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特許7407693マルチモードタッチスクリーンインターフェイスを有する超音波撮像システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】マルチモードタッチスクリーンインターフェイスを有する超音波撮像システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020203895
(22)【出願日】2020-12-09
(62)【分割の表示】P 2018533729の分割
【原出願日】2016-12-28
(65)【公開番号】P2021053420
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】62/272,114
(32)【優先日】2015-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イー ウェンディー メイ
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-117360(JP,A)
【文献】特開2009-153917(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0051984(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチコントロールパネルを含む超音波撮像システムの動作方法であって、前記タッチコントロールパネルは、第1の面上の第1のタッチディスプレイと、前記1の面とは反対側の第2の面上の第2のタッチディスプレイとを含むタッチディスプレイを含み、前記方法は、
前記超音波撮像システムの前記タッチコントロールパネルが前記超音波撮像システムの手動コントロールパネルに対して第1の位置にあるとき、前記第1のタッチディスプレイ上に第1のデフォルトユーザインターフェイスを表示するステップであって、前記第1のデフォルトユーザインターフェイスは、第1の動作モードに関連する前記第1のタッチディスプレイ上の1つ又は複数のタッチセンシティブ領域を含む、ステップと、
前記第1のタッチディスプレイを前記手動コントロールパネルに対して第2の位置に移動させるステップと、
前記第1のタッチディスプレイの前記第2の位置への前記移動に応じて、前記第2のタッチディスプレイ上に第2のデフォルトユーザインターフェイスを自動的に表示するステップであって、前記第2のデフォルトユーザインターフェイスは、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードに関連する、ステップと、
超音波撮像用のプリケーションを実行する手持ちデバイスであるポータブル撮像システムを前記タッチディスプレイの近傍に配置するステップと、
前記ポータブル撮像システムから前記タッチコントロールパネルにデータを無線転送するステップとを含み、
前記第1のタッチディスプレイを移動させることは、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な前記第1の位置から、前記第2のタッチディスプレイがアクセス可能な前記第2の位置まで、前記手動コントロールパネルに対して前記タッチコントロールパネルを回動させることである、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、一般的には、超音波撮像システム等の医療撮像システムに関する。カート型超音波システム等の超音波撮像システムは、通常、トランスデューサプローブを介して送受信される信号から医療画像を提供するためにディスプレイと連携して動作するユーザインターフェイスを含む。多くの場合、ユーザインターフェイスは、1つ又は複数の手動制御手段を含む。さらに、超音波撮像システムは多くの場合、患者の検査中に二次メニュー及び制御手段を臨床医に表示するためにタッチスクリーンを含む。このようなタッチスクリーンは、用途ごとに構成可能であり得る。しかしながら、市販されているシステムのタッチスクリーンは、特に人間工学及びユーザビリティに関連する欠点を有する可能性がある。さらに、臨床医は、利用可能な超音波メニューにおいて追加のフレキシビリティを要求する可能性がある。したがって、超音波システムのユーザインターフェイスの改善が望ましい可能性がある。
【発明の概要】
【0002】
本開示に係る超音波撮像システムは、可動ベースと、可動ベースによって支持されるコントロールパネルとを含み得る。コントロールパネルは、支持面上に設けられた複数の手動制御手段と、支持面に移動可能に結合されたタッチコントロールパネルとを含み得る。タッチコントロールパネルは、タッチセンシティブユーザインターフェイスを提供するように構成されたタッチディスプレイを含み得る。タッチコントロールパネルは複数の位置の間で移動可能であり、該複数の位置において、タッチディスプレイは支持面に対して異なる角度を有する。タッチディスプレイは、複数の位置のいずれかへのタッチディスプレイの移動に応じて、タッチディスプレイ上に提供されるユーザインターフェイスを自動的に変更するように構成され得る。
【0003】
本明細書の他の例に係る超音波撮像システムは、可動ベースと、可動ベースによって支持されるコントロールパネルとを含み得る。コントロールパネルは、支持面と、支持面に移動可能に結合されたタッチコントロールパネルとを含み得る。前記タッチコントロールパネルは、前記タッチコントロールパネルの第1の面上の第1のタッチディスプレイと、前記第1の面とは反対側の前記タッチコントロールパネルの第2の面上の第2のタッチディスプレイとを含み得る。前記タッチコントロールパネルは、前記タッチコントロールパネルが前記支持面に対して第1の角度を有する第1の位置と、前記タッチコントロールパネルが前記支持面に対して、前記第1の角度よりも小さい第2の角度を有する第2の位置との間で回動可能であり、前記第1及び第2のタッチディスプレイはそれぞれ、前記タッチコントロールパネルの前記第1及び第2の位置への回動に応じて、それぞれ第1及び第2のユーザインターフェイスを提供するように構成され得る。一部の例では、前記第1の位置は、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な上昇位置に対応し、前記第2の位置は、前記第2のタッチディスプレイがアクセス可能な下降位置に対応し得る。一部の例では、前記第1のタッチディスプレイは、前記下降位置ではアクセス不能であってもよい。前記超音波撮像システムは、前記ベースに取り外し可能に結合されたトランスデューサプローブをさらに備え得る。
【0004】
本明細書の一部の例に係る超音波システムの動作方法は、タッチディスプレイが前記超音波撮像システムの手動コントロールパネルに対して第1の位置にあるとき、前記超音波撮像システムの前記タッチディスプレイ上に第1のデフォルトユーザインターフェイスを表示するステップであって、前記第1のデフォルトユーザインターフェイスは、第1の動作モードに関連する前記タッチディスプレイ上の1つ又は複数のタッチセンシティブ領域を含み得る。方法はさらに、前記タッチディスプレイを前記手動コントロールパネルに対して第2の位置に移動させるステップと、前記タッチディスプレイの前記第2の位置への前記移動に応じて、前記タッチディスプレイ上に第2のデフォルトユーザインターフェイスを自動的に表示するステップであって、前記第2のデフォルトユーザインターフェイスは、前記第1のモードとは異なる第2の動作モードに関連する、ステップとを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本開示の実施形態に係る撮像システムのブロック図を示す。
図2図2は、本開示の例に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを含み得る超音波撮像システムを示す。
図3図3は、本開示の他の例に係る撮像システムのブロック図を示す。
図4A図4Aは、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なタッチコントロールパネルを説明する、超音波撮像システムのコントロールパネルの簡略図である。
図4B図4Bは、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なタッチコントロールパネルを説明する、超音波撮像システムのコントロールパネルの簡略図である。
図5図5は、本開示に係る超音波システムを用いて実行され得る1つのプロセスのフロー図である。
図6図6は、本開示に係る超音波システムのためのユーザ構成可能な設定の例を示す表である。
