(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】分配されたユティリティーネットワークを生成するためのユティリティー治具
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20231222BHJP
B64F 5/10 20170101ALI20231222BHJP
【FI】
B23P21/00 303Z
B64F5/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019204915
(22)【出願日】2019-11-12
(62)【分割の表示】P 2018108431の分割
【原出願日】2015-06-12
【審査請求日】2019-11-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-11
(32)【優先日】2014-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ハリンダー・エス・オベロイ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・グリフィス・リーズ・フォース
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・マリオン・バリック
(72)【発明者】
【氏名】チュアン・ティ・ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】アラン・エス・ドレイパー
(72)【発明者】
【氏名】アルフレド・ホセ・ゲロサ
(72)【発明者】
【氏名】ブランコ・サル
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・グジンスキー
(72)【発明者】
【氏名】ユアンシン・チャールズ・フー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・ローレンス・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンコ・ストヤノスキー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ジェー・コザック
(72)【発明者】
【氏名】メリッサ・アン・フィンドレー
(72)【発明者】
【氏名】ホルヘ・アルベルト・アリアガ
(72)【発明者】
【氏名】スコット・アレン・マッケイ
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】尾崎 和寛
【審判官】久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平9-100981(JP,A)
【文献】特開平8-189587(JP,A)
【文献】特開2000-92619(JP,A)
【文献】特開昭62-46088(JP,A)
【文献】特開平8-4968(JP,A)
【文献】実開昭62-81532(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00-21/00
F16L 37/00-39/06
B64B 1/00-1/70
B64C 1/00-99/00
B64D 1/00-47/08
B64F 1/00-5/60
B64G 1/00-99/00
B62D 41/00-67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結合ユニットと、対応する結合ユニットと、を備えた対合システムであって、
前記結合ユニットは、迅速切替え装置と、複数の結合要素と、前記迅速切替え装置を
前記対応する結合ユニットの対応する迅速切替え装置に位置合わせし、前記複数の結合要素を
前記対応する結合ユニットの対応する複数の結合要素に位置合わせするための位置合わせシステムと、を備え
、かつ、前記対応する結合ユニットは、前記対応する迅速切替え装置と、対応する複数の結合要素と、ローラー及びセンサ装置を備えた位置合わせシステムと、を備え、前記迅速切替え装置が雄型迅速切替え装置であり、前記対応する迅速切替え装置が雌型迅速切替え装置であり、前記雄型迅速切替え装置及び前記雌型迅速切替え装置は、前記雄型迅速切替え装置及び前記雌型迅速切替え装置を対合することによって、製造環境内に設置されたユティリティー治具が、前記製造環境の床を横切って駆動することができる移動システムと物理的に結合可能であるように構成され、
前記結合ユニットの前記位置合わせシステムが、
誘導フォークと、
少なくとも1つの軸線に沿って
前記誘導フォークに対して前記ローラーを位置合わせする際に使用するためのデータを生成するセンサ装置と、
前記結合ユニットの前記位置合わせシステムの前記センサ装置によって生成されたデータに基づいて、前記誘導フォークに向かって前記ローラーを移動し、前記誘導フォークの内部に前記ローラーを誘導する移動システムの組と
を備え、
前記ローラーは、前記誘導フォークの内部に誘導されて、前記ユティリティー治具に対する前記誘導フォークの配向及び前記移動システムに対する前記ローラーの配向に応じて、
前記結合ユニットと、
前記対応する結合ユニットとの間に水平方向の位置合わせ又は垂直方向の位置合わせを提供するように構成される、
対合システム。
【請求項2】
前記複数の結合要素が、電力結合要素、空気結合要素、作動液結合要素、通信結合要素、又は水結合要素の少なくとも1つを備える、請求項1記載の
対合システム。
【請求項3】
前記結合ユニットが、前記製造環境内に設置された前記ユティリティー治具の基部構造に連結される、請求項1に記載の
対合システム。
【請求項4】
結合ユニットを対応する結合ユニットに対合するための方法であって、前記結合ユニットは、迅速切替え装置と、複数の結合要素と、前記迅速切替え装置を対応する迅速切替え装置に位置合わせし、前記複数の結合要素を対応する複数の結合要素に位置合わせするための位置合わせシステムと、を備え、前記迅速切替え装置は雄型迅速切替え装置であり、前記対応する迅速切替え装置が雌型迅速切替え装置であり、前記雄型迅速切替え装置及び前記雌型迅速切替え装置は、前記雄型迅速切替え装置及び前記雌型迅速切替え装置を対合することによって、製造環境内に設置されたユティリティー治具が、前記製造環境の床を横切って駆動することができる移動システムと物理的に結合可能であるように構成され、前記方法は、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに向かって駆動するステップと、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップと、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに対合して、前記結合ユニットと前記対応する結合ユニットとの間に複数のユティリティーを結合するステップと、を含み、前記対応する結合ユニットを駆動するステップが、前記対応する結合ユニットが連結される前記移動システムを前記結合ユニットに向かって駆動するステップを含み、
前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップが、前記対応する結合ユニットに連結されるローラーを前記結合ユニットに連結される誘導フォークの内部に誘導して、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップを含み
、
前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップは、少なくとも1つの軸線に沿って前記誘導フォークに対して前記ローラーを位置合わせする際に使用するためのデータを生成するセンサ装置からのデータに基づいて実施され、
前記ローラーは、前記誘導フォークの内部に誘導されて、前記ユティリティー治具に対する前記誘導フォークの配向及び前記移動システムに対する前記ローラーの配向に応じて、前記結合ユニットと、対応する前記結合ユニットとの間に水平方向の位置合わせ又は垂直方向の位置合わせを提供するように構成される、方法。
【請求項5】
前記移動システムを駆動するステップが、前記結合ユニットが連結される前記ユティリティー治具の箇所に向かって、前記対応する結合ユニットが連結される塔を駆動するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記移動システムを駆動するステップが、前記結合ユニットが連結される前記ユティリティー治具の箇所に向かって、前記対応する結合ユニットが自律的に連結される塔を駆動するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに対合するステップが、前記結合ユニットの前記迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの前記対応する迅速切替え装置に対合するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記迅速切替え装置を対合するステップが、前記結合ユニットの前記雄型迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの前記雌型迅速切替え装置に対合するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記迅速切替え装置を対合するステップが、前記結合ユニットの前記雄型迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの前記雌型迅速切替え装置に対合して、それによって複数の結合要素を複数の対応する結合要素に対合するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体的に航空機に関し、詳細には航空機の胴体を建造するステップに関する。やはりより詳細には、本開示は、分配されたユティリティーネットワークを構築するために、様々なシステムの間に複数のユティリティーを結合するための方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
胴体を建造するステップは、胴体用の外装パネル及び支持構造を組み立てるステップを含むことができる。外装パネル及び支持構造は、一体に接合されて、胴体組立体を形成することができる。例えば、限定されないが、外装パネルは、胴体組立体の内部に面する外装パネルの面に取り付けられるフレーム及びストリンガなどの支持部材を有することができる。これらの支持部材は、胴体組立体用の支持構造を形成するために使用され得る。外装パネルは互いに対して配置されることができ、支持部材は、一体に結合されて、この支持構造を形成することができる。
【0003】
次いで、締付作業が実施されて、外装パネル及び支持部材を一体に結合して、胴体組立体を形成することができる。これらの締付作業は、例えば、リベット留め作業、締りばめボルト締め作業、他のタイプの取付け作業、又は何らかのその組合せを含むことができる。胴体組立体は、胴体組立体に対する外側モールドライン(OML:outer mold line)要求及び内側モールドライン(IML:inner mold line)要求に一致する態様で組み立てられる必要がある可能性がある。
【0004】
胴体組立体を建造するために現在利用可能ないくつかの方法を用いて、外装パネル及び支持部材を一体に組み立てるために実施される締付作業が、手動で実施され得る。例えば、限定されないが、胴体組立体の外部に配置された第1の人間の操作者、及び胴体組立体の内部に配置された第2の人間の操作者が、携帯型工具を使用してこれらの締付作業を実施することができる。いくつかの場合、このタイプの手動の締付工程は、所望されるよりも、より労働集約的であり、時間を要し、人間工学的に挑戦的であり、又は高価である可能性がある。更に、手動の締付工程を含む、胴体を建造するために使用されるいくつかの現在の組立方法は、所望の組立率又は所望の費用で、所望の組立施設又は組立工場の中で胴体を建造することができなくなる可能性がある。
【0005】
いくつかの場合、胴体を建造するために使用される現在の組立方法及びシステムは、胴体を建造するために特別に指定され、永久的に構成された施設又は工場の中でこれらの胴体が建造されることを必要とする可能性がある。これらの現在の組立方法及びシステムは、異なるタイプ及び形状の胴体に適応することができない可能性がある。例えば、限定されないが、胴体を建造するために必要とされる大きく、重い設備は、特定のタイプの胴体と共に使用するだけのために永久に工場に固定され、構成される可能性がある。
【0006】
更に、電力、空気、作動液及び他のタイプのユティリティーなどのユティリティーをいくつかの現在の組立方法の中で使用される様々なシステムに供給することは、所望されるよりも困難であり、厄介である可能性がある。例えば、限定されないが、胴体を組み立てるために使用される異なる工具にこれらのタイプのユティリティーを供給するために必要とされる様々なケーブル及び結合装置が、製造環境内部の人員及び工具の移動を妨げ、又は制限する可能性がある。したがって、上記に考察する問題の少なくともいくつか、ならびに他の起こり得る問題を考慮する方法及び装置を有することが望ましいはずである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの例示的な実施例では、複数のユティリティーを分配するための方法が提供され得る。複数のユティリティーが、ユティリティー供給源とユティリティー治具との間に結合され得る。複数のユティリティーが、ユティリティー治具と移動システムとの間に結合され得る。
【0008】
別の例示的な実施例では、結合ユニットが、迅速切替え装置、複数の結合要素及び位置合わせシステムを備えることができる。位置合わせシステムは、迅速切替え装置を対応する迅速切替え装置に、及び複数の結合要素を対応する複数の結合要素に位置合わせすることができる。
【0009】
やはり別の実施形態では、結合ユニットを対応する結合ユニットに対合するための方法が提供され得る。対応する結合ユニットは、結合ユニットに向かって駆動され得る。対応する結合ユニットは、結合ユニットに自律的に位置合わせされ得る。対応する結合ユニットは、結合ユニットに対合されて、複数のユティリティーを結合ユニットと対応する結合ユニットとの間に結合することができる。
【0010】
やはり別の例示的な実施形態では、複数のユティリティーを塔に分配するための方法が提供され得る。塔は、結合ユニットの組を有するユティリティー治具の箇所に向かって駆動され得る。塔に連結される対応する結合ユニットの各組が、結合ユニットの組に位置合わせされ得る。結合ユニットの各組の迅速切替え装置は、対応する結合ユニットの各組の対応する迅速切替え装置に対合され得る。
【0011】
やはり別の例示的な実施形態では、装置が、ユティリティー治具に連結される結合ユニットの組、移動システムに連結される対応する結合ユニットの組、及び対応する結合ユニットの組に結合される複数のユティリティーケーブルを備えることができる。対応する結合ユニットの組は、結合ユニットの組に結合され得る。複数のユティリティーケーブルが、結合ユニットの組から、対応する結合ユニットの組で受け取られた複数のユティリティーを対応する結合ユニットの組から離れて運搬することができる。
【0012】
形態及び機能が、本開示の様々な実施形態の中で独立して達成可能であり、又はやはり他の実施形態の中に組み込まれることが可能であり、更なる詳細は、以下の説明及び図面を参照して理解することができる。
【0013】
図示の実施形態の特徴であると考えられる新規な形態が、添付の特許請求の範囲の中に記載される。しかし、図示の実施形態ならびに好適な使用の形態、その追加の目的及び形態は、添付の図面と併せて読めば、本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって、最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の製造環境の図である。
【
図2】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の胴体組立体の図である。
【
図3】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の製造環境内の柔軟な製造システムの複数の移動システムの図である。
【
図4】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の複数の移動プラットフォームの図である。
【
図5】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の分配されたユティリティーネットワークを横切る複数のユティリティーの流れ図である。
【
図6】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態のユティリティー治具の図である。
【
図7】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の分配されたユティリティーネットワークの図である。
【
図8】1つの例示的な実施形態による、製造環境の等角図である。
【
図9】1つの例示的な実施形態による、ユティリティー治具に結合された第1の塔の図である。
【
図10】1つの例示的な実施形態による、クレードルシステムの等角図である。
【
図11】1つの例示的な実施形態による、クレードルシステムを使用して形成され、第1の塔に結合された組立治具の等角図である。
【
図12】1つの例示的な実施形態による、組立治具によって支持されている胴体組立体を建造するための組立工程の1つの段階の等角図である。
【
図13】1つの例示的な実施形態による、胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図である。
【
図14】1つの例示的な実施形態による、組立治具によって支持されている胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図である。
【
図15】1つの例示的な実施形態による、胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図である。
【
図16】1つの例示的な実施形態による、ユティリティー治具及び胴体組立体を支持する組立治具に結合された第2の塔の等角図である。
【
図17】1つの例示的な実施形態による、胴体組立体の内部の中で締付工程を実施する複数の移動プラットフォームの等角切欠き図である。
【
図18】1つの例示的な実施形態による、胴体組立体上で作業を実施する柔軟な製造システムの横断面図である。
【
図19】1つの例示的な実施形態による、完全に組み立てられた胴体組立体の等角図である。
【
図20】1つの例示的な実施形態による、製造環境内部で建造されている胴体組立体の等角図である。
【
図21】1つの例示的な実施形態による、結合構造及びユティリティー治具の等角図である。
【
図22】1つの例示的な実施形態による、結合ユニット及び対応する結合ユニットの拡大等角図である。
【
図23】1つの例示的な実施形態による、流れ図の形態の複数のユティリティーを分配するステップのための工程の図である。
【
図24】1つの例示的な実施形態による、流れ図の形態の結合ユニットを対応する結合ユニットに対合するステップのための工程の図である。
【
図25】1つの例示的な実施形態による、流れ図の形態の複数のユティリティーを塔に分配するステップのための工程の図である。
【
図26】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態のデータ処理システムの図である。
【
図27】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の航空機の製造及び保守点検方法の図である。
【
図28】1つの例示的な実施形態による、ブロック図の形態の航空機の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
例示的な実施形態は、異なる考察を認識し、考慮している。例えば、例示的な実施形態は、航空機のための胴体組立体を建造する工程を自動化することが望ましいはずであることを認識し、考慮している。航空機のための胴体組立体を建造する工程を自動化することによって、建造効率を改善し、建造品質を改善し、胴体組立体を建造することに関連するコストを低減することができる。例示的な実施形態は、胴体組立体を建造する工程を自動化することは、組立作業が実施される正確さ及び精密さを改善することができ、それによって胴体組立体のための外側モールドライン(OML)要求及び内側モールドライン(IML)要求への順守の改善を保証することを更に認識し、考慮している。
【0016】
更に、例示的な実施形態は、航空機のための胴体組立体を建造する工程を自動化することが、建造サイクルに必要とされる時間の量を大幅に削減することができることを認識し、考慮している。例えば、限定されないが、自動化締付作業は、人間の操作者がこれらの締付作業ならびに他のタイプの組立作業を実施する必要性を減らし、いくつかの場合になくすことができる。
【0017】
更に、航空機のための胴体組立体を建造する工程のこのタイプの自動化は、この工程を主に手動で実施することに比較して、より労働集約的でなく、時間を要さず、人間工学的に挑戦的ではなく、又は高価ではない可能性がある。減少した手動労働によって、人間の労働者にとって所望の恩恵をもたらす可能性がある。加えて、胴体組立体工程を自動化することによって、所望の組立率及び所望の組立費用で、所望の組立施設及び工場の中で胴体組立体を建造することを可能にすることができる。
【0018】
例示的な実施形態は、胴体組立体を建造する工程を自動化するために自律的に駆動され、操作され得る装置を使用することが望ましいはずであることを更に認識し、考慮している。特に、工場の床を横切って自律的に駆動され得る移動システムから構成され、胴体組立体を建造するために必要な工場の床に対して自律的に配置され、胴体組立体を建造するために自律的に操作され、次いで胴体組立体の建造が完成した場合には自動的に取り払われることができる自律的で柔軟な製造システムを有することが所望される可能性がある。
【0019】
本明細書で使用する場合、自律的に任意の操作、動作、又はステップを実施することは、実質的に任意の人間の入力なしにその操作を実施することを意味する可能性がある。例えば、限定されないが、自律的に駆動され得るプラットフォームは、実質的に任意の人間の入力から独立して駆動され得るプラットフォームである。このようにして、自律的に駆動可能なプラットフォームは、実質的に人間の入力から独立して駆動し、又は駆動され得るプラットフォームであることができる。
【0020】
したがって、例示的な実施形態は、航空機のための胴体組立体を建造するための方法、装置及びシステムを提供する。特に、例示的な実施形態は、胴体組立体を建造する工程のすべてではないにしても、そのほとんどを自動化する自律的で柔軟な製造システムを提供する。例えば、限定されないが、自律的で柔軟な製造システムは、胴体組立体を建造するために、胴体外装パネルと胴体支持構造を一体に接合するための締め具を取り付ける工程を自動化することができる。
【0021】
しかし、例示的な実施形態は、自律的で柔軟な製造システムを使用して胴体組立体を建造するための工程を自動化することは、独特の技術的解決策を必要とする独特の技術的挑戦を提示する可能性があることを認識し、考慮している。例えば、例示的な実施形態は、自律的で柔軟な製造システム内部にすべての様々なシステムにユティリティーを提供することが望ましい可能性があることを認識し、考慮している。特に、胴体組立体を建造する工程を妨害又は遅延せず、あるいは工場の床全体で自律的で柔軟な製造システム内部の様々な移動システムの動きを制限しないような態様で、これらのユティリティーを提供することが望ましい可能性がある。
【0022】
例えば、限定されないが、1組のユティリティーを提供する各1組のユティリティー供給源に単一の直接的接続だけを含むインフラストラクチャーを使用して、電力、通信及び空気などの1組のユティリティーを自律的で柔軟な製造システムに提供することが望ましい可能性がある。これらの直接的接続は、地上、地中又は組込み型であることができる。これらの直接的接続は、例えば、限定されないが、ユティリティー治具を使用して確立され得る。したがって、インフラストラクチャーは、ユティリティー供給源の組のそれぞれに直接的接続を提供するユティリティー治具、及び自律的で柔軟な製造システムの様々なシステムがユティリティー治具に、及び互いに連続して接続されることを可能にする十分広い床空間を有する組立領域を備えることができる。このようにして、1組のユティリティーは、1組のユティリティー供給源からユティリティー治具まで、次いで下流に、組立領域内の自律的で柔軟な製造システムの様々なシステムまで流れることができる。
【0023】
したがって、例示的な実施形態は、自律的で柔軟な製造システムの様々なシステムにユティリティーを提供するために使用され得る分配されたユティリティーネットワークを提供する。分配されたユティリティーネットワークは、自律的で柔軟な製造システムの様々な移動システムの移動を制限せず、又は妨げない態様でこれらのユティリティーを提供することができる。自律的で柔軟な製造システムの異なる移動システムは、互いに自律的に接続されて、この分配されたユティリティーネットワークを生成することができる。
【0024】
ここで特に、
図1から
図7を参照して、図面を参照すると、製造環境の図面が、1つの例示的な実施形態によって、ブロック図の形態で図示されている。特に、
図1から
図7では、胴体組立体、柔軟な製造システム、胴体組立体を建造するために使用され得る柔軟な製造システム内の様々なシステム、及び分配されたユティリティーネットワークが図示されている。
【0025】
次いで
図1に目を向けると、製造環境の図が、1つの例示的な実施形態によってブロック図の形態で図示されている。この例示的な実施形態では、製造環境100は、その中で胴体102の少なくとも部分が航空機104のために製造され得る1つの環境の実施例であることができる。
【0026】
製造環境100は、複数の異なる形態を取ることができる。例えば、限定されないが、製造環境100は、工場、製造施設、屋外工場領域、閉鎖製造領域、沖合プラットフォーム、又は胴体102の少なくとも部分を建造するために適切な何らかの他のタイプの製造環境100の形態を取ることができる。
【0027】
胴体102は、製造工程108を使用して建造され得る。柔軟な製造システム106は、製造工程108の少なくとも部分を実施するために使用され得る。1つの例示的な実施形態では、製造工程108は、柔軟な製造システム106を使用して実質的に自動化され得る。他の例示的な実施例では、製造工程108の1つ又は複数の段階が実質的に自動化され得る。
【0028】
柔軟な製造システム106は、製造工程108の少なくとも部分を自律的に実施するために構成され得る。このようにして、柔軟な製造システム106は、自律的で柔軟な製造システム112と呼ぶことができる。このようにして、柔軟な製造システム106は、自動化された柔軟な製造システムと呼ぶことができる。
【0029】
図示のように、製造工程108は、胴体組立体114を建造するために組立工程110を含むことができる。柔軟な製造システム106は、組立工程110の少なくとも部分を自動的に実施するように構成され得る。
【0030】
胴体組立体114は、製造工程108の終了前に、製造工程108の間の任意の段階で胴体102であることができる。いくつかの場合、胴体組立体114は、部分的に組み立てられた胴体102を呼ぶために使用され得る。実施に応じて、胴体102の組立を完全に完了するために、1つ又は複数の他の構成要素が、胴体組立体114に取り付けられる必要がある可能性がある。いくつかの場合、胴体組立体114は、完全に組み立てられた胴体102を呼ぶために使用され得る。柔軟な製造システム106は、航空機104を建造するための製造工程の次の段階に、胴体組立体114を移動する必要がある時点まで、胴体組立体114を建造することができる。いくつかの場合、柔軟な製造システム106の少なくとも部分は、航空機104を建造するための製造工程の1つ又は複数の後の段階で使用され得る。
【0031】
1つの例示的な実施例では、胴体組立体114は、胴体102の特定の部分を形成するための組立体であることができる。一実施例として、胴体組立体114は、胴体102の後方部分を形成するための後方胴体組立体116の形態を取ることができる。別の実施例として、胴体組立体114は、胴体102の前方部分を形成するための前方胴体組立体117の形態を取ることができる。やはり別の実施例では、胴体組立体114は、胴体102の前方部分と後方部分との間の胴体102の中間部分、又は胴体102の何らかの他の中間部分を形成するための中間胴体組立体118の形態を取ることができる。
【0032】
図示のように、胴体組立体114は、複数のパネル120及び支持構造121を含むことができる。支持構造121は、複数の部材122から構成され得る。複数の部材122は、複数のパネル120を支持し、複数のパネル120を互いに結合するという両方のために使用され得る。支持構造121は、胴体組立体114のために強度、剛性及び負荷支持を提供するのに役立つ可能性がある。
【0033】
複数の部材122は、複数のパネル120に連結され得る。本明細書で使用されると、1つの構成要素又は構造が、他の構成要素又は構造に「連結される(associated)」場合、その連結は、図示される実施例の中の物理的連結である。
【0034】
例えば、複数の部材122の1つなどの第1の構成要素は、第2の構成要素に固定される、第2の構成要素に接着される、第2の構成要素に取り付けられる、第2の構成要素に取り付けられる、第2の構成要素に結合される、第2の構成要素に溶接される、第2の構成要素に締め付けられる、第2の構成要素に付着される、第2の構成要素に接着剤で付けられる、又は何らかの他の適切な方法で第2の構成要素に結合されるなどの少なくとも1つによって、複数のパネル120の1つなどの第2の構成要素に連結されていると考えられる。第1の構成要素もまた、1つ又は複数の他の構成要素を使用して第2の構成要素に結合され得る。例えば、第1の構成要素は、第3の構成要素を使用して第2の構成要素に結合され得る。更に、第1の構成要素は、第2の構成要素の部分、第2の構成要素延長部、又はその両方として形成されることによって、第2の構成要素に連結していると考慮されてよい。別の実施例では、第1の構成要素は、第2の構成要素と共硬化されることによって第2の構成要素の部分と考慮されてよい。
【0035】
本明細書で使用すると、項目のリストと共に使用される場合、「少なくとも1つ」という語句は、1つ又は複数の列挙された項目の異なる組合せが使用可能であり、その項目の中の1つだけが必要とされる可能性があるという意味である。項目は、特定の物品、事柄、行動、工程又は部類であることができる。言い換えれば、「少なくとも1つ」は、項目の任意の組合せ又は複数の項目が、リストから使用され得るが、しかしリストの中のすべての項目が要求され得るのではないという意味である。
【0036】
例えば、「少なくとも1つの項目A、項目B及び項目C」又は「少なくとも1つの項目A、項目B又は項目C」は、項目A、項目A及び項目B、項目B、項目A、項目B及び項目C、又は項目B及び項目Cを意味することができる。いくつかの場合、「少なくとも1つの項目A、項目B及び項目C」は、例えば、限定されないが、2つの項目A、1つの項目B及び10個の項目C、4つの項目B及び7つの項目C、又は何らかの他の適切な組合せを意味することができる。
