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特許7407842格子結合器の片側パターン化を使用した光学接眼レンズ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】格子結合器の片側パターン化を使用した光学接眼レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20231222BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
H04N5/64 511A
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021573444
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(86)【国際出願番号】 US2020037280
(87)【国際公開番号】W WO2020252193
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-06-09
(31)【優先権主張番号】62/861,646
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ルオ, カン
(72)【発明者】
【氏名】シン, ビクラムジト
(72)【発明者】
【氏名】ピ, ナイ-ウェン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, シューチャン
(72)【発明者】
【氏名】シュー, フランク ワイ.
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/039271(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/039273(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/136892(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0299865(US,A1)
【文献】国際公開第2018/202951(WO,A1)
【文献】特開2020-079904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01 - 27/02
H04N 5/64
H04N 13/344
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接眼レンズであって、前記接眼レンズは、
基板の片側上にパターン化されている内部結合格子であって、前記内部結合格子は、プロジェクタから受け取られた光を前記光の第1の部分および前記光の第2の部分に回折させるように構成されており、前記第1の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第1の配向を有し、前記第2の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第2の配向を有し、前記第2の配向は、前記第1の配向と異なる、内部結合格子と、
前記基板の前記片側上にパターン化されている回折格子であって、前記回折格子は、
前記内部結合格子から、前記光の第1の部分および前記光の第2の部分を受け取ることと、
前記光の第1の部分および前記光の第2の部分を回折させることと、
前記光の回折された第1の部分および前記光の回折された第2の部分を組み合わせることと
を行うように構成されている、回折格子と
を備え、
前記回折格子は、
第1の格子結合器と、
第2の格子結合器と
を備え、
前記第1の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分を前記第2の格子結合器に指向するように構成されており、
前記第2の格子結合器は、前記光の回折された第2の部分を前記第1の格子結合器に指向するように構成されている、接眼レンズ。
【請求項2】
前記第1の格子結合器は、前記接眼レンズの直交瞳エキスパンダ(OPE)を画定し、前記第2の格子結合器は、前記接眼レンズの射出瞳エキスパンダ(EPE)を画定する、請求項1に記載の接眼レンズ。
【請求項3】
前記第1の格子結合器は、第1の方向に配向されている第1の複数の隆起を備え、前記第2の格子結合器は、第2の方向に配向されている第2の複数の隆起を備える、請求項1に記載の接眼レンズ。
【請求項4】
前記第1の方向と前記第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である、請求項3に記載の接眼レンズ。
【請求項5】
前記第1の格子結合器は、複数の突出部を備え、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、請求項1に記載の接眼レンズ。
【請求項6】
前記第1の格子結合器は、複数の陥凹を備え、前記複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、請求項1に記載の接眼レンズ。
【請求項7】
接眼レンズであって、
基板と、
前記基板の片側上にパターン化されている内部結合格子であって、前記内部結合格子は、プロジェクタから受け取られた光を前記光の第1の部分および前記光の第2の部分に回折させるように構成されており、前記第1の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第1の配向を有し、前記第2の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第2の配向を有し、前記第2の配向は、前記第1の配向と異なる、内部結合格子と、
前記基板の前記片側上にパターン化されている第1の格子結合器であって、前記第1の格子結合器は第1の格子パターンを有し、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されている、第1の格子結合器と、
前記基板の前記片側上にパターン化されている第2の格子結合器であって、前記第2の格子結合器は、前記第1の格子結合器に隣接し、前記第2の格子結合器は第2の格子パターンを有する、第2の格子結合器と
を備え、
前記第2の格子パターンは、前記第1の格子パターンが配向されている方向とは異なる方向に配向されており、
前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されており、前記内部結合格子は、前記光の第1の部分を前記第1の格子結合器に指向し、かつ、前記光の第2の部分を前記第2の格子結合器に指向するように構成されている、接眼レンズ。
【請求項8】
前記第1の格子結合器および前記第2の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分および前記光の回折された第2の部分を組み合わせるように構成されている、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項9】
前記第1の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分を前記第2の格子結合器に指向するように構成されている、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項10】
前記第1の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分を前記第2の格子結合器に指向するように構成されており、前記第2の格子結合器は、前記光の回折された第2の部分を前記第1の格子結合器に指向するように構成されている、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項11】
前記第1の格子結合器は、前記接眼レンズの直交瞳エキスパンダ(OPE)を画定し、前記第2の格子結合器は、前記接眼レンズの射出瞳エキスパンダ(EPE)を画定する、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項12】
前記第1の格子結合器は、複数の突出部を備え、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項13】
前記複数の突出部の各突出部は、2つの異なる方向に配向されている少なくとも2つの交差する隆起を備える、請求項12に記載の接眼レンズ。
【請求項14】
前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内である、請求項13に記載の接眼レンズ。
【請求項15】
前記第1の格子結合器は、複数の陥凹を備え、前記複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、請求項7に記載の接眼レンズ。
【請求項16】
接眼レンズを製造するための方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
前記基板の片側上に内部結合格子をパターン化することと、
前記基板の前記片側上に回折格子をパターン化することであって、前記回折格子パターン化することは、
前記基板の前記片側上に第1の格子結合器をパターン化することであって、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に直接光学的に結合されており、かつ、第1の格子パターンを有する、ことと、
前記基板の前記片側上に、かつ前記第1の格子結合器に隣接して第2の格子結合器をパターン化することであって、前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に直接光学的に結合されており、かつ、第2の格子パターンを有する、ことと
を含む、ことと
を含み、
前記第2の格子パターンは、前記第1の格子パターンが配向されている方向とは異なる方向に配向されており、
前記第1の格子結合器パターン化することは、前記基板の前記片側上に複数の突出部をパターン化することを含み、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、
前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、方法。
【請求項17】
接眼レンズを製造するための方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
前記基板の片側上に内部結合格子をパターン化することと、
前記基板の前記片側上に回折格子をパターン化することであって、前記回折格子パターン化することは、
前記基板の前記片側上に第1の格子結合器をパターン化することであって、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に直接光学的に結合されており、かつ、第1の格子パターンを有する、ことと、
前記基板の前記片側上に、かつ前記第1の格子結合器に隣接して第2の格子結合器をパターン化することと
を含む、ことと
を含み、
前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に直接光学的に結合されており、かつ、第2の格子パターンを有し、
前記第2の格子パターンは、前記第1の格子パターンが配向されている方向とは異なる方向に配向されており、
前記第1の格子結合器パターン化することは、複数の突出部突出部に対して2つの異なる方向配向されている少なくとも2つの交差する隆起をパターン化することをさらに含む、方法。
【請求項18】
前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
接眼レンズであって、前記接眼レンズは、
基板と、
前記基板の片側上にパターン化されている内部結合格子と、
前記基板の前記片側上にパターン化されている第1の格子結合器であって、前記第1の格子結合器は第1の格子パターンを有し、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されており、前記第1の格子結合器は、複数の突出部を備え、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁と、2つの異なる方向に配向されている少なくとも2つの交差する隆起とを有し、前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内であり、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、第1の格子結合器と、
前記基板の前記片側上にパターン化されている第2の格子結合器であって、前記第2の格子結合器は前記第1の格子結合器に隣接し、前記第2の格子結合器は第2の格子パターンを有し、前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されている、第2の格子結合器と
を備え
前記第2の格子パターンは、前記第1の格子パターンが配向されている方向とは異なる方向に配向されている、接眼レンズ。
【請求項20】
前記複数の突出部の各突出部は、円筒形形状、楕円形形状、少なくとも1つの長方形表面、少なくとも1つの円形表面、少なくとも1つの三角形表面、または少なくとも1つの多角形表面のうちの少なくとも1つを有する、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項21】
前記内部結合格子から前記複数の突出部に入射する光の方向に沿って測定される前記複数の突出部の各突出部の体積の充填率は、10%~90%の範囲内である、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項22】
前記複数の突出部の軸のピッチは、300nm~450nmの範囲内である、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項23】
前記複数の突出部の斜めピッチは、300nm~900nmの範囲内である、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項24】
前記複数の突出部の各突出部の高さは、5nm~500nmの範囲内である、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項25】
前記複数の突出部の各突出部の幅または長さのうちの少なくとも1つは、5nm~800nmの範囲内である、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項26】
前記複数の突出部の各突出部の断面は、三角形形状、鋸歯形状、または階段形状のうちの少なくとも1つを有する、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項27】
