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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】加熱型センサ搭載検出回路
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/12 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
G01N27/12 M
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020035910
(22)【出願日】2020-03-03
(65)【公開番号】P2021139676
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000133526
【氏名又は名称】株式会社チノー
(74)【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
(74)【代理人】
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
(72)【発明者】
【氏名】結城 洋介
(72)【発明者】
【氏名】武田 匡弘
【審査官】黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-039983(JP,A)
【文献】特開2016-057144(JP,A)
【文献】特開2015-045546(JP,A)
【文献】特開平10-010072(JP,A)
【文献】特開平07-146273(JP,A)
【文献】特開平07-218462(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/00-27/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、雰囲気中の湿度を検出する湿度センサを有する加熱型センサと、
前記プリント配線板の温度を検出する監視用温度センサと、
前記湿度センサにて検出した湿度と前記監視用温度センサにて検出した温度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備え
前記監視用温度センサが前記加熱型センサと熱的に分離された状態で前記プリント配線板上に配置されることを特徴とする加熱型センサ搭載検出回路。
【請求項2】
ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、雰囲気中のガスの濃度を検出するガスセンサを有する加熱型センサと、
前記プリント配線板の温度を検出する監視用温度センサと、
前記雰囲気中の湿度を検出する監視用湿度センサと、
前記監視用温度センサにて検出した温度と前記監視用湿度センサにて検出した湿度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする加熱型センサ搭載検出回路。
【請求項3】
ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、前記プリント配線板の温度を検出する温度センサを有する加熱型センサと
囲気中の湿度を検出する監視用湿度センサと、
前記温度センサにて検出した温度と前記監視用湿度センサにて検出した湿度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする加熱型センサ搭載検出回路。
【請求項4】
前記監視用温度センサが前記加熱型センサと熱的に分離された状態で前記プリント配線板上に配置されることを特徴とする請求項2に記載の加熱型センサ搭載検出回路。
【請求項5】
複数の発熱部品を含む回路部品を備え、
前記複数の発熱部品は、前記プリント配線板に対して前記複数の発熱部品の廃熱が均等に伝導するように、当該複数の発熱部品の廃熱の大きさに応じて前記プリント配線上に配置されることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の加熱型センサ搭載検出回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体にヒータを搭載し、雰囲気中の物理量(例えば湿度、温度、ガス濃度など)を検出する加熱型センサ搭載検出回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、結露の発生を防止するセンサとして、例えば下記特許文献1に開示される湿度センサが知られている。特許文献1の湿度センサは、基板の一面側に、感湿膜と湿度センサ電極とからなるセンサ素子が形成され、基板の他面側における、基板を介して感湿膜と対向する部位に発熱体が形成され、この発熱体の端部に発熱体電極が形成されている。発熱体は、到達温度が予め定められており、発熱体を作動させている時は、使用環境において考えられる最高の露点以上の一定温度に湿度センサが保持されるようになっている。
【0003】
