(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】アングルシェイピング装置
(51)【国際特許分類】
A61M 25/09 20060101AFI20231222BHJP
【FI】
A61M25/09 500
(21)【出願番号】P 2023544622
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 CN2022074449
(87)【国際公開番号】W WO2022122053
(87)【国際公開日】2022-06-16
【審査請求日】2023-07-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523220787
【氏名又は名称】ジャン,ジエン
【氏名又は名称原語表記】ZHANG,Jian
【住所又は居所原語表記】Unit 4, Building D, Huahan International, Nanmofang Road, Chaoyang District Beijing 100000 China
(73)【特許権者】
【識別番号】523220798
【氏名又は名称】ウー,ウェイ
【氏名又は名称原語表記】WU,Wei
【住所又は居所原語表記】Cuihai Garden, No.2023, Qiaoxiang Road, Futian District Shenzhen, Guangdong 100000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002251
【氏名又は名称】弁理士法人眞久特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジエン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リー,シュエドン
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-55080(JP,A)
【文献】特開2014-68965(JP,A)
【文献】特開2014-39610(JP,A)
【文献】特開2012-65913(JP,A)
【文献】実開平3-75545(JP,U)
【文献】中国実用新案第205253974(CN,U)
【文献】中国実用新案第204953745(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/09
B21F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持台とアングルカッターヘッドから構成され、前記アングルカッターヘッドは接続装置を介して支持台に固定的に接続され、前記アングルカッターヘッドは接続装置の制約下でガイドワイヤの曲げを完了するために上下に移動でき、前記アングルカッターヘッドはワイヤ押圧面を有する立体構造であり、この立体構造はカッターヘッド本体であり、前記ワイヤ押圧面は傾斜面であり、前記接続装置はバネ接続装置である、ことを特徴とするアングルシェイピング装置。
【請求項2】
ワイヤ押圧面は異なる傾斜面からなり、この傾斜面は小型カッターヘッドとして機能する、ことを特徴とする請求項1に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項3】
前記バネ接続装置は、アングルカッターヘッドと支持台間に第1バネが設けられ、第1バネがガイド柱に嵌設され、ガイド柱の一端が支持台に固定され、他端が自由端としてアングルカッターヘッドを貫通するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項4】
前記支持台にガイドワイヤ進入台が設けられ、ガイドワイヤ進入台にガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤをアングルカッターヘッドの下方に誘導するために使用され、前記ガイドワイヤ進入台に複数のガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤ進入孔の数はアングルカッターヘッドの小型カッターヘッドの数と一致し、ガイドワイヤ進入孔の末端出口の最低点は支持台の上側面に対して接線方向にある、ことを特徴とする請求項2に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項5】
