(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】炊飯器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
A47J27/00 103R
(21)【出願番号】P 2020174846
(22)【出願日】2020-10-16
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】武中 和彦
(72)【発明者】
【氏名】森 大輝
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-117789(JP,A)
【文献】特開2009-145760(JP,A)
【文献】特開2002-202499(JP,A)
【文献】特開平11-032910(JP,A)
【文献】特開2010-152860(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0249504(US,A1)
【文献】中国実用新案第209285230(CN,U)
【文献】特開2011-258382(JP,A)
【文献】特開2016-036498(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03604899(EP,A1)
【文献】中国実用新案第203574627(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-27/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器の外表面に配置され、光を透過する光透過領域を有する表面パネルと、
前記炊飯器の内部に配置され、前記表面パネルと対向する基板と、
前記基板の実装面に実装され、光を発する光源と、前記光源の光を前記光透過領域に導く導光部材とを有する光源ユニットと、
前記基板に対して前記実装面とは反対側の面から付勢力を印加して、前記導光部材を前記表面パネルに接触又は近接させる弾性体と、
を備え
、
前記光源ユニットの前記基板の実装面に対する高さは、前記基板の実装面に実装される他の部品の前記基板の実装面に対する高さよりも高い、炊飯器。
【請求項2】
炊飯器の外表面に配置され、光を透過する光透過領域を有する表面パネルと、
前記炊飯器の内部に配置され、前記表面パネルと対向する基板と、
前記基板の実装面に実装され、光を発する光源と、前記光源の光を前記光透過領域に導く導光部材とを有する光源ユニットと、
前記基板に対して前記実装面とは反対側の面から付勢力を印加して、前記導光部材を前記表面パネルに接触又は近接させる弾性体と、
を備え
、
前記表面パネルは、前記炊飯器の外側に向かって凸となるように湾曲する表面と、前記基板との対向面とを有し、
前記表面パネルの外形は、前記表面に対して略直交する方向から見たときに前記基板の実装面に対して直交する第1方向が長手方向であり、前記基板の実装面に対して直交し且つ前記第1方向に対して交差する第2方向が短手方向である略矩形形状であり、
前記第1方向に切った断面において、前記導光部材と前記表面パネルの前記対向面との接触部又は近接部は、直線状、又は、前記接触部又は近接部と対向する前記表面パネルの表面の部分よりも曲率が小さい形状であり、
前記第2方向に切った断面において、前記接触部又は近接部は、湾曲している、炊飯器。
【請求項3】
炊飯器の外表面に配置され、光を透過する光透過領域を有する表面パネルと、
前記炊飯器の内部に配置され、前記表面パネルと対向する基板と、
前記基板の実装面に実装され、光を発する光源と、前記光源の光を前記光透過領域に導く導光部材とを有する光源ユニットと、
前記基板に対して前記実装面とは反対側の面から付勢力を印加して、前記導光部材を前記表面パネルに接触又は近接させる弾性体と、
を備え
、
前記導光部材は、前記表面パネルと面接触する、炊飯器。
【請求項4】
前記表面パネルの基板との対向面に静電タッチフィルムが設けられ、前記静電タッチフィルムを介して前記導光部材が前記表面パネルに接触又は近接する、請求項1
又は2に記載の炊飯器。
【請求項5】
前記導光部材は、前記基板の実装面に対して直交する方向から見たときに矩形又は略矩形の外形を有し、
前記弾性体は、前記導光部材の外形の角部の近傍に配置された複数の弾性部品を有する、
請求項1
~4のいずれか1つに記載の炊飯器。
【請求項6】
前記実装面とは反対側の面にある前記弾性体は、前記実装面とは反対側の面に対向して前記実装面とは反対側の面に対して直交するように配置されるピンの軸方向の周囲に巻回するコイルばねである、請求項1~
5のいずれか1つに記載の炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の炊飯器として、例えば、特許文献1(特開2010-240375号公報)に記載された炊飯器が知られている。特許文献1には、炊飯器の天板である表面パネルの下方に、炊飯コースなど炊飯器に関する情報を表示する液晶を備える炊飯器が開示されている。特許文献1の炊飯器は、表面パネルに設けられた透明窓を通じて、液晶に表示された情報を視認可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の炊飯器の構成では、表面パネルを通じて視認可能な情報の誤認を抑えるという観点において、未だ改善の余地がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、前記従来の課題を解決することにあって、表面パネルを通じて視認可能な情報の誤認を抑えることができる炊飯器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明に係る炊飯器は、
炊飯器の外表面に配置され、光を透過する光透過領域を有する表面パネルと、
前記炊飯器の内部に配置され、前記表面パネルと対向する基板と、
前記基板の実装面に実装され、光を発する光源と、前記光源の光を前記光透過領域に導く導光部材とを有する光源ユニットと、
前記基板に対して前記実装面とは反対側の面から付勢力を印加して、前記導光部材を前記表面パネルに接触又は近接させる弾性体と、
