(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】送信装置および通信システム
(51)【国際特許分類】
H04L 25/49 20060101AFI20231222BHJP
H03K 19/0175 20060101ALI20231222BHJP
H04L 25/02 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
H04L25/49 K
H03K19/0175 220
H04L25/02 J
(21)【出願番号】P 2021522242
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(86)【国際出願番号】 JP2020019688
(87)【国際公開番号】W WO2020241362
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2019099922
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 貴範
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-006937(JP,A)
【文献】国際公開第2015/146510(WO,A1)
【文献】特表2011-517159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/49
H03K 19/0175
H04L 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシリアル信号を生成可能な第1のシリアライザと、
第2のシリアル信号を生成可能な第2のシリアライザと、
第3のシリアル信号を生成可能な第3のシリアライザと、
第1の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第1の出力部と、
前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第1の出力制御回路と、
第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第2の出力部と、
前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第2の出力制御回路と、
第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第3の出力部と、
前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号に基づいて前記第3の出力部の動作を制御可能な第3の出力制御回路と
を備え、
前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザは、半導体基板においてこの順に配置され、
前記第1の出力制御回路、前記第2の出力制御回路、および前記第3の出力制御回路は、前記半導体基板においてこの順に配置された
送信装置。
【請求項2】
前記第1の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第3の出力部の動作を制御可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記第1の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号が第1の論理を示し、前記第2のシリアル信号が第2の論理を示す場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第1のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第2のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第3のシリアル信号が前記第1の論理を示し、前記第1のシリアル信号が前記第2の論理を示す場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第3のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第1のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第2のシリアル信号が前記第1の論理を示し、前記第3のシリアル信号が前記第2の論理を示す場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第2のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第3のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第3の出力部の動作を制御可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項4】
前記第1の出力部は、
第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと、
前記第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第3のスイッチと、
前記第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第4のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定可能であり、
前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定可能であり、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチのうちの一方をオン状態にし他方をオフ状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチのうちの一方をオン状態にし他方をオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項5】
前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第4の出力制御回路と、
前記第1のシリアル信号の反転信号および前記第2のシリアル信号の反転信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第5の出力制御回路と
を備え、
前記送信装置は、第1の動作モードおよび第2の動作モードを含む複数の動作モードのうちの一つで動作可能であり、
前記第1の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第4の電圧または第5の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第4の電圧または前記第5の電圧に設定可能であり、
前記第3の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、
前記第1の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力部の動作を制御可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項6】
前記第4の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号を交互に選択可能な第1のセレクタを有し、
前記第5の出力制御回路は、前記第1のセレクタが前記第1のシリアル信号を選択する場合には前記第1のシリアル信号の前記反転信号を選択可能であり、前記第1のセレクタが前記第2のシリアル信号を選択する場合には前記第2のシリアル信号の前記反転信号を選択可能な第2のセレクタを有し、
前記第1の出力部は、前記第1のセレクタにより選択された信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第4の電圧または前記第5の電圧に選択的に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第2のセレクタにより選択された信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第4の電圧または前記第5の電圧に選択的に設定可能である
請求項5に記載の送信装置。
【請求項7】
前記第1の出力部は、
第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと、
前記第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第3のスイッチと、
前記第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第4のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第4の電圧に設定可能であり、
前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第5の電圧に設定可能である
請求項5に記載の送信装置。
【請求項8】
前記第5の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号の反転信号、前記第2のシリアル信号の反転信号、および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記複数の動作モードは、さらに第3の動作モードを含み、
前記第1の出力部は、前記第3の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第6の電圧または第7の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第3の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第6の電圧または前記第7の電圧に設定可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第3の動作モードにおいて、前記第1のシリアル信号に基づいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第3の動作モードにおいて、前記第2のシリアル信号に基づいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
請求項5に記載の送信装置。
【請求項9】
第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能な処理部をさらに備え、
前記処理部は、
第1のパラレル信号、第2のパラレル信号、および第3のパラレル信号を生成可能であり、前記第1のパラレル信号を前記第1の送信パラレル信号として出力可能な第1の処理回路と、
前記第1の動作モードにおいて、前記第2のパラレル信号を前記第3の送信パラレル信号として出力するとともに前記第3のパラレル信号を前記第2の送信パラレル信号として出力可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2のパラレル信号を前記第2の送信パラレル信号として出力するとともに前記第3のパラレル信号を前記第3の送信パラレル信号として出力可能な第2の処理回路と
を有し、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
請求項5に記載の送信装置。
【請求項10】
第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能であり、前記第1の送信パラレル信号、前記第2の送信パラレル信号、および前記第3の送信パラレル信号のビット数を変更可能な処理部をさらに備え、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項11】
前記第1のシリアライザは、
複数のシリアライザと、
前記複数のシリアライザから出力された信号を順次選択することにより前記第1のシリアル信号を生成可能なセレクタと
を有する
請求項1に記載の送信装置。
【請求項12】
第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能な処理部をさらに備え、
前記処理部は、
第1のパラレル信号、第2のパラレル信号、および第3のパラレル信号を生成可能な第3の処理回路と、
前記第1のパラレル信号、前記第2のパラレル信号、および前記第3のパラレル信号を入れ替える第1の処理、および前記第1のパラレル信号の反転信号、前記第2のパラレル信号の反転信号、および前記第3のパラレル信号の反転信号を入れ替える第2の処理のうちの一方を行うことにより、前記第1の送信パラレル信号、前記第2の送信パラレル信号、および前記第3の送信パラレル信号を生成可能な第4の処理回路と
を有し、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項13】
第4のシリアル信号を生成可能な第4のシリアライザと、
第5のシリアル信号を生成可能な第5のシリアライザと
前記第4のシリアル信号および前記第5のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第4の出力制御回路と、
前記第4のシリアル信号の反転信号および前記第5のシリアル信号の反転信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第5の出力制御回路と
を備え、
前記送信装置は、第1の動作モードおよび第2の動作モードを含む複数の動作モードのうちの一つで動作可能であり、
前記第1の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第4の電圧または第5の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第4の電圧または前記第5の電圧に設定可能であり、
前記第3の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、
前記第1の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力部の動作を制御可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
請求項1に記載の送信装置。
【請求項14】
送信装置と
前記送信装置から送信された信号を受信可能な受信装置と
を備え、
前記送信装置は、
第1のシリアル信号を生成可能な第1のシリアライザと、
第2のシリアル信号を生成可能な第2のシリアライザと、
第3のシリアル信号を生成可能な第3のシリアライザと、
第1の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第1の出力部と、
前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第1の出力制御回路と、
第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第2の出力部と、
前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第2の出力制御回路と、
第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第3の出力部と、
前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号に基づいて前記第3の出力部の動作を制御可能な第3の出力制御回路と
を有し、
前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザは、半導体基板においてこの順に配置され、
前記第1の出力制御回路、前記第2の出力制御回路、および前記第3の出力制御回路は、前記半導体基板においてこの順に配置された
通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、信号を送信する送信装置、およびそのような送信装置を備えた通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の高機能化および多機能化に伴い、電子機器には、半導体チップ、センサ、表示デバイスなどの様々なデバイスが搭載される。これらのデバイス間では、多くのデータのやり取りが行われ、そのデータ量は、電子機器の高機能化および多機能化に応じて多くなってきている。そこで、しばしば、例えば数Gbpsでデータを送受信可能な高速インタフェースを用いて、データのやりとりが行われる。
【0003】
より伝送容量を高める方法について、様々な技術が開示されている。例えば、特許文献1,2には、3つの電圧レベルを有する3つの信号を用いてデータのやりとりを行う通信システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2011-517159号公報
【文献】特表2010-520715号公報
【発明の概要】
【0005】
このような高速インタフェースでは、さらなるシンボルレートの向上が期待されている。
【0006】
シンボルレートを高めることができる送信装置および通信システムを提供することが望ましい。
【0007】
本開示の一実施の形態における送信装置は、第1のシリアライザと、第2のシリアライザと、第3のシリアライザと、第1の出力部と、第1の出力制御回路と、第2の出力部と、第2の出力制御回路と、第3の出力部と、第3の出力制御回路とを備えている。第1のシリアライザは、第1のシリアル信号を生成可能に構成される。第2のシリアライザは、第2のシリアル信号を生成可能に構成される。第3のシリアライザは、第3のシリアル信号を生成可能に構成される。第1の出力部は、第1の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および第1の電圧と第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定可能に構成される。第1の出力制御回路は、第1のシリアル信号および第2のシリアル信号に基づいて第1の出力部の動作を制御可能に構成される。第2の出力部は、第2の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および第3の電圧のうちのいずれかに設定可能に構成される。第2の出力制御回路は、第3のシリアル信号および第1のシリアル信号に基づいて第2の出力部の動作を制御可能に構成される。第3の出力部は、第3の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および第3の電圧のうちのいずれかに設定可能に構成される。第3の出力制御回路は、第2のシリアル信号および第3のシリアル信号に基づいて第3の出力部の動作を制御可能に構成される。第1のシリアライザ、第2のシリアライザ、および第3のシリアライザは、半導体基板においてこの順に配置され、第1の出力制御回路、第2の出力制御回路、および第3の出力制御回路は、半導体基板においてこの順に配置される。
【0008】
本開示の一実施の形態における通信システムは、上記送信装置を備えたものである。
【0009】
本開示の一実施の形態における送信装置および通信システムでは、第1のシリアライザ、第2のシリアライザ、および第3のシリアライザが、半導体基板においてこの順に配置されるとともに、第1の出力制御回路、第2の出力制御回路、および第3の出力制御回路が、半導体基板においてこの順に配置される。第1のシリアライザにより第1のシリアル信号が生成され、第2のシリアライザにより第2のシリアル信号が生成され、第3のシリアライザにより第3のシリアル信号が生成される。第1の出力制御回路により、第1のシリアル信号および第2のシリアル信号に基づいて、第1の出力部の動作が制御される。第2の出力制御回路により、第3のシリアル信号および第1のシリアル信号に基づいて、第2の出力部の動作が制御される。そして、第3の出力制御回路により、第2のシリアル信号および第3のシリアル信号に基づいて、第3の出力部の動作が制御される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1の実施の形態に係る送信装置の一構成例を表すブロック図である。
【
図3】
図1に示した送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図4】
図3に示した分配回路の一構成例を表す回路図である。
【
図5】
図3に示した生成回路の一構成例を表す回路図である。
【
図6】
図5に示した生成回路の一動作例を表す表である。
【
図7】
図3に示した送信部の一動作例を表す表である。
【
図8】
図1に示した送信装置が適用される通信システムの一構成例を表すブロック図である。
【
図9】
図8に示した入力部の一構成例を表す回路図である。
【
図10】
図1に示した送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図11】
図10に示した入力部の一構成例を表す回路図である。
【
図12】
図11に示した入力部の一動作例を表す説明図である。
【
図13】
図10に示した通信システムの一動作例を表す表である。
【
図14】
図3に示した送信部のレイアウトの一例を表す説明図である。
【
図15A】
図3に示した送信部の一動作モードにおける一動作状態を表す説明図である。
【
図15B】
図3に示した送信部の一動作モードにおける他の動作状態を表す説明図である。
【
図16】
図3に示した送信部の一動作例を表すタイミング波形図である。
【
図17】
図2に示した送信部の他の動作モードにおける一動作例を表す説明図である。
【
図18】比較例に係る送信装置の一構成例を表すブロック図である。
【
図19】
図18に示した送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図21】
図18に示した送信部のレイアウトの一例を表す説明図である。
【
図22】変形例に係るシリアライザ部の一構成例を表すブロック図である。
【
図23】フリップフロップの一構成例を表す回路図である。
【
図24】他の変形例に係る生成回路の一構成例を表す回路図である。
【
図25】
図24に示したフリップフロップの一構成例を表す回路図である。
【
図26】
図24に示した他のフリップフロップの一構成例を表す回路図である。
【
図28】フリップフロップの他の構成例を表す回路図である。
【
図29】
図24に示したフリップフロップの他の構成例を表す回路図である。
【
図30】
図24に示した他のフリップフロップの他の構成例を表す回路図である。
【
図31】他の変形例に係る生成回路の一構成例を表す回路図である。
【
図32】
図31に示したフリップフロップの一構成例を表す回路図である。
【
図33】他の変形例に係る送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図34】
図33に示した送信部が適用される通信システムの一構成例を表すブロック図である。
【
図35】
図34に示した入力部の一構成例を表す回路図である。
【
図36】
図33に示した送信部の他の動作モードにおける一動作例を表す説明図である。
【
図37】他の変形例に係る送信装置の一構成例を表すブロック図である。
【
図38】
図37に示した送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図39】
図38に示した生成回路の一構成例を表す回路図である。
【
図40】他の変形例に係る送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図41】他の変形例に係る送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図42】他の変形例に係る送信部の一構成例を表すブロック図である。
【
図43A】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの一構成例を表すブロック図である。
【
図43B】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図43C】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図43D】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図43E】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図43F】第2の実施の形態に係る送信装置が適用される通信システムの他の構成例を表すブロック図である。
【
図44】第2の実施の形態に係る送信装置の一構成例を表すブロック図である。
【
図45】
図44に示した入れ替え回路の一動作例を表す表である。
【
図46】
図44に示した送信部の一動作例を表すブロック図である。
【
図47】
図43A~43Fに示した通信システムの一動作例を表す表である。
【
図48】実施の形態に係る送信装置が適用されたスマートフォンの外観構成を表す斜視図である。
【
図49】実施の形態に係る送信装置が適用されたアプリケーションプロセッサの一構成例を表すブロック図である。
【
図50】実施の形態に係る送信装置が適用されたイメージセンサの一構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.適用例
【0012】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、第1の実施の形態に係る送信装置(送信装置1)の一構成例を表すものである。送信装置1は、複数のインタフェースを実現可能に構成される。なお、本開示の実施の形態に係る通信システムは、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0013】
