の第2の1つ以上のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであることをさらに含み、
前記第2の1つ以上のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1であり、biは、前記署名フィールド内のiのインデックスを有するビットを指す、方法。
【請求項5】
前記受信機により、前記PPDUが第1のPPDUであると決定する前に、当該方法は、
前記受信機により、前記署名フィールド内のテールビットに基づいて前記署名フィールドをデコードするステップであり、前記署名フィールド内の第3の1つ以上のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCを使用することによる前記署名フィールド内の一部又は全てのビットに対する検査が合格する、ステップ
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記プリセット条件は、(4)前記PPDU内の前記L-SIG、前記RL-SIG、及び前記署名フィールドの変調方式が、二位相シフトキーイングBPSK変調であることをさらに含む、請求項
4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記署名フィールド内の前記CRCにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置は、高効率物理層プロトコルデータユニットHE PPDU内の反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置と異なる、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
トランシーバユニットと処理ユニットとを含むデータ送信装置であって、
前記処理ユニットは、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するように構成され、前記PPDUは署名フィールドを含み、前記署名フィールドは以下の特徴、すなわち、(1)第1の1つ以上のプリセットビットが前記PPDUに対応する標準バージョンを示すこと、(2)第3の1つ以上のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCが、前記署名フィールド内の一部又は全てのビットを検査するために使用されること、及び(3)テールビットが、バイナリ畳み込み符号BCCエンコーディングを終了するために使用されること、のうちの1つ以上を含み、前記PPDUは、レガシーシグナリングフィールドL-SIG及び反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIGをさらに含み、前記RL-SIGは前記L-SIGと同じであり、前記L-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0であり、
前記トランシーバユニットは、前記PPDUを受信機に送信するように構成され
、
前記署名フィールドは以下の特徴、すなわち、(4)第2の1つ以上のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であることをさらに含み、
前記第2の1つ以上のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1であり、biは、前記署名フィールド内のiのインデックスを有するビットを指す、
データ送信装置。
【請求項9】
前記PPDU内の前記L-SIG、前記RL-SIG、及び前記署名フィールドの変調方式は、二位相シフトキーイングBPSK変調である、請求項
8に記載のデータ送信装置。
【請求項10】
前記署名フィールド内の前記CRCにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置は、高効率物理層プロトコルデータユニットHE PPDU内の反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置と異なる、請求項
8又は9に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
トランシーバユニットと処理ユニットとを含むデータ受信装置であって、
前記トランシーバユニットは、物理層プロトコルデータユニットPPDUを受信するように構成され、前記PPDUは署名フィールドを含み、
前記署名フィールドがプリセット条件を満たすことを検出したとき、前記処理ユニットは、前記PPDUが第1のPPDUであると決定するように構成され、前記プリセット条件は、(1)前記署名フィールド内の第1の1つ以上のプリセットビットにより示される前記PPDUに対応する標準バージョンが前記第1のPPDUに対応する標準バージョンであることと、(3)前記PPDUが、レガシーシグナリングフィールドL-SIG及び反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIGを含み、前記RL-SIGは前記L-SIGと同じであることと、(5)前記L-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であることを含
み、
前記プリセット条件は、(2)前記署名フィールド内の第2の1つ以上のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであることをさらに含み、
前記第2の1つ以上のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1であり、biは、前記署名フィールド内のiのインデックスを有するビットを指す、
データ受信装置。
【請求項12】
前記処理ユニットはさらに、前記署名フィールド内のテールビットに基づいて前記署名フィールドをデコードするように構成され、前記署名フィールド内の第3の1つ以上のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCを使用することによる前記署名フィールド内の一部又は全てのビットに対する検査が合格する、
請求項
11に記載のデータ受信装置。
【請求項13】
前記プリセット条件は、(4)前記PPDU内の前記L-SIG、前記RL-SIG、及び前記署名フィールドの変調方式が、二位相シフトキーイングBPSK変調であることをさらに含む、請求項
11又は12に記載のデータ受信装置。
【請求項14】
前記署名フィールド内の前記CRCにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置は、高効率物理層プロトコルデータユニットHE PPDU内の反復レガシーシグナリングフィールドRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又は前記ビットの位置と異なる、請求項
12に記載のデータ受信装置。
【請求項15】
プロセッサを含む送信機装置であって、
前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行して、当該装置が請求項1乃至
3のうちいずれか1項に記載の方法を実施することを可能にする、送信機装置。
【請求項16】
プロセッサを含む受信機装置であって、
前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行して、当該装置が請求項
4乃至
7のうちいずれか1項に記載の方法を実施することを可能にする、受信機装置。
【請求項17】
命令を含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは請求項1乃至
3のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされ、あるいは前記コンピュータは請求項
4乃至
7のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項18】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは請求項1乃至
3のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされ、あるいは前記コンピュータは請求項
4乃至
7のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年7月12日に中国国家知識産権局に出願され「DATA SENDING AND RECEIVING METHOD AND APPARATUS」と題された中国特許出願第201910631626.5号に対する優先権を主張し、該出願はその全体を参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、データ送信及び受信方法並びに装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)プロトコル標準のいくつかのバージョンが、時間をかけて策定されている。各バージョンは、物理層プロトコルデータユニット(physical protocol data unit、PPDU)のフレームフォーマットを定義する。PPDUは、プリアンブル部分とデータ部分を含む。更新されたプロトコル標準をサポートする受信機は、自動検出(Auto-detection)を通じて受信したPPDUのプロトコル標準におけるPPDUフレームフォーマットを識別して、受信したPPDU内の情報を正しく解釈することができる。最新のWLANプロトコル標準802.11axの次世代標準におけるPPDUは、極高スループット(extremely high throughput、EHT)PPDUと呼ばれることがある。EHT PPDUのプリアンブル部分の設計において、受信機がEHT PPDUを他のプロトコル標準で定義されたいくつかのPPDUから区別することを可能にする方法については、まだ解決策が存在しない。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、受信機が受信したPPDU内の情報を正しく解釈できるように、受信機がEHT PPDUを他のプロトコル標準で定義されるいくつかのPPDUと区別できるように、データ送信及び受信方法並びに装置を提供する。
【0005】
上記の目的を達成するために、本出願は、以下の技術的解決策を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、データ送信方法が提供される。当該方法は、送信機がPPDUを生成することであり、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは署名シンボルであり、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含むことと、送信機がPPDUを受信機に送信することと、を含む。第1の態様で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0007】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。この可能な実装において、受信機はさらに、第1のPPDU、HE PPDU、及びVHT PPDUの間で区別することができる。
【0008】
可能な一実装において、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビットを検査するように構成されること、及び(4)テールビットが、BCCエンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。
【0009】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0010】
可能な一実装において、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、あるいは、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0011】
第2の態様によれば、データ受信方法が提供される。当該方法は、受信機がPPDUを受信することと、受信機が、PPDU内の署名シンボルの変調方式がBPSK変調であることを検出し、署名シンボルがプリセット条件を満たすとき、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定することと、を含む。署名シンボルは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルである。プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。第2の態様で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0012】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。この可能な実装において、受信機はさらに、第1のPPDU、HE PPDU、及びVHT PPDUの間で区別することができる。
【0013】
可能な一実装において、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定する前に、当該方法は、受信機が、署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードすることをさらに含み、署名シンボル内の第3のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全てのビットに対する検査が合格する。
【0014】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0015】
可能な一実装において、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。代替的に、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。
【0016】
第3の態様によれば、データ送信方法が提供される。当該方法は、送信機がPPDUを生成することであり、PPDUは署名シンボルを含み、署名シンボルは、第1のビットシーケンスと、情報ビットに対するチャネル符号化を通じて生成される第2のビットシーケンスとを含むことと、送信機がPPDUを受信機に送信することと、を含む。第3の態様で提供される方法によれば、チャネル符号化は、送信機により送信される第1のビットシーケンスに対して実行されないため、受信機は、チャネルデコーディングを実行することなく第1のビットシーケンスを直接抽出して、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを迅速に決定することができる。これは、受信機の処理効率を改善する。さらに、受信機は、情報ビット内の一部又は全てのビットをさらに検査することができる。検査が合格した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。これは、決定精度を改善する。
【0017】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、チャネル符号化が実行されないビットシーケンスである。
【0018】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスはグレイシーケンスである。
【0019】
可能な一実装において、送信機がPPDUを受信機に送信する前に、当該方法は、受信機が、第1のビットシーケンスとチャネル符号化の後に得られる第2のビットシーケンスとに対してインターリーブ処理を実行することをさらに含む。
【0020】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル又は2番目のOFDMシンボル内に位置し、第1のビットシーケンスは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上の特徴を含む。
【0021】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。
【0022】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0である。
【0023】
第4の態様によれば、データ受信方法が提供される。当該方法は、受信機がPPDUを受信することであり、PPDUは署名シンボルを含み、受信機は署名シンボルから第1のビットシーケンスを抽出することと、受信機が、署名シンボル内の第2のビットシーケンスに対してチャネルデコーディングを実行して、情報ビットを取得することと、第1のビットシーケンスが予め記憶された第1のビットシーケンスと一致し、かつ/あるいは情報ビット内の一部又は全てのビットに対する検査が合格した場合、受信機が、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定することと、を含む。第4の態様で提供される方法によれば、チャネル符号化は、送信機により送信される第1のビットシーケンスに対して実行されないため、受信機は、チャネルデコーディングを実行することなく第1のビットシーケンスを直接抽出して、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを迅速に決定することができる。これは、受信機の処理効率を改善する。さらに、受信機は、情報ビット内の一部又は全てのビットをさらに検査することができる。検査が合格した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。これは、決定精度を改善する。
