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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】回動軸体及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
H04M1/02 C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020564162
(86)(22)【出願日】2019-05-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 CN2019085988
(87)【国際公開番号】W WO2019218912
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-11-13
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】201810468830.5
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】薛 ▲飛▼
【合議体】
【審判長】猪瀬 隆広
【審判官】山中 実
【審判官】土居 仁士
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-145948号(JP,U)
【文献】特表2012-502373(JP,A)
【文献】米国特許第9173288(US,B1)
【文献】特開昭55-129580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02, E06B 3/48, E06B 3/90 - 3/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動軸体であって、
前記回動軸体は、第1回動面と第2回動面とを含み、前記第1回動面と前記第2回動面とは共通側辺を有し、前記第1回動面の回動軸心と前記第2回動面の回動軸心とは同側で且つ重ならず、前記第1回動面には第1係止部が設けられ、前記第2回動面には第2係止部が設けられ、
前記回動軸体は、両回動面の回動軸心と同側に設けられ、両回動面に向かって凹となる支持面を更に含み、前記支持面の両側にそれぞれ第3係止部、第4係止部が設けられており、
前記支持面は、内側へ凹んで第2弧状溝及び第3弧状溝を形成し、又は、
前記支持面は、内側へ凹んで方形溝を形成し、
前記第1回動面と前記第2回動面との結合箇所には凹部を有し、
前記回動軸体に配線孔が開設されていることを特徴とする回動軸体。
【請求項2】
請求項1に記載の回動軸体であって、
前記第1係止部が前記第3係止部に連結することによって、前記第1回動面と前記支持面とを連結する第1係止面を形成し、
前記第2係止部が前記第4係止部に連結することによって、前記支持面と前記第2回動面とを連結する第2係止面を形成することを特徴とする回動軸体。
【請求項3】
請求項2に記載の回動軸体であって、
前記回動軸体は、中空回動軸体であり、前記回動軸体は、前記第1回動面、前記第2回動面、前記第2係止面、前記支持面及び前記第1係止面で順次囲まれてなることを特徴とする回動軸体。
【請求項4】
電子機器であって、
第1筐体と第2筐体を含み、前記第1筐体及び/又は前記第2筐体に表示画面が設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体とは請求項1~3のいずれか一項に記載の回動軸体を介して連結され、前記第1筐体は、前記回動軸体の第1回動面の周りに回動可能であり、前記第2筐体は、前記回動軸体の第2回動面の周りに回動可能であることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記表示画面は、前記第1筐体及び/又は前記第2筐体の前記回動軸体の支持面に近い側に設けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記第1筐体と前記第2筐体とは請求項4に記載の回動軸体を介して連結され、
前記電子機器は、前記回動軸体の配線孔を通って前記第1筐体内から前記第2筐体内に延びる回線を更に含むことを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器であって、
前記第1筐体内には第1電池が設けられ、前記第2筐体内には第2電池が設けられ、前記第1電池と前記第2電池とは、前記回線を介して電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項6に記載の電子機器であって、