送信装置1は、所定の処理を行うことにより、6つの信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を、伝送線路201~206を介して受信装置(図示せず)に送信するように構成される。この例では、伝送線路201~206の特性インピーダンスは、50[Ω]である。送信装置1は、モード制御信号MSELに応じた動作モードMで動作する。送信装置1は、2つの動作モードM1,M2を有している。
【0014】
動作モードM1は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信するモード(差動モード)である。この動作モードM1では、送信装置1は、信号SIG1,SIG2を差動信号として送信し、信号SIG3,SIG4を差動信号として送信し、信号SIG5,SIG6を差動信号として送信するようになっている。
【0015】
動作モードM2は、受信装置に対して3相信号によりデータを送信するモード(3相モード)である。この動作モードM2では、送信装置1は、信号SIG1~SIG3を3相信号として送信し、信号SIG4~SIG6を3相信号として送信する。3相信号を構成する信号のそれぞれは、3つの電圧レベル(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、および低レベル電圧VL)をとりえる信号であり、これらの3つの信号の電圧レベルは、互いに異なるように設定される。
【0016】
図2は、3相信号を構成する3つの信号SIG1,SIG2,SIG3の電圧を表すものである。送信装置1は、3つの信号SIG1,SIG2,SIG3を用いて、6つのシンボル“+x”,“-x”,“+y”,“-y”,“+z”,“-z”を送信する。例えば、シンボル“+x”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を高レベル電圧VHにし、信号SIG2を低レベル電圧VLにし、信号SIG3を中レベル電圧VMにする。シンボル“-x”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を低レベル電圧VLにし、信号SIG2を高レベル電圧VHにし、信号SIG3を中レベル電圧VMにする。シンボル“+y”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を中レベル電圧VMにし、信号SIG2を高レベル電圧VHにし、信号SIG3を低レベル電圧VLにする。シンボル“-y”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を中レベル電圧VMにし、信号SIG2を低レベル電圧VLにし、信号SIG3を高レベル電圧VHにする。シンボル“+z”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を低レベル電圧VLにし、信号SIG2を中レベル電圧VMにし、信号SIG3を高レベル電圧VHにする。シンボル“-z”を送信する場合には、送信装置1は、信号SIG1を高レベル電圧VHにし、信号SIG2を中レベル電圧VMにし、信号SIG3を低レベル電圧VLにする。なお、この例では、信号SIG1,SIG2,SIG3を例に挙げて説明したが、信号SIG4,SIG5,SIG6についても同様である。送信装置1は、このような信号SIG1~SIG3を生成し、生成した信号SIG1~SIG3を送信する。同様に、送信装置1は、信号SIG4~SIG6を生成し、生成した信号SIG4~SIG6を送信するようになっている。
【0017】
送信装置1は、
図1に示したように、処理部10と、送信部20とを備えている。
【0018】
処理部10は、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DATA1~DATA6を生成するように構成される。パラレル信号DATA1~DATA6のそれぞれは、この例では最大で8ビットのビット幅を有する信号である。すなわち、送信装置1は、複数のアプリケーションに対応可能であり、処理部10は、アプリケーションに応じて、それぞれが例えば4ビットのビット幅のパラレル信号DATA1~DATA6、5ビットのビット幅のパラレル信号DATA1~DATA6、6ビットのビット幅のパラレル信号DATA1~DATA6、7ビットのビット幅のパラレル信号DATA1~DATA6、および8ビットのビット幅のパラレル信号DATA1~DATA6のうちのいずれかを生成するようになっている。なお、この例では、パラレル信号DATA1~DATA6のそれぞれは、最大で8ビットのビット幅を有するようにしたが、これに限定されるものではなく、さらに9ビット以上のビット幅を有してもよい。
【0019】
処理部10は、処理回路11と、入れ替え回路12,13とを有している。
【0020】
処理回路11は、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DT1~DT6を生成するように構成される。パラレル信号DT1~DT6のそれぞれは、6組のパラレル信号DATA1~DATA6のそれぞれと同様に、この例では最大で8ビットのビット幅を有する信号である。処理部10は、処理回路11が生成したパラレル信号DT1~DT6のうち、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA1として出力するとともに、パラレル信号DT4をパラレル信号DATA4として出力するようになっている。
【0021】
入れ替え回路12は、モード制御信号MSELに基づいて、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替えるように構成される。具体的には、入れ替え回路12は、動作モードMが動作モードM1(差動モード)である場合には、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替えずに、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3をそのまま出力する。これにより、処理部10は、パラレル信号DT2をパラレル信号DATA2として出力するとともに、パラレル信号DT3をパラレル信号DATA3として出力する。また、入れ替え回路12は、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替える。これにより、処理部10は、パラレル信号DT3をパラレル信号DATA2として出力するとともに、パラレル信号DT2をパラレル信号DATA3として出力するようになっている。
【0022】
入れ替え回路13は、入れ替え回路12と同様に、モード制御信号MSELに基づいて、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替えるように構成される。具体的には、入れ替え回路13は、動作モードMが動作モードM1(差動モード)である場合には、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替えずに、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6をそのまま出力する。これにより、処理部10は、パラレル信号DT5をパラレル信号DATA5として出力するとともに、パラレル信号DT6をパラレル信号DATA6として出力する。また、入れ替え回路13は、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替える。これにより、処理部10は、パラレル信号DT6をパラレル信号DATA5として出力するとともに、パラレル信号DT5をパラレル信号DATA6として出力するようになっている。
【0023】
送信部20は、パラレル信号DATA1~DATA6およびモード制御信号MSELに基づいて信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を出力端子Tout1~Tout6からそれぞれ出力するように構成される。
【0024】
図3は、送信部20の一構成例を表すものである。送信部20は、シリアライザSER1~SER6と、分配回路21~26と、フリップフロップ(F/F)31,32と、ラッチ(LA)33と、セレクタ34,35と、フリップフロップ(F/F)41,42と、ラッチ(LA)43と、セレクタ44,45と、フリップフロップ(F/F)51,52と、ラッチ(LA)53と、セレクタ54,55と、生成回路61~66と、フリップフロップ(F/F)部71~76と、出力部DRV1~DRV6と、制御部29とを有している。なお、これらのブロックをつなぐ信号は、例えば、差動信号であってもよいし、単相信号であってもよい。
【0025】
シリアライザSER1は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1をシリアライズしてシリアル信号S1を生成するように構成される。シリアライザSER1には、アプリケーションに応じて、最大で8ビットのビット幅のパラレル信号DATA1が供給される。シリアライザSER1は、パラレル信号DATA1が4ビットのビット幅の信号である場合には、この4ビットのビット幅のパラレル信号DATA1をシリアライズし、パラレル信号DATA1が5ビットのビット幅の信号である場合には、この5ビットのビット幅のパラレル信号DATA1をシリアライズし、パラレル信号DATA1が6ビットのビット幅の信号である場合には、この6ビットのビット幅のパラレル信号DATA1をシリアライズし、パラレル信号DATA1が7ビットのビット幅の信号である場合には、この7ビットのビット幅のパラレル信号DATA1をシリアライズし、パラレル信号DATA1が8ビットのビット幅の信号である場合には、この8ビットのビット幅のパラレル信号DATA1をシリアライズするようになっている。同様に、シリアライザSER2は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA2をシリアライズしてシリアル信号S2を生成するように構成される。シリアライザSER3は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA3をシリアライズしてシリアル信号S3を生成するように構成される。シリアライザSER4は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA4をシリアライズしてシリアル信号S4を生成するように構成される。シリアライザSER5は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA5をシリアライズしてシリアル信号S5を生成するように構成される。シリアライザSER6は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA6をシリアライズしてシリアル信号S6を生成するように構成される。なお、この例では、パラレル信号DATA1~DATA6のそれぞれは、最大で8ビットのビット幅を有するようにしたが、これに限定されるものではなく、さらに9ビット以上のビット幅を有してもよい。
【0026】
分配回路21は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER1から出力されたシリアル信号S1を、生成回路61,62またはフリップフロップ31に選択的に供給するように構成される。制御信号MSWは、動作モードM1(差動モード)では低レベル(“0”)に設定され、動作モードM2(3相モード)では高レベル(“1”)に設定される。分配回路21は、制御信号MSWが高レベル(“1”)である場合に、シリアル信号S1を生成回路61および生成回路62に供給し、制御信号MSWが低レベル(“0”)である場合に、シリアル信号S1をフリップフロップ31に供給するようになっている。同様に、分配回路22は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER2から出力されたシリアル信号S2を、生成回路61,63またはフリップフロップ32に選択的に供給するように構成される。分配回路23は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER3から出力されたシリアル信号S3を、生成回路62,63またはフリップフロップ41に選択的に供給するように構成される。分配回路24は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER4から出力されたシリアル信号S4を、生成回路64,65またはフリップフロップ42に選択的に供給するように構成される。分配回路25は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER5から出力されたシリアル信号S5を、生成回路64,66またはフリップフロップ51に選択的に供給するように構成される。分配回路26は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER6から出力されたシリアル信号S6を、生成回路65,66またはフリップフロップ52に選択的に供給するように構成される。
【0027】
図4は、分配回路21の一構成例を表すものである。なお、分配回路22~26についても同様である。分配回路21は、インバータ81と、論理積(AND)回路82~84とを有している。インバータ81は、制御信号MSWを反転した信号を出力するように構成される。論理積回路82は、シリアル信号S1および制御信号MSWの論理積を示す信号を出力するように構成される。論理積回路83は、シリアル信号S1および制御信号MSWの論理積を示す信号を出力するように構成される。論理積回路84は、シリアル信号S1およびインバータ81の出力信号の論理積を示す信号を出力するように構成される。
【0028】
この構成により、制御信号MSWが高レベル(“1”)である場合には、分配回路21の論理積回路82がシリアル信号S1を生成回路61に供給し、論理積回路83がシリアル信号S1を生成回路62に供給し、論理積回路84が低レベルの信号をフリップフロップ31に供給する。また、分配回路21は、制御信号MSWが低レベル(“0”)である場合には、分配回路21の論理積回路84がシリアル信号S1をフリップフロップ31に供給し、論理積回路82が低レベルの信号を生成回路61に供給し、論理積回路83が低レベルの信号を生成回路62に供給するようになっている。
【0029】
フリップフロップ31(
図3)は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P31として出力するとともに、その信号P31の反転信号を信号N31として出力するように構成される。
【0030】
フリップフロップ32は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。ラッチ33は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ32の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P33として出力するとともに、その信号P33の反転信号を信号N33として出力するように構成される。
【0031】
セレクタ34は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号P31,P33のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S34として出力するように構成される。具体的には、セレクタ34は、信号P31,P33のうちの選択された信号を信号P34として出力するとともに、その信号P34の反転信号を信号N34として出力するようになっている。セレクタ35は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号N31,N33のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S35として出力するように構成される。具体的には、セレクタ35は、信号N31,N33のうちの選択された信号を信号P35として出力するとともに、その信号P35の反転信号を信号N35として出力するようになっている。
【0032】
フリップフロップ41は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P41として出力するとともに、その信号P41の反転信号を信号N41として出力するように構成される。
【0033】
フリップフロップ42は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。ラッチ43は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ42の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P43として出力するとともに、その信号P43の反転信号を信号N43として出力するように構成される。
【0034】
セレクタ44は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号P41,P43のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S44として出力するように構成される。具体的には、セレクタ44は、信号N41,P43のうちの選択された信号を信号P44として出力するとともに、その信号P44の反転信号を信号N44として出力するようになっている。セレクタ45は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号N41,N43のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S45として出力するように構成される。具体的には、セレクタ45は、信号N41,N43のうちの選択された信号を信号P45として出力するとともに、その信号P45の反転信号を信号N45として出力するようになっている。
【0035】
フリップフロップ51は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P51として出力するとともに、その信号P51の反転信号を信号N51として出力するように構成される。
【0036】
フリップフロップ52は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。ラッチ53は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ52の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P53として出力するとともに、その信号P53の反転信号を信号N53として出力するように構成される。
【0037】
セレクタ54は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号P51,P53のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S54として出力するように構成される。具体的には、セレクタ54は、信号P51,P53のうちの選択された信号を信号P54として出力するとともに、その信号P54の反転信号を信号N54として出力するようになっている。セレクタ55は、動作モードM1において、制御信号SELに基づいて、信号N51,N53のうちの一方を選択し、選択された信号を信号S55として出力するように構成される。具体的には、セレクタ55は、信号N51,N53のうちの選択された信号を信号P55として出力するとともに、その信号P55の反転信号を信号N55として出力するようになっている。
【0038】
生成回路61は、動作モードM2において、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)、および分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路61の入力端子A1は分配回路21に接続され、入力端子A2は分配回路22に接続される。フリップフロップ部71は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路61から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S71を出力するように構成される。
【0039】
生成回路62は、動作モードM2において、分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)、および分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路62の入力端子A1は分配回路23に接続され、入力端子A2は分配回路21に接続される。フリップフロップ部72は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路62から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S72を出力するように構成される。
【0040】
生成回路63は、動作モードM2において、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)、および分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路63の入力端子A1は分配回路22に接続され、入力端子A2は分配回路23に接続される。フリップフロップ部73は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路63から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S73を出力するように構成される。
【0041】
生成回路64は、動作モードM2において、分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)、および分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路64の入力端子A1は分配回路24に接続され、入力端子A2は分配回路25に接続される。フリップフロップ部74は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路64から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S74を出力するように構成される。
【0042】
生成回路65は、動作モードM2において、分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)、および分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路65の入力端子A1は分配回路26に接続され、入力端子A2は分配回路24に接続される。フリップフロップ部75は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路65から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S75を出力するように構成される。
【0043】
生成回路66は、動作モードM2において、分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)、および分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路66の入力端子A1は分配回路25に接続され、入力端子A2は分配回路26に接続される。フリップフロップ部76は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路66から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S76を出力するように構成される。
【0044】
図5は、生成回路61およびフリップフロップ部71の一構成例を表すものである。なお生成回路62~66、およびフリップフロップ部72~76についても同様である。
【0045】
生成回路61は、否定論理積(NAND)回路85と、否定論理積回路86と、インバータ87と、否定論理積回路88と、インバータ89とを有している。否定論理積回路85の第1の入力端子は生成回路61の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は生成回路61の入力端子A2に接続され、出力端子は否定論理積回路86の第2の入力端子および否定論理積回路88の第1の入力端子に接続される。否定論理積回路86の第1の入力端子は生成回路61の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は否定論理積回路85の出力端子に接続され、出力端子はインバータ87の入力端子およびフリップフロップ部71に接続される。インバータ87の入力端子は否定論理積回路86の出力端子に接続され、出力端子はフリップフロップ部71に接続される。否定論理積回路88の第1の入力端子は、否定論理積回路85の出力端子に接続され、第2の入力端子は生成回路61の入力端子A2に接続され、出力端子はフリップフロップ部71およびインバータ89の入力端子に接続される。インバータ89の入力端子は否定論理積回路88の出力端子に接続され、出力端子はフリップフロップ部71に接続される。
【0046】
