IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテリジョイント サージカル インク.の特許一覧

特許7407442骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法
<>
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図1
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図2
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図3
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図4
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図5
  • 特許-骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20231222BHJP
   A61B 17/56 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
A61B34/20
A61B17/56
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020003849
(22)【出願日】2020-01-14
(65)【公開番号】P2020110595
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】62/792,529
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516108258
【氏名又は名称】インテリジョイント サージカル インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】弁理士法人真明センチュリー
(72)【発明者】
【氏名】ラディオ・アンドレ・ノヴォミール
(72)【発明者】
【氏名】シッパー・ジョセフ・アーサー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ジャスティン・アーロン
【審査官】羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-507288(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0143340(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0224422(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0031722(US,A1)
【文献】特表2016-512084(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0176783(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0276943(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に対して骨の再配向を実行するためのシステムであって、
前記患者の骨に取り付けられる基準要素と、骨断片に取り付けられる追跡要素とを有する位置測定システム部と、
その位置測定システム部に接続される少なくとも1つのコンピューティングユニットとを備え、
そのコンピューティングユニットは、
前記位置測定システム部から受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを定義し、
そのCBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するためのマッピングに関する情報を受信し、
前記CBFOD及び前記マッピングに関する情報は、対応する基準フレームに関するものであり、
前記マッピングに関する情報は、前記患者の骨および前記骨断片の領域における術前の医用画像から生成されるものであり、
前記コンピューティングユニットは、前記CBFOD及び前記マップに基づいて1又は複数の臨床パラメータを計算し、表示するものであり、
前記骨は、骨盤であり、
前記骨の再配向は、寛骨臼周囲骨切り術であり、
前記骨断片は、天然寛骨臼であり、
前記基準要素は、i)手術部位に向けられた視野を有する光学センサ又は磁気センサと、ii)前記光学センサ又は磁気センサが測定において検出可能なマーカと、のいずれかによって構成されるものであり、
前記追跡要素は、前記光学センサ又は磁気センサが測定において検出可能なマーカで構成されるものであり、
1又は複数の前記臨床パラメータは、横方向中心エッジ角(LCEA)及び前方中心エッジ角(ACEA)を含むものであることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記マッピングに関する情報は、前記CBFODから臨床測定値を計算する関数の係数、ルックアップテーブル又は寛骨臼縁の点を含む3D解剖学的点を表すデータのうちの1つであることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、患者識別情報を受信し、前記患者を識別する表示情報を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記マッピングに関する情報は、放射線インジケータ、前記骨断片の再配向をシミュレートするコンピュータシミュレーション又は臨床パラメータの目標値のうちの1つ以上に基づくことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記マップは、非線形のマップを含み、
前記マッピングの入力における一定の変化は、前記マッピングの出力における可変の変化をもたらし、
前記マップは、多対1のマップを含み、
1つ以上の前記マッピングの入力に対する複数のセットは、1つ以上の前記マッピングの出力と同じセットをもたらすことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記マッピングに関する情報は、解剖学的基準フレームに関連して定義され、
少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、前記基準要素を前記解剖学的基準フレームに登録することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記基準要素は、手術部位に向けられた視野を有する光学センサを含み、
前記追跡要素は、前記光学センサによる測定のための光学的に検出可能なマーカを含むことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、前記骨断片配向データの更なる変化に応答してリアルタイムに動作することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、術中コンピューティングユニット及びネットワークコンピューティングユニットを備え、
前記術中コンピューティングユニットは、前記CBFODを前記ネットワークコンピューティングユニットに送信し、
前記ネットワークコンピューティングユニットは、
i.前記マッピングに関する情報を受信し、
ii.前記マップを定義し、
iii.前記マップ及び前記CBFODに基づいて1又は複数の前記臨床パラメータを計算し、
iv.1又は複数の前記臨床パラメータを前記術中コンピューティングユニットに送信し、表示する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記マッピングに関する情報は、QRコード(登録商標)に符号化され、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットに接続されたカメラデバイスを介して、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットに受信されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
