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特許7407392無線通信装置、無線通信システム、情報端末、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信システム、情報端末、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20231222BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20231222BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20231222BHJP
   H04B 17/00 20150101ALI20231222BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W88/08
H04Q9/00 301D
H04B17/00 N
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2019197605
(22)【出願日】2019-10-30
(65)【公開番号】P2021072519
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】新屋敷 泰史
(72)【発明者】
【氏名】槻木 優樹
(72)【発明者】
【氏名】酒瀬川 伸二
【審査官】新井 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-146649(JP,A)
【文献】特開2017-184061(JP,A)
【文献】特開2019-133808(JP,A)
【文献】特開2011-030052(JP,A)
【文献】特表2019-506073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03J 9/00 - 9/06
H04B 1/60
3/46 - 3/493
7/24 - 7/26
17/00 - 17/40
H04L 12/28
H04M 11/00
H04Q 9/00 - 9/16
H04W 4/00 - 99/00
H05B 39/00 - 39/10
45/00 - 45/59
47/00 - 47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置であって、
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、
前記無線装置とは異なる第2情報端末と、前記第1無線通信部よりも指向性の高い無線通信方式で通信する第2無線通信部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された前記無線通信装置に関する問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記第2情報端末から前記第2無線通信部に送信された情報を含む
無線通信装置。
【請求項2】
前記第1無線通信部は、前記無線装置とは異なる第1情報端末と無線で通信し、
前記問合せ情報は、前記第1情報端末から前記第1無線通信部に送信された情報を含む
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記報知部は、表示部を含み、前記表示部での表示によって、前記回答に関する報知を行う
請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部が前記無線装置と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含む
請求項1~3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
無線通信装置であって、
照明装置を含む負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された前記無線通信装置に関する問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記報知部は、表示部を含み、前記表示部での表示によって、前記回答に関する報知を行う
無線通信装置。
【請求項6】
前記表示部は、発光部を含み、
前記報知部は、前記表示部での表示として前記発光部の発光状態によって、前記回答に関する報知を行い、
前記発光部は、前記問合せ情報に対して、肯定的な回答と、否定的な回答とで、異なる発光状態となる、
請求項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記表示部は、複数の発光部を含み、
前記複数の発光部は、前記問合せ情報に対して、肯定的な回答がされるときに点灯する第1発光部と、否定的な回答がされるときに点灯する、前記第1発光部とは異なる第2発光部とを含む
請求項に記載の無線通信装置。
【請求項8】
照明装置を含む負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部が前記無線装置と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含む
無線通信装置。
【請求項9】
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部に設定される、前記無線装置との無線通信に用いられる情報を含む
請求項に記載の無線通信装置。
【請求項10】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部に設定される通信チャンネルを含む
線通信装置。
【請求項11】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部に設定される無線回路IDを含む
線通信装置。
【請求項12】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記無線装置との無線通信に用いられる情報の前記第1無線通信部への設定の有無を示す情報を含む
線通信装置。
【請求項13】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記無線装置との無線通信の可否に関する信号の受信の有無を示す情報を含む
線通信装置。
【請求項14】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記無線装置との無線通信における送信タイミングを指示する信号の受信の有無を示す情報を含む
線通信装置。
【請求項15】
負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、
報知部と、を備え、
