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  • 特許-物品搬送装置及び物品検査装置 図1
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  • 特許-物品搬送装置及び物品検査装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】物品搬送装置及び物品検査装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20231222BHJP
   B65G 47/86 20060101ALI20231222BHJP
   B65G 29/00 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
B65G47/14 102B
B65G47/86 G
B65G29/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021034524
(22)【出願日】2021-03-04
(65)【公開番号】P2022134980
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
(74)【代理人】
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
(72)【発明者】
【氏名】新井 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】谷口 英治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴志
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特公平07-049325(JP,B2)
【文献】実公昭55-018138(JP,Y2)
【文献】特開2005-035736(JP,A)
【文献】特開2016-007651(JP,A)
【文献】特公平02-061272(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00-47/96
B65G 29/00-29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(W)を整列させて供給位置(P)に搬送する供給部(4)と、
前記供給部の上方で回転し前記供給位置で前記物品をその内周面に吸着する環状の搬送部(5)と、
を有し、
前記供給部(4)は、前記物品(W)を一列に並べて前記供給位置(P)に搬送する曲線状の搬送経路(9)を有し、
前記供給部(4)は円形であり、前記搬送部(5)の直径は前記供給部の直径よりも大きく、前記搬送部の中心と前記供給部の中心は一致しておらず、
前記搬送部(5)の下方であって前記供給部(4)が存在しない位置に、前記搬送部から離れて落下した前記物品(W)を受け取る物品回収部(30,31)を設けたことを特徴とする物品搬送装置(2)。
【請求項2】
請求項1に記載の物品搬送装置(2)と、
前記物品搬送装置の前記搬送部(5)によって搬送されている前記物品(W)を検査する検査部(3)と、
を有することを特徴とする物品検査装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の供給位置に供給した物品を、回転する環状体の内周面に吸着して搬送する物品搬送装置と、この物品搬送装置を用いた物品検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、光学センサを用いた錠剤測定装置及び錠剤測定方法の発明が開示されている。この錠剤測定装置は、円盤状の搬送ディスク1と光学センサ2を備えた測定部30と、搬送ディスク1と水平方向に隣接して設けられ、測定部30の搬送ディスク1に錠剤3を供給する錠剤供給部40と、測定済みの錠剤3を錠剤コーティング装置に戻す回収部50とを備えている。錠剤供給部40によって供給された錠剤3は、所定位置で搬送ディスク1の外周部に吸着されて搬送され、光学センサ2によってその物性が非接触状態で測定される。規格外の錠剤3は不良品排出部60から排出され、規格内の錠剤3は回収部50を介して錠剤コーティング装置に還送される。この発明によれば、個々の錠剤の正確な物性を連続的に測定し得るものとされている(なお、「背景技術」及び次項の「発明が解決しようとする課題」において各構成部分の名称に付された数字は特許文献1における参照符号である。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-95236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示された錠剤測定装置の発明によれば、錠剤3を供給する錠剤供給部40と、錠剤供給部40から錠剤3を受け取って搬送する円盤状の搬送ディスク1が、水平方向に隣接して設けられている。このため、錠剤測定装置は全体として水平方向についての寸法が大きい大型装置となり、設置に広い床面積が必要であるという問題があった。
【0005】
