(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】インクジェット記録装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/165 20060101AFI20231222BHJP
B41J 2/02 20060101ALI20231222BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20231222BHJP
B41J 2/185 20060101ALI20231222BHJP
B41J 2/17 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
B41J2/165 401
B41J2/02
B41J2/01 301
B41J2/185 101
B41J2/17 101
(21)【出願番号】P 2023057827
(22)【出願日】2023-03-31
(62)【分割の表示】P 2018181412の分割
【原出願日】2018-09-27
【審査請求日】2023-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】有馬 崇博
(72)【発明者】
【氏名】溝口 翔
(72)【発明者】
【氏名】岡野 守
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-229419(JP,A)
【文献】特開2008-201021(JP,A)
【文献】特開2018-065256(JP,A)
【文献】実開昭57-156165(JP,U)
【文献】特開2015-104685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と印字ヘッド部を有するインクジェット記録装置であって、
前記本体部は、印字対象物に印字をするためのインクが収容され、前記印字ヘッド部にインクを供給するインク容器と、溶剤が収容され、前記印字ヘッド部に供給する溶剤容器とを有し、
前記印字ヘッド部は、前記インク容器に接続されて加圧供給されたインクが吐出されるノズルと、前記ノズルから吐出されたインク粒子を帯電させる帯電電極と、前記帯電電極で帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極と、印字に使用されないインクを回収するガターを有し、
さらに、前記印字ヘッド部を装着可能に構成され、前記印字ヘッド部を洗浄するためのヘッド装着ユニットを備え、
前記ヘッド装着ユニットは、前記印字ヘッド部を装着する印字ヘッド挿入部と、洗浄液を通過させる連通穴が形成された底部と、前記底部から上方に延びた周壁部と、洗浄液を回収する回収容器が接続され、前記底部の下方に形成される容器接続部とを有し、前記印字ヘッド部が装着された際に前記印字ヘッド部の先端部分が前記周壁部に囲まれる構造を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記印字ヘッド部のノズルから溶剤を噴出して前記印字ヘッド部のインク経路内を洗浄し、前記回収容器で洗浄液を回収することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記ヘッド装着ユニットは、エアーを噴射するエアーノズルを有し、装着された前記印字ヘッド部に向けて前記エアーノズルからエアーを噴射するように構成され、
前記ヘッド装着ユニットに前記印字ヘッド部を装着した状態で、前記印字ヘッド部の洗浄および乾燥の少なくとも一方を実施することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記ヘッド装着ユニットは、作業者に前記印字ヘッド部の洗浄の状態を認識させるための表示部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記ヘッド装着ユニットは、警報または異常を作業者に認識させるための表示部を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のインクジェット記録装置であって、
前記表示部は、前記ヘッド装着ユニットに前記印字ヘッド部が装着されて洗浄されているときに、洗浄中であることを作業者に認識させることが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項7】
請求項4乃至6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記表示部は、前記回収容器が前記ヘッド装着ユニットに装着されているか否かについての表示を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項8】
請求項4乃至7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記本体部は、操作表示部を備え、
前記表示部と前記操作表示部は、前記回収容器が前記ヘッド装着ユニットに装着されているか否かについての表示を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
周囲の環境温度及び前記インクの種類の少なくとも一方に基づいて前記印字ヘッド部を乾燥させる際の時間を変化させる制御を実施することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記ヘッド装着ユニットと前記本体部はケーブルによって接続されており、
前記ヘッド装着ユニットは前記本体部の側面に着脱可能に設置される構造を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記ヘッド装着ユニットに前記印字ヘッド部が装着されている場合に、前記ガターから溶剤を吸引する吸引洗浄を実施するよう制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから連続的にインクを噴出し、被印字媒体上に印字を行うインクジェット記録措置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野に関する背景技術として、特許文献1がある。特許文献1には、インク容器とノズルとの間に接続され前記インク容器内のインクを前記ノズルに向けて供給するインク供給流路と、溶剤容器と前記ノズルとの間に接続され溶剤を前記ノズルに供給する溶剤供給流路と、印字に使用されなかったインクを回収するガターと前記インク容器との間に接続され前記ガターにより回収された液体を前記インク容器に回収する回収流路と、前記ノズルの流入部と前記インク容器との間に接続され液体を前記インク容器に案内する吸引流路とを有するインクジェット記録装置の停止処理方法であって、前記ノズルからインクを噴射している印字状態から前記ノズルへのインクの供給を停止する際に、前記吸引流路に前記溶剤供給流路から溶剤を供給する吸引流路の洗浄工程と、前記吸引流路内に前記ノズルから外気を吸引して前記吸引流路内に空気を流して前記吸引流路内の溶剤を前記インク容器に送る残液吸引工程と、前記吸引流路内が溶剤から空気に置換された状態のもとで、前記溶剤供給流路から前記吸引流路内に溶剤を流す仕上げ洗浄工程を有することを特徴とするインクジェット記録装置の停止処理方法が開示されている。
【0003】
また、特許文献2がある。特許文献2には、インクを吐出して被印字媒体に印字を行うためのノズルと、吐出されたインクを静電力で偏向させる偏向電極を収容する印字ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、浮遊するインクを静電力で吸引するインク吸引部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-861号公報