前記複数の突出部の各突出部は、複数の直方体を備え、前記複数の直方体の各直方体は、異なる高さを有する、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項28】
前記第1の格子結合器は、複数の陥凹を備え、前記複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、請求項19に記載の接眼レンズ。
【請求項29】
接眼レンズを製造するための方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
前記基板の片側上に内部結合格子をパターン化することと、
前記基板の前記片側上に第1の格子結合器をパターン化することであって、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されており、かつ、第1の格子パターンを有し、前記第1の格子結合器パターン化することは、
前記基板の前記片側上に複数の突出部をパターン化することであって、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度配向されている、ことと、
前記複数の突出部の突出部に対して2つの異なる方向配向されている少なくとも2つの交差する隆起をパターン化することであって、前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内である、ことと
を含む、ことと、
前記基板の前記片側上に、かつ前記第1の格子結合器に隣接して第2の格子結合器をパターン化することであって、前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合されており、かつ、第2の格子パターンを有する、ことと
を含み、
前記第2の格子パターンは、前記第1の格子パターンが配向されている方向とは異なる方向に配向されている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年6月14日に出願された、米国仮出願第62/861,646号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、格子結合器の片側パターン化を使用した光学接眼レンズに関する。
【背景技術】
【0003】
インプリントリソグラフィは、ウエハ上にナノメートルスケールパターンを加工するために使用されることができる。インプリントリソグラフィは、インプリントレジストの機械的変形および後続プロセスによってパターンを作成する。しかしながら、インプリントリソグラフィを使用して加工される接眼レンズは、限定された視野を有し得る。光は、概して、接眼レンズの射出瞳エキスパンダに到達するために、長い距離を進行しなければならない。光が、長い距離に沿って進行するにつれて、コヒーレントアーチファクトは、悪化する。また、接眼レンズを製造するために従来的に使用される両側リソグラフィは、加工複雑性を増加させ、製造収率および処理能力を減少させ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に説明される主題の革新的側面は、格子結合器のパターン化を使用した光学接眼レンズを含む。接眼レンズは、基板と、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子とを含む。第1の格子結合器が、基板の片側上にパターン化され、第1の格子パターンを有する。第1の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。第2の格子結合器が、第1の格子結合器に隣接して基板の片側上にパターン化される。第2の格子結合器は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。第2の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。
【0005】
本明細書に説明される主題の革新的側面はさらに、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子を含む、接眼レンズを含む。内部結合格子は、プロジェクタから受け取られた光を光の第1の部分および光の第2の部分に回折させるように構成される。第1の部分は、プロジェクタから受け取られた光に対して第1の配向を有する。第2の部分は、プロジェクタから受け取られた光に対して第2の配向を有する。第2の配向は、第1の配向と異なる。回折格子が、基板の片側上にパターン化される。回折格子は、内部結合格子から、光の第1の部分および光の第2の部分を受け取るように構成される。光の第1の部分および光の第2の部分はそれぞれ、回折される。光の回折された第1の部分および光の回折された第2の部分は、組み合わせられる。
【0006】
本明細書に説明される主題の革新的側面はさらに、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子を含む、接眼レンズを含む。格子結合器が、基板の片側上にインプリントされる。格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。格子結合器は、接眼レンズの射出瞳エキスパンダ(EPE)を画定する、複数のタイルを含む。複数のタイルの各タイルは、第1の格子パターンを有する。格子領域が、タイルの間に散在される。格子領域は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。格子領域は、接眼レンズの直交瞳エキスパンダ(OPE)を画定する。
【0007】
本明細書に説明される主題の革新的側面はさらに、ある閾値を上回る屈折率を有する、基板を含む、接眼レンズを含む。内部結合格子が、基板の片側上にパターン化される。3つ以上の格子結合器が、基板の片側上にパターン化される。3つ以上の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。3つ以上の格子結合器の各格子結合器は、異なる格子パターンを有する。
【0008】
本明細書に説明される主題の革新的側面はさらに、ある閾値を上回る屈折率を有する基板の第1の側上に、または基板の第2の側上にパターン化される、内部結合格子を含む、接眼レンズを含む。第1の格子結合器が、基板の第1の側上にパターン化される。第1の格子結合器は、第1の格子パターンを有する。第1の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。第2の格子結合器が、基板の第2の側上にパターン化される。第2の格子結合器は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。第2の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。
【0009】
他の利益および利点の中でもとりわけ、本明細書に開示される実施形態は、仮想現実および拡張現実用途のための光学接眼レンズの視野、効率、および均一性を増加させる。各接眼レンズは、基板の同一の側上にパターン化される、2つ以上の回折格子を含むことができる。2つ以上の回折格子は、レイアウトにおいてタイル状であり得る。タイルの形状、サイズ、密度、および分布は、より高い光学性能を達成するように選択されることができる。また、実施形態は、マッハツェンダー干渉の量を低減させる。タイルは、数百ミクロンと同程度に小さくあり得るため、遠視野仮想画像品質は、影響を受けない。接眼レンズの片側製造は、接眼レンズのユーザ対世界比を増加させる。ナノ格子は、ブレーズされる、または1.6を上回る屈折率を有するポリマー等の高屈折率材料から作製されるため、より大量の光が、ユーザの眼球に向かって指向される。いくつかの実施形態では、格子は、TiO、ZrO、またはZnOを含む高屈折率ガラスにおいてエッチングされる。いくつかの実施形態では、格子は、LiNbO、LiTaO、またはSiC等の合成高屈折率基板においてエッチングされる。いくつかの実施形態では、格子は、さらなる光学的利益を提供するために、TiO薄膜コーティングまたは他の無機材料においてエッチングされる。格子結合器内のタイルのレイアウトは、遠視野仮想画像のより高い均一性を達成するために改変されることができる。結果として生じる画像の鮮明度もまた、増加される。いくつかの実施形態では、各タイルのサイズは、タイル密度がより高密度なものからより疎なものに減少される間、同一に保たれることができる。接眼レンズは、それによって、好ましい回折方向を有するように設計されることができる。接眼レンズのユーザの眼球に直接結合される回折光は、他の方向における回折の効率を増加させながら低減される。格子の回折性質は、突出部の傾きおよびブレーズまたは多段突出部または陥凹を使用してさらに改良されることができる。本明細書に開示される実施形態によって提供される異なる設計選択肢は、したがって、より高い光学効率および品質を提供する。
【0010】
本明細書に説明される主題の1つ以上の実施形態の詳細が、付随の図面および下記の説明に記載される。本主題の他の潜在的特徴、側面、および利点が、説明、図面、および請求項から明白となるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
接眼レンズであって、
基板と、
前記基板の片側上にパターン化される内部結合格子と、
第1の格子結合器であって、前記第1の格子結合器は、前記基板の片側上にパターン化され、第1の格子パターンを有し、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合される、第1の格子結合器と、
第2の格子結合器であって、前記第2の格子結合器は、前記基板の片側上にパターン化され、前記第1の格子結合器に隣接し、前記第2の格子結合器は、前記第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有し、前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合される、第2の格子結合器と
を備える、接眼レンズ。
(項目2)
前記第1の格子結合器は、複数の突出部を備え、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度において配向される、項目1に記載の接眼レンズ。
(項目3)
前記複数の突出部の各突出部は、2つの異なる方向に配向される少なくとも2つの交差する隆起を備え、前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目4)
前記複数の突出部の各突出部は、円筒形形状、楕円形形状、少なくとも1つの長方形表面、少なくとも1つの円形表面、少なくとも1つの三角形表面、または少なくとも1つの多角形表面のうちの少なくとも1つを有する、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目5)
前記内部結合格子から前記複数の突出部に入射する光の方向に沿って測定される前記複数の突出部の各突出部の体積の充填率は、10%~90%の範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目6)
前記複数の突出部の軸のピッチは、300nm~450nmの範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目7)
前記複数の突出部の斜めピッチは、300nm~900nmの範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目8)
前記複数の突出部の各突出部の高さは、5nm~500nmの範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目9)
前記複数の突出部の各突出部の幅または長さのうちの少なくとも1つは、5nm~800nmの範囲内である、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目10)
前記複数の突出部の各突出部の断面は、三角形形状、鋸歯形状、または階段形状のうちの少なくとも1つを有する、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目11)
前記複数の突出部の各突出部は、複数の直方体を備え、前記複数の直方体の各直方体は、異なる高さを有する、項目2に記載の接眼レンズ。
(項目12)
前記第1の格子結合器は、複数の陥凹を備え、前記複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度において配向される、項目1に記載の接眼レンズ。
(項目13)
接眼レンズを製造するための方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
前記基板の片側上に内部結合格子をパターン化することと、
前記基板の片側上に第1の格子結合器をパターン化することであって、前記第1の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合され、第1の格子パターンを有する、ことと、
前記基板の片側上に、かつ前記第1の格子結合器に隣接して第2の格子結合器をパターン化することであって、前記第2の格子結合器は、前記内部結合格子に光学的に結合され、前記第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する、ことと
を含む、方法。
(項目14)
前記第1の格子結合器のパターン化は、前記基板の片側上に複数の突出部をパターン化することを含み、前記複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有し、前記1つ以上の側壁の各側壁は、前記基板に対して異なる角度において配向される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第1の格子結合器のパターン化はさらに、前記複数の突出部の突出部毎に2つの異なる方向において配向される少なくとも2つの交差する隆起をパターン化することを含み、前記2つの異なる方向の間の角度は、55度~65度の範囲内である、項目14に記載の方法。
(項目16)
接眼レンズであって、
内部結合格子であって、前記内部結合格子は、基板の片側上にパターン化され、プロジェクタから受け取られた光を前記光の第1の部分および前記光の第2の部分に回折させるように構成され、前記第1の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第1の配向を有し、前記第2の部分は、前記プロジェクタから受け取られた前記光に対して第2の配向を有し、前記第2の配向は、前記第1の配向と異なる、内部結合格子と、
回折格子であって、前記回折格子は、前記基板の片側上にパターン化され、