【0037】
これらの例示的な実施例では、複数の部材122の1つの部材が、複数の異なる方法で複数のパネル120の少なくとも1つに連結され得る。例えば、限定されないが、複数の部材122の1つの部材が、単一のパネルに直接取り付けられ、2つ以上のパネルに取り付けられ、少なくとも1つのパネルに直接取り付けられている別の部材に取り付けられ、少なくとも1つのパネルに直接又は間接に取り付けられている少なくとも1つの部材に取り付けられ、又は何らかの他の方法で複数のパネル120の少なくとも1つに連結され得る。
【0038】
1つの例示的な実施例では、概ねすべての、又はすべての複数の部材122が、胴体組立体114を建造するための組立工程110の開始前に、複数のパネル120に連結されていることができる。例えば、組立工程110を通して複数のパネル120が互いに接合される前に、複数の部材122の対応する部分が、複数のパネル120の各パネルに連結され得る。
【0039】
別の例示的な実施例では、複数の部材122の第1の部分だけが、組立工程110の開始前に、複数のパネル120に連結されていることが可能である。組立工程110は、複数のパネル120に支持を提供すること、又は複数のパネル120を一体に結合することの少なくとも1つのために、複数の部材122の残りの部分を複数のパネル120に取り付けるステップを含むことができる。組立工程110の開始前に、複数のパネル120に取り付けられる複数の部材122の第1の部分、及び組立工程110の間で、複数のパネル120に取り付けられる複数の部材122の残りの部分は、一体に支持構造121を形成することができる。
【0040】
やはり別の例示的な実施例では、すべての複数の部材122が、組立工程110の間に、複数のパネル120に連結され得る。例えば、複数のパネル120のそれぞれは、組立工程110の前に、パネルに取り付けられ、又はそうではなく連結されている任意の部材がない「裸の(naked)」状態であることができる。組立工程110の間に、次いで複数の部材122は、複数のパネル120に連結され得る。
【0041】
このようにして、胴体組立体114のための支持構造121は、複数の異なる方法で建造され得る。複数のパネル120及び支持構造121を備える胴体組立体114は、
図2の中で以下により詳細に説明される。
【0042】
胴体組立体114を建造するステップは、複数のパネル120を一体に接合するステップを含むことができる。複数のパネル120を接合するステップは、複数の異なる方法で実施され得る。実施に応じて、複数のパネル120を一体に接合するステップは、1つ又は複数の部材122を1つ又は複数のパネル120に、又は複数の部材122の他の部材に接合するステップを含むことができる。
【0043】
特に、複数のパネル120を接合するステップは、少なくとも1つのパネルを少なくとも1つの他のパネルに接合するステップ、少なくとも1つの部材を少なくとも1つの他の部材に接合するステップ、又は少なくとも1つの部材を少なくとも1つのパネルに接合するステップ、又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。1つの例示的な実施例では、第1のパネルと第2のパネルとを一体に接合するステップは、第1のパネルを第2のパネルに直接締め付けるステップ、第1のパネルに連結される第1の部材を第2のパネルに連結される第2の部材に接合するステップ、第1のパネルに連結される部材を第2のパネルに直接接合するステップ、第1のパネル及び第2のパネルの両方に連結される1つの部材を別の部材に接合するステップ、選択された部材を第1のパネル及び第2のパネルの両方に接合するステップ、又は何らかの他のタイプの接合作業の少なくとも1つのステップを含むことができる。
【0044】
組立工程110は、複数のパネル120を一体に接合して胴体組立体114を建造するために実施され得る作業124を含むことができる。この例示的な実施例では、柔軟な製造システム106が、作業124の少なくとも部分を自律的に実施するために使用され得る。
【0045】
作業124は、例えば、限定されないが、一時的な結合作業125、穴開け作業126、締め具インサート作業128、締め具取付け作業130、検査作業132、他のタイプの組立作業又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。一時的な結合作業125は、複数のパネル120を一時的に一体に結合するために実施され得る。例えば、限定されないが、一時的な結合作業125は、鋲締め具を使用して複数のパネル120を一時的に一体に鋲で留めるステップを含むことができる。
【0046】
穴開け作業126は、1つ又は複数のパネル120を貫通して、及びいくつかの場合、1つ又は複数の部材122を貫通して穴を開けるステップを含むことができる。締め具インサート作業128は、穴開け作業126によって開けられた穴の中に締め具をインサートするステップを含むことができる。
【0047】
締め具取付け作業130は、穴の中にインサートされた各締め具を完全に取り付けるステップを含むことができる。これらの締め具取付け作業130は、例えば、限定されないが、リベット留め作業、締りばめボルト締め作業、他のタイプの締め具取付け作業、又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。検査作業132は、完全に取り付けられた締め具を検査するステップを含むことができる。実施に応じて、柔軟な製造システム106は、任意の複数のこれらの異なるタイプの作業124を実質的に自律的に実施するために使用され得る。
【0048】
図示のように、柔軟な製造システム106は、複数の移動システム134、制御システム136及びユティリティーシステム138を含むことができる。各複数の移動システム134は、駆動可能な移動システムであることができる。いくつかの場合、各複数の移動システム134は、自律的に駆動可能な移動システムであることができる。例えば、限定されないが、各複数の移動システム134は、製造環境100内部で1つの箇所から別の箇所に自律的に駆動され得る1つ又は複数の構成要素を含むことができる。複数の移動システム134は、
図3の中で以下により詳細に説明される。
【0049】
この例示的な実施例では、制御システム136は、柔軟な製造システム106の操作を制御するために使用され得る。例えば、限定されないが、制御システム136は、複数の移動システム134を制御するために使用され得る。特に、制御システム136は、製造環境100内部で各複数の移動システム134の移動を導くために使用され得る。制御システム136は、複数の移動システム134に少なくとも部分的に連結され得る。
【0050】
1つの例示的な実施例では、制御システム136は、コントローラーの組140を含むことができる。本明細書で使用されると、1「組の」項目は、1つ又は複数の項目を含むことができる。このようにして、コントローラーの組140は、1つ又は複数のコントローラーを含むことができる。
【0051】
各コントローラーの組140は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの何らかの組合せを使用して実施され得る。1つの例示的な実施例では、コントローラーの組140は、複数の移動システム134に連結され得る。例えば、限定されないが、1つ又は複数のコントローラーの組140は、複数の移動システム134の部分として実施され得る。例えば、限定されないが、1つ又は複数のコントローラーの組140は、複数の移動システム134から独立して実施され得る。
【0052】
コントローラーの組140は、柔軟な製造システム106の複数の移動システム134の操作を制御するために命令142を生成することができる。コントローラーの組140は、無線通信回線、有線通信回線、光通信回線、又は他のタイプの通信回線の少なくとも1つを使用して、複数の移動システム134と通信することができる。このようにして、任意の数の異なるタイプの通信回線が、コントローラーの組140と通信し、及びコントローラーの組140の間で通信するために使用され得る。
【0053】
これらの例示的な実施例では、制御システム136は、センサシステム133から受信されたデータ141を使用して複数の移動システム134の操作を制御することができる。センサシステム133は、任意の数の個々のセンサシステム、センサ装置、コントローラー、他のタイプの構成要素、又はそれらの組合せから構成されることができる。1つの例示的な実施例では、センサシステム133は、レーザー追跡システム135及びレーダシステム137を含むことができる。レーザー追跡システム135は、任意の数のレーザー追跡装置、レーザーターゲット、又はそれらの組合せから構成されることができる。レーダシステム137は、任意の数のレーダセンサ、レーダターゲット、又はそれらの組合せから成ることができる。
【0054】
センサシステム133は、製造環境100内部の複数の移動システム134の中の様々な移動システムの移動及び操作を調整するために使用され得る。1つの例示的な実施例として、レーダシステム137は、マクロ位置決め移動システム、移動システム内部のシステム、移動システム内部の構成要素、又はそれらの何らかの組合せのために使用され得る。更に、レーザー追跡システム135は、ミクロ位置決め移動システム、移動システム内部のシステム、移動システム内部の構成要素、又はそれらの何らかの組合せのために使用され得る。
【0055】
複数の移動システム134は、分配されたユティリティーネットワーク144を形成するために使用され得る。実施に応じて、1つ又は複数の移動システム134が、分配されたユティリティーネットワーク144を形成することができる。複数のユティリティー146が、複数のユティリティー供給源148から、分配されたユティリティーネットワーク144を構成する複数の移動システム134の様々な移動システムまで流れることができる。
【0056】
この例示的な実施例では、各複数のユティリティー供給源148は、製造環境100の内部に配置され得る。別の例示的な実施例では、1つ又は複数のユティリティー供給源148は、製造環境100の外部に配置され得る。これらの1つ又は複数のユティリティー供給源によって提供される対応するユティリティーは、次いで、例えば、限定されないが、1つ又は複数のユティリティーケーブルを使用して製造環境100の中に運搬され得る。
【0057】
1つの例示的な実施例では、分配されたユティリティーネットワーク144によって、複数のユティリティー146が複数のユティリティー供給源148から、複数の移動システム134の1つの移動システムまでいくつかの数のユティリティーケーブルにわたって直接流れることを可能にすることができる。この1つの移動システムは、次いで、複数のユティリティー146を複数の移動システム134の他の移動システムまで分配することができて、これらの他の移動システムが、複数のユティリティー供給源148から複数のユティリティー146を直接受け取る必要がなくなる。
【0058】
図示のように、分配されたユティリティーネットワーク144は、ユティリティーシステム138を使用して形成され得る。ユティリティーシステム138は、ユティリティー治具150を含むことができる。複数のユティリティー146が複数のユティリティー供給源148からユティリティー治具150まで流れることができるように、ユティリティーシステム138は、複数のユティリティー供給源148に結合するように構成され得る。ユティリティー治具150は、実施に応じて、地上又は地中にあることができる。例えば、限定されないが、ユティリティー治具150は、製造環境100内部の床に埋設され得る。
【0059】
次いでユティリティー治具150は、複数のユティリティー146を1つ又は複数の移動システム134に分配することができる。特に、複数の移動システム134の1つをユティリティー治具150に結合する1つの自律的ステップは、その後、移動システムの互いに対する連続的な任意の数の自律的結合ステップへと続いて、分配されたユティリティーネットワーク144を形成することができる。ユティリティー治具150は、移動システムの連続的な自律的結合ステップの中で、複数のユティリティー146をユティリティー治具150の下流の各複数の移動システム134に分配することができる。
【0060】
実施に応じて、分配されたユティリティーネットワーク144は、鎖状構成又は樹状構成を有することができる。1つの例示的な実施例では、複数の移動システム134は、移動システムA、B、C及びD(図示せず)を含むことができて、移動システムAはユティリティー治具150に自律的に結合され、移動システムB、C及びDは、移動システムA及び連続して互いに自律的に結合される。分配されたユティリティーネットワーク144のための鎖状構成の一実施例は、複数のユティリティー供給源148からいくつかの複数のユティリティーケーブルをわたってユティリティー治具150へ、ユティリティー治具150から移動システムAへ、移動システムAから移動システムBへ、移動システムBから移動システムCへ、移動システムCから移動システムDへ流れる複数のユティリティー146を含むことができる。分配されたユティリティーネットワーク144のための樹状構成の一実施例は、複数のユティリティー供給源148からいくつかの複数のユティリティーケーブルをわたってユティリティー治具150へ、ユティリティー治具150から移動システムAへ、移動システムAから移動システムB及び移動システムCの両方へ、移動システムCから移動システムDへ流れる複数のユティリティー146を含むことができる。分配されたユティリティーネットワーク144が移動システム134を使用して実施され得る一態様の一実施例が、
図5の中で以下により詳細に説明される。
【0061】
いくつかの例示的な実施例では、複数の柔軟な製造システムが、複数の胴体組立体を同時に建造するために使用され得る。例えば、柔軟な製造システム106が、多くの柔軟な製造システムの第1の柔軟な製造システムであることができる。
【0062】
1つの例示的な実施例では、それぞれ、柔軟な製造システム106が後方胴体組立体116を建造し、第2の柔軟な製造システム152が中間胴体組立体118を建造し、第3の柔軟な製造システム154が前方胴体組立体117を建造するために使用され得る。次いで、後方胴体組立体116、中間胴体組立体118及び前方胴体組立体117は、一体に接合されて、完全な組み立てられた胴体102を形成することができる。このようにして、この実施例では、柔軟な製造システム106、第2の柔軟な製造システム152及び第3の柔軟な製造システム154が、一体に柔軟な胴体製造システム158を形成することができる。
【0063】
したがって、胴体組立体114などの任意の数の胴体組立体は、柔軟な製造システム106と同様の態様で実施される任意の数の柔軟な製造システムを使用して、製造環境100内部で建造され得る。同様に、胴体102などの任意の数の完全な胴体は、柔軟な胴体製造システム158と同様の態様で実施される任意の数の柔軟な胴体製造システムを使用して、製造環境100内部で建造され得る。
【0064】
次いで
図2参照すると、
図1の胴体組立体114の図が、1つの例示的な実施形態によってブロック図の形態で図示されている。上述のように、胴体組立体114は、複数のパネル120及び支持構造121を含むことができる。胴体組立体114は、胴体組立体114の建造の任意の段階を呼ぶために使用され得る。例えば、胴体組立体114は、複数のパネル120の1つだけ、一体に接合されてしまっている、又は一体に接合されている複数のパネル120の複数、部分的に建造された胴体組立体、又は完全に建造された胴体組立体を呼ぶために使用され得る。
【0065】
図示のように、胴体組立体114が複数の胴体部分205を有するように、胴体組立体114は建造され得る。各複数の胴体部分205は、1つ又は複数のパネル120を含むことができる。この図示の実施例では、各複数の胴体部分205は、円柱形胴体部分、樽形胴体部分、先細状円柱形胴体部分、円錐形胴体部分、ドーム形胴体部分、又は何らかの他のタイプの形状を含む部分の形態を取ることができる。実施に応じて、複数の胴体部分205の胴体部分は、略円形断面形状、楕円形断面形状、卵形断面形状、隅部コーナを含む多角形断面形状、又は閉鎖曲線断面形状を有することができる。
【0066】
1つの特定の例示的な実施例として、各複数の胴体部分205は、胴体組立体114を通る中心軸線又は長手方向軸線に略垂直に取られる、胴体組立体114の2つの半径方向断面の間に画定される、胴体組立体114の部分であることができる。このようにして、複数の胴体部分205が、胴体組立体114の長手方向軸線に沿って配置され得る。言い換えれば、複数の胴体部分205が、長手方向に配置され得る。
【0067】
胴体部分207は、複数の胴体部分205の1つの実施例であることができる。胴体部分207は、1つ又は複数のパネル120から構成されることができる。1つの例示的な実施例では、複数のパネル部分が、胴体部分207の周りに円周方向に配置されて、胴体部分207の外装を形成することができる。いくつかの場合には、2つ以上の長手方向に隣接する複数列のパネルが、胴体部分207の周りに円周方向に配置されて、胴体部分207の外装を形成することができる。
【0068】
1つの例示的な実施例では、胴体組立体114は、クラウン200、キール202及び側面204を含むことができる。側面204は、第1の側面206及び第2の側面208を含むことができる。
【0069】
クラウン200は、胴体組立体114の頂部であることができる。キール202は、胴体組立体114の底部であることができる。胴体組立体114の側面204は、クラウン200とキール202との間の胴体組立体114の部分であることができる。1つの例示的な実施例では、胴体組立体114のクラウン200、キール202、第1の側面206及び第2の側面208のそれぞれは、複数のパネル120の少なくとも1つの少なくとも1つの部分によって形成され得る。更に、各複数の胴体部分205の部分は、それぞれクラウン200、キール202、第1の側面206及び第2の側面208を形成することができる。
【0070】
パネル216は、複数のパネル120の1つの実施例であることができる。パネル216は、実施に応じて、外装パネル、胴体パネル、又は胴体外装パネルとも呼ぶことができる。いくつかの例示的な実施例では、パネル216は、サブパネルと呼ぶことができる複数のより小さいパネルから構成されるメガパネルの形態を取ることができる。メガパネルは、スーパーパネルと呼ぶこともできる。これらの例示的な実施例では、パネル216は、金属、合金、何らかの他のタイプの金属材料、複合材料又は何らかの他の材料のタイプのうちの少なくとも1つで構成されることができる。1つの例示的な実施例として、パネル216は、アルミニウム合金、鋼鉄、チタン、セラミック材料、複合材料、何らかの他の材料のタイプ、又はそれらの何らかの組合せから構成されることができる。
【0071】
胴体組立体114のキール202を形成するために使用される場合、パネル216は、キールパネル又は底部パネルと呼ぶことができる。胴体組立体114の側面204のうちの1つを形成するために使用される場合、パネル216は、側面パネルと呼ぶことができる。胴体組立体114のクラウン200を形成するために使用される場合、パネル216は、クラウンパネル又は頂部パネルと呼ぶことができる。1つの例示的な実施例として、複数のパネル120が、クラウン200を形成するためのクラウンパネル218、側面204を形成するための側面パネル220及びキール202を形成するためのキールパネル222を含むことができる。側面パネル220は、第1の側面206を形成するための第1の側面パネル224、及び第2の側面208を形成するための第2の側面パネル226を含むことができる。
【0072】
1つの例示的な実施例では、胴体組立体114の複数の胴体部分205の胴体部分207は、1つのクラウンパネル218、2つの側面パネル220及び1つのキールパネル222を含むことができる。別の例示的な実施例では、胴体部分207は、胴体組立体114の端部を形成することができる。
【0073】
いくつかの場合、胴体部分207は、パネル216などの単一のパネルだけから構成されることができる。例えば、限定されないが、パネル216は、端パネル228の形態を取ることができる。
【0074】
端パネル228は、胴体組立体114の1つの端部を形成するために使用され得る。例えば、胴体組立体114が、
図1の後方胴体組立体116の形態を取る場合、端パネル228は、胴体組立体114の最も後方の端部を形成することができる。胴体組立体114が、
図1の前方胴体組立体117の形態を取る場合、端パネル228は、胴体組立体114の最も前方の端部を形成することができる。
【0075】
1つの例示的な実施例では、端パネル228は、円柱形パネル、円錐形パネル、樽形パネル、先細状円柱形パネルの形態を取ることができる。例えば、端パネル228は、胴体組立体114についての中心軸線に関して直径を変化させることができる略円形断面形状を含む単一の円柱形パネルであることができる。
【0076】
このようにして、上述のように、胴体部分207は、端パネル228だけから構成されることができる。いくつかの例示的な実施例では、胴体部分207は、端パネル228である可能性がある単一のパネルだけから構成される端部胴体部分であることができる。いくつかの場合、隔壁272は、胴体部分207が端部胴体部分である場合、端パネル228に連結され得る。圧力隔壁とも呼ぶことができる隔壁272は、実施に応じて、端パネル228から分離している、又は端パネル228の部分であると考えられる。隔壁272は、これらの例示的な実施例では、ドーム型形状を含むことができる。
【0077】
胴体組立体114が、
図1の後方胴体組立体116の形態を取る場合、隔壁272は、後方胴体組立体116の最も後方に配置された胴体部分207の一部分であることができる。胴体組立体114が、
図1の前方胴体組立体117の形態を取る場合、隔壁272は、後方胴体組立体116の最も前方に配置された胴体部分207の一部分であることができる。
図1の中間胴体組立体118は、中間胴体組立体118のどちらの端部にも、隔壁272などの隔壁を含むことができない。このようにして、複数の胴体部分205は、任意の数の異なる方法で実施され得る。
【0078】
パネル216は、第1の面230及び第2の面232を有する。第1の面230は、外部に面する面として使用するために構成可能である。言い換えれば、第1の面230は、胴体組立体114の外部234を形成するために使用され得る。第2の面232は、内部に面する面として使用するために構成可能である。言い換えれば、第2の面232は、胴体組立体114の内部236を形成するために使用され得る。各複数のパネル120は、パネル216と同様の態様で実施され得る。
【0079】
前述のように、支持構造121は、複数のパネル120の対応する1つに連結され得る。支持構造121は、パネル216に連結される複数の部材122から構成されることができる。1つの例示的な実施例では、対応する部分240は、パネル216に相当する複数の部材122の部分であることができる。対応する部分240は、パネル216に相当する支持部分238を形成することができる。支持部分238は、支持構造121の部分を形成することができる。
【0080】
複数の部材122は、支持部材242を含むことができる。支持部材242は、例えば、限定されないが、結合部材244、フレーム246、ストリンガ248、補剛材250、支柱252、インターコスタル構造部材254、又は他のタイプの構造部材の少なくとも1つを含むことができる。
【0081】
結合部材244は、他のタイプの支持部材242を一体に結合することができる。いくつかの場合、結合部材244は、支持部材242を複数のパネル120に更に一体に結合ことができる。結合部材244は、例えば、限定されないが、せん断クリップ256、つなぎ材258、重ね継手260、インターコスタル結合部材262、他のタイプの機械的結合部材又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。
【0082】
1つの例示的な実施例では、パネル216が複数のサブパネルから構成される場合、結合部材244は、例えば、限定されないが、隣接するサブパネル上に環方向に走るフレーム246の補足的フレームと隣接するサブパネル上に長手方向に走るストリンガ248の補足的ストリンガとを一体に結合するために使用され得る。別の例示的な実施例では、結合部材244は、複数のパネル120内の2つ以上の隣接するパネル上の補足的フレーム、ストリンガ、又は他のタイプの支持部材を一体に結合するために使用され得る。いくつかの場合、結合部材244は、2つ以上の隣接する胴体部分上の補足的支持部材を一体に結合するために使用され得る。
【0083】
図1に説明するように、作業124は、複数のパネル120を一体に接合して胴体組立体114を建造するために実施され得る。1つの例示的な実施例では、複数の締め具264が、複数のパネル120を一体に接合するために使用され得る。
【0084】
上述のように、複数のパネル120を一体に接合するステップは、複数の異なる方法で実施され得る。複数のパネル120を一体に接合するステップは、複数のパネル120の中の少なくとも1つのパネルを複数のパネル120の別の1つに接合するステップ、複数のパネル120の中の少なくとも1つのパネルを複数の部材122の少なくとも1つに接合するステップ、複数の部材122の少なくとも1つの部材を複数の部材122の別の1つに接合するステップ、又は何らかの他のタイプの接合作業の中の少なくとも1つを含むことができる。複数の部材122が胴体組立体114のための支持構造121を最終的に形成するように、複数のパネル120が一体に接合され得る。
【0085】
図示のように、複数の床266が、胴体組立体114に連結され得る。この例示的な実施例では、複数の床266は胴体組立体114の部分であることができる。複数の床266は、例えば、限定されないが、客室床、貨物室床、又は何らかの他のタイプの床の少なくとも1つを含むことができる。
【0086】
ここで
図3を参照すると、
図1からの製造環境100内部の柔軟な製造システム106の複数の移動システム134の例が、1つの例示的な実施形態によって、ブロック図の形態で図示されている。図示のように、柔軟な製造システム106は、製造環境100の床300上の胴体組立体114を建造するために使用され得る。製造環境100が工場の形態を取る場合、床300は工場の床302と呼ぶことができる。
【0087】
1つの例示的な実施例では、床300は概ね平坦であり、概ね平面であることができる。例えば、床300は概ね水平であることができる。別の例示的な実施例では、床300の1つ又は複数の部分は、傾斜し、勾配があり、又はそうではなくて平らでない可能性がある。
【0088】
組立領域304は、胴体組立体114などの胴体組立体を建造するために、
図1の組立工程110を実施するために指定された製造環境100内部の領域であることができる。組立領域304は、セル又は作業セルとも呼ぶことができる。この例示的な実施例では、組立領域304は、床300上の指定された領域であることができる。しかし、他の例示的な実施例では、組立領域304は、床300上の指定された領域、ならびにこの指定された領域の上方の領域を含むことができる。任意の数の胴体組立体が製造環境100内部で同時に建造されることができるように、任意の数の組立領域が、製造環境100内部で存在することができる。
【0089】
図示のように、複数の移動システム134は、複数の自律的車両306、クレードルシステム308、塔システム310、及び自律的工作システム312を含むことができる。各複数の移動システム134は、床300を横切って駆動可能であることができる。言い換えれば、各複数の移動システム134は、床300上の1つの箇所315から別の箇所317まで床300を横切って自律的に駆動可能であることができる。
【0090】
1つの例示的な実施例では、各複数の自律的車両306は、自動化された案内車両(AGV)の形態を取ることができ、人間の指示又は案内なしに独立して作動することができる。いくつかの場合、複数の自律的車両306は、複数の自動化された案内車両(AGV)と呼ぶことができる。
【0091】
この例示的な実施例では、クレードルシステム308は、
図1の組立工程110の間に胴体組立体114を支持し、保持するために使用され得る。いくつかの場合、クレードルシステム308は、駆動可能なクレードルシステムと呼ぶことができる。やはり他の場合、クレードルシステム308は、自律的に駆動可能なクレードルシステムと呼ぶことができる。
【0092】
クレードルシステム308は、複数の治具313を含むことができる。本明細書で使用されると、「複数の」項目は、1つ又は複数の項目を含むことができる。このようにして、複数の治具313は、1つ又は複数の治具を含むことができる。いくつかの例示的な実施例では、複数の治具313は、複数の駆動可能な治具と呼ぶことができる。他の例示的な実施例では、複数の治具313は、複数の自律的に駆動可能な治具と呼ぶことができる。
【0093】
複数の治具313は、複数のクレードル治具314を含むことができる。いくつかの例示的な実施例では、複数のクレードル治具314は、複数の駆動可能なクレードル治具と呼ぶことができる。他の例示的な実施例では、複数のクレードル治具314は、複数の自律的に駆動可能なクレードル治具と呼ぶことができる。クレードル治具322は、複数のクレードル治具314の1つの実施例であることができる。
【0094】
複数の保持構造326は、各複数のクレードル治具314に連結され得る。各複数のクレードル治具314に連結される複数の保持構造326は、支持胴体組立体114と係合可能であり、支持胴体組立体114を支持するために使用され得る。例えば、クレードル治具322に連結される複数の保持構造326は、1つ又は複数のパネル120と係合可能であり、1つ又は複数のパネル120を支持するために使用され得る。
【0095】
複数のクレードル治具314は、製造環境100の床300を横切って組立領域304まで自律的に駆動され得る。1つの例示的な実施例では、各複数のクレードル治具314は、対応する複数の自律的車両306の1つを使用して床300を横切って自律的に駆動され得る。言い換えれば、限定されないが、複数の自律的車両306の中の複数の対応する自律的車両316は、組立領域304の中に床300を横切って複数のクレードル治具314を駆動するために使用され得る。
【0096】
この例示的な実施例では、複数の対応する自律的車両316は、例えば、限定されないが、保管領域318から床300を横切って組立領域304まで駆動され得る。保管領域318は、柔軟な製造システム106が使用されていない場合、又はその特定の装置又はシステムが使用されていない場合、複数の自律的車両306、クレードルシステム308、塔システム310、自律的工作システム312、又は
図1の制御システム136の少なくとも1つが保持され得る領域であることができる。
【0097】
保管領域318は、実施に応じて、ホーム領域、貯蔵領域又はベース領域と呼ぶことができる。保管領域318は、製造環境100内部に配置されるように図示されているが、保管領域318は、他の例示的な実施例では、何らかの他の領域又は製造環境100の外部環境の中に配置され得る。
【0098】