【文献】国際公開2018/105714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、ノズル内部及び吸引流路内の洗浄を前提としているが、ノズル外部に付着したインク等の洗浄については考慮されていない。すなわち、インクジェット記録装置においては、印字ヘッドと被印字媒体との距離が近接する場合には、インクが被印字媒体に衝突した際に印字ヘッド側に跳ね返り、跳ね返ったインクは帯電しているために印字ヘッド内部の偏向電極に引き付けられて偏向電極を汚す恐れがあり、この状態で放置しておくと印字品質が低下する可能性がある。
【0006】
特許文献2では、浮遊するインクを静電力で吸引することで、印字ヘッド内外部の汚染を抑制できるが、完全ではなく、何らかの洗浄で必要である。
【0007】
そこで、インクジェット記録装置においては、ノズルからのインク噴出を停止させている時に、装置を取り扱う作業者が、溶剤を収納した洗浄瓶を用いて、印字ヘッド内部のノズルや偏向電極などの主要部品を洗浄(印字ヘッド洗浄作業)するようにしていた。しかし、この印字ヘッド洗浄作業については、作業者の熟練度によって、印字ヘッド洗浄作業に要する作業時間や、印字ヘッド洗浄作業完了後のインク汚れ除去の程度が変わってしまうという課題があった。
【0008】
本発明の目的は、作業者の熟練度に頼ることなく、安定した印字ヘッド洗浄作業をすることができるインクジェット記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記背景技術及び課題に鑑み、その一例を挙げるならば、印字対象物に印字をするためのインクが収容されるインク容器と、インク容器に接続されて加圧供給されたインクが吐出されるノズルと、ノズルから吐出されたインク粒子を帯電させる帯電電極と、帯電電極で帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極と、印字に使用されないインクを回収するガターと、溶剤が収容される溶剤容器と、溶剤容器に接続されて加圧供給された溶剤が吐出される液ノズルとを備えたインクジェット記録装置であって、液ノズルは、ノズルからガター方向に伸びた液流路部と、加圧供給された溶剤が液流路部を介してノズルに当たるような角度で形成された液吐出穴部を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業者の熟練度に頼ることなく、安定した印字ヘッド洗浄作業をすることができるインクジェット記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施例1におけるインクジェット記録装置の使用状態を示す斜視図である。
【
図2】実施例1におけるインクジェット記録装置において印字ヘッドを洗浄ユニットにセットした状態を示す斜視図である。
【
図3】実施例1におけるインクジェット記録装置の経路構成を示す図である。
【
図4】実施例1における印字ヘッドの外観斜視図である。
【
図5】実施例1におけるヘッド洗浄用ノズルを断面にしたヘッド洗浄ユニットの構成図である。
【
図6】実施例1におけるヘッド乾燥用エアノズルを断面にしたヘッド洗浄ユニットの構成図である。
【
図7】実施例1におけるヘッド洗浄ユニットに印字ヘッドをセットした状態でのヘッド洗浄ユニット断面図である。
【
図8】
図7における印字ヘッドと洗浄用ノズル、及び、その付近の構成を拡大した図である。
【
図9】実施例1におけるヘッド洗浄ユニットに印字ヘッドをセットした状態でのインクジェット記録装置の経路構成を示す図である。
【
図10】実施例1におけるヘッド洗浄処理が行われている時のヘッド洗浄ユニット内部の液の流れを示すヘッド洗浄ユニット断面図である。
【
図11】実施例1におけるヘッド洗浄処理が行われている時の印字ヘッドと洗浄用ノズル、及び、その付近の構成を拡大した図である。
【
図12】実施例1におけるヘッド乾燥処理が行われている時の印字ヘッドと乾燥用ノズル、及び、その付近の構成を拡大した図である。
【
図13】実施例1におけるヘッド洗浄ユニットから洗浄液用ボトルを取り外した状態を示す図である。
【
図14】実施例1におけるヘッド洗浄作業のフローチャート図である。
【
図15】実施例1における一括ヘッド洗浄処理のフローチャート図である。
【
図16】実施例2におけるインクジェット記録装置の使用状態を示す斜視図である。
【
図17】実施例2におけるインクジェット記録装置の印字ヘッドをヘッド洗浄ユニットにセットした状態を示す斜視図である。
【
図18】実施例3におけるインクジェット記録装置において異なる装置の印字ヘッドをヘッド洗浄ユニットにセットしてヘッド洗浄を行っている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて実施例について説明する。
【実施例1】
【0013】
本実施例におけるインクジェット記録装置600の使用状態について、
図1と
図2を用いて説明する。
図1は、本実施例におけるインクジェット記録装置600の使用状態を示す斜視図であり、
図2は、本実施例におけるインクジェット記録装置600おいて印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に取り付けた状態を示す斜視図である。
【0014】
先ず、
図1に示すように、インクジェット記録装置600は、インクジェット記録装置本体1と、インクジェット記録装置本体1と導管(印字ヘッド用)5で接続された印字ヘッド2と、インクジェット記録装置本体1と導管(ヘッド洗浄ユニット用)6で接続されたヘッド洗浄ユニット4と、インクジェット記録装置本体1とケーブル(分離パネル用)7で接続された分離パネル3とを備える。
【0015】
インクジェット記録装置600は、例えば、食品や飲料などが生産される工場内の生産ラインに据え付けられ、インクジェット記録装置本体1は定期的な保守作業などに必要なスペースが確保可能な場所に設置されている。印字ヘッド2は、ベルトコンベア11の近傍に設置された印字ヘッド固定用金具13に固定され、ベルトコンベア11などの生産ライン上を矢印Xの方向に給送される印字対象物12A~12Bに近接できる位置に設置されている。
【0016】
このようなインクジェット記録装置600は、インクジェット記録装置本体1内部に備え付けられた制御部9(不図示)が、印字ヘッド2に組み付けられたノズル21から吐出されるインク粒子59Bへの帯電量や帯電タイミングを制御し、印字対象物(印字前)15Aが印字ヘッド2近傍を通過する間に帯電、偏向されたインク粒子59Bを印字対象物(印字中)15Bへ付着させて印字を行うようになっている。そして更に印字ヘッド2は、印字ヘッド2内部の部品を保護する目的でヘッドカバー17と保護カバー18が取り付けられており、ヘッドカバー17は、固定ノブ19により着脱することができる。
【0017】
ヘッド洗浄ユニット4は、印字ヘッド2の周辺に設置されており、ベルトコンベア11に組み付けられたヘッド洗浄ユニット固定用治具A(コンベア用)91Bと、ヘッド洗浄ユニット4に組み付けられたヘッド洗浄ユニット固定用治具B92を勘合させることによって固定されている。そしてヘッド洗浄ユニット4は、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に挿入するための印字ヘッド挿入部62と、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に固定するための印字ヘッド固定部67を有している。インクジェット記録装置本体1は、ヘッド洗浄ユニット4を固定するためのヘッド洗浄ユニット固定用治具A(本体用)91Aを有しており、インクジェット記録装置600は、ヘッド洗浄ユニット4をヘッド洗浄ユニット固定用治具A(コンベア用)91Bから取り外してヘッド洗浄ユニット固定用治具A(本体用)91Aに付け替えて使用することも可能になっている。