前記内部結合格子から、前記光の第1の部分および前記光の第2の部分を受け取ることと、
前記光の第1の部分および前記光の第2の部分を回折させることと、
前記光の回折された第1の部分および前記光の回折された第2の部分を組み合わせることと
を行うように構成される、回折格子と
を備える、接眼レンズ。
(項目17)
前記回折格子は、
第1の格子結合器と、
第2の格子結合器であって、前記第1の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分を前記第2の格子結合器に指向するように構成され、前記第2の格子結合器は、前記光の回折された第1の部分を前記第1の格子結合器に指向するように構成される、第2の格子結合器と
を備える、項目16に記載の接眼レンズ。
(項目18)
前記第1の格子結合器は、前記接眼レンズの直交瞳エキスパンダ(OPE)を画定し、前記第2の格子結合器は、前記接眼レンズの射出瞳エキスパンダ(EPE)を画定する、項目17に記載の接眼レンズ。
(項目19)
前記第1の格子結合器は、第1の方向に配向される第1の複数の隆起を備え、前記第2の格子結合器は、第2の方向に配向される第2の複数の隆起を備える、項目17に記載の接眼レンズ。
(項目20)
前記第1の方向と前記第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である、項目19に記載の接眼レンズ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A図1Aは、基板上にレリーフパターンを形成する、インプリントリソグラフィシステム100の側面図を図示する。
【0012】
図1B図1Bは、その上に位置付けられるパターン化層を有する、基板の側面図を図示する。
【0013】
図2図2は、基板上に光学導波管を製造するためのシステムを図示する。
【0014】
図3A図3Aは、光学接眼レンズの動作環境を図示する。
【0015】
図3B図3Bは、光学接眼レンズにおける内部結合格子および格子結合器のパターン化を図示する。
【0016】
図4図4は、光学接眼レンズにおける内部結合格子および格子結合器のパターン化を図示する。
【0017】
図5A図5Aは、光学接眼レンズにおける相互嵌合格子パターンを図示する。
【0018】
図5B図5Bは、光学接眼レンズにおける鋸歯格子パターンを図示する。
【0019】
図5C図5Cは、光学接眼レンズにおける山形格子パターンを図示する。
【0020】
図5D図5Dは、光学接眼レンズにおいて使用されるステンシルを図示する。
【0021】
図6A図6Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器における菱形パターン化突出部を図示する。
【0022】
図6B図6Bは、格子結合器における直方体パターン化突出部を図示する。
【0023】
図6C図6Cは、光学接眼レンズにおける格子結合器における突出部を図示する。
【0024】
図6D図6Dは、光学接眼レンズにおける格子結合器における鋸歯パターン化突出部を図示する。
【0025】
図7A図7Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0026】
図7B図7Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0027】
図8A図8Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0028】
図8B図8Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0029】
図9A図9Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0030】
図9B図9Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0031】
図10図10は、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0032】
図11A図11Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。
【0033】
図11B図11Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器の配合されたパターン化を図示する。
【0034】
図12図12は、光学接眼レンズにおける格子結合器を使用した光の回折および結合を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本書は、内部結合格子および格子結合器のパターン化を使用した接眼レンズの設計および製造を説明する。接眼レンズは、仮想現実または拡張現実用途において使用されるような光学接眼レンズであり得る。接眼レンズは、基板と、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子とを含む。内部結合格子は、プロジェクタから光を受け取る。第1の格子結合器が、基板の片側上にパターン化される。第1の格子結合器は、第1の格子パターンを有する。第1の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。第2の格子結合器が、第1の格子結合器に隣接して基板の片側上にパターン化される。第2の格子結合器は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。第2の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。
【0036】
とりわけ、本明細書に開示される実施形態の利益および利点は、接眼レンズが、光がEPEに到達するためにより長い距離を進行する必要性を低減させるように、基板の片側上に回折格子をパターン化することを含む。接眼レンズからユーザに向かって出射する光の効率は、改良され、コヒーレントアーチファクトが、それによって低減され、改良された均一性を伴うより大きい視野が、そうでなければ小面積の形状因子内で実現される。また、加工複雑性は、接眼レンズの片側上にレリーフパターンを維持することによって低減され、製造収率および処理能力は、増加される。
【0037】
インプリントリソグラフィシステム
図1Aは、基板102上にレリーフパターンを形成する、インプリントリソグラフィシステム100を図示する。基板102は、基板チャック104に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、基板チャック104は、真空チャック、ピンタイプチャック、溝タイプチャック、電磁チャック、および/または同等物を含む。いくつかの実施形態では、基板102および基板チャック104はさらに、空気軸受106上に位置付けられる。空気軸受106は、x、y、および/またはz軸を中心とする運動を提供する。いくつかの実施形態では、基板102および基板チャック104は、基部上に位置付けられる。空気軸受106、基板102、および基板チャック104はまた、ステージ108上に位置付けられることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム110が、基板チャック104上に基板102を位置付ける。
【0038】
インプリントリソグラフィシステム100はさらに、設計考慮事項に応じて、1つ以上のローラ114に結合される、インプリントリソグラフィ可撓性コーティング付きレジストテンプレート112を含む。ローラ114は、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112の少なくとも一部の移動を提供する。そのような移動は、基板102と重畳するように可撓性コーティング付きレジストテンプレート112の異なる部分を選択的に提供し得る。いくつかの実施形態では、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112は、複数の特徴、例えば、離間された陥凹および突出部を含む、パターン化表面を含む。特徴の他の構成もまた、可能性として考えられる。パターン化表面は、基板102上に形成されるべきパターンの基礎を画定する任意の元のパターンを画定してもよい。いくつかの実施形態では、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112は、テンプレートチャック、例えば、真空チャック、ピンタイプチャック、溝タイプチャック、または電磁チャックに結合される。
【0039】
インプリントリソグラフィシステム100はさらに、流体分注器120を含んでもよい。流体分注器120は、基板102上に重合性材料を堆積させるために使用されてもよい。重合性材料は、液滴分注、スピンコーティング、浸漬コーティング、化学蒸着、物理蒸着、薄膜堆積、または厚膜堆積等の技法を使用して、基板102上に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、重合性材料は、複数の硬化性レジスト液滴として基板102上に位置付けられる。
【0040】
その上に位置付けられるパターン化層を有する基板
図1Bは、その上に位置付けられるパターン化層150を有する、基板102の側面図を図示する。図1Aおよび1Bを参照すると、インプリントリソグラフィシステム100はさらに、基板102に向かってエネルギー(例えば、広帯域紫外線放射)を指向するために結合される、エネルギー源122を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ローラ114および空気軸受106は、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112および基板102の所望の部分を所望の位置付けにおいて位置付けるように構成される。インプリントリソグラフィシステム100は、空気軸受106、ローラ114、流体分注器120、および/またはエネルギー源122と通信するコントローラによって調整されてもよく、メモリ内に記憶されるコンピュータ可読プログラム上で動作してもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、ローラ114、空気軸受106、または両方は、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112と基板102との間の距離を変動させ、重合性材料によって充填される所望の体積をその間に画定する。例えば、可撓性コーティング付きレジストテンプレート112は、重合性材料に接触する。所望の体積が、重合性材料によって充填された後、エネルギー源122は、エネルギー、例えば、広帯域紫外線放射を生成し、重合性材料を凝固および/または架橋させ、基板102の表面の形状および可撓性コーティング付きレジストテンプレート122のパターン化表面の一部に共形化させ、したがって、基板102上にパターン化層150を画定する。いくつかの実施形態では、パターン化層150は、残留層152と、突出部154および陥凹156として示される複数の特徴とを含む。
【0042】
基板上に光学導波管を製造するためのシステム
図2は、基板上に光学導波管を製造するためのシステム200を図示する。システム200は、蒸着システム226と、コントローラ224と、流体分注器120と、レーザ源228と、エネルギー源122とを含む。システム200は、各導波管を通して順次通過する光を遮断するようにスタックされる複数の導波管を含む、多導波管光学構造を製造するために使用され、各導波管は、異なる色および異なる平面の深度と関連付けられてもよい。
【0043】
蒸着システム226は、基板(例えば、102)上に接着助長層を堆積させるように構成される。接着助長層は、基板102への硬化性レジスト液滴の接着を改良することを意図している。例えば、接着助長層は、基板102上に希釈された溶液をスピン塗布し、層がスピン乾燥することを可能にすることによって適用されてもよい。
【0044】
インプリントリソグラフィシステム200は、蒸着システム226、流体分注器120、レーザ源228、および/またはエネルギー源122と通信するコントローラ224によって調整されてもよく、メモリ内に記憶されるコンピュータ可読プログラム上で動作してもよい。コントローラ224は、ソフトウェアまたはハードウェアにおいて実装されてもよい。例えば、コントローラ224は、PC、タブレットPC、スマートフォン、モノのインターネット(IoT)電化製品、またはその機械によって行われるべきアクションを規定する命令を実行することが可能な任意の機械の一部であってもよい。
【0045】
コントローラ224は、光学接眼レンズ層内の硬化性レジスト液滴の分注を監視するために、製造されている光学構造内の隙間基準をインスタンス化してもよい。隙間基準または基準マーカは、基準点または測定値としての使用のために、生成された光学構造の視野内に設置され得るマーカである。隙間基準は、撮像対象または光学器具内のマークまたはマークのセットの中に、またはその上に設置されてもよい。
【0046】
コントローラ224は、硬化性レジスト液滴に接触し、それをパターン化するために、コーティング付きレジストテンプレート(例えば、112)を硬化性レジスト液滴上に重畳してもよい。コーティング付きレジストテンプレート112は、複数の陥凹および突出部を含む、パターン化表面を含む。コーティング付きレジストテンプレート112はさらに、硬化性レジスト液滴がゼロRLT領域の中に流動することを防止するように構成される、深い格子構造またはダムを含んでもよい。コントローラ224はさらに、硬化性レジスト液滴を硬化させるために、エネルギー源122から広帯域紫外線放射を指向してもよい。コントローラ224はさらに、コーティング付きレジストテンプレート112を除去し、パターン化レジストを暴露してもよく、これは、次いで、コーティング付きレジストテンプレート112のパターン化表面の一部に共形化する。
【0047】
コントローラ224は、光学接眼レンズ層を画定するために、光学構造上に形成される回折格子をエッチングしてもよい。いくつかの実施形態では、基板102をドライエッチングする(例えば、高屈折率ガラスまたはサファイアをドライエッチングする)必要性は、排除される。いくつかの実施形態では、基板102は、基板102の表面上の残留層の一部を維持しながら、残留層を除去する、および/またはパターンを基板102の中に転写するために、部分的にエッチングされる(例えば、大気圧または低圧条件下のプラズマプロセス)。
【0048】
