(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】出没式容器
(51)【国際特許分類】
B65D 83/00 20060101AFI20231222BHJP
A45D 40/00 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
B65D83/00 C
A45D40/00 B
A45D40/00 W
(21)【出願番号】P 2022523633
(86)(22)【出願日】2020-09-24
(86)【国際出願番号】 KR2020012932
(87)【国際公開番号】W WO2021085863
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】10-2019-0135351
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518079909
【氏名又は名称】ヨンウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジェ オク
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開実用新案第20-2017-0001151(KR,U)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0097246(KR,A)
【文献】国際公開第2019/009537(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/145510(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0067564(KR,A)
【文献】特開2013-031683(JP,A)
【文献】実開昭63-158218(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/00
A45D 40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出没式容器であって、
両端が開放形成されるカバー部;
前記カバー部の内側上部に配置され、内容物が収容される本体部;
前記本体部の下端に配置され、前記カバー部の内側で昇降し、装着位置を決定する係止突起を具備する昇降部;
前記昇降部の下部に配置され使用者の加圧によって前記カバー部の内側で昇降し、弾性片を具備する加圧部;および
前記加圧部の上側に固定配置され、前記弾性片の上側端部が接するガイド面が形成されるガイド部を含み、
前記弾性片に形成された第1係止段に前記係止突起が装着されると、前記昇降部および前記本体部の上昇が制限され、
前記加圧部の上昇時に、前記弾性片が前記ガイド面に沿って
外側に屈曲されながら、前記係止突起が前記第1係止段から離脱するようにして、前記昇降部が上昇しながら前記本体部の少なくとも一部を前記カバー部から突出させ
る一方、
前記加圧が除去されると、前記弾性片の復原力によって前記弾性片が前記ガイド面に沿って弾性回復し、前記弾性片の前記屈曲が解除されることで前記加圧部が下降して復帰する、出没式容器。
【請求項2】
前記第1係止段から離脱した前記係止突起が前記ガイド部に形成された第2係止段に装着されながら前記昇降部の上昇が制限され、前記昇降部の離脱が防止される、請求項1に記載の出没式容器。
【請求項3】
前記昇降部の下側に配置され、前記係止突起が前記第1係止段から離脱すると、前記昇降部が上昇するように前記昇降部に向かって弾性力を発生させる弾性部をさらに含む、請求項1に記載の出没式容器。
【請求項4】
前記第1係止段の上側は前記係止突起に対応する傾斜面で形成されて、前記昇降部の下降時に、前記係止突起が前記傾斜面に沿って前記第1係止段の下側に移動しながら前記第1係止段に装着される、請求項1に記載の出没式容器。
【請求項5】
前記カバー部の内側に固定配置され、前記加圧部の下降時に前記弾性片に形成された第1制限突起と接する第2制限突起を具備して前記加圧部の下降範囲を制限し、前記加圧部の離脱を防止する支持部をさらに含む、請求項1に記載の出没式容器。
【請求項6】
前記加圧部の上昇時に、前記第1制限突起は、前記加圧部と接しながら前記加圧部の上昇範囲を制限する、請求項
5に記載の出没式容器。
【請求項7】
前記加圧部には前記昇降部の昇降をガイドするように前記昇降部に向かって延長形成される支持管が備えられる、請求項1に記載の出没式容器。
【請求項8】