前記第1筐体には第1表示画面が設けられ、前記第2筐体には第2表示画面が設けられ、前記第1表示画面と前記第2表示画面とは、前記回線を介して電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年5月16日に中国特許庁に提出された中国特許出願201810468830.5の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
【0002】
本開示は、回動軸の技術分野に係り、特に回動軸体及び電子機器に係る。
【背景技術】
【0003】
現在、携帯電話、タブレットなどの電子機器は、1画面デザインが一般的である。1画面デザインは、携帯に便利であるが、そのサイズの制限から閲読に不便を伴う。大画面化と携帯性の両立が求められていることに伴い、画面が折り畳み可能な電子機器が登場している。従来技術における電子機器の折り畳み可能な画面は、通常、従来の円形の回動軸によって画面の折り畳みや展開を実現する。円形の回動軸の場合、その表面が滑らかな回動面となっているため、折り畳み可能な画面を円形の回動軸の周りに回動させると、他の位置決め部材を使用しなければ、折り畳み可能な画面の位置決めができず、折り畳み可能な画面の回動角度の制御が良好に行えなかった。
【0004】
このように、従来技術の円形回動軸では、回動部材の位置決めができず、回動部材の回動角度を良好に制御できないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、従来技術の円形回動軸では、回動部材の位置決めができず、回動部材の回動角度を良好に制御できないという問題を解決するために、回動軸体及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様として、本開示の実施例は、回動軸体を提供する。前記回動軸体は、第1回動面と第2回動面とを含み、前記第1回動面と前記第2回動面とは共通側辺を有し、前記第1回動面の回動軸心と前記第2回動面の回動軸心とは同側で且つ重ならず、前記第1回動面には第1係止部が設けられ、前記第2回動面には第2係止部が設けられている。前記回動軸体は、両回動面の回動軸心と同側に設けられ、両回動面に向かって凹となる支持面を更に含み、前記支持面の両側にそれぞれ第3係止部、第4係止部が設けられている。
【0007】
第2態様として、本開示の実施例は、電子機器を提供する。該電子機器は、第1筐体と第2筐体を含み、前記第1筐体及び前記第2筐体に表示画面が設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体とは第1態様に記載の回動軸体を介して連結され、前記第1筐体は、前記回動軸体の第1回動面の周りに回動可能であり、第2筐体は、前記回動軸体の第2回動面の周りに回動可能である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例において、2つの独立した回動面を回動軸体に設けることによって、回動軸体は、2つの回動部材のそれぞれに独立した回動面を提供し、回動部材が回動軸体の周りに回動することを実現する。本開示の実施例において、両回動面及び支持面にそれぞれ係止部を設けることによって、回動部材が回動軸体を介して回動する際に、それぞれに対応する係止部によって位置決めができ、回動部材の回動角度を好適に制御することができる。
【0009】
本開示の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の記載に必要とされる図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記載に関する図面は、単に本開示の一部の実施例である。当業者にとって、創造性のある作業をしない前提で、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施例による回動軸体の断面図である。
図2】本開示の実施例による別の回動軸体の断面図である。
図3】本開示の実施例による別の回動軸体の断面図である。
図4】本開示の実施例による電子機器の完全展開時の構造模式図である。
図5】本開示の実施例による電子機器の半展開時の構造模式図その1である。
図6】本開示の実施例による電子機器の畳み込み時の構造模式図である。
図7】本開示の実施例による電子機器の半展開時の構造模式図その2である。
図8】本発明の実施例によるフレキシブルスクリーン電子機器の完全展開時の構造模式図である。
図9図1の回動軸体を用いた本開示の実施例によるフレキシブルスクリーン電子機器の断面図である。