【0024】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、チャネル符号化が実行されないビットシーケンスである。
【0025】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスはグレイシーケンスである。
【0026】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル又は2番目のOFDMシンボル内に位置する。受信機が、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定する前に、当該方法は、受信機が、第1のビットシーケンスがプリセット条件を満たすと決定することをさらに含み、プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)第1のビットシーケンス内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)第1のビットシーケンス内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0027】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。
【0028】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、(1)b0とb1、(2)b2とb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。
【0029】
第5の態様によれば、データ送信方法が提供される。当該方法は、送信機がPPDUを生成することであり、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルは署名シンボルであり、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含むことと、送信機がPPDUを受信機に送信することと、を含む。第5の態様で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0030】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、L-SIGに対してマスキングが実行された後に得られる該L-SIGである。
【0031】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0である。この可能な実装において、受信機はさらに、第1のPPDU、HE PPDU、及びVHT PPDUの間で区別することができる。
【0032】
可能な一実装において、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビットを検査するように構成されること、及び(4)テールビットが、BCCエンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。
【0033】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、VHT PPDU内のVHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0034】
可能な一実装において、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、あるいは、署名シンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0035】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2である。代替的に、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0である。
【0036】
第6の態様によれば、データ受信方法が提供される。当該方法は、受信機がPPDUを受信することと、受信機が、PPDU内の署名シンボルがプリセット条件を満たすことを検出したとき、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定することと、を含む。署名シンボルは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルである。プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。第6の態様で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0037】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、L-SIGに対してマスキングが実行された後に得られる該L-SIGであり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルがマスク除去された後に得られる情報が、L-SIGのものと同じであることをさらに含む。
【0038】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、(1)b0とb1、(2)b2とb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。この可能な実装において、受信機は、第1のPPDU、HE PPDU、及びVHT PPDUの間でさらに区別することができる。
【0039】
可能な一実装において、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定する前に、当該方法は、受信機が、署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードすることをさらに含み、署名シンボル内の第3のプリセットビット内の巡回冗長符号CRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全てのビットに対する検査が合格する。
【0040】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、VHT PPDU内のVHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0041】
可能な一実装において、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。代替的に、署名シンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。
【0042】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であると決定することをさらに含む。代替的に、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定することをさらに含む。
【0043】
第7の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、処理ユニット及び送信ユニットを含む。処理ユニットは、PPDUを生成するように構成され、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは署名シンボルであり、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。送信ユニットは、PPDUを受信機に送信するように構成される。
【0044】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。
【0045】
可能な一実装において、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビットを検査するように構成されること、及び(4)テールビットが、BCCエンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。
【0046】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0047】
可能な一実装において、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、あるいは、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0048】
第8の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、処理ユニット及び受信ユニットを含む。受信ユニットは、PPDUを受信するように構成される。処理ユニットは、受信機装置が、PPDU内の署名シンボルの変調方式がBPSK変調であることを検出し、署名シンボルがプリセット条件を満たすとき、PPDUが第1のPPDUであると決定するように構成される。署名シンボルは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルである。プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0049】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。
【0050】
可能な一実装において、処理ユニットはさらに、署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードするように構成され、署名シンボル内の第3のプリセットビット内のCRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全てのビットの検査が合格する。
【0051】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0052】
可能な一実装において、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。代替的に、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。
【0053】
第9の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、処理ユニット及び送信ユニットを含む。処理ユニットは、PPDUを生成するように構成され、PPDUは署名シンボルを含み、署名シンボルは、第1のビットシーケンスと、情報ビットに対するチャネル符号化を通じて生成される第2のビットシーケンスとを含む。送信ユニットは、PPDUを受信機に送信するように構成される。
【0054】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、チャネル符号化が実行されないビットシーケンスである。
【0055】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスはグレイシーケンスである。
【0056】
可能な一実装において、処理ユニットはさらに、第1のビットシーケンスとチャネル符号化の後に得られる第2のビットシーケンスとに対してインターリーブ処理を実行するように構成される。
【0057】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル又は2番目のOFDMシンボル内に位置し、第1のビットシーケンスは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上の特徴を含む。
【0058】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。
【0059】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0である。
【0060】
第10の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、受信ユニット及び処理ユニットを含む。受信ユニットは、PPDUを受信するように構成され、PPDUは署名シンボルを含む。処理ユニットは、署名シンボルから第1のビットシーケンスを抽出し、署名シンボル内の第2のビットシーケンスに対してチャネルデコーディングを実行して情報ビットを取得し、第1のビットシーケンスが予め記憶された第1のビットシーケンスと一致し、かつ/あるいは情報ビット内の一部又は全てのビットに対する検査が合格した場合、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定するように構成される。
【0061】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、チャネル符号化が実行されないビットシーケンスである。
【0062】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスはグレイシーケンスである。
【0063】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル又は2番目のOFDMシンボル内に位置する。処理ユニットはさらに、第1のビットシーケンスがプリセット条件を満たすと決定するように構成され、プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)第1のビットシーケンス内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)第1のビットシーケンス内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0064】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。
【0065】
可能な一実装において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボル内に位置し、第2のプリセットビットは、(1)b0とb1、(2)b2とb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。
【0066】
第11の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、処理ユニット及び送信ユニットを含む。処理ユニットは、PPDUを生成するように構成され、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルは署名シンボルであり、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。送信ユニットは、PPDUを受信機に送信するように構成される。
【0067】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、L-SIGに対してマスキングが実行された後に得られる該L-SIGである。
【0068】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0である。
【0069】
可能な一実装において、署名シンボルは以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビットを検査するように構成されること、及び(4)テールビットが、BCCエンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。
【0070】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、VHT PPDU内のVHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0071】
可能な一実装において、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、あるいは、署名シンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0072】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2である。代替的に、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0である。
【0073】
第12の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、受信ユニット及び処理ユニットを含む。受信ユニットは、PPDUを受信するように構成される。処理ユニットは、受信機装置が、PPDU内の署名シンボルがプリセット条件を満たすことを検出したとき、PPDUが第1のPPDUであると決定するように構成される。署名シンボルは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルである。プリセット条件は以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値がプリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0074】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、L-SIGに対してマスキングが実行された後に得られる該L-SIGであり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルがマスク除去された後に得られる情報が、L-SIGのものと同じであることをさらに含む。
【0075】
可能な一実装において、第2のプリセットビットは、(1)b0とb1、(2)b2とb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。
【0076】