前記昇降部は、前記本体部を収容する収容部;前記収容部の底面から下側に延び、前記係止突起が備えられる第1延長部;および前記第1延長部の内側面に離隔するように前記収容部の底面から下側に延びる第2延長部を含み、
前記第1延長部および前記第2延長部の間に前記支持管が挿入される、請求項
7に記載の出没式容器。
【請求項9】
前記係止突起が前記第1係止段に装着される時、前記ガイド部の上端が前記昇降部の底面に接しながら前記昇降部の下降を制限する、請求項1に記載の出没式容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は出没式容器に関し、具体的には、加圧部に対する押圧操作を通じて内容物が収容される本体部がカバー部から出没され得る出没式容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にリップスティックは女性の唇の化粧に使われる口紅のようなスティック化粧物を円筒形の容器から出没されるようにして、使う時には容器からスティック化粧物を引き出させ、使用が完了するとスティック化粧物を容器内に入れて外部に露出しないように保管できるようになるのである。
【0003】
従来のリップスティック容器は、蓋を開放した後に容器の下部に備えられる回転体を回転させて固形のスティック化粧物を容器の外部に昇下降させることができるようにしたものである。例えば、リップスティックを使おうとする時、まず容器の蓋を開放した後、回転体を一方向に回転させてスティック化粧物を昇降させることによって外部に突出するようにし、使用後には反対方向に回転体を回転させてスティック化粧物を下降させることによって容器内に収容されるようにした。
【0004】
しかし、このような従来のリップスティック容器は誰でも蓋を容易に開けることができるように構成されるため、思考力が落ちる子供たちによるリップスティックの破損および浪費を招くことになる問題があり、併せて、使用者が意図しない状態で蓋が開放されてリップスティックが出没するなどの誤作動が発生する問題があり、これに伴い、携帯時や使用者が意図しない状態でリップスティックが出没してリップスティックの破損および浪費を招くことはもちろん、共に携帯する物品と携帯のためのカバンなどの汚染を誘発する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記問題点を解決するためのもので、加圧部に対する押圧操作を通じて内容物が収容される本体部がカバー部から出没され得る出没式容器を提供することをその目的とする。
【0006】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例により、出没式容器が提供される。出没式容器は、両端が開放形成されるカバー部;前記カバー部の内側上部に配置され、内容物が収容される本体部;前記本体部の下端に配置され、前記カバー部の内側で昇降し、装着位置を決定する係止突起を具備する昇降部;前記昇降部の下部に配置されて使用者の加圧により前記カバー部の内側で昇降し、弾性片を具備する加圧部;および前記加圧部の上側に固定配置され、前記弾性片の上側端部が接するガイド面が形成されるガイド部を含み、前記弾性片に形成された第1係止段に前記係止突起が装着されると、前記昇降部および前記本体部の上昇が制限され、前記加圧部の上昇時に、前記弾性片が前記ガイド面に沿って屈曲されながら、前記係止突起が前記第1係止段から離脱するようにして、前記昇降部が上昇しながら前記本体部の少なくとも一部を前記カバー部から突出させることができる。
【0008】
好ましくは、前記加圧が除去されると、前記弾性片の復原力によって前記弾性片の外側屈曲が解除されながら、前記加圧部が下降して位置回復することができる。
【0009】
また、好ましくは、前記第1係止段から離脱した前記係止突起が前記ガイド部に形成された第2係止段に装着されながら前記昇降部の上昇が制限され、前記昇降部の離脱が防止され得る。
【0010】
また、好ましくは、前記昇降部の下側に配置され、前記係止突起が前記第1係止段から離脱すると、前記昇降部が上昇するように前記昇降部に向かって弾性力を発生させる弾性部をさらに含むことができる。
【0011】
また、好ましくは、前記第1係止段の上側は前記係止突起に対応する傾斜面で形成されて、前記昇降部の下降時に、前記係止突起が前記傾斜面に沿って前記第1係止段の下側に移動しながら前記第1係止段に装着され得る。
【0012】
また、好ましくは、前記カバー部の内側に固定配置され、前記加圧部の下降時に前記弾性片に形成された第1制限突起と接する第2制限突起を具備して前記加圧部の下降範囲を制限し、前記加圧部の離脱を防止する支持部をさらに含むことができる。
