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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】住居構造
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/04 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
E04H1/04 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018199053
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2020066881
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2020-10-29
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000150615
【氏名又は名称】株式会社長谷工コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100097515
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100136700
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 俊博
(72)【発明者】
【氏名】澤瀬 一徳
(72)【発明者】
【氏名】吉田 江里子
【合議体】
【審判長】住田 秀弘
【審判官】有家 秀郎
【審判官】佐藤 史彬
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-131760(JP,A)
【文献】特開2017-25614(JP,A)
【文献】特開2015-140565(JP,A)
【文献】特開2001-140480(JP,A)
【文献】特開2014-66022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H1/02-1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物を収納する収納空間が設定された部屋を形成する住居構造であって、
当該住居構造は、集合住宅の住戸の構造であり、
前記部屋は、リビングダイニングキッチンルームであり、主空間と前記収納空間を有し、
前記部屋に設けられた目隠し壁を備え、
前記収納空間は、
前記目隠し壁により第1水平方向に覆われる遮蔽部分と、
前記遮蔽部分から第2水平方向に連続しており、前記主空間へ開放されている開放部分と、を有し、
前記第1水平方向と前記第2水平方向とは互いに直交しており、
前記遮蔽部分と前記開放部分のうち前記開放部分は、前記リビングダイニングキッチンルームにおけるキッチン部分に直結しており、
前記目隠し壁は固定されており、
前記開放部分における前記主空間への開口には、当該開口を閉じる開閉手段が設けられずに、前記開放部分は前記開口を通して前記第1水平方向に前記主空間へ常時開放されるようになっており、
前記第2水平方向において前記遮蔽部分を基準として前記開放部分と反対側には、前記遮蔽部分に隣接する隣接空間部分が設けられており、該隣接空間部分は、前記主空間の一部を形成し、
前記目隠し壁は、前記リビングダイニングキッチンルームにおけるダイニングルーム部分と居間部分の一方又は両方に面しており、前記遮蔽部分と反対側において前記目隠し壁と対向する位置から前記目隠し壁側を見た場合に、前記開放部分と前記隣接空間部分の両方が見えるようになっており、
前記隣接空間部分は、前記第1水平方向における前記リビングダイニングキッチンルームの一端に位置し、前記第2水平方向における前記リビングダイニングキッチンルームの一端に位置しており、
前記第2水平方向における前記リビングダイニングキッチンルームの前記一端は、前記主空間との間で人が直接出入り可能な屋外の床部に隣接しており、
前記キッチン部分は、前記リビングダイニングキッチンルームにおいて、前記第2水平方向に関して屋外の前記床部と反対側に位置し、
前記キッチン部分は、前記第2水平方向において前記開放部分を基準として前記遮蔽部分と反対側に位置して前記第2水平方向に前記開放部分に隣接する領域を含み、当該領域は、前記第1水平方向における前記リビングダイニングキッチンルームの前記一端に位置し、前記第2水平方向における前記リビングダイニングキッチンルームの他端に位置し、
