(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】複合パネルと該複合パネルを備えるテーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 13/08 20060101AFI20231222BHJP
A47B 3/087 20060101ALI20231222BHJP
A47B 3/00 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
A47B13/08 A
A47B3/087 B
A47B3/00 A
(21)【出願番号】P 2021547595
(86)(22)【出願日】2019-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2019101382
(87)【国際公開番号】W WO2020164235
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】201910115646.7
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521358693
【氏名又は名称】ニュー-テック インテグレーション (シアメン) カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レン,ルハオ
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03439634(US,A)
【文献】特表2008-546434(JP,A)
【文献】特表2015-527918(JP,A)
【文献】特表平11-513605(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0125239(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 13/08
A47B 3/087
A47B 3/00
A47B 3/083
A47B 3/08
A47B 96/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合パネルであって、底板と天板と補強材とオーバーラップメンバとを含み、
前記底板は、周辺に底板
通路が形成されており、前記底板
通路の外壁の先端に、前記外壁に
対して垂直
に外
側へ延びる底板リップ部が形成されており、
前記天板は、周辺に天板リップ部が形成されており、前記天板リップ部が前記底板リップ部に平行に被覆しており、
前記補強材は、前記底板
通路の中に位置するとともに、前記天板に接合されており、
前記オーバーラップメンバは、互いに一体になる第一のアーム部と第二のアーム部とを備え、前記オーバーラップメンバは、ほぼ前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるとともに、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部によって前記底板リップ部と前記天板リップ部とを一体的にクランプし、
前記第二のアーム部の上面と前記複合パネルの上面とが面一である、複合パネル。
【請求項2】
前記補強材は矩形の金属パイプである、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項3】
前記天板リップ部の上面は、前記天板の上面よりも低い、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項4】
前記底板
通路は、少なくとも一部の外側に下方へ突出する段差部が形成されている、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項5】
前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さ(LL)は、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部の長さと等しい、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項6】
前記補強材の幅は、前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さ(LL)よりも大きい、
請求項5に記載の複合パネル。
【請求項7】
前記段差部の幅は、前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さ(LL)と等しい、
請求項4に記載の複合パネル。
【請求項8】