患者に対して骨の再配向を実行するためのコンピュータ実装方法であって、
前記患者の骨に取り付けられる基準要素と、骨断片に取り付けられる追跡要素とを有する位置測定システム部から、処理ユニットが受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを定義するステップと、
CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するために、処理ユニットによってマッピングに関する情報を受信するステップとを備え、
前記CBFOD及び前記マッピングに関する情報は対応する基準フレームに関するものであり、
前記マッピングに関する情報は前記患者の骨および前記骨断片の領域における術前の医用画像から生成され、
前記CBFOD及び前記マップに基づいて、1又は複数の臨床パラメータを処理ユニットによって計算し、表示するものであり、
前記骨は、骨盤であり、
前記骨の再配向は、寛骨臼周囲骨切り術であり、
前記骨断片は、天然寛骨臼であり、
前記基準要素は、i)手術部位に向けられた視野を有する光学センサ又は磁気センサと、ii)前記光学センサ又は磁気センサが測定において検出可能なマーカと、のいずれかによって構成されるものであり、
前記追跡要素は、前記光学センサ又は磁気センサが測定において検出可能なマーカで構成されるものであり、
1又は複数の前記臨床パラメータは、横方向中心エッジ角(LCEA)及び前方中心エッジ角(ACEA)を含むものであることを特徴とするコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記マッピングに関する情報は、前記CBFODから臨床測定値を計算する関数の係数、ルックアップテーブル又は寛骨臼縁の点を含む3D解剖学的点を表すデータのうちの1つであることを特徴とする請求項11記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記基準要素は、手術部位に向けられた視野を有する光学センサを含み、
前記追跡要素は、前記光学センサによる測定のための光学的に検出可能なマーカを含むことを特徴とする請求項11又は12に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は患者のためのコンピュータを利用した処置に関し、より詳細には、例えば、骨断片を再配向するためのコンピュータ支援を提供するための、骨再配向のためのシステム、デバイス、及びコンピュータ実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
寛骨臼周囲骨切り術(Peri-acetabular osteotomy、以下「PAO」と略す)は、寛骨臼が浅すぎることに起因する股関節の生体力学疾患である、股関節異形成を治療する外科手術の技術である。PAOは、寛骨臼を含む骨断片を除去するために骨盤を切断すること、除去された骨断片を回転させること、及び患者の股関節の生体力学を改善するために骨盤にそれを再付着させることを含む。寛骨臼の形状および向きの臨床的な測定基準は、典型的には解剖学的ランドマーク及び/又はX線写真特徴に基づくX線画像を使用して測定され、これらの同じ測定基準は所望の外科的結果を定義するために使用される。
【0003】
現在の外科技術では、この骨断片を手術中に視覚的に推定された位置に移動させ、主にネジ又はK-ワイヤ(キルシュナー鋼線)等による仮固定をした上で、手術中のCアームを使用することでその位置を検証することを要する。術中X線写真は、標準的な臨床測定を用いて骨断片位置の許容性を決定するために評価される。しばしば、骨断片は許容可能な位置に存在しないので、仮固定を解除し、骨断片の位置を調整して固定し直し、更新された術中X線写真を取り込むために、動かされなければならない。この推測およびチェックプロセスは、正しい骨断片の位置となるまでに、5回まで繰り返すことができる。正しい骨断片の位置と確認できたら、仮固定を最終的な固定に置き換える。
【0004】
このような手術中のX線透視ガイダンスプロセスは、多くの望ましくない結果をもたらす可能性がある。仮固定を繰り返し行うことは、繰り返しの穿孔によって高いレベルの骨損失をもたらす可能性があり、その結果、最終的な固定が不十分となる可能性がある。Cアームによる照射が繰り返されると、患者および外科スタッフにとってより高い放射線被ばくをもたらし、そのリスクは十分に実証されている。さらに、骨断片の適切な位置決めに要する時間は、手術室の費用および人件費を介して手術のコストを増加させ、また感染症のリスクの増加にも関連する。最後に、X線透視検査の2Dの性質は、骨断片の配向に関する不完全な情報をもたらすので、注意が必要であり、かつ潜在的に誤りが生じやすく、臨床判断を使用する必要がある。
【0005】
拡張された転子骨切り術(Extended Trochanteric Osteotomies:ETOs)のような、骨断片を主たる骨から除去し、所望の位置に回転し、周囲の骨に再付着させる他の整形外科手術も存在する。
【発明の概要】
【0006】
患者の骨に取り付けるための基準要素と骨断片に取り付けるための追跡要素とを有する(又はそれと通信する)位置測定システム部と、少なくとも1つのコンピューティングユニットを備える、骨の再配向を支援するためのシステムが提供される。コンピューティングユニットは位置測定システム部から受信した追跡測定値に応答して骨断片配向データの変化であるCBFODを定義し、(例えば、患者の骨および骨断片の領域における術前の医用画像から生成された)マッピングに関する情報を受信して、CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義し、CBFOD及びマップに基づいて1又は複数の臨床パラメータを計算し、表示するように構成される。また、追跡要素結合部は、クイック連結と調整の特徴が表される。方法および他の態様が提供される。
【0007】
第1の態様では、患者の骨に取り付ける基準要素と骨断片に取り付ける追跡要素とを有する位置測定システム部と、その位置測定システム部に接続され、位置測定システム部から受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを定義するように構成され、そのCBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するためのマッピングに関する情報を受信するように構成され、CBFOD及びマッピングに関する情報は対応する基準フレームに関するものであり、マッピングに関する情報が患者の骨および骨断片の領域における術前の医用画像から生成され、CBFOD及びマップに基づいて1又は複数の臨床パラメータを計算し、表示するために提供される少なくとも1つのコンピューティングユニットとを備える、患者に対して骨の再配向を実行するためのシステムが提供される。
【0008】
第2の態様では、位置測定システムに接続されたコンピューティングユニットを備え、コンピューティングユニットは位置測定システムから受信したCBFODに基づいて臨床パラメータを計算し、表示するように構成され、位置測定システムは患者の骨に取り付けるための基準要素と、骨断片に取り付けるための追跡要素とを備える位置測定システム部を備える患者に対して骨の再配向を実行するためのシステムが提供される。
【0009】
第3の態様では、患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを有する位置測定システム部から、処理ユニットが受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを処理ユニットによって定義するステップと、CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するために、処理ユニットによってマッピングに関する情報を受信するステップとを含み、CBFOD及びマッピングに関する情報は対応する基準フレームに関するものであり、マッピングに関する情報は患者の骨および骨断片の領域における術前の医用画像から生成され、CBFOD及びマップに基づいて、1又は複数の臨床パラメータを処理ユニットによって計算し、表示するために提供される、患者に対して骨の再配向を実行するためのコンピュータ実装方法が提供される。