また、結露の発生を防止する別の構成として、例えば下記特許文献2や特許文献3に開示される半導体装置が知られている。特許文献2の半導体装置では、パッケージ底面に搭載した半導体素子の主面を除きシリカゲル等の乾燥剤と暗色顔料を充填したシリコーン製のゲル状吸湿性樹脂を滴下塗布している。また、特許文献3の半導体装置では、透明窓を有する半導体受光素子の内部に遮光性除湿部材を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-039983号公報
【文献】特開2004-022928号公報
【文献】特開2011-151412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示される構成では、センサ素子とは別に発熱体や発熱体電極を基板に形成する必要があり、構成部品が増えるだけでなく、発熱体を別途設けるための余分なスペースが必要となる問題がある。
【0006】
また、上述した特許文献2や特許文献3に開示される構成では、経年劣化などにより長期間効果を得るのが難しいという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、加熱型センサを有効利用してプリント配線板の結露の発生を防止することができる加熱型センサ搭載検出回路を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された加熱型センサ搭載検出回路は、ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、雰囲気中の湿度を検出する湿度センサを有する加熱型センサと、
前記プリント配線板の温度を検出する監視用温度センサと、
前記湿度センサにて検出した湿度と前記監視用温度センサにて検出した温度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備え
前記監視用温度センサが前記加熱型センサと熱的に分離された状態で前記プリント配線板上に配置されることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に記載された加熱型センサ搭載検出回路は、ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、雰囲気中のガスの濃度を検出するガスセンサを有する加熱型センサと、
前記プリント配線板の温度を検出する監視用温度センサと、
前記雰囲気中の湿度を検出する監視用湿度センサと、
前記監視用温度センサにて検出した温度と前記監視用湿度センサにて検出した湿度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3に記載された加熱型センサ搭載検出回路は、ヒータを搭載してプリント配線板上に配置され、前記プリント配線板の温度を検出する温度センサを有する加熱型センサと
囲気中の湿度を検出する監視用湿度センサと、
前記温度センサにて検出した温度と前記監視用湿度センサにて検出した湿度に基づいて露点温度を算出し、前記プリント配線板の温度が前記露点温度より高くなるように前記ヒータを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4に記載された加熱型センサ搭載検出回路は、請求項2の加熱型センサ搭載検出回路において、
前記監視用温度センサが前記加熱型センサと熱的に分離された状態で前記プリント配線板上に配置されることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5に記載された加熱型センサ搭載検出回路は、請求項1~4の何れかの加熱型センサ搭載検出回路において、
複数の発熱部品を含む回路部品を備え、
前記複数の発熱部品は、前記プリント配線板に対して前記複数の発熱部品の廃熱が均等に伝導するように、当該複数の発熱部品の廃熱の大きさに応じて前記プリント配線上に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来のような発熱体を別途配置するための余分なスペースを必要とせずに、ヒータを搭載した加熱型センサを有効利用してプリント配線板の結露の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路の第1実施の形態のブロック構成図である。
図2】本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路の第2実施の形態のブロック構成図である。
図3】本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路の第3実施の形態のブロック構成図である。
図4】(a),(b),(c)本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路におけるプリント配線板上の発熱部品の配置例と廃熱による熱伝導の様子を示す平面図である。
図5】(a),(b),(c)本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路におけるプリント配線板上の発熱部品の他の配置例と廃熱による熱伝導の様子を示す平面図である。