可能な一実装において、処理ユニットはさらに、署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードするように構成され、署名シンボル内の第3のプリセットビット内のCRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全てのビットに対する検査が合格する。
【0077】
可能な一実装において、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、VHT PPDU内のVHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置と異なる。
【0078】
可能な一実装において、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。代替的に、署名シンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。
【0079】
可能な一実装において、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であると決定することをさらに含む。代替的に、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定することをさらに含む。
【0080】
第13の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び送信機を含み、プロセッサは、第1の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成するように構成され、送信機は、PPDUを送信するように構成される。
【0081】
可能な一実装において、送信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、コンピュータ命令を呼び出して、第1の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成し、PPDUを送信するように送信機を制御する。
【0082】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0083】
第14の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び受信機を含み、受信機は、PPDUを受信するように構成され、プロセッサは、PPDUが第1のPPDUであることを決定するように構成される。
【0084】
可能な一実装において、受信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、PPDUを受信するように受信機を制御し、PPDUが第1のPPDUであることを決定する。
【0085】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0086】
第15の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び送信機を含み、プロセッサは、第3の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成するように構成され、送信機は、PPDUを送信するように構成される。
【0087】
可能な一実装において、送信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、コンピュータ命令を呼び出して、第3の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成し、PPDUを送信するように送信機を制御する。
【0088】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0089】
第16の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び受信機を含み、受信機は、PPDUを受信するように構成され、プロセッサは、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであることを決定するように構成される。
【0090】
可能な一実装において、受信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、PPDUを受信するように受信機を制御し、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであることを決定する。
【0091】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0092】
第17の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び送信機を含み、プロセッサは、第5の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成するように構成され、送信機は、PPDUを送信するように構成される。
【0093】
可能な一実装において、送信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、コンピュータ命令を呼び出して、第5の態様で提供されるいずれかの方法でPPDUを生成し、PPDUを送信するように送信機を制御する。
【0094】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0095】
第18の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、プロセッサ及び受信機を含み、受信機は、PPDUを受信するように構成され、プロセッサは、PPDUが第1のPPDUであることを決定するように構成される。
【0096】
可能な一実装において、受信機装置はメモリをさらに含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、プロセッサは、PPDUを受信するように受信機を制御し、PPDUが第1のPPDUであることを決定する。
【0097】
可能な一実装において、メモリとプロセッサは一緒に統合され、あるいはメモリとプロセッサは独立したコンポーネントである。
【0098】
第19の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、論理回路及び出力インターフェースを含み、論理回路及び出力インターフェースは、第1の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、出力インターフェースは、対応する方法で送信動作を実行するように構成される。
【0099】
第20の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、論理回路及び入力インターフェースを含み、論理回路及び入力インターフェースは、第2の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、入力インターフェースは、対応する方法で受信動作を実行するように構成される。
【0100】
第21の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、論理回路及び出力インターフェースを含み、論理回路及び出力インターフェースは、第3の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、出力インターフェースは、対応する方法で送信動作を実行するように構成される。
【0101】
第22の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、論理回路と入力インターフェースとを含み、論理回路と入力インターフェースは、第4の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、入力インターフェースは、対応する方法で受信動作を実行するように構成される。
【0102】
第23の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置は、論理回路及び出力インターフェースを含み、論理回路及び出力インターフェースは、第5の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、出力インターフェースは、対応する方法で送信動作を実行するように構成される。
【0103】
第24の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置は、論理回路及び入力インターフェースを含み、論理回路及び入力インターフェースは、第6の態様で提供されるいずれかの方法を実施するように構成される。論理回路は、対応する方法で処理動作を実行するように構成され、入力インターフェースは、対応する方法で受信動作を実行するように構成される。
【0104】
第25の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、送信機装置は、第1の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0105】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の内部に配置される。
【0106】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の外部に配置される。
【0107】
第26の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、受信装置は、第2の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0108】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の内部に配置される。
【0109】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の外部に配置される。
【0110】
第27の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、送信機装置は、第3の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0111】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の内部に配置される。
【0112】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の外部に配置される。
【0113】
第28の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、受信機装置は、第4の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0114】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の内部に配置される。
【0115】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の外部に配置される。
【0116】
第29の態様によれば、送信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、送信機装置は、第5の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0117】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の内部に配置される。
【0118】
可能な一実装において、メモリは送信機装置の外部に配置される。
【0119】
第30の態様によれば、受信機装置が提供される。当該装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、受信機装置は、第6の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0120】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の内部に配置される。
【0121】
可能な一実装において、メモリは受信機装置の外部に配置される。
【0122】
第31の態様によれば、通信システムが提供される。当該システムは、第7の態様で提供される送信機装置及び第8の態様で提供される受信機装置、又は第13の態様で提供される送信機装置及び第14の態様で提供される受信機装置、又は第19の態様で提供される送信機装置及び第20の態様で提供される受信機装置を含む。
【0123】
第32の態様によれば、通信システムが提供される。当該システムは、第9の態様で提供される送信機装置及び第10の態様で提供される受信機装置、又は第15の態様で提供される送信機装置及び第16の態様で提供される受信機装置、又は第21の態様で提供される送信機装置及び第22の態様で提供される受信機装置を含む。
【0124】
第33の態様によれば、通信システムが提供される。当該システムは、第11の態様で提供される送信機装置及び第12の態様で提供される受信機装置、又は第17の態様で提供される送信機装置及び第18の態様で提供される受信機装置、又は第23の態様で提供される送信機装置及び第24の態様で提供される受信機装置を含む。
【0125】
第34の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0126】
第35の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第2の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0127】
第36の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第3の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0128】
第37の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第4の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0129】
第38の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第5の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0130】
第39の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体はコンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第6の態様で提供されるいずれかの方法を実行する。
【0131】
第40の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第1の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0132】
第41の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第2の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0133】
第42の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第3の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0134】
第43の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第4の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0135】
第44の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第5の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0136】
第45の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ命令がコンピュータ上にあるとき、コンピュータは、第6の態様で提供されるいずれかの方法を実行可能にされる。
【0137】
第7の態様から第45の態様までのいずれかの実装によりもたらされる技術的効果については、第1の態様から第6の態様の対応する実装によりにもたらされる技術的効果を参照する。詳細はここで再度説明されない。
【0138】
解決策が矛盾しない限り、前述の態様のいずれかの可能な様々な実装を組み合わせることができることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【
図1】ネットワークアーキテクチャの概略構成図である。
【
図7】本出願の一実施形態によるデータ送信及び受信方法の概略フローチャートである。
【
図8】本出願の一実施形態によるPPDUの概略構成図である。
【
図9A】
図9A~
図9Cは、本出願の一実施形態による受信機の自動検出のフローチャートである。
【
図9B】
図9A~
図9Cは、本出願の一実施形態による受信機の自動検出のフローチャートである。
【
図9C】
図9A~
図9Cは、本出願の一実施形態による受信機の自動検出のフローチャートである。
【
図10】本出願の一実施形態によるデータ送信及び受信方法の概略フローチャートである。
【
図11】本出願の一実施形態によるPPDUの概略構成図である。
【