前記隣接空間部分と前記遮蔽部分と前記開放部分と前記キッチン部分の前記領域は、前記リビングダイニングキッチンルームにおける前記第1水平方向の前記一端において、前記第2水平方向に、この順で配列されている、住居構造。
【請求項2】
屋外の前記床部は、バルコニーである、請求項1に記載の住居構造。
【請求項3】
前記開放部分には、前記主空間から前記第1水平方向に見えるように、収納棚が前記開口と反対側の奥側に設けられている、請求項1又は2に記載の住居構造。
【請求項4】
前記遮蔽部分には、水平に配置された棒状部材が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の住居構造。
【請求項5】
前記収納空間の高さは、前記主空間の高さと同じである、請求項1~のいずれか一項に記載の住居構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物の収納と取り出しをスムーズに行うための収納空間が設けられた住居構造に関する。
【背景技術】
【0002】
住居において、人が出入りできる複数の部屋のうち1つの部屋を収納室とする場合がある(例えば特許文献1)。人は、収納室と他の部屋との間を出入りして、物を収納室に収納し、収納室から物を他の部屋へ運び出すことができる。
【0003】
また、収納室の出入口には、通常、ドアが設けられている。このドアを閉めることで、収納室に収納した物を隠すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-066647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、収納室へ入るためには、ドアを開ける必要がある。また、他の部屋の物を収納室へ収納するには、人は当該他の部屋から収納室へ移動する必要があり、収納室から他の部屋へ物を移動するには、人は収納室から当該他の部屋へ移動する必要がある。このような場合には、人がドアを開閉し別々の部屋の間を行き来する手間が生じるので、物の収納と取り出しをスムーズに行えない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、住居の部屋において、人が物の収納と取り出しをスムーズに行え、且つ、収納した物を隠すことができる住居構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明による住居咬合は、物を収納する収納空間が設定された部屋を形成する住居構造であって、
前記部屋は、主空間と前記収納空間を有し、
前記部屋に設けられた目隠し壁を備え、
前記収納空間は、
前記目隠し壁により第1水平方向に覆われる遮蔽部分と、
前記遮蔽部分から第2水平方向に連続しており、前記主空間へ開放されている開放部分と、を有し、
第1水平方向と第2水平方向とは互いに交差している。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、収納空間の遮蔽部分は、目隠し壁により第1水平方向に覆われているので、遮蔽部分に収納した物を、主空間から隠すことができる。
また、遮蔽部分から第2水平方向に連続している開放部分は、主空間に開放されているので、主空間と遮蔽部分との間を人がスムーズに移動できる。したがって、遮蔽部分への物の収納と、遮蔽部分からの物の取り出しがスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態による住居構造の平面図である。
図2図1の部分拡大図である。
図3図1のIII-III矢視図である。
図4図1のIV-IV矢視図である。
図5】本発明の第2実施形態による住居構造の平面図である。
図6図5のVI-VI矢視図である。
図7】本発明の第3実施形態による住居構造の平面図である。
図8図6のVII-VII矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による住居構造10の平面図である。第1実施形態では、住居構造10は、集合住宅における住戸の構造である。図1の例では、住居構造10は、玄関1、複数の部屋2~5、トイレ6、浴室7、収納室9、洗面所11、バルコニー13などを形成している。図1において、各部屋2~5、トイレ6、浴室7、収納室9、洗面所11における実線で示すドア又は扉は、2点鎖線で示す位置との間で往復移動可能であり、円弧状の破線は、当該ドア又は扉の移動軌跡を示す。