前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行うものであり、
前記問合せ情報は、前記無線装置との無線通信を停止させる信号の受信の有無を示す情報を含む
線通信装置。
【請求項16】
前記負荷装置は、照明装置を含む
請求項1~のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記問合せ情報は、前記無線通信装置を他の無線通信装置と識別する識別情報を含む
請求項1~16のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項18】
請求項1~1のいずれか1項に記載の無線通信装置と、
前記負荷装置と、を備える
無線通信システム。
【請求項19】
照明装置を含む負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部と、を備えた無線通信装置に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付部と、
前記問合せ情報を、前記無線通信装置に出力する出力部と、を備え、
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部が前記無線装置と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含む
情報端末。
【請求項20】
前記情報端末は、さらに、表示部を有し、
前記表示部は、前記出力部が前記問合せ情報を出力した後、前記問合せ情報に関連した情報を表示する
請求項19に記載の情報端末。
【請求項21】
照明装置を含む負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部と、を備えた無線通信装置に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付ステップと、
前記問合せ情報を、前記無線通信装置に出力する出力ステップと、を含み、
前記問合せ情報は、前記第1無線通信部が前記無線装置と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含む
情報処理方法。
【請求項22】
請求項21に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、無線通信システム、情報端末、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線ユニットと1以上の端末とが無線で通信するシステムが開示されている(例えば、特許文献1)。このシステムでは、端末に接続された照明器具を無線で制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-47353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線ユニット(本発明では無線通信装置と呼ぶ)が動作する際に、無線通信装置に関する情報を知りたいという要望がある。例えば、無線通信の不具合等があったときに、その原因を特定するために無線通信装置の無線通信に関する情報を確認したいという要望がある。しかし、通常、このような無線通信装置に関する情報をユーザが確認することは難しい。
【0005】
そこで、本発明は、無線通信装置に関する情報を容易に確認できる無線通信装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る無線通信装置の一態様は、負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、報知部と、を備え、前記報知部は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る無線通信システムの一態様は、上記の無線通信装置と、前記負荷装置と、を備える。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る情報端末の一態様は、負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部と、を備えた無線通信装置に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付部と、前記問合せ情報を、前記無線通信装置に出力する出力部と、を備える。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理方法の一態様は、負荷装置に接続された無線装置と無線で通信する第1無線通信部と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部と、を備えた無線通信装置に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付ステップと、前記問合せ情報を、前記無線通信装置に出力する出力ステップと、を含む。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明に係るプログラムの一態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、無線通信装置に関する情報を容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る負荷制御システムの一例を示す構成図である。
図2】実施の形態に係る無線通信装置の一例を示す構成図である。
図3A】実施の形態に係る無線通信装置の一例を示す外観斜視図である。
図3B】実施の形態に係る無線通信装置の一例を示す外観底面図である。
図4】実施の形態に係る問合せ情報の一例を示す図である。
図5】実施の形態に係る情報端末の一例を示す構成図である。
図6】実施の形態に係る情報端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】実施の形態に係る表示部の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。
【0014】
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
【0015】
(実施の形態)
以下、実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0016】
図1は、実施の形態に係る負荷制御システム1の一例を示す構成図である。
【0017】
負荷制御システム1は、無線通信装置10と、負荷装置20と、無線装置21と、制御装置30と、リレー40と、スイッチ50と、を備える。なお、図1には、情報端末60および通信IF(InterFace)70も図示している。情報端末60および通信IF70は、負荷制御システム1の構成要素であってもよいし、負荷制御システム1外の構成要素であってもよい。