複数の自律的車両306の中の複数の対応する自律的車両316は、複数のクレードル治具314を複数の選択されたクレードル位置320の中に駆動することができる。本明細書で使用されると、1つの「位置」は、箇所、配向又はその両方から成ることができる。箇所は、参照座標システムに対して、二次元座標又は三次元座標の中にあることができる。配向は、参照座標システムに対して、二次元配向又は三次元配向であることができる。この参照座標システムは、例えば、限定されないが、胴体座標システム、航空機座標システム、製造環境100のための座標システム、又は何らかの他のタイプの座標システムであることができる。
【0099】
複数の選択されたクレードル位置320が2つ以上のクレードル位置を含むように、複数のクレードル治具314が2つ以上のクレードル治具を含む場合、これらのクレードル位置は、互いに対して選択された位置であることができる。このようにして、複数のクレードル治具314が互いに対して複数の選択されたクレードル位置320の中にあるように、複数のクレードル治具314は配置され得る。
【0100】
これらの例示的な実施例では、複数の対応する自律的車両316は、複数のクレードル治具314を組立領域304内部の複数の選択されたクレードル位置320の中に駆動するために使用され得る。床300を横切って構成要素又はシステムを「駆動するステップ」は、例えば、限定されないが、構成要素又はシステムの実質的に全体を1つの箇所から別の箇所に移動するステップを意味することができる。例えば、限定されないが、床300を横切ってクレードル治具322を駆動するステップは、クレードル治具322の全体を1つの箇所から別の箇所に移動するステップを意味することができる。言い換えれば、クレードル治具322を備えるすべての構成要素又は概ねすべての構成要素は、1つの箇所から別の箇所に共に同時に移動され得る。
【0101】
一旦、組立領域304の中で、複数のクレードル治具314が複数の選択されたクレードル位置320の中に駆動されてしまうと、複数のクレードル治具314は、互いに、及び塔システム310に結合され得る。次いで、一旦複数のクレードル治具314が、選択された公差内で複数の選択されたクレードル位置320の中に配置されると、複数の対応する自律的車両316が、複数のクレードル治具314から、例えば、限定されないが、保管領域318に取り払われることができる。他の例示的な実施例では、複数の対応する自律的車両316は、組立領域304内部の複数の選択されたクレードル位置320の中の対応する選択された位置の中に各複数のクレードル治具314を一度に1つずつ駆動するために使用される単一の自律的車両から構成されることができる。
【0102】
組立領域304内で、複数のクレードル治具314が、組立治具324を形成するように構成され得る。複数のクレードル治具314の中の異なるクレードル治具が、互いに対する、複数の選択されたクレードル位置320の中に配置されてしまった場合、組立治具324が形成され得る。いくつかの場合、複数のクレードル治具314が互いに結合されてしまい、一方で複数のクレードル治具314が複数の選択されたクレードル位置320の中にある場合、かつ各複数の複数のクレードル治具314に連結される保持構造326が、胴体組立体114を受けるように調整されてしまった場合、組立治具324が形成され得る。
【0103】
このようにして、複数のクレードル治具314は、組立治具324などの単一の治具構成要素を形成することができる。組立治具324は、胴体組立体114を支持及び保管するために使用され得る。いくつかの場合、組立治具324は、組立治具システム又は治具システムと呼ぶことができる。いくつかの場合、組立治具324は、駆動可能な組立治具と呼ぶことができる。いくつかの場合、組立治具324は、自律的に駆動可能な組立治具と呼ぶことができる。
【0104】
一旦、組立治具324が形成されてしまうと、複数のクレードル治具314は胴体組立体114を受けることができる。言い換えれば、複数の胴体部分205は、複数のクレードル治具314に係合可能である。特に、複数の胴体部分205は、各複数のクレードル治具314に連結される複数の保持構造326に係合可能である。複数の胴体部分205は、任意の数の方法で、複数のクレードル治具314と係合可能である。
【0105】
複数のクレードル治具314が単一のクレードル治具を含む場合、そのクレードル治具は、胴体組立体114の概ね全体を支持及び保管するために使用され得る。複数のクレードル治具314が複数のクレードル治具を含む場合、これらの各クレードル治具は、複数の胴体部分205の少なくとも1つの対応する胴体部分を支持及び保管するために使用され得る。
【0106】
言い換えれば、各複数の胴体部分205は、複数のクレードル治具314と一度に1つずつ係合可能である。例えば、限定されないが、複数の胴体部分205の中の特定の胴体部分のためのすべてのパネルは、互いに対して、かつ複数のクレードル治具314の対応するクレードル治具に対して配置可能であり、次いで対応するクレードル治具に係合可能である。次いで、複数の胴体部分205の中の残りの胴体部分が形成され、同様にして複数のクレードル治具314と係合可能である。このようにして、複数のパネル120は、組立治具324を構成する各複数のクレードル治具314に連結される複数の保持構造326に複数のパネル120の少なくとも部分を係合することによって、複数のクレードル治具314に係合可能であり、複数のパネル120が複数のクレードル治具314によって支持されるようにする。
【0107】
図2に説明するように、複数のパネル120は、キールパネル222、側面パネル220及びクラウンパネル218を含むことができる。1つの例示的な実施例では、
図2の胴体組立体114のキール202を形成するために使用される
図2のすべてのキールパネル222は、最初に複数のクレードル治具314に対して配置可能であり、複数のクレードル治具314に係合可能である。次に、
図2の胴体組立体114の側面204を形成するために使用される
図2のすべての側面パネル220は、キールパネル222に対して配置可能であり、キールパネル222に係合可能である。次に、
図2の胴体組立体114のクラウン200を形成するために使用される
図2のすべてのクラウンパネル218は、側面パネル220に対して配置可能であり、側面パネル220に係合可能である。このようにして、複数の胴体部分205が、胴体組立体114を形成するために同時に組み立て可能である。
【0108】
1つの例示的な実施例では、パネルが複数のクレードル治具314の1つに係合される前に、複数のパネル120の各パネルは、完全に形成され、パネルに連結される複数の部材122の対応する部分を含むことができる。複数の部材122のこの対応する部分は、支持部分と呼ぶことができる。例えば、パネル216が複数のクレードル治具314の1つ又は
図2の複数のパネル120の別のパネルに係合される前に、
図2の支持部分238は完全に形成され、
図2のパネル216に連結され得る。言い換えれば、
図2の支持部材242の対応する部分は、パネル216に既に取り付けられ、
図2のパネル216が複数のクレードル治具314の1つに係合される前に、
図2の結合部材244の対応する部分は、既に取り付けられて、支持部材242のこの部分を互いに結合することができる。
【0109】
別の例示的な実施例では、複数のパネル120が互いに、かつ複数のクレードル治具314に係合された後、複数の部材122は、複数のパネル120に連結され得る。やはり別の例示的な実施例では、複数のパネル120が互いに係合され、かつ複数のクレードル治具314に係合される前に、複数の部材122の部分のみが、複数のパネル120に連結可能であり、次いで、一旦複数のパネル120が互いに係合され、かつ複数のクレードル治具314に係合されてしまうと、複数の部材122の残りの部分が、複数のパネル120に連結可能である。
【0110】
いくつかの例示的な実施例では、
図2のパネル216が複数のクレードル治具314の1つ又は複数のパネル120の他のパネルの1つに係合されている場合、
図2の1つ又は複数の支持部材242、
図2の1つ又は複数の結合部材244、又はその両方は、パネル216に連結される可能性がない。例えば、限定されないが、パネル216がクレードル治具322に係合された後、
図2に説明するフレーム246は、
図2のパネル216に追加され得る。例えば、限定されないが、パネル216がクレードル治具322に係合された後、
図2に説明する補剛材250は、
図2のパネル216に追加され得る。
【0111】
胴体組立体114を建造するステップは、複数のパネル120が組立治具324の複数のクレードル治具314上に構築されるにつれて、複数のパネル120を互いに係合するステップを含むことができる。例えば、複数のパネル120の中の隣接するパネルが、パネルに連結されている支持部材の少なくとも部分を結合することによって結合され得る。実施に応じて、隣接するパネルの対応する支持部材を結合するステップに加えて、又はその代わりに、重ね継手、突合せ継手又は他のタイプの継手の少なくとも1つを使用して隣接するパネルを結合することができる。
【0112】
1つの例示的な実施例として、複数のパネル120の中の2つの隣接するパネルに連結された支持部材は、結合部材を使用して一体に結合可能であり、それによって2つの隣接するパネルを結合する。これら2つの隣接するパネルに連結された2つの支持部材は、例えば、限定されないが、継ぎ合わされ、結び連結され、クリップ留めされ、鋲留めされ、ピン留めされ、接合され又は何らかの他の方法で一体に締付けられ得る。2つの隣接するパネルが環状に隣接している場合、補足的フレームは環状に結合され得る。2つの隣接するパネルが長手方向に隣接している場合、補足的ストリンガは長手方向に結合され得る。
【0113】
いくつかの場合、2つの隣接するパネル上の補足的ストリンガ、フレーム又は他の部材を結合するステップは、これらのパネルを一体に継ぎ合わせるステップの部分であることができる。隣接するパネルは、任意の数のパネル継手、ストリンガ継手、フレーム継手又は他のタイプの継手を使用して一体に結合され得る。
【0114】
1つの例示的な実施例では、一時的な締め具又は永久的締め具を使用して、複数のパネル120の少なくとも1つ又は複数の部材122の少なくとも1つを一時的に一体に締め付けることによって、複数のパネル120は互いに一時的に結合され得る。例えば、限定されないが、一時的な締め金が、複数のパネル120の2つを一時的に一体に結合し、保持するために使用され得る。複数のパネル120を一時的に一体に結合するステップは、複数のパネル120の少なくとも2つを一時的に一体に結合するステップ、複数の部材122の少なくとも2つを一時的に一体に結合するステップ、又は複数のパネル120の少なくとも1つを複数の部材122の少なくとも1つに一時的に結合するステップの少なくとも1つによって実施可能であり、複数のパネル120に連結された複数の部材122が、胴体組立体114のための
図2の支持構造121を形成するようにする。
【0115】
1つの例示的な実施例として、複数の締め具264が取り付けられて、複数のパネル120を一体に結合して胴体組立体114を形成するまで、一時的な締め具328を使用して、複数のパネル120が一時的に一体に鋲留め、又はピン留めされることが可能である。複数のパネル120を一時的に結合するステップは、複数のパネル120によって形成された
図2の複数の胴体部分205を一時的に一体に結合することができる。一旦複数の締め具264が取り付けられてしまうと、次いで一時的な締め具328は取り除かれる。
【0116】
このようにして、複数のパネル120は複数の異なる方法で一体に結合され得る。一旦複数のパネル120が一体に結合されてしまうと、複数の部材122は胴体組立体114のための支持構造121を形成すると考えられる。複数のパネル120を一体に結合するステップ、及び支持構造121を形成するステップは、胴体組立体114のための外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求への所望の順守を保つことができる。言い換えれば、複数のパネル120は、互いに対して定位置に一体に保持されて、複数のパネル120を使用して形成された胴体組立体114が、選択された公差内に胴体組立体114のための外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求に一致するようにする。
【0117】
特に、組立治具324は、複数のパネル120及び複数のパネル120に連結された支持構造121を支持することができて、複数のパネル120及び支持構造121を使用して建造された胴体組立体114が、選択された公差内にある形状及び構成を含むようにする。このようにして、この形状及び構成を選択された公差内に保つことができ、同時に胴体組立体114の建造中に複数のパネル120に連結された複数のパネル120及び複数の部材122を支持することができる。この形状は、例えば、限定されないが、胴体組立体114のための外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求によって少なくとも部分的に決定され得る。いくつかの場合、形状は、胴体組立体114のフレーム及びストリンガの箇所及び配向によって少なくとも部分的に決定され得る。
【0118】
いくつかの場合、胴体組立体114を構成する複数のパネル120及び支持構造121の組立が所望の点に到達してしまった場合、複数の対応する自律的車両316は、組立治具324を組立領域304の外に駆動することができる。例えば、胴体組立体114は、床300を横切って製造環境100内部の異なる領域の中に、床300から異なる製造環境内の別の床に、又は床300から何らかの他の領域又は環境内の別の床に駆動され得る。
【0119】
1つの例示的な実施例では、組立治具324は、別の組立治具が配置される何らかの他の箇所に駆動可能であって、2つの組立治具が結合されて、より大きい組立治具を形成することができるようにする。1つの例示的な実施例として、組立治具324は、
図1の後方胴体組立体116を保管し、支持するために使用可能であり、一方、組立治具324と同様の態様で実施された別の組立治具は、
図1の前方胴体組立体117を保持し、支持するために使用可能である。組立治具324と同様の態様で実施されたやはり別の組立治具は、
図1の中間胴体組立体118を保持し、支持するために使用可能である。
【0120】
一旦、これら3つの胴体組立体が建造されてしまうと、その3つの組立治具は、後方胴体組立体116、中間胴体組立体118、及び前方胴体組立体117を保持し、支持するためにより大きい組立治具を形成するように集められて、これら3つの胴体組立体が接合されて、
図1に説明する胴体102を形成することができるようにする。特に、このより大きい組立治具は、後方胴体組立体116、中間胴体組立体118、及び前方胴体組立体117を互いに位置合わせするように保持することができて、胴体102が選択された公差内で建造され得るようにする。
【0121】
別の例示的な実施例では、組立治具324と同様の態様で実施された第1の組立治具及び第2の組立治具は、それぞれ
図1の後方胴体組立体116及び前方胴体組立体117を保持し、支持するために使用可能である。一旦これら2つの胴体組立体が建造されてしまうと、その2つの組立治具は、2つの胴体組立体を保持するためにより大きい組立治具を形成するように集められて、これらの胴体組立体が接合されて、胴体102を形成することができるようにする。より大きい組立治具は、後方胴体組立体116及び前方胴体組立体117を互いに位置合わせするように保持することができて、胴体102が選択された公差内で建造され得るようにする。
【0122】
図示のように、塔システム310は、複数の塔330を含む。塔332は、複数の塔330の1つのための一実施の実施例であることができる。塔332は、
図2に説明する胴体組立体114の内部236にアクセスを提供するように構成され得る。いくつかの例示的な実施例では、塔332は駆動可能な塔と呼ぶことができる。別の例示的な実施例では、塔332は自律的に駆動可能な塔と呼ぶことができる。
【0123】
1つの例示的な実施例では、塔332は第1の塔334の形態を取ることができる。第1の塔334は、いくつかの場合、操作者塔と呼ぶこともできる。別の例示的な実施例では、塔332は第2の塔336の形態を取ることができる。第2の塔336は、いくつかの場合、ロボット塔と呼ぶこともできる。このようにして、複数の塔330は、第1の塔334及び第2の塔336の両方を含むことができる。
【0124】
第1の塔334は、人間の操作者によって使用するために実質的に構成可能であり、一方、第2の塔336は、移動プラットフォームに連結された少なくとも1つのロボット装置を含む移動プラットフォームによって使用するために実質的に構成可能である。言い換えれば、第1の塔334は、人間の操作者が胴体組立体114の内部236にアクセスし、入ることを可能にする。第2の塔336は、移動プラットフォームが胴体組立体114の内部236にアクセスし、入ることを可能にする。
【0125】
第1の塔334及び第2の塔336は、組立工程110中の異なる時点で組立治具324に対して配置可能である。1つの例示的な実施例として、複数の自律的車両306の1つは、保管領域318から組立領域304内の選択された塔位置338の中に、第1の塔334を移動させ又は自律的に駆動するために使用され得る。次いで、複数のクレードル治具314が、複数の対応する自律的車両316を使用して、組立領域304内の選択された塔位置338の中にある、第1の塔334に対して複数の選択されたクレードル位置320の中に自律的に駆動され得る。
【0126】
第2の塔336は、
図1の組立工程110の間の何らかの後の段階で、第1の塔334と交換され得る。例えば、複数の自律的車両306の1つが、第1の塔334を組立領域304の外に自律的に駆動し、保管領域318の中に戻すために使用され得る。次いで、複数の自律的車両306の中の同じ自律的車両、又は異なる自律的車両が、第2の塔336を保管領域318から、第1の塔334が以前に占有していた組立領域304内の選択された塔位置338の中に自律的に駆動するために使用され得る。実施に応じて、後に第1の塔334を第2の塔336に交換することができる。
【0127】
他の例示的な実施例では、第1の塔334及び第2の塔336は、塔に固定式に連結されている複数の自律的車両306の中の1つの自律的車両をそれぞれ有することができる。言い換えれば、複数の自律的車両306の1つが、第1の塔334に統合され、複数の自律的車両306の1つが、第2の塔336に統合され得る。例えば、複数の自律的車両306の1つが、第1の塔334の部分であり、又は第1の塔334の中に組み込まれると考えられる。次いで、第1の塔334は、床300を横切って自律的に駆動することができると考えられる。同様に、複数の自律的車両306の1つが、第2の塔336の部分であり、又は第2の塔336の中に組み込まれると考えられる。次いで、第2の塔336は、床300を横切って自律的に駆動することができると考えられる。
【0128】
塔システム310及び組立治具324は、互いにインターフェース340を形成するように構成され得る。インターフェース340は、塔システム310と組立治具324との間の物理的インターフェースであることができる。塔システム310は、ユティリティーシステム138を含むインターフェース342を形成するようにも構成され得る。1つの例示的な実施例では、インターフェース340及びインターフェース342は、自律的に構成され得る。
【0129】
インターフェース342は、塔システム310とユティリティーシステム138との間の物理的インターフェースであることができる。これらの例示的な実施例では、物理的インターフェースであることに加えて、インターフェース340及びインターフェース342は、ユティリティーインターフェースであることもできる。例えば、電力ユティリティーに関して、インターフェース340及びインターフェース342は、電気的インターフェースであると考えられる。
【0130】
塔システム310及びユティリティーシステム138がインターフェース342を通って物理的及び電気的に結合される場合、ユティリティーシステム138は、複数のユティリティー146を塔システム310に分配するように構成される。次いで、組立治具324及び塔システム310がインターフェース340を通って物理的及び電気的に結合される場合、塔システム310は、クレードルシステム308によって形成される組立治具324に複数のユティリティー146を分配することができる。複数のユティリティー146は、電力、空気、作動液、水又は何らかの他のタイプのユティリティーの少なくとも1つを含むことができる。
【0131】
図示のように、ユティリティーシステム138は、ユティリティー治具150を含むことができる。ユティリティー治具150は、複数のユティリティー供給源148から複数のユティリティー146を受け取るように構成され得る。複数のユティリティー供給源148は、例えば、限定されないが、発電機、バッテリーシステム、水システム、電線、通信システム、作動液システム、空気タンク、又は何らかの他のタイプのユティリティー供給源の少なくとも1つを含むことができる。例えば、ユティリティー治具150は、発電機から電力を受け取ることができる。
【0132】
1つの例示的な実施例では、ユティリティー治具150は、組立領域304に対して配置可能である。実施に応じて、ユティリティー治具150は、組立領域304の内部、又は組立領域304の外部に配置可能である。
【0133】
いくつかの例示的な実施例では、ユティリティー治具150は、床300に連結され得る。実施に応じて、ユティリティー治具150は、永久に床300に連結され、又は一時的に床300に連結され得る。他の例示的な実施例では、ユティリティー治具150は、天井又は製造環境100内の何らかの他の構造など、製造環境100の何らかの他の面に連結され得る。いくつかの場合、ユティリティー治具150は、床300の内部に埋設され得る。
【0134】
1つの例示的な実施例では、第1の塔334は、ユティリティー治具150に対して床300に関して選択された塔位置338の中に自律的に駆動されることができて、インターフェース342が、第1の塔334とユティリティー治具150との間に形成され得る。一旦インターフェース342が形成されてしまうと、複数のユティリティー146は、ユティリティー治具150から第1の塔334まで流れることができる。次いで、組立治具324は第1の塔334と共にインターフェース340を自律的に形成して、第1の塔334と組立治具324との間にユティリティーケーブルのネットワークを形成することができる。一旦インターフェース342及びインターフェース340が形成されてしまうと、ユティリティー治具150で受け取られた複数のユティリティー146が、ユティリティー治具150から第1の塔334まで、及び組立治具324を形成する各複数のクレードル治具314まで流れることができる。このようにして、第1の塔334は、複数のユティリティー146を組立治具324に分配するための導管又は「媒介者」として機能することができる。
【0135】
インターフェース340が第2の塔336と組立治具324との間に形成され、かつインターフェース342が第2の塔336とユティリティー治具150との間に形成されてしまう場合、複数のユティリティー146が、上述と同様の態様で、第2の塔336及び組立治具324に提供され得る。したがって、ユティリティー治具150は、塔システム310、及び塔システム310のない組立治具324、及び複数のユティリティー供給源148又は任意の他のユティリティー供給源に別々に結合しなければならないクレードル組立治具324に複数のユティリティー146を分配することができる。
【0136】
自律的工作システム312は、複数のパネル120及び支持構造121を組み立てるために使用可能であり、同時に胴体組立体114が組立治具324によって支持され、保持されている。自律的工作システム312は、複数の移動プラットフォーム344を含むことができる。各複数の移動プラットフォーム344は、
図1に説明する組立工程110の中の1つ又は複数の作業124を実施するように構成され得る。特に、胴体組立体114を建造するために複数のパネル120を一体に接合する作業124を自律的に実施するために、複数の移動プラットフォーム344が、選択された公差内に複数のパネル120に対する選択された位置の中に自律的に駆動され得る。複数の移動プラットフォーム344は、
図4の中で以下により詳細に説明される。
【0137】
この例示的な実施例では、制御システム136の中のコントローラーの組140が、
図1に説明する命令142を生成して、クレードルシステム308、塔システム310、ユティリティーシステム138、自律的工作システム312又は複数の自律的車両306の少なくとも1つの操作を制御することができる。
図1のコントローラーの組140が、任意の数の無線通信リンク、有線通信リンク、光通信リンク、他のタイプの通信リンク、又はそれらの組合せを使用して、クレードルシステム308、塔システム310、ユティリティーシステム138、自律的工作システム312又は複数の自律的車両306の少なくとも1つと通信することができる。
【0138】
このようにして、柔軟な製造システム106の複数の移動システム134は、胴体組立体114を建造する工程を自動化するために使用され得る。複数の移動システム134によって、複数のパネル120を一体に接合するステップに関して、胴体組立体114が実質的に自律的に建造されることが可能になり、全体的な時間、努力及び必要とされる人的資源を減らすことができる。
【0139】
柔軟な製造システム106は、実施に応じて、胴体102を建造するための製造工程108の次の段階に、又は航空機104を建造するための製造工程の次の段階に胴体組立体114を移動する必要がある点まで、胴体組立体114を建造することができる。いくつかの場合、組立治具324の形態のクレードルシステム308は、胴体102及び航空機104を建造するための製造工程108のこれらの後の1つ又は複数の段階中に、胴体組立体114を担持し、支持し続けることができる。
【0140】
次いで
図4参照すると、
図3の複数の移動プラットフォーム344の図が、1つの例示的な実施形態によってブロック図の形態で図示されている。図示のように、複数の移動プラットフォーム344は、複数の外部移動プラットフォーム400及び複数の内部移動プラットフォーム402を含むことができる。このようにして、複数の移動プラットフォーム344は、少なくとも1つの外部移動プラットフォーム及び少なくとも1つの内部移動プラットフォームを含むことができる。
【0141】
いくつかの例示的な実施例では、複数の外部移動プラットフォーム400は、複数の駆動可能な外部移動プラットフォームと呼ぶことができる。同様に、いくつかの場合、複数の内部移動プラットフォーム402は、複数の駆動可能な内部移動プラットフォームと呼ぶことができる。別の例示的な実施例では、複数の外部移動プラットフォーム400及び複数の内部移動プラットフォーム402は、それぞれ複数の自律的に駆動可能な外部移動プラットフォーム及び複数の自律的に駆動可能な内部移動プラットフォームと呼ぶことができる。
【0142】
外部移動プラットフォーム404は、複数の外部移動プラットフォーム400の1つの実施例であることができ、内部移動プラットフォーム406は、複数の内部移動プラットフォーム402の1つの実施例であることができる。外部移動プラットフォーム404及び内部移動プラットフォーム406は、自律的に駆動可能である。実施に応じて、外部移動プラットフォーム404及び内部移動プラットフォーム406はそれぞれ、独自に、又は
図3の複数の自律的車両306の1つの助けを借りて、床300を横切って自律的に駆動するように構成され得る。
【0143】
1つの例示的な実施例では、限定されないが、外部移動プラットフォーム404は、対応する複数の自律的車両306の1つを使用して床300を横切って自律的に駆動され得る。いくつかの例示的な実施例では、外部移動プラットフォーム404及びこれに対応する複数の自律的車両306の1つは、互いに統合され得る。例えば、自律的車両は、外部移動プラットフォーム404に固定式に連結され得る。外部移動プラットフォーム404の全体的負荷は、自律的車両に伝達可能である場合があり、床300を横切って自律的車両を駆動するステップが、床300を横切って外部移動プラットフォーム404を駆動するようにする。
【0144】
外部移動プラットフォーム404は、例えば、限定されないが、保管領域318から胴体組立体114の外部234に対する位置まで駆動されて、
図1の1つ又は複数の作業124を実施することができる。図示のように、少なくとも1つの外部ロボット装置408が、外部移動プラットフォーム404に連結され得る。この例示的な実施例では、外部ロボット装置408は、外部移動プラットフォーム404の部分であると考えられる。別の例示的な実施例では、外部ロボット装置408は、外部移動プラットフォーム404に物理的に取り付けられた別個の構成要素と考えられる。外部ロボット装置408は、例えば、限定されないが、ロボットアームの形態を取ることができる。
【0145】
外部ロボット装置408は、第1のエンドエフェクタ410を有することができる。任意の数の工具が、第1のエンドエフェクタ410に連結可能である。これらの工具は、例えば、限定されないが、穴開け工具、締め具インサート工具、締め具取付け工具、検査工具、又は何らかの他のタイプの工具の少なくとも1つを含むことができる。特に、任意の数の工具が、第1のエンドエフェクタ410に連結可能である。
【0146】
図示のように、第1の工具411が、第1のエンドエフェクタ410に連結可能である。1つの例示的な実施例では、第1の工具411は、取り外し可能に第1のエンドエフェクタ410に連結される任意の工具であることができる。言い換えれば、第1のエンドエフェクタ410に連結される第1の工具411は、実施される必要のある様々な作業によって変更可能である。例えば、限定されないが、第1の工具411は、1つのタイプの作業を実施するために、穴開け工具などの1つのタイプの工具の形態を取ることができる。次いで、この工具は締め具インサート工具などの別のタイプの工具と交換されて、第1のエンドエフェクタ410に連結される新しい第1の工具411になることができて、異なるタイプの作業を実施することができる。
【0147】
1つの例示的な実施例では、第1の工具411は第1のリベット留め工具412の形態を取ることができる。第1のリベット留め工具412は、リベット留め作業を実施するために使用され得る。いくつかの例示的な実施例では、複数の異なる工具が第1のリベット留め工具412と交換され、第1のエンドエフェクタ410に連結され得る。例えば、限定されないが、第1のリベット留め工具412は、穴開け工具、締め具インサート工具、締め具取付け工具、検査工具、又は何らかの他のタイプの工具と交換可能である。
【0148】
外部移動プラットフォーム404は、床300を横切って自律的に駆動され、胴体組立体114を支持する
図3の組立治具324に関して配置されることができて、第1のエンドエフェクタ410、及び複数のパネル120の1つに対して第1のエンドエフェクタ410に連結される第1の工具411を配置することができる。例えば、外部移動プラットフォーム404は、床300を横切って組立治具324に対して外部位置414まで自律的に駆動され得る。このようにして、外部移動プラットフォーム404によって担持される第1の工具411は、外部移動プラットフォーム404を使用してマクロ位置決め可能である。
【0149】
以前の外部位置414で、第1のエンドエフェクタ410は、少なくとも外部ロボット装置408を使用して自律的に制御されて、複数のパネル120の1つの外部に面する側面上の特定の箇所に対して、第1のエンドエフェクタ410に連結される第1の工具411を配置することができる。このようにして、第1の工具411は、特定の箇所に対してミクロ位置決めされ得る。