アングルシェイピング装置にワイヤ押圧装置が設けられ、アングルカッターヘッドはワイヤ押圧装置とバネ装置を介して接続され、アングルカッターヘッド本体に内部キャビティが設けられ、内部キャビティ内に第2バネが設けられ、第2バネの一端がカッターヘッド本体に固定され、他端がワイヤ押圧装置に固定され、第2バネの自然状態下で、ワイヤ押圧装置の下側面がカッターヘッド本体の下側面よりも低く、内部キャビティはアングルカッターヘッドの中央に設けられ、1対の第2バネは内部キャビティの中心線に沿って対称に設けられ、ワイヤ押圧装置は底面が平坦である立体構造である、ことを特徴とする請求項1に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項6】
アングルシェイピング装置に、ガイドワイヤの曲げ長さを制限するための制限装置が設けられ、前記制限装置はアングルカッターヘッドの後側に、ガイドワイヤ進入孔に対向して設けられ、制限装置の前側面と支持台の後側面間の距離をストローク長さと呼び、前記ストローク長さからガイドワイヤの曲げ長さを決定する、ことを特徴とする請求項4に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項7】
アングルシェイピング装置は基板上に設けられ、前記基板上に複数の単一アングルシェイピング装置の取付構造が設けられ、各アングルシェイピング装置と制限装置は単一アングルシェイピング装置を形成し、各単一アングルシェイピング装置のストローク長さが異なる、ことを特徴とする請求項6に記載のアングルシェイピング装置。
【請求項8】
請求項6に記載のアングルシェイピング装置のシェイピング方法であって、支持台上部の一側面にガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤ進入孔は複数であり、ガイドワイヤ進入孔の孔径の大きさは実際ニーズに応じて必要な曲げ材料の粗さに合わせられ、ガイドワイヤ進入孔の末端出口の最低点が支持台の上側面に対して接線方向にあり、ガイドワイヤがガイドワイヤ入口に入った後支持台の上側面が支持作用を果たし、支持台はアングルカッターヘッドとバネ接続装置を介して接続され、バネ接続装置の制約下で、アングルカッターヘッドはガイドワイヤの曲げを完了するために上下に移動できる、ことを特徴とするアングルシェイピング装置のシェイピング方法。
【請求項9】
制限装置は前後に移動可能であり、アングルカッターヘッドが成形のために押圧されると、ガイドワイヤが曲げられるとき端部が遮断されないことを保証するために、制限装置が退避する、ことを特徴とする請求項8に記載のアングルシェイピング装置のシェイピング方法。
【請求項10】
支持台とアングルカッターヘッドから構成され、アングルカッターヘッドは接続装置を介して支持台に固定的に接続され、アングルカッターヘッドは接続装置の制約下、ガイドワイヤの曲げを完了するために上下に移動でき、アングルカッターヘッドはワイヤ押圧面を有する立体構造であり、この立体構造はカッターヘッド本体であり、前記ワイヤ押圧面は傾斜面であり、前記接続装置はバネ接続装置であり、前記支持台上にガイドワイヤ進入台が設けられ、ガイドワイヤ進入台上にガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤをアングルカッターヘッドの下方に誘導するために使用され、アングルシェイピング装置にワイヤ押圧装置が設けられ、アングルカッターヘッドはワイヤ押圧装置とバネ装置を介して接続され、アングルカッターヘッド本体に内部キャビティが設けられ、内部キャビティ内に第2バネが設けられ、第2バネの一端がカッターヘッド本体に固定され、他端がワイヤ押圧装置に固定され、第2バネの自然状態下で、ワイヤ押圧装置の下側面がカッターヘッド本体の下側面よりも低く、内部キャビティはアングルカッターヘッドの中央に設けられ、1対の第2バネは内部キャビティの中心線に沿って対称に設けられ、ワイヤ押圧装置は底面が平坦である立体構造である、ことを特徴とするガイドワイヤシェイピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、器具の技術分野に関し、特に、医療器具の技術分野におけるアングルシェイピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実際に、ある金属材料または非金属材料をワイヤの形で一定の角度で曲げ、一定の長さの曲げヘッドを形成して使用を容易にすることが多いが、先行技術の角度曲げ工具のほとんどは、一定の粗さを有する金属用であり、ワイヤ材料の角度曲げは通常手動で行われ、曲げ角度の偏差や不正確が生じる。