を備えるように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る炊飯器によれば、表面パネルを通じて視認可能な情報の誤認を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る炊飯器を斜め上方から見た斜視図である。
【
図5】
図3の外蓋において、当該外蓋が備える表面パネルを含む部品を取り外した状態を示す上面図である。
【
図6】
図5に示す状態から更に、一部の部品を取り外した状態を示す上面図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋の分解斜視図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋において、当該外蓋が備える表面パネルを含む部品を取り外した状態を示す上面図である。
【
図11】
図10に示す状態から更に、一部の部品を取り外した状態を示す上面図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋を前後方向に切った断面図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋を幅方向に切った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本発明の基礎となった知見)
本発明者らは、表面パネルを通じて視認可能な情報の誤認を抑えるために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
【0010】
本発明者らは、表面パネルに、透明窓を設けず、炊飯器に関する情報を示す光透過領域を設け、当該光透過領域に光を透過させることで、表面パネルに前記情報を表示させる炊飯器を検討している。この炊飯器によれば、光透過領域に光を透過させないときには、透明窓がない表面パネルのみを使用者に見せることができる。一方、光透過領域に光を透過させたときには、表面パネルから、あたかも前記情報が浮かび上がるように使用者に見せるようにすることができる。これにより、デザイン性を向上させることができる。
【0011】
しかしながら、従来の炊飯器の構成では、炊飯器の落下による衝撃などの外力が加わったときに液晶及び当該液晶が実装される基板が破損する可能性を低減させるため、表面パネルと液晶との間に隙間が設けられている。このため、意図する光透過領域に光を透過させるために、基板に実装された光源から光を発した場合、当該光が前記隙間を通じて意図しない光透過領域を透過してしまうことが起こり得る。この場合、使用者は、表面パネルを通じて視認可能な情報を誤認することになる。
【0012】
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、光源の光を光透過領域に導く導光部材を設け、光源が実装された基板の実装面とは反対側の面に弾性体により付勢力を印加して、表面パネルと導光部材とを接触又は近接させる構成を見出した。この構成によれば、弾性体により基板に付勢力を印加するようにしているので、炊飯器の落下による衝撃などの外力が加わったとき、弾性体が弾性変形することで、光源及び基板が破損することを抑えることができる。また、表面パネルと導光部材とが接触又は近接しているので、光源の光が、意図しない光透過領域を透過することを抑えることができる。この新規な知見に基づき、本発明者らは以下の発明に至った。
【0013】
本発明の第1態様によれば、
炊飯器の外表面に配置され、光を透過する光透過領域を有する表面パネルと、
前記炊飯器の内部に配置され、前記表面パネルと対向する基板と、
前記基板の実装面に実装され、光を発する光源と、前記光源の光を前記光透過領域に導く導光部材とを有する光源ユニットと、
前記基板に対して前記実装面とは反対側の面から付勢力を印加して、前記導光部材を前記表面パネルに接触又は近接させる弾性体と、
を備える、炊飯器を提供する。
【0014】
本発明の第2態様によれば、
前記光源ユニットの前記基板の実装面に対する高さは、前記基板の実装面に実装される他の部品の前記基板の実装面に対する高さよりも高い、
第1態様に記載の炊飯器を提供する。
【0015】
本発明の第3態様によれば、
前記導光部材は、前記基板の実装面に対して直交する方向から見たときに矩形又は略矩形の外形を有し、
前記弾性体は、前記導光部材の外形の角部の近傍に配置された複数の弾性部品を有する、
第1態様又は第2態様に記載の炊飯器を提供する。
【0016】
本発明の第4態様によれば、
前記表面パネルは、前記炊飯器の外側に向かって凸となるように湾曲する表面と、前記基板との対向面とを有し、
前記表面パネルの外形は、前記表面に対して略直交する方向から見たときに前記基板の実装面に対して直交する第1方向が長手方向であり、前記基板の実装面に対して直交し且つ前記第1方向に対して交差する第2方向が短手方向である略矩形形状であり、
前記第1方向に切った断面において、前記導光部材と前記表面パネルの前記対向面との接触部又は近接部は、直線状、又は、前記接触部又は近接部と対向する前記表面パネルの表面の部分よりも曲率が小さい形状であり、
前記第2方向に切った断面において、前記接触部又は近接部は、湾曲している、
第1~第3態様のいずれか1つに記載の炊飯器を提供する。
【0017】
本発明の第5態様によれば、
前記実装面とは反対側の面にある前記弾性体は、前記実装面とは反対側の面に対向して前記実装面とは反対側の面に対して直交するように配置されるピンの軸方向の周囲に巻回するコイルばねである、第1~第4態様のいずれか1つに記載の炊飯器を提供する。
【0018】
本発明の第6態様によれば、
前記表面パネルの基板との対向面に静電タッチフィルムが設けられ、前記静電タッチフィルムを介して前記導光部材が前記表面パネルに接触又は近接する、第1~第5態様のいずれか1つに記載の炊飯器を提供する。
【0019】
本発明の第7態様によれば、
前記導光部材は、前記表面パネルと面接触する、第1態様に記載の炊飯器を提供する。
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
【0021】
また、以下では、説明の便宜上、通常使用時の状態を想定して「上」、「下」、「前」、「後」、「幅」等の方向を示す用語を用いている。しかしながら、これらの用語は、本発明の炊飯器の使用状態等を限定することを意味するものではない。