【0018】
更にヘッド洗浄ユニット4は、印字ヘッド2の洗浄処理を開始するための開始ボタン63と、印字ヘッド2の洗浄処理を停止させるための停止ボタン64と、確認メッセージや警報や異常などのアラームを作業者に認識させるための表示部65を有している。そして更にヘッド洗浄ユニット4は、下部にヘッド洗浄に使用した洗浄液69Cを格納するための洗浄液用ボトル61が組み付けられている。
【0019】
また、分離パネル3は、作業者が操作し易いように印字ヘッド2とヘッド洗浄ユニット4の周辺に設置されており、ベルトコンベア11に固定されている。ベルトコンベア11は、固定用柱14により支持されて床面よりも高い位置に設置されているために、分離パネル3の操作表示部8を使用者が操作したり、ヘッド洗浄ユニット4を取り付けたりするのに、ちょうど良い高さとなっている。本実施例では、分離パネル3やヘッド洗浄ユニット4をベルトコンベア11に固定しているが、本実施例のインクジェット記録装置600であれば、分離パネル3やヘッド洗浄ユニット4を使用者の操作し易い場所に自由に付け替えることが可能となる。
【0020】
次に、
図2を参照して、インクジェット記録装置600において印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットした状態を説明する。印字ヘッド2は、ヘッドカバー17が取り外された状態で、印字ヘッド2の先端からヘッド洗浄ユニット4の印字ヘッド挿入部62に挿入されている。そして、印字ヘッド2は、印字ヘッド固定部67と固定ノブ19が勘合することにより印字ヘッド2がヘッド洗浄ユニット4に固定されて、取り付けられている。本実施例におけるインクジェット記録装置600は、このように印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットすることで、印字ヘッド2を洗浄することが可能となる。
【0021】
なお、インクジェット記録装置本体1とヘッド洗浄ユニット4とを接続する導管(ヘッド洗浄ユニット用)6の長さは、インクジェット記録装置本体1と印字ヘッド2とを接続する導管(印字ヘッド用)5よりも同じか、より長くした方が好ましい。これは、ヘッド洗浄ユニット4の配置の自由度を確保するためである。
【0022】
図3は、本実施例におけるインクジェット記録装置600の全体の経路構成を示す図である。
まず、本実施例におけるインクジェット記録装置600のインク供給経路について説明する。
図3において、インクジェット記録装置本体1には、循環するインク59Aを保持する主インク容器31が備えられており、主インク容器31には、主インク容器31内の液体が内部に保持されるのに適正な量である基準液面レベルに達しているか否かを検知する液面レベルセンサ31Aが備えられている。
【0023】
主インク容器31は、主インク容器31内のインク59Aの粘度を把握するために、経路801を介して粘度測定器45に接続されている。粘度測定器45は経路802を介して経路の開閉を行う電磁弁(供給用)49に接続されており、電磁弁(供給用)49は経路803を介してインク59Aを吸引、圧送するために使用されるポンプ(供給用)33に接続されている。そして、ポンプ(供給用)33は経路804を介してインク59A中に混入している異物を除去するフィルタ(供給用)39に接続されている。
【0024】
フィルタ(供給用)39は、経路805を介してポンプ(供給用)33から圧送されたインク59Aを印字するために適正な圧力に調整する調圧弁46に接続されており、調圧弁46は経路806を介してノズル21に供給されるインク59Aの圧力を測定する圧力センサ47が接続されている。圧力センサ47は、導管(印字ヘッド用)5内を通る経路807を介して印字ヘッド2内に備えられ、ノズル21にインク59Aを供給するかどうかを制御するための切替弁26に接続されている。
【0025】
切替弁26は、経路808を介して、インク59Aを吐出する吐出口を備えたノズル21に接続されている。なお、切替弁26は三方型電磁弁であり、切替弁26にはインク供給用の経路807と洗浄用の経路863が接続されており、ノズル21にインクと溶剤の供給を切り替えることができる。ノズル21吐出口の直進方向には、インク粒子59Bに所定の電荷量を付加するための帯電電極23、印字に使用するインク粒子59Bを偏向させるための偏向電極24、及び、印字に使用されないために帯電、偏向されずに直進的に飛翔するインク粒子59Bを捕捉するためのガター25が配置されている。
【0026】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のインク回収経路について説明する。
図3において、ガター25は、導管(印字ヘッド用)5内を通る経路811を介してインクジェット記録装置本体1内に配置されているインク中に混入している異物を除去するフィルタ(回収用)40と接続されており、フィルタ(回収用)40は、経路812を介して経路の開閉を行う電磁弁(回収用)50に接続されている。
【0027】
電磁弁(回収用)50は、経路813を介してガター25により捕捉されたインク粒子59Bを吸引するポンプ(回収用)34と接続されている。ポンプ(回収用)34は、経路814を介して主インク容器31と接続されている。また、主インク容器31は、排気経路821と接続されていて、排気経路821はインクジェット記録装置本体1外部と連通した構成をとっている。
【0028】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のインク循環経路について説明する。印字ヘッド2内に備えられたノズル21には、インク供給用の経路808の他に導管(印字ヘッド用)5内を通る経路831を介してインクジェット記録装置本体1内に備えられ、流路の開閉を行う電磁弁(循環用)51に接続されている。電磁弁(循環用)51は、経路832を介してノズル21からのインクの吸引を行うポンプ(循環用)35に接続されている。そして、ポンプ(循環用)35は、経路833を介して主インク容器31に接続された構成となっている。
【0029】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600の溶剤補給経路について説明する。
図3において、インクジェット記録装置本体1には、主インク容器31への溶剤補給や、ノズル洗浄、又はヘッド洗浄に使用するための溶剤69Aを保持する溶剤容器32が備えられており、溶剤容器32は、経路841を介して溶剤を吸引、圧送するために使用されるポンプ(溶剤用)36に接続されている。ポンプ(溶剤用)36は、経路842を介して溶剤69Aを目的に応じて溶剤69Aの供給先を変えるために分岐経路851に接続されている。分岐経路851は、溶剤補給経路においては経路843を介して流路の開閉を行うために電磁弁(溶剤補給用)52に接続されており、電磁弁(溶剤補給用)52は、経路844を介して主インク容器31と接続されている。
【0030】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のノズル洗浄経路について説明する。
図3において、ポンプ(溶剤用)36は、経路842にある分岐経路851及び経路861を介して、流路の開閉を行うための電磁弁(ノズル洗浄用)53に接続されている。そして、電磁弁(ノズル洗浄用)53は、経路862を介して溶剤69A中に混入している異物を除去するフィルタ(ノズル洗浄用)41に接続されており、フィルタ(ノズル洗浄用)41は、経路863を介して印字ヘッド2内に備えられ、ノズル21に洗浄のための溶剤69Aを送るかどうかを制御するための切替弁26に接続された構成となっている。