【0013】
また、好ましくは、前記加圧部の上昇時に、前記第1制限突起は、前記加圧部と接しながら前記加圧部の上昇範囲を制限することができる。
【0014】
また、好ましくは、前記加圧部には前記昇降部の昇降をガイドするように前記昇降部に向かって延長形成される支持管が備えられ得る。
【0015】
また、好ましくは、前記昇降部は、前記本体部に向かって形成される収容部;前記収容部の底面から下側に延び、前記係止突起が備えられる第1延長部;および前記第1延長部の内側面に離隔するように前記収容部の底面から下側に延びる第2延長部を含み、前記第1延長部および前記第2延長部の間に前記支持管が挿入され得る。
【0016】
また、好ましくは、前記係止突起が前記第1係止段に装着される時、前記ガイド部の上端が前記昇降部の底面に接しながら前記昇降部の下降を制限することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、内容物が収容される本体部が単純な押圧動作を通じてカバー部から出没しながらロック状態とポップアップ状態に変形され得るため、直観的かつ便利な使用性を提供することができる。
【0018】
また、本発明によると、カバー部の一端に備えられた加圧部を加圧しないと本体部がカバー部の上側に突出しない構造に設計されることによって、使用者が意図しない状態で内容物が外部に露出すること
を防止することができる。
【0019】
また、本発明によると、加圧部に対する加圧解除時に、弾性片の弾性復原力によって加圧部が下降して本来位置に復帰するようにすることによって、使用上の便宜性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の詳細な説明から引用される図面をより十分に理解するために、各図面の簡単な説明が提供される。
【0021】
【
図1】本発明の一実施例に係る出没式容器の斜視図を図示する。
【
図2】本発明の一実施例に係る出没式容器の分解斜視図を図示する。
【
図3】本発明の一実施例に係る出没式容器の断面図を図示する。
【
図4】本発明の一実施例に係る出没式容器のロック部を図示する。
【
図5】本発明の一実施例に係る出没式容器のガイド部を図示する。
【
図6】本発明の一実施例に係る出没式容器の動作を図示する。
【
図7】本発明の一実施例に係る出没式容器の使用例示を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面に記載された内容を参照して本発明に係る例示的実施例を詳細に説明する。各図面で提示された同一の参照番号または符号は実質的に同一の機能を遂行する部品または構成要素を表す。以下で記載される便宜上上下左右の方向は図面を基準としたものであり、該当方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されるものではない。
【0023】
第1、第2等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、構成要素は用語によって限定されはしない。各用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した項目の組み合わせまたは複数の関連した項目のうちいずれか一つの項目を含む。
【0024】
本明細書で使った用語は実施例を説明するために使われたものであって、本発明を制限および/または限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書で、含むまたは有するなどの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0025】
明細書全体で、或る部分が他の部分と連結されているとする時、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の構成をおいて間接的に連結されている場合も含む。また、或る部分が何らかの構成要素を含むとする時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0026】
図1は本発明の一実施例に係る出没式容器の斜視図を図示し、
図2は本発明の一実施例に係る出没式容器の分解斜視図を図示し、
図3は本発明の一実施例に係る出没式容器の断面図を図示し、
図4は本発明の一実施例に係る出没式容器のロック部を図示し、
図5は本発明の一実施例に係る出没式容器のガイド部を図示する。
【0027】
図1~