【0018】
負荷制御システム1では、制御装置30が中心となって複数の負荷装置20が制御される。なお、無線通信装置10と負荷装置20とを備えるシステムを無線通信システム2とも呼び、無線通信装置10と制御装置30とを備えるシステムを制御システム3とも呼ぶ。
【0019】
制御装置30は、負荷制御システム1における親機として動作し、負荷装置20を制御するための装置である。制御装置30は、無線通信装置10、リレー40およびスイッチ50等と有線の信号線で接続される。
【0020】
リレー40は、複数の負荷装置20への電力供給のオンおよびオフを切り替えるスイッチである。リレー40は、例えば、制御装置30からの指示に応じて、複数の負荷装置20への電力供給のオンおよびオフを切り替える。リレー40は、負荷装置20と電力線で接続される。
【0021】
スイッチ50は、例えば、壁スイッチ等であり、スイッチ50がユーザによって操作されることで、特定の負荷装置20が制御される。
【0022】
例えば、スイッチ50には複数の負荷装置20のそれぞれに対応したボタンが設けられており、各ボタンが操作されることで、ボタンに対応した負荷装置20がボタンに割り当てられた機能に応じて制御される。例えば、ボタンに負荷装置20のオンおよびオフの機能が割り当てられている場合、特定のボタンが操作されることで、対応する負荷装置20のオンおよびオフが切り替えられる。上述したように、負荷制御システム1では、制御装置30が中心となって複数の負荷装置20が制御されるため、例えば、特定のボタンが操作された場合、スイッチ50から当該ボタンへの操作に応じた信号が制御装置30に送信され、制御装置30は、受信した信号に応じて対応する負荷装置20のオンおよびオフを切り替えるための信号をリレー40に送信して、リレー40に負荷装置20のオンおよびオフを切り替えさせる。または、制御装置30は、受信した信号に応じて対応する負荷装置20のオンおよびオフを切り替えるための信号を無線通信装置10に送信してもよい。後述するように、無線通信装置10は、負荷装置20に接続された無線装置21と無線で通信することから、無線装置21を介して負荷装置20を制御することができる。
【0023】
負荷装置20は、制御装置30により制御される装置である。なお、負荷装置20には、無線装置21が接続されており、無線通信装置10と無線装置21とが無線で通信することで、負荷装置20は、無線通信装置10により制御されてもよい。負荷装置20は、例えば、照明装置を含む。負荷装置20は、制御装置30または無線通信装置10によって、照明のオンおよびオフの制御、調光率の制御または色温度の制御等がなされる。
【0024】
無線装置21は、負荷装置20に接続され、無線通信装置10と無線で通信する。無線装置21は、負荷装置20に内蔵されていてもよいし、負荷装置20に外付けされていてもよい。
【0025】
無線通信装置10は、無線装置21と無線で通信し、例えば、制御装置30からの指示に応じて無線装置21と接続された負荷装置20を制御する。負荷装置20が照明装置である場合に、無線通信装置10は明るさを検出する機能を有していてもよい。この場合、無線通信装置10は、負荷装置20が設置された場所の周辺の天井等に設置され、負荷装置20に照射される床面等の照度を検出することで負荷装置20の明るさを検出する。例えば、検出された明るさが予め定められた設定値となるように、負荷装置20は無線通信装置10に調光制御される。ここで、無線通信装置10の構成について図2を用いて説明する。
【0026】
図2は、実施の形態に係る無線通信装置10の一例を示す構成図である。
【0027】
無線通信装置10は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、通信回路およびメモリ等を含むコンピュータであり、第1無線通信部11、報知部12、有線通信部13および第2無線通信部14を備える。メモリは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等であり、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶することができる。第1無線通信部11、有線通信部13および第2無線通信部14は、無線通信装置10が有するプロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、信号(情報)の送受信を行う。報知部12は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、報知を行う。
【0028】
第1無線通信部11は、通信回路およびアンテナ等によって実現され、負荷装置20に接続された無線装置21と無線で通信する。第1無線通信部11と無線装置21との通信には、例えば、920MHz帯の特定小電力無線が用いられる。例えば、第1無線通信部11には、無線装置21との無線通信に用いられる情報が設定される。
【0029】
例えば、第1無線通信部11には、無線装置21と無線で通信する際に用いられる通信チャンネル(周波数帯域)が設定される。例えば、負荷制御システム1が複数の無線通信装置10を備える場合、複数の無線通信装置10のそれぞれ毎に異なる通信チャンネルを設定することで、複数の無線通信装置10のそれぞれ毎に異なる負荷装置20を制御させることができる。
【0030】
また、例えば、第1無線通信部11には、無線装置21と無線で通信する際に用いられる無線回路IDが設定される。例えば、複数の無線通信装置10のそれぞれ毎に異なる無線装置21と無線で通信する際に、時分割多重方式が用いられる場合に、無線回路IDが設定される。無線回路IDには無線のタイムスロットの番号が対応付けられ、第1無線通信部11は、設定された無線回路IDに対応したタイムスロットを用いて無線通信を行う。
【0031】
なお、第1無線通信部11は、無線装置21とは異なる第1情報端末と無線で通信してもよく、問合せ情報は、第1情報端末から第1無線通信部11に送信された情報を含んでいてもよい。つまり、外部から入力された問合せ情報は、第1情報端末から入力された情報であってもよい。
【0032】
例えば、無線通信装置10が動作する際に、無線通信装置10に関する情報を知りたいという要望がある。具体的には、無線装置21との無線通信の不具合等があったときに、原因の究明のために、無線装置21との無線通信に関する情報を確認したいという要望がある。しかし、通常、無線装置21との無線通信に関する情報をユーザが確認することは難しい。
【0033】
そこで、無線通信装置10は、無線装置21との無線通信に関する情報をユーザが容易に確認できるように、報知部12を備える。
【0034】