本発明は、以上説明した従来の技術における課題に鑑みてなされたものであり、物品の供給部と物品の搬送部をコンパクトにまとめて全体を小型化したため設置に広い場所を必要としない利便性の高い物品搬送装置と、これを用いた検査装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された物品搬送装置2は、
物品Wを整列させて供給位置Pに搬送する供給部4と、
前記供給部4の上方で回転し前記供給位置Pで前記物品Wをその内周面に吸着する環状の搬送部5と、
を有し、
前記供給部4は、前記物品Wを一列に並べて前記供給位置Pに搬送する曲線状の搬送経路9を有し、
前記供給部4は円形であり、前記搬送部5の直径は前記供給部の直径よりも大きく、前記搬送部5の中心と前記供給部4の中心は一致しておらず、
前記搬送部5の下方であって前記供給部4が存在しない位置に、前記搬送部5から離れて落下した前記物品Wを受け取る物品回収部30,31を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項に記載された物品検査装置1は、
請求項1に記載の物品搬送装置2と、
前記物品搬送装置2の前記搬送部5によって搬送されている前記物品Wを検査する検査部3と、
を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の物品搬送装置によれば、供給部と搬送部を上下方向に配列したコンパクトな構成により小型化を実現することができる。
【0012】
請求項に記載の物品搬送装置によれば、物品を搬送経路に沿って一列に整列させ、1個ずつ連続的に確実に搬送部に供給することができる。
【0013】
請求項に記載の物品搬送装置によれば、供給部の大半を搬送部の下方に配置することができるため、コンパクトな構成による小型化の実現をさらに進めることができる。
【0014】
請求項に記載の物品搬送装置によれば、下方に供給部が存在しない位置まで搬送部によって物品を搬送した後、搬送部から離して落下させることで、物品回収部に物品を回収することができる。
【0015】
請求項に記載の物品検査装置によれば、供給部と搬送部を上下方向に配列した物品搬送装置のコンパクトな構成により、物品検査装置の小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】物品検査装置の構成の一部を省略乃至模式化して表した平面図である。
図2】物品を整列させて供給位置に搬送する供給部の断面図である。
図3】物品検査装置の斜視図である。
図4図3に対して水平面内で180°反対の側に視点をおいた物品検査装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る物品検査装置1の構成について図1図4を参照して説明する。
平面図である図1に示すように、この物品検査装置1は、平面内において物品Wを円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置2と、搬送コースの途中で物品Wの検査を行なう検査部3を備えている。
【0018】
図1に示すように、物品搬送装置2は、物品Wを円周状に一列に整列させて供給位置Pに搬送する、いわゆる回転式パーツフィーダである供給部4と、供給部4の上方に設けられ、供給部4の供給位置Pにおいて環状体の内周面に物品Wを吸着して保持し、環状体を回転させることによって物品Wを検査部3へ搬送する搬送部5を備えている。
【0019】
なお、物品Wは小径の物品であり、非包装で単品搬送が可能な外径φ:数mm~数十mmの物品、一口サイズの物品の他、既存の製造設備や検査機能を持たない製造設備で製造された所定形状の物品や成形品、特に搬送過程で形が変化しない物品を含む。該当する物品Wとしては、例えば錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ドロップ剤などの製剤、飴、チョコレートなどがある。以下では、平面視で円形とされ、その直径に比して高さ(厚さ)の小さい側面視が略円柱状の錠剤を例にとって説明する。
【0020】
図1及び図2に示すように、供給部4は、回転する深皿状の供給容器6と、供給容器6の中に傾斜して配置され、供給容器6とは別の駆動源で回転する供給円板7を有している。
図2に示すように、供給容器6は、上面が開放された逆円錐台形であり、上面の開口部8に全周にわたって所定幅で設けられた水平な円形のフランジであり、物品の搬送経路となる縁部9と、略円形の底部10と、縁部9と底部10をつなぐ逆円錐筒状の傾斜面11とを備えている。底部10の一部には開口した切り欠き部12が設けられている。供給容器6は、図示しないフレームに回動自在となるように取り付けられている。供給容器6の回転軸は、底部10の中心を通り、底部10に垂直な線に一致する。供給容器6の底部10の下面には、底部10に中心を一致させて円形の内歯ギア13が固定されている。前述した図示しないフレームには、第1モータ14が取り付けられており、第1モータ14の駆動軸14aに設けられたピニオン15が内歯ギア13に噛合している。この第1モータ14を駆動すれば、供給容器6はその中心軸の周りを回転方向A(図1参照)に向けて回転する。
【0021】