図13】本出願の一実施形態によるデータ送信及び受信方法の概略フローチャートである。
【
図14】本出願の一実施形態による署名シンボルを生成する概略フローチャートである。
【
図15】本出願の一実施形態による装置の概略構成図である。
【
図16】
図16及び
図17は各々、本出願の一実施形態による装置のハードウェア構造の概略図である。
【
図17】
図16及び
図17は各々、本出願の一実施形態による装置のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0140】
以下では、本出願の実施形態における添付図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決策について記載する。本出願の説明において、別段指定されない限り、「/」は「又は」を意味する。例えば、A/Bは、A又はBを表すことができる。本明細書における用語「及び/又は」は、関連するオブジェクトの関連づけ関係を単に記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つのケース、すなわち、Aのみが存在する、A及びBの双方が存在する、及びBのみが存在する、を表し得る。
【0141】
本出願の説明において、用語「複数」は、別段指定されない限り、2又はそれ以上を意味する。さらに、本出願の実施形態における技術的解決策を明確に記載するために、本出願の実施形態において、基本的に同じ機能又は目的を有する同じアイテム又は類似のアイテム間で区別するために、「第1」及び「第2」などの用語が使用される。「第1」及び「第2」などの用語は数量又は実行順序を制限するものではなく、「第1」及び「第2」などの用語は、明確な差を示すものではないことを当業者は理解し得る。
【0142】
図1を参照する。本出願の一実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイス及び少なくとも1つの端末を含む。本出願において、送信機はネットワークデバイス又は端末であってよく、受信機はネットワークデバイス又は端末であってよい。
【0143】
本出願のこの実施形態における通信システムは、第4世代(fourth generation、4G)アクセス技術、例えばロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)アクセス技術をサポートする通信システムでもよい。代替的に、通信システムは、第5世代(fifth generation、5G)アクセス技術、例えば、ニューラジオ(new radio、NR)アクセス技術をサポートする通信システムでもよい。代替的に、通信システムは、複数の無線技術をサポートする通信システム、例えば、LTE技術及びNR技術をサポートする通信システムでもよい。代替的に、通信システムは、WLAN通信システムでもよい。さらに、通信システムは、未来志向の通信技術にも適用可能である。
【0144】
ネットワークデバイスは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)内に配置され、端末に無線通信機能を提供する装置でもよい。例えば、ネットワークデバイスは、基地局、及び様々な形態の制御ノード(例えば、ネットワークコントローラ又は無線コントローラ(例えば、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラ))でもよい。例えば、ネットワークデバイスは、様々な形態にけるマクロ基地局、マイクロ基地局(これはスモールセルとも呼ばれる)、中継局、アクセスポイント(access point、AP)などでもよく、あるいは基地局のアンテナパネルでもよい。制御ノードは、複数の基地局に接続され、この複数の基地局によりカバーされる複数の端末のためのリソースを構成することができる。異なる無線アクセス技術を使用するシステムにおいて、基地局の機能を有するデバイスの名前は変わることがある。例えば、デバイスは、LTEシステムでは進化型NodeB(evolved NodeB、eNB、又はeNodeB)と呼ばれることがあり、あるいは5Gシステム又はNRシステムでは次世代ノード基地局(next generation node base station、gNB)と呼ばれることがある。基地局の具体的な名前は、本出願において限定されない。代替的に、ネットワークデバイスは、将来の進化型公衆陸上移動体ネットワーク(public land mobile network、PLMN)などにおける通信サーバ、ルータ、スイッチ、ブリッジ、コンピュータ、ネットワークデバイスでもよい。
【0145】
端末は、ユーザに音声又はデータ接続を提供するデバイスであってよく、ユーザ装置(user equipment、UE)、移動局(mobile station)、加入者ユニット(subscriber unit)、局(station)、端末装置(terminal equipment、TE)等と呼ばれることもある。例えば、端末は、セルラーフォン(cellular phone)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、ワイヤレスモデム(modem)、ハンドヘルド(handheld)デバイス、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、コードレス電話(cordless phone)、無線ローカルループ(wireless local loop、WLL)局、パッド(pad)、スマートフォン(smartphone)、顧客構内設備(customer premise equipment、CPE)、又はネットワークアクセス機能を有するセンサでもよい。無線通信技術の開発に伴い、通信システムにアクセスできるデバイス、通信システム内のネットワーク側と通信できるデバイス、又は通信システムを使用することにより別のオブジェクトと通信できるデバイスが、本出願の実施形態における端末でもよく、例えば、インテリジェント輸送における端末及び車両、スマート家事における家事デバイス、スマートグリッドにおける電気メータ読取機器又は電圧監視機器、環境監視機器、インテリジェントセキュリティネットワークにおけるビデオ監視機器、又はキャッシュレジスタなどである。
【0146】
本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、複数の通信シナリオ、例えば、マシンツーマシン(machine to machine、M2M)シナリオ、マクロ-マイクロ通信シナリオ、エンハンストモバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)シナリオ、超高信頼性及び低遅延通信(ultra-reliable & low latency communication、URLLC)シナリオ、及び大規模マシンタイプ通信(massive machine type communication、mMTC)シナリオに適用され得る。
【0147】
本出願の実施形態に記載されるネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に記載することを意図したものであり、本出願の実施形態で提供される技術的解決策に対する制限を構成するものではない。当業者は、ネットワークアーキテクチャが進化し、新しいサービスシナリオが出現するとき、本出願の実施形態で提供される技術的解決策が同様の技術的問題にも適用可能であることを習得し得る。説明を容易にするために、本出願の実施形態で提供される方法の一例は、該方法がWLANに適用される一例を用いて説明される。
【0148】
現在、WLANプロトコル標準は、最も古いものから最も新しいものへ、802.11a/b/g、802.11n、802.11ac、及び802.11axがある。WLANプロトコル標準において、PPDU(これはデータパケットと呼ばれることもある)は、主にプリアンブル(Preamble)部分とデータ(Data)部分を含み、プリアンブル部分は、データ部分の受信を支援するために使用される。以下では、各WLANプロトコル標準におけるPPDUのフレームフォーマットについて記載する。
【0149】
(1)802.11a/b/gにおけるPPDUのフレームフォーマット
【0150】
802.11a/b/gにおけるPPDUは、非高スループット(non-high throughput、Non-HT)PPDUと呼ばれることがあり、主に802.11a/b/gなどのレガシー(legacy)PPDU構造を指す。
【0151】
図2を参照する。Non-HT PPDUは、ショートトレーニングフィールド(short training field、STF)、ロングトレーニングフィールド(long training field、LTF)、シグナリングフィールド(signaling field)(信号フィールド(signal field)、SIG)、及びデータ(Data)を含む。STF、LTF、及びSIGは全て、プリアンブル(Preamble)部分(これはNon-HTプリアンブルと呼ばれることがある)に属する。各フィールドにより占有される直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボルの数量について、
図2を参照する。SIGの変調方式は、二位相シフトキーイング(binary phase shift keying、BPSK)変調であり、換言すれば、SIGはBPSKを使用する。本明細書における他の箇所の記載も同様である。本出願の
図2~
図5、
図6A及び
図6B、
図9A~
図9C、及び
図12A~
図12Cにおいて、OFDMシンボルは略してシンボルと呼ばれる。本出願の
図2から
図5におけるNは、0より大きい整数である。
図5におけるMの値は、0より大きい整数である。
【0152】
(2)802.11nにおけるPPDUのフレームフォーマット
【0153】
802.11nにおけるPPDUは、高スループット(high throughput、HT)PPDUと呼ばれることがある。802.11nでは、HT PPDUの2つのフレームフォーマットが導入される。1つ目は、HTミックスフォーマット(HT Mixed format、HT MF)と呼ばれることがある。2つ目は、HTグリーンフィールドフォーマット(greenfield format、HT GF)と呼ばれることがある。
【0154】
図3の(a)を参照する。HT MF PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、HT-SIG、HT-STF、HT-LTF、及びデータを含む。L-STF、L-LTF、及びL-SIGは、レガシープリアンブル部分に属し、HT-SIG、HT-STF、及びHT-LTFは、HTプリアンブル部分に属する。レガシープリアンブル部分とHTプリアンブル部分は、HT MFプリアンブルと呼ばれることがある。L-STF、L-LTF、及びL-SIGにおける「L-」は、レガシーフィールドを表し、更新された標準をサポートするデバイスがレガシーデバイスと共存することを保証するために使用される。各フィールドにより占有されるOFDMシンボルの数量について、
図3の(a)を参照する。L-SIGの変調方式はBPSKであり、HT-SIG内の各OFDMシンボルの変調方式は直交二位相シフトキーイング(quadrature binary phase shift keying、QBPSK)変調である。
【0155】
図3の(b)を参照する。HT GF PPDUは、GF(グリーンフィールド)-HT-STF、HT-LTF1、HT-SIG、HT-LTF、及びデータを含む。GF(グリーンフィールド)-HT-STF、HT-LTF1、HT-SIG、及びHT-LTFは、HTプリアンブル部分(これはHT GFプリアンブルと呼ばれることもある)に属する。各フィールドにより占有されるOFDMシンボルの数量について、
図3の(b)を参照する。HT-SIG内の各OFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調である。PPDUのオーバーヘッドを減らすために、HT GF PPDUはレガシープリアンブル部分をもはや含まない。したがって、HT GF PPDUはレガシーデバイスと共存することができない。
【0156】
(3)802.11acにおけるPPDUのフレームフォーマット
【0157】
802.11acにおけるPPDUは、超高スループット(very high throughput、VHT)PPDUと呼ばれることがある。
【0158】
図4を参照する。レガシープリアンブル部分に加えて、VHT PPDUは、VHT-SIG-A、VHT-STF、VHT-LTF、VHT-SIG-B、及びデータをさらに含む。VHT-SIG-A、VHT-STF、VHT-LTF、及びVHT-SIG-Bは、VHTプリアンブル部分に属する。各フィールドにより占有されるOFDMシンボルの数量について、
図4を参照する。VHT-SIG-A内の最初のOFDMシンボル及びL-SIGの変調方式は双方ともBPSK変調であり、VHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0159】
(4)802.11axにおけるPPDUのフレームフォーマット
【0160】
802.11axにおけるPPDUは、高効率(high efficiency、HE)PPDUと呼ばれることがある。4つのタイプのHE PPDU、すなわち、HEシングルユーザ(single user、SU)PPDU、HEマルチユーザ(multi-user)(複数ユーザ(multiple user)、MU)PPDU、HEトリガベース(trigger based、TB)PPDU、及びHE拡張範囲(extended range、ER)SU PPDUがある。
【0161】
図5の(a)~(d)を参照する。4つのHE PPDUは各々、レガシープリアンブル部分、反復L-SIG(repeated L-SIG、すなわち、
図5の(a)~(d)におけるRL-SIG)、HE-SIG-A、HE-STF、HE-LTF、データ、及びパケット拡張(packet extension、PE)を含む。HE MU PPDUは、HE-SIG-Bをさらに含む。各フィールドにより占有されるOFDMシンボルの数量について、
図5の(a)~(d)を参照する。4つのHE PPDUにおいて、L-SIGとRL-SIGの変調方式はBPSKである。HE SU PPDU、HE MU PPDU、及びHE TB PPDUにおいて、HE-SIG-A内の各OFDMシンボルの変調方式はBPSK変調である。HE ER SU PPDUでは、HE-SIG-A内の1番目、3番目、及び4番目のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、HE-SIG-A内の2番目のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調である。
【0162】
HE SU PPDU、HE MU PPDU、HE TB PPDU、HE ER SU PPDUのプリアンブル部分は、それぞれ、HE SUプリアンブル、HE MUプリアンブル、HE TBプリアンブル、HE ER SUプリアンブルと呼ばれることがある。
【0163】
更新されたプロトコル標準をサポートする受信機は、自動検出を通じて受信したPPDUのプロトコル標準におけるPPDUフレームフォーマットを識別して、受信したPPDU内の情報を正しく解釈し得ることに留意されたい。4つのHE PPDU内のL-SIGの各々は、レート(rate)フィールドと長さフィールドを含むことに留意されたい。レートフィールドは、6Mbit/sに設定される。HE SU PPDU及びHE TB PPDU内の長さフィールドとして設定された値を3でモジュロ演算した(modulo 3)後に得られる余りは1である。HE MU PPDU及びHE ER SU PPDU内の長さフィールドとして設定された値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは2である。さらに、HE SU PPDU及びHE TB PPDU内のHE-SIG-Aの各々は、フォーマット(format)フィールドを含み、このフィールドは、PPDUがHE SU PPDUであるか又はHE TB PPDUであるかを示すために使用される。前述の説明に基づき、802.11axプロトコル標準をサポートする受信機(これはHE受信機と呼ばれることがある)を一例として使用する。受信機の自動検出プロセスについて、
図6A及び
図6Bを参照する。具体的なプロセスには、以下のステップが含まれる。
【0164】
(1)HT-GFプリアンブルを検出する。具体的には、LTFの後の最初のOFDMシンボルがQBPSKを使用しているかどうかを検出する。はいの場合、検出されたHT-GFプリアンブルはHT-GFプリアンブルである。いいえの場合、分岐1又は分岐2が検出のために引き続き使用される。
【0165】
(2)分岐1では、RL-SIGを検出する。具体的には、ステップ(2)は、L-LTFの後の最初のOFDMシンボルと2番目のOFDMシンボルを受信し、L-LTFの後の最初のOFDMシンボルと2番目のOFDMシンボルが同じであるかどうかを決定することを含む。前述のPPDUにおいてHE PPDUのみがRL-SIGを有するため、L-LTFの後の最初のOFDMシンボルと2番目のOFDMシンボルが同じであることが検出された場合、それは、受信したPPDUがHE PPDUであることを示し、その後、ステップ(3)が実行される。L-LTFの後の最初のOFDMシンボルと2番目のOFDMシンボルが同じあることが検出されない場合、分岐2に切り替わる。
【0166】
(3)L-SIGを受信する。具体的には、ステップ(3)は、L-SIGとRL-SIGを受信し、結合することと、パリティビットをデコードし、検査し、L-SIG内のレートフィールドが6Mbit/sに設定されているかどうかを決定することと、デコーディングが成功し、パリティ検査が合格し、レート検査が合格した(換言すれば、L-SIG内のレートフィールドが6Mbit/sに設定されていると決定された)場合、ステップ(4)を実行すること、又は、パリティ検査又はレート検査が失敗した(換言すれば、L-SIG内のレートフィールドが6Mbit/sに設定されていない)場合、分岐2に切り替えることを含む。