報知部12は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。問合せ情報の詳細については後述する。なお、報知部12が問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う手段は特に限定されない。ここでは例えば、報知部12は、表示部120を含み、表示部120での表示によって、問合せ情報に応じた回答に関する情報を報知する。例えば、表示部120は、発光部を含み、報知部12は、表示部120での表示として発光部の発光状態によって、回答に関する報知を行い、発光部は、問合せ情報に対して、肯定的な回答(つまりYESの回答)と、否定的な回答(つまりNOの回答)とで、異なる発光状態となる。言い換えると、報知部12は、発光部を、問合せ情報に対して肯定的な回答と否定的な回答とで異なる発光状態とすることで、問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。発光部は、例えば、LED(Ligth Emitting Diode)等により実現される。なお、ここでは表示部120は、複数の発光部12a~12cを含む。例えば、報知部12は、問合せ情報に対して肯定的な回答をする場合、特定の発光部を第1発光状態とし、問合せ情報に対して否定的な回答をする場合、特定の発光部を第1発光状態とは異なる第2発光状態とする。表示部120を用いた、問合せ情報に応じた回答に関する報知の方法の詳細については後述する。
【0035】
有線通信部13は、通信回路およびコネクタ等によって実現され、負荷装置20を制御するための制御装置30と通信する。
【0036】
第2無線通信部14は、無線装置21とは異なる第2情報端末と、第1無線通信部11よりも指向性の高い無線通信方式で通信する。例えば、第2無線通信部14は、通信回路および赤外線受光素子等によって実現され、赤外線信号を受信する。問合せ情報は、第2情報端末から第2無線通信部14に送信された情報を含んでいてもよい。つまり、外部から入力された問合せ情報は、第2情報端末から入力された情報であってもよい。
【0037】
例えば、報知部12は、無線通信装置10が外部(例えば第1情報端末または第2情報端末)から問合せ情報の入力を受け付けたとき、問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。
【0038】
図1での説明に戻り、情報端末60は、例えば、スマートフォンまたはタブレット等の携帯端末であり、無線通信装置10と無線で通信する。例えば、ユーザは、情報端末60を操作して、問合せ情報を無線通信装置10に送信し、問合せ情報に応じた回答に関する報知を無線通信装置10に行わせる。このとき、問合せ情報を無線通信装置10に送信するために、例えば、赤外線通信が用いられる。ただし、情報端末60としてスマートフォンまたはタブレット等の携帯端末は、赤外線による通信機能を有していないことがある。そこで、通信IF70が用いられる。
【0039】
通信IF70は、赤外線による通信機能を有している装置である。情報端末60と無線通信装置10とは、通信IF70を介して赤外線による通信が可能となる。情報端末60と通信IF70とは、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)により通信可能に接続される。また、情報端末60は、USB(Universal Serial Bus)コネクタを有し、情報端末60と通信IF70とは、USBコネクタを介して通信可能に接続されてもよい。
【0040】
なお、情報端末60は、上述した第1情報端末であってもよく、赤外線による通信機能を有している場合には、上述した第2情報端末であってもよく、第1情報端末と第2情報端末とは、同じ端末(情報端末60)であってもよい。同じように、通信IF70は、第1情報端末であってもよく、第2情報端末であってもよく、第1情報端末と第2情報端末とは、同じ端末(通信IF70)であってもよい。
【0041】
無線通信装置10の第2無線通信部14は、例えば、通信IF70または情報端末60から、問合せ情報を示す赤外線信号が入力される(言い換えると赤外線信号を受信する)。報知部12は、外部から問合せ情報が入力されたことをトリガーとして、入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。
【0042】
次に、表示部120を用いた、問合せ情報に応じた回答に関する報知の方法について、図3Aおよび図3Bを用いて説明する。
【0043】
図3Aは、実施の形態に係る無線通信装置10の一例を示す外観斜視図である。図3Bは、実施の形態に係る無線通信装置10の一例を示す外観底面図である。
【0044】
無線通信装置10は、上述したように、例えば天井に設置される。詳細な説明は省略するが、無線通信装置10は、図3Bに示される底面部分が室内側に露出するように、天井に設けられた孔に嵌められて固定される。このため、ユーザは、無線通信装置10が備える発光部12a~12cを目視で確認することができる。なお、無線通信装置10の底面には、第2無線通信部14を構成する赤外線受光素子14aが設けられており、赤外線受光素子14aによって赤外線を受光することができる。また、無線通信装置10の底面には、明るさセンサ15が設けられており、床面の照度を検出することができる。
【0045】
例えば、問合せ情報に応じた回答に関する報知は、問合せ情報に対する肯定的な回答の報知と、否定的な回答の報知とを含む。上述したように、報知部12は、問合せ情報に対して肯定的な回答をする場合、発光部を第1発光状態とし、問合せ情報に対して否定的な回答をする場合、発光部を第1発光状態とは異なる第2発光状態とする。例えば、発光部12aが問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う際に用いられるとする。
【0046】
例えば、第1発光状態は所定時間点灯している状態であり、第2発光状態は消灯している状態であるとする。ユーザは、情報端末60等を使用して問合せ情報を無線通信装置10に送信した場合に、発光部12aが所定時間点灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が肯定的な回答をしていることを認識でき、発光部12aが消灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が否定的な回答をしていることを認識できる。
【0047】
また、例えば、第1発光状態と第2発光状態とがそれぞれ異なる光色の点灯状態であってもよい。例えば、第1発光状態は青色で所定時間点灯している状態であり、第2発光状態は赤色で所定時間点灯している状態であるとする。ユーザは、情報端末60等を使用して問合せ情報を無線通信装置10に送信した場合に、発光部12aが青色で所定時間点灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が肯定的な回答をしていることを認識でき、発光部12aが赤色で所定時間点灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が否定的な回答をしていることを認識できる。