前記第一のアーム部と前記第二のアーム部は、対向する面に一つ又は複数の尾根部又は突起部を備える、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項9】
前記底板には、複数の凸起部からなる凸起部アレイが形成されており、各凸起部の上面が前記天板の下面に接合される、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項10】
前記底板と前記天板がプラスチックで製作され、前記補強材と前記オーバーラップメンバが金属で製作される、
請求項1に記載の複合パネル。
【請求項11】
前記オーバーラップメンバがアルミで製作される、
請求項10に記載の複合パネル。
【請求項12】
テーブルであって、複合パネル及びテーブル脚アセンブリを含み、
前記複合パネルは、底板と天板とパイプ状金属補強材とオーバーラップメンバとを含み、
前記底板は、周辺に底板
通路が形成されており、前記底板
通路の外壁の先端に、前記外壁に
対して垂直
に外
側へ延びる底板リップ部が形成されており、前記底板に、複数の凸起部からなる凸起部アレイが形成されており、
前記天板は、周辺に天板リップ部が形成されており、前記天板リップ部が前記底板リップ部に平行に被覆しており、前記底板の凸起部の上面が前記天板の下面に接合されており、
前記パイプ状金属補強材は、下端部が前記底板
通路の中に位置し、上端部が前記天板に接合されており、且つ、前記パイプ状金属補強材の一方側に、前記底板
通路の外壁が平行に接合されており、
前記オーバーラップメンバは、互いに一体になる第一のアーム部と第二のアーム部とを備え、前記オーバーラップメンバが、ほぼ前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるとともに、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部によって前記底板リップ部と前記天板リップ部とを一体的にクランプし、
前記テーブル脚アセンブリは、前記パイプ状金属補強材に枢支可能に接続されている、
テーブル。
【請求項13】
複合パネルを製造する方法であって、
パイプ状金属補強材の下端部を底板の
通路の中に置くステップと、
天板のリップ部が前記底板のリップ部に平行に接合するように、前記天板を前記パイプ状金属補強材の頂部に置くステップと、
オーバーラップメンバの第一のアーム部が前記底板のリップ部の下方に位置するとともに、前記オーバーラップメンバの第二のアーム部が前記天板のリップ部の上方に位置するように、前記オーバーラップメンバを前記天板のリップ部と前記底板のリップ部を取り囲むように位置決め
するステップと、
前記オーバーラップメンバが前記天板のリップ部と前記底板のリップ部をクランプするとともに、前記オーバーラップメンバが前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるように、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部を互いに向けて押し付けて永久的に成形するステップと、を含む、
複合パネルを製造する方法。
【請求項14】
押し付ける前に前記天板のリップ部を前記底板のリップ部に接続するステップを含む、
請求項13に記載の複合パネルを製造する方法。
【請求項15】
前記底板には、複数の凸起部からなる凸起部アレイが形成され、前記底板の凸起部は、真空成形プロセスによって形成される、
請求項13に記載の複合パネルを製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種類の家具のパネル、特にテーブルパネルとして用いられる複合パネル、及び該複合パネルを備えるテーブルに係る。
【背景技術】
【0002】
板材は、家具製造業における常用な材料であり、机、ティーテーブル又は収納箱のパネルなどの製作に使用されている。先行技術における家具パネルは、通常、木材で製作されている。このような木材で製作された家具パネルは、下記のような欠点が備える。まず、大量な木材が消耗される必要があるため、環境に優しくない。そして、木材で製作されるパネルは、使用される期間内にメンテナンスする必要がある。また、木材で製作されるパネルは、一部の応用環境、例えば湿気が酷いような環境が悪い場合に適応できない。繊維板又は合板などの木板の他の代替品は、類似する欠点が具備する。
【0003】
現代家庭の使用要求を満たすために、家具パネルには、頑丈さ、耐用性、軽量性、且つ外観の美観性が要求されている。消費者がより環境に優しい代替品を求めるという需要に応じて、より多くの合成材料は、複合家具パネルの製造に使用されている。
【0004】