【0167】
(4)L-SIG内の長さフィールドの値を分析する。長さフィールドの値を3で除算した後に得られる余りが1である場合、それは、受信したPPDUがHE SU PPDU又はHE TB PPDUであることを示し、ステップ(5)が実行される。長さフィールドの値を3で除算した後に得られる余りが2である場合、それは、受信したPPDUがHE MU PPDU又はHE ER SU PPDUであることを示し、ステップ(8)が実行される。長さフィールドの値を3で除算した後に得られる余りが0である場合、分岐2に切り替わる。
【0168】
(5)HE SUプリアンブル又はHE TBプリアンブル内のHE-SIG-Aを検出し、HE-SIG-Aを受信する。
【0169】
(6)HE-SIG-A上の受信(これはパースと呼ばれることもある)を実行し、CRC(cyclic redundancy code、巡回冗長符号)テストを実行する(換言すれば、CRC検査を実行する)。CRCテストが合格した場合、ステップ(7)が実行される。
【0170】
(7)HE-SIG-Aを分析する。ステップ(7)は具体的に、HE-SIG-A内のフォーマットフィールドを検査することと、フォーマットフィールドがSUを示す場合、HE-SUプリアンブル内のHE-SIG-Aが検出されたと決定すること、又は、フォーマットフィールドがTBを示す場合、HE TBプリアンブル内のHE-SIG-Aが受信されたと決定することを含む。
【0171】
(8)HE-SIG-A内の2番目OFDMシンボルの位相を分析する。HE-SIG-A内の2番目のOFDMシンボルの位相がQBPSKであると決定された場合、HE ER SUプリアンブル内のHE-SIG-Aが検出され、HE-SIG-Aが受信されたと決定される。HE-SIG-A内の2番目のOFDMシンボルの位相がBPSKであると決定された場合、HE MUプリアンブル内のHE-SIG-Aが検出され、HE-SIG-Aが受信されたと決定される。
【0172】
(9)分岐2では、PPDU内のSIGが検出され得る。L-SIGの後の最初のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調である場合、プリアンブルのタイプがHT-MFプリアンブルであると決定される。L-SIGの後の最初のOFDMシンボルの変調方式がBPSK変調であり、2番目のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調である場合、プリアンブルのタイプがVHTプリアンブルであると決定される。さもなければ、プリアンブルがHEプリアンブルでないことが分岐1を通じて決定されている場合、プリアンブルはNon-HTプリアンブルであると決定される。
【0173】
ステップ(1)~ステップ(9)の間の実行シーケンスは厳密に限定されないことに留意されたい。例えば、受信機は、分岐2のステップを最初実行し、次いで分岐1のステップを実行してもよい。代替的に、分岐2のステップが最初実行され、次いで分岐1のステップが実行され、次いで分岐2のステップが再度実行される。例えば、プリアンブルがVHTプリアンブルであるか又はHT-MFプリアンブルであるかが最初決定され、次いで、プリアンブルがHEプリアンブルであるかどうかが決定され、次いで、プリアンブルがnon-HTプリアンブルであるかどうかが決定される。
【0174】
最新のWLANプロトコル標準802.11axの次世代標準(この標準は802.11beワーキンググループに対応する)におけるPPDUは、EHT PPDUと呼ばれることがあり、EHT標準の後のバージョンにおけるPPDUは、EHT+ PPDUと呼ばれることがある。受信機がEHT PPDU又はEHT+ PPDUを識別し、他のいくつかのタイプのPPDUをEHT PPDU又はEHT+ PPDUとして識別しないことを可能にするために、本出願のこの実施形態は、以下の3つの解決策を提供する。解決策は、解決策1、解決策2、及び解決策3として示される。
【0175】
解決策1
【0176】
解決策1は、データ送信及び受信方法を提供する。
図7に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0177】
701.送信機がPPDUを生成し、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは署名シンボル(Signature symbol)であり、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、署名シンボルは、以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセット(preset)ビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。
【0178】
解決策1において、L-SIGの後の最初のOFDMシンボルが署名シンボルであるPPDUは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUである。
【0179】
第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、1つ以上のビットを含み得る。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットが複数のビットを含むとき、複数のビットは連続ビットでもよく、あるいは不連続ビットでもよい。これは限定されない。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、プリセットされてもよく、予め定義されてもよく、ネゴシエーションを通じてトランシーバにより決定されてもよく、あるいはプロトコルにおいて規定されてもよい。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、署名フィールドと呼ばれることがあり、署名フィールドは、受信したPPDUのフレームフォーマットを識別するために受信機により使用される。例えば、署名フィールドは、署名フィールドが属するPPDUがEHT PPDU又はEHT+ PPDUであることを示すために使用され得る。署名フィールド内のビットシーケンスは、特徴シーケンス(feature sequence)と呼ばれることがある(これは、代替的に署名シーケンスと呼ばれることもある)。
【0180】
署名シンボルにおいて、特徴シーケンス以外の部分は情報ビット部分でもよく、あるいは、特徴シーケンス、CRC、及びテールビット以外の部分が情報ビット部分でもよい。第1のプリセットビットの情報は、ビットシーケンスの一部として考えられてもよく、あるいは情報ビットの一部として考えられてもよい。
【0181】
EHT PPDU又はEHT+ PPDU内のL-SIGは、代替的に、レガシーデバイスと共存するためにBPSK変調されてもよい。例えば、EHT PPDU内のプリアンブル部分のいくつかのフィールドについて、
図8を参照する。
【0182】
702.送信機がPPDUを受信機に送信する。対応して、受信機はPPDUを受信する。
【0183】
703.受信機が、PPDU内の署名シンボルの変調方式がBPSK変調であることを検出し、署名シンボルがプリセット条件を満たすとき、受信機は、PPDUが第1のPPDUであると決定する。プリセット条件は、以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが、第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値が、プリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0184】
第1のPPDUは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUである。
【0185】
受信したPPDUにおける署名シンボルの変調方式はBPSKであるが、HT PPDUにおけるL-SIGの後の最初のOFDMシンボルの変調方式はQBPSKであるため、受信機は、署名シンボルの変調方式に基づいて、受信したPPDUがHT PPDUでないと決定することができる。EHT PPDU又はEHT+ PPDUが受信機によりHT-MF PPDU又はHT-GF PPDUとして識別されることは、不十分な共存を引き起こし、これは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUへの干渉を引き起こしやすい。したがって、受信機がEHT PPDU又はEHT+ PPDUをHT-MF PPDU又はHT-GF PPDUとして識別することは、署名シンボルの変調方式を使用することにより回避でき、共存が達成される。
【0186】
さらに、受信機は、署名シンボルが条件(1)及び/又は条件(2)を満たすかどうかを決定して、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定してもよい。
【0187】
例えば、第1のプリセットビットは、b0~b3内の一部又は全てのビットでもよく、解決策1におけるbiは、署名シンボル内のiのインデックスを有するビットであり、署名シンボル内の後方のビットは、より大きいインデックスを示し、iは、0以上の整数である。例えば、b0及びb1を使用して、標準バージョンを示してもよい。具体的には、00は、11beを表し(この場合、PPDUはEHT PPDUである)、01は、11beの次世代を表し、10は、11beの次の後の世代を表し、11は、11beの次の後の世代の、後の世代を表すなどである。この場合、受信機が、b0b1が00であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUに対応する標準バージョンが11bであると決定する。現在、後続の標準バージョンは将来決定される。したがって、指標01、10、及び11は、以下の表1に示すように予約され得る。
【表1】
【0188】
標準バージョンは、PPDUのフレームフォーマットを間接的に示し得るため、「第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示す」は、代替的に「第1のプリセットビットがPPDUに対応するフレームフォーマットを示す」と記述されてもよい。同様に、「署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが、第1のPPDUに対応する標準バージョンである」は、代替的に「署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応するフレームフォーマットが、第1のPPDUに対応するフレームフォーマットである」と記述されてもよい。
【0189】
送信機において、任意で、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2、b3、b4、及びb10は全て、非符号化ビットを参照し、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。受信機では、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。例えば、第2のプリセットビットはb2とb3を含むことが仮定され、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボル内のb2とb3の値がそれぞれ0と0であると決定した場合、受信機は、第2のプリセットビット内の各ビットの値が該ビットのプリセット値と同じであると決定する。
【0190】
HE PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、RL-SIGである。VHT PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、VHT-SIG-A内の最初のOFDMシンボルである(これはVHT-SIG-A1と示されることがある)。署名シンボル内の1つ以上のビットは、HE PPDU又はVHT PPDUと区別するために、RL-SIG又はVHT-SIG-A1内のビットと異なるように設定されてもよい。具体的には、VHT-SIG-A1内の予約ビット(b2)が1に設定される必要があるため、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb2が0に設定される場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、VHT PPDUと区別することができる。RL-SIG内レートフィールド(b3)が1に設定される必要があるため、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb3が0に設定される場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、HE PPDUと区別することができる。RL-SIG内の予約ビット(b4)が0に設定される必要があるため、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb4が1に設定される場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、HE PPDUと区別することができる。MU-MIMO送信が実行されるとき、VHT-SIG-A1内のb10は0に設定される必要がある。したがって、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb10が1に設定される場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、VHT PPDUと区別することができる。
【0191】
受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定するために受信機により使用される1つ又は複数の特定の条件は、送信機の実装に依存することに留意されたい。一般に、送信機の署名シンボルが1つ又は複数の特徴を有するとき、受信機は、該1つ又は複数の特徴に対応する1つ又は複数の条件を用いて決定を実行する。例えば、送信機の署名シンボルが特徴(1)を含む場合、受信機は、特徴(1)に対応する条件(1)を使用することにより決定を実行する。送信機の署名シンボルが特徴(2)を含む場合、受信機は、特徴(2)に対応する条件(2)を使用することにより決定を実行する。送信機の署名シンボルが特徴(1)及び特徴(2)を含む場合、受信機は、特徴(1)及び特徴(2)に対応する条件(1)及び条件(2)を使用することにより決定を実行する。
【0192】
送信機において、任意で、署名シンボルは、以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビット(例えば、署名シンボル内の、CRC及びテールビット以外のビット)を検査するために使用されること、及び(4)テールビットが、バイナリ畳み込み符号(binary convolution code、BCC)エンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。この場合、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定する前に、本方法は、受信機が署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードし、署名シンボル内の第3のプリセットビット内のCRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全てのビット(例えば、署名シンボル内の、CRC及びテールビット以外のビット)に対する検査が合格することをさらに含む。
【0193】
VHT PPDU内のVHT-SIG-A1はCRC又はテールビットを有さないため、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、CRC及び/又はテールビットを搬送することによりVHT PPDUと区別することができる。
【0194】
第3のプリセットビットは、1つ以上のビットを含んでもよい。第3のプリセットビットは、プリセットされてもよく、予め定義されてもよく、ネゴシエーションを通じてトランシーバにより決定されてもよく、あるいはプロトコルにおいて規定されてもよい。例えば、第3のプリセットビットは、署名シンボル内のb14~b17でもよく、b14~b17内のCRCが、b0~b13に対する検査を実行するために使用されてもよい。異なるPPDUフレームフォーマットでは、CRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は一般に異なることに留意されたい。したがって、検査が合格した場合、それは、署名シンボルがEHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボルであることを示す。したがって、さらに、受信したPPDUがEHT PPDU又はEHT+ PPDUであることが決定され得る。さらに、受信機により受信したPPDUが第1のPPDUでない場合、L-SIGの後の最初のシンボルに対して、最初のシンボルが署名シンボルであると仮定された方法で実行されたデコーディング及びCRC検査が失敗する高い確率がある。したがって、第1のPPDUを識別する精度が改善される。
【0195】