例えば、医療現場では、外科手術またはインターベンション手術中、「ガイドワイヤ」状の材料を使用して特定の組織の詰まり解消または固定を行うことが多く、これらのガイドワイヤ材料の直径は通常1mm未満であり、その機能を達成するために一端を正確な角度で曲げる必要がある。専用の曲げ装置または工具がないため、ほとんどの曲げは使用経験に基づいて医師の目視検査によって手動で行われ、このような材料曲げ成形は一般に概略的であり、精密生産や医療手術など、精密や正確さが求められる場合に事故が起こりやすい。例えば、循環器内科では、完全閉塞血管(CTO)の閉塞解除に用いるガイドワイヤーの頭部を、血管の形状に応じて一定の長さと角度に曲げることで、術者がスムーズに処置を完了しやすくする必要がある。しかし、現在、臨床医は一般に経験に基づいてガイドワイヤの形状を決定しており、その長さや角度を正確に把握することができないため、手術中に血管の閉塞解除に失敗しやすく、手術の質に一定の影響を与え、重大な場合には患者の健康や生命を脅かす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の問題を解決するために、本発明は、アングルシェイピング装置を提供するものである。このアングルシェイピング装置は、必要に応じて一定の曲げ角度を有するガイドワイヤを迅速かつ確実に提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に記載のガイドワイヤは、コーティングされた金属線、中空金属線などの金属(合金)線と、コーティングされた非金属線、中空非金属線などの非金属(一定の延性を有し一定の貫通機能を果たす硬質非金属材料)線と、穿刺、挿入、ブロッキング解除の道具である案内ワイヤ(案内線)とからなり、ガイドワイヤはカテーテルを案内および支持して、カテーテルが管腔や標的部位に入るのを助ける。
【0005】
本発明の技術的解決策をより明確に説明するために、ガイドワイヤの進入方向を前から後に設定し、本文に記載の前側、後側は、ガイドワイヤの進入前にガイドワイヤの進入側に近い側を前側とし、曲げ過程中ガイドワイヤの曲げヘッドに近い側を後側とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明については、まずアングルシェイピング装置を提供し、このアングルシェイピング装置は、支持台とアングルカッターヘッドから構成され、支持台はガイドワイヤの配置支持面として使用し、アングルカッターヘッドはガイドワイヤを正確な角度で曲げるために使用されるというものである。ガイドワイヤが一定の曲げ長さで支持台に配置され、底面に一定の角度を有するアングルカッターヘッドでガイドワイヤを押圧して一端に必要な正確な角度を有するガイドワイヤを作成する。
【0007】
本発明のアングルカッターヘッドは、特定の傾斜角度の底面を有する立体構造(カッターヘッド本体)である。さらに、傾斜角度底面は1つまたは複数の異なる傾斜面(小型カッターヘッド)から構成され得る。各傾斜面(小型カッターヘッド)の傾斜角度が異なるので、ワイヤ押圧過程中、異なる曲げ角度を有するガイドワイヤヘッドに曲げることができる。好ましくは、各傾斜面は連続的にまたは間隔を空けて分布している。
【0008】
より好ましくは、本発明に記載の小型カッターヘッドの構造は以下のとおりである。カッターヘッド本体の底面に、その側辺に沿って1つまたは複数のボスが設けられ、ボスの支持台の側面に対向する垂直側面は、支持台の側面と一定の角度をなす傾斜面として形成される。
【0009】
さらに、アングルカッターヘッドが接続装置を介して支持台に固定的に接続され、アングルカッターヘッドは接続装置の制約下、ガイドワイヤの曲げを完了するために上下に移動でき、前記接続装置はバネ接続装置であることが好ましい。より好ましくは、バネ接続装置は、アングルカッターヘッドの両端がそれぞれ第1バネを介して支持台に接続されるように構成される。また、より好ましくは、アングルカッターヘッドの両端に中空キャビティが設けられ、中空キャビティ内に第1バネが設けられ、第1バネの底部が支持台に固定的に接続される。アングルカッターヘッドの垂直方向以外の変位を安定して制限できるように、第1バネがガイド柱に嵌設され、ガイド柱の一端が支持台に固定され、他端が自由端としてアングルカッターヘッドを貫通する。
【0010】