【0011】
各部屋2~5は、人が過ごすための居間、又は、居間を含む部屋である。部屋2~5のうち少なくともいずれか(対象の部屋という)には、物を収納する収納空間S2(破線で囲んだ部分)が設定されている。図2は、図1の部分拡大図であり、対象の部屋(ここでは部屋5)を示す。対象の部屋5は、主空間S1(破線で囲んだ部分)と収納空間S2を有する。主空間S1は、収納空間S2よりも大きくてよい。主空間S1は、人が過ごすための空間であるのに対し、収納空間S2は、物を収納するための空間である。図1のように、収納空間S2の形状は、鉛直方向から見た場合、長方形であってよいが、この形状に限定されない。
【0012】
収納空間S2は、図2のように遮蔽部分S2a(破線で囲んだ部分)と開放部分S2b(破線で囲んだ部分)とを有する。対象の部屋5には、遮蔽部分S2aを隠すための目隠し壁15が設けられている。すなわち、遮蔽部分S2aは、目隠し壁により第1水平方向(図2の例では、この図における左右方向)に覆われている。開放部分S2bは、第1水平方向と交差(例えば直交)する第2水平方向に遮蔽部分S2aから連続しており第1水平方向に主空間S1へ開放されている。第2水平方向は、図2の例では、この図における上下方向である。
【0013】
開放部分S2bにおける主空間S1への開口S2o(図2)には、当該開口S2oを閉じるドアや扉などの開閉手段は設けられず、開放部分S2bは開口S2oを通して主空間S1へ常時開放されていてよい。
【0014】
目隠し壁15は、部屋5の空間を主空間S1(図2の破線で囲んだ部分)と収納空間S2の遮蔽部分S2aとに区切っている。目隠し壁15を設ける部屋5は、図2では居間(リビングルーム)とダイニングルーム(食堂)とキッチン(台所)が1つになったリビングダイニングキッチンルームである。この場合、目隠し壁15は、リビングダイニングキッチンルーム5におけるダイニング部分と居間部分の一方又は両方に面していてよい。
【0015】
第1実施形態では、開放部分S2bには、主空間S1(例えばダイニング部分と居間部分の一方又は両方)から第1水平方向に見えるように収納棚17が設けられている。図2のように、収納棚17は、開放部分S2bにおける主空間S1への開口S2oに対面するように配置されている。このような収納棚17は、開放部分S2bにおいて、主空間S1への開口S2oと反対側の最も奥側の位置に配置されている。この収納棚17に置いた物品18は主空間S1から見えるので、インテリアデザイン性を発揮する物品18(書籍、オーディオ機器、植木鉢、他の装飾品など)を収納棚17に置いてよい。
【0016】
図3は、図1のIII-III矢視図である。図3に示すように、収納棚17が、鉛直方向に複数段に設けられていてよい。例えば、開放部分S2bの全高にわたって、多段に収納棚17が設けられていてよい。これにより、開放部分S2bの高さ全体を収納スペースとして活用できる。
【0017】
また、複数段の収納棚17の奥行寸法(図1の左右方向の寸法)は、同じでなく複数種類の寸法があってよい。例えば、複数段の収納棚17には、出し入れのし易い小さい第1の奥行寸法(一例では30cm)を持つ収納棚17と、大型の物を収納できるように第1の奥行寸法よりも大きい第2の奥行寸法(一例では、60cm)を持つ収納棚17が含まれていてよい。なお、収納棚17は、住居構造10の壁に結合されていてもよいし、移動可能な棚であってもよい。
【0018】
また、図2のように、目隠し壁15において、主空間S1側の壁面には、絵などの装飾品19を掛けることができる。更に、主空間S1において、目隠し壁15の直前の空間には、机21aと椅子21bを配置してもよい。
【0019】
図4は、図1のIV-IV矢視図である。図4のように、遮蔽部分S2aには、床面から上方に離間して水平に配置された棒状部材23が設けられてよい。棒状部材23は、衣類を掛けたハンガーのフックを掛けるためのものである。したがって、当該ハンガーを棒状部材23に掛けることにより、遮蔽部分S2aを、衣類の収納スペース、または、洗濯した衣類の乾燥スペースとして活用できる。
【0020】
棒状部材23は、例えば図4のように天井から吊るされている。この場合、2本の紐状体25が設けられてよい。各紐状体25は、天井に取り付けられた上端部と、リング状部材27が取り付けられた下端部とを有する。2本の紐状体25が互いに離間して配置され、各紐状体25の下端部のリング状部材27の開口に(図4の左右方向に)棒状部材23が通されている。このような構成により、棒状部材23は、床面から上方に離間した位置で水平に配置されるように、リング状部材27と紐状体25を介して天井に支持される。