図5を参照すると、出没式容器1000は、カバー部100、本体部200、昇降部300、加圧部400、ガイド部500、弾性部600および支持部700を含むことができる。
【0028】
カバー部100は上下の長さ方向に形成されるものの、両端が開放形成されて内側に収容空間が形成され得る。カバー部100の内側には出没式容器1000の一部構成、例えば、本体部200、昇降部300、加圧部400、ガイド部500、弾性部600および支持部700等が固定されたり、上下移動が可能であるように備えられ得る。
【0029】
カバー部100の開放された上端を通じて本体部200が引き込み/引き出され得、カバー部100の開放された下端には本体部200を上側に突出させるための構成、例えば、昇降部300、加圧部400、ガイド部500、弾性部600、支持部700などが配置され得る。
【0030】
本体部200は内部に内容物が収容され、カバー部100の内側上部に配置され、使用者の操作によって出没式容器1000から分離されて、本体部200を通じて使用者が内容物を使うようにすることができる。
【0031】
本体部200の出没によるカバー部100と本体部200の相対的な位置は、本体部200のロック状態とポップアップ状態を区分する基準となり得る。具体的には、本体部200がカバー部100の内側に配置されるものの、昇降部300の昇降が固定されて本体部200の引き出しが難しい状態がロック状態であり得る。また、昇降部300の昇降によって本体部200の少なくとも一部がカバー部100の外側で突出して、使用者が突出した本体部200を把持して本体部200を分離できる状態はポップアップ状態であり得る。
【0032】
本体部200に収容される内容物は固形の化粧料組成物であり得る。例えば、化粧料組成物はリップスティック、リップバームなどの化粧料組成物であり得る。この場合、本体部200は独自的にリップスティック、リップバームなどのような化粧品を形成することができる。ただし、これに限定されるものではなく、本発明が適用される実施例により多様な固形または半固形化粧品を含むことができる。また、実施例により内容物は医薬品を含み得る。
【0033】
本体部200はカバー部100から分離される時、独自的な使用が可能な化粧品であり得る。例えば、本体部200は使用者の回転操作によって内容物が昇降しながら内容物の露出が調節される構造のリップスティック容器で構成され得る。例えば、本体部200は内容物が搭載され案内突起が形成されるホルダ;使用者によって回転する回転体;案内突起が移動する螺旋溝が形成された保護管;および案内突起の昇降をガイドする垂直溝が形成された昇降ガイド部を含むことができる。これによると、回転体の回転操作によってホルダが保護管の内側で昇降しながら内容物の露出を調節することができる。ただし、本体部200の前記構成は例示的なものであり、本体部200の構造はこれに限定されず、多様な化粧品に対して適用され得る。
【0034】
昇降部300は本体部200の下側に配置され、カバー部100の内側で昇降することができる。昇降部300の昇降によってカバー部100に対する本体部200の出没が調節され得る。昇降部300は収容部310、第1延長部320および第2延長部330を含むことができる。
【0035】
収容部310は本体部200を収容するためのものであって、上端が開放形成され、内側に本体部200の少なくとも一部が収容され得る。具体的には、収容部310は本体部200に対応して上側に所定の長さだけ延びる管の形態で形成されて、本体部200の外側面の少なくとも一部が収容部310の内側面に密着して収容部310に収容され得る。実施例により、収容部310の内側に本体部200が密着するようにするために、収容部310の内面には密着突起が形成され得る。付加的に、収容部310は外側面がカバー部100の内側面と密着することができる。これは本体部200がより緊密で堅固に収容部310内に密着して、収容部310内に収容された状態で容易に離脱することを防止することができる。ただし、これは例示的なものであり、本発明が適用される実施例により多様な構成が適用され得る。例えば、収容部310は上側に向かって長く延長形成されず、皿または板状を有することができる。また、収容部310は本体部200に向かって延長形成される少なくとも一つのレッグ(leg)で構成され得る。
【0036】
第1延長部320は収容部310の底面から下側に延長形成され、下側端部には係止突起322が外側に突出形成され得る。係止突起322は昇降部300の位置を決定することができる。具体的には、係止突起322は加圧部400の第1係止段422または第2係止段520に装着または離脱しながら、昇降部300の昇降を制御することができる。係合を容易にするために、係止突起322が形成される第1延長部320の下部は少なくとも一部が切開形成されて、外側または内側方向に屈曲されながら弾性変形が可能であるように具現され得る。