【0010】
第4の態様では、処理ユニットによって、位置測定システムが受信したCBFODに基づいて臨床パラメータを計算して表示し、位置測定システムは患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを含む位置測定システム部を有する、患者に対して骨の再配向を実行する方法が提供される。
【0011】
これら及び他の態様は、当業者には当然明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】処置のための臨床パラメータを示すスクリーンショットを表す図である。
図2】追跡要素結合部を表す図である。
図3】(a)及び(b)は、追跡要素結合部のための固定オプションの図である。
図4】患者に対して骨の再配向を実行するシステムを示す図である。
図5図4のシステムを含む、本明細書で説明されるシステムによって実行されるそれぞれの方法の動作を示す図である。
図6図4のシステムを含む、本明細書で説明されるシステムによって実行されるそれぞれの方法の動作を示す図である。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
本発明の概念は特定の実施形態を通して詳しく説明され、実施形態は添付の図面を参照して本明細書で説明され、図面において、同様の参照番号は全体を通して同様の特徴を指す。本明細書で使用されるとき、用語「発明」は、単に実施形態自体ではなく、以下に記載される実施形態の基礎をなす発明概念を暗示することが意図されることは当然理解できる。さらに、本発明の一般的な概念は、当然に以下に記載される例示的な実施形態に限定されず、以下の説明はそのような観点から読まれるべきである。2つ以上の発明概念が示され、説明されるが、別段の記載がない限り、それぞれが独立していても、又は1つ以上の他のものと組み合わされても良い。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下には、骨断片の配向を術中にナビゲーションする方法であって、良好な骨断片位置に達するのに必要な試行回数を減らし、骨断片の位置決めを繰り返すことによる健康上のリスク及び金銭的コストを減らし、外科医に提供される位置フィードバックの解釈を単純化する方法(システム)が記載されている。
【0019】
このシステムは2つの主要な態様、即ち患者の骨に取り付けられる基準要素と、骨断片に取り付けられる追跡要素とを有する位置測定システムと、その位置測定システムに接続されたコンピュータとを含む。コンピュータは、基準要素および追跡要素を用いて、基準位置から現在位置までの骨断片配向データの変化であるCBFOD(the change in bone fragment orientation data)を測定する。術前計画情報がコンピュータにアップロードされることで、コンピュータはCBFODを1つ以上の関連する臨床パラメータにマッピングできる。コンピュータシステムは計画された臨床測定値および現在の臨床測定値を表示し、ユーザを適切な骨断片位置に導くことができる。このシステムは例えば、臨床的に関連する測定値を表示しながら、PAO(Peri-acetabular osteotomy)中に骨断片を新しい所望の位置に再配向するために使用される。図1には、このようなシステムのためのユーザインターフェース100が図示され、横方向中心エッジ角(LCEA)および前方中心エッジ角(ACEA)それぞれの、現在値(104,106)と、事前に計画された目標値(108,110)とによる、臨床的に関連する測定値102が表示される。CBFODの現在値及び目標値(まとめて112)も、臨床的に関連する軸周りの回転角度(インクリネーション112A,112B、バージョン112C,112D、チルト112E,112F)が表示される。
【0020】
術前計画情報は、様々なフォーマットでコンピュータシステムに伝達される。フォーマットは、CBFODを取得して1つ以上の臨床測定値を計算する、既知の関数の係数でも良い。術前計画情報はまた、必要に応じて補間されるCBFODと臨床測定値とのルックアップテーブル(参照表)として提供されても良い。更に術前計画情報は、寛骨臼縁および股関節回転中心上の点などの3D解剖学的情報として伝達され、コンピュータが関連する臨床パラメータを計算するために使用しても良い。術前計画情報は、解剖学的基準フレーム(frame of reference、以下「FOR」と略す)において定義される。このFORの例としては、仰臥位における冠状面や前骨盤面などがある。
【0021】
術前計画情報は、様々なモードを使用してコンピュータシステムに伝達される。術前計画情報は、ユーザが手動でコンピュータに読み込ませた電子ファイルによって組み込むことができる。電子ファイルは、電子メール等の電子通信を介してコンピュータシステムに通信されても良く、又はUSBドライブ又は外部ハードドライブ等のポータブル電子記憶媒体を介して送信されても良い。或いは術前計画情報がリモートサーバに記憶されても良く、コンピュータは術前計画情報をダウンロードするためにリモートサーバにアクセスするようにネットワーク化されても良い。術前計画情報を、印刷されたQRコード(登録商標)のような物理的媒体に符号化し、そのQRコードをユーザに物理的に届けても良い。このQRコードは、ローカライザシステム又はコンピュータシステム内の、光学リーダによって読み取ることができる。
【0022】
術前計画情報が3D寛骨臼縁の点のセットとして伝達された場合、コンピュータは、CBFODに従って3Dで点を回転させ、股関節中心から最も外側の縁の点までの線と患者の垂直軸との間の角度を測定することで、このマッピング(対応付け)が計算される。
【0023】
術前計画情報は患者固有であるので、ファイル(データ)と共に患者に関する何らかの識別情報である患者識別情報を伝達する必要がある。この患者識別情報はデータファイルに直接的に含まれても良いし、電子メールの件名欄などの電子通信の他の手段を介して伝達されたり、外科手術時に別個にコンピュータにアップロード又は入力しても良い。この患者識別情報の例として、患者の院内番号や氏名を伝達しても良い。
【0024】
CBFODを計算するために、基準要素は骨にしっかりと取り付けられ、追跡要素は骨断片にしっかりと取り付けられる。そして、各要素の位置測定座標系に対する位置方向状態推定値(position and orientation state estimate、以下「POSE」と略す)が計算される。基準線位置における追跡要素のPOSEは、システムによってキャプチャーされ、記憶され、そして骨断片を移動した後のPOSEと比較される。この相対的なPOSEの方向における構成要素はCBFODであり、基準要素における座標系で表される。さらに、基準要素における座標系から計画FORへの変換は、解剖学的レジストレーションを介して決定される(例えば、解剖学的ランドマークを使用して計算される)。かかるローカライザが光学追跡システムである場合、基準要素はカメラによって追跡可能な要素でも良いし、カメラ自体でも良い。
【0025】
基準要素および追跡要素によって、リアルタイムでPOSEが計算され、リアルタイムな臨床測定値がスクリーン上に外科医に対して表示されることを可能にする。
【0026】