【0031】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のヘッド洗浄経路について説明する。
図3において、ポンプ(溶剤用)36は、経路842にある分岐経路851及び経路871を介して、流路の開閉を行うための電磁弁(ヘッド洗浄用)54に接続されている。そして、電磁弁(ヘッド洗浄用)54は、経路872を介して溶剤69A中に混入している異物を除去するフィルタ(ヘッド洗浄用)42に接続されており、フィルタ(ヘッド洗浄用)42は、導管(ヘッド洗浄ユニット用)6内を通る経路873を介してヘッド洗浄ユニット4内に備えられ、経路873内に初期的に混入してしまうような異物を除去するためにファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74に接続されている。そして、ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74は、経路874を介してヘッド洗浄ユニット4のヘッド洗浄槽73内部に備えられたヘッド洗浄用ノズル71に接続されている。ここで、ヘッド洗浄槽73内部の空間は、下部に設置された洗浄液用ボトル61と連通すように構成されている。
【0032】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のヘッド乾燥経路について説明する。
図3において、インクジェット記録装置本体1には、エアを吸引、圧送するために使用されるポンプ(乾燥エア供給用)37が備えられており、ポンプ(乾燥エア供給用)37にはインクジェット記録装置本体1内部と連通したエア吸い込み口を形成した経路881と接続されており、また、ポンプ(乾燥エア供給用)37は、経路882を介して、流路の開閉を行うための電磁弁(乾燥エア供給用)55に接続されている。そして、電磁弁(乾燥エア供給用)55は、導管(ヘッド洗浄ユニット用)6内を通る経路883を介して、ヘッド洗浄ユニット4のヘッド洗浄槽73内部に備えられたヘッド乾燥用エアノズル72に接続された構成となっている。
【0033】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600の印字ヘッド2の構成について、
図4を用いて説明する。
図4は、本実施例における印字ヘッドの外観斜視図である。
図4において、(a)は、印字ヘッド2の外観斜視図を示し、(b)は、ヘッドカバー17を外した状態の印字ヘッド2の斜視図である。
【0034】
図4(a)において、印字ヘッド2は、ヘッドベース16と、インクジェット記録装置本体1と印字ヘッド2を接続した導管(印字ヘッド用)5と、ヘッドベース16に設置された切替弁26(不図示)を保護する目的で組み付けられた保護カバー18と、印字に使用するインク粒子が通過するための印字用開口部17Aを形成しており、固定ノブ19により保護カバー18に組み付けられたヘッドカバー17とを備えている。このような、ヘッドカバー17が組み付けられた状態であれば、ヘッドベース16とヘッドカバー17で囲われた空間は、メンテナンス時の衝撃等から保護される。このヘッドカバー17で囲われた部品については、日常作業する作業員がメンテナンスする空間となっており、また、ヘッドベース16と保護カバー18で囲まれた内部エリアが、いわゆるサービス員がメンテナンスするエリアとなっている。
【0035】
次に、
図4(b)のヘッドカバー17が取り外されている状態の印字ヘッド2において、ヘッドベース16には、インク粒子59Bを吐出するためのノズル21と、ノズル21から吐出されたインク粒子59Bを中心として並行かつ対称に配置された帯電電極23と、インク粒子59Bの飛行方向で帯電電極23の2次側に配置された2枚で1セットの偏向電極24とが載置され備え付けられている。そして更に、ヘッドベース16には、インク粒子59Bの飛行方向で偏向電極24の2次側に配置されており、インク粒子59Bの飛翔中心軸上に印字に使用しないインク粒子59Bを捕捉するための穴を形成したガター25が備え付けられている。また、ノズル21には、耐溶剤性のあるPTFE材で形成された、チューブ(供給用)808Aと、チューブ(循環用)831Aとが接続されている。
【0036】
また、印字ヘッド2には、ヘッドカバー17が取り外された状態であっても保護カバー18の内側が露出しないように、ヘッドベース16と保護カバー18の間に仕切り部材20が組み付けられている。また、印字ヘッド2の仕切り部材20には、周辺の温度を検出するための温度センサ27が組み付けられている。この温度センサ27は、インクジェット記録装置600の印字制御やヘッド洗浄時間の制御に活用されている。
【0037】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のヘッド洗浄ユニット4の構成について、
図5、
図6、
図7、
図8を用いて説明する。
図5は、本実施例におけるヘッド洗浄用ノズル71を断面にしたヘッド洗浄ユニットの構成図であり、
図6は、本実施例におけるヘッド乾燥用エアノズル72を断面にしたヘッド洗浄ユニットの構成図である。そして、
図7は、本実施例におけるヘッド洗浄ユニット4に印字ヘッド2をセットした状態を示す、ヘッド洗浄ユニット4の断面図である。
図8は、
図7における印字ヘッド2とヘッド洗浄用ノズル71、及びその付近の構成を拡大した図である。
【0038】
図5、
図6、
図7、
図8において、ヘッド洗浄ユニット4は、ヘッド洗浄時に印字ヘッド2が収容されるヘッド洗浄槽73と、ヘッド洗浄槽73の上部に設置されて印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットするための印字ヘッド挿入部62が構成された洗浄蓋ブロック77とを備えている。
【0039】
洗浄蓋ブロック77には、印字ヘッド挿入部62の開口部を印字ヘッド2がセットされていない場合に、ヘッド洗浄槽73の内部に埃などの異物が入らないようにするために、蓋部材83が組み付けられている。蓋部材83は、蓋ヒンジ82を介して洗浄蓋ブロック77に組み付けられている。この蓋部材83は、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4へ挿入する時の摩擦抵抗を減らすために蓋部材突起部83Aを形成している。また、洗浄蓋ブロック77には、印字ヘッド2がセットされていない場合のヘッド洗浄ユニット4内部の密閉性を高めるために、蓋部材83と勘合してちょうどはまるように蓋部材勘合凹部77Eが形成されている。また、洗浄蓋ブロック77には、印字ヘッド2のヘッド洗浄ユニット4への挿入部の寸法より少し大きい開口部である印字ヘッド挿入穴部77Fが形成されている。このように、印字ヘッド挿入部62は、洗浄蓋ブロック77に形成された印字ヘッド挿入穴部77Fと、蓋部材83などにより構成されている。
【0040】
そして、洗浄蓋ブロック77には、ヘッド洗浄中に印字ヘッド2の位置が安定するように印字ヘッド固定部67と、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に挿入する時にスムーズに挿入できるようするための印字ヘッド案内部84とが組み付けられている。印字ヘッド固定部67は、固定ノブ勘合部67Aを形成しており、この固定ノブ勘合部67Aを介して印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に固定することで、ヘッド洗浄の安定性を確保することができる。
【0041】