回折格子は、光学導波管を通して進行する光を回折させる。コントローラ224はさらに、基板102を彫刻するために、レーザ源228からのレーザビームを接着助長層の一部の上に指向してもよい。コントローラ224は、基板102内にナノ穿孔を発生させるために、接着助長層の一部の上にレーザビームをパルス照射することによって、基板102から光学接眼レンズ層を彫刻してもよい。レーザビームは、発生されたナノ穿孔に印加され、ナノ穿孔を拡大し、基板102から光学接眼レンズ層を分離する。レジストは、いくつかの実施形態では、レーザアブレーションによって除去されてもよいが、他の実施形態では、これは、単純に、下に設置されない(例えば、マスキングによって)、またはエッチング除去されない(例えば、プラズマによって)、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。コントローラ224はさらに、光学導波管を画定するために、光学接眼レンズ層を、別の基板上にインプリントされた別の光学接眼レンズ層に接合してもよい。
【0049】
流体分注器120は、硬化性液滴の形態におけるインプリントレジスト(例えば、熱可塑性ポリマー)の薄層を基板102上に分注する。いくつかの実施形態では、流体分注器120は、接着助長層上に硬化性レジスト液滴を分注し、回折格子を画定するように構成される。接着助長層は、基板102と分注された硬化性レジスト液滴との間に配置され、それらに接触する。光学接眼レンズ層を画定する領域は、縁を有し、光学接眼レンズ層の縁には、硬化性レジスト液滴がない。
【0050】
いくつかの実施形態では、流体分注器120は、所定の座標および所定の周波数において接着助長層上に硬化性レジスト液滴を注入することによって、接着助長層上に硬化性レジスト液滴を分注するように構成される。硬化性レジスト液滴の隣接する液滴は、接着助長層上で所定の分離を有するようにされる。例えば、流体分注器120は、レジストが分注されるべきである、または分注されるべきではない面積を示すようにプログラムされてもよい。個々のレジスト液滴に関する所定の座標および隣接する液滴の間の所定のXYピッチを含む、非常に高い分解能のレジスト液滴パターンが、作成されてもよい。流体分注器120は、基板102が、インクジェットヘッドの下を通過する間、レジスト液滴を分注しながら非常に高い周波数において動作する。超高分解能および精度(X、Y、体積)が、インクジェット分注周波数、ヘッド電圧、およびステージ移動制御によって達成される。硬化性レジスト液滴は、流体分注器120のインクジェットヘッドを移動させる、流体分注器120のインクジェットヘッドを横断して基板を移動させる、または流体分注器120のインクジェットヘッドおよび基板を相互に横断して移動させることによって、接着助長層上に注入されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、流体分注器120はさらに、硬化性レジスト液滴がない光学接眼レンズ層の縁に対応する、ゼロRLT領域を維持するように構成される。本構成は、光学接眼レンズ層の縁における光の散乱を低減させ、光学導波管のゼロRLT領域上の粒子欠陥の数を低減させることによって、光学導波管の光学性能を増加させる。
【0052】
レーザ源228は、基板102を彫刻するために、レーザビームを提供する。いくつかの実施形態では、レーザ源228は、利得媒体と、通電機構と、光学フィードバック機構とを含む。利得媒体は、これが誘導放出を用いて光を増幅させることを可能にする性質を伴う材料である。エネルギーは、電流として、または異なる波長における光として供給されてもよい。レーザ源228は、光学キャビティからのフィードバックを使用してもよく、ビームの偏光、波長、および形状等の放出光の性質に影響を及ぼし得る。
【0053】
エネルギー源122は、レジスト液滴を強化する(例えば、重合または架橋させる)ための放射を提供し、基板上にレジストコーティングを残す。いくつかの実施形態では、エネルギー源122は、より高い分解能を達成するために、放射の波長を減少させる。例えば、エネルギー源122は、紫外線スペクトルまたはより短い(<400nm)深紫外線スペクトル等における波長においてエネルギーを提供してもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー源122は、電子ビームを生成し、光による暴露と同一の結果を達成する。
【0054】
格子結合器のパターン化を使用した接眼レンズの環境
図3Aは、光学接眼レンズの動作環境を図示する。図3Aに示される接眼レンズは、基板(例えば、図4を参照して下記に例証および説明される基板400)を含む。基板は、ある閾値を上回る屈折率を有することができる。いくつかの実施形態では、基板の屈折率は、1.4を上回る。基板の屈折率または屈折指数は、光が基板を通して伝搬する速さの程度を説明する無次元数である。基板は、高屈折率ポリマーまたはガラスから作製されることができる。いくつかの実施形態では、格子は、高屈折率基板にわたってパターン化される、またはTiO、ZrO、またはZnOを含む高屈折率ガラスにおいてエッチングされる、低屈折率材料の薄層を含む。いくつかの実施形態では、格子は、LiNbO、LiTaO、またはSiC等の合成高屈折率基板においてエッチングされる。いくつかの実施形態では、格子は、さらなる光学的利益を提供するために、TiO薄膜コーティングまたは他の無機材料においてエッチングされる。
【0055】
図3Aに示される接眼レンズは、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子304を含む。図3Aの内部結合格子304は、接眼レンズを使用するユーザの眉に位置する、またはユーザの側頭に位置する。内部結合格子304は、全内部反射および回折の組み合わせを使用して、光源プロジェクタ300からの光332の光線を第1の格子結合器308および第2の格子結合器320に結合する。
【0056】
内部結合格子304は、プロジェクタ300から受け取られた光332を回折させるように構成される。光332は、光の第1の部分336および光の第2の部分312に回折および結合される。第1の部分336は、プロジェクタ300から受け取られた光332に対して第1の配向を有し、第2の部分312は、プロジェクタ300から受け取られた光332に対して第2の配向を有する。第2の配向は、第1の配向と異なる。例えば、第1の部分336は、第1の方向に配向されることができ、第2の部分312は、第2の方向に配向されることができる。内部結合格子304はさらに、第1の部分336を第1の格子結合器308に指向するように構成される。内部結合格子304はさらに、第2の部分312を第2の格子結合器320に指向するように構成される。内部結合格子304が、ユーザの眉または頬に位置するとき、接眼レンズは、図3Aに示されるように、第1の格子結合器308および第2の格子結合器320に垂直に分割される。垂直基準フレームは、接眼レンズのユーザの額から顎への方向にある。内部結合格子304が、ユーザの側頭または鼻孔に位置する場合、接眼レンズは、水平に分割されることができる。水平基準フレームは、接眼レンズのユーザの耳から耳への方向にある。
【0057】
第1の格子結合器308は、内部結合格子304によって回折された光の部分336を受け取るために、内部結合格子304に光学的に結合される。第1の格子結合器308は、基板の片側上にパターン化され、第1の格子パターンを有する。第1の格子パターンは、図6A-D、7A-B、8A-B、9A-B、10、および11A-Bを参照して下記に詳細に例証および説明されるように、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせを含むことができる。第1の格子結合器308は、内部結合格子304から受け取られた光の第1の部分336を回折させるように構成される。第1の格子結合器308は、光の部分336を異なる方向に進行するいくつかのビームに分割し、さらに回折させる、周期的構造またはパターンを有する。ビームの異なる方向は、格子が分散要素として作用するような格子の間隔および光の波長に依存する。第1の格子結合器308は、光の回折された第1の部分340を第2の格子結合器320に指向する。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器308は、接眼レンズのOPEを画定する。OPEは、異なる方向における全内部反射(TIR)を使用して、光の回折された光線を拡散させる。
【0058】
第2の格子結合器320は、内部結合格子304に光学的に結合される。いくつかの実施形態では、第2の格子結合器320は、接眼レンズのEPEを画定する。EPEは、OPEから出射する光を接眼レンズのユーザまたは世界に向かって結合する。いくつかの実施形態では、連携して機能するOPEおよびEPEの組み合わせは、組み合わせられた瞳エキスパンダ(CPE)と称される。
【0059】
第2の格子結合器320は、基板の片側上にパターン化され、第1の格子結合器308に隣接する。第2の格子結合器320は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。第2の格子パターンは、図6A-D、7A-B、8A-B、9A-B、10、および11A-Bを参照して下記に詳細に例証および説明されるように、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせを含むことができる。第2の格子結合器320は、光の第2の部分312を回折させるように構成される。光の回折された第2の部分316は、第1の格子結合器308に指向される。接眼レンズは、回折された第1の部分340および回折された第2の部分316を組み合わせるように構成される。接眼レンズはさらに、接眼レンズのユーザの眼球328に組み合わせられた光324を指向するように構成される。図3Aに図示される第1の格子結合器308および第2の格子結合器320は、時として、分割ハニカムパターンまたは分割ハニカム構成を有するものとして言及される。
【0060】
いくつかの実施形態では、内部結合格子304は、図3Aに示されるような第1の方向に配向される、平行な隆起または刻線の第1のセットを含む。隆起、刻線、または線形格子区画の第1のセットは、第1のピッチ距離だけ離間されることができる。第1の格子結合器308は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、平行な隆起または刻線の第2のセットを含む。隆起、刻線、または線形格子区画の第2のセットは、第2のピッチ距離だけ離間されることができる。第2の格子結合器320は、第1の方向および第2の方向と異なる第3の方向に配向される、平行な隆起または刻線の第3のセットを含むことができる。隆起、刻線、または線形格子区画の第3のセットは、第3のピッチ距離だけ離間されることができる。第2の方向と第3の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0061】
図3Aに示される光336および312の部分の経路の長さは、2つの部分336および312が、同位相または位相外のいずれかであるように設計されることができる。同様に、光316および340の部分の経路の長さは、2つの部分336および312が、同位相または位相外のいずれかであるように設計されることができる。実施形態は、したがって、OPEおよびEPEのライトフィールドの位相を変調する。ライトフィールドの位相の変調は、マッハツェンダー干渉を軽減し、結果として生じる画像の均一性を改良する。結果として生じる画像の鮮明度もまた、増加される。また、図3Aに図示される実施形態は、増加された光学効率を提供する。従来的な接眼レンズでは、大量の光が、空気中に回折され、したがって、効率を低減させる。対照的に、図3Aの接眼レンズでは、第2の格子結合器における光の部分312は、接眼レンズから外に回折せず、代わりに、第1の格子結合器308に到達する。したがって、より多くの光が、節約され、光学効率が、増加される。図3Aに図示される接眼レンズはまた、単層アーキテクチャにおける光の拡散を改良する。設計に具体的ナノ特徴を含むことによって、接眼レンズは、光の2つ以上の波長を単一の層にまとめ、画像品質を改良することができる。
【0062】
光学接眼レンズにおける内部結合格子および格子結合器のパターン化
図3Bは、光学接眼レンズにおける内部結合格子348および格子結合器356および368のパターン化を図示する。他の実施形態では、接眼レンズは、本明細書に説明されるものよりも付加的な、または少ない物体を含む。図3Bに示される接眼レンズは、基板(例えば、図4を参照して下記に例証および説明される基板400)と、図3Aに示される内部結合格子304に類似する、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子348とを含む。第1の格子結合器356が、基板の片側上にインプリントされ、内部結合格子348に光学的に結合される。第1の格子結合器356は、接眼レンズのEPEを画定する、複数のタイルを含む。第1の格子結合器356の各タイル352は、第1の格子パターンを有する。第1の格子パターンは、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせを含むことができる。第1の格子結合器356は、内部結合格子348によって回折された光の部分を受け取り、タイルを使用して光の部分をさらに回折させるように構成される。
【0063】
第2の格子結合器(格子領域368)が、タイルの間に散在される。格子領域368は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターン(平行な隆起または刻線)を有する。格子領域368は、接眼レンズのOPEを画定する。いくつかの実施形態では、内部結合格子348は、図3Bに示されるような平行な隆起の第1のセットを含む。格子領域368は、平行な隆起の第1のセットに直交する平行な隆起の第2のセットを含む。格子領域368は、内部結合格子348によって回折された光の別の部分を受け取り、光の他の部分をさらに回折させるように構成される。第1の格子結合器356は、それによって、格子領域368の中心領域364によって放出された光の輝度を低減させるように構成される。図3Bの格子結合器は、内部結合格子348によって回折された光を受け取り、格子領域368の中心領域364によって放出された光を拡散させる。
【0064】
内部結合格子348、第1の格子結合器356、および格子領域368が基板の片側上にインプリントされる、片側接眼レンズは、より大きい視野および低減されたコヒーレントアーチファクトを提供する。コヒーレントアーチファクトは、接眼レンズから出射する回折光線の弱め合う干渉および強め合う干渉を指す。そのようなアーチファクトは、ユーザの視野に投影される画像において暗いパッチおよび明るいパッチの領域を引き起こし得る。コヒーレントアーチファクトは、画像および色均一性の低減を引き起こし得る。本明細書に開示される実施形態は、コヒーレントアーチファクトを低減させることによって、画像および色均一性を改良する。図3Bに図示される構成は、時として、タイル状雪片格子パターンまたはタイル状雪片格子構成と称される。