図7A図7Aは、可動タッチスクリーンインターフェイスが複数の位置のうちの1つに示され、また、示される位置において提供され得る例示的なデフォルトユーザインターフェイスが図示されている、コントロールパネルの簡略図である。
図7B図7Bは、可動タッチスクリーンインターフェイスが複数の位置のうちの1つに示され、また、示される位置において提供され得る例示的なデフォルトユーザインターフェイスが図示されている、コントロールパネルの簡略図である。
図8図8は、本開示に係る超音波システムを用いて実行され得る他のプロセスのフロー図である。
図9図9は、本開示に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを介した無線データ転送の側面を示すコントロールパネルの簡略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
特定の例示的な実施形態に関する以下の説明は、単なる例示に過ぎず、本発明又は本発明の適用若しくは用途を限定するものではない。本発明に係るシステム及び方法の実施形態に関する以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面が参照され、添付図面には、説明されるシステム及び方法が実施され得る具体的実施形態が例示されている。これらの実施形態は、当業者が本開示のシステム及び方法を実施することを可能にするのに十分に詳細に記載されており、他の実施形態も利用可能であること、及び本発明に係るシステムの趣旨及び範囲を逸脱することなく構造的及び論理的変更がなされ得ることを理解されたい。さらに、明瞭さを目的として、当業者には明らかであると考えられる場合、本発明に係るシステムの説明を不明瞭にしないために、特定の特徴の詳細な説明は省かれる。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明に係るシステムの範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【0007】
一実施形態では、マルチモードタッチスクリーンインターフェイスを備える医療撮像システム(例えば、超音波撮像システム)が提供される。このようなマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを含む超音波撮像システムの動作方法は、撮像システムの人間工学及びユーザビリティを改善し得る。上述のように、超音波撮像システムは、しばしば、セカンダリメニュー及び制御手段を臨床医に表示するためにタッチセンスディスプレイ(タッチディスプレイ又はタッチスクリーンとも呼ばれる)を含む。このようなタッチスクリーンは、用途ごとに(例えば、心臓血管又は産科等、システムの特定の臨床的用途のために)構成可能なユーザインターフェイスを提供するという利点を有し得る。しかしながら、例えば、上昇された(例えば、傾斜された)位置に配置されたタッチスクリーンのユーザビリティ及び人間工学は、一部の動作中、臨床使用者に対して準最適であり得る。このような上昇された(例えば、傾斜された)位置では、タッチスクリーンはユーザから遠く離れている可能性があり、これにより、ユーザは、腕を伸ばした状態で及び/又は手首がぎこちない角度に曲がった状態でタッチスクリーンを操作する必要がある可能性がある。したがって、タイピングなどの一部の動作中、タッチスクリーンを低い位置(例えば、略水平又はわずかに下方に傾斜された)、及び/又は、市販の超音波システムのタッチスクリーンに典型的な上昇された位置と比較して、タッチスクリーンをユーザに近づける位置に配置することが人間工学的に好ましい可能性がある。1つの解決策は、複数の所定の位置に複数のタッチセンシティブディスプレイを備えることであり、各ディスプレイが、特定の機能を実行するよう又は既定のユーザインターフェイスを提示するように予め構成される。しかし、このような構成はシステムのサイズを増大させ、これは特に、移動可能な(例えばカート型)超音波システムにとって望ましくない可能性がある。本開示は、超音波撮像システムがマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを備えるコンパクトなソリューションを記載する。タッチスクリーンインターフェイスは、2つ以上の好ましい位置に移動可能であり得る1つ又は複数のタッチセンシティブディスプレイ上に提供されてもよい。マルチモードタッチスクリーンインターフェイスは、複数の好ましい位置のそれぞれにおいて異なるユーザ設定可能デフォルトユーザインターフェイスを表示するように構成され、これにより、ユーザがシームレスかつ最小限の労力で動作を切り替えることを可能にし得る。さらに、複数のデフォルトユーザインターフェイスを提供することによって、ユーザは、追加機能にアクセスするために第1のタッチディスプレイ上で開始されたワークフローを中断する必要がない可能性がある。ユーザは、第1のワークフローを終了することなく、第2の又は追加のユーザインターフェイスを介して別の機能に切り替えることができ、これは、効率の大幅な向上をもたらし得る。
【0008】
上記したように、本開示に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスは、後に詳述されるように、単一のタッチディスプレイまたは複数のタッチディスプレイを使用して実装され得る。パネルは、あるタッチディスプレイが第1の上昇された位置に配置され、同じ又は他のタッチディスプレイが第2の下げられた位置に配置され得るよう、移動又は関節結合され得る。下げられた位置では、タッチディスプレイは、より大きな人間工学アクセスを提供し、ユーザからの距離を低減又は最小化し得る。一部の例によれば、超音波撮像システムは、単一のタッチコントロールパネルの両側に設けられた第1及び第2のタッチディスプレイを含む。パネルは、超音波システムのユーザに提示されるディスプレイを変更するために移動可能(例えば、回動可能)である。ユーザ、臨床ユーザ、又はオペレータという用語は、全体にわたって同義に使用され得る。一部の例では、単一のタッチディスプレイが支持構造に移動可能に(例えば、スライド可能に)接続され、タッチディスプレイを複数の好ましい位置の間で関節運動させることができ、それによりシステムの人間工学を改善することができる。一部の例では、1つ又は複数の可動タッチディスプレイは単独で、又は超音波システムの手動制御手段(例えば、トラックボール、キー、スイッチ、ボタンなど)に加えて提供され得る。一部の例では、トランスデューサ上に手動制御手段が設けられ、カート上に可動タッチディスプレイが設けられてもよい。
【0009】
図1は、本発明の原理に従って構成された超音波撮像システム10のブロック図を示す。本発明の実施形態の説明のための例では超音波イメージングシステムが示されているが、本発明の実施形態は、他のイメージングモダリティと共に実施されてもよい。他のモダリティは、限定的ではないが、磁気共鳴イメージング及びコンピュータトモグラフィを含み得る。図1の超音波診断イメージングシステム10の超音波プローブ12は、超音波を送信し、エコー情報を受信するトランスデューサアレイ14を含む。様々なトランスデューサアレイ、例えばリニアアレイ、コンベックスアレイ、又はフェーズドアレイが当該技術分野においてよく知られている。トランスデューサアレイ14は、例えば、2D及び/又は3Dイメージングのために仰角次元及び方位角度次元の両方で走査可能な複数のトランスデューサ素子からなる2次元アレイを含むことができる(図示のように)。トランスデューサアレイ14は、アレイ内のトランスデューサ素子による信号の送受信を制御する超音波プローブ12内のマイクロビームフォーマ16に結合される。この例では、マイクロビームフォーマ16は、送受信の切り替えを行い、メインビームフォーマ22を高エネルギー送信信号から保護する送信/受信(T/R)スイッチ18にプローブケーブルによって結合される。一部の実施形態、例えば携帯型の超音波システムでは、システム内のT/Rスイッチ18及び他の要素は、別個の超音波システムベース内ではなく、超音波プローブ内に含まれ得る。マイクロビームフォーマ16によって制御されるトランスデューサアレイ14からの超音波ビームの送信は、T/Rスイッチ18及びビームフォーマ22に結合される送信コントローラ20によって管理され、送信コントローラ20は、ユーザのユーザインターフェイス又はコントロールパネル24の操作から入力を受け取る。送信コントローラ20によって制御される機能の1つは、ビームがステアリングされる方向である。ビームは、トランスデューサアレイから直進する(アレイに対して直交する)よう方向づけられてもよいし、又は、より大きな視野のために異なる角度に方向づけられてもよい。マイクロビームフォーマ16によって生成された部分的にビーム成形された信号は、メインビームフォーマ22に送られ、各トランスデューサ素子パッチからの部分的にビーム成形された信号が結合され、完全にビーム成形された信号が生成される。