複合パネルを製造する過程において、通常、ブロー成形プロセスが利用される。ブロー成形プロセスは、中空プラスチック部品を製造する製造プロセスの一つであり、まず、プラスチックを溶けて、溶けたプラスチックをパリソン又はプリフォームに成形する。パリソンは、通常、パイプ状のプラスチック部材であり、一端に圧縮空気を通する穴を備える。テーブルパネルは、寸法が通常大きいため、大型なブロー成形機が必要となることがある。要求された強度を提供するために、通常、テーブルパネルは、十分な厚さが具備し、これによって、材料の使用量が多くなり、製作されたテーブルパネルが重くなる。従来のテーブルの複合パネルは、さらに粘着剤によって天板や底板や内補強材を接続している。しかし、製造過程において適切な位置に適切量の粘着剤を附加することが困難であり、これによって、例えば粘着剤の附加の誤り、露出又は失効などの完成品欠陥を導く。また、従来のテーブルの複合パネルは、シール性能が十分ではなく、内部の金属補強材に錆が付きやすく、外観も十分に美しくならない。
【0005】
そこで、複合材料で製作され改進された複合家具パネルが必要があり、該複合家具パネルが、より優れた機械的な性能とシール性能と、もっと大きな有效使用面積と、もっと美しい外観を備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の先行技術に存在する問題に対して、改進された複合パネルを提供する。
【0007】
一様態では、本発明は、複合パネルを提供し、該複合パネルは、底板と天板と補強材とオーバーラップメンバとを含み、
前記底板は、周辺に底板トンネルが形成されており、前記底板トンネルの外壁の先端に、前記外壁に垂直して外方へ延びる底板リップ部が形成されており、
前記天板は、周辺に天板リップ部が形成されており、前記天板リップ部が前記底板リップ部に平行的に被覆しており、
前記補強材は、前記底板トンネルの中に位置するとともに、前記天板に接合されており、
前記オーバーラップメンバは、互いに一体になる第一のアーム部と第二のアーム部とを備え、前記オーバーラップメンバは、ほぼ前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるとともに、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部によって前記底板リップ部と前記天板リップ部とを一体的にクランプする。
【0008】
本発明の一つの実施形態によれば、前記補強材は矩形の金属パイプである。
【0009】
本発明の一つの実施形態によれば、前記天板リップ部の上面は、前記天板の上面よりも低い。
【0010】
本発明の一つの実施形態によれば、前記第二のアーム部の上面と前記複合パネルの上面とが面一である。
【0011】
本発明の一つの実施形態によれば、前記底板トンネルは、少なくとも一部の外側に下方へ突出する段差部が形成されている。
【0012】
本発明の一つの実施形態によれば、前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さLLは、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部の長さと等しい。
【0013】
本発明の一つの実施形態によれば、前記補強材の幅は、前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さLLよりも大きい。
【0014】
本発明の一つの実施形態によれば、前記段差部の幅は、前記天板リップ部と前記底板リップ部の長さLLと等しい。
【0015】
本発明の一つの実施形態によれば、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部は、対向する面に一つ又は複数の尾根部又は突起部が備える。
【0016】
本発明の一つの実施形態によれば、前記底板には、複数の凸起部からなる凸起部アレイが形成されており、各凸起部の上面が前記天板の下面に接合されている。
【0017】
本発明の一つの実施形態によれば、前記底板と前記天板がプラスチックで製作され、前記補強材と前記オーバーラップメンバが金属で製作される。
【0018】
本発明の一つの実施形態によれば、前記オーバーラップメンバがアルミで製作される。
【0019】
本発明の一つの実施形態によれば、前記底板の凸起部は、真空成形プロセスによって形成される。
【0020】
他の一態様では、本発明は、さらに、テーブルを提供し、該テーブルは、複合パネル及びテーブル脚アセンブリを含み、
前記複合パネルは、底板と天板とパイプ状金属補強材とオーバーラップメンバとを含み、
前記底板は、周辺に底板トンネルが形成されており、前記底板トンネルの外壁の先端に、前記外壁に垂直して外方へ延びる底板リップ部が形成されており、前記底板に、複数の凸起部からなる凸起部アレイが形成されており、
前記天板は、周辺に天板リップ部が形成されており、前記天板リップ部が前記底板リップ部に平行的に被覆しており、前記底板の凸起部の上面が前記天板の下面に接合されており、