フリップフロップ部71は、4つのフリップフロップ91~94を有している。フリップフロップ91は、クロック信号CLKに基づいて、インバータ87の出力信号をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。フリップフロップ92は、クロック信号CLKに基づいて、否定論理積回路86の出力信号をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。フリップフロップ93は、クロック信号CLKに基づいて、否定論理積回路88の出力信号をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。フリップフロップ94は、クロック信号CLKに基づいて、インバータ89の出力信号をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力するように構成される。フリップフロップ部71は、フリップフロップ91の出力信号を出力端子T1から出力し、フリップフロップ92の出力信号を出力端子T2から出力し、フリップフロップ93の出力信号を出力端子T3から出力し、フリップフロップ94の出力信号を出力端子T4から出力するようになっている。
【0047】
図6は、生成回路61およびフリップフロップ部71の一動作例を表すものである。信号SA1,SA2は、生成回路61の入力端子A1,A2における入力信号である。信号ST1,ST2,ST3,ST4は、フリップフロップ部71の出力端子T1,T2,T3,T4における出力信号である。信号SA1,SA2が“0,0”または“1,1”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,1,1,0”になる。また、信号SA1,SA2が“0,1”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,1,0,1”になる。また、信号SA1,SA2が“1,0”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“1,0,1,0”になる。
【0048】
出力部DRV1(
図3)は、フリップフロップ部71から出力された信号S71、およびセレクタ34から出力された信号S34に基づいて、出力端子Tout1の電圧を設定するように構成される。出力部DRV2は、フリップフロップ部72から出力された信号S72、およびセレクタ35から出力された信号S35に基づいて、出力端子Tout2の電圧を設定するように構成される。出力部DRV3は、フリップフロップ部73から出力された信号S73、およびセレクタ44から出力された信号S44に基づいて、出力端子Tout3の電圧を設定するように構成される。出力部DRV4は、フリップフロップ部74から出力された信号S74、およびセレクタ45から出力された信号S45に基づいて、出力端子Tout4の電圧を設定するように構成される。出力部DRV5は、フリップフロップ部75から出力された信号S75、およびセレクタ54から出力された信号S54に基づいて、出力端子Tout5の電圧を設定するように構成される。出力部DRV6は、フリップフロップ部76から出力された信号S76、およびセレクタ55から出力された信号S55に基づいて、出力端子Tout6の電圧を設定するように構成される。
【0049】
図5に示したように、出力部DRV1は、セレクタ101~104と、トランジスタ111,114,115,118と、抵抗素子112,113,116,117とを有している。トランジスタ111,114,115,118は、N型のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタである。
【0050】
セレクタ101は、制御信号MSWに基づいて、フリップフロップ91の出力信号および信号P34のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。具体的には、セレクタ101は、制御信号MSWが高レベル(“1”)である場合に、フリップフロップ91の出力信号を選択し、制御信号MSWが低レベル(“0”)である場合に、信号P34を選択するようになっている。同様に、セレクタ102は、制御信号MSWに基づいて、フリップフロップ92の出力信号および信号N34のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。セレクタ103は、制御信号MSWに基づいて、フリップフロップ93の出力信号および信号P34のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。セレクタ104は、制御信号MSWに基づいて、フリップフロップ94の出力信号および信号N34のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。
【0051】
トランジスタ111のゲートにはセレクタ101の出力信号が供給され、ドレインには電圧V1が供給され、ソースは抵抗素子112の一端に接続される。抵抗素子112の一端はトランジスタ111のソースに接続され、他端は抵抗素子113の一端および出力端子Tout1に接続される。抵抗素子113の一端は、抵抗素子112の他端および出力端子Tout1に接続され、他端はトランジスタ114のドレインに接続される。トランジスタ114のゲートにはセレクタ102の出力信号が供給され、ドレインは抵抗素子113の他端に接続され、ソースは接地される。トランジスタ111のオン抵抗の抵抗値および抵抗素子112の抵抗値の合計値は、約100Ωに設定される。同様に、トランジスタ114のオン抵抗の抵抗値および抵抗素子113の抵抗値の合計値は、約100Ωに設定される。
【0052】
トランジスタ115のゲートにはセレクタ103の出力信号が供給され、ドレインには電圧V1が供給され、ソースは抵抗素子116の一端に接続される。抵抗素子116の一端はトランジスタ115のソースに接続され、他端は抵抗素子117の一端および出力端子Tout1に接続される。抵抗素子117の一端は、抵抗素子116の他端および出力端子Tout1に接続され、他端はトランジスタ118のドレインに接続される。トランジスタ118のゲートにはセレクタ104の出力信号が供給され、ドレインは抵抗素子117の他端に接続され、ソースは接地される。トランジスタ115のオン抵抗の抵抗値および抵抗素子116の抵抗値の合計値は、約100Ωに設定される。同様に、トランジスタ118のオン抵抗の抵抗値および抵抗素子117の抵抗値の合計値は、約100Ωに設定される。
【0053】
以上、出力部DRV1を例に挙げて説明したが、出力部DRV2~DRV6についても同様である。
【0054】
動作モードM1(差動モード)では、制御信号MSWは低レベル(“0”)に設定される。これにより、
図3において、分配回路21は、シリアル信号S1をフリップフロップ31に供給し、分配回路22は、シリアル信号S2をフリップフロップ32に供給し、分配回路23は、シリアル信号S3をフリップフロップ41に供給し、分配回路24は、シリアル信号S4をフリップフロップ42に供給し、分配回路25は、シリアル信号S5をフリップフロップ51に供給し、分配回路26は、シリアル信号S6をフリップフロップ52に供給する。その結果、セレクタ34が信号S34(信号P34,N34)を出力し、セレクタ35が信号S35(信号P35,N35)を出力し、セレクタ44が信号S44(信号P44,N44)を出力し、セレクタ45が信号S45(信号P45,N45)を出力し、セレクタ54が信号S54(信号P54,N54)を出力し、セレクタ55が信号S55(信号P55,N55)を出力する。制御信号MSWは低レベル(“0”)であるので、例えば出力部DRV1(
図5)では、セレクタ101,103は、セレクタ34から出力された信号P34を選択し、セレクタ102,104は、セレクタ34から出力された信号N34を選択する。信号P34が高レベルであり、信号N34が低レベルである場合には、トランジスタ111,115がオン状態になり、トランジスタ114,118がオフ状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定され、出力部DRV1の出力インピーダンスは約50Ωになる。また、信号P34が低レベルであり、信号N34が高レベルである場合には、トランジスタ114,118がオン状態になり、トランジスタ111,115がオフ状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定され、出力部DRV1の出力インピーダンスは約50Ωになる。出力部DRV2~DRV6についても同様である。
【0055】
また、動作モードM2(3相モード)では、制御信号MSWは高レベル(“1”)に設定される。これにより、
図3において、分配回路21は、シリアル信号S1を生成回路61,62に供給し、分配回路22は、シリアル信号S2を生成回路61,63に供給し、分配回路23は、シリアル信号S3を生成回路62,63に供給し、分配回路24は、シリアル信号S4を生成回路64,65に供給し、分配回路25は、シリアル信号S5を生成回路64,66に供給し、分配回路26は、シリアル信号S6を生成回路65,66に供給する。その結果、フリップフロップ部71~76が、信号S71~S76をそれぞれ出力する。制御信号MSWは低レベル(“0”)であるので、例えば出力部DRV1(
図5)では、セレクタ101~104は、フリップフロップ部71から出力された信号S71を選択する。
図6に示したように、信号S71に含まれる4つの信号ST1~ST4が“1,0,1,0”である場合には、トランジスタ111,115がオン状態になり、トランジスタ114,118がオフ状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定され、出力部DRV1の出力インピーダンスは約50Ωになる。信号ST1~ST4が“0,1,0,1”である場合には、トランジスタ114,118がオン状態になり、トランジスタ111,115がオフ状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定され、出力部DRV1の出力インピーダンスは約50Ωになる。また、信号ST1~ST4が“0,1,1,0”である場合には、トランジスタ114,115がオン状態になり、トランジスタ111,118がオフ状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は中レベル電圧VMに設定され、出力部DRV1の出力インピーダンスは約50Ωになる。出力部DRV2~DRV6についても同様である。
【0056】
図7は、動作モードM2(3相モード)における、シリアル信号S1~S3に基づく動作の一例を表すものである。シリアル信号S4~S6についても同様である。シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,0”である場合を例に、詳細に説明する。
【0057】
図3に示したように、生成回路61の入力端子A1にシリアル信号S1が入力され、入力端子A2にシリアル信号S2が入力されるので、生成回路61における信号SA1,SA2は“1,0”になる。この場合には、
図6に示したように、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“1,0,1,0”になるので、
図7に示したように、信号SIG1の電圧は高レベル電圧VHになる。
【0058】
また、
図3に示したように、生成回路62の入力端子A1にシリアル信号S3が入力され、入力端子A2にシリアル信号S1が入力されるので、生成回路62における信号SA1,SA2は“0,1”になる。この場合には、
図6に示したように、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,1,0,1”になるので、
図7に示したように、信号SIG2の電圧は低レベル電圧VLになる。
【0059】
また、
図3に示したように、生成回路63の入力端子A1にシリアル信号S2が入力され、入力端子A2にシリアル信号S3が入力されるので、生成回路63における信号SA1,SA2は“0,0”になる。この場合には、
図6に示したように、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,1,1,0”になるので、
図7に示したように、信号SIG3の電圧は中レベル電圧VMになる。
【0060】
このように、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,0”である場合には、信号SIG1の電圧は高レベル電圧VHになり、信号SIG2の電圧は低レベル電圧VLになり、信号SIG3の電圧は中レベル電圧VMになる。よって、送信部20は、
図2,7に示したように、シンボル“+x”を送信する。
【0061】
同様に、送信部20は、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,1”である場合にシンボル“-x”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,0,1”である場合にシンボル“+y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,1,0”である場合にシンボル“-y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,0”である場合にシンボル“+z”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,1”である場合にシンボル“-z”を送信するようになっている。
【0062】
制御部29(
図3)は、モード制御信号MSELに基づいて、2つの動作モードM1,M2のうちの1つを選択し、送信部20がその選択された動作モードで動作するように、送信部20を制御するように構成される。モード制御信号MSELは、例えば送信装置1の外部から供給される。制御部29は、このモード制御信号MSELに基づいて、これらの2つの動作モードM1,M2のうちの1つを選択する。制御部29は、選択された動作モードに応じて、クロック信号CLK、制御信号MSW,SELを生成する。制御部29は、動作モードMが動作モードM1である場合には、制御信号MSWを低レベル(“0”)にし、動作モードMが動作モードM2である場合には、制御信号MSWを高レベル(“1”)にする。また、制御部29は、選択された動作モードに応じて、出力部DRV1~DRV6において用いられる電圧V1を生成する。動作モードM1における電圧V1および動作モードM2における電圧V1は、同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0063】
(通信システムについて)
図8は、送信装置1が動作モードM1(差動モード)で動作する場合における通信システム4の一構成例を表すものである。通信システム4は、送信装置1と、受信装置210とを備えている。受信装置210は、入力部211~213を有している。動作モードM1では、出力部DRV1,DRV2が信号SIG1,SIG2を差動信号として送信し、入力部211がこれらの信号SIG1,SIG2を受信する。同様に、出力部DRV3,DRV4が信号SIG3,SIG4を差動信号として送信し、入力部212がこれらの信号SIG3,SIG4を受信する。出力部DRV5,DRV6が信号SIG5,SIG6を差動信号として送信し、入力部213がこれらの信号SIG5,SIG6を受信するようになっている。なお、この例では、1つの受信装置210に3つの入力部211~213を設け、その受信装置210に対してデータを送信したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、3つの受信装置にそれぞれ入力部を1つずつ設け、これらの3つの受信装置に対してデータを送信してもよい。
【0064】
図9は、入力部211の一構成例を表すものである。なお、以下では入力部211を例に説明するが、入力部212,213についても同様である。入力部211は、抵抗素子216と、アンプ217とを有している。抵抗素子216は、通信システム4の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、100[Ω]程度である。抵抗素子216の一端は入力端子Tin11に接続され、他端は入力端子Tin12に接続される。アンプ217は、正入力端子における信号と負入力端子における信号の差分に応じて“1”または“0”を出力するように構成される。アンプ217の正入力端子は、抵抗素子216の一端および入力端子Tin11に接続され、負入力端子は、抵抗素子216の他端および入力端子Tin12に接続される。
【0065】
この構成により、通信システム4では、差動信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0066】
図10は、送信装置1が動作モードM2(3相モード)で動作する通信システム5の一構成例を表すものである。通信システム5は、送信装置1と、受信装置220とを備えている。受信装置220は、入力部221,222を有している。このモードでは、出力部DRV1~DRV3が信号SIG1~SIG3を3相信号として送信し、入力部221がこれらの信号SIG1~SIG3を受信する。同様に、出力部DRV4~DRV6が信号SIG4~SIG6を3相信号として送信し、入力部222がこれらの信号SIG4~SIG6を受信するようになっている。
【0067】
図11は、入力部221の一構成例を表すものである。なお、以下では入力部221を例に説明するが、入力部222についても同様である。入力部221は、抵抗素子224~226と、アンプ227~229とを有している。抵抗素子224~226は、通信システム5の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、50[Ω]程度である。抵抗素子224の一端は入力端子Tin21に接続され、他端は抵抗素子225,226の他端に接続される。抵抗素子225の一端は入力端子Tin22に接続され、他端は抵抗素子224,226の他端に接続される。抵抗素子226の一端は入力端子Tin23に接続され、他端は抵抗素子224,226の他端に接続される。アンプ227の正入力端子は、アンプ229の負入力端子、抵抗素子226の一端、および入力端子Tin21に接続され、負入力端子は、アンプ228の正入力端子、抵抗素子225の一端、および入力端子Tin22に接続される。アンプ228の正入力端子は、アンプ227の負入力端子、抵抗素子225の一端、および入力端子Tin22に接続され、負入力端子は、アンプ229の正入力端子、抵抗素子226の一端、および入力端子Tin23に接続される。アンプ229の正入力端子は、アンプ228の負入力端子、抵抗素子226の一端、および入力端子Tin23に接続され、負入力端子は、アンプ227の正入力端子、抵抗素子224の一端、および入力端子Tin21に接続される。
【0068】
図12は、入力部221の一動作例を表すものである。この例では、入力部221は、シンボル“+x”を受信している。すなわち、信号SIG1の電圧は高レベル電圧VHであり、信号SIG2の電圧は低レベル電圧VLであり、信号SIG3の電圧は中レベル電圧VMである。この場合には、入力端子Tin21、抵抗素子224、抵抗素子225、入力端子Tin22の順に電流Iinが流れる。そして、アンプ227の正入力端子には高レベル電圧VHが供給されるとともに負入力端子には低レベル電圧VLが供給され、アンプ227は“1”を出力する。また、アンプ228の正入力端子には低レベル電圧VLが供給されるとともに負入力端子には中レベル電圧VMが供給され、アンプ228は“0”を出力する。また、アンプ229の正入力端子には中レベル電圧VMが供給されるとともに負入力端子には高レベル電圧VHが供給され、アンプ227は“0”を出力する。このようにして、アンプ227,228,229の出力信号は“1,0,0”になる。
【0069】
図13は、入力部221の一動作例を表すものである。上述したように、入力部221がシンボル“+x”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,0,0”になる。同様に、入力部221がシンボル“-x”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,1,1”になり、入力部221がシンボル“+y”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“0,1,0”になり、入力部221がシンボル“-y”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,0,1”になり、入力部221がシンボル“+z”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“0,0,1”になり、入力部221がシンボル“-z”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,1,0”になる。
図7,13に示したように、アンプ227の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S1に対応し、アンプ228の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S3に対応し、アンプ229の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S2に対応する。
【0070】
この構成により、通信システム5では、3相信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0071】
(送信部20のレイアウトについて)
図14は、送信部20におけるシリアル信号S1~S3に係る各ブロックの、半導体基板における回路配置の一例を表すものである。この
図14には、パッドPAD1~PAD3およびESD(Electro-Static Discharge)保護回路ESD1~ESD3も併せて示している。パッドPAD1~PAD3は、出力端子Tout1~Tout3に対応するものであり、ESD保護回路ESD1~ESD3は、これらのパッドPAD1~PAD3の近くにそれぞれ配置されている。この例では、
図14における一番上の段に、シリアライザSER1、分配回路21、回路241、出力部DRV1、ESD保護回路ESD1、およびパッドPAD1が配置され、その下の段に、シリアライザSER2、分配回路22、回路242、出力部DRV2、ESD保護回路ESD2、およびパッドPAD2が配置され、その下の段に、シリアライザSER3、分配回路23、回路243、出力部DRV3、ESD保護回路ESD3、およびパッドPAD3が配置される。回路241は、生成回路61、フリップフロップ部71、フリップフロップ31、およびセレクタ34を含む。同様に、回路242は、生成回路62、フリップフロップ部72、フリップフロップ32、ラッチ33、およびセレクタ35を含む。回路243は、生成回路63、フリップフロップ部73、フリップフロップ41、およびセレクタ44を含む。
【0072】
分配回路21~23と、回路241~243との間には、配線領域240が設けられている。この配線領域240には、分配回路21~23から回路241~243へ信号を伝える複数の配線が配置される。
図14において、矢印は、配線領域240における信号の流れを示している。具体的には、配線領域240では、分配回路21から回路241,242に信号が伝達され、分配回路22から回路241,243に信号が伝達され、分配回路23から回路242,243に信号が伝達されるようになっている。
【0073】
ここで、シリアライザSER1は、本開示における「第1のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER2は、本開示における「第2のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER3は、本開示における「第3のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアル信号S1は、本開示における「第1のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアル信号S2は、本開示における「第2のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアル信号S3は、本開示における「第3のシリアル信号」の一具体例に対応する。生成回路61は、本開示における「第1の出力制御回路」の一具体例に対応する。生成回路62は、本開示における「第2の出力制御回路」の一具体例に対応する。生成回路63は、本開示における「第3の出力制御回路」の一具体例に対応する。セレクタ34は、本開示における「第4の出力制御回路」の一具体例に対応する。セレクタ35は、本開示における「第5の出力制御回路」の一具体例に対応する。出力部DRV1は、本開示における「第1の出力部」の一具体例に対応する。出力部DRV2は、本開示における「第2の出力部」の一具体例に対応する。出力部DRV3は、本開示における「第3の出力部」の一具体例に対応する。トランジスタ111は、本開示における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。トランジスタ114は、本開示における「第2のスイッチ」の一具体例に対応する。トランジスタ115は、本開示における「第3のスイッチ」の一具体例に対応する。トランジスタ118は、本開示における「第4のスイッチ」の一具体例に対応する。動作モードM2は、本開示における「第1の動作モード」の一具体例に対応する。動作モードM1は、本開示における「第2の動作モード」の一具体例に対応する。処理部10は、本開示における「処理部」の一具体例に対応する。処理回路11は、本開示における「第1の処理回路」の一具体例に対応する。入れ替え回路12は、本開示における「第2の処理回路」の一具体例に対応する。パラレル信号DATA1は、本開示における「第1の送信パラレル信号」の一具体例に対応する。パラレル信号DATA2は、本開示における「第2の送信パラレル信号」の一具体例に対応する。パラレル信号DATA3は、本開示における「第3の送信パラレル信号」の一具体例に対応する。パラレル信号DT1は、本開示における「第1のパラレル信号」の一具体例に対応する。パラレル信号DT2は、本開示における「第2のパラレル信号」の一具体例に対応する。パラレル信号DT3は、本開示における「第3のパラレル信号」の一具体例に対応する。