図2には、追跡要素結合部200の図が表されている。追跡要素202を骨断片(図2に図示せず)上に取り付けるために、追跡要素結合部200が必要とされる。この追跡要素結合部200は2つの端部を有する。一方の端部(例えば、基部204)は骨に取り付けられるように構成され、他方の端部206(例えば、自由端部)には、追跡要素202であって、ローカライザシステムによって追跡される追跡要素202、又は着脱可能なクイック連結機構(図示せず)を有する追跡要素202が設けられる。2つの端部の間には、1又は複数の配向自由度を可能にするように構成された調整機構208(例えば、止めネジ210,212)を有する1又は複数の回転機構など)がある。調整機構208によって、自由端部およびその周りの追跡要素202が基部204に再配置されるのが容易となる。ユーザは、例えば光学ローカライザシステムに共通する照準線の問題について、ローカライザシステムが追跡要素202を追跡する能力を高めるために、基部204が骨断片に取り付けられた後に、追跡要素202の再配置を望む場合がある。調整機構208はまた、1つ以上の平行移動の度合いを調整しても良い。追跡要素結合部200はまた、基部204が、クイック連結機構(図示せず)等を介して追跡要素結合部200の残りの部分から着脱可能に構成されても良い。
【0027】
骨断片の基準線位置は、ユーザが骨断片を骨から取り外す前に測定されるので、追跡要素結合部200は骨断片の取り外し前に設置される。かかる追跡要素結合部200全体が、しばしば外科医の機器の邪魔になり得る。これを解決するために、クイック連結基部(機構)を用いて構成される場合、追跡要素結合部200の大部分は、低プロファイルベースを残して除去され、その後、反復可能な位置に再取り付けされても良い。クイック連結機構は、6自由度(6DOF)で反復可能であっても良い。クイック連結機構は、対応するピン/突起と、ピン/突起を受け入れるための凹み又は溝とを有する嵌合面を備える。対応するピン/突起および凹み又は溝は反復可能な様式(例えば、特有の組み合わせ)で互いに受け入れるように配置される。結合を強化するための磁気引力を提供するために、磁石を使用しても良い。クイック連結機構は、出願人が2013年3月15日に出願した「System and Method for Intra-Operative Leg Position Measurement」の米国特許公開公報第20140275940号に開示されており、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。クイック連結機構は、他の構成を含むことができる。クイック連結機構は、追跡要素の姿勢を、その追跡要素が取り付けられる骨断片の姿勢に反復可能かつ正確に関連付けることができる。
【0028】
図2には、基部204における骨ネジ構成214を示すが、基部204に代替の結合部を使用しても良い。例えば、追跡要素結合部200を骨断片に取り付けるために、クランプ機構300(図3(a)参照)を使用することで、骨断片の薄い部分に取り付けることができる。クランプ機構300のクランプ面302,304は、追跡要素結合部200に力が加えられた状態でクランプ機構300が骨断片に対して移動するのを防止するために、骨断片と接触するピンや歯(例えば306)を備える。この力は、患者の軟組織との接触、断片を移動させるために追跡要素結合部200を把持するユーザ、又は追跡要素結合部200自体の重量によって引き起こされる。クランプ機構300は、主に骨の外側にあるため、シャンツピン等の金属製品や骨断片を固定する金属製品によって、追跡要素結合部200が移動するリスクを低減できる。即ち基部204がクランプ機構300として、あるいはクランプ機構300と共に実現される場合は、対向するクランプによって骨断片をしっかりと支持し、更に歯は安定性のために骨断片の表面を貫くように設けられる。あるいは、追跡要素結合部200が骨ネジ構成214によって骨断片に取り付けられても良い。図3(a)及び図3(b)は、クランプ機構300(図3(a))および骨ネジ構成214(図3(b))を含む追跡要素結合部200のための固定オプションを図示する。なお、図3(a)と図3(b)の縮尺は同一ではない。
【0029】
PAO処置の例では、固定機構としてクランプ機構300又は骨ネジ構成214のいずれかを有する追跡要素結合部200が、前下腸骨棘または腸骨壁に設けられても良い。
【0030】
ユーザは、手術部位で使用される構成要素を含む本明細書の開示内容を、検証目的のためのCアーム放射線写真などの従来の手法と組み合わせることがあるので、追跡要素結合部、追跡要素などの使用により、放射線写真内の重要な解剖学的ランドマークを不明瞭にすることがある。解剖学的ランドマークが、手術中の放射線写真上で見えるようにするために、追跡要素結合部200の一部(例えば、基部204)又は、ほぼ全体を放射線透過性を有する材料から製造しても良い。
【0031】
コンピュータの実装:
本明細書のソリューションは、コンピュータ実装方法、コンピューティングデバイス及び/又はシステム、コンピュータプログラム製品、または他の特許適格主題として実装される。一例では、1又は複数の処理ユニットと、それに接続された1又は複数の記憶装置とを備えるコンピューティングシステムが提供される。記憶装置は、様々なタイプのメモリ、様々なタイプのディスクなどの非一時的なハードウェア及び/又はファームウェアとすることができる。
【0032】
記憶装置は命令(例えば、ソフトウェアの構成要素)を記憶し、命令は、1つ以上の処理ユニットによって実行されると、コンピューティングシステムの動作を構成する。コンピューティングシステムは、本明細書で開示する方法を実行するように構成することができる。コンピューティングシステムは後述するように、1つ以上のコンピュータを備えることができる。
【0033】
図4は、本明細書で説明される、手術を支援するためのコンピューティングシステム400を表す図である。外科医または他の専門家(ユーザ)406及び患者408を含む手術室402が示されている。手術部位410には、患者408の解剖学的構造(例えば、骨)に結合された、基準要素として作用する光学センサ(カメラ)412が配置される。また、図2図3(a)、図3(b)に示されるように、手術部位410には、追跡要素416を有する追跡要素結合部414がある。追跡要素結合部414、即ち追跡要素416は、患者408の骨断片に接続される。追跡要素416として光学センサを備えるセンサユニットが例示されるが、これに限られず、他の非光学センサユニットを用いても良い。位置測定システムは例えば、磁気検知を使用することができる。
【0034】
光学センサ412は追跡要素416を光学的に追跡し、術中コンピューティングユニット418等の位置測定コンピュータに信号を提供する。術中コンピューティングユニット418は、少なくとも1つの処理ユニット及び少なくとも1つの記憶装置(いずれも図示せず)を備える。少なくとも1つの処理ユニットは、CPU又は他のプログラム可能なデバイスでも良い。他のハードウェアデバイスも構成できる(ASIC等)。記憶装置は、メモリ(RAM、ROM、SRAM、FLASH又は他のメモリ)ドライブ(ディスク、ソリッドステート等)及び命令を含むデータを記憶する他の装置でも良い。
【0035】
術中コンピューティングユニット418は、キーボード420等の少なくとも1つの入力デバイスと、ディスプレイスクリーン422等の少なくとも1つの出力デバイスとを備えるか、又はそれらが接続される。光学センサ412(入力デバイスとして)は図示のように有線で接続しても良いし、無線で接続しても良い。光学センサ412は、入力デバイスとして1つ以上のボタン(図示せず)を術中コンピューティングユニット418に備えても良い。図示されていない他の入力デバイスは、フットペダル操作ボタン、マイク、マウス又は他のポインティングデバイス、タッチスクリーン入力、QRコードを読み取る補助カメラ等を含むことができる。
【0036】
図示されていない出力デバイスは、スピーカ、ブザー/ベル、ライト等を含むことができる。術中コンピューティングユニット418は、ラップトップ・コンピュータを例示しているが、術中ワークステーション、PC、タブレット等の他の装置でも良いことは、当業者には明らかであろう。術中コンピューティングユニット418はまた、内部および外部で通信するための1つ以上のユニットを有する通信サブシステムを備え、様々な有線および無線(通信)技術が使用できる。
【0037】
LANアクセスポイント424への(任意の)無線接続が示されており、LANアクセスポイント424はネットワーク428を介して、術中コンピューティングユニット418をネットワークアクセス可能なコンピュータ(例えば、ネットワークコンピューティングユニット426)に接続させることができる。ネットワークコンピューティングユニット426は、術中コンピューティングユニット418と同様の構成としても良い。また、ネットワークコンピューティングユニット426は、術中コンピューティングユニット418のための動作(例えば、サーバホストアプリケーションを介して)を実行するためのサーバ(例えば、より少ない入力および/または出力デバイスを有する)として構成しても良い。