図6】本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路において加熱型センサと監視用温度センサとを熱的に分離させた状態の一例を示すプリント配線板の部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路は、雰囲気中の物理量(湿度、ガス濃度、温度など)を検出する回路であり、本体にヒータを搭載した加熱型センサがプリント配線板上に配置され、プリント配線板の温度が露点温度より高くなるようにヒータを制御する機能を有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のデバイスとして構成されるものである。加熱型センサ搭載検出回路は、各種センサ(湿度センサ、ガスセンサ、温度センサなど)の筐体内に収容して用いられる。
【0017】
以下、加熱型センサ搭載検出回路の各実施の形態について図1図3を参照しながら説明する。なお、図1図3の各実施の形態において、同一の構成要素には同一番号を付して説明する。
【0018】
[第1実施の形態]
図1に示すように、第1実施の形態の加熱型センサ搭載検出回路1Aは、加熱型センサ2A、監視用温度センサ4、制御手段5をプリント配線板3上に配置して概略構成される。
【0019】
加熱型センサ2Aは、本体にヒータ2aを搭載し、センサが雰囲気中の絶対湿度や相対湿度を検出する湿度センサ2bで構成され、湿度センサ2bにて検出した雰囲気中の湿度情報を制御手段5に出力する。
【0020】
監視用温度センサ4は、プリント配線板3の温度を検出する温度センサで構成され、検出した温度情報を制御手段5に出力する。
【0021】
制御手段5は、例えばCPU、ROM、RAM、計測回路などを含むマイクロコンピュータなどで構成され、露点温度算出部5aとヒータ制御部5bを備える。露点温度算出部5aは、加熱型センサ2Aの湿度センサ2bからの湿度情報と監視用温度センサ4からの温度情報に基づいて露点温度を算出する。また、ヒータ制御部5bは、監視用温度センサ4にて検出されるプリント配線板3の温度が露点温度算出部5aにて算出した露点温度より高くなるように加熱型センサ2Aのヒータ2aを制御する。
【0022】
[第2実施の形態]
図2に示すように、第2実施の形態の加熱型センサ搭載検出回路1Bは、加熱型センサ2B、監視用温度センサ4、監視用湿度センサ6、制御手段5をプリント配線板3上に配置して概略構成される。
【0023】
加熱型センサ2Bは、本体にヒータ2aを搭載し、センサが雰囲気中のガス(例えば水素、酸素、二酸化炭素など)の濃度を検出するガスセンサ2cで構成され、ガスセンサ2cにて検出した雰囲気中のガス濃度情報を制御手段5に出力する。
【0024】
監視用温度センサ4は、プリント配線板3の温度を検出する温度センサで構成され、検出した温度情報を制御手段5に出力する。
【0025】
監視用湿度センサ6は、雰囲気中の湿度(相対湿度)を検出する湿度センサで構成され、検出した湿度情報を制御手段5に出力する。
【0026】
制御手段5は、例えばCPU、ROM、RAM、計測回路などを含むマイクロコンピュータなどで構成され、露点温度算出部5aとヒータ制御部5bを備える。露点温度算出部5aは、監視用温度センサ4からの温度情報と監視用湿度センサ6からの湿度情報に基づいて露点温度を算出する。また、ヒータ制御部5bは、監視用温度センサ4にて検出されるプリント配線板3の温度が露点温度算出部5aにて算出した露点温度より高くなるように加熱型センサ2Bのヒータ2aを制御する。
【0027】
[第3実施の形態]
図3に示すように、第3実施の形態の加熱型センサ搭載検出回路1Cは、加熱型センサ2C、監視用湿度センサ6、制御手段5をプリント配線板3上に配置して概略構成される。
【0028】
加熱型センサ2Cは、本体にヒータ2aを搭載し、センサがプリント配線板3の温度を検出する温度センサ2dで構成され、温度センサ2dにて検出したプリント配線板3の情報を制御手段5に出力する。
【0029】
監視用湿度センサ6は、雰囲気中の湿度(相対湿度)を検出する湿度センサで構成され、検出した湿度情報を制御手段5に出力する。
【0030】
制御手段5は、例えばCPU、ROM、RAM、計測回路などを含むマイクロコンピュータなどで構成され、露点温度算出部5aとヒータ制御部5bを備える。露点温度算出部5aは、加熱型センサ2Cの温度センサ2dからの温度情報と監視用湿度センサ6からの湿度情報に基づいて露点温度を算出する。また、ヒータ制御部5bは、加熱型センサ2Cの温度センサ2dにて検出されるプリント配線板3の温度が露点温度算出部5aにて算出した露点温度より高くなるように加熱型センサ2Cのヒータ2aを制御する。
【0031】
以上説明した第1乃至第3実施の形態の加熱型センサ搭載検出回路1A,1B,1Cのプリント配線板3上には、共通の構成として、複数の発熱部品7a(例えば電源、CPUなどのIC)を含む回路部品7が配置される。
【0032】