【0048】
なお、報知部12は、複数の発光部を用いて問合せ情報に応じた回答に関する報知を行ってもよい。例えば、複数の発光部は、問合せ情報に対して、肯定的な回答がされるときに所定時間点灯する第1発光部と、否定的な回答がされるときに所定時間点灯する、第1発光部とは異なる第2発光部とを含んでいてもよい。例えば、発光部12aを第1発光部とし、発光部12bを第2発光部とする。ユーザは、情報端末60等を使用して問合せ情報を無線通信装置10に送信した場合に、発光部12aが所定時間点灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が肯定的な回答をしていることを認識でき、発光部12bが所定時間点灯しているときには問合せに対して無線通信装置10が否定的な回答をしていることを認識できる。
【0049】
また、報知部12は、無線通信装置10が問合せ情報を受信したときに、問合せ情報を受信したことを示す報知を行ってもよい。例えば、報知部12は、特定の発光部を所定時間点滅させることで、問合せ情報を受信したことを報知してもよい。
【0050】
次に、問合せ情報の詳細について図4を用いて説明する。
【0051】
図4は、実施の形態に係る問合せ情報の一例を示す図である。
【0052】
問合せ情報は、例えば、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含む。例えば、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報として、第1無線通信部11に設定される、無線装置21との無線通信に用いられる情報を含んでいてもよい。第1無線通信部11に設定される無線装置21との無線通信に用いられる情報は、例えば、通信チャンネルおよび無線回路IDであり、無線通信装置10に問題等が発生していなければ、第1無線通信部11には、予め決められた通信チャンネルおよび予め決められた無線回路IDが設定される。
【0053】
例えば、問合せ情報は、第1無線通信部11に設定される無線装置21との無線通信に用いられる情報として、図4に示されるように、第1無線通信部11に設定される通信チャンネルを含んでいてもよい。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線装置21との無線通信に用いられる所定の通信チャンネルが第1無線通信部11に設定されているか否かを問い合わせる問合せ情報を無線通信装置10に送信する。つまり、無線装置21との無線通信に用いられる所定の通信チャンネルが第1無線通信部11に正しく設定されているか否かを問い合わせることができる。
【0054】
また、例えば、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報として、図4に示されるように、第1無線通信部11に設定される無線回路IDを含んでいてもよい。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線装置21との無線通信に用いられる所定の無線回路IDが第1無線通信部11に設定されているか否かを問い合わせる問合せ情報を無線通信装置10に送信する。つまり、無線装置21との無線通信に用いられる所定の無線回路IDが第1無線通信部11に正しく設定されているか否かを問い合わせることができる。
【0055】
また、例えば、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報として、無線装置21との無線通信に用いられる情報の第1無線通信部11への設定の有無を示す情報を含んでいてもよい。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線装置21との無線通信に用いられる情報がそもそも第1無線通信部11に設定されているか否かを問い合わせる問合せ情報を無線通信装置10に送信する。
【0056】
また、例えば、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報として、無線装置21との無線通信の可否に関する信号の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。
【0057】
例えば、問合せ情報は、無線装置21との無線通信の可否に関する信号の受信の有無を示す情報として、無線装置21との無線通信における送信タイミングを指示する信号の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。送信タイミングを指示する信号は、図4に示される同期信号に対応する。無線通信装置10は、例えば、時分割多重方式を用いて無線通信を行うため、他の無線通信装置10との送信タイミングを同期する同期信号を受信するまで信号を送信できない。例えば、同期信号は、複数の無線通信装置10と接続され得る制御装置30から送信される。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線通信装置10が同期信号を受信しているか否かを問い合わせる問合せ情報を無線通信装置10に送信する。
【0058】
また、例えば、問合せ情報は、無線装置21との無線通信の可否に関する信号の受信の有無を示す情報として、図4に示されるように、無線装置21との無線通信を停止させる信号(通信停止信号)の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。無線通信装置10は、例えば、通信停止信号を受信した場合、強制的に無線通信が停止させられる。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線通信装置10が通信停止信号を受信しているか否かを問い合わせる問合せ情報を無線通信装置10に送信する。
【0059】
また、例えば、問合せ情報は、図4に示されるように、無線通信装置10を他の無線通信装置10と識別する識別情報を含んでいてもよい。識別情報は、例えば、無線通信装置10のMAC(Media Access Control)アドレスである。例えば、ユーザは、情報端末60等を操作して、無線通信装置10の識別情報を問い合わせる。
【0060】
このように、問合せ情報は、肯定的な回答または否定的な回答ができるような問合せを示す情報を含み、問合せ情報に対して、無線通信装置10の報知部12は、肯定的な回答または否定的な回答を、発光部等を用いて報知することで、ユーザは、問合せに対する回答を確認でき、例えば、無線通信の不具合の原因等を特定できる。
【0061】