【0038】
また、上記した外科手術を計画するための術前コンピュータを提供する第3コンピューティングユニット430が示される。第3コンピューティングユニット430を(術中コンピューティングユニット418と)同様に構成しても良い。即ちキーボード432などの入力デバイス及びディスプレイスクリーン434などの出力デバイスを含む(例えば、接続される)、術中コンピューティングユニット418に構成されても良い。第3コンピューティングユニット430は、データ(例えば、上記の術前計画情報)をネットワークコンピューティングユニット426に提供することができる(ネットワークコンピューティングユニット426は、それを使用するか、又はそれを術中コンピューティングユニット418に提供しても良い)。上記した通り、術前計画情報は、USBドライブ又はその他のポータブル電子記憶媒体等で術中コンピューティングユニット418に通信される。術中コンピューティングユニット418は、このような術前計画情報等の術前データをネットワークコンピューティングユニット426に提供することができる。ネットワークコンピューティングユニット426は患者データ(図示せず)にアクセスでき、又は術中コンピューティングユニット418から患者データを受信することができる。
【0039】
かかる構成において、コンピューティングユニットは術中コンピューティングユニット418であり、ネットワークコンピューティングユニット426と通信し、データを受信する。別の例では、ネットワークコンピューティングユニット426が術中コンピューティングユニット418から術中データ(例えば、術中コンピューティングユニット418によって決定された位置測定データ)を受信し、様々な計算および/または決定を実行し、その結果を術中コンピューティングユニット418に返却し、手術中に表示する。術中データは例えば、CBFODが含まれる。他の例では、術中コンピューティングユニット418が様々な計算および決定を、その場で実行するように構成される。術中コンピューティングユニット418は、患者データ、術前計画情報をネットワークコンピューティングユニット426と通信しても良いし、通信しなくても良い。
【0040】
ネットワークコンピューティングユニット426は、以下のように構成することができる:
a.例えば術中コンピューティングユニット418から、CBFODを受信する;
b.マッピングに関する情報を受信する;
c.マップを定義する;
d.マップ及びCBFODに基づいて臨床パラメータを計算する;
e.臨床パラメータを術中コンピューティングユニット418に送信して、表示させる。
【0041】
別の構成では、術中コンピューティングユニット418がネットワークコンピューティングユニット426を使用せずに、マップを定義し、臨床パラメータをその場で決定するための動作を実行できると理解される。
【0042】
図4は、患者の骨の再配向のシステムを示す図である。このシステムは位置測定システム(例えば、基準要素および追跡要素)と、このような手順を支援するために、位置測定システムに接続された少なくとも1つのコンピューティングユニット(例えば、術中コンピューティングユニット418のように直接的に、又は術中コンピューティングユニット418から位置測定データを受信するネットワークコンピューティングユニット426のように間接的に)とを含むことができる。少なくとも1つのコンピューティングユニット(例えば、記憶装置からの命令を介した処理ユニット)は、決定されたCBFODに基づいて臨床パラメータを計算し、表示するように構成される。一例では、少なくとも1つのコンピューティングユニットが以下のように構成される:
骨断片配向データの変化(CBFOD)を位置測定システムから受信する;
CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するためのマッピングに関する情報を受信する;
そして、
CBFODとマップとに基づいて臨床パラメータを計算し、表示する。
【0043】
CBFOD及びマッピングに関する情報は、対応する基準フレームに関するものでも良い。マッピングに関する情報は、患者の骨および骨断片の領域における術前の医用画像から生成されても良い。
【0044】
マッピングに関する情報は、以下のうちの1つとすることができる:
a.関数の係数;
b.ルックアップテーブル(参照表);
c.3D解剖学的点を表すデータ。
【0045】
3D解剖学的点は、上記の骨が骨盤である場合は、寛骨臼縁の点を含むことができる(例えば、寛骨臼周囲骨切り術(PAO)手術の場合)。
【0046】
マッピングに関する情報は、以下のうちの1又は複数に基づくことができる:
a.放射線インジケータ;
b.骨断片の再配向をシミュレートするコンピュータシミュレーション;
c.臨床パラメータの目標値。
【0047】
マップは、非線形のマップでも良く、その場合は、マッピングの入力における一定の変化は、マッピングの出力における可変の変化をもたらす。
【0048】
マップは多対1マップでも良く、その場合は、1つ以上のマッピングの入力に対する複数のセットは、1つ以上のマッピング出力の同じセットをもたらす。
【0049】
骨の再配向は、寛骨臼周囲骨切り術でも良い。そのような場合、骨は骨盤を含み、骨断片は天然寛骨臼を含み、臨床パラメータはLCEA及びACEAを含む。
【0050】
マッピングに関する情報は、一般的には解剖学的基準フレームに関連して定義される。基準要素は最初に、それ自体の基準フレームに関連して定義される。2つの基準フレームは(例えば、提供される対応関係(マッピングに関する情報に関連付けられたフレーム等)を登録することにより)関連付けられる。このように、少なくとも1つのコンピューティングユニットは、基準要素を解剖学的基準フレームに位置合わせするようにさらに構成される。解剖学的基準フレームは、仰臥位における冠状面と前骨盤面とのうちの1つでも良い。基準要素を登録する様々な手法は、当業者には周知である。
【0051】
基準要素は、手術部位に向けられた視野を有する光学センサ(カメラ)で構成され、追跡要素は、カメラによる測定のための光学的に検出可能なマーカで構成される。
【0052】
少なくとも1つのコンピューティングユニットはリアルタイムで(即ち骨断片配向データに対する更なる変化に応答して)動作を実行することができる。
【0053】
少なくとも1つのコンピューティングユニットは、次のような術中コンピューティングユニット及びネットワークコンピューティングユニットから構成される:
a.術中コンピューティングユニットは、CBFODを受け取り次第、そのCBFODをネットワークコンピューティングユニットに送信する;
b.ネットワークコンピューティングユニットは、
i.マッピングに関する情報を受信する;
ii.マップを定義する;
iii.マップ及びCBFODに基づいて臨床パラメータを計算する;
iv.臨床パラメータを術中コンピューティングユニットに送信して、表示させる。
【0054】
マッピングに関する情報は、QRコードに符号化され、少なくとも1つのコンピューティングユニットに接続されたカメラデバイスを介して、当該コンピューティングユニットに受信される。QRコードは、患者識別情報がコンピューティングユニットに転送されたり、受信されたりすることがないように、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン)上で生成され、そのモバイルデバイス上に患者識別情報と共に表示される。即ち例えばプライバシー上の理由から、コンピューティングユニットは患者識別情報(PII)を受信する必要はない。例えばスマートフォン等の、患者識別情報を受信することが承認されたデバイスは、患者識別情報は受信することはできるが、その患者識別情報をコンピューティングユニットに転送する必要はない。
【0055】
少なくとも1つのコンピューティングユニットは、患者識別情報を受信し、患者を識別するための情報を表示するように構成されても良い。