【0150】
内部移動プラットフォーム406が使用されていない場合、内部移動プラットフォーム406は、
図3の第2の塔336上に配置可能である。
図3のインターフェース342が、第2の塔336と組立治具324との間に形成される場合、内部移動プラットフォーム406は、第2の塔336から胴体組立体114の内部236の中に駆動され、1つ又は複数の作業124を実施するために使用され得る。1つの例示的な実施例では、内部移動プラットフォーム406は、内部移動プラットフォーム406を第2の塔336から胴体組立体114の内部の床に移動させることができる移動システムを有することができる。
【0151】
少なくとも1つの内部ロボット装置416が、内部移動プラットフォーム406に連結され得る。この例示的な実施例では、内部ロボット装置416は、内部移動プラットフォーム406の部分であると考えられる。別の例示的な実施例では、内部ロボット装置416は、内部移動プラットフォーム406に物理的に取り付けられた別個の構成要素と考えられる。内部ロボット装置416は、例えば、限定されないが、ロボットアームの形態を取ることができる。
【0152】
内部ロボット装置416は、第2のエンドエフェクタ418を有することができる。任意の数の工具が、第2のエンドエフェクタ418に連結可能である。例えば、限定されないが、穴開け工具、締め具インサート工具、締め具取付け工具、検査工具、又は何らかの他のタイプの工具の少なくとも1つが、第2のエンドエフェクタ418に連結可能である。特に、任意の数の締付工具が、第2のエンドエフェクタ418に連結可能である。
【0153】
図示のように、第2の工具419が、第2のエンドエフェクタ418に連結可能である。1つの例示的な実施例では、第2の工具419は、取り外し可能に第2のエンドエフェクタ418に連結される任意の工具であることができる。言い換えれば、第2のエンドエフェクタ418に連結される第2の工具419は、実施される必要のある様々な作業によって変更可能である。例えば、限定されないが、第1の工具411は、1つのタイプの作業を実施するために、穴開け工具などの1つのタイプの工具の形態を取ることができる。次いで、この工具は締め具インサート工具などの別のタイプの工具と交換されて、第1のエンドエフェクタ410に連結される新しい第1の工具411になることができて、異なるタイプの作業を実施することができる。
【0154】
1つの例示的な実施例では、第2の工具419は第2のリベット留め工具420の形態を取ることができる。図示のように、第2のリベット留め工具420が、第2のエンドエフェクタ418に連結可能である。第2のリベット留め工具420は、リベット留め作業を実施するために使用され得る。いくつかの例示的な実施例では、複数の異なる工具が第2のリベット留め工具420と交換され、第2のエンドエフェクタ418に連結され得る。例えば、限定されないが、第2のリベット留め工具420は、穴開け工具、締め具インサート工具、締め具取付け工具、検査工具、又は何らかの他のタイプの工具と交換可能である。
【0155】
内部移動プラットフォーム406は、第2の塔336から胴体組立体114の中に駆動され、胴体組立体114の内部236に対して配置されることができて、第2のエンドエフェクタ418、及び複数のパネル120の1つに対して第2のエンドエフェクタ418に連結される第2の工具419を配置することができる。1つの例示的な実施例では、内部移動プラットフォーム406は、
図2の複数の床266の1つに、胴体組立体114に対して胴体組立体114の内部の内部位置422の中に、自律的に駆動可能である。このようにして、第2の工具419は、内部移動プラットフォーム406を使用して、内部位置422の中にマクロ位置決め可能である。
【0156】
以前の内部位置422で、第2のエンドエフェクタ418が自律的に駆動されて、複数のパネル120の1つの内部に面する側面上の特定の箇所に対して、又は支持構造121を構成する
図2の複数の部材122の1つの内部に面する側面上の特定の箇所に対して、第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419を配置することができる。このようにして、第2の工具419は、特定の箇所に対してミクロ位置決め可能である。
【0157】
1つの例示的な実施例では、締付工程424が外部移動プラットフォーム404及び内部移動プラットフォーム406を使用して、胴体組立体114上の箇所426で実施され得るように、外部移動プラットフォーム404のための外部位置414、及び内部移動プラットフォーム406のための内部位置422が選択され得る。締付工程424は、任意の数の作業を含むことができる。1つの例示的な実施例では、締付工程424は、穴開け作業428、締め具インサート作業430、締め具取付け作業432、検査工具434、又は何らかの他のタイプの作業の少なくとも1つを含むことができる。
【0158】
1つの特定の実施例として、穴開け作業428は、外部移動プラットフォーム404の第1のエンドエフェクタ410に連結された第1の工具411、及び内部移動プラットフォーム406の第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419を使用して、自律的に実施可能である。例えば、限定されないが、第1の工具411又は第2の工具419は、穴開け作業428を実施する際に使用するための穴開け工具の形態を取ることができる。穴開け作業428は、箇所426で穴436を形成するために、第1の工具411又は第2の工具419を使用して自律的に実施可能である。穴436は、複数のパネル120の少なくとも2つのパネル、複数の部材122の2つの部材、又は1つのパネル及び複数の部材122の1つを貫通することができる。
【0159】
締め具インサート作業430は、外部移動プラットフォーム404の第1のエンドエフェクタ410に連結された第1の工具411、又は内部移動プラットフォーム406の第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419を使用して、自律的に実施可能である。締め具インサート作業430によって、締め具438が穴436の中にインサートされることができる。
【0160】
次いで、締め具取付け作業432は、外部移動プラットフォーム404の第1のエンドエフェクタ410に連結された第1の工具411、又は内部移動プラットフォーム406の第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419の少なくとも1つを使用して、自律的に実施可能である。1つの例示的な実施例では、締め具取付け作業432は、第1のリベット留め工具412の形態の第1の工具411、及び第2のリベット留め工具420の形態の第2の工具419を使用して自律的に実施可能であって、締め具438が、箇所426に取り付けられているリベット442になるようにする。リベット442は、完全に取り付けられたリベットであることができる。リベット442は、
図2に説明する複数の締め具264の1つであることができる。
【0161】
1つの例示的な実施例では、締め具取付け作業432は、ボルト―ナットタイプの取付け工程433の形態を取ることができる。第1のエンドエフェクタ410に連結された第1の工具411は、例えば、限定されないが、穴436を通ってボルト435を取り付けるために使用され得る。次いで、第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419は、ボルト435の上方にナット437を取り付けるために使用され得る。いくつかの場合、ナット437を取り付けるステップは、ナット437の部分が折れるように、十分なトルクをナット437に加えるステップを含むことができる。これらの場合、ナット437は、折れやすいカラーと呼ぶことができる。
【0162】
別の例示的な実施例では、締め具取付け作業432は、締りばめボルトタイプの取付け工程439の形態を取ることができる。例えば、限定されないが、締りばめがボルト435と穴436との間に生成されるように、第1のエンドエフェクタ410に連結された第1の工具411は、穴436を通ってボルト435を取り付けるために使用され得る。次いで、第2のエンドエフェクタ418に連結された第2の工具419は、ボルト435の上方にナット437を取り付けるために使用され得る。
【0163】
やはり別の例示的な実施例では、締め具取付け作業432は、2段階リベット留め工程444の形態を取ることができる。2段階リベット留め工程444は、例えば、限定されないが、外部移動プラットフォーム404に連結された第1のリベット留め工具412、及び内部移動プラットフォーム406に連結された第2のリベット留め工具420を使用して実施され得る。
【0164】
例えば、第1ののリベット留め工具412、及び第2のリベット留め工具420は、それぞれ外部移動プラットフォーム404及び内部移動プラットフォーム406によって、互いに対して配置され得る。例えば、外部移動プラットフォーム404及び外部ロボット装置408は、胴体組立体114の外部234の箇所426に対して第1のリベット留め工具412を配置するために使用され得る。内部移動プラットフォーム406及び内部ロボット装置416は、胴体組立体114の内部236の同じ箇所426に対して第2のリベット留め工具420を配置するために使用され得る。
【0165】
次いで、第1のリベット留め工具412及び第2のリベット留め工具420は、2段階リベット留め工程444を実施するために使用されて、箇所426にリベット442を形成することができる。リベット442は、複数のパネル120の少なくとも2つを一体に接合することができ、複数の部材122によって形成された支持構造121を支持する複数のパネル120の1つのパネル、又は支持構造121を支持する複数のパネル120の2つのパネルを接合することができる。
【0166】
この実施例では、2段階リベット留め工程444が、胴体組立体114上の各複数の箇所446で実施可能であって、
図2に説明する複数の締め具264を取り付けることができる。2段階リベット留め工程444は、
図2の複数の締め具264が、所望の品質及び所望の水準の正確さで複数の箇所446に取り付けられることを保証する。
【0167】
このようにして、内部移動プラットフォーム406は、胴体組立体114の内部で自律的に駆動され、操作されて、内部移動プラットフォーム406、及び
図1に説明する組立工程110を実施するために胴体組立体114上の複数の箇所446に対して内部移動プラットフォーム406に連結されている第2のリベット留め工具420を配置することができる。同様に、外部移動プラットフォーム404は、胴体組立体114の周囲で自律的に駆動され、操作されて、外部移動プラットフォーム404、及び作業124を実施するために胴体組立体114上の複数の箇所446に対して外部移動プラットフォーム404に連結されている第1のリベット留め工具412を配置することができる。
【0168】
次いで
図5参照すると、
図1の分配されたユティリティーネットワーク144を横切る複数のユティリティー146の流れ図が、1つ例示的な実施形態によってブロック図の形態で図示されている。図示のように、複数のユティリティー146は、分配されたユティリティーネットワーク144を横切って分配され得る。
【0169】
分配されたユティリティーネットワーク144は、例えば、限定されないが、複数のユティリティー供給源148、ユティリティー治具150、複数の塔330、組立治具324、複数の外部移動プラットフォーム400及び複数のユティリティーユニット500を含むことができる。いくつかの場合、分配されたユティリティーネットワーク144は、複数の内部移動プラットフォーム402を更に含むことができる。いくつかの例示的な実施例では、複数のユティリティー供給源148は、分配されたユティリティーネットワーク144から分離していると考えられる。
【0170】
この例示的な実施例では、複数の塔330の1つだけが、分配されたユティリティーネットワーク144の中に同時に含まれることが可能である。第1の塔334が使用される場合、ユティリティー治具150が複数のユティリティー供給源148に結合され、第1の塔334がユティリティー治具150に結合され、組立治具324が第1の塔334に結合され、複数の外部移動プラットフォーム400が複数のユティリティーユニット500に結合されるとき、分配されたユティリティーネットワーク144が形成され得る。
【0171】
複数のユティリティーユニット500は、組立治具324の複数のクレードル治具314に連結可能であり、又は複数のクレードル治具314から分離可能である。例えば、限定されないが、複数の二重インターフェースが、複数の外部移動プラットフォーム400と、複数のユティリティーユニット500と、1つ又は複数の二重インターフェースカプラーを使用する複数のクレードル治具314との間に生成され得る。
【0172】
第2の塔336が使用される場合、ユティリティー治具150が複数のユティリティー供給源148に結合され、第2の塔336がユティリティー治具150に結合され、組立治具324が第2の塔336に結合され、複数の内部移動プラットフォーム402が第2の塔336に結合され、複数の外部移動プラットフォーム400が、複数のクレードル治具314に連結可能であり、又は複数のクレードル治具314から分離可能である複数のユティリティーユニット500に結合されるとき、分配されたユティリティーネットワーク144が形成され得る。複数の内部移動プラットフォーム402は、第2の塔336に連結されている複数のケーブル管理システムを通って複数のユティリティー146を受け取ることができる。
【0173】
このようにして、複数のユティリティー146は、単一のユティリティー治具150を使用して分配されたユティリティーネットワーク144を横切って分配され得る。このタイプの分配されたユティリティーネットワーク144は、複数のユティリティー146を分配されたユティリティーネットワーク144内の様々な構成要素に提供するために必要な、ユティリティー構成要素、ユティリティーケーブル、及び他のタイプの装置の数を減少させることができる。更に、このタイプの分配されたユティリティーネットワーク144は、少なくともユティリティー治具150から出発して、複数のユティリティー146が、
図1の製造環境の床300の上方に完全に提供され得る。
【0174】
次いで
図6参照すると、
図1及び
図5のユティリティー治具150の図が、1つの例示的な実施形態によってブロック図の形態で図示されている。図示のように、ユティリティー治具150は、床300に連結され得る。特に、ユティリティー治具150は、床300に連結されている基部構造600を有することができる。
【0175】
1つの例示的な実施例では、ユティリティー治具150は、箇所602で床300に取り付け可能である。実施に応じて、ユティリティー治具150は、永久に床300に取り付けられ、又は除去可能に床300に取り付け可能である。例えば、限定されないが、ユティリティー治具150の基部構造600は、複数の締め具装置604を使用して、箇所602で床300に永久に締付け可能である。特に、基部構造600は、複数の締め具装置604を使用して、箇所602にボルトで固定され得る。他の実施例では、ユティリティー治具150は、箇所602で床300に一時的に取り付け可能である。やはり別の例示的な実施例では、ユティリティー治具150は、床300に埋設可能であり、
図1の製造環境100の中の壁に取り付け可能であり、
図1の製造環境100の天井に取り付け可能であり、又は
図1の製造環境100の中の構造の何らかの他の面に取り付け可能である。
【0176】
図示のように、複数の入力ケーブル606がユティリティー治具150に結合可能である。複数の入力ケーブル606は、ユティリティー治具150を複数のユティリティー供給源148に結合することができる。例えば、限定されないが、各複数の入力ケーブル606は、一方の端部でユティリティー治具150に結合され、他方の端部で、複数のユティリティー供給源148に連結される複数の出力接続部607の対応する1つに結合され得る。各複数の入力ケーブル606は、複数のユティリティー供給源148の対応する1つからユティリティー治具150まで、複数のユティリティー146の対応する1つを運搬することができる。
【0177】
複数のユティリティー供給源148は、例えば、限定されないが、電力供給原、空気供給源、水供給源、作動液供給源、通信供給源、何らかの他のタイプの供給源、又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。いくつかの場合、2つ以上の複数の入力ケーブル606が同じユティリティー供給源に結合することができる。
【0178】
結合ユニットの組608が、基部構造600に連結され得る。結合ユニットの組608は、移動システム610をユティリティー治具150に結合するために使用され得る。移動システム610は、
図3の塔332、
図3のクレードル治具322、又は何らかの他のタイプの駆動可能なシステムの形態を取ることができる。対応する結合ユニットにインターフェース接続される場合、少なくとも1つのユティリティーを対応する結合ユニットに送り、又は少なくとも1つのユティリティーを対応する結合ユニットから受け取ることができる結合ユニットは、ユティリティー結合ユニットと呼ぶことができる。次いで対応する結合ユニットもまた、ユティリティー結合ユニットと呼ぶことができる。結合ユニットが機械的結合だけを提供するために使用される場合、結合ユニットは、機械的結合ユニットと呼ぶことができる。
【0179】
結合ユニットの組608は、移動システム610に連結される対応する結合ユニットの組614に結合可能であり、又は対合可能である。対応する結合ユニットの組614は、移動システム610に連結され得る結合構造615に連結可能である。実施に応じて、対応する結合ユニットの組614は、結合構造615の部分であると考えられ、又は結合構造615から独立していると考えられる。いくつかの例示的な実施例では、結合構造615及び対応する結合ユニットの組614は、併せてユティリティーカプラーと呼ぶことができる。移動システム610が塔332の形態を取る場合、結合構造615は、塔332の基部構造617に連結可能である。
【0180】
結合ユニットの組608を対応する結合ユニットの組614に対合するステップは、実施に応じて、自律的に、手動で、又はその両方で実施され得る。このようにして、結合ユニットの組608を対応する結合ユニットの組614に結合するステップは、自律的結合621、手動による結合623、又はその両方の少なくとも1つの形態を取ることができる。これらの例示的実施例では、結合ユニットの組608の少なくとも1つを対応する結合ユニットの組614の対応する1つに対合するステップは、自律的に実施され得る。
【0181】
結合ユニット612は、1つの結合ユニットの組608の一実施例であることができる。対応する結合ユニット613は、1つの対応する結合ユニットの組614の一実施例であることができる。結合ユニット612は、移動システム610に連結される対応する結合ユニット613に結合するように構成され得る。言い換えれば、結合ユニット612は、対応する結合ユニット613に対合されて、ユティリティー治具150を移動システム610に物理的に結合し、かつユティリティー治具150を移動システム610に電気的接続、又は流体連結することの少なくとも1つを可能にする。1つの例示的な実施例では、結合ユニット612は、対応する結合ユニット613に自律的に対合又は結合され得る。
【0182】
結合ユニット612は、複数の異なる形態を取ることができる。結合ユニット612は、例えば、限定されないが、迅速切替え装置616、及び電力結合要素618、空気結合要素620、作動液結合要素622、通信結合要素624、水結合要素626又は何らかの他のタイプの結合要素の少なくとも1つを含むことができる。
【0183】
迅速切替え装置616は、対応する迅速切替え装置627に対合するように構成可能である。例えば、限定されないが、迅速切替え装置616は、雄型迅速切替え装置625の形態を取ることができる。雄型迅速切替え装置625は、移動システム610に連結される雌型迅速切替え装置628などの対応する雌型迅速切替え装置に対合するように構成可能である。雄型迅速切替え装置625を雌型迅速切替え装置628に対合することによって、同時に、結合ユニット612の中に含まれる電力結合要素618、空気結合要素620、作動液結合要素622、通信結合要素624、又は水結合要素626の少なくとも1つを、対応する結合ユニット613の中に含まれる対応する電力結合要素630、対応する空気結合要素632、対応する作動液結合要素634、対応する通信結合要素636、又は対応する水結合要素638の少なくとも1つにそれぞれ対合することができる。
【0184】
雄型迅速切替え装置625及び雌型迅速切替え装置628を対合することによって、ユティリティー治具150を移動システム610に物理的に結合することができる。電力結合要素618を対応する電力結合要素630に対合することによって、ユティリティー治具150及び移動システム610を電気的に結合することができる。空気結合要素620を対応する空気結合要素632に対合することによって、ユティリティー治具150を移動システム610に流体連通することができて、空気が結合ユニット612から対応する結合ユニット613まで流れることができるようにする。
【0185】
更に、作動液結合要素622を対応する作動液結合要素634に対合することによって、ユティリティー治具150及び移動システム610を流体連通することができて、作動液が結合ユニット612から対応する結合ユニット613まで流れることができるようにする。同様に、通信結合要素624を対応する通信結合要素636に対合することによって、ユティリティー治具150及び移動システム610を接続することができて、データが結合ユニット612から対応する結合ユニット613まで転送されることができるようにする。やはり更に、水結合要素626を対応する水結合要素638に対合することによって、ユティリティー治具150及び移動システム610を流体連通することができて、水が結合ユニット612から対応する結合ユニット613まで流れることができるようにする。
【0186】
図示のように、結合ユニット612は位置合わせシステム650を更に含むことができ、対応する結合ユニット613は位置合わせシステム652を含むことができる。位置合わせシステム650及び位置合わせシステム652は、結合のために結合ユニット612が対応する結合ユニット613に位置合わせされ得るように、調整され得る。特に、位置合わせシステム650及び位置合わせシステム652は、結合ユニット612及び対応する結合ユニット613を位置合わせすることができて、自律的結合621が実施され得るようにする。この例示的な実施例では、位置合わせシステム650及び位置合わせシステム652は、結合ユニット612を対応する結合ユニット613に位置合わせするために使用され得る。
【0187】
1つの例示的な実施例では、位置合わせシステム650は、移動システムの組654、センサ装置655又は誘導フォーク656の少なくとも1つを含むことができる。この例示的な実施例では、位置合わせシステム652は、移動システムの組658、センサ装置659又はローラー660の少なくとも1つを含むことができる。センサ装置655及びセンサ装置659は、実施に応じて、それぞれ撮像システムの形態を取ることができる。
【0188】
移動システムの組654は、位置合わせの目的のために、ユティリティー治具150に対して少なくともある程度の自由度で結合ユニット612を移動するために使用され得る。移動システムの組658は、位置合わせの目的のために、移動システム610に対して少なくともある程度の自由度で対応する結合ユニット613を移動するために使用され得る。移動システムの組654及び移動システムの組658の中の各移動システムは、駆動装置、空気シリンダ、モーター、レールシステム、X-Yテーブル、追跡システム、スライダー、ローラー、ホイール又は何らかの他のタイプの移動装置の少なくとも1つを使用して、実施され得る。
【0189】
1つの例示的な実施例では、移動システムの組654及び移動システムの組658の少なくとも1つは、ローラー660を誘導フォーク656の内部に誘導するために使用され得る。この実施例では、ローラー660は誘導フォーク656の内部に誘導されて、ユティリティー治具150に対する誘導フォーク656の配向及び移動システム610に対するローラー660の配向に応じて、結合ユニット612と対応する結合ユニット613との間に水平方向の位置合わせ又は垂直方向の位置合わせを提供することができる。ローラー660が誘導フォーク656の内部にある場合、ローラー660は、誘導フォーク656に係合されており、したがって位置合わせシステム652を位置合わせシステム650に対合すると考えられる。
【0190】
この例示的な実施例では、センサ装置655によって生成されたデータは、移動システムの組658の作動を制御するために処理され、使用されることが可能である。更に、センサ装置659によって生成されたデータは、移動システムの組658の作動を制御するために処理され、使用されることが可能である。このようにして、センサ装置655は、少なくとも1つの軸線に沿って誘導フォーク656に対してローラー660を位置合わせする際に使用するためのデータを生成することができる。同様に、センサ装置659は、少なくとも1つの軸線に沿って誘導フォーク656に対してローラー660を位置合わせする際に使用するためのデータを生成することができる。
【0191】
実施に応じて、位置合わせシステム650及び位置合わせシステム652は、任意の数の構造部材、結合要素、又は選択された公差内に結合ユニット612及び対応する結合ユニット613を位置合わせする際に使用するための他のタイプの位置合わせ要素を含むことができる。これらの例示的実施例では、位置合わせシステム650及び位置合わせシステム652は、結合ユニット612及び対応する結合ユニット613の自律的結合621を促進することができる。
【0192】
このようにして、複数のユティリティー146の中の1つ又は複数のユティリティーが結合ユニット612と対応する結合ユニット613との間に結合され得る。同様に、各結合ユニットの組608は、対応する結合ユニットの組614の1つに対合され得る。異なる組合せのユティリティーが、各対の対合する結合ユニットによって、ユティリティー治具150と移動システム610との間に結合され得る。
【0193】
結合ユニットの組608を対応する結合ユニットの組614に対合することによって、インターフェースの組640を生成することができる。複数のユティリティー146の中の1つ又は複数のユティリティーが、各インターフェースの組640を横切って、ユティリティー治具150から移動システム610まで流れることができる。
【0194】
複数の入力ケーブル606が、複数のユティリティー146を結合ユニットの組608まで運搬することができる。複数のユティリティー146は、インターフェースの組640を横切って、対応する結合ユニットの組614まで流れることができる。次いで複数の分配ケーブル642が、複数のユティリティー146を対応する結合ユニットの組614から様々なシステム及び構成要素まで運搬することができる。1つの例示的な実施例として、複数の分配ケーブル642が、複数のユティリティー146を、対応する結合ユニットの組614から、塔332に連結されるユティリティーボックス(図示せず)、塔332上に配置される
図4の複数の内部移動プラットフォーム402、
図3の複数のクレードル治具314、あるいは何らかの他の構成要素、システム又はプラットフォームの少なくとも1つまで運搬することができる。
【0195】
塔332をユティリティー治具150に結合することによって、
図5の分配されたユティリティーネットワーク144を構築することができる。同様の態様で、他のシステムを連続して塔332に結合することによって、これらの他のシステムを分配されたユティリティーネットワーク144に加えることができる。
【0196】
1つの例示的な実施例として、複数のユティリティー146が塔332からクレードル治具322まで流れることができるように、クレードル治具322は塔332に結合され得る。特に、結合ユニットの異なる組644が塔332に連結され得る。結合ユニットの異なる組644は、クレードル治具322に連結される対応する結合ユニットの異なる組646に自律的に対合、又は結合され得る。各結合ユニットの異なる組644は、結合ユニット612について説明したものと同じ態様で実施され得る。同様に、各対応する結合ユニットの異なる組646は、結合ユニット613について説明したものと同じ態様で実施され得る。
【0197】
1つの例示的な実施例では、各結合ユニットの異なる組644は、対応する結合ユニットの異なる組646の対応する1つの雌型迅速切替え装置に対合され得る雄型迅速切替え装置を含むことができる。対合される結合ユニットの各対は、各インターフェースの組640と同様のインターフェースを形成することができる。
【0198】
次いで
図7参照すると、
図1及び
図5の分配されたユティリティーネットワーク144のための一実施の図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。分配されたユティリティーネットワーク144の内部で、塔332がユティリティー治具150に結合可能であり、第1のクレードル治具700が塔332に結合可能であり、第2のクレードル治具702が第1のクレードル治具700に結合可能であり、第3のクレードル治具704が第2のクレードル治具702に結合可能である。
【0199】
図示のように、塔結合ユニットの組706が塔332に連結され得る。対応する第1のクレードル結合ユニットの組708及び第1のクレードル結合ユニットの組710が、第1のクレードル治具700に連結され得る。対応する第2のクレードル結合ユニットの組712及び第2のクレードル結合ユニットの組714が、第2のクレードル治具702に連結され得る。対応する第3のクレードル結合ユニットの組716が、第3のクレードル治具704に連結され得る。
【0200】
特に、結合ユニットの組608は対応する結合ユニットの組614に対合可能であり、それによってユティリティー治具150及び塔332を結合する。1つの例示的な実施例では、結合ユニットの組608はユティリティー治具結合ユニットの組と呼ぶことができ、対応する結合ユニットの組614は対応する塔結合ユニットの組と呼ぶことができる。複数のユティリティーケーブル718が、複数のユティリティー146を対応する結合ユニットの組614から塔結合ユニットの組706まで運搬することができる。
【0201】
この例示的な実施例では、塔結合ユニットの組706は、対応する第1のクレードル結合ユニットの組708に対合可能であり、それによって第1のクレードル治具700を塔332に結合する。複数のユティリティーケーブル720が、複数のユティリティー146を対応する第1のクレードル結合ユニットの組708から第1のクレードル結合ユニットの組710まで運搬することができる。第1のクレードル結合ユニットの組710は対応する第2のクレードル結合ユニットの組712に対合可能であり、それによって第2のクレードル治具702を第1のクレードル治具700に結合する。
【0202】