【0022】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る炊飯器を斜め上方から見た斜視図である。第1実施形態においては、
図1の左下側を「前方」といい、
図1の右上側を「後方」という。
【0023】
図1に示すように、第1実施形態に係る炊飯器1は、略有底筒状の炊飯器本体2と、炊飯器本体2の上面開口部を開閉可能に覆う外蓋3とを備えている。
【0024】
炊飯器本体2の内部には、鍋を収納する鍋収納部(図示せず)が形成されている。炊飯器1は、鍋に入れられた米及び水を含む被調理物を予め決められた炊飯シーケンスで加熱することによって炊飯を行う。炊飯器本体2には、炊飯器1を持ち運びするための把手2Aが設けられている。炊飯器本体2の構成については、従来の炊飯器と同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0025】
外蓋3は、炊飯器本体2の上方後部に配置されたヒンジ部(図示せず)に回動自在に取り付けられている。外蓋3は、当該ヒンジ部を中心として回動することにより、炊飯器本体2の上面開口部を開閉自在に覆うように構成されている。外蓋3は、炊飯器本体2の上方前部に係合可能に構成されている。外蓋3は、炊飯器本体2の上方前部に設けられた開放ボタン2Bが押圧されることで、炊飯器本体2の上方前部との係合が解除され、炊飯器本体2の上面開口部を開放するようにヒンジ部を中心として回動する。
【0026】
図2は、
図1の炊飯器1の上面図である。
図3は、
図1の炊飯器1が備える外蓋3の上面図である。
【0027】
外蓋3は、
図2及び
図3に示すように、外蓋本体31と、表面パネル32とを有している。外蓋本体31には、蒸気筒33が設けられている。蒸気筒33は、炊飯器本体2の内部に収納される鍋内の空間と連通し、当該空間から発生する蒸気を外部に放出する。表面パネル32は、炊飯器1の外表面の一例である外蓋本体31の上面に配置されている。表面パネル32は、光を透過する光透過領域32Bを有する。光透過領域32Bの詳細な説明については、後述する。
【0028】
図4は、
図3の外蓋3の分解斜視図である。
図5は、
図3の外蓋3において、当該外蓋3が備える表面パネル32を含む部品を取り外した状態を示す上面図である。
図6は、
図5に示す状態から更に、一部の部品を取り外した状態を示す上面図である。
図7は、
図3のA1-A1線断面図である。
図8は、
図3のB1-B1線断面図である。
【0029】
外蓋3は、
図4から
図8に示すように、外蓋本体31の上面に凹部31Aを有する。凹部31Aは、
図4に示すように、表面パネル32に対向している底面31Bを有する。凹部31Aの開口部は、表面パネル32により閉鎖されている。
【0030】
凹部31Aには、表面パネル32と対向する基板4が収容されている。基板4は、部品が実装される実装面を有する。第1実施形態では、実装面は、上面4Aである。また、凹部31Aには、基板4の上面4Aに実装されている第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42が収容されている。第1光源ユニット41には、光を発する第1光源(図示せず)と、第1光源の光を光透過領域32Bに導く第1導光部材41Bとが設けられている。第2光源ユニット42には、光を発する第2光源42Aと、第2光源42Aの光を光透過領域32Bに導く第2導光部材42Bとが設けられている。第1光源及び第2光源42Aは、例えば、LED(Light Emitting Diode)で構成される。
【0031】
更に、凹部31Aには、基板4に対して上面4Aとは反対側の面から付勢力を印加して、表面パネル32と第1導光部材41B及び第2導光部材42Bとを接触させる弾性体が設けられている。第1実施形態では、上面4Aとは反対側の面は、下面4Bである。また、弾性体とは、一例として複数の弾性部品であり、第1実施形態では、コイルばね51~56である。第1導光部材41B及び第2導光部材42Bの上面4Aに対する高さは、それぞれ上面4Aに実装される他の部品の上面4Aに対する高さよりも高い。第1導光部材41B及び第2導光部材42Bは、基板4の上面4Aに対して直交する方向から見たときに矩形又は略矩形の外形を有する。
【0032】
基板4には、貫通孔43~48が設けられている。貫通孔43~48は、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bの前記外形の各角部の近傍に配置されている。貫通孔43~48には、基板4に対して相対的に進退移動するピン34~39が挿入されている。ピン34~39は、底面31Bから基板4に向けて起立している。言い換えると、ピン34~39は、基板4の下面4Bに対向して基板4の下面4Bに対して直交するように配置されている。ピン34~39の各軸方向の周囲には、コイルばね51~56が巻回されている。すなわち、コイルばね51~56は、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bの前記外形の各角部の近傍に配置されている。コイルばね51~56は、貫通孔43~48に対してピン34~39が挿入され、基板4により圧縮されている。コイルばね52,55が配置されている場所は、第1導光部材41Bの前記外形の角部の近傍であり且つ第2導光部材42Bの前記外形の角部の近傍である。
【0033】
次に、
図7及び
図8を参照しつつ、表面パネル32と、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42とについてより詳細に説明する。
図7に示す断面は、基板4の上面4Aに対して直交する方向である第1方向に切った断面である。第1実施形態において、第1方向とは、炊飯器1の前後方向である。また、
図8に示す断面は、基板4の上面4Aに対して直交し且つ第1方向に対して交差(ここでは直交)する方向である第2方向に切った断面である。第1実施形態において、第2方向とは、前記前後方向に対して直交する炊飯器1の幅方向である。
【0034】
図7及び