【0056】
マッピングに関する情報は、以下のうちの1つを介して受信することができる:
a.USBキー、CD又は他のディスク等の記憶媒体、
b.リモートサーバへのネットワーク接続。
【0057】
システムは、骨断片に堅固に取り付けられるように構成された第1の端部に基部を備える追跡要素結合部と、第2の端部に追跡要素接続部とを更に備えることができる。少なくとも基部は、放射線透過性を有するものでも良い。
【0058】
追跡要素結合部は、第1の端部と第2の端部との間で、少なくとも1つの角度で調整可能に構成されても良い。
【0059】
追跡要素結合部は、以下の2つの部材から構成されても良い:
a.第1部材は、基部を有する第1の端部を含み、その基部はロープロファイルであり、クイック連結機構を備える、
b.第2部材は、追跡要素接続部を有する第2の端部を含み、第1部材に嵌合する嵌合クイック連結機構を備える。
【0060】
第2部材は、軟組織との干渉を回避するように第2部材を配向および固定するために、嵌合クイック連結機構に近接する1つ以上の固定可能なジョイントを含んでも良い。
【0061】
基部は、骨断片の皮質骨層を貫通するための2つ以上の歯と、骨断片への堅固な固定のためのネジとを備えても良い。
【0062】
基部はクランプの両側に歯を備える非侵襲性の骨クランプを備えることができ、骨クランプは締め付け/緩めるように構成され、骨断片上を締め付けた場合に、歯が骨断片の表面を貫くだけである。骨断片は寛骨臼断片でも良く、その場合、骨クランプは寛骨臼断片の腸骨壁の両側を締め付けるように構成される。
【0063】
図5は、動作500のフローチャートであり、システム(400など)の処理ユニットによって実行される手順を示す。502において、処理ユニットは、患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを備える位置測定システム部から処理ユニットで受信した追跡測定値に対応して、骨断片配向データの変化(CBFOD)を定義する。504において、処理ユニットは、CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するためのマッピングに関する情報を受信する。CBFOD及びマッピングに関する情報は対応する基準フレームに関するものであり、マッピングに関する情報は、患者の骨および骨断片の領域における術前の医用画像から生成される。506で、処理ユニットはCBFOD及びマップに基づいて1又は複数の臨床パラメータを計算して表示する。
【0064】
図6は、動作600のフローチャートであり、システム(400など)の処理ユニットによって実行される手順を示す。602において、処理ユニットは位置測定システムから受け取った骨断片配向データの変化(CBFOD)に基づいて臨床パラメータを計算し、表示させ、位置測定システムは、患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを含む位置測定システム部を備える。
【0065】
【0066】
上記したコンピューティングデバイス及びシステムの態様に加え、当業者は、本明細書に開示されたコンピュータ実装方法およびコンピュータプログラム製品であって、本明細書に記載された方法の態様のいずれかを実行するようにコンピューティングデバイスを動作させる命令が、非一時的記憶デバイス(例えば、メモリ、CD-ROM、DVD-ROM、ディスク等)に格納されることを理解できるだろう。
【0067】
実際の実施においては、本明細書に記載された特徴のいずれか又は全てを含むことができる。これら及び他の態様、特徴、ならびに様々な組み合わせは、手順、機器、システム、機能を実行するための方法、プログラム製品および本明細書に記載された特徴を組み合わせるその他の方法として表現される。多数の実施形態について述べたが、本明細書で説明される趣旨および方法や技術の範囲から逸脱することなく、様々な改変が可能であることが推測できる。加えて、記載された手順から、他のステップが提供されても良く、又はステップが排除されても良く、記載されたシステムに他の構成要素が追加されても良く又は記載されたシステムから他の構成要素が除去されても良い。これらの他の態様は、特許請求の範囲の記載の範囲内にある。
【0068】
本明細書および特許請求の範囲全体において、「備える」および「含む」という語およびそれらの変形は「含むがこれに限定されない」ことを意味し、他の構成要素、整数またはステップを排除することも排除しないことも意図しない。
【0069】
本発明の特定の態様、実施形態または例に関連して記載される特徴、整数特性、化合物、化学部分または基は、任意の他の態様、実施形態または例に、それらと矛盾しない限りは適用可能であると理解されるべきである。本明細書に開示される特徴(特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)のすべて及び/又はそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップのすべては、そのような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意に組み合わせることができる。本発明は、上記の例または実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示された特徴のうち新規なもの、又は新規な組み合わせ、あるいは開示された任意の方法またはプロセスのステップのうち新規なもの、または新規な組み合わせに及ぶ。
【符号の説明】
【0070】
204 基部
300 クランプ機構(骨クランプ)
408 患者
200,414 追跡要素結合部
418 術中コンピューティングユニット
426 ネットワークコンピューティングユニット
<その他>
<手段>
技術的思想1のシステムは、患者に対して骨の再配向を実行するためのものであり、前記患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを有する位置測定システム部と、 その位置測定システム部に接続される少なくとも1つのコンピューティングユニットとを備え、そのコンピューティングユニットは、前記位置測定システム部から受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを定義し、そのCBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するためのマッピングに関する情報を受信し、前記CBFOD及び前記マッピングに関する情報は、対応する基準フレームに関するものであり、前記マッピングに関する情報は、前記患者の骨および前記骨断片の領域における術前の医用画像から生成されるものであり、前記コンピューティングユニットは、前記CBFOD及び前記マップに基づいて1又は複数の臨床パラメータを計算し、表示するものである。
技術的思想2のシステムは、技術的思想1記載のシステムにおいて、前記マッピングに関する情報は、関数の係数、ルックアップテーブル又は3D解剖学的点を表すデータのうちの1つである。
技術的思想3のシステムは、技術的思想2記載のシステムにおいて、前記3D解剖学的点は、寛骨臼縁の点を含み、前記患者の骨が骨盤であるものである。
技術的思想4のシステムは、技術的思想1から3のいずれかに記載のシステムにおいて、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、患者識別情報を受信し、前記患者を識別する表示情報を表示するものである。
技術的思想5のシステムは、技術的思想1から4のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マッピングに関する情報は、放射線インジケータ、前記骨断片の再配向をシミュレートするコンピュータシミュレーション又は臨床パラメータの目標値のうちの1つ以上に基づくものである。
技術的思想6のシステムは、技術的思想1から5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マップは、非線形のマップを含み、前記マッピングの入力における一定の変化は、前記マッピングの出力における可変の変化をもたらすものである。