【0021】
また、図4のように遮蔽部分S2aにおいても、複数段の収納棚29が設けられてよい。当該複数段の収納棚29は、目隠し壁15と反対側における遮蔽部分S2aの端部に配置されていてよい。
【0022】
収納空間S2の高さは、主空間S1の高さと同じであってよい。例えば、収納空間S2の全体の高さと開口S2oの高さは、主空間S1の高さと同じであってよい。主空間S1の高さは、部屋5の床面から天井までの高さであってよく、一例では245cmである。このような構成により、大人の人が、立った状態で、収納空間S2に入ることができる。
【0023】
図2のように、収納空間S2の遮蔽部分S2aにおいて、開放部分S2bと反対側の端部は、壁31により閉じられていてよい。この場合、当該端部には、収納棚33が設けられてよい。ただし、遮蔽部分S2aにおいて、開放部分S2bと反対側の端部は、隣接する部屋又は他の空間への開口になっていてもよい。この開口の高さは、当該開口を人が立った状態で通れる高さであってよく、例えば当該隣接する部屋又は他の空間の高さと同じであってよい。
【0024】
以下において、第1実施形態による主な効果を説明する。
【0025】
上述した第1実施形態によると、収納空間S2の遮蔽部分S2aは、目隠し壁15により第1水平方向に覆われているので、遮蔽部分S2aに収納した物を、主空間S1から隠すことができる。
【0026】
また、遮蔽部分S2aから連続している開放部分S2bは、主空間S1に開放されているので、主空間S1と遮蔽部分S2aとの間を人がスムーズに移動できる。したがって、遮蔽部分S2aへの物の収納と、遮蔽部分2aからの物の取り出しがスムーズになる。例えば、来客が急にあっても、部屋5の主空間S1における小物や衣類などを、当該主空間S1に直結した収納空間S2の遮蔽部分S2aに直ぐ移動して片付けることができる。また、健康グッズや掃除機などを、遮蔽部分2aに仮置きすることができる。
【0027】
なお、第1実施形態では、上述した効果以外に次の効果も得られる。
【0028】
部屋5の主空間S1からは、目隠し壁15の隣には奥行きのある開放部分S2bが見えるので、開放感が得られる。
【0029】
上述のように、遮蔽部分S2aは、物を隠して収納する機能を有し、開放部分S2bは、インテリアデザイン性を発揮する物品18を主空間S1から見えるように配置させる機能を有し、目隠し壁15の直前に机21aと椅子21bを配置することにより書斎スペースの機能が得られる。したがって、多機能型の部屋5を実現することができる。
【0030】
また、収納空間S2の開放部分S2bは、開口S2oを通して主空間S1に開放されているので、遮蔽部分S2aの通気性が確保される。したがって、遮蔽部分S2aに、洗濯物を掛けるための棒状部材23を配置することで、遮蔽部分S2aが洗濯物を干す場所として活用できる。
【0031】
更に、収納空間S2の開放部分S2bは、開口S2oを通して主空間S1に開放されているので、収納空間S2に、自動掃除機用の充電器を配置することもできる。したがって、自動掃除機は、自身のバッテリーに蓄えられた電力量が少なくなると、自動で、開口S2oを通って上記充電器に接続することができる。
【0032】
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態による住居構造10の平面図である。図6は、図5のVI-VI矢視図である。第2実施形態では、以下で説明する構成が第1実施形態と異なる。第2実施形態において、以下で説明しない点は第1実施形態と同じであってよい。
【0033】
第2実施形態では、図6のように、遮蔽部分S2aを基準して開放部分S2bの反対側には、遮蔽部分S2aに隣接する隣接空間部分S1a(破線で囲んだ部分)が設けられている。隣接空間部分S1aは、主空間S1の一部である。遮蔽部分S2aと反対側において目隠し壁15と対向する位置から目隠し壁15側を見た場合に、隣接空間部分S1aも見えるようになっている。したがって、開放部分S2bに加えて隣接空間部分S1aを設けることにより、一層の開放感が得られる。
【0034】
また、隣接空間部分S1aにおいて、図5図6のように、机21aと椅子21bを配置してもよい。この場合、目隠し壁15の直前には、机21aと椅子21bの代わりに他の物(図6の例では、テレビ台35aとテレビ35b)を配置してよい。
【0035】