【0065】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイル352の面積またはサイズは、タイル352の位置が、格子結合器356の中心領域364から格子結合器364の境界360に変化するにつれて、減少する。各タイル352の面積またはサイズの変化は、中心領域364によって放出される光の輝度を低減させる。タイルは、数百ミクロンと同程度に小さいため、遠視野仮想画像品質は、影響を受けない。また、接眼レンズの片側性質は、接眼レンズのユーザ対世界比を増加させる。ナノ格子は、ブレーズされる、または1.6を上回る屈折率を有するポリマー等の高屈折率材料から作製されるため、より大量の光が、ユーザの眼球328に向かって指向される。さらに、格子は、TiO、ZrO、またはZnOを含む高屈折率ガラスにおいてエッチングされることができる。いくつかの実施形態では、格子は、LiNbO、LiTaO、またはSiC等の合成高屈折率基板においてエッチングされる。いくつかの実施形態では、格子は、ZrO、TiO、またはSiC薄膜コーティングにおいてエッチングされる。
【0066】
いくつかの実施形態では、格子結合器356のタイルは、長方形形状を有する。各タイル352のサイズおよびタイル352の側の長さは、境界360から中心領域364まで変動することができる。いくつかの実施形態では、格子結合器356のタイルは、円形形状を有する。各タイル352の直径は、境界360から中心領域364まで変動することができる。いくつかの実施形態では、格子結合器356のタイルは、楕円形形状を有する。各タイル352の寸法は、境界360から中心領域364まで変動することができる。いくつかの実施形態では、格子結合器356のタイルは、多角形形状を有する。多角形は、正多角形または非正多角形であり得る。例えば、タイルは、六角形形状を有することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、図3Bに示される複数のタイルの各タイル352は、図6A-Dを参照して下記に詳細に例証および説明されるように、複数の突出部を含む。突出部は、時として、支柱、格子支柱、または支柱格子と称される。格子結合器356は、時として、支柱回折格子と称される。複数の突出部の各突出部は、図6Aを参照して下記に例証および説明されるように、1つ以上の側壁を有する。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向されることができる。例えば、基板に対する各側壁の勾配は、異なり得る。いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、2つの異なる方向において配向される、2つの交差する隆起を含む。2つの交差する隆起が接する位置は、突出部を画定する。
【0068】
光学接眼レンズにおける内部結合格子および格子結合器のパターン化
図4は、光学接眼レンズにおける内部結合格子404および格子結合器のパターン化を図示する。図4に示される接眼レンズは、ある閾値を上回る屈折率を有し得る、基板400を含む。いくつかの実施形態では、基板の屈折率は、1.4を上回る。基板400は、図1A、1B、2、および3Aを参照して上記により詳細に説明される。内部結合格子404は、基板400の第1の側、基板400の第2の側、または基板400の両側上にパターン化されることができる。第1の格子結合器420が、基板400の第1の側上にパターン化される。第1の格子結合器420は、第1の格子パターン408を有する。例えば、第1の格子パターン408は、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせの周期的配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器420は、第1の方向に配向される、隆起の第1のセットを含む。第1の格子結合器420は、内部結合格子404から光の第1の部分を受け取るために、内部結合格子404に光学的に結合される。
【0069】
いくつかの実施形態では、第2の格子結合器424が、基板400の第1の側上にパターン化される。第1の格子結合器420および第2の格子結合器424の両方は、したがって、基板400の同一の側上にパターン化される。第2の格子結合器424は、第1の格子パターン408と異なる第2の格子パターン412を有する。例えば、第2の格子パターン412は、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせの周期的配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の格子結合器424は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、隆起の第2のセットを含む。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。第2の格子結合器424は、第2の格子結合器424が、内部結合格子404から光の第2の部分を受け取るように構成されるように、内部結合格子404に光学的に結合される。
【0070】
いくつかの実施形態では、第2の格子結合器424は、基板400の第2の側上にパターン化される。第1の格子結合器420および第2の格子結合器424は、したがって、基板400の異なる側上にパターン化される。第2の格子結合器424は、第1の格子パターン408と異なる第2の格子パターン412を有する。例えば、第2の格子パターン412は、隆起、刻線、線形格子区画、突出部、陥凹、またはそれらの組み合わせの周期的配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の格子結合器424は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、隆起の第2のセットを含む。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。第2の格子結合器424は、第2の格子結合器424が、内部結合格子404から光の第2の部分を受け取るように構成されるように、内部結合格子404に光学的に結合される。
【0071】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器420の面積416または領域は、第2の格子結合器424の面積または領域と重複する。重複面積416は、光を接眼レンズのユーザの眼球328の中に回折させる。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器420の面積416は、重複面積416が、光の一部を接眼レンズのユーザの眼球328の中に回折させるように構成されるように、第2の格子結合器424と重複する。重複面積416は、ユーザが、接眼レンズによって表示される画像において明るい中心帯域を見ないように、ユーザの眼球328の中に直接回折される光の輝度を減少させる。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器の面積416のサイズは、第1の格子結合器420の合計面積の10%~60%の範囲内である。いくつかの実施形態では、重複面積416の幅424(接眼レンズのアイボックスの幅に対応する)は、5mm~20mmの範囲内である。いくつかの実施形態では、アイボックスの寸法は、水平方向において15mmであり、垂直方向において18mmである。垂直基準フレームは、接眼レンズのユーザの額から顎への方向にある。水平基準フレームは、接眼レンズのユーザの耳から耳への方向にある。アイボックスは、それを通して、出射する光線が、接眼レンズがユーザの眼から特定の距離において固定される接眼レンズによって画定されるような1人以上のユーザの視野内の眼球328の移動および位置付けの範囲を捕捉することを意味する、接眼レンズ(EPE/CPE)内の面積である。
【0072】
光学接眼レンズにおける格子パターン
図5Aは、光学接眼レンズにおける相互嵌合格子パターン500を図示する。接眼レンズは、基板の片側上にパターン化される、第1の格子結合器(例えば、図3Aを参照して上記に例証および説明される第1の格子結合器308)を含む。第1の格子結合器は、第1の格子パターンを有する。例えば、第1の格子結合器は、図3Aにおいて上記に示されるように、第1の方向に配向される、隆起の第1のセットを含むことができる。第2の格子結合器(例えば、図3Aを参照して上記に例証および説明される第2の格子結合器320)が、基板の片側上にパターン化される。第2の格子結合器は、第1のパターンと異なる第2のパターンを有する。例えば、第2の格子結合器は、図3Aにおいて上記に示されるように、第2の方向に配向される、隆起の第2のセットを含むことができる。ここで図5Aを参照すると、第1の格子結合器は、第2の格子結合器に接触し、接触の場所において相互嵌合交互パターン500を画定する。相互嵌合交互パターン500は、接眼レンズのユーザの眼球328の中に直接回折される光を拡散させる。いくつかの実施形態では、相互嵌合交互パターン500は、特定の方向に配向される、複数の平行な隆起504を含む。他の実施形態では、相互嵌合交互パターン500は、第1のパターンおよび第2のパターンの交互する帯域を含む。
【0073】
図5Bは、光学接眼レンズにおける鋸歯格子パターン508を図示する。図5Bに図示される実施形態では、相互嵌合交互パターンは、鋸歯パターン508において配列される複数の隆起を含むように画定される。鋸歯パターン508は、ユーザの眼球328の中に直接回折される光の輝度を低減させる。したがって、ユーザは、接眼レンズによって表示される画像において明るい中心帯域を見ない。
【0074】
図5Cは、光学接眼レンズにおける山形格子パターン512を図示する。図5Cに図示されるパターンは、山形格子パターン512において配列される、複数の隆起を含む。山形格子パターンは、第1の格子結合器(例えば、図3Aを参照して上記に例証および説明される第1の格子結合器308)の第1の格子パターンおよび第2の格子結合器(例えば、第2の格子結合器320)の第2の格子パターンの実質的に等しい面積または領域を含む、V形パターンである。第1の格子パターンの隆起と第2の格子パターンの隆起との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0075】
図5Dは、光学接眼レンズにおいて使用されるステンシル516を図示する。ステンシル516は、第1の格子結合器520と第2の格子結合器524との間に相互嵌合交互パターンを画定する。第1の格子結合器520は、第1の方向に配向される、平行な隆起528の第1のセットを使用してパターン化される。第2の格子結合器524は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、平行な隆起532の第2のセットを使用してパターン化される。ステンシル516は、それによって、第1の格子結合器520の第1の境界を第2の格子結合器524の第2の境界と配合する。
【0076】
いくつかの実施形態では、ステンシル516における相互嵌合交互格子パターンは、複数の突出部536を含む。各突出部は、隆起528および532から1つずつの2つの交差する隆起によって画定される。複数の突出部536の各突出部は、1つ以上の側壁を有することができる。1つ以上の側壁の各側壁は、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)に対して異なる角度において配向されることができる。いくつかの実施形態では、複数の突出部536は、1.4を上回る屈折率を有する。
【0077】
格子結合器における菱形パターン化突出部
図6Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器600における菱形パターン化突出部を図示する。図6A-Dに図示される格子結合器600、624、648、および674はまた、時として、ブレーズド支柱パターン、ブレーズド支柱構成、ブレーズド突出部パターン、またはブレーズド突出部構成を有するものとして言及される。ここで図6Aを参照すると、格子結合器600は、所与の回折次数においてより高い格子効率を達成するために、ブレーズされることができる。屈折力は、したがって、所望の回折次数において集中する一方、他の次数における残留屈折力は、低減される。格子結合器600の突出部の形状およびパターンは、格子結合器600がブレーズされるブレーズ波長を規定する。光学効率が増加される方向は、ブレーズ角と呼ばれ、ブレーズド格子結合器600の特性である。ブレーズ角は、ブレーズ波長および選択された回折次数に依存する。
【0078】
ブレーズド格子結合器600は、格子結合器600によって引き起こされる波長分割の大きさを決定する、具体的線間隔またはピッチを有することができる。図6Dを参照して下記に例証および説明される、いくつかの実施形態では、格子結合器は、段構造を画定する、三角形または鋸歯形断面を有することができる。段は、格子表面に対してブレーズ角において傾斜されることができる。ブレーズ角は、光の波長に関する効率を増加させるように設計されることができる。いくつかの実施形態では、ブレーズ角は、回折角および入射角が対応するように設計される。いくつかの実施形態では、より大きいブレーズ角が、光が、より長い辺の代わりに、三角形格子線のより短い辺に衝突するように選択される。そのような実施形態では、格子結合器600は、より大きい線間隔およびより高い回折次数を有する。
【0079】
図6Aに図示される接眼レンズの格子結合器600は、ある閾値を上回る屈折率を有する、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)の片側上にパターン化される。いくつかの実施形態では、基板の屈折率は、1.4を上回る。格子結合器600は、図3Aの上記の例証と同様に、接眼レンズの内部結合格子に光学的に結合される。格子結合器600は、複数の突出部、例えば、突出部612を含む。各突出部612は、1つ以上の側壁、例えば、側壁604を有する。1つ以上の側壁の各側壁604は、基板に対して異なる角度において配向されることができる。いくつかの実施形態では、図6Aに図示される格子結合器600は、菱形支柱パターンまたは菱形突出部構成を有するものとして言及される。