一例として以下の手順で無線通信の不具合の原因の特定がなされる。
【0062】
まず、所定の通信チャンネルが第1無線通信部11に設定されているか否かが問い合わせられる。第1無線通信部11に所定の通信チャンネルが設定されていなければ、正しい通信チャンネルが設定されていないことが不具合の原因であることがわかる。第1無線通信部11に所定の通信チャンネルが設定されていれば、通信チャンネルは正しく設定されているため通信チャンネルが不具合の原因ではないことがわかる。
【0063】
次に、所定の無線回路IDが第1無線通信部11に設定されているか否かが問い合わせられる。第1無線通信部11に所定の無線回路IDが設定されていなければ、正しい無線回路IDが設定されていないことが不具合の原因であることがわかる。第1無線通信部11に所定の無線回路IDが設定されていれば、無線回路IDは正しく設定されているため無線回路IDが不具合の原因ではないことがわかる。
【0064】
なお、第1無線通信部11に所定の通信チャンネルまたは所定の無線回路IDが設定されているか否かの問合せの前に、まず、通信チャンネルまたは無線回路IDがそもそも第1無線通信部11に設定されているか否かが問い合わせられてもよい。第1無線通信部11に通信チャンネルまたは無線回路IDが設定されていなければ、通信チャンネルまたは無線回路IDがそもそも設定されていないことが不具合の原因であることがわかる。第1無線通信部11に何らかの通信チャンネルまたは無線回路IDが設定されていれば、所定の通信チャンネルが第1無線通信部11に設定されているか否かの問い合わせ、および、所定の無線回路IDが第1無線通信部11に設定されているか否かの問い合わせがなされる。
【0065】
次に、無線通信装置10が同期信号を受信しているか否かが問い合わせられる。無線通信装置10が同期信号を受信していなければ、同期信号を受信していないことが不具合の原因であることがわかる。無線通信装置10が同期信号を受信していれば、同期信号が不具合の原因ではないことがわかる。
【0066】
次に、無線通信装置10が通信停止信号を受信しているか否かが問い合わせられる。無線通信装置10が通信停止信号を受信していれば、通信停止信号を受信していることが不具合の原因であることがわかる。無線通信装置10が通信停止信号を受信していなければ、通信停止信号が不具合の原因ではないことがわかる。
【0067】
このように、例えば、通信チャンネル、無線回路ID、同期信号の受信有無、通信停止信号の受信有無の順に問合せが行われることで、無線通信の不具合の原因の特定がなされる。
【0068】
次に、問合せ情報を無線通信装置10に対して出力する情報端末60について、図5から図7を用いて説明する。
【0069】
図5は、実施の形態に係る情報端末60の一例を示す構成図である。
【0070】
情報端末60は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、通信回路、入出力IFおよびメモリ等を含むコンピュータであり、受付部61、出力部62および表示部63を備える。メモリは、ROM、RAM等であり、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶することができる。受付部61は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、受け付けた情報の処理を行う。出力部62は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、信号(情報)の送信を行う。表示部63は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、情報の表示を行う。受付部61は、情報端末60が有する入出力IF(例えばタッチパネルまたはキーボード等)により実現される。出力部62は、情報端末60が有する通信回路およびアンテナ等によって実現される。表示部63は、情報端末60が有する入出力IF(例えばディスプレイ等)により実現される。ここでは、情報端末60をスマートフォンまたはタブレット端末とし、受付部61および表示部63をタッチパネルディスプレイとして説明する(後述する図7参照)。
【0071】
受付部61、出力部62および表示部63について、図6および図7を用いながら説明する。
【0072】
図6は、実施の形態に係る情報端末60の動作の一例を示すフローチャートである。
【0073】
図7は、実施の形態に係る表示部63の表示の一例を示す図である。
【0074】
図6に示されるように、まず、受付部61は、無線通信装置10に対する問合せ情報の入力を受け付ける(ステップS11)。例えば、図7の左側に示されるように、情報端末60の表示部63に問合せ情報(ここでは通信チャンネル)の入力を促す表示がされ、ユーザが情報端末60の受付部61に問合せ情報を入力する。
【0075】
次に、出力部62は、問合せ情報を出力する(ステップS12)。例えば、問合せ情報は赤外線通信を用いて無線通信装置10に送信される。例えば、問合せ情報は、問合せコードと、問合せ項目と、問合せデータとからなる。問合せコードは、これから問合せがあることを無線通信装置10に認識させるためのコードである。問合せ項目は、何についての問合せであるかを示す項目である。例えば、問合せ項目によって、問合せが通信チャンネルについての問合せであること、無線回路IDについての問合せであること等がわかる。問合せデータは、問合せについての具体的なデータである。例えば、通信チャンネルの場合、問合せデータは、通信チャンネルの具体的な番号となる。
【0076】
例えば、情報端末60が赤外線による通信機能を有していれば、出力部62は、赤外線通信により無線通信装置10へ問合せ情報を出力する。また、例えば、情報端末60が赤外線による通信機能を有していなければ、出力部62は、問合せ情報をいったん通信IF70へ出力し、通信IF70は、赤外線通信により無線通信装置10へ問合せ情報を送信する。
【0077】
無線通信装置10は問合せ情報を受信し、無線通信装置10の報知部12は、問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。例えば、報知部12は、問合せ情報に対して、発光部を用いて肯定的な回答または否定的な回答を報知する。これにより、ユーザは、無線通信装置10にとって問合せ内容が肯定的であったか否定的であったかを認識できる。
【0078】