図1及び図2に示すように、供給円板7の直径は、供給容器6の底部10の直径よりも若干大きい。供給円板7は、供給容器6の内部において傾斜して配置されている。図2に示すように、供給円板7の外周縁部の一方の端部7a(図2中の右上方にある端部7a)は、供給容器6の傾斜面11の上縁に対峙しており、供給円板7の周方向について前記端部7aとは180°反対側にある他方の端部7b(図2中の左下方にある端部7b)は、供給容器6の傾斜面11の下縁に対峙している。すなわち、傾斜した供給円板7は、供給容器6の傾斜面11の下縁に対峙している部分が最も低く、供給容器6の傾斜面11の上縁に対峙している部分が最も高い。供給円板7の下面の中央には駆動軸(図2参照)が垂直に固定されており、この駆動軸16は傾斜した状態で供給容器6の底部10の切り欠き部12を挿通して第2モータ17(図2参照)に連結されている。第2モータ17は前述した図示しないフレームに取り付けられている。この第2モータ17を駆動すれば、供給容器6の内部において供給円板7は駆動軸16の周りを方向B(図1参照)に向けて回転する。
【0022】
図1及び図2に示すように、供給容器6の縁部9の上方には円弧状の案内板20が設けられている。案内板20は、物品の搬送経路である縁部9の上で物品Wの移動方向を案内するとともに、供給容器6の回転による遠心力によって縁部9の外側に物品Wが飛び出さないように抑える機能を有する。案内板20は、図示しないフレームに取り付けられており、回転する供給容器6の縁部9の上面とは若干の隙間をおいて配置されている。この隙間は、少なくとも物品Wの高さよりは狭いことが必要である。特に図1に示すように、案内板20は、供給円板7の最も高い部分(供給円板7の端部7aが傾斜面11の上縁に対峙している部分)の付近から、供給容器6の回転方向A及び供給円板7の回転方向Bに沿って、供給円板7の最も低い部分(供給円板7の端部7bが傾斜面11の下縁に対峙している部分)に向けて、例えば中心角度で約140°程度にわたり円周状に設けられている。なお、詳細は後述するが、供給容器6の回転方向Aに関する案内板20の先端部よりも、回転方向Aに若干進んだところが、後述する搬送部5に物品Wを受け渡す供給位置Pとなる。
【0023】
図3及び図4に示すように、供給容器6に向けて下方に傾斜した投入経路21から、供給容器6に物品Wが投入されるようになっている。特に図3から分かるように、物品Wの投入位置は、供給円板7の最も低い部分(供給円板7の端部7bが傾斜面11の下縁に対峙している部分)である。なお、図3及び図4では、投入経路21は省略して短く表現されているが、実際の投入経路21は物品Wの供給源まで延設されており、供給容器6に連続的に物品Wを供給できるようになっている。
【0024】
以上のように構成された供給部4において、投入経路21から供給容器6に物品Wを投入しつつ、図2に示す第1モータ14と第2モータ17を同方向に同速度で駆動し、供給容器6及び供給円板7を、同速度で回転方向A及びBにそれぞれ回転させれば、図1に示すように供給円板7の最も低い部分に落下した物品Wは、供給円板7の回転に伴い、供給円板7の最も高い部分まで移動し、供給容器6の縁部9に載り、案内板20に沿って回転方向Aへ移動して供給位置Pに運ばれる。なお、第1モータ14と第2モータ17の回転速度は必ずしも同一でなくてもよい。
【0025】
図1図3及び図4に示すように、搬送部5は供給部4の上方に設けられている。搬送部5の本体は、装置の水平なフレーム22(図3及び図4参照)の円形開口22aに取り付けられ、供給容器6と同一の回転方向Cに回転する環状体25である。なお、先に説明した供給部4の供給容器6はこのフレーム22の円形開口22aの中にあり、供給容器6の縁部9は円形開口22aの上方に突出している。
【0026】
図1図3及び図4に示すように、環状体25は、回転方向Cに垂直な断面が略矩形となる空洞体であって、その内周面には所定間隔で複数の吸引孔26(図3及び図4参照)が全周にわたり開口して形成されている。環状体25には、図示しない吸引手段が接続されており、複数の吸引孔26の各々について選択的に吸引力を作用させることができる。
【0027】
図3及び図4に示すように、環状体25の外周には外歯ギア27が取り付けられており、フレーム22には第3モータ(図3参照)28が取り付けられている。第3モータ28の駆動軸に設けられたピニオン29と外歯ギア27は噛合しており、この第3モータ28を駆動すれば、環状体25はその中心軸の周りを回転方向Cに向けて回転する。
【0028】
図1に示すように、環状体25の直径は、供給容器6の直径よりも大きい。また、環状体25は、その回転中心が供給容器6の回転中心と一致せず、供給容器6に対して平面視で偏芯した配置となっている。そして、供給円板7の外周縁が最も低く、供給容器6の傾斜面11が露出している位置において、供給容器6の縁部9の内周に対してその内周面が略一致するように環状体25は配置されている。供給容器6に対して環状体25を上述のような配置としたため、供給容器6の回転方向Aに関して案内板20の端部よりも若干先方にある供給位置Pでは、供給容器6の縁部9と環状体25は平面視において交差している。すなわち、環状体25は、回転方向Aに関する傾斜面11の中央部の前後では、平面視で供給部4の縁部9と重なっており、環状体25の下方には供給部4が存在する。しかし、これ以外の位置では、環状体25の下方には供給部4は存在せず、後述する検査部3、物品回収部を配置することができる。
【0029】