【0080】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部612は、2つの異なる方向において配向される、少なくとも2つの交差する隆起の部分を含む。少なくとも2つの交差する隆起が接する位置は、突出部612を画定する。いくつかの実施形態では、各突出部は、円筒形形状を有する。いくつかの実施形態では、格子結合器600の各突出部は、楕円形形状を有する。各楕円体の寸法は、光と相互作用し、光を回折させる。いくつかの実施形態では、各突出部は、例えば、突出部が、円筒形形状を有するとき、少なくとも1つの円形表面を有する。いくつかの実施形態では、各突出部612は、少なくとも1つの三角形表面608を有する。他の実施形態では、各突出部612は、少なくとも1つの多角形表面を有する。多角形表面は、正または非正多角形に対応することができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、内部結合格子から複数の突出部に入射する光の方向に沿って測定されるときの各突出部612の体積の充填率(またはデューティサイクル)は、10%~90%の範囲内である。充填率は、連続する突出部の間の陥凹(空の空間)の体積に対する突出部612の体積の比率を指す。いくつかの実施形態では、突出部の軸のピッチは、300nm~450nmの範囲内である。ピッチは、第1の突出部の重心から、第1の突出部と同一の行または列に位置する隣接する突出部の重心までの測定される距離を指す。重心は、突出部の質量の幾何学的中心を指す。いくつかの実施形態では、突出部の斜めピッチは、300nm~900nmの範囲内である。斜めピッチは、第1の突出部の重心から、最近傍の斜めに近隣の突出部の重心までの測定される距離、すなわち、1つの行における突出部の重心と次の行および次の列における最近傍の突出部のものとの間の距離を指す。
【0082】
いくつかの実施形態では、1つ以上の突出部の高さは、5nm~500nmの範囲内である。他の実施形態では、突出部の幅または長さは、5nm~800nmの範囲内である。突出部は、いくつかの形状において製造されることができる。例えば、突出部の断面は、三角形形状を有することができる。複数の突出部は、1.4を上回る屈折率を有することができる。いくつかの実施形態では、格子結合器600は、光を回折させるための複数の陥凹またはキャビティを含む。各陥凹またはキャビティは、図6Aを参照して上記に議論されるような突出部と同様に、1つ以上の側壁を有することができる。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向されることができる。
【0083】
格子結合器におけるパターン化突出部
図6Bは、接眼レンズにおける格子結合器624における直方体パターン化突出部を図示する。格子結合器624は、複数の突出部(例えば、突出部632)を含む。各突出部は、複数の直方体628を含む。各直方体は、異なる高さ、長さ、および深さを有することができる。したがって、各直方体は、異なる体積の格子材料を有することができる。各突出部632は、1つ以上の側壁を有する。各突出部は、少なくとも1つの長方形表面を有する。図6Bに図示される格子結合器624は、時として、段状傾斜支柱パターンまたは段状傾斜突出部構成を有するものとして言及される。
【0084】
いくつかの実施形態では、格子結合器624を使用して製造される接眼レンズは、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)と、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子とを含む。格子結合器624はまた、基板の片側上にインプリントされ、内部結合格子に光学的に結合される。格子結合器624は、図3Bを参照して上記に例証および説明されるように、接眼レンズのEPEを画定する、複数のタイルを含むことができる。格子領域(例えば、格子領域368)が、タイルの間に散在され、接眼レンズのOPEを画定することができる。格子結合器624の各タイルは、複数の直方体628を含むことができ、各直方体628は、異なる高さを有することができる。いくつかの実施形態では、各直方体の高さは、5nm~500nmの範囲内である。他の実施形態では、各直方体の幅または長さは、5nm~800nmの範囲内である。各直方体の断面は、長方形形状を有する。いくつかの実施形態では、各突出部632の断面は、階段形状を有する。
【0085】
図6Cは、光学接眼レンズにおける格子結合器648における突出部を図示する。格子結合器648は、図6Aを参照して上記に説明および例証されるようにブレーズされてもよい。いくつかの実施形態では、各突出部652は、少なくとも1つの長方形表面を有する。例えば、上面656は、長方形であってもよい。いくつかの実施形態では、各突出部は、例えば、突出部が、円筒形形状を有するとき、少なくとも1つの円形表面を有する。いくつかの実施形態では、各突出部は、少なくとも1つの三角形表面を有する。他の実施形態では、各突出部は、少なくとも1つの多角形表面を有する。
【0086】
図6Dは、光学接眼レンズにおける格子結合器674における鋸歯パターン化突出部678を図示する。複数の突出部の断面は、鋸歯形状を有する。いくつかの実施形態では、図6Dに図示される格子結合器674の部分は、鋸歯格子パターンにおいて配列される複数の隆起または突出部を含む、相互嵌合交互格子パターンの一部であってもよい。
【0087】
格子結合器のパターン化
図7Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。図7Aに図示される接眼レンズは、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)の片側上にパターン化される、内部結合格子724を含む。図7Aに図示される構成は、時として、翼状格子構成または翼状格子パターンと称される。翼状格子構成では、3つ以上の格子結合器が、基板の片側上にパターン化される。3つ以上の格子結合器は、内部結合格子724に光学的に結合される。3つ以上の格子結合器の各格子結合器は、図7Aに図示されるように、異なる格子パターンを有する。
【0088】
内部結合格子724は、プロジェクタ(例えば、プロジェクタ300)から受け取られた光を光の3つ以上の部分に回折させるように構成される。光の各部分は、プロジェクタ300から受け取られた光に対して異なる配向を有する。内部結合格子724はさらに、光の対応する部分を各格子結合器に指向するように構成される。各格子結合器は、光の対応する部分をさらに回折させるように構成される。接眼レンズは、ユーザの眼球(例えば、眼球328)への透過のために光の回折された3つ以上の部分を組み合わせるように構成される。
【0089】
第1の格子結合器700が、第1の方向に配向される、第1の線形格子区画704を含む。第2の格子結合器712は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、第2の線形格子区画716を含む。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55~65度の範囲内である。少なくとも1つの格子結合器が、接眼レンズにおける2つの他の格子結合器の間に位置する。例えば、図7Aでは、タイル720を有する第3の格子結合器728は、第1の格子結合器700と第2の格子結合器712との間に位置する。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器700と第2の格子結合器712との間に位置する第3の格子結合器728の幅708(接眼レンズのアイボックスの幅に対応する)は、5mm~20mmの範囲内である。2つの他の格子結合器700と712との間に位置する格子結合器728は、具体的格子パターンを有する、複数のタイル720を含む。タイル720は、突出部、キャビティまたは陥凹、または隆起を含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のタイル720の各タイルは、多角形形状を有する。
【0090】
図7Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。図7Bに図示される接眼レンズは、内部結合格子748と、3つ以上の格子結合器(第1の格子結合器756と、第2の格子結合器772と、第3の格子結合器776とを含む)とを含む。図7Bの構成は、時として、翼状格子構成または翼状格子パターンと称される。翼状格子構成または翼状格子パターンでは、少なくとも1つの格子結合器が、2つの他の格子結合器の間に位置する。例えば、図7Bでは、線形区画752を含む第3の格子結合器776は、第1の格子結合器756と第2の格子結合器772との間に位置する。いくつかの実施形態では、複数の線形格子区画752を含む格子結合器の幅764(接眼レンズのアイボックスの幅に対応する)は、5mm~20mmの範囲内である。
【0091】
第1の格子結合器756は、第1の方向に配向される、第1の線形格子区画760を含む。第2の格子結合器772は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、第2の線形格子区画768を含む。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。いくつかの実施形態では、図7Bに図示されるように、第3の2次元(2D)格子結合器776の特徴のピッチ間隔は、第1の1次元(1D)格子結合器756および第2の1D格子結合器772を画定する特徴の交点によって画定されるピッチ間隔から決定されることができる。格子結合器776の特徴のピッチ間隔と格子結合器756および772の特徴の交点のピッチ間隔との間の差異は、1つの格子領域から別の格子領域に移動するときに可視である、仮想画像偏移または仮想画像浮漂を引き起こし得る。そのような画像の浮漂は、例えば、仮想画像を視認する間にCPE面積にわたる眼位置の変化が、存在するとき、または大規模な母集団に関する瞳孔間距離(IPD)が、異なるとき、望ましくない。図7Bに図示される実施形態は、歪みのない仮想画像を発生させることによって、片側全視野(FOV)導波管に関する画像の浮漂を低減させる。図7Aおよび7Bを参照して図示される実施形態は、優先的な回折次数を達成するために実装されることができる。優先的な回折次数は、結果として生じる画像における中心の明るい帯域の発生を低減させ、接眼レンズ均一性を増加させる。結果として生じる画像の鮮明度もまた、増加される。
【0092】
格子結合器のパターン化
図8Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器816および820のパターン化を図示する。図8Aに図示される接眼レンズは、基板(例えば、図4Aを参照して上記に例証および説明される基板400)と、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子800とを含む。内部結合格子800は、平行な隆起の第1のセットを含む。第1の格子結合器816が、基板の片側上にインプリントされ、内部結合格子800に光学的に結合される。図8Aに示される構成は、時として、タイル状雪片格子構成またはタイル状雪片格子パターンと称される。第1の格子結合器816は、接眼レンズのEPEを画定する、複数のタイル824を含む。タイル824は、第1の格子パターン、例えば、隆起、突出部、陥凹等を有する。
【0093】
いくつかの実施形態では、各タイル824は、複数の突出部を含む。各突出部は、1つ以上の側壁を有する。各側壁は、基板に対して異なる角度において配向される。他の実施形態では、各突出部は、2つの異なる方向において配向される、2つの交差する隆起を含む。他の実施形態では、各タイル824は、複数の直方体を含む。各直方体は、異なる高さを有する。いくつかの実施形態では、各タイルの面積は、タイルの位置が、格子結合器816の中心領域812から格子結合器816の境界804に変化するにつれて、減少する。境界804に近位のタイルは、中心領域812に近位のタイルよりも面積において小さい。
【0094】
第2の格子結合器(格子領域820)が、複数のタイル824の間に散在される。格子領域820は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。格子領域820は、内部結合格子800の平行な隆起の第1のセットに直交する平行な隆起の第2のセットを含む。格子領域820は、接眼レンズのOPEを画定する。タイル824のレイアウトは、遠視野仮想画像のより高い均一性を達成するために改変されることができる。タイルの形状、サイズ、分布、および密度を変動させることによって、遠視野仮想画像のより高い均一性が、取得される。いくつかの実施形態では、各タイルのサイズは、タイル密度がより高密度なものからより疎なものに減少される間、同一に保たれることができる。タイル824の分布は、周期的またはランダムのいずれかであり得る。結果として生じる画像の鮮明度もまた、増加される。本明細書に開示される実施形態によって提供される異なる設計選択肢は、より高い光学効率および品質を提供する。
【0095】
いくつかの実施形態では、格子結合器816および820は、内部結合格子800によって回折された光を受け取るように構成される。格子結合器816および820は、格子結合器816および820の中心領域812によって放出された光の輝度を低減させるように構成される。いくつかの実施形態では、格子結合器816および820は、中心領域812によって放出された光を拡散させるように構成される。
【0096】
格子結合器のパターン化
図8Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器868および860のパターン化を図示する。図8Bに図示される接眼レンズは、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)と、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子848とを含む。第1の格子結合器868が、基板の片側上にインプリントされ、内部結合格子848に光学的に結合される。第1の格子結合器868は、接眼レンズのEPEを画定する、複数のタイルを含む。
【0097】
各タイル864は、第1の格子パターン(例えば、平行な隆起、突出部、陥凹等)を有する。いくつかの実施形態では、各タイル864は、複数の陥凹を含む。複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有する。いくつかの実施形態では、複数の陥凹は、1.4を上回る屈折率を有する。いくつかの実施形態では、各陥凹の幅または長さのうちの少なくとも1つは、5nm~800nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、各陥凹の断面は、三角形、鋸歯、階段、または多段形状を有する。第2の格子結合器(格子領域860)が、タイルの間に散在される。格子領域860は、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。格子領域860は、接眼レンズのOPEを画定する。図8Bに図示されるように、各タイル864の面積は、タイル864の位置が、格子領域860の第1の境界852から第2の境界856に変化するにつれて、増加する。図8Bの構成は、時として、タイル状ハニカム格子構成またはタイル状ハニカム格子パターンと称される。
【0098】