次に、表示部63は、出力部62が問合せ情報を出力した後、問合せ情報に関連した情報を表示する(ステップS13)。問合せ情報に関連した情報は、例えば、報知部12による回答に関する報知に対してユーザにさらに問合せを行わせるための情報である。例えば、図7の中央に示されるように、情報端末60の表示部63に、問合せ情報に関連した情報として、前回の問合せに対する回答の入力を促す表示がされる。ユーザは、報知された回答が肯定的であれば「YES」のボタンを操作し、報知された回答が否定的であれば「NO」のボタンを操作する。例えば、肯定的な回答が報知され、「YES」のボタンが操作あされた場合、表示部63には、次の問合せ情報(ここでは無線回路ID)の入力を促す表示がされる。このように、問合せ情報の入力と問合せに対する回答の入力とを繰り返すことで、無線通信装置10に関する情報(例えば、通信不具合を特定するための情報)を詳細に確認していくことができる。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態に係る無線通信装置10は、負荷装置20に接続された無線装置21と無線で通信する第1無線通信部11と、報知部12と、を備え、報知部12は、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う。
【0080】
これによれば、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知が報知部12によって行われるため、ユーザは、無線通信装置10に関する情報についての問合せを行うことで、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる。
【0081】
また、第1無線通信部11は、無線装置21とは異なる第1情報端末と無線で通信し、問合せ情報は、第1情報端末から第1無線通信部11に送信された情報を含んでいてもよい。
【0082】
これによれば、無線通信装置10に対して無線で問合せを行うことができる。
【0083】
また、無線通信装置10は、無線装置21とは異なる第2情報端末と、第1無線通信部11よりも指向性の高い無線通信方式で通信する第2無線通信部14を備え、問合せ情報は、第2情報端末から第2無線通信部14に送信された情報を含んでいてもよい。
【0084】
これによれば、無線通信装置10に無線通信の不具合があった場合であっても、指向性の高い無線通信方式(例えば赤外線通信方式)によって特定の無線通信装置10を指定して、問合せ情報に応じた回答に関する報知を行わせることができる。
【0085】
また、報知部12は、表示部120を含み、表示部120での表示によって、回答に関する報知を行ってもよい。
【0086】
これによれば、ユーザは、無線通信装置10に設けられた表示部120での表示を確認することで、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる。
【0087】
また、表示部120は、発光部を含み、報知部12は、表示部120での表示として発光部の発光状態によって、回答に関する報知を行い、発光部は、問合せ情報に対して、肯定的な回答と、否定的な回答とで、異なる発光状態となってもよい。
【0088】
これによれば、ユーザは、例えば、無線通信装置10について、肯定的な回答または否定的な回答が可能な問合せをし、当該問合せに対する回答が肯定的な場合と否定的な場合とで異なる発光状態となる発光部を確認することで、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる。
【0089】
また、表示部120は、複数の発光部を含み、複数の発光部は、問合せ情報に対して、肯定的な回答がされるときに点灯する第1発光部と、否定的な回答がされるときに点灯する第2発光部とを含み、第1発光部と第2発光部とは異なっていてもよい。
【0090】
これによれば、ユーザは、例えば、無線通信装置10について、肯定的な回答または否定的な回答が可能な問合せをし、当該問合せに対する回答が肯定的な場合に点灯する第1発光部、および、当該問合せに対する回答が否定的な場合に点灯する第2発光部のうちのいずれが点灯するかを確認することで、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる。
【0091】
また、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含んでいてもよい。
【0092】
これによれば、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを問い合わせることができる。
【0093】
また、問合せ情報は、第1無線通信部11に設定される、無線装置21との無線通信に用いられる情報を含んでいてもよい。
【0094】
これによれば、無線装置21との無線通信に用いられる情報が第1無線通信部11に正しく設定されているか否かを問い合わせることができる。
【0095】
また、問合せ情報は、第1無線通信部11に設定される通信チャンネルを含んでいてもよい。
【0096】
これによれば、無線装置21との無線通信に用いられる通信チャンネルが第1無線通信部11に正しく設定されているか否かを問い合わせることができる。例えば、無線通信の不具合の原因として、第1無線通信部11に誤った通信チャンネルが設定されていることを特定できる。
【0097】
また、問合せ情報は、第1無線通信部11に設定される無線回路IDを含んでいてもよい。
【0098】
これによれば、無線装置21との無線通信に用いられる無線回路IDが第1無線通信部11に正しく設定されているか否かを問い合わせることができる。例えば、無線通信の不具合の原因として、第1無線通信部11に誤った無線回路IDが設定されていることを特定できる。
【0099】
また、問合せ情報は、無線装置21との無線通信に用いられる情報の第1無線通信部11への設定の有無を示す情報を含んでいてもよい。
【0100】
これによれば、無線装置21との無線通信に用いられる情報がそもそも第1無線通信部11に設定されているか否かを問い合わせることができる。例えば、無線通信の不具合の原因として、第1無線通信部11に無線装置21との無線通信に用いられる情報が設定されていないことを特定できる。
【0101】
また、問合せ情報は、無線装置21との無線通信の可否に関する信号の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。
【0102】
これによれば、無線通信装置10が無線装置21との無線通信の可否に関する信号を受信したか否かを問い合わせることができる。
【0103】
また、問合せ情報は、無線装置21との無線通信における送信タイミングを指示する信号の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。
【0104】
これによれば、無線通信装置10が無線装置21との無線通信における送信タイミングを指示する信号を受信したか否かを問い合わせることができる。例えば、無線通信の不具合の原因として、無線通信装置10が送信タイミングを指示する信号を受信していないことを特定できる。
【0105】
また、問合せ情報は、無線装置21との無線通信を停止させる信号の受信の有無を示す情報を含んでいてもよい。
【0106】