そして更に、洗浄蓋ブロック77には、印字ヘッド2に向けてヘッド洗浄用の溶剤69Bを噴出させるためのヘッド洗浄用ノズル71と、ヘッド洗浄後に溶剤69Bで濡れた印字ヘッド2を乾燥させるための乾燥用エアを吹き掛けるためのヘッド乾燥用エアノズル72とが、ノズル固定板75とノズル固定ネジ76によって組み付けられている。ヘッド洗浄用ノズル71には、液ノズル固定用溝部71Dが形成されており、この液ノズル固定用溝部71Dにノズル固定板75が入り込むようにしたことで、ヘッド洗浄用ノズル71を組み付けし易くしている。また、同様に、ヘッド乾燥用エアノズル72には、エアノズル固定用溝部72Dが形成されており、このエアノズル固定用溝部72Dにノズル固定板75が入り込むようにしたことで、ヘッド乾燥用エアノズル72を組み付けし易くしている。
【0042】
このヘッド洗浄用ノズル71は、円柱状に形成された液ノズル外形部71Fと、印字ヘッド2がヘッド洗浄ユニット4にセットされた場合にノズル21からガター25の方向に伸びるようにヘッド洗浄用ノズル71の内部に形成した液ノズル流路部71Aを有している。さらに、ヘッド洗浄用ノズル71は、液ノズル流路部71Aを介して溶剤69Bがノズル21を狙うように、すなわち、ノズル21に当たるような角度で形成された、溶剤69Bを噴出させるための液ノズル噴出穴A部71Bと、液ノズル流路部71Aを介して溶剤69Bが偏向電極24を狙うように、すなわち、偏向電極24に当たるような角度で形成された、溶剤69Bを噴出させるための液ノズル噴出穴B部71Cと、液ノズル流路部71Aを介して溶剤69Bが帯電電極23を狙うように、すなわち、帯電電極23に当たるような角度で形成された、溶剤69Bを噴出させるための液ノズル噴出穴C部71H(不図示)と、液ノズル噴出穴A部71Bと液ノズル噴出穴B部71Cと液ノズル噴出穴C部71H(不図示)を加工し易いように液ノズル外形部71Fの一部を平面状に加工して製作された液ノズル平面部71Gとを形成している。
【0043】
このように、液ノズル流路部71Aは、ノズル21、帯電電極23、及び、偏向電極24の、ヘッドベース16と対向する側に配置されており、それぞれに溶剤69Bを吹き付ける液ノズル噴出穴への溶剤69Bの供給経路となっている。
【0044】
ヘッド洗浄用ノズル71には、表面粗さを小さくした液ノズルシール部71Eが形成されており、この液ノズルシール部71Eは、液シール部材80と共に、洗浄蓋ブロック77に形成された洗浄蓋液ノズル取付部77Bに組み付けられていることで、溶剤69Bの漏れを防止するようにしている。ここで、ヘッド洗浄用ノズル71に形成された液ノズル流路部71Aは、洗浄蓋ブロック77に形成された洗浄蓋液流路77Cに接続されるようになっている。
【0045】
そして、ヘッド乾燥用エアノズル72は、円柱状に形成されたエアノズル外形部72Fと、印字ヘッド2がヘッド洗浄ユニット4にセットされた場合にノズル21からガター25の方向に伸びるようにヘッド乾燥用エアノズル72の内部に形成したエアノズル流路部72Aと、エアノズル流路部72Aと接続されて帯電電極23の間を狙うようにエアを噴出させるためのエアノズル噴出穴A部72Bと、エアノズル流路部72Aと接続されて偏向電極24を狙うようにエアを噴出させるためのエアノズル噴出穴B部72Cと、エアノズル噴出穴A部72Bとエアノズル噴出穴B部72Cを加工し易いようにエアノズル外形部72Fの一部を平面状に加工して製作されたエアノズル平面部72Gとを形成している。
【0046】
このように、エアノズル流路部72Aは、ノズル21、帯電電極23、及び、偏向電極24の、ヘッドベース16と対向する側に配置されており、それぞれにエアを吹き付けるエアノズル噴出穴へのエアの供給経路となっている。
【0047】
ヘッド乾燥用エアノズル72には、表面粗さを小さくしたエアノズルシール部72Eが形成されており、このエアノズルシール部72Eは、エアシール部材81と共に、洗浄蓋ブロック77に形成された洗浄蓋エアノズル取付部77Gに組み付けられていることで、エアの漏れを防止するようにしている。ここで、ヘッド乾燥用エアノズル72に形成されたエアノズル流路部72Aは、洗浄蓋ブロック77に形成された洗浄蓋エア流路77Hに接続されるようになっている。
【0048】
そして、ヘッド洗浄ユニット4は、洗浄蓋ブロック77の下部に、ヘッド洗浄時に印字ヘッド2を収容するためのヘッド洗浄槽73を備えている。ヘッド洗浄槽73は、ヘッド洗浄用ノズル71から噴出した溶剤69Bが周囲に飛び散らないように形成した洗浄槽側壁部73Aと、洗浄槽側壁部73Aの上部に洗浄槽上端部73Fを形成している。洗浄槽上端部73Fは、洗浄蓋ブロック77の下部に形成した洗浄蓋取付溝部77Aと勘合させることで、ヘッド洗浄槽73と洗浄蓋ブロック77を固定して密閉するようになっている。
【0049】
そして更にヘッド洗浄槽73は、内部にヘッド洗浄用ノズル71から吐出された溶剤69Bをヘッド洗浄槽73の外部に流出させるための洗浄槽液流出筒部73Cと、溶剤69Bが洗浄槽液流出筒部73Cに集まりやすくするために洗浄槽液流出筒部73Cが最も低い位置になるように傾斜状に形成された洗浄槽円錐状内側底部73Bとを形成している。
【0050】
また、洗浄蓋ブロック77は、洗浄蓋液流路77Cと接続された洗浄蓋液継手取付部77Dを形成しており、洗浄蓋液継手取付部77Dには液継手78が接続されている。また更に、液継手78には、フッ素系の耐溶剤性のある材料で製作されたチューブ(洗浄用)874Aが圧入などの方法で接続されており、チューブ(洗浄用)874Aはヘッド洗浄用ノズル71に供給される溶剤69Aに混入した異物を除去するためのファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74を取り付けている。そして、ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74には、フッ素系の耐溶剤性のある材料で製作されたチューブ(洗浄用)873Aが接続されており、チューブ(洗浄用)873Aは、導管(ヘッド洗浄ユニット用)6の内部を通りインクジェット記録装置本体1内に配置されたフィルタ(ヘッド洗浄用)44に接続されている。
【0051】
また、洗浄蓋ブロック77は、洗浄蓋エア流路77Hと接続された洗浄蓋エア継手取付部77Jを形成しており、洗浄蓋エア継手取付部77Jにはエア継手79が接続されている。また更に、エア継手79には、フッ素系の耐溶剤性のある材料で製作されたチューブ(エア供給用)883Aが圧入などの方法で接続されている。そして、チューブ(エア供給用)883Aは、導管(ヘッド洗浄ユニット用)6の内部を通りインクジェット記録装置本体1内に配置された電磁弁(乾燥エア供給用)55に接続されている。
【0052】
そして、ヘッド洗浄ユニット4は、チューブ(洗浄用)873A及び874A、チューブ(エア供給用)883Aがヘッド洗浄ユニット4の外部に露出しないように洗浄槽カバー85を備えている。洗浄槽カバー85は、洗浄蓋ブロック77の上部に形成された洗浄蓋外側上部77Kと、ヘッド洗浄槽の下部に形成された洗浄槽外側下部73Gに固定されている。導管(ヘッド洗浄ユニット用)6は、外に突き出て他の生産設備の邪魔にならないように洗浄槽カバー85の下部に導管固定ナット86を用いて組み付けられている。
【0053】
また、ヘッド洗浄槽73は、下部に円筒状に形成された洗浄槽ボトル取付部73Eと、洗浄槽ボトル取付部73Eの内側に形成されてヘッド洗浄槽73の内部と接続された洗浄槽液流出筒部73Cとを備えている。そして、洗浄槽液流出筒部73Cの下端部には、下に垂れる溶剤69Bが一カ所に集中し易いように洗浄槽液流出斜め端部73Dを形成している。
【0054】