【0037】
第2延長部330は収容部310の底面から下側に延長形成され得る。この時、第2延長部330は第1延長部320の内側面に離隔され得、第2延長部330の外側面と第1延長部320の内側面の間の離隔空間に加圧部400の少なくとも一部(特に、ロック部420の支持管425)が挿入され得る。
【0038】
一実施例で、第2延長部330の下端には補助突起332が外側に突出形成され得る。昇降部300の昇降時に補助突起332は支持管425の内側面に接触した状態で昇降することができる。また、補助突起332が支持管425のロック段426により支持されながら、昇降部300の上昇を制限し、および/または昇降部300が加圧部400と分離されることを防止することができる。
【0039】
加圧部400は昇降部300の下部に配置されて、使用者の加圧によりカバー部100の内側で昇降することができる。外力が印加されると加圧部400が上昇しながら昇降部300を上昇させることができる。外力が除去されると、加圧部400は下降して位置を回復することができる。加圧部400の昇降は昇降部300の昇降を引き起こして、本体部200がカバー部100から出没するようにすることができる。このために加圧部400はボタン部410およびロック部420を含むことができる。
【0040】
ボタン部410はカバー部100の下部内側に配置され、カバー部100の外部に露出する印加面412に対する押圧動作を通じて使用者から外力が印加され得る。印加面412の上側に内側支持台414が形成され得る。内側支持台414には周りに沿って結合突起が形成され、これに対応してロック部420の下端に結合溝が形成され得る。結合突起と結合溝の嵌合を通じてボタン部410とロック部420が互いに結合して一体で昇降するようにすることができる。内側支持台414から外側に離隔して外側支持台416が突出形成され得る。外側支持台416はカバー部100の内面に密着することができる。また、加圧部400の昇降により内側支持台414と外側支持台416の間の離隔空間に支持部700の下側端部が引き込みまたは引き出され得る。
【0041】
ロック部420は内側支持台414を通じてボタン部410の上部に結合し、昇降部300、ガイド部500等と連動して昇降部300の昇降を調節することができる。このために、ロック部420には加圧部400の昇降により弾性変形可能な弾性片421が形成され、弾性片421の内側面には第1係止段422が形成され得る。弾性片421はロック部420の外側で上下方向に形成されるものの、側方向の屈曲および回復のために少なくとも一部の領域が切開されて形成され得る。
【0042】
第1係止段422に係止突起322が装着されると、昇降部300の上昇が制限され、これに伴い、本体部200の上昇も制限され得る。この時、加圧部400が上昇するとガイド部500により弾性片421が外側に屈曲しながら係止突起322が第1係止段422から離脱することができる。離脱によって昇降部300は上昇することができる。その後、加圧が除去されると、弾性片421の弾性復原力によって弾性片421の外側屈曲が解除され、加圧部400が下降することができる。
【0043】
第1係止段422の上側は係止突起322に対応する傾斜面423で形成され得る。具体的には、第1係止段422の上部領域は、上部に行くほど外側に向かって傾斜した傾斜面423で形成されて、係止突起322が傾斜面423に沿って第1係止段422の下側に移動しながら第1係止段422に装着されるように構成され得る。
【0044】
弾性片421の外側面には第1制限突起424が形成され得る。第1制限突起424は支持部700の第2制限突起710と接しながら加圧部400の下側移動を制限し、加圧部400の離脱を防止することができる。
【0045】
ロック部420の内側には、昇降部300に向かって延長形成され、昇降部300が安定して昇降するようにガイドする支持管425が備えられ得る。支持管425はロック部420の内側下部面から上側に向かって所定の長さで延びるものの、弾性片421の内側に離隔するように形成され得る。
【0046】
支持管425は昇降部300の第1延長部320と第2延長部330の間の離隔空間に挿入されるものの、支持管425の少なくとも一部が第1延長部320および第2延長部330に接触することによって、昇降部300が昇降しながら左右に揺れずに、安定して昇降するようにすることができる。
【0047】