複数のユティリティーケーブル722が、複数のユティリティー146を対応する第2のクレードル結合ユニットの組712から第2のクレードル結合ユニットの組714まで運搬することができる。第2クレードル結合ユニットの組714は対応する第3のクレードル結合ユニットの組716に対合可能であり、それによって第3のクレードル治具704を第2のクレードル治具702に結合する。このようにして、ユティリティー治具150、塔332、第1のクレードル治具700、第2のクレードル治具702及び第3のクレードル治具704は、連続して結合され得る。
【0203】
実施に応じて、
図4の1つ又は複数の外部移動プラットフォーム400が、第1のクレードル治具700、第2のクレードル治具702又は第3のクレードル治具704に結合され得る。1つの例示的な実施例では、これらの結合は、上記と同様の態様で実施され得る。他の例示的な実施例では、これらの結合は、二重インターフェースカプラーを使用して実施され得る。
【0204】
更に、塔332が
図3に説明する第2の塔336の形態を取る場合、複数の内部移動プラットフォーム402が、複数のユティリティー146を塔332から受け取ることができる。例えば、
図6の複数の分配ケーブル642の少なくとも部分が、複数のユティリティー146を複数の内部移動プラットフォーム402まで運搬するために使用され得る。
【0205】
いくつかの例示的な実施例では、複数のユティリティー結合装置724が、塔332に連結され得る。例えば、限定されないが、複数のユティリティー結合装置724は、
図6に示す塔332の基部構造617に連結され得る。基部構造617は、塔332のために任意の数のプラットフォームレベルを含むことができる。
図6の複数の分配ケーブル642の少なくとも部分が、複数のユティリティー146を対応する結合ユニットの組614から複数のユティリティー結合装置724まで運搬するために使用され得る。
【0206】
複数のユティリティー結合装置724は、複数のユティリティー146を塔332から複数の人間操作工具726まで提供するために使用され得る。例えば、限定されないが、1人又は複数の人間の操作者が、複数の人間操作工具726から延伸する1つ又は複数のユティリティーケーブルを複数のユティリティー結合装置724にプラグで接続することができる。次いで複数の人間操作工具726は、
図2に示す胴体組立体114の内部236の中に運搬され得る。このようにして、発電機、空気圧縮機、作動液タンク、及び他のタイプのユティリティー供給源など、ユティリティー供給源は、胴体組立体114の建造中に、
図2に示す胴体組立体114の内部236内に配置される必要がない可能性がある。結局、建造中に、
図2の胴体組立体114の複数の床266上に配置される重量が削減可能である。例えば、複数のユティリティー146を胴体組立体114の内部の工具に提供することに関連する重量は、簡単に、工具の重量及び工具を複数のユティリティー結合装置724に結合するために使用されるユティリティーケーブルの重量まで削減され得る。
【0207】
図1から
図7の図面は、1つの例示的な実施形態が実施され得る態様に対して物理的又は建築的限定を含むことを意味するのではない。図示された構成要素に加えて、又は図示された構成要素の代わりに、他の構成要素が使用可能である。いくつかの構成要素は、選択可能である。更に、いくつかの機能的構成要素を図示するためにブロックが提示されている。1つ又は複数のこれらのブロックは、1つの例示的な実施形態を実施する場合、組み合わされ、分離され、又は異なるブロックの中に組み合わされ、分離されることが可能である。
【0208】
例えば、いくつかの場合、2つ以上の柔軟な製造システムが製造環境100の内部に存在することができる。これらの複数の柔軟な製造システムが、製造環境100の内部で複数の胴体組立体を建造するために使用され得る。他の例示的な実施例では、柔軟な製造システム106は、複数の胴体組立体が製造環境100の内部で建造され得るように、複数のクレードルシステム、複数の塔システム、複数のユティリティーシステム、複数の自律的工作システム、複数で多数の自律的車両を含むことができる。
【0209】
いくつかの例示的な実施例では、ユティリティーシステム138は、柔軟な製造システム106から分離していると考えられる複数のユティリティー治具を含むことができる。これら複数のユティリティー治具のそれぞれは、柔軟な製造システム106及び任意の数の他の柔軟な製造システムと共に使用するために構成され得る。
【0210】
加えて、複数の移動システム134の中の移動システムの異なる結合が、これらの実施例の中で自律的に実施され得る。しかし、別の例示的な実施例では、複数の移動システム134の1つを複数の移動システム134の別の1つに結合するステップは、別の例示的な実施例では、手動で実施され得る。
【0211】
更に、別の例示的な実施例では、複数の移動システム134の1つ又は複数が、例えば、限定されないが、人間の操作者によって駆動され得る。例えば、限定されないが、いくつかの場合、第1の塔332は人間の案内によって駆動可能である。
【0212】
いくつかの例示的な実施例では、結合ユニットの組608が、2つ以上のユティリティー治具を横切って分配され得る。例えば、限定されないが、いくつかの場合、ユティリティー治具150と同様の態様で実施される複数のユティリティー治具が、複数のユティリティー146を複数のユティリティー供給源148から
図1の柔軟な製造システム106まで提供するために使用され得る。いくつかの場合、結合ユニットの組608の結合ユニットは、床300上の異なる箇所、又は製造環境100の他の面の中に配置され得る。例えば、限定されないが、結合ユニットの部分は、床に据え付け可能であり、又は埋設可能であるが、一方結合ユニットの別の部分は、製造環境100の天井に据え付け又は取り付け可能である。
【0213】
1つの例示的な実施例では、第1の結合ユニットは電力結合要素618を有することができ、第2の結合ユニットは空気結合要素620を有することができ、第3の結合ユニットは作動液結合要素622を有することができ、水結合要素626及び第4の結合ユニットは、通信結合要素624を有することができる。実施に応じて、これらのすべての結合ユニットは、ユティリティー治具150の部分であることができ、又は異なるユティリティー治具に連結され得る。これらの異なるユティリティー治具は、床300上の異なる箇所、又は製造環境100の他の面の中に配置され得る。例えば、限定されないが、1つ又は複数のユティリティー治具は、床に据え付け又は埋設可能であり、1つ又は複数のユティリティー治具は、製造環境100の天井に据え付け又は取り付け可能であり、1つ又は複数の他のユティリティー治具は、製造環境100の天井に据え付け又は取り付け可能である。
【0214】
このタイプの実施と共に、これらのタイプの結合ユニットに対合されることになる対応する結合ユニットもまた、異なる箇所に配置され得る。例えば、対応する結合ユニットの組614の中の結合ユニットは、塔332の基部構造617上の異なる箇所に取り付けられる様々な結合構造に連結可能である。
【0215】
やはり別の例示的な実施例では、結合ユニットの組608の部分が、塔332に連結される対応する結合ユニットに対合され得るが、一方結合ユニットの組608の別の部分は、組立治具324に連結される対応する結合ユニットに対合され得る。このようにして、分配されたユティリティーネットワーク144は、複数の異なる方法で実施され得る。更に、複数のユティリティー146が、任意の数の異なる方法で柔軟な製造システム106に提供され得る。
【0216】
やはり別の例示的な実施例では、
図6の移動システム610が、
図3のクレードル治具322の形態を取ることができる。結局、ユティリティー治具150はクレードル治具322に結合され得る。これらの実施例では、複数のユティリティー146が、ユティリティー治具150から、クレードル治具322へ、次いで組立治具324及び塔332の残りの部分まで分配され得る。このようにして、分配されたユティリティーネットワーク144は、任意の数の構成を有することができる。複数のユティリティー146は、分配されたユティリティーネットワーク144の構成に関わらず、分配されたユティリティーネットワーク144を通って連続して下流に流れることができる。
【0217】
次いで
図8を参照すると、製造環境の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、製造環境800は、
図1の製造環境100のための一実施の実施例であることができる。
【0218】
図示のように、製造環境800は、保管環境801及び組立環境802を含むことができる。保管環境801は、複数の柔軟な製造システム806が使用されていない場合、複数の柔軟な製造システム806を保管するための、製造環境800の803上及び上方の指定領域であることができる。各複数の柔軟な製造システム806は、
図1及び
図3から
図5に説明する柔軟な製造システム106のための一実施の実施例であることができる。特に、各複数の柔軟な製造システム806は、
図1の自律的で柔軟な製造システム112のための一実施の実施例であることができる。
【0219】
保管環境801は、複数の保管セル804を含むことができる。この例示的な実施例では、各複数の保管セル804は、
図3の保管領域318のための一実施の実施例であると考えられる。別の例示的な実施例では、全体的な保管環境801は、
図3の保管領域318のための一実施の実施例であると考えられる。
【0220】
各複数の柔軟な製造システム806は、複数の保管セル804の対応する1つの中に保管され得る。特に、各複数の保管セル804は、複数の柔軟な製造システム806の特定の1つのために指定され得る。しかし、別の例示的な実施例では、複数の保管セル804の任意の1つが、複数の柔軟な製造システム806の任意の1つを保管するために使用され得る。
【0221】
図示のように、柔軟な製造システム808は、複数の柔軟な製造システム806の1つの実施例であることができる。柔軟な製造システム808は、
図1及び
図3の複数の移動システム134のための一実施の実施例であることができる、複数の移動システム811を含むことができる。
【0222】
柔軟な製造システム808は、複数の保管セル804の保管セル810の中に保管され得る。この実施例では、すべての保管環境801は、
図3の保管領域318のための一実施の実施例であると考えられる。しかし、他の実施例では、保管環境801の中の各複数の保管セル804は、
図3の保管領域318のための一実施の実施例であると考えられる。
【0223】
製造環境800の床803は、略平坦であることができて、複数の柔軟な製造システム806の様々な構成要素及びシステムが、製造環境800の床803を横切って容易に自律的に駆動され得る。複数の柔軟な製造システム806の1つ又は複数が使用する用意ができている場合、その柔軟な製造システムが、保管環境801から組立環境802の中に床803を横切って駆動され得る。
【0224】
組立環境802は、胴体組立体を建造するための床803上又は上方の指定領域であることができる。複数の柔軟な製造システム806のいずれも使用されていない場合、組立環境802の床803は、実質的に空いた、実質的に何もない状態に保たれていることができる。
【0225】
図示のように、組立環境802は、複数の作業セル812を含むことができる。1つの例示的な実施例では、各複数の作業セル812は、
図3の組立領域304のための一実施の実施例であることができる。したがって、各複数の作業セル812は、
図1の胴体組立体114を建造するための
図1の組立工程110など、胴体組立工程を実施するために指定され得る。別の例示的な実施例では、全体的な組立環境802は、
図3の組立領域304のための一実施の実施例であると考えられる。
【0226】
この例示的な実施例では、複数の作業セル812の第1の部分814は、
図1の前方胴体組立体117などの前方胴体組立体を建造するために指定可能であり、一方、複数の作業セル812の第2の部分816は、
図1の後方胴体組立体116などの前方胴体組立体を建造するために指定可能である。このようにして、複数の作業セル812は、複数の胴体組立体が同時に建造されることを可能にすることができる。実施に応じて、これらの胴体組立体の建造は、複数の作業セル812の中で同時に、又は異なる時点で開始することができる。
【0227】
1つの例示的な実施例では、柔軟な製造システム808に所属する複数の移動システム811は、保管セル810から作業セル813の中に床803を横切って駆動され得る。作業セル813内部で、複数の移動システム811は、胴体組立体(図示せず)を建造するために使用され得る。柔軟な製造システム808を使用して、この胴体組立体が建造され得る一態様の実施例が、以下の
図9から
図19の中により詳細に説明される。
【0228】
いくつかの例示的な実施例では、センサシステムは、複数の作業セル812の1つ又は複数に連結され得る。例えば、限定されないが、いくつかの場合、センサシステム818は、複数の作業セル812の作業セル819に連結され得る。センサシステム818によって生成されたセンサデータが、作業セル819内部で胴体組立体を建造するために指定された、対応する複数の柔軟な製造システム806の1つの様々な移動システムを駆動することを助けるために使用され得る。1つの例示的な実施例では、センサシステム818は、度量衡システム820の形態を取ることができる。
【0229】
実施に応じて、センサシステム818は、選択的であることができる。例えば、限定されないが、他のセンサシステムは、複数の作業セル812の他の作業セルに連結して図示されていない。センサシステム818などのセンサシステムを使用しないことによって、製造環境800の床803をより空いた、何もない状態に保つことに役立つことができて、複数の柔軟な製造システム806の様々な移動システムが、床803を横切ってより自由に駆動されることに役立つことができる。
【0230】
図示のように、複数のユティリティー治具824が、永久に床803に固定可能である。各複数のユティリティー治具824は、
図1のユティリティー治具150のための一実施の実施例であることができる。
【0231】
複数のユティリティー治具824は、複数のユティリティー供給源(この図には図示せず)とインターフェースで接続可能である。これらのユティリティー供給源(図示せず)は、例えば、限定されないが、床803の下に配置され得る。ユティリティー治具826は、複数のユティリティー治具824の1つの実施例であることができる。
【0232】
この例示的な実施例では、各複数のユティリティー治具824は、複数の作業セル812の対応する1つの中に配置される。複数の柔軟な製造システム806の任意の1つが、複数のユティリティー治具824の任意の1つに向かって駆動され、インターフェースで接続され得る。このようにして、複数のユティリティー治具824が、複数の柔軟な製造システム806に1つ又は複数のユティリティーを提供するために使用され得る。
【0233】
次いで
図9から
図19を参照すると、
図8の製造環境800内部で胴体組立体を建造するステップの図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。
図9から
図19の中で、
図8の柔軟な製造システム808が、胴体組立体を建造するために使用され得る。胴体組立体を建造するステップは、
図8の複数の作業セル812の任意の1つの内部で実施され得る。例えば、限定されないが、胴体組立体を建造するステップは、
図8の複数の作業セル812の第2の部分816の中の作業セルの1つ内部で実施され得る。
【0234】
次いで
図9を参照すると、
図8のユティリティー治具826に結合された第1の塔の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、第1の塔900は、ユティリティー治具826に結合され得る。第1の塔900は、
図8の複数の柔軟な製造システム808の複数の移動システム811の1つの実施例であることができる。特に、第1の塔900は、
図3の第1の塔334のための一実施の実施例であることができる。
【0235】
第1の塔900は、電気的及び物理的の少なくとも1つでユティリティー治具826に結合可能であり、インターフェース902が、第1の塔900とユティリティー治具826との間に形成されるようにする。インターフェース902は、
図3のインターフェース342のための一実施の実施例であることができる。
【0236】
図示のように、第1の塔900は、基部構造904を有することができる。基部構造904は、頂部プラットフォーム906及び底部プラットフォーム907を含むことができる。いくつかの場合、頂部プラットフォーム906及び底部プラットフォーム907は、それぞれ頂部プラットフォームレベル及び底部プラットフォームレベルと呼ぶことができる。頂部プラットフォーム906は、胴体組立体内部の客室床など、胴体組立体(図示せず)の頂部床へのアクセスを人間の操作者に提供するために使用され得る。底部プラットフォーム907は、胴体組立体内部の貨物室床など、胴体組立体(図示せず)の底部床へのアクセスを人間の操作者に提供するために使用され得る。
【0237】
この実施例では、通路908が、
図8の床803などの床から底部プラットフォーム907へのアクセスを提供することができる。通路910は、底部プラットフォーム907から頂部プラットフォーム906へのアクセスを提供することができる。手すり912が、頂部プラットフォーム906上を動き回る人間の操作者を守るために頂部プラットフォーム906に連結されている。手すり914が、底部プラットフォーム907上を動き回る人間の操作者を守るために底部プラットフォーム907に連結されている。
【0238】
第1の塔900は、自律的車両916を使用して床803を横切って自律的に駆動され得る。自律的車両916は、この実施例では自動化された誘導車両(AGV)であることができる。自律的車両916は、
図3の複数の自律的車両306の1つの実施例であることができる。図示のように、自律的車両916は、
図8の保管環境801からユティリティー治具826に対して選択された塔位置918まで第1の塔900を駆動するために使用され得る。選択された塔位置918は、
図3の選択された塔位置338のための一実施の実施例であることができる。
【0239】
一旦、第1の塔900が、選択された塔位置918の中に自律的に駆動されてしまうと、第1の塔900は、自律的にユティリティー治具826に結合することができる。特に、第1の塔900は、電気的及び物理的に自律的にユティリティー治具826に結合して、インターフェース902を形成することができる。このタイプの結合は、複数のユティリティーがユティリティー治具826から第1の塔900まで流れることを可能にする。このようにして、第1の塔900及びユティリティー治具826は、
図1及び
図5に説明する分配されたユティリティーネットワーク144と同様に、分配されたユティリティーネットワークの少なくとも部分を確立することができる。
【0240】
次いで
図10を参照すると、クレードルシステムの等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。例えば、クレードルシステム1000は、
図3のクレードルシステム308のための一実施の実施例であることができる。更に、クレードルシステム1000は、
図8の柔軟な製造システム808の複数の移動システム811の1つの実施例であることができる。このようにして、クレードルシステム1000は、
図8の保管セル810の中に保管されている複数の移動システム811の1つの実施例であることができる。
【0241】
図示のように、クレードルシステム1000は、複数の治具1003から構成されることができる。複数の治具1003は、
図3の複数の治具313のための一実施の実施例であることができる。複数の治具1003は、複数のクレードル治具1002及び治具1004を含むことができる。複数のクレードル治具1002は、
図3の複数のクレードル治具314のための一実施の実施例であることができる。
【0242】
複数のクレードル治具1002は、クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010を含むことができる。治具1004は、クレードル治具1006に固定式に連結され得る。この例示的な実施例では、治具1004は、クレードル治具1006の部分であると考えられる。しかし、他の例示的な実施例では、治具1004は、クレードル治具1006から分離していると治具と考えられる。
【0243】
図示のように、クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010は、それぞれ基部1012、基部1014及び基部1016を有する。複数の保持構造1018は、基部1012に連結され得る。複数の保持構造1020は、基部1014に連結され得る。複数の保持構造1022は、基部1016に連結され得る。各複数の保持構造1018、複数の保持構造1020及び複数の保持構造1022は、
図3の複数の保持構造326の一実施の実施例であることができる。
【0244】
複数の保持構造1018、複数の保持構造1020及び複数の保持構造1022の各保持構造は、保持構造によって受けられる対応する胴体部分の湾曲に概ね一致する湾曲形状を有することができる。保持構造1023は、複数の保持構造1020の1つの実施例であることができる。図示のように、保持構造1023は、湾曲形状1025を有することができる。
【0245】
湾曲形状1025が、保持構造1023に係合することになる対応するキールパネル(図示せず)の湾曲に概ね一致するように、湾曲形状1025は選択され得る。より詳細には、保持構造1023は、保持構造1023に係合することになる対応するキールパネル(図示せず)の湾曲半径と概ね同じ湾曲半径を有することができる。
【0246】
この例示的な実施例では、複数の安定化部材1024、複数の安定化部材1026及び複数の安定化部材1028は、それぞれ基部1012、基部1014及び基部1016に連結され得る。複数の安定化部材1024、複数の安定化部材1026及び複数の安定化部材1028は、製造環境800の床803に対して、それぞれ基部1012、基部1014及び基部1016を安定させるために使用され得る。
【0247】
1つの例示的な実施例では、これらの安定化部材は、それらのそれぞれの基部を床803に対して略水平に保つことができる。更に、各複数の安定化部材1024、複数の安定化部材1026及び複数の安定化部材1028は、基部が製造環境800の内部又は外部の新しい箇所に移動されるまで、それらのそれぞれの基部を概ね支持することができる。1つの例示的な実施例では、複数の安定化部材1024、安定化部材1026及び安定化部材1028のそれぞれは、油圧式脚を使用して実施され得る。
【0248】
各複数の治具1003は、
図2の航空機104のための胴体組立体114用の複数の胴体部分205の1つなど、航空機(図示せず)のための胴体組立体(図示せず)用の対応する胴体部分(図示せず)を支持し、保持するために使用され得る。例えば、限定されないが、治具1004は、基部1032に連結されているプラットフォーム1030を有することができる。プラットフォーム1030は、実施に応じて、航空機(図示せず)のための前方胴体部分(図示せず)又は後方胴体部分(図示せず)を支持し、保持するために構成され得る。前方胴体部分(図示せず)は、航空機(図示せず)の機首に最も近い胴体組立体(図示せず)の部分であることができる。後方胴体部分(図示せず)は、航空機(図示せず)の尾部に最も近い胴体組立体(図示せず)の部分であることができる。
【0249】
次いで
図11を参照すると、
図10のクレードルシステム1000を使用して形成され、
図9の第1の塔900に結合されている組立治具の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、クレードル治具1010は第1の塔900に結合され、クレードル治具1010、クレードル治具1006及びクレードル治具1008は互いに結合されている。
【0250】
クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006は、製造環境800の床803を横切って、それぞれ選択されたクレードル位置1100、選択されたクレードル位置1102及び選択されたクレードル位置1104まで、
図3の複数の対応する自律的車両316など、複数の対応する自律的車両(図示せず)を使用して、自律的に駆動されることができた。治具1004が図示のようにクレードル治具1006の部分である場合、クレードル治具1006を駆動することによって、更に治具1004が駆動され得る。選択されたクレードル位置1100、選択されたクレードル位置1102及び選択されたクレードル位置1104は、
図3の複数の選択されたクレードル位置320の一実施の実施例であることができる。
【0251】
クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006をそれぞれ選択されたクレードル位置1100、選択されたクレードル位置1102及び選択されたクレードル位置1104まで駆動する後に、複数の対応する自律的車両(図示せず)が自律的に取り除かれることができる。別の例示的な実施例では、複数の対応する自律的車両(図示せず)は、クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006の部分として統合され得る。
【0252】
選択されたクレードル位置1100は、第1の塔900の選択された塔位置918に対する位置であることができる。クレードル治具1010が、第1の塔900に対する選択されたクレードル位置1100である場合、クレードル治具1010は、電気的及び物理的に第1の塔900に結合されて、インターフェース1106を形成することができる。いくつかの場合、クレードル治具1010は、第1の塔900に自律的に結合されて、インターフェース1106を形成することができる。1つの例示的な実施例では、インターフェース1106は、クレードル治具1010を第1の塔900に自律的に結合することによって形成され得る。インターフェース1106は、ユティリティー治具826から第1の塔900に流れている複数のユティリティーを更にクレードル治具1010まで流れることを可能にする電気的及び物理的インターフェースであることができる。このようにして、インターフェース1106は、クレードル治具1010と第1の塔900との間に複数のユティリティーを自律的に結合することによって形成され得る。インターフェース1106は、
図3のインターフェース340のための一実施の実施例であることができる。この例示的な実施例では、第1の塔900に結合されているクレードル治具1010は、一次クレードル治具1111と呼ぶことができる。
【0253】
更に、図示のように、クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010は、互いに結合され得る。特に、クレードル治具1008は、クレードル治具1010に結合されて、インターフェース1108を形成することができる。同様に、クレードル治具1006は、クレードル治具1008に結合されて、インターフェース1110を形成することができる。1つの例示的な実施例では、インターフェース1108及びインターフェース1110は、これらのクレードル治具を互いに自律的に結合することによって形成され得る。
【0254】
特に、インターフェース1108及びインターフェース1110は、複数のユティリティーが、クレードル治具1010からクレードル治具1008及びクレードル治具1006まで流れることを可能にする電気的及び物理的インターフェースの形態を取ることができる。このようにして、インターフェース1108は、複数のユティリティーをクレードル治具1010とクレードル治具1008との間に自律的に結合することによって形成可能であり、インターフェース1110は、複数のユティリティーをクレードル治具1008とクレードル治具1006との間に自律的に結合することによって形成可能である。このようにして、複数のユティリティー146は、複数のクレードル治具314の中の隣接するクレードル治具の間に自律的に結合され得る。
【0255】
したがって、ユティリティー治具826、第1の塔900、クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006が、上述のようにすべて連続して結合される場合、複数のユティリティーが、ユティリティー治具826から第1の塔900、クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006まで下流に分配され得る。この例示的な実施例では、クレードル治具1006まで流れる任意のユティリティーもまた、治具1004まで分配され得る。
【0256】
任意の数の結合ユニット、構造部材、結合装置、ケーブル、他のタイプの要素又はそれらの組合せが、インターフェース1108及びインターフェース1110を形成するために使用され得る。実施に応じて、インターフェース1108及びインターフェース1110は、クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006を互いに物理的及び電気的の両方で結合する結合ユニットの形態を取ることができる。別の例示的な実施例では、インターフェース1108及びインターフェース1110は、何らかの他の態様で実施され得る。
【0257】
クレードル治具1010、クレードル治具1008及びクレードル治具1006が、それぞれ選択されたクレードル位置1100、選択されたクレードル位置1102及び選択されたクレードル位置1104にあり、互いに結合されている場合、これらのクレードル治具は、一体に組立治具1112を形成する。組立治具1112は、
図3の組立治具324についての一実施の実施例であることができる。このようにして、第1の塔900とクレードル治具1010との間のインターフェース1106もやはり、第1の塔900と組立治具1112との間の電気的及び物理的インターフェースであると考えられる。
【0258】
次いで、
図12を参照すると、
図11の組立治具1112によって支持されている胴体組立体を建造するための組立工程の第1の段階の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、胴体組立体1200が組立治具1112上に建造される場合、組立治具1112は胴体組立体1200を支持することができる。
【0259】
胴体組立体1200は、
図1の後方胴体組立体116のための一実施の実施例である後方胴体組立体であることができる。胴体組立体1200は、この例示的な実施例では、部分的に組み立てられている可能性がある。胴体組立体1200は、この実施例では、組立の初期段階であることができる。
【0260】
組立工程のこの段階で、胴体組立体1200は、端パネル1201及び複数のキールパネル1202を含む。端パネル1201は、この例示的な実施例では、先細状円柱形状を有することができる。このようにして、端パネル1201の一部分は胴体組立体1200のためのキール1205の部分を形成することができ、端パネル1201の別の部分は胴体組立体1200のための側面(完全には図示せず)の部分を形成することができ、端パネル1201のやはり別の部分は胴体組立体1200のためのクラウンの部分を形成することができる。
【0261】
更に図示のように、隔壁1203は、端パネル1201に連結され得る。隔壁1203は、圧力隔壁であることができる。隔壁1203は、
図2の隔壁272のための一実施の実施例であることができる。