前記パイプ状金属補強材は、下端部が前記底板トンネルの中に位置し、上端部が前記天板に接合されており、且つ、前記パイプ状金属補強材の一方側に、前記底板トンネルの外壁が平行的に接合されており、
前記オーバーラップメンバは、互いに一体になる第一のアーム部と第二のアーム部とを備え、前記オーバーラップメンバが、ほぼ前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるとともに、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部によって前記底板リップ部と前記天板リップ部とを一体的にクランプし、
前記テーブル脚アセンブリは、前記パイプ状金属補強材に枢支可能に接続されている。
【0021】
さらに他の一態様では、本発明は、複合パネルを製造する方法を提供し、前記方法は、
パイプ状金属補強材の下端部を底板のトンネルの中に置くステップと、
天板のリップ部が前記底板のリップ部に平行的に接合するように、前記天板を前記パイプ状金属補強材の頂部に置くステップと、
オーバーラップメンバの第一のアーム部が前記底板のリップ部の下方に位置するとともに、前記オーバーラップメンバの第二のアーム部が前記天板のリップ部の上方に位置するように、前記オーバーラップメンバを前記天板のリップ部と前記底板のリップ部を取り囲むように位置決めるステップと、
前記オーバーラップメンバが前記天板のリップ部と前記底板のリップ部をクランプするとともに、前記オーバーラップメンバが前記複合パネルの周辺の全体を周回して延びるように、前記第一のアーム部と前記第二のアーム部を互いに向けて押し付けて、永久的に成形するステップと、を含む。
【0022】
本発明の一つの実施形態によれば、前記方法は、押し付ける前に前記天板のリップ部を前記底板のリップ部に接続するステップを含む。
【0023】
本発明の複合家具パネルによれば、先行技術に対して、構造が簡単で、厚さが薄く、重量が軽く、強度が高く、コストが低く且つ製造しやすいなどの利点を備え、そして、外観がもっと美しく、有効使用面積がもっと大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の上記及び他の目的、特徴、利点と機能がうまく理解されるために、図面に示された好適な実施形態を参照できる。図面において、同一な符号が同一な部材を指している。当業者は、図面が本発明の好適な実施形態を模式的に示すものであり、本発明の保護範囲を制限する作用を全然具備しなく、図面における部品が、比例に従って描かれたものではないこと、と理解すべである。
【0025】
図1は、本発明の一つの好適な実施形態による複合パネルを示し、そのうち、パネルの構造を明確に示すために、パネルに対してコーナカット処理を行った。
図2は、
図1に示されたパネルの部分拡大図である。
図3は、
図1に示されたパネルの分解図である。
図4A-4Cは、オーバーラップメンバによって天板と底板を一体的にクランプする過程の模式図である。
図5は、本発明の複合パネルによるテーブルの頂部の模式図である。
図6は、
図5に示されたテーブルの底部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
これから、図面を参照しながら本発明の複合パネルを詳細的に説明する。また、ここで記載されたものは、あくまでも本発明の好適な実施形態に過ぎなく、当業者が、前記好適な実施形態に基づき、本発明を実現できる他の形態を想起でき、前記他の形態も本発明の範囲に収める。
【0027】
一つの好適な実施形態によれば、本発明による複合家具パネルは、テーブル面の複合パネルとして用いられる。該テーブルの複合パネルは、底板と、天板と、底板と天板との間に位置する補強材と、底板と天板を一体的にクランプして固定するオーバーラップメンバとを含む。
【0028】
底板は、真空成形プロセスによって製造できる。底板において真空成形プロセスによって形成された凸起の先端面は、天板に接触しているとともに、天板の強度又は剛度に影響に与えられ、前記凸起の先端面の総面積が大きくなるほど天板に与えれる支持も強くなり、これによって、天板がもっと大きい強度又は剛度を持つようになる。しかし、一方、前記凸起の先端面の総面積が大きくなるほど、底板における凸起以外の面積が小さくなり、これによって、底板自身の強度又は剛度を低下させてしまう。通常、前記凸起の先端面の総面積が底板面積の30%-70%となり、該比例で天板と底板との強度又は剛度は適切なバランスを取る。
【0029】
図1-6は、本発明によるテーブルの複合パネルと、該テーブルの複合パネルで製作されたテーブルパネルを備えるテーブルが示されている。
【0030】