さらに、本発明のアングルシェイピング装置では、支持台にガイドワイヤ進入台が設けられ、ガイドワイヤ進入台にガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤをアングルカッターヘッドの下方に誘導するために使用される。具体的に、ガイドワイヤが支持台の一側から他側に通過した後アングルカッターヘッドのカッターヘッドの下方に正確に位置するように、支持台の一側にガイドワイヤ進入孔が設けられる。ガイドワイヤ進入孔は1つまたは複数であり、好ましくは、ガイドワイヤ進入孔の数がアングルカッターヘッドの小型カッターヘッドの数と一致している。ガイドワイヤ進入孔の孔径の大きさが実際ニーズに応じて必要な曲げ材料の粗さに合わせられ、ガイドワイヤ進入孔の末端出口の最低点が支持台の上側面に対して接線方向にあり、ガイドワイヤがガイドワイヤ入口に入った後支持台の上側面が支持作用を果たすことを保証する。
【0011】
さらに、本発明のアングルシェイピング装置にワイヤ押圧装置が設けられ、具体的に、ガイドワイヤが曲げ過程中に変位しないように、アングルカッターヘッドにワイヤ押圧装置が設けられる。
【0012】
好ましくは、前記ワイヤ押圧装置はアングルカッターヘッドの底側面であり、ガイドワイヤの曲げ過程中、アングルカッターヘッドが降下し、その底側面が支持台の上側面とともにガイドワイヤを固定し、アングルカッターヘッド本体の下側に位置する小型カッターヘッドが支持台の後側面に隣接し、アングルカッターヘッド本体の後側面の下側に位置し、アングルカッターヘッドが押圧されると小型カッターヘッドの傾斜面と支持台の後側面が夾角をなす。
【0013】
好ましくは、アングルカッターヘッドとワイヤ押圧装置は第2バネ装置を介して接続され、さらに、アングルカッターヘッド本体に内部キャビティが設けられ、内部キャビティ内に1対の第2バネが設けられ、第2バネの一端がカッターヘッド本体に固定され、他端がワイヤ押圧装置に固定され、第2バネの自然状態下で、ワイヤ押圧装置の下側面がカッターヘッド本体の下側面よりも低い。さらに、内部キャビティはアングルカッターヘッドの中央に設けられ、第2バネは内部キャビティの中心線に沿って対称に設けられる。またさらに、ワイヤ押圧装置は底面が平坦である立体構造である。
【0014】
さらに、本発明のアングルシェイピング装置に制限装置が設けられ、ガイドワイヤの曲げ長さを正確に制限する。具体的に、前記支持台の後側であってアングルカッターヘッドの後側に制限装置が設けられ、ガイドワイヤ進入孔に対向し、制限装置の前側面(制限面)と支持台の後側面間の距離をストローク長さと呼び、前記ストローク長さからガイドワイヤの曲げ長さを決定する。実際ニーズに応じて、制限装置の構造調整または異なる制限装置の設置により、異なるストローク長さを同時に設定して異なるガイドワイヤのヘッド曲げ長さを制御することができる。
【0015】
さらに、本発明のアングルシェイピング装置には基板がさらに設けられ、前記基板は前記アングルシェイピング装置を載置するために使用される。
【0016】
好ましくは、前記アングルシェイピング装置と基板は着脱可能に接続され、接続方法は、ボルト、ネジ接続、スナップジョイントなどを含むが、これらに限定されなく、前記基板にアングルシェイピング装置取付構造が設けられ、ネジ穴、スナップ構造などを含むが、これらに限定されない。より好ましくは、前記基板に1つまたは複数のアングルシェイピング装置が同時設けられ、前記アングルシェイピング装置のシェイピングアングルとシェイピング長さは同じまたは異なってもよい。
【0017】
より好ましくは、制限装置が基板に設けられ、アングルカッターヘッドの後側に設けられ、ガイドワイヤ進入孔に対向し、支持台の後側面からストローク長さだけで離れる。
【0018】
さらに、使用過程中、アングルシェイピング装置と基板を容易に組み合わせるために、制限装置と支持台が一体的に設けられる。
【0019】
より好ましくは、異なる曲げ角度と長さのガイドワイヤをいつでも容易に作成するために、前記基板に複数のアングルシェイピング装置単体取付構造が設けられ、各アングルシェイピング装置と制限装置からアングルシェイピング装置単体を形成し、各アングルシェイピング装置単体は異なるストローク長さを有することができ、すなわち、単一ストローク長さで異なる曲げ角度に対処することができ、このように、複数のアングルシェイピング装置単体からなるアングルシェイピング装置は、異なるストローク長さ、異なる曲げ角度が求められるガイドワイヤ曲げタスクに対処することができる。
【0020】
本発明が提供するアングルシェイピング装置は、様々なガイドワイヤヘッドの曲げに適用され得、ユーザは実際ニーズに応じてストローク長さとアングルカッターヘッドの仕様を調整することができる。必要な曲げ材料の性能と粗さに応じて、アングルシェイピング装置の大きさおよび製造材料は曲げ材料に合うように調整され得る。好ましくは、本発明のアングルシェイピング装置の製造材料は、合成材料、合金材料または金属材料などを含む。