【0262】
複数のキールパネル1202が、キールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208を含む。端パネル1201及び複数のキールパネル1202は、組立治具1112に係合されてしまっている。特に、端パネル1201は治具1004に係合されてしまっている。キールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208は、それぞれクレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010に係合されてしまっている。
【0263】
1つの例示的な実施例では、端パネル1201は最初に治具1004に係合され、次いでキールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208は、連続してそれぞれ、クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010に係合される。このようにして、胴体組立体1200のキール1205は、胴体組立体1200の後方端から胴体組立体1200の前方端の方向に組み立て可能である。
【0264】
各クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010は、必要であれば、複数のキールパネル1202を収容するために自律的、又は手動の少なくとも1つで調節されることができて、胴体組立体1200が選択された公差内に外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求に一致するように建造可能にする。いくつかの場合、クレードル治具1006、クレードル治具1008及びクレードル治具1010の少なくとも1つが、胴体組立体1200が建造されるにつれて増加する負荷に起因する、組立工程中に胴体組立体1200を移し変えるステップに適合するように調節され得る少なくとも1つの保持構造を有することができる。
【0265】
図示のように、部材1211が、端パネル1201及び複数のキールパネル1202に連結され得る。部材1211は、この例示的な実施例では、フレーム及びストリンガを含むことができる。しかし、実施に応じて、部材1211は、限定されないが、補剛材、支柱、インターコスタル構造部材、結合部材、他のタイプの構造部材、又はそれらの何らかの組合せを更に含むことができる。結合部材は、例えば、限定されないが、せん断クリップ、つなぎ材、重ね継手、インターコスタル結合部材、他のタイプの機械的結合部材又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。
【0266】
端パネル1201に取り付けられている部材1211の部分は、支持部分1210を形成することができる。キールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208に取り付けられている部材1211の部分は、それぞれ支持部分1212、支持部分1214及び支持部分1216を形成することができる。
【0267】
この例示的な実施例では、端パネル1201は、胴体組立体1200のための胴体部分1218を形成することができる。各キールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208は、それぞれ胴体組立体1200のための胴体部分1220、胴体部分1222及び胴体部分1224の部分を形成することができる。胴体部分1218、胴体部分1220、胴体部分1222及び胴体部分1224は、胴体組立体1200のための複数の胴体部分1225を一体に形成することができる。各胴体部分1218、胴体部分1220、胴体部分1222及び胴体部分1224は、
図2の胴体部分207の一実施の実施例であることができる。
【0268】
端パネル1201及び複数のキールパネル1202は、例えば、限定されないが、鋲締め具などの一時的締め具を使用して、一時的に一体に結合され得る。特に、端パネル1201及び複数のキールパネル1202は、各パネルが組立治具1112及び他のパネルに係合されるとき、一時的に互いに結合され得る。
【0269】
例えば、限定されないが、調整穴(図示せず)が、端パネル1201及び各複数のキールパネル1202の縁部で存在することができる。いくつかの場合、調整穴は、パネル及びパネルに連結された少なくとも1つの部材1211を貫通することができる。1つのパネルを別のパネルに係合するステップは、これらの調整穴を位置合わせするステップを含むことができ、鋲締め具などの一時的締め具が、これらの調整穴の中に取り付けられ得る。いくつかの場合、1つのパネルを別のパネルに係合するステップは、1つのパネルを貫通する調整穴を別のパネルに連結された部材1211の1つを貫通する調整穴に位置合わせするステップを含むことができる。
【0270】
やはり別の例示的な実施例では、第1のパネルを別のパネルに係合するステップは、2つのパネルの縁部を位置合わせして突合せ継手を形成することができる。次いで、これらの2つのパネルは、例えば、継ぎ合わせプレートの中の第1の複数の調整穴を第1のプレート上の対応する複数の穴に位置合わせし、かつ継ぎ合わせプレートの中の第2の複数の調整穴を第2のプレート上の対応する複数の穴に位置合わせすることによって一時的に一体に結合され得る。次いで、一時的締め具がこれらの位置合わせされた調整穴を通ってインサートされて、第1のパネルを第2のパネルに一時的に結合することができる。
【0271】
このようにして、パネル及び部材が、互いに係合され、複数の異なる方法で一時的に一体に結合され得る。一旦端パネル1201及び複数のキールパネル1202が、一時的に一体に結合されてしまうと、組立治具1112は、端パネル1201及び各複数のキールパネル1202の互いに対する配置及び配向を保つことに役立つことができる。
【0272】
次いで、
図13に目を向けると、胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、貨物室床1300が胴体組立体1200に加えられた。特に、貨物室床1300は、複数のキールパネル1202に連結され得る。
【0273】
図示のように、貨物室床1300の少なくとも部分が、第1の塔900の底部プラットフォーム907と概ね同じ高さであることができる。特に、第1の塔900に最も近い貨物室床1300の少なくとも部分が、第1の塔900の底部プラットフォーム907と概ね位置合わせされ得る。このようにして人間の操作者(図示せず)は、第1の塔900の底部プラットフォーム907を使用して、容易に貨物室床1300の上を歩き、胴体組立体1200の内部1301にアクセスすることができる。
【0274】
図示のように、第1の側面パネル1302及び第2の側面パネル1304が、胴体組立体1200に加えられた。第1の側面パネル1302及び第2の側面パネル1304は、それぞれ
図2の第1の側面パネル224及び第2の側面パネル226の一実施の実施例であることができる。第1の側面パネル1302、第2の側面パネル1304、ならびに端パネル1201の第1の部分及び第2の部分は、胴体組立体1200の側面1305を形成することができる。この例示的な実施例では、複数のキールパネル1202、端パネル1201、第1の側面パネル1302及び第2の側面パネル1304のすべてが、例えば、限定されないが、鋲締め具を使用して一時的に一体に結合され得る。
【0275】
第1の側面パネル1302は、それぞれキールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208に係合され、一時的に結合された側面パネル1306、側面パネル1308及び側面パネル1310を含むことができる。同様に、第2の側面パネル1304は、それぞれキールパネル1204、キールパネル1206及びキールパネル1208に係合され、一時的に結合された側面パネル1312、側面パネル1314及び側面パネル1316を含むことができる。更に、側面パネル1306及び側面パネル1312は、端パネル1201に係合されてしまっている。
【0276】
図示のように、部材1318は第1の側面パネル1302連結され得る。他の部材(図示せず)が、同様に第2の側面パネル1304に連結され得る。部材1318は、部材1211と同様の態様で実施され得る。この例示的な実施例では、部材1318の対応する部分1320が、側面パネル1306に連結され得る。部材1318の対応する部分1320が、側面パネル1306に連結された支持部分1322を形成することができる。支持部分1322は、
図2の支持部分238の一実施の実施例であることができる。
【0277】
次いで、
図14を参照すると、胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、客室床1400が胴体組立体1200に加えられた状態である。図示のように、客室床1400は、第1の塔900の頂部プラットフォーム906と概ね同じ高さであることができる。人間の操作者1402は、第1の塔900の頂部プラットフォーム906を使用して、客室床1400の上を歩き、胴体組立体1200の内部1301にアクセスすることができる。
【0278】
次いで、
図15を参照すると、胴体組立体を建造するための組立工程の別の段階の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、複数のクラウンパネル1500が、胴体組立体1200に加えられた状態である。複数のクラウンパネル1500は、
図2のクラウンパネル218の一実施の実施例であることができる。
【0279】
この例示的な実施例では、複数のクラウンパネル1500は、クラウンパネル1502、クラウンパネル1504及びクラウンパネル1506を含むことができる。端パネル1201の頂部部分と共にこれらのクラウンパネルは、胴体組立体1200のクラウン1507を形成することができる。クラウンパネル1502は、端パネル1201、
図13の側面パネル1306、側面パネル1312及びクラウンパネル1504に係合され、一時的に結合され得る。クラウンパネル1504は、クラウンパネル1502、クラウンパネル1506、
図13の側面パネル1308、側面パネル1314に係合され、一時的に結合され得る。更に、クラウンパネル1506は、クラウンパネル1504、側面パネル1310、側面パネル1316に係合され、一時的に結合され得る。
【0280】
端パネル1201、複数のキールパネル1202、第1の側面パネル1302、第2の側面パネル1304及び複数のクラウンパネル1500が一体に、胴体組立体1200のための複数のパネル1508を形成することができる。複数のパネル1508は、
図1のパネル120の一実施の実施例であることができる。
【0281】
外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求への所望の順守が胴体組立体1200の建造中に保たれるように、複数のパネル1508は、互いに一時的に結合され得る。言い換えれば、複数のパネル1508の互いに対する一時的結合が、胴体組立体1200を建造する間に、特に複数のパネル1508を一体に接合する間に、外側モールドライン要求及び内側モールドライン要求を選択された公差内に一致させることを可能にすることができる。
【0282】
部材1318が第1の側面パネル1302に連結される態様と同様の態様で、部材(図示せず)が複数のクラウンパネル1500に連結され得る。複数のクラウンパネル1500に連結されたこれらの部材は、
図13から
図14に示す部材1318及び部材1211と同様の態様で実施され得る。端パネル1201に連結された様々な部材、複数のキールパネル1202、複数のクラウンパネル1500、第1の側面パネル1302、第2の側面パネル1304が、胴体組立体1200のための複数の部材1510を形成することができる。複数のパネル1508が一体に接合される場合、複数の部材1510は、
図1の支持構造131と同様の、胴体組立体1200のための支持構造(やはり図示せず)を形成することができる。
【0283】
複数のクラウンパネル1500が胴体組立体1200に加えられてしまった後、第1の塔900は、組立治具1112及びユティリティー治具826から自律的に分離され得る。次いで、第1の塔900は、例えば、限定されないが、
図9の自律的車両916を使用して、ユティリティー治具826から自律的に取り除かれることができる。1つの例示的な実施例では、第1の塔900は、
図8の保管環境801に戻るように自律的に駆動され得る。
【0284】
第1の塔900が、組立治具1112及びユティリティー治具826から分離される場合、分配されたユティリティーネットワークの中に空隙が形成される。この空隙は、
図3の第2の塔336と同様の態様で、第2の塔(図示せず)を使用して埋めることができる。
【0285】
次いで
図16を参照すると、ユティリティー治具826に結合された第2の塔及び
図15の胴体組立体1200を支持する組立治具1112の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、第2の塔1600は、組立治具1112及びユティリティー治具826に対して配置された状態である。第2の塔1600は、
図3の第2の塔336のための一実施の実施例であることができる。
【0286】
第2の塔1600は、
図9の自律的車両916と同様の自律的車両(図示せず)を使用して、床803を横切って自律的に駆動され得る。第2の塔1600は、ユティリティー治具826に対して選択された塔位置1618の中に自律的に駆動され得る。選択された塔位置1618は、
図3の選択された塔位置338のための一実施の実施例であることができる。この例示的な実施例では、選択された塔位置1618は、
図9の選択された塔位置918と概ね同じであることができる。
【0287】
一旦、第2の塔1600が、選択された塔位置1618の中に自律的に駆動されてしまうと、第2の塔1600は、自律的にユティリティー治具826に結合することができる。特に、第2の塔1600は、電気的及び物理的に自律的にユティリティー治具826に結合して、インターフェース1602を形成することができる。インターフェース1602は、
図3のインターフェース342のための一実施の実施例であることができる。このタイプの結合は、複数のユティリティーがユティリティー治具826から第2の塔1600に流れることを可能にする。
【0288】
更に、第2の塔1600は、クレードル治具1010に自律的に結合することができ、それによって、組立治具1112に自律的に結合して、インターフェース1605を形成することができる。インターフェース1605は、複数のユティリティーが第2の塔1600から下流に流れることを可能にする。このようにして、複数のユティリティーが、第2の塔1600からクレードル治具1010、クレードル治具1008、及び次いでクレードル治具1006まで流れることができる。このようにして、第2の塔1600は、
図15の第1の塔900が組立治具1112及びユティリティー治具826から分離され、取り除かれたときに形成された、分配されたユティリティーネットワークの中の空隙を埋めることができる。
【0289】
図9の第1の塔900と同様に、第2の塔1600は、基部構造1604、頂部プラットフォーム1606及び底部プラットフォーム1607を含むことができる。しかし、頂部プラットフォーム1606及び底部プラットフォーム1607は、人間の操作者の代わりに、胴体組立体1200の内部1301へのアクセスを含む内部移動プラットフォームを提供するために使用され得る。
【0290】
この例示的な実施例では、内部移動プラットフォーム1608は、頂部プラットフォーム1606上に配置され得る。内部移動プラットフォーム1608が頂部プラットフォーム1606を横切って客室床1400まで自律的に駆動することができるように、頂部プラットフォーム1606は客室床1400に概ね位置合わせされ得る。
【0291】
同様に、内部移動プラットフォーム(この図では図示せず)は、底部プラットフォーム1607上に配置され得る。この別の内部移動プラットフォーム(この図では図示せず)が底部プラットフォーム1607を横切って貨物室床まで自律的に駆動することができるように、底部プラットフォーム1607は、
図13の貨物室床1300(この図では図示せず)に概ね位置合わせされ得る。内部移動プラットフォーム1608及び他の内部移動プラットフォーム(この図では図示せず)は、
図4の内部移動プラットフォーム406のための実施の実施例であることができる。
【0292】
図示のように、内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612が、内部移動プラットフォーム1608に連結され得る。内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612は、同じ内部移動プラットフォーム1608に連結された状態で図示されているが、別の例示的な実施例では、内部ロボット装置1610は、1つの内部移動プラットフォームに連結可能であり、内部ロボット装置1612は、別の内部移動プラットフォームに連結可能である。各内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612は、
図4の内部ロボット装置416のための一実施の実施例であることができる。
【0293】
内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612は、複数のパネル1508を接合するために胴体組立体1200の内部1301内で作業を実施するために使用され得る。例えば、限定されないが、内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612は、胴体組立体1200の内部1301内で、リベット留め作業など、締付作業を実施するために使用され得る。
【0294】
1つの例示的な実施例では、ユティリティーボックス1620が、基部構造1604に連結され得る。ユティリティーボックス1620は、インターフェース1602を通ってユティリティー治具826から受け取った複数のユティリティーを管理することができ、ケーブル管理システム1614及びケーブル管理システム1616を使用して管理されるユティリティーケーブルの中に、これらのユティリティーを分配することができる。
【0295】
図示のように、ケーブル管理システム1614は頂部プラットフォーム1606に連結可能であり、ケーブル管理システム1616は底部プラットフォーム1607に連結可能である。ケーブル管理システム1614及びケーブル管理システム1616は、同様に実施され得る。
【0296】
ケーブル管理システム1614はケーブルホイール1615を含むことができ、ケーブル管理システム1616はケーブルホイール1617を含むことができる。ケーブルホイール1615は、内部移動プラットフォーム1608に結合されているユティリティーケーブルを巻き取るために使用され得る。例えば、限定されないが、ケーブルホイール1615は、ユティリティーケーブル内に選択された量の張力を概ね保つために何らかの態様で付勢され得る。この付勢は、例えば、1つ又は複数のばね機構を使用して達成され得る。
【0297】
内部移動プラットフォーム1608が、客室床1400に沿って第2の塔1600から離れて移動するにつれて、ユティリティーケーブルは、ケーブルホイール1615から延伸することができて、内部移動プラットフォーム1608に対してユティリティー支持を保ち、ユティリティーケーブルがもつれないようにユティリティーケーブルを管理することができる。ケーブルホイール1617は、ケーブルホイール1615と同様の態様で実施され得る。
【0298】
ケーブルホイール1615を使用してユティリティーケーブルを巻き取ることによって、ユティリティーケーブルを内部移動プラットフォーム1608から離しておくことができ、それによって内部移動プラットフォーム1608の重量及び内部移動プラットフォーム1608によって客室床1400に加えられる負荷を低減することができる。内部移動プラットフォーム1608に提供される複数のユティリティーは、例えば、限定されないが、電気、空気、水、作動液、通信、何らかの他のタイプのユティリティー、又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。
【0299】
次いで、
図17を参照すると、胴体組立体1200の内部1301内での締付工程を実施する複数の移動プラットフォームの等角切欠き図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、複数の移動プラットフォーム1700が、複数のパネル1508を一体に接合する締付工程を実施するために使用され得る。
【0300】
特に、複数のパネル1508は、胴体組立体1200に沿って選択された箇所で一体に接合され得る。複数のパネル1508は、重ね継手、突合せ継手又は他のタイプの継手の少なくとも1つを形成するように接合され得る。このようにして、円周方向の取付け、長手方向の取付け又は何らかの他のタイプの取付けの少なくとも1つが複数のパネル1508の様々なパネル間で生成されるように、複数のパネル1508は接合され得る。
【0301】
図示のように、複数の移動プラットフォーム1700は、複数の内部移動プラットフォーム1608及び複数の内部移動プラットフォーム1701を含むことができる。内部移動プラットフォーム1608及び複数の内部移動プラットフォーム1701は、
図4の複数の内部移動プラットフォーム402のための一実施の実施例であることができる。内部移動プラットフォーム1608は、客室床1400に沿って移動するように構成可能であり、一方、内部移動プラットフォーム1701は、貨物室床1300に沿って移動するように構成可能である。
【0302】
図示のように、内部ロボット装置1702及び内部ロボット装置1704が、内部移動プラットフォーム1701に連結され得る。各内部ロボット装置1702及び内部ロボット装置1704は、
図4の内部ロボット装置416のための一実施の実施例であることができる。内部ロボット装置1702及び内部ロボット装置1704は、内部ロボット装置1610及び内部ロボット装置1612と同様であることができる。
【0303】
図示のように、複数の移動プラットフォーム1700は、外部移動プラットフォーム1705及び外部移動プラットフォーム1707を更に含むことができる。外部移動プラットフォーム1705及び複数の外部移動プラットフォーム1707は、
図4の複数の外部移動プラットフォーム400の少なくとも部分のための一実施の実施例であることができる。外部移動プラットフォーム1705及び複数の外部移動プラットフォーム1707は、
図4の複数の外部移動プラットフォーム404のための実施の実施例であることができる。
【0304】
外部ロボット装置1706が、外部移動プラットフォーム1705に連結され得る。外部ロボット装置1708が、外部移動プラットフォーム1707に連結され得る。各外部ロボット装置1706及び外部ロボット装置1708は、
図4の外部ロボット装置408のための一実施の実施例であることができる。
【0305】
図示のように、外部ロボット装置1706及び内部ロボット装置1612は、胴体組立体1200の中に自律的に締め具を取り付けるために協働して働くことができる。これらの締め具は、例えば、限定されないが、リベット、締りばめボルト、非締りばめボルト、あるいは何らかの他のタイプの締め具又は締め具システムの少なくとも1つの形態を取ることができる。同様に、外部ロボット装置1708及び内部ロボット装置1704は、胴体組立体1200の中に自律的に締め具を取り付けるために協働して働くことができる。1つの例示的な実施例として、内部ロボット装置1612のエンドエフェクタ1710及び外部ロボット装置1706のエンドエフェクタ1712は、胴体組立体1200上の同じ箇所1720に対して配置可能であって、
図4の締付工程424など、箇所1720で締付工程を実施することができる。
【0306】
締付工程は、例えば、限定されないが、穴開け作業、締め具インサート作業、締め具取付け作業、検査工具、又は何らかの他のタイプの作業の少なくとも1つを含むことができる。締め具取付け作業は、例えば、限定されないが、
図4に示す2段階リベット留め工程444、
図4に示す締りばめボルトタイプの取付け工程439、
図4に示すボルト―ナットタイプの取付け工程433、又は何らかの他のタイプの締め具取付け作業の形態を取ることができる。
【0307】
この例示的な実施例では、自律的車両1711は、外部移動プラットフォーム1705に固定式に連結され得る。自律的車両1711は、外部移動プラットフォーム1705を自律的に駆動するために使用され得る。例えば、自律的車両1711は、組立治具1112に対して、製造環境800の床803を横切って外部移動プラットフォーム1705を自律的に駆動するために使用され得る。
【0308】
同様に、自律的車両1713は、外部移動プラットフォーム1707に固定式に連結され得る。自律的車両1713は、外部移動プラットフォーム1707を自律的に駆動するために使用され得る。例えば、自律的車両1713は、組立治具1112に対して、製造環境800の803を横切って外部移動プラットフォーム1707を自律的に駆動するために使用され得る。
【0309】
外部移動プラットフォーム1705及び外部移動プラットフォーム1707に固定式に連結されることによって、自律的車両1711及び自律的車両1713は、それぞれ外部移動プラットフォーム1705及び外部移動プラットフォーム1707に統合していると考えられる。しかし、別の例示的な実施例では、これらの自律的車両は、別の例示的な実施例の外部移動プラットフォームから独立していることができる。
【0310】
一旦、すべての締付工程が胴体組立体1200について完了してしまうと、内部移動プラットフォーム1608及び内部移動プラットフォーム1701が、客室床1400を横切って駆動されて、それぞれ第2の塔1600の頂部プラットフォーム1606及び底部プラットフォーム1607に戻ることができる。次いで、第2の塔1600は、ユティリティー治具826及び組立治具1112の両方から自律的に分離され得る。次いで、自律的車両1714は、第2の塔1600を離すように駆動又は移動させるために使用され得る。
【0311】
この例示的な実施例では、ここで、胴体組立体1200を建造するステップが、胴体のための全体的な組立工程の中のこの段階について終了したと考えられる。結局、組立治具1112が床803を横切って自律的に駆動されて、胴体組立体1200を何らかの他の箇所に移動することができる。別の例示的な実施例では、
図9の第1の塔900が、ユティリティー治具826に対して
図9の選択された塔位置918の中に自律的に駆動されて戻ることができる。次いで、
図9の第1の塔900は、ユティリティー治具826及び組立治具1112に自律的に再結合され得る。
図9の第1の塔900は、人間の操作者(図示せず)が胴体組立体1200の内部1301にアクセスして、限定されないが、検査作業、締付作業、システム取付け作業又は他のタイプの作業の少なくとも1つを含む他の作業を実施することができるようにすることが可能である。システム取付け作業は、例えば、限定されないが、胴体ユティリティーシステム、空気調節システム、内部パネル、電気回路、何らかの他のタイプのシステム又はそれらの何らかの組合せなどのシステムの少なくとも1つを取り付けるための作業を含むことができる。
【0312】
次いで
図18を参照すると、
図17の胴体組立体1200上で作業を実施している柔軟な製造システム808の横断面図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、
図17の線18-18の方向で取られた、
図17の胴体組立体1200の横断面図が図示されている。
【0313】
図示のように、内部移動プラットフォーム1608及び内部移動プラットフォーム1701が、胴体組立体1200の内部1301内で作業を実施している。外部移動プラットフォーム1705及び外部移動プラットフォーム1707が、胴体組立体1200の外部1800に沿って組立作業を実施している。
【0314】
この例示的な実施例では、外部移動プラットフォーム1705は、胴体組立体1200の第1の側面1810で軸線1804と軸線1806との間の外部1800の部分1802に沿って作業を実施するために使用され得る。外部移動プラットフォーム1705の外部ロボット装置1706が、内部移動プラットフォーム1608の内部ロボット装置1610と協働して働いて、締付工程を実施することができる。
【0315】
同様に、外部移動プラットフォーム1707は、胴体組立体1200の第2の側面1812で軸線1804と軸線1806との間の胴体組立体1200の外部1800の部分1808に沿って作業を実施するために使用され得る。外部移動プラットフォーム1707の外部ロボット装置1708が、内部移動プラットフォーム1701の内部ロボット装置1704と協働して働いて、締付工程を実施することができる。
【0316】
外部移動プラットフォーム1705は、胴体組立体1200の第1の側面1810に配置されているように図示されているが、外部移動プラットフォーム1705は、自律的車両1711によって胴体組立体1200の第2の側面1812まで自律的に駆動されることができて、軸線1804と軸線1806との間の胴体組立体1200の外部1800の部分1811に沿って作業を実施することができる。同様に、外部移動プラットフォーム1707は、自律的車両1713によって胴体組立体1200の第2の側面1812まで自律的に駆動されることができて、軸線1804と軸線1806との間の胴体組立体1200の外部1800の部分1813に沿って作業を実施することができる。
【0317】
この例示的な実施例の中に図示されないが、外部移動プラットフォーム1705と同様の外部移動プラットフォームが、胴体組立体1200の第2の側面1812で内部移動プラットフォーム1608の内部ロボット装置1612と協働して働くように構成されている外部ロボット装置を有することができる。同様に、外部移動プラットフォーム1707と同様の外部移動プラットフォームが、胴体組立体1200の第1の側面1810で内部移動プラットフォーム1701の内部ロボット装置1702と協働して働くように構成されている外部ロボット装置を有することができる。
【0318】
客室床1400上に配置される内部移動プラットフォーム1608によって実施される作業が、貨物室床1300上に配置される内部移動プラットフォーム1701によって実施される作業と比較して、胴体組立体1200の長手方向軸線に関して異なる箇所で生じることができるように、これら4つの異なる外部移動プラットフォーム及び2つの内部移動プラットフォームが制御され得る。胴体組立体1200の同じ側面上に配置される2つの外部移動プラットフォームが互いに衝突、又は妨害することがないように、4つの外部移動プラットフォームが制御され得る。胴体組立体1200の同じ側面に配置される2つの外部移動プラットフォームは、この例示的な実施例では、同じ設置面積を占有することができない可能性がある。
【0319】
この例示的な実施例では、複数のユティリティーが組立治具1112から外部移動プラットフォーム1705まで流れることができるように、外部移動プラットフォーム1705は、組立治具1112を自律的に結合することができて、インターフェース1822を形成することができる。言い換えれば、複数のユティリティーが、インターフェース1822を通して外部移動プラットフォーム1705と組立治具1112との間に自律的に結合され得る。特に、外部移動プラットフォーム1705が、インターフェース1822を通してクレードル治具1010に結合された状態である。