これによれば、無線通信装置10が無線装置21との無線通信を停止させる信号を受信したか否かを問い合わせることができる。例えば、無線通信の不具合の原因として、無線通信装置10が無線通信を停止させる信号を受信していることを特定できる。
【0107】
また、問合せ情報は、無線通信装置10を他の無線通信装置10と識別する識別情報を含んでいてもよい。
【0108】
これによれば、無線通信装置10を他の無線通信装置10と識別する識別情報を問い合わせることができる。
【0109】
また、負荷装置20は、照明装置を含んでいてもよい。
【0110】
これによれば、ユーザは、照明装置と通信する無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる。
【0111】
また、本実施の形態に係る無線通信システム2は、無線通信装置10と、負荷装置20と、を備える。
【0112】
これによれば、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる無線通信システム2を提供できる。
【0113】
また、本実施の形態に係る情報端末60は、負荷装置20に接続された無線装置21と無線で通信する第1無線通信部11と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部12と、を備えた無線通信装置10に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付部61と、問合せ情報を、無線通信装置10に出力する出力部62と、を備える。
【0114】
これによれば、無線通信装置10に関する情報を容易に確認できる情報端末60を提供できる。
【0115】
また、情報端末60は、さらに、表示部63を有し、表示部63は、出力部62が問合せ情報を出力した後、問合せ情報に関連した情報を表示してもよい。
【0116】
これによれば、問合せ情報に関連した情報は、例えば、報知部12による回答に関する報知に対してユーザにさらに問合せを行わせるための情報であり、ユーザは、無線通信装置10に関する情報を詳細に確認していくことができる。
【0117】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る無線通信装置10等について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0118】
例えば、上記実施の形態では、問合せ情報は、第1無線通信部11が無線装置21と無線通信できる状態にあるか否かを示す情報を含むと説明したが、これに限らない。例えば、問合せ情報は、無線通信の不具合の特定以外の用途にも用いられてもよい。例えば、問合せ情報は、無線通信装置10の動作状態等を含んでいてもよい。具体的には、問合せ情報によって、無線通信装置10の現在の動作状態の問合せが行われてもよい。
【0119】
例えば、上記実施の形態では、無線通信装置10が3つの発光部12a~12cを備えている例について説明したが、無線通信装置10は、1つ、2つ、または、4つ以上の発光部を備えていてもよい。
【0120】
また、例えば、上記実施の形態では、表示部120が発光部である例について説明したが、表示部120はディスプレイであってもよく、報知部12はディスプレイでの画像または映像の表示によって、問合せ情報に応じた回答に関する報知を行ってもよい。
【0121】
また、例えば、上記実施の形態では、報知部12が表示部120である例について説明したが、報知部12は、ブザーまたはスピーカであってもよく、ブザーまたはスピーカを用いて音声で問合せ情報に応じた回答に関する報知を行ってもよい。
【0122】
また、例えば、上記実施の形態では、無線通信装置10は、有線通信部13を備えると説明したが、備えていなくてもよい。
【0123】
また、例えば、上記実施の形態では、無線通信装置10は、第2無線通信部14を備えると説明したが、備えていなくてもよい。例えば、無線通信装置10は、赤外線通信以外の無線通信を用いて問合せ情報が入力されてもよい。
【0124】
また、例えば、上記実施の形態では、負荷装置20が照明装置である例について説明したが、負荷装置20は照明装置に限らない。
【0125】
なお、本発明は、情報端末60として実現できるだけでなく、情報端末60を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む情報処理方法として実現できる。
【0126】
具体的には、情報処理方法は、図6に示されるように、負荷装置20に接続された無線装置21と無線で通信する第1無線通信部11と、外部から入力された問合せ情報に応じた回答に関する報知を行う報知部12と、を備えた無線通信装置10に対する問合せ情報の入力を受け付ける受付ステップ(ステップS11)と、問合せ情報を、無線通信装置10に出力する出力ステップ(ステップS12)と、を含む。
【0127】
例えば、情報処理方法におけるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本発明は、情報処理方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。
【0128】
さらに、本発明は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
【0129】
例えば、本発明が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
【0130】
また、上記実施の形態の無線通信装置10、情報端末60に含まれる各構成要素は、専用または汎用の回路として実現されてもよい。
【0131】
また、上記実施の形態の無線通信装置10、情報端末60に含まれる各構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。
【0132】
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
【0133】
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、無線通信装置10、情報端末60に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
【0134】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0135】
2 無線通信システム
10 無線通信装置
11 第1無線通信部
12 報知部
12a、12b、12c 発光部
14 第2無線通信部
20 負荷装置
21 無線装置
60 情報端末
61 受付部
62 出力部
63 表示部
120 表示部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7