以上のように構成された供給部4及び搬送部5において、供給部4を作動させて物品Wを所定の投入位置(例えば端部7b近くの供給円板7上)に供給しながら、供給容器6の回転速度Aに同期した回転速度Cで環状体25を同方向に回転させれば、図1に示すように、供給位置Pにおいて縁部9上にある物品Wは環状体25の吸引孔26に吸着され、環状体25の回転によって先方に搬送される。
【0030】
図1図3及び図4に示すように、供給部4の外側であって、回転方向Cに関する環状体25の最も上流側の位置には、検査部3が設けられている。検査部3はフレーム22に取り付けられている。検査部3は、搬送部5の環状体25によって搬送されてきた物品Wの物性を光学センサによって非接触状態で測定することができる。なお、光学センサは一例にすぎず、検査部3による物品Wの検査項目及び検査原理は物品Wの種類や検査目的等に応じて任意であり、特に限定するものではない。
【0031】
図1図3及び図4に示すように、供給部4の外側であって、回転方向Cに関して検査部3よりも下流側の環状体25の下方の2カ所には、物品回収部としてのNG品回収部30とOK品回収部31が回転方向Cについて所定間隔をおいて並んで設けられている。NG品回収部30は、検査部3の検査結果がNGである物品Wを収納し、OK品回収部31は、検査部3の検査結果がOKである物品Wを収納する。検査部3が物品Wの検査を行い、その判定結果がNGであった場合には、環状体25が回転して当該物品WがNG品回収部30の真上に来たところで、当該吸引孔26の吸引力を選択的に停止して当該物品Wを落下させ、NG品回収部30に収納する。検査部3が物品Wの検査を行い、その判定結果がOKであった場合には、環状体25が回転して当該物品WがOK品回収部31の真上に来たところで、当該吸引孔26の吸引力を選択的に停止して当該物品Wを落下させ、OK品回収部31に収納する。
【0032】
なお、吸引力の選択的な停止によってNG品回収部30とOK品回収部31に物品Wを落下させる代わりに、吸引力は常時作用させておくものとし、NG品回収部30とOK品回収部31の真上、かつ物品Wが通過する位置に、上方から下向きにエアを吹き付ける手段を設けておき、物品Wをエアで吸着孔から強制的に離して下方に落下させるものとしてもよい。吸引力をOFFにして物品Wが自然に落下できるようにするよりも、エアで強制的にたたき落とす手法の方が、物品Wの環状体25からの離脱はより確実であるが、落下する速度が大きくなるため物品Wには衝突によって壊れないだけの強度が必要になる。
【0033】
図示はしないが、物品検査装置1には制御部が設けられており、供給部4及び搬送部5を含む物品搬送装置2と、検査部3とを統括して制御することができる。
【0034】
本発明の実施形態に係る物品検査装置1の作用について図1図4を参照して説明する。
図3及び図4に示すように投入経路21から供給容器6に物品Wを供給しつつ、図2に示す第1モータ14と第2モータ17を同方向に同速度で駆動し、図1に示すように供給容器6及び供給円板7を、同速度で回転方向A及びBにそれぞれ回転させる。供給円板7の最も低い部分に落下した物品Wは、供給円板7の回転に伴い、図1及び図2に示すように供給円板7の最も高い部分まで移動し、供給容器6の縁部9に載り、案内板20に沿って一列に整列されて回転方向Aに沿って移動し、供給位置Pに運ばれていく。図1に示すように、供給位置Pにおいて環状体25に吸着されなかった物品Wは、当該物品Wに示した短い矢印が示すように、傾斜面11に沿って落下し、再度、供給位置Pへ供給される。
【0035】
図1に示すように、供給位置Pでは、縁部9上にある物品Wは環状体25の吸引孔26に吸着され、環状体25の回転によって先方に搬送されていく。
【0036】
図1図3及び図4に示すように、回転する環状体25の吸引孔26に保持された各物品Wは、検査部3を通過する際に検査される。検査の判定結果がNGだった場合は、環状体25が回転して当該物品WがNG品回収部30の真上に来たタイミングで吸引孔26の吸引力を停止し、当該物品WをNG品回収部30に落下させて収納する。検査の判定結果がOKだった場合は、環状体25が回転して当該物品WがOK品回収部31の真上に来たタイミングで吸引孔26の吸引力を停止し、当該物品WをOK品回収部31に落下させて収納する。
【0037】
以上説明した実施形態では、環状体25は真円状とした(図1)が、真円状に限られず環状であればよいことは言うまでもない。さらに、環状体25は、その外周面に設けられた外歯ギア27と第3モータ28によって駆動され、物品Wは内周面で吸着・保持するものとしたが、これとは内外逆の構成としてもよい。すなわち、環状体25の回転駆動機構を他の駆動手段に置き換えて外周面の外歯ギア27をなくし、フリーとなった外周面に吸引孔を設けて物品Wを吸着・保持し、搬送するものとしてもよい。この場合には、環状体25と供給部4の配置を図1に示す状態から変更し、供給部4の供給位置Pにおいて環状体25の外周面に物品Wを吸着保持できるようにする必要がある。
【符号の説明】
【0038】
1…物品検査装置
2…物品搬送装置
3…検査部
4…供給部
5…搬送部
9…搬送経路としての縁部
14…第1モータ
17…第2モータ
20…案内板
25…搬送部の環状体
28…第3モータ
30…物品回収部としてのNG品回収部
31…物品回収部としてのOK品回収部
W…製品
P…供給位置
A,B,C…回転方向
図1
図2
図3
図4