技術的思想7のシステムは、技術的思想1から5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マップは、多対1のマップを含み、1つ以上の前記マッピングの入力に対する複数のセットは、1つ以上の前記マッピングの出力と同じセットをもたらすものである。
技術的思想8のシステムは、技術的思想1から7のいずれかに記載のシステムにおいて、前記骨の再配向が寛骨臼周囲骨切り術であり、前記骨が骨盤であり、前記骨断片が天然寛骨臼であり、1つ以上の前記臨床パラメータがLCEA及びACEAを含む。
技術的思想9のシステムは、技術的思想1から8のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マッピングに関する情報は、解剖学的基準フレームに関連して定義され、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、前記基準要素を前記解剖学的基準フレームに登録するものである。
技術的思想10のシステムは、技術的思想9記載のシステムにおいて、前記解剖学的基準フレームは、仰臥位における冠状面と前骨盤面とのうちの1つであるものである。
技術的思想11のシステムは、技術的思想1から10のいずれかに記載のシステムにおいて、前記基準要素は、手術部位に向けられた視野を有する光学センサを含み、前記追跡要素は、前記光学センサによる測定のための光学的に検出可能なマーカを含む。
技術的思想12のシステムは、技術的思想1から11のいずれかに記載のシステムにおいて、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、前記骨断片配向データの更なる変化に応答してリアルタイムに動作するものである。
技術的思想13のシステムは、技術的思想1から12のいずれかに記載のシステムにおいて、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットは、術中コンピューティングユニット及びネットワークコンピューティングユニットを備え、前記術中コンピューティングユニットは、前記CBFODを前記ネットワークコンピューティングユニットに送信し、前記ネットワークコンピューティングユニットは、i.前記マッピングに関する情報を受信し、ii.前記マップを定義し、iii.前記マップ及び前記CBFODに基づいて1又は複数の前記臨床パラメータを計算し、iv.1又は複数の前記臨床パラメータを前記術中コンピューティングユニットに送信し、表示するものである。
技術的思想14のシステムは、技術的思想1から13のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マッピングに関する情報は、QRコード(登録商標)に符号化され、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットに接続されたカメラデバイスを介して、少なくとも1つの前記コンピューティングユニットに受信されるものである。
技術的思想15のシステムは、技術的思想14記載のシステムにおいて、前記QRコードは、前記コンピューティングユニットに表示するためにモバイルデバイス上で生成され、患者識別情報が前記コンピューティングユニットに転送されないように、患者識別情報と共に表示するものである。
技術的思想16のシステムは、技術的思想1から15のいずれかに記載のシステムにおいて、前記マッピングに関する情報は、記憶媒体およびリモートサーバへのネットワーク接続のうちの1つを介して受信されるものである。
技術的思想17のシステムは、患者に対して骨の再配向を実行するためのものであり、位置測定システムに接続されたコンピューティングユニットであって、位置測定システムから受信したCBFODに基づいて臨床パラメータを計算し、表示するコンピューティングユニットを備え、前記位置測定システムは、前記患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを含む位置測定システム部を有するものである。
技術的思想18のシステムは、技術的思想1から17のいずれかに記載のシステムにおいて、前記位置測定システム部は、前記位置測定システム部における第1の端部の基部であって、前記骨断片に堅固に取り付けられるように構成された基部に形成された追跡要素結合部と、前記位置測定システム部における第2の端部に形成された追跡要素接続部とを備えている。
技術的思想19のシステムは、技術的思想18記載のシステムにおいて、前記追跡要素結合部は、前記第1の端部と前記第2の端部との間で、少なくとも1つの角度によって調整可能である。
技術的思想20のシステムは、技術的思想18又は19に記載のシステムにおいて、前記追跡要素結合部は、第1部材および第2部材を備えるものであり、前記第1部材は、前記基部を有する前記第1の端部を備え、前記基部は、ロープロファイル構成であって、クイック連結機構を備え、前記第2部材は、前記追跡要素接続部を有する前記第2の端部を備え、更に第2部材は、前記第1部材に嵌合する嵌合クイック連結機構を備えている。
技術的思想21のシステムは、技術的思想20記載のシステムにおいて、前記第2部材は、軟組織との干渉を回避するように前記第2部材を配向および固定するために、前記嵌合クイック連結機構に近接する1又は複数の固定可能なジョイントを備えている。
技術的思想22のシステムは、技術的思想18から21のいずれかに記載のシステムにおいて、前記基部が、前記骨断片の皮質骨層を貫通するための2つ以上の歯と、前記骨断片へ固定するためのネジとのうちの1つを備えている。
技術的思想23のシステムは、技術的思想18から21のいずれかに記載のシステムにおいて、前記基部は、クランプの両側に歯を有する非侵襲性の骨クランプを備え、その骨クランプは、締め付け及び緩めることが可能に構成され、前記骨断片を締め付けた場合に、前記歯が前記骨断片の表面のみを貫くものである。
技術的思想24のシステムは、技術的思想23記載のシステムにおいて、前記骨断片が寛骨臼断片であり、前記骨クランプが腸骨壁の両側を締めるように構成される。
技術的思想25のシステムは、技術的思想18から24のいずれかに記載のシステムにおいて、前記基部が、放射線透過性を有するものである。
技術的思想26のコンピュータ実装方法は、患者に対して骨の再配向を実行するための方法であり、前記患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを有する位置測定システム部から、処理ユニットが受信した追跡測定値に応答する骨断片配向データの変化であるCBFODを定義するステップと、CBFODと臨床パラメータとの間のマップを定義するために、処理ユニットによってマッピングに関する情報を受信するステップとを備え、前記CBFOD及び前記マッピングに関する情報は対応する基準フレームに関するものであり、前記マッピングに関する情報は前記患者の骨および前記骨断片の領域における術前の医用画像から生成され、前記CBFOD及び前記マップに基づいて、1又は複数の臨床パラメータを処理ユニットによって計算し、表示するものである。
技術的思想27のコンピュータ実装方法は、技術的思想26記載のコンピュータ実装方法において、前記マッピングに関する情報は、関数の係数、ルックアップテーブル又は3D解剖学的点を表すデータのうちの1つである。
技術的思想28のコンピュータ実装方法は、技術的思想27記載のコンピュータ実装方法において、前記3D解剖学的点は、寛骨臼縁の点を含み、前記患者の骨が骨盤である。
技術的思想29のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から28のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記処理ユニットは、患者識別情報を受信し、前記患者を識別するために表示するものである。