図8に示すように、表面パネル32は、炊飯器1の外側に向かって凸となるように湾曲する表面32Aと、基板4との対向面とを有する。第1実施形態では、表面パネル32の基板4との対向面は、裏面32Cである。また、表面パネル32の外形は、表面32Aに対して略直交する方向から見たときに炊飯器1の前後方向が長手方向であり、炊飯器1の幅方向が短手方向である、略矩形形状である。略直交とは、湾曲している表面32Aの任意の部分に対する直交を含む。また、略矩形形状とは、四隅の少なくとも1つの角部が丸い形状又は楕円形状を含む。また、表面32Aにおける湾曲のカーブの半径をRとすると、一例として、表面パネル32の表面32Aは、前後方向と平行となるように外蓋3を切ったA1-A1線断面において、R=1000mmで湾曲する。また、表面パネル32の表面32Aは、幅方向と平行となるように外蓋3を切ったB1-B1線断面において、R=850mmで湾曲している。表面パネル32の裏面32Cは、表面32Aと同様の湾曲形状であるが、一部が直線状である。
【0035】
具体的には、基板4の上面4Aに対して直交し且つ前後方向に外蓋3を切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432は、直線状である。また、基板4の上面4Aに対して直交し且つ前記前後方向に対して交差する幅方向に外蓋3を切った断面において、第1接触部431及び第2接触部432は、湾曲している。第1接触部431及び第2接触部432において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとは、面接触している。
【0036】
また、表面パネル32の裏面32Cには、第2接触部432に対応するように、静電タッチフィルム6が設けられ、静電タッチフィルム6を介して第2導光部材42Bが表面パネル32に接触している。
【0037】
図7及び
図8に示すように、表面パネル32の表面32Aには、蒸気筒33よりも炊飯器1の前方側で第1接触部431及び第2接触部432の領域に対応するように、光透過領域32Bが設けられている。光透過領域32Bには、光透過領域32Bに光を透過させることで、
図2に示すように、例えば、炊飯にかかる残り時間など、炊飯器に関する情報を表示させることが可能である。第1実施形態では、炊飯器に関する情報は、文字、数字、又は図形で表示させることが可能である。
【0038】
すなわち、第1実施形態に係る炊飯器において、基板4の下面4Bに配置されているコイルばね51~56は、基板4で圧縮されることにより復元力を生じている。コイルばね51~56による復元力は、基板4に対して付勢力を印加して、基板4の上面4Aに実装されている第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと、表面パネル32の裏面32Cとを接触させる。第1導光部材41Bと表面パネル32の裏面32Cとは、直接的に接触し、第1接触部431を形成している。また、第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとは、静電タッチフィルム6を介して間接的に接触し、第2接触部432を形成している。
【0039】
そのため、第1光源が発する光が第1導光部材41Bに導かれて、又は第2光源42Aが発する光が第2導光部材42Bに導かれて光透過領域32Bを透過すれば、炊飯器に関する情報が浮かび上がるように表示されて視認できる。また、第1接触部431及び第2接触部432では、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと、表面パネル32の裏面32Cとが接触しているので、光が漏れにくい。そのため、例えば、第1光源又は第2光源42Aを発光させても、意図しない光透過領域32Bを光が透過しにくい。すなわち、光透過領域32Bでは、意図しない領域に光が漏れにくいため、炊飯器に関する情報を誤表示しにくい。また、光透過領域32Bは、第1光源及び第2光源42Aが光を発しないとき、
図3に示すように、炊飯器1の情報が表示されず視認されない。
【0040】
本発明の第1実施形態に係る炊飯器によれば、光透過領域32Bを有する表面パネル32と、表面パネル32と対向する基板4と、基板4の上面4Aに実装される第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42とが設けられている。また、コイルばね51~56が、基板4に対して下面4Bから付勢力を印加して、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bを表面パネル32に接触させている。このような構成によれば、基板4に実装された第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32とが接触するので、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32との間に隙間が生じることを抑えることができる。その結果、第1光源及び第2光源42Aからの光が、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に漏れることを抑えることができる。また、例えば、炊飯器1の落下による衝撃などの外力が加わった場合であっても、コイルばね51~56が変形することにより当該外力のエネルギーを吸収することができる。その結果、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42と基板4との破損を抑えることができる。
【0041】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42の基板4の上面4Aに対する高さが、基板4の上面4Aに実装される他の部品の基板4の上面4Aに対する高さよりも高い。このような構成によれば、他の部品が第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32との接触を阻害するのを抑えることができるので、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32とをより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に第1光源及び第2光源42Aからの光が漏れることをより抑えることができる。