【0010】
ビーム成形された信号は、信号プロセッサ26に結合される。信号プロセッサ26は、受信されたエコー信号を、バンドパスフィルタリング、デシメーション、I及びQ成分分離、及び高調波信号分離などの様々な方法で処理することができる。信号プロセッサ26はまた、スペックル低減、信号合成、及びノイズ除去などの追加の信号エンハンスメントを実行してもよい。処理された信号は、Bモードプロセッサ28に結合され、体内の構造のイメージングのために振幅検出が使用され得る。Bモードプロセッサ28によって生成された信号は、スキャンコンバータ30及び多断面(multiplanar)リフォーマッタ32に結合される。スキャンコンバータ30は、所望の画像フォーマットで、エコー信号が受信された空間的関係にエコー信号を配置する。例えば、スキャンコンバータ30は、エコー信号を2次元(2D)扇形フォーマット又はピラミッド3次元(3D)画像に配置し得る。多断面リフォーマッタ32は、米国特許第6,443,896号(Detmer)に記載されているように、人体の立体領域内の共通平面内の複数の点から受信されたエコーを、その平面の超音波画像に変換し得る。ボリュームレンダラー34は、例えば、米国特許第6,530,885号(Entrekinら)に記載されているようにして、3Dデータセットのエコー信号を、所与の基準点から見た投影3D画像に変換する。2D又は3D画像は、スキャンコンバータ30、多断面リフォーマッタ32、及びボリュームレンダラー34から画像プロセッサ36に結合され、画像ディスプレイ38上に表示するために、さらなるエンハンスメント、バッファリング、及び一時的保存が行われる。グラフィックスプロセッサ40は、超音波画像と共に表示されるグラフィックオーバーレイを生成し得る。グラフィックオーバーレイは、例えば、患者の名前、画像の日時、イメージングパラメータなどの標準的な識別情報を含み得る。これらの目的のために、グラフィックプロセッサは、タイピングされた患者の名前などの入力をユーザインターフェイス24から受け取る。ユーザインターフェイスはまた、複数のMPR(multiplanar reformatted)画像の表示の選択及び制御のために多断面リフォーマッタ32に結合され得る。
【0011】
図2は、本発明の原理に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを含み得る超音波イメージングシステム200を示す。超音波イメージングシステム200は、図1に係るイメージングシステム10の要素の一部又は全てを含み、例えば、信号プロセッサ、Bモードプロセッサ、画像プロセッサ、及び/又はグラフィックスプロセッサなどの1つ又は複数のプロセッサを含み得る。これらのプロセッサの機能、及びシステム200の追加機能は、単一の処理ユニットに組み込まれてもよく、又は1つ若しくは複数の別個の処理ユニット内に実装されてもよい。イメージングシステム200は、例えば、図2の例に示すように、カート型システムであってもよい。そのために、超音波イメージングシステムは、ベース210(例えば、カート)を含み得る。ベースは、患者と検査室、研究室、又は手術室との間など、ある場所から別の場所に超音波イメージングシステムを移動させることを容易にするキャスター又は車輪212を含む可動ベースであってもよい。1つ又は複数のプロセッサ、コントローラ、信号発生器/受信器、及び/又は入出力(I/O)デバイス219などの超音波システムの電子部品のうちの1つ又は複数がベース210に設けられてもよい。1つ又は複数の超音波トランスデューサプローブ(図示せず)がベース210に結合され得る。一部の例では、超音波プローブはベース210に取り外し可能に結合され得る。
【0012】
システム200は、制御パネル230を支持する制御プラットフォーム214を含み得る。制御プラットフォーム214は、例えば関節アーム215-1を介して、ベース210に調節可能に接続されてもよい。コントロールパネル230は、手動コントロールパネル240及びタッチコントロールパネル250を含み得る。手動制御パネル240は、1つ以上のダイヤル、ボタン、ノブ、スイッチ、キーボード、トラックボールなどの複数の手動制御手段242を含み得る。手動制御手段242は、該手動制御手段を介してシステム200を制御する際にオペレータに触感又は触覚フィードバックを提供する様々な物理的又は機械的入力装置のうちの任意のものとして実装することができる。タッチコントロールパネル250は、後に詳述するように、手動コントロールパネル240に対して移動可能な1つ以上のタッチディスプレイ252を含み得る。このように、コントロールパネルはタッチスクリーンインターフェイスを提供し、一部の例では、該インターフェイスはユーザ設定可能であり得る。タッチセンシティブ制御手段の普及及び汎用性にもかかわらず、手動制御手段はオペレータが制御手段を見ることなく特定の機能を実行することを可能にし得る触覚フィードバックを提供するので、手動制御手段が依然として望ましい可能性がある。しかし、タッチスクリーンインターフェイスのみを含む例も想定され、本開示の範囲内に含まれる。一部の例では、トランスデューサプローブ上に1つ又は複数の手動制御手段が代替的に又は追加的に設けられ得る。一部の例では、タッチスクリーンインターフェイスのみが超音波システムのベース上に設けられてもよい。
【0013】
一部の例では、コントロールパネル230又はその一部は、制御プラットフォーム214に着脱不能に取り付けられてもよい(すなわち、統合されていてもよい)。例えば、手動コントロールパネル240が制御プラットフォーム220に組み込まれ得る。他の例では、コントロールパネル230又はその一部、及び超音波システムの特定の機能は、ベース210から分離可能であり得るポータブルユニット(例えば、図3のポータブルユニット333)に組み込まれてもよい。このような例では、超音波システム200は、ポータブルユニットをベース210に着脱可能かつ動作的に(例えば、電気的に)結合することを可能にする、制御プラットフォーム214上又はその近傍に設けられたドッキング構造(図示せず)を含み得る。一部の例では、システム200は、タッチディスプレイ252とは別の追加ディスプレイ又はモニタ216を含むことができる。モニタ216は、例えば関節アーム215-2を介して、ベース210及び/又は制御プラットフォーム220に調節可能に接続されてもよい。一部の例では、モニタ216は、パッシブディスプレイ(例えば、タッチセンシティブ部分を含まない)であってもよく、超音波システム200又は他のイメージングシステムで取得された画像を表示するために使用され得る。一部の例では、超音波システム200のいずれかのタッチディスプレイ252に表示される画像、患者情報若しくは関連臨床測定値を含むグラフィックオーバーレイ、又は他のデータが、モニタ216上に複製されてもよい。
【0014】
図3は、本開示の例に係る超音波システム300のブロック図を示す。超音波システム300は、上記超音波システム10及び200の構成要素の一部又はすべてを含み、簡潔さのために、それらの説明は繰り返さない。類似する構成要素は類似する番号で指示され、第1の数字がそれぞれの図番に対応する。例えば、超音波システム300は、本発明に係るマルチモードタッチインターフェイスを含み得るユーザインターフェイス又はコントロールパネル330を含み得る。コントロールパネル330は、少なくとも1つのタッチディスプレイを有するタッチコントロールパネル350を含み得る。タッチディスプレイは、第1の位置と第2の位置との間で移動できるよう、支持構造に移動可能に接続され得る。また、コントロールパネル330は、手動コントロールパネル340上に設けられた複数の手動制御手段342(例えば、ノブ、トラックボールなど)を含むことができる。
【0015】
タッチディスプレイは、少なくとも第1の位置(上昇された位置など)と第2の位置(下降された位置など)との間で移動可能であり得る。上昇位置は、タッチディスプレイが支持面(例えば、制御プラットフォーム314の上面)に対して傾けられた傾斜位置であってもよい。下降位置は、タッチディスプレイが支持面と略平行である位置であってもよい。一部の例では、支持面は、地面に対して略水平又はわずかに下方に傾けられていてもよく、したがってタッチディスプレイは、タッチディスプレイが地面に対して略水平又はわずかに下方に傾斜した位置に移動可能であり得る。このような構成は、タイピングなどの一部の操作中、タッチスクリーンインターフェイスのための改善された人間工学的位置を提供し得る。一部の例では、単一の可動タッチディスプレイが使用され、タッチディスプレイは、水平姿勢又は傾斜姿勢でタッチディスプレイを提供すために、2つ以上の好ましい位置の間で関節移動され得る。一部の例では、例えば、図4及び図5を参照して詳述されるように、タッチコントロールパネル350は複数のタッチディスプレイ(例えば、第1のタッチディスプレイ352及び第2のタッチディスプレイ354)を含む。