ヘッド洗浄ユニット4は、下部に着脱可能な洗浄液用ボトル61をセットすることができる。洗浄液用ボトル61は、内部にヘッド洗浄処理に使用した洗浄液69Cを格納するためのボトル液貯留部61Aと、ヘッド洗浄槽73の洗浄槽ボトル取付部73Eと勘合して固定するためのボトル取付部61Bと、洗浄槽液流出筒部73Cを外側から囲うように形成されたボトル液流入口部61Cとを備えている。
【0055】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のヘッド洗浄ユニット4に印字ヘッド2をセットした状態の構成について説明する。
図7、
図8において、印字ヘッド2は、ヘッドカバー17が外された状態で、ヘッド洗浄ユニット4にセットされている。印字ヘッド2は、ノズル21と、帯電電極23と、偏向電極24と、ガター25が、ヘッド洗浄槽73の内部にくる位置まで押し込まれた状態となっている。そして、ヘッド洗浄ユニット4は、印字ヘッド2との位置がずれないように、印字ヘッド案内部84の面とヘッドベース16の面が平行で上下方向の摺動を阻害しない範囲で近接した位置に配置しており、また、ヘッド洗浄ユニット4は、元々は印字ヘッド2のヘッドカバー17が取り付けられた位置に勘合するように印字ヘッド固定部67を配置しており、印字ヘッド2の保護カバー18と印字ヘッド固定部67に形成された固定ノブ勘合部67Aを固定ノブ19で固定することで、印字ヘッド2を安定してヘッド洗浄ユニット4にセットすることができるようになっている。
【0056】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600において、印字ヘッド2がヘッド洗浄ユニット4にセットされた状態で、ヘッド洗浄処理を実行している時の動作について、
図9~
図11を用いて説明する。
図9は、本実施例におけるヘッド洗浄ユニット4に印字ヘッド2をセットした状態でのインクジェット記録装置600の経路構成を示す図である。
図9において、本実施例のヘッド洗浄、及び、ノズル及びガター経路内洗浄が行われている時における溶剤69A、69B、洗浄液69Cの流れを太線で示している。
図10は、本実施例のヘッド洗浄処理が行われている時における、ヘッド洗浄ユニット4の内部の液の流れを示すヘッド洗浄ユニット4の断面図であり、
図11は、本実施例のヘッド洗浄処理が行われている時における、印字ヘッド2とヘッド洗浄用ノズル71、及びその付近の構成を拡大した図である。
【0057】
図9~
図11において、インクジェット記録装置600は、ヘッド洗浄処理にてヘッド洗浄用ノズル71から溶剤69Bを噴出させて印字ヘッド2の洗浄を実行している。ヘッド洗浄処理のヘッド洗浄用ノズル71から溶剤69Bの噴出が行われている状態においては、ポンプ(溶剤用)36を稼働して電磁弁(ヘッド洗浄用)54が通電されて流路を開放することにより、矢印Aで示した溶剤69Aの供給流れ方向で示すように、溶剤容器32に貯留された溶剤69Aがヘッド洗浄用ノズル71に供給される。ここで、溶剤容器32に貯留された溶剤69Aに初期的に混入してしまう異物については、フィルタ(ヘッド洗浄用)42によって除去される。また更に、フィルタ(ヘッド洗浄用)42からファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74の間に初期的に混入してしまうような異物については、ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74にて除去することで、ヘッド洗浄用ノズル71に溶剤69Aと共に異物が流入してしまうことを防止している。ここで、フィルタ(ヘッド洗浄用)42の交換周期は、ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74の交換周期よりも短く設定されており、フィルタ(ヘッド洗浄用)42の設置位置は、ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)74の設置位置よりも交換し易い場所に配置されている。
【0058】
ヘッド洗浄用ノズル71に供給された溶剤69Aは、矢印B(液ノズル噴出穴A部71Bからノズル21を狙って溶剤69Bを噴出させる方向)及び矢印C(液ノズル噴出穴B部71Cから偏向電極24を狙って溶剤69Bを噴出させる方向)で示す方向に溶剤69Bとして噴出させて、印字ヘッド2に組み付けられたノズル21、帯電電極23、偏向電極24などの構成部品に溶剤69Bを吹きかけて、インクジェット記録装置600の稼働中やメンテナンス時に付着したインク59Aによる汚れを洗浄することができる。そして、組み付けられたノズル21、帯電電極23、偏向電極24などの構成部品に吹きかけられた溶剤69Bは、重力によって矢印D及び矢印Eに示す方向に垂れて流れていき、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットした状態においては偏向電極24よりも下部に配置されたガター25を、溶剤69Bによって洗浄することができる。
【0059】
また、ヘッド洗浄処理においては、印字ヘッド2に配置されたノズル21、帯電電極23、偏向電極24、ガター25などの構成部品を洗浄した溶剤69Bは、矢印F及び矢印G、矢印Hに示す向きに垂れ落ちていき、ヘッド洗浄ユニット4の下部に設置された洗浄液用ボトル61に流入して、洗浄液69Cとして下部に溜められるようにしている。
【0060】
また、インクジェット記録装置600のヘッド洗浄処理が行われている状態においては、ポンプ(循環用)35を稼働して電磁弁(循環用)51が通電されて流路を開放することにより、矢印Jで示した溶剤69Bの吸引流れ方向で示すように、ヘッド洗浄用ノズル71から矢印Bの方向に噴出された溶剤69Bの一部が、ノズル21に形成されたノズル吐出口21Aから吸引されて主インク容器31に回収されるようになっている。このようにヘッド洗浄処理においては、ノズル21の内部及び、経路(循環用)831~833についても溶剤69Bで洗浄することができる。
【0061】
また更に、インクジェット記録装置600のヘッド洗浄処理が行われている状態においては、ポンプ(回収用)34を稼働して電磁弁(回収用)50が通電されて流路を開放することにより、矢印Kで示した溶剤69Bの吸引流れ方向で示すように、ヘッド洗浄用ノズル71から噴出されて矢印D及び矢印Eの方向に垂れてきた溶剤69Bの一部が、ガター25に形成されたガター吐出口25Aから吸引されて主インク容器31に回収されるようになっている。このようにヘッド洗浄処理においては、ガター25の内部及び、経路(インク回収用)811~814についても溶剤69Bで洗浄することができる。
【0062】
次に、本実施例におけるヘッド乾燥処理について説明する。
図12は、本実施例におけるヘッド乾燥処理が行われている時の印字ヘッドと乾燥用ノズル、及び、その付近の構成を拡大した図である。
【0063】
図12においては、インクジェット記録装置600は、ヘッド乾燥処理にてヘッド乾燥用エアノズル72からエアを噴出させて印字ヘッド2の乾燥を実行している。ヘッド乾燥処理のヘッド乾燥用エアノズル72からエアの噴出が行われている状態においては、ポンプ(乾燥エア供給用)37を稼働して電磁弁(乾燥エア供給用)55が通電されて流路を開放することにより、矢印M(エアノズル噴出穴A部72Bから帯電電極23の間の隙間を狙ってエアを噴出させる方向)及び矢印N(エアノズル噴出穴B部72Cから偏向電極24を狙ってエアを噴出させる方向)の方向に、ヘッド乾燥用エアノズル72からエアを噴出させて、ヘッド洗浄処理により溶剤69Bで濡れた印字ヘッド2の乾燥時間を短縮することができる。
【0064】
次に、