【0074】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の送信装置1の動作および作用について説明する。
【0075】
(全体動作概要)
まず、
図1を参照して、送信装置1の全体動作概要を説明する。
【0076】
処理部10は、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DATA1~DATA6を生成する。具体的には、処理部10の処理回路11は、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DT1~DT6を生成する。入れ替え回路12は、モード制御信号MSELに基づいて、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替える。入れ替え回路13は、入れ替え回路12と同様に、モード制御信号MSELに基づいて、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替える。これにより、処理部10は、動作モードMが動作モードM1(差動モード)である場合には、パラレル信号DT1,DT2,DT3,DT4,DT5,DT6を、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3,DATA4,DATA5,DATA6としてそれぞれ出力する。また、処理部10は、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、パラレル信号DT1,DT3,DT2,DT4,DT6,DT5を、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3,DATA4,DATA5,DATA6としてそれぞれ出力する。
【0077】
送信部20は、パラレル信号DATA1~DATA6およびモード制御信号MSELに基づいて信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を出力端子Tout1~Tout6からそれぞれ出力する。動作モードMが動作モードM1(差動モード)である場合には、送信部20は、信号SIG1,SIG2を差動信号として送信し、信号SIG3,SIG4を差動信号として送信し、信号SIG5,SIG6を差動信号として送信する。また、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、送信部20は、信号SIG1~SIG3を3相信号として送信し、信号SIG4~SIG6を3相信号として送信する。
【0078】
(詳細動作)
次に、動作モードM1,M2における送信部20の動作について詳細に説明する。
【0079】
(動作モードM1)
図15A,15Bは、動作モードM1における送信部20の一動作例を表すものであり、
図15Aはある動作状態を示し、
図15Bは他の動作状態を示す。動作モードM1では、送信部20は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0080】
動作モードM1では、制御部29は、クロック信号CLKと、低レベル(“0”)の制御信号MSWと、高レベルと低レベルとの間で交互に変化する制御信号SELを生成する。
【0081】
シリアライザSER1~SER6は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1~DATA6をシリアライズすることによりシリアル信号S1~S6をそれぞれ生成する。
【0082】
制御信号MSWが低レベル(“0”)であるので、分配回路21はシリアル信号S1をフリップフロップ31に供給し、分配回路22はシリアル信号S2をフリップフロップ32に供給し、分配回路23はシリアル信号S3をフリップフロップ41に供給し、分配回路24はシリアル信号S4をフリップフロップ42に供給し、分配回路25はシリアル信号S5をフリップフロップ51に供給し、分配回路26はシリアル信号S6をフリップフロップ52に供給する。
【0083】
フリップフロップ31は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P31として出力するとともに、その信号P31の反転信号を信号N31として出力する。
【0084】
フリップフロップ32は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力する。ラッチ33は、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ32の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P33として出力するとともに、その信号P33の反転信号を信号N33として出力する。
【0085】
セレクタ34は、高レベルと低レベルとの間で交互に変化する制御信号SELに基づいて、信号P31と信号P33を交互に選択することにより信号S34を生成し、セレクタ35は、制御信号SELに基づいて、信号N31と信号N33を交互に選択することにより信号S35を生成する。セレクタ34が信号P31を選択しているときはセレクタ35が信号N31を選択し(
図15A)、セレクタ34が信号P33を選択しているときはセレクタ35が信号N33を選択する(
図15B)。
【0086】
図16は、セレクタ34,35の一動作例を示すタイミング波形図を表すものであり、(A)は信号P31または信号N31の波形を示し、(B)は信号P33または信号N33の波形を示し、(C)は信号S34または信号S35の波形を示す。この例では、シリアライザSER1は、クロック信号CLKに同期して、データD0,D2,D4,…をこの順にシリアル信号S1として出力し、シリアライザSER2は、クロック信号CLKに同期して、データD1,D3,D5,…をこの順にシリアル信号S2として出力する。フリップフロップ31は、クロック信号CLKに同期して、シリアル信号S1をサンプリングすることにより、信号P31,N31を生成する(
図16(A))。また、フリップフロップ32およびラッチ33は、クロック信号CLKに同期して、シリアル信号S2をサンプリングすることにより、信号P33,N33を生成する(
図16(B))。ラッチ33により、信号P33,N33の遷移タイミングは、信号P31,N31の遷移タイミングとずれたタイミングになる。信号P31,N31におけるデータが安定している期間P1において(
図16(A))、セレクタ34は信号P31を選択することにより信号S34を生成するとともに、セレクタ35は信号N31を選択することにより信号S35を生成する(
図16(C))。また、信号P33,N33におけるデータが安定している期間P2において(
図16(B))、セレクタ34は信号P33を選択することにより信号S34を生成するとともに、セレクタ35は信号N33を選択することにより信号S35を生成する(
図16(C))。このような動作の結果、信号S34,S35には、データD0,D1,D2,…がこの順に並ぶ。すなわち、動作モードM1では、セレクタ34,35のそれぞれは、2:1のシリアライザとして動作する。
【0087】
ここで、信号N31は信号P31の反転信号であり、信号N33は信号P33の反転信号であるため、信号S35は、信号S34の反転信号である。具体的には、信号S35の信号P35は、信号S34の信号P34の反転信号であり、信号S35の信号N35は、信号S34の信号N34の反転信号である。
【0088】
制御信号MSWが低レベル(“0”)であるので、出力部DRV1は信号S34に基づいて信号SIG1を生成する。具体的には、出力部DRV1は、信号S34に含まれる信号P34が高レベルであり、信号N34が低レベルである場合には、信号SIG1の電圧を高レベル電圧VHにし、信号S34に含まれる信号P34が低レベルであり、信号N34が高レベルである場合には、信号SIG1の電圧を低レベル電圧VLにする。同様に、出力部DRV2は信号S35に基づいて信号SIG2を生成する。このようにして、送信部20は、信号SIG1,SIG2を差動信号として送信する。
【0089】
同様に、フリップフロップ41は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P41として出力するとともに、その信号P41の反転信号を信号N41として出力する。
【0090】
フリップフロップ42は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力する。ラッチ43は、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ42の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P43として出力するとともに、その信号P43の反転信号を信号N43として出力する。
【0091】
セレクタ44は、制御信号SELに基づいて、信号P41と信号P43を交互に選択することにより信号S44を生成し、セレクタ45は、制御信号SELに基づいて、信号N41と信号N43を交互に選択することにより信号S45を生成する。セレクタ44が信号P41を選択しているときはセレクタ45が信号N41を選択し、セレクタ44が信号P43を選択しているときはセレクタ45が信号N43を選択する。
【0092】
そして、出力部DRV3は信号S44に基づいて信号SIG3を生成し、出力部DRV4は信号S45に基づいて信号SIG4を生成する。このようにして、送信部20は、信号SIG3,SIG4を差動信号として送信する。
【0093】
同様に、フリップフロップ51は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P51として出力するとともに、その信号P51の反転信号を信号N51として出力する。
【0094】
フリップフロップ52は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力する。ラッチ53は、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ52の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P53として出力するとともに、その信号P53の反転信号を信号N53として出力する。
【0095】
セレクタ54は、制御信号SELに基づいて、信号P51と信号P53を交互に選択することにより信号S54を生成し、セレクタ55は、制御信号SELに基づいて、信号N51と信号N53を交互に選択することにより信号S55を生成する。セレクタ54が信号P51を選択しているときはセレクタ55が信号N51を選択し、セレクタ54が信号P53を選択しているときはセレクタ55が信号N53を選択する。
【0096】
そして、出力部DRV5は信号S54に基づいて信号SIG5を生成し、出力部DRV6は信号S55に基づいて信号SIG6を生成する。このようにして、送信部20は、信号SIG5,SIG6を差動信号として送信する。
【0097】
このように、動作モードM1では、送信装置1は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0098】
(動作モードM2)
図17は、動作モードM2における送信部20の一動作例を表すものである。動作モードM1では、送信部20は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0099】
動作モードM2では、制御部29は、クロック信号CLKと、高レベル(“0”)の制御信号MSWとを生成する。
【0100】
シリアライザSER1~SER6は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1~DATA6をシリアライズすることによりシリアル信号S1~S6をそれぞれ生成する。
【0101】
制御信号MSWが高レベル(“1”)であるので、分配回路21はシリアル信号S1を生成回路61,62に供給し、分配回路22はシリアル信号S2を生成回路61,63に供給し、分配回路23はシリアル信号S3を生成回路62,63に供給し、分配回路24はシリアル信号S4を生成回路64,65に供給し、分配回路25はシリアル信号S5を生成回路64,66に供給し、分配回路26はシリアル信号S6を生成回路65,66に供給する。
【0102】
生成回路61は、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)、および分配回路22(シリアル信号S2)の出力信号に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部71は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路61から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S71を出力する。
【0103】
制御信号MSWが低レベル(“1”)であるので、出力部DRV1は信号S71に基づいて信号SIG1を生成する。具体的には、出力部DRV1は、
図6に示したように、信号S71に含まれる4つの信号ST1~ST4が“1,0,1,0”である場合には、信号SIG1の電圧を高レベル電圧VHにし、信号S71に含まれる4つの信号ST1~ST4が“0,1,0,1”である場合には、信号SIG1の電圧を低レベル電圧VLにし、信号S71に含まれる4つの信号ST1~ST4が“0,1,1,0”である場合には、信号SIG1の電圧を中レベル電圧VMにする。
【0104】
同様に、生成回路62は、分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)、および分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部72は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路62から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S72を出力する。出力部DRV2は信号S72に基づいて信号SIG2を生成する。
【0105】
生成回路63は、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)、および分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部73は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路63から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S73を出力する。出力部DRV3は信号S73に基づいて信号SIG3を生成する。
【0106】
これにより、送信部20は、
図7に示したように、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,0”である場合には、信号SIG1の電圧を高レベル電圧VHにし、信号SIG2の電圧を低レベル電圧VLにし、信号SIG3の電圧を中レベル電圧VMにする。これにより、送信部20は、シンボル“+x”を送信する。同様に、送信部20は、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,1”である場合にシンボル“-x”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,0,1”である場合にシンボル“+y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,1,0”である場合にシンボル“-y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,0”である場合にシンボル“+z”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,1”である場合にシンボル“-z”を送信する。このようにして、送信部20は、信号SIG1~SIG3を3相信号として送信する。
【0107】
生成回路64は、分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)、および分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部74は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路64から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S74を出力する。出力部DRV4は信号S74に基づいて信号SIG4を生成する。
【0108】
生成回路65は、分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)、および分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部75は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路65から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S75を出力する。出力部DRV5は信号S75に基づいて信号SIG5を生成する。
【0109】
生成回路66は、分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)、および分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)に基づいて、4つの信号を生成する。フリップフロップ部76は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路66から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S76を出力する。出力部DRV6は信号S76に基づいて信号SIG6を生成する。
【0110】
これにより、送信部20は、シリアル信号S1~S4の場合(
図7)と同様に、シリアル信号S4,S5,S6が“1,0,0”である場合には、信号SIG4の電圧を高レベル電圧VHにし、信号SIG4の電圧を低レベル電圧VLにし、信号SIG5の電圧を中レベル電圧VMにする。これにより、送信部20は、シンボル“+x”を送信する。同様に、送信部20は、シリアル信号S4,S5,S6が“0,1,1”である場合にシンボル“-x”を送信し、シリアル信号S4,S5,S6が“0,0,1”である場合にシンボル“+y”を送信し、シリアル信号S4,S5,S6が“1,1,0”である場合にシンボル“-y”を送信し、シリアル信号S4,S5,S6が“0,1,0”である場合にシンボル“+z”を送信し、シリアル信号S4,S5,S6が“1,0,1”である場合にシンボル“-z”を送信する。このようにして、送信部20は、信号SIG4~SIG6を3相信号として送信する。
【0111】
このように、動作モードM2では、送信装置1は、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。
【0112】
以上のように、送信装置1では、複数の動作モードM1,M2を設け、差動信号および3相信号により受信装置に対してデータを送信することができるようにしたので、様々なインタフェースを実現することができる。
【0113】
これにより、例えば、電子機器のシステム設計の自由度を高めることができる。具体的には、例えば、この送信部20をプロセッサに搭載した場合には、3相信号に対応した周辺デバイスを用いて電子機器を構成することもできるし、差動信号に対応した周辺デバイスを用いて電子機器を構成することもできる。また、例えば、1つのプロセッサで様々なインタフェースを実現することができるため、インタフェースごとにプロセッサを準備する必要がないため、プロセッサの品種数を絞ることができ、コストを削減することができる。また、各動作モードM1,M2において、シリアライザSER1~SER6、出力部DRV1~DRV6などを共用するようにしたので、インタフェースごとに別回路を設ける場合に比べて、回路配置に必要な面積を抑えることができる。
【0114】
また、送信装置1では、
図14に示したように、シリアル信号S1を生成するシリアライザSER1、シリアル信号S2を生成するシリアライザSER2、およびシリアル信号S3を生成するシリアライザSER3を、半導体基板においてこの順に配置した。また、この
図14に示したように、動作モードM2においてシリアル信号S1,S2に基づいて動作する生成回路61、動作モードM2においてシリアル信号S1,S3に基づいて動作する生成回路62、および動作モードM2においてシリアル信号S2,S3に基づいて動作する生成回路63を、半導体基板においてこの順に配置した。これにより、以下に比較例と対比して説明するように、シリアル信号S1,S2,S3を伝達する配線の長さがアンバランスになるおそれを低減することができるので、シンボルレートを高めることができる
【0115】
(比較例)
次に、比較例に係る送信装置1Rと対比して、本実施の形態の作用を説明する。
【0116】
図18は、比較例に係る送信装置1Rの一構成例を表すものである。送信装置1Rは、処理部10Rと、送信部20Rとを備えている。
【0117】
処理部10Rは、本実施の形態に係る処理部10と同様に、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DATA1~DATA6を生成するように構成される。この処理部10Rは、処理回路11を有している。処理回路11は、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DT1~DT6を生成するように構成される。処理部10Rは、動作モードMにかかわらず、パラレル信号DT1,DT2,DT3,DT4,DT5,DT6を、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3,DATA4,DATA5,DATA6としてそれぞれ出力するようになっている。すなわち、本実施の形態に係る処理部10(
図1)では、入れ替え回路12,13を設け、動作モードMが動作モードM2である場合に、入れ替え回路12がパラレル信号DT2,DT3を互いに入れ替えるとともに、入れ替え回路13がパラレル信号DT5,DT6を互いに入れ替えるようにしたが、この比較例に係る処理部10Rでは、入れ替え回路12,13を設けず、パラレル信号DT2,DT3を互いに入れ替えずにそのままパラレル信号DATA2,DATA3として出力し、パラレル信号DT5,DT6を互いに入れ替えずにそのままパラレル信号DATA5,DATA6として出力するようになっている。
【0118】
送信部20Rは、パラレル信号DATA1~DATA6およびモード制御信号MSELに基づいて信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を出力端子Tout1~Tout6からそれぞれ出力するように構成される。
【0119】
図19は、送信部20Rの一構成例を表すものである。本変形例に係る送信部20Rでは、本実施の形態に係る送信部20(
図3)とは、シリアライザSER1~SER6と、分配回路21~26および生成回路61~66との間の配線が異なっている。
【0120】
分配回路21は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER1から出力されたシリアル信号S1を、生成回路61,62またはフリップフロップ31に選択的に供給するように構成される。分配回路22は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER2から出力されたシリアル信号S2を、生成回路62,63またはフリップフロップ32に選択的に供給するように構成される。分配回路23は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER3から出力されたシリアル信号S3を、生成回路61,63またはフリップフロップ41に選択的に供給するように構成される。分配回路24は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER4から出力されたシリアル信号S4を、生成回路64,65またはフリップフロップ42に選択的に供給するように構成される。分配回路25は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER5から出力されたシリアル信号S5を、生成回路65,66またはフリップフロップ51に選択的に供給するように構成される。分配回路26は、制御信号MSWに基づいて、シリアライザSER6から出力されたシリアル信号S6を、生成回路64,66またはフリップフロップ52に選択的に供給するように構成される。
【0121】
生成回路61は、動作モードM2において、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)、および分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路61の入力端子A1は分配回路21に接続され、入力端子A2は分配回路23に接続される。
【0122】
生成回路62は、動作モードM2において、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)、および分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路62の入力端子A1は分配回路22に接続され、入力端子A2は分配回路21に接続される。