図10図2の回動軸体を用いた本開示の実施例による電子機器の断面図である。
図11図3の回動軸体を用いた本開示の実施例による電子機器の断面図その1である。
図12図3の回動軸体を用いた本開示の実施例による電子機器の断面図その2である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術手段を明確且つ完全的に記載する。明らかに、記載する実施例は、本開示の実施例の一部であり、全てではない。本開示の実施例に基づき、当業者が創造性のある作業をせずに為しえる全ての実施例は、本開示の保護範囲に属するものである。
【0012】
図1図3に示すように、本開示の実施例は、回動軸体1を提供する。回動軸体1は、第1回動面11と第2回動面12とを含む。第1回動面11と第2回動面12とは共通側辺を有し、第1回動面11の回動軸心と第2回動面12の回動軸心とは同側で且つ重ならない。第1回動面11には第1係止部13が設けられ、第2回動面12には第2係止部14が設けられている。
【0013】
回動軸体1は、両回動面の回動軸心と同側に設けられ、両回動面に向かって凹となる支持面15を更に含み、支持面15の両側にそれぞれ第3係止部16、第4係止部17が設けられている。
【0014】
本開示の実施例に係る回動軸体は、2つの回動部材を連結するために使用される。ここで、第1回動面11及び第2回動面12は、2つの回動部材のそれぞれに独立した回動面を提供する。例えば、第1回動部材は、第1回動面11の周りに回動可能であり、第2回動部材は、第2回動面12の周りに回動可能である。支持面15が内側へ凹んで形成される空間は、2つの回動部材の脚部のために収納空間を提供することができるだけでなく、2つの回動部材の脚部のために回動空間を提供することもできる。
【0015】
なお、回動部材の脚部とは、回動部材が回動軸体1の周りに回動する際に支持される部位として理解される。以下、回動部材の脚部に関する説明を「電子機器」との関連で具体的に説明する。
【0016】
ここで、第1係止部13及び第2係止部14は、両回動部材がそれぞれの回動面から離脱することを規制するためだけでなく、両回動部材がそれぞれの回動面に沿う最大回動角度を規制するためにも用いられる。第1係止部13、第2係止部14、第3係止部16及び第4係止部17は、共に両回動部材の回動軸体1からの離脱を阻止するためのものである。第1係止部13及び第3係止部16は、共に位置決め面を形成するために用いられ、第2係止部14及び第4係止部17は、共に位置決め面を形成するために用いられる。該2つの位置決め面は、それぞれ両回動部材の位置決めを実現するために用いられ、それぞれ両回動部材を支持するためにも用いられる。具体的には、2つの回動部材がそれぞれ独立した回動面に沿って回動する場合、それぞれの位置決め面が位置する位置まで回動部材が回動すると、回動部材の回動が停止する。
【0017】
本開示の実施例において、回動軸体1の軸方向の長さは、限定されない。回動軸体1は、1本の長い回動軸体1であってもよく、回動軸体1における各係止部の数は、1つであっても、2つであっても、複数であってもよい。回動軸体1は、複数の段の短い回動軸体1であってもよく、回動軸体1の1段あたりの各係止部の数は、1つである。
【0018】
本開示の実施例において、滑らかでスムーズな回動軌跡を提供するために、第1回動面11及び第2回動面12は、同じ側に湾曲した弧状面であってもよく、各回動面の最大回動経路が該回動面の円弧の長さである。第1回動面11と第2回動面12とは、対称に設けられていてもよいし、非対称に設けられていてもよい。
【0019】
本開示の実施例において、回動軸体は、従来技術の回動軸とは異なる異形の回動軸として機能する。従来技術の回動軸は、一般に円形の回動軸であり、円形の回動軸の表面が一体的かつ滑らかな回動面となっており、両回動部材が共通の回動面の周りに回動可能である。一方、本発明の実施例に係る回動軸体は、2つの独立した回動面を有するので、2つの回動部材がそれぞれ独立した回動面に沿って回動可能である。また、円形の回動軸の表面が一体で滑らかな回動面であるため、回動部材が円形の回動軸によって位置決めされず、回動部材の回動角度が良好に制御されない。一方、本発明の実施例に係る回動軸体は、両回動面及び支持面にそれぞれ係止部を設けたため、2つの回動部材がそれぞれ対応する係止部によって位置決めされ、回動部材の回動角度を良好に制御することができる。
【0020】
また、本開示の実施例において、2つの回動面がそれぞれ独立しているため、回動面を回動軸体の幅方向に長くすることにより、回動経路を長くとることができると共に、回動軸体の厚さ方向の寸法が大きくなり過ぎることがない。