図13は、本実施例のヘッド洗浄ユニット4から洗浄液用ボトル61を取り外した状態を示す図である。洗浄液用ボトル61は、ヘッド洗浄ユニット4の洗浄槽ボトル取付部73Eに形成した雌ネジ部と、洗浄液用ボトル61のボトル取付部61Bに形成した雄ネジ部とを勘合させることで、ヘッド洗浄ユニット4に固定されている。その為、洗浄液用ボトル61を回転させることで、洗浄液用ボトル61は、ヘッド洗浄ユニット4から取り外すことができる。そして、ヘッド洗浄処理後に洗浄液用ボトル61に溜まった洗浄液69Cについては、洗浄液用ボトル61を傾けることで、ボトル液流入口部61Cから排出させることができる。
【0065】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600のヘッド洗浄処理の動作の流れについて、
図14を用いて説明する。
図14は、本実施例おけるヘッド洗浄作業のフローチャート図である。
【0066】
図14において、先ず、ステップS901では、インクジェット記録装置600は印字ヘッド2のノズル21からのインク噴出が停止しており、ポンプ(供給用)33や電磁弁(供給用)49などのインク循環系部品に電源が供給されておらず、稼働していない状態を示している。
【0067】
ステップS902では、生産設備上に設置された印字ヘッド2を、印字ヘッド固定用金具13から取り外して、印字ヘッド2からヘッドカバー17を外して、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットする。
【0068】
ステップS903では、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63を押す。又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示されたヘッド洗浄処理を行うための開始ボタンを押す。
【0069】
ステップS904では、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた表示部65、又は操作表示部8に「ヘッド洗浄ユニット4に洗浄液用ボトル61が取り付けられているか確認してください」等のメッセージが表示される。
【0070】
ステップS905では、ステップS904で表示されたメッセージを、作業者が確認する。確認した結果、洗浄液用ボトル61が、ヘッド洗浄ユニット4に正しく取り付けられていれば「YES」と判断して、作業者が、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示された「実行」ボタンを押して、ステップS911に進む。確認した結果、もし、ヘッド洗浄ユニット4に洗浄液用ボトル61が取り付けられていない場合は「NO」と判断して、ステップS906に進む。
【0071】
ステップS906では、洗浄液用ボトル61を取り付けた後に、作業者が、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示された「実行」ボタンを押して、ステップS911に進む。
【0072】
ステップS911では、ヘッド洗浄処理が開始したことを、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた表示部65、又は操作表示部8にて、「ヘッド洗浄処理中」ということが分かるようにメッセージが表示される。
【0073】
ステップS912は、ヘッド洗浄ステップであり、ヘッド洗浄ユニット4のヘッド洗浄用ノズル71から溶剤69Bを噴出して印字ヘッド2を洗浄する。
【0074】
ステップS913は、ヘッド乾燥ステップであり、ヘッド洗浄ユニット4のヘッド乾燥用エアノズル72からエアを噴出して印字ヘッド2を乾燥させる。この乾燥時間は、インク59Aの種類や、溶剤69Aの種類、又は温度センサ27で検出した印字ヘッド2の周囲の温度条件を元に、適切な乾燥時間になるように制御している。例えば、乾燥時間、すなわちエア供給時間は、温度センサ27で検出した温度が高い使用条件よりも、温度センサ27で検出した温度が低い使用条件の方を長くする。これは、低温の方が乾燥しにくいためである。
【0075】
そして、ステップS921でヘッド洗浄処理を終了し、ステップS922で、作業者が、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4から取り外して、生産設備上の印字ヘッド固定用金具13に取り付ける。
【0076】
ステップS931は、作業者が、タッチパネル式の操作表示部8にある「運転開始」ボタンを押すことを示している。
【0077】
ステップS932は、印字ヘッド2のノズル21からのインクが噴出している状態になり、インクジェット記録装置600にて印字する準備が整ったことを示す。
【0078】
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置600の一括ヘッド洗浄処理の動作の流れについて、
図15を用いて説明する。
図15は、本実施例における一括ヘッド洗浄処理のフローチャート図である。一括ヘッド洗浄処理は、印字ヘッド2のノズル21からインク59Aが噴出している状態から、印字ヘッド2のノズル21からのインク噴出を停止させ、その後に溶剤69Aを切替弁26を経由してノズル21に供給して洗浄して、更にその後にヘッド洗浄ユニット4のヘッド洗浄用ノズル71から印字ヘッド2に向けて溶剤を噴出させて洗浄させる。
【0079】
先ず、
図15において、ステップS951は、生産設備上に設置された印字ヘッド2のノズル21からインク59Aを噴出させている状態である。
【0080】
ステップS952は、生産設備上に設置された印字ヘッド2を、印字ヘッド固定用金具13から取り外して、印字ヘッド2からヘッドカバー17を外して、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットする。
【0081】
ステップS953では、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63を押す。又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示された一括ヘッド洗浄処理を行うための開始ボタンを押す。
【0082】
ステップS954では、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた表示部65、又は操作表示部8に「ヘッド洗浄ユニット4に洗浄液用ボトル61が取り付けられているか確認してください」等のメッセージを表示する。
【0083】
ステップS955では、ステップS954で表示されたメッセージを、作業者が確認する。確認した結果、洗浄液用ボトル61が、ヘッド洗浄ユニット4に正しく取り付けられていれば「YES」と判断して、作業者が、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示された「実行」ボタンを押して、ステップS961に進む。確認した結果、もし、ヘッド洗浄ユニット4に洗浄液用ボトル61が取り付けられていない場合は「NO」と判断して、ステップS956に進む。
【0084】
ステップS956では、洗浄液用ボトル61を取り付けた後に、作業者が、ヘッド洗浄ユニット4に備えられた開始ボタン63又は、タッチパネル式である操作表示部8に表示された「実行」ボタンを押して、ステップS961に進む。
【0085】
ステップS961で、一括ヘッド洗浄処理を開始する。まず、ステップS962は、インク噴出停止ステップであり、印字ヘッド2のノズル21からのインク59Aの噴出を停止する処理を行う。次に、ステップS963は、ノズル洗浄ステップであり、印字ヘッド2のノズル21に溶剤69Aを切替弁26を経由して供給して、ノズル21の内側から洗浄を行う。そして、ステップS964は、ヘッド洗浄ステップであり、ヘッド洗浄ユニット4のヘッド洗浄用ノズル71から溶剤69Bを噴出して印字ヘッド2を洗浄する。ステップS965は、ヘッド乾燥ステップであり、ヘッド洗浄ユニット4のヘッド乾燥用エアノズル72からエアを噴出して印字ヘッド2を乾燥させる。この乾燥時間は、インク59Aの種類や、溶剤69Aの種類、又は温度センサ27で検出した印字ヘッド2の周囲の温度条件を元に、適切な乾燥時間になるように制御している。そして、ステップS971で、一括ヘッド洗浄処理を終了する。