任意で、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置とは異なる。HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットは、特別なCRCと考えられてもよい。HE PPDU内のRL-SIG内のパリティビットは1ビットのみを占有するため、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、CRCに複数のビットを設定することによりHE PPDUと区別することができる。EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、代替的に、パリティビットの位置と異なる位置を設定することによりHE PPDUと区別されてもよい。
【0196】
前述の説明に基づき、以下では、署名シンボルの特徴を要約する。
【0197】
まず、HE PPDUのRL-SIG内フィールドには、レート(rate)フィールド、予約(Reserved)フィールド、長さ(Length)フィールド、パリティビット(Parity)フィールド、及びテールビット(Tail)フィールドが順に含まれる。これらのフィールドにより占有されるビットについて、表2を参照する。VHT PPDUのVHT-SIG-A1フィールドには、帯域幅(Bandwidth)フィールド、予約(Reserved)フィールド、時空間ブロック符号化(space time block coding、STBC)フィールド、グループ識別子(Group ID)フィールド、時空間ストリーム数(number of space time streams、NSTS)/部分アソシエーション識別子(partial association identifier、PAID)フィールド、送信機会省電力_不許可(transmit opportunity power save_NOTALLOWED、TXOP_PS_NOT_ALLOWED)フィールド、及び予約(Reserved)フィールドが順に含まれる。これらのフィールドにより占有されるビットについて、表2を参照する。
【表2-1】
【表2-2】
【0198】
EHT PPDU又はEHT+ PPDUをHE PPDU及びVHT PPDUと区別するために、解決策1における署名シンボルは、表3に示す特徴のうちの1つ以上を有することができる。表3は単なる一例であることに留意されたい。実際の実装の間、特徴に対応するビットは、表3におけるものと異なってもよい。例えば、第1のプリセットビットはb0~b3でなくてもよく、別のビットであってもよく、CRCはb14~b17に位置しなくてもよく、別の位置にあってもよい。特徴の具体的な意味も表3におけるものと異なってもよく、具体的なシナリオに基づく。
【表3-1】
【表3-2】
【0199】
注:PAPRは、ピーク対平均電力比(peak to average power ratio)を指す。
【0200】
表3における署名シンボル内の全ての特徴は、エンコードする前の署名シンボル内の特徴を参照することに留意されたい。
【0201】
さらに、受信機は、署名シンボル以外のOFDMシンボルの特徴を使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかをさらに決定してもよく、これは、以下のケース1とケース2で別個に説明される。
【0202】
ケース1:受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかは、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式を使用することによりさらに決定される。
【0203】
ケース1において、可能な一実装では、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内の署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式は、BPSK変調であるように予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がBPSK変調であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0204】
ケース1において、別の可能な実装では、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内の署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式は、QBPSK変調であるように予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボルの後のOFDMシンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0205】
ケース2:受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかは、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を使用することによりさらに決定される。
【0206】
ケース2において、可能な一実装では、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であることをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であることは、予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0207】
ケース2において、別の可能な実装では、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であることは、予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0208】
前述の方法では、受信機により受信されたPPDUにより満たされるプリセット条件が多いほど、受信したPPDUが第1のPPDUである可能性がより高く、受信機の決定精度がより高いことに留意されたい。
【0209】
受信機の動作についてより明確に習得するために、以下では、一例を用いて受信機の処理手順について記載する。この例において、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0でなく、第1のプリセットビットは署名フィールド内でなく情報ビット内に位置する。具体的には、
図9A~
図9Cを参照する。
【0210】
図9A~
図9Cにおいて、分岐1及び分岐2に関する説明については、
図6A及び
図6Bにおける関連する説明を参照する。ここでは、分岐3の特定のプロセスについて主に説明する。分岐点3のステップには、以下のものが主に含まれる。
【0211】
1.署名シンボルを検出する。ステップ1は、具体的に、CRCを受信し、CRCテストを実行すること(すなわち、CRCは、署名シンボルの全て又は一部を検査するために使用される);及び、テストが合格した場合、ステップ2を実行すること;そうでない場合、分岐1又は分岐2に切り替えること;を含む。
【0212】
2.署名シンボルを分析する。ステップ2は、具体的に、署名フィールドがプリセット特徴を満たすかどうかを検査すること(すなわち、署名シンボルがプリセット条件を満たすかどうかを決定すること);及び、はいの場合、ステップ3を実行すること;又は、いいえの場合、分岐1又は分岐2に切り替えること;を含む。
【0213】
3.L-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りを分析する。余りが0でない場合、ステップ4が実行される。余りが0である場合、分岐1又は分岐2に切り替わる。
【0214】
4.標準バージョンを識別する。ステップ4は、具体的に、標準バージョンフィールド(すなわち、第1のプリセットビット)を分析し、標準バージョンフィールドに基づいて受信したPPDUに対応する標準バージョンを識別することを含む。
【0215】
5.対応する標準バージョンのPPDUフレームフォーマットを識別する。
【0216】
ステップ5は、任意のステップである。EHT PPDU又はEHT+ PPDUに対応する標準バージョンに複数のPPDUフレームフォーマットが存在する場合があり、ステップ5の目的は、EHT PPDU又はEHT+ PPDUに対応する標準バージョンにおける特定のPPDUフレームフォーマットを識別することである。
【0217】
さらに、受信機での処理の間、分岐1が対応する決定条件を満たさない場合、分岐2又は分岐3に切り替わることができる。
【0218】
解決策1で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0219】
解決策2
【0220】
解決策2は、データ送信及び受信方法を提供する。
図10に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0221】
1001.送信機がPPDUを生成し、PPDU内のL-SIGの後の2番目OFDMシンボルは署名シンボルであり、署名シンボルは、以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。
【0222】
解決策2において、L-SIGの後の2番目のOFDMシンボルが署名シンボルであるPPDUは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUである。
【0223】
第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、1つ以上のビットを含み得る。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットが複数のビットを含むとき、複数のビットは連続ビットでもよく、あるいは不連続ビットでもよい。これは限定されない。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、プリセットされてもよく、予め定義されてもよく、ネゴシエーションを通じてトランシーバにより決定されてもよく、あるいはプロトコルにおいて規定されてもよい。第1のプリセットビット及び/又は第2のプリセットビットは、署名フィールドと呼ばれることがあり、署名フィールドは、受信したPPDUのフレームフォーマットを識別するために受信機により使用される。例えば、署名フィールドは、署名フィールドが属するPPDUがEHT PPDU又はEHT+ PPDUであることを示すために使用され得る。署名フィールド内のビットシーケンスは、特徴シーケンスと呼ばれることがある(これは、代替的に署名シーケンスと呼ばれることもある)。
【0224】
署名シンボルにおいて、特徴シーケンス以外の部分は情報ビット部分でもよく、あるいは、特徴シーケンス、CRC、及びテールビット以外の部分が情報ビット部分でもよい。第1のプリセットビットの情報は、ビットシーケンスの一部として考えられてもよく、あるいは情報ビットの一部として考えられてもよい。
【0225】
1002.送信機がPPDUを受信機に送信する。対応して、受信機は送信機からPPDUを受信する。
【0226】
1003.受信機が、PPDU内の署名シンボルがプリセット条件を満たすことを検出したとき、受信機は、PPDUが第1のPPDUであると決定する。署名シンボルは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルである。プリセット条件は、以下の条件、すなわち、(1)署名シンボル内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが、第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)署名シンボル内の第2のプリセットビット内の各ビットの値が、プリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0227】
第1のPPDUは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUである。
【0228】
第1のプリセットビットの関連する説明については、解決策1の関連する説明を参照する。詳細はここで再度説明されない。
【0229】
送信機において、任意で、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0であり、biは、署名シンボル内のiのインデックスを有するビットであり、iは、0以上の整数である。受信機において、第2のプリセットビットは、(1)b0及び、b1、(2)b2及びb3、(3)b9、(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。例えば、第2のプリセットビットはb9とb14を含むことが仮定され、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボル内のb9とb14の値がそれぞれ0と0であると決定した場合、受信機は、第2のプリセットビット内の各ビットの値が該ビットのプリセット値と同じであると決定する。
【0230】
HE PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルは、HE-SIG-A内の最初のOFDMシンボルである(これはHE-SIG-A1として示される)。VHT PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボルは、VHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボルである(これはVHT-SIG-A2として示されることがある)。署名シンボル内の1つ以上のビットは、HE PPDU又はVHT PPDUと区別するために、HE-SIG-A1又はVHT-SIG-A2内のビットと異なるように設定されてもよい。具体的には、VHT-SIG-A2内のb0及びb1は、それぞれ、ショートガード区間フィールド及びショートガード区間シンボル数量多義性解消(disambiguation)フィールドである。b0が0に設定される場合、ガード区間は使用されず、b1も0に設定されるべきである。したがって、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボルでb0が0に設定され、b1が1に設定される場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、VHT PPDUと区別することができる。VHT-SIG-A2内のb2とb3は、それぞれ、シングルユーザ/マルチユーザ符号化フィールドと低密度パリティ符号(low density parity code、LDPC)付加(extra)OFDMシンボルフィールドである。b2が0に設定されている場合、それは、BCC符号化が使用されていることを示し、この場合、b3も0に設定される。したがって、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボルでb2が0に設定され、b3が1に設定されている場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、VHT PPDUと区別することができる。VHT-SIG-A2内のb9は予約ビットであり、1に設定される。したがって、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb9が0に設定されている場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、VHT PPDUと区別することができる。HE-SIG-A1内のb14は予約ビットであり、1に設定される。したがって、EHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボル内のb14が0に設定されている場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、HE PPDUと区別することができる。
【0231】
受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定するために受信機により使用される1つ又は複数の特定の条件は、送信機の実装に依存することに留意されたい。一般に、送信機の署名シンボルが1つ又は複数の特徴を有するとき、受信機は、該1つ又は複数の特徴に対応する1つ又は複数の条件を用いて決定を実行する。例えば、送信機の署名シンボルが特徴(1)を含む場合、受信機は、特徴(1)に対応する条件(1)を使用することにより決定を実行する。送信機の署名シンボルが特徴(2)を含む場合、受信機は、特徴(2)に対応する条件(2)を使用することにより決定を実行する。送信機の署名シンボルが特徴(1)及び特徴(2)を含む場合、受信機は、特徴(1)及び特徴(2)に対応する条件(1)及び条件(2)を使用することにより決定を実行する。
【0232】
送信機において、任意で、署名シンボルは、以下の特徴、すなわち、(3)第3のプリセットビット内のCRCが、署名シンボル内の一部又は全てのビットを検査するように構成されること、及び(4)テールビットが、BCCエンコーディングを終了するために使用され、署名シンボルはBCCエンコーディングを使用すること、のうちの1つ以上をさらに含む。この場合、受信機が、PPDUが第1のPPDUであると決定する前に、本方法は、受信機が署名シンボル内のテールビットに基づいて署名シンボルをデコードし、署名シンボル内の第3のプリセットビット内のCRCを使用することによる署名シンボル内の一部又は全部のビットに対する検査が合格することをさらに含む。
【0233】
HE PPDU内のHE-SIG-A1は、CRC又はテールビットを有さないため、EHT PPDU又はEHT+ PPDUは、CRC及び/又はテールビットを搬送することによりHE PPDUと区別することができる。
【0234】