支持管425の内側面にはロック段426が形成され得る。昇降部300が上昇する時、第2延長部330の補助突起332がロック段426に接しながら、昇降部300の上側移動が制限され得る。また、支持管425の上側の一領域には弾性支持部427が形成されて弾性部600が配置されるようにすることができる。
【0048】
ガイド部500はカバー部100の内側に固定配置され、加圧部400の昇降時に弾性片421の弾性変形をガイドすることができる。具体的には、ガイド部500の下部には所定の傾斜を有するガイド面510が形成され得る。ガイド面510は外側に上向き傾斜を有するように形成され得る。したがって、弾性片421が上昇する時、弾性片421の上側端部が上向き傾斜したガイド面510に沿って外側に屈曲することができる。
【0049】
また、ガイド部500の内側面には第2係止段520が形成され得る。第2係止段520には係止突起322が装着されて昇降部300の上昇範囲を制限し、昇降部300の離脱を防止することができる。
【0050】
すなわち、弾性片421の外側屈曲によって係止突起322が第1係止段422から離脱すると、弾性部600により昇降部300が上昇することになる。このような上昇過程で昇降部300の係止突起322は第2係止段520に接すると昇降部300の上昇が終了することになり、係止によって昇降部300がガイド部500の外側に離脱してカバー部100から分離されることが防止され得る。
【0051】
弾性部600は昇降部300が上昇するように昇降部300に向かって弾性力を発生させることができる。具体的には、係止突起322が第1係止段422に装着されると、弾性部600は圧縮されて昇降部300に向かって弾性力を発揮することができる。弾性力にもかかわらず、係止突起322および第1係止段422により昇降部300の上昇は制限される。この時、係止突起322が第1係止段422から離脱すると、弾性部600の弾性力が昇降部300に向かって作用して昇降部300を上昇させることができる。弾性部600はスプリングなど弾性力を発揮できる多様な部材で具現され得る。
【0052】
弾性部600は昇降部300と加圧部400の間に配置され得る。具体的には、弾性部600の下側端部はロック部420の支持管425の上側に形成された弾性支持部427に配置され得る。弾性部600の上側端部は昇降部300の収容部310の底面に配置され得る。弾性部600は外側に第1延長部320の内側面によって支持され、内側に支持管425の外側面によって支持され得る。したがって、加圧部400に対する昇降部300の昇降によって安定して圧縮または引張され得る。
【0053】
支持部700はカバー部100の内側に固定配置されて加圧部400の下降範囲を制限し、加圧部400の離脱を防止することができる。
【0054】
具体的には、支持部700の外側面には周りに沿って結合突起が形成され、これに対応してカバー部100の内側面には結合溝が形成され得る。支持部700の結合突起がカバー部100の結合溝に嵌合されながら支持部700がカバー部100の内側に結合され得る。また、支持部700の上部内側面には周りに沿って結合溝が形成され、これに対応してガイド部500の外側面に結合突起が形成され得る。支持部700の結合溝にガイド部500の結合突起が嵌合されながら、ガイド部500が支持部700およびカバー部100に結合され得る。
【0055】
支持部700の内側でロック部420が昇降することができ、この時、支持部700はロック部420の昇降範囲および下降範囲を制限することができる。このために支持部700には第2制限突起710が内側面に形成され得る。
【0056】
具体的には、弾性片421の下降時、第2制限突起710が第1制限突起424を支持することによって弾性片421の下降を防止し、また、加圧部400がカバー部100から分離されることを防止することができる。また、加圧部400の上昇時、内側支持台414の上側端部が第2制限突起710により支持されて上昇が制限され得る。
【0057】
図6は、本発明の一実施例に係る出没式容器の動作を図示する。
【0058】
図6の(a)は本体部200のロック状態を図示する。ロック状態では、係止突起322が第1係止段422に装着されることによって昇降部300の上昇が制限され得る。この時、弾性片421の外側に形成された第1制限突起424が支持部700の第2制限突起710の上部に装着されて支持されることによって、加圧部400がカバー部100の下部から分離されないように配置され得る。また、弾性部600が昇降部300に向かって弾性力を印加することによって、加圧部400に外力が印加されない限り、係止突起322が第1係止段422によって支持されて上昇が制限された状態が維持され得る。