【0320】
同様に、複数のユティリティーが組立治具1112から外部移動プラットフォーム1707まで流れることができるように、外部移動プラットフォーム1707は、組立治具1112を自律的に結合することができて、インターフェース1824を形成することができる。言い換えれば、複数のユティリティーが、インターフェース1824を通して外部移動プラットフォーム1707と組立治具1112との間に自律的に結合され得る。特に、外部移動プラットフォーム1707が、インターフェース1824を通してクレードル治具1010に結合された状態である。
【0321】
外部移動プラットフォーム1705、外部移動プラットフォーム1707及び任意の他の外部移動プラットフォームによって胴体組立体1200に沿って作業が実施されるにつれて、これらの外部移動プラットフォームは、必要に応じて、組立治具1112に結合され、組立治具1112から分離され得る。例えば、外部移動プラットフォーム1707が胴体組立体1200に沿って前方に移動するにつれて、外部移動プラットフォーム1707はクレードル治具1010から分離することができて、次いで外部移動プラットフォーム1707は、
図10から
図17のクレードル治具1008(図示せず)に自律的に結合することができるようにする。更に、これらの外部移動プラットフォームは、組立治具1112に結合され、組立治具1112から分離されることができて、組立治具1112及び胴体組立体1200に対する外部移動プラットフォームの操縦中に、衝突を回避し、外部移動プラットフォームが互いに妨害することを防ぐことができる。
【0322】
図示のように、自律的車両1814は、クレードルシステム1000によって形成された組立治具1112の下に配置された状態で図示されている。この例示的な実施例では、自律的車両1814、自律的車両1711及び自律的車両1713は、それぞれ全方向性ホイール1816、全方向性ホイール1818及び全方向性ホイール1820を有することができる。いくつかの例示的な実施例では、度量衡システム1826が、胴体組立体1200に対して外部移動プラットフォーム1705及び外部移動プラットフォーム1707を配置することに役立つために使用され得る。
【0323】
次いで
図19に目を向けると、完全に建造された胴体組立体の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、複数のパネル1508が完全に接合されてしまったときに、胴体組立体1200が完成されると考えられる。
【0324】
言い換えれば、複数のパネル1508を一体に接合するために必要なすべての締め具が完全に取り付けられてしまっている。一体に接合された複数のパネル1508と共に、支持構造1900が完全に形成され得る。支持構造1900は、
図1の支持構造121の一実施の実施例であることができる。後方胴体組立体である、胴体組立体1200は、次いで対応する中間胴体組立体(図示せず)及び前方胴体組立体(図示せず)に取り付ける用意ができている可能性がある。
【0325】
図示のように、
図17に示す自律的車両1714と同様の自律的車両(この図には図示せず)が、それぞれクレードル治具1006の基部1012、クレードル治具1008の基部1014及びクレードル治具1010の基部1016の下に配置され得る。
図3の対応する複数の自律的車両316などの自律的車両が、それぞれ基部1012、基部1014及び基部1016を持ち上げることができて、それぞれ複数の安定化部材1024、複数の安定化部材1026及び複数の安定化部材1028がもはや床に接触しないようにする。
【0326】
次いで、これらの自律的車両(図示せず)は、完全に建造された胴体組立体1200を担持するクレードルシステム1000を
図8の組立環境802から離れて、いくつかの場合、
図8の製造環境800から離れて自律的に駆動することができる。これらの自律的車両(図示せず)のコンピュータ制御された移動は、胴体組立体1200が移動されるにつれて、複数のクレードル治具1002が互いに対する位置を保つことを保証することができる。
【0327】
次いで
図20を参照すると、製造環境800内部で建造されている胴体組立体の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、複数の胴体組立体2000が、製造環境800の中の複数の作業セル812の内部で建造されようとしている。
【0328】
複数の胴体組立体2000は、複数の作業セル812の第1の部分814の中で建造されている複数の前方胴体組立体2001、及び複数の作業セル812の第2の部分816の中で建造されている複数の後方胴体組立体2002を含むことができる。各複数の胴体組立体2000は、
図1の胴体組立体114のための一実施の実施例であることができる。
【0329】
図示のように、複数の胴体組立体2000は同時に建造されている。しかし、この例示的な実施例では、複数の胴体組立体2000は異なる組立段階にある。
【0330】
前方胴体組立体2004は、複数の前方胴体組立体2001の1つの実施例であることができる。前方胴体組立体2004は、
図1の前方胴体組立体117のための一実施の実施例であるであることができる。後方胴体組立体2005は、複数の後方胴体組立体2002の1つの実施例であることができる。後方胴体組立体2005は、
図1の後方胴体組立体116のための一実施の実施例であるであることができる。この例示的な実施例では、後方胴体組立体2005は、前方胴体組立体2004よりも組立の初期の段階にあることができる。
【0331】
図1の後方胴体組立体116のための一実施の別の実施例であることができる後方胴体組立体2006は、すべてのパネルが接合された胴体組立体であることができる。図示のように、後方胴体組立体2006は、全体的胴体及び航空機製造工程の中の次の段階のために、何らかの他の箇所まで自律的に駆動されている。
【0332】
上述のように、後方胴体組立体2005は、部分的に組み立て可能である。この例示的な実施例では、後方胴体組立体2005は、キール2010、端パネル2011及び第1の側面2012を有する。端パネル2011は、後方胴体組立体2005の端部胴体部分を形成することができる。図示のように、側面パネル2014が、後方胴体組立体2005に加えられることができて、後方胴体組立体2005の第2の側面を建造することができる。
【0333】
前方胴体組立体2015は、複数の前方胴体組立体2001の1つの別の実施例であることができる。この例示的な実施例では、前方胴体組立体2015は、キール2016及び端パネル2018を有する。端パネル2018は、前方胴体組立体2015の端部胴体部分を形成することができる。図示のように、側面パネル2020を前方胴体組立体2015に加えることができて、前方胴体組立体2015の第1の側面を建造するステップを開始することができる。
【0334】
次いで
図21を参照すると、
図8及び
図10から
図20の結合構造及びユティリティー治具826の等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。上記のように、ユティリティー治具826は、
図1、
図5、
図6及び
図7のユティリティー治具150のための一実施の実施例であることができる。
【0335】
結合構造2100は、
図6の結合構造615の一実施の実施例であることができる。結合構造2100は、
図9の第1の塔900又は
図16の第2の塔1600などの塔をユティリティー治具826に結合するために使用され得る。例えば、限定されないが、結合構造2100は、
図9の第1の塔900の基部構造904に連結可能であり、
図9に示す第1の塔900とユティリティー治具826との間にインターフェース902を形成するために使用され得る。例えば、限定されないが、結合構造2100は、
図16の第2の塔1600の基部構造1604に連結可能であり、
図16に示す第2の塔1600とユティリティー治具826との間にインターフェース902を形成するために使用され得る。
【0336】
この実施例の中で図示するように、ユティリティー治具826は基部構造2102を含むことができる。基部構造2102は、
図6の基部構造600の一実施の実施例であることができる。結合ユニットの組2103が、基部構造2102に連結され得る。結合ユニットの組2103は、
図6の結合ユニットの組608のための一実施の実施例であることができる。
【0337】
この例示的な実施例では、結合ユニットの組2103は、結合ユニット2104、結合ユニット2105及び結合ユニット2106を含むことができる。結合ユニット2104は、雄型迅速切替え装置2108及び空気結合要素2110を含むことができる。結合ユニット2105は、雄型迅速切替え装置2112、電力結合要素2114、通信結合要素2116、電力結合要素2118及び通信結合要素2120を含むことができる。結合ユニット2106は、雄型迅速切替え装置2122、電力結合要素2124、通信結合要素2126、電力結合要素2128及び通信結合要素2130を含むことができる。
【0338】
雄型迅速切替え装置2108、雄型迅速切替え装置2112及び雄型迅速切替え装置2122は、
図6の雄型迅速切替え装置625のための実施の実施例であることができる。空気結合要素2110は、
図6の空気結合要素620のための一実施の実施例であることができる。電力結合要素2114、電力結合要素2118、電力結合要素2124及び電力結合要素2128は、
図6の電力結合要素618のための実施の実施例であることができる。通信結合要素2116、通信結合要素2120、通信結合要素2126及び通信結合要素2130は、
図6の通信結合要素624のための実施の実施例であることができる。
【0339】
対応する結合ユニットの組2132は、結合構造2100に連結され得る。対応する結合ユニットの組2132は、対応する結合ユニット2134、対応する結合ユニット2136及び対応する結合ユニット2138を含むことができる。図示のように、対応する結合ユニット2134は、雌型迅速切替え装置2140及び対応する空気結合要素2142を含むことができる。対応する結合ユニット2136は、雌型迅速切替え装置2144、対応する電力結合要素2146、対応する通信結合要素2148、対応する電力結合要素2150及び対応する通信結合要素2152を含むことができる。対応する結合ユニット2138は、雌型迅速切替え装置2154、対応する電力結合要素2156、対応する通信結合要素2158、対応する電力結合要素2160及び対応する通信結合要素2162を含むことができる。
【0340】
雌型迅速切替え装置2140、雌型迅速切替え装置2144及び雌型迅速切替え装置2154は、
図6の雌型迅速切替え装置628のための実施の実施例であることができる。空気結合要素2142は、
図6の空気結合要素620のための一実施の実施例であることができる。対応する電力結合要素2146、対応する電力結合要素2150、対応する電力結合要素2156、対応する電力結合要素2160は、
図6の対応する電力結合要素630のための実施の実施例であることができる。対応する通信結合要素2148、対応する通信結合要素2152、対応する通信結合要素2158及び対応する通信結合要素2162は、
図6の対応する通信結合要素636のための実施の実施例であることができる。
【0341】
この例示的な実施例では、結合ユニット2104、結合ユニット2105及び結合ユニット2106は、対応する結合ユニット2134、対応する結合ユニット2136及び対応する結合ユニット2138に対合して、ユティリティー治具826及び結合構造2100を一体に結合することができる。このようにして、ユティリティー治具826は、結合構造2100が連結されるどちらかの塔(図示せず)に結合され得る。結局、電力、空気及び通信などのユティリティーは、ユティリティー治具826から、結合構造2100及び結合構造2100が連結される塔(図示せず)まで流れることができる。
【0342】
図示のように、複数の分配ケーブル2164が、これらのユティリティーを塔(図示せず)に分配するために使用され得る。塔が
図16の第2の塔1600である場合、ユティリティーの少なくとも部分が、
図16から
図17に示す内部移動プラットフォーム1608及び内部移動プラットフォーム1701に分配され得る。
【0343】
次いで
図22を参照すると、結合ユニット及び対応する結合ユニットの拡大等角図が、1つの例示的な実施形態によって図示されている。この例示的な実施例では、結合ユニット2200は、
図6の結合ユニット612のための一実施の実施例であることができる。対応する結合ユニット2202は、
図6の対応する結合ユニット613のための一実施の実施例であることができる。
【0344】
結合ユニット2200は、例えば、限定されないが、
図8のユティリティー治具826などのユティリティー治具、
図9の第1の塔900又は
図16の第2の塔1600などの塔、あるいは
図10の複数のクレードル治具1002の1つなどのクレードル治具の1つに連結され得る。対応する結合ユニット2202は、
図9の第1の塔900又は
図16の第2の塔1600などの塔、あるいは
図10の複数のクレードル治具1002の1つなどのクレードル治具の1つから選択された移動システムに連結され得る。いくつかの例示的な実施例では、対応する結合ユニット2202は、
図17の外部移動プラットフォーム1705又は外部移動プラットフォーム1707の1つなどの外部移動プラットフォームに連結され得る。
【0345】
更に、結合ユニット2200は、塔結合ユニットの組706の1つ、第1のクレードル結合ユニットの組710の1つ又は第2のクレードル結合ユニットの組の1つ714が実施され得る一態様の実施例であることができる。同様に、対応する結合ユニット2202は、
図7の対応する第1のクレードル結合ユニットの組708の1つ、対応する第2のクレードル結合ユニットの組712の1つ又は対応する第3のクレードル結合ユニットの組716の1つが実施され得る一態様の実施例であることができる。
【0346】
複数のユティリティーケーブル2203が、複数のユティリティーを結合ユニット2200に運搬することができる。複数のユティリティーケーブル2205が、複数のユティリティーを対応する結合ユニット2202から離れて運搬することができる。
【0347】
図示のように、結合ユニット2200は、雄型迅速切替え装置2204、電力結合要素2206、空気結合要素2208、通信結合要素2210、電力結合要素2212、空気結合要素2214及び通信結合要素2216を含むことができる。対応する結合ユニット2202は、雌型迅速切替え装置2218、対応する電力結合要素2220、対応する空気結合要素2222、対応する通信結合要素2224、対応する電力結合要素2226、対応する空気結合要素2228及び対応する通信結合要素2230を含むことができる。
【0348】
対応する結合ユニット2202は、結合ユニット2200に対合する場合、対応する結合ユニット2202が有することができる配向から約90°反時計回りに回転された状態で図示されている。特に、対応する結合ユニット2202は、Z軸線2235を中心として矢印2231の方向に回転された状態で図示されている。このようにして、対応する結合ユニット2202に連結される様々な結合要素をよりはっきりと見ることができる。
【0349】
この例示的な実施例では、誘導フォーク2232が、結合ユニット2200に連結され得る。ローラー2234は、対応する結合ユニット2202に連結され得る。対応する結合ユニット2202が連結される移動システム(図示せず)は、結合ユニット2200に向かって自律的に駆動され得る。対応する結合ユニット2202が結合ユニット2200に向かって移動されるにつれて、ローラー2234は誘導フォーク2232を係合することができる。誘導フォーク2232は、対応する結合ユニット2202を結合ユニット2200に対合する間にローラー2234を誘導して、結合中に位置合わせを保つことができる。
【0350】
対応する結合ユニット2202に連結される撮像システム2236は、対応する結合ユニット2202が連結される移動システムを誘導するために使用され得る。例えば、限定されないが、撮像システム2236によって生成される画像データは、対応する結合ユニット2202を結合ユニット2200に向かって移動し、ローラー2234を誘導フォーク2232の中に移動する態様で移動システムを駆動するために使用され得る。このようにして、Y軸線2233に沿った移動は、ローラー2234及び誘導フォーク2232を使用して誘導され得る。ローラー2234及び誘導フォーク2232を使用することによって、Z軸線2235に沿った垂直方向の位置合わせを助けることも更に可能である。ローラー2234が誘導フォーク2232に係合し、誘導フォーク2232の内部に誘導されるために、ローラー2234は、誘導フォーク2232がZ軸線2235に対して選択された距離以内にある必要がある可能性がある。
【0351】
結合ユニット2200に連結される撮像システム2238は、結合ユニット2200が取り付けられるシステムに対する結合ユニット2200の配置を調節するために使用され得る。例えば、限定されないが、撮像システム2238によって生成される画像データは、処理されて、結合ユニット2200をX軸線2242に沿った方向に移動することができる空気シリンダ2240を制御するための命令を生成することができる。更に、撮像システム2238によって生成される画像データは、移動システム2237を制御するためにも使用され得る。移動システム2237は、Z軸線2235に沿った垂直方向への結合ユニット2200の移動を制御することができる。
【0352】
別の例示的な実施例では、何らかの他のタイプの制御可能な移動システムが、結合ユニット2200に連結可能であり、結合ユニット2200が取り付けられるシステムに対して少なくともある程度の自由度で結合ユニット2200を移動するために使用され得る。やはり別の例示的な実施例では、1つ又は複数の制御可能な移動システム(図示せず)が、対応する結合ユニット2202に連結可能であり、対応する結合ユニット2202が取り付けられるシステム又は構造に対して少なくともある程度の自由度で対応する結合ユニット2202を移動するために使用され得る。
【0353】
図8から
図22の図面は、1つの例示的な実施形態が実施され得る態様に対して物理的又は建築的限定を含むことを意味するのではない。図示された構成要素に加えて、又は図示された構成要素の代わりに、他の構成要素が使用可能である。いくつかの構成要素は、選択可能である。
【0354】
図8から
図22に示す様々な構成要素は、
図1から
図7の中のブロック図の形態で示す構成要素が物理的構造として実施され得る手段の例示的な実施例であることができる。加えて、
図8から
図22の中のいくつかの構成要素が、
図1から
図7の中の構成要素と組み合わされ、
図1から
図7の構成要素と共に使用され、又はその2つの組合せであることができる。
【0355】
次いで
図23を参照すると、複数のユティリティーを分配するステップのための工程の図が、1つの例示的な実施形態によって流れ図の形態で図示されている。
図23に図示されている工程は、
図1、
図5、
図6及び
図7に示すユティリティー治具150を使用して実施され得る。
【0356】
工程は、複数のユティリティー146を複数のユティリティー供給源148とユティリティー治具150との間に結合するステップによって開始することができる(作業2300)。次いで、複数のユティリティー146が、ユティリティー治具150と移動システム610との間に結合され得る(作業2302)。複数のユティリティー146が、複数のユティリティー供給源148から下流に、ユティリティー治具150を通って、移動システム610まで分配されることができ(作業2304)、その後工程は終了する。
【0357】
次いで
図24を参照すると、結合ユニットを対応する結合ユニットに対合するための工程の図が、1つの例示的な実施形態によって流れ図の形態で図示されている。
図24に示す工程は、
図6の結合ユニット612などの結合ユニットを、
図6の対応する結合ユニット613などの対応する結合ユニットに対合するために使用され得る。
【0358】
工程は、対応する結合ユニット613を結合ユニット612に向かって駆動するステップによって開始することができる(作業2400)。対応する結合ユニット613は、結合ユニット612に自律的に位置合わせされ得る(作業2402)。作業2402は、例えば、限定されないが、対応する結合ユニット613が結合ユニット612に向かって駆動されるにつれて、対応する結合ユニット613に連結されるローラーを結合ユニット612に連結される誘導フォークの内部に誘導するステップによって実施され得る。
【0359】
次いで、対応する結合ユニット613が結合ユニット612に対合されて、結合ユニット612と対応する結合ユニット613との間に複数のユティリティーを結合することができ(作業2404)、その後工程は終了する。作業2404でこれらの結合ユニットを対合するステップによって、複数のユティリティーが結合ユニット612から対応する結合ユニット613まで流れることができるインターフェースを生成することができる。
【0360】
次いで
図25を参照すると、複数のユティリティーを塔へ分配するための工程の図が、1つの例示的な実施形態によって流れ図の形態で図示されている。
図25に図示する工程は、
図3及び
図6の塔332などの塔を、
図1、
図5、
図6及び
図7のユティリティー治具150などのユティリティー治具に結合するために使用され得る。
【0361】
工程は、結合ユニットの組608を含むユティリティー治具150を組立領域304の中に配置することによって開始することができる(作業2500)。作業2500は、複数の異なる方法で実施され得る。ユティリティー治具150は、例えば、限定されないが、床300に取り付けられ、床300の中に埋設され、あるいは製造環境100の中の壁、天井又は何らかの他の面に取り付けられることが可能である。
【0362】
次いで、塔332は、結合ユニットの組608を有するユティリティー治具150の箇所602に向かって駆動され得る(作業2502)。各対応する結合ユニットの組614に連結されるローラー及び各結合ユニットの組608に連結される誘導フォークを使用して、塔332に連結される各対応する結合ユニットの組614が、結合ユニットの組608に位置合わせされ得る(作業2504)。
【0363】
各結合ユニットの組608の雄型迅速切替え装置は、各対応する結合ユニットの組614の雌型迅速切替え装置に対合可能であり、それによって、各結合ユニットの組608に連結される複数の結合要素を各対応する結合ユニットの組614に連結される複数の対応する結合要素に対合する(作業2506)。次いで、結合ユニットの組608及び対応する結合ユニットの組614を対合することによって形成されるインターフェースの組640を通って、ユティリティー治具150から塔332まで、複数のユティリティー146が分配されることができ(作業2508)、その後工程は終了する。
【0364】
異なる図示の実施形態の中の流れ図及びブロック図は、1つの例示的な実施形態の中の装置及び方法のいくつかの可能な実施の構造、機能性及び作業を図示する。この点で、流れ図又はブロック図の中の各ブロックは、モジュール、区分、機能、作業又はステップの部分、それらの何らかの組合せを提示することができる。
【0365】
例示的な実施形態のいくつかの代替実施の中で、ブロックの中に記載されている1つ又は複数の機能が、図面の中に記載されている順番通りに発生しない可能性がある。例えば、いくつかの場合、続けて図示される2つのブロックは、概ね同時に実施されることが可能であり、又は含まれる機能性に応じて、ブロックは随時逆の順番で実施されることも可能である。更に、流れ図又はブロック図の中の図示されているブロックに加えて、他のブロックが加えられることができる。
【0366】
次いで
図26に目を向けると、データ処理システムの図が、1つの例示的な実施形態によるブロック図の形態で図示されている。データ処理システム2600は、
図1の制御システム136を含む、上述の任意のコントローラーを実施するために使用され得る。いくつかの例示的な実施例では、データ処理システム2600は、
図1のコントローラーの組140の1つのコントローラーの少なくとも1つを実施するために使用され得る。
【0367】
図示のように、データ処理システム2600は、プロセッサユニット2604、記憶装置2606、通信ユニット2608、入力又は出力ユニット2610及びディスプレイ2612を提供する通信フレームワーク2602を含む。いくつかの場合、通信フレームワーク2602は、バスシステムとして実施され得る。
【0368】
プロセッサユニット2604は、ソフトウェアが複数の操作を実施するための指示を実行するように構成され得る。プロセッサユニット2604は、実施に応じて、複数のプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は何らかの他のタイプのプロセッサの少なくとも1つを備えることができる。いくつかの場合、プロセッサユニット2604は、回路システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置、又は何らかの他のタイプのハードウェアユニットなど、ハードウェアユニットの形態を取ることができる。
【0369】
プロセッサユニット2604によって処理される、オペレーティングシステム、アプリケーション及びプログラムのための指示は、記憶装置2606の中に配置され得る。記憶装置2606は、通信フレームワーク2602を通してプロセッサユニット2604と通信することができる。本明細書で使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とも呼ばれる記憶装置は、一時的に、持続的に又はその両方で情報を記憶することができる任意のハードウェア部品である。この情報は、限定されないが、データ、プログラムコード、他の情報又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。
【0370】
記憶2614及び持続的記憶2616は、記憶装置2606の実施例である。記憶2614は、例えば、ランダムアクセスメモリ、あるいは何らかのタイプの揮発性又は不揮発性記憶装置の形態を取ることができる。持続的記憶2616は、任意の数の構成要素又は装置を備えることができる。例えば、持続的記憶2616は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書き換え可能光ディスク、書き換え可能磁気テープ又は上記の何らかの組合せを含むことができる。持続的記憶2616によって使用される媒体は、取り外しできる場合があり、又は取り外しできない場合がある。
【0371】
通信ユニット2608は、データ処理システム2600が、他のデータ処理システム、装置又はその両方と通信できるようにする。通信ユニット2608は、物理的通信リンク、無線通信リンク又はその両方を使用して通信を提供することができる。
【0372】
入力又は出力ユニット2610は、入力がデータ処理システム2600に接続されている他の装置から受信され、出力がデータ処理システム2600に接続されている他の装置へ送信されることを可能にする。例えば、入力又は出力ユニット2610は、ユーザ入力が、キーボード、マウス、何らかの他のタイプの入力装置、又はそれらの組合せを通して受信されることを可能にすることができる。別の実施例として、入力又は出力ユニット2610は、出力が、データ処理システム2600に接続されているプリンタに送信されることを可能にすることができる。
【0373】
ディスプレイ2612は、情報をユーザに表示するように構成されている。ディスプレイ2612は、例えば、限定されないが、モニター、タッチスクリーン、レーザーディスプレイ、ホログラフィックディスプレイ、バーチャルディスプレイデバイス、何らかの他のタイプのディスプレイデバイス、又はそれらの組合せを含むことができる。
【0374】
この例示的な実施例では、異なる例示的な実施形態の工程が、コンピュータ実施指示を使用して、プロセッサユニット2604によって実施され得る。これらの指示は、プログラムコード、コンピュータ使用可能プログラムコード、又はコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと呼ぶことができ、プロセッサユニット2604の中の1つ又は複数のプロセッサによって読み取られ、実行され得る。
【0375】
これらの実施例では、プログラムコード2618が、コンピュータ読み取り可能な媒体2620上の機能的形態で配置され、コンピュータ読み取り可能な媒体2620は、選択的に除去可能であり、プロセッサユニット2604による指示のために、データ処理システム2600上に読み込まれ、又はデータ処理システム2600に転送され得る。プログラムコード2618及びコンピュータ読み取り可能な媒体2620は、一体にコンピュータプログラム製品2622を形成する。この例示的な実施例では、コンピュータ読み取り可能な媒体2620は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2624又はコンピュータ読み取り可能な信号媒体2626であることができる。
【0376】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2624は、プログラムコード2618を伝播又は伝送する媒体というよりもむしろ、プログラムコード2618を記憶するために使用される物質的又は有形の記憶装置である。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2624は、例えば、限定されないが、光ディスク又は磁気ディスク、あるいはデータ処理システム2600に接続されている持続性記憶装置であることができる。
【0377】
別法として、プログラムコード2618は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体2626を使用して、データ処理システム2600に転送され得る。コンピュータ読み取り可能な信号媒体2626は、例えば、プログラムコード2618を含む、伝播されたデータ信号であることができる。このデータ信号は、物理的通信リンク、無線通信リンク、又はその両方であることができる電磁信号、光信号又は何らかの他のタイプの信号であることができる。
【0378】
図26のデータ処理システム2600の図は、例示的な実施形態が実施され得る態様に、構造的な限定を提供することを意味しない。異なる例示的な実施形態は、データ処理システム2600のために図示されている構成要素に加えて、又はその代わりの構成要素を含むデータ処理システムの中で実施され得る。更に、
図26に示す構成要素は、図示の例示的な実施例とは異なることができる。
【0379】
本開示の例示的な実施形態が、
図27に示す航空機の製造及び保守点検方法2700及び
図28に示す航空機2800文脈で説明され得る。最初に
図27に目を向けると、1つの例示的な実施形態によって、ブロック図の形態で航空機の製造及び保守点検方法の図が図示されている。量産初回中、航空機の製造及び保守点検方法2700は、
図28の航空機2800の仕様及び設計2702、ならびに材料調達2704を含むことができる。
【0380】
製造中、構成要素及び部分組立品の製造2706及び
図28の航空機2800のシステム統合2708が生じる。その後、