図1は、本発明の一つの好適な実施形態による複合パネルを示し、そのうち、テーブルパネルの構造を明確に示すために、パネルに対してコーナカット処理を行った。
図3は、
図1に示されたパネルの分解図である。
図1と
図3に示されたように、本発明によるテーブルの複合パネルは、底板1524と、補強材1526と、天板又はパネル1530と、オーバーラップメンバ1528とを含む。補強材1526は金属矩形パイプであってもよい。補強材1526は、テーブルの複合パネルの周辺を周回して延び、補強材がテーブルパネルのコーナーで湾曲しており、一体の部材であってもよいし、複数の部材を組合わせてなってもよい。天板1530は、金属(例えばアルミ)又はプラスチックで製作できる。
【0031】
図2は、
図1に示されたテーブルパネルの部分拡大図である。図面に示されたように、底板1524は、該底板1524の周辺を周回して形成されるトンネル1540を備え、該トンネルが、矩形以外の他の形状であってもよい。底板1524上の凸起部の先端面は、天板1530の下面に接合されて天板を支持している。補強材1526(例えば矩形の鋼パイプ)は、トンネル1540の中に位置し、テーブルの複合パネル全体の剛度に対して補強作用を果している。
【0032】
さらに、
図4A-4Cは、一つの実施形態の替わりであるテーブルの複合パネルの部分断面図が示されており、図面に示されたように、底板1524の長手側のトンネル1540において、選択的に、下方へ突出する段差部1542が形成されてもよく、補強材1526が段差部1542の上方に位置する。垂直面1544は、トンネル1540から上方へ底板1524の内部底面1570まで延びる。内部底面1570と天板1530の下面との間には、高さがHHである隙間1556が形成されている。段差部の底面1558は、段差部1542とトンネル1540の外壁1546との間に形成される底部隙間1572によって補強材1526と離間されている。該段差部1542は、トンネル1540の長手における高さと湾曲慣性モーメントを増加することに寄与できる。段差部1542によって増加される高さは、折り畳み可能なテーブル脚アセンブリを収納するための空間を提供できる。もちろん、段差部1542は、底板の短手側に形成されてもよい。
【0033】
同様に、図面4A-4Cに示されたように、段差部1550は、天板1530の周辺を周回して設置(又は、オーバーラップメンバによって押し付けてクランプする過程において形成)されることが好ましいく、そのうち、段差部は、天板1530の周辺のリップ部1554の上面が天板本体の上面よりも略低く、両者の高さの差がオーバーラップメンバ1520のアーム部の厚さに大体等しくなるように角度を呈する部分1552が備え、このように、オーバーラップメンバ1520が天板1530のリップ部1554と底板1524のリップ部1548を挟むときに、オーバーラップメンバの上面とテーブル面(つまり、天板1530の上面)とが大体面一になり、オーバーラップメンバがテーブル面の延長部として使用され、テーブル面の有効使用面積を拡大した。外壁1546に垂直する底板リップ部1548は、天板リップ部1554に接触しているとともに、天板リップ部1554に平行している。
図4Aと4Bに示されたように、オーバーラップメンバ1528は、弧状部1564によって一体に接続される第一のアーム部又はロウアーアーム部1560と第二のアーム部又はアッパーアーム部1562とを備える。オーバーラップメンバ1528(金属であってもよく、例えばアルミ又は他の延性材料)は、通常、U形又はV形である。アーム部1560と1562の内面に尾根部又は突起部1566が設置されてもよく、これによって、天板リップ部と底板リップ部に対する固定效果を向上し、緩脱を防止する。オーバーラップメンバ1528は、ほぼテーブルの複合パネルの周辺の全体を周回して延びるとともに、テーブル面のコーナー付近で円滑且つ緊密的に湾曲してもよく、これによって、テーブルの外観がもっと美観となり、鋭く又は不連続なエッジを生じることを避けるとともに、オーバーラップメンバ1528の付着・接続の確実性を向上させる。第一のアーム部1560と第二のアーム部1562の長さはLLであり、そして、天板リップ部1554と底板リップ部1548の長さもLLであり、図面4Cに示されたように、長さLLは、通常、補強材1526の幅よりも小さい。
【0034】
図4A-4Cは、テーブルの複合パネルを製造するときのオーバーラップメンバ1528の組付過程を模式的に示されている。まず、天板リップ部1554と底板リップ部1548は、選択的に、粘着剤、熔接、締付具などによって互いに接続されることができ、トンネル1540の中の補強材1526が、天板1530と底板1524との間に固定されている。代わりに、天板1530と底板1524は、固定装置に保持されてもよく、これによって、オーバーラップメンバ1528の挟持固定が容易となる。