【0123】
生成回路63は、動作モードM2において、分配回路23の出力信号(シリアル信号S3)、および分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路63の入力端子A1は分配回路23に接続され、入力端子A2は分配回路22に接続される。
【0124】
生成回路64は、動作モードM2において、分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)、および分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路64の入力端子A1は分配回路24に接続され、入力端子A2は分配回路26に接続される。
【0125】
生成回路65は、動作モードM2において、分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)、および分配回路24の出力信号(シリアル信号S4)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路65の入力端子A1は分配回路25に接続され、入力端子A2は分配回路24に接続される。
【0126】
生成回路66は、動作モードM2において、分配回路26の出力信号(シリアル信号S6)、および分配回路25の出力信号(シリアル信号S5)に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路66の入力端子A1は分配回路26に接続され、入力端子A2は分配回路25に接続される。
【0127】
図20は、動作モードM2(3相モード)における、シリアル信号S1~S3に基づく動作の一例を表すものである。送信部20Rは、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,0”である場合にシンボル“+x”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,1”である場合にシンボル“-x”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,1,0”である場合にシンボル“+y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,0,1”である場合にシンボル“-y”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“0,0,1”である場合にシンボル“+z”を送信し、シリアル信号S1,S2,S3が“1,1,0”である場合にシンボル“-z”を送信するようになっている。比較例に係る送信装置1Rでは、本実施の形態に係る送信装置1とは異なり、動作モードM2において、例えば、処理部10Rがパラレル信号DT2,DT3を互いに入れ替えない。よって、比較例に係るシリアル信号S2,S3(
図20)は、本実施の形態に係るシリアル信号S2,S3(
図7)と互いに入れ替わっている。
【0128】
動作モードM2では、
図10に示した例と同様に、送信装置1Rおよび受信装置220を用いて通信システム5Rを構成することができる。
図13に示したように、受信装置220の入力部221がシンボル“+x”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,0,0”になり、入力部221がシンボル“-x”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,1,1”になり、入力部221がシンボル“+y”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“0,1,0”になり、入力部221がシンボル“-y”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,0,1”になり、入力部221がシンボル“+z”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“0,0,1”になり、入力部221がシンボル“-z”を受信する場合には、アンプ227,228,229の出力信号は“1,1,0”になる。
図7,20に示したように、アンプ227の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S1に対応し、アンプ228の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S2に対応し、アンプ229の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S3に対応する。すなわち、本実施の形態では、
図7,13に示したように、アンプ227,228,229の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S1,S3,S2にそれぞれ対応したが、本比較例では、
図13,20に示したように、アンプ227,228,229の出力信号は、送信部20におけるシリアル信号S1,S2,S3にそれぞれ対応する。
【0129】
図21は、送信部20Rにおけるシリアル信号S1~S3に係る各ブロックの、半導体基板における回路配置の一例を表すものである。この例では、
図14における一番上の段に、シリアライザSER1、分配回路21、回路241、出力部DRV1、ESD保護回路ESD1、およびパッドPAD1が配置され、その下の段に、シリアライザSER2、分配回路22、回路242、出力部DRV2、ESD保護回路ESD2、およびパッドPAD2が配置され、その下の段に、シリアライザSER3、分配回路23、回路243、出力部DRV3、ESD保護回路ESD3、およびパッドPAD3が配置される。
【0130】
分配回路21~23と、回路241~243との間には、配線領域240Rが設けられている。この配線領域240Rには、分配回路21~23から回路241~243へ信号を伝える複数の配線が配置される。配線領域240Rでは、分配回路21から回路241,242に信号が伝達され、分配回路22から回路242,243に信号が伝達され、分配回路23から回路241,243に信号が伝達される。このように、送信部20Rでは、
図21において一番下の段に配置された分配回路23から、一番上の段に配置された回路241に、長い配線を介して信号が伝達される。
【0131】
このように、比較例に係る送信装置1Rでは、
図21に示したように、シリアル信号S1を生成するシリアライザSER1、シリアル信号S2を生成するシリアライザSER2、およびシリアル信号S3を生成するシリアライザSER3を、半導体基板においてこの順に配置するとともに、シリアル信号S1,S3に基づいて動作する生成回路61、シリアル信号S1,S2に基づいて動作する生成回路62、およびシリアル信号S2,S3に基づいて動作する生成回路63を、半導体基板においてこの順に配置している。これにより、送信部20Rにおける分配回路23および回路241の間に、長い信号経路が設けられる。このように長い信号経路は、高速の信号を伝達しにくい。その結果、送信装置1Rを用いた通信システムにおけるシンボルレートが低下するおそれがある。
【0132】
一方、本実施の形態に係る送信装置1では、
図14に示したように、シリアル信号S1を生成するシリアライザSER1、シリアル信号S2を生成するシリアライザSER2、およびシリアル信号S3を生成するシリアライザSER3を、半導体基板においてこの順に配置するとともに、シリアル信号S1,S2に基づいて動作する生成回路61、シリアル信号S1,S3に基づいて動作する生成回路62、およびシリアル信号S2,S3に基づいて動作する生成回路63を、半導体基板においてこの順に配置した。これにより、本実施の形態では、比較例の場合とは異なり、分配回路21~23および回路241~243の間に、長い信号経路がなくなるようにすることができる。例えば、送信装置1R(
図21)において、シリアライザSER2および分配回路22の配置位置と、シリアライザSER3および分配回路23の配置位置とを入れ替えることにより、本実施の形態に係る送信装置1(
図14)のように、長い信号経路を排除することができる。これにより、分配回路21~23および回路241~243の間の各信号経路が、高速信号を伝達しやすくすることができる。その結果、本実施の形態では、シンボルレートを高めることができる。
【0133】
[効果]
以上のように本実施の形態では、複数の動作モードを設け、差動信号および3相信号により受信装置に対してデータを送信することができるようにしたので、様々なインタフェースを実現することができる。
【0134】
本実施の形態では、シリアル信号S1を生成するシリアライザSER1、シリアル信号S2を生成するシリアライザSER2、およびシリアル信号S3を生成するシリアライザSER3を、半導体基板においてこの順に配置するとともに、シリアル信号S1,S2に基づいて動作する生成回路61、シリアル信号S1,S3に基づいて動作する生成回路62、およびシリアル信号S2,S3に基づいて動作する生成回路63を、半導体基板においてこの順に配置したので、シンボルレートを高めることができる。
【0135】
[変形例1-1]
上記実施の形態では、例えば、1つのシリアライザSER1が、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1をシリアライズしてシリアル信号S1を生成したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、複数のシリアライザを用いてシリアル信号S1を生成してもよい。シリアル信号S2~S6を生成する回路についても同様である。以下に、シリアル信号S1を生成する回路について、詳細に説明する。
【0136】
図22は、シリアル信号S1を生成するシリアライザ部120の一構成例を表すものである。シリアライザ部120は、4つのシリアライザ121~124と、セレクタ125とを有している。
【0137】
シリアライザ121は、クロック信号CLK2に基づいて、パラレル信号DATA11をシリアライズしてシリアル信号S121を生成するように構成される。シリアライザ121には、アプリケーションに応じて、最大で10ビットのビット幅をパラレル信号DATA11が供給される。同様に、シリアライザ122は、クロック信号CLK2に基づいて、パラレル信号DATA12をシリアライズしてシリアル信号S122を生成するように構成される。シリアライザ123は、クロック信号CLK2に基づいて、パラレル信号DATA13をシリアライズしてシリアル信号S123を生成するように構成される。シリアライザ124は、クロック信号CLK2に基づいて、パラレル信号DATA14をシリアライズしてシリアル信号S124を生成するように構成される。
【0138】
セレクタ125は、制御信号SEL2に基づいて、シリアル信号S121,S122,S123,S124のうちの一つを選択することによりシリアル信号S1を生成するように構成される。具体的には、セレクタ125は、シリアル信号S121、シリアル信号S122、シリアル信号S123、シリアル信号S124の順に巡回するように順次選択し、選択された信号を出力する。すなわち、セレクタ125は、4:1のシリアライザとして動作する。
【0139】
このように構成することにより、クロック信号CLK2の周波数を下げることができ、パラレル信号DATA11~DATA14を生成する処理部の動作周波数を下げることができる。その結果、例えば、通信システムにおけるシンボルレートを高めることができる。
【0140】
[変形例1-2]
上記実施の形態では、
図5に示したように、例えば、4つのフリップフロップ91~94を用いて、フリップフロップ部71を構成した。フリップフロップ91~94のそれぞれは、例えばいわゆるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路を用いて構成することができる。以下に、フリップフロップ91の一構成例について説明する。
【0141】
図23は、フリップフロップ91の一構成例を表すものである。フリップフロップ91は、インバータIV1~IV8と、トランジスタMN1,MN2,MP1,MP2とを有している。トランジスタMN1,MN2は、N型のMOSトランジスタであり、トランジスタMP1,MP2は、P型のMOSトランジスタである。
【0142】
インバータIV1の入力端子はフリップフロップ91のクロック入力端子CKIに接続され、出力端子はインバータIV2の入力端子、トランジスタMN1,MP2のゲート、インバータIV5の反転制御端子、およびインバータIV7の制御端子に接続される。インバータIV2の入力端子はインバータIV1の出力端子、トランジスタMN1,MP2のゲート、インバータIV5の反転制御端子、およびインバータIV7の制御端子に接続され、出力端子はトランジスタMP1,MN2のゲート、インバータIV5の制御端子、およびインバータIV7の反転制御端子に接続される。インバータIV3の入力端子はフリップフロップ91の入力端子DIに接続され、出力端子はトランジスタMN1,MP1のソースに接続される。トランジスタMN1のゲートはインバータIV1の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP1のソースおよびインバータIV3の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタMP1のドレイン、インバータIV4の入力端子、およびインバータIV5の出力端子に接続される。トランジスタMP1のゲートはインバータIV2の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMN1のソースおよびインバータIV3の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタMN1のドレイン、インバータIV4の入力端子、およびインバータIV5の出力端子に接続される。インバータIV4の入力端子はトランジスタMN1,MP1のドレインおよびインバータIV5の出力端子に接続され、出力端子はインバータIV5の入力端子およびトランジスタMN2,MP2のソースに接続される。インバータIV5の入力端子はインバータIV4の出力端子およびトランジスタMN2,MP2のソースに接続され、出力端子はインバータIV4の入力端子およびトランジスタMN1,MP1のドレインに接続され、制御端子はインバータIV2の出力端子に接続され、反転制御端子はインバータIV1の出力端子に接続される。トランジスタMN2のゲートはインバータIV2の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP2のソース、インバータIV4の出力端子、およびインバータIV5の入力端子に接続され、ドレインはトランジスタMP2のドレイン、インバータIV6の入力端子、およびインバータIV7の出力端子に接続される。トランジスタMP2のゲートはインバータIV1の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMN2のソース、インバータIV4の出力端子、およびインバータIV5の入力端子に接続され、ドレインはトランジスタMN2のドレイン、インバータIV6の入力端子、およびインバータIV7の出力端子に接続される。インバータIV6の入力端子はトランジスタMN2,MP2のドレインおよびインバータIV7の出力端子に接続され、出力端子はインバータIV7,IV8の入力端子に接続される。インバータIV7の入力端子はインバータIV6の出力端子およびインバータIV8の入力端子に接続され、出力端子はインバータIV6の入力端子およびトランジスタMN2,MP2のドレインに接続され、制御端子はインバータIV1の出力端子に接続され、反転制御端子はインバータIV2の出力端子に接続される。インバータIV8の入力端子はインバータIV6の出力端子およびインバータIV7の入力端子に接続され、出力端子はフリップフロップ91の出力端子DOに接続される。
【0143】
[変形例1-3]
上記実施の形態では、
図5に示したように、生成回路61およびフリップフロップ部71を構成したが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例について説明する。
【0144】
図24は、本変形例に係る生成回路161の一構成例を表すものである。生成回路161は、上記実施の形態に係る生成回路61およびフリップフロップ部71に対応している。生成回路161は、否定論理積回路162と、否定論理和(NOR)回路163と、フリップフロップ164~167とを有している。
【0145】
否定論理積回路162の第1の入力端子は生成回路161の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は生成回路161の入力端子A2に接続され、出力端子はフリップフロップ164の第2の入力端子およびフリップフロップ165の第1の入力端子に接続される。否定論理和回路163の第1の入力端子は生成回路161の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は生成回路161の入力端子A2に接続され、出力端子はフリップフロップ166の第2の入力端子およびフリップフロップ167の第1の入力端子に接続される。フリップフロップ164の第1の入力端子は生成回路161の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は否定論理積回路162の出力端子に接続される。フリップフロップ165の第1の入力端子は否定論理積回路162の出力端子に接続され、第2の入力端子は生成回路161の入力端子A2に接続される。フリップフロップ166の第1の入力端子は生成回路161の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は否定論理和回路163の出力端子に接続される。フリップフロップ167の第1の入力端子は否定論理和回路163の出力端子に接続され、第2の入力端子は生成回路161の入力端子A2に接続される。
【0146】
図25は、フリップフロップ164の一構成例を表すものである。フリップフロップ165についても同様である。フリップフロップ164は、否定論理積回路ND1を有している。否定論理積回路ND1の第1の入力端子は、フリップフロップ164の第1の入力端子DI1に接続され、第2の入力端子は、フリップフロップ164の第2の入力端子DI2に接続され、出力端子はトランジスタMN1,MP1のソースに接続される。
【0147】
図26は、フリップフロップ166の一構成例を表すものである。フリップフロップ167についても同様である。フリップフロップ166は、否定論理和回路NR1を有している。否定論理和回路NR1の第1の入力端子は、フリップフロップ166の第1の入力端子DI1に接続され、第2の入力端子は、フリップフロップ166の第2の入力端子DI2に接続され、出力端子はトランジスタMN1,MP1のソースに接続される。
【0148】
図27は、生成回路161の一動作例を表すものである。信号SA1,SA2は、生成回路161の入力端子A1,A2における入力信号である。信号ST1,ST2,ST3,ST4は、生成回路161の出力端子T1,T2,T3,T4における出力信号である。信号SA1,SA2が“0,0”または“1,1”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,0,1,1”になる。この場合には、信号SIG1の電圧は中レベル電圧VMになる。また、信号SA1,SA2が“0,1”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“0,1,0,1”になる。この場合には、信号SIG1の電圧は低レベル電圧VLになる。また、信号SA1,SA2が“1,0”である場合に、信号ST1,ST2,ST3,ST4が“1,0,1,0”になる。この場合には、信号SIG1の電圧は高レベル電圧VHになる。
【0149】
この構成により、本変形例に係る生成回路161(
図24)では、上記実施の形態の場合(
図5)に比べて、回路の段数を減らすことができる。
【0150】
[変形例1-4]
上記実施の形態では、
図5に示したように、例えば、4つのフリップフロップ91~94を用いて、フリップフロップ部71を構成した。フリップフロップ91~94のそれぞれは、例えばいわゆるTSPC(True Signal Phase Clock)回路を用いて構成することができる。以下に、フリップフロップ91の一構成例について説明する。
【0151】
図28は、フリップフロップ91の一構成例を表すものである。フリップフロップ91は、インバータIV11と、トランジスタMN11~MN15,MP11~MP14とを有している。トランジスタMN11~MN15は、N型のMOSトランジスタであり、トランジスタMP11~MP14は、P型のMOSトランジスタである。
【0152】
インバータIV11の入力端子はフリップフロップ91の入力端子DIに接続され、出力端子はトランジスタMN11,MP12のゲートに接続される。トランジスタMP11のゲートはフリップフロップ91のクロック入力端子CKIに接続され、ソースには電源電圧VDDが供給され、ドレインはトランジスタMP12のソースに接続される。トランジスタMP12のゲートはインバータIV11の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP11のドレインに接続され、ドレインはトランジスタMN11のドレインおよびトランジスタMN12のゲートに接続される。トランジスタMN11のゲートはインバータIV11の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタMP12のドレインおよびトランジスタMN12にゲートに接続され、ソースは接地される。トランジスタMP13のゲートはフリップフロップ91のクロック入力端子CKIに接続され、ソースには電源電圧VDDが供給され、ドレインはトランジスタMN12のドレインおよびトランジスタMP14,MN15のゲートに接続される。トランジスタMN12のゲートはトランジスタMP12,MN11のドレインに接続され、ドレインはトランジスタMP13のドレインおよびトランジスタMP14,MN15のゲートに接続され、ソースはトランジスタMN13のドレインに接続される。トランジスタMN13のゲートはフリップフロップ91のクロック入力端子CKIに接続され、ドレインはトランジスタMN12のソースに接続され、ソースは接地される。トランジスタMP14のゲートはトランジスタMN15のゲートおよびトランジスタMP13,MN12のドレインに接続され、ソースには電源電圧VDDが供給され、ドレインはトランジスタMN14のドレインおよびフリップフロップ91の出力端子DOに接続される。トランジスタMN14のゲートはフリップフロップ91のクロック入力端子CKIに接続され、ドレインはトランジスタMP14のドレインおよびフリップフロップ91の出力端子DOに接続され、ソースはトランジスタMN15のドレインに接続される。トランジスタMN15のゲートはトランジスタMP14のゲートおよびトランジスタMP13,MN12のドレインに接続され、ドレインはトランジスタMN14のソースに接続され、ソースは接地される。
【0153】
このようなTSPC回路を用いて、変形例1-3に係る生成回路161(
図24)を構成してもよい。
【0154】
図29は、生成回路161におけるフリップフロップ164の一構成例を表すものである。フリップフロップ165についても同様である。フリップフロップ164は、否定論理積回路ND2を有している。否定論理積回路ND2の第1の入力端子は、フリップフロップ164の第1の入力端子DI1に接続され、第2の入力端子は、フリップフロップ164の第2の入力端子DI2に接続され、出力端子はトランジスタMP12,MN11のゲートに接続される。
【0155】
図30は、生成回路161におけるフリップフロップ166の一構成例を表すものである。フリップフロップ167についても同様である。フリップフロップ166は、否定論理和回路NR2を有している。否定論理和回路NR2の第1の入力端子は、フリップフロップ166の第1の入力端子DI1に接続され、第2の入力端子は、フリップフロップ166の第2の入力端子DI2に接続され、出力端子はトランジスタMP12,MN11のゲートに接続される。
【0156】
[変形例1-5]
上記実施の形態では、
図5に示したように、生成回路61およびフリップフロップ部71では、4つのフリップフロップ91~94を設けたが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例について説明する。
【0157】
図31は、本変形例に係る生成回路171の一構成例を表すものである。生成回路171は、上記実施の形態に係る生成回路61およびフリップフロップ部71に対応している。生成回路171は、否定論理積回路172と、2つのフリップフロップ173,174とを有している。
【0158】
否定論理積回路172の第1の入力端子は生成回路171の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は生成回路171の入力端子A2に接続され、出力端子はフリップフロップ173の第2の入力端子およびフリップフロップ174の第1の入力端子に接続される。フリップフロップ173の第1の入力端子は生成回路171の入力端子A1に接続され、第2の入力端子は否定論理積回路172の出力端子に接続され、第1の出力端子はセレクタ101に接続され、第2の出力端子はセレクタ102に接続される。フリップフロップ174の第1の入力端子は否定論理積回路172の出力端子に接続され、第2の入力端子は生成回路171の入力端子A2に接続され、第1の出力端子はセレクタ103に接続され、第2の出力端子はセレクタ104に接続される。
【0159】