【0016】
タッチコントロールパネル350は、タッチコントロールパネル350が支持構造に対して移動できるように構成された取り付け機構360を介して、支持構造(例えばベース310)に結合されてもよい。一部の例では、取り付け機構360は、タッチコントロールパネル350をベースに回動可能に取り付け得る。例えば、タッチコントロールパネル350はヒンジ機構360を介して回動可能に結合され得る。このようにすることで、タッチコントロールパネル350は、第1又は第2のタッチディスプレイ352、354にアクセスするために関節移動され得る。他の例では、取り付け機構は、例えば、タッチコントロールパネルが水平姿勢と傾斜姿勢との間でスライドすることを可能にするレールを介して、タッチコントロールパネルのスライド可能取り付けを提供し得る。タッチコントロールパネルを移動可能に取り付けるための他の技術が使用されてもよい。
【0017】
図4A及び図4Bを参照して、可動タッチスクリーンインターフェイスを有する超音波システムの追加の特徴が記載されている。図4A及び図4Bは、本開示の一実施形態に係る超音波システムの制御プラットフォーム330の簡略図を示す。タッチスクリーンインターフェイスは、タッチコントロールパネル350が第1の位置、例えば、図4Aに示されるような上昇位置にあるとき、第1のモードで動作するように構成され、タッチコントロールパネル350が第2の位置、例えば、図4Bに示されるような下降位置にあるとき、第2のモードで動作するように構成される。タッチコントロールパネル350は、ヒンジ機構362を介して制御プラットフォーム314に回動可能に結合されている。制御プラットフォーム314は、この例では制御プラットフォーム314に組み込まれている手動コントロールパネル340を支持する。手動コントロールパネル340には、複数の手動制御手段342が設けられている。この実施形態のタッチコントロールパネル350は、2つのタッチセンシティブディスプレイ(又は単にタッチディスプレイ)を含む。タッチディスプレイの一方又は両方が、容量性ディスプレイであってもよい。任意の既知の又は後に開発されるタッチセンシティブディスプレイ技術を使用して、タッチディスプレイ352及び354が実装され得る。一部の例では、タッチディスプレイは、同じサイズ及び/又は感度を有することができる。他の例では、タッチディスプレイは異なるサイズを有してもよく、また、1つ又は複数の手動制御手段がタッチコントロールパネル350に設けられてもよい。
【0018】
第1のタッチディスプレイ352は、タッチコントロールパネル350の片側351(例えば、前面)に配置される。タッチディスプレイ352は、タッチコントロールパネル350の第1の主面の一部又は実質的に全てに及んでもよい。第2のタッチディスプレイ354は、タッチコントロールパネル350の第1の面351とは反対側の第2の面353(例えば、背面)に設けられる。第2のタッチディスプレイ354は、タッチコントロールパネル350の第2の主面の一部又は実質的に全てに及んでもよい。主面とは、一般的に、タッチコントロールパネルの他の表面よりも比較的大きな表面積を有するタッチコントロールパネルの表面を指す。他の例では、タッチディスプレイは、主面以外の表面上に設けられてもよい。さらに他の例では、タッチコントロールパネル350は、実装される任意のタッチセンシティブ制御手段に加えて、タッチセンシティブではない部分及び/又は1つ又は複数の手動制御手段を含み得る。
【0019】
既知のシステムでは、手動制御手段は一般的に、地面に対して略水平又はわずかに下方に傾斜した表面上に設けられる。したがって、ユーザが超音波システムの手動制御手段を操作するとき、ユーザの手は、略水平であるか、又はわずかに上向きに傾斜している可能性があり、この位置は、休息している又はニュートラルな手の位置とも呼ばれる。固定タッチスクリーンインターフェイスを有する既知の超音波システムは、タッチスクリーンインターフェイスを操作するためにユーザが腕を伸ばして手首の角度を増加させることを要求し、この手の位置は人間工学的観点からは最適ではない。
【0020】
本明細書の一部の例によれば、タッチコントロールパネル350は、第1の位置(例えば、上昇位置)と第2の位置(例えば、下降位置)との間で回動可能である。制御プラットフォーム314、特に支持面343は、地面に対して略水平であってもよく、又はわずかに下方に傾斜していてもよい。上昇位置では、タッチコントロールパネル350は、支持面343に対して角度を付けられていてもよい。したがって、上昇位置は、角度のある位置又は傾斜位置とも呼ばれ得る。一部の例では、下降位置と上昇位置との間の角度は5度以上、10度以上、25度以上、50度以上、又は100度以上であってもよい。一部の実施例では、下降位置と上昇位置との間の角度は、約90度から約170度の間の任意の角度であり得る。他の例では、タッチコントロールパネル350の所望の人間工学的姿勢を達成するために、異なる角度範囲が適宜使用され得る。タッチコントロールパネル350が傾斜位置にある場合、ユーザの手の距離及び/又は角度は、人間工学的に好ましいニュートラルな手の位置よりも大きい可能性がある。
【0021】
下降位置では、タッチコントロールパネル350は、支持面343に対して実質的に平行であり得る。したがって、タッチコントロールパネル350は、タッチコントロールパネル350が下降位置にあるとき、地面に対して略水平であってもよく、又はわずかに下方に傾斜していてもよい。典型的には、人間工学的理由から、支持面343はわずかな下向きの角度(すなわち、元からの固有角度)を有し、したがって、タッチコントロールパネル350は、下降位置にあるとき、この元からの固有角度で提供され得る。下降位置は、ゼロ角度位置又は固有角度位置と同義に称され得る。下降位置では、タッチスクリーンインターフェイスはより近く、人間工学的に好ましい角度を有し、例えばタイピング、付記及びスケッチ、及び/又は3Dボリュームの操作などの操作の実行時、ユーザの手が人間工学的に好ましい位置(例えば、休息又はニュートラル位置)に配置されることを可能にする。コントロールパネル330は、制御プラットフォーム314の固有角度に対して、任意の数の傾斜位置にタッチコントロールパネル350を配置することを可能にするように構成され得る。
【0022】
第1の位置では、第1のタッチディスプレイ352はユーザにアクセス可能であるが、第2のタッチディスプレイ354は、ユーザに背を向けている側(例えば、背面)に位置するので、一般的にはアクセスできない(又は容易にはアクセスできない)。下降位置では、タッチコントロールパネル350の第1の側351が、手動コントロールパネル340に面した状態で手動コントロールパネル340に近づけられる。タッチコントロールパネル350が下降位置にあるとき、第2のタッチディスプレイ354がアクセス可能になる一方、第1のタッチディスプレイ352がアクセス不能になる。タッチコントロールパネルがこの位置にあるとき、1つ又は複数の手動制御手段342はタッチコントロールパネル350の下に位置するので、これらもアクセス不能である。図示の例では、タッチコントロールパネル350がすべての手動制御手段を覆うので、第2の位置ではすべての手動制御手段がアクセス不能になる。しかし、他の例では、タッチコントロールパネル350の設置領域の外側に位置するよう、1つ又は複数の手動制御手段が手動コントロールパネル340上に配置され、ユーザは、第2のモードでタッチスクリーンインターフェイスを操作している間、これらの1つ又は複数の手動制御手段を操作することができる。
【0023】
コントロールパネル330は、例えば、電力の消費を低減するために、モードの切り替え時にアクセス不能なタッチディスプレイが非アクティブになるように構成され得る。すなわち、タッチコントロールパネル350が上昇位置にあるとき、第1のタッチディスプレイ352が起動され、第2のタッチディスプレイ354が非アクティブにされ得る。タッチコントロールパネル350が下降位置にあるとき、第2のタッチディスプレイ354が起動され、第1のタッチディスプレイ352が非アクティブにされ得る。非アクティブにされるとは、例えば所与のディスプレイを待機モードにすることによって、ディスプレイを減光することによって、又はディスプレイの電源を落とすことによって、該ディスプレイによる電力使用が低減され得ることと一般的に理解されたい。ディスプレイを起動させるとは、例えばディスプレイの電源を入れたり又はディスプレイを明るくしたりすることによって、ディスプレイをアクティブモードにすることを含み得る。
【0024】