いくつかの実施形態では、内部結合格子848は、プロジェクタ(例えば、図3Aを参照して上記に例証および説明されるプロジェクタ300)から光を受け取るように構成される。内部結合格子848は、光(例えば、図3Aに示される光332)を光の第1の部分(例えば、部分336)および光の第2の部分(例えば、部分312)に回折させるように構成される。第1の部分336は、プロジェクタ300から受け取られた光332に対して第1の配向を有する。第2の部分312は、プロジェクタ300から受け取られた光332に対して第2の配向を有する。第2の配向は、第1の配向と異なる。回折格子が、基板の片側上にパターン化される。回折格子は、内部結合格子848から光の第1の部分336および光の第2の部分312を受け取るように構成される。回折格子は、第1の格子結合器868と、第2の格子結合器860とを含む。第1の格子結合器868は、複数のタイル(例えば、タイル864)を含む。第2の格子結合器860は、格子領域860を含む。第1の格子結合器868は、内部結合格子848から光の第1の部分336を受け取る。第1の格子結合器868は、光の第1の部分336を回折させる。第1の格子結合器868は、光の回折された第1の部分(例えば、部分340)を第2の格子結合器860に指向する。第2の格子結合器860は、内部結合格子848から光の第2の部分312を受け取る。第2の格子結合器860は、光の第2の部分312をさらに回折させる。第2の格子結合器860は、光の回折された第2の部分(例えば、部分316)を第1の格子結合器868に指向する。回折格子はさらに、光の回折された第1の部分340および光の回折された第2の部分316を組み合わせるように構成される。
【0099】
格子結合器のパターン化
図9Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器912のパターン化を図示する。図9Aに示される接眼レンズは、内部結合格子900と、格子結合器912とを含む。格子結合器912は、複数の交差する線形格子区画を含む。例えば、線形格子区画904は、線形格子区画908と交差する。複数の交差する線形格子区画は、六角形に充塞された格子パターンにおいて配列される。格子結合器912は、時として、細線片側ハニカム格子パターンまたは構成を有するものとして言及される。格子結合器912によって画定される各多角形は、55度~65度の範囲内である、2つの線形格子区画(例えば、904および908)の間の少なくとも1つの角度を画定する。格子結合器912によって画定される各多角形は、115度~125度の範囲内である、2つの線形格子区画904および908の間の少なくとも1つの他の角度を画定する。いくつかの実施形態では、図9Aに示される接眼レンズはさらに、第2の格子結合器を含む。第2の格子結合器は、格子結合器912の複数の線形格子区画に隣接する格子面積を含む。格子結合器912は、図3A、3B、4、7A、7B、8A、および8Bを参照して上記に例証および説明される格子結合器と同様に機能する。
【0100】
図9Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器972のパターン化を図示する。図9Bに図示される接眼レンズは、内部結合格子948と、内部結合格子948に光学的に結合される、格子結合器972とを含む。格子結合器972は、ハニカム格子パターンにおいて配列される、複数の線形格子区画を含む。例えば、格子結合器972は、線形格子区画952を含む。いくつかの実施形態では、接眼レンズは、第2の格子結合器を含む。第2の格子結合器は、格子結合器972の複数の線形格子区画に隣接する格子面積を含むことができる。格子結合器972は、時として、細線片側ハニカム格子パターンまたは構成を有するものとして言及される。
【0101】
いくつかの実施形態では、格子結合器972はさらに、複数の突出部を含む。いくつかの実施形態では、突出部の軸のピッチ968は、300nm~450nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、複数の突出部の斜めピッチ964は、300nm~900nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、格子結合器972は、第1のピッチ軸956を有する、突出部の第1のセットを含み、第2の格子結合器は、第2のピッチ軸960を有する、突出部の第2のセットを含む。いくつかの実施形態では、第1のピッチ軸956と第2のピッチ軸960との間の角度は、ピッチ軸方向のそれぞれにおける特徴の重複の有無を問わず、約90度である。いくつかの実施形態では、第1のピッチ軸956と第2のピッチ軸960との間の角度は、ピッチ軸方向のそれぞれにおける特徴の重複の有無を問わず、55度~65度の範囲内である。特徴重複は、突出部の長さまたは幅の約30%であり得る。
【0102】
格子結合器のパターン化
図10は、光学接眼レンズにおける格子結合器1008のパターン化を図示する。格子結合器1008は、接眼レンズのOPEを画定する、線形格子区画1000の第1のセットを含む。格子結合器1008は、接眼レンズのEPEを画定する、線形格子区画1004の第2のセットを含む。線形格子区画1004の第2のセットは、線形格子区画1000の第1のセットに差し挟まれる。格子結合器1008は、時として、雪片格子パターンまたは構成を有するものとして言及される。
【0103】
上記の図9A、9B、および10を参照して例証される接眼レンズ実施形態では、内部結合格子(例えば、内部結合格子900)、OPE(例えば、OPE1000)、およびEPE(例えば、EPE1004)の幾何学形状は、内部結合格子900および接眼レンズが優先的な回折次数を有するように調整される。ユーザの眼球328の中に直接結合または回折される光の部分は、低減され、したがって、不要なアーチファクトを減少させる。上記の図9A、9B、および10を参照して例証される接眼レンズ実施形態は、したがって、結果として生じる画像における中心の明るい帯域のアーチファクトの発生を防止する。OPEおよびEPE格子の回折性質は、突出部の傾きおよびブレーズまたは多段突出部または陥凹を使用してさらに改良されることができる。
光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化
【0104】
図11Aは、光学接眼レンズにおける格子結合器のパターン化を図示する。図11Aに図示される接眼レンズは、ある閾値を上回る屈折率を有する、基板(例えば、図4を参照して上記に例証および説明される基板400)を含む。いくつかの実施形態では、閾値は、1.4である。接眼レンズはさらに、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子1100を含む。第1の格子結合器1120が、基板の片側上にパターン化される。第1の格子結合器1120は、内部結合格子1100から光の一部を受け取るために、内部結合格子1100に光学的に結合される。第1の格子結合器1120は、第1の格子パターン1104を有する。
【0105】
第2の格子結合器1124もまた、基板の片側上にパターン化される。第2の格子結合器1124は、内部結合格子1100に光学的に結合される。第2の格子結合器1124は、第1の格子結合器1120に隣接する。第2の格子結合器1124は、第1の格子パターン1104と異なる第2の格子パターン1108を有する。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器1120または第1の格子パターン1104は、第1の方向に配向される、隆起の第1のセットを含む。第2の格子結合器1124または第2の格子パターン1108は、図11Aに示されるような第2の方向に配向される、隆起の第2のセットを含む。いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0106】
いくつかの実施形態では、内部結合格子1100は、第1の方向に配向される、平行な隆起の第1のセットを含む。第1の格子結合器1120は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、平行な隆起の第2のセットを含む。第2の格子結合器1124は、第1の方向および第2の方向と異なる第3の方向に配向される、平行な隆起の第3のセットを含む。いくつかの実施形態では、第2の方向と第3の方向との間の角度は、55~65度の範囲内である。
【0107】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器1120は、第2の格子結合器1124に接触する。第2の格子パターン1108を使用してパターン化されるタイル(例えば、タイル1116)が、第1の格子結合器1120の中に挿入される。第1の格子パターン1104を使用してパターン化される他のタイル(例えば、タイル1112)が、第2の格子結合器1124の中に挿入される。タイル状パターン(例えば、タイル1112および1116を含む)が、したがって、第1の格子結合器1120が第2の格子結合器1124に接触する場所において画定される。タイル1112は、第1の格子パターン1104を有する。タイル1116は、第2の格子パターン1108を有する。このように、タイル状領域は、接眼レンズのユーザの眼球328の中に直接結合される光を拡散させるように構成される。左視野から右視野への急な遷移は、不鮮明になる。タイルサイズ、密度、形状、および分布は、より高い仮想画像分解能、均一性、および輝度を達成するために、変動されることができる。結果として生じる画像の鮮明度もまた、増加される。
【0108】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器1120が第2の格子結合器1124に接触する場所は、図5Aを参照して上記に例証および説明される相互嵌合格子パターン500に類似する相互嵌合交互格子パターンを含む。いくつかの実施形態では、第1の格子結合器1120が第2の格子結合器1124に接触する場所は、第1の格子結合器1120の第1の境界を第2の格子結合器1124の第2の境界と配合する、ステンシルを含む。
【0109】
光学接眼レンズにおける格子結合器の配合されたパターン化
図11Bは、光学接眼レンズにおける格子結合器の配合されたパターン化を図示する。図11Bに図示される接眼レンズは、プロジェクタ(例えば、図3を参照して上記に例証および説明されるプロジェクタ300)から受け取られた光を回折させるように構成される、内部結合格子1168を含む。内部結合格子1168は、光を光の第1の部分および光の第2の部分に回折させる。第1の格子結合器1160が、内部結合格子1168に光学的に結合される。内部結合格子1168は、光の第1の部分を第1の格子結合器1160に指向するように構成される。第1の格子結合器1160は、第1の格子パターン1148を有する。第2の格子結合器1164もまた、内部結合格子1168に光学的に結合される。内部結合格子1168はさらに、光の第2の部分を第2の格子結合器1164に指向するように構成される。第2の格子結合器1164は、第1の格子パターン1148と異なる第2の格子パターン1152を有する。
【0110】
第1の格子結合器1160の第1の境界1172が、第2の格子結合器の第2の境界1176と配合され、配合された格子面積1156を画定する。いくつかの実施形態では、配合された格子面積1156は、第1の格子パターン1148および第2の格子パターン1152の相互嵌合交互パターンを含む。いくつかの実施形態では、配合された格子面積1156は、第1の格子結合器1160の第1の境界1172を第2の格子結合器1164の第2の境界1176と配合する、ステンシルを含む。いくつかの実施形態では、段階的ナノ特徴を含む併合された格子区域が、画像の中心において明るい帯域を回避するために作成される。格子特徴は、格子の中心から各縁に向かって2つの明確に異なる格子パターンに分離する。
【0111】
光学接眼レンズにおける格子結合器を使用した光の回折および結合
図12は、光学接眼レンズにおける格子結合器を使用した光の回折および結合を図示する。図12は、導波管内で伝搬することを可能にされる光線のk空間が、視認され得る様式を描写する。図12の格子は、それらが、光1224が特定の方向に回折する(拡散および出射する)ことを可能にし、したがって、角度付けられた光が、ユーザの視野に到達するように角度付けられる。
【0112】
外円1200は、光が高屈折率基板内で伝搬するための角度条件に対応する。内円1204は、光が空気中で伝搬するための条件を表す。2つの同心円1200および1204の間の環形は、光が平面導波管内で伝搬するための全内部反射(TIR)条件に対応する。長方形1208は、空気中の視野を表す。
【0113】
付加的実施形態
いくつかの実施形態では、接眼レンズは、基板の片側上にパターン化され、プロジェクタから受け取られた光を光の第1の部分および光の第2の部分に回折させるように構成される、内部結合格子を含む。第1の部分は、プロジェクタから受け取られた光に対して第1の配向を有し、第2の部分は、プロジェクタから受け取られた光に対して第2の配向を有する。第2の配向は、第1の配向と異なる。回折格子が、基板の片側上にパターン化され、内部結合格子から、光の第1の部分および光の第2の部分を受け取るように構成される。光の第1の部分および光の第2の部分は、回折される。光の回折された第1の部分および光の回折された第2の部分は、組み合わせられる。
【0114】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、第1のピッチ軸を有する、突出部の第1のセットを含む。第2の格子結合器は、第2のピッチ軸を有する、突出部の第2のセットを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、第1のピッチ軸と第2のピッチ軸との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0116】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器の第1の領域は、第2の格子結合器の第2の領域と重複する。重複された第1の領域および重複された第2の領域はそれぞれ、相互嵌合交互格子パターンを有する。
【0117】
いくつかの実施形態では、相互嵌合交互格子パターンは、光の第3の部分を拡散させるように構成される。光の第3の部分は、接眼レンズによって、接眼レンズのユーザの眼球の中に直接回折される。
【0118】
いくつかの実施形態では、相互嵌合交互格子パターンは、第1の格子結合器の第1の境界を第2の格子結合器の第2の境界と配合する、ステンシルを含む。
【0119】
いくつかの実施形態では、相互嵌合交互格子パターンは、特定の方向に配向される複数の平行な隆起、山形格子パターンにおいて配列される複数の隆起、または鋸歯格子パターンにおいて配列される複数の隆起のうちの少なくとも1つを含む。
【0120】
いくつかの実施形態では、相互嵌合交互格子パターンは、複数の突出部を含む。複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有する。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向される。