【0042】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bが、基板4の上面4Aに対して直交する方向から見たときに矩形又は略矩形の外形を有する。また、コイルばね51~56は、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bの外形の角部の近傍に配置される。このような構成によれば、コイルばね51~56により第1導光部材41B及び第2導光部材42Bをバランスよく付勢して、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bを表面パネル32により密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0043】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、表面パネル32が、炊飯器1の外側に向かって凸となるように湾曲する表面32Aと、基板4に対向する裏面32Cとを有する。また、表面パネル32の外形が、表面32Aに対して略直交する方向から見たときに基板4の上面4Aに対して直交する前後方向が長手方向であり、基板4の上面4Aに対して直交し且つ前後方向に対して交差する幅方向が短手方向である略矩形形状である。また、前後方向に切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432が、直線状である。更に、基板4の上面4Aに対して直交し且つ前後方向に対して交差する幅方向に切った断面において、第1接触部431及び第2接触部432が、湾曲している。
【0044】
炊飯器の表面パネルは、デザイン上の観点などから通常、外側に向かって凸(言い換えると、3次元曲面)となるように湾曲する表面を有している。これに対して、導光部材は通常、表面パネルに対して小さい部品であり、当該小さい部品に3次元曲面を形成することは困難である。このため、導光部材と表面パネルとの接触部の形状が一致せずに隙間が生じ、隙間から光が漏れるおそれがある。このような問題に対して、前記構成によれば、前後方向に切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432が直線状であるように、前記導光部材の一方向を直線状に形成することができる。すなわち、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bに3次元曲面を形成する必要がないため、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bを精度よく製作することができる。また、幅方向に切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432が湾曲しているが、前記導光部材における3次元曲面の形成に対して2次元曲面の形成は比較的容易である。すなわち、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bに3次元曲面を形成する必要がないため、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bを精度よく製作することができる。このように第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとを形成することで、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0045】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、基板4の下面4Bにあるコイルばね51~56が、基板4の下面4Bに対向して基板4の下面4Bに対して直交するように配置されるピン34~39の軸方向の周囲に巻回する。このような構成によれば、ピン34~39により基板4の位置決めをしつつ、ピン34~39の周囲に配置されたコイルばね51~56が基板4を付勢して基板4に対してピン34~39が相対移動する。そのため、意図する方向に基板4を付勢することができ、基板4に実装されている第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42の第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32とをより確実に密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0046】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、表面パネル32の裏面32Cに静電タッチフィルム6が設けられ、静電タッチフィルム6を介して第2導光部材42Bが表面パネル32に接触する。このような構成によれば、静電タッチフィルム6を介して第2導光部材42Bと表面パネル32とが間接的に接触する場合でも、基板4に印加された付勢力により第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとを隙間が生じないように接触させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることを抑えることができる。
【0047】
また、第1実施形態に係る炊飯器によれば、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bは、表面パネル32と面接触する。このような構成によれば、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとをより確実に密着させることができる。その結果、表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0048】
なお、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、基板4に第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42が実装されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。基板4には、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42の少なくとも一方が実装されればよい。
【0049】