隣接空間部分S1aには、図6のように、収納棚37(例えば複数段の収納棚37)を設けてもよい。なお、図5では、収納棚37に置いた物品18は、目隠し壁15と対向する位置から見えるので、インテリアデザイン性を発揮する物品18を収納棚37に置いてよい。
【0036】
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態による住居構造10の平面図である。図8は、図7のVIII-VIII矢視図である。第3実施形態では、以下で説明する構成が第1実施形態と異なる。第3実施形態において、以下で説明しない点は第1実施形態と同じであってよい。
【0037】
第3実施形態では、目隠し壁15の(目隠し壁15の一部又は全体)は、リビングダイニングキッチンルーム5におけるキッチン部分S1bに配置されている。この場合、目隠し壁15は、リビングダイニングキッチンルーム5におけるダイニングルーム部分と居間部分の一方又は両方に面していてよい。
【0038】
また、第3実施形態では、開放部分S2bは、キッチン部分S1bに直結している。したがって、収納空間S2は、キッチンで使用する物(調理器具や食器やグラスやカップなど)の収納に便利である。この場合、遮蔽部分S2aには、上述した棒状部材23を配置しなくてよい。
【0039】
開放部分S2bの収納棚17は、主空間S1の居間部分とダイニングルーム部分の一方又は両方から見える位置にある。したがって、開放部分S2bの収納棚17には、インテリアデザイン性を発揮する物品18(グラスやカップや皿など)を置いてよい。
【0040】
また、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、図8のように、遮蔽部分S2aを基準として開放部分S2bと反対側には、遮蔽部分S2aに隣接する隣接空間部分S1a(破線で囲んだ部分)が設けられている。隣接空間部分S1aは、主空間S1の一部である。遮蔽部分S2aと反対側において目隠し壁15と対向する位置から目隠し壁15側を見た場合に、隣接空間部分S1aも見えるようになっている。また、隣接空間部分S1aにおいて、図7図8のように、机21aと椅子21bを配置してもよい。
【0041】
また、隣接空間部分S1aにおいて遮蔽部分S2aと反対側の壁面には、絵などの装飾品19を掛けることができる。なお、当該壁面には、図8のように、装飾品19を置く台39が取り付けられてもよい。
【0042】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明の各実施形態による住居構造10は、上述した複数の事項の全て有していなくてもよく、上述した複数の事項のうち一部のみを有していてもよい。また、上述した各実施形態の一部同士を組み合わせてもよい。収納棚37の図示を省略している。
【0043】
また、以下の変更例1~3のいずれかを単独で採用してもよいし、変更例1~3の2つ以上を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述と同じである。
【0044】
(変更例1)
目隠し壁15を設けた部屋は、上述では、リビングルームダイニングキッチンルームであったが、居間を含む他の部屋であってもよい。例えば、目隠し壁15を設ける部屋は、リビングルームであってもよいし、リビングルームとダイニングルームが1つになったリビングダイニングルームであってもよい。
【0045】
(変更例2)
開放部分S2bが主空間S1に開放されている方向は、上述の第1水平方向に限定されない。すなわち、開放部分S2bは、第1水平方向と第2水平方向の一方又は両方に開放されていればよい。
【0046】
(変更例3)
住居構造10は、上述では、集合住宅の住戸を構成したが、一戸建て構成するものであってもよい。すなわち、目隠し壁15を設けた部屋は、一戸建ての部屋であってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 玄関、2~5 部屋、6 トイレ、7 浴室、9 収納室、10 住居構造、11 洗面所、13 バルコニー、15 目隠し壁、17 収納棚、18 物品、19 装飾品、21a 机、21b 椅子、23 棒状部材、25 紐状体、27 リング状部材、29 収納棚、31 壁、33 収納棚、35a テレビ台、35b テレビ、37 収納棚、39 台、S1 主空間、S1a 隣接空間部分、S1b キッチン部分、S2 収納空間、S2a 遮蔽部分、S2b 開放部分、S2o 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8