図28の航空機2800は、就航中2712の中に配置されるために、認証及び搬送2710を経ることができる。顧客によって就航中2712に、
図28の航空機2800は、日課の整備及び保守点検2714のための予定を組み込み、整備及び保守点検には、修正、再構成、改装及び他の整備及び保守点検が含まれる可能性がある。
【0381】
航空機の製造及び保守点検方法2700の各工程は、システムインテグレータ、第三者又は操作者の少なくとも1人によって、実施又は実行され得る。これらの実施例では、操作者は顧客である可能性がある。この説明の目的のために、システムインテグレータには、限定されないが、任意の数の航空機製造者及び主システム下請人が含まれることができ、第三者には、限定されないが、任意の数の売主、下請人及び供給者が含まれることができ、操作者には、航空会社、リース会社、軍事会社、サービス機構などであることができる。
【0382】
次いで
図28参照すると、航空機の図が、1つの例示的な実施形態が実施され得る、ブロック図の形態で図示されている。この実施例では、航空機2800が、
図27の航空機の製造及び保守点検方法2700によって製造され、複数のシステム2804及び内部2806を含む機体2802を含むことができる。システム2804の実施例は、推進システム2808、電気システム2810、油圧システム2812及び環境システム2814の1つ又は複数を含む。任意の数の他のシステムを含むことができる。航空宇宙の実施例が図示されているが、異なる例示的な実施形態が、自動車産業などの他の産業に応用され得る。
【0383】
本明細書で実施される装置及び方法は、
図27の航空機の製造及び保守点検方法2700の少なくとも1つの段階の間に採用され得る。特に、
図1の柔軟な製造システム106が、航空機の製造及び保守点検方法2700の任意の1つの段階の間に、航空機2800の機体2802の少なくとも部分を建造するために使用され得る。例えば、限定されないが、
図1の柔軟な製造システム106は、構成要素及び部分組立品の製造2706、システム統合2708、又は航空機の製造及び保守点検方法2700の何らかの他の段階の少なくとも1つの間に使用されることができて、航空機2800のための胴体を形成することができる。
【0384】
1つの例示的な実施例では、
図27の構成要素及び部分組立品の製造2706の中で製造される構成要素又は部分組立品は、航空機2800が
図27の就航中2712の間に製造される構成要素及び部分組立品と同様の態様で製作又は製造され得る。やはり別の実施例では、1つ又は複数の装置の実施形態、方法の実施形態又はそれらの組合せが、
図27の構成要素及び部分組立品の製造2706及びシステム統合2708などの製造段階中に利用され得る。1つ又は複数の装置の実施形態、方法の実施形態又はそれらの組合せが、航空機2800が就航中2712に、
図27の整備及び保守点検2714の間で、又はその両方の間で利用され得る。複数の異なる例示的な実施形態の使用は、航空機2800の組立を実質的に促進し、航空機2800の費用を低減することができる。
【0385】
異なる例示的な実施形態の説明が、図示及び説明の目的で提示されてきたが、開示される形態の実施形態が網羅的であり、又は開示される形態の実施形態に限定されると意図するのではない。多くの修正形態及び変形形態が、当業者にとって明らかであろう。更に、異なる例示的な実施形態は、他の所望の実施形態と比較して異なる形態を提供することができる。実施形態又は選択された実施形態は、実施形態の原理、実際的な応用を最もよく説明するために選択され、説明されており、ならびに当業者が、様々な修正形態を伴う様々な実施形態のための開示が考えられる特定の使用に適切であると理解することができるようにするために選択され、説明されている。
【0386】
したがって、要約すると、本発明の第1の態様に従って以下を提供する。
付則A1.複数のユティリティーを分配するための方法であって、前記複数のユティリティーを複数のユティリティー供給源とユティリティー治具との間に結合するステップと、前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と移動システムとの間に結合するステップとを含む方法。
【0387】
付則A2.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップが、前記ユティリティー治具に連結される結合ユニットを前記移動システムに連結される対応する結合ユニットに位置合わせするステップと、前記結合ユニットを前記対応する結合ユニットに対合して、前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップとを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0388】
付則A3.前記複数のユティリティーを前記複数のユティリティー供給源から下流に、前記ユティリティー治具を通って前記移動システムまで分配するステップを更に含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0389】
付則A4.前記ユティリティー治具を床に取り付けるステップを更に含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0390】
付則A5.前記複数のユティリティーを前記複数のユティリティー供給源と前記ユティリティー治具との間に結合するステップが、前記ユティリティー治具から延伸する複数の入力ケーブルを、前記複数のユティリティー供給源に連結される複数の出力接続部にプラグで接続するステップを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0391】
付則A6.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップの間に結合するステップが、前記ユティリティー治具に連結される結合ユニットの組を前記移動システムに連結される対応する結合ユニットの組に結合するステップを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0392】
付則A7.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップの間に結合するステップが、前記ユティリティー治具に連結される結合ユニットの組を駆動可能な塔に連結される対応する結合ユニットの組に結合するステップを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0393】
付則A8.前記ユティリティー治具に連結される結合ユニットの組を前記駆動可能な塔に連結される対応する結合ユニットの組に結合して、前記ユティリティー治具を前記駆動可能な塔に物理的に結合するステップを更に含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0394】
付則A9.前記移動システムを前記ユティリティー治具に対して選択された位置の中に駆動するステップを更に含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0395】
付則A10.前記移動システムを駆動するステップが、前記ユティリティー治具に対して選択された塔位置の中に塔を駆動するステップを含む、付則A9に記載の方法が更に提供される。
【0396】
付則A11.前記塔を駆動するステップが、保管領域から組立領域内の前記選択された塔位置の中に前記塔を自律的に駆動するステップを含む、付則A10に記載の方法が更に提供される。
【0397】
付則A12.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップが、塔を前記ユティリティー治具に結合するステップと、前記複数のユティリティーが前記複数のユティリティー供給源から下流に、前記ユティリティー治具を通って、前記塔を通って、前記組立治具まで流れるように、前記組立治具を前記塔に結合するステップとを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0398】
付則A13.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具と前記移動システムとの間に結合するステップが、塔を前記ユティリティー治具に結合して、分配されたユティリティーネットワークを構築するステップを含む、付則A1に記載の方法が更に提供される。
【0399】
付則A14.複数のクレードル治具を前記分配されたユティリティーネットワークに加えるステップを更に含む、付則A13に記載の方法が更に提供される。
【0400】
付則A15.複数の外部移動プラットフォームを前記分配されたユティリティーネットワークに加えるステップを更に含む、付則A14に記載の方法が更に提供される。
【0401】
付則A16.前記複数のクレードル治具を前記分配されたユティリティーネットワークに加えるステップが、前記複数のクレードル治具を前記塔に連続して結合するステップを含む、付則A14に記載の方法が更に提供される。
【0402】
本発明の追加の態様に従って以下を提供する。
付則B1.迅速切替え装置と、複数の結合要素と、前記迅速切替え装置を対応する迅速切替え装置に位置合わせし、前記複数の結合要素を対応する複数の結合要素に位置合わせするための位置合わせシステムとを備える、結合ユニット。
【0403】
付則B2.前記迅速切替え装置が、雄型迅速切替え装置である、付則B1に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0404】
付則B3.前記複数の結合要素が、電力結合要素、空気結合要素、作動液結合要素、通信結合要素、又は水結合要素の少なくとも1つを備える、付則B1に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0405】
付則B4.前記結合ユニットが、ユティリティー治具の基部構造に連結される、付則B1に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0406】
付則B5.前記位置合わせシステムが、移動システムに連結されるローラーを受けるための誘導フォークを備える、付則B1に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0407】
付則B6.前記位置合わせシステムが、少なくとも1つの軸線に沿って前記誘導フォークに対して前記ローラーを位置合わせする際に使用するためのデータを生成するセンサ装置を更に備える、付則B5に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0408】
付則B7.前記位置合わせシステムが、前記センサ装置によって生成されたデータに基づいて前記ローラーに向かって前記誘導フォークを移動する移動システムの組を更に備える、付則B6に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0409】
付則B8.前記位置合わせシステムが、ローラーを備える、付則B1に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0410】
付則B9.前記位置合わせシステムが、少なくとも1つの軸線に沿って誘導フォークに対して前記ローラーを位置合わせする際に使用するためのデータを生成するセンサ装置を備える、付則B8に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0411】
付則B10.前記位置合わせシステムが、前記センサ装置によって生成されたデータに基づいて、前記誘導フォークに向かって前記ローラーを移動し、前記誘導フォーク内部に前記ローラーを誘導する移動システムの組を更に備える、付則B9に記載の結合ユニットが更に提供される。
【0412】
本発明の追加の態様に従って以下を提供する。
付則C1.結合ユニットを対応する結合ユニットに対合するための方法であって、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに向かって駆動するステップと、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに自律的に位置合わせするステップと、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに対合して、前記結合ユニットと前記対応する結合ユニットとの間に複数のユティリティーを結合するステップとを含む、方法。
【0413】
付則C2.前記対応する結合ユニットを駆動するステップが、前記対応する結合ユニットが連結される移動システムを前記結合ユニットに向かって駆動するステップを含む、付則C1に記載の方法が更に提供される。
【0414】
付則C3.前記移動システムを駆動するステップが、前記結合ユニットが連結されるユティリティー治具の箇所に向かって、前記対応する結合ユニットが連結される塔を駆動するステップを含む、付則C2に記載の方法が更に提供される。
【0415】
付則C4.前記移動システムを駆動するステップが、前記結合ユニットが連結されるユティリティー治具の箇所に向かって、前記対応する結合ユニットが自律的に連結される塔を駆動するステップを含む、付則C2に記載の方法が更に提供される。
【0416】
付則C5.前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップが、前記対応する結合ユニットに連結されるローラーを前記結合ユニットに連結される誘導フォークの内部に誘導して、前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに位置合わせするステップを含む、付則C1に記載の方法が更に提供される。
【0417】
付則C6.前記対応する結合ユニットを前記結合ユニットに対合するステップが、前記結合ユニットの迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの対応する迅速切替え装置に対合するステップを含む、付則C1に記載の方法が更に提供される。
【0418】
付則C7.前記迅速切替え装置を対合するステップが、前記結合ユニットの雄型迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの雌型迅速切替え装置に対合するステップを含む、付則C6に記載の方法が更に提供される。
【0419】
付則C8.前記迅速切替え装置を対合するステップが、前記結合ユニットの雄型迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの雌型迅速切替え装置に対合して、それによって複数の結合要素を複数の対応する結合要素に対合するステップを含む、付則C6に記載の方法が更に提供される。
【0420】
本発明の追加の態様に従って以下を提供する。
付則D1.複数のユティリティーを塔に分配するための方法であって、結合ユニットの組を含むユティリティー治具の箇所に向かって塔を駆動するステップと、前記塔に連結される各対応する結合ユニットの組を前記結合ユニットの組に位置合わせするステップと、各前記結合ユニットの組の迅速切替え装置を各前記対応する結合ユニットの組の対応する迅速切替え装置に対合するステップとを含む方法。
【0421】
付則D2.前記複数のユティリティーを前記ユティリティー治具から前記塔まで分配するステップを更に含む、付則D1に記載の方法が更に提供される。
【0422】
付則D3.各前記対応する結合ユニットの組を位置合わせするステップが、前記対応する結合ユニットの組の中の各対応する結合ユニットのローラーを、前記結合ユニットの組の中の各結合ユニットの誘導フォークの内部に誘導するステップを含む、付則D1に記載の方法が更に提供される。
【0423】
付則D4.対合するステップが、前記結合ユニットの組の中の各結合ユニットの雄型迅速切替え装置を前記対応する結合ユニットの組の中の各対応する結合ユニットの雌型迅速切替え装置に対合するステップを含む、付則D1に記載の方法が更に提供される。
【0424】
付則D5.各前記結合ユニットの組に連結される複数の結合要素を各前記対応する結合ユニットの組に連結される複数の対応する結合要素に対合するステップを更に含む、付則D1に記載の方法が更に提供される。
【0425】
本発明の追加の態様に従って以下を提供する。
付則E1.ユティリティー治具に連結される結合ユニットの組と、移動システムに連結され、前記結合ユニットの組に結合される対応する結合ユニットの組と、前記対応する結合ユニットの組に結合され、前記結合ユニットの組から前記対応する結合ユニットの組で受け取られる複数のユティリティーを前記対応する結合ユニットの組から離れて運搬する複数のユティリティーケーブルとを備える装置。
【0426】
付則E2.前記結合ユニットの組の1つが、迅速切替え装置と、複数の結合要素とを備える、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0427】
付則E3.前記複数の結合要素が、電力結合要素、空気結合要素、作動液結合要素、通信結合要素、又は水結合要素の少なくとも1つを備える、付則E2に記載の装置が更に提供される。
【0428】
付則E4.前記迅速切替え装置が、雄型迅速切替え装置である、付則E2に記載の装置が更に提供される。
【0429】
付則E5.前記対応する結合ユニットの組の1つが、迅速切替え装置と、複数の結合要素とを備える、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0430】
付則E6.前記複数の対応する結合要素が、対応する電力結合要素、対応する空気結合要素、対応する作動液結合要素、対応する通信結合要素、又は対応する水結合要素の少なくとも1つを備える、付則E5に記載の装置が更に提供される。
【0431】
付則E7.前記迅速切替え装置が、雌型迅速切替え装置である、付則E5に記載の装置が更に提供される。
【0432】
付則E8.前記結合ユニットの組が、ユティリティー治具、塔及びクレードル治具の1つに連結される、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0433】
付則E9.前記対応する結合ユニットの組が、塔、クレードル治具及び外部移動プラットフォームの1つから選択される移動システムに連結される、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0434】
付則E10.前記複数のユティリティーケーブルが、前記対応する結合ユニットの組から結合ユニットの異なる組まで複数のユティリティーを運搬する、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0435】
付則E11.前記結合ユニットの異なる組が、塔及びクレードル治具の1つに連結される、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【0436】
付則E12.前記複数のユティリティーが、電力、空気、作動液又は通信の少なくとも1つを含む、付則E1に記載の装置が更に提供される。
【符号の説明】
【0437】
100 製造環境
102 胴体
104 航空機
106 柔軟な製造システム
108 製造工程
110 組立工程
112 自律的で柔軟な製造システム
114 胴体組立体
116 後方胴体組立体
117 前方胴体組立体
118 中間胴体組立体
120 複数のパネル
121 支持構造
122 複数の部材
124 作業
125 一時的な結合作業
126 穴開け作業
128 締め具インサート作業
130 締め具取付け作業
131 支持構造
132 検査作業
133 センサシステム
134 複数の移動システム
135 レーザー追跡システム
136 制御システム
137 レーダシステム
138 ユティリティーシステム
140 コントローラーの組
141 データ
142 命令
144 分配されたユティリティーネットワーク
146 複数のユティリティー
148 複数のユティリティー供給源
150 ユティリティー治具
152 第2の柔軟な製造システム
154 第3の柔軟な製造システム
158 柔軟な胴体製造システム
200 クラウン
202 キール
204 側面
205 複数の胴体部分
206 第1の側面
207 胴体部分
208 第2の側面
216 パネル
218 クラウンパネル
220 側面パネル
222 キールパネル
224 第1の側面パネル
226 第2の側面パネル
228 端パネル
230 第1の面
232 第2の面
234 外部
236 内部
238 支持部分
240 対応する部分
242 支持部材
244 結合部材
246 フレーム
248 ストリンガ
250 補剛材
252 支柱
254 インターコスタル構造部材
256 せん断クリップ
258 つなぎ材
260 重ね継手
262 インターコスタル結合部材
264 複数の締め具
266 複数の床
272 隔壁
300 床
302 工場床
304 組立領域
306 複数の自律的車両
308 クレードルシステム
310 塔システム
312 自律的工作システム
313 複数の治具
314 複数のクレードル治具
315 箇所
316 複数の対応する自律的車両
317 別の箇所
318 保管領域
320 複数の選択されたクレードル位置
322 クレードル治具
324 組立治具
326 複数の保持構造
328 一時的締め具
330 複数の塔
332 塔
334 第1の塔
336 第2の塔
338 選択された塔位置
340 インターフェース
342 インターフェース
344 複数の移動プラットフォーム
400 複数の外部移動プラットフォーム
402 複数の内部移動プラットフォーム
404 外部移動プラットフォーム
406 内部移動プラットフォーム
408 外部ロボット装置
410 第1のエンドエフェクタ
411 第1の工具
412 第1のリベット留め工具
414 外部位置
416 内部ロボット装置
418 第2のエンドエフェクタ
419 第2の工具
420 第2のリベット留め工具
422 内部位置
424 締付工程
426 箇所
428 穴開け作業
430 締め具インサート作業
432 締め具取付け作業
433 ボルト―ナット型取付け工程
434 検査工具
435 ボルト
436 穴
437 ナット
438 締め具
439 締りばめボルト型取付け工程
442 リベット
444 2段階リベット留め工程
446 複数の箇所
500 複数のユティリティーユニット
600 基部構造
602 箇所
604 複数の締め具装置
606 複数の入力ケーブル
607 複数の出力接続部
608 結合ユニットの組
610 移動システム
612 結合ユニット
613 対応する結合ユニット
614 対応する結合ユニットの組
615 結合構造
616 迅速切替え装置
617 基部構造
618 電力結合要素
620 空気結合要素
621 自律的結合
622 作動液結合要素
623 手動による結合
624 通信結合要素
625 雄型迅速切替え装置
626 水結合要素
627 対応する迅速切替え装置
628 雌型迅速切替え装置
630 対応する電力結合要素
632 対応する空気結合要素
634 対応する作動液結合要素
636 対応する通信結合要素
638 対応する水結合要素
640 インターフェースの組
642 複数の分配ケーブル
644 結合ユニットの異なる組
646 対応する結合ユニットの異なる組
650 位置合わせシステム
652 位置合わせシステム
654 移動システムの組
655 センサ装置
656 誘導フォーク
658 移動システムの組
659 センサ装置
660 ローラー
700 第1のクレードル治具
702 第2のクレードル治具
704 第3のクレードル治具
706 塔結合ユニットの組
708 対応する第1のクレードル結合ユニットの組
710 第1のクレードル結合ユニットの組
712 対応する第2のクレードル結合ユニットの組
714 第2のクレードル結合ユニットの組
716 対応する第3のクレードル結合ユニットの組
718 複数のユティリティーケーブル
720 複数のユティリティーケーブル
722 複数のユティリティーケーブル
724 複数のユティリティー結合装置
726 複数の人間操作工具
800 製造環境
801 保管環境
802 組立環境
803 床
804 保管セル
806 柔軟な製造システム
808 柔軟な製造システム
810 保管セル
811 複数の移動システム
812 複数の作業セル
813 作業セル
814 第1の部分
816 第2の部分
818 センサシステム
819 作業セル
820 度量衡システム
824 複数のユティリティー治具
826 ユティリティー治具
900 第1の塔
902 インターフェース
904 基部構造
906 頂部プラットフォーム
907 底部プラットフォーム
908 通路
910 通路
912 手すり
914 手すり
916 自律的車両
918 選択された塔位置
1000 クレードルシステム
1002 クレードル治具
1003 複数の治具
1004 治具
1006 クレードル治具
1008 クレードル治具
1010 クレードル治具
1012 基部
1014 基部
1016 基部
1018 複数の保持構造
1020 複数の保持構造
1022 複数の保持構造
1023 複数の保持構造
1024 複数の安定化部材
1025 湾曲形状
1026 複数の安定化部材
1028 複数の安定化部材
1030 プラットフォーム
1032 基部
1100 選択されたクレードル位置
1102 選択されたクレードル位置
1104 選択されたクレードル位置
1106 インターフェース
1108 インターフェース
1110 インターフェース
1111 一次クレードル治具
1112 組立治具
1200 胴体組立体
1201 端パネル
1202 複数のキールパネル
1203 隔壁
1204 キールパネル
1206 キールパネル
1208 キールパネル
1210 支持部分
1211 部材
1212 支持部分
1214 支持部分
1215 キール
1216 支持部分
1218 胴体部分
1220 胴体部分
1222 胴体部分
1224 胴体部分
1225 複数の胴体部分
1300 貨物室床
1301 内部
1302 第1の側面パネル
1304 第2の側面パネル
1305 側面
1306 側面パネル
1308 側面パネル
1310 側面パネル
1312 側面パネル
1314 側面パネル
1316 側面パネル
1318 部材
1320 部材1318の対応する部分
1322 支持部分
1400 客室床
1402 人間の操作者
1500 複数のクラウンパネル
1502 クラウンパネル
1504 クラウンパネル
1506 クラウンパネル
1507 クラウン
1508 複数のパネル
1510 複数の部材
1600 第2の塔
1602 インターフェース
1604 基部構造
1605 インターフェース
1606 頂部プラットフォーム
1607 底部プラットフォーム
1608 内部移動プラットフォーム
1610 内部ロボット装置
1612 内部ロボット装置
1614 ケーブル管理システム
1615 ケーブルホイール
1616 ケーブル管理システム
1617 ケーブルホイール
1618 選択された塔位置
1620 ユティリティーボックス
1700 複数の移動プラットフォーム
1701 内部移動プラットフォーム
1702 内部ロボット装置
1704 内部ロボット装置
1705 外部移動プラットフォーム
1706 外部ロボット装置
1707 外部移動プラットフォーム
1708 外部ロボット装置
1710 エンドエフェクタ
1711 自律的車両
1712 エンドエフェクタ
1713 自律的車両
1714 自律的車両
1720 箇所
1800 外部
1802 部分
1804 軸線
1806 軸線
1808 外部1800の部分
1810 第1の側面
1811 部分
1812 第2の側面
1813 外部1800の部分
1814 自律的車両
1816 全方向性ホイール
1818 全方向性ホイール
1820 全方向性ホイール
1822 インターフェース
1824 インターフェース
1826 度量衡システム
1900 支持構造
2000 胴体組立体
2001 複数の前方胴体組立体
2002 後方胴体組立体
2004 前方胴体組立体
2005 後方胴体組立体
2006 後方胴体組立体
2010 キール
2011 端パネル
2012 第1の側面
2014 側面パネル
2015 前方胴体組立体
2016 キール
2018 端パネル
2020 側面パネル
2100 結合構造
2102 基部構造
2103 結合ユニットの組
2104 結合ユニット
2105 結合ユニット
2106 結合ユニット
2108 雄型迅速切替え装置
2110 空気結合要素
2112 雄型迅速切替え装置
2114 電力結合要素
2116 通信結合要素
2118 電力結合要素
2120 通信結合要素
2122 雄型迅速切替え装置
2124 電力結合要素
2126 通信結合要素
2128 電力結合要素
2130 通信結合要素
2132 対応する結合ユニットの組
2134 対応する結合ユニット
2136 対応する結合ユニット
2138 対応する結合ユニット
2140 雌型迅速切替え装置
2142 空気結合要素
2144 雌型迅速切替え装置
2146 対応する電力結合要素
2148 対応する通信結合要素
2150 対応する電力結合要素
2152 対応する通信結合要素
2154 雌型迅速切替え装置
2156 対応する電力結合要素
2158 対応する通信結合要素
2160 対応する電力結合要素
2162 対応する通信結合要素
2164 複数の分配ケーブル
2200 結合ユニット
2202 対応する結合ユニット
2203 複数のユティリティーケーブル
2204 雄型迅速切替え装置
2205 複数のユティリティーケーブル
2206 電力結合要素
2208 空気結合要素
2210 通信結合要素
2212 電力結合要素
2214 空気結合要素
2216 通信結合要素
2218 雌型迅速切替え装置
2220 対応する電力結合要素
2222 対応する空気結合要素
2224 対応する通信結合要素
2226 対応する電力結合要素
2228 対応する空気結合要素
2230 対応する通信結合要素
2231 矢印
2232 誘導フォーク
2233 Y軸線
2234 ローラー
2235 Z軸線
2236 撮像システム
2237 移動システム
2238 撮像システム
2240 空気シリンダ
2242 X軸線
2300 作業
2302 作業
2304 作業
2400 作業
2402 作業
2404 作業
2500 作業
2502 作業
2504 作業
2506 作業
2508 作業
2600 データ処理システム
2602 通信フレームワーク
2604 プロセッサユニット
2606 記憶装置
2608 通信ユニット
2610 入力又は出力ユニット
2612 ディスプレイ
2614 記憶
2616 持続的記憶
2618 プログラムコード
2620 コンピュータ読み取り可能な媒体
2622 コンピュータプログラム製品
2624 コンピュータ読み取り可能な記憶媒体
2626 コンピュータ読み取り可能な信号媒体
2700 航空機の製造及び保守点検方法
2702 仕様及び設計
2704 材料調達
2706 構成要素及び部分組立品の製造
2708 システム統合
2710 認証及び搬送
2712 就航中
2714 整備及び保守点検
2800 航空機
2802 機体
2804 システム
2806 内部
2808 推進システム
2810 電気システム
2812 油圧システム
2814 環境システム