ここで、加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aの廃熱の大きさが略同等であれば、図4(a)~(c)に示すように、加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aをプリント配線板3の長手方向に等間隔に配置するのが好ましい。これに対し、加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aの廃熱の大きさが異なる場合には、図5(a)~(c)に示すように、プリント配線板3に対して加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aの廃熱が均等に伝導するように、加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aの廃熱の大きさに応じてプリント配線板3上に加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aを配置する間隔を決めるのが好ましい。これにより、加熱型センサ2A,2B,2Cや発熱部品7aの廃熱によりプリント配線板3全体を満遍なく加熱することができる。また、加熱型センサ2A,2B,2Cや発熱部品7Aの廃熱によってプリント配線板3を加熱する際に、プリント配線板3上の導体(配線やアースなどの導体)を利用すれば、より早く加熱型センサ2A,2B,2Cや発熱部品7Aの廃熱をプリント配線板3全体に広げることができ、より効果的である。
【0033】
なお、図4(a)~(c)および図5(a)~(c)の斜線部分は、プリント配線板3上の加熱型センサ2A,2B,2Cや発熱部品7aによる加熱箇所である。また、加熱型センサ2A,2B,2Cや発熱部品7aによる廃熱の伝導の推移を図4(a)→図4(b)→図4(c)、図5(a)→図5(b)→図5(c)で概略的に示している。
【0034】
また、加熱型センサ2A,2B,2Cは、図4(a)~(c)ではプリント配線板3の中央に配置し、図5(a)~(c)ではプリント配線板3の端部に配置しているが、配置位置が限定されるものではなく、加熱型センサ2A,2B,2Cや各発熱部品7aの廃熱の大きさや発熱部品7aを含む回路部品7との兼ね合いでプリント配線板3の最適な位置に配置される。
【0035】
さらに、第1実施の形態の加熱型センサ2A(湿度センサ2b)や第2実施の形態の加熱型センサ2B(ガスセンサ2c)を用いる場合には、加熱型センサ2A,2Bと監視用温度センサ4とを熱的に分離させた状態でプリント配線板3上に配置する。具体的には、図6に示すように、加熱型センサ2A,2Bの周囲のプリント配線板3にコ字状の切欠き8を形成して加熱型センサ2A,2Bと監視用温度センサ4とを熱的に分離させた状態でプリント配線板3上に配置する。これにより、加熱型センサ2A,2Bの熱が監視用温度センサ4に直接伝導されるのを低減することができる。
【0036】
[具体例]
湿度センサ2bを用いた加熱型センサ2Aでは、外形寸法20mm×90mm×1.6mmのプリント配線板3を使用した場合、加熱型センサ2Aが最大500℃程度に加熱され、プリント配線板3の加温状態は周囲温度によっても変わるが、プリント配線板3上のセンサ周辺の温度を概ね周囲温度+5℃~+15℃に保つことができる。
【0037】
また、ガスセンサ2cを用いた加熱型センサ2Bでは、外形寸法20mm×90mm×1.6mmのプリント配線板3を使用した場合、加熱型センサ2Bが最大700℃程度に加熱され、湿度センサ2bを用いた加熱型センサ2Aと同様に、プリント配線板3の加温状態は周囲温度によっても変わるが、プリント配線板3上のセンサ周辺の温度を概ね周囲温度+5℃~+15℃に保つことができる。
【0038】
ところで、上述した各実施の形態において、制御手段5は、温度と湿度(相対湿度)から露点温度に換算する露点温度換算表を予め記憶しておき、各センサ(第1実施の形態では、加熱型センサ2A(湿度センサ2b)と監視用温度センサ4、第2実施の形態では、監視用温度センサ4と監視用湿度センサ5、第3実施の形態では、加熱型センサ2C(温度センサ2d)と監視用湿度センサ6)から得られる温度情報と湿度情報(相対湿度)に対応する露点温度を露点温度換算表から検索するようにしてもよい。
【0039】
このように、本実施の形態によれば、従来のような発熱体を別途配置するための余分なスペースを必要とせずに、ヒータ2aを搭載した加熱型センサ2A,2B,2Cを有効利用してプリント配線板3の結露の発生を防止することができる。しかも、プリント配線板3を加熱する熱源として、ヒータ2aを搭載した加熱型センサ2A,2B,2Cだけでなく、プリント配線板3上に配置される回路部品7に含まれる発熱部品7aで消費された熱量等の廃熱を利用すれば、新たに加熱用の部品や構造的仕組みを追加することなくプリント配線板3を加熱して結露発生の防止を低コストで実現でき、省エネにもつながる。また、定常的に周囲の空気が飽和空気に近い状態であっても効果が変わらない。
【0040】
以上、本発明に係る加熱型センサ搭載検出回路の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0041】
1A,1B,1C 加熱型センサ搭載検出回路
2A,2B,2C 加熱型センサ
2a ヒータ
2b 湿度センサ
2c ガスセンサ
2d 温度センサ
3 プリント配線板
4 監視用温度センサ
5 制御手段
5a 露点温度算出部
5b ヒータ制御部
6 監視用湿度センサ
7 回路部品
7a 発熱部品
8 切欠き
図1
図2
図3
図4
図5
図6