図32は、フリップフロップ173の一構成例を表すものである。フリップフロップ174についても同様である。フリップフロップ173は、インバータIV21~IV26と、否定論理積回路ND23と、トランジスタMN21~MN23,MP21~MP23とを有している。トランジスタMN21~MN23は、N型のMOSトランジスタであり、トランジスタMP21~MP23は、P型のMOSトランジスタである。
【0160】
インバータIV21の入力端子はフリップフロップ173のクロック入力端子CKIに接続され、出力端子はインバータIV22の入力端子、トランジスタMN21,MP22,MN23のゲート、およびインバータIV24の反転制御端子に接続される。インバータIV22の入力端子はインバータIV21の出力端子、トランジスタMN21,MP22,MN23のゲート、およびインバータIV24の反転制御端子に接続され、出力端子はトランジスタMP21,MN22,MP23のゲート、およびインバータIV24の制御端子に接続される。否定論理積回路ND23の第1の入力端子はフリップフロップ173の第1の入力端子DI1に接続され、第2の入力端子はフリップフロップ173の第2の入力端子DI2に接続され、出力端子はトランジスタMN21,MP21のソースに接続される。トランジスタMN21のゲートはインバータIV21の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP21のソースおよび否定論理積回路ND3の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタMP21のドレイン、インバータIV23の入力端子、インバータIV24の出力端子、およびトランジスタMN23,MP23のソースに接続される。インバータIV23の入力端子は、トランジスタMN21,MP21のドレイン、インバータIV24の出力端子、およびトランジスタMN23,MP23のソースに接続され、出力端子はインバータIV24の入力端子およびトランジスタMN22,MP22のソースに接続される。インバータIV24の入力端子はインバータIV23の出力端子およびトランジスタMN22,MP22のソースに接続され、出力端子はインバータIV23の入力端子、トランジスタMN21,MP21のドレイン、およびトランジスタMN23,MP23のソースに接続され、制御端子はインバータIV22の出力端子に接続され、反転制御端子はインバータIV21の出力端子に接続される。トランジスタMN22のゲートはインバータIV22の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP22のソース、インバータIV23の出力端子、およびインバータIV24の入力端子に接続され、ドレインはトランジスタMP22のドレイン、インバータIV25の入力端子、インバータIV26の出力端子、およびフリップフロップ173の第2の出力端子DO2に接続される。トランジスタMP22のゲートはインバータIV21の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMN22のソース、インバータIV23の出力端子、およびインバータIV24の入力端子に接続され、ドレインはトランジスタMN22のドレイン、インバータIV25の入力端子、インバータIV26の出力端子、およびフリップフロップ173の第2の出力端子DO2に接続される。トランジスタMN23のゲートはインバータIV21の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMP23のソース、インバータIV24の出力端子、インバータIV23の入力端子、およびトランジスタMN21,MP21のドレインに接続され、ドレインはトランジスタMP23のドレイン、インバータIV26の入力端子、インバータIV25の出力端子、およびフリップフロップ173の第1の出力端子DO1に接続される。トランジスタMP23のゲートはインバータIV22の出力端子に接続され、ソースはトランジスタMN23のソース、インバータIV24の出力端子、インバータIV23の入力端子、およびトランジスタMN21,MP21のドレインに接続され、ドレインはトランジスタMN23のドレイン、インバータIV26の入力端子、インバータIV25の出力端子、およびフリップフロップ173の第1の出力端子DO1に接続される。インバータIV25の入力端子はトランジスタMN22,MP22のドレイン、インバータIV26の出力端子、およびフリップフロップ173の第2の出力端子DO2に接続され、出力端子はインバータIV26の入力端子、トランジスタMN23,MP23のドレイン、およびフリップフロップ173の第1の出力端子DO1に接続される。インバータIV26の入力端子はトランジスタMN23,MP23のドレイン、インバータIV25の出力端子、およびフリップフロップ173の第1の出力端子DO1に接続され、出力端子はインバータIV25の入力端子、トランジスタMN22,MP22のドレイン、およびフリップフロップ173の第2の出力端子DO2に接続される。
【0161】
この構成により、本変形例に係る生成回路171(
図31)では、上記実施の形態の場合(
図5)に比べて、フリップフロップの数を減らすことができ、生成回路171の構成をシンプルにすることができる。
【0162】
[変形例1-6]
上記実施の形態では、送信装置1は、差動信号によりデータを送信する動作モードM1と、3相信号によりデータを送信する動作モードM2とを有するようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、送信装置1は、さらに、単相信号によりデータを送信する動作モード(動作モードM3)を有していてもよい。以下に、本変形例に係る送信装置1Aについて詳細に説明する。送信装置1Aは、上記実施の形態に係る送信装置1(
図1)と同様に、処理部10Aと、送信部20Aとを備えている。
【0163】
処理部10Aは、上記実施の形態に係る処理部10(
図1)と同様に、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DATA1~DATA6を生成するように構成される。処理部10Aは、処理回路11と、入れ替え回路12A,13Aとを有している。
【0164】
入れ替え回路12Aは、動作モードMが動作モードM1(差動モード)または動作モードM3(単相モード)である場合には、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替えずに、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3をそのまま出力する。これにより、処理部10Aは、パラレル信号DT2をパラレル信号DATA2として出力するとともに、パラレル信号DT3をパラレル信号DATA3として出力する。また、入れ替え回路12Aは、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替える。これにより、処理部10Aは、パラレル信号DT3をパラレル信号DATA2として出力するとともに、パラレル信号DT2をパラレル信号DATA3として出力するようになっている。
【0165】
同様に、入れ替え回路13Aは、動作モードMが動作モードM1(差動モード)または動作モードM3(単相モード)である場合には、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替えずに、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6をそのまま出力する。これにより、処理部10Aは、パラレル信号DT5をパラレル信号DATA5として出力するとともに、パラレル信号DT6をパラレル信号DATA6として出力する。また、入れ替え回路13Aは、動作モードMが動作モードM2(3相モード)である場合には、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替える。これにより、処理部10Aは、パラレル信号DT6をパラレル信号DATA5として出力するとともに、パラレル信号DT5をパラレル信号DATA6として出力するようになっている。
【0166】
送信部20Aは、上記実施の形態に係る送信部20と同様に、パラレル信号DATA1~DATA6およびモード制御信号MSELに基づいて信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を出力端子Tout1~Tout6からそれぞれ出力するように構成される。
【0167】
図33は、送信部20Aの一構成例を表すものである。送信部20Aは、セレクタ36,46,56と、制御部29Aとを有している。制御信号MSWは、動作モードM1(差動モード)および動作モードM3(単相モード)では低レベル(“0”)に設定され、動作モードM2(3相モード)では高レベル(“1”)に設定される。制御信号MSW2は、動作モードM1(差動モード)および動作モードM2(3相モード)では低レベル(“0”)に設定され、動作モードM3(単相モード)では高レベル(“1”)に設定される。
【0168】
セレクタ36は、制御信号MSW2に基づいて、信号P33,N33のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。具体的には、セレクタ36は、制御信号MSW2が低レベル(“0”)である場合に、信号N33を選択し、制御信号MSW2が高レベル(“1”)である場合に、信号P33を選択するようになっている。同様に、セレクタ46は、制御信号MSW2に基づいて、信号P43,N43のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。セレクタ56は、制御信号MSW2に基づいて、信号P53,N53のうちの一方を選択し、選択された信号を出力するように構成される。
【0169】
制御部29Aは、モード制御信号MSELに基づいて、3つの動作モードM1~M3のうちの1つを選択し、送信部20Aがその選択された動作モードで動作するように、送信部20Aを制御するように構成される。制御部29Aは、選択された動作モードに応じて、クロック信号CLK、制御信号MSW,MSW2,SEL、および電圧V1を生成するようになっている。
【0170】
図34は、送信装置1Aが動作モードM3(単相モード)で動作する場合における通信システム6の一構成例を表すものである。通信システム6は、送信装置1Aと、受信装置230とを備えている。受信装置230は、入力部231~236を有している。動作モードM3では、出力部DRV1が信号SIG1を単相信号として送信し、入力部231がこの信号SIG1を受信する。信号SIG2~SIG6についても同様である。
【0171】
図35は、入力部231の一構成例を表すものである。なお、以下では入力部231を例に説明するが、入力部232~236についても同様である。入力部231は、抵抗素子238と、アンプ239とを有している。抵抗素子238は、通信システム6の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、50[Ω]程度である。抵抗素子238の一端は入力端子Tin31などに接続され、他端にはバイアス電圧V2が供給される。アンプ239の正入力端子は、抵抗素子238の一端および入力端子Tin31に接続され、負入力端子には、バイアス電圧V3が供給される。
【0172】
この構成により、通信システム6では、単相信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0173】
ここで、セレクタ34は、本開示における「第4の出力制御回路」の一具体例に対応する。セレクタ35,36は、本開示における「第5の出力制御回路」の一具体例に対応する。動作モードM3は、本開示における「第3の動作モード」の一具体例に対応する。
【0174】
動作モードM1(差動モード)および動作モードM2(3相モード)では、送信部20Aのセレクタ36は信号N33を選択し、セレクタ46は信号N43を選択し、セレクタ56は信号N53を選択する。これにより、送信部20Aは、動作モードM1(差動モード)において、上記実施の形態の場合(
図15A,15B,16)と同様に動作し、動作モードM2(3相モード)において、上記実施の形態の場合(
図17)と同様に動作する。
【0175】
図36は、動作モードM3における送信部20Aの一動作例を表すものである。動作モードM3では、送信部20Aは、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0176】
動作モードM3では、制御部29Aは、クロック信号CLKと、低レベル(“0”)の制御信号MSWと、高レベル(“1”)の制御信号MSW2と、所定のレベルの制御信号SELを生成する。
【0177】
シリアライザSER1~SER6は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1~DATA6をシリアライズすることによりシリアル信号S1~S6をそれぞれ生成する。
【0178】
制御信号MSWが低レベル(“0”)であるので、分配回路21はシリアル信号S1をフリップフロップ31に供給し、分配回路22はシリアル信号S2をフリップフロップ32に供給し、分配回路23はシリアル信号S3をフリップフロップ41に供給し、分配回路24はシリアル信号S4をフリップフロップ42に供給し、分配回路25はシリアル信号S5をフリップフロップ51に供給し、分配回路26はシリアル信号S6をフリップフロップ52に供給する。
【0179】
フリップフロップ31は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路21の出力信号(シリアル信号S1)をサンプリングし、サンプリングされた信号を信号P31として出力するとともに、その信号P31の反転信号を信号N31として出力する。セレクタ34は、制御信号SELに基づいて、信号P31を選択することにより信号S34を生成する。
【0180】
制御信号MSWが低レベル(“0”)であるので、出力部DRV1は信号S34に基づいて信号SIG1を生成する。具体的には、出力部DRV1は、信号S34に含まれる信号P34が高レベルであり、信号N34が低レベルである場合には、信号SIG1の電圧を高レベル電圧VHにし、信号S34に含まれる信号P34が低レベルであり、信号N34が高レベルである場合には、信号SIG1の電圧を低レベル電圧VLにする。このようにして、送信部20Aは、信号SIG1を単相信号として送信する。
【0181】
フリップフロップ32は、クロック信号CLKに基づいて、分配回路22の出力信号(シリアル信号S2)をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力する。ラッチ33は、クロック信号CLKに基づいて、フリップフロップ32の出力信号をラッチし、ラッチされた信号を信号P33として出力するとともに、その信号P33の反転信号を信号N33として出力する。セレクタ36は、制御信号MSW2に基づいて信号P33を選択する。セレクタ35は、制御信号SELに基づいて、セレクタ36により選択された信号P33に基づいて信号S35を生成する。出力部DRV2は、信号S35に基づいて信号SIG2を生成する。このようにして、送信部20Aは、信号SIG2を単相信号として送信する。
【0182】
以上、信号SIG1,SIG2を例に挙げて説明したが、信号SIG3~SIG6についても同様である。
【0183】
このように、動作モードM3では、送信装置1Aは、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0184】
[変形例1-7]
上記実施の形態では、送信装置1は、複数の動作モードを有するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、複数の動作モードを設けず、3相信号によりデータを送信するように構成してもよい。以下に、本変形例に係る送信装置1Bについて詳細に説明する。
【0185】
図37は、送信装置1Bの一構成例を表すものである。送信装置1Bは、処理部10Bと、送信部20Bとを有している。
【0186】
処理部10Bは、上記実施の形態に係る処理部10と同様に、所定の処理を行うことにより、6組のパラレル信号DATA1~DATA6を生成するように構成される。処理部10Bは、入れ替え回路12B,13Bを有している。入れ替え回路12Bは、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替えるように構成される。これにより、処理部10Bは、パラレル信号DT3をパラレル信号DATA2として出力するとともに、パラレル信号DT2をパラレル信号DATA3として出力するようになっている。同様に、入れ替え回路13Bは、パラレル信号DT5およびパラレル信号DT6を互いに入れ替えるように構成される。これにより、処理部10Bは、パラレル信号DT6をパラレル信号DATA5として出力するとともに、パラレル信号DT5をパラレル信号DATA6として出力するようになっている。
【0187】
送信部20Bは、パラレル信号DATA1~DATA6に基づいて信号SIG1~SIG6を生成し、これらの信号SIG1~SIG6を出力端子Tout1~Tout6からそれぞれ出力するように構成される。送信部20Bは、受信装置に対して3相信号によりデータを送信するようになっている。
【0188】
図38は、送信部20Bの一構成例を表すものである。送信部20Bは、シリアライザSER1~SER6と、生成回路61~66と、フリップフロップ(F/F)部71~76と、出力部DRV1B~DRV6Bと、制御部29Bとを有している。
【0189】
シリアライザSER1は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1をシリアライズしてシリアル信号S1を生成し、このシリアル信号S1を生成回路61,62に供給するように構成される。シリアライザSER2は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA2をシリアライズしてシリアル信号S2を生成し、このシリアル信号S2を生成回路61,63に供給するように構成される。シリアライザSER3は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA3をシリアライズしてシリアル信号S3を生成し、このシリアル信号S3を生成回路62,63に供給するように構成される。シリアライザSER4は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA4をシリアライズしてシリアル信号S4を生成し、このシリアル信号S4を生成回路64,65に供給するように構成される。シリアライザSER5は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA5をシリアライズしてシリアル信号S5を生成し、このシリアル信号S5を生成回路64,66に供給するように構成される。シリアライザSER6は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA6をシリアライズしてシリアル信号S6を生成し、このシリアル信号S6を生成回路65,66に供給するように構成される。
【0190】
生成回路61は、シリアル信号S1およびシリアル信号S2に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路61の入力端子A1はシリアライザSER1に接続され、入力端子A2はシリアライザSER2に接続される。フリップフロップ部71は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路61から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S71を出力するように構成される。
【0191】
生成回路62は、シリアル信号S3およびシリアル信号S1に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路62の入力端子A1はシリアライザSER3に接続され、入力端子A2はシリアライザSER1に接続される。フリップフロップ部72は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路62から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S72を出力するように構成される。
【0192】
生成回路63は、シリアル信号S2およびシリアル信号S3に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路63の入力端子A1はシリアライザSER2に接続され、入力端子A2はシリアライザSER3に接続される。フリップフロップ部73は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路63から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S73を出力するように構成される。
【0193】
生成回路64は、シリアル信号S4およびシリアル信号S5に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路64の入力端子A1はシリアライザSER4に接続され、入力端子A2はシリアライザSER5に接続される。フリップフロップ部74は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路64から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S74を出力するように構成される。
【0194】
生成回路65は、シリアル信号S6およびシリアル信号S4に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路65の入力端子A1はシリアライザSER6に接続され、入力端子A2はシリアライザSER4に接続される。フリップフロップ部75は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路65から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S75を出力するように構成される。
【0195】
生成回路66は、シリアル信号S5およびシリアル信号S6に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路66の入力端子A1はシリアライザSER5に接続され、入力端子A2はシリアライザSER6に接続される。フリップフロップ部76は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路66から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S76を出力するように構成される。
【0196】
出力部DRV1Bは、フリップフロップ部71から出力された信号S71に基づいて、出力端子Tout1の電圧を設定するように構成される。出力部DRV2Bは、フリップフロップ部72から出力された信号S72に基づいて、出力端子Tout2の電圧を設定するように構成される。出力部DRV3Bは、フリップフロップ部73から出力された信号S73に基づいて、出力端子Tout3の電圧を設定するように構成される。出力部DRV4Bは、フリップフロップ部74から出力された信号S74に基づいて、出力端子Tout4の電圧を設定するように構成される。出力部DRV5Bは、フリップフロップ部75から出力された信号S75に基づいて、出力端子Tout5の電圧を設定するように構成される。出力部DRV6Bは、フリップフロップ部76から出力された信号S76に基づいて、出力端子Tout6の電圧を設定するように構成される。
【0197】
図39は、出力部DRV1Bの一構成例を表すものである。この
図39は、説明の便宜上、生成回路61およびフリップフロップ部71をも図示している。出力部DRV1Bは、トランジスタ111,114,115,118と、抵抗素子112,113,116,117とを有している。出力部DRV1Bは、上記実施の形態に係る出力部DRV1(
図5)から、セレクタ101~104を省いたものである。出力部DRV2B~DRV6Bについても同様である。
【0198】
制御部29B(
図38)は、送信部20Bを制御するように構成される。制御部29Bは、クロック信号CLKおよび電圧V1を生成するようになっている。
【0199】
[変形例1-8]
上記実施の形態では、送信部20に6つの出力部DRV1~DRV6を設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、
図40に示す送信部20Cのように、4つの出力部DRV1~DRV4を設けてもよい。この送信部20Cは、上記実施の形態に係る送信部20(
図3)から、シリアライザSER5,SER6、生成回路64~66、フリップフロップ部74~76、フリップフロップ51,52、ラッチ53、セレクタ54,55、および出力部DRV5,DRV6を省いたものである。この例では、出力部DRV4に供給される信号S74に含まれる4つの信号を全て“0”に設定している。この構成により、送信部20Cは、動作モードM1では、信号SIG1,SIG2が差動信号を構成し、信号SIG3,SIG4が差動信号を構成する。また、動作モードM2では、信号SIG1~SIG3が3相信号を構成する。
【0200】
また、例えば、
図41に示す送信部20Dのように、3つの出力部DRV1~DRV3を設けてもよい。この送信部20Dは、上記実施の形態に係る送信部20(
図3)から、シリアライザSER4~SER6、生成回路64~66、フリップフロップ部74~76、フリップフロップ41,42、ラッチ43、セレクタ44,45、フリップフロップ51,52、ラッチ53、セレクタ54,55、および出力部DRV4~DRV6を省いたものである。この例では、出力部DRV3に供給される信号S44に含まれる2つの信号を全て“0”に設定している。この構成により、送信部20Dは、動作モードM1では、信号SIG1,SIG2が差動信号を構成する。また、動作モードM2では、信号SIG1~SIG3が3相信号を構成する。