ディスプレイのアクティブ化及び非アクティブ化は、タッチコントロールパネル350のある所定位置への移動に応じて、例えばタッチコントロールパネル350の位置の表示に応じて自動的に行われてもよい。これに関して、コントロールパネル330は、例えば、支持面343に対するタッチコントロールパネル350の位置の表示を提供するように構成された位置インジケータ(例えば、位置インジケータ366)を含むことができる。位置インジケータ366は、1つ以上の位置センサ、近接センサ、又はタッチコントロールパネル350の相対位置を決定することができる他の既知の電気機械デバイスを使用して実装することができる。一部の例では、位置インジケータ366は、ヒンジ機構362に組み込まれ得る。このようにすることで、ヒンジ機構は、タッチコントロールパネル350の位置の表示を提供するように構成され得る。いくつかの例では、位置インジケータ(例えば、近接センサ)は、支持面343上に動作可能に配置され、タッチコントロールパネルの近接配置を検出するように構成される(例えば、タッチコントロールパネルが下降位置に動かされるとき)。
【0025】
いくつかの例では、取り付け機構360は、タッチコントロールパネル350の動きを、2つ以上の所定位置(例えば、下降位置及び上昇位置)の間に制限するように構成されてもよい。例えば、ヒンジ機構362は、1つ又は複数の位置リミッタ364(例えば、第1及び第2のハードストップ364-1、364-2)を含むことができる。上側ハードストップ364-1は、タッチコントロールパネル350の回転を所定の角度位置に制限するように構成され得る。ハードストップ364-1及び364-2は、上記所定位置を越えるタッチコントロールパネル350の動きに耐えるのに十分に強固であり、タッチスクリーンインターフェイスの使用中、タッチコントロールパネル350に加えられる圧力に関わらず、タッチコントロールパネル350を所定位置に維持する。下側ハードストップ364-2は、下限位置を越えるタッチコントロールパネル350の動きに耐えるよう、同様に強固であり得る。このようにして、ハードストップ364-2は、タッチコントロールパネル350が固有角度位置を越えて移動することを防止し、これにより、第1のタッチディスプレイ352及び/又は手動制御手段を損傷させるおそれのあるディスプレイと手動制御手段との間の接触を低減又は排除することができる。いくつかの例では、下側ハードストップ364-2に代えて又は加えて、支持部材(図示せず)が支持面上に設けられてもよい。支持部材は、タッチコントロールパネル350を、手動コントロールパネル340に対して離間した配置になるよう、固有角度位置で支持するよう構成され、これにより、タッチコントロールパネル350が下降位置にあるとき、第1のタッチディスプレイ352と手動制御手段342との間の接触を防止し得る。
【0026】
いくつかの例では、ハードストップ364-1、364-2のうちの1つ又は複数は調節可能であってもよい。例えば、上側ハードストップ364-1は、例えばラッチ/リリース式の機構を使用して、移動を2つ以上の所定の上昇位置に制限するように構成されてもよい。タッチコントロールパネルが下降位置から上昇位置に向かって最初に回動されるとき、ラッチ機構は、第1のデフォルト上昇位置を越えての移動を防止し得る。ハードストップは、タッチコントロールパネルが第1のデフォルト上昇位置を越えて第2のデフォルト上昇位置まで回動することを可能にするリリースを含むことができる。任意の数の上昇位置が提供され得る。同様に、下側ハードストップ364-2は、タッチコントロールパネル350を2つ以上の下降位置に配置できるように構成され、そのうちの1つが固有角度位置に対応し得る。
【0027】
次に、図5図8を参照して、本開示に係る超音波システムの追加の側面及び動作方法が説明される。図5は、本明細書のいくつかの例に係る可動タッチスクリーンインターフェイスを有する超音波撮像システムを使用して実行され得るプロセス500のフロー図を示す。
【0028】
まず、超音波システムのタッチコントロールパネル350が、タッチスクリーンインターフェイスを第1のモードで動作させるために第1の位置(例えば、上昇位置)に配置され得る。この位置では、ブロック505に示されるように、第1のタッチディスプレイ352にアクセス可能であり、まず、第1のデフォルトユーザインターフェイスがタッチディスプレイ352に表示され得る。さらに、第1のモードでタッチスクリーンインターフェイスを操作するとき、1つ以上の手動制御手段342にアクセス可能であってもよい。したがって、第1のデフォルトユーザインターフェイスは、一般的には手動制御手段を介して制御される操作に関連し得る機能を実行するための二次メニューを含み得る。例えば、第1のデフォルトユーザインターフェイスは、選択メニューを含むか、又は最小限のデータ入力若しくはタッチスクリーンインターフェイスとのインタラクションを必要とする、臨床関連測定又は他のタイプの動作の選択を可能にし得る。第1のデフォルトユーザインターフェイスのメニュー又はソフト制御手段は、タッチディスプレイ352上の1つ又は複数のタッチセンシティブ領域を介して提示され、これらは、超音波イメージングシステムの第1の動作モードに関連付けられ得る。
【0029】
タッチスクリーンインターフェイスを第2のモードに切り替え得るブロック510に示すように、タッチディスプレイ352は、手動コントロールパネルに対して第2の位置(例えば、下降位置)に移動、例えば回動され得る。超音波イメージングシステムは、タッチディスプレイ352の第2の位置への移動に応じて、タッチディスプレイ354上に第2のデフォルトユーザインターフェイス356を自動的に表示するように構成され得る。いくつかの例では、プロセスは、例えば、取り付け機構360の位置インジケータ366を使用して、手動コントロールパネル340に対するタッチコントロールパネル350の位置を感知することを含み得る。
【0030】
この第2のデフォルトユーザインターフェイスは、第1のモードとは異なる第2の動作モードに関連付けられてもよい。したがって、第2のデフォルトユーザインターフェイスは、第2の動作モードに関連する1つ又は複数のタッチセンシティブ領域を介して提示され得る、インタラクティブディスプレイ、メニュー、又は制御手段を含み得る。第2のデフォルトユーザインターフェイスは、休息している/ニュートラルな手の位置でより適切に実行され得る機能のためのソフト制御手段を含み得る。例えば、長時間のソフト制御手段のインタラクション又は操作は、休息している/ニュートラルな手の位置により適している可能性がある。ソフトキーボードタイピング(例えば、図4Aを参照)、スケッチ及び付記(例えば、図7A参照)、並びにボリューム操作(例えば、図7B参照)などの操作は、通常、例えばメニュー選択を行うのと比較して、タッチスクリーンとのより長時間のインタラクションを必要とし得るので、休息している/ニュートラルな手の位置がより適している可能性がある。第2のデフォルトユーザインターフェイスは、第1のデフォルトユーザインターフェイスとは異なるタッチスクリーンインターフェイス(例えば、ソフト制御手段)を提示し得る。追加のデフォルトユーザインターフェイスが追加の所定位置で提供されてもよい。所定位置におけるデフォルトユーザインターフェイスは、ユーザによって設定可能であってもよい。これにより、ユーザは、任意の臨床用途(例えば、診断/術前の心臓血管及び/又は産科用途、緊急/外傷用途など)により適切であるように、タッチディスプレイの各デフォルト位置に対して適切なソフト制御手段を選択することができる。所与の臨床用途について適切なソフト制御手段は、ユーザ(例えば、超音波システムの購入者、又はオペレータ、音波検査者、臨床医などのエンドユーザ)又は製造業者によって、(1)撮像モード(例えば、2D、カラー、剪断波(Shear Wave)、3D撮像など)、(2)ツールセット(例えば、ラベル付き測定、付記、レビュー、レポートなど)、及び臨床用途に特有な制御手段を提供するよう選択可能であってもよい。任意の臨床用途において、ユーザは、必要に応じて、各撮像モード及び関連するツールごとに、第1及び第2のタッチディスプレイの両方について特定のソフト制御手段を選択するという柔軟性を有し得る。
【0031】