第3のプリセットビットは、1つ以上のビットを含んでもよい。第3のプリセットビットは、プリセットされてもよく、予め定義されてもよく、ネゴシエーションを通じてトランシーバにより決定されてもよく、あるいはプロトコルにおいて規定されてもよい。例えば、第3のプリセットビットは、署名シンボル内のb14~b17でもよく、b14~b17内のCRCが、b0~b13に対する検査を実行するために使用されてもよい。異なるPPDUフレームフォーマットでは、CRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は一般に異なることに留意されたい。したがって、検査が合格した場合、それは、署名シンボルがEHT PPDU又はEHT+ PPDU内の署名シンボルであることを示す。したがって、さらに、受信したPPDUがEHT PPDU又はEHT+ PPDUであることが決定され得る。
【0235】
任意で、署名シンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置は、VHT PPDU内のVHT-SIG-A内の2番目のOFDMシンボル内のCRCにより占有されるビットの数量及び/又はビットの位置とは異なる。
【0236】
前述の説明に基づき、以下では、署名シンボルの特徴を要約する。
【0237】
まず、VHT PPDUのVHT-SIG-A2フィールドには、ショートガード区間(Short guard interval)フィールド、ショートガード区間シンボル数量多義性解消(Short GI NSYM Disambiguation)フィールド、シングルユーザ/マルチユーザ[0]符号化(SU/MU coding)フィールド、LDPC付加OFDMシンボル(LDPC Extra OFDM Symbol)フィールド、シングルユーザ符号化及び変調方式/マルチユーザ[1~3]符号化方式(SU VHT-MCS/MU[1-3] Coding)フィールド、ビームフォーミングフィールド、予約フィールド、CRCフィールド、及びテールビット(Tail)フィールドが順に含まれる。HE PPDU内のHE-SIG-A1内のフィールドには、フォーマットフィールド、ビーム変更フィールド、上りリンク/下りリンクフィールド、符号化及び変調方式フィールド、デュアルキャリア変調フィールド、基本サービスセットフィールド、予約(Reserved)フィールド、空間多重化フィールド、帯域幅フィールド、ガード区間及びロングトレーニングシーケンスサイズフィールド、並びに時空間ストリーム数量及び中間プリアンブル期間フィールド(quantity of space-time streams and intermediate preamble period field)が順に含まれる。これらのフィールドで占有されているビットについて、表4を参照する。
【表4-1】
【表4-2】
【0238】
注:L-SIG及びRL-SIGは、4つの付加的なサブキャリア上のチャネル推定を提供することができる。したがって、VHT-SIG-A1/VHT-SIG-A2及びL-SIGと比較して、この実施形態におけるHE-SIG-A1及び署名シンボルは、さらなる2ビットの情報ビットを搬送する。
【0239】
EHT PPDU又はEHT+ PPDUをHE PPDU及びVHT PPDUと区別するために、解決策2における署名シンボルは、表5に示す特徴の1つ以上を有することができる。表5は単なる一例であることに留意されたい。実際の実装の間、特徴に対応するビットは、表5におけるものと異なってもよい。例えば、CRCは、b16からb19に位置しなくてもよく、別の位置にあってもよい。特徴の具体的な意味も表5におけるものと異なってもよく、具体的なシナリオに基づく。
【表5-1】
【表5-2】
【0240】
表5における署名シンボル内の全ての特徴は、エンコードする前の署名シンボル内の特徴を参照することに留意されたい。
【0241】
任意で、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルは、L-SIGに対してマスキングが実行された後に得られる該L-SIGである(マスクされ(masked)、ここで、マスクは、+1及び/又は-1と、周波数ドメイン内の各サブキャリア上にある、L-SIGの後の最初のOFDMシンボルの値とを、乗算するシーケンスである)(すなわち、マスクされたRL-SIG)。この場合、EHT PPDU又はEHT+ PPDUのプリアンブル部分のいくつかのフィールドについて、
図11を参照する。この場合、プリセット条件は、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボルがマスク除去された(demasked)後に得られる情報が、L-SIGと同じであることをさらに含む。
【0242】
図11において、L-SIGは、代替的に、レガシーデバイスと共存するために、BPSK変調でもよい。
【0243】
さらに、受信機は、署名シンボルの別の特徴又は署名シンボル以外のOFDMシンボルの特徴を使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかをさらに決定してもよい。具体的には、以下のケース1とケース2を別個に説明する。
【0244】
ケース1:受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかは、署名シンボルの変調方式を使用することによりさらに決定される。
【0245】
ケース1において、可能な一実装では、署名シンボルの変調方式はBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がBPSK変調であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内の署名シンボルの変調方式は、BPSK変調であるように予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボルの変調方式がBPSK変調であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0246】
ケース1において、別の可能な実装では、署名シンボルの変調方式はQBPSK変調であり、プリセット条件は、署名シンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内の署名シンボルの変調方式は、QBPSK変調であるように予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、受信したPPDU内の署名シンボルの変調方式がQBPSK変調であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0247】
ケース2:受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかは、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を使用することによりさらに決定される。
【0248】
ケース2において、可能な一実装では、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは1又は2であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であることをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であることは、予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが1又は2であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0249】
ケース2において、別の可能な実装では、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0であり、プリセット条件は、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定することをさらに含む。この場合、送信機及び受信機では、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であることは、予め構成されてもよく、予め定義されてもよく、あるいは事前にネゴシエーションを通じて決定されてもよい。この場合、受信機が、PPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りが0であると決定した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。
【0250】
前述の方法では、受信機により受信されたPPDUがより多くのプリセット条件を満たすとき、第1のPPDUは受信したPPDUである可能性がより高く、受信機の決定精度がより高いことに留意されたい。
【0251】
受信機の動作についてより明確に習得するために、以下では、一例を用いて受信機の処理手順について記載する。この例において、第1のPPDU内のL-SIG内の長さフィールドの値を3でモジュロ演算した後に得られる余りは0でなく、第1のプリセットビットは署名フィールド内でなく情報ビット内に位置する。具体的には、
図12A~
図12Cを参照する。
【0252】
図12A~
図12Cにおいて、分岐1及び分岐2に関する説明については、
図6A及び
図6Bにおける関連する説明を参照する。
図9A~
図9Cにおける分岐3と比較して、
図12A~
図12Cにおける分岐3は、付加的なステップAを有する。ステップA:RL-SIGをマスク除去し、RL-SIGを検出する。ステップAは、具体的に、L-LTFの後の2番目のOFDMシンボルを受信及びマスク除去すること;L-LTFの後の最初のOFDMシンボルが、マスク除去が実行された後の2番目のOFDMシンボルと同じであるかどうかを決定すること;及び、L-LTFの後の最初のOFDMシンボルが、マスク除去が実行された後の2番目のOFDMシンボルと同じであることが検出された場合、ステップ1~ステップ5を実行することを含む。ステップ1~ステップ5の関連する説明については、解決策1の
図9A~
図9Cにおける関連する説明を参照する。詳細はここで再度説明されない。L-LTFの後の最初のOFDMシンボルが、マスク除去が実行された後の2番目のOFDMシンボルと同じであることが検出されない場合、分岐1又は分岐2に切り替わる。
【0253】
図9A~
図9Cと同様に、受信機での処理の間、分岐1が対応する決定条件を満たさないとき、分岐2又は分岐3に切り替わることができる。
【0254】
解決策2で提供される方法によれば、送信機及び受信機は、PPDU内の署名シンボルを使用することにより、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを決定して、第1のPPDUを識別することができ、それにより、受信したPPDU内の情報が正しく解釈される。
【0255】
解決策3
【0256】
解決策3は、データ送信及び受信方法を提供する。
図13に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0257】
1301.送信機がPPDUを生成し、PPDUは署名シンボルを含み、署名シンボルは、第1のビットシーケンスと、情報ビットに対するチャネル符号化を通じて生成される第2のビットシーケンスを含む。
【0258】
任意で、第1のビットシーケンスはグレイシーケンス(Gray sequence)である。
【0259】
任意で、第1のビットシーケンスは、チャネル符号化が実行されないビットシーケンスである。
【0260】
情報ビットは、EHT-SIG-A又はXX-SIG-A内のOFDMシンボルの数量、EHT-SIG-A又はXX-SIG-Aの変調及び符号化方式(modulation and coding scheme、MCS)、セルを指定するために使用される基本サービスセット(basic service set、BSS)カラー(BSS Color)、及び帯域幅などの情報を含んでもよい。XX-SIG-Aは、EHT+ PPDU内のSIG-Aフィールドを示す。
【0261】
1302.送信機がPPDUを受信機に送信する。対応して、受信機は送信機からPPDUを受信する。
【0262】
任意で、ステップ1302の前に、本方法は、受信機が、第1のビットシーケンスとチャネル符号化の後に得られる第2のビットシーケンスとに対してインターリーブ処理を実行することをさらに含む。これは、第1のビットシーケンスと第2のビットシーケンスがディープフェージング(deep fading)の影響を免れることを保証する。
【0263】
1303.受信機が署名シンボルから第1のビットシーケンスを直接抽出する。
【0264】
直接抽出することは、第1のビットシーケンスがデコードすることなく取得可能であることを意味する。
【0265】
1304.受信機が、署名シンボル内の第2のビットシーケンスに対してチャネルデコーディングを実行して情報ビットを取得する。
【0266】
1305.第1のビットシーケンスが予め記憶された第1のビットシーケンスと一致し、かつ/あるいは情報ビット内の一部又は全てのビットに対する検査が合格した場合、受信機は、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定する。
【0267】
第1のPPDUは、EHT PPDU又はEHT+ PPDUである。
【0268】
情報ビットがCRC及びテールビットを含むと考えられる場合、受信機は、情報ビット内のCRC及びテールビットを使用することにより、情報ビット内のCRC及びテールビット以外のビットを検査してもよい。情報ビットがCRC及びテールビットを含まないと考えられる場合、受信機は、CRC及びテールビットを使用することにより情報ビットを検査してもよい。
【0269】
解決策3で提供される方法によれば、チャネル符号化は、送信機により送信される第1のビットシーケンスに対して実行されないため、受信機は、チャネルデコーディングを実行することなく第1のビットシーケンスを直接抽出して、受信したPPDUが第1のPPDUであるかどうかを迅速に決定することができる。これは、受信機の処理効率を改善する。さらに、受信機は、情報ビット内の一部又は全てのビットをさらに検査することができる。検査が合格した場合、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであるとさらに決定してもよい。これは、決定精度を改善する。
【0270】
前述の方法は、送信機及び受信機のいくつかの手順のみを記載していることに留意されたい。実際の実装の間、送信機はさらに、インターリーブされたシーケンスにおけるコンステレーションマッピング、逆離散フーリエ変換(inverse discrete Fourier transform、IDFT)、巡回シフト遅延(cyclic shift delay、CSD)の追加、ガード区間(guard interval、GI)の追加、ウィンドウ処理(windowing)、並びにアナログ及び無線周波数操作などの動作を実行してもよい。対応して、受信機はさらに、受信したPPDUにおけるアナログ及び無線周波数操作、GIの除去、離散フーリエ変換(discrete Fourier transform、DFT)、並びにデインターリーブ(de-interleaving)などの動作を実行する必要がある。
【0271】
以下では、一例を用いて前述の送信及び受信プロセスについて記載する。
【0272】
例えば、
図14を参照する。署名シンボルには2つの部分が含まれる。第1の部分は、送信機及び受信機の双方に知られており、かつ周波数ドメインサブキャリア上で直接搬送される所定のビットシーケンス(すなわち、第1のビットシーケンス)であり、合計Xビットを占有し、Xは、0より大きく、かつ署名シンボルのデータサブキャリアの数量より小さい正の整数である(例えば、該数量は48又は52であり、本明細書ではNで示される)。例えば、Xは、8又は16でもよい。第2の部分はN-Xビット(すなわち、第2のビットシーケンス)であり、署名シンボルに関する情報を搬送するために使用される。N-Xビットは、1/2のビットレートで(N-X)/2個の情報ビット(CRC及びテールビットを含む)をBPSKエンコーディングすることを通じて生成されてもよい。チャネル符号化が実行されない所定のビットシーケンス、及びチャネル符号化の後に得られる情報ビットは、周波数分割多重化と理解されてもよい。例えば、合計で48ビットのデータサブキャリアが存在する場合、16ビットの所定ビットシーケンスは、周波数ドメインのデータサブキャリア0~15にマッピングされる。16ビットの情報ビットは、32ビットを取得するためにエンコードされ、周波数ドメインのデータサブキャリア16~47にマッピングされる。次いで、この48ビットに対してインターリーバ動作が一様に実行される。PPDUを受信し、デインターリーブした後、受信機は、署名シンボル内のビットがデータサブキャリア上にマッピングされている位置に基づいて、所定のビットシーケンスと、チャネル符号化の後に得られる情報ビットを抽出し、既知の所定のビットシーケンスと受信した所定のビットシーケンスとの間のマッチングを実行する。マッチングが成功したとき、受信したPPDUが第1のPPDUであることが決定される。さらに、既知の所定のビットシーケンスが受信した所定のビットシーケンスと成功裏にマッチングした後、受信機は、受信したPPDUが第1のPPDUであり得ることのみ決定する。受信機は、チャネル符号化の後に得られた情報ビットを引き続きデコードして、情報ビットを取得することができる。CRC及びテールビットは、情報ビット内の一部又は全てのビットを検査するために使用され、検査が合格した場合のみ、受信したPPDUが第1のPPDUであることが決定される。
【0273】
さらに、解決策3は、解決策1及び解決策2とさらに組み合わせられてもよく、これは、具体的に、方法1及び方法2を用いることにより説明される。
【0274】
方法1:解決策1との組み合わせ
【0275】