【0021】
本開示の実施例において、第1係止部13と第3係止部16とは分離して設けられ、第2係止部14と第4係止部17とも分離して設けられ、回動面と支持面15とは連結部を介して連結されて、回動軸体1を形成する。第1係止部13と第3係止部16とは分離して設けられ、第3係止部16と第4係止部17とは連結して設けられ、又はその逆に設けて、回動軸体1を形成してもよい。
【0022】
任意選択で、第1係止部13と第3係止部16とは連結されて、第1回動面11と支持面15とを連結する第1係止面18を形成する。第2係止部14と第4係止部17とは連結されて、支持面15と第2回動面12とを連結する第2係止面19を形成する。
【0023】
このように、上記の構成とすることで、一方では、本開示の実施例に係る回動軸体1の表面を連続的な表面とし、回動軸体1全体の強度を高めることに有利である。一方、第1係止面18及び第2係止面19は、両回動部材の位置決め時に両回動部材を支持するためにも用いられる。
【0024】
任意選択で、第1係止面18は、平面であり、第2係止面19は、平面である。これにより、回動軸体1の構造及び製作加工がより簡単となる。また、第1係止面18と第2係止面19は、平面であり、両回動部材を位置決めする際に両回動部材にそれぞれ貼着することができ、係止面と回動部材との接触面を増やして、位置決め効果と支持効果を高めることができる。
【0025】
任意選択で、第1係止面18と第2係止面19とは、同一平面上に位置する。このように、両回動部材の位置決め時に両回動部材の表面が同一平面上に位置することができ、特に、フラットな表面を形成することが必要な物、例えば、2画面携帯電話に好適に応用される。
【0026】
任意選択で、回動軸体1は、軸対称な回動軸体とすることで、より高い回動効果を得ることができる。
【0027】
本開示の実施例は、玩具、生活器具、機器、電子機器など、回動軸による連結が必要な物体に応用可能である。電子機器を例にとると、現在、携帯電話、タブレット、ノート、電子リーダーなどの電子機器は、開閉や回動を行うために回動軸を用いることが一般的であり、特に折り畳み画面の携帯電話は、画面の折り畳みや展開を行うために回動軸を用いることが必要である。そこで、本開示の実施例において、該回動軸体を電子機器に応用することを例として具体的に説明する。
【0028】
図4図12に示すように、本開示の実施例による電子機器は、第1筐体2と第2筐体3を含み、第1筐体2及び/又は第2筐体3に表示画面4が設けられ、第1筐体2と第2筐体3とは回動軸体1を介して連結され、第1筐体2は、回動軸体1の第1回動面11の周りに回動可能であり、第2筐体3は、回動軸体1の第2回動面12の周りに回動可能である。
【0029】
ここで、第1筐体2と第2筐体3の回動軸体1と連結する部位には、回動軸体1の外形に整合する空室5を設ける必要がある。
【0030】
本開示の実施例において、第1筐体2と第2筐体3とは、1本の長い回動軸体で連結されていてもよいし、複数段の短い回動軸体で離間して連結されていてもよい。
【0031】
本開示の実施例において、第1筐体2又は第2筐体3に、ノートパソコンや1画面携帯電話機などの電子機器である表示画面4を設けるようにしてもよい。第1筐体2及び第2筐体3の両方に表示画面4を設け、即ち第1筐体2に第1表示画面41を設け、第2筐体3に第2表示画面42を設けるようにしてもよい。
【0032】
電子機器の2つの筐体間には、回線制御又はデータ伝送が関与することがあるので、例えば、ノートパソコンの表示画面とプロセッサとの間、フリップ・カバー・フォンの表示画面と回路基板との間、2画面携帯電話の2つの表示画面の間などでは、回線を設けて接続する必要がある。従って、上記の考慮に基づいて、電子機器は、回線(図示せず)を更に含む。回動軸体1には、回線貫通用の配線孔10(図12を参照)が開設されている。回線は、回動軸体1の配線孔10を通して前記第1筐体2内から前記第2筐体3内に延びる。
【0033】
第1係止面18及び第2係止面19を有する回動軸体1の場合、配線孔10は、第1係止面18から第2係止面19まで貫通して設けられてよい。
【0034】
任意選択で、回動軸体1は、第1回動面11、第2回動面12、第2係止面19、支持面15及び第1係止面18で順次囲んでなる中空回動軸体である。
【0035】
このように、上記の構成により、一方では、本開示の実施例に係る回動軸体1の軽量化が図られ、回動軸体1の軽量化設計に有利となる。一方、回動軸体1に配線孔10を開設する必要がある実施形態にあっては、該配線孔10は、第1係止面18と第2係止面19に開設すればよく、配線孔10の設置がより簡単で便利である。