【0201】
[変形例1-9]
上記実施の形態では、送信部20に6つのシリアライザSER1~SER6を設け、分配回路21~26が、シリアライザSER1~SER6の出力信号を分配するようにしたが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例に係る送信部20Eについて詳細に説明する。
【0202】
図42は、送信部20Eの一構成例を表すものである。送信部20Eは、分配回路131~136と、シリアライザSER11~SER16と、シリアライザSER21~26とを有している。
【0203】
分配回路131は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA1を、シリアライザSER21またはシリアライザSER11に選択的に供給するように構成される。分配回路131は、制御信号MSWが高レベル(“1”)である場合に、パラレル信号DATA1をシリアライザSER11に供給し、制御信号MSWが低レベル(“0”)である場合に、パラレル信号DATA1をシリアライザSER21に供給するようになっている。同様に、分配回路132は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA2を、シリアライザSER22またはシリアライザSER12に選択的に供給するように構成される。分配回路133は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA3を、シリアライザSER23またはシリアライザSER13に選択的に供給するように構成される。分配回路134は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA4を、シリアライザSER24またはシリアライザSER14に選択的に供給するように構成される。分配回路135は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA5を、シリアライザSER25またはシリアライザSER15に選択的に供給するように構成される。分配回路136は、制御信号MSWに基づいて、パラレル信号DATA6を、シリアライザSER26またはシリアライザSER16に選択的に供給するように構成される。
【0204】
シリアライザSER21は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路131の出力信号(パラレル信号DATA1)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路61,62に供給するように構成される。シリアライザSER22は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路132の出力信号(パラレル信号DATA2)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路61,63に供給するように構成される。シリアライザSER23は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路133の出力信号(パラレル信号DATA3)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路62,63に供給するように構成される。シリアライザSER24は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路134の出力信号(パラレル信号DATA4)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路64,65に供給するように構成される。シリアライザSER25は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路135の出力信号(パラレル信号DATA5)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路64,66に供給するように構成される。シリアライザSER26は、動作モードM2において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路136の出力信号(パラレル信号DATA6)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号を生成回路65,66に供給するように構成される。
【0205】
シリアライザSER11は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路131の出力信号(パラレル信号DATA1)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ31に供給するように構成される。シリアライザSER12は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路132の出力信号(パラレル信号DATA2)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ32に供給するように構成される。シリアライザSER13は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路133の出力信号(パラレル信号DATA3)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ41に供給するように構成される。シリアライザSER14は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路134の出力信号(パラレル信号DATA4)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ42に供給するように構成される。シリアライザSER15は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路135の出力信号(パラレル信号DATA5)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ51に供給するように構成される。シリアライザSER16は、動作モードM1において、クロック信号CLKに基づいて、分配回路136の出力信号(パラレル信号DATA6)をシリアライズしてシリアル信号を生成し、生成したシリアル信号をフリップフロップ52に供給するように構成される。
【0206】
ここで、シリアライザSER21は、本開示における「第1のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER22は、本開示における「第2のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER23は、本開示における「第3のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER11は、本開示における「第4のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER12は、本開示における「第5のシリアライザ」の一具体例に対応する。シリアライザSER21から出力されるシリアル信号は、本開示における「第1のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアライザSER22から出力されるシリアル信号は、本開示における「第2のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアライザSER23から出力されるシリアル信号は、本開示における「第3のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアライザSER11から出力されるシリアル信号は、本開示における「第4のシリアル信号」の一具体例に対応する。シリアライザSER12から出力されるシリアル信号は、本開示における「第5のシリアル信号」の一具体例に対応する。動作モードM2は、本開示における「第1の動作モード」の一具体例に対応する。動作モードM1は、本開示における「第2の動作モード」の一具体例に対応する。
【0207】
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
【0208】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る送信装置300について説明する。本実施の形態に係る送信装置300は、入力端子の順番が異なる様々な受信装置との間で通信を行うことができるように構成されたものである。なお、上記第1の実施の形態に係る送信装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0209】
図43A~43Fは、送信装置300が適用される通信システム3の一構成例を表すものである。通信システム3は、3相信号を用いて通信を行うように構成される。通信システム3は、送信装置300と、受信装置400とを有している。送信装置300は、受信装置400に対して、信号SIG1~SIG3を3相信号として送信し、受信装置400は、これらの信号SIG1~SIG3を受信するようになっている。
【0210】
送信装置300および受信装置400は、様々なベンダから供給されるため、
図43A~43Fに示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の順番が、受信装置400の入力端子Tin21,Tin22,Tin23の順番と異なる場合があり得る。
【0211】
図43Aに示した通信システム2Aでは、受信装置400Aの入力端子は、入力端子Tin21,Tin22,Tin23の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Aの入力端子Tin21と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Aの入力端子Tin22と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Aの入力端子Tin23と伝送線路203を介して接続される。
【0212】
図43Bに示した通信システム2Bでは、受信装置400Bの入力端子は、入力端子Tin21,Tin23,Tin22の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Bの入力端子Tin21と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Bの入力端子Tin23と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Bの入力端子Tin22と伝送線路203を介して接続される。
【0213】
図43Cに示した通信システム2Cでは、受信装置400Cの入力端子は、入力端子Tin22,Tin21,Tin23の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Cの入力端子Tin22と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Cの入力端子Tin21と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Cの入力端子Tin23と伝送線路203を介して接続される。
【0214】
図43Dに示した通信システム2Dでは、受信装置400Dの入力端子は、入力端子Tin22,Tin23,Tin21の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Dの入力端子Tin22と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Dの入力端子Tin23と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Dの入力端子Tin21と伝送線路203を介して接続される。
【0215】
図43Eに示した通信システム2Eでは、受信装置400Eの入力端子は、入力端子Tin23,Tin21,Tin22の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Eの入力端子Tin23と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Eの入力端子Tin21と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Eの入力端子Tin22と伝送線路203を介して接続される。
【0216】
図43Fに示した通信システム2Fでは、受信装置400Fの入力端子は、入力端子Tin23,Tin22,Tin21の順に並んでいる。この場合には、送信装置300の出力端子Tout1は、受信装置400Fの入力端子Tin23と伝送線路201を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout2は、受信装置400Fの入力端子Tin22と伝送線路202を介して接続され、送信装置300の出力端子Tout3は、受信装置400Fの入力端子Tin21と伝送線路203を介して接続される。
【0217】
送信装置300は、信号SIG1,SIG2,SIG3の間で信号パターンを入れ替えることができるよう構成される。これにより、通信システム2では、例えば、送信装置300と受信装置400との間の配線が交差しないようにすることができるようになっている。
【0218】
図44は、送信装置300の一構成例を表すものである。送信装置300は、処理部310と、送信部320とを備えている。
【0219】
処理部310は、所定の処理を行うことにより、3組のパラレル信号DATA1~DATA3を生成するように構成される。パラレル信号DATA1~DATA3のそれぞれは、この例では最大で8ビットのビット幅を有する信号である。処理部310は、処理回路311と、入れ替え回路312と、入れ替え回路313とを有している。
【0220】
処理回路311は、所定の処理を行うことにより、3組のパラレル信号DT11~DT13を生成するように構成される。パラレル信号DT11~DT13のそれぞれは、3組のパラレル信号DATA1~DATA3のそれぞれと同様に、この例では最大で8ビットのビット幅を有する信号である。
【0221】
入れ替え回路312は、上記第1の実施の形態に係る入れ替え回路12と同様に、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替え、パラレル信号DT3をパラレル信号DT2Aとして出力するとともに、パラレル信号DT2をパラレル信号DT3Aとして出力するように構成される。
【0222】
入れ替え回路313は、モード制御信号MSEL2に基づいて、パラレル信号DT1,DT2A,DT3Aを入れ替えるように構成される。モード制御信号MSEL2は、受信装置400における入力端子Tin21,Tin22,Tin23の順番に応じた信号である。
【0223】
図45は、入れ替え回路312の一動作例を表すものである。入れ替え回路312は、6つの動作モードMA~MFを有している。
【0224】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin21,Tin22,Tin23の順に並んでいる場合(
図43A)には、動作モードは動作モードMAに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA3として出力する。
【0225】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin21,Tin23,Tin22の順に並んでいる場合(
図43B)には、動作モードは動作モードMBに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA3として出力する。
【0226】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin22,Tin21,Tin23の順に並んでいる場合(
図43C)には、動作モードは動作モードMCに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA3として出力する。
【0227】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin22,Tin23,Tin21の順に並んでいる場合(
図43D)には、動作モードは動作モードMDに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA3として出力する。
【0228】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin23,Tin21,Tin22の順に並んでいる場合(
図43E)には、動作モードは動作モードMEに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA3として出力する。
【0229】
受信装置400の入力端子が、入力端子Tin23,Tin22,Tin21の順に並んでいる場合(
図43F)には、動作モードは動作モードMFに設定される。この場合には、入れ替え回路313は、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA3として出力するようになっている。
【0230】
送信部320(
図44)は、パラレル信号DATA1~DATA3に基づいて信号SIG1~SIG3を生成し、これらの信号SIG1~SIG3を出力端子Tout1~Tout3からそれぞれ出力するように構成される。
【0231】
図46は、送信部320の一構成例を表すものである。送信部320は、シリアライザSER1~SER3と、生成回路61~63と、フリップフロップ(F/F)部71~76と、出力部DRV1B~DRV6Bと、制御部29Bとを有している。
【0232】
シリアライザSER1は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA1をシリアライズしてシリアル信号S1を生成し、このシリアル信号S1を生成回路61,62に供給するように構成される。シリアライザSER2は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA2をシリアライズしてシリアル信号S2を生成し、このシリアル信号S2を生成回路61,63に供給するように構成される。シリアライザSER3は、クロック信号CLKに基づいて、パラレル信号DATA3をシリアライズしてシリアル信号S3を生成し、このシリアル信号S3を生成回路62,63に供給するように構成される。
【0233】
生成回路61は、シリアル信号S1およびシリアル信号S2に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路61の入力端子A1はシリアライザSER1に接続され、入力端子A2はシリアライザSER2に接続される。フリップフロップ部71は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路61から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S71を出力するように構成される。
【0234】
生成回路62は、シリアル信号S3およびシリアル信号S1に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路62の入力端子A1はシリアライザSER3に接続され、入力端子A2はシリアライザSER1に接続される。フリップフロップ部72は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路62から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S72を出力するように構成される。
【0235】
生成回路63は、シリアル信号S2およびシリアル信号S3に基づいて、4つの信号を生成するように構成される。生成回路63の入力端子A1はシリアライザSER2に接続され、入力端子A2はシリアライザSER3に接続される。フリップフロップ部73は、クロック信号CLKに基づいて、生成回路63から出力された4つの信号をサンプリングし、サンプリングされた4つの信号を含む信号S73を出力するように構成される。
【0236】
出力部DRV1Bは、フリップフロップ部71から出力された信号S71に基づいて、出力端子Tout1の電圧を設定するように構成される。出力部DRV2Bは、フリップフロップ部72から出力された信号S72に基づいて、出力端子Tout2の電圧を設定するように構成される。出力部DRV3Bは、フリップフロップ部73から出力された信号S73に基づいて、出力端子Tout3の電圧を設定するように構成される。
【0237】
制御部29Bは、送信部320を制御するように構成される。制御部29Bは、クロック信号CLKおよび電圧V1を生成するようになっている。
【0238】
送信部320は、上記第1の実施の形態に係る送信部20(
図14)と同様に、シリアライザSER1,SER2,SER3がこの順に配置されるとともに、生成回路61,62,63がこの順に配置される。シリアライザSER1~SER3と、生成回路61~63との間には、配線領域が設けられている。この配線領域では、シリアライザSER1から生成回路61,62に信号が伝達され、シリアライザSER2から生成回路61,63に信号が伝達され、シリアライザSER3から生成回路62,63に信号が伝達されるようになっている。
【0239】
図47は、通信システム2の一動作例を表すものである。この例では、処理回路311は、パラレル信号DT1,DT2,DT3に含まれる互いに対応する3つのビットを“1,0,0”に設定したときの動作を示している。すなわち、
図7に示したように、送信装置300は、シンボル“+x”を送信しようとしている。
【0240】
入れ替え回路312は、パラレル信号DT2およびパラレル信号DT3を互いに入れ替える。これにより、パラレル信号DT1,DT2A,DT3Aは“1,0,0”を含む。
【0241】
通信システム2A(動作モードMA)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“1,0,0”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“1,0,0”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VH,VL,VM”に設定される。
図43Aに示したように、動作モードMAでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Aの入力端子Tin21,Tin22,Tin23にそれぞれ接続されるので、受信装置400Aの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Aは、シンボル“+x”を受信する。
【0242】
通信システム2B(動作モードMB)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“1,0,1”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“1,0,1”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VH,VM,VL”に設定される。
図43Bに示したように、動作モードMBでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Bの入力端子Tin21,Tin23,Tin22にそれぞれ接続されるので、受信装置400Bの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Bは、シンボル“+x”を受信する。
【0243】
通信システム2C(動作モードMC)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“0,1,1”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“0,1,1”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VL,VH,VM”に設定される。
図43Cに示したように、動作モードMCでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Cの入力端子Tin22,Tin21,Tin23にそれぞれ接続されるので、受信装置400Cの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Cは、シンボル“+x”を受信する。
【0244】
通信システム2D(動作モードMD)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“0,1,0”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“0,1,0”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VL,VM,VH”に設定される。
図43Dに示したように、動作モードMDでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Dの入力端子Tin22,Tin23,Tin21にそれぞれ接続されるので、受信装置400Dの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Dは、シンボル“+x”を受信する。
【0245】