また、前記では、基板4と、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42と、コイルばね51~56とが外蓋3の内部に配置されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、基板4と、第1光源ユニット41及び第2光源ユニット42と、コイルばね51~56とが、炊飯器本体2の内部に配置されてもよい。この場合、表面パネル32は、炊飯器本体2の外表面に配置されればよい。
【0050】
また、前記では、弾性体の弾性部品がコイルばね51~56であるように構成したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、基板4に付勢力を与えられるように構成されればよく、例えば、弾性体の弾性部品がゴム又は板ばねなどであるように構成されてもよい。
【0051】
また、前記では、基板4の上面4Aに対して直交する前後方向に切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432は、直線状であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1接触部431及び第2接触部432は、前記前後方向における第1接触部431及び第2接触部432と対向する表面パネル32の表面32Aの対向部433よりも曲率が小さい形状であってもよい。このような構成においても、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0052】
また、前記では、基板4の上面4Aに対して直交する前後方向に切った断面において、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとの第1接触部431及び第2接触部432は、直線状であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1接触部431及び第2接触部432は、前記前後方向に対して交差する幅方向における第1接触部431及び第2接触部432と対向する表面パネル32の表面32Aの対向部433よりも曲率が小さい形状であってもよい。このような構成においても、第1導光部材41B及び第2導光部材42Bと表面パネル32の裏面32Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル32の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0053】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る炊飯器101について、
図9~
図13を用いて説明する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と異なる部分について説明する。第2実施形態に係る炊飯器101は、第1実施形態に係る炊飯器1と異なり、外蓋本体131の上面の凹部131Aがリブ181~183を有している。基板104には、ピンが挿入される貫通孔が設けられず、リブ181~183に対応する切り欠きが設けられている。ピン134~137及びコイルばね151~154は、それぞれ4個ずつ設けられている。コイルばね151~154は、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bの一部の角部の近傍に設けられている。第2導光部材142Bの上部には、突起部171,172が設けられている。以下、各相違点について説明する。
【0054】
図9は、本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋の分解斜視図である。
図10は、本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋において、当該外蓋が備える表面パネルを含む部品を取り外した状態を示す上面図である。
図11は、
図10に示す状態から更に、一部の部品を取り外した状態を示す上面図である。
【0055】
外蓋103は、
図9から
図13に示すように、外蓋本体131の上面に凹部131Aを有する。凹部131Aは、
図9に示すように、表面パネル132に対向している底面131Bを有する。また、凹部131Aは、
図10~
図11に示すように、リブ181~183を有する。
【0056】
凹部131Aには、表面パネル132と対向する基板104が収容されている。本発明の第1実施形態に係る基板4と異なり、第2実施形態に係る基板104には、ピンが挿入される貫通孔が設けられていない。また、本発明の第1実施形態に係る基板4と異なり、第2実施形態に係る基板104には、リブ181~183に対応するように切り欠きが設けられている。すなわち、第2実施形態では、リブ181~183により基板104の前後左右方向の位置が定められる。第2実施形態では、実装面は、上面104Aである。
【0057】
凹部131Aには、基板104に対して上面104Aとは反対側の面から付勢力を印加して、表面パネル132と第1導光部材141B及び第2導光部材142Bとを接触させる弾性体が設けられている。第2実施形態では、上面104Aとは反対側の面は、下面104Bである。また、弾性体とは、一例として複数の弾性部品であり、第2実施形態では、コイルばね151~154である。また、第2導光部材142Bの上面において、第2方向の両側には、それぞれ突起部171,172が設けられている。
【0058】
凹部131Aが有する底面131Bから基板104に向けて、ピン134~137が起立している。ピン134~137の各軸方向の周囲には、コイルばね151~154が巻回されている。本発明の第1実施形態では、ピン及びコイルばねは、それぞれ6個ずつ設けられていたが、第2実施形態では、ピン及びコイルばねは、それぞれ4個ずつ設けられている。
【0059】