【0036】
また、本開示の実施例に係る回動軸体1は、中空回動軸体である場合、同じ厚さの中空の円形回動軸に比べて、回動軸体1の内部の空間が円形の回動軸の内部の空間よりも大きくなり、回動軸体1の配線空間が大きくなる。
【0037】
任意選択で、第1筐体2には第1電池(図示せず)が設けられ、第2筐体3には第2電池(図示せず)が設けられ、第1電池と第2電池とは、回線を介して電気的に接続される。
【0038】
このように、第1筐体2及び第2筐体3の両方に電池を設けることにより、電子機器の電池容量を大きくすることができる。
【0039】
任意選択で、第1筐体2には第1表示画面41が設けられ、第2筐体3には第2表示画面42が設けられ、第1表示画面41と第2表示画面42とは、回線を介して電気的に接続される。
【0040】
このように、上記2画面構成とすることにより、表示画面4の表示面積を大きくすることができる。
【0041】
なお、電子機器において、回動軸体1に配線孔を設けることは、必ずしも必要ではない。例えば、図5に示すように、電子機器の表示画面4が第1筐体2と第2筐体3に一体に設けられたフレキシブルスクリーンである場合、仮に第1筐体2に回路基板が設けられ、第2筐体3にフレキシブルスクリーンが設けられる以外に、回線制御やデータ伝送を行うための他の部材が設けられていないとする。この場合、第1筐体2と第2筐体3との間に回線を設けることなく、第1筐体2内の回路基板によって表示画面4全体を制御することができ、回動軸体1に配線孔を設ける必要もない。
【0042】
任意選択で、表示画面4は、第1筐体2及び/又は第2筐体3の回動軸体1の支持面15に近い側に設けられている。
【0043】
これにより、第1筐体2と第2筐体3の畳み込み時に、表示画面4を両筐体間に収めることができ、表示画面4の保護を図ることができる。
【0044】
任意選択で、図1に示すように、支持面15は、内側へ凹んで第1弧状溝151を形成する。
【0045】
電子機器の表示画面4がフレキシブルスクリーンである場合、この実施形態を採用する。支持面15が内側へ凹んで第1弧状溝151を形成することにより、フレキシブルな表示画面4は、折り畳み時に、第1弧状溝151の円弧に沿うようにして良好に湾曲することができ、支持面15に押圧されて破損することがない。
【0046】
任意選択で、図2に示すように、支持面15は、内側へ凹むことによって、両回動部材のうちの第1回動部材(即ち電子機器の第1筐体2)の脚部21が回動可能な第2弧状溝152と、両回動部材のうちの第2回動部材(即ち電子機器の第2筐体3)の脚部31が回動可能な第3弧状溝153を形成する。
【0047】
このため、第1筐体2の脚部21は、第2弧状溝152と第3弧状溝153とに案内されて、第2弧状溝152の円弧面に沿って円滑に回動でき、第2筐体3の脚部31は、第3弧状溝153の円弧面に沿って円滑に回動できる。従って、回動軸体1の回動性能を向上させることができる。
【0048】
任意選択で、図3に示すように、支持面15は、内側へ凹んで方形溝154を形成する。
【0049】
なお、本開示の実施例において、回動軸体1並びに第1筐体2及び第2筐体3の各部の寸法の調整により、第1筐体2及び第2筐体3の展開時における第1表示画面41と第2表示画面42との間の隙間を狭い範囲(例えば、0.3mm以下)に抑えることができ、第1筐体2と第2筐体3の畳み込み時における第1表示画面41と第2表示画面42との間の隙間を狭い範囲(例えば1.6mm以下)に抑えることができる。
【0050】
本開示の実施例において、上記電子機器は、コンピュータ(Computer)、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、PDA(personal digital assistant)、MID(Mobile Internet Device)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)、電子リーダー、ナビゲーター、デジタルカメラなど、表示画面を有する任意の機器である。
【0051】
以上、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲は、これに限定されるものではなく、本開示に開示されている技術的範囲内で当業者であれば容易に想到することができる変更又は置換は、本開示の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を基準とするものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12