上述したように、1つ又は複数のタッチディスプレイは、複数のデフォルト位置の間でのタッチコントロールパネルの移動に応じて、自動的にアクティブ化又は非アクティブ化することができる。例えば、ブロック515に示すように、第2のタッチディスプレイは、タッチコントロールパネルの下降位置への回動に応じて自動的に起動されてもよい。使用のための位置に配置されていないタッチディスプレイは、非アクティブ化されてもよい。例えば、ブロック520に示すように、第1のタッチディスプレイ352が非アクティブ化され得る。これは、例えばタッチコントロールパネルの下降位置への回動に応じて自動的に行われてもよい。いくつかの例では、アクセス不能であっても、両方のタッチディスプレイがアクティブ/照明オン状態を維持することができる。ブロック525に示されるように、第2のタッチディスプレイ354のアクティブ化の際、第2のデフォルトユーザインターフェイスが第2のタッチディスプレイ354上に提供され得る。ブロック530に示されるように、次のステップにおいて、タッチインターフェイスが再び第1のモードに切り替わると(例えば、タッチコントロールパネルを上昇位置まで回動させることによって)、タッチコントロールパネルの上昇位置への回動に応じて、第2のタッチディスプレイ354が非アクティブにされ、第1のタッチディスプレイ352が自動的に再起動され得る。
【0032】
前述したように、第1及び/又は第2のデフォルトユーザインターフェイスのうちの1つ又は複数はユーザ設定可能であってもよく、図6に示すように、特定の臨床用途及び/又はアプリケーションのために望ましいようにユーザがタッチスクリーンインターフェイスを調整することを可能にし得る。図6は、産科(OB)用途及び心血管(CV)用途を含む臨床的に異なる超音波用途の2つの例を示す。各臨床用途において、タッチスクリーンインターフェイスの各動作モードのデフォルトユーザインターフェイスが、さらに2D又は3D操作のために事前設定されてもよい。図示の例に示すように、ユーザはタッチスクリーンインターフェイスを介して、1)臨床用途(例えば、女性のヘルスケア又は心臓関連、2)プリセット(例えば、OB一般及びTEE介入)、及び3)イメージングモード(例えば、2Dイメージング、フローズン(frozen)及び3D/4Dイメージング、ライブボリューム)に特有の所望のデフォルト制御手段を表示するように超音波システムを構成することができる。図6に示される具体例は、あくまで説明のために提供されたものであり、本開示の範囲を限定するものではない。タッチディスプレイ上に表示されるデフォルトユーザインターフェイスは、臨床用途及び/又はアプリケーション、プリセット、又はモードの、図示されるものとは異なる組み合わせのために構成可能であり得る。また、タッチスクリーンインターフェイスが最初にある所定位置に設けられたときにデフォルトユーザインターフェイスが表示され得るが、ユーザは、デフォルトユーザインターフェイスによって実行できるもの以外の機能を実行するために、タッチスクリーン上のユーザインターフェイスを自由に変更することができることが理解されよう。デフォルトユーザインターフェイスは、複数の典型的操作(例えば、特定の臨床用途又はアプリケーションに関連し得る操作)間の効率的で、ほとんど労力を要さない切り替えを提供するが、超音波システムの操作性又は使用を制限するものではない。
【0033】
図4B及び図7A図7Bは、本明細書のいくつかの例に係る第2のモード(例えば、タッチコントロールパネルが下降位置にある場合)のためのデフォルトユーザインターフェイスの簡略図を示す。一例では、第2のデフォルトユーザインターフェイスは、例えば図4Bに示すように、タッチスクリーンキーボードを表示するように構成され得る。他の例では、第2のデフォルトユーザインターフェイスは、例えば図7Aに示すように、取得された画像(例えば、フローズン2D画像)の鏡像を表示するように構成され得る。この例における第2のデフォルトユーザインターフェイスは、画像を操作するための、及び/又は臨床的に関連する情報を取得するためのソフト制御手段/ツールを表示してもよい。第2のデフォルトユーザインターフェイスは、ユーザが画像に注釈を付けること、及び/又は消去、取り消し、及び他の典型的な付記及びスケッチ機能を実行することを可能にするように構成されてもよい。他の例では、第2のデフォルトユーザインターフェイスは、例えば図7Bに示すように、3Dボリュームの画像を表示し、ユーザが3Dボリュームとインタラクトすることを可能にするように構成され得る。この例における第2のデフォルトユーザインターフェイスは、ユーザが画像をズーム、回転、パン、トリミングすること、及び、ボリューム操作に関連し得るが、ユーザがボリューム操作のために手動制御手段を使用している場合にはアクセス不能であり得る消去や取り消し等の機能にアクセスすることを可能にし得る。
【0034】
所与のモードにおいてタッチディスプレイ上に表示される特定のユーザインターフェイスに関連付けられたツール又はアプリケーションは、別のモードにおいてタッチディスプレイ上に表示されるユーザインターフェイスに関連付けられたツール又はアプリケーションから独立して同時に実行可能であり得る。すなわち、ユーザは、単に(例えば、タッチディスプレイを移動させることによって)モードを切り替えることによって、ツール又はアプリケーションを切り替えることができる。これは、所与の時間にかけて、複数のワークフローをアクティブにすることを可能にする。ユーザがタッチスクリーンインターフェイスの別のモードを介して別のワークフローでの作業を開始又は再開するために、タッチスクリーンインターフェイスのあるモードにおける現在のワークフローを中止(例えば、終了)する必要はない。同様に、タッチコントロールパネルが下降位置にあるときでも、ユーザがタッチスクリーンインターフェイスを介して操作を行っている間に、手動制御手段へのアクセスが妨げられない又は不能にされない。ユーザは、タッチコントロールパネルを一時的に上昇位置に移動させることで、タッチスクリーンパネルの下の手動制御手段にアクセスすることができる。第2のタッチディスプレイ354上のワークフローは、ユーザが手動制御手段を操作している間に一時的に中断(例えば、一時停止)され得るが、終了させる必要はない。ユーザは、再び開始させることなく(例えば、ワークフローの開始時に適した特定の機能を実行することなく)、一時停止したワークフローの停止前の段階に戻ることができ、これにより、操作効率を向上させることができる。
【0035】
図8は、本明細書のさらなる例に係る可動タッチスクリーンインターフェイスを有する超音波撮像システムを使用して実行され得るプロセス800のフロー図を示す。図9は、本開示に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを介した無線データ転送の側面を示すコントロールパネルの簡略図を示す。
【0036】
次に、図8及び図9を参照すると、データ転送操作は、本明細書の例に係るマルチモードタッチスクリーンインターフェイスを介してより効率的に実行され得る。より最近では、例えば、緊急医療及びポイントオブケア治療の一環としての使用のために、ポータブル撮像システム(例えば、超音波又は他の撮像アプリケーションを実行する手持ちデバイスなどのモバイルデバイス)が開発されている。このようなポータブル撮像システムの医療環境への導入に伴い、例えば、同じ病院内の別の部門に患者ケアを移す際に、超音波画像及び検査の患者データ及び/又はコピーを従来のカート型超音波システムに転送するために、撮像システム間でデータを迅速かつ容易に転送することが望ましい可能性がある。
【0037】
例示的なプロセスでは、ブロック805に示すように、カート型超音波システム300のタッチディスプレイ上にユーザインターフェイスが最初に提供され得る。ブロック810に示すように、超音波撮像用アプリケーションを実行するように構成された手持ちデバイス(例えば、図9のスマートフォン401、タブレット401’)などのポータブル撮像システムが、カート型超音波システム300の近くに配置され得る。近い又は近接とは、一般に、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの典型的な無線転送通信プロトコルの範囲内であることを意味する。ポータブル撮像システム(例えば401、401’)及びカート型システム(例えば、300)は、現在知られている又は後に開発される1つ又は複数の無線通信デバイスを備え、よって、動作可能な距離は、使用される無線技術の具体的種類に依存し得る。ポータブル撮像システムとカート型超音波システムとの間の無線通信は、ポータブル撮像システムが近接したときに自動的に確立され得る。いくつかの例では、ポータブル撮像システムはカート型システムに接触させられ、例えば、タッチディスプレイが下降位置に設けられている状態でタッチディスプレイ354上に配置されてもよい。
【0038】