技術的思想30のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から29のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マッピングに関する情報は、放射線インジケータ、前記骨断片の再配向をシミュレートするコンピュータシミュレーション又は臨床パラメータの目標値のうちの1つ以上に基づくものである。
技術的思想31のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から30のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マップは、非線形のマップを含み、前記マッピングの入力における一定の変化は、前記マッピングの出力における可変の変化をもたらすものである。
技術的思想32のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から30のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マップは、多対1のマップを含み、1つ以上の前記マッピングの入力に対する複数のセットは、1つ以上の前記マッピングの出力と同じセットをもたらすものである。
技術的思想33のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から32のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記骨の再配向が寛骨臼周囲骨切り術であり、前記骨が骨盤であり、前記骨断片が天然寛骨臼であり、1つ以上の前記臨床パラメータがLCEA及びACEAを含むものである。
技術的思想34のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から33のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マッピングに関する情報は、解剖学的基準フレームに関連して定義され、前記基準要素を前記解剖学的基準フレームに登録する。
技術的思想35のコンピュータ実装方法は、技術的思想34記載のコンピュータ実装方法において、前記解剖学的基準フレームは、仰臥位における冠状面と前骨盤面とのうちの1つである。
技術的思想36のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から35のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記基準要素は、手術部位に向けられた視野を有する光学センサを含み、前記追跡要素は、前記光学センサによる測定のための光学的に検出可能なマーカを含むものである。
技術的思想37のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から36のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記骨断片配向データに対する更なる変化に応答してリアルタイムに動作することを含むものである。
技術的思想38のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から37のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記処理ユニットは、術中コンピューティングユニット及びネットワークコンピューティングユニットを備え、前記術中コンピューティングユニットは、前記CBFODを前記ネットワークコンピューティングユニットに送信し、前記ネットワークコンピューティングユニットは、i.前記マッピングに関する情報を受信し、ii.前記マップを定義し、iii.前記マップ及び前記CBFODに基づいて1又は複数の前記臨床パラメータを計算し、iv.1又は複数の前記臨床パラメータを前記術中コンピューティングユニットに送信し、表示するものである。
技術的思想39のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から38のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マッピングに関する情報は、QRコードに符号化され、前記処理ユニットに接続されたカメラデバイスを介して、前記処理ユニットに受信されるものである。
技術的思想40のコンピュータ実装方法は、技術的思想39記載のコンピュータ実装方法において、前記QRコードは、前記処理ユニットに表示するためにモバイルデバイス上で生成され、患者識別情報が前記処理ユニットに転送されないように、患者識別情報と共に表示するものである技術的思想29に従属する場合を除くものである。
技術的思想41のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から40のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記マッピングに関する情報は、記憶媒体およびリモートサーバへのネットワーク接続のうちの1つを介して受信されるものである。
技術的思想42のコンピュータ実装方法は、処理ユニットによって、患者に対して骨の再配向を実行するための方法であり、位置測定システムから受信した骨断片配向データの変化であるCBFODに基づいて臨床パラメータを計算し、表示させ、前記位置測定システムは、前記患者の骨に取り付けるように構成された基準要素と、骨断片に取り付けるように構成された追跡要素とを含む位置測定システム部を有するものである。
技術的思想43のコンピュータ実装方法は、技術的思想26から42のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記位置測定システム部は、前記位置測定システム部における第1の端部の基部であって、前記骨断片に堅固に取り付けられるように構成された基部に形成された追跡要素結合部と、前記位置測定システム部における第2の端部に形成された追跡要素接続部とを備えている。
技術的思想44のコンピュータ実装方法は、技術的思想43記載のコンピュータ実装方法において、前記追跡要素結合部は、前記第1の端部と前記第2の端部との間で、少なくとも1つの角度によって調整可能であるものである。
技術的思想45のコンピュータ実装方法は、技術的思想43又は44に記載のコンピュータ実装方法において、追跡要素結合部は、第1部材および第2部材を備えるものであり、前記第1部材は、前記基部を有する前記第1の端部を備え、前記基部はロープロファイル構成であって、クイック連結機構を備え、前記第2部材は、前記追跡要素接続部を有する前記第2の端部を備え、更に第2部材は、前記第1部材に嵌合する嵌合クイック連結機構を備えている。
技術的思想46のコンピュータ実装方法は、技術的思想45記載のコンピュータ実装方法において、前記第2部材は、軟組織との干渉を回避するように前記第2部材を配向および固定するために、前記クイック連結機構に近接する1又は複数の固定可能なジョイントを含むものである。
技術的思想47のコンピュータ実装方法は、技術的思想43から46のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記基部が、前記骨断片の皮質骨層を貫通するための2つ以上の歯と、前記骨断片へ固定するためのネジとのうちの1つを備えている。
技術的思想48のコンピュータ実装方法は、技術的思想43から46のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記基部は、クランプの両側に歯を有する非侵襲性の骨クランプを備え、その骨クランプは、締め付け及び緩めることが可能に構成され、前記骨断片を締め付けた場合に、前記歯が前記骨断片の表面のみを貫くものである。
技術的思想49のコンピュータ実装方法は、技術的思想48記載のコンピュータ実装方法において、前記骨断片が寛骨臼断片であり、前記骨クランプが腸骨壁の両側を締めるように構成されるものである。
技術的思想50のコンピュータ実装方法は、技術的思想43から49のいずれかに記載のコンピュータ実装方法において、前記基部が、放射線透過性を有するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6