通信システム2E(動作モードME)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT3Aをパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT2Aをパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT1をパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“0,0,1”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“0,0,1”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VM,VH,VL”に設定される。
図43Eに示したように、動作モードMEでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Eの入力端子Tin23,Tin21,Tin22にそれぞれ接続されるので、受信装置400Eの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Eは、シンボル“+x”を受信する。
【0246】
通信システム2F(動作モードMF)では、入れ替え回路313は、
図45に示したように、パラレル信号DT2Aの反転信号をパラレル信号DATA1として出力し、パラレル信号DT3Aの反転信号をパラレル信号DATA2として出力し、パラレル信号DT1の反転信号をパラレル信号DATA3として出力する。よって、パラレル信号DATA1,DATA2,DATA3は“1,1,0”を含む。よって、シリアライザSER1,SER2,SER3が生成するシリアル信号S1,S2,S3は同様に“1,1,0”を含む。この場合には、
図7に示したように、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3の電圧は、“VM,VL,VH”に設定される。
図43Fに示したように、動作モードMCでは、送信装置300の出力端子Tout1,Tout2,Tout3は、受信装置400Fの入力端子Tin23,Tin22,Tin21にそれぞれ接続されるので、受信装置400Fの入力端子Tin21,Tin22,Tin23における電圧は“VH,VL,VM”になる。このようにして、受信装置400Fは、シンボル“+x”を受信する。
【0247】
このように、通信システム2A~2Fのいずれの場合でも、受信装置400は、シンボル“+x”を受信することができる。
【0248】
送信装置300では、入れ替え回路312を設け、動作モードに応じて、パラレル信号DT11~DT13を入れ替えるようにした。これにより、送信装置300では、信号SIG1,SIG2,SIG3の間で信号パターンを入れ替えることができる。これにより、通信システム2では、送信装置300と受信装置400との間の配線を交差させることなく、通信を行うことができる。通信システム2では、このように配線が交差しないので、例えば波形品質が劣化するおそれを低減することができるため、シンボルレートを高めることができる
【0249】
以上のように本実施の形態では、入れ替え回路312を設け、動作モードに応じて、パラレル信号を入れ替えるようにしたので、送信装置と受信装置との間の配線を交差させることなく通信を行うことができるため、シンボルレートを高めることができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0250】
<3.適用例>
次に、上記実施の形態および変形例で説明した送信装置の適用例について説明する。
【0251】
図48は、上記実施の形態等の送信装置が適用されるスマートフォン700(多機能携帯電話)の外観を表すものである。このスマートフォン700には、様々なデバイスが搭載されており、それらのデバイス間でデータのやり取りを行う通信システムにおいて、上記実施の形態等の送信装置が適用されている。
【0252】
図49は、スマートフォン700に用いられるアプリケーションプロセッサ710の一構成例を表すものである。アプリケーションプロセッサ710は、CPU(Central Processing Unit)711と、メモリ制御部712と、電源制御部713と、外部インタフェース714と、GPU(Graphics Processing Unit)715と、メディア処理部716と、ディスプレイ制御部717と、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)インタフェース718とを有している。CPU711、メモリ制御部712、電源制御部713、外部インタフェース714、GPU715、メディア処理部716、ディスプレイ制御部717は、この例では、システムバス719に接続され、このシステムバス719を介して、互いにデータのやり取りをすることができるようになっている。
【0253】
CPU711は、プログラムに従って、スマートフォン700で扱われる様々な情報を処理するものである。メモリ制御部712は、CPU711が情報処理を行う際に使用するメモリ901を制御するものである。電源制御部713は、スマートフォン700の電源を制御するものである。
【0254】
外部インタフェース714は、外部デバイスと通信するためのインタフェースであり、この例では、無線通信部902およびイメージセンサ810と接続されている。無線通信部902は、携帯電話の基地局と無線通信をするものであり、例えば、ベースバンド部や、RF(Radio Frequency)フロントエンド部などを含んで構成される。イメージセンサ810は、画像を取得するものであり、例えばCMOSセンサを含んで構成される。
【0255】
GPU715は、画像処理を行うものである。メディア処理部716は、音声や、文字や、図形などの情報を処理するものである。ディスプレイ制御部717は、MIPIインタフェース718を介して、ディスプレイ904を制御するものである。MIPIインタフェース718は画像信号をディスプレイ904に送信するものである。画像信号としては、例えば、YUV形式やRGB形式などの信号を用いることができる。このMIPIインタフェース718には、例えば、上記実施の形態等の送信装置が適用される。
【0256】
図50は、イメージセンサ810の一構成例を表すものである。イメージセンサ810は、センサ部811と、ISP(Image Signal Processor)812と、JPEG(Joint Photographic Experts Group)エンコーダ813と、CPU814と、RAM(Random Access Memory)815と、ROM(Read Only Memory)816と、電源制御部817と、I
2C(Inter-Integrated Circuit)インタフェース818と、MIPIインタフェース819とを有している。これらの各ブロックは、この例では、システムバス820に接続され、このシステムバス820を介して、互いにデータのやり取りをすることができるようになっている。
【0257】
センサ部811は、画像を取得するものであり、例えばCMOSセンサにより構成されるものである。ISP812は、センサ部811が取得した画像に対して所定の処理を行うものである。JPEGエンコーダ813は、ISP812が処理した画像をエンコードしてJPEG形式の画像を生成するものである。CPU814は、プログラムに従ってイメージセンサ810の各ブロックを制御するものである。RAM815は、CPU814が情報処理を行う際に使用するメモリである。ROM816は、CPU814において実行されるプログラムを記憶するものである。電源制御部817は、イメージセンサ810の電源を制御するものである。I2Cインタフェース818は、アプリケーションプロセッサ710から制御信号を受け取るものである。また、図示していないが、イメージセンサ810は、アプリケーションプロセッサ710から、制御信号に加えてクロック信号をも受け取るようになっている。具体的には、イメージセンサ810は、様々な周波数のクロック信号に基づいて動作できるよう構成されている。MIPIインタフェース819は、画像信号をアプリケーションプロセッサ710に送信するものである。画像信号としては、例えば、YUV形式やRGB形式などの信号を用いることができる。このMIPIインタフェース819には、例えば、上記実施の形態等の送信装置が適用される。
【0258】
以上、いくつかの実施の形態および変形例、ならびにそれらの具体的な応用例および電子機器への適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0259】
例えば、上記の実施の形態では、出力部DRV1は、トランジスタ111,115のうちの一方をオン状態にするとともに、トランジスタ114,118のうちの一方をオン状態にすることにより、出力端子Tout1の電圧を中レベル電圧VMに設定したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、トランジスタ111,114,115,118の全てをオフ状態にしてもよい。この場合には、例えば、出力部DRV1の出力インピーダンスはハイインピーダンス状態になる。これにより、出力端子Tout1の電圧は、受信装置における終端抵抗を介して、中レベル電圧VMに設定される。
【0260】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0261】
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。以下の構成の本技術によれば、シンボルレートを高めることができる。
【0262】
(1)第1のシリアル信号を生成可能な第1のシリアライザと、
第2のシリアル信号を生成可能な第2のシリアライザと、
第3のシリアル信号を生成可能な第3のシリアライザと、
第1の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第1の出力部と、
前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第1の出力制御回路と、
第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第2の出力部と、
前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第2の出力制御回路と、
第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第3の出力部と、
前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号に基づいて前記第3の出力部の動作を制御可能な第3の出力制御回路と
を備え、
前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザは、半導体基板においてこの順に配置され、
前記第1の出力制御回路、前記第2の出力制御回路、および前記第3の出力制御回路は、前記半導体基板においてこの順に配置された
送信装置。
(2)前記第1の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号が互いに等しい場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定するように、前記第3の出力部の動作を制御可能である
前記(1)に記載の送信装置。
(3)前記第1の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号が第1の論理を示し、前記第2のシリアル信号が第2の論理を示す場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第1のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第2のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第1の出力部が前記第1の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第3のシリアル信号が前記第1の論理を示し、前記第1のシリアル信号が前記第2の論理を示す場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第3のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第1のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第2の出力部が前記第2の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第2のシリアル信号が前記第1の論理を示し、前記第3のシリアル信号が前記第2の論理を示す場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、前記第2のシリアル信号が前記第2の論理を示し、前記第3のシリアル信号が前記第1の論理を示す場合には、前記第3の出力部が前記第3の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定するように、前記第3の出力部の動作を制御可能である
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(4)前記第1の出力部は、
第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと、
前記第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第3のスイッチと、
前記第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第4のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定可能であり、
前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定可能であり、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチのうちの一方をオン状態にし他方をオフ状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチのうちの一方をオン状態にし他方をオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定可能である
前記(1)~(3)のいずれかに記載の送信装置。
(5)前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第4の出力制御回路と、
前記第1のシリアル信号の反転信号および前記第2のシリアル信号の反転信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第5の出力制御回路と
を備え、
前記送信装置は、第1の動作モードおよび第2の動作モードを含む複数の動作モードのうちの一つで動作可能であり、
前記第1の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第4の電圧または第5の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第4の電圧または前記第5の電圧に設定可能であり、
前記第3の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、
前記第1の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力部の動作を制御可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
前記(1)~(4)のいずれかに記載の送信装置。
(6)前記第4の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号を交互に選択可能な第1のセレクタを有し、
前記第5の出力制御回路は、前記第1のセレクタが前記第1のシリアル信号を選択する場合には前記第1のシリアル信号の前記反転信号を選択可能であり、前記第1のセレクタが前記第2のシリアル信号を選択する場合には前記第2のシリアル信号の前記反転信号を選択可能な第2のセレクタを有し、
前記第1の出力部は、前記第1のセレクタにより選択された信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第4の電圧または前記第5の電圧に選択的に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第2のセレクタにより選択された信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第4の電圧または前記第5の電圧に選択的に設定可能である
前記(5)に記載の送信装置。
(7)前記第1の出力部は、
第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと、
前記第1の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第3のスイッチと、
前記第2の電源ノードに導かれた第1の端子と、前記第1の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第4のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態にするとともに、前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第4の電圧に設定可能であり、
前記第2のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオフ状態にすることにより、前記第1の出力端子の電圧を前記第5の電圧に設定可能である
前記(5)または(6)に記載の送信装置。
(8)前記第5の出力制御回路は、前記第1のシリアル信号の反転信号、前記第2のシリアル信号の反転信号、および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記複数の動作モードは、さらに第3の動作モードを含み、
前記第1の出力部は、前記第3の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第6の電圧または第7の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第3の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第6の電圧または前記第7の電圧に設定可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第3の動作モードにおいて、前記第1のシリアル信号に基づいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第3の動作モードにおいて、前記第2のシリアル信号に基づいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
前記(5)~(7)のいずれかに記載の送信装置。
(9)第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能な処理部をさらに備え、
前記処理部は、
第1のパラレル信号、第2のパラレル信号、および第3のパラレル信号を生成可能であり、前記第1のパラレル信号を前記第1の送信パラレル信号として出力可能な第1の処理回路と、
前記第1の動作モードにおいて、前記第2のパラレル信号を前記第3の送信パラレル信号として出力するとともに前記第3のパラレル信号を前記第2の送信パラレル信号として出力可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2のパラレル信号を前記第2の送信パラレル信号として出力するとともに前記第3のパラレル信号を前記第3の送信パラレル信号として出力可能な第2の処理回路と
を有し、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
前記(5)~(8)のいずれかに記載の送信装置。
(10)第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能であり、前記第1の送信パラレル信号、前記第2の送信パラレル信号、および前記第3の送信パラレル信号のビット数を変更可能な処理部をさらに備え、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
前記(1)~(9)のいずれかに記載の送信装置。
(11)前記第1のシリアライザは、
複数のシリアライザと、
前記複数のシリアライザから出力された信号を順次選択することにより前記第1のシリアル信号を生成可能なセレクタと
を有する
前記(1)~(10)のいずれかに記載の送信装置。
(12)第1の送信パラレル信号、第2の送信パラレル信号、および第3の送信パラレル信号を生成可能な処理部をさらに備え、
前記処理部は、
第1のパラレル信号、第2のパラレル信号、および第3のパラレル信号を生成可能な第3の処理回路と、
前記第1のパラレル信号、前記第2のパラレル信号、および前記第3のパラレル信号を入れ替える第1の処理、および前記第1のパラレル信号の反転信号、前記第2のパラレル信号の反転信号、および前記第3のパラレル信号の反転信号を入れ替える第2の処理のうちの一方を行うことにより、前記第1の送信パラレル信号、前記第2の送信パラレル信号、および前記第3の送信パラレル信号を生成可能な第4の処理回路と
を有し、
前記第1のシリアライザは、前記第1の送信パラレル信号に基づいて前記第1のシリアル信号を生成可能であり、
前記第2のシリアライザは、前記第2の送信パラレル信号に基づいて前記第2のシリアル信号を生成可能であり、
前記第3のシリアライザは、前記第3の送信パラレル信号に基づいて前記第3のシリアル信号を生成可能である
前記(1)~(11)のいずれかに記載の送信装置。
(13)第4のシリアル信号を生成可能な第4のシリアライザと、
第5のシリアル信号を生成可能な第5のシリアライザと
前記第4のシリアル信号および前記第5のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第4の出力制御回路と、
前記第4のシリアル信号の反転信号および前記第5のシリアル信号の反転信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第5の出力制御回路と
を備え、
前記送信装置は、第1の動作モードおよび第2の動作モードを含む複数の動作モードのうちの一つで動作可能であり、
前記第1の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力端子の電圧を、第4の電圧または第5の電圧に設定可能であり、
前記第2の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力端子の電圧を、前記第4の電圧または前記第5の電圧に設定可能であり、
前記第3の出力部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能であり、
前記第1の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第2の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能であり、
前記第3の出力制御回路は、前記第1の動作モードにおいて、前記第3の出力部の動作を制御可能であり、
前記第4の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の出力部の動作を制御可能であり、
前記第5の出力制御回路は、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の出力部の動作を制御可能である
前記(1)~(4)のいずれかに記載の送信装置。
(13)送信装置と
前記送信装置から送信された信号を受信可能な受信装置と
を備え、
前記送信装置は、
第1のシリアル信号を生成可能な第1のシリアライザと、
第2のシリアル信号を生成可能な第2のシリアライザと、
第3のシリアル信号を生成可能な第3のシリアライザと、
第1の出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第1の出力部と、
前記第1のシリアル信号および前記第2のシリアル信号に基づいて前記第1の出力部の動作を制御可能な第1の出力制御回路と、
第2の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第2の出力部と、
前記第3のシリアル信号および前記第1のシリアル信号に基づいて前記第2の出力部の動作を制御可能な第2の出力制御回路と、
第3の出力端子の電圧を、前記第1の電圧、前記第2の電圧、および前記第3の電圧のうちのいずれかに設定可能な第3の出力部と、
前記第2のシリアル信号および前記第3のシリアル信号に基づいて前記第3の出力部の動作を制御可能な第3の出力制御回路と
を有し、
前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザは、半導体基板においてこの順に配置され、
前記第1の出力制御回路、前記第2の出力制御回路、および前記第3の出力制御回路は、前記半導体基板においてこの順に配置された
通信システム。
【0263】
本出願は、日本国特許庁において2019年5月29日に出願された日本特許出願番号2019-099922号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0264】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。