本発明の第1実施形態に係るピン34~39と異なり、ピン134~137は、コイルばね151~154よりも軸方向の長さが短い。また、本発明の第1実施形態に係る基板4と異なり、第2実施形態に係る基板104には貫通孔が設けられていないため、ピン134~137は、基板104に挿入されない。更に、本発明の第1実施形態に係るコイルばね51~56と異なり、コイルばね151~154は、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bの前記外形の一部の角部の近傍に配置されている。具体的には、コイルばね151,154は、第1導光部材141Bの前記外形の角部のうち、第2導光部材142Bから遠い側の2箇所の角部の近傍にそれぞれ配置されている。また、コイルばね152,153は、第2導光部材142Bの前記外形の角部のうち、第1導光部材141Bから遠い側の2箇所の角部の近傍にそれぞれ配置されている。コイルばね151~154は、基板104により圧縮されている。
【0060】
次に、
図12及び
図13を参照しつつ、表面パネル132と、第1光源ユニット141及び第2光源ユニット142とについてより詳細に説明する。
図12は、本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋を前後方向に切った断面図である。また、
図13に示す断面は、本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋を幅方向に切った断面図である。
【0061】
図12に示すように、本発明の第2実施形態に係る炊飯器が備える外蓋を前後方向に切った断面において、第2導光部材142Bは、表面パネル132の裏面132Cに接触して設けられている。言い換えると、第2導光部材142Bの一部である第2導光部材142Bの上部の突起部171,172は、静電タッチフィルム106を介して表面パネル132の裏面132Cに接触している。このとき、第2導光部材142Bの上部の突起部171,172以外の上部と表面パネル132の裏面132Cとの間の隙間からわずかに光が漏れても、光透過領域132Bにおいて表示される炊飯器に関する情報が誤表示されなければよい。
【0062】
また、
図12~
図13に示すように、第1導光部材141Bの上面は、表面パネル132の裏面132Cに面接触している。
【0063】
本発明の第2実施形態に係る炊飯器によれば、光透過領域132Bを有する表面パネル132と、表面パネル132と対向する基板104と、基板104の上面104Aに実装される第1光源ユニット141及び第2光源ユニット142とが設けられている。また、コイルばね151~154が、基板104に対して下面104Bから付勢力を印加して、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bを表面パネル132に接触させている。このような構成によれば、基板104に実装された第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132とが接触するので、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132との間に隙間が生じることを抑えることができる。その結果、第1光源及び第2光源142Aからの光が、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に漏れることを抑えることができる。また、例えば、炊飯器101の落下による衝撃などの外力が加わった場合であっても、コイルばね151~154が変形することにより当該外力のエネルギーを吸収することができる。その結果、第1光源ユニット141及び第2光源ユニット142と基板104との破損を抑えることができる。
【0064】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、第1光源ユニット141及び第2光源ユニット142の基板104の上面104Aに対する高さが、基板104の上面104Aに実装される他の部品の基板104の上面104Aに対する高さよりも高い。このような構成によれば、他の部品が第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132との接触を阻害するのを抑えることができるので、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132とをより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に第1光源及び第2光源142Aからの光が漏れることをより抑えることができる。
【0065】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bが、基板104の上面104Aに対して直交する方向から見たときに矩形又は略矩形の外形を有する。また、コイルばね151~154は、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bの外形の角部の近傍に配置される。このような構成によれば、コイルばね151~154により第1導光部材141B及び第2導光部材142Bをバランスよく付勢して、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bを表面パネル132により密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0066】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、表面パネル132が、炊飯器101の外側に向かって凸となるように湾曲する表面132Aと、基板104に対向する裏面132Cとを有する。また、表面パネル132の外形が、表面132Aに対して略直交する方向から見たときに基板104の上面104Aに対して直交する前後方向が長手方向であり、基板104の上面104Aに対して直交し且つ前後方向に対して交差する幅方向が短手方向である略矩形形状である。また、前後方向に切った断面において、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとの第1接触部441及び第2接触部442が、直線状である。更に、基板104の上面104Aに対して直交し且つ前後方向に対して交差する幅方向に切った断面において、第1接触部441及び第2接触部442が、湾曲している。