【0086】
ステップS972では、作業者が、印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4から取り外して、生産設備上の印字ヘッド固定用金具13に取り付ける。
【0087】
ステップS973では、インクジェット記録装置600は、印字ヘッド2のノズル21からのインク噴出が停止しており、ポンプ(供給用)33や電磁弁(供給用)49などのインク循環系部品に電源が供給されておらず、稼働していない状態を示している。
【0088】
以上のように、本実施例によれば、インクジェット記録装置600は、ヘッド洗浄ユニット4に印字ヘッド2をセットすることで、ヘッド洗浄からヘッド乾燥までを一連の流れで実施することができる。また、インクジェット記録装置600は、ヘッド洗浄ユニット4を生産ラインのベルトコンベア11に設置することで、ヘッド洗浄作業時の印字ヘッド2の移動距離を短縮すると共に、ヘッド洗浄ユニット4に印字ヘッド2をセットすることで、ヘッド洗浄作業の安定性が向上する。また更に、インクジェット記録装置600は、ヘッド洗浄時にノズル21から溶剤69Aを吸引することで、ノズル21内部の洗浄についても可能となるヘッド洗浄機能を搭載することができる。
【実施例2】
【0089】
本実施例におけるインクジェット記録装置610の使用状態について、
図16と
図17を用いて説明する。なお、実施例1と共通する部分についての説明は省略し、主に実施例1と異なる部分について説明を行う。
【0090】
図16は、本実施例におけるインクジェット記録装置610の使用状態を示す斜視図であり、
図17は、本実施例におけるインクジェット記録装置610において印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4に取り付けた状態を示す斜視図である。
【0091】
図16に示すように、インクジェット記録装置610は、インクジェット記録装置本体201と、インクジェット記録装置本体201と導管(印字ヘッド用)5で接続された印字ヘッド2と、インクジェット記録装置本体201と導管(ヘッド洗浄ユニット用)6で接続されたヘッド洗浄ユニット4とを備える。インクジェット記録装置本体201は、印字設定の切り替えや確認メッセージやアラームの表示などを行うための操作表示部208と、ヘッド洗浄ユニット4をインクジェット記録装置本体201に固定するためのヘッド洗浄ユニット固定用治具(本体用)91Aとを備えている。そして、ヘッド洗浄ユニット4は、ヘッド洗浄ユニット固定用治具(本体用)91Aを介してインクジェット記録装置本体201に設置されている。
【0092】
図17は、インクジェット記録装置610において印字ヘッド2をヘッド洗浄ユニット4にセットした状態を示している。ヘッド洗浄ユニット4がインクジェット記録装置本体201に設置されていることで、操作表示部208を用いてのヘッド洗浄作業がやり易くなるような配置にすることが可能となる。また、インクジェット記録装置本体201にヘッド洗浄ユニット4を設置することが出来るので、ベルトコンベア11などの生産ラインにヘッド洗浄ユニット4を設置するスペースが無い場合でも、ヘッド洗浄ユニット4を使用することが可能となる。
【0093】
以上のように、本実施例によれば、インクジェット記録装置610は、インクジェット記録装置本体201にヘッド洗浄ユニット4を設置できるようにしたことで、ヘッド洗浄ユニット4の取扱性と設置性を向上したインクジェット記録装置610を提供することができる。
【実施例3】
【0094】
本実施例におけるインクジェット記録装置620の使用状態について、
図18を用いて説明する。なお、実施例1及び2と共通する部分についての説明は省略し、主に実施例1及び2と異なる部分について説明を行う。
【0095】
図18は、本実施例におけるインクジェット記録装置620において、異なるインクジェット記録装置700の印字ヘッド502をヘッド洗浄ユニット4にセットして、ヘッド洗浄を行っている状態を示す図である。
【0096】
図18に示すように、インクジェット記録装置620においては、ヘッド洗浄ユニット4が、ヘッド洗浄ユニット固定用治具(本体用)91Aを介してインクジェット記録装置本体201に設置されている。そして、インクジェット記録装置620の周囲には、インクジェット記録装置700が設置されている。インクジェット記録装置700は、インクジェット記録装置本体501と、インクジェット記録装置本体501と導管(印字ヘッド用)505で接続された印字ヘッド502と、印字設定の切り替えや確認メッセージやアラームの表示などを行うための操作表示部508とを備えている。
【0097】
そして、インクジェット記録装置620のヘッド洗浄ユニット4には、インクジェット記録装置700の印字ヘッド502がセットされている。印字ヘッド502は、ヘッドカバー517が取り外された状態で、印字ヘッド502の先端からヘッド洗浄ユニット4の印字ヘッド挿入部62に挿入されている。そして、印字ヘッド502は、印字ヘッド固定部67と固定ノブ519が勘合することにより印字ヘッド502がヘッド洗浄ユニット4に固定されて、取り付けられている。この状態で、インクジェット記録装置620の操作表示部208を操作するか、ヘッド洗浄ユニット4の開始ボタン63を押すことで、ヘッド洗浄の制御を実施することができる。
【0098】
以上のように、本実施例によれば、インクジェット記録装置620は、異なるインクジェット記録装置700の印字ヘッド502についてもセットしてヘッド洗浄を実施することができるようにしたことで、使い勝手を向上したインクジェット記録装置を提供することができる。
【0099】
以上、実施例について説明したが、本発明は上記した実施例1~実施例3に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例1~実施例3は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0100】
1、201、501:インクジェット記録装置本体、2:印字ヘッド、3:分離パネル、4:ヘッド洗浄ユニット、5:導管(印字ヘッド用)、6:導管(ヘッド洗浄ユニット用)、7:ケーブル(分離パネル用)、8:操作表示部、9:制御部、16:ヘッドベース、17:ヘッドカバー、17A:印字用開口部、18:保護カバー、19:固定ノブ、20:仕切り部材、21:ノズル、21A:ノズル吐出口、22:電歪素子(不図示)、23:帯電電極、24:偏向電極、25:ガター、25A:ガター吐出口、31:主インク容器、32:溶剤容器、59A:インク、61:洗浄液用ボトル、61A:ボトル液貯留部、61B:ボトル取付部、61C:ボトル液流入口部、62:印字ヘッド挿入部、63:開始ボタン、64:停止ボタン、65:表示部、67:印字ヘッド固定部、67A:固定ノブ勘合部、69A、69B:溶剤、69C:洗浄液、71:ヘッド洗浄用ノズル、72:ヘッド乾燥用エアノズル、73:ヘッド洗浄槽、74:ファイナルフィルタ(ヘッド洗浄用)、75:ノズル固定板、77:洗浄蓋ブロック、78:液継手、79:エア継手、80:液シール部材、81:エアシール部材、82:蓋ヒンジ、83:蓋部材、83A:蓋部材突起部、84:印字ヘッド案内部、85:洗浄槽カバー、208、508:操作表示部、502:印字ヘッド、600、610、620、700:インクジェット記録装置