【0059】
ロック状態では、本体部200がカバー部100の内側に完全に収容されてカバー部100の上側に突出しないことができる。ただし、これに限定されず、実施例によってロック状態は本体部200がカバー部100の上側に所定の範囲だけ突出することを含んでもよい。
【0060】
図6の(b)は、加圧部400の加圧によって本体部200がロック状態からポップアップ状態に変化する遷移状態を図示する。ロック状態で加圧部400を加圧すれば、加圧部400が上昇するにつれて係止突起322が第1係止段422から離脱しながら弾性部600によって昇降部300が上昇することができる。
【0061】
具体的には、加圧部400が上昇すると弾性片421がガイド面510に沿って外側に屈曲され、弾性片421が外側に広がりながら第1係止段422が係止突起322から側方向に移動して係止突起322が第1係止段422から離脱することができる。このように、昇降部300の上昇制限が解除されると、弾性部600の弾性力によって昇降部300が上昇しながら本体部200を上側に押し出し、本体部200の一端部がカバー部100の上側に向かって移動しながら突出することができる。この時、内側支持台414の上側端部が第2制限突起710の下部に接触するまでのみ加圧されながら上昇することができ、これを通じて加圧部400の上昇範囲を制限することができる。
【0062】
図6の(c)は、本体部200のポップアップ状態を図示する。加圧による昇降部300の上昇は第1係止段422から離脱した係止突起322がガイド部500の第2係止段520に装着されるまで遂行され得、係止突起322がガイド部500の第2係止段520に装着されると昇降部300の上昇が完了することになる。
【0063】
このように、本体部200の少なくとも一部がカバー部100の上側に所定の高さだけ突出するポップアップ状態に変更され、したがって、使用者は突出した本体部200を把持してカバー部100から引き出すことができる。
【0064】
この状態で加圧部400の加圧を解除すると、ガイド面510に沿って外側に屈曲された弾性片421が弾性復原力によって再び内側に戻りながら原状復帰することができる。弾性片421が原状復帰する過程で、ガイド面510に沿って下降しながら加圧部400が下降することができる。この時、加圧部400は第1制限突起424が第2制限突起710に接触するまで下降してボタン部410が上昇する前の本来の位置に復帰することができる。
【0065】
一方、本体部200のポップアップ状態で、本体部200を下方に加圧して昇降部300を下降させると、係止突起322が第1係止段422に再び装着されながらロック状態に変化され得る。使用者は加圧部400または本体部200に対する単純な加圧動作だけで本体部200をロック状態またはポップアップ状態に変化させることができるため、使用上便宜性が増大し得る。
【0066】
図7は、本発明の一実施例に係る出没式容器の使用例示を図示する。
【0067】
図7の(a)を参照すると、使用者が本体部200に収容されたリップスティックLを使うために、加圧部400を加圧してロック状態の本体部200をポップアップ状態に変化させることができ、本体部200がポップアップ状態に変化しながら本体部200の一端部がカバー部100の上側に所定の高さだけ突出すると、使用者が本体部200の一端部を把持して上側に引っ張って本体部200をカバー部100から引き出すことができる。
【0068】
引き続き、
図7の(b)を参照すると、本体部200がカバー部100から引き出された状態で、使用者が本体部200の操作を通じてリップスティックLを外部に露出させて使うことができる。以後、リップスティックLの使用が完了すると、使用者がカバー部100の開放された上端に本体部200を挿入し、下方に加圧して本体部200をロック状態に変化させることができる。
【0069】
前記では、構成間の結合を突起と溝間の結合、突起と突起間の結合で説明したが、これは例示的がものに過ぎず、実施例により多様な結合方式が適用可能である。例えば、突起と溝が互いに変更されたり、ねじ結合等この適用されてもよい。
【0070】
以上、実施例がたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば前記の記載から多様な修正および変形が可能である。また、それぞれの実施例は必要に応じて互いに組み合わせられて運用することができる。したがって、他の具現、他の実施例および特許請求の範囲と均等なものなども後述する特許請求の範囲の範囲に属する。