【0121】
いくつかの実施形態では、突出部は、1.4を上回る屈折率を有する。
【0122】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、第1の格子パターンを有する、タイルを含む。第2の格子結合器は、タイルに隣接し、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する、格子面積を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、内部結合格子は、第1の方向に配向される、平行な隆起の第1のセットを含む。第1の格子結合器は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、平行な隆起の第2のセットを含む。第2の格子結合器は、第1の方向および第2の方向と異なる第3の方向に配向される、平行な隆起の第3のセットを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、第2の方向と第3の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0125】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、特定の方向に配向され、第1の格子パターンを有する、複数の平行な格子区画を含む。第2の格子結合器は、複数の平行な格子区画に隣接し、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する、格子面積を含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、ハニカム格子パターンにおいて配列される、複数の線形格子区画を含む。第2の格子結合器は、複数の線形格子区画に隣接する格子面積を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、接眼レンズは、基板の片側上にインプリントされる、内部結合格子と、基板の片側上にインプリントされ、内部結合格子に光学的に結合される、格子結合器とを含む。格子結合器は、接眼レンズの射出瞳エキスパンダ(EPE)を画定する、複数のタイルを含む。複数のタイルの各タイルは、第1の格子パターンを有する。格子領域が、複数のタイルの間に散在され、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。格子領域は、接眼レンズの直交瞳エキスパンダ(OPE)を画定する。
【0128】
いくつかの実施形態では、格子結合器は、内部結合格子によって回折された光を受け取り、格子結合器の中心領域によって放出された光の輝度を低減させるように構成される。
【0129】
いくつかの実施形態では、格子結合器は、内部結合格子によって回折された光を受け取り、格子結合器の中心領域によって放出された光を拡散させるように構成される。
【0130】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルは、複数の突出部を含む。複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有する。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向される。
【0131】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、2つの異なる方向において配向される、2つの交差する隆起を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、円筒形または楕円形形状を有する。
【0133】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、少なくとも1つの長方形、円形、三角形、または多角形表面を有する。
【0134】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルは、複数の直方体を含む。複数の直方体の各直方体は、異なる高さを有する。
【0135】
いくつかの実施形態では、内部結合格子は、平行な隆起の第1のセットを含む。格子領域は、平行な隆起の第1のセットに直交する平行な隆起の第2のセットを含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルの面積は、タイルの位置が、格子結合器の中心から格子結合器の境界に変化するにつれて、減少する。
【0137】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルの面積は、タイルの位置が、格子結合器の第1の境界から格子結合器の第2の境界に変化するにつれて、増加する。
【0138】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルは、長方形形状、円形形状、楕円形形状、多角形形状、または六角形形状のうちの少なくとも1つを有する。
【0139】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルは、複数の陥凹を含む。複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有する。
【0140】
いくつかの実施形態では、複数の陥凹は、1.4を上回る屈折率を有する。
【0141】
いくつかの実施形態では、複数の陥凹の各陥凹の幅または長さのうちの少なくとも1つは、5nm~800nmの範囲内である。
【0142】
いくつかの実施形態では、複数の陥凹の各陥凹の断面は、三角形、鋸歯、または階段形状を有する。
【0143】
いくつかの実施形態では、接眼レンズは、ある閾値を上回る屈折率を有する、基板と、基板の片側上にパターン化される、内部結合格子とを含む。3つ以上の格子結合器が、基板の片側上にパターン化され、内部結合格子に光学的に結合される。3つ以上の格子結合器の各格子結合器は、異なる格子パターンを有する。
【0144】
いくつかの実施形態では、内部結合格子は、プロジェクタから受け取られた光を光の3つ以上の部分に回折させるように構成される。
【0145】
いくつかの実施形態では、光の3つ以上の部分の各部分は、プロジェクタから受け取られた光に対して異なる配向を有する。
【0146】
いくつかの実施形態では、内部結合格子はさらに、光の3つ以上の部分の対応する部分を3つ以上の格子結合器の各格子結合器に指向するように構成される。
【0147】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の各格子結合器は、光の3つ以上の部分の対応する部分を回折させるように構成される。
【0148】
いくつかの実施形態では、接眼レンズは、光の回折された3つ以上の部分を組み合わせるように構成される。
【0149】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器は、3つ以上の格子結合器の2つの他の格子結合器の間に位置する。
【0150】
いくつかの実施形態では、2つの他の格子結合器の第1の他の格子結合器は、第1の方向に配向される、第1の線形格子区画を含む。
【0151】
いくつかの実施形態では、2つの他の格子結合器の第2の他の格子結合器は、第1の方向と異なる第2の方向に配向される、第2の線形格子区画を含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0153】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器は、第1の方向と異なり、第2の方向と異なる第3の方向に配向される、複数の線形格子区画を含む。
【0154】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器のピッチは、2つの他の格子結合器の第1の他の格子結合器および2つの他の格子結合器の第2の他の格子結合器の交点によって画定される。
【0155】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器の幅は、5mm~20mmの範囲内である。
【0156】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器は、複数のタイルを含む。
【0157】
いくつかの実施形態では、セットタイルの各タイルは、多角形形状を有する。
【0158】
いくつかの実施形態では、複数のタイルの各タイルは、複数の突出部を含む。複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有する。
【0159】
いくつかの実施形態では、内部結合格子から複数の突出部に入射する光の方向に沿って測定される複数の突出部の各突出部の体積の充填率は、10%~90%の範囲内である。
【0160】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の軸のピッチは、300nm~450nmの範囲内である。
【0161】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の斜めピッチは、300nm~900nmの範囲内である。
【0162】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器は、内部結合格子から受け取られた光の一部を拡散させるように構成される。
【0163】
いくつかの実施形態では、3つ以上の格子結合器の少なくとも1つの格子結合器は、少なくとも1つの格子結合器によって接眼レンズのユーザの眼球の中に放出される光の強度を低減させるように構成される。
【0164】
いくつかの実施形態では、接眼レンズは、ある閾値を上回る屈折率を有する第1の側または基板の第2の側のうちの少なくとも1つの上にパターン化される、内部結合格子を含む。第1の格子結合器が、基板の第1の側上にパターン化され、第1の格子パターンを有する。第1の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。第2の格子結合器が、基板の第2の側上にパターン化され、第1の格子パターンと異なる第2の格子パターンを有する。第2の格子結合器は、内部結合格子に光学的に結合される。
【0165】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器および第2の格子結合器は、内部結合格子から光を受け取るように構成される。
【0166】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器の面積は、重複面積が、光の一部を接眼レンズのユーザの眼球の中に回折させるように構成されるように、第2の格子結合器と重複する。
【0167】
いくつかの実施形態では、面積は、第1の格子結合器の合計面積の10%~60%の範囲内である。
【0168】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器または第2の格子結合器のうちの少なくとも1つは、複数の突出部を含む。複数の突出部の各突出部は、1つ以上の側壁を有する。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向される。
【0169】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、2つの異なる方向において配向される、少なくとも2つの交差する隆起を含む。
【0170】
いくつかの実施形態では、内部結合格子から複数の突出部に入射する光の方向に沿って測定される複数の突出部の各突出部の体積の充填率は、10%~90%の範囲内である。
【0171】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の軸のピッチは、300nm~450nmの範囲内である。
【0172】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の斜めピッチは、300nm~900nmの範囲内である。
【0173】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部の高さは、5nm~500nmの範囲内である。
【0174】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部の幅または長さのうちの少なくとも1つは、5nm~800nmの範囲内である。
【0175】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部の断面は、三角形、鋸歯、または階段形状を有する。
【0176】
いくつかの実施形態では、複数の突出部の各突出部は、複数の直方体を含む。複数の直方体の各直方体は、異なる高さを有する。
【0177】
いくつかの実施形態では、複数の突出部は、1.4を上回る屈折率を有する。
【0178】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、第1の格子パターンを有する、タイルを含む。第2の格子結合器は、タイルに隣接し、第2の格子パターンを有する、格子面積を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、複数の陥凹を含む。複数の陥凹の各陥凹は、1つ以上の側壁を有する。1つ以上の側壁の各側壁は、基板に対して異なる角度において配向される。
【0180】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、第1の方向に配向される、隆起の第1のセットを含む。第2の格子結合器は、第2の方向に配向される、隆起の第2のセットを含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、第1の方向と第2の方向との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0182】
いくつかの実施形態では、第1の格子結合器は、第1のピッチ軸を有する、突出部の第1のセットを含む。第2の格子結合器は、第2のピッチ軸を有する、突出部の第2のセットを含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、第1のピッチ軸と第2のピッチ軸との間の角度は、55度~65度の範囲内である。
【0184】
前述の説明では、実施形態が、実装毎に変動し得る多数の具体的詳細を参照して説明された。説明および図面は、故に、制限的意味ではなく、例証的意味で見なされるものである。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12