【0035】
本発明による一つの好適な実施例において、オーバーラップメンバ1528は、アルミで冷間加工プロセスにより製作され、テーブルのエッジに適する形状に成形される。オーバーラップメンバ1528は、20°~40°の角度に湾曲され、通常は約30°である。オーバーラップメンバ1528を組み付ける時に、まず、オーバーラップメンバのロウアーアーム部1560を、底板リップ部1548の下方に位置決めてそれと密着させ、そして、アッパーアーム部1562をロウアーアーム部1560に向けて押し付けて成形することが好ましく、これによって、天板リップ部1554と底板リップ部1548がオーバーラップメンバ1528の中にクランプされ、天板1530と底板1524を一体的に固定してその内部空間を閉鎖する。前記押し付け又はクランプ過程は、テーブルの複合パネルの周辺の全体において順次に又は同時に行われてもよい。さらに、図面4Cに示されたように、テーブルの複合パネルの組付けを完成した後、オーバーラップメンバ1528のアッパーアーム部1562の上面と天板1530の上面とが面一になり、弧状部1564が外エッジに位置しており、これによって、テーブルパネルがもっと使いやすく、もっと美観となる。オーバーラップメンバ1528及び補強材1526は、天板の周辺区域1580の全体を周回して延びてもよく、テーブルパネルの剛度を向上させる。好適な実施例において、オーバーラップメンバ1528の形成又は組付けの時に、熱と粘着剤を使用しなくてもよい。
【0036】
本発明は、さらに、テーブルを提供し、
図5と
図6は折り畳み式のテーブル脚を備えるテーブル1501が示されており、折り畳みテーブル脚は、金属部材(例えばアルミ)で製作されられる。図面に示されたように、テーブル1501は、ヒンジ1506によって枢支可能に接続される第一部分1502と第二部分1504とが備えることによって、テーブルが折り畳み可能となる。折り畳み脚アセンブリ1508は、各部分1502と1504の外端に接続されている。具体的に、各折り畳み脚アセンブリ1508は、補強材1526上の軸1532に枢支可能に接続される一対の脚パイプ1510を含む。挿入パイプ1512は、プラケット1514によって接続されるとともに伸縮可能に脚パイプ1510に挿入されている。スプリング付けの制動ボタン1518は、選択的に、脚パイプ1510における選ばれた制動穴1516に挿入され、これによって、テーブル1501の高さを調整することが許可される。挿入パイプ1512が完全に脚パイプ1510に挿入された時に、テーブル1501の高さが最も小さくなり、また、折り畳み脚アセンブリの長さは、テーブルが折り畳まれた時に折り畳み脚アセンブリが第一部分1502と第二部分1504との間に完全に収納しきれるとともに、第一部分1502と第二部分1504が互いに平行的に折り畳まれるように、設置されている。ラッチヒンジ1520は、補強材1526と各脚パイプ1510に枢支可能に接続されており、これによって、折り畳み脚アセンブリ1508を
図5に示された伸展位置にロック又は保持する。フレキスィブルストラップ1522を設置することが好ましいく、第一部分1502と第二部分1504が一体に折り畳まれた時に、フレキスィブルストラップ1522は、持ち上げられて持ち運ぶことを簡単にできる。
【0037】
本発明は、上記のようなテーブルの複合パネルを製造する方法を提供し、
図4A-4Cに示されたように、前記方法は、
パイプ状金属補強材1526の下端部を底板1524のトンネル1540の中に置くステップと、
天板のリップ部1554が底板のリップ部1548に平行的に接合するように、天板1530を前記パイプ状金属補強材1526の頂部に置くステップと、
オーバーラップメンバの第一のアーム部1560が底板のリップ部1548の下方に位置するとともに、オーバーラップメンバの第二のアーム部1562が天板のリップ部1554の上方に位置するように、オーバーラップメンバ1528を天板のリップ部と底板のリップ部を周回するように位置決めるステップと、
オーバーラップメンバが天板のリップ部と底板のリップ部をクランプするとともに、オーバーラップメンバが複合パネルの周辺の全体を周回して延びるように、第一のアーム部と第二のアーム部を互いに向けて押し付けて永久的に成形するステップと、を含む。
【0038】
本発明による一つの好適な実施形態のテーブルの複合パネルを製造する方法において、前記方法は、上記のような押し付けステップの前に、天板のリップ部を底板のリップ部に接続するステップを含む。
【0039】
本発明の保護範囲は、特許請求の範囲より決定される。当業者は本発明の教示に基づき、本発明が開示された構造の代替構造を実施可能な代替実施形態とすることや、本発明が開示された実施形態を組合わせることによって新たに生じる実施形態も、本願の特許請求の範囲に収まることを、容易に認識できる。