【0021】
次に、本発明はアングルシェイピング装置のシェイピング方法を提供し、前記シェイピング方法は、支持台上部の一側面(前側)に複数のガイドワイヤ進入孔が設けられ、ガイドワイヤ進入孔の孔径の大きさが実際ニーズに応じて必要な曲げの材料の粗さに合わせられ、ガイドワイヤ進入孔の末端出口の最低点が支持台上側面に対して接線方向にあり、ガイドワイヤがガイドワイヤ入口に入った後支持台の上側面が支持作用を果たすことを保証する。
【0022】
支持台とアングルカッターヘッドが接続装置を介して接続され、具体的に、バネ接続装置を介して支持台とアングルカッターヘッドを接続させて、アングルカッターヘッドが支持台に対して上下に移動できる。
【0023】
好ましくは、前記アングルカッターヘッドはカッターヘッド本体と傾斜面カッターヘッドから構成され、傾斜面カッターヘッドの支持台に近接する垂直側面はカッターヘッドとして傾斜面に形成され、アングルカッターヘッドの降下過程中、傾斜面が支持台の上側面と協力してガイドワイヤの曲げタスクを完了する。
【0024】
さらに、基板または支持台の他側面(後側)に適合する制限装置をさらに作り、制限装置が基板または支持台の後側に固定され、制限装置と支持台の後側面の距離をストローク長さ、すなわち曲げ長さと呼ぶ。
【0025】
好ましくは、前記ストローク長さは、0.5mm、1mm、1.2mm、1.5mm、2mm、3mm、または5mmなどの任意の必要な長さである。
【0026】
より好ましくは、前記アングルカッターヘッド上のカッターヘッドアングルは、15度、20度、25度、30度、40度、45度、50度、70度、または90度などの任意の必要な角度である。
【0027】
好ましくは、制限装置は前後に移動可能であり、アングルカッターヘッドが成形のために押圧されると、ガイドワイヤの曲げときヘッドが遮断されないことを保証するために、制限装置が退避する(または外部に押し出される)。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明が採用する技術的解決策は、金属ガイドワイヤまたは一定の靭性と延性を有する材料の曲げを簡単かつ迅速に完成することができる。本発明の構想下で、その構造は小型軽量でも、大型でもよく、圧力提供は手動でも機械力によって行われてもよい。本発明が提供するアングルシェイピング装置は、ガイドワイヤを特定の角度や長さで正確に曲げることができ、実際ニーズに応じて異なる曲げ長さと曲げ角度のガイドワイヤを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】本発明の他の具体的な構造を示す概略図である。
【
図3】本発明の具体的な内部構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の具体的なアングルカッターヘッド構造を示す概略図である。
【
図5】本発明の具体的な内部構造を示す概略正面図である。
【
図6】本発明の他の具体的な構造を示す概略図である。
【
図7】本発明の具体的な構造を示す概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、心臓・脳血管手術で一般的に使用されるガイドワイヤを例に挙げ、添付図面を参照しながら本発明の技術的解決策をさらに説明する。
【実施例】
【0031】
実施例1:
図1に示すように、アングルシェイピング装置は、支持台2とアングルカッターヘッド31からなり、支持台2はガイドワイヤの下側支持面として使用され、アングルカッターヘッド31はガイドワイヤを曲げるために使用される。ガイドワイヤが一定の曲げ長さで支持台2に配置され、底面に一定の角度を有するアングルカッターヘッド31が支持台の側面に密着して押圧される。
【0032】
前記アングルカッターヘッド31は、第1段差台10と第2段差台11を有し、前記第2段差台11の支持台2に近い垂直側面はカッターヘッドとして一定角度の傾斜面に形成される。アングルカッターヘッド31の降下過程中、第1段差台の底面10が支持台2の上側面にフィットしてガイドワイヤを固定し、第2段差台11上のカッターヘッド部分が押圧されてガイドワイヤの曲げタスクを完了する。
【0033】
実施例2:
図2に示すように、アングルシェイピング装置は支持台2とアングルカッターヘッド31から構成され、支持台2はガイドワイヤの下側支持面として使用され、アングルカッターヘッド31はガイドワイヤを曲げるために使用される。ガイドワイヤが一定の曲げ長さで支持台2に配置され、底面に一定の角度を有するアングルカッターヘッド31が支持台の側面に密着して押圧される。
【0034】
前記アングルカッターヘッド31は長尺ブロック状とされ、その底部後側面に一定長さの突起がカッターヘッド部分30として形成され、この突起の支持台の後側面に近い垂直側面は傾斜面であり、アングルカッターヘッド31が降下した後、これらの傾斜面が支持台2の上側面と後側面にフィットされ、ガイドワイヤの曲げタスクを完了する。
【0035】
実施例3:
アングルシェイピング装置は支持台2および前記支持台2に設けられたアングルカッターヘッド31から構成される。前記アングルカッターヘッド31はバネ接続装置を介して前記支持台2の上側に上下に移動可能に固定され、前記アングルカッターヘッド31が降下した後、そのカッターヘッド部分30が前記支持台2と協力して曲げ動作を完了させる。
【0036】
実施例4:
アングルシェイピング装置は基板1および基板1に設けられたアングルシェイピング装置21から構成され、前記アングルシェイピング装置21は支持台2および前記支持台2に設けられたアングルカッターヘッド31から構成される。前記アングルカッターヘッド31はバネ接続装置を介して前記支持台2の上側に上下に移動可能に固定され、前記アングルカッターヘッド31が降下した後、そのカッターヘッド部分が前記支持台2と協力して曲げ動作を完了させる。前記アングルシェイピング装置21と基板1は着脱可能に接続され、接続方法はネジ接続である。1つの基板1に3つのアングルシェイピング装置が取り付けられ得る。前記基板1にアングルシェイピング装置取付構造ネジ穴22が設けられる。
【0037】
実施例5:
アングルシェイピング装置は支持台2、アングルカッターヘッド31、ガイドワイヤ進入台4、制限装置5およびワイヤ押圧装置40から構成される。アングルカッターヘッド31に30°、45°および70°の3つのアングル曲げヘッドが設けられ、高精度金型により1回のダイキャストで成形される。曲げ角度が正確かつ一致に保たれる。アングルカッターヘッド31の両側に、アングルカッターヘッド31の上下移動精度を確保するために、2本のガイド柱6がさらに設けられる。ガイドワイヤ進入台4にガイドワイヤ進入孔37が設けられ、アングルカッターヘッド31に設けられたワイヤ押圧装置40が押圧されると、ワイヤ押圧装置40はまずガイドワイヤを支持台2に押圧してガイドワイヤの移動を防止する。アングルカッターヘッド31が底面に押圧されると、アングルカッターヘッド31が支持台2と協力してガイドワイヤを標準角度に曲げる。制限装置5のガイドワイヤ進入孔37に対応する位置にガイドワイヤ制限孔が設けられ、ガイドワイヤヘッドの抜けや曲がりを防止する。制限装置5は前後に移動可能であり、アングルカッターヘッド31が成形のために押圧されると、ガイドワイヤの曲げるときヘッドが遮断されないことを保証するために、制限装置5が退避する(押し出される)。
【0038】
実施例6:
アングルシェイピング装置は基板1および前記基板1に設けられた支持台2から構成され、前記支持台2にアングルカッターヘッドが設けられる。前記アングルカッターヘッドはバネ接続装置を介して前記支持台2の上側に上下に移動可能に固定される。3組の前記支持台2とアングルカッターヘッドが「品」字形に前記基板1に固定される。前記支持台2の後側に制限装置5が設けられ、前記制限装置5は支持台1からストローク長さだけで離れ、前記ストローク長さはそれぞれ1mm、2mm、3mmである。前記アングルカッターヘッドに3つの異なる傾斜面カッターヘッド32、33、34が設けられ、ガイドワイヤを必要な角度で曲げる。これに対応して、前記支持台2の一側にガイドワイヤ進入台4が設けられ、ガイドワイヤ進入台に複数のガイドワイヤ進入孔37が設けられ、異なるガイドワイヤ進入孔37から進入して異なるアングルのカッターヘッドに対応する。
【0039】
アングルカッターヘッド31の両端に円筒形キャビティが設けられ、円筒形キャビティ内に第1バネ36が設けられる。さらに、アングルカッターヘッド31の垂直方向以外の変位を安定して制限するために、第1バネ36の内側にガイド柱6が設けられ、ガイド柱6の一端が支持台2に固定され、他端が自由端としてアングルカッターヘッド31を貫通する。円筒形キャビティは貫通孔状であり、第1バネ36を制限し、第1バネ36がアングルカッターヘッドと支持台間に固定されるために、その内側に突出した円環ボスが設けられる。ガイド柱が前記円環ボスを通過する。