方法1において、第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の最初のOFDMシンボル内に位置し、第1のビットシーケンスは、以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。
【0276】
この場合、受信機が、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定する前に、本方法は、受信機が、第1のビットシーケンスがプリセット条件を満たすと決定することをさらに含み、プリセット条件は、以下の条件、すなわち、(1)第1のビットシーケンス内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが、第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)第1のビットシーケンス内の第2のプリセットビット内の各ビットの値が、プリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0277】
送信機において、例えば、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2=0、b3=0、b4=1、及びb10=1である。受信機において、第2のプリセットビットは、b2、b3、b4、及びb10のうちの1つ以上を含み、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は0であり、b4のプリセット値は1であり、b10のプリセット値は1である。
【0278】
方法1において、受信機は、第1のPPDUをより正確に識別することができる。識別原理は解決策1におけるものと同じであり、詳細はここで再度説明されない。
【0279】
方法2:解決策2との組み合わせ
【0280】
第1のビットシーケンスは、PPDU内のL-SIGの後の2番目のOFDMシンボル内に位置し、第1のビットシーケンスは、以下の特徴、すなわち、(1)第1のプリセットビットがPPDUに対応する標準バージョンを示すこと、及び(2)第2のプリセットビット内の各ビットの値が0又は1であること、のうちの1つ以上を含む。
【0281】
この場合、受信機が、署名シンボルが属するPPDUが第1のPPDUであると決定する前に、本方法は、受信機が、第1のビットシーケンスがプリセット条件を満たすと決定することをさらに含み、プリセット条件は、以下の条件、すなわち、(1)第1のビットシーケンス内の第1のプリセットビットにより示されるPPDUに対応する標準バージョンが、第1のPPDUに対応する標準バージョンであること、及び(2)第1のビットシーケンス内の第2のプリセットビット内の各ビットの値が、プリセット値と同じであること、のうちの1つ以上を含む。
【0282】
例えば、送信機において、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0=0、b1=1、b2=0、b3=1、b9=0、及びb14=0である。対応して、受信機において、第2のプリセットビットは、(1)b0及びb1、(2)b2及びb3、(3)b9、及び(4)b14のうちの1つ以上を含み、b0のプリセット値は0であり、b1のプリセット値は1であり、b2のプリセット値は0であり、b3のプリセット値は1であり、b9のプリセット値は0であり、b14のプリセット値は0である。
【0283】
方法2において、受信機は、第1のPPDUをより正確に識別することができる。識別原理は解決策1におけるものと同じであり、詳細はここで再度説明されない。
【0284】
前述では、本出願の実施形態における解決策をネットワーク要素間の相互作用の観点から主に説明している。前述の機能を実施するために、送信機装置及び受信機装置などの各ネットワーク要素は、各機能を実行するための対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含むことが理解され得る。当業者は、本明細書に開示される実施形態に記載された例のユニット及びアルゴリズムステップと組み合わせて、本出願がハードウェア又はハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせにより実施され得ることを容易に理解すべきである。機能がハードウェアにより実行されるのか、又はコンピュータソフトウェアにより駆動されるハードウェアにより実行されるのかは、技術的解決策の特定の適用及び設計制約に依存する。当業者は、特定の適用ごとに記載された機能を実現するために異なる方法を用いることができるが、その実現は本出願の範囲を超えるものと考えられるべきではない。
【0285】
本出願の実施形態において、送信機装置及び受信機装置は、前述の方法の例に基づいて機能ユニットに分割されてもよい。例えば、各機能ユニットは各対応する機能に基づく分割を通じて得られてもよく、あるいは、2つ以上の機能が1つの処理ユニットに統合されてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実施されてもよく、あるいはソフトウェア機能ユニットの形態で実施されてもよい。本出願のこの実施形態において、ユニットへの分割は一例であり、論理的な機能分割に過ぎないことに留意されたい。実際の実装の間、別の分割方法が使用されてもよい。
【0286】
図15は、装置150の構造の概略図である。構造の概略図は、処理ユニット1501及びトランシーバユニット1502を含む。装置150内の送信及び受信機能を有するアンテナ及び制御回路は、装置150内のトランシーバユニット1502と考えられてもよく、処理機能を有するプロセッサは、送信機装置内の処理ユニット1501と考えられてもよい。トランシーバユニット1502は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ回路などでもよい。任意で、装置150は、記憶ユニット1503をさらに含む。
【0287】
装置150が前述の送信機装置であるとき、処理ユニット1501及びトランシーバユニット1502は、前述の方法において送信機装置により実行される動作を実行するように構成されてもよい。例えば、処理ユニット1501は、
図7のステップ701を実行するように構成され、トランシーバユニット1502は、
図7のステップ702を実行するように構成される。別の例では、処理ユニット1501は、
図10のステップ1001を実行するように構成され、トランシーバユニット1502は、
図10のステップ1002を実行するように構成される。別の例では、処理ユニット1501は、
図13のステップ1301を実行するように構成され、トランシーバユニット1502は、
図13のステップ1302を実行するように構成される。
【0288】
記憶ユニット1503は、コンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、処理ユニット1501は、
図7のステップ701を実行するためのコンピュータ命令を呼び出し、
図7のステップ702を実行するようにトランシーバユニット1502を制御し、あるいは、それにより、処理ユニット1501は、
図10のステップ1001を実行するためのコンピュータ命令を呼び出し、
図10のステップ1002を実行するようにトランシーバユニット1502を制御し、あるいは、それにより、処理ユニット1501は、
図13のステップ1301を実行するためのコンピュータ命令を呼び出し、
図13のステップ1302を実行するようにトランシーバユニット1502を制御する。
【0289】
送信機装置はデバイスでもよく、あるいはデバイス内のチップでもよい。
【0290】
装置150が前述の受信機装置であるとき、処理ユニット1501及びトランシーバユニット1502は、前述の方法において受信機装置により実行される動作を実行するように構成されてもよい。例えば、トランシーバユニット1502は、
図7のステップ702を実行するように構成され、処理ユニット1501は、
図7のステップ703を実行するように構成される。別の例では、トランシーバユニット1502は、
図10のステップ1002を実行するように構成され、処理ユニット1501は、
図10のステップ1003を実行するように構成される。別の例では、トランシーバユニット1502は、
図13のステップ1302を実行するように構成され、処理ユニット1501は、
図13のステップ1302~ステップ1305を実行するように構成される。
【0291】
記憶ユニット1503は、コンピュータ命令を記憶するように構成され、それにより、処理ユニット1501は、
図7のステップ702を実行するようにトランシーバユニット1502を制御するため、及び
図7のステップ703を実行するためのコンピュータ命令を呼び出し、あるいは、それにより、処理ユニット1501は、
図10のステップ1002を実行するようにトランシーバユニット1502を制御するため、及び
図10のステップ1003を実行するためのコンピュータ命令を呼び出し、あるいは、それにより、処理ユニット1501は、
図13のステップ1302を実行するようにトランシーバユニット1502を制御するため、及び
図13のステップ1302~1305を実行するためのコンピュータ命令を呼び出す。
【0292】
受信機装置はデバイスでもよく、あるいはデバイス内のチップでもよい。
【0293】
図15の統合ユニットがソフトウェア機能モジュールの形態で実施され、独立した製品として販売又は使用されるとき、統合ユニットは、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本質的に本出願の実施形態の技術的解決策、又は従来技術に寄与する部分、又は技術的解決策の全部若しくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどでもよい)又はプロセッサ(processor)に本出願の実施形態における方法のステップの全部又は一部を実行するように指示するためのいくつかの命令を含む。コンピュータソフトウェア製品を記憶する記憶媒体には、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクが含まれる。
【0294】
図15のユニットは、代替的にモジュールと呼ばれることもある。例えば、処理ユニットは、処理モジュールと呼ばれることがある。
【0295】
図16は、前述の実施形態における装置150の別の可能な構造の概略図である。
図16を参照する。装置150は、プロセッサ1601及びトランシーバ1602を含む。任意で、装置150は、プロセッサ1601に接続されたメモリ1603をさらに含む。プロセッサ1601、トランシーバ1602、及びメモリ1603は、バスを使用することにより接続される。
【0296】
図16の構造の装置が前述の送信機装置であるとき、
図15に示す装置150が送信機装置である場合、プロセッサ1601は処理ユニット1501と同じ機能を有し、トランシーバ1602は前述のトランシーバユニット1502と同じ機能を有する。任意で、メモリ1603は記憶ユニット1503と同じ機能を有する。
【0297】
図16の構造の装置が前述の受信機装置であるとき、
図15に示す装置150が受信機装置である場合、プロセッサ1601は処理ユニット1501と同じ機能を有し、トランシーバ1602は前述のトランシーバユニット1502と同じ機能を有する。任意で、メモリ1603は記憶ユニット1503と同じ機能を有する。
【0298】
プロセッサ1601は、汎用中央処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又は本出願における解決策のプログラム実行を制御するための1つ以上の集積回路でもよい。プロセッサ1601は、複数のCPUをさらに含んでもよく、プロセッサ1601は、シングルコア(シングルCPU(single-CPU))プロセッサ又はマルチコア(マルチCPU(multi-CPU))プロセッサでもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つ以上のデバイス、回路、及び/又は処理コアでもよい。
【0299】
メモリ1603は、静的情報及び命令を記憶することができるROM又は別のタイプの静的記憶装置、情報及び命令を記憶することができるRAM又は別のタイプの動的記憶装置でもよく、あるいは電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読取専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)又は別のコンパクトディスク記憶装置、光ディスク記憶装置(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイディスクを含む)、磁気ディスク記憶媒体又は他の磁気記憶デバイス、又は予期されたプログラムコードを命令又はデータ構造の形態で搬送又は記憶するために使用でき、かつコンピュータによりアクセスできる任意の他の媒体でもよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。メモリ1603は独立して存在してもよく、あるいはプロセッサ1601と一体化されてもよい。メモリ1603は、コンピュータプログラムコードを含んでもよい。
【0300】
図17は、前述の実施形態における装置150の別の可能な構造の概略図である。
図17を参照する。装置150は、論理回路1701及び入力/出力インターフェース1702を含む。任意で、装置150は記憶媒体1703をさらに含む。
【0301】
図17の構造の装置が前述の送信機装置であるとき、
図15に示す装置150が送信機装置である場合、論理回路1701は処理ユニット1501と同じ機能を有し、入力/出力インターフェース1702は前述のトランシーバユニット1502と同じ機能を有する。任意で、記憶媒体1703は記憶ユニット1503と同じ機能を有する。
【0302】
図17の構造の装置が前述の受信機装置であるとき、
図15に示す装置150が受信機装置である場合、論理回路1701は処理ユニット1501と同じ機能を有し、入力/出力インターフェース1702は前述のトランシーバユニット1502と同じ機能を有する。任意で、記憶媒体1703は記憶ユニット1503と同じ機能を有する。
【0303】
本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータ読取可能記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法のいずれか1つを実行可能にされる。
【0304】
本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法のいずれか1つを実行可能にされる。
【0305】
本出願の一実施形態は、前述の送信機及び受信機を含む通信システムをさらに提供する。
【0306】
前述の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせを使用することにより実施することができる。実施形態を実現するためにソフトウェアプログラムが使用されるとき、実施形態は、完全に又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実現されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上でロードされ、実行されると、本出願の実施形態による手順又は機能が完全に又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置でもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶されてもよく、あるいはコンピュータ読取可能記憶媒体から別のコンピュータ読取可能記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は、1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバ又はデータセンターなどのデータ記憶デバイスでもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、固体ディスク(solid-state disk、SSD))などである。
【0307】
本出願は、実施形態を参照して説明されているが、保護を請求する本出願を実施するプロセスにおいて、当業者は、添付の図面、開示された内容、及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、開示された実施形態の別のバリエーションを理解し、実施することができる。特許請求の範囲において、「含む」は別のコンポーネント又は別のステップを除外せず、「一の」又は「1つの」は複数の意味を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に列挙されるいくつかの機能を実施してもよい。互いに異なるいくつかの手段が従属請求項に記録されているが、これは、これらの手段を組み合わせてより良い効果を生み出すことができないことを意味するわけではない。
【0308】
本出願は、特定の特徴及びその実施形態を参照して記載されているが、これらに対して、本出願の主旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正及び組み合わせを行うことができることは明らかである。対応して、明細書及び添付の図面は、添付の特許請求の範囲により定義される本出願の例の説明に過ぎず、本出願の範囲をカバーする修正、変形、組み合わせ、又は同等物のいずれか又は全てとみなされる。当業者は、本出願の主旨及び範囲から逸脱することなく本出願に様々な修正及び変形を行うことができることは明らかである。このように、本出願は、本出願の特許請求の範囲及びその同等の技術の範囲に含まれる限り、本出願のこれらの修正及び変形をカバーすることを意図している。