ブロック815に示され、また図9に示されるように、マルチモードタッチスクリーンインターフェイスを備えるカート型超音波システムは、ポータブル撮像システムが近傍に配置されることに応じて、自動的に別のデフォルトユーザインターフェイスを表示するように構成され得る。ポータブル撮像システムの近接に応じて表示されるデフォルトユーザインターフェイスは、カート型超音波システムのタッチディスプレイを介してポータブル撮像システムとの間でデータを交換することに関連するユーザ入力を受け取るように構成されたタッチセンシティブ部分(例えば、ソフト制御手段)を含み得る。ブロック820に示すように、ファイル、画像、患者情報、検査結果を含むデータが、ポータブル撮像システムからカート型システムに無線転送され得る。したがって、直接的なファイル/画像転送が、従来の方法よりも便利かつユーザフレンドリーな態様で実現され得る。ポータブル撮像システム(401、401’)から受信される1つ又は複数の画像(403、403’)は、タッチディスプレイ354上に表示されてもよく、かつ/又は追加モニタ(例えば、システム200のモニタ216)などの他のディスプレイ上に複製されてもよい。この「データ転送」インターフェイスを介して様々な操作が実現され、例えば、ポータブル撮像システムからの入力画像の観察及び/又は表示、入力データ(画像、関連する患者/検査データ)の表示及び/又は格納先の受諾及び指定、入力画像の削除、画像の投影などが実現され得る。いくつかの例では、ポータブル撮像システムが通信可能モード及び/又は超音波システム300の通信範囲内にとどまっている間に、カート型超音波システム300のタッチディスプレイ354を介してポータブル撮像システムが制御され得る。例えば、ポータブル撮像システム上への画像の表示、又はポータブル撮像システムからの画像の削除が、タッチディスプレイ354を介して受け取られるユーザ入力に応じて実行されてもよい。
【0039】
本開示によれば、既存の医療用撮像システムと比較して、頻繁に使用される制御手段に対する人間工学的アクセスが改善された超音波システム等の医療撮像システムのためのタッチスクリーンインターフェイスがインプラントされ得る。動作モードごとにタッチスクリーンインターフェイスとユーザとの間の距離及び/又は角度を可動調節することによって、開示されるシステムは、手動制御手段を取り除いたり、システム全体的サイズを増大させることなく、システムの人間工学及びユーザビリティを向上させることができる。本明細書の例は、3Dボリュームデータの操作等、特定の機能を実行するためのより直感的な方法を提供することができる。本明細書の例は、超音波画像及びデータをモバイル超音波アプリケーション及びデバイスからカート型超音波システムに転送するためのより効率的で直観的な方法を提供し得る。本明細書の例は、コントロールパネルのサイズ及び/又はシステム全体の占有面積を増加させることなく、既存の超音波システム設計に追加機能を付加するための手段を提供することができる。本明細書の例は、頻繁に使用されるツール又はアプリケーションに対するより優れた人間工学的アクセスを提供することができる。タッチスクリーンインターフェイスの第2のモードの導入は、必須のハードキー制御手段を排除又は置換することなく、新しいモード特有ツールを、より直感的かつ人間工学的な態様でユーザに提供することを可能にし得る。本明細書の例によれば、撮像システム間のデータ転送は、同様により直観的かつ効率的に行われ得る。これは、緊急/外傷スタッフと病院内の他の部門との間のハンドオフに特に有用であり得る。
【0040】
コンピュータベースシステム又はプログラマブルロジックなどのプログラム可能なデバイスを使用して、構成要素、システム、及び/又は方法が実装される様々な実施形態において、上記システム及び方法は、様々な既知の又は後に開発されるプログラム言語、例えば「C」、「C++」、「FORTRAN」、「Pascal」、及び「VHDL」などのうちの任意のものを使用して実装され得る。したがって、コンピュータなどのデバイスに上記システム及び/又は方法を実施するよう指示することができる情報を含む様々な記憶媒体、例えば磁気コンピュータディスク、光学ディスク、及び電子メモリなどを準備することが可能である。適切なデバイスが記憶媒体に含まれる情報及びプログラムにアクセスすると、記憶媒体は情報及びプログラムを該デバイスに提供し、デバイスが本明細書に記載のシステム及び/又は方法の機能を実行することを可能にする。例えば、ソースファイル、オブジェクトファイル、又は実行可能ファイルなどの適切な素材を含むコンピュータディスクがコンピュータに提供された場合、コンピュータは情報を受け取り、適切に自身を構成し、様々な機能を実現するための上記図面及びフローチャートに概説されている様々なシステム及び方法の機能を実行することができる。すなわち、コンピュータは、上記システム及び/又は方法の各種の要素に関するディスクから情報の様々な部分を受信し、個々のシステム及び/又は方法を実施し、個々の上記システム及び/又は方法の機能を調整することができる。
【0041】
この開示に関連して、本明細書に記載されている様々な方法及びデバイスは、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアとして実装され得ることに留意されたい。さらに、様々な方法及びパラメータは、単なる例示であって、限定的な意味は有さない。この開示に関連して、当業者は、本発明の範囲内において、技術に影響を及ぼすような各自の技術及び必要な機器を決定しつつ、本教示を実施することができる。
【0042】
超音波イメージングシステムを具体的に参照して本発明に係るシステムを説明してきたが、本発明に係るシステムは、1つ又は複数の画像がシステマチックに取得される他の医療イメージングシステムにも拡張され得ることが想定される。本発明に係るシステムは、腎臓、精巣、乳房、卵巣、子宮、甲状腺、肝臓、肺、筋骨格、脾臓、心臓、動脈、及び血管系に関連する画像情報を取得及び/又は記録するために、並びに超音波誘導インターベンションに関連する他のイメージング用途に適用され得る。さらに、本発明に係るシステムは、従来のイメージングシステムとともに使用され、本発明に係るシステムの特徴及び利点を提供することを可能にする1つ又は複数のプログラムを含み得る。本発明の追加の利点及び特徴が、本開示を研究した当業者に明らかとなり、又は本発明の新規システム及び方法を利用する者によって経験される可能性がある。本発明に係るシステム及び方法の他の利点は、従来の医療画像システムを容易にアップグレードして、本発明に係るシステム、装置、及び方法の特徴及び利点を組み込むことができることである。
【0043】
本開示の独創的側面に係る例を、以下に列挙される段落でさらに説明する。
【0044】
A1.可動ベースと、前記可動ベースによって支持されるコントロールパネルとを備える超音波撮像システムであって、前記コントロールパネルは、支持面に設けられた複数の手動制御手段と、前記支持面に移動可能に結合されたタッチコントロールパネルとを備え、前記タッチコントロールパネルは、タッチセンシティブユーザインターフェイスを提供するタッチディスプレイを備え、前記タッチコントロールパネルは、複数の位置の間で移動可能であり、前記複数の位置のそれぞれにおいて、前記タッチディスプレイは前記支持面に対して異なる角度を有し、前記タッチディスプレイは、前記タッチディスプレイが前記複数の位置のいずれかに移動することに応じて、前記タッチディスプレイ上に提供されるユーザインターフェイスを自動的に変更する、超音波撮像システム。
【0045】
A2.前記タッチコントロールパネルは、前記複数の手動制御手段に対して、前記複数の手動制御手段のうちの1つ又は複数にアクセス可能な第1の位置と、前記複数の手動制御手段のうちの前記1つ又は複数にアクセス不能な第2の位置との間で移動可能である、段落A1に記載の超音波撮像システム。
【0046】
A3.前記タッチディスプレイは、前記タッチコントロールパネルの第1の面に設けられた第1のタッチディスプレイであり、前記タッチコントロールパネルはさらに、前記タッチコントロールパネルの前記第1の面とは反対側の第2の面に設けられた第2のタッチディスプレイを備え、前記タッチコントロールパネルは、第1の位置と第2の位置との間で回動可能であり、前記第1の位置は、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な上昇位置に対応し、前記第2の位置は、前記第2のタッチディスプレイがアクセス可能な下降位置に対応する、段落A1又はA2に記載の超音波撮像システム。
【0047】
A4.前記上昇位置は第1の上昇位置であり、前記タッチコントロールパネルは、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な第2の上昇位置にさらに回動可能である、段落A3に記載の超音波撮像システム。
【0048】
A5.前記超音波システムは、前記タッチコントロールパネルの前記下降位置への回動に応じて、前記第2のタッチディスプレイを自動的にアクティブ化する、段落A3又はA4に記載の超音波撮像システム。
【0049】
A6.前記超音波システムはさらに、前記タッチコントロールパネルが前記下降位置に回動されると、前記第1のタッチディスプレイを非アクティブ化する、段落A3乃至A5のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0050】