【0040】
ガイドワイヤが支持台2の一側から他側に通過した後アングルカッターヘッド31のカッターヘッド部分30の下方に正確に位置するために、支持台の一側に複数のガイドワイヤ進入孔37が設けられ、その数がアングルカッターヘッド31のカッターヘッドの数と一致し、ガイドワイヤ進入孔37の孔径の大きさは実際ニーズに応じて必要な曲げ材料の粗さに合わせられ、ガイドワイヤ進入孔37の末端出口の最低点が支持台2の上側面に対して接線方向にあり、ガイドワイヤがガイドワイヤ入口37に入った後支持台2の上側面が支持作用を果たすことを保証する。
【0041】
ガイドワイヤ曲げ過程中に変位しないようにするために、アングルカッターヘッドにワイヤ押圧装置が設けられる。前記ワイヤ押圧装置はアングルカッターヘッドの底側面であり、ガイドワイヤ曲げ過程中、アングルカッターヘッド31が降下し、その底側面が支持台2上側面に密着してガイドワイヤに固定され、アングルカッターヘッド31の本体の下側に位置するカッターヘッド部分30は支持台2の後側面であってアングルカッターヘッド31の本体の後側面の下側に位置し、アングルカッターヘッド31が押圧されるとカッターヘッド部分30の傾斜面が支持台の後側面と夾角をなす。
【0042】
さらに、ワイヤ押圧装置は別の方法で設定され得、カッターヘッド本体の内部キャビティにその中心線に沿って1対の第2バネ8が対称に設けられ、第2バネ8の一端がカッターヘッド本体に固定され、この具体的な実施実施例では、第2バネ8が押圧板7に固定され、押圧板がカッターヘッド本体に固定される。第2バネ8の他端がワイヤ押圧装置40に固定され、前記ワイヤ押圧装置40は長尺状であり、第2バネ8の自然状態下で、ワイヤ押圧装置40の下側面がカッターヘッド本体の下側面よりも低い。
【0043】
実施例7:
アングルシェイピング装置は基板1および前記基板1に設けられた支持台2から構成され、前記支持台2にアングルカッターヘッドが設けられる。前記アングルカッターヘッドはバネ接続装置を介して前記支持台2の上側に上下に移動可能に固定される。3組の前記支持台2とアングルカッターヘッドが「品」字形に前記基板1に固定される。前記支持台2の後側に制限装置5が設けられ、前記制限装置5は支持台1からストローク長さだけで離れ、前記ストローク長さはそれぞれ1mm、2mm、3mmである。前記アングルカッターヘッドに3つの異なる角度のカッターヘッドが設けられ、ガイドワイヤを必要な角度で曲げる。これに対応して、前記支持台2の一側にガイドワイヤ進入台4が設けられ、前記ガイドワイヤ進入台4に複数のガイドワイヤ進入孔37が設けられ、異なるガイドワイヤ進入孔37から進入して異なるアングルのカッターヘッドに対応する。
【0044】
具体的な構造をさらに説明すると、基板1および基板1に設けられた支持台2、支持台2の前側に設けられたガイドワイヤ進入台4、支持台2の左右両側に設けられた固定柱6から構成され、固定柱に第1バネが嵌設され、アングルカッターヘッド外部ハウジング3が設けられ、アングルカッターヘッド外部ハウジング3の中央に押圧板7が設けられ、押圧板7の下側がその中心軸に沿って2つの第2バネ8が対称に設けられ、2つの第2バネ8はそれぞれアングルカッターヘッド31の両端に接続される。アングルカッターヘッド31は第1段差台10と第2段差台11を有し、前記第2段差台11の支持台2に近い垂直側面は一定角度の傾斜面として形成される。アングルカッターヘッド31の降下過程中、第1段差台10の底面が支持台2の上側面にフィットされてガイドワイヤを固定し、第2段差台11のカッターヘッド部分が押圧されてガイドワイヤの曲げタスクを完了させる。支持台2の後側に制限装置5が設けられ、実際のガイドワイヤの曲げ部分の長さに応じて、制限装置5と支持台2の位置を調整することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明が提供する技術的解決策は以下の利点を有する。
1.ガイドワイヤの曲げ加工を正確、安定かつ迅速に行うことができる。
2.異なる角度のガイドワイヤ曲げ要求に応じて、ガイドワイヤヘッドを異なる角度と異なる長さで曲げることができる。
3.同一患者に対して同一手術で数回使用することができる。使用後に廃棄することができ、使用コストが低く、安全性能が高い。
4.設定されたインパクトストロークの精度が高く、アングルカッターヘッドの降下空間が厳しく制限され、ガイドワイヤの移行空間が厳しく制限され、ガイドワイヤの進入空間が制限されているため、高精度の曲げガイドワイヤを作成することができる。