このような構成によれば、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0067】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、基板104の下面104Bにあるコイルばね151~154が、基板104の下面104Bに対向して基板104の下面104Bに対して直交するように配置されるピン134~137の軸方向の周囲に巻回する。このような構成によれば、ピン134~137の周囲に配置されたコイルばね151~154が基板104を付勢する。そのため、意図する方向に基板104を付勢することができ、基板104に実装されている第1光源ユニット141及び第2光源ユニット142の第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132とをより確実に密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0068】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、表面パネル132の裏面132Cに静電タッチフィルム106が設けられ、静電タッチフィルム106を介して第2導光部材142Bが表面パネル132に接触する。このような構成によれば、静電タッチフィルム106を介して第2導光部材142Bと表面パネル132とが間接的に接触する場合でも、基板104に印加された付勢力により第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとを隙間が生じないように接触させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることを抑えることができる。
【0069】
また、第2実施形態に係る炊飯器によれば、第1導光部材141Bは、表面パネル132と面接触する。このような構成によれば、第1導光部材141Bと表面パネル132の裏面132Cとをより確実に密着させることができる。その結果、表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0070】
なお、本発明は上記第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、第2導光部材142Bの一部である第2導光部材142Bの上部の突起部171,172が静電タッチフィルム106を介して表面パネル132の裏面132Cに接触するものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとは接触せずに近接して配置されてもよい。この場合、第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとの間に生じる隙間の大きさを抑えればよい。具体的には、前記隙間から漏れる光が、表面パネル132の光透過領域132Bにおける炊飯器に関する情報の表示について影響を与えず、使用者に対して炊飯器に関する情報を誤認識させない程度であるように、前記隙間の大きさを抑えればよい。
【0071】
また、前記では、基板104の上面104Aに対して直交する前後方向に切った断面において、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとの第1接触部441及び第2接触部442は、直線状であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1接触部441及び第2接触部442は、前記前後方向における第1接触部441及び第2接触部442と対向する表面パネル132の表面132Aの対向部443よりも曲率が小さい形状であってもよい。このような構成においても、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0072】
また、前記では、基板104の上面104Aに対して直交する前後方向に切った断面において、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとの第1接触部441及び第2接触部442は、直線状であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1接触部441及び第2接触部442は、前記前後方向に対して交差する幅方向における第1接触部441及び第2接触部442と対向する表面パネル132の表面132Aの対向部443よりも曲率が小さい形状であってもよい。このような構成においても、第1導光部材141B及び第2導光部材142Bと表面パネル132の裏面132Cとを隙間が生じにくいようにより密着させることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることをより抑えることができる。
【0073】
このような構成によれば、第2導光部材142Bと表面パネル32の裏面32Cとの間に隙間の大きさを抑えることができる。その結果、前記隙間を通じて表面パネル132の意図しない領域に光が漏れることを抑えることができる。
【0074】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の炊飯器は、例えば、家庭用の炊飯器に有用である。
【符号の説明】
【0076】
1 炊飯器
2 炊飯器本体
2A 把手
2B 開放ボタン
3 外蓋
31 外蓋本体
31A 凹部
31B 底面
32 表面パネル
32A 表面
32B 光透過領域
32C 裏面
33 蒸気筒
34~39 ピン
4 基板
4A 上面
4B 下面
41 第1光源ユニット
41B 第1導光部材
42 第2光源ユニット
42A 第2光源
42B 第2導光部材
43~48 貫通孔
51~56 コイルばね
6 静電タッチフィルム
101 炊飯器
103 外蓋
104 基板
104A 上面
104B 下面
106 静電タッチフィルム
131 外蓋本体
131A 凹部
131B 底面
132 表面パネル
132A 表面
132B 光透過領域
132C 裏面
133 蒸気筒
134~137 ピン
141 第1光源ユニット
141B 第1導光部材
142 第2光源ユニット
142A 第2光源
142B 第2導光部材
151~154 コイルばね
171~172 突起部
181~183 リブ
431 第1接触部
432 第2接触部
433 対向部
441 第1接触部
442 第2接触部
443 対向部