A7.前記タッチコントロールパネルは、前記タッチコントロールパネルの位置の表示を提供するヒンジ機構を介して前記支持面に結合される、段落A3乃至A6のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0051】
A8.前記ヒンジ機構は、前記タッチコントロールパネルの回転を所定の範囲内に制限する位置リミッタを含む、段落A7に記載の超音波撮像システム。
【0052】
A9.前記第1のタッチディスプレイ、前記第2のタッチディスプレイ、又は両方が容量性ディスプレイである、段落A3乃至A8のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0053】
A10.前記コントロールパネルは、前記可動ベースから分離可能である、段落A1乃至A9のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0054】
A11.前記タッチコントロールパネルとは別のモニタをさらに備える、段落A1乃至A10のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0055】
A12.前記モニタは、関節アームを介して前記可動ベースに接続される、段落A11に記載の超音波撮像システム。
【0056】
A13.前記可動ベースに取り外し可能に結合された少なくとも1つのトランスデューサプローブをさらに備える、段落A1乃至A12のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0057】
B1.可動ベースと、前記可動ベースによって支持されるコントロールパネルとを備える超音波撮像システムであって、前記コントロールパネルは、支持面と、前記支持面に移動可能に結合されたタッチコントロールパネルとを備え、前記タッチコントロールパネルは、前記タッチコントロールパネルの第1の面上の第1のタッチディスプレイと、前記第1の面とは反対側の前記タッチコントロールパネルの第2の面上の第2のタッチディスプレイとを有し、前記タッチコントロールパネルは、前記タッチコントロールパネルが前記支持面に対して第1の角度を有する第1の位置と、前記タッチコントロールパネルが前記支持面に対して、前記第1の角度よりも小さい第2の角度を有する第2の位置との間で回動可能であり、前記第1及び第2のタッチディスプレイはそれぞれ、前記タッチコントロールパネルの前記第1及び第2の位置への回動に応じて、それぞれ第1及び第2のユーザインターフェイスを提供するように構成される、超音波撮像システム。
【0058】
B2.前記第1の位置は、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な上昇位置に対応し、前記第2の位置は、前記第2のタッチディスプレイがアクセス可能な下降位置に対応する、段落B1に記載の超音波撮像システム。
【0059】
B3.前記第1のタッチディスプレイは、前記下降位置ではアクセス不能である、段落B1又はB2に記載の超音波撮像システム。
【0060】
B4.前記ベースに取り外し可能に結合されたトランスデューサプローブをさらに備える、段落B1乃至B3のいずれかに記載の超音波撮像システム。
【0061】
C1.超音波撮像システムの動作方法であって、タッチディスプレイが前記超音波撮像システムの手動コントロールパネルに対して第1の位置にあるとき、前記超音波撮像システムの前記タッチディスプレイ上に第1のデフォルトユーザインターフェイスを表示するステップであって、前記第1のデフォルトユーザインターフェイスは、第1の動作モードに関連する前記タッチディスプレイ上の1つ又は複数のタッチセンシティブ領域を含む、ステップと、前記タッチディスプレイを前記手動コントロールパネルに対して第2の位置に移動させるステップと、前記タッチディスプレイの前記第2の位置への前記移動に応じて、前記タッチディスプレイ上に第2のデフォルトユーザインターフェイスを自動的に表示するステップであって、前記第2のデフォルトユーザインターフェイスは、前記第1のモードとは異なる第2の動作モードに関連する、ステップとを含む方法。
【0062】
C2.前記手動コントロールパネルは複数の手動制御手段を備え、前記タッチディスプレイはタッチコントロールパネルの一部であり、前記タッチディスプレイを移動させるステップは、前記タッチコントロールパネルを、前記複数の手動制御手段がアクセス可能な前記第1の位置から、前記複数の手動制御手段がアクセス不能な前記第2の位置に移動させることを含む、段落C1に記載の方法。
【0063】
C3.前記タッチディスプレイは、タッチコントロールパネルの第1の面に設けられた第1のタッチディスプレイであり、前記タッチコントロールパネルはさらに、前記タッチコントロールパネルの前記第1の面とは反対側の第2の面に設けられた第2のディスプレイを備え、前記タッチディスプレイを移動させるステップは、前記タッチコントロールパネルを前記手動コントロールパネルに対して、前記第1のタッチディスプレイがアクセス可能な前記第1の位置から、前記第2のタッチディスプレイがアクセス可能な前記第2の位置に回動させることを含む、段落C1又はC2に記載の方法。
【0064】
C4.前記タッチコントロールパネルの前記第1の位置から前記第2の位置への前記回動に応じて、前記第2のタッチディスプレイを自動的にアクティブ化するステップをさらに含む、段落C3に記載の方法。
【0065】
C5.前記タッチコントロールパネルの前記第1の位置から前記第2の位置への前記回動に応じて、前記第1のタッチディスプレイを非アクティブ化するステップをさらに含む、段落C3又はC4に記載の方法。
【0066】
C6.前記タッチディスプレイはタッチコントロールパネルの一部であり、前記方法は、前記タッチコントロールパネルの前記手動コントロールパネルに対する位置を感知するステップをさらに含む、段落C1乃至C5のいずれかに記載の方法。
【0067】
C7.ポータブル撮像システムを前記タッチディスプレイの近傍に配置するステップと、前記ポータブル撮像システムから前記超音波撮像システムにデータを無線転送するステップとをさらに含む、段落C1乃至C6のいずれかに記載の方法。
【0068】
C8.ポータブル撮像システムが前記タッチディスプレイの近傍に配置されることに応じて、前記タッチディスプレイ上に第3のデフォルトユーザインターフェイスを自動的に提供するステップをさらに含み、前記第3のデフォルトユーザインターフェイスは、前記ポータブル撮像システムとのデータ交換に関連するユーザ入力を受け取るためのタッチセンシティブ部分を含む、段落C7に記載の方法。
【0069】
C9.ポータブル撮像システムを前記タッチディスプレイの近傍に配置することは、前記ポータブル撮像システムを前記タッチディスプレイ上に配置することを含む、段落C7又はC8に記載の方法。
【0070】
C10.前記第2のタッチディスプレイを介して受け取られたユーザ入力に応じて、前記ポータブル撮像システムから画像を削除するステップ、又は前記ポータブル撮像システム上の画像表示を制御するステップをさらに含む、段落C7乃至C9のいずれかに記載の方法。
【0071】
C11.前記タッチディスプレイが、前記第1及び第2の位置のうちの一方から前記第1及び第2の位置のうちの他方に移動されることに応じて、前記タッチディスプレイ上の第1のワークフローを一時停止するステップと、前記タッチディスプレイが前記第1及び第2の位置のうちの前記一方に移動されることに応じて、前記第1のワークフローを再開するステップとをさらに含む、段落C1乃至C10のいずれかに記載の方法。
【0072】
当然のことながら、本明細書に記載される例、実施形態、又はプロセスのいずれか1つが、1つ又は複数の他の例、実施形態、及び/又はプロセスと組み合わせられてもよく、又は、本発明に係るシステム、装置、及び方法にしたがって別の装置又は装置の部分の間で分離及び/又は実行されてもよい。
【0073】
最後に、上記の議論は、本発明に係るシステムの単なる例示であり、添付の特許請求の範囲をいずれかの特定の実施形態又は実施形態のグループに限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、例示的な実施形態を参照して特に詳細に本発明に係るシステムを説明したが、以下の特許請求の範囲に示される本発明に係るシステムの意図される広範な趣旨及び範囲から逸脱することなく、多様な変更及び代替的実施形態が当業者によって考案され得ることも理解されたい。したがって、明細書及び図面は例示的であると解釈されるべきであり、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9